JP2004358607A - カムトップ検出方法及びカム研削盤 - Google Patents
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Abstract
【課題】カムを研削する際の基準となるカムトップの検出精度を高めることができるカム研削盤を提供する。
【解決手段】ベース円部及びリフト部を有する非真円形状のカムを備えたカムシャフトを回転させながら、例えば、CPU24は、リフト部において近接センサ22からの距離が同じとなる箇所をその近接センサ22からの信号に基づき第1及び第2の被検出部として検出する。そして、その第1の被検出部が検出された際の回転角度をθ1とし、第2の被検出部が検出された際の回転角度をθ2とした場合、(θ1+θ2)/2によりカムトップの位置を算出する。
【選択図】 図1
【解決手段】ベース円部及びリフト部を有する非真円形状のカムを備えたカムシャフトを回転させながら、例えば、CPU24は、リフト部において近接センサ22からの距離が同じとなる箇所をその近接センサ22からの信号に基づき第1及び第2の被検出部として検出する。そして、その第1の被検出部が検出された際の回転角度をθ1とし、第2の被検出部が検出された際の回転角度をθ2とした場合、(θ1+θ2)/2によりカムトップの位置を算出する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カムを研削する際の基準となるカムトップを検出するカムトップ検出方法及びカム研削盤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のカム研削盤においては、カムシャフトのリフトデータに対応して、主軸の回転角度と回転速度との関係を設定した速度制御データ及び主軸の回転角度と砥石台の送り量との関係を設定した位置決め制御データとしてのプロフィールデータが、予め数値制御装置(以下、NC装置という)に記憶されている。そして、それら制御データに基づいて、カムが所定のカムプロフィールに対応した非真円形状に研削される。
【0003】
研削されるカムとして、例えば車両用エンジンに用いられるカムの場合、その一般的な形状は、軸心を中心とする所定の円弧形状からなるベース円部と、そのベース円部の両側から延びるリフト部と、両リフト部間を結ぶカムトップとからなるいわゆる卵形の非真円形状をなしている。そして、カムを研削する際には、カムにおける基準位置を把握し、その基準位置からの回転角度に基づいて上記カムトップやリフト部等を把握し、砥石台の位置等を制御する必要がある。
【0004】
このため、従来からカムの基準となる位置を検出するために種々の方法が提案されている。一般的な方法として、カムシャフトの表面に、位相の基準となる基準ボス、凸部、キー溝或いはノック穴等の基準部を設け、該基準部からθ度の位置がカムトップとなるようにしている。このため、近接センサ等のセンサによりこの基準部を検出することで、カムシャフトにおける回転角度の基準となる位置が把握される。
【0005】
また、基準位置を検出する方法として、画像処理を用いた方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この方法では、カムシャフトの表面(カムの面を除く)に位相の基準となる基準凹部及びカムシャフトの種類判別用に1〜3個の凹部が設けられている。そして、カムシャフトの上方に設けられた撮像カメラによりその基準凹部が撮像され、その撮像された画像と予め設定されている基準画像とが一致した位置が基準位置とされる。また、凹部も同じく撮像され、凹部の位置及び数によってカムシャフトの種類が判別される。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−47843号公報(明細書の段落[0023]、[0024]、第1,4図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のようにカムシャフトの表面に形成された基準部を検知して基準となる位置を検出する方法では、その基準部の位置自体に誤差がある場合、その誤差のある基準部に基づいて研削を行うことになるため、カムとして精度が低下したり、不良になったりする虞がある。また、特許文献1に開示された方法も基本的に同じであるが、さらには、高価な撮像カメラを含む画像処理システムが必要であり、加えて、撮像した画像と基準画像とを繰り返し比較する必要があるため、その処理が複雑であり、また、画像処理システムが高価であるという問題がある。
【0008】
このため、基準部を設けずにカム自体の形状からカムの回転角度における基準位置を検出することが望ましい。また、カムシャフトの表面に凸部や凹部等の基準部が設けられていないワークもあるため、益々、カム形状からカムの回転角度における基準位置を検出する必要がある。例えば、回転角度における基準位置としてカムトップを検出する場合、変位センサや近接センサ等のセンサを用いてカムの外形から直接的にカムトップを検出することが考えられる。変位センサを用いる場合、カムを回転させながらその変位センサに最もカムが近づいた際のカムの回転角度をカムトップの位置として検出することができる。
【0009】
しかし、カムが回転軸を中心とする所定の円弧形状からなる部分を備え、その円弧部分にカムトップが位置している場合、その円弧部分の範囲では変位センサの出力が一定になってしまう。これは、近接センサ等においても同様である。このため、カムトップを一点として正確に検出することができないという問題がある。
【0010】
本発明は、上記問題点に着目してなされたものであって、その目的は、カムを研削する際の基準となるカムトップの検出精度を高めることができるカムトップ検出方法及びカム研削盤を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、ベース円部及びリフト部を有する非真円形状のカムを備えたワークを回転させながら、カムトップの両側に位置する前記リフト部において第1及び第2の所定位置を検出し、その第1及び第2の所定位置を検出した際の回転角度に基づいて前記カムトップの位置を検出することを要旨とする。
【0012】
この発明によれば、カムを研削する際の基準となるカムトップを検出する際に、従来技術と異なり、基準となる基準部を設けるのではなく、カムの外形に基づいて検出する。そして、この検出には、カムトップの両側に位置するリフト部において第1及び第2の所定位置が検出された際に得られる角度データに基づいてカムトップの位置が算出される。このため、カムの形状に関わらずカムトップを一点として検出することができる。従って、カムを研削する際の基準となるカムトップの検出精度を高めることができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、ベース円部及びリフト部を有する非真円形状のカムを備えたワークを回転させる回転手段と、前記回転手段により回転される前記ワークの回転角度の基準となる位置を決定する基準位置決定手段と、前記回転手段により回転される前記カムが有するカムトップの両側に位置する前記リフト部において第1及び第2の所定位置を検出する検出手段と、前記検出手段により前記第1及び第2の所定位置が検出された際の前記基準位置からの回転角度に基づいて、前記カムトップの位置を算出する算出手段とを備えていることを要旨とする。
【0014】
