JP2004357523A - 細胞培養検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】生細胞への負担を低減すると共に、生細胞から蛍光強度等の特徴量を正確且つリアルタイムに測定すること。
【解決手段】細胞Aを培養液Wと共に収容する培養容器10と、細胞Aを所定の培養条件で培養する培養手段20と、培養中の細胞Aから該細胞Aの特徴量を検出する検出手段30と、前記特徴量を検出しないときに培養容器10を環境光Lから遮断する光遮断手段40とを備えている細胞培養検出装置1を提供する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、培養中の細胞の反応による情報を検出する細胞培養検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の遺伝子技術の進歩に伴って、人を含む多くの生物における遺伝子配列が明らかになると共に、解析されたタンパク質等の遺伝子産物と疾病との因果関係も少しずつ解明され始めている。また、今後さらに、各種タンパク質や遺伝子等を網羅的且つ統計的に解析するため、細胞を用いた様々な検査方法や装置が考えられ始めている。特に、上記解析を行なうには、細胞を長期間培養しながら、所定の情報を検出することが必要である。そのため、顕微鏡下で細胞を培養し、観察することが可能な装置が求めれられている。
【0003】
このような装置の1つとして、各種の細胞の培養条件を設定可能な顕微鏡観察用透明恒温培養容器を使用する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この顕微鏡観察用透明恒温培養容器は、温度調節器により所定温度に制御可能な一対の透明発熱プレート、容器内部の二酸化炭素濃度を調整するための二酸化炭素供給口及び二酸化炭素排出口、シール用パッキンにより密閉された容器内に所定湿度を保つための蒸発皿を有している。
この顕微鏡観察用透明恒温培養容器を使用しての観察では、容器内部の温度、二酸化炭素濃度及び湿度を制御可能であるので、細胞培養しながら観察を行なうことが可能である。即ち、透明発熱プレートの下方から、例えば、対物レンズで観察することにより、細胞の培養状態の経時的変化等を観察することが可能である。
【0004】
従って、上記顕微鏡観察用透明恒温培養容器を利用した観察によれば、生物、生殖又はバイオテクノロジー等の研究分野において、各種の細胞の培養状態の観察、写真撮影等の記録を行なう際に、顕微鏡観察を行ないながら温度、二酸化炭素濃度及び湿度を自由に制御して培養状態を各種設定し、その経時的変化の観察及び記録が連続的且つ簡便に行なうことができる。
特に、細胞は、遺伝子等とは異なり、生きている状態での蛍光検出、例えば、細胞内でのGFP(Green Fluorescent Protein)発現の検出等が測定手法として多用されているため、細胞を培養するための環境条件の管理が、正確な測定結果を得るための重要な項目となっている。従って、長時間の顕微鏡観察により細胞を死滅させないように、顕微鏡下に配置する培養容器、例えば、プラスチック製又はガラス製のディッシュ、シャーレ等は、上述したように温度及び二酸化炭素濃度の管理が必須とされている。
【0005】
また、細胞は、種類に応じて様々な性質を有しており、例えば、外部環境の変化に対して非常に弱い性質を有する細胞がある。該細胞は、例えば、温度上昇の急激な昇温動作や偏った温度分布等が原因で簡単に死滅する場合がある。細胞種類によっても異なるが、細胞を培養する条件として、一般に温度37±0.5℃、二酸化炭素濃度3〜8%を一定に維持することが必要とされている。また、温度や二酸化炭素濃度等だけでなく、これ以外の管理環境項目も無視することはできない。例えば、太陽光や室内光等の光の影響も重要な管理項目の1つである。つまり、長時間の光照射による光毒性が、細胞内の活性酸素を上昇させて該細胞の育成に影響を与えてしまう。また、細胞の長期間培養においては、塵埃等の混入を発生させずに細胞培養液の半バッチ交換等を行なうことも重要な培養環境条件の管理項目である。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−28576号公報(段落番号0004−0007、図1−図4)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1記載の顕微鏡観察用透明恒温培養容器を利用した観察では、温度、二酸化炭素濃度及び湿度を任意に制御して、細胞を培養しながら観察を行なうことができるが、例えば、室内の光が容易に細胞に照射して細胞に負担がかかったり、培養液の交換の際、塵埃等が混入する可能性があった。そのため、細胞を長期間培養することが困難であると共に、細胞から正確な蛍光強度等の情報を検出することが難しかった。
【0008】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、生細胞への負担を低減すると共に、生細胞から蛍光強度等の特徴量を正確且つリアルタイムに測定することができる細胞培養検出装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は、以下の手段を提供する。
請求項1に係る発明は、細胞を培養液と共に収容する培養容器と、前記細胞を所定の培養条件で培養する培養手段と、培養中の前記細胞から該細胞の特徴量を検出する検出手段と、前記特徴量を検出しないときに、前記培養容器を環境光から遮断する光遮断手段とを備えている細胞培養検出装置を提供する。
【0010】
この発明に係る細胞培養検出装置においては、培養手段により、細胞を培養容器内で所定の培養条件、例えば、温度37℃、二酸化炭素濃度5%を維持しながら培養を行えると共に、培養しながら検出手段により細胞の特徴量、例えば、細胞画像や蛍光標識による蛍光強度等をリアルタイムで測定が行なえる。また、細胞の特徴量検出を行なわないときは、光遮断手段により培養容器を室内光等の環境光から遮断するので、培養容器内の細胞に光が照射されることはない。これにより、光照射による光毒性の影響を低減するので、生細胞にかかる負担を低減することができる。従って、細胞を培養容器内で確実に長期間培養することができ、培養中の細胞から蛍光強度等の特徴量を正確且つリアルタイムに測定することができる。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の細胞培養検出装置において、前記光遮断手段が、前記培養容器の周囲を遮光する遮光ユニットと、前記培養容器を前記遮光ユニットの内部に搬送する培養容器搬送手段とを備えている細胞培養検出装置を提供する。
この発明に係る細胞培養検出装置においては、細胞の特徴量測定を行う測定時以外、培養容器は光が遮断された状態で遮光ユニット内に収容されている。つまり、培養容器内の生細胞は、遮光ユニットにより完全に環境光から遮断されているので、光毒性の影響がなくなり細胞の長期間の生存が可能となる。また、測定終了後、培養容器搬送手段により、培養容器を移動させるだけで容易に遮光ユニット内に収容できるので、光毒性の影響を可能な限り低減することができる。
【0012】
