JP2004354682A - 音声制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】音声によるコマンドがどのアプリケーションに対するコマンドかを自動的に判断するとともに、どのアプリケーションにコマンドが伝達されたかを容易に確認することができる音声制御装置を提供する。
【解決手段】音声認識用辞書部18には、アプリケーション21a〜21n毎に音声認識用アプリケーション辞書17a〜17nが設けられている。音声認識部16は、これらのアプリケーション辞書17a〜17nを使用してコマンド信号を抽出する。そして、このコマンド信号を制御部11に出力するとともに、コマンドを抽出したアプリケーション辞書を示すデータを制御部11に出力する。制御部11は、このデータにより、音声入力されたコマンドがどのアプリケーションに対するものかを判断するとともに、コマンドを伝達したアプリケーションのアイコンの表示を変化させる。
【選択図】 図1
【解決手段】音声認識用辞書部18には、アプリケーション21a〜21n毎に音声認識用アプリケーション辞書17a〜17nが設けられている。音声認識部16は、これらのアプリケーション辞書17a〜17nを使用してコマンド信号を抽出する。そして、このコマンド信号を制御部11に出力するとともに、コマンドを抽出したアプリケーション辞書を示すデータを制御部11に出力する。制御部11は、このデータにより、音声入力されたコマンドがどのアプリケーションに対するものかを判断するとともに、コマンドを伝達したアプリケーションのアイコンの表示を変化させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ユーザの音声を音声認識して機器を制御する音声制御装置に関し、特に車載用ナビゲーション装置とCDプレーヤ、DVDプレーヤ、FM/AMチューナ及びTV(テレビ)チューナ等のAV(オーディオ・ビジュアル)機器とにより構成される車載用ナビゲーション・AVシステムに好適な音声制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両にはラジオやCDプレーヤ等のオーディオ機器だけでなく、ナビゲーション装置やTVチューナ及びDVDプレーヤ等の映像機器も搭載されるようになった。それに伴い、これらの機器が共通のバスラインで相互に接続されてシステム化され、共通の操作パネル(又はリモコン等)で操作できるようになった。以下、このように車載用ナビゲーション装置とAV機器等とがシステム化された装置を車載用ナビゲーション・AVシステムと呼ぶ。
【0003】
この種の車載用ナビゲーション・AVシステムでは、通常、1つの表示装置にナビゲーション装置から出力される地図画像や、AV機器を操作するための操作画面を表示する。例えば、表示装置に車両の現在位置の周囲の地図画像を表示しているときにユーザが操作パネルの所定のキースイッチを押すと、表示装置にCDプレーヤの操作画面が表示されて、CDプレーヤの操作が可能になる。この場合に、地図画像に替えてCDプレーヤの操作画面を表示するものと、地図画像に重ねてCDプレーヤの操作画面を表示するものと、表示装置の表示領域を2つに分割して一方に地図画像を表示し、他方にCDプレーヤの操作画面を表示するものとがある。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−168064号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
車載用ナビゲーション・AVシステムでは、車両の現在位置をいつでも確認できることが重要であるので、通常、表示装置には車両の現在位置の周囲の地図を表示している。従って、例えばCDプレーヤを操作する場合には画面上にCDプレーヤの操作画面を表示するためのキー操作が必要となり、煩雑である。また、地図画像に替えてCDプレーヤの操作画面を表示すると、CDプレーヤの操作が終了するまで車両の現在位置を地図上で確認することができなくなり、右左折する交差点を間違えて車両が誘導経路から外れてしまうことがある。地図画像に重ねてAV機器の操作画面を表示するシステムや、表示装置の表示領域を分割して一方に地図画像を表示し他方にAV機器の操作画面を表示するシステムにおいても、地図画像が見にくくなるため、AV機器を操作している間に車両が誘導経路から外れてしまうおそれがある。
【0006】
ところで、近年、音声認識技術が向上して、車載用ナビゲーション装置にも音声認識機能が搭載されるようになった。この種のナビゲーション装置では、ナビゲーション装置に接続されたAV機器等を音声により操作することも可能である。しかし、この場合も、予めスイッチ等を操作して音声により操作する機器を指定することが必要となる。
【0007】
特開平5−168064号公報に記載されているように、音声制御装置に接続される機器にそれぞれ固有のID(identification)番号を付与しておき、ID番号に続けてコマンド(要求する動作に応じた命令)を発声することも考えられる。しかし、この場合も、コマンドを発声するたびに機器のID番号を発声することが必要になり、煩雑である。また、コマンドを発声しても機器が動作しない場合に、音声認識でエラーが発生したのか、コマンドを受信した機器でエラーが発生したのかを判断できないという欠点もある。例えば、CDプレーヤに対し「CD再生」のコマンドを発声してもCDプレーヤが動作しない場合に、音声認識でエラーが発生したのか、CDプレーヤにCDが装填されていない等の理由により再生できないのかを判断することができない。
【0008】
なお、車載用ナビゲーション装置やCDプレーヤ等の装置としての機能は、ハードウエアとソフトウエアとにより実現される。また、近年の車載用ナビゲーション装置には、ナビゲーション装置としての機能に加えて、インターネットに接続する機能を備えたものもある。本願では、これらのハードウエア及びソフトウエアにより実現される機能をアプリケーションと呼ぶ。
