JP2004348862A - 記録メディアカートリッジ - Google Patents

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JP2004348862A JP2003144773A JP2003144773A JP2004348862A JP 2004348862 A JP2004348862 A JP 2004348862A JP 2003144773 A JP2003144773 A JP 2003144773A JP 2003144773 A JP2003144773 A JP 2003144773A JP 2004348862 A JP2004348862 A JP 2004348862A
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Kazuo Hiraguchi
和男 平口
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Abstract

【課題】メモリーに対して、特定の部位以外からのアクセスを不可能とした記録メディアカートリッジの提供を課題とする。
【解決手段】ライブラリー70に収容されるとともに、把持機構72によってライブラリー70から取り出され、ドライブ装置100へ装填される記録メディアカートリッジ10において、記録メディアTが収容されるケース12と、記録メディアTに関する情報が記憶され、把持機構72及びドライブ装置100に設けられた読取書込装置66、68が非接触でアクセス可能なメモリー50と、メモリー50読取書込装置66、68とのアクセス部位以外を電磁遮蔽する遮蔽部材60とを備える。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主にコンピューター等の記録再生媒体として使用される磁気テープや光磁気ディスク等の記録メディアをケース内に収容してなる記録メディアカートリッジに関し、更に詳しくは、その記録メディアカートリッジ内に設けるメモリーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、コンピューター等のデータ記録再生媒体として使用されている記録メディアカートリッジとしては、例えば磁気テープを単一のリールに巻装し、そのリールをケース内に収容してなる磁気テープカートリッジが知られている。この磁気テープの先端には、リーダーブロックやリーダーピン、リーダーテープといったリーダー部材が設けられており、そのリーダー部材をドライブ装置に設けられた引出手段が磁気テープカートリッジから引き出し、それに固着された磁気テープをドライブ装置の巻取リールに巻装させるようになっている。
【0003】
また、磁気テープカートリッジの下面に穿設された開口から露出しているリールの下面中央にはリールギアが環状に刻設されており、ドライブ装置側の回転シャフトに設けられた駆動ギアがそのリールギアに噛合することにより、リールが回転駆動するように構成されている。したがって、磁気テープカートリッジのリール及びドライブ装置の巻取リールを同期して回転させることにより、磁気テープにデータを記録したり、磁気テープに記録されたデータの再生ができる。
【0004】
このような磁気テープカートリッジは、通常、ライブラリーと呼ばれる収納庫に多数収納されて保管されており、ロボットハンド等を備えた把持機構によって、所望とする磁気テープカートリッジの両側壁の後端側が把持されて、ライブラリーの各収納室から取り出されるようになっている。そして、そのまま複数のドライブ装置の1つに装填されることにより、その磁気テープカートリッジにデータの記録又はその磁気テープカートリッジに記録されていたデータの再生が行われるようになっている。
【0005】
また、磁気テープカートリッジの後壁内側には、その磁気テープカートリッジの記録容量や記録形式等の各種情報を記憶したカード型(薄板状)のメモリーボードが内設されている。このメモリーボードは、非接触でアクセス可能となるように、一方の面には電磁波(電気信号)を送受信するアンテナが設けられ、そのアンテナを設けた面が通信面(アクセス面)とされている。そして、このメモリーボードに対して、非接触で情報の読み取り及び書き込みを行う(電磁波を送受信する)読取書込装置がライブラリーのロボットハンドやドライブ装置に設けられている。
【0006】
したがって、ライブラリーから取り出された磁気テープカートリッジは、複数設置されているドライブ装置の1つに効率よく装填可能である。すなわち、予めドライブ装置の種類等を制御装置に認識させておけば、メモリーボードに記憶されている各種情報をロボットハンドに設けられた読取書込装置が読み取ることにより、その磁気テープカートリッジにデータの記録又は記録されたデータの再生ができるドライブ装置を速やかに判断できるので、ロボットハンド等の把持機構の動作にロスがないようにできる。
【0007】
図15には従来の磁気テープカートリッジ110が示されている。図の矢印Pは磁気テープカートリッジ110のドライブ装置への装填方向を表している。この図15で示すように、メモリーボード120は磁気テープカートリッジ110の後壁112D(矢印P方向を向く壁は前壁112Aとする)の内側に所定角度傾斜した姿勢で配設されている。
【0008】
すなわち、ロボットハンドは磁気テープカートリッジ110の左右の側壁112B、112Cの後端側を把持する構成であるため、読取書込装置68は、磁気テープカートリッジ110の後面(後壁112D)側からメモリーボード120へ非接触でアクセスする構成になっている。そして、ドライブ装置に装填された磁気テープカートリッジ110は、バケット104(図14参照)が下降することによって完全に装填される構成であるため、読取書込装置66は、磁気テープカートリッジ110の下面(底板114)側からメモリーボード120へ非接触でアクセスする構成になっている。
【0009】