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の細胞培養検出装置において、前記光遮断手段が、前記培養容器の周囲を遮光する遮光ユニットと、該遮光ユニットを前記培養容器の周囲に搬送する遮光ユニット搬送手段とを備えている細胞培養検出装置を提供する。
この発明に係る細胞培養検出装置においては、細胞の特徴量測定を行う測定時以外、培養容器は光が遮断された状態で遮光ユニット内に収容されているので、光毒性の影響がなくなり生細胞の長期間の生存が可能となる。また、測定終了後、遮光ユニット搬送手段により遮光ユニットを移動させるだけで、容易に培養容器の周囲に位置できるので、光毒性の影響を可能な限り低減することができる。また、培養容器を移動する必要がないので、より細胞の負担が低減する。
【0013】
請求項4に係る発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の細胞培養検出装置において、前記培養手段が、前記培養液を循環する循環ポンプと、前記培養液を攪拌して、該培養液内の二酸化炭素を所定濃度に維持する攪拌ユニットと、前記培養液の温度を制御する培養液加温ユニットとを備えている細胞培養検出装置を提供する。
この発明に係る細胞培養検出装置においては、循環ポンプにより培養容器内の培養液を循環するので、細胞から排出される相互作用物質を完全に入れ替えずに、個々の細胞育成に必要な細胞間相互作用を維持した培養が行なえると共に、随時細胞に栄養素の供給を行なえる。また、攪拌ユニットにより、培養液の二酸化炭素濃度を最適な培養濃度(例えば5%)で均一に維持することができ、培養液加温ユニットにより、培養液の温度を制御して、培養容器の温度を最適温度(例えば37℃)に維持することができる。従って、細胞にかける負担を確実に低減して培養を行なうことができる。
【0014】
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の細胞培養検出装置において、前記循環ポンプが、圧力変動を発生せずに前記培養液を送液する無脈動循環ポンプである細胞培養検出装置を提供する。
この発明に係る細胞培養検出装置においては、シリンジピストンポンプ等の無脈動循環ポンプにより、圧力変動を与えずに培養液を送液するので、培養容器内の細胞に不要な圧力波動を与えることはない。これにより、例えば、細胞の剥離や培養容器内面への接着性に影響を与えることはない。従って、培養液の圧力変化による細胞への負担を低減でき、長期間培養が可能となる。
【0015】
請求項6に係る発明は、細胞を培養液と共に収容する培養容器と、前記細胞を所定の培養条件で培養する培養手段と、培養中の前記細胞から該細胞の特徴量を検出する検出手段とを備え、前記培養手段が、前記培養容器の温度を測定する温度センサと、前記培養容器を加温する培養容器加温ユニット若しくは前記培養容器内に前記培養液を供給又は排出する配管を加温する配管加温ユニット若しくは前記培養液を加温する培養液加温ユニットの少なくともいずれか1つを有する加温手段を有し、前記温度センサで測定した温度に基づいて前記加温手段を所定温度になるよう温度制御する細胞培養検出装置を提供する。
【0016】
この発明に係る細胞培養検出装置においては、温度センサで測定した温度に基づいて加温手段を温度制御するので、培養容器の温度を高精度に所定温度(例えば、37℃)に維持することができる。つまり、培養容器加温ユニットにより直接的に培養容器を加温したり、配管加温ユニットにより供給又は排出用の配管を介して配管内部の培養液を加温し、該培養液によって培養容器を加温したり、培養液加温ユニットにより培養液自体を加温して培養容器を加温する。このようにして、培養容器を所定温度に維持することで、培養容器内の細胞への温度による負担を低減することができる。また、培養容器加温ユニット、配管加温ユニット及び培養液加温ユニットを適時組み合わせることにより、より確実に培養容器を所定温度に維持することができる。
【0017】
請求項7に係る発明は、細胞を培養液と共に収容する培養容器と、前記細胞を所定の培養条件で培養する培養手段と、培養中の前記細胞から該細胞の特徴量を検出する検出手段とを備え、前記培養手段が、前記培養容器の温度を測定する温度センサと、前記培養容器を加温する培養容器加温ユニットを有し、該培養容器加温ユニットが、前記温度センサで測定した温度に基づいて温風を前記培養容器の外表面に向けて送風する細胞培養検出装置。
この発明に係る細胞培養検出装置においては、温度センサで測定した温度に基づいて、培養容器加温手段により培養容器の外表面に直接温風を送風するので、培養容器の温度を均一に所定温度、例えば37℃に維持することが可能である。このように培養容器を所定温度に維持することで、培養容器内の細胞への温度による負担を低減することができる。
【0018】
請求項8に係る発明は、請求項1から6のいずれか1項に記載の細胞培養検出装置において、前記培養液の自家蛍光量を測定する測定手段と、該測定手段による測定結果に基づいて、前記培養液が劣化しているか否かを判別する判別手段とを備えている細胞培養検出装置を提供する。
この発明に係る細胞培養検出装置においては、測定手段により、細胞を培養している間の培養液の劣化状態を測定が行なえる。つまり、培養中の培養液には、細胞からの老廃物等が蓄積し経時的に劣化し始めている。この劣化状態を自家蛍光量として測定している。即ち、自家蛍光量が増加すれば、劣化が進行していることとなる。よって、判別手段により測定した自家蛍光量を、例えば、閾値等と比較することにより、培養液が劣化しているか否かを判別することができる。従って、培養過程において、培養液の劣化を定量的に判別しながら細胞培養を行なえるので、培養液劣化による細胞への負担を低減することができ、長期間の培養を行なうことができる。
【0019】
請求項9に係る発明は、請求項8に記載の細胞培養検出装置において、前記判別手段が、前記培養液が劣化していると判断したときに、自動的に該培養液を交換又は補充する培養液交換手段を備えている細胞培養検出装置を提供する。
この発明に係る細胞培養検出装置においては、培養液交換手段により、培養液を劣化していない最適な状態に自動的に維持しながら、細胞培養を行なえる。従って、常に最適な培養液中で培養でき、培養液の劣化による細胞への負担をより低減することができる。
【0020】
請求項10に係る発明は、請求項8又は9に記載の細胞培養検出装置において、前記判別手段が、前記培養液が劣化していると判断したときに、警報を発する報知手段を備えている細胞培養検出装置を提供する。
この発明に係る細胞培養検出装置においては、報知手段により、細胞を培養している際に、培養液が劣化したことを正確且つ容易に知ることができ、培養液の交換等必要な処理を効率良く行なえる。従って、常に最適な培養液中で培養でき、培養液の劣化による細胞への負担をより低減することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る細胞培養検出装置の第1実施形態について図1から図6を参照して説明する。
本実施形態の細胞培養検出装置1は、図1に示すように、細胞Aを培養液Wと共に収容する培養容器10と、該細胞Aを所定の培養条件で培養する培養手段20と、培養中の細胞Aから該細胞Aの特徴量を検出する検出手段30と、該特徴量を検出しないときに培養容器10を環境光Lから遮断する光遮断手段40と、培養液Wの自家蛍光量を測定する測定手段50と、該測定手段50による測定結果に基づいて培養液Wが劣化しているか否かを判別する判別部(判別手段)60とを備えている。
