JP2004346615A - 泥水式推進工法およびそれに用いる装置 - Google Patents

泥水式推進工法およびそれに用いる装置 Download PDF

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信彦 木村
Keiji Iso
圭伺 磯
Daisuke Araki
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Abstract

【課題】泥水式推進工法における滑材の注入を適切に行って、推進作業の効率化あるいは適正化を図る。
【解決手段】掘進機10および埋設管20を連続して推進させる1回の推進段階毎に、排泥量Q、送泥量Q、推進距離Lおよび掘削外径Dから特定の算出式(1)で掘削土量率Vを求める工程(a)と、前工程(a)で求められた掘削土量率Vが100%を超えたときに、次回の推進段階において、前回の排泥量Q、前回の送泥量Q、前回の推進距離Lおよび埋設管外径Dから特定の算出式(2)で求められる量Qの滑材を、前記埋設管と地盤との間に注入する工程(b)とを含む。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、泥水式推進工法およびおよびそれに用いる装置に関し、詳しくは、地中に管路を埋設施工するのに利用される推進工法の1種である泥水式推進工法と、この泥水式推進工法に用いる装置とを対象にしている。
【0002】
【従来の技術】
泥水式推進工法は、推進工法の代表的な方法として広く知られ、実際に施工されている。
推進工法では、先端に掘削ビットなどを備えた掘進機を地盤内に推進させながら地盤を掘削する。掘進機の後端にはヒューム管などの埋設管が連結されており、掘進機の推進と同時に埋設管が地盤内に埋設されていく。
泥水式推進工法では、掘進機の前面の掘削面(切羽とも言う)に泥水を供給する。泥水の圧力によって、掘削面における地盤の崩壊を防止し、地盤を安定化した状態で推進工法が実行できる。泥水は連続的に供給され、供給された泥水は連続的に排出される。排出される泥水には掘削された土砂が含まれる。これによって、掘削土の排出が効率的に行われる。排出された掘削土を含む泥水は、掘削土の分離処理を行ったあと、再び掘削面に供給されて循環使用される。
【0003】
推進工法では、埋設管(あるいは掘進機)と地盤との隙間に滑材を注入することが行われる。滑材は、ベントナイトや増粘剤が含まれたスラリー状の液体である。推進する埋設管と地盤との間に滑材が存在することで、推進抵抗が減少し、埋設管列に加えなければならない推力が軽減される。
滑材の注入量は、埋設管の外径、長さ、掘進機の掘削径、および、地盤の透水係数などから算出される(特許文献1参照)。理論的には、掘進機の掘削径と埋設管の外径との差に埋設管の長さを乗じた体積が、滑材で埋めるべき空間の大きさを表す。但し、掘削条件や地盤の土質などによって、掘進機の掘削径どおりには地盤が掘削されなかったり、注入した滑材が地盤に吸い込まれたり地下水と混合されたりする。そこで、前記した透水係数を導入することで、より適切な滑材注入量を求めるようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−140583号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の推進工法では、滑材の注入量を適切に管理することが難しかった。
埋設管と地盤との隙間が、実際にどのくらい生じているのかを正確に知ることができない。理論的には、掘進機の掘削盤の外径と埋設管の外径との差が、埋設管と地盤との隙間に相当する筈である。しかし、掘削盤の外径どおりに正確に地盤が掘削されることは少なく、通常は、掘削盤の外径に対して上下にバラツキのある径で地盤が掘削される。例えば、固い地盤では掘削径は小さくなり易く、柔らかい地盤では掘削径が大きくなり易い。推進速度が大きいと掘削径は小さく、推進速度が小さいと掘削径が大きくなる傾向がある。地盤に局部的に岩塊が存在すると、その個所を通過するときには掘削径が小さくなったりする。
【0006】
従来は、土質や推進条件などを考慮して、埋設管と地盤との隙間量を推定し、その推定量に対応する量の滑材を注入するようにしていた。そのため、推進作業の進行中に地盤の掘削径が変動すると、部分的に滑材量が過剰になるところや過小になるところが生じる。滑材量が過小であると、推進抵抗が増えたり、滑材で埋められない隙間に地盤側から土砂が落ち込んで来たりする。滑材量が過剰であれば、不経済である。
