JP2004347145A - Rpf焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】RPF焚き循環流動層ボイラにおけるサイクロンより下流の構造部材にアルミニウムが付着するのを防止する。
【解決手段】RPF燃料31をベッド材3と共に流動化させながら燃焼させる火炉1と、火炉1の上部に火炉出口26を介して接続され且つ火炉1内での燃焼により発生した燃焼ガス中に含まれる灰を捕集して火炉1の底部へ戻すサイクロン4とを備えたRPF焚き循環流動層ボイラの火炉出口26に無機化合物系添加剤33を供給し、サイクロン下流排ガスGのダスト中におけるアルミニウムの付着力を抑制することにより、サイクロン4より下流の構造部材にアルミニウムが付着するのを防止する。
【選択図】 図1
【解決手段】RPF燃料31をベッド材3と共に流動化させながら燃焼させる火炉1と、火炉1の上部に火炉出口26を介して接続され且つ火炉1内での燃焼により発生した燃焼ガス中に含まれる灰を捕集して火炉1の底部へ戻すサイクロン4とを備えたRPF焚き循環流動層ボイラの火炉出口26に無機化合物系添加剤33を供給し、サイクロン下流排ガスGのダスト中におけるアルミニウムの付着力を抑制することにより、サイクロン4より下流の構造部材にアルミニウムが付着するのを防止する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、RPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、都市ゴミの有効利用として注目を浴びているゴミ固形化燃料(RDF:Refuse Derived Fuel)やバイオマス等の廃棄物を使ったボイラ発電設備の開発が進められており、このボイラ発電設備の形式の一つとして循環流動層ボイラがある。
【0003】
この循環流動層ボイラは、図5に示される如く、ゴミ固形化燃料23(RDF)を供給する燃料供給口23aと、砂や石灰石によるベッド材3を供給する供給口24と、起動バーナ25を備えた火炉1を有しており、該火炉1は空気分散ノズル2から吹き出される一次空気Aによってゴミ固形化燃料23を砂や石灰石等からなるベッド材3と共に流動化して燃焼するようにしている。火炉1上部の火炉出口26には、火炉1内での燃焼により発生した燃焼ガス中に含まれる比較的粗粒の灰とその灰と共に流動してきた一部のベッド材3とを捕集するサイクロン4が接続されている。サイクロン4の下部には、該サイクロン4で捕集した灰を灰落下管5を介して導入し、該灰を冷却し灰戻し管6を介して前記火炉1の底部に戻し循環させる外部熱交換器7が設けられている。前記サイクロン4のサイクロン出口管27には、サイクロン4からの微細な灰を含むサイクロン下流排ガスGを導入する、内部に過熱器8と節炭器9が配設された後部伝熱部10を接続している。
【0004】
前記後部伝熱部10の節炭器9の下流側には、サイクロン下流排ガスGの熱により押込通風機11から圧送される空気を加熱するガスエアヒータ12を設け、該ガスエアヒータ12で加熱された空気を、一次空気ライン13を介して前記火炉1の底部へ一次空気Aとして供給すると共に、一次空気ライン13から分岐する二次空気ライン14を介して前記火炉1の上下方向中間部所要位置へ二次空気Bとして供給している。更に、流動用空気ブロワ15から圧送される空気が流動用空気ライン18を介して前記外部熱交換器7の底部へ流動用空気Cとして供給されている。尚、一次空気ライン13における前記二次空気ライン14の分岐部と火炉1の底部との間には、一次空気Aの流量調節用のダンパ16を設け、二次空気ライン14の途中には、二次空気Bの流量調節用のダンパ17を設けている。また、前記後部伝熱部10の下流にはバグフィルタ28を設置してサイクロン下流排ガスG中の微細なダスト29を分離するようにしている。
【0005】
前記外部熱交換器7は、前記灰落下管5が接続されるシールボックス19内底部に、流動用空気Cを空気分散ノズル20から上方へ吹き出すためのウィンドボックス21を形成し、空気分散ノズル20の上方におけるシールボックス19内に、循環灰との熱交換により過熱蒸気を発生させて蒸気タービンへ導入するための最終過熱器22を配設してなる構成を有している。又、前記外部熱交換器7は、一般的にサイクロン4下部の圧力よりも火炉1内下部の圧力の方が高くなっていることを考慮し、この状態において、火炉1内の燃焼ガスがサイクロン4下部の灰落下管5側に流れ込むことを防止し、且つサイクロン4で分離された灰を火炉1内に確実に流下させて戻し得るよう、いわゆるサイホンのような形に形成してある。
【0006】
上記循環流動層ボイラにおいては、押込通風機11から圧送される空気がガスエアヒータ12で加熱され、一次空気ライン13を介して火炉1の底部へ一次空気Aとして供給されると共に、一次空気ライン13から分岐する二次空気ライン14を介して火炉1の上下方向中間部所要位置へ二次空気Bとして供給され、更に、流動用空気ブロワ15から圧送される空気が流動用空気ライン18を介して外部熱交換器7の底部へ流動用空気Cとして供給されている。
【0007】
この状態で、火炉1の空気分散ノズル2上に燃料供給口23aからゴミ固形化燃料23を投入すると、該ゴミ固形化燃料23は空気分散ノズル2から吹き出される一次空気Aによりベッド材3と共に流動化しながら燃焼する。
【0008】
火炉1内でのゴミ固形化燃料の燃焼により発生した燃焼ガスは、灰と一緒に吹き上げられてサイクロン4へ導入され、該サイクロン4において粗粒の灰が捕集され、該サイクロン4で捕集された灰は、サイクロン4下部に接続された灰落下管5から灰再循環装置としての外部熱交換器7へ導入され、該外部熱交換器7において抜熱されて冷却された後、灰戻し管6を介して前記火炉1の底部に戻され、循環される。
【0009】
前記サイクロン4で粗粒の灰が分離されたサイクロン下流排ガスGは、後部伝熱部10へ導かれ、該後部伝熱部10の過熱器8及び節炭器9において熱回収され、更にガスエアヒータ12において熱回収された後、バグフィルタ28により微細なダスト29が分離された後煙突から大気に放出される。
【0010】
また、ボイラ給水は、節炭器9においてサイクロン下流排ガスGにより加熱され、図示していない蒸気ドラムを経て火炉1のボイラ炉壁1a内を流れ、再び蒸気ドラムへ戻り、飽和蒸気となって過熱器8へ導入されサイクロン下流排ガスGにより過熱され、該過熱器8において過熱された過熱蒸気は、最終過熱器22へ導かれて循環灰により更に過熱された後、蒸気タービンに導入されて発電を行う。
