JP3742313B2 - 画像照合装置、画像照合方法、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

画像照合装置、画像照合方法、プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、指紋、鼻紋、虹彩、テクスチャパターンなどの周期性がある画像において、予め登録された画像と新たに入力された画像における類似の程度を評価して、新たに入力された画像が予め登録された画像と同一かどうかを判定する画像照合装置、画像照合方法、プログラム及び記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、様々な画像照合装置が知られている。例えば、文献「小林,”細線化画像パターンマッチングによる指紋照合”,電子情報通信学会論文誌(D-II),vo1.J79-D-II,no.3,pp.330-340,March1996. 」に記載された画像照合装置の1例である指紋照合装置では、画像そのものをパターンマッチングして、2枚の画像が同じ指紋画像であるか、異なる指紋画像であるかを判定している。図17はこのようなパターンマッチングによる指紋照合装置の構成を示すブロック図である。この指紋照合装置は、画像入力装置109と、画像データベース209と、処理装置309とから構成される。
【0003】
画像入力装置109は、自装置のセンサ上に置かれた指の指紋の凹凸をセンサで検出して、センサが出力した信号に対してアナログ/ディジタル変換と2値化などの画像処理を行う。画像入力装置109の出力は、指紋の凸部分を黒の輝度をもつ画素(黒画素)によって表し、指紋の凹部分を白の輝度をもつ画素(白画素)によって表す2値画像である。なお、指紋の凸部分を白画素、指紋の凹部分を黒画素としてもよい。ここで、画像入力装置109が出力する画像を検査画像と呼ぶ。
【0004】
画像データベース209は、あらかじめ取得した指紋画像を登録データとして記憶している。ここで、画像データベース209が記憶している画像を登録画像と呼ぶ。
処理装置309は、画像入力装置109から出力された検査画像と画像データベース209から出力された登録画像とを比較照合して、2枚の画像が同じ指紋画像であるか、異なる指紋画像であるかを判定する。判定の精度(照合精度)を向上させるために、処理装置309は、変換手段29と、照合手段39と、最大一致率抽出手段59と、判定手段69とを備えている。
【0005】
変換手段29は、入力された登録画像の各画素を一定の変化量だけ平行移動(シフト)および回転させた登録画像を出力する。照合手段39は、変換手段29から出力された登録画像と画像入力装置109から出力された検査画像とにおいて、同一位置の画素ごとに輝度値を比較して、輝度値が一致する画素の数を予め設定された照合領域内で集計し、集計した一致画素数と登録画像の黒画素数から検査画像と登録画像の類似の程度(一致率)を求める。さらに、照合手段39は、平行移動量が予め設定された範囲を外れるまで、変換手段29による平行移動および回転と自身による比較照合とを繰り返させるために、変換手段29に対して平行移動量418を出力する。
【0006】
最大一致率抽出手段59は、照合手段39が出力した一致率419の中から最大値(最大一致率)420を求めて出力する。
判定手段69は、最大一致率420とあらかじめ設定されたしきい値とを比較して、最大一致率419がしきい値以上である場合には同じ指紋画像と判定し、最大一致率419がしきい値より小さい場合には異なる指紋画像と判定する。
【0007】
図18は図17の指紋照合装置の照合動作を示すフローチャート図である。まず、画像入力装置109は、センサ上に置かれた指の指紋を検出して、検査画像を生成する(ステップS51)。処理装置309は、画像入力装置109から検査画像が入力され(ステップS52)、画像データベース209から登録画像が入力されると(ステップS53)、変換手段29によって登録画像を平行移動及び回転させながら(ステップS54)、変換手段29から出力された登録画像と画像入力装置109から出力された検査画像とを照合手段39で比較照合して一致率419を求める(ステップS55)。
【0008】
そして、処理装置309は、一致率419の中から最大一致率420を最大一致率抽出手段59によって求める(ステップS56,S57)。処理装置309は、平行移動量が予め設定された範囲を外れるまで(ステップS58においてNO)、前記平行移動と比較照合とを繰り返す。最後に、処理装置309の判定手段69は、最大一致率420がしきい値以上である場合には(ステップS59においてYES)同じ指紋画像と判定し、最大一致率420がしきい値より小さい場合には異なる指紋画像と判定する。なお、変換手段29の処理は、登録画像を対象とする代わりに、検査画像を対象として実行されることもある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
図19に、図17の指紋照合装置によって登録画像と検査画像を比較照合する様子を示す。従来の指紋照合装置では、判定指標として用いる最大一致率を一致画素数から求めるため、検査画像の全画素数に対する黒画素数の割合を一定にする必要がある。例えば、全画素数に対する黒画素数の割合を50%に設定したとき、同じ指から取得した指紋画像同士の照合(本人照合)における最大一致率は理想的には100%であるが、実際は位置ずれなどが原因で低下し100%を下回る。これに対して、異なる指から取得した指紋画像同士の照合(他人照合)における最大一致率は、理想的には50%程度の値となる。
【0010】
しかしながら、従来の指紋照合装置では、同一位置・同一輝度の画素であれば、本人照合の場合であっても他人照合の場合であっても、一致画素として評価する。このため、指紋のように似通ったパターンが存在する画像の照合では、他人照合の場合の最大一致率が50%を大きく上回ってしまい、本人照合と他人照合との間で最大一致率の差が小さくなることがある。以上の理由から、従来の指紋照合装置では、同じ指紋画像であるか、異なる指紋画像であるかを判定するためのしきい値設定が困難となり、照合精度が低下するという問題点があった。この問題は、指紋照合装置以外の他の画像照合装置についても同様に発生する。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、照合精度を向上させることができる画像照合装置、画像照合方法、プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像照合装置は、第1の画像に対して収縮処理を繰り返し実行し、収縮処理前及び収縮処理後の第1の画像を順次出力する画像処理手段(10)と、第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手段(20)と、前記画像処理手段の毎回の処理毎に前記収縮処理前又は前記収縮処理後の第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して一致率(403)を求める第1の照合手段(30)と、前記第1の変換手段の毎回の処理毎に、前記第1の照合手段が前記画像処理手段の毎回の処理毎に求めた前記一致率の平均値である一致率平均(404)を求める演算手段(40)と、この演算手段が前記第1の変換手段の毎回の処理毎に求めた前記一致率平均の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求める抽出手段(50)と、この抽出手段から出力された最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手段(60)とを備えるものである。
また、本発明の画像照合装置は、第1の画像に対して細線化処理を実行して、細線化処理後の第1の画像に対して膨張処理を繰り返し実行し、膨張処理前及び膨張処理後の第1の画像を順次出力する画像処理手段(11)と、第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手段(20)と、前記画像処理手段の毎回の処理毎に前記膨張処理前又は前記膨張処理後の第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して一致率(403)を求める第1の照合手段(31)と、前記第1の変換手段の毎回の処理毎に、前記第1の照合手段が前記画像処理手段の毎回の処理毎に求めた前記一致率の平均値である一致率平均(404)を求める演算手段(40)と、この演算手段が前記第1の変換手段の毎回の処理毎に求めた前記一致率平均の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求める抽出手段(50)と、この抽出手段から出力された最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手段(60)とを備えるものである。
【0012】
また、本発明の画像照合装置は、第1の画像に対して収縮処理を繰り返し実行し、収縮処理前及び収縮処理後の第1の画像を順次出力する画像処理手段(10)と、第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手段(20)と、前記画像処理手段から出力される前記収縮処理前及び前記収縮処理後の第1の画像を記憶する第1の記憶手段(90)と、この第1の記憶手段に記憶された第1の画像毎に、この第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して一致率(403)を求める第1の照合手段(32)と、前記第1の変換手段の毎回の処理毎に、前記第1の照合手段が前記第1の画像毎に求めた前記一致率の平均値である一致率平均(404)を求める演算手段(40)と、この演算手段が前記第1の変換手段の毎回の処理毎に求めた前記一致率平均の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求める抽出手段(50)と、この抽出手段から出力された最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手段(60)とを備えるものである。
また、本発明の画像照合装置は、第1の画像に対して細線化処理を実行して、細線化処理後の第1の画像に対して膨張処理を繰り返し実行し、膨張処理前及び膨張処理後の第1の画像を順次出力する画像処理手段(11)と、第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手段(20)と、前記画像処理手段から出力される前記膨張処理前及び前記膨張処理後の第1の画像を記憶する第1の記憶手段(90)と、この第1の記憶手段に記憶された第1の画像毎に、この第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して一致率(403)を求める第1の照合手段(32)と、前記第1の変換手段の毎回の処理毎に、前記第1の照合手段が前記第1の画像毎に求めた前記一致率の平均値である一致率平均(404)を求める演算手段(40)と、この演算手段が前記第1の変換手段の毎回の処理毎に求めた前記一致率平均の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求める抽出手段(50)と、この抽出手段から出力された最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手段(60)とを備えるものである。
【0013】
また、本発明の画像照合装置は、第1の画像に対して収縮処理を繰り返し実行して前記第1の画像を複数の荷重領域に分割するか、あるいは第1の画像に対して細線化処理を実行して、細線化処理後の第1の画像に対して膨張処理を繰り返し実行して前記第1の画像を複数の荷重領域に分割し、パターンの中心線に近い前記荷重領域ほど重みが大きくなるように前記第1の画像の画素毎に付与された重みを示すデータと、前記第1の画像とを記憶する画像蓄積手段(201)と、第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手段(20)と、この第1の変換手段の毎回の処理毎に、前記第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して、前記重みに基づく重み付け平均演算により一致率(403)を求める第1の照合手段(36)と、この第1の照合手段が前記第1の変換手段の毎回の処理毎に求めた前記一致率の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求める抽出手段(50)と、この抽出手段から出力された最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手段(60)とを備えるものである。
