JP2004354205A - 電磁流量計 - Google Patents

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Yasuyoshi Koike
泰美 小池
Norihiro Shukutani
憲弘 宿谷
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Abstract

【課題】コイルオープンの発生時、励磁回路の正側励磁、負側励磁のいずれかの故障が原因なのか不明である。
【解決手段】正励磁電流値判定部44において正励磁判定用電流値IexPOSが正励磁電流値用設計範囲内でないと判定され、負励磁電流値判定部45で、負励磁判定用電流値IexNEGが負励磁電流値用設計範囲内であると判定された場合に励磁回路自己診断部47が励磁回路15の正側励磁異常と自己診断し、正励磁電流値判定部44において正励磁判定用電流値IexPOSが正励磁電流値用設計範囲内であると判定され負励磁電流値判定部45で負励磁判定用電流値IexNEGが負励磁電流値用設計範囲内でないと判定された場合に励磁回路自己診断部47が励磁回路15の負側励磁異常と自己診断するようにした。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば正、負励磁期間とこれらの間に無(ゼロ)励磁期間を有する期間を単位としてこれ等を繰り返す励磁をして検出電極に発生する測定流量に対応する信号を検出する電磁流量計に係り、特に、励磁回路の正側励磁の異常、負側励磁の異常の自己診断を可能にした電磁流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電磁流量計として、正、負励磁期間とこれらの間に無励磁期間を有する期間を単位として、これを繰り返す励磁を励磁回路により測定流体に対して行い、検出電極に発生する測定流体の測定流量に対応する信号を検出するものがある(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平06−273205号公報
【0004】
図8の(1)、(2)、(3)は、従来の電磁流量計が取り扱う各信号のタイムチャートである。電磁流量計では、図8の(1)に示すように、正の励磁電流による正励磁、励磁電流をゼロとする無励磁、及び負の励磁電流による負励磁を含む高周波の3値励磁方式が採用される。図8の(1)において、正・ゼロ・負の3値にレベルが変化する励磁電流の波形では、期間T1、T3、T5及びT7は無励磁期間であり、期間T2及びT6は正励磁期間であり、期間T4は負励磁期間である。
【0005】
図8の(2)に示すように、励磁電流に対応した信号電圧成分は、流量信号成分及び微分ノイズ成分から成り、液体の流量及び導管内の磁界に基づいて、大きさ及び方向が変化する。そして、この信号電圧成分のサンプリングは各期間T1〜T7の終了時刻直前の斜線部分等に示すサンプリング区間で行われる。さらに、励磁電流のサンプリングは図8の(3)に示すように正、負励磁期間T2、T4の終了時刻直前の斜線部分に示すサンプリング区間で行われる。
【0006】
この図8の(2)、(3)において、下記のように用語の定義を行う。
Sigp:正励磁時に発生する流量信号
Sigz:無励磁時に発生する流量信号
Sign:負励磁時に発生する流量信号
Iexp:正励磁時の励磁電流値
Iexn:負励磁時の励磁電流値
【0007】
そして、流量演算と励磁電流値の関係では、電磁流量計は、流量信号から流量値を算出する方法として、そのときの励磁電流値(流量演算用電流値)で割り算を行うのが一般的である。
【0008】
すなわち、流量値をVとしたときの実際の流量演算(例)として、
▲1▼正励磁の場合、
V=k×(−Sigz+2Sigp−Sigz)/(Iexp−Iexn)
▲2▼負励磁の場合
V=k×(Sigz−2Sigp−Sigz)/(Iexp−Iexn)
等の演算を実施し、流量値を算出している。(ここでkは比例定数)
【0009】