この発明によれば、カムを研削する際の基準となるカムトップを検出する際に、従来技術と異なり、基準部を設けるのではなく、カムの外形に基づいて検出される。この検出には、検出手段によりカムトップの両側に位置するリフト部において第1及び第2の所定位置が検出され、その検出の際に得られる角度データに基づいて算出手段によりカムトップの位置が算出される。このため、カムの形状に関わらずカムトップを一点として検出することができる。従って、カムを研削する際の基準となるカムトップの検出精度を高めることができる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のカム研削盤において、前記検出手段は、前記回転手段により前記ワークが一方向に回転される際に前記第1及び第2の所定位置を検出することを要旨とする。
【0016】
この発明によれば、回転手段によってワークが一方向に回転される際に、検出手段により第1及び第2の所定位置が検出され、その検出に基づき算出手段によってカムトップの位置が算出される。これにより、請求項2に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載のカム研削盤において、前記検出手段は、前記ワークが一方向に回転される際に前記第1の所定位置を検出するとともに、前記ワークがその一方向と逆の方向に回転される際に前記第2の所定位置を検出することを要旨とする。
【0018】
この発明によれば、ワークが一方向に回転される際に検出手段により第1の所定位置が検出され、ワークがその一方向と逆の方向に回転される際に検出手段により第2の所定位置が検出される。これにより、第1及び第2の所定位置の検出に係る条件が同じとなる。従って、検出手段の検出誤差や、回転手段(例えば、モータ)の機械誤差を低減することができる。
【0019】
請求項5に記載の発明は、請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載のカム研削盤において、前記算出手段は、前記第1の所定位置が検出された際の前記基準位置からの回転角度をθ1とし、前記第2の所定位置が検出された際の前記基準位置からの回転角度をθ2とした場合、(θ1+θ2)/2により前記カムトップの位置を算出することを要旨とする。
【0020】
この発明によれば、第1及び第2の所定位置が検出された際の基準位置からの回転角度θ1、θ2に基づき(θ1+θ2)/2により第1及び第2の所定位置の中心位置がカムトップとして検出される。このため、容易な演算によりカムトップが検出される。
【0021】
請求項6に記載の発明は、請求項2〜請求項5のいずれか一項に記載のカム研削盤において、前記検出手段は、前記ワークに備えられた複数のカムのうち少なくとも2つ以上のカムに対して設けられており、前記算出手段は、それらのカムにおけるカムトップの位置をそれぞれ算出するものであって、前記算出手段により算出されたカムトップのうちの1つのカムトップの位置を基準として他のカムトップの位置との位相角度差を求め、その位相角度差が予め設定された角度の設定値を超えている場合、前記基準としたカムトップの位置に角度補正を加える補正手段を備えていることを要旨とする。
【0022】
この発明によれば、少なくとも2つ以上のカムにおいて検出手段及び算出手段によりカムトップが検出される。そして、補正手段によりその検出されたカムトップのうちのいずれか1つを基準として他のカムトップとの位相角度差が求められ、その位相角度差が予め設定されている角度の設定値を超えている場合に、その基準となるカムトップの位置に補正が加えられる。このため、位相角度差による加工誤差を少なくすることができ、加工精度を向上させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図8を参照して説明する。
【0024】
図1に示すように、ワーク支持台1は基台2の一側上面に図示しない移動機構により図1の左右方向(Z方向)へ移動可能に支持されている。主軸台3はワーク支持台1の上面に配設され、ワークとしてのカムシャフトWの一端を着脱可能に支持する主軸4及びその主軸4を回転させる回転手段としてのサーボモータよりなる主軸用モータ5を備えている。また、カムシャフトWには複数のカムWaが軸線方向へ所定の間隔をおいて形成され、これらカムWaの外周面が被研削面となっている。
【0025】
ワークホルダ6はワーク支持台1の上面に配設され、前記カムシャフトWが主軸4とワークホルダ6との間において支持される。そして、カムシャフトWは、この支持された状態で回転手段としての主軸用モータ5の駆動に伴い正転または逆転される。主軸用モータ5には、その回転角度を検出するためのエンコーダ7が取り付けられている。
【0026】
砥石台8は前記基台2上に支持され、サーボモータよりなる移動用モータ9によりボールスクリュー10を介して、砥石台8がカムシャフトWと接近又は離間する方向(X方向)へ移動される。移動用モータ9にはエンコーダ11が取り付けられている。回転砥石12は、砥石台8の一端に支軸13により回転可能に支持され、砥石用モータ14によりプーリ15,16及びベルト17を介して一方向へ回転される。
【0027】
図2に示すように、回転砥石12により研削されるカムWaは、カムシャフトWの軸心を中心とした円弧形状からなるベース円部18と、そのベース円部18の両端から延びる略直線状のリフト部19と、リフト部19からさらに進み、ベース円部18の反対側に位置するカムトップ周辺部20とを備えている。カムトップ周辺部20は、軸心を中心とする所定の円弧形状からなる円弧部分Rを備えている。
【0028】
ワーク支持台1上には、カムシャフトWの軸心及び回転砥石12と対向する位置において、検出手段としての近接センサ22が支持台21により支持された状態で設けられている。近接センサ22は、光、磁界等を媒介とした非接触式のセンサが用いられ、回転されるカムが所定の距離よりも近い位置にある場合にON信号を出力し、それ以外の場合にはOFF信号を出力する。本実施形態では、カムが回転される際、その所定の距離として検出される位置は、図2に示すように、リフト部における第1及び第2の所定位置としての第1及び第2の被検出部P1,P2の位置である。なお、近接センサ22のON、OFFが切り替る距離は適宜変更可能であり、それに伴い検出される第1及び第2の被検出部P1,P2の位置もリフト部内において変更される。
【0029】
近接センサ22は、NC装置23に電気的に接続されており、その検出信号(ON信号またはOFF信号)はCPU24に入力される。CPU24は、第1及び第2の被検出部P1,P2が検出された際の角度データをカムシャフトWを回転させる主軸用モータ5に設けられたエンコーダ7からの信号により得ることができる。
【0030】
装置全体の動作を制御する基準位置決定手段及び算出手段としてのNC装置23は、各種演算処理を行うCPU24、装置全体の動作を制御するためのプログラム等を記憶したROM25及び各種情報を一時的に記憶するRAM26等を有している。RAM26には、所定のカムプロフィールに応じて、主軸4の回転速度を制御するための主軸速度制御データと、砥石台8のX方向における位置を制御するための砥石台位置制御データとが予め記憶されている。主軸速度制御データは主軸4の回転角度と回転速度との関係を、砥石台位置制御データは主軸4の回転角度と砥石台8の送り量(移動位置)との関係をそれぞれ設定したものである。また、ROM25には、カムシャフトWの基準位置を検出するための基準位置検出プログラムが記憶されている。この基準位置検出プログラムについては後述する。
【0031】
図3に示すように、NC装置23のCPU24は、近接センサ22、エンコーダ7及びエンコーダ11と電気的に接続されている。CPU24は、エンコーダ7から得られる検出信号に基づき主軸4の回転角度を検出するとともに、前記エンコーダ11から得られる検出信号に基づいて回転砥石12の移動位置を検出する。そして、これら検出された回転角度及び上記各データに基づいてNC装置23によってカムWaの研削が行われる。