【0014】
また、本発明の画像照合装置の1構成例は、第1の初期位置にある前記第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第2の変換手段(21)と、この第2の変換手段の毎回の処理毎に、前記第2の変換手段から出力される第2の画像と前記第1の画像とを比較照合して一致率(407)を求める第2の照合手段(33)と、この第2の照合手段から出力された一致率が最大となるとき、前記第1の初期位置から現在位置までの前記第2の画像の平行移動量、回転角度又は平行移動量及び回転角度の両方を記憶する第2の記憶手段(91)とをさらに備え、前記第1の変換手段(22)は、前記第2の記憶手段で記憶された平行移動量、回転角度又は平行移動量及び回転角度を前記第1の初期位置に加えた位置を第2の初期位置として、この第2の初期位置に前記第2の画像を移動させた上で、この第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を実行するものである。
また、本発明の画像照合装置の1構成例は、前記第1の変換手段に予め設定される範囲を、前記第2の変換手段に予め設定される範囲よりも小さくするものである。
また、本発明の画像照合装置の1構成例は、前記第2の変換手段が前記第2の画像に対して実行する1回当たりの平行移動量、回転角度又は平行移動量及び回転角度を、前記第1の変換手段が前記第2の画像に対して実行する1回当たりの平行移動量、回転角度又は平行移動量及び回転角度よりも大きくするものである。
また、本発明の画像照合装置の1構成例は、前記第2の照合手段が一致率を求める照合領域の面積を、前記第1の照合手段が一致率を求める照合領域の面積よりも小さくするものである。
【0015】
また、本発明の画像照合方法は、第1の画像に対して収縮処理を繰り返し実行し、収縮処理前及び収縮処理後の第1の画像を順次出力する画像処理手順と、第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手順と、前記画像処理手順の毎回の処理毎に前記収縮処理前又は前記収縮処理後の第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して一致率を求めてメモリに格納する第1の照合手順と、前記第1の変換手順の毎回の処理毎に、前記画像処理手順の毎回の処理毎に求めた前記一致率の平均値である一致率平均を求めてメモリに格納する演算手順と、前記第1の変換手順の毎回の処理毎に求めた前記一致率平均の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求めてメモリに格納する抽出手順と、前記最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手順とを実行するようにしたものである。
また、本発明の画像照合方法は、第1の画像に対して細線化処理を実行して、細線化処理後の第1の画像に対して膨張処理を繰り返し実行し、膨張処理前及び膨張処理後の第1の画像を順次出力する画像処理手順と、第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手順と、前記画像処理手順の毎回の処理毎に前記膨張処理前又は前記膨張処理後の第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して一致率を求めてメモリに格納する第1の照合手順と、前記第1の変換手順の毎回の処理毎に、前記画像処理手順の毎回の処理毎に求めた前記一致率の平均値である一致率平均を求めてメモリに格納する演算手順と、前記第1の変換手順の毎回の処理毎に求めた前記一致率平均の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求めてメモリに格納する抽出手順と、前記最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手順とを実行するようにしたものである。
【0016】
また、本発明の画像照合方法は、第1の画像に対して収縮処理を繰り返し実行し、収縮処理前及び収縮処理後の第1の画像を順次出力する画像処理手順と、第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手順と、前記収縮処理前及び前記収縮処理後の第1の画像をメモリに格納する第1の記憶手順と、この第1の記憶手順で記憶された第1の画像毎に、この第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して一致率を求めてメモリに格納する第1の照合手順と、前記第1の変換手順の毎回の処理毎に、前記第1の画像毎に求めた前記一致率の平均値である一致率平均を求めてメモリに格納する演算手順と、前記第1の変換手順の毎回の処理毎に求めた前記一致率平均の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求めてメモリに格納する抽出手順と、前記最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手順とを実行するようにしたものである。
また、本発明の画像照合方法は、第1の画像に対して細線化処理を実行して、細線化処理後の第1の画像に対して膨張処理を繰り返し実行し、膨張処理前及び膨張処理後の第1の画像を順次出力する画像処理手順と、第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手順と、前記膨張処理前及び前記膨張処理後の第1の画像をメモリに格納する第1の記憶手順と、この第1の記憶手順で記憶された第1の画像毎に、この第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して一致率を求めてメモリに格納する第1の照合手順と、前記第1の変換手順の毎回の処理毎に、前記第1の画像毎に求めた前記一致率の平均値である一致率平均を求めてメモリに格納する演算手順と、前記第1の変換手順の毎回の処理毎に求めた前記一致率平均の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求めてメモリに格納する抽出手順と、前記最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手順とを実行するようにしたものである。
【0017】
また、本発明の画像照合方法は、第1の画像に対して収縮処理を繰り返し実行して前記第1の画像を複数の荷重領域に分割するか、あるいは第1の画像に対して細線化処理を実行して、細線化処理後の第1の画像に対して膨張処理を繰り返し実行して前記第1の画像を複数の荷重領域に分割し、パターンの中心線に近い前記荷重領域ほど重みが大きくなるように前記第1の画像の画素毎に付与された重みを示すデータと、前記第1の画像とをメモリに格納する画像蓄積手順と、第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手順と、この第1の変換手順の毎回の処理毎に、前記第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して、前記重みに基づく重み付け平均演算により一致率を求めてメモリに格納する第1の照合手順と、前記第1の変換手順の毎回の処理毎に求めた前記一致率の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求めてメモリに格納する抽出手順と、この抽出手順から出力された最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手順とを実行するようにしたものである。
【0018】
また、本発明の画像照合方法の1構成例は、各手順の前に、第1の初期位置にある前記第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第2の変換手順と、この第2の変換手順の毎回の処理毎に、前記第2の変換手順から出力される第2の画像と前記第1の画像とを比較照合して一致率を求めてメモリに格納する第2の照合手順と、この第2の照合手順から出力された一致率が最大となるとき、前記第1の初期位置から現在位置までの前記第2の画像の平行移動量、回転角度又は平行移動量及び回転角度の両方をメモリに格納する第2の記憶手順とを実行し、前記第1の変換手順は、前記第2の記憶手順で記憶された平行移動量、回転角度又は平行移動量及び回転角度を前記第1の初期位置に加えた位置を第2の初期位置として、この第2の初期位置に前記第2の画像を移動させた上で、この第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を実行するようにしたものである。
また、本発明の画像照合方法の1構成例は、前記第1の変換手順で予め設定される範囲を、前記第2の変換手順で予め設定される範囲よりも小さくするようにしたものである。
また、本発明の画像照合方法の1構成例は、前記第2の変換手順で前記第2の画像に対して実行する1回当たりの平行移動量、回転角度又は平行移動量及び回転角度を、前記第1の変換手順で前記第2の画像に対して実行する1回当たりの平行移動量、回転角度又は平行移動量及び回転角度よりも大きくするようにしたものである。
また、本発明の画像照合方法の1構成例は、前記第2の照合手順で一致率を求める照合領域の面積を、前記第1の照合手順で一致率を求める照合領域の面積よりも小さくするようにしたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明では、第1の画像と第2の画像の位置ずれを補正するために第1の画像を平行移動、回転または平行移動及び回転させる処理と、この処理後の第1の画像と第2の画像とを比較照合して類似の程度(一致率)を求める処理とを繰り返す中で、第2の画像を画像処理によって収縮又は膨張させながら比較照合し、求めた一致率を平均する点が従来の画像照合装置とは異なる。
【0020】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態として画像が指紋である場合について述べる。図1は、本発明の第1の実施の形態となる画像照合装置の構成を示すブロック図である。この画像照合装置は、画像入力装置100と、画像データベース200と、処理装置300とから構成される。
【0021】
画像入力装置100は、自装置のセンサ(不図示)上に置かれた指の指紋の凹凸をセンサで検出して、このセンサが出力した信号に対してアナログ/ディジタル変換(A/D変換)や2値化などの画像処理を行う。画像入力装置100の出力は、指紋の凸部分を黒の輝度をもつ画素(黒画素)によって表し、指紋の凹部分を白の輝度をもつ画素(白画素)によって表す2値画像である。なお、指紋の凸部分を白画素、指紋の凹部分を黒画素としてもよい。以下、画像入力装置100が出力する画像を検査画像と呼ぶ。
【0022】
画像入力装置100は、LSIチップ上に2次元状に配置された小さなセンスユニットの電極と絶縁膜を介して触れた指の皮膚との間に形成される静電容量を検出して、指紋の凹凸パターンを感知する容量検出形指紋センサと、このセンサの出力信号をA/D変換するA/D変換器と、このA/D変換器の出力データに対して2値化などの画像処理を実行するプロセッサと、画像データを記憶する半導体メモリなどの記憶装置とから構成される。容量検出形指紋センサについては、例えば文献「M.Tartagni and R.Guerrieri,"A fingerprint sensor based on the feedback capacitive sensing scheme",IEEE J.Solid-State Circuits,vol.33,pp.133-142,Jan,1998」に記載されている。
【0023】
画像データベース200は、あらかじめ取得した指紋画像を登録データとして記憶している。この画像データベース200は、ハードディスク装置や不揮発性メモリなどの記憶装置によって構成される。以下、画像データベース200が記憶している画像を登録画像と呼ぶ。
【0024】
