JP2004350863A - 散乱吸収体計測装置の校正方法、校正装置、及びそれを用いた散乱吸収体計測システム - Google Patents

散乱吸収体計測装置の校正方法、校正装置、及びそれを用いた散乱吸収体計測システム Download PDF

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Abstract

【課題】充分な精度での検出感度の校正を低コストで実現可能な散乱吸収体計測装置の校正方法、校正装置、及び散乱吸収体計測システムを提供する。
【解決手段】光源10から供給された所定波長の光を散乱吸収体へと照射する照射プローブ30と、照射プローブ30から照射されて散乱吸収体の内部を伝搬した光を対応する光検出器21、22へと導く2個の検出プローブ31、32とを備える散乱吸収体計測装置Aに対し、1点の光照射位置P0と、2点の光検出位置P1、P2とが設定された校正用ファントム50を有する校正装置Bを用意する。そして、照射プローブ30を光照射位置P0へと接続し、検出プローブ31、32を異なる2つの対応付けで光検出位置P1、P2へと接続してそれぞれ校正測定を行い、その測定結果に基づいて検出感度を校正する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体などの散乱吸収体の内部情報を計測するための散乱吸収体計測装置の校正方法、校正装置、及びそれを用いた散乱吸収体計測システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
散乱吸収体の内部情報を非侵襲的に計測する方法として、被測定成分の光吸収特性を利用して内部情報を得る近赤外分光法(NIRS:Near Infrared Spectroscopy)がある。この計測方法においては、近赤外光などの光を散乱吸収体に照射して、その内部を伝搬させる。そして、所定の位置から外部へと出射された光を検出し、その強度や時間波形などの測定結果から散乱吸収体の内部情報を得る。また、検出される光の時間変化を測定すれば、内部の時間変化についての情報を得ることができる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような計測方法の1つとして、空間分解分光法(SRS:Spacially Resolved Spectroscopy)がある。SRS法では、例えば、生体などの散乱吸収体上に設定された光照射位置から光を照射し、散乱吸収体の内部を伝搬した光を2点の光検出位置のそれぞれで検出する。そして、測定条件が異なる各光検出位置での測定結果に基づいて、例えばヘモグロビンの相対濃度や酸素飽和度などの所望の内部情報を取得する。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−127612号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記したSRS法では、散乱吸収体上に設定された2点の光検出位置のそれぞれに対して、検出プローブや光検出器、信号処理回路などからなる光検出系を用意し、各光検出位置で取得される光検出器からの検出信号の違いに基づいて、散乱吸収体内での被測定成分の濃度などの内部情報を求める。したがって、2点の光検出位置のそれぞれに対する光検出系で検出感度に違いがあると、求められる内部情報がその影響を受けてしまい、正しい情報を得ることができない。
【0006】
このような検出感度の影響を除く方法として、従来、散乱吸収体計測装置に対し、校正用の散乱吸収体として校正用ファントムを用意しておき、このファントムを用いた測定を行うことで検出感度の校正(キャリブレーション)を行う方法が用いられている。ここで、このような校正測定では、実際の測定と同程度でフォトンカウントレベルの微弱光量を実現する減光度、及び2点の光検出位置において得られる光量の充分な均一性が校正用の散乱吸収体に対して要求される。
【0007】
このような要求を満たす散乱吸収体としては積分球が考えられるが、積分球を用いたのではコスト高となる。このため、校正用の散乱吸収体としては、例えばアクリル製の拡散板及び光量調整板を用いたファントムが用いられている。しかしながら、このようなファントムでは光検出位置での光量の均一性の精度が充分ではなく、高精度で検出感度を校正することができないという問題があった。
【0008】
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものであり、充分な精度での検出感度の校正を低コストで実現可能な散乱吸収体計測装置の校正方法、校正装置、及びそれを用いた散乱吸収体計測システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明による散乱吸収体計測装置の校正方法は、(1)光供給手段から供給された所定波長の光を散乱吸収体へと照射する照射プローブと、照射プローブから照射されて散乱吸収体の内部を伝搬した光をそれぞれ対応する光検出手段へと導くN個(Nは複数)の検出プローブとを備える散乱吸収体計測装置を対象とし、(2)校正用の散乱吸収体に対して光照射位置及びN点の光検出位置を設定するとともに、照射プローブを光照射位置へと接続し、N個の検出プローブのそれぞれを第1の対応付けでN点の光検出位置へと接続して校正測定を行う第1測定ステップと、(3)照射プローブを光照射位置へと接続し、N個の検出プローブのそれぞれを第2の対応付けでN点の光検出位置へと接続して校正測定を行う第2測定ステップと、(4)第1測定ステップ、及び第2測定ステップでの測定結果に基づいて、N個の検出プローブに対応する検出感度の校正を行う校正ステップとを備えることを特徴とする。
