JP2004351781A - 棒状発泡体 - Google Patents

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Toshihiro Yamamoto
敏博 山本
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Abstract

【課題】熱硬化性樹脂からなる棒状本体部と、該棒状本体部を被覆する熱可塑性樹脂からなる外被とが一体化している棒状発泡体を提供する。すなわち、例えば棒状発泡体に関して、その硬軟状態、気泡の大きさ、気泡分布等の物性につき広範なバリエーションが望まれる場合において、棒状本体部を構成する熱硬化性樹脂および外被を構成する熱可塑性樹脂の種類を適宜変更することで、そのような要請に容易に応じ得る棒状発泡体を提供する。
【解決手段】熱硬化性樹脂14を材質とする棒状本体部46と、この棒状本体部46を被覆し、熱可塑性樹脂10を材質とする外被12とを一体成形し、容易に剥離し得ないよう構成される。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は棒状発泡体に関し、更に詳細には、熱硬化性樹脂からなる棒状本体部と、該棒状本体部を被覆する熱可塑性樹脂からなる外被とが一体化している棒状発泡体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コピー機やファクシミリ等の画像処理機器には、潜像転写や送紙・給紙等を行なうロールが多数設けられている。このロールは、例えばマイクロセル構造を有する高機能ウレタン素材を所要長の丸棒体として成形し、これにシャフトを同軸的に挿通配置した構造になっている。前記ロールを構成するマイクロセル構造のウレタン素材を製造するには、ウレタン原料に水や発泡材を添加せず、乾燥エアーや窒素等の造泡用ガスを該原料に混合しながら機械的に攪拌して発泡体とする方法(所謂「メカニカルフロス法」)が好適に採用されている。このメカニカルフロス法の採用により得られるロールは、その内部に含まれる気泡の大きさが略同一で、しかも均質に分散している等の優れた構造的特徴を有している。このため最終製品としてのロールは、例えば紙等のシート状の被搬送物を給送する際に要求される外周面の押圧力、すなわちニップ圧(ニップ量)が一定となって、スリップすることなく円滑に給送をなし得る等の利点を有する。
【0003】
前記メカニカルフロス法によってウレタン発泡体のロールを製造する従来方法を、その製造装置との関係で以下に説明する。このロールは、前述した造泡用ガスとウレタン原料とを混合した流動性のある流動性樹脂原料Mを、図8〜図11に示すように、得るべき製品の外部輪郭形状に略合致するキャビティ218を有する成形型216内に注入することで成形される。すなわち成形型216は、図10に示す如く、複数のキャビティ半体220を分割面上に凹設した一対の金型半体222,222を開閉自在に蝶番軸支したもので、各成形型216は搬送ライン上に所要間隔で多数載置されている。また成形型216の所定位置には、流動性樹脂原料Mを注入するための注入孔224が、夫々のキャビティ218に連通するよう開設されている。更に夫々の金型半体222には、各キャビティ半体220の中心軸線に沿った部位に断面が半円状をなす溝226が形成されており、該成形型216が開放された際に、この溝226に丸棒状の中子228が装着されるようになっている。
【0004】
前記成形型216は、図10に示す工程で使用されて、樹脂ロールRの製造がなされる。すなわち、製造ラインMLの所定位置に設けた中子装着ステーションCSにおいて、上流側から到来した成形型216は停止する。そして成形型216の一方の金型半体222を上方へ回動させて、キャビティ半体220を開放させる。この状態で、他方の金型半体222における夫々のキャビティ半体220に、前記半丸状の溝226を介して中子228を夫々装着する。この中子228は、最終製品となる樹脂ロールRに同心的に挿通配置されるシャフトと同じ外径寸法で、かつ該ロールRに要求される軸方向の長さより充分大きい長さに設定した棒状部材である。すなわち中子228は、前記溝226に装着されることでキャビティ半体220の中心軸心に整列して延在する。
【0005】
前記中子228が装着された成形型216は、上方の金型半体222を回動させることで型閉めがなされ、次いで1ブロック分だけ製造ラインMLに沿って下流側の原料注入ステーションRSへ移動される。また、上流側に位置していた別の成形型216が下流側に搬送され、前記中子装着ステーションCSに到来すると、同様にして各キャビティ218への中子228の装着がなされる。製造ラインMLの原料注入ステーションRSに到来した成形型216へは、原料注入装置232からの流動性樹脂原料Mが、前記注入孔224を介して注入される。この流動性樹脂原料Mが注入された成形型216は、製造ラインMLの下流側に設けたトンネル加熱炉234により加熱される。この加熱により流動性樹脂原料Mは、成形型216のキャビティ218内で反応・硬化し、該キャビティ218の内部輪郭形状を外部輪郭形状とするロールRに成形される。なおトンネル加熱炉234は、製造ラインMLに沿って設けた所要長の加熱炉であって、内部温度が流動性樹脂原料Mの反応・硬化に必要な所要温度に制御・保持されている。