処理装置300は、画像入力装置100から出力された検査画像と画像データベース200から出力された登録画像とを比較照合して、2枚の画像が同じ指紋画像であるか、異なる指紋画像であるかを判定する。判定の精度(照合精度)を向上させるために、処理装置300は、画像処理手段10と、変換手段20と、照合手段30と、演算手段40と、最大一致率抽出手段50と、判定手段60とを備えている。従来例との違いは、画像処理手段10と演算手段40とを備える点である。このような処理装置300は、プロセッサと半導体メモリなどの記憶装置とによって実現できる。
【0025】
画像処理手段10は、画像入力装置100から出力された検査画像をパターンの中心線と直角の方向に例えば1画素分だけ細める収縮処理を繰り返し実行し、毎回の処理毎に収縮処理した検査画像を照合手段30に出力する。収縮処理は、着目画素の近傍(4近傍または8近傍)に1画素でも白画素が存在すれば、着目画素を白画素にすることで実現することができる。
【0026】
変換手段20は、画像データベース200から入力された登録画像の各画素を初期位置(画像データベース200から入力された時点の位置)から後述する平行移動量指定信号402に従って一定量だけ平行移動(シフト)させた登録画像を出力する。この変換手段20によるシフト動作を説明すると、まず登録画像に対して座標系を設定し、この座標系で決まる各画素の座標を平行移動するために一次変換し、最後に一次変換後の各画素の座標を基に画像を再構成することで、平行移動させた登録画像を生成する。
【0027】
照合手段30は、画像処理手段10から出力された検査画像と変換手段20から出力された登録画像とにおいて、同一位置の画素ごとに輝度値を比較照合して、輝度値が一致する黒画素の数を予め設定された第1の照合領域内で集計し、集計した一致画素数を登録画像の全黒画素数で割ることにより、検査画像と登録画像の類似の程度(一致率)403を求める。なお、一致画素数×2/(登録画像の全黒画素数+検査画像の全黒画素数)を一致率403としてもよい。
【0028】
また、照合手段30は、検査画像中の最小線幅が0画素となって検査画像と登録画像の比較照合が不可能になるまで、画像処理手段10による検査画像の収縮処理と自身による比較照合とを繰り返すために画像処理手段10に対して検査画像催促信号401を出力する。さらに、照合手段30は、初期位置から現在位置(変換手段20による平行移動が行われた後の位置)までの登録画像の移動量が予め設定された範囲内である場合、登録画像の平行移動と一致率の算出とを再度実行するために、変換手段20に対して登録画像の1回当たりの移動量を指定する平行移動量指定信号402を出力する。変換手段20は、平行移動量指定信号402で指定された量だけ登録画像を平行移動させる。
【0029】
演算手段40は、収縮処理前及び収縮処理後の各検査画像と登録画像とを比較照合した結果である複数の一致率403の平均値(一致率平均)404を計算して出力する。最大一致率抽出手段50は、演算手段40が出力した一致率平均404の中から最大の一致率(最大一致率)405を求めて出力する。判定手段60は、最大一致率405とあらかじめ設定されたしきい値とを比較して、最大一致率405がしきい値以上である場合には同じ指紋画像と判定し、最大一致率405がしきい値より小さい場合には異なる指紋画像と判定する。
【0030】
図2に本実施の形態の画像照合装置の照合動作を示す。まず、画像入力装置100は、センサ上に置かれた指の指紋を検出して、検査画像を生成する(ステップS1)。処理装置300は、画像入力装置100から検査画像が入力され(ステップS2)、画像データベース200から登録画像が入力されると(ステップS3)、画像処理手段10によって検査画像を記憶すると共に、変換手段20によって登録画像を平行移動させる(ステップS4)。
【0031】
照合手段30は、画像処理手段10から出力された検査画像と変換手段20から出力された登録画像とを比較照合して、輝度値が一致する黒画素の数を予め設定された第1の照合領域内で集計し、一致率403を求める(ステップS5)。なお、ここでは照合手段30から検査画像催促信号401が出力されていないので、画像処理手段10は、画像入力装置100から入力された検査画像を記憶して、そのまま出力するだけで、収縮処理は実施しない。
【0032】
演算手段40は、照合手段30から出力された一致率403を記憶する(ステップS6)。次に、照合手段30は、画像処理手段10から出力された検査画像中の最小線幅が1画素以下かどうかを判定し(ステップS7)、1画素以下でない場合(2画素以上の場合)、検査画像を収縮処理させるべく画像処理手段10に検査画像催促信号401を出力する。
【0033】
検査画像催促信号401が入力されたとき、画像処理手段10は、直前に記憶した検査画像に対して収縮処理を実行し、収縮処理後の検査画像を記憶すると共に、照合手段30に出力する(ステップS8)。照合手段30は、ステップS5の処理を再び実施して、収縮処理された検査画像と変換手段20から出力された登録画像とから一致率403を求め、演算手段40は、この一致率403を記憶する(ステップS6)。
【0034】
こうして、収縮処理後の検査画像の最小線幅が0にならない限り、ステップS8,S5,S6の処理が繰り返され、収縮処理前及び収縮処理後の各検査画像と登録画像とを比較照合した結果である複数の一致率403が得られる。次に、直前のステップS8で画像処理手段10から出力された検査画像の最小線幅が1画素以下である場合(ステップS7においてYES)、演算手段40は、記憶した複数の一致率403の平均値(一致率平均)404を計算して出力する(ステップS9)。
【0035】
最大一致率抽出手段50は、演算手段40から出力された一致率平均404が最大値かどうかを判定し(ステップS10)、最大値であればこの値を最大一致率405として記憶する(ステップS11)。続いて、照合手段30は、初期位置から現在位置までの登録画像の移動量が予め設定された範囲内かどうかを判定して(ステップS12)、移動量が設定された範囲内であれば、画像処理手段10に検査画像復元信号を出力すると共に、変換手段20に平行移動量指定信号402を出力する。
【0036】
検査画像復元信号が入力されたとき、画像処理手段10は、検査画像を画像入力装置100から入力された収縮処理前の状態に戻して記憶し、この検査画像を照合手段30に出力する(ステップS13)。変換手段20は、平行移動量指定信号402で指定された量だけ登録画像を平行移動させる(ステップS4)。こうして、初期位置から現在位置までの登録画像の移動量が予め設定された範囲内である限り、ステップS13,S4〜S11の処理が繰り返される。
【0037】
記憶している最大一致率405よりも演算手段40から出力された一致率平均404が大きい場合には(ステップS10においてYES)、この一致率平均404が新たな最大一致率405として記憶されることは言うまでもない(ステップS11)。
【0038】
登録画像の移動量が予め設定された範囲を超えたとき(ステップS12においてNO)、判定手段60は、最大一致率405とあらかじめ設定されたしきい値とを比較して(ステップS14)、最大一致率405がしきい値以上である場合には同じ指紋画像と判定し、最大一致率405がしきい値より小さい場合には異なる指紋画像と判定する。
【0039】
従来の画像照合装置との違いは、画像処理手段10による収縮処理と、照合手段30による比較照合を繰り返して求めた線幅の異なる複数の検査画像に対応する一致率403を演算手段40が平均して出力する点である。
【0040】
図3は画像入力装置100から出力された収縮処理前の検査画像と画像処理手段10から出力された収縮処理後の検査画像の1例を示す模式図である。図3(a)は収縮処理前の検査画像、図3(b)は図3(a)の検査画像に対して収縮処理を1回実施した後の検査画像、図3(c)は図3(a)の検査画像に対して収縮処理を2回実施して線幅が1画素になったときの検査画像を示している。
【0041】
図4は検査画像と登録画像とを比較照合する様子を示す模式図である。ただし、図4では、登録画像と図3(a)〜図3(c)の各検査画像との間で行われる3回の比較照合を1回にまとめている。登録画像と検査画像とが登録画像の平行移動によって最適に位置合わせされたとき、一致率平均404が最大となり、最大一致率405が得られる。
【0042】
ここで、同じ指から取得した指紋画像同士の照合(本人照合)の場合、登録画像と検査画像が最適に位置合わせされていると、前記一致画素数は、異なる指から取得した指紋画像同士の照合(他人照合)の場合に比べて大きくなる。特に、図4に示すように検査画像を収縮させて、登録画像と検査画像の重なりを小さくしていった場合には、本人照合と他人照合の間の一致画素数の差が拡大され、最大一致率405の差が拡大される。
【0043】
すなわち、本人照合の場合、図3(c)の検査画像と登録画像とが重なる画素については、登録画像と図3(a)〜図3(c)の各検査画像との間で行われる3回の比較照合の全てにおいて輝度値の一致がそれぞれカウントされるので、輝度値の一致が同一の画素で計3回カウントされ、同様に図3(b)の検査画像と登録画像とが重なる画素については、登録画像と図3(a)、図3(b)の各検査画像との間で行われる2回の比較照合において輝度値の一致がそれぞれカウントされるので、輝度値の一致が計2回カウントされ、図3(a)の検査画像と登録画像とが重なる画素については、輝度値の一致が1回カウントされる。
【0044】
したがって、この3回の比較照合の結果得られた一致率403を平均して最大一致率405(一致率平均404)を求めると、他人照合の場合の最大一致率405よりも大きくなる。このように、本実施の形態では、収縮処理した検査画像、特に心線に近い程度まで細めた検査画像と登録画像との一致の度合いが高くなるほど、最大一致率405が100%に近づくようにしたので、本人照合と他人照合の間で最大一致率405の差を拡大することができ、照合精度を向上させることができる。
【0045】
[第2の実施の形態]
図5は本発明の第2の実施の形態となる画像照合装置の構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態と第1の実施の形態との違いは、処理装置301が、画像処理手段10の代わりに画像処理手段11を備え、照合手段30の代わりに照合手段31を備える点である。
【0046】
画像処理手段11は、細線化手段70と膨張手段80とから構成される。細線化手段70は、画像入力装置100から出力された検査画像を全ての場所で線幅1画素の心線となるように細める細線化処理を実行して、細線化処理した検査画像を膨張手段80に出力する。細線化処理は、黒画素の集合内に着目したときに外側にある黒画素を黒画素の連結性(4連結または8連結)を保持しながら順に削除していく方法(Hilditch細線化)などによって実現することができる。
【0047】
膨張手段80は、細線化処理された検査画像をパターンの中心線と直角の方向に例えば1画素分だけ太める膨張処理を繰り返し実行し、毎回の処理毎に膨張処理した検査画像を照合手段31に出力する。膨張処理は、着目画素の近傍(4近傍または8近傍)に1画素でも黒画素が存在すれば、着目画素を黒画素にすることで実現することができる。
【0048】
図6は、本実施の形態の画像照合装置の照合動作を示すフローチャート図であり、図2と同一の処理には同一の符号を付してある。ステップS1〜S3の処理は第1の実施の形態と全く同じである。細線化手段70は、画像入力装置100から出力された検査画像に対して細線化処理を実行し、細線化処理した検査画像を膨張手段80に出力する(ステップS15)。変換手段20は、画像データベース200から出力された登録画像を平行移動させる(ステップS4)。
【0049】
照合手段31は、画像処理手段11(膨張手段80)から出力された検査画像と変換手段20から出力された登録画像とを比較照合して、第1の実施の形態と同様に一致率403を求める(ステップS5)。なお、ここでは照合手段31から検査画像催促信号401が出力されていないので、膨張手段80は、細線化手段70から出力された細線化処理された検査画像を記憶して、そのまま出力するだけで、膨張処理は実施しない。
【0050】
演算手段40は、照合手段31から出力された一致率403を記憶する(ステップS6)。次に、照合手段31は、画像処理手段11から出力された検査画像中の最小線幅が予め設定された画素数以上かどうかを判定し(ステップS16)、設定画素数以上でない場合、検査画像を膨張処理させるべく画像処理手段11に検査画像催促信号401を出力する。
