JP2004355403A - 画像照合方法、および画像照合装置 - Google Patents

画像照合方法、および画像照合装置 Download PDF

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Abstract

【課題】指紋センサを小型化した場合であっても、高精度に指紋の照合を行うことができる画像照合方法および画像照合装置を提供する。
【解決手段】被検体hの指紋fpを撮像して指紋データd_fpを生成する指紋センサ部11と、複数の異なる位置で、指紋センサ部11が被検体hの指紋fpを撮像して得られた複数の指紋データd_fpに基づいて、複数の指紋データd_fpの重なりの度合いを検出する重なり検出部173と、重なり検出部173が検出した重なりの度合いに応じて、複数の指紋データd_fpを関連付けて被検体hの登録用の指紋データd_fprとして記憶するメモリ14と、被検体hの指紋fpを撮像して得られた、少なくとも1つの照合用の画像データd_fp、および、メモリが14が関連付けて記憶する複数の指紋データに基づいて照合処理を行う照合部174とを設ける。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば被検体の指紋を撮像して得られた画像データの照合処理を行う画像照合方法および画像照合装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
被検体の指紋を撮像し、その撮像した指紋による画像データを基に照合処理を行う指紋照合装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
上述した従来の指紋照合装置は、例えば被検体の指紋を撮像する指紋センサを有し、その指紋センサが撮像した画像データに基づいて照合処理を行う。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−214343号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、例えば携帯型の情報端末装置等において指紋照合処理を行うために、その情報端末装置に搭載する指紋センサの小型化が行われている。
しかし、指紋センサを小さくすると、その小さい指紋センサに接触した領域の指紋を撮像して得られる画像データは情報量が少なくなり、その画像データを用いて照合処理を行うと、照合精度が低いという問題点がある。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、指紋センサを小型化した場合であっても、高精度に指紋の照合を行うことができる画像照合方法および画像照合装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の第1の観点は、複数の異なる位置で被検体の指紋を撮像して得られた複数の画像データに基づいて、前記複数の画像データの重なりの度合いを検出し、前記検出した重なりの度合いに基づいて、前記複数の画像データを関連付けて、前記被検体の登録用の画像データとして記憶し、照合時には、前記被検体の指紋を撮像して得られた、少なくとも1つの照合用の画像データ、および、前記関連付けて記憶される複数の画像データに基づいて照合処理を行う。
【0007】
さらに、前記目的を達成するために、本発明の第2の観点は、被検体の指紋を撮像して画像データを生成する指紋撮像手段と、複数の異なる位置で、前記指紋撮像手段が前記被検体の指紋を撮像して得られた複数の画像データに基づいて、前記複数の画像データの重なりの度合いを検出する検出手段と、前記検出手段が検出した重なりの度合いに応じて、前記複数の画像データを関連付けて前記被検体の登録用の画像データとして記憶する記憶手段と、前記被検体の指紋を撮像して得られた、少なくとも1つの照合用の画像データ、および、前記記憶手段が関連付けて記憶する複数の画像データに基づいて照合処理を行う照合処理手段とを有する。
【0008】
本発明によれば、指紋撮像手段では、被検体の指紋を撮像して画像データを生成する。検出手段では、複数の異なる位置で、前記指紋撮像手段が前記被検体の指紋を撮像して得られた複数の画像データに基づいて、前記複数の画像データの重なりの度合いを検出する。
照合処理手段では、前記検出手段が検出した重なりの度合いに応じて、前記複数の画像データを関連付けて前記被検体の登録用の画像データとして記憶する記憶手段と、前記被検体の指紋を撮像して得られた、少なくとも1つの照合用の画像データ、および、前記記憶手段が関連付けて記憶する複数の画像データに基づいて照合処理を行う。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る画像照合装置の第1実施形態の機能ブロック図である。
本実施形態に係る画像照合装置1は、図1に示すように、指紋センサ部(Sensor)11、アナログ/デジタルコンバータ(ADC)12、2値化部(Binary変換)13、メモリ14、インタフェース(I/F)15、パターンマッチング部16、およびCPU17を有する。
【0010】
指紋センサ部11、ADC12、2値化部13、メモリ14、I/F15、パターンマッチング部16、およびCPU17は、バスBSにより接続されている。
【0011】
指紋センサ部11は、指紋fpを読取り、指紋データd_fpである画像データを信号S11としてADC12に出力する。
アナログ/デジタルコンバータ(ADC)12は、指紋センサ部11から出力された信号S11をアナログ信号から所定の階調、例えば256階調のデジタル信号に変換し、信号S12として2値化部13に出力する。
【0012】
図2は、図1に示した画像照合装置のセンサ部を説明するための概念図である。図3は、図2に示したセンサ部を拡大した図である。
本実施形態では静電容量型の指紋センサ部11を説明する。
