JP2004347454A - シェーディング補正方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】落射励起蛍光検出装置において、装置自体が持っている迷光によるノイズ光と、サンプルに照射される励起光の分布を明確に分離・測定する事が出来、精度の高いシェーディング補正を実施する。
【解決手段】サンプルセット位置に所定の反射率を持つ基準反射板をセットした状態で、励起光を照射して検出器で得られるデータから、前記装置自体の持つバックグランドデータを減算して得られたデータをシェーディング補正用データとして保存するステップと、サンプルセット位置にサンプルをセットした状態で、励起光を照射して検出器で得られたデータから、装置自体の持つバックグランドデータを減算し、更に前記シェーディング補正用データを用いてシェーディング補正を行うステップ、を含むことを特徴とするシェーディング補正方法。
【選択図】図1
【解決手段】サンプルセット位置に所定の反射率を持つ基準反射板をセットした状態で、励起光を照射して検出器で得られるデータから、前記装置自体の持つバックグランドデータを減算して得られたデータをシェーディング補正用データとして保存するステップと、サンプルセット位置にサンプルをセットした状態で、励起光を照射して検出器で得られたデータから、装置自体の持つバックグランドデータを減算し、更に前記シェーディング補正用データを用いてシェーディング補正を行うステップ、を含むことを特徴とするシェーディング補正方法。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、励起光を照射して、励起した蛍光の量を読取る落射励起蛍光検出装置のシェーディング補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像読取装置では、照明用光源の光量分布斑及び検出器内素子の感度差を補正する目的で、画像処理の一方法としてシェーディング補正が行われている。
【0003】
その一般的手法としては、白色基準板を読取位置にセットし、照明を点灯させた状態で白色基準板を検出器で読取り、保存する。次に照明を消灯した状態で、検出器に全く光が入らない状態にし、検出器のデータを読取り、保存する。
【0004】
そして、サンプルを読取位置にセットし、照明を点灯させた状態でサンプルを検出器で読取る。ここで、検出器内の素子に番号を付け、p番目の素子がサンプルを読取ったデータをSp、照明を点灯させた状態で白色基準板を読取ったデータをLWp、照明を消灯した状態で読取ったデータをDpとすると、
Sp’=[(Sp−Dp)* m]/(LWp−Dp)
というようなシェーディング補正が行われる。ここで、Sp’はシェーディング補正後の、p番目の素子のデータであり、mは定数である。また、検出器がCCD素子のように露光時間に関係したデータが得られる場合、上式の各データは単位時間当りのデータとして演算する必要がある。
【0005】
上記のようなシェーディング補正方法を、図1に示すような落射励起蛍光検出装置1に適用する場合、照明を点灯させた状態を励起光を照射した状態、照明を消灯した状態を励起光を遮断した状態、として読み替え補正を実施する。理想的には、励起光は励起用光源3からの光を励起用フィルタ4によって励起波長のみの光とされて、ダイクロイックミラー5、対物レンズ7を介してサンプルセット位置にセットされた反射板に照射され、反射板による反射光はダイクロイックミラー5又は吸収用フィルタ6でカットされ、検出器10では検出されない。
【0006】
しかし、励起波長と蛍光波長が近接するような場合は、厳密に励起光をカットする事は困難であるため、感度の良い検出器10を用いる事により、励起光の分布状態の検出が可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の場合、励起光の反射が発生する場所が、反射板のみではなく、励起用フィルタ4、ダイクロイックミラー5、吸収用フィルタ6をセットしている部分、及び対物レンズ7のレンズ面等の光路中に存在し、それらの部分からの反射光も合わせて励起光分布状態を検出してしまう。
【0008】
このため、上式Wpで表される励起光分布が本来サンプルに照射されている分布とは異なる分布を示す事になり、正確にシェーディング補正が行われないという問題がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記問題を解決するため、本発明者らは鋭意検討を行った結果、サンプルが無い状態で励起光を照射して得られる光を撮像して得られたデータを装置自体の持つバックグランドデータとすることにより、精度良くシェーディング補正を実施できることを見いだし本発明を完成させた。
