JP2004171307A - 指紋認証装置及び方法、並びに、認証装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】指紋認証装置1は、指紋を検出する指紋センサ2を備えている。指紋センサ2は、例えばマトリクス状に配設された感知素子から得られた感知信号に基づき、検出面3に置かれた物質の表面の凹凸の模様の2次元のイメージを生成し、その2次元イメージを指紋データとして出力する。さらに、指紋センサ2は、検出面3が一定の圧力で押されるまでの、感知素子の感知信号を一定時間検出して、時系列のモーションデータとして出力する。指紋認証装置1は、指紋データ及びモーションデータの照合を行って、本人認証を行う。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、人間の生体的な特徴や行動上の特徴を利用して、本人であれば本人であると認証し、且つ、本人以外の人(又は物質)であれば拒否をするという本人認証を行う認証装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
人間の指の第1関節より先端側の内側部分の表面に形成されている渦状の凹凸の模様(指紋)を識別して、本人認証を行う指紋認証装置がある。指紋認証装置には、指紋センサが設けられ、その指紋センサによって指紋を検出している。指紋センサには、例えば、指の先端の内側部分を検出面に置いたときにおける検出面上の各点の静電容量を感知して指紋を検出する静電容量検出型指紋センサ(例えば特許文献1参照。)、指の先端の内側部分を検出面に置いたときにおける検出面上の各点の圧力を感知して指紋を検出する圧力検出型指紋センサ、又は、指の先端の内側部分を検出面に置いたときにおける検出面上の各点からの反射光を感知して指紋を検出する光検出型指紋センサ等がある。指紋認証装置は、これらのセンサにより検出された指紋と、予め登録してある指紋とを照合することによって、本人認証を行う。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−197135号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、指紋認証装置は、指紋センサの検出精度に限界があること、環境や状況又は本人のコンディション等の違いにより同一の人物の指紋であっても指紋センサの検出出力がその時々により異なってしまうこと等の理由から、100%の精度で本人認証を行うことは困難である。
【0005】
しかしながら、指紋認証装置は、その機能の本質的な要請から、本人認証の確実性を100%に近づけるための精度向上が常に求められる。つまり、指紋認証装置では、本人の指紋であれば本人であると認証し、且つ、本人以外の指紋(又は物質)であれば拒否をする精度の向上が常に求められる。
【0006】
本発明は、このような実状に鑑みて提案されたものであり、指紋認証とともに用いることによって本人認証の精度を向上させることができる認証装置及び認証方法、並びに、この認証装置が適用された指紋認証装置及び指紋認証方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる指紋認証装置は、検出面に対して被検出物が置かれ、当該検出面に対して置かれた当該被検出物の表面の凹凸の模様を検出するセンサと、上記被検出物が上記検出面に対して置かれる際の上記センサにより検出された当該被検出物の表面の凹凸の模様の出力レベルの時間変化に基づき、当該被検出物の動作特徴を検出する動作特徴検出手段と、指を上記検出面に置いたときにおける上記動作特徴及び指紋が、ユーザ毎に登録されている登録情報記憶手段と、上記センサの検出面に対して被検出物が置かれたときに、上記動作特徴検出手段により検出された被検出物の動作特徴と上記登録情報記憶手段に登録されている動作特徴とを照合するとともに、上記センサにより検出された被検出物の表面の凹凸の模様と上記登録情報記憶手段に登録されている指紋とを照合して、上記被検出物を置いたユーザの本人認証を行う認証手段とを備える。
【0008】
また、本発明にかかる指紋認証方法は、検出面に対して置かれた被検出物の表面の凹凸の模様を検出するセンサによって、指紋を利用した本人認証を行う指紋認証方法であって、指を上記検出面に置いたときの上記センサにより検出された当該被検出物の表面の凹凸の模様の出力レベルの時間変化に基づき生成された動作特徴並びに当該指の指紋を、予めユーザ毎に登録しておき、検出面に対して被検出物が置かれたときに、当該被検出物の動作特徴と登録されている動作特徴とを照合するとともに、検出された被検出物の表面の凹凸の模様と登録されている指紋とを照合して、上記被検出物を置いたユーザの本人認証を行うことを特徴とする。
【0009】
以上の本発明の指紋認証装置及び方法では、センサの検出面に対して指等の被検出物が置かれたときに、当該被検出物の動作特徴と登録されている動作特徴とを照合するとともに、検出された被検出物の表面の凹凸の模様と登録されている指紋とを照合して、上記被検出物を置いたユーザの本人認証を行う。
【0010】
本発明にかかる認証装置は、検出面に対して被検出物が置かれ、当該検出面に対して置かれた当該被検出物の表面の凹凸の模様を検出するセンサと、上記被検出物が上記検出面に対して置かれる際の上記センサにより検出された当該被検出物の表面の凹凸の模様の出力レベルの時間変化に基づき、当該被検出物の動作特徴を検出する動作特徴検出手段と、指を上記検出面に置いたときにおける上記動作特徴がユーザ毎に登録されている登録情報記憶手段と、上記センサの検出面に対して被検出物が置かれたときに、上記動作特徴検出手段により検出された被検出物の動作特徴と、上記登録情報記憶手段に登録されている動作特徴と照合して、上記被検出物を置いたユーザの本人認証を行う認証手段とを備える。