【0011】
一方、近年では、未利用可燃物として紙と廃プラスチックとを固形化したRPF燃料(Refuse Paper & Plastic Fuel)をボイラ用燃料として利用する動きがある。このRPF燃料は廃プラスチックを含むため、発熱量が高く燃料として安定燃焼させることができる。
【0012】
このようなRPF燃料を用いたボイラとしては、RPFの供給ラインの途中に粉砕されたフィルム状のRPFの中に混在する厚手のものやフィルム巻芯のような紙等の燃焼を阻害する廃棄物を分離除去する分離装置を設けたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0013】
【特許文献1】
特開2002−327911号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記RPF燃料にはアルミニウムが含まれている。即ち、菓子等の食品用袋等には、湿気を防止する等の目的からプラスチックフイルムにアルミニウムを蒸着したものが多く用いられており、このように菓子袋等のアルミニウムを含んだ廃プラスチックも含めてRPF燃料が製造されるために、このRPF燃料を図5に示した如き循環流動層ボイラで燃焼させた場合には、サイクロン4より下流の、例えばサイクロン出口管27或いは後部伝熱部10の過熱器8や節炭器9を構成する伝熱管や壁面等の構造部材にアルミニウム30が付着して堆積する問題がある。このアルミニウム30は一旦付着すると、そこを起点として塊状に成長し、このためにサイクロン下流排ガスGの流路を閉塞することになって循環流動層ボイラを安定して運転できなくなる問題があり、更に堆積したアルミニウム30が脱落して伝熱管等を損傷させるといった問題を生じる。
【0015】
本発明は、斯かる実情に鑑みてなしたもので、RPF焚き循環流動層ボイラにおけるサイクロンより下流の構造部材にアルミニウムが付着するのを防止するようにしたRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、RPF燃料をベッド材と共に流動化させながら燃焼させる火炉と、該火炉の上部に火炉出口を介して接続され且つ火炉内での燃焼により発生した燃焼ガス中に含まれる灰を捕集して火炉の底部へ戻すサイクロンとを備えたRPF焚き循環流動層ボイラの前記火炉出口に、無機化合物系添加剤を添加して、サイクロンより下流の構造部材にアルミニウムが付着するのを防止することを特徴とするRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法、に係るものである。
【0017】
請求項2に記載の発明は、前記無機化合物系添加剤は、サイクロン下流排ガスのダスト中のアルミニウム濃度が10%以上の場合に、ダスト中のアルミニウム濃度相当量を添加することを特徴とする請求項1に記載のRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法、に係るものである。
【0018】
請求項3に記載の発明は、前記無機化合物系添加剤は、平均粒径が略10〜20μmであることを特徴とする請求項1または2に記載のRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法、に係るものである。
【0019】
請求項4に記載の発明は、前記無機化合物系添加剤が、石炭焚ボイラの電気集塵器除去灰であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法、に係るものである。
【0020】
請求項5に記載の発明は、前記無機化合物系添加剤が、ドロマイトであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法、に係るものである。
【0021】
請求項6に記載の発明は、前記無機化合物系添加剤が、硅砂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法、に係るものである。
【0022】
請求項7に記載の発明は、前記無機化合物系添加剤が、水酸化マグネシウムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法、に係るものである。
【0023】
上記手段によれば、以下のような作用が得られる。
【0024】
RPF燃料中のアルミニウム濃度とサイクロン下流排ガスのダスト中のアルミニウム濃度との関係を予め求めておく。従って、これによりRPF燃料中のアルミニウム濃度を測定すれば、ダスト中のアルミニウム濃度を予測することができる。このようにダスト中のアルミニウム濃度が予測できることにより、サイクロンより下流の構造部材にアルミニウムが付着するのを防止するのに必要な無機化合物系添加剤の添加量が求められる。このとき、無機化合物系添加剤の添加量は、サイクロン下流排ガスのダスト中のアルミニウム濃度が10%以上の場合に、ダスト中のアルミニウム濃度相当量を添加する。
【0025】
このとき、無機化合物系添加剤の粒径が平均粒径で10〜20μmであることが重要である。従って、平均粒径が10〜20μmの石炭EP灰、硅砂、水酸化マグネシウム、ドロマイト等の無機化合物系添加剤を、前記アルミニウム濃度に応じた量だけ火炉出口に供給して燃焼ガスに添加すると、サイクロン下流排ガスのダスト中のアルミニウムの付着力が抑制されることにより、サイクロンより下流の構造部材にアルミニウムが付着する問題を防止できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0027】
図1は本発明を実施する形態の一例であって、図中、図5と同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、基本的な構成は図5に示す従来のものと同様であるが、本図示例の特徴とするところは、燃料供給口23aからRPF燃料31を供給して燃焼させるようにしたRPF焚き循環流動層ボイラにおいて、火炉出口26に、添加剤タンク32の無機化合物系添加剤33を供給量調節装置34により火炉出口26の燃焼ガス中に供給して該燃焼ガスに混合させるようにした無機化合物系添加剤供給装置35を設けた点にある。
【0028】
