JP2004354837A - 液晶表示パネル及びその製造方法、製造装置 - Google Patents

液晶表示パネル及びその製造方法、製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】注入口5近傍における表示不良の発生を防止可能である。
【解決手段】一対の基板2,3が対向配置されるとともに液晶組成物4を注入するための注入口5を残して表示領域を囲むように接着された液晶セルと、液晶セル内に注入された液晶組成物4と、注入口5を封止する封止材7とを有する。液晶組成物4は、液晶セルの内部の大部分を満たす第1の液晶組成物4aと、注入口5近傍に配された第2の液晶組成物4bとからなる。第2の液晶組成物4bは第1の液晶組成物4aより高信頼性、例えば高比抵抗を有する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対の基板が対向配置されてなる液晶セルに液晶組成物が注入され、注入口が封止材により封止されてなる液晶表示パネルに関するものであり、さらには、その製造方法、製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常の液晶表示パネルは、配向膜が形成された2枚の基板を該配向膜が対向するように配置し、この2枚の基板で液晶層を狭持した構成とされている。このような構成の液晶表示パネルを製造するためには、先ず、基板上に電極やスイッチング素子等を形成し、これらの上にさらにポリイミド樹脂等を塗布、乾燥させて配向処理を施した配向膜を形成する。配向膜が形成された2枚の基板上に、所定の基板間距離(セルギャップ)を維持するための粒状のスペーサを散布、又はフォトリソグラフィー法等により樹脂からなるスペーサ柱を配する。次に、液晶表示パネルの表示領域を囲むように且つ液晶組成物充填用の注入口に対応する部分を残してシール材を塗布し、2枚の基板を接着する。次に、2枚の基板とシール材とで囲まれた空間に液晶注入口から液晶を注入し、封止材にて注入口を封止して液晶表示パネルを得る(例えば、特許文献1等を参照)。
【0003】
基板間に液晶を注入する方法としては、接着された一対の基板(液晶セル)及び液晶組成物を入れた注入用皿とを注入室内に予め収容しておき、注入室内を減圧した後で液晶セルの注入口を注入用皿内の液晶組成物に接触させ、次に注入完了まで液晶セルの注入口を液晶組成物に接触させた状態を維持したまま注入室内を増圧させることによって液晶セル内に液晶組成物を吸い込ませる、いわゆる真空注入法が一般的に採用されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2003−29270号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、注入口を封止する目的で用いられる封止材としては、主にUV硬化性樹脂が用いられる。封止材には様々なモノマー、オリゴマー、光開始剤、安定剤、接着増強剤等が含まれ、その中には比較的低分子量の、液晶に溶解しやすい成分も含まれ、さらには、微量の金属イオンや帰属を特定できない不純物も含まれていることがある。封止材はその使用の際、未硬化の状態でセル内の液晶組成物と接触するため、硬化後には溶出することのない成分であっても未硬化であるが故に液晶に溶出する虞れがある。封止材の成分又は不純物で液晶組成物が汚染されると、液晶表示パネルを構成したときに、汚染を受けた注入口近傍の領域で表示ムラや焼き付き等の表示不良が発生することがある。この表示ムラや焼き付きは、液晶へ溶出した封止材中の不純物又は封止材成分が、注入口近傍の液晶中や配向膜への吸着等、偏在することによって引き起こされると考えられる。
【0006】