上記培養容器10は、図1及び図2に示すように、該培養容器10よりも十分大きい矩形形状に形成された筐体100の内部に収納されている。また、この筐体100は、図示しない倒立顕微鏡のXYステージ上に固定されている。これにより、培養容器10及び筐体100は、XYステージのXY走査に同期して水平方向に移動可能とされている。なお、この筐体100については、後に詳しく説明する。
【0022】
培養容器10は、図3に示すように、細胞毒性を有しない材質、例えば、テフロン(登録商標)、PEEK(登録商標)や耐食性ステンレス等で形成された培養容器上枠11及び培養容器下枠12が、Oリング13を介して図示しないネジ等の締結部材により互いに上下方向に接続されることにより、内部空間14を有する箱形状に構成されている。また、培養容器上枠11及び培養容器下枠12には、それぞれ光学的な平面を有するガラス部材15が、細胞毒性を有しない接着剤等により接合されている。即ち、培養容器10の上下面は、一対のガラス部材15で覆われている。なお、一対のガラス部材15を接着している接着剤は、オートクレープ条件(120℃、4気圧等)に耐えうる接着剤が好ましい。
また、培養容器下枠12の両側には、それぞれ内部空間14内に培養液Wを供給する培養液供給口12a、及び内部空間14から培養液Wを排出する培養液排出口12bが形成されている。
【0023】
上記培養手段20は、図1及び図2に示すように培養液Wを循環させるシリンジピストンポンプ(循環ポンプ)71、培養液Wを攪拌して該培養液W内の二酸化炭素を所定濃度に維持する攪拌ユニット72、培養容器10の温度を測定する温度センサ73及び培養容器10を加温する加温手段90を備えている。また、該加温手段90は、培養容器10内に培養液Wを供給又は排出する配管を加温する筒形状ヒータ(配管加温ユニット)91、培養液Wを加温する培養液タンクヒータ(培養液加温ユニット)92、培養容器10を加温する培養容器加温ユニット93を有している。
【0024】
ここで、図3に示すように、培養容器10の培養液供給口12aには、フレキシブルに形成された培養液供給配管74aの一端が接続されており、培養液排出口12bには、フレキシブルに形成された培養液排出配管74aの一端が接続されている。上記培養液供給配管74aの他端は、図1に示すように、培養液タンク75内に保持されている培養液Wに浸漬されている。即ち、培養液供給配管74aの他端は、培養液Wの供給口76aとされている。また、上記培養液排出配管74bの他端は、上記シリンジピストンポンプ71を介在して培養液タンク75内に挿通されている。即ち、培養液排出配管74bの他端は、培養液Wの排出口76bとされている。
【0025】
上記シリンジピストンポンプ71は、圧力変動を発生せずに培養液Wを送液する無脈動循環ポンプであり、内部に上下移動なピストン71aを有している。また、培養液排出配管74bには、シリンジピストンポンプ71を挟んで電磁弁80、81が介在されている。一方の電磁弁80は、培養液タンク側75に介在され、他方の電磁弁81は、培養容器10側に介在されている。これら、ピストン71a及び両電磁弁80、81は、パーソナルコンピュータ(以下PC)120によって総合的に制御されている。
例えば、一方の電磁弁80を閉状態、他方の電磁弁81を開状態としてシリンジピストンポンプ71内に培養液Wを充填するようにピストン71aを作動(紙面に対して上方向)させると、供給口76aから培養液Wが吸い込まれ、培養容器10の内部空間14内に培養容器供給配管74aから培養液Wを供給する流れとなる。
このように、培養液Wは、シリンジピストンポンプ71及び両電磁弁80、81により、供給口76aから培養液供給配管74a内を流れて培養容器10内に供給された後、培養液排出配管74bを流れて排出口76bから再び培養液タンク75に戻ってくる循環式とされている。
また、培養液Wの流速は、ピストン71aの移動速度を変化させることで、任意の流速、例えば、1ml/30min程度の低速度等の流速に自由に設定することが可能である。なお、上述したタイミングを反転させることにより、培養液Wの供給排出方向を切り替えることも可能である。
【0026】
上記培養液タンク75は、熱伝導性に優れた材料、例えば、耐食性ステンレスやガラス等で内部を密閉するように形成されている。また、培養液タンク75には、内部に新たな培養液Wを供給するタンク供給配管82及び培養液タンク75から培養液Wを排出するタンク排出配管83が設けられている。なお、タンク排出配管83は、培養液タンク75の底面付近に位置するように設けられている。上記タンク供給配管82は、基端が図示しない培養液供給源に接続されており、タンク供給ポンプ82aにより培養液Wを培養液供給源から培養液タンク75内に供給可能とされている。また、タンク排出配管83は、基端が図示しない排出タンクに接続されており、タンク排出ポンプ83aにより培養液Wを培養液タンク75から排出可能とされている。
上記タンク供給ポンプ82a及びタンク排出ポンプ83aは、PC120によって駆動が制御されており、PC120からの信号を受けて自動的に培養液タンク75内の培養液Wを交換したり、補充することが可能である。
【0027】
また、上述した培養液供給配管74a及び培養液排出配管74bの周囲には、ほぼ全長に渡って両配管74a、74bを加温する上記筒形状ヒータ91が配設されている。該筒形状ヒータ91は、両配管74a、74bを加温することで、内部を流れる培養液Wを加温し、該培養液Wを介して培養容器10を加温する機能を有している。この筒形状ヒータ91は、PC120により温度制御されている。
【0028】
また、培養液タンク75には、該培養液タンク75内に規定濃度(例えば、5%)の二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給配管85が設けられている。この二酸化炭素供給配管85は、外部に配された図示しない二酸化炭素供給源より二酸化炭素を供給している。また、培養液タンク75の下方には、上記培養液タンクヒータ92が設けられている。該培養液タンクヒータ92は、熱伝導性に優れた培養液タンク75を介して内部の培養液Wを加温する機能を有している。なお、この培養液タンクヒータ92は、PC120により温度制御されている。
更に、培養液タンク75内の底面には、磁界の回転により回転する攪拌子86が回転可能に取り付けられており、培養液タンクヒータ92の下部に取り付けられたマグネットスターラ87からの磁界により回転するようになっている。即ち、これら攪拌子86及びマグネットスターラ87は、上記攪拌ユニット72を構成している。
【0029】
前述した筐体100は、図2に示すように熱伝導性に優れたアルミ等の金属で形成されており、培養容器10を設置している下面は、図示しない光学的に透明な薄板状のガラス又は穴が設けられている。これにより、筐体100の下面から培養容器10を観察可能とされている。また、筐体100の上部には、ガラス部材101を有する蓋部材102が分離可能に取り付けられている。これにより、筐体100の内部に培養容器10を出し入れすることが可能である。
