JP2004360097A - 含浸処理方法及びそれによって含浸処理された製品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】超臨界流体中で基材に対して含浸物質を含浸させる含浸処理方法において、含浸処理槽10内に基材を投入し、含浸物質を共溶媒に溶解又は分散させた液体を含浸処理槽10内に配置された含浸物質容器13に入れてから、含浸処理槽10を密閉して超臨界流体で満たし、その後含浸物質容器13内の液体を超臨界流体中に徐々に加える。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、超臨界流体中で基材に対して含浸物質を含浸させる含浸処理方法、特に繊維製品に対して染料を含浸させる含浸処理方法に関する。また、この含浸処理方法によって含浸処理することを特徴とする、含浸処理された製品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
繊維製品の染色は水を大量に使用するため、染色後に未固着染料や染色助剤などを含む廃水が大量に排出されることが避けられない。この廃水は水質汚濁の原因ともなることから、その浄化が必要であり、染色加工を行う企業にとって大きな負担になっている。これに対し、最近廃水を排出しない染色方法として超臨界二酸化炭素中で染色を行う方法が提案されている。また、繊維製品に限らず、各種の基材に、超臨界二酸化炭素中で含浸物質を含浸させる方法も提案されている。
【0003】
特開2001−226884号公報(特許文献1)には、共溶媒を含有する超臨界二酸化炭素中で基材を染色する染色方法が記載されている。共溶媒を使用することによって、染色の困難な染料や基材に対しても染色が可能になり、広範な染色が可能になることが記載されている。当該公報の実施例においては、オートクレーブ中に固体の染料と共溶媒と布帛とを投入してから二酸化炭素を導入して染色操作が行われている。
【0004】
特開2002−129464号公報(特許文献2)には、超臨界流体による染色装置において、染色槽とは別個に染料溶解槽を設け、当該染料溶解槽に超臨界流体を導入して染料を溶解させて染色する装置が記載されている。このとき、染料溶解槽に対して共溶媒供給ラインを設けることも記載されている。そして、このような染色装置を用いて染色することによって、染色ムラのない効率のよい染色ができるとされている。
【0005】
特開2002−371483号公報(特許文献3)には、染料を予め溶媒に溶解させた染料溶液を、被染色物と超臨界流体とが入った染色槽に導入する染色方法が記載されている。この方法によれば、耐圧容器として、染色槽とは別個の染料溶解槽を設ける必要がなく、装置コストが軽減でき、しかも染色ムラの発生も抑制できることが記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−226884号公報
(特許請求の範囲、発明が解決しようとする課題、実施例)
【特許文献2】
特開2002−129464号公報
(特許請求の範囲、発明の効果、図1)
【特許文献3】
特開2002−371483号公報
(特許請求の範囲、発明の効果、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2001−226884号公報記載のように、オートクレーブ中に固体の染料と共溶媒と布帛とを投入してから二酸化炭素を導入して染色したのでは、超臨界流体に溶解する前の染料と被染色物である布帛とが直接接触するおそれがあるために、染色ムラが発生しやすい。
【0008】
これに対し、特開2002−129464号公報記載のように、染色槽とは別個に、染料溶解槽を設け、当該染料溶解槽に超臨界流体を導入して染料を溶解させて染色した場合には、染料が超臨界流体に溶解した状態で繊維に触れるので染色ムラの発生は抑制できる。しかしながら、染色槽とは別個に染料溶解槽を設けて、両者を接続する構成としたのでは、色替えの際に、染色槽のみならず、染料溶解槽、配管及び循環ポンプの清掃も行う必要がある。また、超臨界状態に保つための槽は耐圧性が要求されるために、その材質、構造が制限されて、装置作成のコストが高いのが通常であるから、染色槽とは別個に染料溶解槽を設けたのでは、装置コストが増大する。
【0009】