【0032】
以下、主として図4に示すフローチャートに基づきCPU24が基準位置検出プログラムを実行することにより行われる基準位置の検出態様について説明する。本実施形態では、両リフト部19における第1及び第2の被検出部P1,P2に基づき基準となるカムトップを検出する。
【0033】
まず、CPU24はカムシャフトWが装着された状態(図5に示す状態)を回転角度の基準として決定し、この基準に基づきエンコーダ7により各種回転角度が検出される。
【0034】
ステップS100においてCPU24は、主軸用モータ5を回転させて、主軸4及びワークホルダ6との間に装着されたカムシャフトWを回転させる。このカムシャフトWの回転の際、近接センサ22による検出信号はNC装置23に入力される。そして、ステップS101においてCPU24は、近接センサ22から入力される検出信号がOFFからONに切り替ったか否かを判断し、ONになったと判断するとステップS102に移行する。
【0035】
ステップS102においてCPU24は、近接センサ22のON信号により第1の被検出部P1を検出する。そして、CPU24は、第1の被検出部P1が検出された際のカムWaの回転角度をエンコーダ7から得られる検出信号に基づき算出する。そして、この際求められた検出角度をθ1として記憶する。この状態を図6に示す。
【0036】
次に、ステップS103においてCPU24は、近接センサ22の検出信号がONからOFFに切り替わるか否かを判断する。そして、OFF信号により第2の被検出部P2を検出するが、この条件に該当してステップS104に移行しても、CPU24はカムWaの回転方向を変えることなく、所定角度(例えば、30°)だけ回転させる。
【0037】
そして、ステップS105においてCPU24は、その所定角度の回転が終了すると、主軸用モータ5を逆転させて、カムWaを逆転させる。この状態を図7に示す。そして、ステップS106において近接センサ22から入力される検出信号がOFFからONに切り替ったかを判断し、条件に該当するまでステップS106を繰り返す。そして、条件に該当した場合にステップS107に移行する。
【0038】
そして、ステップS107においてCPU24は、近接センサ22のON信号により第2の被検出部P2を検出する。そして、CPU24は、第2の被検出部P2が検出された際のカムWaの回転角度をエンコーダ7から得られる検出信号に基づき算出する。そして、この際の角度をθ2として記憶して、ステップS108に移行する。この状態を図8に示す。
【0039】
そして、算出するカムトップが第1及び第2の被検出部P1,P2の中心にあるため、ステップS108においてCPU24は、(θ1+θ2)/2によりカムトップの回転角度θaを算出し、それにより図8に示すようにカムトップPaの位置を算出する。
【0040】
その後、NC装置23は、上記態様により算出されたカムトップPaを基準位置に設定する。そして、検出されたカムトップPaが研削の際の基準位置となり、カムWaを所望のカムプロフィールの形状に研削するためにNC装置23が前記各データ等に基づいて回転砥石12を回転及びX方向の進退移動を制御する。
【0041】
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)近接センサ22によりカムトップの両側に位置するリフト部19において第1及び第2の被検出部P1,P2が検出され、その検出の際のカムWaの回転角度θ1及びθ2に基づいてカムトップPaが算出される。このため、従来技術と異なり、基準部をカムシャフトWに設ける必要がなく、それに伴う誤差をなくすことができ、検出精度を高めることができる。また、本実施形態のようにカムトップPaが所定の円弧形状からなる円弧部分Rに位置するようなカムであっても、リフト部19における第1及び第2の被検出部P1,P2に基づいてカムトップPaが算出されるため、カムトップを一点として検出することができる。つまり、カムの形状に関わらず、カムトップが正確に検出される。
【0042】
(2)カムWaが一方向に回転されている際に、近接センサ22によって第1及び第2の被検出部P1,P2が検出されるのではなく、カムWaが正転されている際に第1の被検出部P1が検知され、カムWaが逆転されている際に第2の被検出部P2が検知される。このため、第1及び第2の被検出部P1,P2は、リフト部19からカムトップ周辺部20の方向へと近接センサ22による検出が移行する際に検出される。つまり、第1及び第2の被検出部P1,P2を検出する条件(態様)を同じにすることができ、バックラッシュやヒステリシス等の機械的あるいは電気的な誤差を低減することができる。
【0043】
(3)構成として、従来のカム研削盤に近接センサ22を設けるとともに、NC装置23の処理を変更するだけで、カムトップPaの検出が可能となる。このため、簡易的な構成で、カムトップPaを検出することができる。
【0044】
(第2の実施形態)
次に、本発明を具体化した第2の実施形態について図9〜図11を参照にして説明する。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態の近接センサ22とは別にもう1つ近接センサが設けられている点で異なり、その他の構成については基本的に同じであるためその説明は省略する。
【0045】
図9に示すように、4つのカムWa1〜Wa4を備えるカムシャフトWのうち両端のカムWa1及びカムWa4に対向する位置に2つの近接センサ22,27が設けられている。同図に示すように、カムシャフトWが備えるカムWaは、同図における左端のカムWa1からWa4まで、90°ずつ位相がずれており、カムWa1とカムWa4との間は270°位相がずれている(図11も参照)。
【0046】
次に本実施形態に係る基準位置(カムトップ)の検出態様を図10に示すフローチャートに基づき説明する。この実施形態では、あくまでカムシャフトW全体の基準となる位置はカムWa1のカムトップPa1であるが、他のカムにおいて検出されたカムトップの位置との関係上、そのカムトップPa1の位置データを維持したままでは好ましくない場合に、カムトップPa1の位置データを補正するものである。なお、NC装置23が補正手段を構成する。
【0047】
ステップS200においてCPU24は、カムWa1において検出されたカムトップPa1の位置を基準(原点)に設定し、カムWa4において同じくカムトップPa4を算出する。この算出態様は、カムトップPa1の位置が基準となる点以外は、第1の実施形態と同様であり、これにより、カムWa4におけるカムトップPa4が検出される。
【0048】
ステップS201においてCPU24は、カムWa1及びカムWa4において算出されたカムトップPa1とPa4との角度位置を比較する。この際、カムWa4で算出された角度θa4は、上記のようにカムトップPa1の回転角度を基準にしているため、図11に示すカムWaの位相関係から、270°ずれた角度、つまり(θa4−270°)により求まる位置Pa41がカムトップPa1の位置と同じになる必要がある。しかし、実際には図11に示すように、カムトップPa1とカムWa4に基づいて算出される位置Pa41との間で位相角度差が発生することがある。
【0049】
このため、ステップS202においてCPU24は、その位相角度差が予め設定されている角度の設定値を超える値であるか否かについて判断する。そして、設定値以下の位相角度差であるならば、ステップS203に移行し、カムWa1において算出されたカムトップPa1の位置データをカムシャフトWの基準位置として維持する。一方、ステップS202において、位相角度差が設定値を超えていると判断された場合、ステップS204に移行して、カムWa1のカムトップPa1の位置データに補正を加える処理を行う。