したがって、メモリーボード120は後面(後壁112D)側及び下面(底板114)側の両方向(2方向)からアクセス可能なように、側面視45°の仰角で配置されて、その通信面(アクセス面)120Aが後面(後壁112D)側及び下面(底板114)側の両方を向くようになっている(例えば、特許文献1参照)。なお、読取書込装置66、68は、メモリーボード120に対して非接触でアクセスするので、各種情報は精度よく読み書きされる。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−23342公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このように、メモリーボード120は、磁気テープカートリッジ110のケース内において、上記傾斜角度で配置されるが、このとき、メモリーボード120の通信面(アクセス面)120Aとは反対側の面(以下、「非アクセス面」という)120Bは、磁気テープカートリッジ110の上面(天板116)を向く。
【0012】
しかしながら、メモリーボード120は薄板状のカード型であるため、その非アクセス面(本来アクセスする面ではない面)120B側からもメモリーボード120にアクセス可能であり、そのため、例えば磁気テープカートリッジ110の上面(天板116)に電磁波や磁場等を発生する機器(電気製品や磁気製品)等を載置又は近づけた場合には、メモリーボード120に記憶されている各種情報が、その電磁波や磁場等の影響によって、消去されたり、破損してしまうといった問題が発生するおそれがあった。
【0013】
つまり、非接触で読み書きされるメモリーボード120を備えた磁気テープカートリッジ110にあっては、そのメモリーボード120に記憶された各種情報を保護する観点から、ライブラリー(ロボットハンド)の読取書込装置68がアクセス可能な後面(後壁112D)側と、ドライブ装置の読取書込装置66がアクセス可能な下面(底板114)側以外の面側からのアクセスが不可能となっていることが好ましい。
【0014】
そこで、本発明は、メモリー(メモリーボード)に対して、特定の部位(面)以外の部位(面)からのアクセスを不可能とした磁気テープカートリッジ等の記録メディアカートリッジを得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の記録メディアカートリッジは、ライブラリーに収容されるとともに、把持機構によってライブラリーから取り出され、ドライブ装置へ装填される記録メディアカートリッジであって、記録メディアが収容されるケースと、前記記録メディアに関する情報が記憶され、前記把持機構及び前記ドライブ装置に設けられた読取書込装置が非接触でアクセス可能なメモリーと、前記メモリーの前記読取書込装置とのアクセス部位以外を電磁遮蔽する遮蔽部材と、を備えたことを特徴としている。
【0016】
請求項1の発明では、メモリーの読取書込装置とのアクセス部位以外が、遮蔽部材によって電磁遮蔽される。つまり、メモリーは、そのアクセス部位以外からは、アクセスが不可能となっている。したがって、メモリーは、そのアクセス部位以外の方向からの電磁波や磁場等の影響を回避することができる。このため、例えば、その方向に電磁波や磁場等を発生する機器等を置いたりしても、メモリーに記憶されている情報(データ)が、それによって消去されたり、破損する心配がない。また、ドライブ装置内では、電気を帯びた部位や磁気を帯びた部位が多数存在するが、それらによる影響もメモリーが受けないようにできる。
【0017】
また、請求項2に記載の記録メディアカートリッジは、請求項1に記載の記録メディアカートリッジにおいて、前記メモリーを前記ケースが有する傾斜面に配置したことを特徴としている。
【0018】
請求項2の発明では、メモリーをケースが有する傾斜面に配置したので、メモリーのアクセス部位は、少なくともケースの2面(2方向)を向く。したがって把持機構及びドライブ装置において、読取書込装置の配設位置の自由度を向上させることができる。
【0019】
また、請求項3に記載の記録メディアカートリッジは、請求項1又は2に記載の記録メディアカートリッジにおいて、前記遮蔽部材を前記アクセス部位の反対側に設け、該遮蔽部材の大きさを、前記メモリーと同じか、それ以上としたことを特徴としている。
【0020】
請求項3の発明では、遮蔽部材をアクセス部位の反対側に設け、その遮蔽部材の大きさを、メモリーと同じか、それ以上としたので、メモリーに対して有害な電磁波や磁場等を好適に遮蔽することができる。
【0021】
また、請求項4に記載の記録メディアカートリッジは、請求項1乃至3の何れかに記載の記録メディアカートリッジにおいて、前記遮蔽部材が、前記メモリーと0.5mm〜2.5mm離間されていることを特徴としている。
【0022】
請求項4の発明では、遮蔽部材がメモリーと0.5mm〜2.5mm離間されているので、メモリーに対して、読取書込装置によるアクセスの精度が損なわれることなく、好適に有害な電磁波や磁場等を遮蔽することができる。つまり、この離間距離が0.5mmより短い(接触状態も含む)と、読取書込装置によるアクセスが不可能になったり、可能であっても精度よく行われない。また、2.5mmより長いと、電磁波や磁場等を充分に遮蔽できないため、メモリーに記憶された情報(データ)が破損するおそれがある。
【0023】
また、請求項5に記載の記録メディアカートリッジは、請求項4に記載の記録メディアカートリッジにおいて、前記遮蔽部材を支持する支持部材を、前記ケースに突設したことを特徴としている。
【0024】
請求項5の発明では、ケースに突設した支持部材によって遮蔽部材を支持するので、遮蔽部材とメモリーとの離間距離(0.5mm〜2.5mm)を好適に維持することができる。
【0025】
また、請求項6に記載の記録メディアカートリッジは、請求項4に記載の記録メディアカートリッジにおいて、前記遮蔽部材と前記メモリーとの間に、離間部材を介在させたことを特徴としている。
【0026】
請求項6の発明では、遮蔽部材とメモリーとの間に離間部材を介在させたので、遮蔽部材とメモリーとの離間距離(0.5mm〜2.5mm)を精度よく維持することができる。
【0027】
