JP2004353644A - 暴風対策小型風車 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストが求められる小型風車において、風力自体の力を風車プロペラピッチ角度変更の駆動力として利用する方式の弱点を補強できるように改善し、強風下でのブレード強度が十分に保証でき、ブレード毎の作動ばらつきも少ない低コスト暴風対策を実現する。
【解決手段】ブレードの回転支持軸中心線とブレード中心線とは、ブレード作用点に加わる風力により生ずるモーメントがプロペラビッチ角度を増大させる方向に小角度を有し、この両中心線はナセル外面附近で交差すると共に、ブレードの回転支持軸はナセル内部側に片持クランクアームを備えて、その複数のクランクピン部位を単一の風車回転軸方向に附勢されるばねによって押圧する構造とする。
【選択図】 図2
【解決手段】ブレードの回転支持軸中心線とブレード中心線とは、ブレード作用点に加わる風力により生ずるモーメントがプロペラビッチ角度を増大させる方向に小角度を有し、この両中心線はナセル外面附近で交差すると共に、ブレードの回転支持軸はナセル内部側に片持クランクアームを備えて、その複数のクランクピン部位を単一の風車回転軸方向に附勢されるばねによって押圧する構造とする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自然エネルギーを身近に利用できるようにするための、安価な小型風車の改良技術に関し、別けても小型風車の普及を妨げていた困難な暴風対策に対して、極めて経済的で容易に対処可能とした新規な小型風車技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の風車技術では、暴風対策として大型風車ではナセル内部にサーボ制御装置を設け、各ブレードのピッチ角をブレードが風向きと平行になるまで角度制御し、暴風がプロペラに加える入力を実質的に零に近付けて暴風から風車を守るような、可変ピッチプロペラ機構方式が主流である。ところが、経済性を重んじなければならない小型風車には、このような大形風車の技術をそのまま採用することはできなかった。一般的な小型風車の暴風対策は、ブレードのピッチ制御の代わりに、プロペラの後方端部に設けられる方向舵を、方向舵を取り付けているアームごと直角方向に動かし、その結果生ずる大きな風力モーメントを利用したヨー制御方式を採用している。このヨー制御方式では、暴風時に風車全体が風に向かって横向姿勢になり、風車への入力が減少するが、可変ピッチプロペラ方式と比較すれば、極めて小型のナセル内部にサーボ機構を組込むような複雑な機構にはならないメリットがあるものの、ヨー制御のための新たなアクチュエータを設ける必要があり、経済性を追求する場合には未だ難点の残る方式である。
【0003】
一方で、本発明者の一人は室蘭工業大学で風車の研究を進めており、その中で風力そのものがブレードに加える力をアクチュエータに応用できる、新しい技術思想を小型風車の分野に導入してきた。然し乍ら、その風力自体によるプロペラ入力抑制制御方式は、ブレードのピッチ角度を制御するための回転トルクが不足しがちであり、強大な風速では効果が期待できる一方で、ブレードの回転支持軸をピッチ角度変更のためのトルク増大を図るべく、ブレード中心から可能な限りずれる端の位置に設けているために、ブレード自体の強度が不足し易い構造であり、その本領を発揮すべき肝心の強大な風速の下ではブレード強度に不安が残った。これに加えて、複数のブレードのピッチ角度の変更作動点は、個々のブレード毎に独立して調整しなければならず、ブレードのピッチ角変更動作がブレード毎にばらつき易い構造であった。従って、この新しい技術思想もアイデア段階に止まり、結果的には残念ながら本格的な実用化には到らなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、従来技術の高価なサーボ制御装置やヨー制御装置を不要とし、極めて単純で安価な風力自体によるプロペラ入力抑制制御方式を顕著に改善して、小型風車の普及を妨げていた最大原因と考えられる困難な暴風対策を容易とし、実用可能な低コスト小型風車を実現することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明者の一人は、風力自体がブレードに及ぼす力を増大させるには、距離ベクトルと作用点に加わる風力による揚力の積となる回転トルクが増大できるように、距離ベクトルを増大させる更に新しい技術思想を導入した。そのために、ブレードとプロペラが回転する平面上で、ナセル内部に設けられるブレード回転支持軸とブレード中心軸とが、ナセル外面附近で交差する小傾斜角度を有するようにして、ブレードの風力作用点とブレード回転支持軸延長線との距離で表現される、ブレードピッチ角度変更トルクを決定する距離ベクトルを簡単に増強可能とした。