泥水式推進工法の場合は、泥水が掘削面に供給されて地盤を削り取ったり泥水が地盤に吸収されたりする作用があるので、余計に、掘削盤の外径どおりに地盤が掘削され難いという問題がある。
【0007】
本発明の課題は、推進工法、特に泥水式推進工法における滑材の注入を適切に行って、推進作業の効率化あるいは適正化を図ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる泥水式推進工法は、後方に埋設管が連結された掘進機で地盤を掘削しながら掘進機および埋設管を地盤内に推進させ、掘進機による地盤の掘削面に泥水を供給し、泥水とともに掘削土を排出する泥水式推進工法であって、前記掘進機および埋設管を連続して推進させる1回の推進段階毎に、下式(1)で掘削土量率Vを求める工程(a)と、前工程(a)で求められた掘削土量率Vが100%を超えたときに、次回の推進サイクルにおいて、下式(2)で求められる量Qの滑材を、前記埋設管と地盤との間に注入する工程(b)とを含む。
掘削土量率V:
V(%)=〔4(Q−Q)/πLD 〕×100 …(1)
V:掘削土量率(%)
:排泥量(1回の推進段階の合計)
:送泥量(1回の推進段階の合計)
L:推進距離(1回の推進段階の合計)
:掘削外径
滑材注入量Q
=(Q−Q)−πLD /4 …(2)
:滑材注入量
:排泥量(1回の推進段階の合計:前回)
:送泥量(1回の推進段階の合計:前回)
L:推進距離(1回の推進段階の合計:前回)
:埋設管外径
〔泥水式推進工法〕
基本的には通常の泥水式推進工法と同様の装置および作業条件が適用される。
【0009】
推進工法では、地盤に垂直方向の立坑を掘削し、立坑の内側面から地盤内に掘進機を推進させる。掘進機の後方には順次埋設管が連結され、掘進機で地盤を掘削しながら掘進機および埋設管を地盤内に推進させて、埋設管を地盤内に埋設する。
掘進機には、掘削ビットや掘削刃などを有しモータなどで回転駆動される掘削盤を備えている。掘削盤における掘削ビットの配置や回転駆動の機構は特に限定されず、通常の掘進機と同様の構造が採用できる。掘進機の後端には、ヒューム管や鋼管などからなる埋設管が連結される。埋設管は順次後方へと連結されて埋設管列を構成する。埋設管の材質や構造は、通常の推進工法と同様でよい。
【0010】
掘進機は、前後に分割構成されていたり、方向修正ジャッキを備えていたり、レーザ測量器を備えているなど、通常の推進工法用の掘進機と同様の構造を備えていることができる。
泥水式推進工法では、掘進機内で掘削盤の後方に圧力室を備えている。圧力室には、泥水を供給する送泥管と、掘削土とともに泥水を排出する排泥管が接続されている。送泥管および排泥管は、埋設管列の内部を通って、出発立坑から地表などに設置された送排泥装置に接続される。送排泥管の配置構造および送排泥装置の構造は、通常の泥水式推進工法の場合と同様でよい。
【0011】
圧力室に供給された泥水は、掘削盤に有する開口から掘削盤の前面の地盤である掘削面に供給されて、掘削盤による地盤の掘削を容易にする。泥水の圧力によって、地盤の掘削面すなわち切羽が崩れたり地下水が浸出したりするのを防止する。泥水の供給量や供給圧力は、作業条件によって適宜に設定できる。
〔1回の推進段階〕
掘進機および埋設管を連続して推進させる一連の作業段階を、1回の推進段階と呼ぶ。
通常、掘進機の後方に1本または複数本の埋設管を連結する度に、連結された埋設管分の距離だけ、掘進機を連続して推進させる。掘進機および埋設管列の後端に、出発立坑内で新たな埋設管を連結し、新たに連結された埋設管の長さだけを次の推進段階で推進させることになる。この連結された埋設管を所定の距離だけ推進させる作業が、1回の推進段階である。1回の推進段階のあとには、新たな埋設管を連結する準備作業が行われ、準備作業が終了したあと、次回の推進段階が開始される。したがって、1回の推進段階とは、前後で準備作業を行う間の実質的な推進工法の実行作業を意味することになる。
【0012】
このような1回の推進段階の途中で、元押しジャッキの作動を止めて点検したり測量したりしたあと推進を再開させる場合、この作業中断は、1回の推進段階の終了には当たらない。
〔掘削土量率V〕
1回の推進段階毎に、前記(1)式の掘削土量率Vを求める。
掘削外径Dは、掘進機において地盤を掘削する構造部分、通常は掘削盤の外径である。実際に掘削されてできる掘削孔の径は、掘削外径Dとは一致しない場合がある。掘削外径Dは、予め測定しておくか、設計データから求めておくことができる。通常、掘削外径Dは、埋設管の外径Dよりも大きい。掘削外径Dと埋設管外径Dとを、D=D+2aで表すことができる。ここで、aは、オーバーカット量と呼ばれる。オーバーカット量aを適切に設定することで、掘進機および埋設管列を地盤内でスムーズに推進させることができる。