筐体100の内部には、上記温度センサ73及び上記光遮断手段40が配設されている。温度センサ73は、例えば、バネ部材等に固定されバネ力を利用して接触するような可動式であり、培養容器10が設置された際に培養容器10の側面に接触して温度を測定するようになっている。この温度センサ73は、測定した培養容器10の温度をPC120に送る機能を有している。
【0030】
上記光遮断手段40は、図4に示すように、培養容器10の周囲を遮光する遮光ユニット41と、培養容器10を遮光ユニット41の内部に搬送する培養容器搬送手段42を有している。
遮光ユニット41は、光学的に光を透過しない材料により断面視コ型形状で内部に培養容器10を収納可能な大きさに形成され、開口部41aを培養容器10側に向けて筐体100内に固定されている。また、開口部41aの高さは、培養容器10の厚さとほぼ同一の高さになるように形成されている。即ち、図5に示すように、遮光ユニット41は、培養容器10の上下面に配されている一対のガラス部材15の全面積を遮光して、室内光等の環境光Lが内部空間14に入り込むことを防止する機能を有している。
【0031】
また、図4(b)に示すように、遮光ユニット41と培養容器10との間には、ボールネジ43が設けられており、該ボールネジ43は培養容器10の図示しない係止部に回転可能に係止されている。該ボールネジ43の一端は、モータ44に連結されている。つまり、モータ44を駆動させてボールネジ43を回転させることにより、培養容器10を筐体100内の観察位置から遮光ユニット42内に移動して収納できるようになっている。即ち、これらボールネジ43及びモータ44は、上記培養容器搬送手段42を構成している。また、モータ44は、PC120によって駆動が制御されている。
【0032】
また、図2に示すように、筐体100内の内側側面の全周には、筐体100自体及び筐体100の内部空間を加温する筐体加温ヒータ103が配設されている。この筐体加温ヒータ103は、PC120により温度制御されている。更に、筐体100の内側には、筐体100内部の空気を攪拌するファン104が設けられている。即ち、ファン104は、筐体加温ヒータ103で加温された筐体100内の空気を、温風として培養容器10の外表面に向けて送風する機能を有している。なお、このファン104は、PC120によって作動が制御され、温風を送風する量が制御されている。
なお、筐体100の外部には、筐体加温ヒータ103の出力線、ファン104の電源線、培養液供給配管74a及び培養液排出配管74bを接続する図示しないコネクタ等の接続部が設けられており、外部と内部とを確実且つ容易に接続している。また、培養液供給配管74aは、培養容器100の周囲を、例えば、一周回転するように筐体100内に配設されている。
これら、筐体100、筐体加温ヒータ103及びファン104は、上記培養容器加温ユニット93を構成している。
【0033】
また、図1に示すように、筐体100の下部には、細胞Aの画像や蛍光強度等を検出する対物レンズ110が配設され、筐体100の上部には、位相差測定や微分干渉測定等により、細胞Aの画像を取得するために該細胞Aに光を照射する透過光源111が配設されている。対物レンズ110で検出された細胞Aの画像イメージは、図示しないCCD等を介してPC120に電子画像として記録されるようになっている。また、細胞A内の蛍光標識の発現等を観察する場合には、特定波長の光が対物レンズ110を通して落射されると共に、細胞Aから発せられた蛍光成分を含む光を対物レンズ110で捕らえる。そして、図示しない波長選択フィルタ等により、検査に必要な蛍光のみをCCDやフォトマルチプレイヤやフォトダイオード等の光強度検出素子により蛍光強度を数値化し、PC120に記録するようになっている。即ち、これら対物レンズ110、透過光源111及びPC120は、上記検出手段30を構成している。
【0034】
また、対物レンズ110及び透過光源111は、上述したように細胞Aから蛍光強度等の特徴量を検出することに加え、培養容器10内の培養液Wの自家蛍光量を測定する機能も有している。即ち、図6に示すように、対物レンズ110により培養容器10内に満たされている培養液Wを下方から観察して自家蛍光量を検出する。また、測定した培養液Wの自家蛍光量は、PC120に送られるようになっている。即ち、これら対物レンズ110及び透過光源111は、上記測定手段50を構成している。
【0035】
上記PC120は、上述した各構成品を総合的に制御する機能を有していると共に、温度センサ73で測定した培養容器10の温度に基づいて、該培養容器10の温度が所定温度、例えば、37℃になるように上記加温手段90を温度制御する機能を有している。即ち、PC120は、筒形状ヒータ91、培養液タンクヒータ92、培養容器加温ユニット93を総合的に制御している。
【0036】
また、PC120は、培養液Wが劣化しているか否かを判別する上記判別部60を有している。該判別部60は、上記測定手段50から送られてきた培養液Wの自家蛍光量を蓄積すると共に強度に応じた測定値に変換して、予め設定されている閾値と比較することにより培養液Wの劣化を判別する機能を有している。また、判別部60は、培養液Wが劣化していると判断した場合には、タンク供給ポンプ82a及びタンク排出ポンプ83aを作動させて、培養液タンク75内の培養液Wを自動的に交換又は補充すると共に、シリンジピストンポンプ71を作動させて培養容器10内に新たな培養液Wを供給する機能を有している。即ち、判別部60、タンク供給ポンプ82a、タンク排出ポンプ83a、シリンジピストンポンプ71、培養液供給配管74a及び培養液排出配管74bは、自動的に培養液Wを交換又は補充する培養液交換手段125を構成している。
なお、培養液タンク75、培養液供給配管74a、培養液排出配管74b、両電磁弁80、81及び二酸化炭素供給配管85も、上記培養手段20を構成している一部である。
【0037】
このように構成された細胞培養検出装置1により、培養中の細胞Aから細胞画像や蛍光標識による蛍光強度等の特徴量を検出する場合について以下に説明する。
まず、培養容器10を筐体100内に収納する前の初期設定として、PC120は、タンク供給ポンプ82aを作動して培養液供給源から培養液タンク75内に培養液Wを供給口76aより上面になるまで供給する。
【0038】
培養液タンク75内に保持された培養液Wは、培養液タンクヒータ92により、培養容器10の所定温度(例えば、37℃)より高めであって組成を傷めない程度の温度に加温される。つまり、培養容器10までの送液過程の冷却作用を考慮して高めの温度に設定している。また、同時に二酸化炭素供給配管85より所定濃度(例えば、5%)の二酸化炭素を培養液タンク75内に供給すると共に、攪拌ユニット72の攪拌子86を回転して、培養液W内に均一に所定濃度の二酸化炭素を溶け込ませる。
【0039】
更に、PC120は、筒形状ヒータ91を培養液供給配管74a及び培養液排出配管74bを培養容器10の所定温度(例えば、37℃)より高めの温度になるように温度制御する。つまり、上述した培養液タンクヒータ92と同様に、冷却作用を考慮して高めの温度に設定している。