指紋センサ部11は、例えば図2,3に示すように、基板1101、絶縁膜1102、検出電極1103、および保護膜1104を有する。
基板1101は、例えばシリコン(Si)等により形成される半導体基板である。
絶縁膜1102は基板1101上に設けられている。
検出電極1103は例えば絶縁膜1102上にマトリクス形状に複数の検出電極が設けられている。
保護膜1104は検出電極1103を覆うように形成され、検出電極1103を保護する絶縁膜である。
【0013】
指紋センサ部11は、保護膜1104上に指fを接触させた場合に、検出電極1103と指fの表面の凹凸に応じて形成されるキャパシタCsを検出することにより、指紋fpを検出する。
詳細には、指紋センサ部11は、例えば図3に示すように、検出電極1103と絶縁膜1102間のキャパシタCp、検出電極1103自体のキャパシタCsx、および保護膜1104と指f間のキャパシタCsyを基に指紋fpの検出を行う。
一般的に電荷Q、キャパシタC、および検出電極1103の電圧Vには、数式(1)に示す関係がある。また、例えば、キャパシタCは距離に反比例した特性の電荷容量を有する。
【0014】
【数1】
Q=C・V …(1)
【0015】
このため、例えば指紋fpの尾根の部分では、指fと検出電極1103との距離が短くなるのでキャパシタCsyが大きくなり、指紋fpの谷の部分では、指fと検出電極1103との距離が長くなるのでキャパシタCsyが小さくなる。指紋センサ部11は、キャパシタCsyおよびキャパシタCsxを検出し、その検出結果を基に指紋fpを検出する。
【0016】
図4は、図3に示した指紋センサ部を説明するための図である。
指紋センサ部11は、例えば図4に示すように、行駆動回路111、検出回路112、トランジスタtr、および検出電極1103を有する。
電極1103は上述したように、複数の検出電極1103_11,1103_12,1103_13〜nm,…,1103_21,1103_22,1103_23,…がマトリックス形状に設けられている。
【0017】
行駆動回路111には、行ラインLR、例えば複数の行ラインLR1,LR2,…が接続されている。検出回路112には、列ラインLB、例えば複数の列ラインLB1,LB2,LB3,…が接続されている。
トランジスタtrのゲートは、行ラインLRに接続され、ドレインは列ラインLBに接続され、ソースは検出電極1103に接続されている。
指紋センサ部11は、例えば行駆動回路111により行単位で検出電極1103を選択し、選択された検出電極1103の検出信号が、例えばアンプ、シフトレジスタ等で構成される検出回路112に入力されて、シリアル信号としてADC12に出力する。
【0018】
キャパシタCsx,Csyの検出方法としては、例えば電圧チャージ法や電荷チャージ法が知られている。電圧チャージ法は、キャパシタCsx,Csyを一定の電圧でチャージして、このキャパシタCsx,Csyに蓄積された電荷を取得する方法である。電荷チャージ法は、キャパシタCsx,Csyに一定の電荷をチャージして電圧変化を検出する方法である(それぞれの詳細な説明は、例えば特開2003−28607号公報等を参照)。
本実施形態では電圧チャージ法または電荷チャージ法によりキャパシタCsx,Csyを検出する。
【0019】
図5は、図1に示したセンサ部の正面図である。
本実施形態では、例えば図5に示すように、検出電極1103のピッチは、指紋fpの凹凸間隔より十分に小さく形成されている。例えば複数の検出電極1103が配置された大きさは横5mm×縦5mmである。例えば、検出電極1103それぞれのピッチを50μmとした場合、100×100個の検出電極1103を設ける。
指紋センサ部11は、例えば、被検体hの指fの幅よりも小さく、指紋fpの内の稜線間の距離より大きな幅の指紋fp上の領域を異なる位置で撮像する。
【0020】
ADC12は、指紋センサ部11から出力された指紋データを示す信号S11を基に、アナログデータからデジタルデータに変換して2値化部13に出力する。
2値化部13は、指紋データを示す信号S12を、所定の閾値に基づいて2値化処理を行い、2値化された指紋データd_fpを信号S13として出力する。
【0021】
メモリ14は、登録指紋データd_fprや、最新の指紋データd_fprcを記憶する。例えばCPU17の制御により、メモリ14が記憶する登録指紋データd_fprや、最新の指紋データd_fprcの読出し処理および書き込み処理が行われる。
また、メモリ14は、本発明に係る処理機能が記述されたプログラムPRGを有する。CPU17は、例えばメモリ14を作業領域として、プログラムPRGを実行することにより、本発明に係る処理機能を実現する。
【0022】
メモリ14は、例えば図1に示すように、DRAM(Dynamic Random Access Memory)141、フラッシュメモリ(FLASH memory)142等を有する。
DRAM141は、例えば最新の指紋データd_fprc等を記憶する。フラッシュメモリ142は、例えば登録指紋データd_fprを記憶する。
I/F15は、CPU17の制御により、外部の情報処理装置とデータ通信を行う。例えばI/F15は、ユニバーサルシリアルバス(USB:Universal Serial Bus)や汎用非同期送受信回路(UART:universal asynchronous receiver−transmitter)等により構成される。
【0023】
パターンマッチング部16は、後述するパターンマッチング処理を行う回路である。本実施形態ではパターンマッチング処理に係る処理を高速に処理するためにハードウェアの専用回路によりパターンマッチング処理を行うことが好ましい。パターンマッチング処理は、この形態に限られるものではなく、例えばCPU17が後述するパターンマッチング処理機能を有するプログラムPRGを実行することにより実現してもよい。