即ち、発明者らは、RPF焚き循環流動層ボイラにおいて、サイクロン4より下流の構造部材にアルミニウムが付着するのを防止するためには、火炉出口26の燃焼ガスに無機化合物系添加剤33を添加することが有効であることを見出して本発明を完成した。
【0029】
先ず、発明者らは、RPF焚き循環流動層ボイラにおけるサイクロン4より下流の構造部材にアルミニウムが付着するメカニズムについて検討した。アルミニウムの融点は660℃であるが、循環流動層ボイラは850℃前後の燃焼温度で運転されるために、アルミニウムは溶融し、微細な溶融アルミニウム粒子となって燃焼ガスと共に火炉1内を流動してサイクロン4に導かれる。この溶融アルミニウム粒子は、極めて酸化し易くそのために溶融と同時に表面に酸化皮膜を形成し内部は溶融状態のシュークリーム状を呈する。そして、このシュークリーム状のアルミニウム粒子は、灰と共にサイクロン4に導かれる。通常のRPF焚き循環流動層ボイラに備えられるサイクロン4は、20μm程度以上の大きさの粒子(灰)を除去する性能を有しており、これに対して前記アルミニウム粒子は数μm〜十数μm程度と微細なためにサイクロン4では除去されずにサイクロン下流排ガスGと共に下流に導かれる。
【0030】
前記火炉出口26からサイクロン4に導かれる燃焼ガス中には多量の灰が含まれているために、この間では灰中におけるアルミニウム濃度は低く、且つ流速も速いために、火炉出口26とサイクロン4との間においてアルミニウムが付着する問題は生じない。
【0031】
一方、サイクロン4によって粗粒のダストの殆どが除去されたサイクロン下流排ガスGは、含有する微細なダスト中に占めるアルミニウム濃度が急激に増加することになる。このために、ダスト中の前記シュークリーム状を呈するアルミニウム粒子は、サイクロン出口管27や過熱器8及び節炭器9の伝熱管等の構造物材に衝突する機会が増加し、この衝突によってアルミニウム粒子の酸化皮膜が破けて溶融したアルミニウムが構造部材に付着する。そして、一旦アルミニウムが付着すると、そこを起点にアルミニウムが次々に付着して成長し塊状に堆積することになる。このとき、前記アルミニウムの付着は、サイクロン下流排ガスGが構造部材に高速で衝突する個所で発生し易く、従って最も速度が大きいサイクロン出口管27にアルミニウムが最も付着し易いことが判明した。
【0032】
上記アルミニウムの付着の問題に対し、火炉出口26の燃焼ガスに無機化合物系添加剤33を添加すると、サイクロン4より下流の構造部材にアルミニウムが付着する問題を有効に防止できることを見出した。
【0033】
本発明の方法を実施するために、先ずRPF燃料31中のアルミニウム濃度がサイクロン下流排ガスGのダスト中のアルミニウム濃度に及ぼす影響と、アルミニウムの付着の有無との関係を明らかにするための試験を実施した。図1のRPF焚き循環流動層ボイラにおいて、RPF燃料31中のアルミニウム濃度を変化させ、このときのダスト中のアルミニウム濃度を測定した。尚、このときのダスト中のアルミニウム濃度は、バグフィルタ28によって除去されるダスト29の成分を分析することによって得た。
【0034】
その結果、図2に示すように、RPF燃料31中のアルミニウム濃度が増加すると略比例的にダスト中のアルミニウム濃度が増加することが判明した。そして構造部材に対するアルミニウムの付着について調査したところ、ダスト中のアルミニウム濃度が10%以下であると、アルミニウムの付着が生じないことが判明した。このとき、RPF燃料31中のアルミニウム濃度が略1%以下であると、ダスト中のアルミニウム濃度を略10%以下に押えられることが判明した。
【0035】
更に、図3には、ダスト中のアルミニウム濃度が10%以上に増加した場合に、無機化合物系添加剤33として石炭焚ボイラの電気集塵器除去灰(石炭EP灰)を添加した場合における、アルミニウムの付着力を抑制するのに必要な添加量を示した。図3では、無機化合物系添加剤33の添加量を、(ダスト量+添加剤)/ダスト量、として示した。図3に示すように、ダスト中のアルミニウム濃度が10%以上である場合には、ダスト中のアルミニウム濃度相当分の無機化合物系添加剤33を添加することが有効であった。即ち、図3において、ダスト中のアルミニウム濃度が20%である場合には、ダスト量の20%相当の無機化合物系添加剤33を添加する。
【0036】
このとき、アルミニウムの付着を防止するには、無機化合物系添加剤の粒径が平均粒径で10〜20μmであることが重要である。これは、平均粒径10〜20μmの無機化合物系添加剤の粒子はアルミニウム粒子に効果的に付着し、これによってアルミニウム粒子がサイクロン出口管27等の壁面に衝突して付着する確立が減少することによると考えられる。
【0037】
従って、ダスト中のアルミニウム濃度が10%になった場合に、平均粒径が10〜20μmの石炭EP灰、硅砂、水酸化マグネシウム、ドロマイト等の無機化合物系添加剤を、ダスト中のアルミニウム濃度相当量だけ火炉出口26に供給して燃焼ガスに添加すると、サイクロン下流排ガスのダスト中のアルミニウムの付着力が抑制されて、サイクロンより下流の構造部材にアルミニウムが付着する問題を防止できる。
【0038】
従って、図2に示した如く、RPF燃料31中のアルミニウム濃度とダスト中のアルミニウム濃度との関係を予め求めておくと、RPF燃料31中のアルミニウム濃度を測定すれば、ダスト中のアルミニウム濃度を予測することができ、ダスト中のアルミニウム濃度が予測できると、図3からダスト中のアルミニウム濃度が10%以上の場合に、アルミニウムの付着を防止するのに必要な無機化合物系添加剤33の添加量を求ることができる。
【0039】
次に、アルミニウムの付着を防止するのに有効な無機化合物系添加剤33の種類、無機化合物系添加剤33の粒径について、実験装置を用いて性能実験を実施して検討した。
【0040】
実験装置は、図1のRPF焚き循環流動層ボイラを模擬して、850℃に加熱したガス(空気)をアルミナ管に供給し、アルミナ管に備えた絞りによって前記サイクロン出口管27でのサイクロン下流排ガスGの流速と同じ65m/sの流速で流出させ、このガスの流出方向に対して14゜の衝突角でガスを衝突させる付着試験板を設置した。
【0041】
そして、前記ガスに、図1の循環流動層ボイラのバグフィルタ28で除去されたダスト29(熱履歴を受けた安定灰)を基準灰として、これにアルミニウム粒子を加えて定量供給した。無機化合物系添加剤33による希釈率1倍(無機化合物系添加剤33の添加無し)、希釈率2倍(ダストと同量の無機化合物系添加剤33添加)、希釈率4倍(ダストの3倍の無機化合物系添加剤33添加)について、前記付着試験板に対する前記供給アルミニウム中のアルミニウムの付着率を調査した。