【0006】
トンネル加熱炉234での反応・硬化終了後、前記成形型216は更に下流側に位置する脱型ステーションDSに搬送される。この脱型ステーションDSで成形型216は、上方の金型半体222を回動させることで開放される。この状態下に、前記中子228を前記溝226から持上げることで、発泡体の樹脂ロールRがキャビティ半体220から脱型される。そして、中子228をロールRから引き抜くことで中空の成形品が得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した画像処理機器に使用されるロールに代表される棒状発泡体は、前記の如く例えば造泡用ガスとウレタン原料とを混合した流動性樹脂原料を固化させて得られるものであって、該棒状発泡体の硬軟状態、気泡の大きさ、気泡分布等の物性は、該ウレタン原料が固化時に呈する物性のみに依存する。このため、各種物性に関してもっと広範なバリエーションが望まれる場合であっても、それには自ら限界があるのが現状であった。一例として、画像処理機器用ロールの表面硬度と、ロール本体中心付近の内部硬度とに所要の有意差を設定したものが望まれるときは、或る種類のウレタン原料を使用して或る硬度を有するロール本体を作成すると共に、他の種類のウレタン原料を使用して別の硬度を有する筒状体を作成し、このロール本体に該筒状体を外挿被着することで2重構造のロールを製造する外なかった。しかし、このような2重構造のロールは、その製造工程が複雑になって製造コストも嵩むと共に、使用中にロール本体と筒状体との接合が緩くなって位置ズレを生じたり変形し易くなる、等の難点を有している。
【0008】
【発明の目的】
この発明は、前述した従来技術に内在している課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、熱硬化性樹脂からなる棒状本体部と、該棒状本体部を被覆する熱可塑性樹脂からなる外被とが一体化している棒状発泡体を提供することを目的とする。すなわち、例えば棒状発泡体に関して、その硬軟状態、気泡の大きさ、気泡分布等の物性につき広範なバリエーションが望まれる場合において、棒状本体部を構成する熱硬化性樹脂および外被を構成する熱可塑性樹脂の種類を適宜変更することで、そのような要請に容易に応じ得る、という優れた効果が奏される棒状発泡体を取得することを目的とする。
【0009】
【発明を解決するための手段】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため本発明に係る棒状発泡体は、熱硬化性樹脂を材質とする棒状本体部と、前記棒状本体部を被覆し、熱可塑性樹脂を材質とする外被とが一体成形されて、容易に剥離し得ない状態となっていることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に本発明に係る棒状発泡体について、これを製造する好適な装置を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。この棒状発泡体は、後述の如く、メカニカルフロス法による発泡体であっても、また化学的発泡法による発泡体であってもよく、主として事務用機器等の各種シャフト付きロールとして使用されるが、用途はこれに限定されるものではない。更に棒状発泡体の横断面は、円形とされるが、前記外被は後述するサイジングスリーブによって、それ以外の楕円形や多角形にもなし得るものである。
【0011】
図1〜図6は、棒状発泡体を好適に製造し得る装置の一例を示し、図1は該製造装置の全体的な構成を示す概略図で、棒状体から熱可塑性樹脂の外被を剥ぎ取る装置を付加したものであり、図2は同様の概略全体図であるが、前記外被の剥ぎ取り装置を備えていない。また、本実施例に係る棒状発泡体には、その中心にシャフト80が挿通されているが、このシャフト80を設けることは本発明の要件ではない。
【0012】
図1において、符号Aは熱可塑性および熱硬化性樹脂の供給機構、符号Bは棒状体の加熱領域、符号Cは棒状体の引張り機構、符号Dは棒状体の定尺切断機構を示している。また図2は、図1の熱可塑性および熱硬化性樹脂の供給機構Aを示し、図4および図5は、図1の棒状体の加熱領域Bを示し、図6は、図1の棒状体の引張り機構Cを示している。
【0013】
【全体構成について】
(1) 図1の全体略図において、上流側に位置する樹脂供給機構Aでは、熱可塑性樹脂が筒状の外被として連続成形されると共に、この外被中に流動状態にある熱硬化性樹脂(発泡性の樹脂)が充填供給される。筒状に成形された外被はここで冷却固化され、得るべき棒状体の外部輪郭形状に略合致する外部輪郭形状に規定される。また、前記筒状に成形された外被の内部には、心出し部材を着脱自在に外挿したシャフトが中心軸線を整列させて供給される。
