JP2004356564A - セラミック多層回路基板及びその製造方法 - Google Patents

セラミック多層回路基板及びその製造方法 Download PDF

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Yutaka Morikida
豊 森木田
Norio Sakai
範夫 酒井
Isao Kato
功 加藤
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Abstract

【課題】側面が傾斜したテーパ形状の貫通領域が高密度に配設された、小型、高密度のセラミック多層回路基板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】所定のセラミック層を貫通する貫通領域に導体が充填された構造を有するセラミック多層回路基板Aにおいて、積層された複数のセラミック層のうち、少なくとも所定のセラミック層23a,23bには、セラミック層の両主面に垂直な方向の断面形状が、各セラミック層の一方主面側で幅が広く、他方主面側で幅が狭い逆台形状貫通領域11aと、セラミック層の一方主面側で幅が狭く、他方主面側で幅が広い台形状貫通領域11bを混在させる。
また、所定のセラミック層の主要部の、セラミック層の両主面に平行な方向に互いに隣接する一対の貫通領域についてみた場合に、一方が逆台形状貫通領域となり、他方が台形状貫通領域となるような組み合わせとする。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、セラミック多層回路基板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
セラミック多層回路基板などの積層セラミック電子部品は、通常、表面に導体パターン(回路)が形成されたセラミックグリーンシートを積層する工程を経て製造されている。
【0003】
ところで、従来のセラミック多層回路基板の1つに、図8に示すような構造を有するセラミック多層回路基板がある(例えば、特許文献1参照)。
このセラミック多層回路基板は、図8に示すように、複数のセラミック基板51を積層して積層体52を形成することにより構成されており、積層体52の内部及び表面には、回路パターン(電極パターン)を構成するスルーホール53、導体配線部54、貫通孔55に導体部材56が充填された貫通孔導体部57などが配設されている。なお、積層体52の表面には、通常、半導体やコンデンサやトランジスタ等からなる機能素子や電子部品などが搭載されるが、ここでは図示を省略している。
【0004】
そして、このセラミック多層回路基板において、貫通孔導体部57は、セラミック基板51の少なくとも1つに、セラミック基板51の法線方向に対して傾斜した傾斜面58を有する貫通孔55から形成されている。このように、貫通孔55に傾斜面58を形成することにより、製造時において貫通孔55に充填される導体(導体ペースト)を傾斜面58にて支持することにより、導体ペーストの自重を傾斜面58により分散させることができるため、導体ペーストが垂れたり貫通孔55から抜け落ちたりすることを改善することができるとされている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−353872号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1によれば、セラミック多層回路基板を構成するセラミック基板51の貫通孔55に導電ペーストを確実に充填することは可能になるが、スルーホール53、導体配線部54への導電ペーストの充填に関しては特別の技術は開示されていない。
【0006】
一方、セラミック多層回路基板において、上述の、貫通孔55に傾斜面58を形成するという考え方を、導体が充填されることによりビアホールとして機能する貫通領域や、導体が充填されることにより回路として機能する貫通領域にも適用することも可能である。そして、その場合、充填される導体ペーストを傾斜面にて支持することにより、導体ペーストが垂れたり貫通孔から抜け落ちたりすることを抑制、防止することが可能になるものと考えられる。
【0007】
しかし、例えば、図9に示すように、特定のセラミック基板51についてみた場合に、セラミック層の上面側で幅が広く、下面側で幅が狭いテーパ形状を有する逆台形状の貫通孔55を複数配設した場合、互いに隣接する貫通孔55間の距離Gを確保しようとすると、貫通孔55の配設密度が制約され、製品の高密度化、小型化が妨げられるという問題点がある。
【0008】