【0042】
無機化合物系添加剤33としては、前記バグフィルタ28により除去したダスト29、カオリン、炭酸カルシウムCaCO3、石炭焚ボイラの電気集塵器除去灰(石炭EP灰)、硅砂、水酸化マグネシウムMg(OH)2、ドロマイトについて試験を実施した。
【0043】
図4に示すごとく、前記バグフィルタ28のダスト29による基準灰に対してアルミニウム濃度が20%になるようにアルミニウムを供給し、他の無機化合物系添加剤33を添加しない希釈率1では、50〜60%の高いアルミニウムの付着率を示した。
【0044】
一方、前記各無機化合物系添加剤33を添加し希釈率を高めると、いずれの無機化合物系添加剤33の場合もアルミニウムの付着率が低減する傾向を示した。
【0045】
しかし、無機化合物系添加剤33として、前記バグフィルタ28のダスト29、カオリン、炭酸カルシウムを添加した場合では、希釈率を4倍にしても、付着率が25%以上を示し、有効なアルミニウムの付着防止効果を期待できないことが判明した。
【0046】
これに対し、前記石炭EP灰、硅砂、水酸化マグネシウム、ドロマイトを添加した場合は、希釈率を4倍にするとアルミニウムの付着が殆ど生じなくなり、有効なアルミニウムの付着防止効果が得られることが判明した。
【0047】
前記実験装置による試験結果と実証プラント(RPF処理24t/day)による添加剤の添加結果の相関から図3の関係を導き出した。
【0048】
次に、前記各無機化合物系添加剤33の粒径とアルミニウムの付着防止効果について調査し、その結果を[表1]に示した。
【0049】
【表1】
無機化合物系添加剤 粒径(平均) 付着防止効果
ダスト29 10μm 効果小
カオリン 5μm以下 効果小
炭酸カルシウム 10μm以下 効果小
石炭EP灰 15〜20μm 効果大
硅砂 10〜15μm 効果大
水酸化マグネシウム 10〜15μm 効果大
ドロマイト 10〜15μm 効果大
【0050】
[表1]より、アルミニウムの付着を有効に防止するには、無機化合物系添加剤33の質量が大きくしかも粒径が大きいことが重要であることを見出した。
【0051】
即ち、前記バグフィルタ28のダスト29は、粒径が小さいと共に紙等が燃焼した柔らかく軽い質量のダストを多量に含んでいるために効果が低く、カオリンは平均粒径が小さいために効果が低く、炭酸カルシウムも粒径が小さいと共に質量が小さいために効果が低いと考えられる。
【0052】
これに対し、前記石炭EP灰、硅砂、水酸化マグネシウム、ドロマイトは、何れも無機化合物であって比較的質量が大きいと共に、平均粒径が10〜20μmと大きく、これによって有効なアルミニウムの付着防止効果を発揮し得たと考えられる。
【0053】
このとき、前記サイクロン4では20μm以上の灰は除去されてしまうので、20μm以上の粒径の無機化合物系添加剤33を添加してもサイクロン下流排ガスGのダスト中に存在させることはできないので、前記したように平均粒径の上限が20μmで、下限が10μm、即ち平均粒径が10〜20μmの石炭EP灰、硅砂、水酸化マグネシウム、ドロマイトを添加することにより、アルミニウムの付着を効果的に防止できるようになる。
【0054】
尚、無機化合物系添加剤33としては、上記と同等のアルミニウムの付着防止効果を発揮し得るものであれば種々のものを選定して用いることができる。
【0055】
次に、上記図示例の作動を説明する。
【0056】
図2の如く、RPF燃料31中のアルミニウム濃度とサイクロン下流排ガスGのダスト中のアルミニウム濃度との関係を予め求めておく。これにより、RPF燃料31中のアルミニウム濃度を測定すると、ダスト中のアルミニウム濃度を予測することができるので、このダスト中のアルミニウム濃度が予測できることにより、図3からダスト中のアルミニウム濃度に対して必要な無機化合物系添加剤33の添加量が求められる。即ち、ダスト中のアルミニウム濃度が10%以上の場合に、ダスト中のアルミニウム濃度相当量とした無機化合物系添加剤33の添加量が求められる。
【0057】
従って、平均粒径が10〜20μmの石炭EP灰、硅砂、水酸化マグネシウム、ドロマイトを、前記求めた添加量になるように、図1の無機化合物系添加剤供給装置35により火炉出口26の燃焼ガスに添加すると、サイクロン下流排ガスGのダスト中のアルミニウムの付着力が抑制され、これによってサイクロン4より下流の構造部材にアルミニウムが付着する問題を有効に防止できる。
【0058】
尚、本発明のRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0059】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明のRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法によれば、火炉出口に無機化合物系添加剤を添加してサイクロン下流排ガスのダスト中のアルミニウムの付着力を抑制することにより、サイクロンより下流の構造部材に対するアルミニウムの付着を効果的に防止できるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例の全体概要構成図である。
【図2】RPF燃料中のアルミニウム濃度とサイクロン下流排ガスのダスト中のアルミニウム濃度との関係を示す線図である。
【図3】ダスト中のアルミニウム濃度を10%以下に保持するための無機化合物系添加剤の添加量を表わす線図である。
【図4】各種の無機化合物系添加剤によりアルミニウムを希釈した希釈倍率とアルミニウムの付着率との関係を表わす線図である。
【図5】従来の循環流動層ボイラの一例を示す全体概要構成図である。
【符号の説明】
1 火炉
3 ベッド材
4 サイクロン
8 過熱器(構造部材)
9 節炭器(構造部材)
10 後部伝熱部(構造部材)
26 火炉出口
27 サイクロン出口管(構造部材)
29 ダスト
31 RPF燃料
G サイクロン下流排ガス
【発明の属する技術分野】
本発明は、RPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、都市ゴミの有効利用として注目を浴びているゴミ固形化燃料(RDF:Refuse Derived Fuel)やバイオマス等の廃棄物を使ったボイラ発電設備の開発が進められており、このボイラ発電設備の形式の一つとして循環流動層ボイラがある。