(2) 筒状をなす外被中に供給された熱硬化性樹脂は未だ流動状態を保持しているので、外被と共に下流側に給送された該熱硬化性樹脂は、加熱領域Bにおいて加熱がなされて硬化する。この加熱領域Bにおける加熱手段としては、後述する如く、誘導加熱原理や誘電加熱原理その他輻射加熱原理が各単体で、または適宜の組合わせとして用いられる。
(3) 加熱領域Bの下流側には引張り機構Cが設けられ、硬化した熱硬化性樹脂の本体部を外被で被覆したシャフト付き棒状体を引張って下流へ連続的に移送する。
(4) 熱硬化性樹脂のシャフト付き本体部は、定尺切断機構Dにおいて所定長に切断される。
【0014】
【熱可塑性および熱硬化性樹脂の供給機構Aについて】
図2は、熱可塑性樹脂10を供給して筒状の外被12に成形すると共に、流動状態にある熱硬化性樹脂14を該外被12の内部に供給する機構Aの概略断面図である。すなわち樹脂供給機構Aは、可塑化された熱可塑性樹脂10を筒状の外被12として連続押出しするクロスヘッドダイ16と、筒状の外被12の外部輪郭形状を規制しつつ該外被12を冷却固化させるサイジングスリーブ18と、前記外被12の内部に熱硬化性樹脂14を充填供給する供給管20とから基本的に構成される。なお、この樹脂供給機構Aには、後述する心出し部材90が着脱自在に外挿されたシャフト80を、前記筒状外被12の内部へ中心軸線に整列させて順次供給するシャフト供給装置82が付帯されている。
【0015】
図2において、ホッパ22に貯留したペレット等の熱可塑性樹脂10は、外周に電熱ヒータ24が巻回配置され、内部に撹拌押出し用のオーガ26を同軸的に備えたシリンダ28に供給され、ここで加熱されて溶融し可塑化状態となる。前記シリンダ28の出口は、クロスヘッド30を介して前記クロスヘッドダイ16に連通接続され、該シリンダ28中の可塑化状態となった熱可塑性樹脂10は、モータ32により回転されるオーガ26により撹拌されつつ、該クロスヘッドダイ16から水平方向へ円錐台状に押出される。このクロスヘッドダイ16は外型16aと心型16bとからなり、2つの型16a,16bの間に画成した円錐台状のキャビティ34は、その開口部を図2の右方(下流側)へ指向させている。このキャビティ34の開口部は、得るべき棒状体の断面輪郭形状に相似した大なる輪郭形状(例えばリング状)となっている。また、クロスヘッドダイ16には、必要に応じて熱可塑性樹脂10の可塑化状態を温度調整するヒータが適宜設けられている。なお、前記熱可塑性樹脂10は、後述する如く棒状体の外被12となるものであって、例えばポリアミド等が好適に使用される。
【0016】
本実施例では、中心にシャフト80を予め挿通した棒状体48が製造され、従って若干の仕上げ工程を経ることで、例えばシャフト付きの事務用ロールを簡単かつ大量に生産することができる。すなわち図1および図2において、前記クロスヘッドダイ16の上流側にシャフト供給装置82が配設され、このシャフト供給装置82から所要寸法長のシャフト80が間欠的に落下供給されるようになっている。このシャフト80は、前記サイジングスリーブ18により外部輪郭形状を規制された前記筒状の外被12の内部へ、中心軸線を整列させて所定間隔で順次供給されるようになっている。なお前記シャフト80を筒状外被12の内部へ中心軸線を整列させて供給するには、例えば所要間隔で進退運動を行なうプッシャー(図示せず)が使用される。
【0017】
前記クロスヘッドダイ16は、その心型16bの中央に所要径の開口部84が設けられ、この開口部84に先に述べた熱硬化性樹脂14を供給する供給管20が、中心軸線を上方へ偏位させた形で挿入されている。また開口部84の内部開口寸法は、後述する心出し部材を備えたシャフト80が、前記供給管20と干渉することなく挿入され得る寸法に設定してある。なお図2において符号86は、シャフト80における心出し部材(後述)を水平に支持する水平支持板を示している。
【0018】
前記クロスヘッドダイ16の下流側、すなわち図2の右方にはサイジングスリーブ18が水平に配設され、その中心軸線を該クロスヘッドダイ16の中心軸線に略整列させている。このサイジングスリーブ18は、クロスヘッドダイ16の前記リング状開口部から円錐台状に押出された熱可塑性樹脂10を筒状の外被12となすべく収束させて外部輪郭形状を規制し、筒状に成形された外被12の冷却固化を行なうものである。例えばサイジングスリーブ18は、ドーナツ状に構成されると共に、その中央に所要径で軸方向に貫通する円筒孔36を有し、かつスリーブ本体の内部には環状空間をなすジャケット38が画成されている。このサイジングスリーブ18は、中心軸線を整列させて複数個(図示例では3基)が配設され、その一列をなす各円筒孔36の内周面は筒状外被12の外部輪郭形状を規制する。従って円筒孔36の内部輪郭形状は、得るべき棒状体の外部輪郭形状に略合致するよう設定してある。
【0019】