【0011】
また、本発明にかかる認証方法は、検出面に対して置かれた被検出物の表面の凹凸の模様を検出するセンサによって、本人認証を行う認証方法であって、指を上記検出面に置いたときの上記センサにより検出された当該被検出物の表面の凹凸の模様の出力レベルの時間変化に基づき生成された動作特徴を、予めユーザ毎に登録しておき、検出面に対して被検出物が置かれたときに、当該被検出物の動作特徴と登録されている動作特徴とを照合して、上記被検出物を置いたユーザの本人認証を行うことを特徴とする。
【0012】
以上の認証装置及び方法では、センサの検出面に対して指等の被検出物が置かれたときに、当該被検出物の動作特徴と登録されている動作特徴とを照合して、上記被検出物を置いたユーザの本人認証を行う。
【0013】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の実施の形態について説明をする前に、指紋認証時の人間の指の動作について説明をする。
【0014】
指紋認証装置1は、図1に示すように、人間の指の第1関節より先端側の内側部分の表面に形成されている渦状の凹凸の模様(指紋)を検出する指紋センサ2を備えている。指紋センサ2は、本人認証を行う人の指の第1関節より先端側の内側部分が置かれる検出面3を有している。検出面3には、指紋の凹凸のピッチよりも充分に細かいピッチで例えばマトリクス状に配置された複数の感知素子が設けられている。各感知素子は、例えば、静電容量、圧力又は反射光量等を感知し、検出面3からその検出面3に置かれた物質までの距離に応じた感知出力レベルを出力する。指紋センサ2は、各感知素子から得られた感知出力レベルに基づき、検出面3に置かれた物質の表面の凹凸の模様の2次元のイメージを生成し、その2次元イメージを指紋データとして出力する。
【0015】
このような指紋認証装置1では、検出面3に対して指が置かれ、且つ、その検出面3に対して一定の圧力が加わっている状態のときに、指紋センサ2がその検出面3に置かれた指の指紋データを検出する。指紋認証装置1は、指紋センサ2により検出された指紋データと、予め登録してある指紋データとを照合して、本人認証を行う。
【0016】
ところで、指紋認証装置1により指紋認証を行う際において、指紋センサ2により指紋データの検出が開始されるまで、つまり、指の先端により検出面3が一定の圧力で押されるまでの、指の動作は、次のようになる。
【0017】
指の先端が指紋認証装置1の遠方から検出面3に徐々に近づけられていき、指の先端の内側部分の一部が検出面3に接触する。続いて、検出面3に指の先端の内側部分の一部が接触してから徐々に他の部分も接触していき、一定時間後に指の先端の内側部分のほぼ全面が検出面3に対して押し付けられる。そして、指により、検出面3が一定の圧力で押された状態となる。
【0018】
このように、指が一定の圧力で検出面3を押した状態となった後に、指紋認証装置1が指紋を検出する。
【0019】
ここで、本発明者は、指紋認証装置1により指紋認証を行う際において、指紋データの検出が開始されるまで、つまり、指の先端により検出面3が一定の圧力で押されるまでの、検出面3上の各位置の感知素子の感知出力レベルを観察した。そうすると、各感知素子の感知出力レベルは、初期状態のレベル(検出面3に何も置かれていなく且つ近接もしていないときのレベル)から、徐々に上昇していった。そして、検出面3が指の先端の内側部分によって一定の圧力で押された状態となると、各感知素子の感知出力レベルは、一定の値で変動しなくなり、飽和した。また、感知出力レベル及びその時間変化量は、感知素子毎に異なっていた。
【0020】
さらに、本発明者は、以上のような各感知素子の感知出力レベルの特性の観察を、不特定多数の人に対して行った。そうしたところ、各感知素子の感知出力レベルの特性が、個人毎に異なっていた。つまり、本発明者は、検出面に対して指を置く際における、指の先端により検出面3が一定の圧力で押されるまでの各感知素子の出力特性に、個人毎の動作特徴があることを見出した。
【0021】
本発明者は、以上のような個人毎の動作特徴を利用した発明を行った。
【0022】
以下、本発明の実施の形態として、本発明を適用した指紋認証装置について図面を参照しながら詳細に説明する。
図2に、本発明の実施の形態の指紋認証装置10の外観図を示す。
【0023】
指紋認証装置10は、図2に示すように、筐体11上に平面状の検出面13が露出するように設けられた指紋センサ12を備えている。指紋センサ12は、検出面13上に置かれた指の指紋を検出するセンサである。
【0024】
指紋認証装置10に適用される指紋センサ12は、例えば静電容量方式によって指紋の2次元イメージを検出するセンサである。静電容量方式の指紋センサ12は、図3に示すように、検出面13に、指紋の凹凸のピッチよりも充分に細かいピッチでマトリクス状に配置されている複数のコンデンサ14が設けられている。各コンデンサ14が、指紋センサ12の感知素子となる。各コンデンサ14は、物質が近接すると、その物質までの距離に応じて容量値が変化する。そのため、検出面13に指の第1関節より先端側の内側部分が置かれると、その指の指紋の凹凸に応じて、対向する部分に位置するコンデンサ14の容量値が変化する。
【0025】
指紋センサ12は、マトリクス状に配置されている複数のコンデンサ14の容量値を感知出力レベルとして抽出し、抽出した感知出力レベルに基づき各コンデンサ14の位置に対応させた2次元イメージデータを生成する。この2次元イメージデータが、指紋の凹凸模様に対応したイメージデータとなる。指紋センサ12は、このイメージデータを、指紋イメージデータとして出力する。