それは、ブレードの長さが比較的長くなるために、数度程度の僅かな傾斜角度でブレード回転支持軸とブレード中心軸とを交差させれば、容易にブレードのピッチ角度変更トルクが実用的な段階まで増強できるからである。加えて、ブレードがナセルに取り付けられるためのブレード回転支持軸はナセル外周附近でブレード中心軸と交差する構成としているために、ナセル外周附近においてブレード中心軸とブレード回転支持軸とは僅かの角度で交差するだけなので、交差点ではこの両軸はほぼ同一であるから、ブレードの中心でブレード全体を支える合理的構造となり、ブレードの強度低下を招く懸念を完全に払拭できる構造である。
【0006】
ナセルに取り付けられる複数のブレードが、互いに同期してピッチ角度変更動作を行うようにするために、本発明者は、複数のブレード回転支持軸に対して同一位相でそのプロペラ中心軸側の先端には片持クランクアームを固定し、このクランクピンに夫々ローラを取り付けることで、ばねでプロペラ軸方向に附勢されたドーナツ型円板が複数のローラを同一の圧力で押し付けることが可能な構造を考案している。この簡易な構造によって、複数のブレードは同一のレベルの強風を受けた時に、ブレードのピッチ角度を増大させる動作を開始する作動点は、単一のばねの圧縮力で決定される機構となった。
【0007】
【作用】
本発明の構成上の特徴は、複数の各ブレードの回転支持軸がブレード中心軸に対して小傾斜角度を有する点にある。このような構成上の特徴を有する小型風車において、常用する期待出力以上の過度な風力の入力があり、プロペラのブレードピッチ角度増大作用が働く場合は、従来のピッチ制御装置とはブレードの動きが異なっている。即ち、ブレード先端がブレード中心軸とブレード回転支持軸との傾斜角度をもって首振り運動のように旋回する点である。然し乍ら、このようなブレードの動作が行われるのは、常用する期待出力以上に過大入力が例外的に風車に加わった場合なので、この首振り運動が小型風車の通常時の作動に悪影響をもたらす心配は殆どない。因にピッチ角度の増大はせいぜい75°以下であり、ブレード回転支持軸の傾斜角度も僅か数度程度であるが、風車を横方向から見ると恰も傘をすぼめるような運動となる。この運動は風車の風を受ける面積を減少させることになり、強風時の過大入力をより一層制限する作用が働くことになる。これは風車の動力吸収に大きく係わる風車の外周部が収縮することを意味し、ブレードピッチ角度制御による入力抑制作用に加えて、効果的な相乗作用となる。その一方でナセル内部では、複数のブレードの回転支持軸端部には同一位相で片持クランクアームが固定されており、そのクランクピン外周には夫々ローラが組込まれ、同一のドーナツ型円板を介してばねの力で各ローラが、過大風力が入力するまで均等に圧迫されており、通常状態では従来型風車と同様にプレード中心線はプロペラ中心線に直交する面上を旋回している。従って、過大な入力がある場合には、個々のブレードには同時にピッチ角増大作用が働くことになり、ブレード毎のばらつきが発生しないことは明らかであろう。
【0008】
【実施例】
本発明の具体的な実施例につき詳述する前に、従来技術の、ブレードに加わる風力自体がブレードピッチ角制御駆動力となる小型風車の例を、図1により簡単に説明する。この図では、二枚のブレードが使用される風車を示している。多くの風車はブレード枚数が三枚であるが、原理的には枚数が異なっても変らないので、簡単の為に二枚の図で説明する。この図1において、中心のプロペラ回転軸1と一体に固定された変則的なナセル2には、複数のブレード3が回転支持軸4により回転可能に支持されている。ブレード3の基部側には、回転支持軸4と共にロッド14が設けられている。ロッド14はブレード3に加わる風力で生じる回転支持軸4が中心の回転トルクに対抗するよう、ブレード毎に独立した複数のばね(図示せず)で引張られる構造である。このブレード3の構造では、時計回り方向に回転するが、ブレード厚みが厚くなる方に回転支持軸4が取り付けられ、ブレード厚みが薄くなっている翼縁側にロッド14が設けられている。ブレード中心軸は水平に示した軸Xであり、ブレード3に加わる風力を一点で代表させる場合の風力の作用点はこの軸X上に位置することになる。一方の回転支持軸4の中心軸X’はこの軸Xと平行でありその距離は一定のlである。従って、ブレードピッチ角制御トルクはlの位置ベクトルと風力による揚力の積で表される。前述のように、この技術では、位置ベクトルlを大きくできる設計上の自由度は少なく、なるべく位置ベクトルlを大きくすべく翼縁側に軸を設けなければならない構造で、ブレード厚みが薄くなる側にロッド14を設けて、これにばねの力を加えることもブレード強度上難点である。回転支持軸4にブレード3を固定するための、フランジ8を設けるにあたっても、その径を大きくできず、従って強大な風力に曝すことを前提とする暴風対策小型風車としては不安の残る構造である。
