JP2004347170A - 熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】接触熱抵抗を低減したコンパクトな熱交換器を提供する。
【解決手段】熱交換器は、互いに熱交換する直線部分を持つ第1および第2の蛇行する管部材と、直線部分間に熱伝導経路を形成する熱伝導部材と、これらを熱交換関係に保持する保持部材とを備えている。管部材は熱伝導板の貫通孔に挿入され、熱伝導部材および保持部材は連続した同一材料の一体構造の一枚あるいは複数枚の熱伝導板で構成されている。管部材を複数グループにしたり、熱伝導部材を保持部材とは別の部品として管部材の直線部分の外周面に合わせた熱伝達表面を持たせることもできる。
【選択図】 図1
【解決手段】熱交換器は、互いに熱交換する直線部分を持つ第1および第2の蛇行する管部材と、直線部分間に熱伝導経路を形成する熱伝導部材と、これらを熱交換関係に保持する保持部材とを備えている。管部材は熱伝導板の貫通孔に挿入され、熱伝導部材および保持部材は連続した同一材料の一体構造の一枚あるいは複数枚の熱伝導板で構成されている。管部材を複数グループにしたり、熱伝導部材を保持部材とは別の部品として管部材の直線部分の外周面に合わせた熱伝達表面を持たせることもできる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は熱交換器に関し、特に給湯器に適した熱交換器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の給湯器用熱交換器は、熱交換用の給湯水管と冷媒管とが螺旋状に巻かれて、互いに他方の間に入り込んで直接接触するように交互に配置されており、螺旋状の管の両端は端板と結合ボルトとによって機械的に互いに密着するように締結されている。給湯水管と冷媒管とは、熱伝導面積を大きくするために偏平加工が施されていて、外径は同径の銅パイプであるが、給湯水管の方が肉厚を大きくして外圧の増加に対して耐圧性を高くしている。(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−280696号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の熱交換器に於いては、扁平管を2重に円筒状に巻き付けたものであるため、管を巻き付ける際の最小半径に制限があり、内部の空間が不必要に広く、省スペース化が困難であった。また、複数の流路構成をとることも不可能であって設計自由度が小さい。さらに、上下の端板による圧力で管を互いに密着させようとしているが、管が一様には密着せずに接触熱抵抗が大きく、配管長を大きくせざるを得ない。また内圧によって熱交換器自体が変形しやすいため、熱交換能力がこの変形の影響を受けやすい。
【0005】
従って、この発明は、上述のような問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、接触熱抵抗を低減したコンパクトな熱交換器を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の熱交換器は、互いに熱交換すべく交互に互いに平行に配置された第1および第2の管部材と、第1および第2の管部材間に設けられて上記第1および第2の管部材に密着してその間に熱伝導経路を形成する熱伝導部材と、上記第1および第2の管部材ならびに上記熱伝導部材を互いに所定の位置関係に保持する保持部材とを備えたことを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1乃至図4はこの発明の熱交換器を概略的に示すもので、図1は概略斜視図、図2は概略正面図、図3は分解概略斜視図、図4は製造手順を説明するための概略図である。
【0008】
これらの図において、この発明の熱交換器は、互いに熱交換すべく交互に互いに平行に配置された銅等の第1の管部材1と第2の管部材2とを備えている。第1の管部材1は図3に示す直線部分3と湾曲部分4とを有し、例えば高温のお湯あるいは冷媒を流す蛇行管であり、第2の管部材2は直線部分5と湾曲部分6とを有し、例えば加熱あるいは冷却すべき水を流す蛇行管であって、第1および第2の管部材1および2は同じ形状である。図2に良く示されているように、第1の管部材1の直線部分3は第2の管部材2の直線部分5の間に位置するように交互に配置され、第1の管部材1の流体入口7と第2の管部材2の流体出口8とが並置され、第1の管部材1の流体出口9と第2の管部材2の流体入口10とが並置されており、流体の流れ方向が互いに逆向きとなるように接続されている。
【0009】
