JP2004349074A - 雄コネクタ - Google Patents

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憲知 岡村
Keigo Atsumi
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Abstract

【課題】コネクタ収容部の大型化を抑制しつつコネクタ収容部への挿入時においてもタブの変形や損傷を確実に防止することが可能な雄コネクタを提供する。
【解決手段】コネクタハウジング22の装着部27の外周面上に形成された1対の凸部28,28が保護キャップ30の内壁面に形成された1対の凹部に係止し、保護キャップ30が取り外し可能に装着される。コネクタハウジング22の両側面に1対の案内溝29,29が形成され、両案内溝29,29は、前後方向に沿って後端から装着部27に至る位置まで延び、コネクタハウジング22に保護キャップ30が装着された状態でその保護キャップ30の後端開口縁30Aを後方に向けて露出させることになる。各案内溝29,29を通して治具先端で保護キャップの後端開口縁30Aを押し出すことで保護キャップ30を取り外すことができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、枠状のコネクタ収容部に収容保持されるコネクタハウジングに、その前面からタブを突出させた状態で雄端子金具を装着してなる雄コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複数のコネクタをサブコネクタ化してこれらをフレーム内に一括して収容した、いわゆる分割コネクタと呼ばれるものが知られている。このものはフレーム内にサブコネクタを収容した状態で、相手側コネクタとの嵌合がなされる。その一例として、下記特許文献1には、雄サブコネクタについて、前面からタブを突出させた状態で雄端子金具が装着されたコネクタハウジングと、その前面側に上記タブの周りを囲むフード部とが一体的に形成されたものが開示されている。このフード部は、フレームに収容されるまでの間、雄端子金具のタブを保護する役目を果たす。また、フレームには、前後方向に貫通して複数のコネクタ収容室が区画されており、各雄サブコネクタは、各コネクタ収容室に個別に収容可能とされている。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−241801号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の技術において、雄サブコネクタ側の上記フード部は、各雄サブコネクタがフレームに収容された後は、フレーム側に設けられたフード部によりタブを保護できるため不要となる。そこで、フード部に代えて、このコネクタハウジングに対して筒状の保護キャップを着脱可能な構成としたものがある。フレームへの収容前まで雄コネクタのコネクタハウジングに保護キャップを装着しておき、フレームに収容する際に保護キャップを取り外すのである。しかし、このような構成では、フレームに収容される直前には保護キャップが取り外されて一時的にタブが露出状態とされるため、やはりタブの変形や損傷が生じるおそれがある。
【0005】
これに対して、保護キャップを装着したまま雄サブコネクタをフレームのコネクタ収容室内に挿入させて、その後に保護キャップを取り外す構成もある。この構成では、コネクタハウジングの外周面と、保護キャップの内周面との間に係止手段を設けて、コネクタハウジングの外周面を覆うように保護キャップを装着させる構成となっている。このように保護キャップをコネクタハウジングの外周面に係止させる構成とした理由としては、例えば、コネクタハウジングの内側に保護キャップが係止される構成とすれば、少なくとも保護キャップの厚み分だけコネクタハウジングが大型化してしまうこと、また、このような構成では、保護キャップをコネクタハウジングの外周面に係止させる構成に比べて、保護キャップ及びコネクタハウジング間の係止部分が外部から見辛く、その係止の解除がし難くなることが挙げられる。このため、保護キャップはコネクタハウジングよりも一周り大きく形成されており、保護キャップの外形形状の大きさに応じてコネクタ収容室の開口形状を大きくする必要がありフレームの大型化、ひいては分割コネクタ全体の大型化を招くといった問題が生じる。