【0009】
以上から、本発明の目的は、音声によるコマンドがどのアプリケーションに対するコマンドかを自動的に判断するとともに、どのアプリケーションにコマンドが伝達されたかを容易に確認することができる音声制御装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、音声が入力されるマイクと、画像表示が可能な表示部と、複数のアプリケーションが接続され、接続されているアプリケーションのアイコンを前記表示部に表示する制御部と、前記マイクから出力されたアナログの音声信号をデジタルの音声信号に変換して出力する音声入力部と、前記音声入力部から出力されたデジタルの音声信号をコマンド信号に変換するとともに、前記コマンド信号がどのアプリケーションに対応するものかを特定するデータを出力する音声認識部と、前記音声認識部が前記デジタル音声信号を前記コマンド信号に変換するときに使用する音声認識用辞書部とを有し、前記制御部は、前記音声認識部から前記コマンド信号及び前記データを入力し、前記データにより特定されるアプリケーションに前記コマンド信号を伝達するとともに、前記表示部に表示された当該アプリケーションのアイコンの表示を変化させることを特徴とする音声制御装置により解決する。
【0011】
本発明においては、音声認識用辞書部が、例えばアプリケーション毎に設けられた複数の音声認識用アプリケーション辞書により構成されている。そして、音声認識部にデジタル音声信号が入力されると、音声認識部は音声認識用辞書部を用いて音声信号をコマンド信号に変換するとともに、コマンド信号がどのアプリケーションに対応するものかを示すデータを出力する。このデータは、例えばコマンド信号を抽出した音声認識用アプリケーション辞書を示すものである。このデータにより、制御部は音声入力されたコマンドがどのアプリケーションに対するものかを判断する。このようにして、音声入力された信号がコマンド信号に変換され、所定のアプリケーションに伝達される。
【0012】
また、本発明においては、制御部により、コマンドを伝達したアプリケーションのアイコンの表示を変化させるので、ユーザはコマンドがどのアプリケーションに伝達されたのかを目視で確認することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
【0014】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態の音声制御装置の構成を示すブロック図である。
【0015】
本実施の形態の音声制御装置10は、制御部11、表示部12、操作部13、音声入力部14、音声出力部15、音声認識部16、音声認識用辞書部17及びアイコン描画部18により構成されている。この音声制御装置10には、音声制御装置10により制御可能な複数のアプリケーション21a〜21nが接続される。ここでは、アプリケーション21aがナビゲーション装置、アプリケーション21bがCDプレーヤ、アプリケーション21cがFM/AMチューナであるとする。その他にも、本実施の形態の音声制御装置10には、MDプレーヤ、DVDプレーヤ、TVチューナ−、インターネットブラウザ及びメーラー(メールの送受信機能)等のアプリケーションが接続可能である。
【0016】
制御部11はマイクロコンピュータにより構成されている。各アプリケーション21a〜21nは、この制御部11に接続される。
【0017】
表示部12は画像表示が可能な液晶パネル、有機EL(Electro Luminescence)パネル又はCRT(Cathode−Ray Tube)等により構成されている。表示部12には、制御部11から出力される画像信号に応じた画像が表示される。
【0018】
操作部13には、当該音声制御装置10及びアプリケーション21a〜21nを操作するための複数のキースイッチが設けられている。なお、操作部13には、リモコン送信機又はタッチパネルが含まれていてもよい。タッチパネルは、表示部12に取り付けられる。
【0019】
音声入力部14には、マイク14aと、音声入力のオン−オフを設定するスイッチ14bとが接続される。ユーザの音声はマイク14aによりアナログの電気信号(音声信号)に変換される。マイク14aから出力されたアナログの音声信号は、音声入力部14によりデジタルの音声信号に変換されて制御部11に伝達される。
【0020】
音声出力部15は、制御部11から出力された信号に基づいてアナログの音声信号を生成し、スピーカー(図示せず)を介して音声によるメッセージを出力する。この音声出力部15は、主にナビゲーション装置が誘導経路案内を音声により出力するときに使用される。
【0021】
音声認識用辞書部17には、各アプリケーション毎に音声認識用アプリケーション辞書17a〜17nが設けられている。各アプリケーション辞書17a〜17nには、そのアプリケーションに固有のコマンドと、各コマンド毎の音声信号のパターンとが記憶されている。この例では、辞書17aはナビゲーション装置用辞書、辞書17bはCDプレーヤ用辞書であるとする。
【0022】
音声認識部16は、音声入力部14から出力されたデジタルの音声信号を制御部11を介して入力し、音声認識用辞書部17に設けられたアプリケーション辞書17a〜17nを利用してコマンド信号に変換する。
【0023】
アイコン描画部18には、音声制御装置10に接続されるアプリケーションのアイコンデータが保存されている。制御部11は、アプリケーションが接続されると、該当するアプリケーションのアイコンデータをアイコン描画部18から読み出して、表示部12に表示する。
【0024】
以下、本実施の形態の音声制御装置の動作について説明する。
【0025】