ここで、▲1▼、▲2▼の演算条件を満たすための励磁電流値(流量演算用電流値)Iexに着目する。この励磁電流値(流量演算用電流値)Iexは(正励磁時の励磁電流値Iexp)−(負励磁時の励磁電流値Iexn)を求めることで演算の条件を満たしている。
【0010】
このように、励磁電流値(流量演算用電流値)Iexは流量演算時の割り算に使用するためのものであり、励磁回路から励磁電流が出ているかどうかの診断では、励磁電流値(流量演算用電流値)Iexがある値以下か、もしくは以上かでしか判断することができず、励磁回路の自己診断としては励磁電流有無を利用したコイルオープン(励磁コイル断線等)判定程度である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、励磁電流値(流量演算用電流値)Iexを用いた励磁回路の自己診断では、実際にコイルがオープン状態にある場合には原因が分かるが、励磁回路の故障が原因でコイルオープンのアラームが発生している場合には、励磁回路の正側励磁、負側励磁のいずれかの故障が原因なのか不明であるという問題点があった。
【0012】
また、励磁回路の故障の自己診断として自己診断回路を構成して、この自己診断回路を電磁流量計に組み込むことが考えられるが、自己診断回路の組み込みにより回路構成が複雑になり、コスト高になる等の問題点があった。
【0013】
本発明は、上記の問題点に着目して成されたものであって、その目的とするところは、励磁電流有無のみの判定に追加して、励磁回路の正側励磁の異常、負側励磁の異常の判定を可能にし、故障モードに対して今までよりもよりきめ細かい自己診断を実現する電磁流量計を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る電磁流量計は、正、負励磁期間とこれらの間に無励磁期間を有する期間を単位として、これを繰り返す励磁を励磁手段により測定流体に対して行い、検出電極に発生する測定流体の測定流量に対応する信号を検出する電磁流量計であって、無励磁期間の無励磁電流値及び正励磁期間の正励磁電流値を検出し、これら無励磁電流値及び正励磁電流値に基づいて励磁手段の正励磁判定用電流値を検出する正励磁電流値検出手段と、無励磁電流値及び負励磁期間の負励磁電流値を検出し、これら無励磁電流値及び負励磁電流値に基づいて励磁手段の負励磁判定用電流値を検出する負励磁電流値検出手段と、正励磁判定用電流値が正励磁電流値用設計範囲内であるか否かを判定する正励磁電流値判定手段と、負励磁判定用電流値が負励磁電流値用設計範囲内であるか否かを判定する負励磁電流値判定手段と、負励磁電流値判定手段で負励磁判定用電流値が負励磁電流値用設計範囲内にないと判定されると、励磁手段の負側励磁が異常であると自己診断し、正励磁電流値判定手段で正励磁判定用電流値が正励磁電流値用設計範囲内にないと判定されると、励磁手段の正側励磁が異常であると自己診断する自己診断手段とを備えたものである。
【0015】
かかる構成により、正励磁電流値検出手段により無励磁期間の無励磁電流値及び正励磁期間の正励磁電流値を検出し、これら無励磁電流値及び正励磁電流値に基づいて励磁手段の正励磁判定用電流値を検出し、負励磁電流値検出手段により無励磁期間の無励磁電流値及び負励磁期間の負励磁電流値を検出し、これら無励磁電流値及び負励磁電流値に基づいて励磁手段の負励磁判定用電流値を検出し、正励磁電流値判定手段は正励磁判定用電流値が正励磁電流値用設計範囲内であるか否かを判定し、負励磁電流値判定手段は負励磁判定用電流値が負励磁電流値用設計範囲内であるか否かを判定する。
【0016】
そして、自己診断手段は、負励磁電流値判定手段で負励磁判定用電流値が負励磁電流値用設計範囲内にないと判定されると、励磁手段の負側励磁が異常であると自己診断し、正励磁電流値判定手段で正励磁判定用電流値が正励磁電流値用設計範囲内にないと判定されると、励磁手段の正側励磁が異常であると自己診断するようになる。
【0017】
このように、正励磁電流値の異常、および負励磁電流値の異常を検知することが可能になるので、励磁コイル断線だけではなく、励磁手段(励磁回路)の正側励磁、または負側励磁そのものの回路動作異常を検知することが可能になり、故障モードに対して今までよりもよりきめ細かい自己診断を実現することができる。