前記サイジングスリーブ18のジャケット38は、以下の如く冷却水が循環供給されたり、負圧に保持されたりするチャンバーとして機能する。例えば、図2において第1列目および第3列目に位置する各サイジングスリーブ18のジャケット38は、図示しない水等の冷却媒体供給部に接続し、該供給部から該ジャケット38へ冷却媒体の循環供給がなされる。そして、前記クロスヘッドダイ16から円錐台状に収束供給され、サイジングスリーブ18の円筒孔36により筒状に成形された熱可塑性樹脂10(可塑状態)を、前記夫々のジャケット38により冷却固化させる。なお、熱可塑性樹脂10を冷却固化させる手段としては、サイジングスリーブ18の外周に多数の放熱用フィンを形成し、該フィンをファンで強制冷却する空冷式としてもよい。
【0020】
また第2列目、すなわち中間に位置するサイジングスリーブ18のジャケット38には、前記円筒孔36に連通する細孔40が所要間隔で周方向に穿設され、該ジャケット38は図示しない負圧源に接続されている。従って、前記負圧源からの真空吸引によりジャケット38を負圧に保持すれば、前記細孔40を介して前記筒状をなす外被12を吸引して前記円筒孔36の内面に密着させることができる。但し、筒状をなす外被12および該外被12の内側に供給される熱硬化性樹脂14(後述)は、同じく後述する引張り機構Cにより下流側へ給送されるので、前記細孔40を介する負圧吸引の程度は該外被12の給送を妨げない強さに設定される。
【0021】
図2において、前記クロスヘッドダイ16には、流動状態にある熱硬化性樹脂14を前記筒状をなす外被12の内部に充填供給する供給管20が配設されている。すなわち供給管20は、流動状態にある熱硬化性樹脂14を貯留した供給タンク42に一端部が接続されると共に、その他端部を前記クロスヘッドダイ16を貫通して前記外被12の内側に臨ませている。前記供給タンク42と供給管20との間には、例えばスラリーポンプ44が設けられ、流動状態にある熱硬化性樹脂14の供給を容易化している。この熱硬化性樹脂14は、例えばウレタンを公知のメカニカルフロス法に供して得た樹脂発泡体であるが、先にも述べた如く、化学的発泡法により得た樹脂発泡体であってもよい。そして前記熱硬化性樹脂14および熱可塑性樹脂10として互いに接着性を有する樹脂原料を使用することで、該熱硬化性樹脂14を材質とし、かつ連通気泡構造を有する棒状本体部46と、該棒状本体部46を被覆し、該熱可塑性樹脂10を材質とする外被12とは、容易に剥離し得ない状態で一体的に構成される。
【0022】
前記供給管20を介して筒状外被12の内部に供給された熱硬化性樹脂14は、該外被12の内側において軸方向に充満して行き、この外被12はサイジングスリーブ18における円筒孔36の内周面により規制されると共に、該サイジングスリーブ18を通過した後は冷却固化されている。従って供給後の熱硬化性樹脂14が、筒状外被12を半径方向外方へ膨隆することはなく、結果として流動状態にある熱硬化性樹脂14を外被12が被覆することになる。但し、図2に示す時点では、筒状外被12の内部に供給された熱硬化性樹脂14は未だ流動状態を保持しているので、該熱硬化性樹脂14を図4に示す加熱領域Bに通過させて、その熱硬化を進行させる。なお、後述の如く熱硬化性樹脂14は熱硬化させられるので、本明細書では、外被12により被覆された熱硬化性樹脂14の熱硬化した棒状部分を本体部46と称し、また該本体部46および外被12からなる棒状部分を全体として棒状体48と称する。
【0023】
【棒状体の加熱領域Bについて】
図4は、前記筒状の外被12の内側に充填された流動性を有する熱硬化性樹脂14を加熱硬化させる加熱領域Bを示している。すなわち加熱領域Bは、図1に示すように、前記サイジングスリーブ18の下流側に中心軸線を整列させて水平に配置した加熱装置50から基本的に構成され、この加熱装置50により流動状態にある前記熱硬化性樹脂14を加熱硬化させ、該熱硬化性樹脂14を棒状をなす発泡体の本体部46とするようになっている。
【0024】
前記加熱装置50は、筒状の外被12の内側に充填供給された流動性を有する熱硬化性樹脂14を、該外被12と共に下流側へ給送する途次において加熱硬化させるものであるから、そのような目的に適うものであれば、加熱原理としては、例えば誘導加熱、誘電加熱、輻射加熱等の各種提案がなされる。すなわち図4は、一例として、誘導加熱装置52と誘電加熱装置58とをその順序で直列に配設した状態を示す概略断面図であって、個々の装置の詳細は以下に説明される通りである。なお、これら各種の加熱原理による装置は、所要に応じて単独使用としても、複数基の使用としても、また配列順序を逆にするようにしてもよい。
【0025】
(誘導加熱装置について)
図4において符号52は、誘導加熱の原理により流動状態にある熱硬化性樹脂14を加熱硬化させる装置を示している。この誘導加熱装置52は、流動状態にある熱硬化性樹脂14が内部に充填供給された筒状の外被12を内部通過させる、例えば鉄系金属のような磁性材質のパイプ54と、該パイプ54の外周に所要回数だけ巻回した誘導コイル56とから構成される。誘導コイル56は、図示しない高周波電流供給源に接続され、該誘導コイル56に所要の高周波電流を流すことで、該コイル56が巻回された前記磁性材質のパイプ54に誘導電流が生起される。このため前記パイプ54が自己発熱して所定温度まで昇温され、該パイプ54の内側を通過する筒状外被12が下流側へ給送される間に、該外被12中の熱硬化性樹脂14を加熱して硬化させるものである。