【0026】
また、指紋センサ12は、指紋イメージデータとともに、検出面13に指を置いた時の動作特徴を示すモーションデータも生成する。モーションデータの詳細については、後で説明をする。
【0027】
なお、ここでは、静電容量検出方式の指紋センサを例にとって説明をしているが、指紋センサ12は、2次元の指紋イメージを検出することができれば、その検出方式はどのようなものであってもよい。例えば、指の先端の内側部分を検出面に置いたときにおける検出面上の各点の圧力を感知して指紋を検出する圧力検出型指紋センサや、指の先端の内側部分を検出面に置いたときにおける検出面上の各点からの反射光を感知して指紋を検出する光検出型指紋センサ等を、上記指紋センサ12として適用してもよい。
【0028】
つぎに、指紋認証装置10の内部構成について説明をする。図4に指紋認証装置10の内部ブロック図を示す。
【0029】
指紋認証装置10は、図4に示すように、指紋センサ12と、登録指紋格納部21と、登録モーション格納部22と、照合部23と、出力部24とを備えている。
【0030】
指紋センサ12は、検出面13上に置かれた指の指紋の模様を示す指紋イメージデータ、及び、検出面13に指を置いた時の動作特徴を示すモーションデータを検出し、外部に出力する。
【0031】
登録指紋格納部21は、ユーザの登録指紋の指紋イメージデータを格納している。
【0032】
登録モーション格納部22は、ユーザの登録モーションのモーションデータを格納している。
【0033】
照合部23は、指紋センサ12により検出された指紋イメージデータと、登録されている指紋イメージデータとを照合する。それとともに、照合部23は、指紋センサ12により検出されたモーションデータと、登録されているモーションデータとを照合し、その両者により検出面13に指を置いたユーザに対する本人認証を行う。照合部13は、本人と認証されれば、OKの出力を行い、本人と認証されなければNGの出力を行う。
【0034】
出力部24は、照合部23から出力されたOK/NGの判断結果を、外部に設けられている例えばセキュリティ装置等に報知する。
【0035】
また、以上のようなブロック構成の指紋認証装置10を具体的にハードウェアで構成すると、図5に示すような構成となる。
【0036】
指紋認証装置10は、指紋センサ12と、USBインタフェースケーブルが接続されるUSB端子32と、USBコントローラ33と、CPU34と、プログラム用RAM又はROM35と、フラッシュメモリ36と、指紋照合用LSI37とを備えている。また、USBコントローラ33、CPU34、プログラム用RAM又はROM35、フラッシュメモリ36、及び、指紋照合用LSI37は、それぞれデータ転送用のバス38に接続されている。
【0037】
USBコントローラ33は、USBプロトコルに従いデータの転送を行う回路である。図4に示す出力部24の機能を実現している。USBコントローラ33は、例えば、外部のパーソナルコンピュータ、セキュリティ装置との間でUSBプロトコルに従いデータの転送を行うインタフェース回路である。なお、指紋認証装置10は、USBインタフェースではなく、例えばRS232C等の他のインタフェースを用いて、外部のパーソナルコンピュータ等とデータの転送を行っても良い。
【0038】
CPU34は、プログラム用RAM又はROM35に格納されているプログラムに基づき、装置全体の動作制御を行う回路である。例えば、図4に示す照合部23の動作制御を行う。
【0039】
フラッシュメモリ36は、不揮発性のメモリである。フラッシュメモリ36は、図4に示す登録指紋格納部21及び登録モーション格納部22の機能を実現し、登録された指紋イメージデータ及び登録されたモーションデータを格納している。
【0040】
指紋照合用LSI37は、フラッシュメモリ36に格納されている指紋イメージデータ及びモーションデータに基づき、指紋センサ12により検出された指紋イメージデータ及びモーションデータの認証を行う。図4に示す照合部23の機能を実現している。
【0041】
つぎに、指紋認証装置10の動作について説明をする。
【0042】
指紋認証装置10は、まず、指紋認証を行う場合の初期設定動作として、ユーザの指紋の登録動作を行う。
【0043】
指紋の登録を行う場合には、まず、そのユーザが検出面13に所定の指(例えば人差し指)を載せる。指紋認証装置10は、その指の指紋イメージデータ及び、その指を置いたときのモーションデータを指紋センサ12で取り込む。指紋認証装置10は、取り込んだ指紋イメージデータ及びモーションデータを、登録データとして登録指紋格納部21及び登録モーション格納部22に格納する。以上のような動作を行うことによって、ユーザの指紋の登録が完了する。また、複数ユーザの指紋の登録を行う場合には、例えば、ユーザ毎ID等を設けて、そのIDに対応させて指紋イメージデータ及びモーションデータを登録すればよい。
【0044】
指紋認証装置10は、以上の指紋登録が完了すると、そのユーザに対する本人認証を行うことができる。
【0045】
続いて指紋認証時の動作は次のようになる。
【0046】
まず、指紋認証装置10は、例えば検出面13になんらかの物体が置かれたことを検出したり、又は、ユーザID等が入力されたことを検出したりすることにより、認証動作を開始する。本人認証動作を開始すると、指紋センサ12が、検出面13に置かれた物体の指紋イメージデータ及びモーションデータを検出し、照合部23に供給する。
【0047】