また、PC120は、筐体加温ヒータ103を所定温度(例えば、37℃)になるように温度制御して、筐体100を伝熱的に加温すると共に、筐体100内の内部空気を加温する。なお、筐体100に対する外面からの冷却作用を低減するために、筐体100の外周面に断熱部材等を設けても構わない。
【0040】
上述した初期設定の終了後、筐体100内に細胞を保持している培養容器10を収納する。培養容器10を収納すると、温度センサ73が培養容器10の外表面に接触して該培養容器10の温度を測定し、測定結果をPC120に送る。また、PC120は、モータ44によりボールネジ43を回転させ培養容器10を遮光ユニット41内に収容する。
更に、PC120は、シリンジピストンポンプ71のピストン71a及び両電磁弁80、81を総合的に制御しながら作動させ、培養液Wを循環させる。即ち、供給口76aから培養液Wを培養液供給配管74a内に取り込んで、培養容器10の内部空間14内に培養液供給口12aから供給し、培養液排出口12bから培養液排出配管74b内を流して排出口76bより培養液タンク75内に再度戻して循環する。
【0041】
この際、培養液Wは、例えば、1ml/30min位の低速度で且つ無脈動状態で培養容器10内を流れている。即ち、培養液Wは、細胞Aに圧力波動を与えずに循環している。これにより、例えば、HEK293細胞等の接着性の弱い細胞であっても、接着性に影響を与えず剥離を防止することができる。また、細胞Aは、培養過程において細胞周期により、分裂したり、大きさや形状を変化させながら育成している。ここで、圧力波動が変化した場合には、細胞膜表面に外力を作用させることになる。すると、細胞Aは、外力による刺激に対して防衛的になり、分裂や形状の変化等を停止する可能性がある。ところが、本実施形態においては、シリンジピストンポンプ71により、圧力波動を変化させずに培養液Wを循環するので、上述したような細胞にかかる負担を低減しながら循環培養により細胞Aに適時栄養分を供給しながら育成することができる。
更に、培養液Wは、循環しているので、細胞から排出されるタンパク質等の相互作用物質を完全に入れ替えずに再度利用でき、個々の細胞Aの育成に必要な細胞間相互作用を維持した培養が可能となり、より効率よく細胞Aを培養することができる。
【0042】
また、PC120は、温度センサ73から培養容器10の温度が送られてくると、該温度に基づいて上記培養液タンクヒータ92、筒形状ヒータ91、筐体加温ヒータ103及びファン104を総合的に制御して、培養容器10の温度を所定温度(例えば、37℃)に維持する。つまり、外部の環境温度変化や所定温度値に応じて、例えば、培養液タンクヒータ92だけをON/OFFしたり、筒形状ヒータ91の温度をより高めに設定する等の作動を適時組み合わせて、高精度に培養容器10の温度を所定温度に維持する。これにより、培養容器10内の細胞への温度による負担を確実に低減することができる。
このように、細胞Aは、培養容器10内で最適な培養温度及び二酸化炭素濃度で循環培養方式により培養されている共に、図5に示すように遮光ユニット41内によって室内光等の環境光Lから遮光された暗室状態で光毒性の影響を受けずに培養されている。従って、細胞Aに負担をかけずに長期間の培養を行なうことができる。
【0043】
ここで、細胞Aの特徴量検出を行なう場合には、PC120によりモータ44を介してボールネジ43を回転させ、培養容器10を遮光ユニット41内から筐体100の観察面に移動させる。次いで、図3に示すように、XYステージを移動させて、対物レンズ110の真上に観察対象の細胞Aを位置させる。そして、透過光源111より励起光等の光を照射し、該照射によって細胞から発せられた蛍光を対物レンズ110で検出することにより、細胞Aの蛍光強度を検出することができる。また、対物レンズ110により、細胞Aの細胞画像等も検出することが可能である。更に、XYステージを移動させることで、培養容器10内の各細胞Aの細胞画像や蛍光強度等の特徴量を検出することができる。
【0044】
なお、特徴量検出の際、図6に示すように、細胞Aの特徴量検出を行なう前に、細胞Aから外れた位置に光を照射して対物レンズ110によりバックグラウンドを測定し、その後、細胞Aの特徴量検出を行なっても構わない。この場合には、検出した細胞Aの特徴量から不要なバックグラウンド成分の除去が行なえるので、より正確な細胞Aの特徴量検出を行なうことができる。
【0045】
細胞Aの特徴量検出後、再度培養容器搬送手段42により培養容器10を、遮光ユニット41内に収容する。こうすることで、特徴量検出時以外、細胞Aを環境光Lから遮光して光毒性の影響を低減させるので、細胞Aの負担が減り長期的な細胞培養を確実に行なうことができる。また、培養容器搬送手段42により、容易に培養容器10を遮光ユニット41に出し入れ可能であるので、培養過程において必要時にリアルタイムで細胞Aの特徴量検出を行なうことができる。
【0046】
また、細胞Aの培養中において、循環している培養液Wを常に劣化していない最適な状態に維持することが可能である。
即ち、培養初期段階において、図6に示すように、対物レンズ110により培養液Wの自家蛍光強度を測定し、PC120の判別部60に送る。該判別部60は、送られてきた自家蛍光強度を、強度に応じた測定値に変換すると共に蓄積する。そして、細胞Aの培養過程の経過と共に、対物レンズ110により適宜培養液Wの自家蛍光強度を測定する。例えば、細胞Aの特徴量検出に合わせて行なっても構わないし、ある一定時間毎に培養液Wの自家蛍光強度だけを測定して構わない。
このように測定されて判別部60に蓄積された自家蛍光強度は、時間の経過と共に測定値が増加する。つまり、培養過程において細胞Aは、細胞間相互作用物質を排出すると共に老廃物も培養液Wに排出する。これに伴って、培養液W内の栄養分が減少する。これらの相互作用の結果、培養液Wが劣化して自家蛍光強度が増加している。
【0047】
そして、判別部60は、送られてきた測定値と予め設定された閾値とを比較して、測定値が閾値以上の値になったときに、培養液Wが劣化したと判断する。劣化を判断すると判別部60は、培養液供給ポンプ82aを作動させて、培養液供給源から新たな培養液Wを培養液タンク75内に補充する。これにより、培養液タンク75内の培養液Wに、劣化していない新たな培養液が混ざるので、全体的に培養液Wの劣化が緩和する。
【0048】
また、判別部60が、例えば、送られてきた測定値が閾値よりはるかに大きな値であり、その差が設定された値以上である場合には、培養液Wが著しく劣化していると判断して、培養液供給ポンプ82aを作動して新たな培養液Wを供給すると共に培養液排出ポンプ83aも作動させて培養液タンク75から今まで使用していた培養液Wを排出して、必要量培養液Wを交換する。
この際、PC120は、図示しない液面センサ等により、培養液Wの液面が供給口76aより下方に下がらないように培養液供給ポンプ82a及び培養液排出ポンプ83aを制御している。これにより、供給口76aから空気が吸い込まれて、気泡が培養容器10内に入り込まないようになっている。
【0049】