【0013】
推進距離Lは、1回の推進段階の全期間において、掘進機および埋設管列が推進した距離である。元押しジャッキなどに備えた推進距離計で測定できる。推進速度すなわち単位時間当たりの推進距離lxを検知し、この推進距離lxを積算合計して推進距離Lを求めることもできる。掘進機や埋設管の移動量あるいは移動速度を位置センサなどで検出することによって求めることもできる。元押しジャッキに設置されたストローク計を利用することができる。推進段階の進行中における元押しジャッキの作動軸の伸長量が掘進機および埋設管列の推進量に相当する。ストローク計の検出情報は、電気的信号に変換して取り出せるようにしておくことが望ましい。
【0014】
排泥量Qおよび送泥量Qは、送排泥経路の途中に設置した排泥量計および送泥量計で測定できる。何れも、1回の推進段階の全期間における送排泥量を合計したものである。流量計は、検出情報を電気的信号に変換して取り出せるものが好ましい。単位時間当たり排泥流量qまたは送泥流量qを検出する排泥流量計の検出値を積算して、排泥量Qまたは送泥量Qを算出することもできる。
<経時掘削土量率Vx>
経時掘削土量率Vxは、推進段階の各時点における掘削土量率であり、下式(3)で求められる。
経時掘削土量率Vx:
Vx(%)=〔4(q−q)/(π・lx・D )〕×100 …(3)
Vx:経時掘削土量率(%)
:単位時間当たり排泥流量
:単位時間当たり送泥流量
lx:単位時間当たり推進距離
:掘削外径
経時掘削土量率Vxを、1回の推進段階で通算すれば、掘削土量率Vになる。
【0015】
〔滑材注入〕
滑材としては、通常の推進工法における滑材と同様の材料や特性を有する滑材が使用できる。
一般的な滑材の配合成分として、ベントナイトなどの粘土材料や増粘機能のある高分子材料、粘土調整剤、増粘剤、ゲル化剤などが挙げられる。滑材には、これらの成分が一つの液剤に配合された1液タイプと、ベントナイトなどを含む主剤と粘度調整剤などを含む副剤とからなり使用時に両液を混合する2液タイプとがある。何れのタイプも使用できる。
【0016】
滑材は、地表などに設置された滑材プラントで調製され、滑材ポンプおよび滑材注入管を経て、埋設管列の内部まで搬送される。滑材注入管の端部を、埋設管あるいは掘進機の外周に開口させて、滑材を埋設管あるいは掘進機と地盤との間の隙間に注入する。滑材ポンプの作動や流量調整弁を調節することで、滑材の注入量を制御することができる。
滑材の注入位置は、掘進機の掘削位置よりも後方であればよい。地盤の安定化あるいは推進抵抗の低減を図るには、埋設管列の出来るだけ前方側で滑材を注入するのが望ましい。通常は、掘進機の後端部あるいは最先端の埋設管の外周に設定される。周方向の複数個所に注入位置を設定することで、全周で均等に滑材を注入することができる。
【0017】
埋設管列の軸方向で、複数個所に滑材を注入することもできる。埋設管列の推進に伴って、先に注入された滑材が地盤に吸収されて減量する場合は、埋設管列の後方部分で滑材を追加注入することが有効である。通常、埋設管列の先頭部分で最初に注入する滑材を1次注入と呼び、埋設管列の後方部分で追加注入する滑材を2次注入と呼ぶ。本発明で規定する滑材注入は、1次注入に該当する。
〔滑材注入量〕
滑材の注入およびその量は、前の回の推進段階で求められた掘削土量率Vによって決まる。
【0018】
前回の掘削土量率Vが100%を超えたときに、次の回の推進段階で、前記式(2)で求められる量Qの滑材を、前記埋設管と地盤との間に注入する。前回の掘削土量率Vが100%を超えない場合は、次の回では、滑材を全く注入しない場合と、掘進機および埋設管と地盤との摩擦抵抗を低減するのに必要な一定量の滑材を注入する場合とがある。滑材の定量注入量を、前記した掘削外径Dと埋設管外径Dとの差であるオーバーカット量aに対応する量に設定できる。
滑材注入量Qの算出式(2)で、排泥量Q、送泥量Qおよび推進距離Lは何れも、前回の推進段階時に測定された値を用いる。
【0019】
滑材の注入は、その回の推進段階の全期間で滑材注入量Qを等分して注入してもよいし、経時的に注入量を変化させることもできる。
〔経時掘削土量率Vxの制御〕
経時掘削土量率Vxを、1回の推進段階の間で常に監視しておき、経時掘削土量率Vxが、所定の範囲から外れないように、掘進機に加える推進力を制御することができる。
経時掘削土量率Vxが過大になることは、掘進機および埋設管と地盤との間に過大は隙間があいてしまうことを意味する。埋設管と地盤との間に滑材を注入しても十分に隙間を塞ぐことができなかったり、埋設管の支持が弱くなったりする。経時掘削土量率Vxが過小であることは、掘進機および埋設管の推進に対する地盤の抵抗が過大になり、推進作業が困難になる。そこで、経時掘削土量率Vxを適切な所定の範囲に制御することが有効となる。