【0010】
すなわち、本発明は、サンプルに励起光を照射してその反射方向から蛍光を読取る落射励起蛍光検出におけるシェーディング補正方法であって、サンプルがない状態で励起光を照射して検出器で得られるデータを装置自体の持つバックグランドデータとして保存する第1のステップと、サンプルセット位置に所定の反射率を持つ基準反射板をセットした状態で励起光を照射して検出器で得られるデータから、前記装置自体の持つバックグランドデータを減算して得られたデータをシェーディング補正用データとして保存する第2のステップと、サンプルをセットした状態で励起光を照射して検出器で得られたデータから、前記装置自体の持つバックグランドデータを減算し、更に前記シェーディング補正用データを用いてシェーディング補正を行う第3のステップとを有する事を特徴とするシェーディング補正方法、である。
【0011】
【発明の実施形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0012】
図1は、落射蛍光顕微鏡2を用いた落射励起蛍光検出装置1の1構成例を示す概略構成図である。
【0013】
落射蛍光顕微鏡2を用いた落射励起蛍光検出装置1は、蛍光物質を励起させるための光を測定サンプル8に照射する為の励起用光源3と、測定サンプル8に含まれる蛍光物質から発せられる蛍光を撮像する撮像手段である検出器10と、この検出器10によって撮像されたデータに基づいて、解析する検出手段11と、を有する。
【0014】
また、落射蛍光顕微鏡2は、所定の光を透過し又は反射させるダイクロイックミラー5、吸収用フィルタ6、励起用フィルタ4、及び、測定サンプル8に対する対物レンズ7から構成される光学系を有する。さらに、落射励起蛍光検出装置1は、測定サンプル8を保持し、水平面内で所望の位置に移動させるXYステージ9と、検出器10に写される測定サンプル8の像のピントを調節するため、XYステージ9又は対物レンズ7を上下動させるフォーカスステージ(図示せず)、及び、XYステージ9等を制御する制御装置12とを有する。
【0015】
また、励起用光源3は、落射蛍光顕微鏡2の鏡筒の側面から鏡筒内に光を射出するように配置されている。好ましくは、励起用光源3として、測定サンプル8に含まれる蛍光物質を励起することができる波長成分の光を多く含む光源を選択する。本実施形態に置いては、励起用光源3として、高圧水銀ランプが使用されている。
【0016】
励起用フィルタ4は、励起用光源3から射出された光の中の、測定サンプル8に含まれる蛍光物質を励起させることができる波長成分だけを透過し、それ以外の波長成分を遮断するように構成されている。また、吸収用フィルタ6は、測定サンプル8から発せられる蛍光の波長の光を透過させ、蛍光物質を励起させる波長成分の光を透過させないように構成されている。ダイクロイックミラー5は、励起用フィルタ4を透過した、蛍光物質を励起させることができる波長成分の光を反射して測定サンプル8の方に差し向けるように構成され、配置されている。また、このダイクロイックミラー5は、測定サンプル8に含まれる蛍光物質から発せられた蛍光の波長の光を透過させるように構成されている。
【0017】
本実施形態においては、蛍光物質としてCy3を使用している。吸収用フィルタ6、励起用フィルタ4、ダイクロイックミラー5としては、市販のCy3用フィルタセットを使用し、それぞれ、吸収用フィルタ6として、中心波長610nm、半値幅75nmのバンドパスフィルタが、励起用フィルタ4として、中心波長545nm、半値幅30nmのバンドパスフィルタが、ダイクロイックミラー5として、約570nm以下の波長の光を反射し、それ以上の波長の光を透過させるミラーを使用している。なお、ダイクロイックミラー5、吸収用フィルタ6、及び、励起用フィルタ4は、使用する蛍光物質の励起波長及び蛍光物質が発する蛍光の波長に合わせて選択、構成し、複数の蛍光物質を使用する場合には、落射蛍光顕微鏡2において、容易に切替え可能に構成するのが良い。
【0018】
本実施形態においては、検出器10として2次元のCCDカメラを使用している。CCDカメラは、その光軸が落射蛍光顕微鏡2の光軸と整合するように、落射蛍光顕微鏡2の鏡筒の、対物レンズ7の反対側端部に取り付けられている。好ましくは、CCDカメラとして、測定サンプル8から発せられる微弱な蛍光を、少ないノイズで撮像することができるように、カメラの冷却機能を備えた冷却CCDカメラを使用する。本実施形態においては、1280×1024の有効画素を有し、−20℃に冷却して使用するCCDカメラを用いた。また、本実施形態においては、落射蛍光顕微鏡2は、倍率2倍の対物レンズを使用し、CCDカメラの手前に0.5倍の結像レンズを挿入して、等倍の光学系を使用している。