CPU17は、例えば指紋センサ部11、ADC12、2値化部13、メモリ14、I/F15、およびパターンマッチング部16を制御する。
【0024】
図6は、図1に示した画像照合装置の処理機能を説明するための機能ブロック図である。
例えばCPU17がプログラムPRGを実行することにより、図6に示すように、指置き検出部171、特徴判別部172、重なり検出部173、および照合部174の処理機能を実現する。
特徴判別部172は本発明に係る特徴判別手段に相当し、重なり検出部173は本発明に係る重なり検出手段に相当し、照合部174は本発明に係る照合部174に相当する。
【0025】
図7は、図6に示した指置き検出部の動作を説明するための図である。
例えば、指紋センサ部11は、指紋センサ部11の表面に指fが接触すると(時間T0)、指紋センサ部11の検出電極1103それぞれからのデータの和が図7に示すように増加して、所定の時間t後に所定の値V_Sで飽和する信号S11を出力するという特性がある。
【0026】
指置き検出部171は、例えば指紋センサ部11の検出電極1103それぞれからの検出レベルの和を基に、指紋センサ部11に指fが接触したか否かを判別する。
例えば詳細には、指置き検出部171は、指紋センサ部11の検出電極1103それぞれからの検出レベルの和が、飽和値V_Sよりも小さく、飽和値V_Sと略同じ値である閾値V_th以上の場合には、指fが指紋センサ部11に接触したと判別し、閾値V_thよりも小さい場合には、指fが指紋センサ部11に接触していないと判別し、判別結果を出力する。
【0027】
図8は、図6に示した指置き検出部の動作を説明するための図である。
また、指紋センサ部11は、例えば指fpが指紋センサ部11の表面に接触した場合には、横軸を検出電極1103に沿った軸、縦軸を検出電極1103それぞれの検出レベルとした場合に、例えば図8に示すように、所定のレベルV_0を平均値として、例えば指紋fpの尾根の部分xrでは、平均値V_0より高い値V_Hであり、指紋fpの谷の部分xvでは平均値V_0より低い値V_Lの信号を出力する特性がある。
【0028】
指置き検出部171は、検出電極1103に沿っての検出レベルが、平均値を中心として振動しているか否かを基に、指fが指紋センサ部11に接触しているか否かを判別する。
例えば詳細には、指置き検出部171は、図8に示すように、検出電極1103に沿って検出レベルが平均値V_0を中心に振動する場合には、指fが指紋センサ部11に接触していると判別し、振動していない場合には指fが指紋センサ部11に接触していないと判別する。
【0029】
また、指紋センサ部11は、上述した検出電極1103それぞれの検出レベルの和を基に指fが指紋センサ部11に接触したか否かを判別し、さらに、検出電極1103に沿っての検出レベルが、平均値を中心として振動しているか否かを基に、指fが指紋センサ部11に接触しているか否かを判別してもよい。
【0030】
図9は、図1に示した画像照合装置の指紋を撮像する動作を説明するための図である。図9(a)は被検体の指紋と指紋センサ部との位置関係を説明するための図である。図9(b)は図9(a)に示した指紋データ間の重なりの度合いを説明するための図である。
【0031】
本実施形態に係る画像照合装置1では、例えば図9(a)に示す大きさの指紋センサ部11は、指紋fpの領域AR1と接触して指紋fpを撮像し、図9(b)に示すように指紋データfp_AR1を生成する。
【0032】
次に、例えば被検体hが指紋センサ部11から指fを離し、図9(a)に示すように、指紋fp上の領域AR1と異なる位置で、領域AR1の一部と重なる領域AR2と指紋センサ部11とを接触させる。指紋センサ部11は指紋fpの領域AR2を撮像して図9(b)に示すように指紋データd_fp_AR1と一部重なる指紋データd_fp_AR2を生成する。
【0033】
同様に、例えば被検体hが指紋センサ部11から指fを離し、図9(a)に示すように、指紋fp上の領域AR2と異なる位置で、領域AR2の一部と重なる領域AR3と指紋センサ部11とを接触させる。指紋センサ部11は指紋fpの領域AR3を撮像して図9(b)に示すように指紋データd_fp_AR2と一部重なる指紋データd_fp_AR3を生成する。
【0034】
図10は、図9に示した指紋を複数回撮像する場合の位置関係を説明するための図である。
指紋センサ部11は、例えば図9に示すように指紋fp上で図の縦方向に位置をずらして指紋fpを複数回撮像して、複数の指紋データd_fpを生成したが、この形態に限られるものではない。
例えば、図10(a)に示すように、指紋fpの横方向にずらして複数回指紋fpを撮像し、それぞれの指紋データの一部が重なる複数の指紋データを生成してもよい。
【0035】
また、図10(b)に示すように、指紋データd_fp_AR1〜d_fp_AR3それぞれの重なりの度合いは、異なっていてもよい。
【0036】
また、図10(c)に示すように、指紋データd_fp_AR1と、指紋データd_fp_AR2、指紋データd_fp_AR3それぞれが互いに重なりあっていてもよい。
【0037】
図11は、図6に示した特徴判別部172の動作を説明するための図である。
特徴判別部172は、指紋データd_fp内から、指紋fpの特徴部分を含む領域か否かを判別し、当該判別の結果を重なり検出部173に出力する。
この指紋fpの特徴部分、例えば指紋fpの中央部付近は指紋fp中の稜線等の曲線の曲率が小さく複雑であり、一般的に指紋fpの特徴部である。また、指紋fpの中央部付近以外の領域は曲率は、稜線等の曲線の曲率が大きく、特徴部分が少ない。
特徴判別部172は、例えば上述の指紋の特性を基に指紋データd_fpが指紋dpの中央部付近を含むか否かを判別する。
【0038】
例えば、部分指紋データdp_fpと、その部分指紋データdp_fpの所定のビットシフト演算を行った結果との排他的論理和演算XORを行い、その結果の各ビットの総和値を基に、指紋データd_fpが特徴部分を含むか否かを判別する。
