JP2004359531A - 光ファイバ用多孔質母材の製造方法 - Google Patents

光ファイバ用多孔質母材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、母材外周に堆積される多孔質ガラス層の密度を、2段階の低減モードにより制御することにより、効率よく母材が成長できるようにした光ファイバ用多孔質母材の製造方法に関するものである。
【解決手段】かゝる本発明は、ガラス微粒子をターゲット部材外周に堆積させて光ファイバ用多孔質母材を形成する光ファイバ用多孔質母材の製造方法であって、光ファイバ用多孔質母材の外径に応じた多孔質ガラス層の密度変化を直線近似させた場合において、光ファイバ用多孔質母材が所定の外径に達するまでは、多孔質ガラス層の密度を一定の割合で直線的に低減させる一方、所定の外径に達した後は、多孔質ガラス層の密度を前記一定の低減割合よりさらに緩く直線的に低減させる製造方法にあり、これによって、ガラス微粒子の最終的な平均堆積効率、及び平均堆積速度が向上するため、優れた生産性が得られる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、光ファイバ用多孔質母材の成長に合わせて堆積される多孔質ガラス層の密度を、2段階の低減モードにより制御することで、効率よく母材が成長できるようにした光ファイバ用多孔質母材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、光ファイバ用多孔質母材の製造方法としては、VAD法、外付け法などが知られていて、これらの製造方法に関する基本的な技術は、成熟し、既にほぼ確立されているものと言える。特に最近では、光通信の需要の増大に伴い、光ファイバの需要も年々増加する傾向にあるため、専ら製造コストの低減が大きな課題となってきている。
【0003】
この製造コスト低減の観点から、光ファイバ用母材の大径化や長尺化が要求されてきている。母材の大径化にあたっては、大径の分だけ多孔質ガラス層が厚くなるため、製造段階で多孔質ガラス層が割れ易くなったり、透明ガラス化後、気泡が残ったり、或いは層剥離が起こるなどの問題があった。また、長尺化にあっては、ガラス微粒子合成用バーナの1回の移動ストロークが長くなるため、その間の制御が難しくなるなどの問題があった。
【0004】
そこで、母材製造の大径化にあって、既に多孔質ガラス層の割れ(スート割れ)や、透明ガラス化後の気泡残留、層剥離などを抑制するため、デポジションの最初から最後まで、多孔質ガラス層の密度をほぼ一定に保持するのではなく、当初のターゲット部材の周辺では、多孔質ガラス層の密度を高めにして、その後、中心部から周辺部にかけて、なだらかに多孔質ガラス層の密度を低減させる方法が提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平2−204340号(特許第2793617号)
【0006】
ところが、上記多孔質ガラス層の密度を中心部から周辺部にかけてなだらかに低減させる方法においても、その効果(スート割れや、気泡残留、層剥離などの抑制効果)が不十分であるため、多孔質ガラス層の密度制御を、多孔質母材の堆積面の温度を制御することにより行い、さらに、この堆積面の温度制御は、燃料ガス流量の調整により行うことで、良好な効果が得られるとする方法も提案されている(特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献2】
特開2000−272929号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記いずれの方法の場合も、基本的には、デポジションの最初から最後まで、多孔質ガラス層の密度を一つのパターンで、次第に低減させて行く方法であるため、本発明者等の試験研究によると、以下のような問題点があることが分かった。
【0009】