熱交換器はまた、上述の第1および第2の管部材1および2を支持すると共にそれらの間の熱交換関係を確立する熱伝導板11を備えている。熱伝導板11は図3に示す如く、例えばアルミニウム等の熱伝導率の大きな材質で製造した、連続した同一材料のブロック状の一体構造のものである。図示の例では、熱伝導板11は立方体のアルミニウムブロックに第1および第2の管部材1および2を挿入できる直径の互いに平行な貫通孔12を複数個開けたものである。貫通孔12は熱伝導板11のそれぞれの主面に近接した平行な2つの平面内に配置された第1群と第2群とを形成している。各群の貫通孔12は同じ数だけあって、熱伝導板11の主面に直角な方向に互いに整列して重なり合う位置に設けられている。
【0010】
このような熱伝導板11に対して各管部材を組み立てる際には、図3に示すようなU字管13の一方の脚部を、図3に於いて、上側の第1群の貫通孔12の左から一番目の貫通孔12に挿入し、他方の脚部を下側の第2群の左から二番面の貫通孔12に挿入する。次に第1群の左から二番目の貫通孔12と第2群の左から三番目の貫通孔12とにU字管13を挿入し、順次同様に全てのU字管13を挿入する。挿入したU字管13は次に管径を拡げて、U字管13の外周面を熱伝導板11の貫通孔12の内周面に密着させ、その間に良好な熱伝導関係を確立させる。次に図4に示す如く熱伝導板11の反対側から突出したU字管13の各脚部の端部をろう付けしたUベンド14により接続して、全体として熱伝導板11内に組み立てられた蛇行した第1および第2の管部材が構成される。なお、U字管を用いずに直線部分5の両側にUベンド14をろう付けしてもよい。
【0011】
このように、熱伝導板11の各貫通孔12間の部分、即ち第1および第2の管部材1および2の直線部分5間に位置する部分は、第1および第2の管部材1および2に密着してその間に熱伝導経路を形成しており、この意味で熱伝導部材15である。また、熱伝導板11の貫通孔12の周囲の部分は、第1および第2の管部材1および2と上述の熱伝導部材15とを互いに所定の熱交換関係の位置に保持する作用をしており、この意味で保持部材16である。この実施の形態に於いては、熱伝導部材15および保持部材16が、連続した同一材料の一体構造の熱伝導板11によって構成されている。
【0012】
熱交換器はこのような構成を持っているので、コンパクト化が達成でき、さらに各管部材を扁平化しなくとも周りのアルミニウムの熱伝導板11が管部材間で熱を伝導するので効率が良くなる。また、管部材1および2が貫通孔12内に密着させられているので、管部材1および2が内部の圧力によって変形しにくい。また本実施例では、熱伝導板11の貫通孔12に銅の第1および第2の管部材1および2を挿入した後、これら管部材1および2を拡管して熱伝導板11と管部材1および2との間の接触熱抵抗を低減させている。また、アルミニウムの熱伝導板11は押し出し材で構成すればコストが安価で、精度良く作製できる。
【0013】
実施の形態2.
図5に示す熱交換器は、図1および図2に示す熱交換器と比較すると、単一の熱伝導板19に対して、それぞれ図1および図2に示すものと同じ構成の第1および第2の管部材1および2で構成された複数(この例の場合4群)の管部材群21、22、23および24が設けられている点が相違している。また、各管部材群21乃至24は、それぞれの流体入口および流体出口に接続されて、各管部材群に流体を供給し、流体を回収するヘッダ20を備えている。このような構成に於いて、管部材1および2の管径を小径化すると、伝熱面積が増加し、さらにコンパクト化が可能になる。なお、この例では4つの管部材群21乃至24に分岐させているが、4つでなくとも同様の効果を得ることができる。
【0014】
実施の形態3.
図6および図7に示す熱交換器に於いては、熱伝導部材15および保持部材16が、それぞれ連続した同一材料の一体構造の複数(この例では2つ)の熱伝導板25および26を構成している。即ち、先の例では、熱伝導板11が単一の部品であったが、これを例えば二枚の複数のアルミニウムの熱伝導板25および26で構成しても機能上問題なく、熱伝導板25および26の重量が低減されるので、製造コストの低減が可能になる。
【0015】
この場合、図6および図7で見て上側の熱伝導板25に一群の貫通孔12を設け、下側の熱伝導板26に別の一群の貫通孔12を設ける。この例に於いても、アルミニウムの熱伝導板25および26の第1および第2の管部材1および2間に位置する部分は熱伝導部材15であり、熱伝導板11の貫通孔12の周囲の部分は保持部材16であり、各熱伝導板25および26の熱伝導部材15および保持部材16は、それぞれ連続した同一材料の一体構造のアルミニウム板によって構成されている。二枚の熱伝導板25および26は、それぞれ別個の支持部材によって支持しても良いし、図示してない適当な手段によって互いに結合しても良い。
【0016】
実施の形態4.