また、液晶表示パネルの製造現場では、コスト削減等の目的のため、使用後の液晶表示パネルから液晶組成物を回収し、繰り返し使用することが一般的に行われている。しかしながら、この再利用品の液晶組成物を用いて製造された液晶表示パネルにおいては、上述の注入口近傍における表示不良がさらに高率で発生する。この原因としては、繰り返し使用する中で液晶セルとの接触、大気に触れることによる水分の吸収等により液晶組成物が徐々に汚染されることによるものであり、汚染の程度の指標である液晶組成物の比抵抗又はリーク電流がある限界値を越えると、上述の表示不良の発生確率が上昇すると言われている。
【0007】
また、複数回繰り返し使用された液晶組成物、又は一度しか使用されていない液晶組成物は、水分や不純物の除去処理、注入過程で揮発する等により崩れた組成のバランスを調整する等の処理が施されて再精製された上で再利用されることがある。この再精製済みの液晶組成物は、注入口近傍の表示不良発生率は低いものの、やはり未使用の液晶組成物とは区別されており、新品の液晶組成物と同様の利用に供するには問題がある。
【0008】
本発明はこのような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、注入口近傍における表示不良の発生を防止することが可能な液晶表示パネル及びその製造方法、さらにこのような液晶表示パネルの製造に用いられる液晶表示パネルの製造装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る液晶表示パネルは、一対の基板が対向配置されて液晶セルが構成され、当該液晶セルの注入口から液晶組成物が注入されるとともに、注入口が封止材により封止されてなり、上記液晶組成物は、液晶セルの内部に注入される第1の液晶組成物と、液晶セルの上記注入口近傍に注入される第2の液晶組成物からなり、前記第2の液晶組成物は前記第1の液晶組成物よりも高信頼性を有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る液晶表示パネルの製造方法は、一対の基板が対向配置されて構成される液晶セルの注入口から液晶組成物を注入し、液晶組成物の注入後、注入口を封止材により封止する液晶表示パネルの製造方法において、液晶セルの注入口から第1の液晶組成物を注入した後、第1の液晶組成物よりも高信頼性を有する第2の液晶組成物を注入口近傍に注入し、その後、注入口を封止材により封止することを特徴とする。
【0011】
以上のような構成の液晶表示パネル及びその製造方法においては、注入口近傍とそれ以外の領域とで液晶組成物を使い分けており、具体的には注入口近傍に相対的に高信頼性を有する第2の液晶組成物が選択的に配置されているので、封止材に対して高い耐汚染性が確保され、未硬化状態の封止材の成分が液晶組成物に溶出することに起因する汚染の影響が抑制される。
【0012】
さらに、本発明に係る液晶表示パネルの製造装置は、圧力調整機構を有する注入室と、液晶組成物が収容され上記注入室内に配置される液晶皿とを備え、上記注入室内を減圧状態とした後、液晶セルの注入口を液晶皿の液晶組成物中に入れ、注入室内の圧力を上昇させることにより液晶セル内に液晶組成物を注入する液晶表示パネルの製造装置であって、前記液晶皿として、第1の液晶組成物が収容される第1の液晶皿と、第1の液晶組成物よりも高信頼性を有する第2の液晶組成物が収容される第2の液晶皿を備え、上記液晶セルとこれら液晶皿とを互いに相対移動させる移動手段を備えることを特徴とする。
【0013】
以上のような液晶表示パネルの製造装置では、第1の液晶皿と第2の液晶皿とを並列して注入室内に配置し、液晶セルを移動させることで、液晶セル内にこれら液晶皿に収容された液晶組成物が順次注入される。このとき、例えば第1の液晶皿に第1の液晶組成物を収容し、第2の液晶皿に第1の液晶組成物よりも高信頼性を有する第2の液晶組成物を収容しておけば、液晶セルの内部には第1の液晶組成物を、注入口の近傍には第2の液晶組成物を注入することができ、注入口近傍とそれ以外の領域とで液晶組成物を使い分けた液晶表示パネルが簡単に製造される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の液晶表示パネル及びその製造方法、製造装置について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