デポジションの初期にあっては、確かに、ターゲットの周辺で多孔質ガラス層の密度を高めにし、その後、中心部から周辺部にかけてなだらかに密度を低減させる方法が好ましいものの、母材が成長して所定の外径に達すると、それまで主に慣性力によって堆積されていたガラス微粒子に対して、当該ガラス微粒子を母材側に引き込む作用となる、サーモフォレスト効果も大きく働くようになるため、母材外径はより急速に成長するようになる。このサーモフォレスト効果というのは、ターゲット外径が大きくなることにより、ガラス微粒子合成用バーナから吹き出された火炎、即ちガラス微粒子がターゲットと接する時間(範囲)が大きくなるため、ガラス微粒子がターゲット側に引き寄せられるようなる作用と考えられている。
【0010】
一方、特に母材の大径化にあっては、原料ガス流出口の大きさなガラス微粒子合成用バーナを用いて、より多くの原料ガスを供給することが行われるため、母材外径の急成長は、益々増長されることになる。この結果、母材外径が所定の大きさに達すると、多孔質ガラス層の密度が急速に小さくなり、デポジションの後期に至ると、母材外径が大きくなり過ぎて、既存の製造装置では、取り扱い難くなるという問題が生じるようになる。もちろん、この密度の急速な低下は、上述したスート割れや、気泡残留、層剥離などの発生要因ともなる。
【0011】
このため、本発明者等は、母材が所定の外径に達するまでは、多孔質ガラス層の密度を一定の割合で低減させる一方、所定の外径に達した後は、多孔質ガラス層の密度を上記一定の低減割合よりさらに緩く低減させることの方が、製造工程全体から見れば、かえって有利になるのではないかと、着想するに至った。
【0012】
この着想に基づいて、後述するように、種々の試験研究を行ったところ、上記のように、光ファイバ用多孔質母材の外径に応じた多孔質ガラス層の密度変化を直線近似させた場合において、デポジションの初期から母材が所定の外径に達するまでは、多孔質ガラス層の密度を直線的に低減させる第1の低減モードと、母材が所定の外径に達した後は、上記第1の低減モードよりさらに緩く直線的に低減させる第2の低減モードとすることで、良好な結果が得られることを見い出した。
【0013】
さらに、母材の成長は、ガラス微粒子合成用バーナからの原料ガスの供給量、即ち、バーナの原料ガス流出口の大きさに左右されるため、母材の外径(D)と原料ガス流出口の大きさ(D)の比(D/D)から、多孔質ガラス層における密度の低減割合の変換点、即ち、第1の低減モードと第2の低減モードとの変換点が求められることを見い出した。そして、さらに、この比(D/D)が、14≦D/D≦36となるように調整すれば、良好な結果が得られることも見い出した。
【0014】
本発明は、このような観点に立ってなされたものであり、基本的には、ガラス微粒子の堆積過程において、上記した第1の低減モードから第2の低減モードに切り換えることにより、結果として、より良好な母材の成長が得られるようにした光ファイバ用多孔質母材の製造方法を提供せんとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、ガラス微粒子をターゲット部材外周に堆積させて光ファイバ用多孔質母材を形成する光ファイバ用多孔質母材の製造方法であって、
前記光ファイバ用多孔質母材の外径に応じた多孔質ガラス層の密度変化を直線近似させた場合において、前記光ファイバ用多孔質母材が所定の外径に達するまでは、多孔質ガラス層の密度を一定の割合で直線的に低減させる一方、所定の外径に達した後は、多孔質ガラス層の密度を前記一定の低減割合よりさらに緩く直線的に低減させることを特徴とする光ファイバ用多孔質母材の製造方法にある。
【0016】
請求項2記載の本発明は、前記多孔質ガラス層における密度の低減割合の変換点を、光ファイバ用多孔質母材の外径(D)とガラス微粒子合成用バーナの原料ガス流出口の大きさ(D)との比(D/D)から求めることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ用多孔質母材の製造方法にある。
【0017】
請求項3記載の本発明は、前記比(D/D)が、14≦D/D≦36となるように調整することを特徴とする請求項2記載の光ファイバ用多孔質母材の製造方法にある。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る光ファイバ用多孔質母材の製造方法を実施するための製造装置系の一例を示し、図2は、この製造装置系で用いられるガラス微粒子合成用バーナの一例を示したものである。