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、コネクタ収容部の大型化を抑制しつつコネクタ収容部への挿入時においてもタブの変形や損傷を確実に防止することが可能な雄コネクタを提供するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明に係る雄コネクタは、枠状のコネクタ収容部に収容保持されるコネクタハウジングと、このコネクタハウジングのキャビティに挿入されて先端のタブをコネクタハウジングの前面から突出させた状態で配置される雄端子金具とを備えた雄コネクタにおいて、コネクタハウジングと同等或いはそれより小さい外形形状を有し、タブの周りを囲む筒状の保護キャップが、コネクタハウジングの前面側に取り外し可能に装着され、コネクタハウジングには、保護キャップの後端面を後方に向けて露出させる治具挿通路が形成され、治具挿通路内に後方から通した治具の先端で保護キャップの後端面を前方に押し出すことで、当該保護キャップがコネクタハウジングから取り外し可能になっているところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1記載の雄コネクタにおいて、保護キャップは、その前面が開口して形成されているところに特徴を有する。
【0008】
【発明の作用及び効果】
本構成によれば、コネクタ収容部への収容前は、コネクタハウジングに保護キャップを装着しておき、これにより雄端子金具のタブが保護される。ここで、保護キャップは、コネクタハウジングと同等或いはそれより小さい外形形状に形成されている。従って、コネクタ収容部への収容時には、この保護キャップを装着したままで雄コネクタをコネクタ収容部内に挿入し収容保持させることができる。その後、コネクタハウジングに形成された治具挿通路内に後方から治具を通して、その先端で保護キャップの後端面を前方に押し出すことで、保護キャップをコネクタハウジングから取り外すことが可能になる。
【0009】
このような構成であれば、コネクタ収容部への挿入時においても、保護キャップによって雄端子金具のタブを保護することができ、収容保持後に保護キャップを取り外すことができる。しかも、保護キャップはコネクタハウジングの外形形状以下になっているから、コネクタ収容部のコネクタ収容室は、コネクタハウジングを挿入可能な大きさに構成されていれば、保護キャップを装着したまま雄コネクタを挿入して収容保持することが可能となる。従って、保護キャップがコネクタハウジングの外周を覆うように装着された構成のように保護キャップの外形形状に合わせてコネクタ収容室を大きくする必要はなく、コネクタ収容部の大型化を回避することができる。
また、保護キャップの前面をも開口させておけば、コネクタ収容部に収容する前に、各雄コネクタについて、保護キャップを装着した状態で個別に導通検査を行うことが可能になる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態について、図1から図7を参照しつつ説明する。
図1は、雄用フレーム10内に並べて形成された複数のコネクタ収容室11内に、複数の雄サブコネクタ20(同図ではそのうちの1つが図示)がそれぞれ挿入されて一括保持する、いわゆる分割コネクタの斜視図であり、これら各雄サブコネクタ20が本発明の「雄コネクタ」に相当する。
【0011】
1.分割コネクタの構造
(1)雄用フレームの構造
雄用フレーム10は、合成樹脂からなり全体として横長のブロック状をなし、その前側は断面矩形状に開放したフード部12が形成されている。フード部12の後側には、各雄サブコネクタ20をそれぞれ挿入可能なコネクタ収容部13が形成され、その内部は幅方向に等間隔に配された仕切板によって前後方向に貫通したコネクタ収容室11が複数並んで形成されている。そして、これら各コネクタ収容室11内にそれに対応する各雄サブコネクタ20が挿入されるのである。
【0012】
(2)雄サブコネクタの構造