まず、制御部11は、接続されているアプリケーションを調べて、これらのアプリケーションに対応するアイコンのデータをアイコン描画部18から読み出し、表示部12に出力する。これにより、表示部12には、図2に示すように、音声制御装置10に接続されている複数のアプリケーション21a〜21nのアイコン22a〜22nが表示される。なお、各アプリケーション21a〜21nからそれぞれアプリケーションに固有のアイコンデータを読み出して表示装置12にアイコンを表示するようにしてもよい。
【0026】
また、制御部11は、現在アクティブになっているアプリケーションから画像データを受け取り、画像信号として表示部12に出力する。ここでは、ナビゲーション装置(アプリケーション21a)から地図画像データが出力されているものとする。これにより、表示部12の画面には、図3に示すように、地図画像に重ね合わせて各アプリケーション21a〜21nのアイコン22a〜22nが表示される。
【0027】
ユーザが音声入力を使用する場合、音声入力部14のスイッチ14bをオンにして、マイク14aに向ってコマンドを発声する。そうすると、音声入力部14は、マイク14aから出力されたアナログの音声信号をデジタルの音声信号に変換して制御部11に伝達する。ここでは、ユーザが「CD再生」と発声したものとする。
【0028】
制御部11は、音声入力部14から出力されたデジタルの音声信号を音声認識部16に伝達する。音声認識部16は、入力された音声信号のパターンを音声認識用辞書部17の各アプリケーション辞書17a〜17nに記憶されている音声信号のパターンと比較して、パターンが最も類似しているコマンドを抽出する。ここでは、アプリケーション辞書17bに記憶されている「CD再生」のコマンドが抽出されたものとする。
【0029】
次に、音声認識部16は、抽出されたコマンド(コマンド信号)を制御部11に伝達するとともに、そのコマンドを抽出したアプリケーション辞書を示すデータを出力する。このデータにより、制御部11はどのアプリケーションに対するコマンドかを判断することができる。この例では、音声入力に該当するコマンドがCDプレーヤ用辞書(アプリケーション辞書17b)に記憶されていたので、制御部11はCDプレーヤ(アプリケーション21b)に対するコマンドであると判断する。
【0030】
次いで、制御部11は、音声認識部16から出力されたコマンドを該当するアプリケーション(この例では、アプリケーション21b)に伝達するとともに、図4に示すように、表示部12に表示されているアイコンのうち、コマンドを伝達したアプリケーションのアイコン(この例では、アイコン22b)の色を変化(例えば、背景色を変化)させる。アイコンの色を変える替わりに、アイコンを点滅させてもよい。これにより、ユーザは、どのアプリケーションにコマンドが伝達されたのかを目視で確認することができる。
【0031】
本実施の形態においては、接続されている全てのアプリケーションのアイコンが表示部12の画面に表示されるので、ユーザは、どのようなアプリケーションが利用可能かが一目でわかる。また、音声認識部16はコマンドを抽出したアプリケーション辞書を制御部11に知らせるので、制御部11は音声入力されたコマンドがどのアプリケーションに対するものかを判断することができる。従って、ユーザがスイッチ等を操作してアプリケーションを指定する必要がなく、操作性が向上する。
【0032】
更に、本実施の形態では、ユーザがコマンドを発声すると、表示部12に表示されたアイコンのうち該当するアプリケーションのアイコンの色が変化するので、ユーザはどのアプリケーションにコマンドが伝達されたのかを確認することができる。
【0033】
なお、入力された音声に対するコマンドが複数のアプリケーション辞書に記憶されている場合、音声認識部16では前回のコマンドの対象となったアプリケーション辞書が優先される。例えば「次の曲」という音声信号のパターンはCDプレーヤ用辞書及びMDプレーヤ用辞書等に記憶されているが、前回のコマンドがCDプレーヤに対するものであれば、音声認識部16は、今回のコマンドもCDプレーヤに対するコマンドと判断する。これにより、ユーザが同一のアプリケーションに対し続けてコマンドを発声する場合にアプリケーションを指定しなくてもよく、操作性がより一層向上する。
【0034】
(第2の実施の形態)
図5は本発明の第2の実施の形態の音声制御装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、表示部、操作部、音声入力部及び音声出力部をそれぞれ2系統有していることにあり、その他の構成は基本的に第1の実施の形態と同様であるので、図5において、図1と同一物には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
【0035】
近年、特に高級大型車向けに後席用エンターテイメントシステム(RES:Rear Entertainment System )が提供されている。RESでは、後席にも表示部及びスピーカー(又は、ヘッドホン)を備えており、前席で使用しているアプリケーションと異なるアプリケーションを用いて、映像又は音楽等を楽しむことができる。
【0036】
本実施の形態の音声制御装置30はこのようなRESに適用するものであり、、前席用の表示部12、操作部13、音声入力部14及び音声出力部15と、後席用の表示部32、操作部33、音声入力部34及び音声出力部35とが設けられている。前席用音声入力部14にはマイク14a及びスイッチ14bが接続され、後席用音声入力部34にはマイク34a及びスイッチ34bが接続されている。
【0037】
制御部11は、前席の表示部12と後席の表示部32とにそれぞれ異なる画像を表示することが可能である。図6(a)に前席の表示部12に表示される画面の例を示し、図6(b)に後席の表示部32に表示される画面の例を示す。この例では、前席の表示部12にはナビゲーション装置(アプリケーション21a)から出力された地図画像を表示し、後席の表示部32にはCDプレーヤ(アプリケーション21b)の操作画面を表示している。また、表示部12,32のいずれにも、当該音声制御装置30に接続されているアプリケーション21a〜21nのアイコン22a〜22nが表示されている。
