JP2004346059A - 受容体作動薬 - Google Patents

受容体作動薬 Download PDF

Info

Publication number
JP2004346059A
JP2004346059A JP2004018643A JP2004018643A JP2004346059A JP 2004346059 A JP2004346059 A JP 2004346059A JP 2004018643 A JP2004018643 A JP 2004018643A JP 2004018643 A JP2004018643 A JP 2004018643A JP 2004346059 A JP2004346059 A JP 2004346059A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
optionally substituted
compound
ring
substituted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP2004018643A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumio Ito
文雄 伊藤
Kuniji Hinuma
州司 日沼
Naoyuki Kanzaki
直之 神崎
Takashi Miki
隆 三木
Yuji Kawamata
裕二 川俣
Satoru Oi
悟 大井
Taisuke Tawaraishi
泰輔 俵石
Yuji Ishichi
雄二 石地
Mariko Hirohashi
真理子 廣橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
Priority to JP2004018643A priority Critical patent/JP2004346059A/ja
Publication of JP2004346059A publication Critical patent/JP2004346059A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Abstract

【課題】各種疾患の治療に有用なTGR5受容体作動剤を提供する。
【解決手段】式
【化1】
Figure 2004346059

〔式中、環Aは置換されていてもよい芳香環を、環B‘は1個以上の置換基を有する5ないし8員環を示す。〕で表される縮合環化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグを含有してなるTGR5受容体作動剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、各種疾患の治療に有用なTGR5受容体作動剤に関する。また、本発明は、TGR5と縮合環骨格を有するTGR5アゴニストとを用いたTGR5のリガンド、アゴニストまたはアンタゴニストのスクリーニング方法に関する。
TGR5はGタンパク質共役型レセプタータンパク質であり、そのアゴニストまたはアンタゴニストは、中枢疾患、炎症性疾患などの治療に有用であると報告されている(特許文献1、2参照)。しかしながら、TGR5アゴニストまたはアンタゴニストとして有用な低分子合成化合物は報告されていない。
一方、縮合環化合物としては、以下の化合物が報告されている。
1)ソマトスタチン受容体作動作用を有する、式
Figure 2004346059
[式中、A環は置換基を有していてもよい芳香族炭化水素又は置換基を有していてもよい芳香族複素環;B環は置換基を有していてもよい芳香族炭化水素又は置換基を有していてもよい芳香族複素環;Zは置換基を有していてもよい環状基又は置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基;R1は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基;R2は置換されていてもよいアミノ基;Dは結合手又は置換基を有していてもよい2価の炭化水素基;Eは結合手、−CON(R)−、−N(R)CO−等 (Rは水素原子又は置換基を有していてもよい炭化水素基を示す);Gは結合手又は置換基を有していてもよい2価炭化水素基;Lは2価の基;B環はR2と結合して置換基を有していてもよい非芳香族縮合含窒素複素環を形成していてもよく;Xは2個の水素原子、あるいは酸素原子又は硫黄原子;Yは窒素原子、酸素原子、−N(R4)− (R4は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素又はアシル基を示す)又はS(O)n(nは0、1又は2を示す)を示す。]で表される化合物又はその塩(特許文献3参照)。
2)脳障害や記憶障害等の治療に有用な、式
Figure 2004346059
[式中、RはH等を;R1はHを;R2,R3およびR4は、互いに独立して、H、アルキル、または芳香部分が置換されていてもよいアラルキルを示すか;R1とR2とは一緒になって結合手を形成してもよく;R5およびR6は、互いに独立して、H、ハロゲン、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、低級アルキルまたは低級アルコキシを;nは1ないし3の整数を示す]で表される化合物又はその塩(特許文献4参照)。
3)酵素誘導活性を有する、式
Figure 2004346059
[式中、R1は水素、ハロゲン、トリフルオロメチルまたはニトロ基を;R2は水素原子またはC1−6アルキルを;R3は置換されていてもよい低級アルキル基等を;R4は水素、クロロカルボニルまたはカルバモイルを;Xは水素原子、ハロゲンまたはトリフルオロメチルを示す]で表される化合物又はその塩(特許文献5参照)。
4)コレシストキニン(CCK)アンタゴニストとして有用な、式
Figure 2004346059
[式中、R1はH,C1-5直鎖または分枝状アルキル等を;R2はH,低級アルキルまたは置換または無置換のフェニル等を;R3は-(CH2)n-R7 (nは0−4を、R7はαまたはβナフチル等を示す)等を;R9およびR10は、互いに独立して、H,OHまたはCH3を;R13はH,O,低級アルキル、アシルまたはシクロ低級アルキルを;pは0または1を;X1はH等を;X7はO,S等を;rは1または2を示す]で表される化合物又はその塩(特許文献6参照)。
5)下式化合物:
Figure 2004346059
(非特許文献1参照)
6)下式化合物:
Figure 2004346059
(非特許文献2参照)
7)下式化合物:
Figure 2004346059
(非特許文献3参照)
8)下式化合物:
Figure 2004346059
(非特許文献4参照)
9)タキキニン拮抗作用を有し、炎症もしくはアレルギー性疾患などに有用な、式
Figure 2004346059
[式中、M環は部分構造:−X=Y<として−N=C<,−CO−N<または−CS−N<を有する複素環を示し;RおよびRは、両者でA環を形成するか、同一または異なって、独立して、水素原子またはM環における置換基を;A環およびB環は、独立して、置換されていてもよい同素又は複素環を示し、少なくとも一方が置換されていてもよい複素環であり;C環は置換されていてもよい同素又は複素環を;Z環は置換されていてもよい環を;nは1−6の整数を示す]で表される化合物またはその塩(特許文献7、8参照)。
国際公開第WO01/77325号パンフレット 国際公開第WO02/84286号パンフレット 国際公開第WO98/47882号パンフレット 米国特許第4647560号明細書 米国特許第4329341号明細書 欧州特許出願公開第167919号明細書 欧州特許出願公開第733632号明細書 国際公開第WO99/47132号パンフレット Bioorg. Med. Chem. Lett., 6: 267-272 (1996) Bioorg. Med. Chem., 7: 2427-2436 (1999) Croatica Chem. Acta, 62: 245-265 (1989) Chem. Pharm. Bull., 21: 742-751 (1973)
本発明の目的は、各種疾患の治療に有用なTGR5受容体作動剤を提供することである。
また、本発明の別の目的は、従来よりもさらに効率的な、TGR5アゴニストまたはアンタゴニストのスクリーニング方法を提供することであり、当該方法を用いてTGR5が関与する各種疾患の予防・治療に有効な化合物を提供することである。
本発明者は、TGR5受容体作動剤として有用な化合物を求めて、鋭意研究した結果、式
Figure 2004346059
〔式中、環Aは置換されていてもよい芳香環を;環B'は1個以上の置換基を有する5ないし9員環を示す。〕で表される縮合環化合物またはその塩[以下、化合物(I)と略記することがある]が優れたTGR5受容体作動作用を有することを初めて見出し、本発明を完成するに至った。
さらに、本発明者らは、上記縮合環化合物を生理的(天然)リガンドの代わりに用いることにより、簡単に、かつ効率良くTGR5に対するリガンド、アゴニストまたはアンタゴニストをスクリーニングできることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)化合物(I)またはそのプロドラッグを含有してなるTGR5受容体作動剤;
(2)化合物(I)が環状基を有する置換基を2個以上有する前記(1)記載の剤;
(3)化合物(I)が式
Figure 2004346059
〔式中、環Aは置換されていてもよい芳香環を;環Bは3個以上の置換基を有する6ないし8員環を;Yは−C(R)=、−CH(R)−、−N(R)−または−N=を;Rは水素原子または置換基を示す。〕で表される化合物である前記(1)記載の剤;
(4)環B'が1個以上の置換基を有する5ないし8員環である前記(1)記載の剤;
(5)化合物(I)が式
Figure 2004346059