【0050】
以下、この補正を加える処理について説明する。補正としては、上記態様により求められた位置Pa41との間の位置をカムトップとする補正が行われる。例えば、設定値が0.05°として、θa4が270.1°と算出された場合、カムトップPa1と位置Pa41との位相角度差は、(270.1°−270°)=0.1°であり設定値を超えている。このため、その位相角度差による影響を少なくするために、その0.1°を2で割った角度0.05°をカムトップPa1の角度に加え、カムWa1のカムトップPa1の角度位置を、0°から0.05°だけ位置Pa41寄りに補正する。そして、この補正後のカムトップPtの位置がカムシャフトW全体の基準位置として設定され、研削が開始される。なお、この後のカム研削盤の作用については上記第1の実施形態と同様であるためその説明は省略する。
【0051】
この実施形態によれば、上記第1の実施形態に記載の効果(1)〜(3)に加えて以下の効果を得ることができる。
(4)カムWa1においてカムトップPa1の位置が算出され、その位置を基準にしてカムWa4におけるカムトップPa4が検出される。そして、その両カムトップPa1,Pa4の角度を考慮して算出された位相角度差が設定値を超える場合にカムトップPa1の位置データを補正し、新たなカムトップPtを基準として設定する。このため、位相角度差による加工誤差を少なくすることができ、加工精度を向上させることができる。
【0052】
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 近接センサ22の代わりにカムWaとの変位を検出する変位センサを用いて、第1及び第2の被検出部P1,P2を検知するようにしてもよい。変位センサを用いる場合、カムWaとの間の変位が常に変位センサにより検出されるため、第1及び第2の被検出部P1,P2との変位に基づき閾値判定等を行うことで、近接センサ22のON、OFFと同様に第1及び第2の被検出部P1,P2の検出を行うことができる。また、近接センサと異なり、変位センサの場合、ヒステリシス等による誤差がほとんどない。このため、図4のフローチャートにおけるステップS104,S105のように、カムWaを途中で逆転することなく、一方向にカムを一回転させるだけで第1及び第2の被検出部を正確に検出することができる。
【0053】
○ 前記第1の実施形態では、第1の被検出部P1が検出された後、そのままの方向に回転させて近接センサ22の検出信号がONからOFFに切り替り、所定角度だけ回転された後、カムWaが逆転されて第2の被検出部P2が検知されていた。これを、第1の被検出部P1が検知された後、すぐに逆転させて第2の被検出部P2を検出するようにしてもよい。これによっても、リフト部19側からカムトップ周辺部20移行する過程において近接センサ22によって第2の被検出部P2が検出されるため、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0054】
○ 前記第1の実施形態では、第1及び第2の被検出部P1,P2の検出の条件(態様)を同じにするために、カムWaを一方向にのみならず、逆転させていたが、一方向にのみカムWaを回転させ、その際に第1及び第2の被検出部P1,P2の検出を行うようにしてもよい。これによっても、カムトップPaの検出を行うことができる。しかし、この場合、第1の被検出部P1と第2の被検出部P2との検出条件(態様)が異なるため、その検出に機械的な誤差が生じる虞がある。このため、その機械誤差を考慮した補正係数を予め設定しておき、算出されたカムトップの角度位置にその補正係数を加えるようにすることが望ましい。
【0055】
○ 4つのカムWaを備えるカムシャフトWに限らず、1つ又は4つ以外の複数のカムWaを備えるカムシャフトであってもよい。カムWaの数については特に限定されない。
【0056】
○ 近接センサ22,27は、両端のカムWa1及びカムWa4に対して設けられていたが、両端に限らず、例えばカムWa1とカムWa3に対して近接センサ22,27が設けられていてもよい。また、2つ以上のカムWaに近接センサが設けられる構成であってもよい。この場合、カムWa1のカムトップPa1を基準として、他のカムにおけるカムトップを算出し、その算出された各カムのカムトップとの位相角度差を総和して、その総和をカムの数で除算することにより、カムWa1におけるカムトップPa1を補正する。
【0057】
○ 図2に示すような卵型のカムに限らず、燃費やエミッション向上等の要望から両リフト部を凹状にして、カム全体のカム形状がほぼひょうたん形に形成されたカム等に用いてもよい。リフト部における第1及び第2の被検出部P1,P2に基づくため、カムの形状に関わらずカムトップを正確に算出することができる。
【0058】
○ カムトップ周辺部20が所定の円弧形状を備え、その円弧部分にカムトップを備えるカムに限らず、カムトップが一点として存在するカムであってもよい。この場合であっても、第1及び第2の被検出部P1,P2に基づきカムトップが正確に算出される。
【0059】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、リフト部における第1及び第2の所定位置に基づいてカムトップを検出することで、カムを研削する際の基準となるカムトップの検出精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態のカム研削盤の平面図。
【図2】カムの模式側面図。
【図3】カム研削盤の電気的な構成図。
【図4】カムトップの検出を示すフローチャート。
【図5】カムトップの検出態様を示す説明図。
【図6】同じくカムトップの検出態様を示す説明図。
【図7】同じくカムトップの検出態様を示す説明図。
【図8】同じくカムトップの検出態様を示す説明図。
【図9】カムと近接センサを示す模式平面図。
【図10】補正の態様を示すフローチャート。
【図11】カムの位相関係を示す模式平面図。
【符号の説明】
θ1…回転角度、θ2…回転角度、P1…第1の被検出部、P2…第2の被検出部、Pa,Pt…カムトップ、W…ワークとしてのカムシャフト、Wa…カム、5…回転手段としての主軸用モータ、18…ベース円部、19…リフト部、22,27…検出手段としての近接センサ、23…基準位置決定手段、算出手段及び補正手段としてのNC装置。
【発明の属する技術分野】
本発明は、カムを研削する際の基準となるカムトップを検出するカムトップ検出方法及びカム研削盤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のカム研削盤においては、カムシャフトのリフトデータに対応して、主軸の回転角度と回転速度との関係を設定した速度制御データ及び主軸の回転角度と砥石台の送り量との関係を設定した位置決め制御データとしてのプロフィールデータが、予め数値制御装置(以下、NC装置という)に記憶されている。そして、それら制御データに基づいて、カムが所定のカムプロフィールに対応した非真円形状に研削される。
【0003】
研削されるカムとして、例えば車両用エンジンに用いられるカムの場合、その一般的な形状は、軸心を中心とする所定の円弧形状からなるベース円部と、そのベース円部の両側から延びるリフト部と、両リフト部間を結ぶカムトップとからなるいわゆる卵形の非真円形状をなしている。そして、カムを研削する際には、カムにおける基準位置を把握し、その基準位置からの回転角度に基づいて上記カムトップやリフト部等を把握し、砥石台の位置等を制御する必要がある。
【0004】