【0010】
上記した校正方法においては、照射プローブと、2個以上の検出プローブとを備える計測装置に対して、異なる2つの対応付けで検出プローブを光検出位置へと接続してそれぞれ校正測定を行うこととしている。これにより、検出プローブの個数に合わせて2点以上設定される光検出位置のそれぞれにおける光量のばらつきの影響を低減することができ、光量の均一性の精度にかかわらず充分な精度での検出感度の校正を低コストで実現することが可能となる。
【0011】
また、本発明による散乱吸収体計測装置の校正装置は、(a)光供給手段から供給された所定波長の光を散乱吸収体へと照射する照射プローブと、照射プローブから照射されて散乱吸収体の内部を伝搬した光をそれぞれ対応する光検出手段へと導くN個(Nは複数)の検出プローブとを備える散乱吸収体計測装置を対象とし、(b)光照射位置及びN点の光検出位置が設定された校正用の散乱吸収体と、(c)照射プローブを光照射位置へと接続させる照射プローブ接続手段と、(d)N個の検出プローブのそれぞれを所定の対応付けでN点の光検出位置へと接続させるとともに、その対応付けについて、第1の対応付けと、第2の対応付けとを切り換え可能に構成された検出プローブ接続手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
上記した校正装置においては、照射プローブと、2個以上の検出プローブとを備える計測装置に対して、異なる2つの対応付けで検出プローブを光検出位置へと接続して校正測定を行うことが可能なように検出プローブ接続手段を構成している。これにより、光検出位置のそれぞれにおける光量のばらつきの影響を低減することができ、光量の均一性の精度にかかわらず充分な精度での検出感度の校正を低コストで実現することが可能となる。
【0013】
また、校正方法は、N個の検出プローブとして第1検出プローブ及び第2検出プローブを備える散乱吸収体計測装置を対象とし、第1測定ステップにおいて、校正用の散乱吸収体に対して第1光検出位置及び第2光検出位置を設定するとともに、第1検出プローブ、第2検出プローブを第1の対応付けでそれぞれ第1光検出位置、第2光検出位置へと接続して校正測定を行い、第2測定ステップにおいて、第1検出プローブ、第2検出プローブを第2の対応付けでそれぞれ第2光検出位置、第1光検出位置へと接続して校正測定を行うことが好ましい。
【0014】
同様に、校正装置は、N個の検出プローブとして第1検出プローブ及び第2検出プローブを備える散乱吸収体計測装置を対象とし、校正用の散乱吸収体に対して第1光検出位置及び第2光検出位置が設定され、検出プローブ接続手段は、第1検出プローブ、第2検出プローブをそれぞれ第1光検出位置、第2光検出位置へと接続させる第1の対応付けと、第1検出プローブ、第2検出プローブをそれぞれ第2光検出位置、第1光検出位置へと接続させる第2の対応付けとを切り換え可能に構成されていることが好ましい。
【0015】
このように、2個の検出プローブに対して、検出プローブと光検出位置との接続に2つの対応付けを適用して校正測定を行うことにより、2点の光検出位置のそれぞれにおける光量のばらつきの影響を除去することが可能となり、特に高精度での検出感度の校正が実現される。この場合、校正方法は、校正ステップにおいて、第1検出プローブ及び第2検出プローブに対応する検出感度の比を示す検出感度係数を算出することが好ましい。
【0016】
また、校正装置は、検出プローブ接続手段が、N個の検出プローブをN点の光検出位置へと、第1の対応付け及び第2の対応付けのそれぞれで位置決めして接続させることが可能に構成された凹状の固定手段からなる構成を用いることが好ましい。これにより、光検出位置に対する検出プローブの接続を確実かつ簡単に切り換えることができる。
【0017】
本発明による散乱吸収体計測システムは、光供給手段から供給された所定波長の光を散乱吸収体へと照射する照射プローブと、照射プローブから照射されて散乱吸収体の内部を伝搬した光を導くN個(Nは複数)の検出プローブと、N個の検出プローブのそれぞれによって導かれた光を検出して検出信号を出力するN個の光検出手段とを有する散乱吸収体計測装置と、上記した校正装置とを備えることを特徴とする。
【0018】
このような計測システムによれば、校正用の散乱吸収体を用いた校正測定において、2点以上設定される光検出位置のそれぞれにおける光量のばらつきの影響を低減して、充分な精度で検出感度を校正することができる。したがって、校正された計測装置を用いて散乱吸収体に対して実際の測定を行った場合に、高精度で散乱吸収体の内部情報を取得することが可能となる。
【0019】
