JP2004198094A

JP2004198094A - 熱交換器

Info

Publication number: JP2004198094A
Application number: JP2002383306A
Authority: JP
Inventors: Masahisa Uenishi; 正久上西; Noboru Otomo; 昇大友
Original assignee: Atago Seisakusho Co Ltd
Current assignee: Atago Seisakusho Co Ltd
Priority date: 2002-12-16
Filing date: 2002-12-16
Publication date: 2004-07-15

Abstract

【課題】合理的な構造で組立作業性に優れ、特に、大型の熱交換器の製作においても大型の金型、設備を不要とし、多機種・少量の生産に適応した構造の熱交換器を提供する。
【解決手段】縦横に所定の間隔で円孔１２を開孔した矩形板１１を、円孔列Ａ、Ｂに沿って折り返し、波型（コルゲート型）に折り畳んだフィン体１０を形成し、フィン体１０の上下の折り返し面に円孔１１で形成される溝列Ｃで受熱管２０を挟持し、フィン体１０を複数積層して形成する。
【選択図】図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、各種の装置や機器において、吸熱、放熱作用に用いられる熱交換器に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、管内を流通する流体の吸熱、放熱作用に用いる熱交換器としては、管体（受熱管）の外周に多数のプレートフィンを所定の間隔で接合した構造が採られている。例えば、冷凍倉庫や冷凍室の設備用空調機、冷凍機で用いられる大型の熱交換器は、多数の貫通孔を形成したプレートフィンを所定枚数並置し、受熱管を貫通孔に挿通して拡管し、受熱管とプレートフィンを接合する方法で製作されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
かかる構造の熱交換器において、大型の熱交換器の製作には、プレートフィンの穴開け加工に大型の金型を要するとともに、多数の受熱管を同時に拡管する大きな設備を要するため、製作コストが極めて高価であった。また、装置や機器に適用する能力に応じて個別に設計しなければならず、多機種・少量の生産には不向きな構造であった。
【０００４】
この発明は、これらの課題を解決するこを目的とするもので、合理的な構造で組立作業性に優れ、特に、大型の熱交換器の製作においても大型の金型、設備を不要とし、製作コストの大幅な低減を図るとともに、多機種・少量の生産に適応した構造の熱交換器を提供することを目的とするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
こうした目的を達成するため、この発明の熱交換器の構成を図示の符号を参照して説明すると、縦横に所定の間隔で円孔１２を開孔した矩形板１１を、円孔列Ａ、Ｂに沿って折り返し、波型（コルゲート型）に折り畳んだフィン体１０を形成する。そして、フィン体１０の上下の折り返し面に円孔１１で形成される溝列Ｃで受熱管２０を挟持し、フィン体１０を複数積層して形成するものである。
【０００６】
また、この発明の熱交換器において、矩形板１１ａに横長の円孔１２ａを開孔し、溝列Ｃで上下２本の受熱管２０ａ、２０ｂを挟持して構成することもでき、同じく円孔１２ａを横長円とした矩形板１１ａを用い、溝列Ｃで扁平な受熱管２０ｃを挟持して構成してもよい。
【０００７】
また、受熱管２０、２０ａ、２０ｂ、２０ｃは、サーペンタイン形に蛇行させて形成し、又は、直管状の受熱管２０、２０ａ、２０ｂ、２０ｃを溝列Ｃに並置し、開口端をヘッダー２１、２２に接続して構成するものである。
【０００８】
また、この発明の熱交換器の構成部材を銅材で形成し、組立品を加熱炉内でろう付けして製作することで、一度の工程による一括した接合が可能である。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態を図面の実施例について具体的に説明する。
図１から５は、この発明に基づく最初の実施例で、３体のフィン体１０を積層し、受熱管２０を各層間で挟持して形成したものである。
【００１０】