そして、請求項7に記載の記録メディアカートリッジは、請求項6に記載の記録メディアカートリッジにおいて、前記遮蔽部材又は前記離間部材を支持して、該離間部材と前記メモリーとを非接触にする支持部材を、前記ケースに突設したことを特徴としている。
【0028】
請求項7の発明では、遮蔽部材又は離間部材をケースに突設された支持部材によって支持し、離間部材とメモリーとを非接触にしたので、離間部材がメモリーを傷つけるような不具合は発生しない。
【0029】
また、請求項8に記載の記録メディアカートリッジは、請求項6に記載の記録メディアカートリッジにおいて、前記離間部材が、前記メモリーと接触して該メモリーを少なくとも一方向から位置規制することを特徴としている。
【0030】
請求項8の発明では、離間部材がメモリーと接触して、そのメモリーを少なくとも一方向から位置規制するので、メモリーと遮蔽部材との離間距離(0.5mm〜2.5mm)を精度よく保つことができるとともに、メモリーのケースに対する位置を精度よく保つことができる。よって、読取書込装置によるアクセスエラーなどは一切発生しない。
【0031】
更に、請求項9に記載の記録メディアカートリッジは、請求項8に記載の記録メディアカートリッジにおいて、前記離間部材が、弾性体であることを特徴としている。
【0032】
請求項9の発明では、離間部材が弾性体であるため、メモリーと接触しても、そのメモリーを傷つけてしまうような不具合は発生しない。
【0033】
そして、請求項10に記載の記録メディアカートリッジは、請求項8又は9に記載の記録メディアカートリッジにおいて、前記離間部材が、非導電性材料で構成されていることを特徴としている。
【0034】
請求項10の発明では、離間部材が非導電性材料で構成されているので、離間部材がメモリーに接触していても、読取書込装置によるメモリーへのアクセスの精度が損なわれることがない。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、説明の便宜上、記録メディアカートリッジのドライブ装置(バケット)への装填方向を図1の矢印Pで表す。そして、その矢印P方向を記録メディアカートリッジの前方向とし、それを基準に前後・左右・上下の表現をする。また、記録メディアの一例として磁気テープを採用し、以下、磁気テープカートリッジとして説明をする。
【0036】
図1で示すように、磁気テープカートリッジ10は、ケース12を備えている。ケース12は、上ケース20と下ケース30とを接合して構成されている。具体的には、上ケース20は、平面視略矩形状の天板22の外縁に沿って略枠状の周壁24が立設されて構成されており、下ケース30は、天板22に略対応した形状の底板32の外縁に沿って周壁34が立設されて構成されている。そして、ケース12は、周壁24の開口端と周壁34の開口端とを突き当てた状態で、超音波溶着やビス止め等によって上ケース20と下ケース30とが接合されて、略箱状に形成されている。
【0037】
このケース12には、ドライブ装置への装填方向先頭側の隅角部において、天板22、周壁24、底板32、周壁34がそれぞれ切り欠かれて、その装填方向に対して傾斜した開口14が形成されている。また、底板32の略中央部には、底板32を貫通する円形状の開孔、即ちギア開口40が設けられており、リールギア18の露出用とされている。
【0038】
また、ケース12の底板32の外面における前端近傍には、一対の位置決め穴36、38が開口している。一対の位置決め穴36、38は、底板32からケース12内方に立設された突部(図示省略)内に袋状に設けられ、上記装填方向に直交する仮想線上で互いに離間して配置されている。そして、開口14に近い側の位置決め穴36は、ドライブ装置の位置決めピンに外接する底面視略正方形状とされ、位置決め穴38は、上記仮想線に沿って長手で、かつ幅が位置決めピンの直径に対応する長穴とされている。したがって、磁気テープカートリッジ10がドライブ装置に装填されて位置決め穴36、38にそれぞれ位置決めピンが挿入されると、ドライブ装置内で水平方向(左右及び前後)に正確に位置決めされる構成である。
【0039】
更に、底板32における位置決め穴36、38廻りは、他の部分(意匠面)よりも平滑に仕上げられた位置決め面36A、38Aとされている。位置決め面36A、38Aは、位置決め穴36、38に位置決めピンが挿入されたときに、位置決めピン廻りに設けられたドライブ装置の位置決め面に当接するようになっている。これにより、磁気テープカートリッジ10のドライブ装置内における鉛直方向の位置決めがなされる構成である。
【0040】
以上、説明したケース12内には、リール16が1つだけ回転可能に収容される。このリール16には、磁気テープTが巻装されており、磁気テープTの先端には、リーダー部材としてのリーダーブロック28が取り付けられている。リーダーブロック28は、磁気テープカートリッジ10の不使用時には、ケース12の開口14の内側に収容保持されている。そして、この状態で、リーダーブロック28は、開口14を閉塞し、ケース12内への塵埃等の侵入を阻止している。
【0041】
また、リーダーブロック28は、その先端に係合凹部28Aが形成されており、ドライブ装置内で磁気テープTを引き出す際には、係合凹部28Aに係合する引出手段によってケース12から抜き出されてドライブ装置の巻取リール(図示省略)に誘導されるようになっている。更に、リーダーブロック28は、その係合凹部28Aとは反対側の端面が円弧面28Bとされており、上記巻取リールに嵌入されることにより、磁気テープTを巻き取る巻取面の一部を構成するようになっている。
【0042】
以上のような磁気テープカートリッジ10において、下ケース30の後壁34Aの内側には、左右横方向が長い略矩形薄板状のメモリーボード50が配設されている。このメモリーボード50には、少なくとも磁気テープTの種類や記録容量、記録形式等の各種情報が電気的に記憶されており、ドライブ装置100等に設けられる読取書込装置66(図14参照)及びライブラリー70のロボットハンド90等に設けられる読取書込装置68(図12、図13参照)から送受信される電磁波により、その情報が非接触で読み取られたり、又は新たな情報が書き込まれるようになっている。