また、図10に示すように、表裏両面側にフィルム61,62を配設することにより、両主面側がフィルム61,62により支持された構造を有するセラミックグリーンシート63をレーザ加工することにより、回路用あるいはビアホール用の逆台形状の貫通領域64を複数形成する場合、狭ピッチに回路(貫通領域)64を配置しようとすると、上部のフィルム61の開口部(上部フィルム開口部)61aの幅(径)Dと、互いに隣り合う上部フィルム開口部61a,61a間の距離(開口部間距離)Gの関係が問題となる。すなわち、上部のフィルム61はレーザ加工後、導体ペーストを充填する際にマスクとして機能するが、その際に、開口部間距離Gが小さすぎると、充分な強度が得られず、導体ペーストを貫通領域64に確実に充填することができなくなるという問題点がある。
【0009】
しかしながら、開口部間距離Gを十分に確保しようとすると、貫通領域64の配設ピッチPをある程度大きくすることが必要となる。例えば、図10に示すように、上部のフィルム61の開口部(上部フィルム開口部)61aの幅Dが60μmで、レーザエネルギが0.1mJ、フィルム構成材料がPETである場合において、開口部間距離Gを10μm以上確保しようとすると、貫通領域64の配設ピッチPを70μm以上(限界回路ピッチP≧70μm)とすることが必要となり、高密度配線が妨げられるという問題点がある。
【0010】
本願発明は、上記問題点を解決するものであり、側面が傾斜したテーパ形状の貫通領域に導体が充填された構造を有し、小型、高密度であるにもかかわらず信頼性の高いセラミック多層回路基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願発明(請求項1)のセラミック多層回路基板は、
複数のセラミック層が積層された積層構造を有し、かつ、所定のセラミック層を貫通する貫通領域に導体が充填された構造を有するセラミック多層回路基板であって、
積層された複数のセラミック層のうち、少なくとも所定のセラミック層には、セラミック層の両主面に垂直な方向の断面形状が、セラミック層の一方主面側で幅が広く、他方主面側で幅が狭いテーパ形状を有する逆台形状貫通領域と、セラミック層の一方主面側で幅が狭く、他方主面側で幅が広いテーパ形状を有する台形状貫通領域が混在していること
を特徴としている。
【0012】
積層された複数のセラミック層のうち、少なくとも所定のセラミック層には、セラミック層の両主面に垂直な方向の断面形状が、セラミック層の一方主面側で幅が広く、他方主面側で幅が狭いテーパ形状を有する逆台形状貫通領域と、セラミック層の一方主面側で幅が狭く、他方主面側で幅が広いテーパ形状を有する台形状貫通領域が混在しているので、互いに隣接する貫通領域間の距離を確保しつつ、貫通領域の配設密度を高めることが可能になり、製品の高密度化、小型化を図ることが可能になる。
また、逆台形状貫通領域及び台形状貫通領域は、いずれも、側面が傾斜したテーパ形状を有しており、製造時において貫通領域に充填される導体ペーストを傾斜面にて支持して、導体ペーストの自重を傾斜面により分散させることができるため、導体ペーストが垂れたり貫通領域から抜け落ちたりすることを抑制、防止して、信頼性の高いセラミック多層回路基板を得ることが可能になる。
【0013】
また、請求項2のセラミック多層回路基板は、前記所定のセラミック層の一部においては、セラミック層の両主面に平行な方向に互いに隣接する一対の貫通領域の一方が前記逆台形状貫通領域であり、他方が前記台形状貫通領域であることを特徴としている。
【0014】
所定のセラミック層の一部においては、セラミック層の両主面に平行な方向に互いに隣接する一対の貫通領域の一方の貫通領域が逆台形状貫通領域であり、他方の貫通領域が台形状貫通領域であるような組み合わせとすることにより、さらに効率よく、互いに隣接する貫通領域間の距離を確保しつつ、貫通領域の配設密度を高めることが可能になり、本願発明をより実効あらしめることができる。
【0015】
また、請求項3のセラミック多層回路基板は、前記貫通領域が、導体が充填されることによりビアホールとして機能する貫通領域及び/又は導体が充填されることにより回路として機能する貫通領域であることを特徴としている。
【0016】
本願発明においては、請求項3のように、貫通領域として、導体を充填することによりビアホールとして機能する貫通領域及び/又は導体を充填することにより回路として機能する貫通領域を形成することが可能であり、種々の回路パターンを備えたセラミック多層回路基板を製造する場合に広く本願発明を適用することが可能である。
【0017】
また、本願発明(請求項4)のセラミック多層回路基板の製造方法は、
複数のセラミック層が積層された積層構造を有し、かつ、所定のセラミック層を貫通する貫通領域に導体が充填された構造を有するセラミック多層回路基板の製造方法であって、
セラミックグリーンシートの両主面側にフィルムを配設してセラミックグリーンシートを挟み込み、いずれか一方のフィルム側から、出力制御されたレーザ光を照射し、少なくとも入射側のフィルムとセラミックグリーンシートを貫通させることにより、セラミックグリーンシートに、一方主面側で幅が広く、他方主面側で幅が狭いテーパ形状を有する逆台形状貫通領域を形成するとともに、他方のフィルム側から、出力制御されたレーザ光を照射し、少なくとも入射側のフィルムとセラミックグリーンシートを貫通させることにより、セラミックグリーンシートに、他方主面側で幅が広く、一方主面側で幅が狭いテーパ形状を有する台形状貫通領域を形成する工程と、