【0018】
また、励磁回路の故障の自己診断として自己診断回路を別に構成して、この自己診断回路を電磁流量計に組み込む必要がなく、回路構成の複雑化によるコスト高を無くすことができる。
【0019】
ここで、励磁手段は励磁回路に該当し、正励磁電流値検出手段は正励磁電流値検出部に該当し、負励磁電流値検出手段は負励磁電流値検出部に該当する。また、正励磁電流値判定手段は正励磁電流値判定部及び設計範囲メモリ部に該当し、負励磁電流値判定手段は負励磁電流値判定部及び設計範囲メモリ部に該当し、自己診断手段は、励磁回路自己診断部及び自己診断テーブルに該当する。
【0020】
また、本発明に係る電磁流量計は、上記した本発明に係る電磁流量計において、自己診断手段は、励磁手段の正側励磁及び負側励磁双方が異常であると認識することで、励磁手段により磁界が発生される励磁コイルの断線と診断するものである。
【0021】
かかる構成により、励磁コイルの断線を容易に自己診断することができる。
【0022】
また、本発明に係る電磁流量計は、上記した本発明に係る電磁流量計において、自己診断手段の診断結果を警報出力する警報出力手段を有するものである。
【0023】
かかる構成により、励磁コイルの断線だけではなく、励磁手段の正側励磁、または負側励磁そのものの回路動作異常を検知すると、警報出力手段により警報を出力することができる。
【0024】
ここで、警報出力手段は、アラーム駆動制御部に駆動制御されるアラーム出力部に該当する。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0026】
電磁流量計は、図1に示すように、検出部1と信号変換部2とにより構成される。検出部1は、測定流体Qを流す金属性の導管10と、この導管10の外側に配置され、測定流体Qに磁場を印加するための励磁コイル14と、導管10内に自由端部側が臨んだ状態で配置され、且つ流量信号を検出することができる一対の測定電極11、12と、導管10内であって一対の測定電極11、12のそれぞれから同等位置に配置され、且つ流量信号を測定するための基準電位となるアース電極13とから構成されている。
【0027】
一対の測定電極11、12は、その自由端部側が導管10内を流れる測定流体Qと接液して第1及び第2の流量信号を検出する構成になっており、その基端部側は測定流体Qが漏れないようにシールされていると共に導管10からも絶縁された構造になっている。
【0028】
信号変換部2は、一対の測定電極11、12で検出した第1及び第2の流量信号を入力して増幅する第1及び第2の入力増幅器15A、15Bと、この第1及び第2の入力増幅器15A、15Bの出力信号を入力し、その差を検出する差動増幅器16と、この差動増幅器16の出力側に接続されたサンプルアンドホールド回路17と、このサンプルアンドホールド回路17でホールドされた信号成分をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル(A/D)変換器18と、このデジタル信号を入力し演算処理して流量値を演算するCPU19と、実行プログラムを格納するROM、及びCPU19で演算するために必要な一時的なデータを格納するRAMからなるメモリ20と、電流出力部21と、規格化された信号を出力するパルス出力部22と、CPU19からの制御信号を受けて励磁コイル14に印加する励磁電流Ifを制御及び供給する励磁回路15とから構成されている。
【0029】
励磁回路15は、図2に示すように、励磁用電源30に対して第1スイッチSW1と第2スイッチSW2とを直列に接続した直列回路31と、第3スイッチSW3と第4スイッチSW4とを直列に接続した直列回路32とを並列に接続したブリッジ回路33と励磁コントロール回路39とを備えている。
【0030】
励磁コイル14は、直列回路31における第1スイッチSW1と第2スイッチSW2間の第1出力端34と、直列回路32における第3スイッチSW3と第4スイッチSW3間の第2出力端35とに配線36、37を介してそれぞれ接続されている。
【0031】