【0043】
すなわち、メモリーボード50の通信面(アクセス面)50Aにはアンテナが設けられており、その通信面(アクセス面)50Aが各種情報(データ)の読み取り及び書き込みが可能な送受信面(単に受信面又は送信面であってもよい)とされている。なお、メモリーボード50との通信方式としては、上記した電磁波以外に磁場などが適用されることは言うまでもない。
【0044】
また、図2、図3で示すように、この非接触型のメモリーボード50は、下ケース30の右後隅角部近傍における後壁34Aの内面に、その通信面50Aが面接するとともに、その下端部が下ケース30の底板32内面に所定間隔を隔てて突設された一対の保持突起42により支持されて配置されている。後壁34Aは側面視で底板32に対し、仰角θ=30°〜60°、好ましくはθ=45°の傾斜壁に成形されており、そのメモリーボード50が側面視で上記角度に傾斜配置されるようになっている。
【0045】
したがって、後壁34Aの内面に面接するメモリーボード50の通信面(アクセス面)50Aは、下ケース30の底板32側及び後壁34A側の両方向を同時に向くことができ、これによってメモリーボード50に対して、ライブラリー70に設けられた読取書込装置68が後壁34A側からアクセスできるとともに、ドライブ装置100に設けられた読取書込装置66が底板32側からアクセスできる。つまり、メモリーボード50を上記角度に傾斜配置することにより、ライブラリー70における読取書込装置68及びドライブ装置100における読取書込装置66の配設位置の自由度を向上させることができる。
【0046】
なお、図示のものは、後壁34A自体が側面視でθ=30°〜60°、好ましくはθ=45°となる傾斜壁に成形されているが、少なくとも後壁34Aの内面側が側面視で上記角度となる傾斜面に成形されていればよい。また、後壁34Aやその内面が上記角度の傾斜壁(面)とされてなくても、メモリーボード50が側面視でθ=30°〜60°、好ましくはθ=45°に傾斜配置されていればよい。
【0047】
ここで、磁気テープカートリッジ10を収納するライブラリー70について説明する。図12、図13で示すように、ライブラリー70に備えられている把持機構72は、ライブラリー70に収納されている磁気テープカートリッジ10を、そのライブラリー70から取り出してドライブ装置100に装填したり、ドライブ装置100から取り出して再びライブラリー70に戻したりする作業を自動的に行うものであり、ライブラリー70とドライブ装置100の間を自在に移動できるように構成されている。
【0048】
すなわち、ロボットハンド90が先端に取り付けられたアーム73は、旋回装置74に固定されており、ライブラリー70とドライブ装置100の間を自在に旋回可能になっている。旋回装置74は基台76の上に固定されており、基台76は、図示しない駆動機構により、支持台80に敷設されたレール78上をスライド移動可能になっている。
【0049】
支持台80は、昇降装置86から駆動力を伝達され、キャリア84から立設されたガイド支柱82に沿って昇降移動可能になっており、キャリア84はレール78と直交する方向へ敷設されたレール88に沿って移動可能になっている。したがって、アーム73の先端に取り付けられたロボットハンド90は、各収納室71とドライブ装置100の各装填口102との間を自在に移動することができる。
【0050】
ロボットハンド90は、平面視略「コ」字状をなしており、その一方の爪部92がサポート部96と一体に形成されて固定され、他方の爪部94がサポート部96に取り付けられたシリンダー98のピストンロッド98Aの先端に取り付けられている。そして、このピストンロッド98Aを伸縮させることにより爪部92と爪部94の間隔を調節し、それによって磁気テープカートリッジ10の左壁と右壁の後端側を好適に挟持(把持)できるようになっている。
【0051】
また、このロボットハンド90にはメモリーボード50に記憶されている各種情報を非接触で読み取り・書き込み(アクセス)を行う読取書込装置68が設けられている。すなわち、ロボットハンド90は、爪部92、94が磁気テープカートリッジ10の左壁と右壁の後端側をそれぞれ外側から把持(挟持)するので、サポート部96は後壁34Aと対向することになり、読取書込装置68はそのサポート部96の右側内面に設けられて、磁気テープカートリッジ10の後面(後壁34A)側からメモリーボード50にアクセス可能になっている。
【0052】
したがって、磁気テープカートリッジ10をロボットハンド90が把持した際に、その磁気テープカートリッジ10の記録容量等の各種情報が読取書込装置68によって読み取られ、制御装置(図示省略)にその情報が伝達される。そして、それに適したドライブ装置100が予め制御装置に認識された複数のドライブ装置の中から選択され、その選択されたドライブ装置100にスムーズに装填される。
【0053】
つまり、各磁気テープカートリッジ10の各種情報を読み取ることにより、その磁気テープカートリッジ10を記録・再生可能なドライブ装置100がどれかを、制御装置が事前に(磁気テープカートリッジ10を取り出す前に)選択することができるので、ライブラリー70からドライブ装置100への移動がスムーズに行われる。したがって、データの書き込み開始時間(アクセス開始時間)を短縮することができ、データ処理効率を向上させることができる。なお、ライブラリー70の読取書込装置68は、ロボットハンド90が磁気テープカートリッジ10を把持したとき、あるいは把持する直前にメモリーボード50の情報を読み取り・書き込み可能な状態となるように構成されていることが好ましい。
【0054】
次に、磁気テープカートリッジ10が装填されるドライブ装置100のバケット104について説明する。図14で示すように、バケット104は、その左右両端面にそれぞれ3個のガイドピン108が突設され、これらガイドピン108が、ドライブ装置100内の左右側壁105A、105Bにそれぞれ設けられた側面視略「L」字状の3個のガイド孔106に挿通されて支持され、ガイド孔106に沿って移動可能に構成されている。そして、ドライブ装置100内において、バケット104よりも下方側の所定位置には、メモリーボード50に記憶されている各種情報を非接触で読み取り、かつ必要に応じて新たな情報を非接触で書き込む読取書込装置66が配設されている。