【0009】
図2には、図1の風車を改良した本発明の一実施例の暴風対策小型風車の要部を示している。その最大の特徴は、ナセル2に取り付けられるブレード3の回転支持軸4の中心軸が、ブレード中心軸と小傾斜角度で交差し、この角度を変えることで前記位置ベクトルlの大きさを必要に応じて容易に増強できることである。そしてこの両軸の交差点をナセル2の外周面附近に設けるようにしたために、ブレード3の中心部で大き目のフランジ8によってしっかりとブレード3全体を支持可能な小型風車構造としている。図2の実施例の風車は、一定以上の風力を受けると矢標のように時計回り方向に回転する。このブレード3の断面形状を、ナセル2の取り付け部に近いI−I切断線で切断し、左方向に向かって見た状態で右側に二点鎖線で示している。基部はブレード厚みが厚く、風に向かうブレード面のねじれ角も大きくなっている。左側に二点鎖線で示すのは、ブレード全体に加えられた風力を一点で代表する場合の、風力全体の作用点に相当する位置において、II−II切断線で切断して左方向に向かって見たブレード断面形状であり、右側の基部側よりもブレード厚みが薄くなり、同時に風を受ける面のねじれ角も小さくなっている。この作用点に加えられる揚力のベクトルをF1とした時、時計回り方向のプロペラ回転力を生み出す力のベクトルは図のF2であり、プロペラ軸方向の力のベクトルはF3である。この作用点のX’軸までの距離が、風力によるブレードピッチ角増大トルクを生み出す位置ベクトルlとなっている。図1に示した改良前の風車構造と比較すれば、X’軸の傾斜角度を適宜選択するだけで、位置ベクトルlの値を最適値に設定可能であることは明瞭であろう。この場合において、ブレード3自体の強度は本来の強固な強度を損ねる要因は何一つない極めて合理的な構造である。
【0010】
ナセル2の内部と、その外周附近の構造を簡単に説明する。ナセル2に複数枚取り付けられるブレード3は、ブレード中心軸Xとナセル外周面附近で小傾斜角度で交差しているブレードの回転支持軸4と、フランジ8によって強固に固定されており、その回転支持軸4のナセル2の内部側の端部には、片持クランクアーム5が複数のブレード3の間で同一の位相で強固に固定されている。更に、クランクアーム5のクランクピン7にはローラ6が夫々取り付けられる。この各ローラ6は同一のドーナツ型円板で圧迫されているのであるが、具体的な構造は後述の図4に関する説明で述べる。
【0011】
図3は、図2で示したブレード3と、ブレードの回転支持軸4と、この両者を固定するフランジ8と、回転支持軸4のナセル側の先端で強固に固定された片持クランクアーム5と、そのクランクピン7に回転可能に取り付けられたローラ6から成る一枚のブレード全体のユニットを、ナセル内部からX’軸方向に見た図面であり、ローラ6に加わるばねの力と、ブレード3の風力作用点に加わるブレードピッチ角増大トルクの関係を極めて判りやすく説明するための図面である。本発明では、ブレード3に加わる風力の作用点は回転支持軸4の中心よりも垂直下方にlだけ下がった位置にあり、この作用点に加わる揚力は先に述べたようにベクトルF1である。この揚力によるプロペラ回転力はベクトルF2となる一方で、ブレードピッチ角増大トルクは、位置ベクトルlとプロペラ軸方向の推力F3の積であり、反時計回り方向のトルクとなる。この値は揚力と位置ベクトルlの積と実質的に同一である。一方のブレードの回転支持軸4に固定された片持クランクアーム5のクランクピン7に回転可能に取り付けられたローラ6には、常時ばねによる制圧力Pが加わり、前記ブレードピッチ角増大トルクに対向している。その回転力の大きさは、クランクアーム5の腕の長さであるrと圧力Pの積となり、時計回り方向に一定の回転力でクランクアーム5が動かないようにナセル2の垂直面に圧迫して固定している。通常時は風力によるF3×lよりもばねによるP×rの力が大きいのだが、強大な風力になるとF3×lの方がP×rより大きくなってブレード3は反時計回り方向に回転し、左方向からブレード3の風を受ける面の角度が、風方向と略平行になるまで減少する作用が働くことになる。そうなると揚力自体が減少し、風車への過大入力が抑制されて本発明の基本的な目的を容易に果たせることになる。
【0012】