図1及び図2に示すように、本実施形態の液晶表示パネル1は、例えばアクティブマトリクス型のパネルである場合、図示しないTFT(薄膜トランジスタ)等のスイッチング素子、画素電極、走査線、信号線等が形成されたアレイ基板2と、アレイ基板2と所定の間隙を有して対向配置されるとともに、図示しないカラーフィルタ、対向電極等が形成された対向基板3と、アレイ基板2と対向基板3との間隙に液晶組成物が注入されてなる液晶層4とを有する。また、液晶表示パネル1においては、液晶組成物を注入するための注入口5を除いて液晶表示パネル1の表示領域を囲むようにシール材6が配置され、アレイ基板2と対向基板3とを接着することで液晶セルを構成している。注入口5は、液晶組成物を注入した後、封止材7によって封止されている。
【0016】
本実施形態では、液晶層4を構成する液晶組成物として、注入口5近傍とそれ以外の領域とで信頼性の異なるものを用いる。すなわち、注入口5近傍以外の領域には、第1の液晶組成物4aが注入され、注入口5近傍には、第1の液晶組成物4aに比べて高信頼性を有する第2の液晶組成物4bが注入されている。ここでいう高信頼性の液晶組成物とは、未硬化の封止材7が液晶組成物と接触することにより、封止材7の成分又は封止材7中の不純物が液晶組成物中に溶出することに起因する汚染の影響を比較的受け難いものを指す。
【0017】
具体的には、第1の液晶組成物4aと第2の液晶組成物4bとで、比抵抗、S−N点、N−I点、屈折率異方性、誘電率異方性、回転粘性等を異ならせることで信頼性に差異を持たせることが可能であり、なかでも高比抵抗の液晶組成物を第2の液晶組成物4bとして注入口5近傍に選択的に配置することが好ましい。また、相対的に不純物の濃度が低い液晶組成物や、不純物の溶解性が低い液晶組成物も第2の液晶組成物4bとして使用可能である。なお、第1の液晶組成物4aと第2の液晶組成物4bとは、信頼性が異なること以外、基本的な組成はほぼ同じとする。このような条件を満たす液晶組成物としては、第1の液晶組成物4aとして再精製された液晶組成物(再精製品)を挙げることができ、第2の液晶組成物4bとして新品の液晶組成物を挙げることができる。
【0018】
上述した第2の液晶組成物4bは、通常の信頼性を示す液晶組成物では焼き付きや表示ムラを発生するレベルの汚染を封止材7から仮に受けたとしても、高信頼性の材料であるため汚染の影響を受け難く、焼き付きや表示ムラの発生には至らない。一方、注入口5から離間した領域では封止材7の影響を受け難いので、通常の信頼性を示す第1の液晶組成物4a、すなわち第2の液晶組成物4bに比べると信頼性に劣る液晶組成物を用いたとしても、封止材7に起因する表示不良が発生することがない。したがって、注入口5近傍のみならず液晶表示パネル1全体で、封止材7に起因する表示不良の発生を防止可能である。このとき、表示領域の大部分の領域で多少信頼性に劣る液晶組成物を用いたとしても、注入口5近傍にのみ高信頼性の液晶組成物を用いれば表示不良の発生防止効果を充分に得られため、リサイクルされた液晶組成物や該液晶組成物の再精製品等が第1の液晶組成物4aとして何ら問題なく使用可能となり、コストの削減や資源の節約等の観点からも極めて有効である。
【0019】
アレイ基板2及び対向基板3に用いられる材料としては特に限定されず、公知の材料がいずれも使用可能である。具体的には、平坦性に優れた透明性の材料からなる、例えばガラス等が用いられる。
【0020】
シール材6としては、熱硬化樹脂や紫外線硬化樹脂等の公知の材料がいずれも使用可能であり、光開始剤、安定剤、接着増強剤等の各種の添加剤を含んでいてもよい。
【0021】
注入口5を封止する封止材7としては特に限定されず、公知の材料がいずれも使用可能である。例えば、シリコーン樹脂、紫外線硬化樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、これらの混合物等が用いられる。