さらに、散乱吸収体計測装置は、照射プローブを光照射位置へと接続し、N個の検出プローブのそれぞれを第1の対応付けでN点の光検出位置へと接続して行った校正測定での測定結果、及びN個の検出プローブのそれぞれを第2の対応付けでN点の光検出位置へと接続して行った校正測定での測定結果に基づいて、N個の検出プローブに対応する検出感度の校正を行う校正手段を備えることが好ましい。あるいは、計測装置から出力される校正測定での測定結果に基づいて、外部装置等で校正を行うことも可能である。
【0020】
また、散乱吸収体計測装置は、N個の検出プローブとして第1検出プローブ及び第2検出プローブを備え、校正手段は、第1検出プローブ及び第2検出プローブに対応する検出感度の比を示す検出感度係数を算出することが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面とともに本発明による散乱吸収体計測装置の校正方法、校正装置、及びそれを用いた散乱吸収体計測システムの好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
【0022】
図1は、本発明による散乱吸収体計測システムの一実施形態の構成を示すブロック図である。本散乱吸収体計測システムは、近赤外分光法を用いて散乱吸収体の内部情報を非侵襲的に計測するものであり、散乱吸収体計測装置Aと、校正装置Bとを備えて構成されている。本計測システムの計測対象となる散乱吸収体としては、例えば生体などがある。また、測定される内部情報としては、例えば生体内でのヘモグロビンの相対濃度や酸素飽和度などがある。
【0023】
散乱吸収体計測装置Aは、光源10と、光検出器21、22と、信号処理部26、27と、演算制御部11とを備えている。光源10は、測定対象となる散乱吸収体に対して所定波長の光を供給する光供給手段である。また、この光源10に対して、照射プローブ30が設けられている。照射プローブ30は、その入力端が光源10に接続されており、出力端がプローブヘッド35となっている。このプローブヘッド35を散乱吸収体に設定された光照射位置へと接続することにより、光源10から供給された光が照射プローブ30を介して散乱吸収体の内部に入射される。
【0024】
光源10としては、具体的な計測対象や計測方法などに応じて、所定の時間幅のパルス光を供給するレーザダイオード、発光ダイオード、各種のパルスレーザなどのパルス光源や、CW光を供給するCW光源などから選択された光源が用いられる。また、光源10から供給される光の波長については、散乱吸収体での被測定成分の光吸収特性などを考慮して、内部情報を得るために好適な波長(例えば近赤外域の波長)が選択される。また、この光の波長は、必要に応じて複数波長(例えば3波長)に設定される。
【0025】
これらの光源10及び照射プローブ30から構成された光照射系に対し、散乱吸収体からの光を検出する光検出系として、検出プローブ31、光検出器21、及び信号処理部26から構成された第1光検出系と、検出プローブ32、光検出器22、及び信号処理部27から構成された第2光検出系との2つの光検出系が設置されている。
【0026】
第1検出プローブ31は、その出力端が第1光検出器21に接続されており、入力端がプローブヘッド36となっている。同様に、第2検出プローブ32は、その出力端が第2光検出器22に接続されており、入力端がプローブヘッド37となっている。
【0027】
本実施形態においては、検出プローブ31、32のプローブヘッド36、37は一体のプローブヘッド38となっており、2個の検出プローブ31、32からなるデュアルプローブが構成されている。このプローブヘッド38は、検出プローブ31の入力端と検出プローブ32の入力端とが所定の間隔となるように形成されている。検出プローブをこのような構成とすることにより、散乱吸収体へのプローブの着脱及び位置合わせを簡略化することができる。
【0028】
このプローブヘッド38を散乱吸収体に設定された2点の光検出位置へと接続することにより、照射プローブ30から照射されて散乱吸収体の内部を伝搬した光が検出プローブ31、32を介して光検出器21、22へと導かれる。光検出器21、22は、それぞれ検出プローブ31、32を介して入力された光を検出して、その強度を示す検出信号を出力する。
【0029】
光検出器21、22としては、具体的な光の波長などに応じて、フォトダイオード、アバランシェフォトダイオード、PINフォトダイオード、光電子増倍管などが用いられる。また、照射プローブ30、及び検出プローブ31、32としては、光ファイバなどの導光手段が用いられる。
【0030】
第1光検出器21からの検出信号は第1信号処理部26に入力され、信号処理部26において所定の信号処理が行われる。同様に、第2光検出器22からの検出信号は第2信号処理部27に入力され、信号処理部27において所定の信号処理が行われる。信号処理部26、27において行われる信号処理としては、例えば、アンプによる検出信号の増幅、CFDによるノイズ信号の判別、TACによる時間−振幅変換、A/D変換器によるA−D変換などがある。
【0031】
光照射系の光源10、第1光検出系の信号処理部26、及び第2光検出系の信号処理部27は、本計測装置Aの動作を制御するとともに必要な演算処理を行う演算制御部11へと接続されている。演算制御部11は、光源10に対して散乱吸収体への光の供給タイミング等を指示するとともに、信号処理部26、27、及び光検出器21、22に対して散乱吸収体からの光の検出タイミング等を指示する。また、演算制御部11は、測定結果として信号処理部26、27から入力される信号処理後の検出信号に基づいて、散乱吸収体の内部情報を導出するために必要な演算処理等を行う。