〔式中、環Aaは置換されていてもよいベンゼン環を;Xは=N−、−NR− (Rは水素原子または置換基を示す)、−O−または−S(O)n− (nは0、1または2を示す);・・・は存在しないか単結合を;R1aおよびRは、互いに独立して、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を;Rは置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を示す。〕で表される化合物である前記(1)記載の剤;
(6)化合物(I)が式
Figure 2004346059
〔式中、環Aaは置換されていてもよいベンゼン環を、Xaは−O−、−S(O)n− (nは0、1または2を示す)または−NR− (Rは水素原子または置換基を示す)を;R1bおよびR3aは、互いに独立して、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいアラルキル基または置換されていてもよい複素環基を;Rは水素原子または置換されていてもよいC1-6アルキル基を;Rは水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいヒドロキシ基または置換されていてもよいスルホニル基を示すか、RとRとは互いに結合して、隣接する窒素原子とともに置換されていてもよい含窒素複素環を形成していてもよい。〕で表される化合物である前記(5)記載の剤;
(7)R3aが置換されていてもよいフェニル基である前記(6)記載の剤;
(8)R3aがメタ位に置換基を有するフェニル基である前記(7)記載の剤;
(9)置換基がアシルアミノメチル基である前記(8)記載の剤;
(10)Xaが−O−または−NR− (Rは水素原子または置換基を示す)である前記(6)記載の剤;
(11)R1bが置換されていてもよいC1-6アルキル基である前記(6)記載の剤;
(12)Rが置換されていてもよいベンジル基である前記(6)記載の剤;
(13)環Aaがハロゲン原子で置換されていてもよいベンゼン環、
Xaが−O−または−S−、
1bが置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換されていてもよいアラルキル基、
3aが1)置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいヒドロキシ基または置換されていてもよい複素環基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、2)置換されていてもよいアミノ基、3)置換されていてもよい複素環基および4)アシル基から選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基、
が水素原子、かつ
が置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいシクロアルキル基または置換されていてもよい複素環基である前記(6)記載の剤;
(14)TGR5が関与する生理機能の調節剤またはTGR5が関与する病態または疾患の予防・治療剤である前記(1)記載の剤;
(15)サイトカイン産生抑制剤である前記(1)記載の剤;
(16)GLP−1分泌促進剤またはインスリン分泌促進剤である前記(1)記載の剤;
(17)食欲抑制剤、膵臓の再生剤、膵β細胞分化促進剤、膵β細胞増殖促進剤またはインスリン抵抗性改善剤である前記(1)記載の剤;
(18)心不全、心筋梗塞、急性腎不全、狭心症、不整脈、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患、動脈硬化症、慢性関節リウマチ、糖尿病、肥満、インスリン分泌不全、膵疲弊、胃潰瘍、潰瘍性大腸炎、アレルギー、変形性関節症、エリテマトーデス、移植医療後の過剰免疫反応または感染症の予防・治療剤または免疫抑制剤である前記(1)記載の剤;
(19)哺乳動物に対して、化合物(I)またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする、TGR5受容体の作動方法;
(20)TGR5受容体作動剤の製造のための化合物(I)またはそのプロドラッグの使用;
(21)TGR5受容体タンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩および化合物(I)またはそのプロドラッグを用いることを特徴とする、TGR5受容体に対するリガンド、アゴニストまたはアンタゴニストのスクリーニング方法;
(22)TGR5受容体タンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩と、化合物(I)またはそのプロドラッグとを含有することを特徴とするTGR5受容体に対するリガンド、アゴニストまたはアンタゴニストのスクリーニング用キット;
(23)式
Figure 2004346059
〔式中、環Abは置換されていてもよい芳香環を;Xbは二価の炭化水素基、−CO−または−SO−を;Ybは結合手、二価の炭化水素基、−O−、−NRb5− (Rb5は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を示す)または−S(O)nb− (nbは0、1または2を示す)を;Lbは置換されていてもよい環状基を;Rb、Rb3およびRb4は、互いに独立して、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を示すか、Rb3およびRb4は一緒になってオキソ基を形成し;Rbは置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を示す。ただし、Rbは3−インドリルメチル基または1−メチル−3−インドリルメチル基でない。〕で表される化合物またはその塩[以下、化合物(IB)と略記することがある];
(24)Rb
Figure 2004346059
〔式中、Rb6は水素原子または置換されていてもよいC1-6アルキル基を;Rb7は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいヒドロキシ基または置換されていてもよいスルホニル基を示すか、Rb6とRb7とは互いに結合して、隣接する窒素原子とともに置換されていてもよい含窒素複素環を形成する。〕である前記(23)記載の化合物;
(25)環Abで示される芳香環がベンゼン環である前記(23)記載の化合物;
(26)RbおよびRb4が共に水素原子である前記(23)記載の化合物;
(27)XbがC1-6アルキレン基または−CO−である前記(23)記載の化合物;
(28)Ybが結合手である前記(23)記載の化合物;
(29)Rbが置換されていてもよいC1-6アルキル基である前記(23)記載の化合物;
(30)Lbで示される環状基が複素環基である前記(23)記載の化合物;
(31)複素環基がピリジル基である前記(30)記載の化合物;
(32)ピリジル基が4−ピリジル基である前記(31)記載の化合物;
(33)Rb7が置換されていてもよいベンジル基である前記(24)記載の化合物;
(34)前記(23)記載の化合物のプロドラッグ;
(35)前記(23)記載の化合物またはそのプロドラッグを含有してなる医薬;
(36)化合物(I)が式
Figure 2004346059
〔式中、環Acは置換されていてもよい芳香環を;環Bcは−Lc−Rc以外にさらに置換基を有していてもよい含窒素6ないし9員環を;Xcは置換されていてもよいメチレン基を;Arは置換されていてもよい芳香族基を;Rcは置換されていてもよい環状基を;Lcは置換されていてもよいC1−3アルキレン基、−CONH−、−SONH−または−SO−を示す。〕で表される化合物である前記(1)記載の剤;
(37)式
Figure 2004346059
〔式中、環Acは置換されていてもよい芳香環を;環Bcは−Lc−Rc以外にさらに置換基を有していてもよい含窒素6ないし9員環を;Xcは置換されていてもよいメチレン基を;Arは置換されていてもよい芳香族基を;Rcは置換されていてもよい環状基を;Lcは置換されていてもよいC1−3アルキレン基、−CONH−、−SONH−または−SO−を示す。ただし、Xcはオキソ基で置換されたメチレン基でない。〕で表される化合物またはその塩[以下、化合物(IC)と略記することがある];
(38)環Bcが−Lc−Rc以外にさらに置換基を有していてもよい含窒素6ないし8員環であり、Arが置換されていてもよいC6−14アリール基である前記(37)記載の化合物;
(39)環Acで示される芳香環がピリジン環である前記(37)記載の化合物;
(40)式
Figure 2004346059
〔式中、環Acは置換されていてもよいピリジン環を、その他の記号は前記(37)と同意義を示す〕で表される前記(37)記載の化合物;
(41)環Bcが
Figure 2004346059
である前記(37)記載の化合物;
(42)Xcがメチレン基である前記(37)記載の化合物;
(43)Rcで示される環状基がフェニル基である前記(37)記載の化合物;
(44)Rcが3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基である前記(37)記載の化合物;
(45)Lcがオキソ基で置換されていてもよいC1−3アルキレン基または−SO−である前記(37)記載の化合物;
(46)Arが置換されていてもよいフェニル基である前記(37)記載の化合物;
(47)前記(37)記載の化合物のプロドラッグ;
(48)前記(37)記載の化合物またはそのプロドラッグを含有してなる医薬;
(49)式
Figure 2004346059