【0019】
本発明では、ターゲット部材10の両端をチャックなどの把持部20,20で保持しつつ、回転させる一方、例えば、2個のガラス微粒子合成用バーナ100を、上記ターゲット部材10に対峙させて、両者を相対的に移動させることにより、ターゲット部材外周にガラス微粒子合成用バーナ100からのガラス微粒子(スート)11を堆積させて、成長させる。
【0020】
上記ガラス微粒子合成用バーナ100の構造は、特に限定されないが、図2の場合、SiClなどの原料ガス(通常酸素ガスなどのキャリアガスが添加されることが多い)が供給される原料ガス流出口110、窒素ガスなどの不活性ガスが供給される不活性ガス流出口120、水素ガスなどの可燃性ガスが供給される可燃性ガス流出口130、この可燃性ガス流出口130内に配置されて、酸素ガスなどの支燃性ガスが供給される複数の支燃性ガス流出口140、窒素ガスなどの不活性ガスが供給される最外周側の不活性ガス流出口150からなる。
【0021】
このような構造のガラス微粒子合成用バーナ100からの火炎100aをターゲット部材10側に吹き付けて、その外周にガラス微粒子11を堆積させるわけであるが、この際、本発明では、図3に示すように、光ファイバ用多孔質母材の外径に応じた多孔質ガラス層の密度変化を、直線的に近似させた2段階のモードで行うようにしてある。より具体的には、デポジションの初期から母材が所定の外径に達するまでは、ガラス微粒子11の堆積層である、多孔質ガラス層の密度を、一定の割合で直線的に低減させる。つまり、ほぼ第1の低減モードに相当する仮想直線Iに沿って、多孔質ガラス層の密度を低減させる。そして、母材が所定の外径に達した後は、多孔質ガラス層の密度を、上記一定の低減割合よりさらに緩く直線的に低減させる。つまり、ほぼ第2の低減モードに相当する仮想直線IIに沿って、多孔質ガラス層の密度を低減させる。なお、ここで、密度の仮想直線I〜IIは、あくまでも理想的な密度制御の場合であって、実際の密度制御では、これらの仮想直線I〜IIに添って少々幅を有する密度の近似値であってもよい。
【0022】
また、本発明では、多孔質ガラス層の密度は、母材の成長、即ちその外径を光学的手段によりモニターすると共に、母材の重量もモニターし、コンピュータ内蔵の制御装置により適宜演算して求めている。
【0023】
図3の場合、デポジションの初期に多孔質ガラス層の密度を、0.75程度とし、母材の外径が70mm程度になるまでは、0.25程度まで直線的に低減させた後、230mm程度の最終的な外径になるまでは、0.25〜0.20程度の密度の間で、緩く直線的に低減させているが、本発明は、特にこれに限定されるものではない。つまり、母材外径の最終的な大きさや、ガラス微粒子合成用バーナ100における原料ガス流出口110の大きさ、原料ガス流出速度などの種々のパラメータの相違により、ある程度の幅をもって制御することができる。
【0024】
上記のように多孔質ガラス層の密度を第1の低減モードから第2の低減モードに変換する変換点(変曲点C)は、図3の場合、母材外径が70mm程度のところとしてあるが、これも、上記したような製造上の種々のパラメータの相違により調整すべきものと考えられる。この点について、本発明等は、ガラス微粒子合成用バーナ100の原料ガス流出口110の大きさ(D)、即ち、この大きさ(D)に起因する原料ガスの広がりと、堆積成長する母材の外径(D)について、着目し、種々の試験研究を行ったことろ、後述する実施例から明らかなように、その比(D/D)から求められることが分かった。
【0025】
そして、さらに、この比(D/D)が、14≦D/D≦36となるように調整すれば、良好な結果が得られることも分かった。つまり、D/Dが14未満では、原料ガスの広がりに対して、母材の外径(D)が小さ過ぎるため、上述したサーモフォレスト効果があまり期待できず、母材の成長が遅く、結果的にガラス微粒子の堆積効率が低下するようになるからである。一方、D/Dが36を越える場合には、母材の中心部と外周部における多孔質ガラス層の密度差が大きくなり過ぎるため、この結果として、上述したように、スート割れや、透明ガラス化後の気泡残留、層剥離などの問題が生じるようになるからである。もちろん、多孔質ガラス層の密度が低くなると、母材外径が急速に大きくなるため、既存の製造装置系では取り扱い難くなるという問題も生じる。