【0032】
図1においては、この演算制御部11に対して、計測者に測定結果等を表示するための表示部16、及び計測者が演算制御部11に対して必要な指示を行うための操作部17が接続されている。また、演算制御部11には、校正部12が設けられている。校正部12は、後述する校正測定を行った場合に、その測定結果に基づいて、2個の検出プローブ31、32に対応する各光検出系での検出感度の校正を行う。
【0033】
図2は、図1に示した散乱吸収体計測装置Aによる散乱吸収体の内部情報の計測方法を示す図である。計測対象となる散乱吸収体SMには、計測装置Aの構成に対応して、1点の光照射位置Q0と、2点の光検出位置Q1、Q2とが設定される。そして、光照射位置Q0に対して照射プローブ30が接続される。また、第1光検出位置Q1、第2光検出位置Q2に対して、それぞれ第1検出プローブ31、第2検出プローブ32が接続される。
【0034】
光照射系の光源10から供給された所定波長の光は、照射プローブ30を介して光照射位置Q0から散乱吸収体SMの内部へと入射される。入射された光は、散乱吸収体SMの内部を散乱等しつつ伝搬し、例えば光路L1、L2のような伝搬経路を通ってその一部が光検出位置Q1、Q2へと到達する。
【0035】
光検出位置Q1に到達した光成分は、検出プローブ31を介して光検出器21へと導かれ、光検出器21は、その光を検出して検出信号を出力する。検出信号は信号処理部26で信号処理され、光検出位置Q1での測定結果として処理後の検出信号が演算制御部11に入力される。同様に、光検出位置Q2に到達した光成分は、検出プローブ32を介して光検出器22へと導かれ、光検出器22は、その光を検出して検出信号を出力する。検出信号は信号処理部27で信号処理され、光検出位置Q2での測定結果として処理後の検出信号が演算制御部11に入力される。
【0036】
演算制御部11は、信号処理部26、27から入力された光検出位置Q1、Q2のそれぞれでの検出信号に基づいて、散乱吸収体SMの内部での吸収係数やその時間変化等を算出する。また、算出された吸収係数などに対して所定の演算処理を行って、例えばヘモグロビンの相対濃度や酸素飽和度など、散乱吸収体SMでの所望の内部情報を取得する。
【0037】
以上の構成を有する計測装置Aに対して、図1に示した散乱吸収体計測システムは、校正装置Bを備えている。校正装置Bは、散乱吸収体計測装置Aに設けられている2個の検出プローブ31、32について、それぞれに対応する光検出系での検出感度の校正を行う際に用いられるものであり、校正用の散乱吸収体である校正用ファントム50を有して構成されている。
【0038】
図1に示した校正装置Bでは、校正用ファントム50に対し、その所定の面上に1点の光照射位置P0と、2点の光検出位置P1、P2とが設定されている。
そして、光照射位置P0に対し、照射プローブ30をファントム50の光照射位置P0へと接続させるための照射プローブ接続部56が設けられている。また、第1光検出位置P1、第2光検出位置P2に対し、検出プローブ31、32を所定の対応付けでファントム50の光検出位置P1、P2へと接続させるための検出プローブ接続部57が設けられている。
【0039】
特に、本校正装置Bにおいては、上記した検出プローブ接続部57が、検出プローブ31、32と、光検出位置P1、P2との対応付けを切り換えることが可能に構成されている。具体的には、第1検出プローブ31、第2検出プローブ32をそれぞれ第1光検出位置P1、第2光検出位置P2へと接続させる第1の対応付けと、第1検出プローブ31、第2検出プローブ32を入れ換えてそれぞれ第2光検出位置P2、第1光検出位置P1へと接続させる第2の対応付けとを切り換え可能に検出プローブ接続部57が構成されている。
【0040】
なお、図1においては、計測装置Aの照射プローブ30を校正装置Bの照射プローブ接続部56へと接続するとともに、検出プローブ31、32を第1の対応付けで検出プローブ接続部57へと接続した状態を図示している。実際の散乱吸収体に対して測定を行う場合には、これらのプローブ30、31、32を校正装置Bから取り外し、散乱吸収体に対して接続して測定が行われる。
【0041】
本実施形態による校正装置、及びそれを用いた散乱吸収体計測システムの効果について説明する。
【0042】
図1に示した校正装置Bにおいては、照射プローブ30と、2個の検出プローブ31、32とを備える計測装置Aに対して、異なる2つの対応付けで検出プローブ31、32を光検出位置P1、P2へと接続して校正測定を行うことが可能なように検出プローブ接続部57を構成している。
【0043】
すなわち、散乱吸収体からの光を検出するために用意される光検出系では、検出プローブ31、光検出器21、及び信号処理部26からなる第1光検出系と、検出プローブ32、光検出器22、及び信号処理部27からなる第2光検出系とで、その検出感度に違いが生じる。このような検出感度の違いは、例えば、光ファイバなどからなる検出プローブやプローブヘッドでの光透過特性の違いや、光検出器及び信号処理部での出力特性、ゲイン特性の違いなどによって生じる。また、時間的な変化を考えると、検出プローブの製造、出荷時での光透過特性の違いや、計測装置を使用していく際の光ファイバの折れや汚れなどに起因する光透過特性の違いなども検出感度に影響する。