このため、従来からカムの基準となる位置を検出するために種々の方法が提案されている。一般的な方法として、カムシャフトの表面に、位相の基準となる基準ボス、凸部、キー溝或いはノック穴等の基準部を設け、該基準部からθ度の位置がカムトップとなるようにしている。このため、近接センサ等のセンサによりこの基準部を検出することで、カムシャフトにおける回転角度の基準となる位置が把握される。
【0005】
また、基準位置を検出する方法として、画像処理を用いた方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この方法では、カムシャフトの表面(カムの面を除く)に位相の基準となる基準凹部及びカムシャフトの種類判別用に1〜3個の凹部が設けられている。そして、カムシャフトの上方に設けられた撮像カメラによりその基準凹部が撮像され、その撮像された画像と予め設定されている基準画像とが一致した位置が基準位置とされる。また、凹部も同じく撮像され、凹部の位置及び数によってカムシャフトの種類が判別される。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−47843号公報(明細書の段落[0023]、[0024]、第1,4図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のようにカムシャフトの表面に形成された基準部を検知して基準となる位置を検出する方法では、その基準部の位置自体に誤差がある場合、その誤差のある基準部に基づいて研削を行うことになるため、カムとして精度が低下したり、不良になったりする虞がある。また、特許文献1に開示された方法も基本的に同じであるが、さらには、高価な撮像カメラを含む画像処理システムが必要であり、加えて、撮像した画像と基準画像とを繰り返し比較する必要があるため、その処理が複雑であり、また、画像処理システムが高価であるという問題がある。
【0008】
このため、基準部を設けずにカム自体の形状からカムの回転角度における基準位置を検出することが望ましい。また、カムシャフトの表面に凸部や凹部等の基準部が設けられていないワークもあるため、益々、カム形状からカムの回転角度における基準位置を検出する必要がある。例えば、回転角度における基準位置としてカムトップを検出する場合、変位センサや近接センサ等のセンサを用いてカムの外形から直接的にカムトップを検出することが考えられる。変位センサを用いる場合、カムを回転させながらその変位センサに最もカムが近づいた際のカムの回転角度をカムトップの位置として検出することができる。
【0009】
しかし、カムが回転軸を中心とする所定の円弧形状からなる部分を備え、その円弧部分にカムトップが位置している場合、その円弧部分の範囲では変位センサの出力が一定になってしまう。これは、近接センサ等においても同様である。このため、カムトップを一点として正確に検出することができないという問題がある。
【0010】
本発明は、上記問題点に着目してなされたものであって、その目的は、カムを研削する際の基準となるカムトップの検出精度を高めることができるカムトップ検出方法及びカム研削盤を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、ベース円部及びリフト部を有する非真円形状のカムを備えたワークを回転させながら、カムトップの両側に位置する前記リフト部において第1及び第2の所定位置を検出し、その第1及び第2の所定位置を検出した際の回転角度に基づいて前記カムトップの位置を検出することを要旨とする。
【0012】
この発明によれば、カムを研削する際の基準となるカムトップを検出する際に、従来技術と異なり、基準となる基準部を設けるのではなく、カムの外形に基づいて検出する。そして、この検出には、カムトップの両側に位置するリフト部において第1及び第2の所定位置が検出された際に得られる角度データに基づいてカムトップの位置が算出される。このため、カムの形状に関わらずカムトップを一点として検出することができる。従って、カムを研削する際の基準となるカムトップの検出精度を高めることができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、ベース円部及びリフト部を有する非真円形状のカムを備えたワークを回転させる回転手段と、前記回転手段により回転される前記ワークの回転角度の基準となる位置を決定する基準位置決定手段と、前記回転手段により回転される前記カムが有するカムトップの両側に位置する前記リフト部において第1及び第2の所定位置を検出する検出手段と、前記検出手段により前記第1及び第2の所定位置が検出された際の前記基準位置からの回転角度に基づいて、前記カムトップの位置を算出する算出手段とを備えていることを要旨とする。
【0014】
この発明によれば、カムを研削する際の基準となるカムトップを検出する際に、従来技術と異なり、基準部を設けるのではなく、カムの外形に基づいて検出される。この検出には、検出手段によりカムトップの両側に位置するリフト部において第1及び第2の所定位置が検出され、その検出の際に得られる角度データに基づいて算出手段によりカムトップの位置が算出される。このため、カムの形状に関わらずカムトップを一点として検出することができる。従って、カムを研削する際の基準となるカムトップの検出精度を高めることができる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のカム研削盤において、前記検出手段は、前記回転手段により前記ワークが一方向に回転される際に前記第1及び第2の所定位置を検出することを要旨とする。
【0016】
この発明によれば、回転手段によってワークが一方向に回転される際に、検出手段により第1及び第2の所定位置が検出され、その検出に基づき算出手段によってカムトップの位置が算出される。これにより、請求項2に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載のカム研削盤において、前記検出手段は、前記ワークが一方向に回転される際に前記第1の所定位置を検出するとともに、前記ワークがその一方向と逆の方向に回転される際に前記第2の所定位置を検出することを要旨とする。
【0018】
この発明によれば、ワークが一方向に回転される際に検出手段により第1の所定位置が検出され、ワークがその一方向と逆の方向に回転される際に検出手段により第2の所定位置が検出される。これにより、第1及び第2の所定位置の検出に係る条件が同じとなる。従って、検出手段の検出誤差や、回転手段(例えば、モータ)の機械誤差を低減することができる。
【0019】
請求項5に記載の発明は、請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載のカム研削盤において、前記算出手段は、前記第1の所定位置が検出された際の前記基準位置からの回転角度をθ1とし、前記第2の所定位置が検出された際の前記基準位置からの回転角度をθ2とした場合、(θ1+θ2)/2により前記カムトップの位置を算出することを要旨とする。
【0020】
この発明によれば、第1及び第2の所定位置が検出された際の基準位置からの回転角度θ1、θ2に基づき(θ1+θ2)/2により第1及び第2の所定位置の中心位置がカムトップとして検出される。このため、容易な演算によりカムトップが検出される。
【0021】
請求項6に記載の発明は、請求項2〜請求項5のいずれか一項に記載のカム研削盤において、前記検出手段は、前記ワークに備えられた複数のカムのうち少なくとも2つ以上のカムに対して設けられており、前記算出手段は、それらのカムにおけるカムトップの位置をそれぞれ算出するものであって、前記算出手段により算出されたカムトップのうちの1つのカムトップの位置を基準として他のカムトップの位置との位相角度差を求め、その位相角度差が予め設定された角度の設定値を超えている場合、前記基準としたカムトップの位置に角度補正を加える補正手段を備えていることを要旨とする。