【0022】
また、液晶組成物としては特に限定されず、公知の液晶材料がいずれも使用可能である。例えば、駆動方法に応じて例えばネマチック液晶やスメクチック液晶等から選択して用いることができ、具体的材料としては、エステル系液晶材料、ビフェニル系液晶材料、PHC(フェニルシクロヘキサン)系液晶材料、シクロヘキサン系液晶材料、フェニルピリミジン系液晶材料、ジオキサン系液晶材料等や、これらの混合物が挙げられる。
【0023】
次に、上述した構成の液晶表示パネル1を製造する方法について説明する。
【0024】
最初に、ガラス等の基板上にTFT(薄膜トランジスタ)等のスイッチング素子、画素電極、走査線、信号線等を通常の方法で形成し、さらにポリイミド樹脂等を塗布及び加熱し、ラビング布を巻き付けたラビングロール等で配向処理を施すことによりアレイ基板2を用意する。また、ガラス等の基板上にカラーフィルタ、対向電極等を通常の方法で形成し、さらにポリイミド樹脂等を塗布及び加熱し、ラビング布を巻き付けたラビングロール等で配向処理を施すことにより対向基板3を用意する。
【0025】
次に、液晶表示パネル1の表示領域を囲むように、且つ液晶組成物の注入口5を残してアレイ基板2及び/又は対向基板3にシール材6を塗布し、予備硬化を行い、アレイ基板2と対向基板3とを配向膜が内側になるように対向させ、シール材6を硬化させる。これにより、アレイ基板2と対向基板3とが対向配置されるとともに注入口5を残して周囲が接着された液晶セルが得られる。
【0026】
また、このシール材6の塗布の前又は後に、セルギャップを制御する目的で、アレイ基板2及び/又は対向基板3表面にビーズ状のスペーサを散布したり、フォトリソグラフィ法等により柱状のスペーサを形成したりしてもよい。
【0027】
次に、液晶セル内に注入口5から第1の液晶組成物4aを注入し、液晶セル内の大部分のスペースをこの第1の液晶組成物4aで満たす。次いで第1の液晶組成物4aより高信頼性を有する第2の液晶組成物4bを注入することにより、注入口5の近傍に第2の液晶組成物4bを配し、液晶層4を形成する。これら液晶組成物4a,4bを液晶セル内に注入する方法としては、真空注入法が好適に用いられるが、これに限定されるものではない。さらに封止材7で注入口5を封止することにより、図1及び図2に示すような液晶表示パネル1が得られる。そして、必要に応じて、アレイ基板2及び対向基板3のそれぞれ外側に位相差板及び偏光板を貼り付け、さらにアレイ基板2の外側にバックライトを取り付けることにより、液晶表示パネルが完成する。
【0028】
以上のように、第1の液晶組成物4aと第2の液晶組成物4bとをこの順に注入することにより、高信頼性を有する第2の液晶組成物4bを注入口5近傍へ容易に選択的に配置することが可能である。
【0029】
液晶セル内に液晶組成物4a,4bを注入するためには、例えば図3に示すような液晶注入装置10を用いることが可能である。以下、液晶注入装置10の概略構成及びこの液晶注入装置10を用いて液晶組成物を真空注入する方法について説明する。
【0030】
液晶注入装置10は、注入室11内に、第1の液晶組成物4aを収容する第1収容部としての第1液晶皿12aと、第2の液晶組成物4bを収容する第2収容部としての第2液晶皿12bと、液晶セルCを保持するとともに当該液晶セルCを第1液晶皿12a設置位置及び第2液晶皿12b設置位置に順次搬送可能な搬送手段としてのカセット13とを備えている。また液晶注入装置10の注入室11外部には、注入室11内を排気して減圧する真空排気装置14と、注入室11に窒素ガス等の不活性ガスを供給して圧力を大気圧又は加圧状態にする窒素ガス供給装置15とが取り付けられている。なお、真空排気装置14及び窒素ガス供給装置15が、圧力調整手段に相当する。
【0031】