【0051】
検査画像催促信号401が入力されたとき、膨張手段80は、直前に記憶した検査画像に対して膨張処理を実行し、膨張処理後の検査画像を記憶すると共に、照合手段31に出力する(ステップS17)。照合手段31は、ステップS5の処理を再び実施して、膨張処理された検査画像と変換手段20から出力された登録画像とから一致率403を求め、演算手段40は、この一致率403を記憶する(ステップS6)。
【0052】
こうして、膨張処理後の検査画像の最小線幅が設定画素数以上にならない限り、ステップS17,S5,S6の処理が繰り返され、膨張処理前(細線化処理後)及び膨張処理後の各検査画像と登録画像とを比較照合した結果である複数の一致率403が得られる。次に、直前のステップS17で画像処理手段11から出力された検査画像の最小線幅が設定画素数以上である場合(ステップS16においてYES)、演算手段40は、第1の実施の形態と同様に一致率平均404を計算して出力する(ステップS9)。
【0053】
ステップS10,S11の処理は第1の実施の形態と全く同じである。照合手段31は、初期位置から現在位置までの登録画像の移動量が予め設定された範囲内かどうかを判定して(ステップS12)、移動量が設定された範囲内であれば、画像処理手段11に検査画像復元信号を出力すると共に、変換手段20に平行移動量指定信号402を出力する。
【0054】
検査画像復元信号が入力されたとき、膨張手段80は、検査画像を細線化手段70から入力された細線化処理後の状態に戻して記憶し、この検査画像を照合手段31に出力する(ステップS18)。変換手段20は、平行移動量指定信号402で指定された量だけ登録画像を平行移動させる(ステップS4)。こうして、初期位置から現在位置までの登録画像の移動量が予め設定された範囲内である限り、ステップS4〜S6,S16,S17,S9〜S11の処理が繰り返される。ステップS14の処理は第1の実施の形態と全く同じである。
【0055】
第1の実施の形態では、収縮処理前の検査画像の線幅が細い場合、線幅が太い場合に比べて収縮処理の実行回数が少なくなる。このため、比較照合の実行回数(収縮処理の実行回数+1)を最適な値にすることができず、本人照合と他人照合の間で最大一致率405の差を十分に拡大することが難しくなる。
【0056】
これに対して、本実施の形態では、検査画像をいったん細線化してから膨張処理によって太らせていくので、検査画像の線幅を比較照合にとって最適な太さに制御することができる。これにより、収縮処理前の検査画像の線幅が細い場合であっても、本人照合と他人照合の間で最大一致率405の差を十分に拡大することができ、照合精度を向上させることができる。
【0057】
[第3の実施の形態]
図7は本発明の第3の実施の形態となる画像照合装置の構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態と第1の実施の形態との違いは、処理装置302が、記憶手段90を新たに備え、照合手段30の代わりに照合手段32を備える点である。
【0058】
記憶手段90は、画像処理手段10から出力された収縮処理前及び収縮処理後の各検査画像を全て記憶し、検査画像の出力を促す検査画像催促信号401に応じて、記憶した検査画像を順次出力する。照合手段32は、記憶手段90から順次出力される収縮処理前及び収縮処理後の各検査画像と変換手段20から出力される登録画像とを比較照合して、検査画像毎に一致率403を求める。
【0059】
図8は、本実施の形態の画像照合装置の照合動作を示すフローチャート図であり、図2と同一の処理には同一の符号を付してある。ステップS1,S2の処理は第1の実施の形態と全く同じである。処理装置302の画像処理手段10は、画像入力装置100から検査画像が入力されると、これを記憶すると共に出力し、記憶手段90は、画像処理手段10から出力された検査画像を記憶する(ステップS19)。なお、画像処理手段10から最初に出力される検査画像は、画像入力装置100から入力された収縮処理されていない検査画像である。
【0060】
続いて、画像処理手段10は、直前に記憶した検査画像に対して収縮処理を実行し、収縮処理後の検査画像を記憶すると共に記憶手段90に出力する(ステップS20)。記憶手段90は、画像処理手段10から出力された収縮処理後の検査画像中の最小線幅が0画素かどうかを判定し(ステップS21)、0画素でない場合(1画素以上の場合)、この検査画像を記憶する(ステップ19)。こうして、収縮処理後の検査画像の最小線幅が0になるまで、ステップS19,S20の処理が繰り返され、収縮処理前及び収縮処理後の各検査画像が記憶手段90に格納される。
【0061】
次に、処理装置302は、画像データベース200から登録画像が入力されると(ステップS3)、変換手段20によって登録画像を平行移動させる(ステップS4)。照合手段32は、検査画像を出力させるべく記憶手段90に検査画像催促信号401を出力する。この検査画像催促信号401に応じて、記憶手段90は、記憶している中から1枚の検査画像を照合手段32に出力する。照合手段32は、記憶手段90から出力された検査画像と変換手段20から出力された登録画像とを比較照合して、輝度値が一致する黒画素の数を予め設定された第1の照合領域内で集計し、一致率403を求める(ステップS22)。
【0062】
演算手段40は、照合手段32から出力された一致率403を記憶する(ステップS6)。次に、照合手段32は、記憶手段90に格納されている検査画像の中に比較照合が未了の検査画像が存在するかどうかを判定し(ステップS23)、比較照合が未了の検査画像が存在する場合、この未了の検査画像を出力させるべく記憶手段90に検査画像催促信号401を出力する。この検査画像催促信号401に応じて、記憶手段90は、比較照合が未了の1枚の検査画像を照合手段32に出力する。照合手段32は、ステップS22の処理を再び実施して一致率403を求め、演算手段40は、この一致率403を記憶する(ステップS6)。
【0063】
こうして、比較照合が未了の検査画像毎にステップS22,S6の処理が実施され、検査画像毎に一致率403が計算され記憶される。ステップS9〜S12,S14の処理は第1の実施の形態と全く同じである。なお、本実施の形態では、ステップS13の処理を実行する必要はない。
【0064】
第1の実施の形態では、ステップS4の登録画像の平行移動処理を2回以上行う場合、ステップS4の前にステップS13を実行して検査画像を収縮処理前の状態に戻し、ステップS4の後にステップS8の収縮処理を再び実行する必要があった。これに対して、本実施の形態では、収縮処理前及び収縮処理後の各検査画像を記憶手段90に格納しておくので、ステップS4の登録画像の平行移動処理を2回以上行う場合、ステップS4の前に検査画像の復元処理と検査画像の収縮処理とを再度行う必要がなくなる。したがって、画像処理の頻度を低減することができるので、第1の実施の形態に比べて処理を高速化することができる。
【0065】
なお、本実施の形態では、処理装置302の基になる構成として第1の実施の形態の処理装置300を用いているが、第2の実施の形態の構成を用いてもよい。第2の実施の形態の場合には、膨張手段80と照合手段31との間に記憶手段90を追加すればよい。
【0066】
[第4の実施の形態]
図9は本発明の第4の実施の形態となる画像照合装置の構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態と第1の実施の形態との違いは、第1に、処理装置303が、登録画像と検査画像の相対的な位置ずれを大まかに補正する手段として、変換手段21と照合手段33と記憶手段91とを備え、変換手段21による平行移動と照合手段33による比較照合とを繰り返す中で、最大一致率が得られたときの移動量を記憶手段91に記憶させる点である。第2に、第1の実施の形態の変換手段20に相当する変換手段22に対して記憶手段91から移動量を出力して、この移動量と第1の初期位置に基づく第2の初期位置から変換手段22による検査画像の平行移動を開始させる点である。
【0067】
変換手段21は、画像データベース200から入力された登録画像の各画素を第1の初期位置(画像データベース200から入力された時点の位置)から後述する平行移動量指定信号406に従って一定量だけ平行移動させた登録画像を出力する。照合手段33は、変換手段21から出力された登録画像と画像入力装置100から出力された検査画像とにおいて、同一位置の画素ごとに輝度値を比較照合して、輝度値が一致する黒画素の数を第2の照合領域内で集計し、集計した一致画素数を登録画像の黒画素数で割ることにより、検査画像と登録画像の一致率407を求める。
【0068】
さらに、照合手段33は、第1の初期位置から現在位置(変換手段21による平行移動が行われた後の位置)までの登録画像の移動量を表す移動量信号408を記憶手段91に出力すると共に、この移動量が予め設定された第1の範囲内である場合、登録画像の平行移動と一致率の算出とを再度実行するために、変換手段21に対して登録画像の1回当たりの移動量を指定する平行移動量指定信号406を出力する。変換手段21は、平行移動量指定信号406で指定された量だけ登録画像を平行移動させる。ここで、第1の範囲は、第1の実施の形態の照合手段30に設定された範囲と同じである。
【0069】
記憶手段91は、照合手段33から出力された一致率407が最大となるとき照合手段33から出力されている移動量信号408を記憶して、これを移動量信号409として変換手段22に出力する。変換手段22は、前記第1の初期位置に移動量信号409が表す移動量を加えた位置を第2の初期位置として、画像データベース200から入力された登録画像を第2の初期位置に移動させた上で、この登録画像の各画素を平行移動量指定信号402に従って一定量だけ平行移動させた登録画像を出力する。
【0070】
照合手段34は、画像処理手段10から出力された検査画像と変換手段22から出力された登録画像の一致率403を照合手段30と同様にして求める。さらに、照合手段34は、第2の初期位置から現在位置(変換手段22による平行移動が行われた後の位置)までの登録画像の移動量が予め設定された第2の範囲内である場合、登録画像の1回当たりの移動量を指定する平行移動量指定信号402を出力する。変換手段22は、平行移動量指定信号402で指定された量だけ登録画像を平行移動させる。ここで、第2の範囲は前記第1の範囲より小さい範囲に設定される。
【0071】
図10は本実施の形態の画像照合装置の照合動作を示すフローチャート図であり、図2と同一の処理には同一の符号を付してある。まず、画像入力装置100は、センサ上に置かれた指の指紋を検出して、検査画像を生成する(ステップS1)。処理装置303は、画像入力装置100から検査画像が入力され(ステップS24)、画像データベース200から登録画像が入力されると(ステップS25)、変換手段21によって登録画像を平行移動させる(ステップS26)。なお、最初の平行移動量は0でよい。
【0072】
そして、照合手段33は、変換手段21から出力された登録画像と画像入力装置100から出力された検査画像とを比較照合して一致率407を求める(ステップS27)。記憶手段91は、照合手段33から出力された一致率407が最大値かどうかを判定し(ステップS28)、最大値であれば、このとき照合手段33から出力されている移動量信号408を記憶する(ステップS29)。
【0073】
照合手段33は、第1の初期位置から現在位置までの登録画像の移動量が予め設定された第1の範囲内かどうかを判定して(ステップS30)、移動量が第1の範囲内であれば、変換手段21に平行移動量指定信号406を出力する。こうして、第1の初期位置から現在位置までの登録画像の移動量が第1の範囲内である限り、ステップS26〜S29の処理が繰り返される。
【0074】
登録画像の移動量が第1の範囲を超えたとき(ステップS30においてNO)、記憶手段91は、記憶していた移動量信号408を移動量信号409として出力する。そして、登録画像の移動量が第1の範囲を超えたとき、変換手段22は、前記第1の初期位置に移動量信号409が表す移動量を加えた位置を第2の初期位置として、画像データベース200から出力された登録画像を第2の初期位置に移動させる(ステップS31)。さらに、変換手段22は、この登録画像を平行移動量指定信号402に従って平行移動させる(ステップS4)。
【0075】