【0022】
この発明によれば、少なくとも2つ以上のカムにおいて検出手段及び算出手段によりカムトップが検出される。そして、補正手段によりその検出されたカムトップのうちのいずれか1つを基準として他のカムトップとの位相角度差が求められ、その位相角度差が予め設定されている角度の設定値を超えている場合に、その基準となるカムトップの位置に補正が加えられる。このため、位相角度差による加工誤差を少なくすることができ、加工精度を向上させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図8を参照して説明する。
【0024】
図1に示すように、ワーク支持台1は基台2の一側上面に図示しない移動機構により図1の左右方向(Z方向)へ移動可能に支持されている。主軸台3はワーク支持台1の上面に配設され、ワークとしてのカムシャフトWの一端を着脱可能に支持する主軸4及びその主軸4を回転させる回転手段としてのサーボモータよりなる主軸用モータ5を備えている。また、カムシャフトWには複数のカムWaが軸線方向へ所定の間隔をおいて形成され、これらカムWaの外周面が被研削面となっている。
【0025】
ワークホルダ6はワーク支持台1の上面に配設され、前記カムシャフトWが主軸4とワークホルダ6との間において支持される。そして、カムシャフトWは、この支持された状態で回転手段としての主軸用モータ5の駆動に伴い正転または逆転される。主軸用モータ5には、その回転角度を検出するためのエンコーダ7が取り付けられている。
【0026】
砥石台8は前記基台2上に支持され、サーボモータよりなる移動用モータ9によりボールスクリュー10を介して、砥石台8がカムシャフトWと接近又は離間する方向(X方向)へ移動される。移動用モータ9にはエンコーダ11が取り付けられている。回転砥石12は、砥石台8の一端に支軸13により回転可能に支持され、砥石用モータ14によりプーリ15,16及びベルト17を介して一方向へ回転される。
【0027】
図2に示すように、回転砥石12により研削されるカムWaは、カムシャフトWの軸心を中心とした円弧形状からなるベース円部18と、そのベース円部18の両端から延びる略直線状のリフト部19と、リフト部19からさらに進み、ベース円部18の反対側に位置するカムトップ周辺部20とを備えている。カムトップ周辺部20は、軸心を中心とする所定の円弧形状からなる円弧部分Rを備えている。
【0028】
ワーク支持台1上には、カムシャフトWの軸心及び回転砥石12と対向する位置において、検出手段としての近接センサ22が支持台21により支持された状態で設けられている。近接センサ22は、光、磁界等を媒介とした非接触式のセンサが用いられ、回転されるカムが所定の距離よりも近い位置にある場合にON信号を出力し、それ以外の場合にはOFF信号を出力する。本実施形態では、カムが回転される際、その所定の距離として検出される位置は、図2に示すように、リフト部における第1及び第2の所定位置としての第1及び第2の被検出部P1,P2の位置である。なお、近接センサ22のON、OFFが切り替る距離は適宜変更可能であり、それに伴い検出される第1及び第2の被検出部P1,P2の位置もリフト部内において変更される。
【0029】
近接センサ22は、NC装置23に電気的に接続されており、その検出信号(ON信号またはOFF信号)はCPU24に入力される。CPU24は、第1及び第2の被検出部P1,P2が検出された際の角度データをカムシャフトWを回転させる主軸用モータ5に設けられたエンコーダ7からの信号により得ることができる。
【0030】
装置全体の動作を制御する基準位置決定手段及び算出手段としてのNC装置23は、各種演算処理を行うCPU24、装置全体の動作を制御するためのプログラム等を記憶したROM25及び各種情報を一時的に記憶するRAM26等を有している。RAM26には、所定のカムプロフィールに応じて、主軸4の回転速度を制御するための主軸速度制御データと、砥石台8のX方向における位置を制御するための砥石台位置制御データとが予め記憶されている。主軸速度制御データは主軸4の回転角度と回転速度との関係を、砥石台位置制御データは主軸4の回転角度と砥石台8の送り量(移動位置)との関係をそれぞれ設定したものである。また、ROM25には、カムシャフトWの基準位置を検出するための基準位置検出プログラムが記憶されている。この基準位置検出プログラムについては後述する。
【0031】
図3に示すように、NC装置23のCPU24は、近接センサ22、エンコーダ7及びエンコーダ11と電気的に接続されている。CPU24は、エンコーダ7から得られる検出信号に基づき主軸4の回転角度を検出するとともに、前記エンコーダ11から得られる検出信号に基づいて回転砥石12の移動位置を検出する。そして、これら検出された回転角度及び上記各データに基づいてNC装置23によってカムWaの研削が行われる。
【0032】
以下、主として図4に示すフローチャートに基づきCPU24が基準位置検出プログラムを実行することにより行われる基準位置の検出態様について説明する。本実施形態では、両リフト部19における第1及び第2の被検出部P1,P2に基づき基準となるカムトップを検出する。
【0033】
まず、CPU24はカムシャフトWが装着された状態(図5に示す状態)を回転角度の基準として決定し、この基準に基づきエンコーダ7により各種回転角度が検出される。
【0034】
ステップS100においてCPU24は、主軸用モータ5を回転させて、主軸4及びワークホルダ6との間に装着されたカムシャフトWを回転させる。このカムシャフトWの回転の際、近接センサ22による検出信号はNC装置23に入力される。そして、ステップS101においてCPU24は、近接センサ22から入力される検出信号がOFFからONに切り替ったか否かを判断し、ONになったと判断するとステップS102に移行する。
【0035】
ステップS102においてCPU24は、近接センサ22のON信号により第1の被検出部P1を検出する。そして、CPU24は、第1の被検出部P1が検出された際のカムWaの回転角度をエンコーダ7から得られる検出信号に基づき算出する。そして、この際求められた検出角度をθ1として記憶する。この状態を図6に示す。
【0036】
次に、ステップS103においてCPU24は、近接センサ22の検出信号がONからOFFに切り替わるか否かを判断する。そして、OFF信号により第2の被検出部P2を検出するが、この条件に該当してステップS104に移行しても、CPU24はカムWaの回転方向を変えることなく、所定角度(例えば、30°)だけ回転させる。
【0037】
そして、ステップS105においてCPU24は、その所定角度の回転が終了すると、主軸用モータ5を逆転させて、カムWaを逆転させる。この状態を図7に示す。そして、ステップS106において近接センサ22から入力される検出信号がOFFからONに切り替ったかを判断し、条件に該当するまでステップS106を繰り返す。そして、条件に該当した場合にステップS107に移行する。
【0038】
そして、ステップS107においてCPU24は、近接センサ22のON信号により第2の被検出部P2を検出する。そして、CPU24は、第2の被検出部P2が検出された際のカムWaの回転角度をエンコーダ7から得られる検出信号に基づき算出する。そして、この際の角度をθ2として記憶して、ステップS108に移行する。この状態を図8に示す。
【0039】
そして、算出するカムトップが第1及び第2の被検出部P1,P2の中心にあるため、ステップS108においてCPU24は、(θ1+θ2)/2によりカムトップの回転角度θaを算出し、それにより図8に示すようにカムトップPaの位置を算出する。