図6および図7に示す二枚の熱伝導板25および26のそれぞれは、図8に示すように、貫通孔12の円筒形の内周面とほぼ同軸の円筒形の外周面27を有する熱伝導板31とすることもできる。熱伝導板25あるいは26の重量を軽減するために、熱伝導板31のように貫通孔12の肉厚をほぼ一定とした形状とすることで、コスト低減が図られる。また、銅パイプである管部材1および2の拡径時に管部材の半径方向への伸びを熱伝導板31が吸収し、管部材1および2と熱伝導板31との間の密着性がさらに良好となる。
【0017】
実施の形態5.
図9および図10に示す熱交換器に於いては、第1および第2の管部材1および2の直線部分5の間に配置される熱伝導部材28が、第1および第2の管部材1および2の直線部分5の円筒形外周面に対して相互補完関係にあるような円筒形外周面29をもっている。また、保持部材30が熱伝導部材28の管部材1および2に対する移動を防ぐような枠状体である。
【0018】
即ち、熱伝導部材28は、アルミニウム等の熱伝導率の良い材質でできたスペーサ状で、両側面が管部材1および2の直線部分5に沿って延びて密着できる凹の円筒面29になっている長い部材である。図10で見て頂面および底面は平坦な面でよい。保持部材30は図示の例ではE字型の枠状体であって、間に熱伝導部材28を挿入した第1および第2の管部材1および2をE字の腕部分32の間に挟持するものである。各部材間の密着性を高めるために、保持部材30の枠状体を内側に締め付けることができる。組み立て時には、例えば高温の湯または冷媒を流す第1の管部材1と低温の水を流す第2の管部材2との間に熱伝導率の良い熱伝導部材28を挟み込み、これを保持部材30の腕部分32の間に交互に入れる。すべての管部材1および2と熱伝導部材28とを入れた後、保持部材30の開口部から、管部材を押圧して各部材を互いに圧着させて密着度を上げ、熱交換関係を良くして固定する。この場合、管部材1および2を拡管する必要がなく、外部から保持部材30に圧力を掛ければ良いので組み立て作業が簡単である。
【0019】
【発明の効果】
以上のように、この発明の熱交換器は、互いに熱交換すべく交互に互いに平行に配置された第1および第2の管部材と、上記第1および第2の管部材間に設けられて上記第1および第2の管部材に密着してその間に熱伝導経路を形成する熱伝導部材と、上記第1および第2の管部材ならびに上記熱伝導部材を互いに所定の位置関係に保持する保持部材とを備えているので、接触熱抵抗の低い、コンパクトな熱交換器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の熱交換器を示す概略斜視図である。
【図2】図1の熱交換器の概略正面図である。
【図3】この発明の熱交換器の製造手順を説明する分解斜視図である。
【図4】U字管を熱伝導板に挿入した状態を示す概略平面図である。
【図5】複数の管部材群を持つ熱交換器を示す概略平面図である。
【図6】複数の熱伝導板を持つ熱交換器を示す概略斜視図である。
【図7】図6の熱交換器の概略正面図である。
【図8】外表面を円筒面にした熱伝導板を示す概略斜視図である。
【図9】保持部材と熱伝導部材とを別個の部品で構成した熱交換器の概略正面図である。
【図10】図9の保持部材と熱伝導部材とを示す概略平面図である。
【符号の説明】
1 第1の管部材、2 第2の管部材、3、5 直線部分、4、6 湾曲部分、15、28 熱伝導部材、16、30 保持部材、20 ヘッダ、21、22、23、24 管部材群、11、19、25、26、31 熱伝導板、12 貫通孔、27、29 外周面。
【発明の属する技術分野】
本発明は熱交換器に関し、特に給湯器に適した熱交換器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の給湯器用熱交換器は、熱交換用の給湯水管と冷媒管とが螺旋状に巻かれて、互いに他方の間に入り込んで直接接触するように交互に配置されており、螺旋状の管の両端は端板と結合ボルトとによって機械的に互いに密着するように締結されている。給湯水管と冷媒管とは、熱伝導面積を大きくするために偏平加工が施されていて、外径は同径の銅パイプであるが、給湯水管の方が肉厚を大きくして外圧の増加に対して耐圧性を高くしている。(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−280696号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の熱交換器に於いては、扁平管を2重に円筒状に巻き付けたものであるため、管を巻き付ける際の最小半径に制限があり、内部の空間が不必要に広く、省スペース化が困難であった。また、複数の流路構成をとることも不可能であって設計自由度が小さい。さらに、上下の端板による圧力で管を互いに密着させようとしているが、管が一様には密着せずに接触熱抵抗が大きく、配管長を大きくせざるを得ない。また内圧によって熱交換器自体が変形しやすいため、熱交換能力がこの変形の影響を受けやすい。