【0003】
この循環流動層ボイラは、図5に示される如く、ゴミ固形化燃料23(RDF)を供給する燃料供給口23aと、砂や石灰石によるベッド材3を供給する供給口24と、起動バーナ25を備えた火炉1を有しており、該火炉1は空気分散ノズル2から吹き出される一次空気Aによってゴミ固形化燃料23を砂や石灰石等からなるベッド材3と共に流動化して燃焼するようにしている。火炉1上部の火炉出口26には、火炉1内での燃焼により発生した燃焼ガス中に含まれる比較的粗粒の灰とその灰と共に流動してきた一部のベッド材3とを捕集するサイクロン4が接続されている。サイクロン4の下部には、該サイクロン4で捕集した灰を灰落下管5を介して導入し、該灰を冷却し灰戻し管6を介して前記火炉1の底部に戻し循環させる外部熱交換器7が設けられている。前記サイクロン4のサイクロン出口管27には、サイクロン4からの微細な灰を含むサイクロン下流排ガスGを導入する、内部に過熱器8と節炭器9が配設された後部伝熱部10を接続している。
【0004】
前記後部伝熱部10の節炭器9の下流側には、サイクロン下流排ガスGの熱により押込通風機11から圧送される空気を加熱するガスエアヒータ12を設け、該ガスエアヒータ12で加熱された空気を、一次空気ライン13を介して前記火炉1の底部へ一次空気Aとして供給すると共に、一次空気ライン13から分岐する二次空気ライン14を介して前記火炉1の上下方向中間部所要位置へ二次空気Bとして供給している。更に、流動用空気ブロワ15から圧送される空気が流動用空気ライン18を介して前記外部熱交換器7の底部へ流動用空気Cとして供給されている。尚、一次空気ライン13における前記二次空気ライン14の分岐部と火炉1の底部との間には、一次空気Aの流量調節用のダンパ16を設け、二次空気ライン14の途中には、二次空気Bの流量調節用のダンパ17を設けている。また、前記後部伝熱部10の下流にはバグフィルタ28を設置してサイクロン下流排ガスG中の微細なダスト29を分離するようにしている。
【0005】
前記外部熱交換器7は、前記灰落下管5が接続されるシールボックス19内底部に、流動用空気Cを空気分散ノズル20から上方へ吹き出すためのウィンドボックス21を形成し、空気分散ノズル20の上方におけるシールボックス19内に、循環灰との熱交換により過熱蒸気を発生させて蒸気タービンへ導入するための最終過熱器22を配設してなる構成を有している。又、前記外部熱交換器7は、一般的にサイクロン4下部の圧力よりも火炉1内下部の圧力の方が高くなっていることを考慮し、この状態において、火炉1内の燃焼ガスがサイクロン4下部の灰落下管5側に流れ込むことを防止し、且つサイクロン4で分離された灰を火炉1内に確実に流下させて戻し得るよう、いわゆるサイホンのような形に形成してある。
【0006】
上記循環流動層ボイラにおいては、押込通風機11から圧送される空気がガスエアヒータ12で加熱され、一次空気ライン13を介して火炉1の底部へ一次空気Aとして供給されると共に、一次空気ライン13から分岐する二次空気ライン14を介して火炉1の上下方向中間部所要位置へ二次空気Bとして供給され、更に、流動用空気ブロワ15から圧送される空気が流動用空気ライン18を介して外部熱交換器7の底部へ流動用空気Cとして供給されている。
【0007】
この状態で、火炉1の空気分散ノズル2上に燃料供給口23aからゴミ固形化燃料23を投入すると、該ゴミ固形化燃料23は空気分散ノズル2から吹き出される一次空気Aによりベッド材3と共に流動化しながら燃焼する。
【0008】
火炉1内でのゴミ固形化燃料の燃焼により発生した燃焼ガスは、灰と一緒に吹き上げられてサイクロン4へ導入され、該サイクロン4において粗粒の灰が捕集され、該サイクロン4で捕集された灰は、サイクロン4下部に接続された灰落下管5から灰再循環装置としての外部熱交換器7へ導入され、該外部熱交換器7において抜熱されて冷却された後、灰戻し管6を介して前記火炉1の底部に戻され、循環される。
【0009】
前記サイクロン4で粗粒の灰が分離されたサイクロン下流排ガスGは、後部伝熱部10へ導かれ、該後部伝熱部10の過熱器8及び節炭器9において熱回収され、更にガスエアヒータ12において熱回収された後、バグフィルタ28により微細なダスト29が分離された後煙突から大気に放出される。
【0010】
また、ボイラ給水は、節炭器9においてサイクロン下流排ガスGにより加熱され、図示していない蒸気ドラムを経て火炉1のボイラ炉壁1a内を流れ、再び蒸気ドラムへ戻り、飽和蒸気となって過熱器8へ導入されサイクロン下流排ガスGにより過熱され、該過熱器8において過熱された過熱蒸気は、最終過熱器22へ導かれて循環灰により更に過熱された後、蒸気タービンに導入されて発電を行う。
【0011】
一方、近年では、未利用可燃物として紙と廃プラスチックとを固形化したRPF燃料(Refuse Paper & Plastic Fuel)をボイラ用燃料として利用する動きがある。このRPF燃料は廃プラスチックを含むため、発熱量が高く燃料として安定燃焼させることができる。
【0012】
このようなRPF燃料を用いたボイラとしては、RPFの供給ラインの途中に粉砕されたフィルム状のRPFの中に混在する厚手のものやフィルム巻芯のような紙等の燃焼を阻害する廃棄物を分離除去する分離装置を設けたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0013】
【特許文献1】
特開2002−327911号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記RPF燃料にはアルミニウムが含まれている。即ち、菓子等の食品用袋等には、湿気を防止する等の目的からプラスチックフイルムにアルミニウムを蒸着したものが多く用いられており、このように菓子袋等のアルミニウムを含んだ廃プラスチックも含めてRPF燃料が製造されるために、このRPF燃料を図5に示した如き循環流動層ボイラで燃焼させた場合には、サイクロン4より下流の、例えばサイクロン出口管27或いは後部伝熱部10の過熱器8や節炭器9を構成する伝熱管や壁面等の構造部材にアルミニウム30が付着して堆積する問題がある。このアルミニウム30は一旦付着すると、そこを起点として塊状に成長し、このためにサイクロン下流排ガスGの流路を閉塞することになって循環流動層ボイラを安定して運転できなくなる問題があり、更に堆積したアルミニウム30が脱落して伝熱管等を損傷させるといった問題を生じる。