照合手段34は、画像処理手段10から出力された検査画像と変換手段22から出力された登録画像とを比較照合して、第1の実施の形態と同様に一致率403を求める(ステップS32)。なお、ここでは照合手段34から検査画像催促信号401が出力されていないので、画像処理手段10は、画像入力装置100から入力された検査画像を記憶して、そのまま出力するだけで、収縮処理は実施しない。
【0076】
ステップS6〜S11の処理は第1の実施の形態と同じである。照合手段34は、第2の初期位置から現在位置までの登録画像の移動量が予め設定された第2の範囲内かどうかを判定して(ステップS33)、移動量が第2の範囲内であれば、変換手段22に平行移動量指定信号402を出力する。このようにして、第2の初期位置から現在位置までの登録画像の移動量が第2の範囲内である限り、ステップS13,S4,S32,S6〜11の処理が繰り返される。ステップS13,S14の処理は第1の実施の形態と全く同じである。
【0077】
本実施の形態では、登録画像と検査画像の相対的な位置ずれを大まかに補正するために第1の範囲内で最大一致率を求め、この最大一致率が得られた位置を第2の初期位置として第1の範囲より小さい第2の範囲内で第1の実施の形態で説明した処理を実行するので、第1の実施の形態の照合手段30に設定される範囲と前記第1の範囲とを同じにすれば、照合手段33による比較照合では検査画像の収縮処理を省略して、収縮処理前の検査画像と登録画像とから最大一致率を求めるだけでよいので、第1の実施の形態に比べて処理時間を短縮することができる。
【0078】
なお、本実施の形態では、処理装置303の基になる構成として第1の実施の形態の処理装置300を用いているが、第2,第3の実施の形態の構成を用いてもよい。第2、第3の実施の形態の場合には、変換手段21と照合手段33と記憶手段91とを追加し、変換手段20の代わりに変換手段22を使用し、照合手段31,32の機能に照合手段34の機能を追加すればよい。
【0079】
[第5の実施の形態]
図11は本発明の第5の実施の形態となる画像照合装置の構成を示すブロック図であり、図1、図5、図7、図9と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態は、第1〜第4の実施の形態を組み合わせたものである。記憶手段92は、画像処理手段11から出力された膨張処理前及び膨張処理後の各検査画像を全て記憶し、検査画像催促信号410に応じて任意の検査画像を照合手段35に出力すると共に、検査画像催促信号401に応じて、記憶した全ての検査画像を順次出力する。
【0080】
照合手段35は、第4の実施の形態の照合手段33の機能に加えて、比較照合の前に、記憶手段92に検査画像の出力を促すべく検査画像催促信号410を出力する機能を有している。
【0081】
図12は本実施の形態の画像照合装置の照合動作を示すフローチャート図であり、図2、図6、図8、図10と同一の処理には同一の符号を付してある。ステップS1,S2,S15の処理は第2の実施の形態と全く同じである。記憶手段92は、画像処理手段11(膨張手段80)から出力された検査画像を記憶する(ステップS34)。ここでは、膨張手段80は、細線化手段70から出力された細線化処理された検査画像を記憶して、そのまま出力するだけで、膨張処理は実施しない。
【0082】
膨張手段80は、直前に記憶した検査画像に対して膨張処理を実行し、膨張処理後の検査画像を記憶すると共に記憶手段92に出力する(ステップS35)。記憶手段92は、画像処理手段11から出力された検査画像中の最小線幅が予め設定された画素数以上かどうかを判定し(ステップS36)、設定画素数以上でない場合、この検査画像を記憶する(ステップS34)。こうして、膨張処理後の検査画像の最小線幅が設定画素数以上にならない限り、ステップS34,S35の処理が繰り返され、膨張処理前(細線化処理後)及び膨張処理後の各検査画像が記憶手段92に格納される。
【0083】
ステップS26の処理は第4の実施の形態と全く同じである。照合手段35は、記憶手段92に検査画像催促信号410を出力し、これに応じて、記憶手段92は、記憶している中から任意の1枚の検査画像を照合手段35に出力する。照合手段35は、記憶手段92から出力された検査画像と変換手段21から出力された登録画像とを比較照合して一致率407を求める(ステップS37)。
【0084】
ステップS28〜S30の処理は第4の実施の形態と同様である。したがって、第1の初期位置から現在位置までの登録画像の移動量が第1の範囲内である限り、ステップS26,S37,S29の処理が繰り返される。登録画像の移動量が第1の範囲を超えたとき(ステップS30においてNO)、記憶手段91は、記憶していた移動量信号408を移動量信号409として出力する。そして、登録画像の移動量が第1の範囲を超えたとき、変換手段22は、前記第1の初期位置に移動量信号409が表す移動量を加えた位置を第2の初期位置として、画像データベース200から出力された登録画像を第2の初期位置に移動させる(ステップS31)。
【0085】
ステップS4,S22,S6,S23,S9〜S12,S14の処理は第3の実施の形態と全く同じである。こうして、本実施の形態では、第1〜第4の実施の形態の効果を同時に得ることができる。
【0086】
[第6の実施の形態]
第4、第5の実施の形態では、登録画像と検査画像の相対的な位置ずれを大まかに補正するために照合手段33,35が出力する平行移動量指定信号406と、照合領域毎に比較照合するために照合手段32,34が出力する平行移動量指定信号402の違いについて言及していないが、平行移動量指定信号406が表す1回当たりの移動量を平行移動量指定信号402が表す1回当たりの移動量より大きくしてもよい。この場合にも、画像照合装置としての構成及びその照合動作は、図9〜図12で示した通りである。
【0087】
こうして、本実施の形態では、登録画像と検査画像の相対的な位置ずれを大まかに補正するときの検査画像の1回当たりの移動量を大きくするので、変換手段21による平行移動処理の回数と照合手段33,35による比較照合の回数を削減することができ、第4、第5の実施の形態に比べて処理時間を短縮することができる。
【0088】
[第7の実施の形態]
第4、第5の実施の形態では、照合手段33,35が一致率407を計算する第2の照合領域と照合手段32,34が一致率403を計算する第1の照合領域の違いについて言及していないが、照合手段33,35に予め設定される第2の照合領域の面積を、照合手段32,34に予め設定される第1の照合領域面積より小さくしてもよい。この場合にも、画像照合装置としての構成及びその照合動作は、図9〜図12で示した通りである。
【0089】
これにより、本実施の形態では、登録画像と検査画像の相対的な位置ずれを大まかに補正するときに、比較照合する画素数を削減できるため処理時間を短縮することができる。
【0090】
[第8の実施の形態]
第1〜第7の実施の形態では、登録画像を平行移動させているが、検査画像を平行移動させてもよい。検査画像を平行移動させる場合には、登録画像の収縮処理又は膨張処理を予め実施しておくことができる。以下、このような実施の形態について説明する。図13は本実施の形態の画像照合装置の構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。
【0091】
変換手段20の動作は、平行移動処理の対象が画像入力装置100から出力された検査画像である点を除いて、第1の実施の形態と全く同じである。画像データベース201には、第1〜第7の実施の形態と同様の登録画像が蓄積されているが、この登録画像の各画素に重みWが付与されている点が第1〜第7の実施の形態と異なる。図14は本実施の形態の登録画像の1例を示す図である。
【0092】
図14において、荷重領域A,B,Cは黒画素の領域を示す。荷重領域Aは、第1〜第7の実施の形態の登録画像を画像処理手段10と同様の手法によって例えば2回収縮処理した画像に相当し、中心線に最も近い領域である。荷重領域Bは、同登録画像を例えば1回収縮処理した画像から荷重領域Aを除いた領域に相当し、中心線から若干遠い領域である。荷重領域Cは、同登録画像から荷重領域Bを除いた領域に相当し、中心線から最も遠い領域である。
【0093】
重みWは、中心線に近い荷重領域ほど値が大きくなるように付与される。例えば、図14の例では、白画素については重みW0=0が付与され、黒画素の荷重領域Cについては重みW1=1が付与され、荷重領域Bについては重みW2=2が付与され、荷重領域Aについては重みW3=3が付与されている。このように、画像データベース201には、第1〜第7の実施の形態と同様の登録画像と、この登録画像の各画素の重みWを示すデータとが格納されている。
【0094】
照合手段36は、変換手段20から出力された検査画像と画像データベース201から出力された登録画像とにおいて、同一位置の画素ごとに輝度値を比較照合して、輝度値が一致する黒画素の数を予め設定された第1の照合領域内で荷重領域A,B,C毎に集計し、集計した荷重領域毎の一致画素数から次式によって一致率403を計算する。
【0095】
Figure 0003742313
式(1)において、AAは荷重領域A内の一致画素数、ABは荷重領域B内の一致画素数、ACは荷重領域C内の一致画素数、NAは登録画像における荷重領域A内の黒画素数、NBは登録画像における荷重領域B内の黒画素数、NCは登録画像における荷重領域C内の黒画素数である。
【0096】
また、照合手段36は、照合手段30と同様に、平行移動量指定信号402を出力する。なお、本実施の形態では、登録画像を3個の荷重領域に分割しているが、荷重領域は2個以上であればよく、荷重領域が3個以外の場合でも、式(1)と同様に一致率403を計算できることは言うまでもない。
【0097】
図15は本実施の形態の画像照合装置の照合動作を示すフローチャート図であり、図2と同一の処理には同一の符号を付してある。画像データベース201は、登録画像と、この登録画像の各画素の重みWを示すデータとを照合手段36に出力する(ステップS40)。
【0098】
変換手段20は、画像入力装置100から出力された検査画像を平行移動させる(ステップS42)。照合手段36は、変換手段20から出力された検査画像と画像データベース201から出力された登録画像とを比較照合して、式(1)により一致率403を求める(ステップS43)。本実施の形態の一致率403は、第1の実施の形態の一致率平均404に相当するものであるので、演算手段40を用いる必要はない。
【0099】
最大一致率抽出手段50は、照合手段36から出力された一致率403が最大値かどうかを判定し(ステップS44)、最大値であればこの値を最大一致率405として記憶する(ステップS45)。続いて、照合手段36は、初期位置から現在位置までの検査画像の移動量が予め設定された範囲内かどうかを判定して(ステップS46)、移動量が設定された範囲内であれば、変換手段20に平行移動量指定信号402を出力する。
【0100】
変換手段20は、平行移動量指定信号402で指定された量だけ検査画像を平行移動させる(ステップS42)。こうして、初期位置から現在位置までの登録画像の移動量が予め設定された範囲内である限り、ステップS42〜S45の処理が繰り返される。
【0101】
検査画像の移動量が予め設定された範囲を超えたとき(ステップS46においてNO)、判定手段60は、第1の実施の形態と同様にステップS14の処理を行う。以上のように、本実施の形態では、各画素に重みWを付与した登録画像を予め用意しておくことにより、画像処理手段10が不要となり、収縮処理を繰り返し行う必要がなくなる。したがって、第1の実施の形態に比べて処理を高速化することができる。
【0102】
なお、本実施の形態では、登録画像を収縮させることで登録画像内の黒画素領域を複数の荷重領域に分割しているが、第2の実施の形態のように登録画像をいったん細線化してから膨張処理によって太らせることで各荷重領域を決定してもよい。また、本実施の形態の構成を第4の実施の形態に適用してもよい。
【0103】
[第9の実施の形態]
図16は本発明の第9の実施の形態となる画像照合装置の構成を示すブロック図である。第1〜第8の実施の形態で示した画像照合装置の構成はコンピュータ306で実現することができる。このコンピュータ306は、CPU500、ROM(Read Only Memory)501、RAM(Random Access Memory )502、フレキシブルディスク装置等の補助記憶装置503、ハードディスク装置等の大容量の補助記憶装置504、映像出力のためのディスプレイ装置(不図示)とのインタフェースとなるインタフェース装置505、キーボード(不図示)とのインタフェースとなるインタフェース装置506、画像入力装置100とのインタフェースとなるインタフェース装置507といった構成を有している。