照合部23は、指紋センサ13により検出された指紋イメージデータと、登録されている指紋イメージデータとが一致するか否かを、例えばパターンマッチング等を行って判断する。照合部23は、両者の指紋イメージデータが一致すれば、登録されているユーザ本人の指紋であると判断する。照合部23は、両者の指紋イメージデータが一致しなければ、登録されているユーザ以外の指紋(又は物質)であると判断する。なお、指紋の照合は、指紋全体に対して行っても良いし、指紋の任意の部分だけを抽出して行っても良い。
【0048】
さらに、照合部23は、指紋センサ13により検出されたモーションデータと、登録されているモーションデータとに充分な相関性があるか否かを、例えば相関度等を検出して判断する。照合部23は、両者のモーションデータに充分に相関性があれば、登録されているユーザ本人が指を置いたと判断する。照合部23は、両者のモーションデータに充分に相関性がなければ、登録されているユーザ以外が指(又は物質)を置いたと判断する。
【0049】
照合部23は、指紋イメージデータ及びモーションデータの両者とも登録されているユーザであるという照合結果を得た場合には、登録されているユーザであるという本人認証の判断結果(OK)を出力する。また、照合部23は、指紋イメージデータ及びモーションデータのいずれか一方でも登録されているユーザではないという照合結果を得た場合には、登録されているユーザではないという本人認証の判断結果(NG)を出力する。
【0050】
指紋認証装置10は、以上のような動作を行って得られた判断結果を、コンピュータや各種セキュリティ装置に供給し、アクセス管理やプライバシー保護等を実現させる。
【0051】
つぎに、指紋照合処理の具体的手順について説明する。
【0052】
指紋認証装置10では、以下に説明を行うパターマッチング方式により、指紋認証処理を行う。
【0053】
本パターンマッチング方式は、指紋の登録時には、登録すべき指紋画像の一部から複数の線状の画像D1を抽出し、この線状画像D1とその抽出位置を登録データとして内部に記憶する。指紋照合時には、照合対象となる指紋画像D2に対して、各線状画像D1の位置をずらしながらパターンマッチングを行い、一致度が高い位置を検出する。そして、一致度が高い位置の線状画像毎の相互関係と、登録されている各線状画像の抽出位置の相互関係とが等しいときに、同一の指紋であると判定する方式である。
【0054】
例えば、本パターンマッチング方式では、複数の線状画像D1として、図6に示すように、9本の水平方向登録データD1H0〜D1H8及び垂直方向登録データD1V0〜D1V8と、各登録データD1H0〜D1H8、D1V0〜D1V8の位置情報(X0,Y0)〜(X8,Y0)、(X0,Y0)〜(X0,Y8)とを、ユーザID毎に登録する。
【0055】
水平方向登録データD1H0〜D1H8は、図7に示すように、登録対象となる指紋画像の一部を水平方向に64ピクセル分切り出した画像データである。具体的には、指紋画像から、垂直方向に1画素、水平方向に64画素の領域が計9個切り出されている。垂直方向登録データD1V0〜D1V8は、図8に示すように、登録対象となる指紋画像の一部を垂直方向に64ピクセル分切り出した画像データである。具体的には、指紋画像から、水平方向に1画素、垂直方向に64画素の領域が計9個切り出されている。
【0056】
位置情報(X0,Y0)〜(X8,Y0)、(X0,Y0)〜(X0,Y8)は、以上のように切り出された各線状画像の基準位置(例えば、左端、上端の画素位置)を特定する値である。
【0057】
このパターンマッチング方式では、以上のような登録データに基づき、次のように照合が行われる。
【0058】
まず、照合部23では、各線状画像の画像データD1H0〜D1H8、D1V0〜D1V8を順次読み出して、この読み出した線状画像を、照合対象となる指紋画像D2上で順次移動させる。照合部23は、各移動位置で、線状画像D1と照合対象となる指紋画像D2間の相関関係の程度を示す一致度を検出する。
【0059】
一致度の検出は、例えば水平方向に連続する線状画像の指紋データD1H0〜D1H8の場合、図9に示すように、照合対象となる指紋画像D2上を水平方向にラスタ走査させ、各走査位置で各ビットの一致不一致を判定することにより行う。また、例えば垂直方向に連続する線状画像の指紋データD1V0〜D1V8の場合、図10に示すように、照合対象となる指紋画像D2上を垂直方向にラスタ走査させ、各走査位置で各ビットの一致不一致を判定することにより行う。
【0060】
照合部23は、この検出結果に基づき、各線状画像に対して、一致度が所定の閾値を越えるような照合位置を抽出する。
【0061】
そして、照合部23は、求めた一致度の分布の各線状画像間の相互関係と、登録されている線状画像の抽出位置の相互関係とに基づき、同一の指紋であると判定する。
【0062】
以上の指紋照合処理は、具体的には図11のフローチャートに示す手順で行われる。以下の指紋照合処理は、例えば図5に示すCPU34により行われる。
【0063】
まず、指紋センサ12から検出された線状画像データD2を入力する(ステップS11)。
【0064】
続いて、変数mを値0にセットする(ステップS12)。変数mは、登録された9×2個の線状画像データ(登録データ)を特定する変数である。
【0065】
続いて、例えばキー入力されたユーザIDに基づき、対応するユーザIDについての水平方向のm番目の登録データDをフラッシュメモリ36から読み出して、この登録データを例えば指紋照合用LSI37にロードする(ステップS13)。
【0066】
続いて、指紋センサ3から検出された指紋データD2を、指紋照合用LSI37に出力する(ステップS14)。この結果、水平方向の線状画像を指紋データD2による画像上でラスタ走査させながら、各位置における一致度が検出され一致度が所定の閾値を越えるような照合位置の分布が求められる。