〔式中、環Aaおよび環Dは、互いに独立して、置換されていてもよいベンゼン環を;R1bは水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいアラルキル基または置換されていてもよい複素環基を;Lは−CHNHCOR7、−OCHCONR89または−CH−Het (R7は水素原子、C1−3アルキル基またはC1−3アルコキシ基を;R8は水素原子または置換されていてもよいC1-6アルキル基を;R9は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を;Hetは含窒素芳香族複素環基を示す)を;ZおよびZの少なくとも一方は−NR4a− (R4aは水素原子または置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す)を、他方は、結合手または−NR4a−(R4aは前記と同意義を示す)を;R5aは水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を示すか、Zが−NR4a− (R4aは前記と同意義を示す)である場合には、R5aとR4aとは互いに結合して、隣接する窒素原子とともに置換されていてもよい含窒素複素環を形成していてもよい。〕で表される化合物またはその塩(ただし、3,5-トランス-N-(2-フルオロベンジル)-5-(3-アセチルアミノメチルフェニル)-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンズオキサゼピン-3-アセトアミド;
3,5-トランス-N-(2-フルオロベンジル)-7-クロロ-5-(3-メトキシカルボニルアミノメチルフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンズオキサゼピン-3-アセトアミド;および
3,5-トランス-N-(2-フルオロベンジル)-5-(3-アセチルアミノメチルフェニル)-1-(4-ビフェニルメチル)-7-クロロ-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンズオキサゼピン-3-アセトアミドを除く)[以下、化合物(IA)と略記することがある];
(50)Lが環Dのメタ位に置換している前記(49)記載の化合物;
(51)Lが−CHNHCOR7 (R7は水素原子、C1−3アルキル基またはC1−3アルコキシ基を示す)である前記(49)記載の化合物;
(52)R7がメチル基またはメトキシ基である前記(51)記載の化合物;
(53)ZおよびZの一方が−NH−であり、他方が結合手である前記(49)記載の化合物;
(54)R1bが置換されていてもよいC1−6アルキル基である前記(49)記載の化合物;
(55)R5aが置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいC7−14アラルキル基、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル−C1−6アルキル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル基または置換されていてもよい複素環基である前記(49)記載の化合物;
(56)R5aが置換されていてもよい複素環基で置換されたC1-6アルキル基、置換されていてもよいC7−14アラルキル基または置換されていてもよいC3−10シクロアルキル−C1−6アルキル基である前記(49)記載の化合物;
(57)前記(49)記載の化合物のプロドラッグ;
(58)前記(49)記載の化合物またはそのプロドラッグを含有してなる医薬;等に関する。
本発明のTGR5受容体作動剤は、優れたTGR5受容体作動作用を有するため、各種疾患の治療に有用である。
また、本発明化合物とTGR5とを用いることにより、TGR5リガンド、アゴニストまたはアンタゴニストを効率良くスクリーニングすることができる。
以下、各置換基の定義について詳述する。
環Aで示される芳香環としては、例えば芳香族炭化水素および芳香族複素環が挙げられる。
該「芳香族炭化水素」としては、例えばC6−14芳香族炭化水素(例、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン)が挙げられる。なかでもベンゼンが好ましい。
該「芳香族複素環」としては、例えば環構成原子として、炭素原子以外に窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を有する5ないし6員の単環式芳香族複素環および該単環式芳香族複素環とベンゼン環との縮合環などが挙げられる。「芳香族複素環」の具体例としては、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,3−チアジアゾール、1,2,3−トリアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、1,2,4−トリアジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾ[b]チオフェン、インドール、イソインドール、1H−インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾオキサゾール、1,2−ベンゾイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、1,2−ベンゾイソチアゾール、1H−ベンゾトリアゾール、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キナゾリン、キノキサリン、フタラジン、ナフチリジンなどが挙げられる。
環Aで示される芳香環は、好ましくは単環式芳香環、さらに好ましくはベンゼン環またはピリジン環、特に好ましくはベンゼン環である。
環Aで示される芳香環は、置換可能な位置に1ないし4個の置換基を有していてもよく、このような置換基としては、例えばハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、アミノ−C1−6アルキル基(例、アミノメチル)、C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ−C1−6アルキル基(例、t−ブトキシカルボニルアミノメチル)、C2−6アルケニル基(例、ビニル、プロペニル)、C2−6アルキニル基(例、エチニル、プロパルギル)、C3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル)、複素環基(例、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、フラザニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、トリアジニル、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、チオラニル、1,3−ジオキソラニル、1,3−ジオキサニル、1,4−ジオキサニル、1,3−ジチアニル、1,4−ジチアニル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル等の単環式複素環基;ベンゾフリル、イソベンゾフリル、ベンゾ[b]チエニル、インドリル、イソインドリル、1H−インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、1,2−ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、1,2−ベンゾイソチアゾリル、1H−ベンゾトリアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プリニル、プテリジニル、カルバゾリル、α−カルボリニル、β−カルボリニル、γ−カルボリニル、アクリジニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、フェノキサチイニル、チアントレニル、フェナトリジニル、フェナトロリニル、インドリジニル、ピロロ[1,2−b]ピリダジニル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジル、イミダゾ[1,2−a]ピリジル、イミダゾ[1,5−a]ピリジル、イミダゾ[1,2−a]ピリダジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリミジニル、1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジル、1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジニル、イソクロマニル、クロマニル、インドリニル、イソインドリニル等の2又は3環式縮合複素環基またはその還元体)、C7−14アラルキル基(例、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル)、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基、C6−14アリールオキシ基(例、フェノキシ)、複素環オキシ基(例、ピリジルオキシ)、C7−14アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ、フェニルプロピルオキシ)、ホルミルオキシ基、C1−6アルキル−カルボニルオキシ基(例、アセチルオキシ)、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオ基、C1−6アルキルスルフィニル基(例、メチルスルフィニル)、ヒドロキシ基、メルカプト基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、ホルミル基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル、プロピオニル、トリフルオロアセチル)、C6−14アリール−カルボニル基(例、ベンゾイル)、複素環−カルボニル基(例、ニコチノイル、イソニコチノイル、ピロリジノカルボニル、ピペリジノカルボニル、モルホリノカルボニル、ピペラジノカルボニル)、C1−6アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル)、C6−14アリールオキシ−カルボニル基(例、フェノキシカルボニル)、アミノ基、モノ−又はジ−C1−6アルキルアミノ基(例、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ)、ホルミルアミノ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル−カルボニルアミノ基(例、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノ、トリフルオロアセチルアミノ)、C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ基(例、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、プロポキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ)、ウレイド基、モノ−又はジ−あるいはトリ−C1−6アルキル−ウレイド基(例、1−メチルウレイド、3−メチルウレイド、3,3−ジメチルウレイド、1,3−ジメチルウレイド、1,3,3−トリメチルウレイド)、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル−スルホニルアミノ基(例、メチルスルホニルアミノ、トリフルオロメタンスルホニルアミノ)、カルバモイル基、モノ−又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基(例、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル)、スルホ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、sec−プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、t−ブチルスルホニル、トリフルオロメタンスルホニル)、C6−14アリールスルホニル基(例、フェニルスルホニル、ナフチルスルホニル)、複素環−スルホニル基(例、ピリジルスルホニル、チエニルスルホニル、ピロリジノスルホニル、ピペリジノスルホニル、モルホリノスルホニル、ピペラジノスルホニル)、スルファモイル基、モノ−又はジ−C1−6アルキル−スルファモイル基(例、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル)、C6−14アリール−カルボニル−C1−6アルコキシ基(例、ベンゾイルメチルオキシ)、ヒドロキシ−C1−6アルコキシ基(例、ヒドロキシエチルオキシ)、C1−6アルコキシ−カルボニル−C1−6アルコキシ基(例、メトキシカルボニルメチルオキシ)、C3−14シクロアルキル−C1−6アルコキシ基(例、シクロヘキシルメチルオキシ)、複素環−C1−6アルコキシ基(例、イミダゾール−1−イルプロピルオキシ)、C7−14アラルキルオキシ−カルボニル−C1−6アルコキシ基(例、ベンジルオキシカルボニルメチルオキシ)、ヒドロキシフェニル−C1−6アルコキシ基(例、〔3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピル〕オキシ)、C7−14アラルキルオキシ−カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル)、モノ又はジ−C1−6アルキルアミノ−C1−6アルコキシ(例、メチルアミノエトキシ、エチルアミノエトキシ、ジメチルアミノエトキシ)、モノ又はジ−C1−6アルキルアミノ−カルボニルオキシ(例、メチルアミノカルボニルオキシ、エチルアミノカルボニルオキシ、ジメチルアミノカルボニルオキシ)、置換されていてもよいC6−14アリール基等が挙げられる。
前記「ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基」としては、例えば、1ないし5個、好ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を有していてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル)が挙げられる。具体例としては、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イソプロピル、ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5−トリフルオロペンチル、ヘキシル、6,6,6−トリフルオロヘキシルなどが挙げられる。
前記「ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基」としては、例えば、1ないし5個、好ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を有していてもよいC1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ)などが挙げられる。具体例としては、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどが挙げられる。
前記「ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオ基」としては、例えば、1ないし5個、好ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を有していてもよいC1−6アルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ)などが挙げられる。具体例としては、メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4−トリフルオロブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオなどが挙げられる。
前記「置換されていてもよいC6−14アリール基」における「C6−14アリール基」としては、例えばフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニル等が挙げられる。該「C6−14アリール基」は、置換可能な位置に1ないし4個の置換基を有していてもよく、このような置換基としては、例えばハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ基、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基でモノ−またはジ−置換されていてもよいアミノ基(例、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ)、ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ)などが挙げられる。
環Aは、好ましくは置換されていてもよいベンゼン環、さらに好ましくはハロゲン原子(好ましくは塩素原子)で置換されていてもよいベンゼン環である。
また、環Aとしては、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基および置換されていてもよい芳香族基から選ばれる置換基で置換されていてもよいピリジン環なども好ましい。ここで、「置換されていてもよい芳香族基」としては、前記した「置換されていてもよいC6−14アリール基」および「複素環基(ただし、芳香族のもの)」が挙げられる。「置換されていてもよい芳香族基」は、好ましくは「置換されていてもよいC6−14アリール基」、さらに好ましくは1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基などである。
環B'で示される「5ないし9員環」としては、例えばベンゼン環、C5−9非芳香族環状炭化水素、5ないし9員芳香族複素環、5ないし9員非芳香族複素環などが挙げられる。
ここで、C5−9非芳香族環状炭化水素としては、例えばC5−9シクロアルカン、C5−9シクロアルケン、C5−9シクロアルカジエンなどが挙げられる。
C5−9シクロアルカンの具体例としては、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナンなどが挙げられる。
C5−9シクロアルケンの具体例としては、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロノネンなどが挙げられる。
C5−9シクロアルカジエンの具体例としては、シクロペンタ−1,3−ジエン、シクロヘキサ−1,3−ジエン、シクロヘキサ−1,4−ジエン、シクロヘプタ−1,3−ジエン、シクロヘプタ−1,4−ジエン、シクロオクタ−1,3−ジエン、シクロオクタ−1,4−ジエン、シクロオクタ−1,5−ジエンなどが挙げられる。
5ないし9員芳香族複素環としては、例えば環構成原子として、炭素原子以外に窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を有する5ないし9員の芳香族複素環が挙げられる。該5ないし9員芳香族複素環の具体例としては、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、アゼピン、ジアゼピン、オキサゼピン、チアゼピン、アゾシン、ジアゾシン、オキサゾシン、チアゾシン、アゾニン、ジアゾニン、オキサゾニン、チアゾニンなどが挙げられる。