【0026】
このようなことから、本発明では、多孔質ガラス層の密度の上記変換点までは、上記第1の低減モードに沿う形で、ガラス微粒子合成用バーナ100における種々のガス流量を調整して、なるべく速く母材の外径を所定の外径まで成長させる。そして、この後は、上記第2の低減モードに沿う形で、ガラス微粒子合成用バーナ100における種々のガス流量を調整して、母材の最終的な外径まで成長させる。これにより、製造工程全体から見れば、後述するように、ガラス微粒子の最終的な平均堆積効率及び平均堆積速度が向上するため、結果として、優れた生産性が得られる。
【0027】
〈実施例1〉
上記図1の製造装置系、及び図2と同構造のガラス微粒子合成用バーナを用いて、外径(直径)が30mmφのターゲット部材の外周にSiOのガラス微粒子を15Kg堆積させて、光ファイバ用多孔質母材を得た。
【0028】
このとき、ガラス微粒子合成用バーナにおける原料ガス流出口の大きさ(D)は5.0mmで、原料ガスはSiCl、キャリアガスは酸素ガス、可燃性ガスは水素ガス、支燃性ガスは酸素ガス、不活性ガスは窒素ガスをそれぞれ用いた。そして、原料ガス流出口からは、原料ガスとキャリアガスの混合ガス流量を、ガス流速が9.8m/secとなるように調整した。一方、燃料ガスとしての流量は、即ち、可燃性ガスの流量を流速が1.3〜1.7m/sec、支燃性ガスの流量を流速が10.1〜13.0m/secとなるように調整した。また、不活性ガスの流量は流速が0.7m/secとなるように調整した。
【0029】
この調整中、母材の外径と母材の重量のモニター情報により、多孔質ガラス層の密度と、上記比(D/D)を常時演算し、デポジションの初期から母材外径が所定の外径になるまでは、上記した如き、第1の低減モードに相当する仮想直線Iに沿って、多孔質ガラス層の密度を低減させる一方、所定の外径に達した後は、上記した如き、第2の低減モードに相当する仮想直線IIに沿って、多孔質ガラス層の密度を低減させた。このとき、多孔質ガラス層の密度の変換点は、D/D=20.2のところで行った。
この結果、ガラス微粒子の堆積開始直後の堆積効率は27.3%を示し、その後も順調な増加を示し、最終的な平均堆積効率は68%、平均堆積速度は28.0g/minであった。
【0030】
〈実施例2〉
上記実施例1とほど同一の条件下で、デポジションを行い、このときの多孔質ガラス層の密度の変換点は、上記と同様のモニター情報から演算により、D/D=14.3のところで行った。
この結果、ガラス微粒子の堆積開始直後の堆積効率は25.5%を示し、その後も順調な増加を示し、最終的な平均堆積効率は65%、平均堆積速度は26.3g/minであった。
【0031】
〈実施例3〉
上記実施例1とほど同一の条件下で、デポジションを行い、このときの多孔質ガラス層の密度の変換点は、上記と同様のモニター情報から演算により、D/D=35.3のところで行った。
この結果、ガラス微粒子の堆積開始直後の堆積効率は24.2%を示し、その後も順調な増加を示し、最終的な平均堆積効率は60.5%、平均堆積速度は23.8g/minであった。
【0032】
〈比較例1〉
上記図1の製造装置系、及び図2と同構造のガラス微粒子合成用バーナを用いて、外径(直径)が30mmφのターゲット部材の外周にSiOのガラス微粒子を15Kg堆積させて、光ファイバ用多孔質母材を得た。
【0033】
このとき、ガラス微粒子合成用バーナにおける原料ガス流出口の大きさ(D)は5.0mmで、原料ガスはSiCl、キャリアガスは酸素ガス、可燃性ガスは水素ガス、支燃性ガスは酸素ガス、不活性ガスは窒素ガスをそれぞれ用いた。そして、原料ガス流出口からは、原料ガスとキャリアガスの混合ガス流量を、ガス流速が9.8m/secとなるように調整した。一方、燃料ガスとしての流量は、即ち、可燃性ガスの流量を流速が1.5〜2.1m/sec、支燃性ガスの流量を流速が11.7〜14.8m/secとなるように調整した。また、不活性ガスの流量は流速が0.7m/secとなるように調整した。