図4はナセル2の内部構造を垂直断面で示す断面図である。回転可能なプロペラ中心軸1は、キー結合によりナセル2を強固に固定している。中心軸1の先端は径が一段小さくなっており、この部分を軸方向に摺動可能なばね受け12が取り付けられている。ばね受け12はその内部の軸1との空間にばね10の一部を収容しており、ばね10の力を受けて常に右方向に押されている。このばね受け12は左端にドーナツ型円板9を一体に構成し、その軸1に垂直な面が片持クランクアーム5のクランクピン7に回転可能に取り付けられたローラ6を、ばね10の力で右側に圧迫しており、ナセル2内部の垂直内面にローラ6を押し付けて、基準値以上の強風が吹くまでは実質的にローラ6を固定している。図2で示したように、ナセル2には複数のブレード3が取り付けられており、ブレード3の向きに対する位相が完全に同期するように、夫々の片持クランクアーム5が回転支持軸4に固定されておれば、同一の強風に対して複数のブレード3がピッチ角増大運動を均等に分担して開始することができる。この他ばね10の左端には調整ねじ11がナセル2の先端に螺合しており、ロックナットで固定されている。このねじ部分を雨水から保護するために、キャップ13がナセル2の先端に取り付けられている。
【0014】
最後に本発明の一実施例の具体的な仕様例と、具体的性能を表示する。
定格仕様(水質浄化用ポンプ駆動への応用例;流量が日量2,000トンの場合)
風速:6m/s、風車直径:1.65m、風車回転数:280rpm、風車出力:81W
暴風対策
入力抑制動作開始風速:12m/s、抑制動作開始風車回転数:560rpm
抑制動作開始時風車出力:648W
風車諸元
ブレードの回転支持軸とブレード中心軸との傾斜角:5°、ねじれ角:14°
傾斜角交点から作用点までの距離:492mm、片持クランクアーム腕:50mm
位置ベクトルの長さ:42.9mm、揚力:26.4N、ローラ圧迫力:22.7N
ばね圧縮力:45.4N
【0015】
【発明の効果】
本発明の実施例によれば、やや強風になると感じられる程度の、風速毎秒12mで風力自体の力を利用し、確実に風車への入力抑制制御動作が開始された。この点は、定格出力の800%以上の領域が風車への入力抑制領域となることを意味しており、従来技術を顕著に改善して、極めて確実に本発明の基本目的が果たされたことに外ならない。例えば、我が国の各地において実現性が高いと考えられる、秒速30m 程度の暴風は、定格出力時の125倍の入力となるが、この程度の過大入力に対しても、早期に入力抑制動作が複数ブレード毎のばらつきもなく確実に完了でき、ブレード自体には十分に必要な強度を持たせられるので、余裕のある暴風対策が可能になった。特に経済性が重んじられる小型の安価な風車において、その暴風対策経費も極めて単純な機構部品追加で済むことになり、暴風対策小型風車の製作費を著しく低減し、発電用に応用すれば発電単価の低減を可能とするので、従来普及があまり進まなかった小型風車を広く普及させることができる大きな経済的価値を生み出すことができる。この点は、自然エネルギーの有効利用を一段と促進させ、地球温暖化防止対策の一助となり、次世代型分散エネルギー利用を加速させる社会的効果となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来型の風力自体を風車のピッチ角制御力に利用する風車のブレードとナセル構造を端的に示した正面図である。
【図2】図2は、図1に示す従来技術を顕著に改良して、直ちに実用化できる構造とした、本発明の一実施例の暴風対策小型風車の正面図である。
【図3】図3はナセル以外の、図2に図示したブレードに結合される部品ユニット全体を、ブレード中心軸に対して小傾斜角度を有するブレードの回転支持軸方向に向かってナセル内部側から見た場合の側面図である。
【図4】図4は、本発明の小型風車のナセル内部の縦断面図である。
【符号の説明】
1 プロペラの中心回転軸
2 ナセル
3 ブレード
4 ブレードの回転支持軸
5 ブレードの回転支持軸の端部に固定される片持クランクアーム
6 片持クランクアームに取り付けられるローラ
7 片持クランクアームのクランクピン
8 ブレードを回転支持軸に固定するフランジ
9 複数のローラをばねの力で圧迫するドーナツ型円板
10 ばね
11 調整ねじ
12 ばね受け
13 キャップ
14 ロッド
F1 ブレード作用点に加わる揚力
F2 揚力のプロペラ回転方向分力
F3 揚力のプロペラ中心軸方向分力
l 作用点からブレードの回転支持軸までの距離
P ローラを圧迫するばねの力
r クランクアームの腕
【発明の属する技術分野】