【0067】
続いて、変数mをインクリメントする(ステップS15)。
【0068】
続いて、変数mが値9を越えたか否か判断する(ステップS16)。このステップS16で、9本の線状画像について、それぞれ一致度分布を検出したか否か判断できる。ステップS16では、否定結果が得られると、ステップS13に戻る。これによりステップS13−S14−S15−S16の処理手順を繰り返し、水平方向(又は垂直方向)に切り出した9本の線状画像の全てについて、一致度の高い照合位置の分布を検出することができる。
【0069】
ステップS16で肯定結果が得られ、9本の線状画像についてそれぞれ一致度の高い照合位置の分布を検出すると、続いて、垂直方向の登録データについて一致度の高い照合位置の分布を検出したか否か判断する(ステップS17)。否定結果が得られると、処理対象を垂直方向の登録データに切り換え(ステップS18)、ステップS13に戻る。これにより、ステップS13−S14−S15−S16の処理手順を繰り返し、垂直方向に切り出した9本の線状画像についてそれぞれ一致度の高い照合位置の分布を検出することができる。
【0070】
ステップS17で肯定結果が得られ、一致度の高い照合位置の分布を検出すると、続いて、照合率検出処理を実行し、9×2の各線状画像の各々に関して、D2上における一致度の高い照合位置の分布から、登録画像における各線状画像の相対位置と類似度の高い相対位置の組み合わせを検出し、類似度の高い相対位置の数を照合率Nとする。9×2本の線状画像について検出した一致度の分布より照合率Nを検出する(ステップS19)。
【0071】
続いて、照合率Nが一定値以上か否か判断する(ステップS20)。照合率Nが一定値以上の場合、一致の判定結果を出力して(ステップS21)、処理を終了する。照合率Nが一定値以下の場合、不一致の判定結果を出力して(ステップS22)、処理を終了する。
【0072】
指紋認証装置10では、指紋照合処理が以上のように行われる。
【0073】
つぎに、指紋センサ12により検出されるモーションデータについて詳細に説明をする。
【0074】
指紋センサ12には、検出面13上の任意の複数の位置に、モーションデータの検出エリアが設定されている。検出面13上には、例えばマトリクス状に形成されている複数の感知素子(静電容量方式の指紋センサの場合にはコンデンサ)が設けられているが、各検出エリアは、任意数の感知素子を含むように設定されている。
【0075】
検出エリアの設定例を図12に示す。この図12に示す例では、検出面13の全体が水平128ドット×垂直192ドットの感知素子で構成されており、この検出面13に対して、水平16ドット×垂直16ドットの矩形状の検出エリアが、5箇所設定されている。図12に示す各検出エリア(A〜E)は、指の先端の内側部分が検出面13に置かれたときに、その周縁部分を囲むような位置に設定されている。
【0076】
指紋センサ12は、ユーザにより検出面13に対して指が置かれた際に、以上のように設定された各検出エリアから、各検出エリア内の全ての感知素子の感知出力レベルの平均値Xを算出し、それを所定時間の間、時系列にモニタする。モニタの開始タイミングは、被検出物が検出面13に近接することによって、感知素子からの感知出力レベルが変動を開始したタイミングである。また、モニタの終了タイミングは、被検出物により検出面13に一定の圧力が加わり、感知素子からの感知出力レベルが変動をしなくなる、つまり、感知出力レベルが飽和したタイミングである。
【0077】
指紋センサ12は、以上のモニタの結果を、モーションデータとして出力する。
【0078】
具体的に静電容量方式の指紋センサの場合におけるモーションデータの生成方法について説明をする。
【0079】
静電容量方式の指紋センサ12の場合、各感知素子からの感知出力レベルは、図13に示すように、1ライン毎に、アナログ信号(Rf)で抽出される。さらに、静電容量方式の指紋センサ12の場合、指紋の凹凸は、周囲の感知出力レベルとの差で表される。そのため、静電容量方式の指紋センサ12の場合において各検出エリア内の全感知素子の感知出力レベルの平均値Xを算出するには、次のように行う。
【0080】
まず、着目している感知素子に対して、その周囲の所定数の感知素子を含めた平均のRFレベルを求める。例えば、図14に示すように、着目している感知素子を中心として、その周囲の7×7の感知素子の平均のRFレベル(AVE_Rf)を求める。続いて、この平均のRFレベル(AVE_Rf)から、着目している感知素子の出力レベル(Rf)を減算し、その減算結果の絶対値|(RF−AVE_Rf)|を求める。続いて、この減算結果の絶対値|(RF−AVE_Rf)|を各検出エリア内で平均化し、平均値Xを求める。
【0081】
静電容量方式の指紋センサの場合における各検出エリア内の全感知素子の感知出力レベルの平均値Xは、以上のように求めることができる。
【0082】
続いて、静電容量方式の指紋センサ12は、以上の平均値Xを、各検出エリア毎に求め、求めた平均値Xを時系列にモニタする。そして、指紋センサ12は、少なくとも、指の先端が検出面13に近接したことにより感知出力レベルの平均値Xが変化を開始した時点から、検出面13に対して指により一定の圧力が加わったことにより感知出力レベルの平均値Xが変化しなくなる時点までの、各検出エリアから得られる時系列の平均値Xをモーションデータとして出力する。
【0083】