また、特開2002−371483号公報記載のように、染料を予め溶媒に溶解させた溶液を、被染色物と超臨界流体とが入った染色槽に導入する方法によれば、染色ムラの発生を抑制しながら、色替えの際の作業が低減され、装置コストも抑制できる。しかしながら、染料溶液をポンプで加圧して染色槽内に導入するために、染料溶液槽、ポンプ及び配管の清掃を行う必要があり、やはり色替えの際の清掃作業が煩雑であった。
【0010】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、超臨界流体中で基材に対して含浸物質を含浸させる含浸処理方法において、ムラなく均一に含浸させることができ、色替えの際の清掃が容易であり、しかも装置コストを低減することもできる含浸処理方法を提供することを目的とするものである。また、そのような方法によって含浸処理することを特徴とする、含浸処理された製品の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、超臨界流体中で基材に対して含浸物質を含浸させる含浸処理方法において、含浸処理槽内に基材を投入し、含浸物質を含浸処理槽内に配置された含浸物質容器に入れてから、含浸処理槽を密閉して超臨界流体で満たし、その後含浸物質容器内の含浸物質を超臨界流体中に加えることを特徴とする含浸処理方法を提供することによって達成される。こうすることによって、含浸ムラの発生を抑制できるとともに、色替えの際にも含浸物質容器を清掃するだけでよく、清掃操作が非常に簡単である。
【0012】
このとき、含浸物質を共溶媒に溶解又は分散させた液体を含浸物質容器に入れることが好適である。含浸物質を予め共溶媒に溶解又は分散させておくことによって、未溶解の含浸物質が含浸処理槽内で基材に触れるのを防止でき、より均一に含浸させることができる。また、共溶媒を使用することによって、使用可能な含浸物質や基材の選択の幅を広げることができ、効率的に含浸させることができる。
【0013】
またこのとき、含浸物質容器内の含浸物質を超臨界流体中に徐々に加えることが、均一に含浸させるためには好ましい。好適な実施態様では、含浸物質容器が上部に開口を有する容器であって、該容器を傾けて容器内部の含浸物質を超臨界流体中に加える。この態様によれば、容器が簡易で、清掃も容易である。また、含浸処理槽内の温度及び圧力が実質的に一定になってから含浸物質容器内の含浸物質を超臨界流体中に加える操作を開始すること、含浸処理槽内で超臨界流体を流動させながら含浸物質容器内の含浸物質を超臨界流体中に加えることは、いずれも均一に含浸させることができて好ましい。
【0014】
上記含浸処理方法において、前記基材が繊維製品であることが好適な実施態様である。また、前記含浸物質が染料であることも好適な実施態様である。また、上記課題は、これらいずれかの含浸処理方法によって含浸処理された製品の製造方法を提供することによっても達成される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の含浸処理方法を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の含浸処理装置全体のプロセスフローを示した図である。図2は、含浸物質容器の一例を示した図であり、図3は含浸物質容器の別の例を示した図である。
【0016】
本発明では、含浸処理槽10内において超臨界流体中で含浸物質を基材に含浸させる。含浸処理槽10は耐圧容器からなり、通常10MPa以上の耐圧性が要求され、好適には15MPa以上、より好適には20MPa以上の耐圧性が要求される。含浸処理槽10の内容量は、工業的生産を考慮すると、100リットル以上であることが好ましく、より好適には200リットル以上であり、さらに好適には300リットル以上である。図1に示される含浸処理槽10は、内容積が450リットルであり、肉厚のステンレス製である。
【0017】
含浸処理槽10は、開閉可能なドア11を有しており、これを開いて、大気中で基材を含浸処理槽10内に投入する。含浸処理槽10の内部には回転カゴ12が設けられている。この中に処理される基材を投入し、回転させながら含浸させることによって、ムラのない均一な含浸操作を行うことができる。
【0018】
本発明の含浸処理方法によって含浸される基材は特に限定されるものではないが、主として高分子化合物からなる基材であることが好ましい。ここでいう高分子化合物は合成高分子化合物又は天然高分子化合物のいずれであっても良い。そのようなものとしては、繊維製品、皮革、木材、フィルム、プラスチック成形品などが例示される。これらのうちでも、繊維製品、皮革、木材、フィルムなどは、その表面積が大きいために、含浸処理を効率的に行うことができて好ましい。