本発明は、自然エネルギーを身近に利用できるようにするための、安価な小型風車の改良技術に関し、別けても小型風車の普及を妨げていた困難な暴風対策に対して、極めて経済的で容易に対処可能とした新規な小型風車技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の風車技術では、暴風対策として大型風車ではナセル内部にサーボ制御装置を設け、各ブレードのピッチ角をブレードが風向きと平行になるまで角度制御し、暴風がプロペラに加える入力を実質的に零に近付けて暴風から風車を守るような、可変ピッチプロペラ機構方式が主流である。ところが、経済性を重んじなければならない小型風車には、このような大形風車の技術をそのまま採用することはできなかった。一般的な小型風車の暴風対策は、ブレードのピッチ制御の代わりに、プロペラの後方端部に設けられる方向舵を、方向舵を取り付けているアームごと直角方向に動かし、その結果生ずる大きな風力モーメントを利用したヨー制御方式を採用している。このヨー制御方式では、暴風時に風車全体が風に向かって横向姿勢になり、風車への入力が減少するが、可変ピッチプロペラ方式と比較すれば、極めて小型のナセル内部にサーボ機構を組込むような複雑な機構にはならないメリットがあるものの、ヨー制御のための新たなアクチュエータを設ける必要があり、経済性を追求する場合には未だ難点の残る方式である。
【0003】
一方で、本発明者の一人は室蘭工業大学で風車の研究を進めており、その中で風力そのものがブレードに加える力をアクチュエータに応用できる、新しい技術思想を小型風車の分野に導入してきた。然し乍ら、その風力自体によるプロペラ入力抑制制御方式は、ブレードのピッチ角度を制御するための回転トルクが不足しがちであり、強大な風速では効果が期待できる一方で、ブレードの回転支持軸をピッチ角度変更のためのトルク増大を図るべく、ブレード中心から可能な限りずれる端の位置に設けているために、ブレード自体の強度が不足し易い構造であり、その本領を発揮すべき肝心の強大な風速の下ではブレード強度に不安が残った。これに加えて、複数のブレードのピッチ角度の変更作動点は、個々のブレード毎に独立して調整しなければならず、ブレードのピッチ角変更動作がブレード毎にばらつき易い構造であった。従って、この新しい技術思想もアイデア段階に止まり、結果的には残念ながら本格的な実用化には到らなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、従来技術の高価なサーボ制御装置やヨー制御装置を不要とし、極めて単純で安価な風力自体によるプロペラ入力抑制制御方式を顕著に改善して、小型風車の普及を妨げていた最大原因と考えられる困難な暴風対策を容易とし、実用可能な低コスト小型風車を実現することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明者の一人は、風力自体がブレードに及ぼす力を増大させるには、距離ベクトルと作用点に加わる風力による揚力の積となる回転トルクが増大できるように、距離ベクトルを増大させる更に新しい技術思想を導入した。そのために、ブレードとプロペラが回転する平面上で、ナセル内部に設けられるブレード回転支持軸とブレード中心軸とが、ナセル外面附近で交差する小傾斜角度を有するようにして、ブレードの風力作用点とブレード回転支持軸延長線との距離で表現される、ブレードピッチ角度変更トルクを決定する距離ベクトルを簡単に増強可能とした。それは、ブレードの長さが比較的長くなるために、数度程度の僅かな傾斜角度でブレード回転支持軸とブレード中心軸とを交差させれば、容易にブレードのピッチ角度変更トルクが実用的な段階まで増強できるからである。加えて、ブレードがナセルに取り付けられるためのブレード回転支持軸はナセル外周附近でブレード中心軸と交差する構成としているために、ナセル外周附近においてブレード中心軸とブレード回転支持軸とは僅かの角度で交差するだけなので、交差点ではこの両軸はほぼ同一であるから、ブレードの中心でブレード全体を支える合理的構造となり、ブレードの強度低下を招く懸念を完全に払拭できる構造である。
【0006】
ナセルに取り付けられる複数のブレードが、互いに同期してピッチ角度変更動作を行うようにするために、本発明者は、複数のブレード回転支持軸に対して同一位相でそのプロペラ中心軸側の先端には片持クランクアームを固定し、このクランクピンに夫々ローラを取り付けることで、ばねでプロペラ軸方向に附勢されたドーナツ型円板が複数のローラを同一の圧力で押し付けることが可能な構造を考案している。この簡易な構造によって、複数のブレードは同一のレベルの強風を受けた時に、ブレードのピッチ角度を増大させる動作を開始する作動点は、単一のばねの圧縮力で決定される機構となった。
【0007】
【作用】