本実施形態に係る雄サブコネクタ20は、図2に示すように、複数の雄端子金具21が装着されたコネクタハウジング22を備えている。このコネクタハウジング22は、合成樹脂からなり全体として箱状をなし、その内部に複数のキャビティ23が形成されている。そして、このキャビティ23に後方から雄端子金具21が挿入されている。各雄端子金具21は、先端のタブ21Aがコネクタハウジング22の前面22Aから突出するとともに、後端に固着された電線24が雄サブコネクタ20の後端面から後方に導出されている。また、各雄端子金具21はキャビティ23の下壁に設けられた撓み可能なランス25に弾性係止して抜け止めされている。
【0013】
雄サブコネクタ20の上面の前端中央部にはロック突部26が上向きに設けられている。一方、上記雄用フレーム10の各コネクタ収容室11には、その上面壁の前側にロック突部26に対して弾性係止可能な係止片14が形成されている(図3参照)。また、各コネクタ収容室11の前端内周部には、雄サブコネクタ20が正規の深さまで挿入された状態でこの雄サブコネクタ22の後述する装着部27の段差部に当接するストッパー部15が内側に向けて張り出す形成されている。以上の構成により、各ロック突部26がそれぞれ係止片14に対して係止されるとともに、ストッパー部15によって前止まりされ、雄用フレーム10に対し雄サブコネクタ20が抜け止め固定されるようになっている。
【0014】
さて、本実施形態では、コネクタハウジング22の前端側には、雄端子金具21のタブ21Aの周りを囲むように配されて、そのタブ21Aを保護するための保護キャップ30が着脱可能に装着されるようになっている。具体的には、コネクタハウジング22の前端面には同端面の外形形状よりも小さい装着部27が額縁状に突設されている。即ち、装着部27は、その外周部がコネクタハウジング22の前端面の外周縁からほぼ均一に引き込まれて形成されており、コネクタハウジング22が雄用フレーム10内に組み込まれたときには、装着部27がフード部13の奥面とほぼ面一をなすようにしてある。また、装着部27の外周面上には、コネクタハウジング22の中心軸を中心に対称の位置(図2で上面と下面)に半球状の1対の凸部28,28が形成されている。そして、上記保護キャップ30は、この装着部27の外周面に装着される。保護キャップ30は、角筒状をなす合成樹脂部材であって、雄サブコネクタ20をコネクタ収容室11に挿入する際に、邪魔にならないようコネクタハウジング22の外形形状と同等、あるいはそれより小さい外形形状に形成されている。保護キャップ30の一端側内壁面には、コネクタハウジング22の装着部27の1対の凸部28,28にそれぞれ対応した位置に、1対の凹部31,31が形成されている。そして、各凸部28,28が各凹部31,31内に係止されることで保護キャップ30がコネクタハウジング22に対して取り外し可能に装着されるようになっている。
【0015】
次いで、コネクタハウジング22の両側面(ロック突部26が設けられている面に隣接する面)に1対の案内溝29,29(本発明の「治具挿通路」に相当)が形成されている。両案内溝29,29は、図1に示すように前後方向に沿って後端から装着部27に至る位置まで延びるように形成されている。従って、この案内溝29,29は、コネクタハウジング22に保護キャップ30が装着された状態でその保護キャップ30の後端開口縁30Aを後方に向けて露出させることになる。
【0016】
なお、上記凸部28,28は半球形状に形成されているため、保護キャップ30を後端開口縁30Aから押し付けることで、比較的容易に凸部28,28と凹部31,31との係止を解除でき、コネクタハウジング22から保護キャップ30を容易に取り外すことができるようになっている。
【0017】
2.保護キャップを取り外すための構成
雄サブコネクタ20は、雄用フレーム10に収容された後、コネクタ検査装置により雄端子金具21が正規のキャビティ23内に挿入されているかどうか、また、各正規のキャビティ23内に挿入されていても各雄端子金具21が正規状態で挿入されているかどうかの導通検査が行われる。そこで、本実施形態では、コネクタ検査装置に後述するキャップ離脱手段を設けて、保護キャップ30装着済みの雄サブコネクタ20を収容した雄用フレーム10をコネクタ検査装置に保持固定し、その後、導通検査開始前にキャップ離脱手段によりコネクタハウジング22から保護キャップ30が取り外されるようになっている。
【0018】