【0044】
このような検出プローブ31、32に対応する各光検出系での検出感度について校正測定を行う場合、校正用ファントム50としては、通常、アクリル製の拡散板及び光量調整板から構成されたファントムなどが用いられる。ただし、このようなファントムでは、2点の光検出位置P1、P2での光量に例えば3%程度のばらつきが生じる。
【0045】
これに対して、上記のように、校正用ファントム50の光検出位置P1、P2に対して対応付けを切り換えて検出プローブ31、32を接続することが可能な構成とすることにより、後述するように、検出プローブの個数に合わせて2点設定される光検出位置P1、P2のそれぞれにおける光量のばらつきの影響を除去することができる。したがって、光量の均一性の精度にかかわらず高精度での検出感度の校正を実現することが可能となる。また、このような構成は、校正用の散乱吸収体での光量の均一性を高精度とする場合に比べて、低コストで実現可能である。
【0046】
また、散乱吸収体計測装置Aと、上記構成の校正装置Bとを備える図1に示した計測システムによれば、校正用ファントム50を用いた校正測定において、光検出位置P1、P2のそれぞれにおける光量のばらつきの影響を除去して、高精度で検出感度を校正することができる。したがって、校正された計測装置Aを用いて散乱吸収体SMに対して実際の測定を行った場合(図2参照)に、高精度で散乱吸収体SMの内部情報を取得することが可能となる。
【0047】
なお、図1においては、計測装置Aを、光源10、演算制御部11、表示部16、操作部17、及び信号処理部26、27を含む本体部1と、光検出器21、22を含む光検出部2とから構成している。ただし、これらは全体で一体の装置として構成しても良い。
【0048】
散乱吸収体計測システムにおける本発明による散乱吸収体計測装置の校正方法について説明する。図3(a)〜(c)は、図1に示した散乱吸収体計測システムにおける検出感度の校正方法を示す図である。
【0049】
図3(a)に示すように、校正用ファントム50を有する校正装置Bには、光照射位置P0に照射プローブ30を接続するための照射プローブ接続部56と、光検出位置P1、P2に所定の対応付けで検出プローブ31、32のそれぞれを接続するための検出プローブ接続部57とが設けられている。図1に示した計測システムでは、このような校正装置Bを用い、検出プローブ31、32と光検出位置P1、P2との対応付けを切り換えて2回の校正測定を行うことにより、検出プローブ31、32に対応する検出感度を校正する。
【0050】
まず、1回目の校正測定では図3(b)に示すように、校正用ファントム50の接続部56、57に対して、下辺50a側から照射プローブ30のプローブヘッド35、及び検出プローブ31、32からなるデュアルプローブのプローブヘッド38を装着する。これにより、照射プローブ30が光照射位置P0へと接続されると同時に、第1検出プローブ31、第2検出プローブ32が第1の対応付けでそれぞれ第1光検出位置P1、第2光検出位置P2へと接続される。
【0051】
この接続状態で校正測定を行うと、光源10から供給された光は、照射プローブ30を通って光照射位置P0からファントム50の内部へと入射される。そして、ファントム50内を伝搬して光検出位置P1に到達した光成分は、検出プローブ31を通って光検出器21で検出される。また、光検出位置P2に到達した光成分は、検出プローブ32を通って光検出器22で検出される(第1測定ステップ)。
【0052】
ここで、光照射位置P0から光検出位置P1、P2に到達する光成分の光量をそれぞれI1、I2、検出プローブ31を含む第1光検出系での検出感度(信号ゲイン)をG1、検出プローブ32を含む第2光検出系での検出感度をG2とする。このとき、1回目の校正測定において第1光検出系、第2光検出系のそれぞれで取得される検出信号S1、S2は、
S1=I1・G1
S2=I2・G2
となる。また、その信号比Rは、
=S2/S1=(I2・G2)/(I1・G1)
と求められる。
【0053】
次に、2回目の校正測定では図3(c)に示すように、校正用ファントム50の接続部56、57に対して、上辺50b側から照射プローブ30のプローブヘッド35、及び検出プローブ31、32からなるデュアルプローブのプローブヘッド38を装着する。これにより、照射プローブ30が光照射位置P0へと接続されると同時に、第1検出プローブ31、第2検出プローブ32が第2の対応付けでそれぞれ第2光検出位置P2、第1光検出位置P1へと接続される。
【0054】
この接続状態で校正測定を行うと、光源10から供給された光は、照射プローブ30を通って光照射位置P0からファントム50の内部へと入射される。そして、ファントム50内を伝搬して光検出位置P1に到達した光成分は、検出プローブ32を通って光検出器22で検出される。また、光検出位置P2に到達した光成分は、検出プローブ31を通って光検出器21で検出される(第2測定ステップ)。
【0055】
このとき、2回目の校正測定において第1光検出系、第2光検出系のそれぞれで取得される検出信号S1、S2は、
S1=I2・G1
S2=I1・G2