【0019】
なかでも、繊維製品が最も有用である。繊維製品としては、糸、布帛、紙などが例示される。布帛としては、織布、編布、不織布などを使用することができ、縫製加工されたものに対して含浸させることも好ましい。例えば揮発性の芳香成分などを含浸させる場合には、含浸処理後に芳香成分が揮発するおそれのある状態で縫製加工などを行うことは必ずしも好ましくないので、縫製加工後の最終工程で含浸処理操作を行うのが好ましい。
【0020】
繊維の素材としては、綿、レーヨン、ナイロン(6、66など)、ポリエステル、アクリル、ポリプロピレン、絹、羊毛、アセテート(トリアセテートを含む)、ポリエチレン、アラミド(メタ系及びパラ系)、ポリウレタン、ビニロン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどを例示することができる。また、紙に対して含浸処理を施すことも好ましい。紙は通常水中では形態を保持することが困難であるが、超臨界二酸化炭素などの超臨界流体中では形態を保持することが可能だからである。紙の種類は特に限定されないが、通常、パルプなどのセルロース系の短繊維を交絡させたものである。
【0021】
皮革や木材に対して含浸処理を行うことも好ましい。これらの材質は水中で含浸処理する場合には変形したり風合いを損なったりすることが多いからである。また、フィルムやプラスチック成形品などへの含浸処理も可能である。フィルムは厚みが薄く表面積が比較的大きいので、含浸させやすくて好ましい基材である。また、プラスチック成形品などに対し、例えばその表面だけに抗菌剤を含浸させることなども可能であり、事務用品の抗菌化などにも有効である。ここでいうプラスチック成形品とは、フィルムや繊維よりも、厚みや径の大きい成形品のことを意味し、三次元的な立体成形品のみならず、厚いシートや径の大きい棒状体も含むものである。
【0022】
また、本発明で使用される含浸物質は、超臨界流体中に溶解し、基材中に含浸させられるものであれば特に限定されない。好適なものとして染料が挙げられる。使用される染料は特に限定されるものではなく合成染料と天然染料のいずれを使用することもできる。合成染料は、特に限定されるものではない。分散染料、油溶性染料、反応染料、反応分散染料、直接染料、酸性染料、塩基性染料、スレン染料、硫化染料、インジゴ染料及び含金染料を例示することができる。これらのうちでも、超臨界流体中での染色性が良好であることから、分散染料、油溶性染料、直接染料及び反応分散染料が好適に使用される。なかでも分散染料、油溶性染料及び直接染料がより好適に使用され、分散染料及び油溶性染料がさらに好適に使用される。また、動植物抽出成分からなる天然染料を使用することもできる。草木染料や食用色素など、既に抽出された染料成分を使用して超臨界流体中で染色することができる。
【0023】
染料以外に、含浸物質として好適に使用されるものとしては、基材に対して各種の機能を付与することのできる物質(機能加工剤)がある。そのような含浸物質としては、例えば、芳香性物質、薬効性物質、抗菌剤、防虫剤、防かび剤、防臭剤、消臭剤、柔軟剤、硬化剤、防しわ剤、収縮防止剤、ピリング防止剤、防水剤、撥水剤、吸汗剤、蛍光増白剤、濃色化剤、防汚剤、帯電防止剤、防火剤(防燃剤、難燃剤、防炎剤など)、酸化防止剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、耐光安定剤、形状記憶加工剤及び電磁波シールド加工剤が挙げられる。これらの含浸物質の中には、揮発しやすいもの、水に溶解あるいは分散しにくいもの、含浸処理後に水中に溶出しやすいもの、あるいは水中や高温で劣化しやすいものが多いので、温水中で含浸させるよりも超臨界流体中で含浸させる方が好ましいものが多い。中でも、好適なものとしては、芳香性物質、薬効性物質、抗菌剤、防虫剤及び防かび剤が挙げられる。これらのものは、特に揮発したり、水中で溶出したり、高温で劣化したりし易いものが多いからである。また、これらの物質と同時に、染料成分を含浸させることもできる。
【0024】