【0039】
詳細には、特徴判別部172は、図11(a)に示すように、指紋データd_fpから部分指紋データdp_fp1を抽出し、例えば図11(c)に示すように部分指紋データdp_fp1のビットデータを右に所定のビット分シフト演算処理してデータsdp_fp1を生成し、部分指紋データdp_fp1とデータsdp_fp1それぞれの対応するビットを排他的論理和演算XORを行い、データXORdp_fp1を生成する。
例えば特徴判別部172は、データXORdp_fp1の各ビットを加算した値が所定値よりも小さい場合には、指紋データd_fpが指紋fpの中心部分付近ではないと判別する。
【0040】
また、特徴判別部172は、図11(b)に示すように、指紋データd_fpから部分指紋データdp_fp2を抽出し、例えば図11(d)に示すように部分指紋データdp_fp2のビットデータを右に所定のビット分シフト演算処理してデータsdp_fp2を生成し、部分指紋データdp_fp2とデータsdp_fp2それぞれの対応するビットを排他的論理和演算XORを行い、データXORdp_fp2を生成する。
例えば特徴判別部172は、データXORdp_fp2の各ビットを加算した値が所定値よりも大きい場合には、指紋データd_fpが指紋fpの中心部分付近ではないと判別する。
【0041】
重なり検出部173は、複数の異なる位置で、指紋センサ部11が被検体hの指紋fpを撮像して得られた複数の指紋データd_fpに基づいて、複数の指紋データd_fpの重なりの度合いを検出する。
【0042】
この際、例えば重なり検出部173は、特徴判別部172の判別の結果により指紋データd_fpが指紋の特徴部分を含む場合に、パターンマッチング処理を行い、パターンマッチング処理の結果に基づいて重なりの度合いを検出する。
【0043】
図12は、図6に示した重なり検出部173の処理を説明するための図である。
重なり検出部173は、テンプレートの指紋データd_fptと、照合用の指紋データd_fpvの重なりの度合いを判別する場合には、例えば図12(a),(b)に示すように、指紋データd_fptと照合用の指紋データd_fpvを所定の大きさのブロック毎にパターンマッチング処理を行う。
【0044】
重なり検出部173は、図12(a)に示すブロックb_fpt00と、図12(b)に示すブロックb_fpv00,01,…,03,10,11,…,13,20,…,23,30,…,33それぞれと、パターンマッチング処理を行い、各ブロックbでの一致度を検出する。
【0045】
また、図12(a)に示すブロックb_fpt01〜33についても同様に、図12(b)に示すブロックb_fpv00,01,…,03,10,11,…,13,20,…,23,30,…,33それぞれと、パターンマッチング処理を行い、各ブロックbでの一致度を検出する。
【0046】
一致度は、指紋データd_fptと、照合用の指紋データd_fpvの各ブロック内の複数の画素のうち、画素値が一致する画素の数の割合である。重なり判別部173は一致度が所定の閾値よりも大きい場合に、重なっていると判別する。
【0047】
上述したように、パターンマッチング部16は、パターンマッチング処理により、各ブロックbでの一致度を基に、重なりの度合い、および重なっている部分、つまり重なっているブロックbの位置を検出する。
【0048】
重なり検出部173は、検出した重なりの度合いに応じて、複数の指紋データを関連付けて被検体の登録用の指紋データd_fprとしてメモリ14に記憶させる。
重なり検出部173は、各指紋データ間の各ブロックにおいて、略全てのブロックが重なっている場合や、略全てのブロックが重なっていない場合以外の際に、複数の指紋データを関連付けて被検体の登録用の指紋データd_fprとしてメモリ14に記憶させる。
【0049】
詳細には、重なり検出部173は、各指紋データ間の重なりの度合いが、所定の範囲内の場合、例えば、指紋データ間の重なってないブロックbが所定のブロック数よりも多く、指紋データ間の重なっているブロックbが所定のブロック数よりも多い場合には、複数の指紋データを関連付けて被検体の登録用の指紋データd_fprとしてメモリ14に記憶させる。
【0050】
照合部174は、被検体hの指紋fpを撮像して得られた、少なくとも1つの照合用の指紋データd_fp、および、メモリ14が関連付けて記憶する複数の指紋データd_fprに基づいて照合処理を行う。
【0051】
詳細には、照合部174は、被検体hの指紋fpを撮像して得られた、少なくとも1つの照合用の指紋データd_fp、および、メモリ14が関連付けて記憶する複数の指紋データd_fprに基づいて、上述したパターンマッチング処理をパターンマッチング部16に行わせ、パターンマッチング処理の結果に基づいて照合処理を行う。
【0052】
図13は、図1に示した画像照合装置の登録時の動作を説明するためのフローチャートである。図13を参照しながら、画像照合装置1の指紋データの登録時の動作をCPU17およびパターンマッチング部16の処理を中心に説明する。
【0053】
ステップST1において、指紋センサ部11は、複数の被検体hの異なる位置の指紋fpを撮像し、複数の指紋データd_fpを生成する。
この際、被検体hは、指紋センサ部11のセンサ面に指fを置いたままずらすのではなく、センサ面から一度指を離して、再度センサ面に指fpを置くという動作を繰り返す。
指紋センサ部11は、例えば図9に示すように、被検体hの指紋fpの複数の位置が異なる領域AR1,AR2,AR3を撮像し、指紋データd_fp_AR1,d_fp_AR2,d_fp_AR3を生成する。
【0054】
ステップST2において、重なり検出部173は、複数の異なる位置で、指紋センサ部11が被検体hの指紋fpを撮像して得られた複数の指紋データd_fpに基づいて、複数の指紋データd_fpの重なりの度合い(連続性ともいう)を検出する。