となる。また、その信号比Rは、
=S2/S1=(I1・G2)/(I2・G1)
と求められる。
【0056】
以上の第1測定ステップ、第2測定ステップでの測定結果に基づいて、2個の検出プローブ31、32に対応する検出感度の校正を行う(校正ステップ)。まず、信号比R、RからR・Rを計算すると以下のようになる。
【0057】
Figure 2004350863
したがって、第1光検出系及び第2光検出系での検出感度の比を示す検出感度係数Kは、2回の校正測定で得られた信号比R、Rから
K=G2/G1=√(R・R
として算出することができる。また、R/Rにより、光量比
I2/I1=√(R/R
が求められる。
【0058】
図1に示した散乱吸収体計測システムでは、この検出感度係数Kの算出などの校正処理は、演算制御部11に設けられた校正部12によって行われる。また、得られた検出感度係数Kなどの校正結果は演算制御部11に記憶され、実際の散乱吸収体に対する測定において用いられる。このように、異なる2つの対応付けで検出プローブを光検出位置へと接続してそれぞれ校正測定を行うことにより、2点の光検出位置のそれぞれにおける光量I1、I2のばらつきの影響を除去することができる。
【0059】
例えば、実際の測定において、散乱吸収体上に設定された光照射位置Q0に照射プローブ30を接続し、検出プローブ31、32をそれぞれ第1光検出位置Q1、第2光検出位置Q2に接続して内部情報の時間変化を測定することを考える(図2参照)。この場合、時刻tで検出信号S1、S2が得られたとすると、検出感度G1、G2の違いを除去した真の光量比I1/I2は、上記した検出感度係数Kを用いて
I1/I2=(S1/S2)・K
と求めることができる。
【0060】
この検出感度係数Kは、検出プローブでの光ファイバの光透過特性や、信号処理回路でのゲイン特性など、光検出系内にある各部の特性の影響をすべて含んでいる。したがって、上記した校正方法によれば、校正装置Bの光検出位置P1、P2での光量の均一性の精度にかかわらず、上記した一連の校正操作により高精度で検出感度を校正することができる。
【0061】
次に、図1に示した散乱吸収体計測システムに用いられる散乱吸収体計測装置A、及び校正装置Bの具体的な構成例について説明する。
【0062】
図4は、散乱吸収体計測装置の具体的な構成の一例を示すブロック図である。本構成例では、光検出器21、22からの検出信号を処理する各光検出系の信号処理部26、27は、計測装置内に設けられたCPU1aへと接続されている。また、CPU1aには、さらに光照射系の光源10が接続されている。このCPU1aにおいて、本散乱吸収体計測装置において実行される散乱吸収体の内部情報の計測方法、及び計測装置の校正方法に対応する処理を行うための計測プログラム、及び校正プロブラムを実行することにより、図1に示した校正部12を含む演算制御部11の機能が実現される。また、信号処理部26、27としては、例えば上記したように、光検出器21、22側からアンプ、CFD、TAC、A/D変換器が順に接続された構成が用いられる。
【0063】
CPU1aには、計測及び校正の処理動作に必要な各ソフトウェアプログラムなどが記憶されるROM1bと、プログラム実行中に一時的にデータが記憶されるRAM1cと、図1での表示部16に対応するCRTディスプレイや液晶ディスプレイなどの表示装置1dと、操作部17に対応するキーボードやマウスなどの操作装置1eとが接続されている。このような構成により、図1に示した散乱吸収体計測装置Aを実現することができる。
【0064】
図5は、校正装置の具体的な構成の一例を示す斜視図である。本構成例では、校正装置Bは、校正用ファントム50と、校正用ファントム50を内部に格納するとともに上面が開放されたファントム格納部51と、校正用ファントム50の上面上に設けられたプローブ固定部55と、校正用ファントム50の上面を覆う蓋部52とを備えている。また、蓋部52は、プローブ固定部55に対する照射プローブ30、検出プローブ31、32の着脱等のため、図4に示すように左右に開放可能に構成されている。なお、ファントム50の上面上に設定される1点の光照射位置、及び2点の光検出位置については、図1及び図3(a)に示した通りである。
【0065】
プローブ固定部55には、上記した照射プローブ接続部56、及び検出プローブ接続部57が設けられている。照射プローブ接続部56は、照射プローブ30をファントム50上の光照射位置へと位置決めして接続させることが可能に構成された凹状の固定部からなる。また、検出プローブ接続部57は、検出プローブ31、32をファントム50上の2点の光検出位置へと、上記した第1の対応付け及び第2の対応付けのそれぞれで位置決めして接続させることが可能に構成された凹状の固定部からなる。
【0066】
具体的には、照射プローブ接続部56は、光照射位置に臨む円形開口状のプローブヘッド固定部60と、プローブヘッド固定部60から辺50a、50bへとそれぞれ伸びる直線凹状のプローブ固定部61、62とを有する。
【0067】
この接続部56に対し、計測装置Aの照射プローブ30は、そのプローブヘッド35がプローブヘッド固定部60に位置決め固定され、光ファイバ部分がプローブ固定部61、62の一方に固定される(図3(b)及び(c)参照)。これにより、照射プローブ30がファントム50の光照射位置へと接続される。
