JP2004350505A - 抗癌作用を有する健康食品 - Google Patents

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茂 森村
Toru Shigematsu
亨 重松
Kenji Kida
木田建次
Hiroshi Maeda
浩 前田
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Abstract

【課題】焼酎残液から生成された醸造酢の新規用途を提供する。
【解決手段】焼酎残液を原料とし、酢酸菌を用いて製造した醸造酢を含有してなる抗癌作用を有する健康食品。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、抗癌作用を有する健康食品に関する。
【0002】
【従来の技術】
焼酎は、米、麦、芋を原料とし、これらを発酵させてアルコールを生成し、そのアルコール分を蒸留して製品としている。焼酎メーカーにおいては、アルコール分を抽出した後の残渣、残液を処分する必要がある。従来は、家畜の飼料、土壌への肥料としての活用されている以外は海洋投棄されていた。しかし、この海洋投棄は禁止されたため、下記のような他の活用方法が検討され始めている。
【0003】
特許文献1 特開平11−137222号
特許文献2 特開2003−38158号
特許文献3 特開2003−73294号
特許文献4 特開2002−112760号公報
特許文献5 特開2001−190266号公報
【0004】
特許文献1には焼酎の蒸留残渣に甘味料を添加することにより新規飲料を提供する技術が開示されている。特許文献2は、大麦焼酎蒸留残液から、肝臓傷害発症の抑制作用を有する精製濃縮物が得られることが開示されている。特許文献3には、大麦焼酎蒸留残液から、白血病細胞の増殖を阻害する作用がある精製濃縮物が得られることが開示されている。しかし、特許文献1〜3の技術は、焼酎残液そのものから上記有用物資を濃縮、抽出する技術であり、焼酎残液を他の物に変換する技術ではない。特許文献2〜3に開示されている焼酎蒸留残渣にはアルコールが含まれているため、未成年、あるいはアルコール消化酵素を有しない人はこれを健康食品として利用することはできない。また、焼酎蒸留残液を精製するには多大な費用がかかる。
【0005】
特許文献4には、焼酎残渣を原料とし、それから醸造酢を生成する技術が開示されている。本発明者らが提案している特許文献5には、焼酎残液を原料とし、それから醸造酢を生成する技術が開示されている。しかし、特許文献4および特許文献5のいずれも醸造酢の製造方法について開示されているものの、その醸造酢がどのような作用を有するかについての検討はなされていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、焼酎残液から生成された醸造酢の新規の用途、特に人体への作用効果について検討を行なった結果、この醸造酢が健康食品として予想外の作用効果を有することを見出し、本発明に到達した。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、焼酎残液を原料とし、酢酸菌を用いて製造した醸造酢を含有してなる抗癌作用を有する健康食品である。
【0008】
酢酸菌は、クエン酸耐性酢酸菌であることが好ましい。
【0009】
健康食品は、健康飲料であることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、説明する。
本発明の健康食品は焼酎蒸留残液を原料とし、それを醸造させて得た醸造酢を含むものである。
【0011】
本発明における焼酎残液とは、米、麦、芋、黒砂糖等のでんぷんやグルコースを原料とし、それらを酵母で発酵させたもろみを蒸留し、焼酎を取り出した後の残液をいう。蒸留残液としては、従来の焼酎製造プロセス、または返し仕込み若しくは改良型返し仕込みによる焼酎製造プロセスから排出された蒸留残液が用いられ得る。好ましくは、生酸菌反応を示さない蒸留残液が用いられる。
【0012】
本発明の方法において用いることのできる酢酸菌としては、焼酎蒸留残液から酢酸を生成しうる限り、用いる微生物の種類は特に限定されないが、蒸留残液には高濃度のクエン酸が含まれているのでクエン酸耐性を有する酢酸菌を用いることが好ましい。例えば、アセトバクター属に属する酢酸菌を用いることができる。より詳細には、アセトバクター アセチ IFO 3281、IFO 3283、IFO 3284、アセトバクター属. IFO 14818が、なかでもアセトバクター アセチ IFO 3283を好ましく用いることができる。
【0013】
本発明の健康食品に含まれる醸造酢を、焼酎製造プロセスから排出される蒸留残液から製造する方法は、好ましくは、上記クエン酸耐性を有する酢酸菌を、醸造酢を製造するに十分なエタノールを含む蒸留残液中で培養する工程を包含する。この工程は、通常、焼酎製造プロセスから排出された蒸留残液にエタノールを添加した後、クエン酸耐性を有する酢酸菌の培養液を添加して好気培養もしくは静置培養を行うことにより行われる。エタノールは、蒸留残液に、通常2〜30%v/v、好ましくは4〜8%v/vの最終濃度となるように添加される。
【0014】
以上の方法により、得られた発酵液を必要であればろ過して、固形分を除去することにより、酢酸成分が、2%〜8%w/vの醸造酢が得られる。この醸造酢には各種の生理活性物質が含有されている。
【0015】
本発明の健康食品に含有される抗癌性を有する健康酢の抗癌効果を測定するための手段は特に特定されないが、好ましくはddYマウス/Sarcoma180のin vivo評価系を用いてガン増殖抑制作用、あるいは、in vitroでの抗ラジカル活性測定法としては、過酸化脂質ラジカルを発生させ、それがルミノールと反応して発する蛍光の抑制率を測定する、ルミノール依存性化学蛍光法により測定することができる。