【0019】
XYステージ9は、CCDカメラによって測定サンプル8の各部を撮像するため、測定サンプル8を水平面内で移動させることができるように構成されている。フォーカスステージ(図示せず)は、CCDカメラに写される測定サンプル8の像のピントを調節するため、XYステージ9又は対物レンズ7を上下動させるように構成されている。また、制御装置12は、CCDカメラによる撮像、XYステージ9の移動、励起用光源3のON/OFF、フォーカスステージの移動等を制御する。或いは、励起用光源3として、頻繁にON/OFFを繰り返すような使用に適さない種類の光源を使用する場合には、励起用光源3から励起用フィルタまでの間に光を遮断するためのシャッター(図示せず)を設け、このシャッターの開閉を制御装置12によって制御する。制御装置12は、例えば、各装置を作動させるアクチュエータと、このアクチュエータに信号を送るパーソナルコンピュータ等によって構成することができる。
【0020】
次に、本発明の実施形態によるシェーディング補正方法について説明する。
【0021】
第1のステップとして、サンプルが無い状態で、装置自体の持つバックグラウンドデータを取得する。
【0022】
XYステージ9に何もセットしない状態、又はXYステージ9の何もセットしていない部分が対物レンズの光軸上に来るようにして、XYステージ9に何もセットしない状態と同じ状態になるようにXYステージ9を移動させる。このとき、対物レンズに対応するXYステージ9の位置には何も無い状態とする。
【0023】
励起用光源3をON、又は図示しないシャッタを開にして、励起光を対物レンズから照射する。対物レンズから照射された励起光は、XYステージ9の何も無い部分を通り抜け、XYステージ9の下方に照射される。このとき、XYステージ9の下方では励起光の反射が起こらない事が理想であり、できるだけ長い空間距離を取ったり、反射光を閉じ込めてしまうような工夫又は反射防止シートのような物を使用して、反射光が発生するのを防止する。
【0024】
検出器10として使用しているCCDカメラを適当な露光時間a秒間で露光し、そのときのCCDカメラの各画素データLBGを保存する。
【0025】
また、励起用光源3をOFF、又は図示しないシャッタを閉にして、前記露光時間a秒間と同じ露光時間で光が全く無い状態のCCDカメラの各画素データDBGを保存する。
【0026】
そして、
BG=(LBG−DBG)/a
を演算し、データBGを保存する。ここで保存したデータBGは、XYステージ9の下方で発生する励起光の反射が抑えられている場合、励起用フィルタ4,ダイクロイックミラー5,吸収用フィルタ6,対物レンズ7及びこれらを結ぶ光路内で発生した励起光の反射による迷光が、励起用フィルタ4,ダイクロイックミラー5,吸収用フィルタ6の特性により検出器10によって検出された物であり、本来は0であるべき物であり、これを、単位露光時間における装置自体の持つバックグランドBGとする。
【0027】
第2のステップとして、シェーディング補正用データを取得する。
【0028】
XYステージ9のサンプルセット位置に、所定の反射率を持つ基準反射板をセットするか、又はXYステージ9のサンプルセット位置以外の位置に予めセットされた、所定の反射率を持つ基準反射板に対し、基準反射板が対物レンズ7に対向する位置に来るように、XYステージ9を移動する。
【0029】
励起用光源3をON、又は図示しないシャッタを開にして、励起光を対物レンズから照射する。対物レンズから照射された励起光は、XYステージ9上の基準反射板に照射され、基準反射板で反射した励起光は対物レンズ7を通してダイクロイックミラー5に導かれる。ダイクロイックミラー5は、理想的には励起光波長成分の光を全て反射するが、現実には一部を透過する。また、吸収用フィルタ6は、理想的には蛍光波長成分の光のみを透過し、それ以外の波長成分の光を遮断するが、特に励起光波長と蛍光波長が近接する場合、励起光波長成分の光を完全に遮断することは困難であり、結果として基準反射板で反射した励起光は、極一部ではあるが検出器10で検出される。
【0030】
検出器10として使用しているCCDカメラを適当な露光時間b秒間で露光し、そのときのCCDカメラの各画素データLWを保存する。
【0031】
また、励起用光源3をOFF、又は図示しないシャッタを閉にして、前記露光時間b秒間と同じ露光時間で光が全く無い状態のCCDカメラの各画素データDWを保存する。
【0032】
そして、
W={(LW−DW)/b}−BG