【0026】
すなわち筒状外被12に充填された熱硬化性樹脂14は、誘導加熱されたパイプ54の内部を通過するにつれて、該外被12により被覆された樹脂14の外側から中心軸(半径方向内方)へ向けて、次第にその硬化が進行することになる。なお、前述した如く外被12は、前記サイジングスリーブ18において熱可塑性樹脂10を冷却固化させて得られたものであるから、この誘導加熱されたパイプ54を通過するに際し、該外被12が熱損傷することのないよう、該パイプの温度上昇が抑制されていることは勿論である。
【0027】
(誘電加熱装置について)
図4において符号58は、誘電加熱の原理により流動状態にある熱硬化性樹脂14を加熱硬化させる装置を示している。この誘電加熱装置58は、流動状態にある熱硬化性樹脂14が充填された前記外被12を通過させる、例えば塩化ビニル等の非金属を材質とするパイプ60と、該パイプ60の外周に所要数で配設した電極62とから構成されている。この電極62は、図示しないマグネトロン等の高周波供給源に接続され、該電極から例えば3,000MHzの極超短波(マイクロウェーブ)を発生させる。この極超短波は、非金属材質のパイプ60を透過して、外被12により被覆されている熱硬化性樹脂14に照射される。すなわち流動状態にあった熱硬化性樹脂14は、前記パイプ60の内側を通過する筒状外被12と共に下流側へ給送される間に、所謂分子振動を生じて摩擦熱を発生することで硬化される。
【0028】
この誘電加熱装置58によれば、筒状外被12に充填された熱硬化性樹脂14が前記パイプ60の内部を通過する際に、該熱硬化性樹脂14に照射された極超短波が樹脂全体を均一に分子振動させて、次第にその硬化を進行させるものである。なお、このように誘電加熱装置58によって熱硬化性樹脂14を誘電加熱させる場合も、前記外被12が過度に誘電加熱されて熱損傷することのないよう、該誘電加熱装置58に対する調節制御がなされている。
【0029】
(養生装置について)
図4において符号64は、加熱硬化後の熱硬化性樹脂14を引続き熱エネルギーの損失の少ない環境を通過させて、その硬化を更に緩徐に進行させるための養生装置を示している。この養生装置64は、例えば塩化ビニル等を材質とするパイプ66の外側に充分な断熱被覆68を施した断熱領域を構成するものである。すなわち、上流側に設けた前記加熱装置52,58を通過して硬化した直後の熱硬化性樹脂14に関して、該熱硬化性樹脂14からの急激な熱逃失を養生装置64により防止することで、前記本体部46(熱硬化性樹脂の発泡体からなる)における気泡の分散状態を均一かつ安定化させることができる。図示例の養生装置64では、充分な断熱処理を施した構成としたが、このように厳密に施した断熱構造に加えて、所要の電熱ヒータ等の積極加熱手段を設けるようにしてもよい。
【0030】
また図4では、上流側から下流側に向けて誘導加熱装置52,誘電加熱装置58および養生装置64の順で配列したが、この配列関係は本発明を限定するものでないことは勿論である。例えば、養生装置64は必須の構成部材ではないし、また誘導加熱装置52および誘電加熱装置58は選択的に1基だけとしてもよいし、更に配設順序は誘電加熱装置58を上流側に設け、その下流側に誘導加熱装置52を設けるようにしてもよい。
【0031】
(輻射加熱装置について)
図4には示さないが、前記加熱装置としては、流動状態にある熱硬化性樹脂14が充填された前記外被12を通過させる耐熱性に富む非金属材質のパイプと、該パイプの外周に巻回した電熱ヒータとから構成し、該ヒータに通電して輻射加熱を行なうことで、前記熱硬化性樹脂14を硬化させて前記本体部46とする輻射加熱装置を採用してもよい。
【0032】
【棒状体の引張り機構Cについて】
図6の(a)は、前記加熱領域Bを経た棒状体48(すなわち熱硬化性樹脂14が硬化した棒状の本体部46と、該本体部46を被覆した外被12)を引張って下流側へ移送する棒状体引張り機構Cを示す概略斜視図である。すなわち引張り機構Cは、長尺の棒状体48における給送軌跡を挟んで対向する一対のベルトコンベヤ70,70からなり、各ベルトコンベヤ70は、所要間隔だけ長手方向に離間させたプーリ72,72に巻掛けられている。対向し合う両ベルトコンベヤ70,70の間隙寸法は、給送すべき棒状体48の断面寸法より僅かに小さい程度に設定され、各コンベヤ70における少なくとも1つのプーリ72を回転駆動することで、該棒状体48を両側から押圧した状態下に下流側へ強制的に引張り移送し得るものである。従って図示例に係る引張り機構Cは、所謂サンドイッチコンベアを基本とし、この機構Cによって、最上流側に位置する前記樹脂供給機構Aにおける外被12の下流側への給送および加熱領域Bにおける棒状体48の下流側への給送が達成されている。
【0033】
(棒状体の定尺切断機構Dについて)