5ないし9員非芳香族複素環としては、例えば環構成原子として、炭素原子以外に窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を有する5ないし9員の非芳香族複素環が挙げられる。該5ないし9員非芳香族複素環の具体例としては、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、ピロリジン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、ピペリジン、ジヒドロピリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、2,3−デヒドロモルホリン、2,3−デヒドロチオモルホリン、テトラヒドロピリミジン、テトラヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、ジヒドロ[1,4]オキサゼピン、2,3,4,7−テトラヒドロ[1,4]オキサゼピン、4,5,6,7−テトラヒドロ[1,4]オキサゼピン、ジヒドロ[1,4]チアゼピン、2,3,4,7−テトラヒドロ[1,4]チアゼピン、4,5,6,7−テトラヒドロ[1,4]チアゼピン、テトラヒドロアゾシン、ヘキサヒドロアゾシン、テトラヒドロジアゾシン、ヘキサヒドロジアゾシン、テトラヒドロオキサゾシン、テトラヒドロチアゾシン、テトラヒドロアゾニン、ヘキサヒドロアゾニン、テトラヒドロジアゾニン、ヘキサヒドロジアゾニン、テトラヒドロオキサゾニン、ペンタヒドロオキサゾニン、テトラヒドロチアゾニン、ペンタヒドロチアゾニンなどが挙げられる。
「5ないし9員環」は、好ましくは5ないし8員環であり、さらに好ましくは5ないし8員非芳香族複素環である。なかでも、環構成原子として1個以上の窒素原子を含む、5ないし8員含窒素非芳香族複素環が好ましい。
「5ないし9員環」の好適な具体例としては、以下の環が挙げられる。
Figure 2004346059
Figure 2004346059
環B'で示される「5ないし9員環」は、置換可能な位置に1個以上(好ましくは1ないし5個)の置換基を有していてもよく、このような置換基としては、例えばニトロ基、オキソ基、チオキソ基、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ヒドロキシ基、メルカプト基、シアノ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基、C6−14アリールオキシ基(例、フェノキシ)、C7−14アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ、フェニルプロピルオキシ)、ホルミルオキシ基、C1−6アルキル−カルボニルオキシ基(例、アセチルオキシ)、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオ基、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよい炭化水素基、カルボキシル基、ホルミル基、C1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル、プロピオニル)、置換されていてもよいC6−14アリール−カルボニル基(例、ベンゾイル)、置換されていてもよい複素環−カルボニル基(例、ニコチノイル、イソニコチノイル、ピロリジノカルボニル、ピペリジノカルボニル、モルホリノカルボニル、ピペラジノカルボニル)、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル−カルボニル基(例、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル)、C7−14アラルキル−カルボニル基(例、ベンジルカルボニル)、C1−6アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル)、C6−14アリールオキシ−カルボニル基(例、フェノキシカルボニル)、C7−14アラルキルオキシ−カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル)、アミノ基、モノ−又はジ−C1−6アルキルアミノ基(例、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ)、ホルミルアミノ基、C1−6アルキル−カルボニルアミノ基(例、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノ)、カルバモイル基、モノ−又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基(例、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル)、置換されていてもよいC6−14アリール−カルバモイル基(例、フェニルカルバモイル、ナフチルカルバモイル)、置換されていてもよい複素環−カルバモイル基(例、ピリジルカルバモイル、チエニルカルバモイル、ピロリジノカルバモイル、ピペリジノカルバモイル、モルホリノカルバモイル、ピペラジノカルバモイル)、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル−カルバモイル基(例、シクロプロピルカルバモイル、シクロブチルカルバモイル、シクロペンチルカルバモイル、シクロヘキシルカルバモイル)、C7−14アラルキル−カルバモイル基(例、ベンジルカルバモイル)、スルホ基、C1−6アルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、sec−プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、t−ブチルスルホニル)、置換されていてもよいC6−14アリールスルホニル基(例、フェニルスルホニル、ナフチルスルホニル)、置換されていてもよい複素環−スルホニル基(例、ピリジルスルホニル、チエニルスルホニル、ピロリジノスルホニル、ピペリジノスルホニル、モルホリノスルホニル、ピペラジノスルホニル)、置換されていてもよいC3−8シクロアルキルスルホニル基(例、シクロプロピルスルホニル、シクロブチルスルホニル、シクロペンチルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル)、C7−14アラルキルスルホニル基(例、ベンジルスルホニル)、スルファモイル基、モノ−又はジ−C1−6アルキル−スルファモイル基(例、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル)、置換されていてもよいC6−14アリールスルファモイル基(例、フェニルスルファモイル、ナフチルスルファモイル)、置換されていてもよい複素環−スルファモイル基(例、ピリジルスルファモイル、チエニルスルファモイル、ピロリジノスルファモイル、ピペリジノスルファモイル、モルホリノスルファモイル、ピペラジノスルファモイル)、置換されていてもよいC3−8シクロアルキルスルファモイル基(例、シクロプロピルスルファモイル、シクロブチルスルファモイル、シクロペンチルスルファモイル、シクロヘキシルスルファモイル)、C7−14アラルキルスルファモイル基(例、ベンジルスルファモイル)等が挙げられる。
上記「ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基」および「ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオ基」としては、環Aにおける置換基として例示したものが用いられる。
上記「置換されていてもよい複素環基」における「複素環基」としては、例えば環構成原子として、炭素原子以外に窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を有する5又は6員の単環式複素環基(例、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、フラザニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、チオラニル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、ジオキソラニル)、2又は3環式縮合複素環基(例、ベンゾフリル、イソベンゾフリル、ベンゾ[b]チエニル、インドリル、イソインドリル、1H−インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、1,2−ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、1,2−ベンゾイソチアゾリル、1H−ベンゾトリアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プリニル、プテリジニル、カルバゾリル、α−カルボリニル、β−カルボリニル、γ−カルボリニル、アクリジニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、フェノキサチイニル、チアントレニル、フェナトリジニル、フェナトロリニル、インドリジニル、ピロロ[1,2−b]ピリダジニル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジル、イミダゾ[1,2−a]ピリジル、イミダゾ[1,5−a]ピリジル、イミダゾ[1,2−a]ピリダジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリミジニル、1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジル、1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジニル、イソクロマニル、クロマニル、インドリニル、イソインドリニル、ベンゾジオキソリル)等が挙げられる。
該「複素環基」は、置換可能な位置に1ないし5個の置換基を有していてもよく、このような置換基としては、環Aにおける置換基として例示したものが用いられる。
上記「置換されていてもよい炭化水素基」における炭化水素基としては、例えば脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、アリール基、アラルキル基、およびこれらの基を組み合わせて得られる基が挙げられる。