上述したように、この細胞培養検出装置1においては、培養手段20により細胞Aを培養容器10内で所定の培養条件、例えば、温度37℃、二酸化炭素濃度5%に維持すると共に随時栄養素を供給する循環培養方式により細胞Aを培養することができる。特に、細胞Aの特徴量検出を行なわないときは、光遮断手段40により培養容器10を室内光等の環境光Lから遮光するので、光照射による光毒性の影響をなくし、細胞Aへの負担を低減することができる。従って、細胞Aを長期的に培養しながら、検出手段30により細胞Aから蛍光強度等の特徴量を正確且つリアルタイムに測定することができる。
また、測定終了後、培養容器搬送手段40により、培養容器10を容易に遮光ユニット41内に収容できるので、光毒性の影響を可能な限り低減することができる。
【0050】
また、シリンジピストンポンプ71により、培養液Wを循環するので、細胞Aから排出される相互作用物質を完全に入れ替えずに、個々の細胞育成に必要な細胞間相互作用を維持した培養を行うことができる。この際、攪拌ユニット72により、培養液Wの二酸化炭素濃度を最適な培養濃度で均一に維持することができるので、細胞Aにかける負担を確実に低減して培養を行なうことができる。
更に、シリンジピストンポンプ71により、圧力変動を与えずに培養液Wを循環するので、培養容器内の細胞に不要な圧力波動を与えることはない。これにより、例えば、細胞Aの剥離を防止したり、圧力波動による刺激を与えないので、培養液Wの圧力変化による細胞Aへの負担を低減することができる。
更に、温度センサ73で測定した培養容器10の温度に基づいて加温手段90、即ち、筐体加温ヒータ103、ファン104、筒形状ヒータ91及び培養液タンクヒータ92を総合的に温度制御するので、培養容器10を、例えば37℃の高精度に維持でき、培養容器10内の細胞Aへの温度による負担を低減することができる。
【0051】
また、細胞Aの培養過程において、培養測定手段50により、培養液Wの自家蛍光強度を測定し、該自家蛍光強度に基づいて判別部60が培養液Wの劣化状態を判別し、劣化していると判断した場合には、培養液交換手段125により、培養液Wの補充や交換を行い劣化していない最適な状態に維持しながら細胞培養を行なえる。従って、常に最適な培養液中で細胞培養でき、培養液Wの劣化による細胞Aへの負担を低減することができる。特に、培養液交換手段125により自動的に培養液Wの交換等を行なうので、常に一定の培養条件を維持を行なえる。
上述したように、XYステージ上で細胞Aの負担を低減して、長期間の培養を行なえるので、リアルタイムで細胞Aの経時的変化を測定したり、培養過程で生じる変化等を容易に検出することができると共に、常に活性化(安定化)した細胞Aの挙動を正確に検出することができる。
【0052】
次に、本発明の第2実施形態を、図7を参照して説明する。なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、培養容器搬送手段42により培養容器10を移動させて、遮光ユニット41内に出し入れしていたのに対し、第2実施形態の光遮断手段130では、遮光ユニット131を移動させて培養容器10を遮光する点である。
【0053】
即ち、図7に示すように、光遮断手段130は、培養容器10の周囲を遮光する遮光ユニット131、培養容器10を遮光ユニット131の周囲に搬送する遮光ユニット搬送手段132を備えている。上記遮光ユニット131は、軸部材131a及び一対の薄板部材131bを有しており、断面視コ型形状で開口部が培養容器10に向くように、また、内部に培養容器10を収納可能な大きさになるように、軸部材131aの上下に薄板部材131bの一端側が取り付けられている。なお、遮光ユニット131の内面に、低反射部材のスポンジ等を取り付けて、外部からの環境光Lの遮光性を高めても構わない。
【0054】
上記軸部材131aは、一端が延在しており、該軸部材131aに直交するように配設されたボールネジ133に係止されている。また、該ボールネジ133の基端は、筐体100内に固定されたモータ134に回転可能に支持されている。また、モータ134はPC120により作動が制御されている。即ち、これらボールネジ133及びモータ134は、上記遮光ユニット搬送手段132を構成している。なお、培養容器10は、筐体100内の観察面に固定されている。
【0055】
このように構成された光遮断手段130においては、細胞Aの特徴量検出以外は、培養容器10の周囲に遮光ユニット131を位置させて、環境光Lから細胞Aを遮光する。また、細胞Aの検出を行なう場合には、PC120によりモータ134を駆動してボールネジ133を回転させることにより、遮光ユニット131を移動して培養容器10を露出させた後、観察を行なうことができる。
このように、遮光ユニット搬送手段132によって、容易且つ確実に培養容器10を遮光することができ、内部の細胞Aへの光毒性の影響を低減することができる。また、培養容器10を移動する必要がないので、より細胞Aにかかる負担を低減することができる。
【0056】
次に、本発明の第3実施形態を、図8及び図9を参照して説明する。なお、この第3実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第3実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、培養液Wを循環させながら細胞Aを培養していたのに対し、第3実施形態の細胞培養検出装置140では、培養液Wを循環させずに細胞Aを培養する点である。
【0057】
即ち、図8及び図9に示すように、細胞培養検出装置140は、細胞Aを培養液Wと共に収容する96穴マイクロプレート(培養容器)150と、該細胞Aを所定の培養条件で培養する培養手段160と、培養中の細胞Aから該細胞Aの特徴量を検出しないときに96穴マイクロプレート150を環境光Lから遮断する筐体カバー(光遮断手段)170と、細胞Aから特徴量を検出する検出手段30と、培養液Wの自家蛍光量を測定する測定手段50と、該測定手段50による測定結果に基づいて培養液Wが劣化しているか否かを判別する判別部60とを備えている。
【0058】
上記96穴マイクロプレート150は、筐体141内部に配設されている図示しない顕微鏡ステージ上に載置されている。この96穴マイクロプレート150は、図9に示すように、樹脂製のプレート151に、約9mm間隔で区切られた穴152が96個形成されており、各穴152内に細胞A及び培養液Wを収容可能である。また、プレート151の底面は、光学的平面を有するガラス部材となっており、下面から対物レンズ110で各穴152内の細胞Aを観察可能とされている。
【0059】
また、96穴マイクロプレート150は、図8に示すように加温手段の1つである加温ヒータ(培養容器加温ユニット)143により伝熱的に加温されるようになっている。なお、加温ヒータ143は、PC120により温度制御されている。更に、96穴マイクロプレート150は、温度センサ144により温度が測定されており、PC120に測定結果が送られている。
【0060】