【0038】
前席のスイッチ14bをオンにしてマイク14aに向って例えばラジオ放送局名を発声すると、音声入力部14はマイク14aから出力されたアナログの音声信号をデジタルの音声信号に変換して出力する。制御部11は音声入力部14から出力されたデジタルの音声信号を音声認識部16に伝達する。音声認識部16では、音声認識用辞書部17の各アプリケーション辞書17a〜17nを参照して、入力された音声のパターンに最も類似するコマンドを抽出する。ここでは、FM/AMチューナ用辞書(図示せず)から該当するコマンドが抽出されたものとする。音声認識部16は、抽出されたコマンド(コマンド信号)と、そのコマンドを抽出した辞書を示すデータとを制御部11に出力する。これにより、制御部11では、FM/AMチューナ(アプリケーション21c)に対し受信周波数を音声入力された放送局の周波数に設定するコマンドを出力する。また、図6(a)に示すように、表示部12に表示されているFM/AMチューナのアイコン22cの色を変化させる。
【0039】
一方、後席のスイッチ34bをオンにしてマイク34aに向って例えば「CD再生」と発声すると、制御部11は音声入力部34から出力されたデジタルの音声信号を音声認識部16に伝達する。音声認識部16では、音声認識用辞書部17の各アプリケーション辞書17a〜17nを参照して、入力された音声に対応するコマンドを抽出する。ここでは、CDプレーヤ用辞書(アプリケーション辞書17b)からコマンドが抽出されたものとする。音声認識部16は、抽出されたコマンドと、そのコマンドを抽出した辞書を示すデータとを制御部11に出力する。これにより、制御部11では、CDの再生を開始するコマンドをCDプレーヤ(アプリケーション21b)に出力する。また、図6(b)に示すように、表示部32に表示されているCDプレーヤのアイコン22bの色を変化させる。
【0040】
本実施の形態においては、前席及び後席にそれぞれ表示部、操作部、音声入力部及び音声出力部を備えており、前席及び後席の表示部12,32に当該音声制御装置30に接続されているアプリケーション21a〜21nのアイコン22a〜22nがそれぞれ表示される。そして、マイク14a又はマイク34aを介して音声によりコマンドを入力すると、音声認識部16ではアプリケーション辞書17a〜17nを参照して音声信号に対応するコマンドを抽出し、このコマンドをコマンドを抽出した辞書を示すデータとともに制御部11に出力する。制御部11では、音声認識部16からコマンドと、コマンドを抽出した辞書を示すデータとを入力し、前席のマイク14aから音声を入力したときには前席の表示部12に表示されているアプリケーションのアイコンの色を変化させ、後席のマイク34aから音声を入力したときには後席の表示部32に表示されているアプリケーションのアイコンの色を変化させる。これにより、前席及び後席のユーザは、それぞれ自分の発声したコマンドがどのアプリケーションに伝達されたのかを確認することができる。
【0041】
なお、上述した第1及び第2の実施の形態においては、ナビゲーション装置、CDプレーヤ及びFM/AMチューナ等の機器内に、制御部11からコマンド信号を入力して当該機器を制御する制御部がそれぞれ設けられているものとして説明したが、音声制御装置10の制御部11とナビゲーション装置、CDプレーヤ及びFM/AMチューナ等の機器の制御部とが兼用されていてもよい。すなわち、本願発明は、音声制御装置と、ナビゲーション装置、CDプレーヤ及びFM/AMチューナ等の機器とが一体的に構成された装置に適用することもできる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、音声認識部はマイクから入力された音声信号のパターンと音声認識用辞書部に記憶されている音声信号のパターンとを比較してコマンド信号を抽出し、このコマンド信号を制御部に出力するとともに、認識したコマンドがどのアプリケーションに対するものかを示すデータを制御部に出力する。これにより、制御部は音声入力されたコマンドがどのアプリケーションに対するものかを判断することができる。
【0043】
また、本発明においては、制御部により、コマンドを伝達したアプリケーションのアイコンの表示を変化させるので、ユーザはコマンドがどのアプリケーションに伝達されたのかを目視で確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態の音声制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、表示部に表示された複数のアプリケーション用アイコンの例を示す図である。
【図3】図3は、表示部に複数のアプリケーション用アイコンが地図画像に重ね合わせて表示された例を示す図である。
【図4】図4は、コマンドを伝達したアプリケーションのアイコンの表示を変化させた例を示す図である。
【図5】図5は、本発明の第2の実施の形態の音声制御装置の構成を示すブロック図である。
【図6】図6(a)は前席の表示部に表示される画面の例を示し、図6(b)は後席の表示部に表示される画面の例を示す図である。
【符号の説明】
10,30…音声制御装置、
11…制御部、
12,32…表示部、
13,33…操作部、
14,34…音声入力部、
14a,34a…マイク、
14b,34b…スイッチ、
15,35…音声出力部、
16…音声認識部、
17…音声認識用辞書部、
17a〜17n…アプリケーション辞書
18…アイコン描画部、
21a〜21n…アプリケーション、