このコネクタ検査装置の全体的構成は、「請求項1記載の雄コネクタを収容したコネクタ収容部(雄用フレーム)を保持可能なコネクタホルダと、そのコネクタホルダに保持された前記雄コネクタの前方に配された検査ユニットとを備え、この検査ユニットには前記雄コネクタのコネクタハウジング内に装着される雄端子金具と電気的に接続可能な導電部が設けられ、検査時にはこの導電部が前記雄端子金具に接触することで導通検査回路が形成されるようになっているコネクタ検査装置において、
前記コネクタホルダに保持された前記雄コネクタの後方に配され、かつ、前記コネクタ収容部の内壁面と雄コネクタの案内溝との隙間に進入可能な進入突部を有し、この進入突部を後方から前記案内溝内に進入させて、その先端で前記保護キャップを押し出すキャップ離脱手段が設けられているもの」である。
【0019】
以下、コネクタ検査装置40の具体的構成と、それによる保護キャップ30の取り外し方法を、図5〜図7を参照しつつ説明する。なお、これらの図では、保護キャップ30装着済み雄サブコネクタ20とこれを収容した雄用フレーム10については、便宜上、模式的に示し、かつ、雄サブコネクタ20を除く保護キャップ30及び雄用フレーム10のみ断面が示されている。
【0020】
(1)コネクタ検査装置の具体的構成
本実施形態に使用されるコネクタ検査装置40は、図5に示すように、ベース41の中央位置に上記雄用フレーム10を位置決め状態で保持固定するコネクタホルダ42が設けられている。なお、コネクタホルダ42の内周面には、例えば雄用フレーム10外周面の凹凸部に係止する図示しない係合部が設けられ、雄用フレーム10はコネクタホルダ42に対して前後方向にも移動不能に保持固定される。
【0021】
次に、コネクタホルダ42の前方(同図で右側)には、検査ユニット43が対向配置されている。この検査ユニット43は、ベース41上において前後方向に移動可能に設けられた支持部44の上に、前端側がコネクタホルダ42に突出しそれに保持された雄用フレーム10のフード部12内に嵌入可能な検査ヘッド部45を備えて構成されている。検査ヘッド部45は、例えば雄用フレーム10に収容される複数の雄サブコネクタに対応した数だけ並設されている(図5〜図7では、そのうちの1つのみ図示)。検査ユニット43は、ベース41に設けられたカムハンドル46を回動操作することでコネクタホルダ42の前面に突き当たる位置まで接近した接近位置(図7に示す位置)と、コネクタホルダ42から離れた離間位置(図5及び図6に示す位置)との間で移動可能となっている。なお、本実施形態では、図5に示すように、コネクタホルダ42と検査ユニット43との間には、各雄サブコネクタ20から取り外される保護キャップ30を回収するための回収箱60が配されている。そして、検査ユニット43の支持部44は、例えば、その回収箱60を避けるように移動可能なアーチ形状をなす。
【0022】
検査ヘッド部45は、コネクタホルダ42に保持された雄サブコネクタ20の雄端子金具21のタブ21Aと電気的に接続される導通検査用のプローブピン47を備えている。より具体的には、検査ヘッド部45は、コネクタホルダ42との対向面側が開口した角筒状をなし、その奥面には、コネクタホルダ42に保持された雄サブコネクタ20の各雄端子金具21に対応した複数のプローブピン47が雄サブコネクタ20側に向けて突出して装着されている。なお、本実施形態では、検査ヘッド部45の開口内径は、雄コネクタに装着された保護キャップ30の外径より小さくなっており、保護キャップ30が装着された状態では、その保護キャップ30の前端開口縁部と、検査ヘッド部45の開口縁部とが干渉して、検査ヘッド部45を雄用フレーム10のフード部12内に嵌入することができないようになっている。
【0023】
各プローブピン47は、導電性部材からなり、雄コネクタの雄端子金具21のタブ21Aを挿入可能な筒状をなす。また、各プローブピン47の後端は図示しないリード線を介して導通検査装置(図示せず)に接続されている。また、雄サブコネクタ20の各雄端子金具21の電線24も導通検査装置に接続される。そして、各雄端子金具21が正規状態でコネクタハウジング22内に収容されているときには、それに対応するプローブピン47内に雄端子金具21のタブ21Aが嵌入接触して導通検査回路が形成される。一方、雄端子金具21が正規状態で収容されていないときには、プローブピン47と雄端子金具21とが非接触となって導通検査回路が形成されず、これによって雄端子金具21の収容状態が異常であることを検知することができる。なお、この異常事態が検知されたときにはランプ、警報ブザー等の報知手段(図示せず)によって外部に報知されるようになっている。