【0055】
したがって、磁気テープカートリッジ10がドライブ装置100の装填口102から挿入されてバケット104上に載置されると、そのバケット104は、ガイド孔106に案内されながら、まず水平方向に移動し、次いで鉛直方向に下降移動して、磁気テープカートリッジ10のリールギア18をドライブ装置100側の駆動ギア(図示省略)に噛合させる。そして、磁気テープカートリッジ10がドライブ装置100に完全に装填されると、読取書込装置66は、磁気テープカートリッジ10の底板32側からメモリーボード50にアクセスし、メモリーボード50に記憶されている情報を読み取り、場合によっては新たな情報をメモリーボード50に書き込むようになっている。
【0056】
以上、説明したように、ライブラリー70の読取書込装置68及びドライブ装置100の読取書込装置66は、磁気テープカートリッジ10に内蔵されたメモリーボード50に対して非接触でアクセス可能であるが、この磁気テープカートリッジ10には、図2、図3で示すように、メモリーボード50の通信面(アクセス面)50Aを除く面側、即ち通信面(アクセス面)50Aの裏面である非アクセス面50B側と、周縁端面50C側からのアクセスを禁止するために、その非アクセス面50B及び周縁端面50Cを被覆して電磁遮蔽するシールド部材60が設けられている。
【0057】
このシールド部材60は、少なくとも電磁波や磁場(強磁気)を遮蔽できる金属材料で成形されていればよく、例えばステンレス、スチール、アルミニウム(箔も含む)等の軽量な金属で成形されるのが好ましい。また、このシールド部材60は、メモリーボード50の非アクセス面50B及び周縁端面50C全体を被覆可能な大きさに形成されるのが好ましく、この場合は、メモリーボード50の大きさと同じか、それ以上の略矩形平板状に形成されるのが好ましい。このような大きさに形成されると、電磁波や磁場等を好適に遮蔽することができる。また、その厚さは、重量の規定から(磁気テープカートリッジ10を重たくしないため)1.0mm以下が好ましい。
【0058】
更に、図示のシールド部材60は、その周縁部に、高さがメモリーボード50の少なくとも厚さ分以上となる(実際には、後述する離間距離Wも含んだ高さとなる)周壁64が、同様に1.0mm以下の厚さで一体的に立設されているが、シールド部材60の形状は図示のものに限定されるものではなく、メモリーボード50の形状に合わせて適宜その形状を変更して構わない。つまり、メモリーボード50の形状も図示の略矩形薄板状に限定されるものではなく、例えば棒状や、ケース12の隅角部に沿って配置できるように平面視略「L」字状に屈曲形成された場合には、それに合わせてシールド部材60の形状も変更される。
【0059】
さて、このようなシールド部材60は、メモリーボード50とは非接触状態でケース12に支持されている。すなわち、このシールド部材60は、図示するように、その下端部が下ケース30の底板32内面に所定間隔を隔てて(保持突起42よりも外側に)突設された一対の保持突起44に支持されるとともに、周壁64の開口端が後壁34Aの内面に当接することによって支持されている。そして、このとき、その内面62Aは、メモリーボード50の非アクセス面50Bと、その非アクセス面50Bに直交する方向で、距離W=0.5mm〜2.5mm離間されている(したがって、周壁64の高さは、メモリーボード50の厚さ+離間距離W程度となる)。
【0060】
これは、メモリーボード50(非アクセス面50B)とシールド部材60(内面62A)との間の離間距離Wが0.5mmより短いと、読取書込装置66、68から送受信される電磁波により、精度よく読み取り・書き込み(アクセス)することができず、特に両者が接触している場合には、読み取り・書き込み(アクセス)が不可能となるからである。そして、その離間距離Wが2.5mmより長いと、有害な(読取書込装置66、68とは関係のない)電磁波及び磁場等を充分にシールド(遮蔽)できず、その有害な電磁波及び磁場等の影響をメモリーボード50が受けてしまうからである。
【0061】
したがって、上記離間距離Wは0.5mm以上、2.5mm以下と規定するものであって、安定して読み書きできるようにするためには、離間距離Wを2.0mmとするのが好ましい。なお、メモリーボード50の周縁端面50Cと周壁64の内面64Aとの離間距離Dは、少なくとも両者が接触しない程度であればよく、例えば離間距離Dは0.5mm以上に設定されていればよい。
【0062】
何れにしても、このようなシールド部材60を設けると、シールド部材60に被覆されていない通信面(アクセス面)50A側からのみ、メモリーボード50にアクセスが可能となる。すなわち、後壁34A側と底板32側からのみ、メモリーボード50にアクセスが可能となり、それ以外の面(非アクセス面50B及び周縁端面50C)からのアクセスは不可能になる(電磁波及び磁場等は遮蔽される)。
【0063】
したがって、例えば磁気テープカートリッジ10の天板22上に、電磁波や磁場等を発生させる機器等が載置されたり、近づけられても、メモリーボード50に記憶された各種情報(データ)が、書き換えられたり、消去されたりすることはなく、その各種情報(データ)が破損するような不具合は起きない。また、ドライブ装置100に装填されたときにも、メモリーボード50は、ドライブ装置100内に多数存在する電気を帯びた部位や磁気を帯びた部位からの影響を回避することができる。なお、図示のシールド部材60の下端部には、保持突起42と干渉しないように切欠部60Aが形成されているが、保持突起42、44の位置を適宜変更すれば、このような切欠部60Aを設けなくてもよいことは言うまでもない。
【0064】