図1および図2には、前記サンドイッチコンベヤからなる移送装置70の下流側に切断装置76が配設されている。すなわち切断装置76は上下一対のカッタ78,78からなり、両カッタ78,78はオリジナルポジションとなる切断待機位置で相互に大きく離間待機しているが、前記本体部46(棒状体48)が下流側へ給送されるのに同期して、相互に近接しつつ下流側へ所要距離だけ移動して該本体部46を切断し、次いで相互に離間した後上流側へ所要距離だけ移動して切断待機位置に復帰する所謂ブロックモーションを行なうようになっている。この切断装置76によって、外被12で本体部46を被覆した棒状発泡体48の定尺切断がなされる。定尺切断後の棒状発泡体48は、図6(b)に縦断面として示す如く、熱硬化性樹脂14を材質とする発泡体をなす本体部46と、熱可塑性樹脂10を材質とし、かつ該本体部46を被覆する筒状外被12とが接着されて一体化している。なお、所定長さでの切断がなされた棒状発泡体48は、図示しない次の工程に移送され、シャフト80から後述する支持部材90を取り除いた後、例えば事務用機器のロール等に仕上げられる。
【0034】
(心出し装置について)
本実施例では、筒状の外被12に充填されて流動状態となっている熱硬化性樹脂14に、シャフト80が送り込まれるようになっている。このシャフト80は、最終製品たる事務用機器のロールにおける回転軸として機能するのが殆どであるので、該シャフト80は棒状体48の中心に軸線を整列させて挿入位置している必要がある。図2および図3は、心出し装置88として機能する一例を示すもので、前記シャフト80の両端部に円形状の支持部材90が着脱自在に外挿されている。
【0035】
図3の(a)に示す如く、前記支持部材90は円形の外部輪郭形状を有し、その中心部分に前記シャフト80が着脱自在に内挿される中心孔90aが穿設されている。また支持部材90の内側で、かつ中心孔90aの穿設部位以外の部分に貫通開口部90bが形成されている。従って、筒状をなす外被12の内側に供給された流動状の熱硬化性樹脂14は、図2に示すように、支持部材90の貫通開口部90bを通過し、該外被12の内側に沿いながら供給される。図3の(b)は、円板状の部材90の周辺に、例えばU字状の切欠き90cを凹設したものであって、前記シャフト80をクロスヘッドダイ16に向けて供給した際に、前記供給管20は前記切欠き90cに位置するので、該供給管20と支持部材90とが干渉することがない。
【0036】
この心出し装置によれば、所要長のシャフト80の両端部に円形状の支持部材90,90が外挿されており、この状態で該シャフト80はシャフト供給装置82から間欠的に前記水平支持板86に向け供給される。この水平支持板86に到来したシャフト80は、図示しないプッシャー等の押込み手段により、図2に示すクロスヘッドダイ16の開口部84へ押し込まれ、該クロスヘッドダイ16により円錐台状に収束された筒状の外被12の内側へ供給される。このとき、筒状の外被12に挿入された供給管20からは、流動性を有する熱硬化性樹脂14が充填されるので、前記支持部材90,90により該外被12に対する心出しがなされたシャフト80は、該熱硬化性樹脂14と共に下流側へ移送される。なお、夫々の支持部材90には貫通開口部90bが開設されているので、この貫通開口部90bを介して熱硬化性樹脂14は筒状外被12の内部に均一に流動して充満する。また各支持部材90は、最終工程において、シャフト80から自動的にまたは手作業により除去される。
【0037】
【棒状体の加熱領域Bについて】
図5は、シャフト80を有する棒状体48を加熱する領域Bを示すものであって、前述した誘導加熱装置52、誘電加熱装置58または代替的に輻射加熱装置が、棒状体48(外被12で被覆された本体部46)の給送方向に沿って直列に適宜の配設パターンで設けられている。また棒状体48の給送経路には、前述した養生装置64も適宜配設してある。但し、棒状体48はシャフト80を備えているので、該シャフト80が鉄系金属のような磁性材質で構成されている場合は、次に述べる誘導加熱原理による加熱装置が好適に使用される。
【0038】
図5の棒状体加熱領域Bにおける誘導加熱装置52の上流側には、該誘導加熱装置52とは若干構成を異にする別の誘導加熱装置100が配設されている。すなわち誘導加熱装置100は、前記筒状の外被12(熱硬化性樹脂14が充填されている)を通過させる塩化ビニル等の非磁性体を材質とするパイプ102と、この非磁性材質のパイプ102の外周に巻回した誘導コイル104とから構成されている。前記誘導コイル104は、図示しない高周波電流供給源に接続してある。そして前記非磁性体を材質とするパイプ102中を、前記磁性材質のシャフト80を熱硬化性樹脂14と共に給送する過程で、前記誘導コイル104に通電すると、該シャフト80に誘導電流が生起される。このためシャフト80が自己発熱して所定温度まで昇温され、該シャフト80を取り囲んでいる熱硬化性樹脂14が加熱されて、棒状体48の中心側からの硬化が進行する。
【0039】