【0005】
従って、この発明は、上述のような問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、接触熱抵抗を低減したコンパクトな熱交換器を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の熱交換器は、互いに熱交換すべく交互に互いに平行に配置された第1および第2の管部材と、第1および第2の管部材間に設けられて上記第1および第2の管部材に密着してその間に熱伝導経路を形成する熱伝導部材と、上記第1および第2の管部材ならびに上記熱伝導部材を互いに所定の位置関係に保持する保持部材とを備えたことを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1乃至図4はこの発明の熱交換器を概略的に示すもので、図1は概略斜視図、図2は概略正面図、図3は分解概略斜視図、図4は製造手順を説明するための概略図である。
【0008】
これらの図において、この発明の熱交換器は、互いに熱交換すべく交互に互いに平行に配置された銅等の第1の管部材1と第2の管部材2とを備えている。第1の管部材1は図3に示す直線部分3と湾曲部分4とを有し、例えば高温のお湯あるいは冷媒を流す蛇行管であり、第2の管部材2は直線部分5と湾曲部分6とを有し、例えば加熱あるいは冷却すべき水を流す蛇行管であって、第1および第2の管部材1および2は同じ形状である。図2に良く示されているように、第1の管部材1の直線部分3は第2の管部材2の直線部分5の間に位置するように交互に配置され、第1の管部材1の流体入口7と第2の管部材2の流体出口8とが並置され、第1の管部材1の流体出口9と第2の管部材2の流体入口10とが並置されており、流体の流れ方向が互いに逆向きとなるように接続されている。
【0009】
熱交換器はまた、上述の第1および第2の管部材1および2を支持すると共にそれらの間の熱交換関係を確立する熱伝導板11を備えている。熱伝導板11は図3に示す如く、例えばアルミニウム等の熱伝導率の大きな材質で製造した、連続した同一材料のブロック状の一体構造のものである。図示の例では、熱伝導板11は立方体のアルミニウムブロックに第1および第2の管部材1および2を挿入できる直径の互いに平行な貫通孔12を複数個開けたものである。貫通孔12は熱伝導板11のそれぞれの主面に近接した平行な2つの平面内に配置された第1群と第2群とを形成している。各群の貫通孔12は同じ数だけあって、熱伝導板11の主面に直角な方向に互いに整列して重なり合う位置に設けられている。
【0010】
このような熱伝導板11に対して各管部材を組み立てる際には、図3に示すようなU字管13の一方の脚部を、図3に於いて、上側の第1群の貫通孔12の左から一番目の貫通孔12に挿入し、他方の脚部を下側の第2群の左から二番面の貫通孔12に挿入する。次に第1群の左から二番目の貫通孔12と第2群の左から三番目の貫通孔12とにU字管13を挿入し、順次同様に全てのU字管13を挿入する。挿入したU字管13は次に管径を拡げて、U字管13の外周面を熱伝導板11の貫通孔12の内周面に密着させ、その間に良好な熱伝導関係を確立させる。次に図4に示す如く熱伝導板11の反対側から突出したU字管13の各脚部の端部をろう付けしたUベンド14により接続して、全体として熱伝導板11内に組み立てられた蛇行した第1および第2の管部材が構成される。なお、U字管を用いずに直線部分5の両側にUベンド14をろう付けしてもよい。
【0011】
このように、熱伝導板11の各貫通孔12間の部分、即ち第1および第2の管部材1および2の直線部分5間に位置する部分は、第1および第2の管部材1および2に密着してその間に熱伝導経路を形成しており、この意味で熱伝導部材15である。また、熱伝導板11の貫通孔12の周囲の部分は、第1および第2の管部材1および2と上述の熱伝導部材15とを互いに所定の熱交換関係の位置に保持する作用をしており、この意味で保持部材16である。この実施の形態に於いては、熱伝導部材15および保持部材16が、連続した同一材料の一体構造の熱伝導板11によって構成されている。
【0012】
熱交換器はこのような構成を持っているので、コンパクト化が達成でき、さらに各管部材を扁平化しなくとも周りのアルミニウムの熱伝導板11が管部材間で熱を伝導するので効率が良くなる。また、管部材1および2が貫通孔12内に密着させられているので、管部材1および2が内部の圧力によって変形しにくい。また本実施例では、熱伝導板11の貫通孔12に銅の第1および第2の管部材1および2を挿入した後、これら管部材1および2を拡管して熱伝導板11と管部材1および2との間の接触熱抵抗を低減させている。また、アルミニウムの熱伝導板11は押し出し材で構成すればコストが安価で、精度良く作製できる。
【0013】
実施の形態2.