以上説明したような含浸物質を、超臨界流体中で基材に含浸させる。超臨界流体中で含浸処理する際に、超臨界流体を形成する化合物は特に制限されるものではないが、安全性、含浸処理条件等の点から二酸化炭素が好適である。二酸化炭素の場合には、臨界点は温度31.3℃、圧力7.4MPaであり、これを超える超臨界流体とすることが比較的容易である。超臨界流体が共溶媒を含有することによって、染料等の含浸物質の超臨界流体中への溶解性を向上させられる場合が多い。また、繊維製品の材料が親水性のものであっても、その中に含浸物質を効率的に含浸させることが容易になる。
【0025】
含浸物質を含浸処理槽内に配置された含浸物質容器に入れてから、超臨界流体中で含浸操作が施される。含浸物質は、粉末や顆粒状などの固体であっても構わないし、液体であっても構わない。超臨界流体への溶解性が良好な場合には、含浸物質を直接含浸物質容器に投入しても構わない。その場合には、含浸処理槽が超臨界流体で満たされた後に、含浸物質容器内において、含浸物質がある程度超臨界流体に溶解又は分散した状態となってから、容器を傾けるなどして徐々に含浸物質を超臨界流体中に加えることが好ましい。
【0026】
しかしながら、含浸ムラを効果的に防止するためには、含浸物質を予め共溶媒に溶解又は分散させておくことが好ましい。このとき使用される共溶媒としては、水又は極性有機溶媒が好ましい。極性有機溶媒としては、アルコール、ケトン、環状エーテル、アミド及びスルホキシドが挙げられる。アルコールとしてはメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ウンデカノール、グリコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール)、グリコール誘導体、エチルグリコール類、ブチルグリコール類、グリセリン、ペンタエリスリトールなどの脂肪族アルコールが例示され、ケトンとしてはアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、ジブチルケトンが例示される。そして環状エーテルとしてはテトラヒドロフラン(THF)、アミドとしてはジメチルホルムアミド(DMF)、スルホキシドとしてはジメチルスルホキシド(DMSO)が、それぞれ好適なものとして例示される。
【0027】
なかでも回収再使用を考慮すれば、比較的低沸点、例えば沸点が150℃以下であることが好適であり、100℃以下であることがより好適である。一方、沸点が低すぎる場合には、回収される二酸化炭素ガス中に共溶媒が混入しやすくなるため、沸点は好適には40℃以上であり、より好適には60℃以上である。メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、THFなどが挙げられる。さらに作業者の安全性まで考慮した場合にはエタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、アセトンが好適であり、エタノールが最適である。これらの共溶媒は1種のみならず、2種以上を同時に使用しても良く、特に水は単独で使用した場合には超臨界二酸化炭素に均質に溶解しない場合があるために他の有機溶媒と併せて使用することが好ましい。
【0028】
含浸処理時に超臨界流体中に含まれる共溶媒の量は、超臨界流体に対して0.01〜10%であることが好適である。0.01%よりも少ない場合には共溶媒添加の効果が減少し、親水性の有効成分の含浸操作が効率的に行えない場合があるし、共溶媒中に溶解又は分散させられる含浸物質の量が少なくなりすぎる。より好適には0.1%以上であり、さらに好適には0.2%以上である。一方、共溶媒の量が10%を超える場合には含浸性が低下するばかりでなく、含浸操作後の繊維等に溶媒が残存し、溶媒除去のための後処理が別途必要になり好ましくない。より好適には5%以下、さらに好適には2%以下である。ここでいう「%」とは超臨界流体で満たされる容器中へ投入する共溶媒の常圧下での体積の、前記容器容積に対する割合に、100を掛けたものであり、
[(添加した共溶媒の体積)/(超臨界流体の体積)]×100
で示されるものである。ここで使用される共溶媒は、その全量が含浸物質含有液として添加されても良いし、その一部が別途添加されても良い。
【0029】