【0016】
上記方法で得られた醸造酢はそのままで、他の食用酢と同様に用いることもできるし、野菜、海草、魚等に添加した状態で、あるいは他の飲料と混合した飲料水の状態で健康食品として、人はむろんのこと、犬、猫、牛、馬、豚等の家畜も摂取することができる。
【0017】
【発明の効果】
本発明の健康食品は、以下の実施例に示すように優れた抗癌作用を示す。また、本発明の健康食品は醸造酢であるので、そのまま、あるいは他の食品に混合して使用できるため、安価で、かつ幅広い食品分野に使用可能である。
【0018】
本発明の健康食品は、一般の人の癌予防のための健康食品として、あるいは癌患者の癌進行を遅らすための健康食品として、あるいは、癌切除手術をした癌患者の癌再発防止のための健康食品として有用である。
【0019】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明につき更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例になんら制約されるものではない。
【0020】
【実施例1】
《醸造酢の製造》
焼酎蒸留残液としては、焼酎メーカーから提供された焼酎蒸留残液A(従来法による焼酎製造工程から排出されたもの)を滅菌後使用した。滅菌処理した蒸留残液90mlにエタノールを5v/v%になるように添加した後、クエン酸耐性のある酢酸菌である、アセトバクター アセチ IFO 3283の前培養液10mlを植菌し、同様にしてフラスコ振とう培養を行った。一方、焼酎蒸留残液A 27lにエタノール1.5 lとアセトバクター アセチ IFO 3283の前培養液1.5lを植菌し、発酵槽を用いて通気培養を行った。
【0021】
フラスコ振とう培養では72時間後に、発酵槽培養では溶存酸素濃度の変化から判断して14 〜18時間後に反応を停止し、容器を60℃に加熱して菌を死滅させることで、醸造酢を得た。生成酢酸濃度は48g/l であった。この生成された醸造酢を、遠心分離後フィルターろ過して菌体を除去し、以下の試験に用いた。
【0022】
《抗癌作用の検討》
ddYマウス/Sarcoma180のin vivo評価系を用いてガン増殖抑制作用を調べた。まず、6過齢のddYマウス(雄)の両背部にsarcoma180腫瘍細胞を注射し、ガン形成を確認後、1%の醸造酢凍結乾燥物を添加した飼料を投与した。飼料および飲料水は自由摂取とし、設定温度23〜25℃、湿度50〜55%、明暗照射時間12時間の条件で飼育した。経日的に各群の腫瘍体積を測定し比較することで、癌増殖抑制作用を調べた。マウスは1群10匹とし、Student’s t−testにより有意差検定を行った。結果を図1に示す。
【0023】
【実施例2】
実施例1において、1%の醸造酢凍結乾燥物を添加した飼料の代わりに、0.3%の醸造酢凍結乾燥物を添加した飼料を投与する以外は、実施例1と同様に行なった。結果を図1に示す。
【0024】
【参考例1】
《多糖抽出物》
実施例1において、1%の醸造酢凍結乾燥物を添加した飼料の代わりに、抗腫瘍活性を有することが知られている多糖抽出物添加飼料を投与する以外は、実施例1と同様に行なった。結果を図1に併記する。
【0025】
【比較例1】
《標準飼料》
実施例1において、1%の醸造酢凍結乾燥物を添加した飼料の代わりに標準飼料を投与した。結果を図1に併記する。
【0026】
【実施例3】
《抗ラジカル活性試験》
in vivo評価系において抗腫瘍活性を有することを確認し、発癌に対するイニシエーション抑制の効果を調べた。in vitroでの抗ラジカル活性測定法としては、過酸化脂質ラジカルを発生させ、それがルミノールと反応して発する蛍光の抑制率を測定した。ルミノール依存性化学蛍光法を用いた。
【0027】
《試験結果》
ルミノール依存性化学蛍光法によるin vitro評価系において、抗ラジカル活性の指標であるIPOX50値(蛍光強度50%抑制するときの、反応液中の醸造酢濃度)は0.002〜0.005ml/mlであった。
【0028】
【参考例2】
《黒酢》
実施例3と同様の方法により、市販されている黒酢のIPOX50値を測定した。その結果、黒酢のIPOX50値は、0.003ml/mlであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本明細書の実施例、参考例、及び比較例における癌増殖抑制作用を示したグラフである。

Claims (3)

  1. 焼酎残液を原料とし、酢酸菌を用いて製造した醸造酢を含有してなる抗癌作用を有する健康食品。
  2. 酢酸菌が、クエン酸耐性酢酸菌であることを特徴とする請求項1記載の抗癌作用を有する健康食品。
  3. 健康食品が、健康飲料であることを特徴とする請求項1記載の抗癌作用を有する健康食品。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7700137B1 (en) * 2007-07-18 2010-04-20 Kiani Iraj E Anti-viral compositions and method
US7850998B2 (en) 2007-07-18 2010-12-14 Kiani Iraj E Method of treating viral conditions
US8637094B2 (en) 2007-07-18 2014-01-28 Iraj E. Kiani Composition and method for treating viral conditions
JP2021013355A (ja) * 2019-07-16 2021-02-12 株式会社ファーメンステーション 化粧品原料、食品原料又はサプリメント原料を製造する方法、及び該方法により製造された化粧品原料、食品原料又はサプリメント原料

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