図5に示す熱交換器は、図1および図2に示す熱交換器と比較すると、単一の熱伝導板19に対して、それぞれ図1および図2に示すものと同じ構成の第1および第2の管部材1および2で構成された複数(この例の場合4群)の管部材群21、22、23および24が設けられている点が相違している。また、各管部材群21乃至24は、それぞれの流体入口および流体出口に接続されて、各管部材群に流体を供給し、流体を回収するヘッダ20を備えている。このような構成に於いて、管部材1および2の管径を小径化すると、伝熱面積が増加し、さらにコンパクト化が可能になる。なお、この例では4つの管部材群21乃至24に分岐させているが、4つでなくとも同様の効果を得ることができる。
【0014】
実施の形態3.
図6および図7に示す熱交換器に於いては、熱伝導部材15および保持部材16が、それぞれ連続した同一材料の一体構造の複数(この例では2つ)の熱伝導板25および26を構成している。即ち、先の例では、熱伝導板11が単一の部品であったが、これを例えば二枚の複数のアルミニウムの熱伝導板25および26で構成しても機能上問題なく、熱伝導板25および26の重量が低減されるので、製造コストの低減が可能になる。
【0015】
この場合、図6および図7で見て上側の熱伝導板25に一群の貫通孔12を設け、下側の熱伝導板26に別の一群の貫通孔12を設ける。この例に於いても、アルミニウムの熱伝導板25および26の第1および第2の管部材1および2間に位置する部分は熱伝導部材15であり、熱伝導板11の貫通孔12の周囲の部分は保持部材16であり、各熱伝導板25および26の熱伝導部材15および保持部材16は、それぞれ連続した同一材料の一体構造のアルミニウム板によって構成されている。二枚の熱伝導板25および26は、それぞれ別個の支持部材によって支持しても良いし、図示してない適当な手段によって互いに結合しても良い。
【0016】
実施の形態4.
図6および図7に示す二枚の熱伝導板25および26のそれぞれは、図8に示すように、貫通孔12の円筒形の内周面とほぼ同軸の円筒形の外周面27を有する熱伝導板31とすることもできる。熱伝導板25あるいは26の重量を軽減するために、熱伝導板31のように貫通孔12の肉厚をほぼ一定とした形状とすることで、コスト低減が図られる。また、銅パイプである管部材1および2の拡径時に管部材の半径方向への伸びを熱伝導板31が吸収し、管部材1および2と熱伝導板31との間の密着性がさらに良好となる。
【0017】
実施の形態5.