を演算し、データWを保存する。ここで(LW−DW)は、露光時間b秒間における、装置自体の持つバックグランドと基準反射板を反射して検出器10で検出されたデータである。これをbで除算して単位露光時間当りのデータとし、更に単位露光時間における装置自体の持つバックグランドBGを減算する事で、単位露光時間における検出器10で検出される基準反射板を反射した励起光分布データWが得られる。この励起光分布データWは、対物レンズ7から照射される励起光の、サンプルセット位置における分布に比例した物であり、これをシェーディング補正用データWとする。
【0033】
第3のステップとして、サンプルからの蛍光信号データに対して、装置自体の持つバックグランドの補正及びシェーディング補正を実行し、蛍光データを取得する。
【0034】
XYステージ9のサンプルセット位置に測定サンプル8をセットし、測定サンプル8が対物レンズ7に対向する位置に来るように、XYステージ9を移動する。
【0035】
励起用光源3をON、又は図示しないシャッタを開にして、励起光を対物レンズから照射する。対物レンズから照射された励起光は、XYステージ9上の測定サンプル8に照射され、測定サンプル8で反射した励起光及び測定サンプル8で発生した蛍光は、対物レンズ7を通してダイクロイックミラー5に導かれる。ダイクロイックミラー5は、理想的には励起光波長成分の光を全て反射するが、現実には一部を透過する。また、吸収用フィルタ6は、理想的には蛍光波長成分の光のみを透過し、それ以外の波長成分の光を遮断するが、特に励起光波長と蛍光波長が近接する場合、励起光波長成分の光を完全に遮断することは困難であり、結果として測定サンプル8で反射した励起光は、極一部ではあるが測定サンプル8で発生した蛍光と共に、検出器10で検出される。従って、測定サンプル8の材質として、励起光波長の光の反射率ができるだけ低い物が好ましい。
【0036】
検出器10として使用しているCCDカメラを適当な露光時間c秒間で露光し、そのときのCCDカメラの各画素データLSを保存する。
【0037】
また、励起用光源3をOFF、又は図示しないシャッタを閉にして、前記露光時間c秒間と同じ露光時間で光が全く無い状態のCCDカメラの各画素データDSを保存する。
【0038】
そして、
S=〔{(LS−DS)/c}−BG〕*m/W
を演算し、データSを保存する。ここで(LS−DS)は、露光時間c秒間における、装置自体の持つバックグランドと測定サンプル8から発せられる蛍光及び、測定サンプル8で反射した励起光の一部が検出器10で検出されたデータである。これをcで除算して単位露光時間当りのデータとし、更に単位露光時間における装置自体の持つバックグランドBGを減算する事で、測定サンプル8で反射される励起光が無視できるレベルであるとすると、単位露光時間における検出器10で検出される測定サンプル8から発せられる蛍光強度データが得られる。この蛍光強度データは、励起光照射分布斑がある時のデータであり、蛍光強度は照射される励起光強度に比例する事から、先に保存している励起光照射分布に比例したシェーディング補正用データWで除算する事で、補正された蛍光強度データSを得る。ここで、mは定数であり、通常シェーディング補正用データWの平均値程度の値を使用する。mはシェーディング補正用データWを取り直す度に変更するのではなく、同一光学系で使用する場合、常に一定とすることが望ましい。これにより、例えば励起用光源装置3の劣化による励起光強度の低下があっても、最終的に得られる蛍光強度データSは、励起光強度低下の影響も補正される。
【0039】
上式における、〔{(LS−DS)/c}−BG〕に相当する演算は、検出器10のアナログ出力を、A/D変換器によってディジタル値に変換する前に実施するほうが、A/D変換の諧調をフルに使用できるため好ましい。検出器10からの出力が補正前のデータとして既にA/D変換した形で得られる場合、そのディジタルデータは、装置自体の持つバックグランドや検出器10の光が入らない状態で出てくる暗電流ノイズといった値を含み、A/D変換の諧調が全てデータとして使用されていないが、本発明における補正を実施した複数の露光データを積算処理する事により、ダイナミックレンジを補正する事もできる。
【0040】
【発明の効果】
本発明のシェーディング補正方法によれば、落射励起蛍光検出装置において、装置自体が持っている迷光によるノイズ光と、サンプルに照射される励起光の分布を明確に分離・測定する事が出来、精度の高いシェーディング補正を実施する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】落射蛍光顕微鏡を用いた落射励起蛍光検出装置の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 落射励起蛍光検出装置