【0104】
画像データベース200,201は、RAM502あるいは補助記憶装置504で実現することができる。図16の装置において、本発明の画像照合方法を実現させるためのプログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM、メモリカード等の記録媒体に記録された状態で提供される。この記録媒体をコンピュータ306の補助記憶装置503に挿入すると、媒体に記録されたプログラムが読み取られる。そして、CPU500は、読み込んだプログラムをRAM502あるいは補助記憶装置504に書き込み、このプログラムに従って第1〜第8の実施の形態で説明したような処理を実行する。こうして、第1〜第8の実施の形態と同様の処理を実現することができる。
【0105】
なお、以上の第1〜第9の実施の形態では、照合する画像が指紋画像である場合について説明したが、動物の鼻紋や虹彩やテクスチャーパターンなどのように周期性をもつ画像であれば、本発明を適用することができる。
【0106】
また、第1〜第9の実施の形態では、黒画素を用いて一致画素数をカウントしているが、白画素を用いて一致画素数をカウントしてもよい。また、第1〜第9の実施の形態では、登録画像と検査画像を2値画像としているが、2値化処理する前の例えば256階調の濃淡画像を用いてもよい。この場合には、検査画像と登録画像の輝度値の差が所定の範囲内にある画素を一致画素とすればよい。
【0107】
また、変換手段20〜22は、検査画像と登録画像の位置ずれを補正するために検査画像又は登録画像を平行移動させているが、検査画像又は登録画像を回転させてもよく、平行移動と回転の両方を実行してもよい。平行移動と回転の両方を実行する場合には、位置ずれだけでなく角度ずれも補正することができる。平行移動と回転の両方を実行する場合には、例えば検査画像又は登録画像を一定角度だけ回転させた後、前記のように検査画像又は登録画像の平行移動を繰り返し、平行移動量の合計が予め設定された範囲を超えた時点で、再び検査画像又は登録画像を一定角度だけ回転させ、検査画像又は登録画像の平行移動を繰り返すといった処理を行えばよい。
【0108】
ただし、平行移動と回転の両方を実行する場合には、平行移動量と回転角度のそれぞれの範囲を照合手段30〜36に設定する必要がある。照合手段30〜36は、第1または第2の初期位置から現在位置までの登録画像の移動量が予め設定された平行移動量の範囲内であれば、検査画像の1回当たりの移動量を指定する平行移動量指定信号402,406を出力し、第1または第2の初期位置から現在位置までの検査画像の回転角度が予め設定された回転角度の範囲内であれば、検査画像の1回当たりの回転角度を指定する回転角度指定信号を出力する。回転だけを行う場合には、回転角度指定信号を出力する。
【0109】
変換手段20〜22は、平行移動量指定信号402,406に従って検査画像又は登録画像を平行移動させ、回転角度指定信号に従って検査画像又は登録画像を回転させる。また、平行移動と回転の両方を実行する場合、照合手段33は、第1の初期位置から現在位置までの検査画像又は登録画像の移動量を表す移動量信号408と、第1の初期位置から現在位置までの検査画像又は登録画像の回転角度を表す角度信号とを出力し、記憶手段91は、一致率407が最大となるとき照合手段33から出力されている移動量信号408と角度信号とを記憶して変換手段22に出力する。
【0110】
また、第1〜第9の実施の形態では、検査画像と登録画像が同一かどうかを判定するのに最大一致率のみを用いているが、最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いるようにすればよい。
最大一致率及び最小一致率の両方を用いる方法としては、一致率平均404(第8の実施の形態では一致率403)から抽出手段によって最大一致率及び最小一致率を求め、この最大一致率と最小一致率との差分である一致率差分を求め、この一致率差分が予め設定されたしきい値以上かどうかを判定手段で判定して、一致率差分がしきい値以上の場合に検査画像と登録画像が同一であると判定する方法がある。この方法によれば、本人照合と他人照合の間で判定指標の差を拡大することができるので、照合精度をさらに向上させることができる。
【0111】
また、最大一致率を最小一致率で割った商を抽出手段で求め、この商が予め設定されたしきい値以上かどうかを判定手段で判定して、商がしきい値以上の場合に検査画像と登録画像が同一であると判定してもよい。この方法によれば、最小一致率が最大一致率に対して2桁以上小さい場合に、本人照合と他人照合の間で判定指標の差を拡大することができるので、照合精度をさらに向上させることができる。
【0112】
また、最大一致率が予め設定された第1のしきい値以上で、かつ最小一致率が予め設定された第2のしきい値(第1のしきい値≧第2のしきい値)より小さい場合に検査画像と登録画像が同一であると判定してもよい。この方法によれば、しきい値設定が可能な一致率の範囲を拡大することができるので、照合精度をさらに向上させることができる。
【0113】
また、最小一致率が予め設定されたしきい値より小さい場合に検査画像と登録画像が同一であると判定してもよい。この方法によれば、最大一致率抽出処理を削減することで処理を簡易にできるため、処理時間を短縮することができる。
【0114】
【発明の効果】
本発明によれば、第1の変換手段により第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行することで、第1の画像と第2の画像の位置ずれを補正しつつ、この第1の変換手段の毎回の処理毎に、収縮処理前(膨張処理前)及び収縮処理後(膨張処理後)の複数の第1の画像と第2の画像とを比較照合してそれぞれ一致率を求め、これら一致率の平均を求めるようにしたことにより、第1の画像と一致しない第2の画像に比べて、第1の画像と同一である可能性が高い第2の画像(収縮処理した第1の画像又は細線化処理のみを施した膨張処理前の第1の画像と比較照合しても、一致画素が得られる画像)の方が一致率がより大きくなるようにすることができるので、本人照合と他人照合の間で判定指標の差を拡大することができ、照合精度を向上させることができる。
【0115】
また、第1の記憶手段を設けることにより、収縮処理前(膨張処理前)及び収縮処理後(膨張処理後)の各第1の画像を第1の記憶手段に格納しておくので、第1の変換手段の処理を行う度に、第1の画像に対する収縮処理又は膨張処理を行う必要がなくなる。したがって、画像処理の頻度を低減することができるので、処理を高速化することができる。
【0116】
また、各画素に重みを付与した第1の画像を予め用意しておき、パターンの中心線に近い領域ほど値が大きくなるように重みを設定して、第1の画像と第2の画像の同一位置・同一輝度の一致画素数と重みとから重み付け平均演算により一致率を求めることにより、第1の画像と一致しない第2の画像に比べて、第1の画像と同一である可能性が高い第2の画像の方が一致率がより大きくなるようにすることができるので、本人照合と他人照合の間で判定指標の差を拡大することができ、照合精度を向上させることができる。また、比較照合時に、第1の画像の収縮処理又は膨張処理を行う必要がなくなるので、処理を高速化することができる。
【0117】
また、第2の変換手段、第2の照合手段及び第2の記憶手段を設け、第1の変換手段に予め設定される範囲を第2の変換手段に予め設定される範囲よりも小さくし、第1の変換手段が、第2の記憶手段で記憶された平行移動量、回転角度または平行移動量及び回転角度を第1の初期位置に加えた位置を第2の初期位置として、この第2の初期位置に第2の画像を移動させた上で、この第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を実行することにより、第1の画像と第2の画像の相対的な位置ずれを大まかに補正するための第2の変換手段、第2の照合手段及び第2の記憶手段では最大一致率だけを求めればよいので、処理時間を短縮することができる。
【0118】
また、第2の変換手段が第2の画像に対して実行する1回当たりの平行移動量、回転角度又は平行移動量及び回転角度を、第1の変換手段が第2の画像に対して実行する1回当たりの平行移動量、回転角度又は平行移動量及び回転角度よりも大きくすることにより、第1の画像と第2の画像の位置ずれを大まかに補正するときの第2の画像の1回当たりの移動量を大きくするので、第2の変換手段による平行移動処理の回数と第2の照合手段による比較照合の回数を削減することができ、処理時間を短縮することができる。
【0119】
また、第2の照合手段が一致率を求める照合領域の面積を、第1の照合手段が一致率を求める照合領域の面積よりも小さくすることにより、第1の画像と第2の画像の相対的な位置ずれを大まかに補正するときに、比較照合する画素数を削減することができるので、処理時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態となる画像照合装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の第1の実施における画像照合装置の照合動作を示すフローチャート図である。
【図3】 収縮処理前の検査画像と収縮処理後の検査画像の1例を示す図である。
【図4】 本発明の第1の実施の形態において検査画像と登録画像とを比較照合する様子を示す模式図である。
【図5】 本発明の第2の実施の形態となる画像照合装置の構成を示すブロック図である。
【図6】 本発明の第2の実施における画像照合装置の照合動作を示すフローチャート図である。
【図7】 本発明の第3の実施の形態となる画像照合装置の構成を示すブロック図である。
【図8】 本発明の第3の実施の形態となる画像照合装置の照合動作を示すフローチャート図である。
【図9】 本発明の第4の実施の形態となる画像照合装置の構成を示すブロック図である。
【図10】 本発明の第4の実施の形態となる画像照合装置の照合動作を示すフローチャート図である。
【図11】 本発明の第5の実施の形態となる画像照合装置の構成を示すブロック図である。
【図12】 本発明の第5の実施の形態となる画像照合装置の照合動作を示すフローチャート図である。
【図13】 本発明の第8の実施の形態となる画像照合装置の構成を示すブロック図である。
【図14】 本発明の第8の実施の形態における登録画像の1例を示す図である。
【図15】 本発明の第8の実施の形態となる画像照合装置の照合動作を示すフローチャート図である。
【図16】 本発明の第9の実施の形態となる画像照合装置の構成を示すブロック図である。
【図17】 従来の指紋照合装置の構成を示すブロック図である。
【図18】 図17の指紋照合装置の照合動作を示すフローチャート図である。
【図19】 従来の指紋照合装置の問題を説明するための指紋の拡大模式図である。
【符号の説明】
100…画像入力装置、200、201…画像データベース、300、301、302、303、304、305…処理装置、10、11…画像処理手段、20、21、22…変換手段、30、31、32、33、34、35、36…照合手段、40…演算手段、50…最大一致率抽出手段、60…判定手段、70…細線化手段、80…膨張手段、90、91、92…記憶手段。

Claims (28)

  1. 第1の画像と第2の画像が同一かどうかを判定する画像照合装置において、
    第1の画像に対して収縮処理を繰り返し実行し、収縮処理前及び収縮処理後の第1の画像を順次出力する画像処理手段と、
    第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手段と、
    前記画像処理手段の毎回の処理毎に前記収縮処理前又は前記収縮処理後の第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して一致率を求める第1の照合手段と、
    前記第1の変換手段の毎回の処理毎に、前記第1の照合手段が前記画像処理手段の毎回の処理毎に求めた前記一致率の平均値である一致率平均を求める演算手段と、
    この演算手段が前記第1の変換手段の毎回の処理毎に求めた前記一致率平均の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求める抽出手段と、