【0020】
経時掘削土量率Vxの適切な範囲は、作業条件によっても異なるが、通常は、100%を挟んだ一定の幅であり、具体的には90〜105%、より好ましくは95〜100%である。
経時掘削土量率Vxの調整は、掘進機に加える推進力を制御することによって行える。推進力を増やすと、掘進機の先端で地盤を掘削する量に比べて掘進機の推進量が大きくなるので、経時掘削土量率Vxは低下する。逆に、推進力を減らせば、経時掘削土量率Vxが上昇する。
推進力の調整は、経時掘削土量率Vxをリアルタイム表示する表示装置を作業員が監視しながら、推進作業の制御盤を操作すればよい。推進作業の全体を制御する制御装置に、適切な経時掘削土量率Vxの範囲数値を入力しておいて、自動制御することもできる。
【0021】
<警 告>
経時掘削土量率Vxが、所定の範囲から外れたときに、警告を発するようにしておくことができる。作業員が監視していない間や他の作業を行っている間に経時掘削土量率Vxが急激に変動した場合などに有用である。自動制御によって調整できないほど経時掘削土量率Vxが変動した場合にも有用である。
警告は、音や光など通常の警告手段を単独あるいは複数で組み合わせて適用することができる。経時掘削土量率Vxの変動量の大きさによって、複数段階の警告を順番に発するようにしてもよい。
【0022】
警告と同時に、元押しジャッキの作動停止や掘進機の掘削作業停止など、危険を回避する動作を自動的に働かせることもできる。
〔推進工法用装置〕
前記した滑材注入量および掘削土量率の管理を行うために、基本的な推進工法装置に、以下の装置を追加しておくことができる。
送泥流量計は、泥水の時間当たり供給量を検出する。排泥流量計は、掘削土を含む泥水の時間当たり排出量を検出する。推進量計は、掘進機の推進量を検出する。滑材注入装置は、滑材を掘進機あるいは埋設管と地盤との隙間に注入する。送泥流量計、排泥流量計および滑材注入装置は、通常の泥水推進工法で利用されている装置と同様のものが採用できる。送泥流量計および排泥流量計は、検出情報を電気的信号に変換して取り出す。滑材注入装置には、滑材の注入量を調整できる流量調整弁や流量調整ポンプを備えておくとともに、流量の調整を電気的信号による指令で実行できるようにしておく。
【0023】
制御装置は、送泥流量計、排泥流量計および推進量計の検出情報が入力される。入力情報を演算処理して地盤の拡幅量を算出する。滑材注入装置における滑材注入量を制御する。
制御装置は、マイクロコンピュータやパーソナルコンピュータが使用できる。演算処理装置であるCPUやメモリなどの記憶装置、入出力装置などを備えておく。制御装置の入力情報および演算情報をリアルタイム表示するCRTやLCDなどによる表示装置を備えておくことができる。
表示装置の表示情報として、経時掘削土量率Vxや推進力をリアルタイム表示しておけば、経時掘削土量率Vxの管理が容易である。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1に示す推進工法装置は、滑材の注入量を適切に管理しながら泥水式推進工法を実行できる。
〔推進工法の概略〕
図1に示すように、地盤Eには地表から垂直下方に向かって出発立坑Hが掘削される。出発立坑Hには、元押しジャッキ60などの推進工法に必要な装置が設置される。
出発立坑Hの内壁から水平方向に向かって地盤E内に、円柱状の掘進機10を推進させる。掘進機10の後方には埋設管20が連結される。埋設管20は、ヒューム管などからなり、掘進機10の外径Dと同じ外径を有している。
【0025】
掘進機10および複数の埋設管20からなる埋設管列の後端には、出発立坑Hの内部で元押しジャッキ60から推力が加えられる。元押しジャッキ60の作動軸が伸長すると、当接板62を介して埋設管20および掘進機10に推進力が作用する。元押しジャッキ60には、作動軸の伸長量を検知するストローク計64を備えている。
掘進機10は、前面に掘削盤12を備える。掘削盤12の前面には掘削刃を備える。掘削盤12は、掘進機10内に設置されたモータ14で回転駆動される。掘削盤12の回転駆動と掘進機10の推進に伴って、前面の地盤Eが掘削される。
【0026】
掘削盤12の外径すなわち掘削外径Dは、掘進機10および埋設管20の外径Dよりも大きい。掘削盤12で、掘進機10および埋設管20の外径Dよりも大きな外径Dの埋設孔を形成することで、掘進機10および埋設管20の推進移動が容易になる。掘削盤12の外径Dと掘進機10および埋設管20の外径Dとの差の1/2が、オーバーカット量aである。