2 落射蛍光顕微鏡
3 励起用光源
4 励起用フィルタ
5 ダイクロイックミラー
6 吸収用フィルタ
7 対物レンズ
8 測定サンプル
9 XYステージ
10 検出器
11 検出手段
12 制御装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、励起光を照射して、励起した蛍光の量を読取る落射励起蛍光検出装置のシェーディング補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像読取装置では、照明用光源の光量分布斑及び検出器内素子の感度差を補正する目的で、画像処理の一方法としてシェーディング補正が行われている。
【0003】
その一般的手法としては、白色基準板を読取位置にセットし、照明を点灯させた状態で白色基準板を検出器で読取り、保存する。次に照明を消灯した状態で、検出器に全く光が入らない状態にし、検出器のデータを読取り、保存する。
【0004】
そして、サンプルを読取位置にセットし、照明を点灯させた状態でサンプルを検出器で読取る。ここで、検出器内の素子に番号を付け、p番目の素子がサンプルを読取ったデータをSp、照明を点灯させた状態で白色基準板を読取ったデータをLWp、照明を消灯した状態で読取ったデータをDpとすると、
Sp’=[(Sp−Dp)* m]/(LWp−Dp)
というようなシェーディング補正が行われる。ここで、Sp’はシェーディング補正後の、p番目の素子のデータであり、mは定数である。また、検出器がCCD素子のように露光時間に関係したデータが得られる場合、上式の各データは単位時間当りのデータとして演算する必要がある。
【0005】
上記のようなシェーディング補正方法を、図1に示すような落射励起蛍光検出装置1に適用する場合、照明を点灯させた状態を励起光を照射した状態、照明を消灯した状態を励起光を遮断した状態、として読み替え補正を実施する。理想的には、励起光は励起用光源3からの光を励起用フィルタ4によって励起波長のみの光とされて、ダイクロイックミラー5、対物レンズ7を介してサンプルセット位置にセットされた反射板に照射され、反射板による反射光はダイクロイックミラー5又は吸収用フィルタ6でカットされ、検出器10では検出されない。
【0006】
しかし、励起波長と蛍光波長が近接するような場合は、厳密に励起光をカットする事は困難であるため、感度の良い検出器10を用いる事により、励起光の分布状態の検出が可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の場合、励起光の反射が発生する場所が、反射板のみではなく、励起用フィルタ4、ダイクロイックミラー5、吸収用フィルタ6をセットしている部分、及び対物レンズ7のレンズ面等の光路中に存在し、それらの部分からの反射光も合わせて励起光分布状態を検出してしまう。
【0008】
このため、上式Wpで表される励起光分布が本来サンプルに照射されている分布とは異なる分布を示す事になり、正確にシェーディング補正が行われないという問題がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記問題を解決するため、本発明者らは鋭意検討を行った結果、サンプルが無い状態で励起光を照射して得られる光を撮像して得られたデータを装置自体の持つバックグランドデータとすることにより、精度良くシェーディング補正を実施できることを見いだし本発明を完成させた。
【0010】
すなわち、本発明は、サンプルに励起光を照射してその反射方向から蛍光を読取る落射励起蛍光検出におけるシェーディング補正方法であって、サンプルがない状態で励起光を照射して検出器で得られるデータを装置自体の持つバックグランドデータとして保存する第1のステップと、サンプルセット位置に所定の反射率を持つ基準反射板をセットした状態で励起光を照射して検出器で得られるデータから、前記装置自体の持つバックグランドデータを減算して得られたデータをシェーディング補正用データとして保存する第2のステップと、サンプルをセットした状態で励起光を照射して検出器で得られたデータから、前記装置自体の持つバックグランドデータを減算し、更に前記シェーディング補正用データを用いてシェーディング補正を行う第3のステップとを有する事を特徴とするシェーディング補正方法、である。
【0011】
【発明の実施形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0012】
図1は、落射蛍光顕微鏡2を用いた落射励起蛍光検出装置1の1構成例を示す概略構成図である。
【0013】