【0068】
また、検出プローブ接続部57は、2点の光検出位置に臨む矩形開口状のプローブヘッド固定部70と、プローブヘッド固定部70から辺50aへと所定の間隔で平行に伸びる直線凹状のプローブ固定部71、72と、プローブヘッド固定部70から辺50bへと所定の間隔で平行に伸びる直線凹状のプローブ固定部73、74とを有する。
【0069】
この接続部57に対し、第1の対応付けにおいては、計測装置Aの検出プローブ31、32は、そのプローブヘッド38がプローブヘッド36を左側にしてプローブヘッド固定部70に位置決め固定され、第1検出プローブ31の光ファイバ部分が辺50aに伸びる左側のプローブ固定部71に固定され、第2検出プローブ32の光ファイバ部分が同じく右側のプローブ固定部72に固定される(図3(b)参照)。これにより、第1検出プローブ31、第2検出プローブ32がファントム50の第1光検出位置P1、第2光検出位置P2へとそれぞれ接続される。
【0070】
また、第2の対応付けにおいては、計測装置Aの検出プローブ31、32は、そのプローブヘッド38がプローブヘッド37を左側にしてプローブヘッド固定部70に位置決め固定され、第1検出プローブ31の光ファイバ部分が辺50bに伸びる右側のプローブ固定部73に固定され、第2検出プローブ32の光ファイバ部分が同じく左側のプローブ固定部74に固定される(図3(c)参照)。
これにより、第1検出プローブ31、第2検出プローブ32がファントム50の第2光検出位置P2、第1光検出位置P1へとそれぞれ接続される。
【0071】
このように、プローブ接続部56、57を凹状の固定部から構成することにより、光照射位置P0、光検出位置P1、P2に対する照射プローブ30、検出プローブ31、32の接続を確実かつ簡単に切り換えることが可能となる。なお、照射プローブ30については、2回の校正測定での測定条件をそろえる意味から上記のように検出プローブの対応付けの切り換えに併せて接続方向を切り換えることが好ましいが、切り換えを行わない構成としても良い。
【0072】
本発明による散乱吸収体計測装置の校正方法、校正装置、及びそれを用いた散乱吸収体計測システムは、上記した実施形態に限られるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記した校正方法及び装置では、散乱吸収体計測装置が備える検出プローブを2個としたが、3個以上としても良い。
【0073】
一般には、N個(Nは複数)の検出プローブを備える計測装置、及びそれに対応して校正用の散乱吸収体上に設定されたN点の光検出位置に対し、異なる2つの対応付けで検出プローブを光検出位置へと接続してそれぞれ校正測定を行うことにより、検出プローブの個数に合わせて2点以上設定される光検出位置のそれぞれにおける光量のばらつきの影響を低減することができる。したがって、光量の均一性の精度にかかわらず充分な精度での検出感度の校正を低コストで実現することが可能となる。
【0074】
また、上記実施形態では、2回の校正測定での測定結果を用いた検出感度の校正において、2個の検出プローブに対応する検出感度の比を示す検出感度係数を算出しているが、具体的な校正方法としては、これ以外の方法を用いても良い。
また、図1に示した計測システムでは、計測装置A内に設けられた校正部12において検出感度の校正を行っているが、このような校正部を設けずに、計測装置から出力される校正測定での測定結果に基づいて、外部装置等で校正を行うことも可能である。
【0075】
【発明の効果】
本発明による散乱吸収体計測装置の校正方法、校正装置、及びそれを用いた散乱吸収体計測システムは、以上詳細に説明したように、次のような効果を得る。
すなわち、照射プローブと、2個以上の検出プローブとを備える計測装置に対して、異なる2つの対応付けで検出プローブを光検出位置へと接続してそれぞれ校正測定を行い、その測定結果に基づいて検出感度を校正することにより、検出プローブの個数に合わせて2点以上設定される光検出位置のそれぞれにおける光量のばらつきの影響を低減することができる。したがって、光量の均一性の精度にかかわらず充分な精度での検出感度の校正を低コストで実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】散乱吸収体計測装置及び校正装置を備える散乱吸収体計測システムの一実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】散乱吸収体計測装置による散乱吸収体の内部情報の計測方法を示す図である。
【図3】図1に示した散乱吸収体計測システムにおける検出感度の校正方法を示す図である。
【図4】散乱吸収体計測装置の具体的な構成の一例を示すブロック図である。
【図5】校正装置の具体的な構成の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
A…散乱吸収体計測装置、1…本体部、2…光検出部、10…光源、11…演算制御部、12…校正部、16…表示部、17…操作部、21…第1光検出器、22…第2光検出器、26…第1信号処理部、27…第2信号処理部、30…照射プローブ、31…第1検出プローブ、32…第2検出プローブ、35、36、37、38…プローブヘッド、