【0015】
本発明は、斯かる実情に鑑みてなしたもので、RPF焚き循環流動層ボイラにおけるサイクロンより下流の構造部材にアルミニウムが付着するのを防止するようにしたRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、RPF燃料をベッド材と共に流動化させながら燃焼させる火炉と、該火炉の上部に火炉出口を介して接続され且つ火炉内での燃焼により発生した燃焼ガス中に含まれる灰を捕集して火炉の底部へ戻すサイクロンとを備えたRPF焚き循環流動層ボイラの前記火炉出口に、無機化合物系添加剤を添加して、サイクロンより下流の構造部材にアルミニウムが付着するのを防止することを特徴とするRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法、に係るものである。
【0017】
請求項2に記載の発明は、前記無機化合物系添加剤は、サイクロン下流排ガスのダスト中のアルミニウム濃度が10%以上の場合に、ダスト中のアルミニウム濃度相当量を添加することを特徴とする請求項1に記載のRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法、に係るものである。
【0018】
請求項3に記載の発明は、前記無機化合物系添加剤は、平均粒径が略10〜20μmであることを特徴とする請求項1または2に記載のRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法、に係るものである。
【0019】
請求項4に記載の発明は、前記無機化合物系添加剤が、石炭焚ボイラの電気集塵器除去灰であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法、に係るものである。
【0020】
請求項5に記載の発明は、前記無機化合物系添加剤が、ドロマイトであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法、に係るものである。
【0021】
請求項6に記載の発明は、前記無機化合物系添加剤が、硅砂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法、に係るものである。
【0022】
請求項7に記載の発明は、前記無機化合物系添加剤が、水酸化マグネシウムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法、に係るものである。
【0023】
上記手段によれば、以下のような作用が得られる。
【0024】
RPF燃料中のアルミニウム濃度とサイクロン下流排ガスのダスト中のアルミニウム濃度との関係を予め求めておく。従って、これによりRPF燃料中のアルミニウム濃度を測定すれば、ダスト中のアルミニウム濃度を予測することができる。このようにダスト中のアルミニウム濃度が予測できることにより、サイクロンより下流の構造部材にアルミニウムが付着するのを防止するのに必要な無機化合物系添加剤の添加量が求められる。このとき、無機化合物系添加剤の添加量は、サイクロン下流排ガスのダスト中のアルミニウム濃度が10%以上の場合に、ダスト中のアルミニウム濃度相当量を添加する。
【0025】
このとき、無機化合物系添加剤の粒径が平均粒径で10〜20μmであることが重要である。従って、平均粒径が10〜20μmの石炭EP灰、硅砂、水酸化マグネシウム、ドロマイト等の無機化合物系添加剤を、前記アルミニウム濃度に応じた量だけ火炉出口に供給して燃焼ガスに添加すると、サイクロン下流排ガスのダスト中のアルミニウムの付着力が抑制されることにより、サイクロンより下流の構造部材にアルミニウムが付着する問題を防止できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0027】
図1は本発明を実施する形態の一例であって、図中、図5と同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、基本的な構成は図5に示す従来のものと同様であるが、本図示例の特徴とするところは、燃料供給口23aからRPF燃料31を供給して燃焼させるようにしたRPF焚き循環流動層ボイラにおいて、火炉出口26に、添加剤タンク32の無機化合物系添加剤33を供給量調節装置34により火炉出口26の燃焼ガス中に供給して該燃焼ガスに混合させるようにした無機化合物系添加剤供給装置35を設けた点にある。
【0028】
即ち、発明者らは、RPF焚き循環流動層ボイラにおいて、サイクロン4より下流の構造部材にアルミニウムが付着するのを防止するためには、火炉出口26の燃焼ガスに無機化合物系添加剤33を添加することが有効であることを見出して本発明を完成した。
【0029】
先ず、発明者らは、RPF焚き循環流動層ボイラにおけるサイクロン4より下流の構造部材にアルミニウムが付着するメカニズムについて検討した。アルミニウムの融点は660℃であるが、循環流動層ボイラは850℃前後の燃焼温度で運転されるために、アルミニウムは溶融し、微細な溶融アルミニウム粒子となって燃焼ガスと共に火炉1内を流動してサイクロン4に導かれる。この溶融アルミニウム粒子は、極めて酸化し易くそのために溶融と同時に表面に酸化皮膜を形成し内部は溶融状態のシュークリーム状を呈する。そして、このシュークリーム状のアルミニウム粒子は、灰と共にサイクロン4に導かれる。通常のRPF焚き循環流動層ボイラに備えられるサイクロン4は、20μm程度以上の大きさの粒子(灰)を除去する性能を有しており、これに対して前記アルミニウム粒子は数μm〜十数μm程度と微細なためにサイクロン4では除去されずにサイクロン下流排ガスGと共に下流に導かれる。
【0030】
前記火炉出口26からサイクロン4に導かれる燃焼ガス中には多量の灰が含まれているために、この間では灰中におけるアルミニウム濃度は低く、且つ流速も速いために、火炉出口26とサイクロン4との間においてアルミニウムが付着する問題は生じない。
【0031】