本発明の構成上の特徴は、複数の各ブレードの回転支持軸がブレード中心軸に対して小傾斜角度を有する点にある。このような構成上の特徴を有する小型風車において、常用する期待出力以上の過度な風力の入力があり、プロペラのブレードピッチ角度増大作用が働く場合は、従来のピッチ制御装置とはブレードの動きが異なっている。即ち、ブレード先端がブレード中心軸とブレード回転支持軸との傾斜角度をもって首振り運動のように旋回する点である。然し乍ら、このようなブレードの動作が行われるのは、常用する期待出力以上に過大入力が例外的に風車に加わった場合なので、この首振り運動が小型風車の通常時の作動に悪影響をもたらす心配は殆どない。因にピッチ角度の増大はせいぜい75°以下であり、ブレード回転支持軸の傾斜角度も僅か数度程度であるが、風車を横方向から見ると恰も傘をすぼめるような運動となる。この運動は風車の風を受ける面積を減少させることになり、強風時の過大入力をより一層制限する作用が働くことになる。これは風車の動力吸収に大きく係わる風車の外周部が収縮することを意味し、ブレードピッチ角度制御による入力抑制作用に加えて、効果的な相乗作用となる。その一方でナセル内部では、複数のブレードの回転支持軸端部には同一位相で片持クランクアームが固定されており、そのクランクピン外周には夫々ローラが組込まれ、同一のドーナツ型円板を介してばねの力で各ローラが、過大風力が入力するまで均等に圧迫されており、通常状態では従来型風車と同様にプレード中心線はプロペラ中心線に直交する面上を旋回している。従って、過大な入力がある場合には、個々のブレードには同時にピッチ角増大作用が働くことになり、ブレード毎のばらつきが発生しないことは明らかであろう。
【0008】
【実施例】
本発明の具体的な実施例につき詳述する前に、従来技術の、ブレードに加わる風力自体がブレードピッチ角制御駆動力となる小型風車の例を、図1により簡単に説明する。この図では、二枚のブレードが使用される風車を示している。多くの風車はブレード枚数が三枚であるが、原理的には枚数が異なっても変らないので、簡単の為に二枚の図で説明する。この図1において、中心のプロペラ回転軸1と一体に固定された変則的なナセル2には、複数のブレード3が回転支持軸4により回転可能に支持されている。ブレード3の基部側には、回転支持軸4と共にロッド14が設けられている。ロッド14はブレード3に加わる風力で生じる回転支持軸4が中心の回転トルクに対抗するよう、ブレード毎に独立した複数のばね(図示せず)で引張られる構造である。このブレード3の構造では、時計回り方向に回転するが、ブレード厚みが厚くなる方に回転支持軸4が取り付けられ、ブレード厚みが薄くなっている翼縁側にロッド14が設けられている。ブレード中心軸は水平に示した軸Xであり、ブレード3に加わる風力を一点で代表させる場合の風力の作用点はこの軸X上に位置することになる。一方の回転支持軸4の中心軸X’はこの軸Xと平行でありその距離は一定のlである。従って、ブレードピッチ角制御トルクはlの位置ベクトルと風力による揚力の積で表される。前述のように、この技術では、位置ベクトルlを大きくできる設計上の自由度は少なく、なるべく位置ベクトルlを大きくすべく翼縁側に軸を設けなければならない構造で、ブレード厚みが薄くなる側にロッド14を設けて、これにばねの力を加えることもブレード強度上難点である。回転支持軸4にブレード3を固定するための、フランジ8を設けるにあたっても、その径を大きくできず、従って強大な風力に曝すことを前提とする暴風対策小型風車としては不安の残る構造である。
【0009】
図2には、図1の風車を改良した本発明の一実施例の暴風対策小型風車の要部を示している。その最大の特徴は、ナセル2に取り付けられるブレード3の回転支持軸4の中心軸が、ブレード中心軸と小傾斜角度で交差し、この角度を変えることで前記位置ベクトルlの大きさを必要に応じて容易に増強できることである。そしてこの両軸の交差点をナセル2の外周面附近に設けるようにしたために、ブレード3の中心部で大き目のフランジ8によってしっかりとブレード3全体を支持可能な小型風車構造としている。図2の実施例の風車は、一定以上の風力を受けると矢標のように時計回り方向に回転する。このブレード3の断面形状を、ナセル2の取り付け部に近いI−I切断線で切断し、左方向に向かって見た状態で右側に二点鎖線で示している。基部はブレード厚みが厚く、風に向かうブレード面のねじれ角も大きくなっている。左側に二点鎖線で示すのは、ブレード全体に加えられた風力を一点で代表する場合の、風力全体の作用点に相当する位置において、II−II切断線で切断して左方向に向かって見たブレード断面形状であり、右側の基部側よりもブレード厚みが薄くなり、同時に風を受ける面のねじれ角も小さくなっている。この作用点に加えられる揚力のベクトルをF1とした時、時計回り方向のプロペラ回転力を生み出す力のベクトルは図のF2であり、プロペラ軸方向の力のベクトルはF3である。この作用点のX’軸までの距離が、風力によるブレードピッチ角増大トルクを生み出す位置ベクトルlとなっている。図1に示した改良前の風車構造と比較すれば、X’軸の傾斜角度を適宜選択するだけで、位置ベクトルlの値を最適値に設定可能であることは明瞭であろう。この場合において、ブレード3自体の強度は本来の強固な強度を損ねる要因は何一つない極めて合理的な構造である。
【0010】