セラミックグリーンシートに形成された逆台形状貫通領域及び台形状貫通領域に、逆台形状貫通領域及び台形状貫通領域を形成する際のレーザ光の入射側から導体を充填する工程と、
逆台形状貫通領域及び台形状貫通領域に導体が充填されたセラミックグリーンシートを含む複数のセラミックグリーンシートを積層して積層体を形成する工程と
を備えていることを特徴としている。
【0018】
セラミックグリーンシートの両主面側にフィルムを配設してセラミックグリーンシートを挟み込み、いずれか一方のフィルム側からレーザ光を照射し、少なくとも入射側のフィルムとセラミックグリーンシートを貫通させることにより、セラミックグリーンシートに、一方主面側で幅が広く、他方主面側で幅が狭いテーパ形状を有する逆台形状貫通領域を形成するとともに、他方のフィルム側からレーザ光を照射し、少なくとも入射側のフィルムとセラミックグリーンシートを貫通させることにより、セラミックグリーンシートに、他方主面側で幅が広く、一方主面側で幅が狭いテーパ形状を有する台形状貫通領域を形成し、この逆台形状貫通領域及び台形状貫通領域に、レーザ光の入射側から導体を充填した後、これらのセラミックグリーンシートを含む複数のセラミックグリーンシートを積層して積層体を形成するようにしているので、所定のセラミック層において、逆台形状貫通領域と台形状貫通領域が混在するセラミック多層回路基板、すなわち、貫通領域の配設密度を高くした場合にも、互いに隣接する貫通領域間の距離を確保することが可能で、信頼性の高い、小型、高性能のセラミック多層回路基板を効率よく製造することが可能になる。
【0019】
また、本願発明のセラミック多層回路基板の製造方法においては、例えば、図1に示すように、フィルム1,2により挟み込まれたセラミックグリーンシート3に対し、一方のフィルム1側から、出力制御されたレーザ光を照射し、入射側のフィルム1とセラミックグリーンシート3を貫通させる際、及び、図2に示すように、セラミックグリーンシート3を反転し、他方のフィルム2側から、出力制御されたレーザ光を照射し、入射側のフィルム2とセラミックグリーンシート3を貫通させる際に、照射されるレーザ光のエネルギーが減少し、フィルム1又は2の表面から、セラミックグリーンシート3の表面3a又は裏面3bに達したときの実質的なスポット径(ビアホールの直径あるいは回路のライン幅)D2が、フィルム1又は2に入射する際のスポット径D1よりも小さくなり、例えば、フィルム1又は2に入射する際のスポット径D1が約60μmである場合において、セラミックグリーンシート3の表面3a又は裏面3bに達したときのスポット径(ビアホールの直径あるいは回路のライン幅)D2は約35μmになる。
また、フィルム1及び2に逆台形状の貫通領域20a、台形状の貫通領域20bが形成され、セラミックグリーンシート3に逆台形状貫通領域11aと台形状貫通領域11bが形成される過程で照射されるレーザ光のエネルギーはさらに減少するので、セラミックグリーンシート3の裏面3b又は表面3aに達したときの実質的なスポット径(ビアホールの直径あるいは回路のライン幅)D3は、20μmとなり、側面がテーパ形状を有する逆台形状あるいは台形状の貫通領域11a,11bが形成されることになる。
【0020】
そして、この場合において、フィルム1及び2において、互いに隣り合う逆台形状の貫通領域20aと台形状の貫通領域20bの間隔(開口部間隔)Gを10μm確保しようとすると、貫通領域11a,11bの配設ピッチP(図2)は約35μmとなり、図10に示すような、逆台形状の貫通領域を配設するようにした場合の貫通領域64の配設ピッチ(回路ピッチ)70μmに比べて、本願発明では逆台形状又は台形状貫通領域11a,11bの間隔(配設ピッチ)を約半分とすることが可能になる。
【0021】
また、セラミックグリーンシート3の貫通領域11a,11bへの導体4(図3,図5(e))の充填時には、フィルム1,2がマスクとしての機能を果たすため、導体4を確実に貫通領域11a,11bに充填することが可能になるとともに、余剰の導体は、フィルム1,2を除去する際に確実に除去されるため(例えば、図3,図5(e)参照)、所望のパターンを有するファインライン回路を効率よく形成することが可能になる。
【0022】
また、セラミックグリーンシート3を挟み込むフィルム1,2が、セラミックグリーンシート3の強度を補う補強材としての機能を果たすため、複雑な形状の回路パターン(例えば、図4に示すような渦巻き形状(スパイラル)の回路パターン12など)を形成する場合にも、取扱中の変形や破損などを防止することが可能になり、良好な取扱性を確保することができる。
【0023】