本発明の好適な実施態様では、含浸処理槽10内に基材を投入し、含浸物質を共溶媒に溶解又は分散させた液体(以下、「含浸物質含有液」という場合がある。)を含浸処理槽10内に配置された含浸物質容器13に入れてから、含浸処理槽10を密閉して超臨界流体で満たす。すなわち、予め含浸物質含有液を大気中で調製しておき、これを含浸物質容器13に入れる。含浸物質容器13は、含浸処理槽10内に配置されていて、含浸物質含有液を入れることができ、含浸処理槽10を密閉して超臨界流体で満たした後に含浸物質容器13内の液体を超臨界流体中に加えることのできるものであれば、その形態は特に限定されない。
【0030】
含浸物質容器13の好適な形態は、上部に開口を有する容器である。超臨界流体の密度は、温度や圧力によって変動するが、大まかには共溶媒の密度の半分程度である。したがって、含浸処理槽10が超臨界流体で満たされたときにも、含浸物質含有液が、超臨界流体と相分離したままで含浸物質容器13内に存在する。このとき、少量の共溶媒や含浸物質は、超臨界流体中に拡散、溶解していくが、含浸物質含有液の大部分は、静置した状態であれば含浸物質容器13内に存在することになる。また、上部に開口を有する容器は含浸物質含有液の投入も容易である。容器の容量は特に限定されないが、1〜20リットル、好適には2〜10リットル程度である。
【0031】
含浸物質容器13がこのように上部に開口を有する容器であるときには、含浸物質容器13を傾けて容器内部の液体を超臨界流体中に加えることが好ましい。図1の例では、含浸物質容器13は、ドア11に設置された回転軸14に固定された容器である。超臨界流体で満たされた後に、含浸物質容器13を回転させることによって、含浸物質含有液を超臨界流体中に容易に加えることができる。回転軸14は、ドア11の外のハンドル15と、磁石を介して連結されており、外部から回転させることが可能な構造になっている。含浸ムラが発生するのを効果的に防止するためには、含浸物質含有液を超臨界流体中に徐々に加えることが好ましい。例えば、上部に開口を有する容器を使用するときには、徐々に傾けることが好ましい。
【0032】
含浸物質を超臨界流体中に加える操作にかける時間、すなわち添加時間は、5秒以上であることが好ましく、1分以上であることがより好ましく、5分以上であることがさらに好ましい。一定以上の時間をかけて添加することによって、含浸ムラを最小限に抑えることができる。添加時間は、含浸処理操作時間一杯までかけても構わないが、通常1時間以下であり、好適には30分以下である。
【0033】
具体的な含浸物質容器13の例を図2及び図3に示す。図2の含浸物質容器13の内容量は4リットル、図3の含浸物質容器13の内容量は10リットルである。これらの例では、含浸物質容器13は、回転軸14から着脱可能であり、取り外すことによって容易に洗浄できる。したがって、染料を変更する場合であっても、洗浄操作がきわめて容易である。例えば、従来の技術の欄に記載したような従来の染色装置においては、染料溶解槽、染料溶液槽、ポンプあるいは配管などの清掃を行う必要があり、色替えの際の清掃作業が煩雑であるが、これに比べて、極めて簡便である。
【0034】
含浸物質含有液を添加する別の態様として好適なものとしては、容器の下部に開口を設けて、そこに設けた弁を開いて容器の下方から含浸物質含有液を超臨界流体中に加える方法が挙げられる。この場合には、含浸物質容器13を回転させる手段は必要ではないが、外部から遠隔的に弁を開閉する手段が必要である。弁の開度によって添加速度を微調整することができる。
【0035】
含浸物質含有液を添加する別の態様として好適なものとしては、上下に開口を有する回転可能な容器が挙げられる。下側の開口には開口を塞ぐ手段が設けられており、下側の開口を塞いだ状態で含浸物質含有液が容器中に投入される。その後、半回転させることによって上側の開口から含浸物質含有液を超臨界流体中に加える。このとき、下側の開口を開くことによってそこから超臨界流体が流入可能になって、上側の開口から含浸物質含有液を下方に導出することができる。下側の開口を開閉する手段としては、例えば、ラムネ飲料の口部に使用されているような構造の、球体を用いたバルブなどを使用することが可能である。上下の開口のいずれかの寸法を調整することによって、含浸物質含有液の添加速度を調整することが可能である。
【0036】
このような含浸物質容器13に含浸物質含有液を投入し、また回転カゴ12の中に処理される基材を投入してから、含浸処理槽10を密閉して超臨界流体で満たす。引き続き、含浸物質容器13内の含浸物質含有液を超臨界流体中に加えて含浸処理を施すが、このとき、含浸処理槽10内の温度及び圧力が実質的に一定になってから含浸物質容器13内の液体を超臨界流体中に加える操作を開始することが好ましい。こうすることによって、均一に含浸処理させることができる。