一方、サイクロン4によって粗粒のダストの殆どが除去されたサイクロン下流排ガスGは、含有する微細なダスト中に占めるアルミニウム濃度が急激に増加することになる。このために、ダスト中の前記シュークリーム状を呈するアルミニウム粒子は、サイクロン出口管27や過熱器8及び節炭器9の伝熱管等の構造物材に衝突する機会が増加し、この衝突によってアルミニウム粒子の酸化皮膜が破けて溶融したアルミニウムが構造部材に付着する。そして、一旦アルミニウムが付着すると、そこを起点にアルミニウムが次々に付着して成長し塊状に堆積することになる。このとき、前記アルミニウムの付着は、サイクロン下流排ガスGが構造部材に高速で衝突する個所で発生し易く、従って最も速度が大きいサイクロン出口管27にアルミニウムが最も付着し易いことが判明した。
【0032】
上記アルミニウムの付着の問題に対し、火炉出口26の燃焼ガスに無機化合物系添加剤33を添加すると、サイクロン4より下流の構造部材にアルミニウムが付着する問題を有効に防止できることを見出した。
【0033】
本発明の方法を実施するために、先ずRPF燃料31中のアルミニウム濃度がサイクロン下流排ガスGのダスト中のアルミニウム濃度に及ぼす影響と、アルミニウムの付着の有無との関係を明らかにするための試験を実施した。図1のRPF焚き循環流動層ボイラにおいて、RPF燃料31中のアルミニウム濃度を変化させ、このときのダスト中のアルミニウム濃度を測定した。尚、このときのダスト中のアルミニウム濃度は、バグフィルタ28によって除去されるダスト29の成分を分析することによって得た。
【0034】
その結果、図2に示すように、RPF燃料31中のアルミニウム濃度が増加すると略比例的にダスト中のアルミニウム濃度が増加することが判明した。そして構造部材に対するアルミニウムの付着について調査したところ、ダスト中のアルミニウム濃度が10%以下であると、アルミニウムの付着が生じないことが判明した。このとき、RPF燃料31中のアルミニウム濃度が略1%以下であると、ダスト中のアルミニウム濃度を略10%以下に押えられることが判明した。
【0035】
更に、図3には、ダスト中のアルミニウム濃度が10%以上に増加した場合に、無機化合物系添加剤33として石炭焚ボイラの電気集塵器除去灰(石炭EP灰)を添加した場合における、アルミニウムの付着力を抑制するのに必要な添加量を示した。図3では、無機化合物系添加剤33の添加量を、(ダスト量+添加剤)/ダスト量、として示した。図3に示すように、ダスト中のアルミニウム濃度が10%以上である場合には、ダスト中のアルミニウム濃度相当分の無機化合物系添加剤33を添加することが有効であった。即ち、図3において、ダスト中のアルミニウム濃度が20%である場合には、ダスト量の20%相当の無機化合物系添加剤33を添加する。
【0036】
このとき、アルミニウムの付着を防止するには、無機化合物系添加剤の粒径が平均粒径で10〜20μmであることが重要である。これは、平均粒径10〜20μmの無機化合物系添加剤の粒子はアルミニウム粒子に効果的に付着し、これによってアルミニウム粒子がサイクロン出口管27等の壁面に衝突して付着する確立が減少することによると考えられる。
【0037】
従って、ダスト中のアルミニウム濃度が10%になった場合に、平均粒径が10〜20μmの石炭EP灰、硅砂、水酸化マグネシウム、ドロマイト等の無機化合物系添加剤を、ダスト中のアルミニウム濃度相当量だけ火炉出口26に供給して燃焼ガスに添加すると、サイクロン下流排ガスのダスト中のアルミニウムの付着力が抑制されて、サイクロンより下流の構造部材にアルミニウムが付着する問題を防止できる。
【0038】
従って、図2に示した如く、RPF燃料31中のアルミニウム濃度とダスト中のアルミニウム濃度との関係を予め求めておくと、RPF燃料31中のアルミニウム濃度を測定すれば、ダスト中のアルミニウム濃度を予測することができ、ダスト中のアルミニウム濃度が予測できると、図3からダスト中のアルミニウム濃度が10%以上の場合に、アルミニウムの付着を防止するのに必要な無機化合物系添加剤33の添加量を求ることができる。
【0039】
次に、アルミニウムの付着を防止するのに有効な無機化合物系添加剤33の種類、無機化合物系添加剤33の粒径について、実験装置を用いて性能実験を実施して検討した。
【0040】
実験装置は、図1のRPF焚き循環流動層ボイラを模擬して、850℃に加熱したガス(空気)をアルミナ管に供給し、アルミナ管に備えた絞りによって前記サイクロン出口管27でのサイクロン下流排ガスGの流速と同じ65m/sの流速で流出させ、このガスの流出方向に対して14゜の衝突角でガスを衝突させる付着試験板を設置した。
【0041】
そして、前記ガスに、図1の循環流動層ボイラのバグフィルタ28で除去されたダスト29(熱履歴を受けた安定灰)を基準灰として、これにアルミニウム粒子を加えて定量供給した。無機化合物系添加剤33による希釈率1倍(無機化合物系添加剤33の添加無し)、希釈率2倍(ダストと同量の無機化合物系添加剤33添加)、希釈率4倍(ダストの3倍の無機化合物系添加剤33添加)について、前記付着試験板に対する前記供給アルミニウム中のアルミニウムの付着率を調査した。
【0042】
無機化合物系添加剤33としては、前記バグフィルタ28により除去したダスト29、カオリン、炭酸カルシウムCaCO3、石炭焚ボイラの電気集塵器除去灰(石炭EP灰)、硅砂、水酸化マグネシウムMg(OH)2、ドロマイトについて試験を実施した。
【0043】
図4に示すごとく、前記バグフィルタ28のダスト29による基準灰に対してアルミニウム濃度が20%になるようにアルミニウムを供給し、他の無機化合物系添加剤33を添加しない希釈率1では、50〜60%の高いアルミニウムの付着率を示した。
【0044】
一方、前記各無機化合物系添加剤33を添加し希釈率を高めると、いずれの無機化合物系添加剤33の場合もアルミニウムの付着率が低減する傾向を示した。
【0045】
しかし、無機化合物系添加剤33として、前記バグフィルタ28のダスト29、カオリン、炭酸カルシウムを添加した場合では、希釈率を4倍にしても、付着率が25%以上を示し、有効なアルミニウムの付着防止効果を期待できないことが判明した。
【0046】
これに対し、前記石炭EP灰、硅砂、水酸化マグネシウム、ドロマイトを添加した場合は、希釈率を4倍にするとアルミニウムの付着が殆ど生じなくなり、有効なアルミニウムの付着防止効果が得られることが判明した。
【0047】
前記実験装置による試験結果と実証プラント(RPF処理24t/day)による添加剤の添加結果の相関から図3の関係を導き出した。
【0048】
次に、前記各無機化合物系添加剤33の粒径とアルミニウムの付着防止効果について調査し、その結果を[表1]に示した。