また、本願発明においては、レーザ光を照射することにより、少なくとも入射側のフィルムとセラミックグリーンシートを貫通させるようにしているが、例えば、入射側とは反対側のフィルムも貫通させて、反対側のフィルムに形成された貫通孔から真空吸引しながら導電ペーストを貫通領域に充填して、充填の信頼性を向上させるように構成することも可能である。
【0024】
なお、本願発明においては、一方のフィルム及び他方のフィルムとして、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PES(ポリエーテルサルフォン)、PEEK(ポリエーテルケトン)、PSF(ポリサルフォン)、PEI(ポリエーテルイミド)などの種々の樹脂からなるフィルムを用いることが可能であり、さらに他の材料からなるフィルムを用いることも可能である。
【0025】
また、請求項5のセラミック多層回路基板の製造方法は、前記所定のセラミック層の一部においては、セラミック層の両主面に平行な方向に互いに隣接する一対の貫通領域の一方が前記逆台形状貫通領域となり、他方が前記台形状貫通領域となるように、レーザ光を一方のフィルム側と他方のフィルム側の所定の方向から照射することを特徴としている。
【0026】
レーザ光を一方のフィルム側と他方のフィルム側の所定の方向から照射して、セラミック層の両主面に平行な方向に互いに隣接する一対の貫通領域の一方の貫通領域として、台形状貫通領域を形成し、他方の貫通領域として逆台形状貫通領域を形成するようにした場合、さらに効率よく互いに隣接する貫通領域間の距離が確保され、高密度で信頼性の高いセラミック多層回路基板を効率よく製造することが可能になる。
【0027】
また、請求項6のセラミック多層回路基板の製造方法は、前記貫通領域として、導体を充填することによりビアホールとして機能する貫通領域及び/又は導体が充填されることにより回路として機能する貫通領域を形成することを特徴としている。
【0028】
貫通領域として、導体が充填されることによりビアホールとして機能する貫通領域及び/又は導体が充填されることにより回路として機能する貫通領域を形成することにより、回路がビアホールにより接続された種々の回路パターンを備えたセラミック多層回路基板を効率よく製造することが可能になる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態を示してその特徴とするところをさらに詳しく説明する。
この実施形態では、図1〜7を参照しつつ、セラミック多層回路基板を製造する方法について説明する。
【0030】
(1)まず、図5(a)に示すように、フィルム(キャリアフィルム)2上に、セラミックスラリーをドクターブレードなどによりシート状に成形して、セラミックグリーンシート3を形成した後、セラミックグリーンシート3を、キャリアフィルム2とともに、所定の大きさに切断する。
【0031】
(2)それから、PET基材(厚み50μm)に、粘着層としてアクリル系粘着材を約10μmの厚みで塗布したフィルム(粘着フィルム)1(図5(b))を、セラミックグリーンシート3のキャリアフィルム2により支持されていない方の面(上面(図5(b))に配設し、フィルム2とセラミックグリーンシート3の間の空気を抜いてフィルム2をセラミックグリーンシート3と密着させる。
ただし、フィルム1,2によりセラミックグリーンシート3を挟み込む方法は、上記の方法に限られるものではなく、例えば、セラミックグリーンシートを成形する際に上下両面側からフィルム1,2で挟み込む方法など、種々の方法を採用することが可能である。
【0032】
(3)そして、図1,図5(c),図6(a),(b)及び(c)に示すように、フィルム1,2により挟み込まれたセラミックグリーンシート3に対し、一方のフィルム(ここでは粘着フィルム)1側から、出力制御されたレーザ光を照射し、入射側のフィルム1とセラミックグリーンシート3を貫通させることにより、セラミックグリーンシート3に、一方主面3a側で幅が広く、他方主面3b側で幅が狭いテーパ形状を有する逆台形状貫通領域11aを形成する。このとき、フィルム1にも逆台形状の貫通領域20aが形成される(図1)。
なお、この実施形態で用いたレーザ光の照射面の形状(スポット形状)は、図6(a)に示すように円形であり、回路として必要な連続形状(例えば、帯状の形状)の貫通領域(逆台形状貫通領域11a)を形成するために、円形の貫通孔を所定間隔Pをあけて連続して形成して、帯状の逆台形状貫通領域(回路状貫通領域)11aを形成した。ただし、ビアホール用の貫通領域を形成する際には、スポット形状のレーザ光を照射するだけでよい場合がある。
【0033】
(4)それから、図2,図5(d)に示すように、セラミックグリーンシート3を反転し、他方のフィルム2側から、出力制御されたレーザ光を照射し、入射側のフィルム2とセラミックグリーンシート3を貫通させることにより、セラミックグリーンシート3に、セラミック層の他方主面3b側で幅が広く、一方主面3a側で幅が狭いテーパ形状を有する台形状貫通領域11bを形成する。なお、台形状貫通領域11bは、セラミックグリーンシートを再度反転させた状態で台形状となる(例えば、図3参照)。