フィン体１０は、図２に示す所定板厚の銅板に、縦横に所定の間隔で円孔１２を開孔した矩形板１１を用いて形成される。この矩形板１１を、円孔列Ａ、Ｂに沿って順次折り返し、図３に示すように波型（コルゲート型）に折り畳んでフィン体１０が形成される。その結果、円孔列Ａ、Ｂで折り返された円孔１２は半円形の切り欠きとなり、フィン体１０の上下の折り返し面では、この半円形の切り欠きが連続した溝列Ｃが形成される。
【００１１】
受熱管２０は、銅管をサーペンタイン形に蛇行させて形成され、この受熱管２０を溝列Ｃ上に載置し、上下のフィン体１０の溝列Ｃで受熱管２０を挟持し、フィン体１０を積層して組み立てる。各層の受熱管２０の開口端は、入口ヘッダー２１、出口ヘッダー２２に接続される。そして、所定接合箇所にろう材（ろう棒、ろう箔）を設置して固定治具で固定し、組立品を加熱炉内に投入してろう付けする。このようにして、一度のろう付け工程で一括して接合することで製作される。
【００１２】
図６、７は、この発明の熱交換器の他の実施例である。本例は、矩形板１１ａに、縦横に所定の間隔で横長の円孔１２ａを開孔し、前例と同様に円孔列Ａ、Ｂで順次折り返し、波型に折り畳んだフィン体１０を形成したものである。フィン体１０の上下の折り返し面では、円孔１２ａでより深い溝列Ｃが形成され、溝列Ｃで上下２本の受熱管２０ａ、２０ｂを挟持したものである。また、図８は、この発明の熱交換器のさらに他の実施例であり、同じく円孔１２ａを横長円とした矩形板１１ａを用いてより深い溝列Ｃを形成し、溝列Ｃで扁平な受熱管２０ｃを挟持して形成したものである。
【００１３】
また、図９は、受熱管２０の他の構成を示す実施例で、直管状の受熱管２０、２０ａ、２０ｂ、２０ｃを溝列Ｃに並置し、それぞれの受熱管２０開口端を入口ヘッダー２１、出口ヘッダー２２に接続したものである。なお、図６から９に示す実施例においても、構成部材を銅材で形成し、組立品を加熱炉内でろう付けし、一括した接合で製作することができる。
【００１４】
【発明の効果】
以上のようにこの発明の熱交換器は、波型に折り畳んで形成したフィン体１０を、受熱管２０を挟持して複数積層して形成するもので、積層数を増減することで、様々な装置や機器に適用した熱交換器の能力に適応することができるものである。フィン体１０は、矩形板１１の穴開け加工と折り曲げプレス加工で連続して製作され、特に、大型の熱交換器の製作においても大型の金型、設備が不要であり、製作コストの大幅な低減が図られるとともに、多機種・少量の生産に適応するものである。
【００１５】
また、この発明の熱交換器は、受熱管２０、２０ａ、２０ｂ、２０ｃを流通する流体の吸熱、放熱作用に用いる様々な熱交換器に適用可能であり、予め成形されたフィン体１０を積層するだけであるから組立作業性に優れ、構成部材を銅材で形成し、組立品を加熱炉内でろう付けして製作することで、一度の工程による一括した接合が可能となり、生産性の著しい向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の熱交換器の実施例の斜視図。
【図２】矩形板の平面図。
【図３】フィン体の側面図。
【図４】フィン体の正面図。
【図５】熱交換器の平面図。
【図６】この発明の熱交換器の他の実施例で用いる矩形板の平面図。
【図７】他の実施例説明図。
【図８】さらに他の実施例の説明図。
【図９】受熱管の他の構成を示す実施例の平面図。
【符号の説明】
１０フィン体
１１１１ａ矩形板
１２、１２ａ円孔
２０、２０ａ、２０ｂ、２０ｃ受熱管
２１、２２ヘッダー

Claims

縦横に所定の間隔で円孔１２を開孔した矩形板１１を、円孔列Ａ、Ｂに沿って折り返し、波型（コルゲート型）に折り畳んだフィン体１０を形成し、
フィン体１０の上下の折り返し面に円孔１１で形成される溝列Ｃで受熱管２０を挟持し、フィン体１０を複数積層して形成した熱交換器。
矩形板１１ａに横長の円孔１２ａを開孔し、溝列Ｃで上下２本の受熱管２０ａ、２０ｂを挟持した請求項１に記載した熱交換器。
矩形板１１ａに横長の円孔１２ａを開孔し、溝列Ｃで扁平な受熱管２０ｃを挟持した請求項１に記載した熱交換器。
受熱管２０、２０ａ、２０ｂ、２０ｃをサーペンタイン形に蛇行させて形成した請求項１、２又は３に記載した熱交換器。
直管状の受熱管２０、２０ａ、２０ｂ、２０ｃを並置し、開口端をヘッダー２１、２２に接続した請求項１、２又は３に記載した熱交換器。
構成部材を銅材で形成し、組立品を加熱炉内でろう付けして製作した請求項１、２、３、４又は５に記載した熱交換器。