ここで、「脂肪族炭化水素基」は、好ましくはC1−10脂肪族炭化水素基(例、C1−10アルキル基、C2−10アルケニル基、C2−10アルキニル基)等である。
「C1−10アルキル基」としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−メチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルプロピル、2−エチルブチル、ヘプチル等が挙げられる。
「C2−10アルケニル基」としては、例えばビニル、アリル、イソプロペニル、2−メチルアリル、1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、2−メチル−1−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル等が挙げられる。
「C2−10アルキニル基」としては、例えばエチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル等が挙げられる。
「脂環式炭化水素基」は、好ましくはC3−10脂環式炭化水素基(例、C3−10シクロアルキル基、C3−10シクロアルケニル基、C5−10シクロアルカジエニル基)等である。
「C3−10シクロアルキル基」としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル等が挙げられる。
「C3−10シクロアルケニル基」としては、例えば1−シクロブテン−1−イル、1−シクロペンテン−1−イル、2−シクロペンテン−1−イル、3−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イル等が挙げられる。
「C5−10シクロアルカジエニル基」としては、例えば2,4−シクロペンタジエン−1−イル、2,5−シクロヘキサジエン−1−イル等が挙げられる。
「アリール基」としては、例えばC6−14アリール基(例、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニル、インデニル)等が挙げられる。該アリール基は、部分的に飽和されていてもよく、部分的に飽和されたアリール基としては、例えばインダニル、ジヒドロナフチル、テトラヒドロナフチル等が挙げられる。
「アラルキル基」としては、例えばC7−14アラルキル基(例、ベンジル、1−フェネチル、2−フェネチル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、2−ナフチルメチル、ベンズヒドリル)、トリチル基等が挙げられる。
また、炭化水素基としては、C1−6アルキル−C6−14アリール基(例、メチルフェニル、エチルフェニル)、C1−6アルキル−C3−10シクロアルキル基(例、メチルシクロヘキシル、エチルシクロヘキシル)、C1−6アルキル−C7−14アラルキル基(例、メチルベンジル、エチルベンジル)、C1−6アルキリデン基(例、メチリデン、エチリデン、プロピリデン)、C3−10シクロアルキル−C1−6アルキル基(例、シクロプロピルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチル、シクロヘプチルメチル)なども挙げられる。
上記「炭化水素基」は、置換可能な位置に1ないし5個(好ましくは、1ないし3個)の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えばハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ基、オキソ基、置換されていてもよい複素環基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいヒドロキシ基、アシル基、置換されていてもよいカルバモイル基等が挙げられる。
ここで、「置換されていてもよい複素環基」としては、環B'における置換基として例示したものが用いられる。該「置換されていてもよい複素環基」は、好ましくは、含窒素芳香族複素環基(例、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、フラザニル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル)である。
「ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオ基」としては、環Aにおける置換基として例示したものが用いられる。
「置換されていてもよいアミノ基」における置換基としては、例えば1ないし5個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)でそれぞれ置換されていてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル)、C6−14アリール基(例、フェニル)またはC7−14アラルキル基(例、ベンジル);アシル基などが挙げられる。該置換基の数は、1または2個である。
該アシル基としては、ホルミル基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル、プロピオニル、ブチリル、t−ブチルカルボニル、トリフルオロアセチル)、C6−14アリール−カルボニル基(例、ベンゾイル)、複素環−カルボニル基(例、ニコチノイル、イソニコチノイル、ピロリジノカルボニル、ピペリジノカルボニル、モルホリノカルボニル、ピペラジノカルボニル)、C7−14アラルキル−カルボニル基(例、ベンジルカルボニル)、C1−6アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、sec−プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル)、C7−14アラルキルオキシ−カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル)、C6−14アリールオキシ−カルボニル基(例、フェノキシカルボニル)、C1−6アルキルチオ−カルボニル基(例、メチルチオカルボニル、エチルチオカルボニル)、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、sec−プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、t−ブチルスルホニル、トリフルオロメタンスルホニル)、C6−10アリールスルホニル基(例、フェニルスルホニル、トルエンスルホニル)、複素環−スルホニル基(例、ピリジルスルホニル、チエニルスルホニル、ピロリジノスルホニル、ピペリジノスルホニル、モルホリノスルホニル、ピペラジノスルホニル)、スルファモイル基、モノ−又はジ−C1−6アルキル−スルファモイル基(例、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル)、カルバモイル基、モノ−又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基(例、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル)、モノ−又はジ−(複素環基(好ましくはイミダゾリル)−C1−6アルキル)−カルバモイル基(例、イミダゾリルプロピルカルバモイル)、モノ−又はジ−C7−14アラルキル−カルバモイル基(例、ベンジルカルバモイル、フェネチルカルバモイル)、モノ−又はジ−C6−14アリール−カルバモイル基(例、フェニルカルバモイル、ナフチルカルバモイル)、モノ−又はジ−複素環基−カルバモイル基(例、ピリジルカルバモイル、チアゾリルカルバモイル)、カルバゾイル基等が挙げられる。これらアシル基は、置換可能な位置に、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、C1−6アルキル基でモノ−またはジ−置換されていてもよいアミノ基(例、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ)、ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ)などから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい。
上記「置換されていてもよいヒドロキシ基」における置換基としては、例えば(i)置換されていてもよいC1−6アルキル基、(ii)置換されていてもよいC6−10アリール基、(iii)置換されていてもよいC7−14アラルキル基及び(iv)アシル基等が挙げられる。
ここで、「置換されていてもよいC1−6アルキル基」における「C1−6アルキル基」としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル等が挙げられる。