〔泥水の供給および排出〕
掘進機10内で掘削盤12の後方には、圧力室16が設けられている。圧力室16には、鋼管などからなる送泥管30および排泥管40が連結されている。
【0027】
送泥管30および排泥管40は、掘進機10から埋設管20の内部を後方に向かって延び、出発立坑Hを上昇して、地表まで延びている。図示を省略しているが、地表には、泥水作製装置や泥水貯留槽、掘削土分離装置などの送排泥装置が設置されている。送排泥装置で、ベントナイトなどを含む泥水が調製されて送泥管30に圧送される。排泥管40から送り返された掘削土を含む泥水は、送排泥装置で、泥水と掘削土とを分離し、泥水だけを再び送泥管30に送り返す。分離された掘削土は廃棄処理に送り出される。
送泥管30および排泥管40にはそれぞれ、流量計32、42が装着されており、送泥流量および排泥流量が検出される。
【0028】
掘進機10の圧力室16に送泥管30から圧送された泥水は、圧力室16から掘削盤12の前面へと供給される。掘削盤12の前面における地盤の掘削面には、泥水の圧力が加わる。柔らかい地盤は掘削の際に崩れ易いが、泥水の圧力によって崩壊を防ぐことができる。地盤の地下水圧が高くても、泥水の圧力によって地下水の浸出を阻止できる。固い地盤であっても、泥水との接触によって柔らかくなり掘削し易くなる。掘削盤12に発生する摩擦熱を泥水で冷却する作用もある。
掘削盤12で掘削された土砂は、泥水に混ざって圧力室16に戻され、排泥管40から排出される。泥水に混ざって流動状態になった掘削土は、排泥管40に詰まることなく効率的に排出される。
【0029】
〔滑材注入装置〕
埋設管20の内部には、滑材注入管50が設置されている。滑材注入管50の先端は、最先端の埋設管20の先頭近くで、埋設管20の外周に開口している。滑材注入管50の後方は、出発立坑Hを上方に延びて、地表の滑材ポンプ52に接続されている。滑材ポンプ52には滑材プラント54が接続されている。滑材プラント54では、ベントナイトや増粘材などを混合してスラリー状の滑材Sを調製する。調製された滑材Sは、滑材ポンプ52から滑材注入管50に送られる。
【0030】
最先端の埋設管20では、掘削盤12によって掘削された地盤Eと埋設管20の外周との間の隙間に、滑材Sが供給される。滑材Sは、埋設管20を推進させる際における埋設管20と地盤Eとの摩擦を低減する。地盤Eが崩れて隙間がなくなるのを防ぐ。地盤Eから地下水が浸出するのを抑える作用もある。
〔制御装置〕
地表には、推進作業を監視して、滑材の供給や推進力を制御する制御装置70が設置されている。
制御装置70は、マイクロコンピュータやパーソナルコンピュータなどからなり、電気的な信号の入出力装置や演算処理装置、記憶装置、外部記憶装置などを備えている。各種の情報を文字あるいは画像で表示する表示装置74も備えている。
【0031】
制御装置70には、情報線72を介して、流量計32、42で検出された送泥流量および排泥流量の情報が入力される。
元押しジャッキ60に設置されたストローク計64で検出される元押しジャッキ60の作動量すなわち掘進機10および埋設管20の推進量の情報も、情報線72を介して制御装置70に入力される。
制御装置70は、情報線72を介して、滑材ポンプ52の作動を制御する。
〔推進工法の作業工程〕
推進工法の作業工程としては、掘進機10および埋設管20列に、元押しジャッキ60で連続的に推進力を加えて地盤Eを推進させる推進段階と、立坑H内で埋設管20列の最後尾に新たな埋設管20を連結して次回の推進段階に備える準備作業とを繰り返す。
【0032】
滑材Sの注入は、各回の推進段階で行う。推進移動している掘進機10および埋設管20の定位置にある滑材注入口から滑材Sを注入することで、埋設管20と地盤Eとの間で長さ方向につづく隙間の全体に滑材Sを順次注入していくことができる。
各回の推進段階において、経時掘削土量率Vxの管理を行う。各回の推進段階が終了したときに、その回における掘削土量率Vが決定する。各回の推進段階における滑材Sの注入量Qは、前回の推進段階での掘削土量率Vから決められる。
【0033】
〔経時掘削土量率Vxの管理〕
掘進機10の推進とともに掘削盤12で掘削される地盤Eの経時掘削土量率Vxを適切に管理することができる。
経時掘削土量率Vxは、前記(3)式で求められる。制御装置70には、流量計32、42で検出された単位時間当たり排泥流量q、単位時間当たり送泥流量q、ストローク計64で検出された単位時間当たり推進距離lxがリアルタイムで入力される。掘削外径Dおよび埋設管外径Dは、予め掘進機10の諸元データを制御装置70に入力しておく。制御装置70には、式(3)の算出プログラムがプログラミングされている。