【0024】
次いで、上記キャップ離脱手段に相当する構成を説明する。コネクタホルダ42の後方(図5で左側)には、全体として箱状をなすキャップ離脱ユニット50が対向配置されている。このキャップ離脱ユニット50は、ベース41に設けられたカムハンドル51を回動操作することでコネクタホルダ42の後面に突き当たる位置まで接近した接近位置(図6及び図7に示す位置)と、コネクタホルダ42から離れた離間位置(図5に示す位置)との間で移動可能となっている。そして、キャップ離脱ユニット50は、コネクタホルダ42との対向面に、コネクタホルダ42に保持された雄サブコネクタ20の各案内溝29,29と雄用フレーム10内壁面との間の隙間にそれぞれ挿入可能な1対の進入突部52,52(図5〜図7ではそのうちの1本のみ図示)が突設されている。この進入突部52,52の突出長さは、コネクタハウジング22の案内溝29,29の全長よりも長く形成され、キャップ離脱ユニット50が接近位置にあるときには、上記隙間を貫通して先端がコネクタハウジング22の前面22Aから突出する程度の長さとなっている。
【0025】
(2)上記コネクタ検査装置によるキャップ取外し方法
まず、図5に示すように、検査ユニット43及びキャップ離脱ユニット50をそれぞれ離間位置に配した状態で、保護キャップ30装着済みの雄サブコネクタ20を収容した雄用フレーム10をコネクタホルダ42に保持固定するとともに、その後端から導出された電線24をキャップ離脱ユニット50の挿通孔に通して導通検査装置に接続する。
【0026】
次に、保護キャップ30の取外しを行う。即ち、カムハンドル51を回動操作してキャップ離脱ユニット50を接近位置側に移動させる。そうすると、キャップ離脱ユニット50に設けられた1対の進入突部52,52がコネクタハウジング22の1対の案内溝29,29にそれぞれ後方から進入し、その先端が保護キャップ30の後端開口縁30Aに当接する。そして、更にカムハンドル51を回動操作してキャップ離脱ユニット50を接近位置まで移動させると、各進入突部52,52の先端によって保護キャップ30が前方に押され、これにより保護キャップ30とコネクタハウジング22の装着部27との凸部28,28及び凹部31,31の係止状態が解除される。そして、図6に示すように、各コネクタハウジング22から保護キャップ30がそれぞれ一括して離脱する。なお、これらの保護キャップ30は、コネクタホルダ42と検査ユニット43との間に配された回収箱60内に収められる。
【0027】
続いて、導通検査を実行する。まず、カムハンドル46を回動操作して検査ユニット43を接近位置まで移動させる。これにより正規状態で収容されている雄端子金具21のタブ21Aは、図7に示すように、それに対応するプローブピン47に嵌入接続し、導通検査回路を形成し、正規状態で収容されていないときには上記報知手段が動作する。
【0028】
3.本実施形態の効果
以上のように、本実施形態の雄サブコネクタ20によれば、雄用フレーム10への挿入時においても、保護キャップ30によって雄端子金具21のタブ21Aを保護することができ、収容保持後に保護キャップ30を取り外すことができる。しかも、保護キャップ30はコネクタハウジング22と同等かそれより小さい外径形状に形成されているから、雄用フレーム10のコネクタ収容室11の内径は、コネクタハウジング22を挿入可能な大きさに構成されていれば、保護キャップ30を装着したまま雄サブコネクタ20を挿入して収容保持することが可能となる。従って、保護キャップがコネクタハウジングの外周を覆うように装着された構成のように保護キャップの外径に合わせてコネクタ収容室の内径を大きくする必要はなく、コネクタ収容部の大型化を回避することができる。
【0029】
<他の実施形態>
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、コネクタ検査装置40に設けたキャップ離脱手段によって保護キャップ30を取り外すようにしたが、これに限らず、例えば、フレームと案内溝29,29との間に挿入可能な挿入片を備えた治具を用いて、保護キャップ30を離脱させるようにしてもよい。