そして、配線36には励磁電流検出抵抗38が設けてあり、この励磁電流検出抵抗38で検出される励磁電流検出信号IgはCPU19に入力されるものであり、また、CPU19は、励磁電流検出信号Igを基にして励磁コントロール回路39を制御するようにしてあり、この制御により励磁コントロール回路39は、第1〜第4スイッチSW1〜SW4の切り換えのタイミングを制御するタイミング信号F1〜F4をそれぞれに第1〜第4スイッチSW1〜SW4に供給して第1〜第4スイッチSW1〜SW4の開閉を制御するようにしてある。
【0032】
励磁コントロール回路39はタイミング信号F1〜F4を出力し、第1〜第4スイッチSW1〜SW4を切り換えるが、第1スイッチSW1と第4スイッチSW4の組、及び第2スイッチSW2と第3スイッチSW3の組はそれぞれ相補的に開閉される。
【0033】
例えば、第1スイッチSW1と第4スイッチSW4がオン(ショート)で第2スイッチSW2と第3スイッチSW3がオフ(オープン)のときは、励磁用電源30から供給される励磁電流Ifは、励磁用電源30−第1スイッチSW1−励磁コイル14−第4スイッチSW4−励磁用電源30の経路で流れ、励磁コイル14は負励磁される。この場合、第1スイッチSW1−励磁コイル14−第4スイッチSW4は励磁回路15の負側励磁回路になる。
【0034】
次に、第1スイッチSW1と第4スイッチSW4がオフ(オープン)で第2スイッチSW2と第3スイッチSW3がオン(ショート)のときは、励磁用電源30から供給される励磁電流Ifは、励磁用電源30−第3スイッチSW3−励磁コイル14−第2スイッチSW2−励磁電源30の経路で流れ、励磁コイル14には、先とは逆極性の定電流として流れ、励磁コイル14は正励磁される。この場合、第3スイッチSW3−励磁コイル14−第2スイッチSW2は励磁回路15の正側励磁回路になる。
【0035】
また、第1〜第4スイッチSW1〜SW4が全てオフ(オープン)のときは、励磁コイル14に励磁電流は流れず、励磁コイル14は無励磁である。
【0036】
以上のようにして、励磁コイル14にはタイミング信号F1〜F4の切り換えタイミングに対応したパルス幅を持ち、波形が無励磁区間を含む正負の矩形波状で、その振幅が一定の定電流が流れることになる。
【0037】
以上の操作を繰り返すことにより、図4の(1)に示すような正・ゼロ(無)・負の3値にレベルが変化する励磁電流Ifを得ることができる。この励磁電流Ifが励磁コイル14に流れることにより、測定流体Qには、この励磁電流Ifの波形とほぼ同様な波形をもつ磁場が印加されることになる。
【0038】
また、測定流体Qが流れていると、図4の(2)に示す波形の流量信号が検出電極11、12に発生する。
【0039】
この場合、励磁電流Ifの切り換えの時点で磁場を微分したヒゲ状の微分ノイズと、励磁されている期間では一定量として表示されている流量信号がこれに重畳して現われている。無励磁期間T1、T3、T5、T7では、微分ノイズのみが検出電極11、12に現われている。
【0040】
そして、流量信号のサンプリングは、各期間T1〜T7の、微分ノイズが減衰した後段で、且つ次の切り換え期間が開始する直前のサンプリング区間で行われる。
【0041】
サンプリングされた流量信号はサンプルアンドホールド回路17でホールドされ、次々にアナログ/デジタル変換器18によりデジタル信号に変換されてCPU19に出力される。
【0042】
CPU19はアナログ/デジタル変換器18で変換されたデジタル信号を用いて所定の流量演算を実行して、これをデジタル/アナログ変換器(D/A)(図示せず)に出力し、ここで、例えば4〜20mAの電流信号などに変換されて電流出力部20に出力される。
【0043】
また、励磁電流Ifのサンプリングは、図4の(3)に示すように斜線部分等のように各期間T1〜T4の後段で、且つ次の切り換え期間が開始する直前のサンプリング区間で行われる。
【0044】
この図4の(2)、(3)において、下記のように用語の定義を行う。
Sigp:正励磁時に発生する流量信号
Sigz:無励磁時に発生する流量信号
Sign:負励磁時に発生する流量信号
Iexp:正励磁時の励磁電流値(正励磁電流値)
Iexz:無励磁時の励磁電流値(無励磁電流値)