【0034】
算出された経時掘削土量率Vxは、表示装置74に表示される。
図2は、表示装置74の表示画面を模式的に表示している。画面の右上にグラフ74aが表示されている。グラフ74aでは、経時的に変化する掘削土量率V、および、元押しジャッキ60から加えている推進力の大きさが、折線グラフで表示されている。
図3は、1本の埋設管20を推進させる1回の推進段階における経時掘削土量率Vxの変化を示している。100%に近い一定の範囲で変動している。
経時掘削土量率Vxが100%であれば、掘削外径Dと同じ内径の埋設孔が掘削されているものとみなせる。このとき、掘削外径Dと埋設管20の外径Dとの差の1/2すなわちオーバーカット量aに相当する隙間が、埋設管20と周囲の地盤Eとの間にあくことになる。
【0035】
例えば、単位時間当たり推進距離lxが小さ過ぎて掘削盤12で同じ場所を掘削し過ぎる場合や、地盤Eが柔らか過ぎる場合には、経時掘削土量率Vxが100%を大きく超えることがある。この場合、埋設管20と地盤Eとの間の隙間が広くなり過ぎて、埋設管20が地盤Eに安定して敷設されなくなったり、周囲の地盤Eが隙間に落ち込んだりする。
単位時間当たり推進距離lxが大き過ぎる場合、すなわち、掘進機10および埋設管20の推進が速過ぎる場合や、地盤Eが固い場合には、掘削土量率Vが100%よりも小さくなることがある。この場合、推進抵抗が過大になり、推進作業が困難になることもある。
【0036】
そこで、経時掘削土量率Vxが、推進作業に適した一定の上下限の範囲内に収まるように、推進作業を制御する。具体的には、元押しジャッキ60で掘進機10および埋設管20に加える推力を加減することで、掘進機10および埋設管20の推進力を調整する。推進力を増やすと、他の作業条件が同じであれば、経時掘削土量率Vxは小さくなる。逆に、推進力を減らせば、経時掘削土量率Vxが大きくなる。掘削盤12の回転速度を変えたり、送泥流量や送泥圧力を変えたりすることでも、経時掘削土量率Vxが変わることがある。
実際の推進作業では、作業者が表示装置74に経時的に表示される経時掘削土量率Vxの値を監視して、経時掘削土量率Vxが目的の数値付近に収まるように、元押しジャッキ60の作動圧力を変えて推力を調節する。
【0037】
図3に示すように、推進力は、推進段階の開始から終了にかけて徐々に大きくなる。これは、地盤E内を進む埋設管20列の全長が延びるとともに推進抵抗が増え、それに対抗する大きな推進力を加えなければならないためである。元押しジャッキ60の作動圧力を段階的あるいは連続的に増やしていくことになる。
推進力の変化は、単位時間当たりの推進距離lxや送排泥流量q、q、経時掘削土量率Vxにも影響を与える。勿論、経時掘削土量率Vxは、掘削位置における地盤Eの土質にも影響を受ける。
一般的な推進作業では、経時掘削土量率Vxが100%を大きく超えると、地盤Eの崩壊など重大な問題が発生し易くなる。経時掘削土量率Vxが100%より小さくても、掘進機10および埋設管20が推進されていれば、それほど問題ではない。そこで、経時掘削土量率Vxを、100%を大きく超えない程度に設定するのが、実用的には好ましい。例えば、経時掘削土量率Vxを80〜105%に収めるように管理する。
【0038】
経時掘削土量率Vxの上下限値を決めておき、経時掘削土量率Vxが上下限値を超えて変動したときに、前記した推力の調整などを行う方法が採用できる。上下限範囲内での経時掘削土量率Vxの変動は、それほど問題にはならない。
経時掘削土量率Vxの上限臨界値Vmaxを決めておくことができる。例えば、Vmax=120%に設定できる。この上限臨界値Vmaxを超えると、前記した地盤Eの崩壊などの危険が高まる。そこで、上限臨界値Vmaxを超えたときに、制御装置70では、警報や警告灯の点灯などを行って、作業者に注意を喚起する。また、推進作業を停止させることもできる。上限臨界値Vmaxを、表示装置74のグラフ74aに表示しておけば、上限臨界値Vmaxに近づいた段階で作業者に知らせることができる。
【0039】
制御装置70で、経時掘削土量率Vxの変化と元押しジャッキ60の推力とをフィードバック制御すれば、経時掘削土量率Vxを常に狭い範囲内に収めることができる。
〔滑材注入量Qの管理〕
掘進機10および埋設管20の外径と地盤Eとの隙間を埋める滑材Sの注入量Qを適切に管理する。
<前回の掘削土量率V>
1回の推進段階が完了した時点で、前記式(1)にしたがって掘削土量率Vを求めておく。排泥量Qは、単位時間当たり排泥流量qを推進段階の全期間で積算することで算出できる。積算式流量計で測定することもできる。送泥量Qも、単位時間当たり送泥流量qから同様にして算出できる。推進距離Lは、単位時間当たり推進距離lxを積算すればよい。元押しジャッキ60のストローク計64の情報を利用できる。通常は、1回の推進段階での推進距離Lは、1本の埋設管20の長さに相当する。