詳細には、重なり検出部173は、指紋データd_fp_AR1,d_fp_AR2,d_fp_AR3それぞれを基に上述したように、パターンマッチング処理を行い、その指紋データそれぞれの重なりの度合いを検出する。
【0055】
重なり検出部173は、上述したように、各指紋データ間の重なりの度合いが、所定の範囲内の場合、例えば、指紋データ間の重なってないブロックbが所定のブロック数よりも多く、指紋データ間の重なっているブロックbが所定のブロック数よりも多い場合には、複数の指紋データを関連付けて被検体の登録用の指紋データd_fprとしてメモリ14に記憶させる(ST3)。
【0056】
一方、ステップST2において、重なり検出部173は、各指紋データ間の重なりの度合いが、所定の範囲外の場合、例えば重なり度合いが大きい場合、図12に示すように、3列や4列部分程度のブロックの重なりが検出された場合は、指紋データd_fpの重なりの度合いが大きすぎ、情報量に関しては1つの指紋データd_fpの情報量と略同じであるので、ステップST1の処理に戻り、再度指紋データを撮像する。
【0057】
図14は、図1に示した画像照合装置の重なりの度合いを判定する場合の動作を説明するためのフローチャートである。図14を参照しながら、画像照合装置1の重なりの度合いを判定する場合の動作をCPU14の動作を詳細に説明する。
ステップST11において、重なり検出部173は、例えば指紋センサ部11が撮像した複数の指紋データd_fp、例えば指紋データd_fp_AR1,d_fp_AR2,d_fp_AR3のうち、指紋データd_fp_AR1をテンプレートの画像とする。
【0058】
ステップST12において、重なり検出部173は、例えば図12に示すように、テンプレートの指紋データd_fp_AR1と、指紋データd_fp_AR2とのパターンマッチング処理をパターンマッチング部16に行わせる。
【0059】
ステップST13において、重なり検出部173は、パターンマッチング処理の結果を基に、指紋データd_fp_AR1と、指紋データd_fp_AR2との重なり部分を検出する。この際、パターンマッチング処理の結果、指紋データd_fp_AR1と指紋データd_fp_AR2との重なり部分では、高い一致度を得る。
例えば、図9に示した指紋データd_fp_AR1および指紋データd_fp_AR2それぞれを、図12に示すデータd_fptおよびd_fpvとした場合、パターンマッチング処理の結果、ブロックb_fpt30〜b_fpt33それぞれが、ブロックb_fpv00〜b_fpv03それぞれと高い一致度を得る。
重なり検出部173では、そのパターンマッチング処理の結果、一致度の高いブロックbの部分を重なり部分と判別する。
【0060】
ステップST14において、重なり検出部173は、例えば指紋データd_fp_AR1および指紋データd_fp_AR2において、例えば略全てのブロックが重なっている場合や、略全てのブロックが重なっていない場合以外の際に、指紋データd_fp_AR1および指紋データd_fp_AR2の注目領域が重なっていると判別し、ステップST15の処理に進む。
【0061】
ステップST15において、重なり検出部173は、例えば指紋センサ部11が撮像した指紋データd_fp_AR2をテンプレートの画像とする。
ステップST16において、重なり検出部173は、同様に、テンプレートの指紋データd_fp_AR2と、指紋データd_fp_AR3とのパターンマッチング処理をパターンマッチング部16に行わせる。
【0062】
ステップST17において、重なり検出部173は、パターンマッチング処理の結果を基に、指紋データd_fp_AR2と、指紋データd_fp_AR3との重なり部分を検出する。
【0063】
例えば、図9に示した指紋データd_fp_AR2および指紋データd_fp_AR3それぞれを、図12に示すデータd_fptおよびd_fpvとした場合、パターンマッチング処理の結果、ブロックb_fpt30〜b_fpt33それぞれが、ブロックb_fpv00〜b_fpv03それぞれと高い一致度を得る。
重なり検出部173では、そのパターンマッチング処理の結果、一致度の高いブロックbの部分を重なり部分と判別する。
【0064】
ステップST17において、重なり検出部173は、例えば指紋データd_fp_AR2および指紋データd_fp_AR3において、例えば略全てのブロックが重なっている場合や、略全てのブロックが重なっていない場合以外の際に、指紋データd_fp_AR2および指紋データd_fp_AR3の注目領域が重なっていると判別し、指紋データd_fp_AR2および指紋データd_fp_AR3の注目領域が重なっていると判別する。
【0065】
また、重なり検出部173は、上述した指紋データd_fp_AR1と指紋データd_fp_AR2の注目領域が重なり、指紋データd_fp_AR2と指紋データd_fp_AR3の注目領域が重なっている場合には、指紋データd_fp_AR1〜指紋データd_fp_AR3が連続的に重なっていると判別し、指紋データd_fp_AR1〜3それぞれを関連付けて、被検体hの指紋fの登録用の指紋データd_fpr1〜3として、メモリ14に記憶させる(ST3)。
【0066】
一方、ステップST14およびステップST17において、注目領域に一致部分が確認することができない場合には、指紋の取り直しを行う(ST18)。
【0067】
照合時には、照合部174は、被検体hの指紋fpを撮像して得られた、少なくとも1つの照合用の画像データd_fp、およびメモリ14に関連付けて記憶する複数の指紋データd_fp1〜3に基づいて照合処理を行う。
照合部174は、詳細には、パターンマッチング部16に照合用の指紋データd_fpと、メモリ14に関連付けて記憶する複数の指紋データd_fp1〜3をパターンマッチング処理を行わせ、そのパターンマッチング処理の結果に基づいて照合を行う。
【0068】