ナセル2の内部と、その外周附近の構造を簡単に説明する。ナセル2に複数枚取り付けられるブレード3は、ブレード中心軸Xとナセル外周面附近で小傾斜角度で交差しているブレードの回転支持軸4と、フランジ8によって強固に固定されており、その回転支持軸4のナセル2の内部側の端部には、片持クランクアーム5が複数のブレード3の間で同一の位相で強固に固定されている。更に、クランクアーム5のクランクピン7にはローラ6が夫々取り付けられる。この各ローラ6は同一のドーナツ型円板で圧迫されているのであるが、具体的な構造は後述の図4に関する説明で述べる。
【0011】
図3は、図2で示したブレード3と、ブレードの回転支持軸4と、この両者を固定するフランジ8と、回転支持軸4のナセル側の先端で強固に固定された片持クランクアーム5と、そのクランクピン7に回転可能に取り付けられたローラ6から成る一枚のブレード全体のユニットを、ナセル内部からX’軸方向に見た図面であり、ローラ6に加わるばねの力と、ブレード3の風力作用点に加わるブレードピッチ角増大トルクの関係を極めて判りやすく説明するための図面である。本発明では、ブレード3に加わる風力の作用点は回転支持軸4の中心よりも垂直下方にlだけ下がった位置にあり、この作用点に加わる揚力は先に述べたようにベクトルF1である。この揚力によるプロペラ回転力はベクトルF2となる一方で、ブレードピッチ角増大トルクは、位置ベクトルlとプロペラ軸方向の推力F3の積であり、反時計回り方向のトルクとなる。この値は揚力と位置ベクトルlの積と実質的に同一である。一方のブレードの回転支持軸4に固定された片持クランクアーム5のクランクピン7に回転可能に取り付けられたローラ6には、常時ばねによる制圧力Pが加わり、前記ブレードピッチ角増大トルクに対向している。その回転力の大きさは、クランクアーム5の腕の長さであるrと圧力Pの積となり、時計回り方向に一定の回転力でクランクアーム5が動かないようにナセル2の垂直面に圧迫して固定している。通常時は風力によるF3×lよりもばねによるP×rの力が大きいのだが、強大な風力になるとF3×lの方がP×rより大きくなってブレード3は反時計回り方向に回転し、左方向からブレード3の風を受ける面の角度が、風方向と略平行になるまで減少する作用が働くことになる。そうなると揚力自体が減少し、風車への過大入力が抑制されて本発明の基本的な目的を容易に果たせることになる。
【0012】
図4はナセル2の内部構造を垂直断面で示す断面図である。回転可能なプロペラ中心軸1は、キー結合によりナセル2を強固に固定している。中心軸1の先端は径が一段小さくなっており、この部分を軸方向に摺動可能なばね受け12が取り付けられている。ばね受け12はその内部の軸1との空間にばね10の一部を収容しており、ばね10の力を受けて常に右方向に押されている。このばね受け12は左端にドーナツ型円板9を一体に構成し、その軸1に垂直な面が片持クランクアーム5のクランクピン7に回転可能に取り付けられたローラ6を、ばね10の力で右側に圧迫しており、ナセル2内部の垂直内面にローラ6を押し付けて、基準値以上の強風が吹くまでは実質的にローラ6を固定している。図2で示したように、ナセル2には複数のブレード3が取り付けられており、ブレード3の向きに対する位相が完全に同期するように、夫々の片持クランクアーム5が回転支持軸4に固定されておれば、同一の強風に対して複数のブレード3がピッチ角増大運動を均等に分担して開始することができる。この他ばね10の左端には調整ねじ11がナセル2の先端に螺合しており、ロックナットで固定されている。このねじ部分を雨水から保護するために、キャップ13がナセル2の先端に取り付けられている。
【0014】
最後に本発明の一実施例の具体的な仕様例と、具体的性能を表示する。
定格仕様(水質浄化用ポンプ駆動への応用例;流量が日量2,000トンの場合)
風速:6m/s、風車直径:1.65m、風車回転数:280rpm、風車出力:81W
暴風対策
入力抑制動作開始風速:12m/s、抑制動作開始風車回転数:560rpm
抑制動作開始時風車出力:648W
風車諸元
ブレードの回転支持軸とブレード中心軸との傾斜角:5°、ねじれ角:14°
傾斜角交点から作用点までの距離:492mm、片持クランクアーム腕:50mm
位置ベクトルの長さ:42.9mm、揚力:26.4N、ローラ圧迫力:22.7N
ばね圧縮力:45.4N
【0015】
【発明の効果】