Iexn:負励磁時の励磁電流値(負励磁電流値)
励磁電流は以下の値を算出する。従来例では、下記に示す▲1▼項のみであったが、新たに▲2▼、▲3▼の値を算出する。
▲1▼流量演算用電流値
Iex=Iexp−Iexn
▲2▼正励磁判定用電流値
IexPOS=Iexp−Iexz
▲3▼負励磁判定用電流値
IexNEG=Iexn−Iexz
上記で算出されたIexPOS、IexNEGの値を利用して、図5に示す自己診断テーブル50に示す診断を実施する。
【0045】
なお、各値は、CPU19を介して数値演算が可能なように図4の(2)、(3)に示すサンプリング区間をアナログ/デジタル変換回路18を通して数値化しておく。
【0046】
また、流量演算を実施するために、流量信号のサンプリングと同時(タイミングは必ずしも一致する必要はない)に、正励磁時と負励磁時の励磁電流値Iexp、Iexn、無励磁時の励磁電流値Iexzもサンプリングし数値化する。
【0047】
CPU19における励磁回路自己診断用の制御部40を図3に示す。この制御部40は、正励磁時に発生する正励磁電流値Iexpと無励磁時に発生する無励磁電流値Iexzとを検出して、これらの正励磁電流値Iexpと無励磁電流値Iexzに基づいて正励磁判定用電流値IexPOS(Iexp−Iexz)を検出する正励磁電流値検出部41と、負励磁時に発生する負励磁電流値Iexnと無励磁時に発生する無励磁電流値Iexzとを検出して、これらの負励磁電流値Iexnと無励磁電流値Iexzに基づいて負励磁判定用電流値IexNEG(Iexn−Iexz)を検出する負励磁電流値検出部42と、正励磁時の励磁電流値Iexpと無励磁時の励磁電流値Iexzとを検出してこれらの励磁電流値Iexp、Iexzに基づいて流量演算用電流値Iex(IexpーIexn)を検出する流量演算用電流値検出部43と、正励磁電流値検出部41が検出した正励磁判定用電流値IexPOSが、メモリ20が備える設計範囲メモリ部20Aが記憶している正励磁電流値用設計範囲内にあるかどうかを判定する正励磁電流値判定部44と、負励磁電流値検出部42が検出した負励磁判定用電流値IexNEGが、設計範囲メモリ部20Aが記憶している負励磁電流値用設計範囲内にあるかどうかを判定する負励磁電流値判定部45と、流量演算用電流値検出部43が検出した流量演算用電流値Iexが設計範囲メモリ部20Aが記憶している設計範囲内にあるかどうかを判定する流量演算用電流値判定部46と、正励磁電流値判定部44から出力された正励磁判定信号f1、負励磁電流値判定部45から出力された負励磁判定信号f2及び流量演算用電流値判定部46から出力された流量演算用判定信号f3と、図5に示す自己診断テーブル50とから励磁回路15の正側励磁の状態、励磁回路15の負側励磁の状態及び励磁電流Ifの有無の状態を認識(自己診断)する励磁回路自己診断部47と、励磁回路自己診断部47の自己診断結果に基づいてアラーム出力部49を駆動制御するアラーム駆動制御部48とを備えている。
【0048】
そして、励磁回路15は励磁手段に該当し、正励磁電流値検出部41は正励磁電流値検出手段に該当し、負励磁電流値検出部42は負励磁電流値検出手段に該当する。
【0049】
また、正励磁電流値判定部44と許容範囲メモリ部20Aとで正励磁電流値判定手段を構成しており、負励磁電流値判定部45と許容範囲メモリ部20Aとで負励磁電流値判定手段を構成しており、励磁回路自己診断部47と自己診断テーブル20とで自己診断手段を構成しており、アラーム駆動制御部48とアラーム出力部49とで警報出力手段を構成している。
【0050】
次に、電磁流量計における励磁回路15の自己診断処理を図6を参照して説明する。図6は電磁流量計内部の自己診断処理に係るCPU19の処理動作を示すフローチャートであり、この自己診断処理とは、励磁回路15の正側励磁の正常、異常、負側励磁の正常、異常及び励磁コイル14の断線を診断する処理である。
【0051】