該「C1−6アルキル基」は、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えばハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ)、ホルミル基、C1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル、プロピオニル、ブチリル)、カルボキシル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、sec−プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル)、アミノ基、モノ−又はジ−C1−6アルキルアミノ基(例、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ)、5ないし6員含窒素複素環基(例、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル)、カルバモイル基、モノ−又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基(例、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル)、モノ−又はジ−(複素環基(好ましくはイミダゾリル)−C1−6アルキル)−カルバモイル基(例、イミダゾリルプロピルカルバモイル)、モノ−又はジ−C7−14アラルキル−カルバモイル基(例、ベンジルカルバモイル、フェネチルカルバモイル)、C6−14アリールオキシ基(例、フェノキシ)、モノ−又はジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ基(例、N−メチルカルバモイルオキシ、N−エチルカルバモイルオキシ、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ)、ホルミルアミノ基、C1−6アルキル−カルボニルアミノ基(例、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノ)、ホルミルオキシ基、C1−6アルキル−カルボニルオキシ基(例、アセトキシ)、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、t−ブチルスルホニル、トリフルオロメタンスルホニル)等が挙げられる。
「置換されていてもよいC6−10アリール基」における「C6−10アリール基」としては、例えばフェニル、ナフチル等が挙げられる。
「置換されていてもよいC7−14アラルキル基」における「C7−14アラルキル基」としては、例えばベンジル、フェネチル等が挙げられる。
上記「C6−10アリール基」および「C7−14アラルキル基」は、それぞれ置換可能な位置に1ないし5個の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えば前記「置換されていてもよいC1−6アルキル基」において例示した置換基、1ないし5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、トリフルオロメチル)等が挙げられる。
「アシル基」としては、前記「置換されていてもよいアミノ基」における置換基として例示したものが用いられる。
上記「炭化水素基」における置換基として例示した「アシル基」としては、ホルミル基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル、プロピオニル、ブチリル、t−ブチルカルボニル、トリフルオロアセチル)、C6−14アリール−カルボニル基(例、ベンゾイル)、複素環−カルボニル基(例、ニコチノイル、イソニコチノイル、ピロリジノカルボニル、ピペリジノカルボニル、モルホリノカルボニル、ピペラジノカルボニル)、C1−6アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、sec−プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル)、C7−14アラルキルオキシ−カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル)、C6−14アリールオキシ−カルボニル基(例、フェノキシカルボニル)、C1−6アルキルチオ−カルボニル基(例、メチルチオカルボニル、エチルチオカルボニル)、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、sec−プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、t−ブチルスルホニル、トリフルオロメタンスルホニル)、C6−10アリールスルホニル基(例、フェニルスルホニル、トルエンスルホニル)、複素環−スルホニル基(例、ピリジルスルホニル、チエニルスルホニル、ピロリジノスルホニル、ピペリジノスルホニル、モルホリノスルホニル、ピペラジノスルホニル)などが挙げられる。
上記「炭化水素基」における置換基として例示した「置換されていてもよいカルバモイル基」としては、−CON(R4)(R5) [Rは水素原子または置換されていてもよいC1-6アルキル基を、Rは水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいヒドロキシ基または置換されていてもよいスルホニル基を示すか、RとRとは互いに結合して、隣接する窒素原子とともに置換されていてもよい含窒素複素環を形成していてもよい。]などが挙げられる。
ここで、Rで示される「置換されていてもよいC1-6アルキル基」としては、前記「置換されていてもよいヒドロキシ基」における置換基として例示した「置換されていてもよいC1−6アルキル基」が用いられる。なかでもC1−6アルキル基が好ましい。
で示される「置換されていてもよい炭化水素基」における「炭化水素基」としては、環B'の置換基である「置換されていてもよい炭化水素基」における「炭化水素基」と同様のものが用いられる。
該「炭化水素基」は、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、前記「置換されていてもよいC1−6アルキル基」における置換基として例示したものが用いられる。
で示される「置換されていてもよい複素環基」、「置換されていてもよいアミノ基」および「置換されていてもよいヒドロキシ基」としては、環B'の置換基である「置換されていてもよい炭化水素基」における置換基として例示したものがそれぞれ用いられる。
で示される「置換されていてもよいスルホニル基」としては、例えば置換されていてもよいC6−10アリールスルホニル(例、フェニルスルホニル、トルエンスルホニル)、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、sec−プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、t−ブチルスルホニル、トリフルオロメタンスルホニル)などが挙げられる。
ここで、「置換されていてもよいC6−10アリールスルホニル」における置換基としては、例えばハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基、置換されていてもよいC6−14アリール基、複素環基などが挙げられる。これらの置換基としては、環Aにおける置換基としてそれぞれ例示したものが用いられる。また、置換基の数は、例えば1ないし3個である。
とRとが互いに結合して、隣接する窒素原子とともに形成する「置換されていてもよい含窒素複素環」における「含窒素複素環」としては、例えば環構成原子として、炭素原子以外に少なくとも1個の窒素原子を含み、窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子をさらに含んでいてもよい3ないし8員含窒素複素環が挙げられる。このような含窒素複素環の具体例としては、アジリジン、アゼチジン、モルホリン、チオモルホリン、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、アゼパン、アゾカン、ヘキサヒドロピリミジン、1,4−ジアゼパンなどの単環式複素環;あるいはインドリン、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリン、ベンゾオキサジン、ベンゾアゼパン、ベンゾオキサゼパンなどの2環式複素環が挙げられる。
該「含窒素複素環」は、置換可能な位置に1ないし4個の置換基を有していてもよく、このような置換基としては、前記環Aにおける置換基として例示したものが用いられる。
は、好ましくは水素原子である。
は、好ましくは置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいアラルキル基(好ましくはC7−14アラルキル基)、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル−C1−6アルキル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいシクロアルキル基(好ましくはC3−10シクロアルキル基)または置換されていてもよい複素環基である。
ここで、「置換されていてもよいC1-6アルキル基」の好適な具体例としては、ハロゲン原子、カルボキシル基、置換されていてもよい複素環基(好ましくはフリル、チエニル、ピリジル、テトラヒドロフラニル)、C1−6アルコキシ−カルボニル基(好ましくはt−ブトキシカルボニル)などから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1-6アルキル基(好ましくはメチル、エチル、プロピル)などが挙げられる。
「置換されていてもよいアラルキル基」の好適な具体例としては、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基(好ましくはトリフルオロメチル)、C1−6アルキルスルホニル基(好ましくはメチルスルホニル),C1−6アルキルチオ基(好ましくはメチルチオ)、C1−6アルコキシ基(好ましくはメトキシ)などから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC7−14アラルキル基(好ましくはベンジル、フェネチル、2−フェニルプロピル)などが挙げられる。
「置換されていてもよいC3−10シクロアルキル−C1−6アルキル基」の好適な具体例としては、カルボキシル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基(好ましくはメトキシカルボニル)などから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC3−10シクロアルキル−C1−6アルキル基(好ましくは、シクロプロピルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチル)などが挙げられる。