上記筐体141内には、培養液Wを保持する培養液タンク75、不要な培養液Wを貯液する培養液排出タンク146、外部に配された二酸化炭素供給源から筐体141内に所定濃度(例えば、5%)の二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給配管147、筐体141内の内部空気を対流させるファン148、培養液Wを分注する分注ユニット180が設けられている。更に、筐体141の周囲には、該筐体141の内部空間を加温するための加温手段の1つである筐体加温ヒータ(培養液加温ユニット)149が設けられ、PC120によって温度制御されている。つまり、筐体141内は、上記二酸化炭素供給配管147により所定濃度の二酸化炭素が充満していると共に、筐体加温ヒータ149及びファン148によって加温された空気が対流して所定温度(例えば、37℃)の均一温度に維持されている。従って、96穴マイクロプレート150の各穴152内に収容されている培養液Wは、例えば、温度37℃、二酸化炭素濃度5%の状態に維持されている。
【0061】
上記培養液タンク75は、96穴マイクロプレート150の一方側に隣接するように配置されている。この培養液タンク75に保持された培養液Wは、培養液タンクヒータ92によって加温されており、攪拌ユニット72によって均一に所定濃度の二酸化炭素を含んでいる。
上記培養液排出タンク146は、96穴マイクロプレート150の他方側に隣接するように配置されている。
【0062】
上記分注ユニット180は、筐体141の上方に設けられており、筐体141内を水平方向且つ上下方向に移動可能な分注ノズル181を有している。即ち、分注ノズル181は、培養液タンク75及び培養液排出タンク146間を移動すると共に、96穴マイクロプレート150の各穴152を移動して走査できるようになっている。また、分注ノズル181は、内部に培養液Wを吸引及び吐出することができ、加温手段の1つである筒形状ヒータ(培養液加温ユニット)182によって内部に吸引した培養液Wを加温できるようになっている。この筒形状ヒータ182は、PC120によって温度制御されている。
なお、分注ユニット180は、分注ノズル181の他に、図示しない配管、シリンジピストンポンプ、電磁弁、走査軸ユニット等を有している。
【0063】
上記筐体カバー170は、光学的に光を透過させない材料で筐体141を周囲から覆う大きさに形成されており、図示しない筐体カバー搬送手段によって筐体141を覆い、筐体141内部を暗室状態にして外部からの環境光Lから遮光できるようになっている。
上述した筐体141、培養液タンク75、培養液排出タンク146、二酸化炭素供給配管147、ファン148、分注ユニット180、攪拌ユニット72、加温ヒータ143、筐体加温ヒータ149、培養液タンクヒータ92及び筒形状ヒータ182は、上記培養手段160を構成している。
なお、本実施形態においては、判別部60が、培養液Wが劣化していると判断した場合には、分注装置180を作動させて培養液Wを自動的に補充又は交換するように設定されている。
【0064】
このように構成された細胞培養検出装置140においては、96穴マイクロプレート150の各穴152内に培養液W及び細胞A収容し、筐体141内に載置した後、筐体カバー搬送手段により筐体141の周囲を筐体カバー148で覆う。また同時に、PC120は、温度センサ144から送られてきた96穴マイクロプレート150の温度に基づいて、該96穴マイクロプレート150の温度が、所定温度(例えば37℃)になるように、加温ヒータ143、筐体加温ヒータ149及びファン148を総合的に制御する。
これにより、細胞Aは、例えば、温度37℃、二酸化炭素5%で且つ、環境光Lが遮断された暗室状態で光毒性の影響を受けずに培養されている。
【0065】
また、PC120は、培養液タンクヒータ92及び攪拌ユニット72を制御して、培養液タンク75内の培養液Wを所定温度(例えば、37℃)より高めであって組成を傷めない程度に加温すると共に、所定濃度(例えば、5%)の二酸化炭素濃度を溶け込ませる。更に、PC120は、筒形状ヒータ182を温度制御して、分注ノズル181を所定温度(例えば、37℃)より高めに加温する。
つまり、96穴マイクロブレート150までの間の冷却作用を考慮して、高めの温度に設定されている。
【0066】
ここで、細胞Aの特徴量検出を行なう場合には、筐体カバー搬送手段により筐体カバー170を筐体141の周囲から移動させる。次いで、顕微鏡ステージを走査しながら、透過光源111より励起光を照射し、細胞Aから発せられた蛍光を対物レンズ110で検出することにより、細胞Aの蛍光強度を検出することができる。また、細胞Aの細胞画像を検出することも可能である。
細胞Aの特徴量検出後、筐体カバー搬送手段により筐体カバー170を移動させて筐体141の周囲を覆う。こうすることで、特徴量検出以外、細胞Aを環境光Lから遮光して光毒性の影響を低減させるので、細胞Aの負担が減り長期的な細胞培養を確実に行なうことができる。
【0067】
また、細胞Aの培養中において、培養液Wの劣化状態に応じて、培養液Wを補充又は交換することが可能である。即ち、判別部60は、対物レンズ110から送られてきた培養液Wの自家蛍光強度が予め設定された閾値以上の値となり、培養液Wが劣化していると判断した場合には、分注ユニット180を作動させる。分注ユニット180は、PC120からの信号を受けると、分注ノズル181を培養液タンク75に移動させ、内部に培養液Wを吸引する。吸引後、分注ノズル181を96穴マイクロプレート150の穴152に移動させ、吸引した培養液Wを吐出して補充する。これにより、穴152内に劣化していない新たな培養液Wが混ざるので、全体的に培養液Wの劣化が緩和する。
また、培養液Wが著しく劣化していると判断した場合には、培養液Wを交換することも可能である。即ち、分注ノズル181により、穴152内の劣化している培養液Wを培養液排出タンク145に排出した後、培養液タンク75から新たな培養液Wを吐出する。
なお、培養液Wは、分注ノズル181によって吸引され移動している間、筒形状ヒータ182によって加温されているので、各穴152に吐出される直前まで、培養液タンク75内に保持されていたときの所定温度が維持されている。従って、細胞Aの温度による負担を減らすことができる。
【0068】
また、96穴マイクロプレート150の各穴152内に異なる数の細胞Aを培養したり、異なる種類の細胞Aを培養する場合、培養液Wの劣化速度が異なるが、本実施形態においては、各穴152毎に培養液Wの劣化を検出すると共に、培養液Wを各穴152毎に選択的に補充又は交換することが可能である。つまり、細胞間相互作用物質を安易に入れ替えてしまうことを防止することができる。
【0069】
この細胞培養検出装置140においては、筐体141内で細胞Aの負担を低減して長期間の培養を行なうことができる。特に、96穴マイクロプレート150の各穴152内で異なる数の細胞Aや、異なる種類の細胞Aを長期間培養することができるので、リアルタイムで、細胞数、細胞種類による経時的変化や、培養過程で生じる変化等を容易に検出することができると共に、常に活性化(安定化)した培養細胞の挙動を正確に検出することができる。
【0070】
なお、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
なお、第1実施形態においては、培養液タンク内に保持されている培養液の二酸化炭素濃度を均一にするため、攪拌ユニットを採用したが、これに限られず、二酸化炭素濃度を均一にする構成であれば構わない。例えば、培養液タンク全体を揺動して攪拌する揺動攪拌方式や、超音波の照射によって攪拌する超音波攪拌方式等の攪拌方式を採用しても良い。
【0071】