この(4)の工程でも、台形状貫通領域11bとして、回路として必要な連続形状の貫通領域を形成するために、円形の貫通孔を連続して形成して、帯状の台形状貫通領域(回路状貫通領域)11bを形成した。
なお、本願発明においては、セラミックグリーンシート3の両面に配設されたそれぞれのフィルム1,2側から(すなわち、上下両側から)同時にレーザ照射及び導体充填を行うように構成することも可能である。
【0034】
この実施形態において、フィルム1,2としてPETフィルムを用いた場合、レーザ光の熱影響範囲は入射側のフィルム1の表面からの距離が大きくなるほど(すなわち、深度が深くなるほど)小さくなるので、入射側のフィルム1又は2に形成される逆台形状又は台形状貫通領域20a又は20bの断面形状は、図2に示すように、テーパ状(逆台形状又は台形状)となり、レーザ光入射側の、フィルム1の表面のスポット径D1が約60μmのとき、セラミックグリーンシート3の表面における実質的なスポット径D2(すなわち、回路状貫通領域11aの入射側の幅)(図1〜図3,図6(c))は約35μmとなる。
【0035】
そして、このときに、フィルム1及び2の、互いに隣り合う逆台形状の貫通領域20aと台形状の貫通領域20bの間隔(開口部間隔)Gを10μm確保しようとすると、貫通領域11a,11bの配設ピッチP(図2,図3)は約35μmとなり、従来の逆台形状の貫通領域のみを複数配設するようにした場合(図10参照)の貫通領域64の配設ピッチ(回路ピッチ)70μmに比べて、本願発明では貫通領域11a,11bの間隔(配設ピッチ)を約半分とすることができる。
【0036】
(5)次に、入射側のフィルム1又は2の表面に導体(導電ペースト)4を塗布し、入射側のフィルム1又は2の貫通領域20a,20bから、セラミックグリーンシート3の貫通領域11a,11bに導体(導電ペースト)4(図5(e))を充填した後、入射側のフィルム1の表面の余分な導体(導電ペースト)をかき取る。
なお、導体4としては、銅、ニッケルなどの卑金属、金、銀、白金、Ag−Pdなどの貴金属及びその合金などを導電成分とする導電ペーストなど、積層電子部品の製造に用いられている種々の材料を用いることが可能である。
【0037】
そして、導電ペースト4を乾燥した後、図5(e)に示すように、キャリアフィルム2を剥離する。なお、粘着フィルム1としては、この剥離工程で、セラミックグリーンシート3が粘着フィルム1から剥離しないようにキャリアフィルム2を剥離させることが可能な程度の粘着力を有する粘着フィルム1を選択して用いる。
そして、必要に応じて、セラミックグリーンシート3のキャリアフィルム2を剥離した面にスクリーン印刷などの方法で配線パターンを形成する。
【0038】
(6)また、他の所定のセラミックグリーンシートについても、上述の(1)〜(5)と同様の手順で、必要な処理、加工を行い、所望の回路などを備えたセラミックグリーンシートを形成する。
【0039】
(7)一方、上記回路状貫通領域11a,11bに充填した導体(回路)を層間で接続するためのビアホールを備えたセラミック層として、図5(f)に示すように、他のセラミックグリーンシート13について、上記回路状貫通領域11a,11bの形成方法に準じる方法により、ビアホール用貫通領域6を形成するとともに、ビアホール用貫通領域6への導電ペースト4の充填を行い、さらに、図5(g)に示すように、他のセラミックグリーンシート13の表面に導体を印刷、塗布して、配線パターン(印刷配線パターン)14を形成する。
【0040】
(8)それから、上述のようにして形成したセラミックグリーンシート3及び13などを、図5(h)に示すように1枚ずつ仮圧着しながら積層した後、本プレスを行って積層体8を形成する。
【0041】
なお、積層方法としては、例えば、金属又は樹脂プレート上に、セラミックグリーンシート3の露出面が下になるように1層目のセラミックグリーンシート3を載置し、裏面側フィルム(粘着フィルム1)をはがした上で、その上に、セラミックグリーンシート3の露出面を下、粘着フィルム1を上にしてセラミックグリーンシート3を積み重ね、セラミックグリーンシート3内に含まれるバインダーや可塑剤の接合力を利用して、熱と圧力によりセラミックグリーンシート3どうしを仮圧着し、その後、粘着フィルム1をはがすことを繰り返す方法を用いることが可能である。
【0042】
(9)その後、図5(i)に示すように、積層体8を個々の素子9に分割し、焼成した後、所定の側面に導電性ペーストを塗布して焼付けることにより外部電極(端面電極)10を形成し、この外部電極10に、Niめっき、Snめっきなどを施す。これにより、内部に回路などが配設された素子9の側面に、内部の回路と導通する外部電極10が形成されたセラミック多層回路基板Aが得られる。
【0043】