22a〜22n…アイコン。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ユーザの音声を音声認識して機器を制御する音声制御装置に関し、特に車載用ナビゲーション装置とCDプレーヤ、DVDプレーヤ、FM/AMチューナ及びTV(テレビ)チューナ等のAV(オーディオ・ビジュアル)機器とにより構成される車載用ナビゲーション・AVシステムに好適な音声制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両にはラジオやCDプレーヤ等のオーディオ機器だけでなく、ナビゲーション装置やTVチューナ及びDVDプレーヤ等の映像機器も搭載されるようになった。それに伴い、これらの機器が共通のバスラインで相互に接続されてシステム化され、共通の操作パネル(又はリモコン等)で操作できるようになった。以下、このように車載用ナビゲーション装置とAV機器等とがシステム化された装置を車載用ナビゲーション・AVシステムと呼ぶ。
【0003】
この種の車載用ナビゲーション・AVシステムでは、通常、1つの表示装置にナビゲーション装置から出力される地図画像や、AV機器を操作するための操作画面を表示する。例えば、表示装置に車両の現在位置の周囲の地図画像を表示しているときにユーザが操作パネルの所定のキースイッチを押すと、表示装置にCDプレーヤの操作画面が表示されて、CDプレーヤの操作が可能になる。この場合に、地図画像に替えてCDプレーヤの操作画面を表示するものと、地図画像に重ねてCDプレーヤの操作画面を表示するものと、表示装置の表示領域を2つに分割して一方に地図画像を表示し、他方にCDプレーヤの操作画面を表示するものとがある。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−168064号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
車載用ナビゲーション・AVシステムでは、車両の現在位置をいつでも確認できることが重要であるので、通常、表示装置には車両の現在位置の周囲の地図を表示している。従って、例えばCDプレーヤを操作する場合には画面上にCDプレーヤの操作画面を表示するためのキー操作が必要となり、煩雑である。また、地図画像に替えてCDプレーヤの操作画面を表示すると、CDプレーヤの操作が終了するまで車両の現在位置を地図上で確認することができなくなり、右左折する交差点を間違えて車両が誘導経路から外れてしまうことがある。地図画像に重ねてAV機器の操作画面を表示するシステムや、表示装置の表示領域を分割して一方に地図画像を表示し他方にAV機器の操作画面を表示するシステムにおいても、地図画像が見にくくなるため、AV機器を操作している間に車両が誘導経路から外れてしまうおそれがある。
【0006】
ところで、近年、音声認識技術が向上して、車載用ナビゲーション装置にも音声認識機能が搭載されるようになった。この種のナビゲーション装置では、ナビゲーション装置に接続されたAV機器等を音声により操作することも可能である。しかし、この場合も、予めスイッチ等を操作して音声により操作する機器を指定することが必要となる。
【0007】
特開平5−168064号公報に記載されているように、音声制御装置に接続される機器にそれぞれ固有のID(identification)番号を付与しておき、ID番号に続けてコマンド(要求する動作に応じた命令)を発声することも考えられる。しかし、この場合も、コマンドを発声するたびに機器のID番号を発声することが必要になり、煩雑である。また、コマンドを発声しても機器が動作しない場合に、音声認識でエラーが発生したのか、コマンドを受信した機器でエラーが発生したのかを判断できないという欠点もある。例えば、CDプレーヤに対し「CD再生」のコマンドを発声してもCDプレーヤが動作しない場合に、音声認識でエラーが発生したのか、CDプレーヤにCDが装填されていない等の理由により再生できないのかを判断することができない。
【0008】
なお、車載用ナビゲーション装置やCDプレーヤ等の装置としての機能は、ハードウエアとソフトウエアとにより実現される。また、近年の車載用ナビゲーション装置には、ナビゲーション装置としての機能に加えて、インターネットに接続する機能を備えたものもある。本願では、これらのハードウエア及びソフトウエアにより実現される機能をアプリケーションと呼ぶ。
【0009】
以上から、本発明の目的は、音声によるコマンドがどのアプリケーションに対するコマンドかを自動的に判断するとともに、どのアプリケーションにコマンドが伝達されたかを容易に確認することができる音声制御装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、音声が入力されるマイクと、画像表示が可能な表示部と、複数のアプリケーションが接続され、接続されているアプリケーションのアイコンを前記表示部に表示する制御部と、前記マイクから出力されたアナログの音声信号をデジタルの音声信号に変換して出力する音声入力部と、前記音声入力部から出力されたデジタルの音声信号をコマンド信号に変換するとともに、前記コマンド信号がどのアプリケーションに対応するものかを特定するデータを出力する音声認識部と、前記音声認識部が前記デジタル音声信号を前記コマンド信号に変換するときに使用する音声認識用辞書部とを有し、前記制御部は、前記音声認識部から前記コマンド信号及び前記データを入力し、前記データにより特定されるアプリケーションに前記コマンド信号を伝達するとともに、前記表示部に表示された当該アプリケーションのアイコンの表示を変化させることを特徴とする音声制御装置により解決する。
【0011】
本発明においては、音声認識用辞書部が、例えばアプリケーション毎に設けられた複数の音声認識用アプリケーション辞書により構成されている。そして、音声認識部にデジタル音声信号が入力されると、音声認識部は音声認識用辞書部を用いて音声信号をコマンド信号に変換するとともに、コマンド信号がどのアプリケーションに対応するものかを示すデータを出力する。このデータは、例えばコマンド信号を抽出した音声認識用アプリケーション辞書を示すものである。このデータにより、制御部は音声入力されたコマンドがどのアプリケーションに対するものかを判断する。このようにして、音声入力された信号がコマンド信号に変換され、所定のアプリケーションに伝達される。