【0030】
(2)上記実施形態では、雄用フレーム10への挿入前においても、保護キャップ30が装着された状態で導通検査が行えるよう、保護キャップ30の前面も開口した形状としたが、これに限らず、例えば雄用フレーム10への挿入前に導通検査を行う必要がない場合には、前面側は閉塞した保護キャップとしてもよい。
【0031】
(3)上記実施形態とは異なり、保護キャップ30の後端側に装着部を設けて、その装着部がコネクタハウジング前端開口部内側に挿入されて取り外し可能に装着される構成であってもよい。
(4)保護キャップ30とコネクタハウジング22との係止手段としては、いずれか一方に弾性係止片を設けて、これにより相手方に対して弾性的に係止する構成であってもよい。
【0032】
(5)上記実施形態では、案内溝29,29はコネクタハウジング22の左右両面に1対設けた構成としたが、一側面にだけ設ける構成であってもよい。また、4側面全てに設ける構成であってもよい。なお、コネクタハウジング22の中心軸を中心に対称の位置に1対設ける構成であれば、保護キャップ30が傾くことなく安定して前方に押し出され、容易に取り外すことができる。
(6)また、案内溝に代えて、コネクタハウジング22の側壁に前後方向に沿って貫通孔を形成し、その貫通孔から保護キャップの後端面が露出させる構成や、コネクタハウジング22の後壁から内向面側にを通って前壁を貫く挿通路を形成しその挿通路から保護キャップの後端面を露出させる構成であってもよい。要するに、保護キャップの後端面をコネクタハウジングの後方に向けて露出させるとともに所定の治具を挿入可能な治具挿通路を設けて、この治具挿通路を通した治具の先端で保護キャップの後端面を前方に押し出すことで取り外し可能な構成であればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る雄サブコネクタと雄用フレームの斜視図
【図2】雄サブコネクタの断面図
【図3】収容保持前の雄サブコネクタ及び雄用フレームの断面図
【図4】収容保持時の雄サブコネクタ及び雄用フレームの断面図
【図5】雄サブコネクタ及びコネクタ検査装置の一部断面図(保護キャップ離脱前)
【図6】雄サブコネクタ及びコネクタ検査装置の一部断面図(保護キャップ離脱後)
【図7】雄サブコネクタ及びコネクタ検査装置の一部断面図(導通検査時)
【符号の説明】
13…コネクタ収容部
20…雄サブコネクタ(雄コネクタ)
21…雄端子金具
21A…タブ
22…コネクタハウジング
22A…前面
23…キャビティ
27…装着部
28…凸部
29…案内溝(治具挿通路)
30…保護キャップ
31…凹部

Claims (2)

  1. 枠状のコネクタ収容部に収容保持されるコネクタハウジングと、このコネクタハウジングのキャビティに挿入されて先端のタブを前記コネクタハウジングの前面から突出させた状態で配置される雄端子金具とを備えた雄コネクタにおいて、
    前記コネクタハウジングと同等或いはそれより小さい外形形状を有し、前記タブの周りを囲む筒状の保護キャップが、前記コネクタハウジングの前面側に取り外し可能に装着され、
    前記コネクタハウジングには、前記保護キャップの後端面を後方に向けて露出させる治具挿通路が形成され、
    前記治具挿通路内に後方から通した治具の先端で前記保護キャップの後端面を前方に押し出すことで、当該保護キャップが前記コネクタハウジングから取り外し可能になっていることを特徴とする雄コネクタ。
  2. 前記保護キャップは、その前面が開口して形成されていることを特徴とする請求項1記載の雄コネクタ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007263726A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Furukawa Electric Co Ltd:The コネクタ検査装置
JP2010262907A (ja) * 2009-05-11 2010-11-18 Sumitomo Wiring Syst Ltd 分割コネクタ用保護キャップ付きサブコネクタにおける保護キャップの取り外し構造

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