このように中心側から加熱されて硬化が進行し始めた棒状体48は、更に下流側の前記誘導加熱装置52に送られ、ここで該棒状体48における外周側の硬化を進行させる。なお、図5の実施例では、前記誘導加熱装置52の下流側にも、前記別の誘導加熱装置100が配設されている。この下流側の誘導加熱装置100は、前記誘導加熱装置52を通過する間に棒状体48の中心付近の温度が降下することがあるので、再度別の誘導加熱装置100を通過させることで、シャフト80の再加熱を行ない、これにより棒状体48の全体に亘る均一な加熱を達成するものである。また図5の例では、更に下流側に誘電加熱装置58および養生装置64が設けられており、これらの装置も、棒状体48における均一な径の気泡分布の確保に大きく貢献する。なお、下流側に誘導加熱装置100を設置することは必ずしも要件でなく、これは実際の稼働状況に応じて設ければ足りる。
【0040】
この加熱領域Bを通過した後の棒状体48は、図1に示す如く、所定寸法長または任意の長さに切断される。これらの工程は、先に説明したところと全く同じなので、詳細説明は省略する。但し、棒状体48はシャフト80を備えているので、該棒状体48は図示しない後工程で、例えば事務機器用のシャフト付きロールとして仕上げられる。
【0041】
(シャフト付き棒状体の製造工程について)
次に、前述した各機構(領域)A〜Dを経由してシャフト付き棒状体48を製造する工程を概略的に説明する。図7は、実施例に係る製造工程の一連の流れを示す概略図であって、経時的に樹脂供給機構A→棒状体の加熱領域B→棒状体の引張り機構C→棒状体の定尺切断機構Dに大別される。すなわち各工程は、上流側から下流側へ向けて、熱可塑性樹脂の押出し工程(1)と、筒状外被の成形・冷却工程(2)と、流動状態にある熱硬化性樹脂の充填工程(3)と、シャフトの整列供給工程(4)と、熱硬化性樹脂の熱硬化工程(5)と、棒状体の引張り移送工程(6)と、棒状体等の定尺切断工程(7)とから構成されている。
【0042】
図7の熱可塑性樹脂の押出し工程(1)では、前記ホッパ22中の熱可塑性樹脂10はオーガ26を備えたシリンダ28に供給され、該シリンダ28中で加熱されて溶融し可塑化状態となる。可塑化された熱可塑性樹脂10は、クロスヘッドダイ16から円錐台状に連続的に押出される。そして前記円錐台状に押出された熱可塑性樹脂10は、筒状外被の成形・冷却工程(2)へ送られ、サイジングスリーブ18を通過して外部輪郭形状が規制され、筒状の外被12として成形されると共に、該外被12の冷却固化がなされる。次いで熱硬化性樹脂の充填工程(3)では、前記筒状をなす外被12の内部へ流動状態にある熱硬化性樹脂14が、前記供給管20を介して供給される。前記供給管20から外被12の内部に供給された熱硬化性樹脂14は、該外被12の内側において軸方向へ次第に充満して行く。なお、熱硬化性樹脂14が充填された筒状外被12は、前記サイジングスリーブ18における円筒孔36の内周面により半径方向外方への拡開が規制阻止されている。
【0043】
このとき前記熱硬化性樹脂14および熱可塑性樹脂10としては、前述した如く、互いに接着性を有する樹脂原料、例えばウレタンおよびポリアミドが使用される。そして前記熱硬化性樹脂14を材質とする棒状本体部46と、該棒状本体部46を被覆し、前記熱可塑性樹脂10を材質とする外被12とは一体成形されて、容易に剥離し得ない状態となっている。
【0044】
また図7のシャフトの整列供給工程(4)では、心出し部材90を着脱自在に外挿したシャフト80が、前記筒状をなす外被12の内部へ中心軸線を整列させて供給される。この心出し部材90は、例えば、前記外被12の内部輪郭形状に略合致する外部輪郭形状を有する円板状部材であって、前記流動状態にある熱硬化性樹脂14を外被12の内側に沿って流通させる開口部90bが開設されている。なお図7では、熱硬化性樹脂の充填工程(3)の下流側にシャフトの整列供給工程(4)が位置付けられているが、この順序は必須のものでなく、両工程を逆にするようにしてもよい。
【0045】
筒状外被12に充填供給された熱硬化性樹脂14は、未だ流動状態を保持しているので、これを硬化させるために次の熱硬化工程(5)へ送られる。すなわち加熱領域50には、前述した誘導加熱原理、誘電加熱原理および輻射加熱原理等を適宜選択的または併合的に採用した加熱装置52,58および必要に応じて養生装置64が配設され、流動状態にあった熱硬化性樹脂14を熱硬化させることで、得るべきシャフト付き棒状体48における本体部46を製造する。なお、シャフト付き棒状体48は、先に述べた如く、筒状外被12および該外被12により被覆された本体部46の全体を指称するものである。前記引張り移送工程(6)では、前記各工程の最下流側に配設した移送装置70、例えば一対の対向配置したサンドイッチコンベヤによって、前記棒状体48の本体部46を、外被12と共に引張って下流側へ連続的に移送する工程が実施される。
【0046】