【0012】
また、本発明においては、制御部により、コマンドを伝達したアプリケーションのアイコンの表示を変化させるので、ユーザはコマンドがどのアプリケーションに伝達されたのかを目視で確認することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
【0014】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態の音声制御装置の構成を示すブロック図である。
【0015】
本実施の形態の音声制御装置10は、制御部11、表示部12、操作部13、音声入力部14、音声出力部15、音声認識部16、音声認識用辞書部17及びアイコン描画部18により構成されている。この音声制御装置10には、音声制御装置10により制御可能な複数のアプリケーション21a〜21nが接続される。ここでは、アプリケーション21aがナビゲーション装置、アプリケーション21bがCDプレーヤ、アプリケーション21cがFM/AMチューナであるとする。その他にも、本実施の形態の音声制御装置10には、MDプレーヤ、DVDプレーヤ、TVチューナ−、インターネットブラウザ及びメーラー(メールの送受信機能)等のアプリケーションが接続可能である。
【0016】
制御部11はマイクロコンピュータにより構成されている。各アプリケーション21a〜21nは、この制御部11に接続される。
【0017】
表示部12は画像表示が可能な液晶パネル、有機EL(Electro Luminescence)パネル又はCRT(Cathode−Ray Tube)等により構成されている。表示部12には、制御部11から出力される画像信号に応じた画像が表示される。
【0018】
操作部13には、当該音声制御装置10及びアプリケーション21a〜21nを操作するための複数のキースイッチが設けられている。なお、操作部13には、リモコン送信機又はタッチパネルが含まれていてもよい。タッチパネルは、表示部12に取り付けられる。
【0019】
音声入力部14には、マイク14aと、音声入力のオン−オフを設定するスイッチ14bとが接続される。ユーザの音声はマイク14aによりアナログの電気信号(音声信号)に変換される。マイク14aから出力されたアナログの音声信号は、音声入力部14によりデジタルの音声信号に変換されて制御部11に伝達される。
【0020】
音声出力部15は、制御部11から出力された信号に基づいてアナログの音声信号を生成し、スピーカー(図示せず)を介して音声によるメッセージを出力する。この音声出力部15は、主にナビゲーション装置が誘導経路案内を音声により出力するときに使用される。
【0021】
音声認識用辞書部17には、各アプリケーション毎に音声認識用アプリケーション辞書17a〜17nが設けられている。各アプリケーション辞書17a〜17nには、そのアプリケーションに固有のコマンドと、各コマンド毎の音声信号のパターンとが記憶されている。この例では、辞書17aはナビゲーション装置用辞書、辞書17bはCDプレーヤ用辞書であるとする。
【0022】
音声認識部16は、音声入力部14から出力されたデジタルの音声信号を制御部11を介して入力し、音声認識用辞書部17に設けられたアプリケーション辞書17a〜17nを利用してコマンド信号に変換する。
【0023】
アイコン描画部18には、音声制御装置10に接続されるアプリケーションのアイコンデータが保存されている。制御部11は、アプリケーションが接続されると、該当するアプリケーションのアイコンデータをアイコン描画部18から読み出して、表示部12に表示する。
【0024】
以下、本実施の形態の音声制御装置の動作について説明する。
【0025】
まず、制御部11は、接続されているアプリケーションを調べて、これらのアプリケーションに対応するアイコンのデータをアイコン描画部18から読み出し、表示部12に出力する。これにより、表示部12には、図2に示すように、音声制御装置10に接続されている複数のアプリケーション21a〜21nのアイコン22a〜22nが表示される。なお、各アプリケーション21a〜21nからそれぞれアプリケーションに固有のアイコンデータを読み出して表示装置12にアイコンを表示するようにしてもよい。
【0026】
また、制御部11は、現在アクティブになっているアプリケーションから画像データを受け取り、画像信号として表示部12に出力する。ここでは、ナビゲーション装置(アプリケーション21a)から地図画像データが出力されているものとする。これにより、表示部12の画面には、図3に示すように、地図画像に重ね合わせて各アプリケーション21a〜21nのアイコン22a〜22nが表示される。
【0027】
ユーザが音声入力を使用する場合、音声入力部14のスイッチ14bをオンにして、マイク14aに向ってコマンドを発声する。そうすると、音声入力部14は、マイク14aから出力されたアナログの音声信号をデジタルの音声信号に変換して制御部11に伝達する。ここでは、ユーザが「CD再生」と発声したものとする。
【0028】
制御部11は、音声入力部14から出力されたデジタルの音声信号を音声認識部16に伝達する。音声認識部16は、入力された音声信号のパターンを音声認識用辞書部17の各アプリケーション辞書17a〜17nに記憶されている音声信号のパターンと比較して、パターンが最も類似しているコマンドを抽出する。ここでは、アプリケーション辞書17bに記憶されている「CD再生」のコマンドが抽出されたものとする。
【0029】
次に、音声認識部16は、抽出されたコマンド(コマンド信号)を制御部11に伝達するとともに、そのコマンドを抽出したアプリケーション辞書を示すデータを出力する。このデータにより、制御部11はどのアプリケーションに対するコマンドかを判断することができる。この例では、音声入力に該当するコマンドがCDプレーヤ用辞書(アプリケーション辞書17b)に記憶されていたので、制御部11はCDプレーヤ(アプリケーション21b)に対するコマンドであると判断する。