そして、この液晶注入装置10を用いて液晶セルCに液晶組成物を注入する場合には、先ず、液晶セルCを注入室11内に導入し、図3に示すように例えば注入口5を下方に向けた状態でカセット13に装着する。そして、真空排気装置14により注入室11内を排気して減圧し、この状態で所定時間維持する。これにより、液晶セルC内も真空排気されることになる。
【0032】
次に、カセット13を下降させて、液晶セルCの注入口5を第1液晶皿12a内に満たされた第1の液晶組成物4aに接触させた後、窒素ガス供給装置15から注入室11内に窒素ガスを供給し、注入室11内の圧力を大気圧まで徐々に上昇させる。それに伴って液晶セルC内外での圧力差等により、第1の液晶組成物4aが液晶セルC内に注入される。
【0033】
続いて、カセット13を上昇させて、液晶セルCを第1液晶皿12aから引き上げ、矢印Xに示すように液晶セルCを第2液晶皿12bまで移動させるとともに、カセット13を下降させて第2液晶皿12bに満たされた第2の液晶組成物4bに液晶セルCの注入口5を接触させる。この状態で所定時間維持し、液晶セルCの注入口5近傍に第2の液晶組成物4bを注入する。
【0034】
注入口5近傍に第2の液晶組成物4bを配置したら、カセット13を上昇させて液晶セルCを第2液晶皿12bから引き上げて、液晶組成物の注入を完了する。これにより、アレイ基板2及び対向基板3の間に液晶層4が形成されることになる。
【0035】
このような構成の液晶注入装置10は、注入室11内に2つの液晶皿12a,12bを並列配置するとともに、これら液晶皿12a,12bにそれぞれ第1の液晶組成物4a及び第2の液晶組成物4bを満たしておき、この順にセルCを移動させて液晶組成物を注入することで、注入口近傍に高信頼性の液晶組成物が選択的に配置された液晶表示パネルを簡単に製造することができる。
【0036】
なお、上記の例では第1の液晶皿12a及び第2の液晶皿12bを固定し、搬送手段として液晶Cセルを保持して液晶皿12a,12b間を移動させるカセット13を有する構成の液晶注入装置を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば液晶セル側を固定し、第1の液晶皿及び第2の液晶皿を液晶セルに対して移動させる構成であっても構わない。また、液晶セル内に液晶を注入する方法についても、上述の真空注入法に限定されず、公知の注入方法がいずれも使用可能である。
【0037】
以上説明した本発明の液晶表示パネル、その製造方法及び製造装置は、単純マトリクス方式やアクティブマトリクス方式等の駆動方式、カラー表示の有無、セル構成等を問わず、あらゆる公知の構成の液晶表示パネル、その製造方法及び製造装置に適用可能である。
【0038】
【実施例】
以下、本発明を適用した具体的な実施例について、実験結果に基づいて説明する。
【0039】
実施例1
本実施例は、液晶セル内の大部分を比抵抗の低い第1の液晶組成物で満たし、注入口近傍に高信頼性の液晶組成物として比抵抗が第1の液晶組成物よりも高い第2の液晶組成物を注入した例である。
【0040】
実際に、図3に示す構成の液晶注入装置10を用いて液晶表示パネル1を作製した。なお、セルを液晶組成物に接触させる時間等はセルのサイズ等の他の因子によって変化するものであり、以下の記載に限定されるものではない。また、使用する材料についても同様である。
【0041】
液晶セルとしては、10.4インチの基板サイズのものを用いた。第1の液晶組成物として、商品名ZLI−1565(E−メルク社製)を30回繰り返し使用することにより通常の製造には使用されないレベルまで比抵抗が低下していたものの再精製品を用いた。また、第2の液晶組成物として、未使用の商品名ZLI−1565(E−メルク社製)を用いた。この未使用のZLI−1565は、上記第1の液晶組成物に比べて比抵抗が高かった。
【0042】
そして、液晶セルを注入室内に導入し、真空排気装置を用いて注入室内を0.01torrまで減圧し、減圧状態を3時間維持した後、液晶セルの注入口を第1の液晶組成物に接触させた。次に、注入室内を増圧し、2時間後に液晶セルを第1液晶皿から引き上げ、第2液晶皿まで移動させて第2の液晶組成物に液晶セルの注入口を接触させた。1時間後に液晶セルを第2液晶皿から引き上げ、注入口を封止材で封止することにより液晶表示パネルを作製した。封止材としては、商品名フォトレックA−704(積水化学工業社製)を用いた。