【0040】
このようにして求められた掘削土量率Vのデータは、次回の推進段階の滑材注入を制御するために、送泥量Q、排泥量Qなどのデータとともに制御装置70のコンピュータに蓄えられる。
<前回の掘削土量率Vが100%超える場合>
前記(2)式で滑材注入量Qを算出する。算出された量Qの滑材Sを、埋設管20に備える滑材注入口から埋設管20と地盤Eとの間に注入する。注入作業は、推進段階の開始から終了までの間に、滑材注入量Qの全量を注入できればよい。通常は、合計量がQになるように等分で注入する。滑材注入量Qと推進時間とのデータから、単位時間当たり注入量を設定すればよい。注入圧力が一定になるように制御することもできる。
【0041】
前回の掘削土量率Vが大きいということは、今回の推進段階では、掘進機10よりも後方側で、埋設管20と地盤Eとの間の隙間が大きくなっていることを意味する。この隙間の大きさに見合う量Qの滑材が、埋設管20と地盤Eとの間に注入されることになる。
その結果、地盤Eの崩落や埋設管20のずれなどを生じさせることなく、掘進機10および埋設管20の推進は安定して行われる。
なお、実際の滑材注入量は、前記(2)式の算出値Qに、滑材Sが地盤Eに吸収される分や、埋設管20と地盤Eとの摩擦低減に最低限必要とされる分などに相当する基礎的な滑材注入量Qを加えることができる。この場合、実際の滑材注入量の合計はQ+Qになる。基礎注入量Qは、次に説明する掘削土量率Vが100%以下の場合にも注入することができる。基礎注入量Qを、掘削外径Dと埋設管外径Dとの差あるいはオーバーカット量aから導き出される理論的な隙間の量に設定することができる。埋設管20列の後方部分に、滑材Sの2次注入を行う場合には、2次注入の滑材量も加わる。
【0042】
<掘削土量率Vが100%以下の場合>
基本的には、掘削土量率Vが100%以下であれば、埋設管20と地盤Eとの間には隙間が広くなり過ぎてはいないので、広い隙間を埋めるための滑材Sの注入はしなくてもよい。但し、地盤Eからの摩擦抵抗を低減することなどを目的にして、一定量の滑材Sを注入することができる。前記した基礎注入量Qを注入することができる。
<推進工程の全体>
図4は、滑材注入の管理を、出発立坑Hから到達立坑(図示せず)までに埋設管20を埋設する推進工法全体に適用した結果を示す。
【0043】
グラフの横軸は、埋設管20列に順次追加される埋設管20の本数で、推進工程の進行を表している。
埋設管20の本数が増えるほど、必要とされる推進力が増える。推進力は、1回の推進段階における推進力の最大値を示している。
掘削土量率Vは、各推進段階によって上下に変動する。基本的には、掘削土量率Vが100%付近の一定幅に収まるように、各推進段階における推進力や、単位時間当たり推進距離lx、送排泥量q、qなどを調整している。
滑材注入率Rは、前記した滑材注入量Qを、掘削土量率Vに対応する%表示で表している。具体的には、R(%)=(4Q/πLD )×100となる。
【0044】
各回の滑材注入率Rは、前回の推進段階における掘削土量率Vで決まる。例えば、10本目の埋設管20の推進段階における滑材注入率Rは、9本目の埋設管20の推進段階における掘削土量率Vで決まる。
具体的には、前回の掘削土量率Vが100%以下の場合は、滑材注入率Rは0である。前回の掘削土量率Vが100%を超える場合は、滑材注入率RはV−100%となる。
滑材注入率Rのグラフは、掘削土量率Vのグラフを、埋設管20の1本分だけ横にずらした形になるとともに、掘削土量率Vが100%以下のところは滑材注入率Rが0の水平線になる。
【0045】
なお、基礎注入量Qを各回とも注入する場合は、滑材注入率Rが+値の回だけ、基礎注入量Qに滑材注入率Rに相当する分を加えた量の滑材を注入する。それ以外の回は、基礎注入量Qだけを注入することになる。
〔裏込め注入〕
推進工法においては、所定区間の全体に埋設管20が敷設されたあと、埋設管20と地盤Eとの間に存在する隙間にモルタルなどを充填する裏込め注入工程を行うことができる。この裏込め注入工程は、地盤Eに対する埋設管20の支持を良好にしたり、地盤Eからの水の浸出を防いだりするのに有効である。
【0046】
裏込め注入工程におけるモルタルなどの裏込め材の注入量を、前記した滑材注入量Qによって適切に管理することができる。
具体的には、各回の推進段階における滑材注入量Qを、推進工法の作業区間の全体、言い換えると敷設された埋設管の合計本数分について集計する。集計値ΣQに対応する容量を裏込め材の注入量とする。前記した基礎注入量Qも注入している場合は、裏込め材の注入量をΣQ+ΣQに設定することができる。