なお、図7は、本願発明の一実施形態にかかるセラミック多層回路基板Aの構成を模式的に示す図である。このセラミック多層回路基板Aは、積層された複数のセラミック層のうち、所定のセラミック層23a,23bに、逆台形状貫通領域11aと、台形状貫通領域11bが混在しているとともに、逆台形状貫通領域11aと、台形状貫通領域11bには導体21が充填されて回路が形成されており、かつ、所定のセラミック層23a,23bと接するセラミック層24a,24bには、ビアホール25a,25bが形成されており、貫通領域11a,11bに導体21が充填されて形成された回路がビアホール25a,25bを介して、セラミック層24a,24bの表面に形成された配線パターン26a,26bに接続された構造を有している。なお、本願発明のセラミック多層回路基板には、その他にも、抵抗素子、コンデンサ素子、インダクタ素子、その他の電子部品素子などを搭載することが可能であることはいうまでもない。
【0044】
上述のように、この実施形態のセラミック多層回路基板の製造方法においては、一方のフィルム1側からレーザ光を照射して、セラミックグリーンシート3に逆台形状貫通領域11aを形成するとともに、他方のフィルム2側からレーザ光を照射して、セラミックグリーンシート3に台形状貫通領域11bを形成するようにしているので、図2のD1が約60μm、D2が約35μm、D3が約20μmであるような、逆台形状あるいは台形状の貫通領域11a,11b及び20a,20bを効率よく形成することが可能になる。また、この場合において、貫通領域11a,11bの配設ピッチP(図2)を約35μmとすることが可能になり、回路が高密度に配設されたセラミック多層回路基板を得ることが可能になる。
なお、貫通領域11a,11bに導体4が充填された素子9を焼成することにより、セラミックグリーンシート3及び導体(導電ペースト)4が収縮し、例えば、貫通領域11a,11bの幅が30μmをいくらか超えているような場合にも、ライン幅が30μm以下の回路を形成することが可能になり、さらなるファインライン化、狭ピッチ配置が可能になる。
したがって、この実施形態の方法によれば、互いに隣接する貫通領域間の距離を確保しつつ、貫通領域の配設密度を高めることが可能になり、信頼性を損なうことなく、製品の高密度化、小型化を図ることが可能になる。
【0045】
また、セラミックグリーンシート3の貫通領域11a,11bへの導体4(図3、図5(e)など)の充填時には、フィルム1,2がマスクとしての機能を果たすため、導体4を確実に貫通領域11a,11bに充填することが可能になるとともに、余剰の導体は、フィルム1,2を除去する際に確実に除去されるため、所望のパターンを有するファインライン回路を効率よく形成することができる。
【0046】
また、貫通領域11a,11bに導体4が充填されているため、回路の厚みが大きく、低抵抗のファインライン回路を得ることができる。さらに、貫通領域11a,11bは、セラミックグリーンシート3を貫通しているので、その深さは一定で、セラミックグリーンシート3の厚みと同一となることから、積層体中の上下層の回路間隔を一定に保つことが可能になり、特性のばらつきを減少させることができる。
【0047】
また、一方のフィルム1及び他方のフィルム2が、セラミックグリーンシート3の補強材としての機能を果たすため、例えばスパイラルなど複雑な回路を形成した場合にも、取扱中の変形や破損などを防止することが可能になり、良好な取扱性を確保することができる。
【0048】
また、上記実施形態では、平面形状(スポット形状)が円形のレーザ光を用いているが、レーザ光の平面形状(スポット形状)に特別の制約はなく、方形、方形以外の多角形、楕円形など、種々の形状とすることが可能である。
【0049】
また、本願発明は、回路やビアホールを形成すべきセラミックグリーンシートの種類や用途に特別の制約はなく、種々のセラミックグリーンシートに回路を形成する場合に広く適用することが可能である。
【0050】
また、上記実施形態では、COレーザ光を用いているが、本願発明においては、他の種類のレーザを用いることも可能である。
【0051】
なお、本願発明は、その他の点においても上記の実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
【0052】
【発明の効果】
上述のように、本願発明(請求項1)のセラミック多層回路基板は、積層された複数のセラミック層のうち、少なくとも所定のセラミック層には、セラミック層の両主面に垂直な方向の断面形状が、セラミック層の一方主面側で幅が広く、他方主面側で幅が狭いテーパ形状を有する逆台形状貫通領域と、セラミック層の一方主面側で幅が狭く、他方主面側で幅が広いテーパ形状を有する台形状貫通領域が混在しているので、互いに隣接する貫通領域間の距離を確保しつつ、貫通領域の配設密度を高めることが可能になり、製品の高密度化、小型化を図ることが可能になる。