また、図4で示すように、後壁34Aに、メモリーボード50の通信面(アクセス面)50Aの一部、好ましくは略全部を露出させて、アンテナが外から見えるようにする開口34Bを穿設してもよい。このような開口34Bを設けると、通信経路上の障害物(後壁34A)を低減できるので、より一層精度よくアクセスできるようになる。なお、この開口34Bは、図4(A)で示すように、下向きに開口させてもよいし、図4(B)で示すように、後向きに開口させてもよい。
【0065】
また、この開口34Bは、図4(A)と図4(B)を組み合わせたような形状等にしてもよい。例えば開口34Bの上縁部を後向き(図4(B)の上縁部と同じ形状)とし、下縁部を下向き(図4(A)の下縁部と同じ形状)としてもよい。更に、後壁34Aのメモリーボード50が配置される部分に多数の小孔(図示省略)を穿設して開口34Bとしてもよい。なお、このような開口34Bを穿設すると、ケース12内への塵埃等の侵入が懸念されるが、シールド部材60は、開口34Bを内側から覆うように(閉塞するように)配置されるので、ケース12内への塵埃等の侵入は、それによって防止される。また、ケース12内への塵埃等の侵入を防止する観点で言えば、開口34Bを透明な窓部(図示省略)としてもよい。
【0066】
また、シールド部材60は、次のような構成によってケース12内に支持されるようにしてもよい。すなわち、図5、図6で示すように、後壁34Aの内面に、少なくともメモリーボード50の横幅以上の間隔を隔てて縦長のリブ46、48を一体的に突設し、そのリブ46、48の間にメモリーボード50を配置する。そして、そのリブ46、48を含んでメモリーボード50を被覆するように、シールド部材60を配置する。つまり、シールド部材60の下端部を保持突起44に支持させるとともに、リブ46、48の前面46A、48Aを内面62Aに当接させ、上記距離W離間した状態でシールド部材60を支持する(したがって、リブ46、48の突出高さは、周壁64と同じ程度、即ちメモリーボード50の厚さ+離間距離W程度となる)。
【0067】
このような構成にすれば、シールド部材60とメモリーボード50との離間距離Wを好適に維持することができる。なお、このときは、図示するように、シールド部材60はリブ46、48によって支持されるので、周壁64がなくてもよい。周壁64を設けない場合には、リブ46、48の外側面46B、48B等にシールド部材60と同様の金属材料、例えばアルミ箔等を貼着するのが好ましい。また、リブ46、48の内側面46C、48Cとメモリーボード50の周縁端面50Cとの離間距離Dは、上記と同様に0.5mm以上あればよい。更に、リブ46、48の形状は図示のものに限定されるものではなく、例えばリブ46、48の上端同士及び下端同士を横長のリブ(図示省略)で一体的に連設して額縁状とし、メモリーボード50をその中(四方をリブで囲まれた中)に配置して、シールド部材60をその額縁状のリブで支持するようにしてもよい。
【0068】
また、シールド部材60を次のように構成して支持してもよい。すなわち、図7、図9(A)で示すように、シールド部材60のメモリーボード50の非アクセス面50Bに対向する内面62Aに、所定厚さ、即ち上記離間距離W=0.5mm〜2.5mmと同じ厚さの離間部材58を一体的に貼着し、メモリーボード50の非アクセス面50Bに、その離間部材58を接触させた状態で、シールド部材60の下端部を保持突起44で支持するようにしてもよい。なお、このとき更に、図8で示すように、リブ46、48を設け、その前面46A、48Aをシールド部材60の内面62Aに当接させて支持するようにしてもよい。
【0069】
何れにしても、このときの離間部材58は、メモリーボード50と接触するので、読取書込装置66、68によるアクセス精度に支障がないように、非導電性材料で構成される。また、この離間部材58は、メモリーボード50を傷つけないように、弾性体で構成されるのが好ましく、更には軽量であることが好ましい。したがって、この離間部材58は、例えばウレタン等で構成されるのが好ましい。なお、シールド部材60は離間部材58を介してメモリーボード50に支持されるので、上記と同様に周壁64がなくてもよいが、周壁64はあった方が好ましい。
【0070】
また、メモリーボード50は、離間部材58を介してシールド部材60に押さえられることになるので、少なくともその方向からの位置が規制される。したがって、シールド部材60とメモリーボード50との離間距離Wを精度よく維持することができるとともに、メモリーボード50のケース12(下ケース30)に対する位置を精度よく維持することができる。よって、読取書込装置66、68はメモリーボード50に対して確実にアクセスすることができ、アクセスエラーが発生するようなことは一切ない。
【0071】
なお、図9(B)で示すように、リブ46、48の突出高さを高く形成してシールド部材60を支持し、メモリーボード50と離間部材58との間が非接触状態になるようにしてもよい。これによれば、離間部材58の材質に拘わらず、その離間部材58がメモリーボード50を傷つけるような不具合が発生しない。また、そのリブ46、48の突出高さを高くするのではなく、離間部材58をシールド部材60と同じ大きさに形成して、その離間部材58をリブ46、48で支持し、メモリーボード50と離間部材58との間が非接触状態になるようにしてもよい。
【0072】
その他、下ケース30の底板32側からしかメモリーボード50にアクセスできないような場合、つまり、メモリーボード50の通信面(アクセス面)50Aが下ケース30の底板32に面接するように載置された場合には、メモリーボード50の非アクセス面50Bと天板22内面との距離が長くなって、天板22上(外面)に載置又は近づけられた機器等からの電磁波や磁場等の影響が軽減されるが、上記と同様にシールド部材60を設けることが好ましい。
【0073】
この場合は、特に周壁64を備えたシールド部材60として、メモリーボード50の非アクセス面50Bと、それを上方から被覆するシールド部材60の内面62Aとの間に、上記離間距離Wが生じるように配置することが好ましいが、離間部材58、あるいはリブ46、48を適宜位置に設けて、メモリーボード50の非アクセス面50Bと、それを上方から被覆するシールド部材60の内面62Aとの間に、上記離間距離Wが生じるように配置してもよい。また、このような構成の場合、読取書込装置68が下ケース30の底板32側から読み取り・書き込み(アクセス)できるように、ロボットハンド90が構成されることは言うまでもない。