本発明の実施例によれば、やや強風になると感じられる程度の、風速毎秒12mで風力自体の力を利用し、確実に風車への入力抑制制御動作が開始された。この点は、定格出力の800%以上の領域が風車への入力抑制領域となることを意味しており、従来技術を顕著に改善して、極めて確実に本発明の基本目的が果たされたことに外ならない。例えば、我が国の各地において実現性が高いと考えられる、秒速30m 程度の暴風は、定格出力時の125倍の入力となるが、この程度の過大入力に対しても、早期に入力抑制動作が複数ブレード毎のばらつきもなく確実に完了でき、ブレード自体には十分に必要な強度を持たせられるので、余裕のある暴風対策が可能になった。特に経済性が重んじられる小型の安価な風車において、その暴風対策経費も極めて単純な機構部品追加で済むことになり、暴風対策小型風車の製作費を著しく低減し、発電用に応用すれば発電単価の低減を可能とするので、従来普及があまり進まなかった小型風車を広く普及させることができる大きな経済的価値を生み出すことができる。この点は、自然エネルギーの有効利用を一段と促進させ、地球温暖化防止対策の一助となり、次世代型分散エネルギー利用を加速させる社会的効果となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来型の風力自体を風車のピッチ角制御力に利用する風車のブレードとナセル構造を端的に示した正面図である。
【図2】図2は、図1に示す従来技術を顕著に改良して、直ちに実用化できる構造とした、本発明の一実施例の暴風対策小型風車の正面図である。
【図3】図3はナセル以外の、図2に図示したブレードに結合される部品ユニット全体を、ブレード中心軸に対して小傾斜角度を有するブレードの回転支持軸方向に向かってナセル内部側から見た場合の側面図である。
【図4】図4は、本発明の小型風車のナセル内部の縦断面図である。
【符号の説明】
1 プロペラの中心回転軸
2 ナセル
3 ブレード
4 ブレードの回転支持軸
5 ブレードの回転支持軸の端部に固定される片持クランクアーム
6 片持クランクアームに取り付けられるローラ
7 片持クランクアームのクランクピン
8 ブレードを回転支持軸に固定するフランジ
9 複数のローラをばねの力で圧迫するドーナツ型円板
10 ばね
11 調整ねじ
12 ばね受け
13 キャップ
14 ロッド
F1 ブレード作用点に加わる揚力
F2 揚力のプロペラ回転方向分力
F3 揚力のプロペラ中心軸方向分力
l 作用点からブレードの回転支持軸までの距離
P ローラを圧迫するばねの力
r クランクアームの腕
Claims (2)
- ブレードの回転支持軸をプロペラ中心部で軸受支持した可変ピッチプロペラ風車において、プロペラ中心軸に直交するプロペラ回転面上に配置されるブレードの回転支持軸は、ブレード中心軸に対してブレードに生ずる揚力の作用点の回転支持軸延長線との距離で表される位置ベクトルを増大させる方向に小さな傾斜角度でナセル外周面付近で交差し、前記位置ベクトルと揚力の積となるプロペラピッチ増大トルクが増大する角度を有することを特徴とする暴風対策小型風車
- ブレードの回転支持軸をプロペラ中心部で軸受支持した可変ピッチプロペラ風車において、プロペラ中心軸に直交するプロペラ回転面上に配置されるブレードの回転支持軸は、ブレード中心軸に対してブレードに生ずる揚力の作用点の回転支持軸延長線との距離で表される位置ベクトルを増大させる方向に小さな傾斜角度でナセル外周面付近で交差し、前記位置ベクトルと揚力の積となるプロペラピッチ増大トルクが増大する角度を有することに加え、ナセルに複数枚取り付けられる前記ブレードの回転支持軸のプロペラ中心軸側の先端には位相を同じくする複数の片持クランクアームがナセル内部に設けられ、そのクランクピンにはローラが取り付けられると共に、ばねでプロペラ中心軸方向の風力によるプロペラピッチ増大トルクに対向する側に附勢されるプロペラ中心軸に直交するドーナツ型円板が、前記複数のローラに圧接した構造であることを特徴とする暴風対策小型風車
Priority Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101936260A (zh) * | 2010-08-26 | 2011-01-05 | 黄石华科新能源科技有限公司 | 变桨距变回转角风力发电机 |
JP2014214748A (ja) * | 2013-04-24 | 2014-11-17 | エンビジョンエナジー(デンマーク) アンパーツゼルスカブ | 海上風力タービンの組立及び輸送方法 |
-
2003
- 2003-05-26 JP JP2003188683A patent/JP2004353644A/ja active Pending
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US9410528B2 (en) | 2013-04-24 | 2016-08-09 | Envision Energy (Denmark) Aps | Method for assembling and transporting an offshore wind turbine |
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