図9および図10に示す熱交換器に於いては、第1および第2の管部材1および2の直線部分5の間に配置される熱伝導部材28が、第1および第2の管部材1および2の直線部分5の円筒形外周面に対して相互補完関係にあるような円筒形外周面29をもっている。また、保持部材30が熱伝導部材28の管部材1および2に対する移動を防ぐような枠状体である。
【0018】
即ち、熱伝導部材28は、アルミニウム等の熱伝導率の良い材質でできたスペーサ状で、両側面が管部材1および2の直線部分5に沿って延びて密着できる凹の円筒面29になっている長い部材である。図10で見て頂面および底面は平坦な面でよい。保持部材30は図示の例ではE字型の枠状体であって、間に熱伝導部材28を挿入した第1および第2の管部材1および2をE字の腕部分32の間に挟持するものである。各部材間の密着性を高めるために、保持部材30の枠状体を内側に締め付けることができる。組み立て時には、例えば高温の湯または冷媒を流す第1の管部材1と低温の水を流す第2の管部材2との間に熱伝導率の良い熱伝導部材28を挟み込み、これを保持部材30の腕部分32の間に交互に入れる。すべての管部材1および2と熱伝導部材28とを入れた後、保持部材30の開口部から、管部材を押圧して各部材を互いに圧着させて密着度を上げ、熱交換関係を良くして固定する。この場合、管部材1および2を拡管する必要がなく、外部から保持部材30に圧力を掛ければ良いので組み立て作業が簡単である。
【0019】
【発明の効果】
以上のように、この発明の熱交換器は、互いに熱交換すべく交互に互いに平行に配置された第1および第2の管部材と、上記第1および第2の管部材間に設けられて上記第1および第2の管部材に密着してその間に熱伝導経路を形成する熱伝導部材と、上記第1および第2の管部材ならびに上記熱伝導部材を互いに所定の位置関係に保持する保持部材とを備えているので、接触熱抵抗の低い、コンパクトな熱交換器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の熱交換器を示す概略斜視図である。
【図2】図1の熱交換器の概略正面図である。
【図3】この発明の熱交換器の製造手順を説明する分解斜視図である。
【図4】U字管を熱伝導板に挿入した状態を示す概略平面図である。
【図5】複数の管部材群を持つ熱交換器を示す概略平面図である。
【図6】複数の熱伝導板を持つ熱交換器を示す概略斜視図である。
【図7】図6の熱交換器の概略正面図である。
【図8】外表面を円筒面にした熱伝導板を示す概略斜視図である。
【図9】保持部材と熱伝導部材とを別個の部品で構成した熱交換器の概略正面図である。
【図10】図9の保持部材と熱伝導部材とを示す概略平面図である。
【符号の説明】
1 第1の管部材、2 第2の管部材、3、5 直線部分、4、6 湾曲部分、15、28 熱伝導部材、16、30 保持部材、20 ヘッダ、21、22、23、24 管部材群、11、19、25、26、31 熱伝導板、12 貫通孔、27、29 外周面。
Claims (8)
- 互いに熱交換すべく交互に互いに平行に配置された第1および第2の管部材と、
上記第1および第2の管部材間に設けられて上記第1および第2の管部材に密着してその間に熱伝導経路を形成する熱伝導部材と、
上記第1および第2の管部材ならびに上記熱伝導部材を互いに所定の位置関係に保持する保持部材とを備えたことを特徴とする熱交換器。 - 上記第1および第2の管部材のそれぞれが、平行な直線部分と湾曲部分とを有する蛇行管であって、第1管部材の直線部分が第2管部材の直線部分の間に位置するように交互に配置され、流れ方向が逆向きとなるように接続されていることを特徴とする請求項1記載の熱交換器。
- 上記第1および第2の管部材のそれぞれが、平行な直線部分と湾曲部分とを有する蛇行管であって、第1管部材の直線部分が第2管部材の直線部分の間に位置するように交互に配置され、流れ方向が逆向きとなるように接続されて、ヘッダを有する複数の管部材群を備えていることを特徴とする請求項1記載の熱交換器。
- 上記熱伝導部材および上記保持部材が、連続した同一材料の一体構造の熱伝導板を構成していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の熱交換器。
- 上記熱伝導部材および上記保持部材が、それぞれ連続した同一材料の一体構造の複数の熱伝導板を構成していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の熱交換器。
- 上記熱伝導板が、上記第1および第2の管部材をそれぞれ密着して受け入れる貫通孔を有することを特徴とする請求項4あるいは5記載の熱交換器。
- 上記熱伝導板が、上記貫通孔の内周面とほぼ同軸の外周面を有することを特徴とする請求項6記載の熱交換器。
- 上記熱伝導部材が上記第1および第2の管部材の直線部分の外周面に対して相互補完関係にあるような外周面を有し、上記保持部材が上記熱伝導部材の上記管部材に対する移動を防ぐことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の熱交換器。
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JP2021101118A (ja) * | 2019-12-24 | 2021-07-08 | 株式会社神戸製鋼所 | 液化ガス気化器 |
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2003
- 2003-05-20 JP JP2003142213A patent/JP2004347170A/ja active Pending
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