【0040】
その後、NC装置23は、上記態様により算出されたカムトップPaを基準位置に設定する。そして、検出されたカムトップPaが研削の際の基準位置となり、カムWaを所望のカムプロフィールの形状に研削するためにNC装置23が前記各データ等に基づいて回転砥石12を回転及びX方向の進退移動を制御する。
【0041】
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)近接センサ22によりカムトップの両側に位置するリフト部19において第1及び第2の被検出部P1,P2が検出され、その検出の際のカムWaの回転角度θ1及びθ2に基づいてカムトップPaが算出される。このため、従来技術と異なり、基準部をカムシャフトWに設ける必要がなく、それに伴う誤差をなくすことができ、検出精度を高めることができる。また、本実施形態のようにカムトップPaが所定の円弧形状からなる円弧部分Rに位置するようなカムであっても、リフト部19における第1及び第2の被検出部P1,P2に基づいてカムトップPaが算出されるため、カムトップを一点として検出することができる。つまり、カムの形状に関わらず、カムトップが正確に検出される。
【0042】
(2)カムWaが一方向に回転されている際に、近接センサ22によって第1及び第2の被検出部P1,P2が検出されるのではなく、カムWaが正転されている際に第1の被検出部P1が検知され、カムWaが逆転されている際に第2の被検出部P2が検知される。このため、第1及び第2の被検出部P1,P2は、リフト部19からカムトップ周辺部20の方向へと近接センサ22による検出が移行する際に検出される。つまり、第1及び第2の被検出部P1,P2を検出する条件(態様)を同じにすることができ、バックラッシュやヒステリシス等の機械的あるいは電気的な誤差を低減することができる。
【0043】
(3)構成として、従来のカム研削盤に近接センサ22を設けるとともに、NC装置23の処理を変更するだけで、カムトップPaの検出が可能となる。このため、簡易的な構成で、カムトップPaを検出することができる。
【0044】
(第2の実施形態)
次に、本発明を具体化した第2の実施形態について図9〜図11を参照にして説明する。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態の近接センサ22とは別にもう1つ近接センサが設けられている点で異なり、その他の構成については基本的に同じであるためその説明は省略する。
【0045】
図9に示すように、4つのカムWa1〜Wa4を備えるカムシャフトWのうち両端のカムWa1及びカムWa4に対向する位置に2つの近接センサ22,27が設けられている。同図に示すように、カムシャフトWが備えるカムWaは、同図における左端のカムWa1からWa4まで、90°ずつ位相がずれており、カムWa1とカムWa4との間は270°位相がずれている(図11も参照)。
【0046】
次に本実施形態に係る基準位置(カムトップ)の検出態様を図10に示すフローチャートに基づき説明する。この実施形態では、あくまでカムシャフトW全体の基準となる位置はカムWa1のカムトップPa1であるが、他のカムにおいて検出されたカムトップの位置との関係上、そのカムトップPa1の位置データを維持したままでは好ましくない場合に、カムトップPa1の位置データを補正するものである。なお、NC装置23が補正手段を構成する。
【0047】
ステップS200においてCPU24は、カムWa1において検出されたカムトップPa1の位置を基準(原点)に設定し、カムWa4において同じくカムトップPa4を算出する。この算出態様は、カムトップPa1の位置が基準となる点以外は、第1の実施形態と同様であり、これにより、カムWa4におけるカムトップPa4が検出される。
【0048】
ステップS201においてCPU24は、カムWa1及びカムWa4において算出されたカムトップPa1とPa4との角度位置を比較する。この際、カムWa4で算出された角度θa4は、上記のようにカムトップPa1の回転角度を基準にしているため、図11に示すカムWaの位相関係から、270°ずれた角度、つまり(θa4−270°)により求まる位置Pa41がカムトップPa1の位置と同じになる必要がある。しかし、実際には図11に示すように、カムトップPa1とカムWa4に基づいて算出される位置Pa41との間で位相角度差が発生することがある。
【0049】
このため、ステップS202においてCPU24は、その位相角度差が予め設定されている角度の設定値を超える値であるか否かについて判断する。そして、設定値以下の位相角度差であるならば、ステップS203に移行し、カムWa1において算出されたカムトップPa1の位置データをカムシャフトWの基準位置として維持する。一方、ステップS202において、位相角度差が設定値を超えていると判断された場合、ステップS204に移行して、カムWa1のカムトップPa1の位置データに補正を加える処理を行う。
【0050】
以下、この補正を加える処理について説明する。補正としては、上記態様により求められた位置Pa41との間の位置をカムトップとする補正が行われる。例えば、設定値が0.05°として、θa4が270.1°と算出された場合、カムトップPa1と位置Pa41との位相角度差は、(270.1°−270°)=0.1°であり設定値を超えている。このため、その位相角度差による影響を少なくするために、その0.1°を2で割った角度0.05°をカムトップPa1の角度に加え、カムWa1のカムトップPa1の角度位置を、0°から0.05°だけ位置Pa41寄りに補正する。そして、この補正後のカムトップPtの位置がカムシャフトW全体の基準位置として設定され、研削が開始される。なお、この後のカム研削盤の作用については上記第1の実施形態と同様であるためその説明は省略する。
【0051】
この実施形態によれば、上記第1の実施形態に記載の効果(1)〜(3)に加えて以下の効果を得ることができる。
(4)カムWa1においてカムトップPa1の位置が算出され、その位置を基準にしてカムWa4におけるカムトップPa4が検出される。そして、その両カムトップPa1,Pa4の角度を考慮して算出された位相角度差が設定値を超える場合にカムトップPa1の位置データを補正し、新たなカムトップPtを基準として設定する。このため、位相角度差による加工誤差を少なくすることができ、加工精度を向上させることができる。
【0052】
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 近接センサ22の代わりにカムWaとの変位を検出する変位センサを用いて、第1及び第2の被検出部P1,P2を検知するようにしてもよい。変位センサを用いる場合、カムWaとの間の変位が常に変位センサにより検出されるため、第1及び第2の被検出部P1,P2との変位に基づき閾値判定等を行うことで、近接センサ22のON、OFFと同様に第1及び第2の被検出部P1,P2の検出を行うことができる。また、近接センサと異なり、変位センサの場合、ヒステリシス等による誤差がほとんどない。このため、図4のフローチャートにおけるステップS104,S105のように、カムWaを途中で逆転することなく、一方向にカムを一回転させるだけで第1及び第2の被検出部を正確に検出することができる。
【0053】
○ 前記第1の実施形態では、第1の被検出部P1が検出された後、そのままの方向に回転させて近接センサ22の検出信号がONからOFFに切り替り、所定角度だけ回転された後、カムWaが逆転されて第2の被検出部P2が検知されていた。これを、第1の被検出部P1が検知された後、すぐに逆転させて第2の被検出部P2を検出するようにしてもよい。これによっても、リフト部19側からカムトップ周辺部20移行する過程において近接センサ22によって第2の被検出部P2が検出されるため、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0054】