    この抽出手段から出力された最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手段とを備えることを特徴とする画像照合装置。
  2. 第1の画像と第2の画像が同一かどうかを判定する画像照合装置において、
    第1の画像に対して細線化処理を実行して、細線化処理後の第1の画像に対して膨張処理を繰り返し実行し、膨張処理前及び膨張処理後の第1の画像を順次出力する画像処理手段と、
    第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手段と、
    前記画像処理手段の毎回の処理毎に前記膨張処理前又は前記膨張処理後の第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して一致率を求める第1の照合手段と、
    前記第1の変換手段の毎回の処理毎に、前記第1の照合手段が前記画像処理手段の毎回の処理毎に求めた前記一致率の平均値である一致率平均を求める演算手段と、
    この演算手段が前記第1の変換手段の毎回の処理毎に求めた前記一致率平均の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求める抽出手段と、
    この抽出手段から出力された最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手段とを備えることを特徴とする画像照合装置。
  3. 第1の画像と第2の画像が同一かどうかを判定する画像照合装置において、
    第1の画像に対して収縮処理を繰り返し実行し、収縮処理前及び収縮処理後の第1の画像を順次出力する画像処理手段と、
    第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手段と、
    前記画像処理手段から出力される前記収縮処理前及び前記収縮処理後の第1の画像を記憶する第1の記憶手段と、
    この第1の記憶手段に記憶された第1の画像毎に、この第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して一致率を求める第1の照合手段と、
    前記第1の変換手段の毎回の処理毎に、前記第1の照合手段が前記第1の画像毎に求めた前記一致率の平均値である一致率平均を求める演算手段と、
    この演算手段が前記第1の変換手段の毎回の処理毎に求めた前記一致率平均の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求める抽出手段と、
    この抽出手段から出力された最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手段とを備えることを特徴とする画像照合装置。
  4. 第1の画像と第2の画像が同一かどうかを判定する画像照合装置において、
    第1の画像に対して細線化処理を実行して、細線化処理後の第1の画像に対して膨張処理を繰り返し実行し、膨張処理前及び膨張処理後の第1の画像を順次出力する画像処理手段と、
    第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手段と、
    前記画像処理手段から出力される前記膨張処理前及び前記膨張処理後の第1の画像を記憶する第1の記憶手段と、
    この第1の記憶手段に記憶された第1の画像毎に、この第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して一致率を求める第1の照合手段と、
    前記第1の変換手段の毎回の処理毎に、前記第1の照合手段が前記第1の画像毎に求めた前記一致率の平均値である一致率平均を求める演算手段と、
    この演算手段が前記第1の変換手段の毎回の処理毎に求めた前記一致率平均の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求める抽出手段と、
    この抽出手段から出力された最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手段とを備えることを特徴とする画像照合装置。
  5. 第1の画像と第2の画像が同一かどうかを判定する画像照合装置において、
    第1の画像に対して収縮処理を繰り返し実行して前記第1の画像を複数の荷重領域に分割するか、あるいは第1の画像に対して細線化処理を実行して、細線化処理後の第1の画像に対して膨張処理を繰り返し実行して前記第1の画像を複数の荷重領域に分割し、パターンの中心線に近い前記荷重領域ほど重みが大きくなるように前記第1の画像の画素毎に付与された重みを示すデータと、前記第1の画像とを記憶する画像蓄積手段と、
    第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手段と、
    この第1の変換手段の毎回の処理毎に、前記第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して、前記重みに基づく重み付け平均演算により一致率を求める第1の照合手段と、
    この第1の照合手段が前記第1の変換手段の毎回の処理毎に求めた前記一致率の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求める抽出手段と、
    この抽出手段から出力された最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手段とを備えることを特徴とする画像照合装置。
  6. 請求項1−5の何れかに記載の画像照合装置において、
    第1の初期位置にある前記第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第2の変換手段と、
    この第2の変換手段の毎回の処理毎に、前記第2の変換手段から出力される第2の画像と前記第1の画像とを比較照合して一致率を求める第2の照合手段と、
    この第2の照合手段から出力された一致率が最大となるとき、前記第1の初期位置から現在位置までの前記第2の画像の平行移動量、回転角度又は平行移動量及び回転角度の両方を記憶する第2の記憶手段とをさらに備え、
    前記第1の変換手段は、前記第2の記憶手段で記憶された平行移動量、回転角度又は平行移動量及び回転角度を前記第1の初期位置に加えた位置を第2の初期位置として、この第2の初期位置に前記第2の画像を移動させた上で、この第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を実行することを特徴とする画像照合装置。
  7. 請求項6記載の画像照合装置において、
    前記第1の変換手段に予め設定される範囲を、前記第2の変換手段に予め設定される範囲よりも小さくすることを特徴とする画像照合装置。
  8. 請求項6記載の画像照合装置において、
    前記第2の変換手段が前記第2の画像に対して実行する1回当たりの平行移動量、回転角度又は平行移動量及び回転角度を、前記第1の変換手段が前記第2の画像に対して実行する1回当たりの平行移動量、回転角度又は平行移動量及び回転角度よりも大きくすることを特徴とする画像照合装置。
  9. 請求項6記載の画像照合装置において、
    前記第2の照合手段が一致率を求める照合領域の面積を、前記第1の照合手段が一致率を求める照合領域の面積よりも小さくすることを特徴とする画像照合装置。
  10. 第1の画像と第2の画像が同一かどうかを判定する画像照合方法において、
    第1の画像に対して収縮処理を繰り返し実行し、収縮処理前及び収縮処理後の第1の画像を順次出力する画像処理手順と、
    第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手順と、
    前記画像処理手順の毎回の処理毎に前記収縮処理前又は前記収縮処理後の第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して一致率を求めてメモリに格納する第1の照合手順と、
    前記第1の変換手順の毎回の処理毎に、前記画像処理手順の毎回の処理毎に求めた前記一致率の平均値である一致率平均を求めてメモリに格納する演算手順と、
    前記第1の変換手順の毎回の処理毎に求めた前記一致率平均の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求めてメモリに格納する抽出手順と、
    前記最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手順とを実行することを特徴とする画像照合方法。
  11. 第1の画像と第2の画像が同一かどうかを判定する画像照合方法において、
    第1の画像に対して細線化処理を実行して、細線化処理後の第1の画像に対して膨張処理を繰り返し実行し、膨張処理前及び膨張処理後の第1の画像を順次出力する画像処理手順と、
    第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手順と、
    前記画像処理手順の毎回の処理毎に前記膨張処理前又は前記膨張処理後の第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して一致率を求めてメモリに格納する第1の照合手順と、
    前記第1の変換手順の毎回の処理毎に、前記画像処理手順の毎回の処理毎に求めた前記一致率の平均値である一致率平均を求めてメモリに格納する演算手順と、
    前記第1の変換手順の毎回の処理毎に求めた前記一致率平均の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求めてメモリに格納する抽出手順と、
    前記最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手順とを実行することを特徴とする画像照合方法。
  12. 第1の画像と第2の画像が同一かどうかを判定する画像照合方法において、
    第1の画像に対して収縮処理を繰り返し実行し、収縮処理前及び収縮処理後の第1の画像を順次出力する画像処理手順と、
    第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手順と、
    前記収縮処理前及び前記収縮処理後の第1の画像をメモリに格納する第1の記憶手順と、
    この第1の記憶手順で記憶された第1の画像毎に、この第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して一致率を求めてメモリに格納する第1の照合手順と、
    前記第1の変換手順の毎回の処理毎に、前記第1の画像毎に求めた前記一致率の平均値である一致率平均を求めてメモリに格納する演算手順と、
    前記第1の変換手順の毎回の処理毎に求めた前記一致率平均の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求めてメモリに格納する抽出手順と、
    前記最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手順とを実行することを特徴とする画像照合方法。
  13. 第1の画像と第2の画像が同一かどうかを判定する画像照合方法において、
    第1の画像に対して細線化処理を実行して、細線化処理後の第1の画像に対して膨張処理を繰り返し実行し、膨張処理前及び膨張処理後の第1の画像を順次出力する画像処理手順と、
    第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手順と、
    前記膨張処理前及び前記膨張処理後の第1の画像をメモリに格納する第1の記憶手順と、
    この第1の記憶手順で記憶された第1の画像毎に、この第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して一致率を求めてメモリに格納する第1の照合手順と、
    前記第1の変換手順の毎回の処理毎に、前記第1の画像毎に求めた前記一致率の平均値である一致率平均を求めてメモリに格納する演算手順と、
    前記第1の変換手順の毎回の処理毎に求めた前記一致率平均の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求めてメモリに格納する抽出手順と、