【0074】
また、図10、図11(A)で示すように、上ケース20の天板22内面には、上方からメモリーボード50を押さえるための一対の押さえ部材26が垂設されている。この押さえ部材26は、所定幅の平板状に形成され、上ケース20の成形上、即ち成形品を積み重ね可能にすることと、金型からの取り出しをしやすくする(離型抵抗を軽減する)ため、周壁24と略同じ高さに(±1mm程度の誤差で)突設されている。したがって、メモリーボード50の非アクセス面50Bを押さえるには、その突出長さが足りないようになっている。
【0075】
そのため、メモリーボード50の非アクセス面50Bと、押さえ部材26との間にはスペーサー52が設けられている。このスペーサー52は、特に形状等が限定されるものではないが、図示するように、例えば角柱状に形成され、その下端部が保持突起44等に支持されるとともに、メモリーボード50の非アクセス面50Bに下面54が接触した状態で、押さえ部材26がその上面56に当接するように構成されている。つまり、このスペーサー52は、押さえ部材26の上方からの押圧力がメモリーボード50に適度に作用するように、その高さ(厚さ)が精度よく設定されている。
【0076】
したがって、図11(B)で示すように、上記したようなシールド部材60が設けられた場合には、そのシールド部材60の外面62Bに当接するように、その高さ(厚さ)が適宜設計変更される。なお、このようなスペーサー52を設けるのではなく、シールド部材60自体の厚さを厚くして、スペーサー52を兼ねるように構成してもよいことは言うまでもない。また、このスペーサー52は、上記した離間部材58と同様に、非導電性材料で構成され、メモリーボード50を傷つけないように、弾性体で構成されるのが好ましく、更には軽量であることが好ましい。そのため、このスペーサー52も、例えばウレタン等で構成するのが好ましい。
【0077】
次に、この磁気テープカートリッジ10の作用を説明する。磁気テープカートリッジ10は、不使用時(ドライブ装置100に装填しないとき)には、開口14がリーダーブロック28によって閉塞されている。そして、各磁気テープカートリッジ10は、この状態でライブラリー70の各収納室71に収納されており、所望とする磁気テープカートリッジ10をライブラリー70から取り出すときには、ロボットハンド90に設けられた読取書込装置68が、その磁気テープカートリッジ10の後壁34A側からメモリーボード50にアクセスし、それに記憶されている記録容量等の各種情報を読み取るとともに、その情報を制御装置に伝達する。
【0078】
これにより、その磁気テープカートリッジ10に最適な(磁気テープカートリッジ10が記録・再生可能な)ドライブ装置100が予め制御装置に認識され、磁気テープカートリッジ10は、ロボットハンド90を備えた把持機構72によって、スムーズに、かつ効率よく、そのドライブ装置100の装填口102に装填される。磁気テープカートリッジ10がドライブ装置100の装填口102に装填されてバケット104上に載置されると、バケット104はガイド孔106に沿って移動し、所定位置で下降することによって駆動ギアとリールギア18とを噛合させる。また、磁気テープカートリッジ10がバケット104に装填されると、バケット104の下方側に設けられた読取書込装置66が、磁気テープカートリッジ10の底板32側からメモリーボード50にアクセスし、それに記憶されている各種情報を読み取り、更には必要に応じて個別の情報を書き込む。
【0079】
一方、磁気テープカートリッジ10には、ドライブ装置100の引出手段がリーダーブロック28の前端側に設けられた係合凹部28Aと係合し、リーダーブロック28を開口14から引き出す。開口14から引き出されたリーダーブロック28は、ドライブ装置100側の巻取リール(図示省略)へ移動させられ、そのリールハブ(図示省略)に嵌入される。このとき、リーダーブロック28の円弧面28Bがリールハブの一部を構成する。そして、磁気テープTが巻取リールに巻き取り可能とされた状態で、駆動ギアを介してリールギア18を回転させるとともに、巻取リールを回転させる。こうして、磁気テープTを巻き取りながら、その磁気テープTにデータの記録又は磁気テープTに記録されたデータの再生が行われる。
【0080】
磁気テープカートリッジ10をドライブ装置100から取り出すときには、磁気テープTをリール16に巻き戻し、リーダーブロック28を巻取リールのリールハブから抜き取り、磁気テープカートリッジ10の開口14を閉塞するようにケース12へ戻す。そして、引出手段が係合凹部28Aから外れ、バケット104が上昇移動することにより、ドライブ装置100の装填口102から排出される。ドライブ装置100の装填口102から排出された磁気テープカートリッジ10は、再びロボットハンド90に把持(挟持)されてライブラリー70へ搬送され、所定の収納室71に収納される。
【0081】
ここで、例えば磁気テープカートリッジ10をライブラリー70へ収納する前やライブラリー70から取り出したときに、その天板22上や周壁34近傍(後壁34Aを除く)に電磁波あるいは磁場等を発生する機器等を載置又は近づけても、メモリーボード50の非アクセス面50B側及び周縁端面50C側にはシールド部材60が設けられ、通信面(アクセス面)50A以外の面側、即ち後面(後壁34A)及び下面(底板32)以外の面側からのアクセスが不可能になっているので、メモリーボード50に記憶されている各種情報(データ)が、その電磁波や磁場等によって破損するような不具合は起きない。また、ドライブ装置100に装填されたときにも、メモリーボード50は、ドライブ装置100内に多数存在する電気を帯びた部位や磁気を帯びた部位からの影響をシールド部材60によって回避することができる。
【0082】