このように生成されたモーションデータは、指紋の山の部分と谷の部分とがどれだけ明確に出力されているかを表したパラメータの時系列データとなる。すなわち、Rf=“山部(又は谷部)の出力値”となり、AVE_Rf=“近傍の平均値”となるので、|Rf−AVE_Rf|=“近傍からみた山(又は谷)の高さ(又は低さ)の絶対値”ということとなり、従って、モーションデータは、この絶対値を一定領域で累積したものの時系列変化となる。このため、例えば、山と谷の高さの差がほとんどない指紋は、指紋センサ12からの総出力が大きくとも、Rf−AVE_Rf=0となるので、上記絶対値を一定領域で累積した値が0となる。
【0084】
図15に、あるユーザが検出面13に指を置いた場合における、モーションデータの一例を示す。図15では、横軸が時刻、縦軸が感知出力レベルの平均値Xとなっている。なお、この図15に示したモーションデータは、図12に示したような、全体が水平128ドット×垂直192ドットの感知素子で構成されて検出面13の、水平16ドット×垂直16ドットの矩形状の検出エリアA〜Eから取得したモーションデータである。図15では、検出面Aから得られた感知出力レベルの平均値をグラフXAで示し、検出面Bから得られた感知出力レベルの平均値をグラフXBで示し、検出面Cから得られた感知出力レベルの平均値をグラフXCで示し、検出面Dから得られた感知出力レベルの平均値をグラフXDで示し、検出面Eから得られた感知出力レベルの平均値をグラフXEで示している。
【0085】
図15に示すグラフの場合、指の先端が検出面13に近接したことにより感知出力レベルの平均値Xが変化を開始した時点は、約100msの時点(T1)となる。また、検出面13に対して指により一定の圧力が加わったことにより感知出力レベルの平均値Xが変化しなくなる時点は、約550msの時点(T2)となる。この550msの時点(T2)以降の感知出力レベルは、安定した値となる。指紋センサ12は、本例の場合、100ms(時刻T1)から550ms(時刻T2)まで各検出エリアA〜Xの感知出力レベルの平均値XA〜XEを、モーションデータとして出力することとなる。
【0086】
このように生成されたモーションデータは、例えば、個々の指の形状や指の内側の形状の違いや、個人毎の動作の癖の違いにより、個人毎に特徴がありユニークなものである。
【0087】
そして、このように指紋センサ12から出力されたモーションデータは、照合部23に供給され、供給部23により予め登録されてあるモーションデータとの相関性を照合され、本人認証が行われる。
【0088】
なお、指紋センサ12は、モーションデータは、感知出力レベルの平均値Xが変化を開始した時点(T1)から、感知出力レベルの平均値Xが変化しなくなる時点(T2)までの全データとせずに、特徴情報のみを抽出してモーションデータとしてもよい。特徴情報としては、例えば、次の(1)〜(3)のようなものが挙げられる。
【0089】
(1)ある1つの検出エリアに対する、感知出力レベルの平均値Xが変化を開始した時点(T1)から、感知出力レベルの平均値Xが変化しなくなる時点(T2)までの時間(T2−T1)。図15に示す例の場合は、550ms−100ms=450msとなる。また、検出エリアが複数ある場合には、各検出エリアに対するそれぞれの時間。
【0090】
(2)感知出力レベルの平均値Xが変化しなくなった時点(T2)における、各検出エリアの感知出力レベルの平均値Xの値。また、感知出力レベルの平均値Xが変化を開始した時点(T1)から、感知出力レベルの平均値Xが変化しなくなる時点(T2)までの間の任意の時刻における、各検出エリアの感知出力レベルの平均値Xの値。
【0091】
(3)感知出力レベルの平均値Xが変化しなくなった時点(例えば、図15中の400msの時点)における、各検出エリアの感知出力レベルの平均値Xの相関関係。例えば、図15に示す場合であれば、領域Aのレベルが最も高く、次に検出エリアBのレベルが高く、次に検出エリアCのレベルが高いといったような関係。また、感知出力レベルの平均値Xが変化を開始した時点(T1)から、感知出力レベルの平均値Xが変化しなくなる時点(T2)までの間の任意の時刻における、各検出エリアの感知出力レベルの平均値Xの相関関係。
【0092】
また、指紋センサ12は、以上の(1)〜(3)のいずれかの1つの特徴情報ではなく、これらの組み合わせの情報をモーションデータとしてもよい。
【0093】
すなわち、指紋センサ12は、感知出力レベルの平均値Xが変化を開始した時点(T1)から、感知出力レベルの平均値Xが変化しなくなる時点(T2)までの間における所定の時間での感知出力レベルの平均値Xの変化量やレベル値を特徴点として抽出して、モーションデータとしてもよい。
【0094】
このように、特徴点のみをモーションデータとすることにより、モーションデータの生成のための処理量を少なくし、また、照合処理時の演算量を少なくすることができる。
【0095】
以上のように、指紋認証装置10では、指紋照合を行うとともに、指紋照合時における動作特徴を検出して、その動作特徴の認証も行うようにしている。このため、指紋認証装置10では、より確実に本人認証を行うことができる。
【0096】
また、指紋認証装置10では、微細な位置関係にある素子の間における出力レベルの変化の度合いを求め、この時系列変化を測定することで、指紋に特徴的である微細な縞模様を検知し、また、検知の過程を測定、格納、照合することで、より精度の高い指紋照合を行うことができる。
【0097】