落射蛍光顕微鏡2を用いた落射励起蛍光検出装置1は、蛍光物質を励起させるための光を測定サンプル8に照射する為の励起用光源3と、測定サンプル8に含まれる蛍光物質から発せられる蛍光を撮像する撮像手段である検出器10と、この検出器10によって撮像されたデータに基づいて、解析する検出手段11と、を有する。
【0014】
また、落射蛍光顕微鏡2は、所定の光を透過し又は反射させるダイクロイックミラー5、吸収用フィルタ6、励起用フィルタ4、及び、測定サンプル8に対する対物レンズ7から構成される光学系を有する。さらに、落射励起蛍光検出装置1は、測定サンプル8を保持し、水平面内で所望の位置に移動させるXYステージ9と、検出器10に写される測定サンプル8の像のピントを調節するため、XYステージ9又は対物レンズ7を上下動させるフォーカスステージ(図示せず)、及び、XYステージ9等を制御する制御装置12とを有する。
【0015】
また、励起用光源3は、落射蛍光顕微鏡2の鏡筒の側面から鏡筒内に光を射出するように配置されている。好ましくは、励起用光源3として、測定サンプル8に含まれる蛍光物質を励起することができる波長成分の光を多く含む光源を選択する。本実施形態に置いては、励起用光源3として、高圧水銀ランプが使用されている。
【0016】
励起用フィルタ4は、励起用光源3から射出された光の中の、測定サンプル8に含まれる蛍光物質を励起させることができる波長成分だけを透過し、それ以外の波長成分を遮断するように構成されている。また、吸収用フィルタ6は、測定サンプル8から発せられる蛍光の波長の光を透過させ、蛍光物質を励起させる波長成分の光を透過させないように構成されている。ダイクロイックミラー5は、励起用フィルタ4を透過した、蛍光物質を励起させることができる波長成分の光を反射して測定サンプル8の方に差し向けるように構成され、配置されている。また、このダイクロイックミラー5は、測定サンプル8に含まれる蛍光物質から発せられた蛍光の波長の光を透過させるように構成されている。
【0017】
本実施形態においては、蛍光物質としてCy3を使用している。吸収用フィルタ6、励起用フィルタ4、ダイクロイックミラー5としては、市販のCy3用フィルタセットを使用し、それぞれ、吸収用フィルタ6として、中心波長610nm、半値幅75nmのバンドパスフィルタが、励起用フィルタ4として、中心波長545nm、半値幅30nmのバンドパスフィルタが、ダイクロイックミラー5として、約570nm以下の波長の光を反射し、それ以上の波長の光を透過させるミラーを使用している。なお、ダイクロイックミラー5、吸収用フィルタ6、及び、励起用フィルタ4は、使用する蛍光物質の励起波長及び蛍光物質が発する蛍光の波長に合わせて選択、構成し、複数の蛍光物質を使用する場合には、落射蛍光顕微鏡2において、容易に切替え可能に構成するのが良い。
【0018】
本実施形態においては、検出器10として2次元のCCDカメラを使用している。CCDカメラは、その光軸が落射蛍光顕微鏡2の光軸と整合するように、落射蛍光顕微鏡2の鏡筒の、対物レンズ7の反対側端部に取り付けられている。好ましくは、CCDカメラとして、測定サンプル8から発せられる微弱な蛍光を、少ないノイズで撮像することができるように、カメラの冷却機能を備えた冷却CCDカメラを使用する。本実施形態においては、1280×1024の有効画素を有し、−20℃に冷却して使用するCCDカメラを用いた。また、本実施形態においては、落射蛍光顕微鏡2は、倍率2倍の対物レンズを使用し、CCDカメラの手前に0.5倍の結像レンズを挿入して、等倍の光学系を使用している。
【0019】
XYステージ9は、CCDカメラによって測定サンプル8の各部を撮像するため、測定サンプル8を水平面内で移動させることができるように構成されている。フォーカスステージ(図示せず)は、CCDカメラに写される測定サンプル8の像のピントを調節するため、XYステージ9又は対物レンズ7を上下動させるように構成されている。また、制御装置12は、CCDカメラによる撮像、XYステージ9の移動、励起用光源3のON/OFF、フォーカスステージの移動等を制御する。或いは、励起用光源3として、頻繁にON/OFFを繰り返すような使用に適さない種類の光源を使用する場合には、励起用光源3から励起用フィルタまでの間に光を遮断するためのシャッター(図示せず)を設け、このシャッターの開閉を制御装置12によって制御する。制御装置12は、例えば、各装置を作動させるアクチュエータと、このアクチュエータに信号を送るパーソナルコンピュータ等によって構成することができる。
【0020】
次に、本発明の実施形態によるシェーディング補正方法について説明する。
【0021】
第1のステップとして、サンプルが無い状態で、装置自体の持つバックグラウンドデータを取得する。