【0037】
また、含浸処理槽10内で超臨界流体を流動させながら、含浸物質容器13内の液体を超臨界流体中に加えることも好ましい。こうすることによって、含浸物質を基材中に均一に含浸させることができる。超臨界流体を流動させる方法は特に限定されないが、基材を動かす方法が好ましい。例えば回転カゴ12の中に基材を投入して、回転させながら含浸処理を行うことによって、含浸処理槽10内の超臨界流体を流動させることができる。また、配管を介して超臨界流体を循環させても良いし、超臨界流体を直接撹拌しても良い。
【0038】
含浸処理条件は、含浸処理槽10の内部が超臨界状態であればよいが、含浸物質や基材などによって適当に調整される。好適な圧力は7.5〜35MPaである。7.5MPa未満では含浸物質の含浸がされにくくなる場合が多く、より好適には10MPa以上である。一方35MPaを超えると装置が大掛かりになって、含浸処理に要するエネルギーも多くなってしまい、より好適には30MPa、さらに好適には25MPa以下である。また、好適な温度は35〜250℃である。35℃未満の場合には含浸処理がスムーズでなく、操作時間も長くなる場合がある。より好適には50℃以上であり、さらに好適には70℃以上である。一方250℃を超えると有効成分が劣化する場合があり、要するエネルギーも大きくなる。より好適には150℃以下である。また、特に加熱に弱い含浸物質を含浸させる場合には100℃以下にすることが好ましい場合もある。
【0039】
含浸処理に要する時間は、通常5〜200分である。200分を超えると作業効率が低下することがあり、処理温度によっては有効成分が劣化することもある。より好適には120分以下である。一方、5分未満の時間では、十分に含浸されない場合が多いし、含浸ムラも発生しやすくなる。より好適には10分以上である。回転カゴ12を回転させるときには、同方向に回転させても構わないし、逆方向の回転を併用しても構わない。また、回転を停止させる時期を設けて、間歇的に回転させても構わない。含浸物質を溶解させるために使用したものに加えてさらに共溶媒を使用する場合には、共溶媒槽16から共溶媒供給ポンプ17及びバルブ18を介して含浸処理槽10内に導入することができる。
【0040】
図1に、含浸処理装置全体のプロセスフローを示す。ここでは、超臨界流体として超臨界二酸化炭素を用いた場合の例を示す。含浸処理が終了したところで、減圧バルブ20を開けて含浸処理後の流体を含浸処理槽10からガス分離槽21に導入する。ガス分離槽21において、二酸化炭素ガスと、含浸物質とが分離される。ガス分離装置の形態は、図1に示したように槽の形態である必要はないが、一般的には槽の形態であることが好ましい。分離される成分は、液体成分または固体成分である含浸物質や、共溶媒などである。ガス分離槽21で二酸化炭素ガスから除去された液体はガス分離槽21の底部に設けられたバルブ22を介して取り除かれる。共溶媒を含有する液体がバルブ22から排出される場合には、この液体を蒸留して共溶媒を回収して再使用することが好ましい。ガス分離槽21内は、通常温度−10〜150℃、圧力0.1〜5MPa程度に設定される。ここで、圧力が0.1MPaとは、大気圧と同じ圧力であって、周辺環境と比べたときの差圧がゼロであるときのことである。この圧力において二酸化炭素は気体として存在し、固体成分や液体成分と分離される。
【0041】
ガス分離槽21から導出された二酸化炭素ガスは、バルブ23を介してコンプレッサー24で圧縮され、バルブ25を介して貯蔵タンク30に導入され、液化二酸化炭素として貯蔵される。貯蔵される液化二酸化炭素の温度は特に限定されるものではないが、通常0〜40℃程度である。また、貯蔵される液化二酸化炭素の圧力は特に限定されるものではないが、通常3〜10MPaである。
【0042】
貯蔵タンク30の底部31から抜き出された液化二酸化炭素は、バルブ32とバルブ33を介してその後の工程へ送られる。バルブ32とバルブ33の間には受入タンク34と接続された配管が分岐している。受入タンク34には、購入した未使用の液化二酸化炭素が保管されており、これから、バルブ35、搬送ポンプ36及びバルブ37を介して液化二酸化炭素が供給される。搬送ポンプ36の運転と、バルブ(32,33,37)の切り替え操作によって、回収再使用する二酸化炭素に、適宜未使用の液化二酸化炭素を追加して使用することができる。貯蔵タンク30から導出され、バルブ32とバルブ33を通過した液化二酸化炭素は、加圧ポンプ40で加圧され、バルブ41を介してヒーター42で加熱され、バルブ43を介して含浸処理槽10に供給される。