【0043】
第1の液晶組成物のような比抵抗が低い液晶組成物のみで液晶層を構成した場合には、通常、封止材に起因する白ズミが注入口近傍に発生するが、以上のように作製され注入口近傍に比抵抗が高く高信頼性の第2の液晶組成物を注入した液晶表示パネルにおいては、焼き付き及び表示ムラに起因する白ズミ等の表示不良が全く発生しておらず、優れた表示品質を示すことが明らかとなった。
【0044】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明の液晶表示パネル及びその製造方法によれば、注入口近傍における表示ムラや焼き付き等の表示不良の発生を防止し、高品位な画像表示を実現し得る液晶表示パネルを提供することが可能である。また、本発明の液晶表示パネルの製造装置によれば、注入口近傍における表示不良の発生が抑制された液晶表示パネルを簡単に製造することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した液晶表示パネルの一例を示す概略平面図である。
【図2】図1中のA−A’線における概略断面図である。
【図3】液晶表示パネルを製造するために用いられる真空注入装置の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 液晶表示パネル、2 アレイ基板、3 対向基板、4 液晶層、4a 第1の液晶組成物、4b 第2の液晶組成物5 注入口、6 シール材、7 封止材、10 液晶注入装置、11 注入室、12a 第1液晶皿、12b 第2液晶皿、13 カセット、14 真空排気装置、15 窒素ガス供給装置

Claims (6)

  1. 一対の基板が対向配置されて液晶セルが構成され、当該液晶セルの注入口から液晶組成物が注入されるとともに、注入口が封止材により封止されてなり、
    上記液晶組成物は、液晶セルの内部に注入される第1の液晶組成物と、液晶セルの上記注入口近傍に注入される第2の液晶組成物からなり、前記第2の液晶組成物は前記第1の液晶組成物よりも高信頼性を有することを特徴とする液晶表示パネル。
  2. 上記第2の液晶組成物は上記第1の液晶組成物よりも高比抵抗を有することを特徴とする請求項1記載の液晶表示パネル。
  3. 上記第1の液晶組成物と第2の液晶組成物は略同一組成であることを特徴とする請求項2記載の液晶表示パネル。
  4. 上記第2の液晶組成物は新品の液晶組成物であり、上記第1の液晶組成物は再精製した液晶組成物であることを特徴とする請求項3記載の液晶表示パネル。
  5. 一対の基板が対向配置されて構成される液晶セルの注入口から液晶組成物を注入し、液晶組成物の注入後、注入口を封止材により封止する液晶表示パネルの製造方法において、
    液晶セルの注入口から第1の液晶組成物を注入した後、第1の液晶組成物よりも高信頼性を有する第2の液晶組成物を注入口近傍に注入し、その後、注入口を封止材により封止することを特徴とする液晶表示パネルの製造方法。
  6. 圧力調整機構を有する注入室と、液晶組成物が収容され上記注入室内に配置される液晶皿とを備え、
    上記注入室内を減圧状態とした後、液晶セルの注入口を液晶皿の液晶組成物中に入れ、注入室内の圧力を上昇させることにより液晶セル内に液晶組成物を注入する液晶表示パネルの製造装置であって、
    前記液晶皿として、第1の液晶組成物が収容される第1の液晶皿と、第1の液晶組成物よりも高信頼性を有する第2の液晶組成物が収容される第2の液晶皿を備え、
    上記液晶セルとこれら液晶皿とを互いに相対移動させる移動手段を備えることを特徴とする液晶表示パネルの製造装置。
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