【0022】
XYステージ9に何もセットしない状態、又はXYステージ9の何もセットしていない部分が対物レンズの光軸上に来るようにして、XYステージ9に何もセットしない状態と同じ状態になるようにXYステージ9を移動させる。このとき、対物レンズに対応するXYステージ9の位置には何も無い状態とする。
【0023】
励起用光源3をON、又は図示しないシャッタを開にして、励起光を対物レンズから照射する。対物レンズから照射された励起光は、XYステージ9の何も無い部分を通り抜け、XYステージ9の下方に照射される。このとき、XYステージ9の下方では励起光の反射が起こらない事が理想であり、できるだけ長い空間距離を取ったり、反射光を閉じ込めてしまうような工夫又は反射防止シートのような物を使用して、反射光が発生するのを防止する。
【0024】
検出器10として使用しているCCDカメラを適当な露光時間a秒間で露光し、そのときのCCDカメラの各画素データLBGを保存する。
【0025】
また、励起用光源3をOFF、又は図示しないシャッタを閉にして、前記露光時間a秒間と同じ露光時間で光が全く無い状態のCCDカメラの各画素データDBGを保存する。
【0026】
そして、
BG=(LBG−DBG)/a
を演算し、データBGを保存する。ここで保存したデータBGは、XYステージ9の下方で発生する励起光の反射が抑えられている場合、励起用フィルタ4,ダイクロイックミラー5,吸収用フィルタ6,対物レンズ7及びこれらを結ぶ光路内で発生した励起光の反射による迷光が、励起用フィルタ4,ダイクロイックミラー5,吸収用フィルタ6の特性により検出器10によって検出された物であり、本来は0であるべき物であり、これを、単位露光時間における装置自体の持つバックグランドBGとする。
【0027】
第2のステップとして、シェーディング補正用データを取得する。
【0028】
XYステージ9のサンプルセット位置に、所定の反射率を持つ基準反射板をセットするか、又はXYステージ9のサンプルセット位置以外の位置に予めセットされた、所定の反射率を持つ基準反射板に対し、基準反射板が対物レンズ7に対向する位置に来るように、XYステージ9を移動する。
【0029】
励起用光源3をON、又は図示しないシャッタを開にして、励起光を対物レンズから照射する。対物レンズから照射された励起光は、XYステージ9上の基準反射板に照射され、基準反射板で反射した励起光は対物レンズ7を通してダイクロイックミラー5に導かれる。ダイクロイックミラー5は、理想的には励起光波長成分の光を全て反射するが、現実には一部を透過する。また、吸収用フィルタ6は、理想的には蛍光波長成分の光のみを透過し、それ以外の波長成分の光を遮断するが、特に励起光波長と蛍光波長が近接する場合、励起光波長成分の光を完全に遮断することは困難であり、結果として基準反射板で反射した励起光は、極一部ではあるが検出器10で検出される。
【0030】
検出器10として使用しているCCDカメラを適当な露光時間b秒間で露光し、そのときのCCDカメラの各画素データLWを保存する。
【0031】
また、励起用光源3をOFF、又は図示しないシャッタを閉にして、前記露光時間b秒間と同じ露光時間で光が全く無い状態のCCDカメラの各画素データDWを保存する。
【0032】
そして、
W={(LW−DW)/b}−BG
を演算し、データWを保存する。ここで(LW−DW)は、露光時間b秒間における、装置自体の持つバックグランドと基準反射板を反射して検出器10で検出されたデータである。これをbで除算して単位露光時間当りのデータとし、更に単位露光時間における装置自体の持つバックグランドBGを減算する事で、単位露光時間における検出器10で検出される基準反射板を反射した励起光分布データWが得られる。この励起光分布データWは、対物レンズ7から照射される励起光の、サンプルセット位置における分布に比例した物であり、これをシェーディング補正用データWとする。
【0033】
第3のステップとして、サンプルからの蛍光信号データに対して、装置自体の持つバックグランドの補正及びシェーディング補正を実行し、蛍光データを取得する。
【0034】
XYステージ9のサンプルセット位置に測定サンプル8をセットし、測定サンプル8が対物レンズ7に対向する位置に来るように、XYステージ9を移動する。
【0035】