また、逆台形状貫通領域及び台形状貫通領域は、いずれも、側面が傾斜したテーパ形状を有しており、製造時において貫通領域に充填される導体ペーストを傾斜面にて支持して、導体ペーストの自重を傾斜面により分散させることができるため、導体ペーストが垂れたり貫通領域から抜け落ちたりすることを抑制、防止して、信頼性の高いセラミック多層回路基板を得ることが可能になる。
【0053】
また、請求項2のセラミック多層回路基板のように、所定のセラミック層の一部においては、セラミック層の両主面に平行な方向に互いに隣接する一対の貫通領域の一方の貫通領域が逆台形状貫通領域であり、他方の貫通領域が台形状貫通領域であるような組み合わせとすることにより、さらに効率よく、互いに隣接する貫通領域間の距離を確保しつつ、貫通領域の配設密度を高めることが可能になり、本願発明をより実効あらしめることができる。
【0054】
また、本願発明においては、請求項3のように、貫通領域として、導体を充填することによりビアホールとして機能する貫通領域及び/又は導体を充填することにより回路として機能する貫通領域を形成することが可能であり、種々の回路パターンを備えたセラミック多層回路基板を製造する場合に広く本願発明を適用することができる。
【0055】
また、本願発明(請求項4)のセラミック多層回路基板の製造方法は、セラミックグリーンシートの両主面側にフィルムを配設してセラミックグリーンシートを挟み込み、いずれか一方のフィルム側からレーザ光を照射し、少なくとも入射側のフィルムとセラミックグリーンシートを貫通させることにより、セラミックグリーンシートに、一方主面側で幅が広く、他方主面側で幅が狭いテーパ形状を有する逆台形状貫通領域を形成するとともに、他方のフィルム側からレーザ光を照射し、少なくとも入射側のフィルムとセラミックグリーンシートを貫通させることにより、セラミックグリーンシートに、他方主面側で幅が広く、一方主面側で幅が狭いテーパ形状を有する台形状貫通領域を形成し、この逆台形状貫通領域及び台形状貫通領域に、レーザ光の入射側から導体を充填した後、これらのセラミックグリーンシートを含む複数のセラミックグリーンシートを積層して積層体を形成するようにしているので、所定のセラミック層において、逆台形状貫通領域と台形状貫通領域が混在するセラミック多層回路基板、すなわち、貫通領域の配設密度を高くした場合にも、互いに隣接する貫通領域間の距離を確保することが可能で、信頼性の高い、小型、高性能のセラミック多層回路基板を効率よく製造することが可能になる。
また、フィルムが、セラミックグリーンシートの貫通領域への導体の充填時にマスクとしての機能を果たすため、導体を確実に貫通領域に充填することが可能になるとともに、余剰の導体は、フィルムを除去する際に確実に除去されるため、所望のパターンを有するファインライン回路を効率よく形成することが可能になる。
また、セラミックグリーンシートを挟み込むフィルムが、セラミックグリーンシートの強度を補う補強材としての機能を果たすため、複雑な形状の回路を形成した場合にも、取扱中の変形や破損などを防止することが可能になり、良好な取扱性を確保することができる。
【0056】
また、請求項5のセラミック多層回路基板の製造方法のように、レーザ光を一方のフィルム側と他方のフィルム側の所定の方向から照射して、セラミック層の両主面に平行な方向に互いに隣接する一対の貫通領域の一方の貫通領域として、台形状貫通領域を形成し、他方の貫通領域として逆台形状貫通領域を形成するようにした場合、さらに効率よく互いに隣接する貫通領域間の距離が確保され、高密度で信頼性の高いセラミック多層回路基板を効率よく製造することができるようになる。
【0057】
また、請求項6のセラミック多層回路基板の製造方法のように、貫通領域として、導体が充填されることによりビアホールとして機能する貫通領域及び/又は導体が充填されることにより回路として機能する貫通領域を形成することにより、回路がビアホールにより接続された種々の回路パターンを備えたセラミック多層回路基板を効率よく製造することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明のセラミック多層回路基板の製造方法を説明する図であって、一方のフィルム側からレーザ光を照射して逆台形状貫通領域を形成している状態を示す正面断面図である。
【図2】本願発明のセラミック多層回路基板の製造方法を説明する図であって、セラミックグリーンシートを反転させた後、他方のフィルム側からレーザ光を照射して台形状貫通領域(セラミックグリーンシートを再度反転させた状態における台形状貫通領域)を形成している状態を示す正面断面図である。
【図3】セラミックグリーンシートに形成された逆台形状貫通領域と台形状貫通領域に導電ペーストを充填した状態を示す正面断面図である。
【図4】セラミックグリーンシートに形成される回路パターンの一例を示す平面図である。
【図5】(a)〜(i)は、本願発明の実施形態におけるセラミック多層回路基板の製造工程を示す図である。