【0049】
【表1】
無機化合物系添加剤 粒径(平均) 付着防止効果
ダスト29 10μm 効果小
カオリン 5μm以下 効果小
炭酸カルシウム 10μm以下 効果小
石炭EP灰 15〜20μm 効果大
硅砂 10〜15μm 効果大
水酸化マグネシウム 10〜15μm 効果大
ドロマイト 10〜15μm 効果大
【0050】
[表1]より、アルミニウムの付着を有効に防止するには、無機化合物系添加剤33の質量が大きくしかも粒径が大きいことが重要であることを見出した。
【0051】
即ち、前記バグフィルタ28のダスト29は、粒径が小さいと共に紙等が燃焼した柔らかく軽い質量のダストを多量に含んでいるために効果が低く、カオリンは平均粒径が小さいために効果が低く、炭酸カルシウムも粒径が小さいと共に質量が小さいために効果が低いと考えられる。
【0052】
これに対し、前記石炭EP灰、硅砂、水酸化マグネシウム、ドロマイトは、何れも無機化合物であって比較的質量が大きいと共に、平均粒径が10〜20μmと大きく、これによって有効なアルミニウムの付着防止効果を発揮し得たと考えられる。
【0053】
このとき、前記サイクロン4では20μm以上の灰は除去されてしまうので、20μm以上の粒径の無機化合物系添加剤33を添加してもサイクロン下流排ガスGのダスト中に存在させることはできないので、前記したように平均粒径の上限が20μmで、下限が10μm、即ち平均粒径が10〜20μmの石炭EP灰、硅砂、水酸化マグネシウム、ドロマイトを添加することにより、アルミニウムの付着を効果的に防止できるようになる。
【0054】
尚、無機化合物系添加剤33としては、上記と同等のアルミニウムの付着防止効果を発揮し得るものであれば種々のものを選定して用いることができる。
【0055】
次に、上記図示例の作動を説明する。
【0056】
図2の如く、RPF燃料31中のアルミニウム濃度とサイクロン下流排ガスGのダスト中のアルミニウム濃度との関係を予め求めておく。これにより、RPF燃料31中のアルミニウム濃度を測定すると、ダスト中のアルミニウム濃度を予測することができるので、このダスト中のアルミニウム濃度が予測できることにより、図3からダスト中のアルミニウム濃度に対して必要な無機化合物系添加剤33の添加量が求められる。即ち、ダスト中のアルミニウム濃度が10%以上の場合に、ダスト中のアルミニウム濃度相当量とした無機化合物系添加剤33の添加量が求められる。
【0057】
従って、平均粒径が10〜20μmの石炭EP灰、硅砂、水酸化マグネシウム、ドロマイトを、前記求めた添加量になるように、図1の無機化合物系添加剤供給装置35により火炉出口26の燃焼ガスに添加すると、サイクロン下流排ガスGのダスト中のアルミニウムの付着力が抑制され、これによってサイクロン4より下流の構造部材にアルミニウムが付着する問題を有効に防止できる。
【0058】
尚、本発明のRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0059】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明のRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法によれば、火炉出口に無機化合物系添加剤を添加してサイクロン下流排ガスのダスト中のアルミニウムの付着力を抑制することにより、サイクロンより下流の構造部材に対するアルミニウムの付着を効果的に防止できるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例の全体概要構成図である。
【図2】RPF燃料中のアルミニウム濃度とサイクロン下流排ガスのダスト中のアルミニウム濃度との関係を示す線図である。
【図3】ダスト中のアルミニウム濃度を10%以下に保持するための無機化合物系添加剤の添加量を表わす線図である。
【図4】各種の無機化合物系添加剤によりアルミニウムを希釈した希釈倍率とアルミニウムの付着率との関係を表わす線図である。
【図5】従来の循環流動層ボイラの一例を示す全体概要構成図である。
【符号の説明】
1 火炉
3 ベッド材
4 サイクロン
8 過熱器(構造部材)
9 節炭器(構造部材)
10 後部伝熱部(構造部材)
26 火炉出口
27 サイクロン出口管(構造部材)
29 ダスト
31 RPF燃料
G サイクロン下流排ガス
Claims (7)
- RPF燃料をベッド材と共に流動化させながら燃焼させる火炉と、該火炉の上部に火炉出口を介して接続され且つ火炉内での燃焼により発生した燃焼ガス中に含まれる灰を捕集して火炉の底部へ戻すサイクロンとを備えたRPF焚き循環流動層ボイラの前記火炉出口に、無機化合物系添加剤を添加して、サイクロンより下流の構造部材にアルミニウムが付着するのを防止することを特徴とするRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法。
- 前記無機化合物系添加剤は、サイクロン下流排ガスのダスト中のアルミニウム濃度が10%以上の場合に、ダスト中のアルミニウム濃度相当量を添加することを特徴とする請求項1に記載のRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法。
- 前記無機化合物系添加剤は、平均粒径が略10〜20μmであることを特徴とする請求項1または2に記載のRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法。
- 前記無機化合物系添加剤が、石炭焚ボイラの電気集塵器除去灰であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法。
- 前記無機化合物系添加剤が、ドロマイトであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法。
- 前記無機化合物系添加剤が、硅砂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法。
- 前記無機化合物系添加剤が、水酸化マグネシウムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のRPF焚き循環流動層ボイラのアルミニウム付着防止方法。
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