ステップS1において、正励磁電流値判定部44で、正励磁電流値検出部41が検出した正励磁判定用電流値IexPOS(Iexp−Iexz)が正励磁電流値用設計範囲(第1設計範囲)内か否かが比較されて、正励磁判定用電流値IexPOSが正励磁電流値用設計範囲(第1設計範囲)内であると判定した場合には、ステップS2で、負励磁電流値判定部45において、負励磁判定用電流値IexNEGが負励磁電流値用設計範囲(第2設計範囲)内か否かが比較されて、負励磁判定用電流値IexNEGが負励磁電流値用設計範囲(第2設計範囲)内であると判定された場合には、ステップS3において、正励磁電流値判定部44からの正励磁判定信号f1、負励磁電流値判定部45からの負励磁判定信号f2を受けて励磁回路自己診断部47が、励磁回路15の正側励磁の状態、負側励磁の状態が正常であると自己診断する。そして、ステップS4に至りスタートに戻り、再度ステップS1〜ステップS3を繰り返す。
【0052】
また、ステップS2において、負励磁電流値判定部45が、負励磁判定用電流値IexNEGが負励磁電流値用設計範囲(第2設計範囲)内でないと判定した場合には、ステップS5において励磁回路自己診断部47が励磁回路15の負側励磁異常と自己診断する。
【0053】
そして、ステップS6においてアラーム駆動制御部48が作動してアラーム出力部49が駆動制御されて、負側励磁異常の自己診断アラームを発生させる。そして、ステップS4に至りスタートに戻り、再度ステップS1、ステップS2、ステップS5、ステップS6を繰り返す。
【0054】
また、ステップS1において、正励磁電流値判定部44が正励磁判定用電流値IexPOSが正励磁電流値用設計範囲(第1設計範囲)内でないと判定した場合には、ステップS7において、負励磁電流値判定部45で、負励磁判定用電流値IexNEGが負励磁電流値用設計範囲(第2設計範囲)内か否かが比較されて、負励磁判定用電流値IexNEGが負励磁電流値用設計範囲(第2設計範囲)内であると判定された場合には、ステップS8において、励磁回路自己診断部47が励磁回路15の正側励磁異常と自己診断する。
【0055】
そして、ステップS9においてアラーム駆動制御部48が作動してアラーム出力部49が駆動制御されて、正側励磁異常の自己診断アラームを発生させる。そして、ステップS4に至りスタートに戻り、再度ステップS1、ステップS7、ステップS8、ステップS9を繰り返す。
【0056】
また、ステップS7において、負励磁電流値判定部45で負励磁判定用電流値IexNEGが負励磁電流値用設計範囲(第2設計範囲)内でないと判定されると、ステップS10において、励磁回路自己診断部47が励磁電流ゼロ(コイルオープン)と自己診断する。
【0057】
そして、ステップS11においてアラーム駆動制御部48が作動してアラーム出力部49が駆動制御されて、励磁電流ゼロ(コイルオープン)の自己診断アラームを発生させる。そして、ステップS4に至りスタートに戻り、再度ステップS1、ステップS7、ステップS10、ステップS11を繰り返す。
【0058】
上記したように、本発明の実施の形態によれば、正励磁電流値の異常、および負励磁電流値の異常を検知することが可能になるので、励磁コイル14の断線だけではなく、励磁回路15の正側励磁、または負側励磁そのものの回路動作異常を検知することが可能になり、故障モードに対して今までよりもよりきめ細かい自己診断を実現することができる。
【0059】
また、励磁回路15の故障の自己診断として自己診断回路を別に構成して、この自己診断回路を電磁流量計に組み込む必要がなく、回路構成の複雑化によるコスト高を無くすことができる。
【0060】
なお、本発明は、励磁電流波形部に、正励磁−無励磁、負励磁−無励磁が構成されている場合、例えば、図7の(1)で示す2周波励磁方式の場合、図7の(2)で示す3値励磁方式の変形例の場合、図7の(3)で示す間欠励磁方式の場合のように、連続した励磁の途中に無励磁区間があり、その無励磁部分をサンプリング可能な場合には適用することができる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る電磁流量計によれば、正励磁電流値の異常、および負励磁電流値の異常を検知することが可能になるので、励磁コイル断線だけではなく、励磁手段(励磁回路)の正側励磁、または負側励磁そのものの回路動作異常を検知することが可能になり、故障モードに対して今までよりもよりきめ細かい自己診断を実現することができる。