【0043】
こうして、加圧、加熱された二酸化炭素が供給されて、所望の条件の超臨界二酸化炭素で含浸処理槽10が満たされ、再度含浸処理が行われる。このようにして、二酸化炭素が回収再使用される。染色操作を例に取れば、超臨界二酸化炭素中で繊維製品を染色する場合には、水を媒体として染色する場合に比べて、排水を排出しないために、元々環境に優しいプロセスである。これに加えて、染色後の繊維製品を乾燥するエネルギーを要さない点で、エネルギー的にも優れている。しかも、このように媒体の二酸化炭素を回収再使用することもできるから、環境保護の面からも極めて意義深いプロセスである。
【0044】
【実施例】
実施例1
図3に示す含浸物質容器13を有し、図1に示す含浸処理装置を用いて染色加工を行った。予め、含浸処理槽10の体積(450リットル)の1体積%のエタノール(4.5リットル)に、0.2owfの分散染料を溶解し、含浸物質容器13に投入した。使用した分散染料は日本化薬株式会社製「KAYASET Yellow A−G」である。次いで、含浸処理槽10中の回転カゴ12内にナイロン布を10kg投入した。ドア11を閉めて、回転カゴ12を回転させながら、バルブ43を開いて、含浸処理槽10内を超臨界二酸化炭素で満たした。
【0045】
回転カゴ12の回転を継続しながら、ハンドル15を回転させて、含浸物質容器13を傾け、超臨界流体中に含浸物質含有液を加えた。加えるに際しては、ハンドル15の脇に付された角度目盛りを参考にしながら、少しずつ傾ける角度を大きくしていき、合計15分間かけて、徐々に全量を加えた。120℃、19MPaで回転カゴ12の回転を継続しながら、全量添加後さらに30分間染色加工を行った。30分経過後、減圧バルブ20を開いて含浸処理槽10内の流体を排出し、ドア11を開けて染色されたナイロン布を取り出した。得られたナイロン布は、十分に染色されており、染色ムラも認められなかった。
【0046】
【発明の効果】
本発明の含浸処理方法によれば、超臨界流体中で基材に対して含浸物質を含浸させる含浸処理方法において、ムラなく均一に含浸させることができ、色替えの際の清掃が容易であり、しかも装置コストを低減することもできる含浸処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の含浸処理装置全体のプロセスフローを示した図である。
【図2】含浸物質容器の一例を示した図である。
【図3】含浸物質容器の別の例を示した図である。
【符号の説明】
10 含浸処理槽
11 ドア
12 回転カゴ
13 含浸物質容器
15 ハンドル
16 共溶媒槽
21 ガス分離槽
24 コンプレッサー
30 貯蔵タンク
34 受入タンク
40 加圧ポンプ
42 ヒーター
Claims (9)
- 超臨界流体中で基材に対して含浸物質を含浸させる含浸処理方法において、含浸処理槽内に基材を投入し、含浸物質を含浸処理槽内に配置された含浸物質容器に入れてから、含浸処理槽を密閉して超臨界流体で満たし、その後含浸物質容器内の含浸物質を超臨界流体中に加えることを特徴とする含浸処理方法。
- 含浸物質を共溶媒に溶解又は分散させた液体を含浸物質容器に入れる請求項1記載の含浸処理方法。
- 含浸物質容器内の含浸物質を超臨界流体中に徐々に加える請求項1又は2記載の含浸処理方法。
- 含浸物質容器が上部に開口を有する容器であって、該容器を傾けて容器内部の含浸物質を超臨界流体中に加える請求項1〜3のいずれか記載の含浸処理方法。
- 含浸処理槽内の温度及び圧力が実質的に一定になってから含浸物質容器内の含浸物質を超臨界流体中に加える操作を開始する請求項1〜4のいずれか記載の含浸処理方法。
- 含浸処理槽内で超臨界流体を流動させながら、含浸物質容器内の含浸物質を超臨界流体中に加える請求項1〜5のいずれか記載の含浸処理方法。
- 前記基材が繊維製品である請求項1〜6のいずれか記載の含浸処理方法。
- 前記含浸物質が染料である請求項1〜7のいずれか記載の含浸処理方法。
- 請求項1〜8のいずれか記載の含浸処理方法によって含浸処理することを特徴とする、含浸処理された製品の製造方法。
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