なお、上記実施の形態ではメモリーボード50を右後隅角部近傍に配設したが、これに限定されるものではなく、例えば左後隅角部近傍に配設しても構わない。ただし、メモリーボード50にアクセスする読取書込装置66、68の送受信出力を考慮した場合、メモリーボード50がケース12の周壁34近傍に配置されていると、その出力を最小限にすることができるので好ましい。
【0083】
また、上記実施の形態では、磁気テープカートリッジ10がリーダーブロック28を有する構成を示したが、磁気テープカートリッジ10は、これに限定されるものではなく、例えば磁気テープTの先端にリーダー部材として、小円柱状のリーダーピンが取り付けられた構成としてもよく、開口14を開閉する遮蔽部材(所定の直線又は円弧に沿って移動するスライドドア等)を有する構成としてもよい。
【0084】
また、上記実施の形態では、記録メディアカートリッジの例として、磁気テープカートリッジを挙げたが、本発明に係る記録メディアカートリッジは、磁気テープの代わりに、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等のディスクメディアを収容した記録ディスクカートリッジも含まれることは言うまでもない。
【0085】
【発明の効果】
以上、何れにしても本発明によれば、メモリーの読取書込装置とのアクセス部位以外が、遮蔽部材によって電磁遮蔽されるので、メモリーは、そのアクセス部位以外からは、アクセスが不可能となる。したがって、メモリーは、そのアクセス部位以外の方向からの電磁波や磁場等の影響を回避できるため、例えば、その方向に電磁波や磁場等を発生する機器等を置いても、メモリーに記憶されている情報が、それによって破損する心配がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)磁気テープカートリッジを上方から見た概略斜視図
(B)磁気テープカートリッジを下方から見た概略斜視図
【図2】後壁とメモリーボードとシールド部材を示す概略斜視図
【図3】(A)後壁とメモリーボードとシールド部材を示す概略側断面図
(B)後壁とメモリーボードとシールド部材を示す概略平断面図
【図4】開口が穿設された後壁とメモリーボードとシールド部材を示す概略側断面図
【図5】後壁とメモリーボードとシールド部材を示す概略斜視図
【図6】(A)後壁とメモリーボードとシールド部材を示す概略側断面図
(B)後壁とメモリーボードとシールド部材を示す概略平断面図
【図7】後壁とメモリーボードと離間部材とシールド部材を示す概略斜視図
【図8】後壁とメモリーボードと離間部材とシールド部材を示す概略斜視図
【図9】(A)後壁とメモリーボードと離間部材とシールド部材を示す概略側断面図
(B)後壁とメモリーボードと離間部材とシールド部材を示す概略側断面図
【図10】後壁とメモリーボードとスペーサーと押さえ部材を示す概略斜視図
【図11】(A)メモリーボードとスペーサーと押さえ部材を示す概略側断面図
(B)メモリーボードとスペーサーと押さえ部材を示す概略側断面図
【図12】ライブラリーとドライブ装置を示す概略斜視図
【図13】ライブラリーとドライブ装置を示す概略斜視図
【図14】バケットの概略斜視図
【図15】従来の磁気テープカートリッジの概略斜視図
【符号の説明】
10 磁気テープカートリッジ(記録メディアカートリッジ)
12 ケース
20 上ケース
22 天板
24 周壁
26 押さえ部材
30 下ケース
32 底板
34 周壁
34A 後壁
42、44 保持突起
46、48 リブ(支持部材)
50 メモリーボード(メモリー)
50A 通信面(アクセス面)
50B 非アクセス面
50C 周縁端面
52 スペーサー
58 離間部材
60 シールド部材(遮蔽部材)
64 周壁
66、68 読取書込装置
70 ライブラリー
100 ドライブ装置

Claims (10)

  1. ライブラリーに収容されるとともに、把持機構によってライブラリーから取り出され、ドライブ装置へ装填される記録メディアカートリッジであって、
    記録メディアが収容されるケースと、
    前記記録メディアに関する情報が記憶され、前記把持機構及び前記ドライブ装置に設けられた読取書込装置が非接触でアクセス可能なメモリーと、
    前記メモリーの前記読取書込装置とのアクセス部位以外を電磁遮蔽する遮蔽部材と、
    を備えたことを特徴とする記録メディアカートリッジ。
  2. 前記メモリーを前記ケースが有する傾斜面に配置したことを特徴とする請求項1に記載の記録メディアカートリッジ。
  3. 前記遮蔽部材を前記アクセス部位の反対側に設け、該遮蔽部材の大きさを、前記メモリーと同じか、それ以上としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の記録メディアカートリッジ。
  4. 前記遮蔽部材は、前記メモリーと0.5mm〜2.5mm離間されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の記録メディアカートリッジ。
  5. 前記遮蔽部材を支持する支持部材を、前記ケースに突設したことを特徴とする請求項4に記載の記録メディアカートリッジ。
  6. 前記遮蔽部材と前記メモリーとの間に、離間部材を介在させたことを特徴とする請求項4に記載の記録メディアカートリッジ。
  7. 前記遮蔽部材又は前記離間部材を支持して、該離間部材と前記メモリーとを非接触にする支持部材を、前記ケースに突設したことを特徴とする請求項6に記載の記録メディアカートリッジ。
  8. 前記離間部材は、前記メモリーと接触して該メモリーを少なくとも一方向から位置規制することを特徴とする請求項6に記載の記録メディアカートリッジ。
  9. 前記離間部材は、弾性体であることを特徴とする請求項8に記載の記録メディアカートリッジ。
  10. 前記離間部材は、非導電性材料で構成されていることを特徴とする請求項8又は9に記載の記録メディアカートリッジ。
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