【図6】(a)は本願発明の実施形態において、一方のフィルムに形成された回路状貫通領域を模式的に示す平面図、(b)は正面断面図、(c)はセラミックグリーンシートに形成された回路状貫通領域を示す平面図である。
【図7】本願発明の実施形態にかかる方法により製造されたセラミック多層回路基板の構成を模式的に示す断面図である。
【図8】従来のセラミック多層回路基板の構造を示す断面図である。
【図9】従来のセラミック多層回路基板を構成するセラミック層に形成された、回路用の貫通孔の形状を示す断面図である。
【図10】両主面側にフィルムが配設された構造を有するセラミックグリーンシートを従来の方法でレーザ加工して回路用貫通孔を形成する場合の回路用貫通孔の形状及びその配設態様を示す断面図である。
【符号の説明】
1 粘着フィルム(一方のフィルム)
2 キャリアフィルム(他方のフィルム)
3 セラミックグリーンシート
3a セラミックグリーンシートの表面(一方主面)
3b セラミックグリーンシートの裏面(他方主面)
4 導体(導電ペースト)
6 ビアホール用貫通領域
8 積層体
9 素子
10 端面電極(外部電極)
11a 逆台形状貫通領域
11b 台形状貫通領域
12 回路パターン(電極パターン)
13 他のセラミックグリーンシート
14 印刷配線パターン
20a 逆台形状の貫通領域(回路状貫通領域)
20b 台形状の貫通領域(回路状貫通領域)
23a,23b 所定のセラミック層
21 導体
24a,24b 所定のセラミック層と接するセラミック層
25a,25b ビアホール
26a,26b 配線パターン
A セラミック多層回路基板
D1 入射側フィルムの表面のスポット径
D2 セラミックグリーンシートの表面のスポット径
D3 貫通孔の下面側のスポット径
P 貫通領域の配設ピッチ
G 互いに隣り合う貫通領域の間隔

Claims (6)

  1. 複数のセラミック層が積層された積層構造を有し、かつ、所定のセラミック層を貫通する貫通領域に導体が充填された構造を有するセラミック多層回路基板であって、
    積層された複数のセラミック層のうち、少なくとも所定のセラミック層には、セラミック層の両主面に垂直な方向の断面形状が、セラミック層の一方主面側で幅が広く、他方主面側で幅が狭いテーパ形状を有する逆台形状貫通領域と、セラミック層の一方主面側で幅が狭く、他方主面側で幅が広いテーパ形状を有する台形状貫通領域が混在していること
    を特徴とするセラミック多層回路基板。
  2. 前記所定のセラミック層の一部においては、セラミック層の両主面に平行な方向に互いに隣接する一対の貫通領域の一方が前記逆台形状貫通領域であり、他方が前記台形状貫通領域であることを特徴とする請求項1記載のセラミック多層回路基板。
  3. 前記貫通領域が、導体が充填されることによりビアホールとして機能する貫通領域及び/又は導体が充填されることにより回路として機能する貫通領域であることを特徴とする請求項1又は2記載のセラミック多層回路基板。
  4. 複数のセラミック層が積層された積層構造を有し、かつ、所定のセラミック層を貫通する貫通領域に導体が充填された構造を有するセラミック多層回路基板の製造方法であって、
    セラミックグリーンシートの両主面側にフィルムを配設してセラミックグリーンシートを挟み込み、いずれか一方のフィルム側から、出力制御されたレーザ光を照射し、少なくとも入射側のフィルムとセラミックグリーンシートを貫通させることにより、セラミックグリーンシートに、一方主面側で幅が広く、他方主面側で幅が狭いテーパ形状を有する逆台形状貫通領域を形成するとともに、他方のフィルム側から、出力制御されたレーザ光を照射し、少なくとも入射側のフィルムとセラミックグリーンシートを貫通させることにより、セラミックグリーンシートに、他方主面側で幅が広く、一方主面側で幅が狭いテーパ形状を有する台形状貫通領域を形成する工程と、
    セラミックグリーンシートに形成された逆台形状貫通領域及び台形状貫通領域に、逆台形状貫通領域及び台形状貫通領域を形成する際のレーザ光の入射側から導体を充填する工程と、
    逆台形状貫通領域及び台形状貫通領域に導体が充填されたセラミックグリーンシートを含む複数のセラミックグリーンシートを積層して積層体を形成する工程と
    を備えていることを特徴とするセラミック多層回路基板の製造方法。
  5. 前記所定のセラミック層の一部においては、セラミック層の両主面に平行な方向に互いに隣接する一対の貫通領域の一方が前記逆台形状貫通領域となり、他方が前記台形状貫通領域となるように、レーザ光を一方のフィルム側と他方のフィルム側の所定の方向から照射することを特徴とする請求項4記載のセラミック多層回路基板の製造方法。
  6. 前記貫通領域として、導体を充填することによりビアホールとして機能する貫通領域及び/又は導体が充填されることにより回路として機能する貫通領域を形成することを特徴とする請求項4又は5記載のセラミック多層回路基板の製造方法。
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