例えば、照合処理の際に、照合用の指紋データd_fpと、指紋データd_fp1〜3それぞれのパターンマッチング処理の結果、それぞれの一致度の合計が所定の閾値以上の場合に照合が適切に行われた、つまり一致していると判別し、一致度の合計が閾値よりも低い場合には照合がNGである、つまり一致していないと判別する。
【0069】
以上説明したように、被検体hの指紋fpを撮像して指紋データd_fpを生成する指紋センサ部11と、複数の異なる位置で、指紋センサ部11が被検体hの指紋fpを撮像して得られた複数の指紋データd_fpに基づいて、複数の指紋データd_fpの重なりの度合いを検出する重なり検出部173と、重なり検出部173が検出した重なりの度合いに応じて、複数の指紋データd_fpを関連付けて被検体hの登録用の指紋データd_fprとして記憶するメモリ14と、被検体hの指紋fpを撮像して得られた、少なくとも1つの照合用の画像データd_fp、および、メモリが14が関連付けて記憶する複数の指紋データに基づいて照合処理を行う照合部174とを設けたので、指紋センサ部11を小型化した場合であっても、複数の重なり合った指紋データd_fpを登録用の指紋データd_fprとして関連付けて記憶し、その関連付けられた指紋データd_fprと、少なくとも1つの照合用の指紋データd_fpとの照合を行うので、高精度に指紋fpの照合を行うことができる。
【0070】
また、登録時に、2つの指紋データd_fpの重なる領域が所定の領域よりも大きい場合には、略同じ指紋データであると判別して指紋データd_fpを再度撮像し直すことで、情報量の多い複数の指紋データを登録用の複数の指紋データを関連付けて記憶することができ、この関連付けられた登録用の指紋データを照合処理に用いるので、高精度に指紋の照合を行うことができる。
【0071】
図15は、本発明に係る画像照合装置の第2実施形態の動作を示すフローチャートである。
第2実施系形態に係る画像照合装置1aの構成は、第1実施系形態に係る画像照合装置1と同様なので説明を省略する。図15を参照しながら、画像照合装置1aの動作をCPU17の動作を中心に説明する。
【0072】
ステップST21において、例えば指紋センサ部11の各検出電極1103から検出レベルを示す信号S11が出力される。
CPU17において、指置き検出部171では、例えば図7に示すように、指紋センサ部11の検出電極1103それぞれからの検出レベルの和を基に指紋センサ部11に指fが接触したか否かを判別する。
【0073】
例えば詳細には、指置き検出部171は、指紋センサ部11の検出電極1103それぞれからの検出レベルの和が、飽和値V_Sよりも小さく、飽和値V_Sと略同じ値である閾値V_th以上の場合には、指fが指紋センサ部11に接触したと判別し、閾値V_thよりも小さい場合には、指fが指紋センサ部11に接触していないと判別し、判別結果を出力する。
【0074】
また、指置き検出部171は、図8に示すように、検出電極1103に沿っての検出レベルが、平均値を中心として振動しているか否かを基に、指fが指紋センサ部11に接触しているか否かを判別する。
例えば詳細には、指置き検出部171は、図8に示すように、検出電極1103に沿って検出レベルが平均値V_0を中心に振動する場合には、指fが指紋センサ部11に接触していると判別し、振動していない場合には指fが指紋センサ部11に接触していないと判別する。
指置き検出部171が、指紋センサ部11に指fが接触していないと判別した場合には、指紋センサ部11に再度指紋fpを撮像させる。
【0075】
また、指置き検出部171は、メモリ14が記憶する直前の指紋データd_fprc、例えば最後に正常に照合が行われた指紋データd_fpをメモリ14に記憶した指紋データ_fprcを読み出す。
【0076】
指置き検出部171は、指紋データ_fprc、ADC12,2値化部13を介して入力された、新たな指紋データd_fpである信号S11を基に、指紋データd_fpが残留指紋を示すデータであるか否かを判別する。指置き検出部171は、上述したパターンマッチング部16にパターンマッチング処理を行わせて、残留指紋を示すデータであるか否かを判別する。
指置き検出部171は、指紋データd_fpが、残留指紋であると判別した場合には、指紋センサ部11にデータ指紋fpを撮像させる。
【0077】
ステップST22において、例えば図9に示すように、被検体hの複数の異なる位置AR1〜3の指紋fpを撮像して、複数の指紋データd_fp_AR1〜3を生成する。
【0078】
図16は、画像照合装置の指紋センサ部の全体図である。
指紋センサ部11の周辺部には、例えば図16に示すように、被検体hの指fの複数の異なる領域AR1〜3を指紋センサ部11に接触させるためのガイドラインGL、例えば、GL1〜3が設けられている。
【0079】
被検体hは、先ずガイドラインGL1の曲線に合わせて、指hを指紋センサ部11に接触させる。指紋センサ部11はその状態で指紋fpの領域AR1を撮像し、指紋データd_fp_AR1を生成する。
次に、被検体hは、センサ面から一度指を離して、ガイドラインGL2の曲線に合わせて、指hを指紋センサ部11に接触させる。指紋センサ部11はその状態で指紋fpの領域AR2を撮像し、指紋データd_fp_AR2を生成する。
次に、被検体hは、センサ面から一度指を離して、ガイドラインGL3の曲線に合わせて、指hを指紋センサ部11に接触させる。指紋センサ部11はその状態で指紋fpの領域AR3を撮像し、指紋データd_fp_AR3を生成する。
【0080】
ステップST23において、特徴判別部172は、指紋データd_fp内から、指紋fpの特徴部分を含む領域か否かを判別し、当該判別の結果を重なり検出部173に出力する。
特徴判別部172は、例えば上述の指紋の特性を基に指紋データd_fpが指紋dpの中央部付近を含むか否かを判別する。
【0081】