【0062】
また、励磁回路の故障の自己診断として自己診断回路を別に構成して、この自己診断回路を電磁流量計に組み込む必要がなく、回路構成の複雑化によるコスト高を無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁流量計の回路構成説明図である。
【図2】励磁回路の構成説明図である。
【図3】本発明に係る電磁流量計における励磁回路自己診断用の制御部のブロック図である。
【図4】(1)は同電磁流量計における励磁波形の説明図である。
(2)は信号波形とサンプリング区間の説明図である。
(3)は励磁波形のサンプリング区間の説明図である。
【図5】自己診断テーブルの説明図である。
【図6】電磁流量計内部の自己診断処理に係るCPUの処理動作を示すフローチャートである。
【図7】(1)は2周波励磁方式の場合の励磁波形の説明図である。
(2)は3値例示方式変形の場合の励磁波形の説明図である。
(3)は間欠励磁方式の場合の励磁波形の説明図である。
【図8】(1)は従来の電磁流量計における励磁波形の説明図である。
(2)は信号波形とサンプリング区間の説明図である。
(3)は励磁波形のサンプリング区間の説明図である。
【符号の説明】
1 検出部
2 信号変換部
10 導管
11、12 測定電極
13 アース電極
14 励磁コイル
15 励磁回路(励磁手段)
15A 第1の入力増幅器
15B 第2の入力増幅器
16 差動増幅器
17 サンプルアンドホールド回路
18 アナログ/デジタル変換器
19 CPU
20 メモリ
20A 設計範囲メモリ部(正励磁電流値判定手段)(負励磁電流値判定手段)
21 電流出力部
40 励磁回路自己診断用の制御部
41 正励磁電流値検出部(正励磁電流値検出手段)
42 負励磁電流値検出部(負励磁電流値検出手段)
43 流量演算用電流値検出部
44 正励磁電流値判定部(正励磁電流値判定手段)
45 負励磁電流値判定部(負励磁電流値判定手段)
46 流量演算用電流値判定部
47 励磁回路自己診断部(自己診断手段)
48 アラーム駆動制御部(警報出力手段)
49 アラーム出力部(警報出力手段)
50 自己診断テーブル(自己診断手段)

Claims (3)

  1. 正、負励磁期間とこれらの間に無励磁期間を有する期間を単位として、これを繰り返す励磁を励磁手段により測定流体に対して行い、検出電極に発生する前記測定流体の測定流量に対応する信号を検出する電磁流量計であって、
    前記無励磁期間の無励磁電流値及び前記正励磁期間の正励磁電流値を検出し、これら無励磁電流値及び正励磁電流値に基づいて前記励磁手段の正励磁判定用電流値を検出する正励磁電流値検出手段と、
    前記無励磁電流値及び前記負励磁期間の負励磁電流値を検出し、これら無励磁電流値及び負励磁電流値に基づいて前記励磁手段の負励磁判定用電流値を検出する負励磁電流値検出手段と、
    前記正励磁判定用電流値が正励磁電流値用設計範囲内であるか否かを判定する正励磁電流値判定手段と、
    前記負励磁判定用電流値が負励磁電流値用設計範囲内であるか否かを判定する負励磁電流値判定手段と、
    前記負励磁電流値判定手段で前記負励磁判定用電流値が前記負励磁電流値用設計範囲内にないと判定されると、前記励磁手段の負側励磁が異常であると自己診断し、前記正励磁電流値判定手段で前記正励磁判定用電流値が前記正励磁電流値用設計範囲内にないと判定されると、前記励磁手段の正側励磁が異常であると自己診断する自己診断手段とを備えたことを特徴とする電磁流量計。
  2. 前記自己診断手段は、前記励磁手段の正側励磁及び負側励磁双方が異常であると認識することで、前記励磁手段により磁界が発生される励磁コイルの断線と診断することを特徴とする請求項1記載の電磁流量計。
  3. 前記自己診断手段の診断結果を警報出力する警報出力手段を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電磁流量計。
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