【0034】
この調整中、母材の外径と母材の重量のモニター情報により、多孔質ガラス層の密度と、上記比(D/D)を常時演算し、デポジションの初期から母材外径が所定の外径になるまでは、上記した如き、第1の低減モードに相当する仮想直線Iに沿って、多孔質ガラス層の密度を低減させる一方、所定の外径に達した後は、上記した如き、第2の低減モードに相当する仮想直線IIに沿って、多孔質ガラス層の密度を低減させた。このとき、多孔質ガラス層の密度の変換点は、D/D=12.8のところで行った。
この結果、ガラス微粒子の堆積開始直後の堆積効率は22.8%を示し、母材の成長が遅く、最終的な平均堆積効率は50%、平均堆積速度は22.0g/minであった。
【0035】
〈比較例2〉
上記比較例1とほど同一の条件下で、デポジションを行い、このときの多孔質ガラス層の密度の変換点は、上記と同様のモニター情報から演算により、D/D=39.8のところで行った。
この結果、ガラス微粒子の堆積開始直後の堆積効率は23.8%を示したが、母材の中心部と外周部との密度差が大きくなり過ぎて、スート割れや、透明ガラス化後の気泡残留、層剥離などの発生が見られた。
【0036】
〈実施例4〉
上記図1の製造装置系、及び図2と同構造のガラス微粒子合成用バーナを用いて、外径(直径)が30mmφのターゲット部材の外周にSiOのガラス微粒子を15Kg堆積させて、光ファイバ用多孔質母材を得た。
【0037】
このとき、ガラス微粒子合成用バーナにおける原料ガス流出口の大きさ(D)は3.0mmで、原料ガスはSiCl、キャリアガスは酸素ガス、可燃性ガスは水素ガス、支燃性ガスは酸素ガス、不活性ガスは窒素ガスをそれぞれ用いた。そして、原料ガス流出口からは、原料ガスとキャリアガスの混合ガス流量を、ガス流速が24.3m/secとなるように調整した。一方、燃料ガスとしての流量は、即ち、可燃性ガスの流量を流速が1.4〜2.1m/sec、支燃性ガスの流量を流速が13.4〜17.5m/secとなるように調整した。また、不活性ガスの流量は流速が0.7m/secとなるように調整した。
【0038】
この調整中、母材の外径と母材の重量のモニター情報により、多孔質ガラス層の密度と、上記比(D/D)を常時演算し、デポジションの初期から母材外径が所定の外径になるまでは、上記した如き、第1の低減モードに相当する仮想直線Iに沿って、多孔質ガラス層の密度を低減させる一方、所定の外径に達した後は、上記した如き、第2の低減モードに相当する仮想直線IIに沿って、多孔質ガラス層の密度を低減させた。このとき、多孔質ガラス層の密度の変換点は、D/D=21.3のところで行った。
この結果、ガラス微粒子の堆積開始直後の堆積効率は28.4%を示し、その後も順調な増加を示し、最終的な平均堆積効率は61.8%、平均堆積速度は25.5g/minであった。
【0039】
〈実施例5〉
上記実施例4とほど同一の条件下で、デポジションを行い、このときの多孔質ガラス層の密度の変換点は、上記と同様のモニター情報から演算により、D/D=14.8のところで行った。
この結果、ガラス微粒子の堆積開始直後の堆積効率は28.7%を示し、その後も順調な増加を示し、最終的な平均堆積効率は63%、平均堆積速度は25.2g/minであった。
【0040】
〈実施例6〉
上記実施例4とほど同一の条件下で、デポジションを行い、このときの多孔質ガラス層の密度の変換点は、上記と同様のモニター情報から演算により、D/D=35.7のところで行った。
この結果、ガラス微粒子の堆積開始直後の堆積効率は27.8%を示し、その後も順調な増加を示し、最終的な平均堆積効率は60%、平均堆積速度は23.8g/minであった。
【0041】
〈比較例3〉
上記図1の製造装置系、及び図2と同構造のガラス微粒子合成用バーナを用いて、外径(直径)が30mmφのターゲット部材の外周にSiOのガラス微粒子を15Kg堆積させて、光ファイバ用多孔質母材を得た。
【0042】