    前記最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手順とを実行することを特徴とする画像照合方法。
  14. 第1の画像と第2の画像が同一かどうかを判定する画像照合方法において、
    第1の画像に対して収縮処理を繰り返し実行して前記第1の画像を複数の荷重領域に分割するか、あるいは第1の画像に対して細線化処理を実行して、細線化処理後の第1の画像に対して膨張処理を繰り返し実行して前記第1の画像を複数の荷重領域に分割し、パターンの中心線に近い前記荷重領域ほど重みが大きくなるように前記第1の画像の画素毎に付与された重みを示すデータと、前記第1の画像とをメモリに格納する画像蓄積手順と、
    第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手順と、
    この第1の変換手順の毎回の処理毎に、前記第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して、前記重みに基づく重み付け平均演算により一致率を求めてメモリに格納する第1の照合手順と、
    前記第1の変換手順の毎回の処理毎に求めた前記一致率の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求めてメモリに格納する抽出手順と、
    この抽出手順から出力された最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手順とを実行することを特徴とする画像照合方法。
  15. 請求項10−14の何れかに記載の画像照合方法において、
    各手順の前に、第1の初期位置にある前記第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第2の変換手順と、
    この第2の変換手順の毎回の処理毎に、前記第2の変換手順から出力される第2の画像と前記第1の画像とを比較照合して一致率を求めてメモリに格納する第2の照合手順と、
    この第2の照合手順から出力された一致率が最大となるとき、前記第1の初期位置から現在位置までの前記第2の画像の平行移動量、回転角度又は平行移動量及び回転角度の両方をメモリに格納する第2の記憶手順とを実行し、
    前記第1の変換手順は、前記第2の記憶手順で記憶された平行移動量、回転角度又は平行移動量及び回転角度を前記第1の初期位置に加えた位置を第2の初期位置として、この第2の初期位置に前記第2の画像を移動させた上で、この第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を実行することを特徴とする画像照合方法。
  16. 請求項15記載の画像照合方法において、
    前記第1の変換手順で予め設定される範囲を、前記第2の変換手順で予め設定される範囲よりも小さくすることを特徴とする画像照合方法。
  17. 請求項15記載の画像照合方法において、
    前記第2の変換手順で前記第2の画像に対して実行する1回当たりの平行移動量、回転角度又は平行移動量及び回転角度を、前記第1の変換手順で前記第2の画像に対して実行する1回当たりの平行移動量、回転角度又は平行移動量及び回転角度よりも大きくすることを特徴とする画像照合方法。
  18. 請求項15記載の画像照合方法において、
    前記第2の照合手順で一致率を求める照合領域の面積を、前記第1の照合手順で一致率を求める照合領域の面積よりも小さくすることを特徴とする画像照合方法。
  19. 第1の画像と第2の画像が同一かどうかを判定する画像照合プログラムにおいて、
    第1の画像に対して収縮処理を繰り返し実行し、収縮処理前及び収縮処理後の第1の画像を順次出力する画像処理手順と、
    第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手順と、
    前記画像処理手順の毎回の処理毎に前記収縮処理前又は前記収縮処理後の第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して一致率を求めてメモリに格納する第1の照合手順と、
    前記第1の変換手順の毎回の処理毎に、前記画像処理手順の毎回の処理毎に求めた前記一致率の平均値である一致率平均を求めてメモリに格納する演算手順と、
    前記第1の変換手順の毎回の処理毎に求めた前記一致率平均の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求めてメモリに格納する抽出手順と、
    前記最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする画像照合プログラム。
  20. 第1の画像と第2の画像が同一かどうかを判定する画像照合プログラムにおいて、
    第1の画像に対して細線化処理を実行して、細線化処理後の第1の画像に対して膨張処理を繰り返し実行し、膨張処理前及び膨張処理後の第1の画像を順次出力する画像処理手順と、
    第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手順と、
    前記画像処理手順の毎回の処理毎に前記膨張処理前又は前記膨張処理後の第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して一致率を求めてメモリに格納する第1の照合手順と、
    前記第1の変換手順の毎回の処理毎に、前記画像処理手順の毎回の処理毎に求めた前記一致率の平均値である一致率平均を求めてメモリに格納する演算手順と、
    前記第1の変換手順の毎回の処理毎に求めた前記一致率平均の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求めてメモリに格納する抽出手順と、
    前記最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする画像照合プログラム。
  21. 第1の画像と第2の画像が同一かどうかを判定する画像照合プログラムにおいて、
    第1の画像に対して収縮処理を繰り返し実行し、収縮処理前及び収縮処理後の第1の画像を順次出力する画像処理手順と、
    第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手順と、
    前記収縮処理前及び前記収縮処理後の第1の画像をメモリに格納する第1の記憶手順と、
    この第1の記憶手順で記憶された第1の画像毎に、この第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して一致率を求めてメモリに格納する第1の照合手順と、
    前記第1の変換手順の毎回の処理毎に、前記第1の画像毎に求めた前記一致率の平均値である一致率平均を求めてメモリに格納する演算手順と、
    前記第1の変換手順の毎回の処理毎に求めた前記一致率平均の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求めてメモリに格納する抽出手順と、
    前記最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする画像照合プログラム。
  22. 第1の画像と第2の画像が同一かどうかを判定する画像照合プログラムにおいて、
    第1の画像に対して細線化処理を実行して、細線化処理後の第1の画像に対して膨張処理を繰り返し実行し、膨張処理前及び膨張処理後の第1の画像を順次出力する画像処理手順と、
    第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手順と、
    前記膨張処理前及び前記膨張処理後の第1の画像をメモリに格納する第1の記憶手順と、
    この第1の記憶手順で記憶された第1の画像毎に、この第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して一致率を求めてメモリに格納する第1の照合手順と、
    前記第1の変換手順の毎回の処理毎に、前記第1の画像毎に求めた前記一致率の平均値である一致率平均を求めてメモリに格納する演算手順と、
    前記第1の変換手順の毎回の処理毎に求めた前記一致率平均の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求めてメモリに格納する抽出手順と、
    前記最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする画像照合プログラム。
  23. 第1の画像と第2の画像が同一かどうかを判定する画像照合プログラムにおいて、
    第1の画像に対して収縮処理を繰り返し実行して前記第1の画像を複数の荷重領域に分割するか、あるいは第1の画像に対して細線化処理を実行して、細線化処理後の第1の画像に対して膨張処理を繰り返し実行して前記第1の画像を複数の荷重領域に分割し、パタ ーンの中心線に近い前記荷重領域ほど重みが大きくなるように前記第1の画像の画素毎に付与された重みを示すデータと、前記第1の画像とをメモリに格納する画像蓄積手順と、
    第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第1の変換手順と、
    この第1の変換手順の毎回の処理毎に、前記第1の画像と前記処理後の第2の画像とを比較照合して、前記重みに基づく重み付け平均演算により一致率を求めてメモリに格納する第1の照合手順と、
    前記第1の変換手順の毎回の処理毎に求めた前記一致率の中から最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を求めてメモリに格納する抽出手順と、
    この抽出手順から出力された最大一致率又は最小一致率の少なくとも一方を用いて前記第1の画像と前記第2の画像が同一かどうかを判定する判定手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする画像照合プログラム。
  24. 請求項19−23の何れかに記載の画像照合プログラムにおいて、
    各手順の前に、第1の初期位置にある前記第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を予め設定された範囲内で一定量毎に繰り返し実行し、処理後の第2の画像を出力する第2の変換手順と、
    この第2の変換手順の毎回の処理毎に、前記第2の変換手順から出力される第2の画像と前記第1の画像とを比較照合して一致率を求めてメモリに格納する第2の照合手順と、
    この第2の照合手順から出力された一致率が最大となるとき、前記第1の初期位置から現在位置までの前記第2の画像の平行移動量、回転角度又は平行移動量及び回転角度の両方をメモリに格納する第2の記憶手順とをコンピュータに実行させ、
    前記第1の変換手順は、前記第2の記憶手順で記憶された平行移動量、回転角度又は平行移動量及び回転角度を前記第1の初期位置に加えた位置を第2の初期位置として、この第2の初期位置に前記第2の画像を移動させた上で、この第2の画像に対して平行移動処理及び回転処理のうち少なくとも1つの処理を実行することを特徴とする画像照合プログラム。
  25. 請求項24記載の画像照合プログラムにおいて、
    前記第1の変換手順で予め設定される範囲を、前記第2の変換手順で予め設定される範囲よりも小さくすることを特徴とする画像照合プログラム。
  26. 請求項24記載の画像照合プログラムにおいて、
    前記第2の変換手順で前記第2の画像に対して実行する1回当たりの平行移動量、回転角度又は平行移動量及び回転角度を、前記第1の変換手順で前記第2の画像に対して実行する1回当たりの平行移動量、回転角度又は平行移動量及び回転角度よりも大きくすることを特徴とする画像照合プログラム。
  27. 請求項24記載の画像照合プログラムにおいて、
    前記第2の照合手順で一致率を求める照合領域の面積を、前記第1の照合手順で一致率を求める照合領域の面積よりも小さくすることを特徴とする画像照合プログラム。
  28. 請求項19−27の何れかに記載の画像照合プログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
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