【0030】
次いで、制御部11は、音声認識部16から出力されたコマンドを該当するアプリケーション(この例では、アプリケーション21b)に伝達するとともに、図4に示すように、表示部12に表示されているアイコンのうち、コマンドを伝達したアプリケーションのアイコン(この例では、アイコン22b)の色を変化(例えば、背景色を変化)させる。アイコンの色を変える替わりに、アイコンを点滅させてもよい。これにより、ユーザは、どのアプリケーションにコマンドが伝達されたのかを目視で確認することができる。
【0031】
本実施の形態においては、接続されている全てのアプリケーションのアイコンが表示部12の画面に表示されるので、ユーザは、どのようなアプリケーションが利用可能かが一目でわかる。また、音声認識部16はコマンドを抽出したアプリケーション辞書を制御部11に知らせるので、制御部11は音声入力されたコマンドがどのアプリケーションに対するものかを判断することができる。従って、ユーザがスイッチ等を操作してアプリケーションを指定する必要がなく、操作性が向上する。
【0032】
更に、本実施の形態では、ユーザがコマンドを発声すると、表示部12に表示されたアイコンのうち該当するアプリケーションのアイコンの色が変化するので、ユーザはどのアプリケーションにコマンドが伝達されたのかを確認することができる。
【0033】
なお、入力された音声に対するコマンドが複数のアプリケーション辞書に記憶されている場合、音声認識部16では前回のコマンドの対象となったアプリケーション辞書が優先される。例えば「次の曲」という音声信号のパターンはCDプレーヤ用辞書及びMDプレーヤ用辞書等に記憶されているが、前回のコマンドがCDプレーヤに対するものであれば、音声認識部16は、今回のコマンドもCDプレーヤに対するコマンドと判断する。これにより、ユーザが同一のアプリケーションに対し続けてコマンドを発声する場合にアプリケーションを指定しなくてもよく、操作性がより一層向上する。
【0034】
(第2の実施の形態)
図5は本発明の第2の実施の形態の音声制御装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、表示部、操作部、音声入力部及び音声出力部をそれぞれ2系統有していることにあり、その他の構成は基本的に第1の実施の形態と同様であるので、図5において、図1と同一物には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
【0035】
近年、特に高級大型車向けに後席用エンターテイメントシステム(RES:Rear Entertainment System )が提供されている。RESでは、後席にも表示部及びスピーカー(又は、ヘッドホン)を備えており、前席で使用しているアプリケーションと異なるアプリケーションを用いて、映像又は音楽等を楽しむことができる。
【0036】
本実施の形態の音声制御装置30はこのようなRESに適用するものであり、、前席用の表示部12、操作部13、音声入力部14及び音声出力部15と、後席用の表示部32、操作部33、音声入力部34及び音声出力部35とが設けられている。前席用音声入力部14にはマイク14a及びスイッチ14bが接続され、後席用音声入力部34にはマイク34a及びスイッチ34bが接続されている。
【0037】
制御部11は、前席の表示部12と後席の表示部32とにそれぞれ異なる画像を表示することが可能である。図6(a)に前席の表示部12に表示される画面の例を示し、図6(b)に後席の表示部32に表示される画面の例を示す。この例では、前席の表示部12にはナビゲーション装置(アプリケーション21a)から出力された地図画像を表示し、後席の表示部32にはCDプレーヤ(アプリケーション21b)の操作画面を表示している。また、表示部12,32のいずれにも、当該音声制御装置30に接続されているアプリケーション21a〜21nのアイコン22a〜22nが表示されている。
【0038】
前席のスイッチ14bをオンにしてマイク14aに向って例えばラジオ放送局名を発声すると、音声入力部14はマイク14aから出力されたアナログの音声信号をデジタルの音声信号に変換して出力する。制御部11は音声入力部14から出力されたデジタルの音声信号を音声認識部16に伝達する。音声認識部16では、音声認識用辞書部17の各アプリケーション辞書17a〜17nを参照して、入力された音声のパターンに最も類似するコマンドを抽出する。ここでは、FM/AMチューナ用辞書(図示せず)から該当するコマンドが抽出されたものとする。音声認識部16は、抽出されたコマンド(コマンド信号)と、そのコマンドを抽出した辞書を示すデータとを制御部11に出力する。これにより、制御部11では、FM/AMチューナ(アプリケーション21c)に対し受信周波数を音声入力された放送局の周波数に設定するコマンドを出力する。また、図6(a)に示すように、表示部12に表示されているFM/AMチューナのアイコン22cの色を変化させる。
【0039】
一方、後席のスイッチ34bをオンにしてマイク34aに向って例えば「CD再生」と発声すると、制御部11は音声入力部34から出力されたデジタルの音声信号を音声認識部16に伝達する。音声認識部16では、音声認識用辞書部17の各アプリケーション辞書17a〜17nを参照して、入力された音声に対応するコマンドを抽出する。ここでは、CDプレーヤ用辞書(アプリケーション辞書17b)からコマンドが抽出されたものとする。音声認識部16は、抽出されたコマンドと、そのコマンドを抽出した辞書を示すデータとを制御部11に出力する。これにより、制御部11では、CDの再生を開始するコマンドをCDプレーヤ(アプリケーション21b)に出力する。また、図6(b)に示すように、表示部32に表示されているCDプレーヤのアイコン22bの色を変化させる。
【0040】