このとき、ガラス微粒子合成用バーナにおける原料ガス流出口の大きさ(D)は3.0mmで、原料ガスはSiCl、キャリアガスは酸素ガス、可燃性ガスは水素ガス、支燃性ガスは酸素ガス、不活性ガスは窒素ガスをそれぞれ用いた。そして、原料ガス流出口からは、原料ガスとキャリアガスの混合ガス流量を、ガス流速が24.3m/secとなるように調整した。一方、燃料ガスとしての流量は、即ち、可燃性ガスの流量を流速が1.72m/sec、支燃性ガスの流量を流速が16.2m/secとなるように調整した。また、不活性ガスの流量は流速が0.7m/secとなるように調整した。
【0043】
この調整中、母材の外径と母材の重量のモニター情報により、多孔質ガラス層の密度と、上記比(D/D)を常時演算し、デポジションの初期から母材外径が所定の外径になるまでは、上記した如き、第1の低減モードに相当する仮想直線Iに沿って、多孔質ガラス層の密度を低減させる一方、所定の外径に達した後は、上記した如き、第2の低減モードに相当する仮想直線IIに沿って、多孔質ガラス層の密度を低減させた。このとき、多孔質ガラス層の密度の変換点は、D/D=12.0のところで行った。
この結果、ガラス微粒子の堆積開始直後の堆積効率は24.5%を示し、母材の成長が遅く、最終的な平均堆積効率は48%、平均堆積速度は20.2g/minであった。
【0044】
〈比較例4〉
上記比較例3とほど同一の条件下で、デポジションを行い、このときの多孔質ガラス層の密度の変換点は、上記と同様のモニター情報から演算により、D/D=39.2のところで行った。
この結果、ガラス微粒子の堆積開始直後の堆積効率は23.8%を示したが、母材の中心部と外周部との密度差が大きくなり過ぎて、スート割れや、透明ガラス化後の気泡残留、層剥離などの発生が見られた。
【0045】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係る光ファイバ用多孔質母材の製造方法によると、光ファイバ用多孔質母材の外径に応じた多孔質ガラス層の密度変化を直線近似させた場合において、光ファイバ用多孔質母材が所定の外径に達するまでは、多孔質ガラス層の密度を一定の割合で直線的に低減させる、第1の低減モードから、所定の外径に達した後は、多孔質ガラス層の密度を前記一定の低減割合よりさらに緩く直線的に低減させる、第2の低減モードに切り換えることにより、結果として、製造工程全体から見れば、ガラス微粒子の最終的な平均堆積効率、及び平均堆積速度が向上するため、優れた生産性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ファイバ用多孔質母材の製造方法を実施するための製造装置系の一例を示した概略説明図である。
【図2】図1の製造装置系に用いられるガラス微粒子合成用バーナの一例を示した端面図である。
【図3】本発明に係る光ファイバ用多孔質母材の製造方法における、多孔質ガラス層の密度の制御例を示した概略説明図である。
【符号の説明】
10 ターゲット部材
11 ガラス微粒子
20 把持部
100 ガラス微粒子合成用バーナ
100a 火炎
110 原料ガス流出口

Claims (3)

  1. ガラス微粒子をターゲット部材外周に堆積させて光ファイバ用多孔質母材を形成する光ファイバ用多孔質母材の製造方法であって、
    前記光ファイバ用多孔質母材の外径に応じた多孔質ガラス層の密度変化を直線近似させた場合において、前記光ファイバ用多孔質母材が所定の外径に達するまでは、多孔質ガラス層の密度を一定の割合で直線的に低減させる一方、所定の外径に達した後は、多孔質ガラス層の密度を前記一定の低減割合よりさらに緩く直線的に低減させることを特徴とする光ファイバ用多孔質母材の製造方法。
  2. 前記多孔質ガラス層における密度の低減割合の変換点を、光ファイバ用多孔質母材の外径(D)とガラス微粒子合成用バーナの原料ガス流出口の大きさ(D)との比(D/D)から求めることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ用多孔質母材の製造方法。
  3. 前記比(D/D)が、14≦D/D≦36となるように調整することを特徴とする請求項2記載の光ファイバ用多孔質母材の製造方法。
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