なお、指紋センサ12により検出されるモーションデータは、検出面13に対して指が置かれる位置によって、値が異なってしまう場合がある。例えば、検出エリアの設定の仕方によっては、例えば、指を検出面13の中心部分に置いた場合と、指を検出面13の端の部分に置いた場合とで、モーションデータが異なってしまう場合がある。このようなことを考慮して、例えば、図16に示すように、検出エリアを帯状にして、検出面13全体にわたり横縞状の検出領域を形成してもよい。又は、先に指紋イメージデータに基づく認証処理を行う際に、検出面13に対して指が置かれた位置を指紋イメージデータが算出し、この算出した位置に基づき、モーションデータを補正してもよい。また、又は、検出面13の全面に対して検出エリアを設定して、指が検出面13上のどの位置に置かれても、確実にモーションデータを検出できるように設定してもよい。
【0098】
また、モーションデータを安定的に検出できるようにするため、検出面13を弾性機構により支持するようにしてもよい。検出面13が弾性機構により支持された指紋センサ12の構成を図17及び図18に示す。
【0099】
図17及び図18に示すように、指紋センサ12は、指紋認証装置10の筐体に固定された支持基板31を備えている。支持基板31の主面上には、4つのスプリング32a〜32dが設けられている。スプリング32a〜32dは、支持基板31の主面に対して垂直な方向が、弾性変形する方向となるようにされている。また、指紋センサ12は、主面に検出面13が取り付けられた矩形状の薄板状の可動基板33を備えている。可動基板33は、検出面13が取り付けられていない裏面側の4つのコーナー部分が、スプリング32a〜32dを介して、支持基板31により支えられている。このように指紋センサ12では、検出面13が、弾性部材によって、その主面に対して垂直な方向に移動可能に支持されている。
【0100】
また、指紋センサ12には、支持基板31と可動基板33との間に、指置き検出スイッチ34が設けられている。この指置き検出スイッチ34は、可動基板33が、一定距離Zだけ支持基板31の方向に移動したときに、ONとなるスイッチである。
【0101】
このような構成の指紋センサ12では、検出面13が裏面側から弾性部材で支持されているので、この検出面13に対して指等が載せられたときに、弾性部材の弾性力で定まる一定の圧力しか、この検出面13に加わらない。
【0102】
従って、このような構成の指紋センサ12であれば、感知出力レベルの平均値Xが変化しなくなる時点(T2)を正確に検出することができ、安定的にモーションデータを検出することができる。また、指紋センサ12には、指置き検出スイッチ34が設けられているので、検出面13に対して弾性力で定まる一定の圧力が加わったことを確実に且つ短い時間で検出することができる。
【0103】
さらに、このような構成の指紋センサ12では、弾性部材の弾性力で定まる一定の圧力が加わらなければ、指紋イメージデータの検出がされない。従って、例えば、柔らかな部材で形成された擬似指紋等が載せられたときにでも、一定の圧力で押すことを要求することとなるので、その擬似指紋の形状を崩させることができる。
【0104】
【発明の効果】
本発明にかかる指紋認証装置及び方法では、センサの検出面に対して指等の被検出物が置かれたときに、当該被検出物の動作特徴と登録されている動作特徴とを照合するとともに、検出された被検出物の表面の凹凸の模様と登録されている指紋とを照合して、上記被検出物を置いたユーザの本人認証を行う。
【0105】
このため、この指紋認証装置及び方法では、本人認証の精度を向上させることができる。
【0106】
本発明にかかる認証装置及び方法では、センサの検出面に対して指等の被検出物が置かれたときに、当該被検出物の動作特徴と登録されている動作特徴とを照合して、上記被検出物を置いたユーザの本人認証を行う。
【0107】
このため、この認証装置及び方法では、指紋認証とともに用いることにより、本人認証の精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の指紋認証装置の構成図である。
【図2】本発明の実施の形態の指紋認証装置の概略の斜視図である。
【図3】指紋センサに設けられている感知素子の配置について説明をするための図である。
【図4】本発明の実施の形態の指紋認証装置のブロック構成図である。
【図5】指紋認証装置をハードウェアで構成した場合のブロック図である。
【図6】登録データの内容について説明をするための図である。
【図7】水平方向に切り出した線状画像について説明をするための図である。
【図8】垂直方向に切り出した線状画像について説明をするための図である。
【図9】図7の線状画像の走査順序について説明をするための図である。
【図10】図8の線状画像の走査順序について説明をするための図である。
【図11】指紋の照合動作を示すフローチャートである。
【図12】検出エリアの配置例を説明するための図である。
【図13】検出エリアから検出される感知出力について説明をするための図である。
【図14】平均化されたRfレベルの検出について説明するための図である。
【図15】モーションデータについて説明をするための図である。
【図16】検出エリアの他の配置例を説明するための図である。
【図17】弾性機構を設けた指紋センサの側面図である。
【図18】弾性機構を設けた指紋センサの平面図である。
【符号の説明】
1,10 指紋検出装置、2,12 指紋センサ、3,13 検出面、21 登録指紋格納部、22 登録モーション格納部、23 照合部
Claims (19)
- 検出面に対して被検出物が置かれ、当該検出面に対して置かれた当該被検出物の表面の凹凸の模様を検出するセンサと、
上記被検出物が上記検出面に対して置かれる際の上記センサにより検出された当該被検出物の表面の凹凸の模様の出力レベルの時間変化に基づき、当該被検出物の動作特徴を検出する動作特徴検出手段と、
指を上記検出面に置いたときにおける上記動作特徴及び指紋が、ユーザ毎に登録されている登録情報記憶手段と、