B…校正装置、50…校正用ファントム、51…ファントム格納部、52…蓋部、55…プローブ固定部、56…照射プローブ接続部、57…検出プローブ接続部、60…プローブヘッド固定部、61、62…プローブ固定部、70…プローブヘッド固定部、71、72、73、74…プローブ固定部。

Claims (9)

  1. 光供給手段から供給された所定波長の光を散乱吸収体へと照射する照射プローブと、前記照射プローブから照射されて前記散乱吸収体の内部を伝搬した光をそれぞれ対応する光検出手段へと導くN個(Nは複数)の検出プローブとを備える散乱吸収体計測装置を対象とし、
    校正用の散乱吸収体に対して光照射位置及びN点の光検出位置を設定するとともに、前記照射プローブを前記光照射位置へと接続し、前記N個の検出プローブのそれぞれを第1の対応付けで前記N点の光検出位置へと接続して校正測定を行う第1測定ステップと、
    前記照射プローブを前記光照射位置へと接続し、前記N個の検出プローブのそれぞれを第2の対応付けで前記N点の光検出位置へと接続して校正測定を行う第2測定ステップと、
    前記第1測定ステップ、及び前記第2測定ステップでの測定結果に基づいて、前記N個の検出プローブに対応する検出感度の校正を行う校正ステップとを備えることを特徴とする散乱吸収体計測装置の校正方法。
  2. 前記N個の検出プローブとして第1検出プローブ及び第2検出プローブを備える散乱吸収体計測装置を対象とし、
    前記第1測定ステップにおいて、前記校正用の散乱吸収体に対して第1光検出位置及び第2光検出位置を設定するとともに、前記第1検出プローブ、前記第2検出プローブを前記第1の対応付けでそれぞれ前記第1光検出位置、前記第2光検出位置へと接続して校正測定を行い、
    前記第2測定ステップにおいて、前記第1検出プローブ、前記第2検出プローブを前記第2の対応付けでそれぞれ前記第2光検出位置、前記第1光検出位置へと接続して校正測定を行うことを特徴とする請求項1記載の校正方法。
  3. 前記校正ステップにおいて、前記第1検出プローブ及び前記第2検出プローブに対応する検出感度の比を示す検出感度係数を算出することを特徴とする請求項2記載の校正方法。
  4. 光供給手段から供給された所定波長の光を散乱吸収体へと照射する照射プローブと、前記照射プローブから照射されて前記散乱吸収体の内部を伝搬した光をそれぞれ対応する光検出手段へと導くN個(Nは複数)の検出プローブとを備える散乱吸収体計測装置を対象とし、
    光照射位置及びN点の光検出位置が設定された校正用の散乱吸収体と、
    前記照射プローブを前記光照射位置へと接続させる照射プローブ接続手段と、前記N個の検出プローブのそれぞれを所定の対応付けで前記N点の光検出位置へと接続させるとともに、その対応付けについて、第1の対応付けと、第2の対応付けとを切り換え可能に構成された検出プローブ接続手段とを備えることを特徴とする散乱吸収体計測装置の校正装置。
  5. 前記N個の検出プローブとして第1検出プローブ及び第2検出プローブを備える散乱吸収体計測装置を対象とし、
    前記校正用の散乱吸収体に対して第1光検出位置及び第2光検出位置が設定され、
    前記検出プローブ接続手段は、前記第1検出プローブ、前記第2検出プローブをそれぞれ前記第1光検出位置、前記第2光検出位置へと接続させる前記第1の対応付けと、前記第1検出プローブ、前記第2検出プローブをそれぞれ前記第2光検出位置、前記第1光検出位置へと接続させる前記第2の対応付けとを切り換え可能に構成されていることを特徴とする請求項4記載の校正装置。
  6. 前記検出プローブ接続手段は、前記N個の検出プローブを前記N点の光検出位置へと、前記第1の対応付け及び前記第2の対応付けのそれぞれで位置決めして接続させることが可能に構成された凹状の固定手段からなることを特徴とする請求項4または5記載の校正装置。
  7. 光供給手段から供給された所定波長の光を散乱吸収体へと照射する照射プローブと、
    前記照射プローブから照射されて前記散乱吸収体の内部を伝搬した光を導くN個(Nは複数)の検出プローブと、
    前記N個の検出プローブのそれぞれによって導かれた光を検出して検出信号を出力するN個の光検出手段とを有する散乱吸収体計測装置と、
    請求項4〜6のいずれか一項記載の校正装置とを備えることを特徴とする散乱吸収体計測システム。
  8. 前記散乱吸収体計測装置は、前記照射プローブを前記光照射位置へと接続し、前記N個の検出プローブのそれぞれを前記第1の対応付けで前記N点の光検出位置へと接続して行った校正測定での測定結果、及び前記N個の検出プローブのそれぞれを前記第2の対応付けで前記N点の光検出位置へと接続して行った校正測定での測定結果に基づいて、前記N個の検出プローブに対応する検出感度の校正を行う校正手段を備えることを特徴とする請求項7記載の散乱吸収体計測システム。
  9. 前記散乱吸収体計測装置は、前記N個の検出プローブとして第1検出プローブ及び第2検出プローブを備え、
    前記校正手段は、前記第1検出プローブ及び前記第2検出プローブに対応する検出感度の比を示す検出感度係数を算出することを特徴とする請求項8記載の散乱吸収体計測システム。
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