○ 前記第1の実施形態では、第1及び第2の被検出部P1,P2の検出の条件(態様)を同じにするために、カムWaを一方向にのみならず、逆転させていたが、一方向にのみカムWaを回転させ、その際に第1及び第2の被検出部P1,P2の検出を行うようにしてもよい。これによっても、カムトップPaの検出を行うことができる。しかし、この場合、第1の被検出部P1と第2の被検出部P2との検出条件(態様)が異なるため、その検出に機械的な誤差が生じる虞がある。このため、その機械誤差を考慮した補正係数を予め設定しておき、算出されたカムトップの角度位置にその補正係数を加えるようにすることが望ましい。
【0055】
○ 4つのカムWaを備えるカムシャフトWに限らず、1つ又は4つ以外の複数のカムWaを備えるカムシャフトであってもよい。カムWaの数については特に限定されない。
【0056】
○ 近接センサ22,27は、両端のカムWa1及びカムWa4に対して設けられていたが、両端に限らず、例えばカムWa1とカムWa3に対して近接センサ22,27が設けられていてもよい。また、2つ以上のカムWaに近接センサが設けられる構成であってもよい。この場合、カムWa1のカムトップPa1を基準として、他のカムにおけるカムトップを算出し、その算出された各カムのカムトップとの位相角度差を総和して、その総和をカムの数で除算することにより、カムWa1におけるカムトップPa1を補正する。
【0057】
○ 図2に示すような卵型のカムに限らず、燃費やエミッション向上等の要望から両リフト部を凹状にして、カム全体のカム形状がほぼひょうたん形に形成されたカム等に用いてもよい。リフト部における第1及び第2の被検出部P1,P2に基づくため、カムの形状に関わらずカムトップを正確に算出することができる。
【0058】
○ カムトップ周辺部20が所定の円弧形状を備え、その円弧部分にカムトップを備えるカムに限らず、カムトップが一点として存在するカムであってもよい。この場合であっても、第1及び第2の被検出部P1,P2に基づきカムトップが正確に算出される。
【0059】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、リフト部における第1及び第2の所定位置に基づいてカムトップを検出することで、カムを研削する際の基準となるカムトップの検出精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態のカム研削盤の平面図。
【図2】カムの模式側面図。
【図3】カム研削盤の電気的な構成図。
【図4】カムトップの検出を示すフローチャート。
【図5】カムトップの検出態様を示す説明図。
【図6】同じくカムトップの検出態様を示す説明図。
【図7】同じくカムトップの検出態様を示す説明図。
【図8】同じくカムトップの検出態様を示す説明図。
【図9】カムと近接センサを示す模式平面図。
【図10】補正の態様を示すフローチャート。
【図11】カムの位相関係を示す模式平面図。
【符号の説明】
θ1…回転角度、θ2…回転角度、P1…第1の被検出部、P2…第2の被検出部、Pa,Pt…カムトップ、W…ワークとしてのカムシャフト、Wa…カム、5…回転手段としての主軸用モータ、18…ベース円部、19…リフト部、22,27…検出手段としての近接センサ、23…基準位置決定手段、算出手段及び補正手段としてのNC装置。
Claims (6)
- ベース円部及びリフト部を有する非真円形状のカムを備えたワークを回転させながら、カムトップの両側に位置する前記リフト部において第1及び第2の所定位置を検出し、その第1及び第2の所定位置を検出した際の回転角度に基づいて前記カムトップの位置を検出することを特徴とするカムトップ検出方法。
- ベース円部及びリフト部を有する非真円形状のカムを備えたワークを回転させる回転手段と、
前記回転手段により回転される前記ワークの回転角度の基準となる位置を決定する基準位置決定手段と、
前記回転手段により回転される前記カムが有するカムトップの両側に位置する前記リフト部において第1及び第2の所定位置を検出する検出手段と、
前記検出手段により前記第1及び第2の所定位置が検出された際の前記基準位置からの回転角度に基づいて、前記カムトップの位置を算出する算出手段とを備えていることを特徴とするカム研削盤。 - 前記検出手段は、前記回転手段により前記ワークが一方向に回転される際に前記第1及び第2の所定位置を検出することを特徴とする請求項2に記載のカム研削盤。
- 前記検出手段は、前記ワークが一方向に回転される際に前記第1の所定位置を検出するとともに、前記ワークがその一方向と逆の方向に回転される際に前記第2の所定位置を検出することを特徴とする請求項2に記載のカム研削盤。
- 前記算出手段は、前記第1の所定位置が検出された際の前記基準位置からの回転角度をθ1とし、前記第2の所定位置が検出された際の前記基準位置からの回転角度をθ2とした場合、(θ1+θ2)/2により前記カムトップの位置を算出することを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載のカム研削盤。
- 前記検出手段は、前記ワークに備えられた複数のカムのうち少なくとも2つ以上のカムに対して設けられており、前記算出手段は、それらのカムにおけるカムトップの位置をそれぞれ算出するものであって、
前記算出手段により算出されたカムトップのうちの1つのカムトップの位置を基準として他のカムトップの位置との位相角度差を求め、その位相角度差が予め設定された角度の設定値を超えている場合、前記基準としたカムトップの位置に角度補正を加える補正手段を備えていることを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれか一項に記載のカム研削盤。
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JP2003159886A JP2004358607A (ja) | 2003-06-04 | 2003-06-04 | カムトップ検出方法及びカム研削盤 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009285742A (ja) * | 2008-05-27 | 2009-12-10 | Koganei Seiki Seisakusho:Kk | ピストン加工装置及びピストン加工方法 |
US8500514B2 (en) | 2010-12-08 | 2013-08-06 | Koganei Seiki Co., Ltd. | Apparatus and method for processing piston |
JP2014008548A (ja) * | 2012-06-28 | 2014-01-20 | Komatsu Ntc Ltd | 軸状のワークの加工装置 |
CN105500205A (zh) * | 2016-01-28 | 2016-04-20 | 江西杰克机床有限公司 | 一种凸轮轴自动找正纠偏定位的装置 |
CN108032159A (zh) * | 2017-12-20 | 2018-05-15 | 黄山市雅龙智能科技有限公司 | 一种改进型的自动抛光设备 |
-
2003
- 2003-06-04 JP JP2003159886A patent/JP2004358607A/ja active Pending
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