前記棒状体48(本体部46を筒状外被12で被覆したもの)は、必要に応じて定尺切断工程(7)に送られ、前記切断装置76に設けたカッタ78により所要長に順次切断される。所要長に切断された棒状体48は、必要に応じて仕上げ工程に送られ、例えば表面の研削加工がなされて事務機器用ロールとして仕上げられる。なお、本体部46を外被12で被覆してなるシャフト付き棒状体48にあっては、前記切断工程(8)で切断することは必ずしも要件でなく、そのまま別工程へ送り出したり、一般のユーザーへ長尺物として出荷したりしてもよい。
【0047】
本実施例では、所謂メカニカルフロス法により機械的に発泡させた熱硬化性樹脂14を使用して、微細かつ気泡径が長手方向に均一に揃った気泡(セル)を有する発泡体のシャフト付き棒状体48を製造する例を挙げ、かつ断面が円形で事務機器用ロールとして最適な棒状体48を想定したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば断面が楕円形であったり、多角形であったりする発泡体の棒状体48を製造することもできる。
【0048】
【発明の効果】
以上に説明した如く、本発明に係る棒状発泡体によれば、熱硬化性樹脂からなる棒状本体部と、該棒状本体部を被覆する熱可塑性樹脂からなる外被とが一体化している棒状発泡体が得られる。従って、例えば棒状発泡体の硬軟状態、気泡の大きさ、気泡分布等の物性に関して広範なバリエーションが望まれる場合に、棒状本体部を構成する熱硬化性樹脂および外被を構成する熱可塑性樹脂の種類を適宜変更することで、そのような要請に容易に応じ得るという優れた効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る棒状発泡体を好適に製造し得る装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】熱可塑状態にある熱可塑性樹脂および流動状態にある熱硬化性樹脂を供給する機構並びにシャフト供給装置の概略断面図である。
【図3】心出し装置として機能する支持部材の平面図である。
【図4】一例として、誘導加熱装置と誘電加熱装置とを直列に配設した状態を示す概略断面図である。
【図5】別の実施例に係る加熱領域の概略断面図である。
【図6】(a)は、加熱領域を経た棒状発泡体を引張って下流側へ移送する棒状体引張り機構の概略斜視図であり、(b)は所要寸法長に切断した後の棒状発泡体の縦断面図である。
【図7】棒状発泡体の製造方法を概略的に示す工程図である。
【図8】従来技術に係る樹脂ロールの製造において、流動性樹脂原料の発泡に使用するロール成形金型を示す平面図である。
【図9】図8に示すロール成形金型に樹脂ロールが成形された際の内部状態を示す断面図である。
【図10】従来技術に係る樹脂ロールの製造において、ロール成形金型による樹脂ロール製造装置および工程を概略的に示す斜視図である。
【図11】図8に示すロール成形金型に流動性樹脂原料を注入した際の、該原料の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10 熱可塑性樹脂 12 外被
14 熱硬化性樹脂 16 ダイ(クロスヘッドダイ)
16a 外型 16b 心型
18 サイジングスリーブ 20 供給管
22 ホッパ 24 電熱ヒータ
26 オーガ 28 シリンダ28
30 クロスヘッド 32 モータ
34 キャビティ 36 円筒孔(スリーブ内面)
38 ジャケット 40 細孔
42 供給タンク(供給源) 44 スラリーポンプ
46 本体部 48 棒状体
50 加熱装置 52 誘導加熱装置
54 パイプ(磁性材質) 56 誘導コイル
58 誘電加熱装置 60 パイプ(非金属材質)
62 電極 64 養生装置
66 パイプ(塩化ビニル) 68 断熱被覆
70 ベルトコンベヤ 72 プーリ
76 切断装置 78 カッタ
80 シャフト 82 シャフト供給装置
84 開口部 86 水平支持板
88 心出し装置 90 支持部材
90a 中心孔 90b 貫通開口部
90c 切欠き(U字状) 92 流体吹出し孔
94 ピン部材 96 支持ローラ
98 シャフト支持体 100 誘導加熱装置
102 パイプ(非磁性材質) 104 誘導コイル
A 樹脂供給機構 B 棒状体の加熱領域
C 棒状体の引張り機構 D 棒状体の定尺切断機構

Claims (4)

  1. 熱硬化性樹脂(14)を材質とする棒状本体部(46)と、前記棒状本体部(46)を被覆し、熱可塑性樹脂(10)を材質とする外被(12)とが一体成形されて、容易に剥離し得ない状態となっている
    ことを特徴とする棒状発泡体。
  2. 前記熱硬化性樹脂(14)と熱可塑性樹脂(10)とは互いに接着性を有し、両樹脂(14,10)は接着により一体化されている請求項1記載の棒状発泡体。
  3. 前記熱硬化性樹脂(14)としてウレタンが好適に使用され、また熱可塑性樹脂(10)としてポリアミドが好適に使用される請求項1記載の棒状発泡体。
  4. 前記熱硬化性樹脂(14)は、機械的または化学的に発泡させられている請求項1記載の棒状発泡体。
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