詳細には、特徴判別部172は、図11(a)に示すように、指紋データd_fpから部分指紋データdp_fp1を抽出し、例えば図11(c)に示すように部分指紋データdp_fp1のビットデータを右に所定のビット分シフト演算処理してデータsdp_fp1を生成し、部分指紋データdp_fp1とデータsdp_fp1それぞれの対応するビットを排他的論理和演算XORを行い、データXORdp_fp1を生成する。
例えば特徴判別部172は、データXORdp_fp1の各ビットを加算した値が所定値よりも小さい場合には、指紋データd_fpが指紋fpの中心部分付近ではないと判別する。
【0082】
また、特徴判別部172は、図11(b)に示すように、指紋データd_fpから部分指紋データdp_fp2を抽出し、例えば図11(d)に示すように部分指紋データdp_fp2のビットデータを右に所定のビット分シフト演算処理してデータsdp_fp2を生成し、部分指紋データdp_fp2とデータsdp_fp2それぞれの対応するビットを排他的論理和演算XORを行い、データXORdp_fp2を生成する。
例えば特徴判別部172は、データXORdp_fp2の各ビットを加算した値が所定値よりも大きい場合には、指紋データd_fpが指紋fpの中心部分付近ではないと判別する。
【0083】
特徴判別部172により、指紋データd_fpに特徴部分がないと判別された場合には、ステップST21の処理に戻る。
一方、ステップST23の判別において、特徴判別部172により指紋データd_fpに特徴部分があると判別された場合には、ステップST24の処理に進む。
【0084】
ステップST24〜ST26の処理は、図13に示したステップST2および図14に示したステップST11〜ST17の処理と同様なので、説明を省略する。
ステップST26において、注目領域において、指紋データd_fp_AR1〜指紋データd_fp_AR3が連続的に重なっていると判別した場合には、ステップST27の処理に進み、それ以外の場合には、ステップST21の処理に戻る。
【0085】
ステップST27の処理において、指紋データd_fp_AR1〜3それぞれを関連付けて、被検体hの指紋fの登録用の指紋データd_fpr1〜3として、メモリ14に記憶させる。
【0086】
図17は、本発明に係る画像照合装置の第2実施形態の照合時の動作を説明するための図である。図17を参照しながら、画像照合装置1aの照合時の動作を説明する。
ステップST31において、例えば指紋センサ部11の各検出電極1103から検出レベルを示す信号S11が出力される。
CPU17において、指置き検出部171では、例えば図7に示すように、指紋センサ部11の検出電極1103それぞれからの検出レベルの和を基に指紋センサ部11に指fが接触したか否かを判別する。ステップST31のその他の処理は、ステップST21の処理と同様であるので説明を省略する。
【0087】
ステップST32において、被検体hは例えば図16に示すガイドラインGL2の曲線に合わせて、指hを指紋センサ部11に接触させる。指紋センサ部11はその状態で指紋fpの領域AR2を撮像し、照合用の指紋データd_fpを生成する。
【0088】
ステップST33において、特徴判別部172は、照合用の指紋データd_fp内から、指紋fpの特徴部分を含む領域か否かを判別し、当該判別の結果を重なり検出部173に出力する。ステップST33の処理は、ステップST23とほぼ同様である。
ステップST33において、特徴判別部172は、照合用の指紋データd_fp内から特徴部分を含む領域がないと判別した場合には、ステップST31の処理に戻り、特徴部分を含むと判別した場合には、ステップST34の処理に進む。
【0089】
ステップST34において、照合部174では、被検体hの指紋fpを撮像して得られた、少なくとも1つの照合用の画像データd_fp、およびメモリ14に関連付けて記憶する複数の指紋データd_fp1〜3に基づいて照合処理を行う。
上述したように照合時には、照合部174は、被検体hの指紋fpを撮像して得られた、少なくとも1つの照合用の画像データd_fp、およびメモリ14に関連付けて記憶する複数の指紋データd_fp1〜3に基づいて照合処理を行う。照合の詳細な説明は、第1実施形態に係る処理と同様であるので、説明を省略する。
【0090】
以上説明したように、本実施形態では、指置き検出部171により指置き検出を行い、さらに残留指紋であるか否かを判別した後、特徴判別部172により指紋データd_fpが特徴部分を含むか否かを判別し、適切な指紋データである場合に、重なり検出部173により複数の指紋データd_fpの重なりを判別して、適切な複数の指紋データd_fpである場合に、関連付けて登録用の指紋データd_fprとしてメモリに記憶し、その指紋データを用いて照合処理を行うので、より高精度に照合処理を行うことができる。
【0091】
なお、本発明は本実施の形態に限られるものではなく、任意好適な種々の改変が可能である。
本実施形態では、指紋センサ部として、静電容量型の指紋センサを説明したがこの形態に限られるものではない。例えば指紋センサ部は、被検体の指による圧力を基に指紋を検出する圧力型指紋センサや、被検体の指の熱を基に指紋を検出する熱型指紋センサであってもよい。
【0092】
また、本実施形態では、複数の異なる位置で被検体の指紋を撮像して複数の指紋データを生成する場合に、被検体hが、指紋センサ部11のセンサ面に指fを置いたままずらすのではなく、センサ面から一度指を離して、再度センサ面に指fpを置くという動作を繰り返したが、この形態に限られるものではない。
例えば、被検体hが指紋センサ部11のセンサ面に指fを置いたままずらしながら、指紋センサ部11が所定のタイミングで複数の異なる位置で指紋fpを撮像してもよい。
また、被検体hの指fを固定し、指紋センサ部11が指fに対して相対的に移動することで、複数の異なる位置で被検体の指紋を撮像してもよい。
【0093】
【発明の効果】
本発明によれば、指紋センサを小型化した場合であっても、高精度に指紋の照合を行うことができる画像照合方法および画像照合装置を提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像照合装置の第1実施形態の機能ブロック図である。