更に、判別部が、培養液が劣化していると判断したときに、培養液交換手段を作動させて、培養液の補充又は交換を行なったが、警報を発するように構成しても構わない。
即ち、図10に示すように、判別部60は、培養液Wが劣化していると判断したときに、警報を発するブザー(報知手段)61を有している。これにより、例えば、観察者は、ブザー61が鳴ったことを受けて、培養液Wが劣化したことを正確且つ容易に知ることができるので、培養液Wの交換等の必要な処理を効率良く行なうことができる。
なお、第1実施形態の細胞培養検出装置1に上記ブザー61を同時に配設した構成にしても構わない。
【0072】
また、上記第3実施形態においては、光遮断手段として、筐体カバーを採用したが、これに限られず、例えば、96穴マイクロプレートのみを覆って環境光から遮断する構成にしても構わない。
また、培養液の乾燥蒸発を防止するため、筐体内部を高湿度に維持するようにしても良い。また、筐体内部を滅菌環境にしても良く、外部からの空気の流入個所にヘパフィルタを設けても良い。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る細胞培養検出装置によれば、培養手段により、細胞を培養容器内で所定の培養条件を維持しながら培養を行なえると共に、培養しながら検出手段により細胞の特徴量検出を行なえる。また、光遮断手段により培養容器を環境光から遮断するので、光照射による光毒性の影響を低減でき、生細胞にかかる負担を低減することができる。従って、細胞を培養容器内で確実に長期間培養することができ、培養中の細胞から蛍光強度等の特徴量を正確且つリアルタイムに測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る細胞培養検出装置の第1実施形態を示す構成図である。
【図2】図1に示す細胞培養検出装置の培養容器を筐体に設置した状態を示す斜視図である。
【図3】細胞の特徴量検出を行なっている状態を示す断面図である。
【図4】培養容器と光遮断手段との関係を示す図であって、(a)は培養容器及び遮光ユニットの側面図、(b)は(a)の矢視B−B図である。
【図5】培養容器を遮光ユニット内に収容した状態を示す断面図である。
【図6】培養液の自家蛍光量を測定している状態を示す断面図である。
【図7】本発明に係る細胞培養検出装置の第2実施形態での培養容器と光遮断手段との関係を示す図であって、(a)は培養容器及び遮光ユニットの側面図、(b)は(a)の矢視C−C図である。
【図8】本発明に係る細胞培養検出装置の第3実施形態を示す構成図である。
【図9】図8に示す96穴マイクロプレートを示す図であって、(a)は断面図、(b)は(a)の矢視D−D図である。
【図10】本発明に係る細胞培養検出装置の判別部の変形例を示す図である。
【符号の説明】
A 細胞
L 環境光
W 培養液
1、140 細胞培養検出装置
10 培養容器
20、160 培養手段
30 検出手段
40、130 光遮断手段
41、131 遮光ユニット
42 培養容器搬送手段
50 測定手段
60 判別部(判別手段)
61 ブザー(報知手段)
71 シリンジピストンポンプ(無脈動循環ポンプ、循環ポンプ)
72 攪拌ユニット
73、144 温度センサ
90 加温手段
91 筒形状ヒータ(配管加温ユニット)
92 培養液タンクヒータ(培養液加温ユニット)
93 培養容器加温ユニット
125 培養液交換手段
132 遮光ユニット搬送手段
143 加温ヒータ(培養容器加温ユニット)
149 筐体加温ヒータ(培養液加温ユニット)
150 96穴マイクロプレート(培養容器)
170 筐体カバー(光遮断手段)
182 筒形状ヒータ(培養液加温ユニット)

Claims (10)

  1. 細胞を培養液と共に収容する培養容器と、
    前記細胞を所定の培養条件で培養する培養手段と、
    培養中の前記細胞から該細胞の特徴量を検出する検出手段と、
    前記特徴量を検出しないときに、前記培養容器を環境光から遮断する光遮断手段とを備えていることを特徴とする細胞培養検出装置。
  2. 請求項1に記載の細胞培養検出装置において、
    前記光遮断手段が、前記培養容器の周囲を遮光する遮光ユニットと、
    前記培養容器を前記遮光ユニットの内部に搬送する培養容器搬送手段とを備えていることを特徴とする細胞培養検出装置。
  3. 請求項1に記載の細胞培養検出装置において、
    前記光遮断手段が、前記培養容器の周囲を遮光する遮光ユニットと、
    該遮光ユニットを前記培養容器の周囲に搬送する遮光ユニット搬送手段とを備えていることを特徴とする細胞培養検出装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の細胞培養検出装置において、
    前記培養手段が、前記培養液を循環する循環ポンプと、
    前記培養液を攪拌して、該培養液内の二酸化炭素を所定濃度に維持する攪拌ユニットと、
    前記培養液の温度を制御する培養液加温ユニットとを備えていることを特徴とする細胞培養検出装置。
  5. 請求項4に記載の細胞培養検出装置において、
    前記循環ポンプが、圧力変動を発生せずに前記培養液を送液する無脈動循環ポンプであることを特徴とする細胞培養検出装置。
  6. 細胞を培養液と共に収容する培養容器と、
    前記細胞を所定の培養条件で培養する培養手段と、
    培養中の前記細胞から該細胞の特徴量を検出する検出手段とを備え、
    前記培養手段が、前記培養容器の温度を測定する温度センサと、前記培養容器を加温する培養容器加温ユニット若しくは前記培養容器内に前記培養液を供給又は排出する配管を加温する配管加温ユニット若しくは前記培養液を加温する培養液加温ユニットの少なくともいずれか1つを有する加温手段とを有し、
    前記温度センサで測定した温度に基づいて前記加温手段を所定温度になるよう温度制御することを特徴とする細胞培養検出装置。
  7. 細胞を培養液と共に収容する培養容器と、
    前記細胞を所定の培養条件で培養する培養手段と、
    培養中の前記細胞から該細胞の特徴量を検出する検出手段とを備え、
    前記培養手段が、前記培養容器の温度を測定する温度センサと、前記培養容器を加温する培養容器加温ユニットとを有し、
    該培養容器加温ユニットが、前記温度センサで測定した温度に基づいて温風を前記培養容器の外表面に向けて送風することを特徴とする細胞培養検出装置。
  8. 請求項1から6にいずれか1項に記載の細胞培養検出装置において、
    前記培養液の自家蛍光量を測定する測定手段と、
    該測定手段による測定結果に基づいて、前記培養液が劣化しているか否かを判別する判別手段とを備えていること特徴とする細胞培養検出装置。
  9. 請求項8に記載の細胞培養検出装置において、
    前記判別手段が、前記培養液が劣化していると判断したときに、自動的に該培養液を交換又は補充する培養液交換手段を備えていること特徴とする細胞培養検出装置。
  10. 請求項8又は9に記載の細胞培養検出装置において、
    前記判別手段が、前記培養液が劣化していると判断したときに、警報を発する報知手段を備えていること特徴とする細胞培養検出装置。
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