本実施の形態においては、前席及び後席にそれぞれ表示部、操作部、音声入力部及び音声出力部を備えており、前席及び後席の表示部12,32に当該音声制御装置30に接続されているアプリケーション21a〜21nのアイコン22a〜22nがそれぞれ表示される。そして、マイク14a又はマイク34aを介して音声によりコマンドを入力すると、音声認識部16ではアプリケーション辞書17a〜17nを参照して音声信号に対応するコマンドを抽出し、このコマンドをコマンドを抽出した辞書を示すデータとともに制御部11に出力する。制御部11では、音声認識部16からコマンドと、コマンドを抽出した辞書を示すデータとを入力し、前席のマイク14aから音声を入力したときには前席の表示部12に表示されているアプリケーションのアイコンの色を変化させ、後席のマイク34aから音声を入力したときには後席の表示部32に表示されているアプリケーションのアイコンの色を変化させる。これにより、前席及び後席のユーザは、それぞれ自分の発声したコマンドがどのアプリケーションに伝達されたのかを確認することができる。
【0041】
なお、上述した第1及び第2の実施の形態においては、ナビゲーション装置、CDプレーヤ及びFM/AMチューナ等の機器内に、制御部11からコマンド信号を入力して当該機器を制御する制御部がそれぞれ設けられているものとして説明したが、音声制御装置10の制御部11とナビゲーション装置、CDプレーヤ及びFM/AMチューナ等の機器の制御部とが兼用されていてもよい。すなわち、本願発明は、音声制御装置と、ナビゲーション装置、CDプレーヤ及びFM/AMチューナ等の機器とが一体的に構成された装置に適用することもできる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、音声認識部はマイクから入力された音声信号のパターンと音声認識用辞書部に記憶されている音声信号のパターンとを比較してコマンド信号を抽出し、このコマンド信号を制御部に出力するとともに、認識したコマンドがどのアプリケーションに対するものかを示すデータを制御部に出力する。これにより、制御部は音声入力されたコマンドがどのアプリケーションに対するものかを判断することができる。
【0043】
また、本発明においては、制御部により、コマンドを伝達したアプリケーションのアイコンの表示を変化させるので、ユーザはコマンドがどのアプリケーションに伝達されたのかを目視で確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態の音声制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、表示部に表示された複数のアプリケーション用アイコンの例を示す図である。
【図3】図3は、表示部に複数のアプリケーション用アイコンが地図画像に重ね合わせて表示された例を示す図である。
【図4】図4は、コマンドを伝達したアプリケーションのアイコンの表示を変化させた例を示す図である。
【図5】図5は、本発明の第2の実施の形態の音声制御装置の構成を示すブロック図である。
【図6】図6(a)は前席の表示部に表示される画面の例を示し、図6(b)は後席の表示部に表示される画面の例を示す図である。
【符号の説明】
10,30…音声制御装置、
11…制御部、
12,32…表示部、
13,33…操作部、
14,34…音声入力部、
14a,34a…マイク、
14b,34b…スイッチ、
15,35…音声出力部、
16…音声認識部、
17…音声認識用辞書部、
17a〜17n…アプリケーション辞書
18…アイコン描画部、
21a〜21n…アプリケーション、
22a〜22n…アイコン。
Claims (4)
- 音声が入力されるマイクと、
画像表示が可能な表示部と、
複数のアプリケーションが接続され、接続されているアプリケーションのアイコンを前記表示部に表示する制御部と、
前記マイクから出力されたアナログの音声信号をデジタルの音声信号に変換して出力する音声入力部と、
前記音声入力部から出力されたデジタルの音声信号をコマンド信号に変換するとともに、前記コマンド信号がどのアプリケーションに対応するものかを特定するデータを出力する音声認識部と、
前記音声認識部が前記デジタル音声信号を前記コマンド信号に変換するときに使用する音声認識用辞書部と
を有し、
前記制御部は、前記音声認識部から前記コマンド信号及び前記データを入力し、前記データにより特定されるアプリケーションに前記コマンド信号を伝達するとともに、前記表示部に表示された当該アプリケーションのアイコンの表示を変化させることを特徴とする音声制御装置。 - 前記音声認識用辞書部は、アプリケーション毎の複数の音声認識用アプリケーション辞書により構成され、前記コマンド信号が対応するアプリケーションを示すデータは、前記コマンド信号を抽出したアプリケーション辞書を示すものであることを特徴とする請求項1に記載の音声制御装置。
- 前記マイク及び前記表示部をそれぞれ2系統有することを特徴とする請求項1に記載の音声制御装置。
- 前記音声認識部は、前記音声信号に対応するコマンド信号が複数のアプリケーション辞書に記憶されている場合に、前回のコマンドの対象となったアプリケーション辞書から優先的にコマンド信号を抽出することを特徴とする請求項2に記載の音声制御装置。
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JP2003152134A JP2004354682A (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | 音声制御装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2003
- 2003-05-29 JP JP2003152134A patent/JP2004354682A/ja not_active Withdrawn
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