JP2004360223A - 桁構造、および桁構造を備える構造物 - Google Patents

桁構造、および桁構造を備える構造物 Download PDF

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Abstract

【目的】軽量化がなされた桁構造および桁構造を備える構造物を提供可能とする。
【構成】橋梁等の各種構造物が備える桁構造であって、ウエブ102をハニカム構造としてなることを特徴とする桁構造。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、桁構造、および桁構造を備える構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】
PC橋梁などでは従来様々な桁構造が提案されてきた。例えば、コンクリート床版とコンクリートウエブとを有する箱桁などがある(図1)。また、近年、桁の重量が大きいといったPC橋梁の問題点を改善するために、コンクリートウエブを波形ウエブ(鋼板)に置き換えた構造の桁構造も提案されている(図2、非特許文献1)。更に、前記コンクリートウエブを鋼管トラスに置き換えたものも存在する(図3、非特許文献2)。
【0003】
【非特許文献1】
「橋梁と基礎2002−8」pp75−79、“JHにおける波形鋼板ウエブPC箱桁橋”
【0004】
【非特許文献2】
「橋梁と基礎2002−8」pp94、“木ノ川高架橋”
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術による桁構造の軽量化は十分とは言えなかった。
【0006】
そこで本発明はこのような課題に着目してなされたもので、軽量化がなされた桁構造、および桁構造を備える構造物を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の桁構造は、橋梁等の各種構造物が備える桁構造であって、ウエブをハニカム構造としてなることを特徴とする(第1の発明)。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において、前記ハニカム構造を構成する多孔部材の内空に、減衰材を収めてなることを特徴とする。
【0009】
第3の発明は、桁構造を備える構造物であって、前記桁構造のウエブをハニカム構造としてなることを特徴とする構造物にかかる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図4は本実施形態における桁構造の具体例を示す図であり、(a)は断面図、(b)は側面図、(c)は減衰材をハニカム構造内に収めた場合の断面図、(d)は設置方向を変えたハニカム構造例を示す図である。例えば桁構造を備える構造物が橋梁であるとする。この場合、当該橋梁における橋脚間、つまり径間に桁構造が架設される。この桁構造100は、道路等をなす舗装構造や鉄道における軌道などを上載するコンクリート床版101、当該コンクリート床版101を支持するハニカムウエブ102、およびコンクリート底板105とから構成される。
【0011】
前記ハニカムウエブ102は、例えば、二枚の板107の間に蜂の巣を輪切りにしたかの如き多孔部材110をはさんで一体としたものが想定できる。この多孔部材110における内空111は六角形状とすることができる。ハニカム構造自体が軽量でありながら適宜な構造強度を有するものであるから、これを採用したハニカムウエブ102も従来の桁構造と比して軽量でありながら良好な構造強度を発現することができる。
【0012】
また、前記ハニカムウエブ102における内空111に、ゴムなどの減衰材120を収めるとすれば好適である。これによれば、ハニカムウエブ102に作用する外力をこの減衰材120の弾性等で吸収し、制振機能を奏することにもつながる。但し、ハニカムウエブ102における全内空に減衰材120を収めるとするよりも、桁構造100の重量増加を考慮した上で、必要な内空111にのみ収めるとすれば更に好適である。
【0013】
なお、前記減衰材120としてゴムを例示したが、これに限定されず、外力に対する減衰作用を有する部材であれば、いずれのものでも採用できる。
【0014】
また、前記コンクリート床版101とコンクリート底板105との間における前記多孔部材110(ハニカム構造)の設置方向は、図4(b)で示した様な、六角形状の内空111の頂点がコンクリート床版101およびコンクリート底板105とに接する方向に限定されない。例えば(d)で示す通り、前記内空111の辺にてコンクリート床版101およびコンクリート底板105と接する方向で多孔部材110の設置をするとしてもよい。このように、多孔部材111の設置方向は任意に定めることができるものとする。
【0015】
このように、桁構造100の軽量化が図れるとすれば、橋脚や基礎、施工機械の小型化が図れることとなる。また、桁構造100の軽量化に伴って径間を長くすることも可能となり、橋脚数を減少できる。更に、このような桁構造100を工場等で予め構築しておくものとすれば、桁架設に関わる施工ステップを低減し、工期を短縮することも可能となる。また、ハニカム構造の内空111に減衰材120を収めるとすれば、免震装置や制振装置の設置を省略できる場合も想定できる。
【0016】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の軽量化された桁構造等によれば、ハニカム構造の採用により、桁構造を形成するに必要な材料量を抑制することができる。また、ハニカム構造の内部に減衰材を収めることで、桁構造に作用する揺れに対し、減衰作用を奏することが可能となる。つまり、制振機能を得ることができる。これによれば、制振機能を得ることで設計上の耐力を軽減することも可能となる。
【0017】
そこで、軽量化がなされた桁構造および桁構造を備える構造物を提供可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンクリート床版とコンクリートウエブとを有する箱桁の(a)断面、(b)側面を示す図である。
【図2】コンクリートウエブを波形鋼板に置き換えた桁構造の(a)断面、(b)側面を示す図である。
【図3】コンクリートウエブを鋼管トラスに置き換えた桁構造の(a)断面、(b)側面を示す図である。
【図4】本実施形態における桁構造の具体例を示す図であり、(a)は断面図、(b)は側面図、(c)は減衰材をハニカム構造内に収めた場合の断面図、(d)は設置方向を変えたハニカム構造例を示す図である。
【符号の説明】
100 桁構造
101 コンクリート床版
102 ハニカムウエブ
105 コンクリート底板
107 (ハニカムウエブを構成する)板
110 多孔部材
111 内空111
120 減衰材

Claims (3)

  1. 橋梁等の各種構造物が備える桁構造であって、ウエブをハニカム構造としてなることを特徴とする桁構造。
  2. 前記ハニカム構造を構成する多孔部材の内空に、減衰材を収めてなることを特徴とする請求項1に記載の桁構造。
  3. 桁構造を備える構造物であって、前記桁構造のウエブをハニカム構造としてなることを特徴とする構造物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100743936B1 (ko) * 2006-08-11 2007-07-30 박홍욱 콘크리트 구조물 내진 및 보수보강용 하니콤형 보강재
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