【図2】図1に示した画像照合装置のセンサ部を説明するための概念図である。
【図3】図2に示したセンサ部を拡大した図である。
【図4】図3に示した指紋センサ部を説明するための図である。
【図5】図1に示したセンサ部の正面図である。
【図6】図1に示した画像照合装置の処理機能を説明するための機能ブロック図である。
【図7】図6に示した指置き検出部の動作を説明するための図である。
【図8】図6に示した指置き検出部の動作を説明するための図である。
【図9】図1に示した画像照合装置の指紋を撮像する動作を説明するための図である。
【図10】図9に示した指紋を複数回撮像する場合の位置関係を説明するための図である。
【図11】図6に示した特徴判別部の動作を説明するための図である。
【図12】図6に示した重なり検出部の処理を説明するための図である。
【図13】図1に示した画像照合装置の登録時の動作を説明するためのフローチャートである。
【図14】図1に示した画像照合装置の重なりの度合いを判定する場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図15】本発明に係る画像照合装置の第2実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図16】画像照合装置の指紋センサ部の全体図である。
【図17】本発明に係る画像照合装置の第2実施形態の照合時の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
1,1a…画像照合装置、11…指紋センサ部(Sensor)、12…アナログ/デジタルコンバータ(ADC)、13…2値化部(Binary変換)、14…メモリ、15…インタフェース(I/F)、16…パターンマッチング部、17…CPU、111…行駆動回路、112…検出回路、141…DRAM、142…フラッシュメモリ、171…指置き検出部、172…特徴判別部、173…重なり検出部、174…照合部、1101…基板、1102…絶縁膜、1103…検出電極、1104…保護膜。

Claims (9)

  1. 複数の異なる位置で被検体の指紋を撮像して得られた複数の画像データに基づいて、前記複数の画像データの重なりの度合いを検出し、
    前記検出した重なりの度合いに基づいて、前記複数の画像データを関連付けて、前記被検体の登録用の画像データとして記憶し、
    照合時には、前記被検体の指紋を撮像して得られた、少なくとも1つの照合用の画像データ、および、前記関連付けて記憶される複数の画像データに基づいて照合処理を行う
    画像照合方法。
  2. 前記複数の画像データの重なりの度合いを検出する場合には、前記複数の画像データに基づいてパターンマッチング処理を行い、前記パターンマッチング処理の結果に基づいて前記重なりの度合いを検出する
    請求項1に記載の画像照合方法。
  3. 前記複数の画像データの重なりの度合いを検出する場合には、当該画像データ内から、前記指紋の特徴部分を含む領域か否かを判別し、当該判別の結果、前記画像データが前記特徴部分を含む場合に、前記パターンマッチング処理を行い、前記パターンマッチング処理の結果に基づいて前記重なりの度合いを検出する
    請求項2に記載の画像照合方法。
  4. 前記照合時には、前記被検体の指紋を撮像して得られた、少なくとも1つの照合用の画像データと、前記関連付けて記憶される複数の画像データそれぞれのパターンマッチング処理を行い、前記複数の画像データそれぞれに対応する複数の一致度を生成し、前記複数の一致度に基づいて照合処理を行う
    請求項1に記載の画像照合方法。
  5. 被検体の指紋を撮像して画像データを生成する指紋撮像手段と、
    複数の異なる位置で、前記指紋撮像手段が前記被検体の指紋を撮像して得られた複数の画像データに基づいて、前記複数の画像データの重なりの度合いを検出する検出手段と、
    前記検出手段が検出した重なりの度合いに応じて、前記複数の画像データを関連付けて前記被検体の登録用の画像データとして記憶する記憶手段と、
    前記被検体の指紋を撮像して得られた、少なくとも1つの照合用の画像データ、および、前記記憶手段が関連付けて記憶する複数の画像データに基づいて照合処理を行う照合処理手段と
    を有する画像照合装置。
  6. 前記検出手段は、前記複数の画像データに基づいてパターンマッチング処理を行い、前記パターンマッチング処理の結果に基づいて前記重なりの度合いを検出する
    請求項5に記載の画像照合装置。
  7. 前記指紋撮像手段が撮像した画像データ内から、前記指紋の特徴部分を含む領域か否かを判別する特徴判別手段をさらに有し、
    前記検出手段は、前記特徴判別手段による前記判別の結果、前記画像データが前記特徴部分を含む場合に、前記パターンマッチング処理を行い、前記パターンマッチング処理の結果に基づいて前記重なりの度合いを検出する
    請求項6に記載の画像照合装置。
  8. 前記照合処理手段は、前記被検体の指紋を撮像して得られた、少なくとも1つの照合用の画像データと、前記関連付けて記憶される複数の画像データそれぞれのパターンマッチング処理を行い、前記複数の画像データそれぞれに対応する複数の一致度を生成し、前記複数の一致度に基づいて照合処理を行う
    請求項5に記載の画像照合装置。
  9. 前記検出手段は、前記指紋撮像手段が、前記被検体の指の幅よりも小さく、指紋の内の稜線間の距離より大きな幅の指紋上の領域を、異なる位置で撮像して生成した複数の画像データに基づいて、前記複数の画像データの重なりの度合いを検出する
    請求項5に記載の画像照合装置。
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