滑材注入量Qは、掘削土量率Vで表される埋設管20と地盤Eとの隙間の変動に対応しているので、滑材注入量Qによって決められた裏込め材の注入量も、埋設管20と地盤Eとの間に存在する実際の隙間の大きさに対応した適切な量になる。過剰の裏込め材を注入してしまって溢れ出したり、注入量が足りなくて裏込め材が充填されない隙間が残ってしまったりするような問題が解消できる。
【0047】
【発明の効果】
本発明にかかる泥水式推進工法では、前回の推進段階で求められた掘削土量率Vをもとに、次回の推進段階において埋設管と地盤との間に注入する滑材の注入量Qを決めることにより、埋設管と地盤との間に生じる隙間の変動に対応して滑材注入量Qを適切に設定することができる。
その結果、埋設管列の推進に伴う地盤からの抵抗は減少し、埋設管列を推進させるための推力が軽減できるとともに、地盤の崩落や空洞の発生が防止でき、埋設管列を強固に安定した状態で埋設することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を表す泥水推進工法の全体構成図
【図2】表示装置の画面を表す正面図
【図3】1回の推進段階における測定値および算出値の推移を示すグラフ図
【図4】推進作業の全体における測定値および算出値の推移を示すグラフ図
【符号の説明】
10 掘進機
12 掘削盤
14 駆動モータ
16 圧力室
20 埋設管
30 送泥管
32、42 流量計
40 排泥管
50 滑材注入管
60 元押しジャッキ
64 ストローク計
70 制御装置
72 情報線
E 地盤
H 立坑
S 滑材

Claims (5)

  1. 後方に埋設管が連結された掘進機で地盤を掘削しながら掘進機および埋設管を地盤内に推進させ、掘進機による地盤の掘削面に泥水を供給し、泥水とともに掘削土を排出する泥水式推進工法であって、
    前記掘進機および埋設管を連続して推進させる1回の推進段階毎に、下式(1)で掘削土量率Vを求める工程(a)と、
    前工程(a)で求められた掘削土量率Vが100%を超えたときに、次回の推進段階において、下式(2)で求められる量Qの滑材を、前記埋設管と地盤との間に注入する工程(b)と
    を含む泥水式推進工法。
    掘削土量率V:
    V(%)=〔4(Q−Q)/πLD 〕×100 …(1)
    V:掘削土量率(%)
    :排泥量(1回の推進段階の合計)
    :送泥量(1回の推進段階の合計)
    L:推進距離(1回の推進段階の合計)
    :掘削外径
    滑材注入量Q
    =(Q−Q)−πLD /4 …(2)
    :滑材注入量
    :排泥量(1回の推進段階の合計:前回)
    :送泥量(1回の推進段階の合計:前回)
    L:推進距離(1回の推進段階の合計:前回)
    :埋設管外径
  2. 前記推進段階の間、下式(3)で求められる経時掘削土量率Vxが、所定の範囲から外れないように、前記掘進機に加える推進力を制御する工程(c)をさらに含む
    請求項1に記載の泥水式推進工法。
    経時掘削土量率Vx:
    Vx(%)=〔4(q−q)/(π・lx・D )〕×100 …(3)
    Vx:経時掘削土量率(%)
    :単位時間当たり排泥流量
    :単位時間当たり送泥流量
    lx:単位時間当たり推進距離
    :掘削外径
  3. 前記経時掘削土量率Vxが、予め設定された上限臨界値Vmaxを超えたときに警告を発する工程(d)をさらに含む
    請求項1または2に記載の泥水式推進工法。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の泥水式推進工法に用いる装置であって、
    単位時間当たり排泥流量qを検出する排泥流量計と、
    単位時間当たり送泥流量qを検出する送泥流量計と、
    前記掘進機の単位時間当たり推進距離lxを検出する推進距離計と、
    前記滑材を前記埋設管と地盤との間に注入する滑材注入装置と、
    前記排泥流量計、送泥流量計および推進距離計の検出情報が入力され、入力情報を演算処理して掘削土量率Vおよび滑材注入量Qを算出し、前記滑材注入装置における滑材注入量Qを制御する制御装置と
    を備える泥水式推進工法用装置。
  5. 前記制御装置の入力情報および算出結果をリアルタイム表示する表示装置をさらに備える
    請求項4に記載の泥水式推進工法用装置。
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