上記センサの検出面に対して被検出物が置かれたときに、上記動作特徴検出手段により検出された被検出物の動作特徴と上記登録情報記憶手段に登録されている動作特徴とを照合するとともに、上記センサにより検出された被検出物の表面の凹凸の模様と上記登録情報記憶手段に登録されている指紋とを照合して、上記被検出物を置いたユーザの本人認証を行う認証手段と
を備える指紋認証装置。 - 上記動作特徴検出手段は、上記検出面の各点の近傍からの相対出力の時間変化を検出すること
を特徴とする請求項1記載の指紋認証装置。 - 上記センサには、上記検出面上に複数の動作特徴検出領域が設定されており、
上記動作特徴検出手段は、各動作特徴検出領域の出力レベルに基づき、上記被検出物の動作特徴を検出すること
を特徴とする請求項1記載の指紋認証装置。 - 上記動作特徴検出領域は、矩形状であること
を特徴とする請求項3記載の指紋認証装置。 - 上記センサには、指を上記検出面に載せたときのその指の周縁部に位置するように、矩形状の上記動作特徴検出領域が設定されていること
を特徴とする請求項4記載の指紋認証装置。 - 上記動作特徴検出領域は、帯状であること
を特徴とする請求項3記載の指紋認証装置。 - 上記センサには、上記検出面の全面にわたって所定の間隔で配置されるように、帯状の上記動作特徴検出領域が設定されていること
を特徴とする請求項6記載の指紋認証装置。 - 上記動作特徴検出手段は、上記被検出物が上記検出面に近接して上記センサの出力レベルの変動が開始されてから、当該検出面に所定の圧力が加わり上記センサの出力レベルの変動が終了するまでの、上記センサの出力レベルの時間変化に基づき、上記被検出物の動作特徴を検出すること
を特徴とする請求項1記載の指紋認証装置。 - 上記動作特徴検出手段は、上記被検出物が上記検出面に近接して上記センサの出力レベルの変動が開始されてから、当該検出面に所定の圧力が加わり上記センサの出力レベルの変動が終了するまでの時間間隔を、上記動作特徴として検出すること
を特徴とする請求項8記載の指紋認証装置。 - 上記動作特徴検出手段は、上記被検出物が上記検出面に近接して上記センサの出力レベルの変動が開始されてから、当該検出面に所定の圧力が加わり上記センサの出力レベルの変動が終了するまでの間の任意の時間における上記センサの出力レベルを、上記動作特徴として検出すること
を特徴とする請求項8記載の指紋認証装置。 - 上記センサには、上記検出面上に複数の動作特徴検出領域が設定されており、
上記被検出物が上記検出面に近接して上記センサの出力レベルの変動が開始されてから、当該検出面に所定の圧力が加わり上記センサの出力レベルの変動が終了するまでの間の任意の時間における各動作特徴検出領域からの出力レベルを検出し、各出力レベルの相関関係を上記動作特徴として検出すること
を特徴とする請求項8記載の指紋認証装置。 - 上記センサは、上記検出面上の複数点に対する静電容量を検出して、当該検出面に置かれた被検出物の表面の凹凸の模様を検出すること
を特徴とする請求項1記載の指紋認証装置。 - 上記センサは、上記検出面の裏面側が弾性部材により支持されていること
を特徴とする請求項1記載の指紋認証装置。 - 検出面に対して被検出物が置かれ、当該検出面に対して置かれた当該被検出物の表面の凹凸の模様を検出するセンサと、
上記被検出物が上記検出面に対して置かれる際の上記センサにより検出された当該被検出物の表面の凹凸の模様の出力レベルの時間変化に基づき、当該被検出物の動作特徴を検出する動作特徴検出手段と、
指を上記検出面に置いたときにおける上記動作特徴がユーザ毎に登録されている登録情報記憶手段と、
上記センサの検出面に対して被検出物が置かれたときに、上記動作特徴検出手段により検出された被検出物の動作特徴と、上記登録情報記憶手段に登録されている動作特徴と照合して、上記被検出物を置いたユーザの本人認証を行う認証手段と
を備える認証装置。 - 上記動作特徴検出手段は、上記検出面の各点の近傍からの相対出力の時間変化を検出すること
を特徴とする請求項14記載の認証装置。 - 検出面に対して置かれた被検出物の表面の凹凸の模様を検出するセンサによって、指紋を利用した本人認証を行う指紋認証方法において、
指を上記検出面に置いたときの上記センサにより検出された当該被検出物の表面の凹凸の模様の出力レベルの時間変化に基づき生成された動作特徴、並びに、当該指の指紋を、予めユーザ毎に登録しておき、
検出面に対して被検出物が置かれたときに、当該被検出物の動作特徴と登録されている動作特徴とを照合するとともに、検出された被検出物の表面の凹凸の模様と登録されている指紋とを照合して、上記被検出物を置いたユーザの本人認証を行うこと
を特徴とする指紋認証方法。 - 上記被検出物の表面の凹凸の模様の出力レベルの時間変化として、上記検出面の各点の近傍からの相対出力の時間変化を検出すること
を特徴とする請求項16記載の指紋認証方法。 - 検出面に対して置かれた被検出物の表面の凹凸の模様を検出するセンサによって、本人認証を行う認証方法において、
指を上記検出面に置いたときの上記センサにより検出された当該被検出物の表面の凹凸の模様の出力レベルの時間変化に基づき生成された動作特徴を、予めユーザ毎に登録しておき、
検出面に対して被検出物が置かれたときに、当該被検出物の動作特徴と登録されている動作特徴とを照合して、上記被検出物を置いたユーザの本人認証を行うこと
を特徴とする認証方法。 - 上記被検出物の表面の凹凸の模様の出力レベルの時間変化として、上記検出面の各点の近傍からの相対出力の時間変化を検出すること
を特徴とする請求項18記載の認証方法。
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