励起用光源3をON、又は図示しないシャッタを開にして、励起光を対物レンズから照射する。対物レンズから照射された励起光は、XYステージ9上の測定サンプル8に照射され、測定サンプル8で反射した励起光及び測定サンプル8で発生した蛍光は、対物レンズ7を通してダイクロイックミラー5に導かれる。ダイクロイックミラー5は、理想的には励起光波長成分の光を全て反射するが、現実には一部を透過する。また、吸収用フィルタ6は、理想的には蛍光波長成分の光のみを透過し、それ以外の波長成分の光を遮断するが、特に励起光波長と蛍光波長が近接する場合、励起光波長成分の光を完全に遮断することは困難であり、結果として測定サンプル8で反射した励起光は、極一部ではあるが測定サンプル8で発生した蛍光と共に、検出器10で検出される。従って、測定サンプル8の材質として、励起光波長の光の反射率ができるだけ低い物が好ましい。
【0036】
検出器10として使用しているCCDカメラを適当な露光時間c秒間で露光し、そのときのCCDカメラの各画素データLSを保存する。
【0037】
また、励起用光源3をOFF、又は図示しないシャッタを閉にして、前記露光時間c秒間と同じ露光時間で光が全く無い状態のCCDカメラの各画素データDSを保存する。
【0038】
そして、
S=〔{(LS−DS)/c}−BG〕*m/W
を演算し、データSを保存する。ここで(LS−DS)は、露光時間c秒間における、装置自体の持つバックグランドと測定サンプル8から発せられる蛍光及び、測定サンプル8で反射した励起光の一部が検出器10で検出されたデータである。これをcで除算して単位露光時間当りのデータとし、更に単位露光時間における装置自体の持つバックグランドBGを減算する事で、測定サンプル8で反射される励起光が無視できるレベルであるとすると、単位露光時間における検出器10で検出される測定サンプル8から発せられる蛍光強度データが得られる。この蛍光強度データは、励起光照射分布斑がある時のデータであり、蛍光強度は照射される励起光強度に比例する事から、先に保存している励起光照射分布に比例したシェーディング補正用データWで除算する事で、補正された蛍光強度データSを得る。ここで、mは定数であり、通常シェーディング補正用データWの平均値程度の値を使用する。mはシェーディング補正用データWを取り直す度に変更するのではなく、同一光学系で使用する場合、常に一定とすることが望ましい。これにより、例えば励起用光源装置3の劣化による励起光強度の低下があっても、最終的に得られる蛍光強度データSは、励起光強度低下の影響も補正される。
【0039】
上式における、〔{(LS−DS)/c}−BG〕に相当する演算は、検出器10のアナログ出力を、A/D変換器によってディジタル値に変換する前に実施するほうが、A/D変換の諧調をフルに使用できるため好ましい。検出器10からの出力が補正前のデータとして既にA/D変換した形で得られる場合、そのディジタルデータは、装置自体の持つバックグランドや検出器10の光が入らない状態で出てくる暗電流ノイズといった値を含み、A/D変換の諧調が全てデータとして使用されていないが、本発明における補正を実施した複数の露光データを積算処理する事により、ダイナミックレンジを補正する事もできる。
【0040】
【発明の効果】
本発明のシェーディング補正方法によれば、落射励起蛍光検出装置において、装置自体が持っている迷光によるノイズ光と、サンプルに照射される励起光の分布を明確に分離・測定する事が出来、精度の高いシェーディング補正を実施する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】落射蛍光顕微鏡を用いた落射励起蛍光検出装置の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 落射励起蛍光検出装置
2 落射蛍光顕微鏡
3 励起用光源
4 励起用フィルタ
5 ダイクロイックミラー
6 吸収用フィルタ
7 対物レンズ
8 測定サンプル
9 XYステージ
10 検出器
11 検出手段
12 制御装置
Claims (1)
- サンプルに励起光を照射してその反射方向から蛍光を読取る落射励起蛍光検出におけるシェーディング補正方法において、
サンプルセット位置にサンプルがない状態で、励起光を照射して検出器で得られるデータを装置自体の持つバックグランドデータとして保存する第1のステップと、
サンプルセット位置に所定の反射率を持つ基準反射板をセットした状態で、励起光を照射して検出器で得られるデータから、前記装置自体の持つバックグランドデータを減算して得られたデータをシェーディング補正用データとして保存する第2のステップと、
サンプルセット位置にサンプルをセットした状態で、励起光を照射して検出器で得られたデータから、前記装置自体の持つバックグランドデータを減算し、更に前記シェーディング補正用データを用いてシェーディング補正を行う第3のステップ、
を含むことを特徴とするシェーディング補正方法。
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