「置換されていてもよいフェニル基」の好適な具体例としては、フェニル基などが挙げられる。
「置換されていてもよいシクロアルキル基」の好適な具体例としては、C3−10シクロアルキル基(好ましくはシクロヘキシル)などが挙げられる。
は、さらに好ましくは置換されていてもよいアラルキル基(好ましくはC7−14アラルキル、さらに好ましくはベンジル)である。Rは、特に好ましくはハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)で置換されていてもよいC7−14アラルキル(好ましくはベンジル)である。
環B'における置換基として例示した「置換されていてもよいC6−14アリール−カルボニル基」、「置換されていてもよい複素環−カルボニル基」、「置換されていてもよいC3−8シクロアルキル−カルボニル基」、「置換されていてもよいC6−14アリール−カルバモイル基」、「置換されていてもよい複素環−カルバモイル基」、「置換されていてもよいC3−8シクロアルキル−カルバモイル基」、「置換されていてもよいC6−14アリールスルホニル基」、「置換されていてもよい複素環−スルホニル基」および「置換されていてもよいC3−8シクロアルキルスルホニル基」、「置換されていてもよいC6−14アリールスルファモイル基」、「置換されていてもよい複素環−スルファモイル基」、「置換されていてもよいC3−8シクロアルキルスルファモイル基」における置換基としては、環Aにおける置換基である「置換されていてもよいC6−14アリール基」の置換基として例示したものが挙げられる。置換基の数は、例えば1ないし4個である。
環B'における置換基は、好ましくはオキソ基、置換されていてもよい複素環基および置換されていてもよい炭化水素基であり、さらに好ましくはオキソ基および置換されていてもよい炭化水素基である。
化合物(I)は、「環状基を有する置換基」を2個以上(好ましくは2ないし4個)有することが好ましい。該置換基は、環Aまたは環B'のいずれか一方のみに置換していてもよいし、環Aおよび環B'の両方に置換していてもよい。また、化合物(I)が有する2個以上の「環状基を有する置換基」は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
また、「環状基を有する置換基」とは、C3−8シクロアルキル基、C6−14アリール基、複素環基などの環状基を構成要素として含む置換基を意味し、その具体例としては、前記環Aにおける置換基として例示した「C3−8シクロアルキル基」、「複素環基」、「C7−14アラルキル基」、「C6−14アリールオキシ基」、「複素環オキシ基」、「C7−14アラルキルオキシ基」、「C6−14アリールオキシ−カルボニル基」、「C6−14アリール−カルボニル−C1−6アルコキシ基」、「C3−14シクロアルキル−C1−6アルコキシ基」、「複素環−C1−6アルコキシ基」、「C7−14アラルキルオキシ−カルボニル−C1−6アルコキシ基」、「ヒドロキシフェニル−C1−6アルコキシ基」、「C7−14アラルキルオキシ−カルボニル基」、「置換されていてもよいC6−14アリール基」;および環B'における置換基として例示した、「置換されていてもよい複素環基」、「置換されていてもよい炭化水素基(ただし、C3−8シクロアルキル基、C6−14アリール基、複素環基などの環状基を構成要素として含むもの)」、「置換されていてもよいC6−14アリール−カルボニル基」、「置換されていてもよい複素環−カルボニル基」、「置換されていてもよいC3−8シクロアルキル−カルボニル基」、「C7−14アラルキル−カルボニル基」、「置換されていてもよいC6−14アリール−カルバモイル基」、「置換されていてもよい複素環−カルバモイル基」、「置換されていてもよいC3−8シクロアルキル−カルバモイル基」、「C7−14アラルキル−カルバモイル基」、「置換されていてもよいC6−14アリールスルホニル基」、「置換されていてもよい複素環−スルホニル基」、「置換されていてもよいC3−8シクロアルキルスルホニル基」、「C7−14アラルキルスルホニル基」、「置換されていてもよいC6−14アリールスルファモイル基」、「置換されていてもよい複素環−スルファモイル基」、「置換されていてもよいC3−8シクロアルキルスルファモイル基」、「C7−14アラルキルスルファモイル基」等が挙げられる。
化合物(I)は、好ましくは式
Figure 2004346059
〔式中の記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物またはその塩[以下、化合物(I')と略記することがある]である。
環Bで示される「3個以上の置換基を有する6ないし8員環」としては、前記環B'で示される「1個以上の置換基を有する5ないし9員環」のうち、6ないし8員環であり、その置換基数が3個以上であるものが挙げられる。
Yは−C(R)=、−CH(R)−、−N(R)−または−N=であり、好ましくは−N(R)−である。
は水素原子または置換基であり、好ましくは置換基である。該置換基としては、環B'における置換基として例示したものが挙げられ、なかでも、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基などが好ましい。
は、好ましくは置換されていてもよい炭化水素基であり、さらに好ましくは置換されていてもよいC1-6アルキル基である。なかでも、C1-6アルキル基が好ましく、とりわけネオペンチルが好ましい。
なお、Rが置換基である場合、該置換基も環B'における置換基として数えるものとする。環B'における置換基の数は、好ましくは4個である。
化合物(I)は、さらに好ましくは式
Figure 2004346059
〔式中の記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物またはその塩[以下、化合物(II)と略記することがある]である。
ここで、環Aaで示されるベンゼン環は、置換可能な位置に1ないし4個の置換基を有していてもよく、このような置換基としては、前記環Aにおける置換基として例示したものが用いられる。環Aaにおける置換基は、好ましくはハロゲン原子(好ましくは塩素原子)である。
式(II)中、Xが=N−であるとき、・・・は単結合を示し、Xが−NR−、−O−または−S(O)n−であるとき、・・・は存在しない。
で示される置換基としては、環B'の置換基として例示したものが用いられる。
は、好ましくは、1)置換されていてもよいC6−14アリール−カルボニル基、置換されていてもよい複素環−カルボニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル−カルボニル基、C7−14アラルキル−カルボニル基、C6−14アリールオキシ−カルボニル基、C7−14アラルキルオキシ−カルボニル基、置換されていてもよいC6−14アリール−カルバモイル基、置換されていてもよい複素環−カルバモイル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル−カルバモイル基、C7−14アラルキル−カルバモイル基、置換されていてもよいC6−14アリールスルホニル基、置換されていてもよい複素環−スルホニル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキルスルホニル基、C7−14アラルキルスルホニル基、置換されていてもよいC6−14アリールスルファモイル基、置換されていてもよい複素環−スルファモイル基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキルスルファモイル基、C7−14アラルキルスルファモイル基;2)C7−14アラルキル基、置換されていてもよい複素環基で置換されたC1−10アルキル基などである。なかでも、置換されていてもよいC6−14アリール−カルボニル基、置換されていてもよい複素環−カルボニル基などが好ましい。
の好適な具体例としては、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルバモイル基、ホルミル基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル−カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、アミノ基、モノ−又はジ−C1−6アルキルアミノ基、ホルミルアミノ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル−カルボニルアミノ基などから選ばれる1ないし4個の置換基をそれぞれ有していてもよい、
6−14アリール−カルボニル基(好ましくはベンゾイル)および複素環−カルボニル基(好ましくはピリジル−カルボニル、フリル−カルボニル、チエニル−カルボニル、ピロリル−カルボニル、オキサゾリル−カルボニル、イソオキサゾリル−カルボニル、チアゾリル−カルボニル、イソチアゾリル−カルボニル、ピラジニル−カルボニル、ピペリジニル−カルボニル、キノリル−カルボニルまたはイソキノリル−カルボニル)が挙げられる。
Xは、好ましくは−O−、−S(O)n−または−NR−であり、さらに好ましくは−O−または−NR−である。
1a、RおよびRで示される「置換されていてもよい炭化水素基」および「置換されていてもよい複素環基」としては、環B'の置換基として例示したものが用いられる。ここで、「置換されていてもよい炭化水素基」としては、置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいアラルキル基(好ましくはC7−14アラルキル基)などが好ましい。
1aは、好ましくは置換されていてもよい炭化水素基であり、さらに好ましくは置換されていてもよいC1-6アルキル基である。なかでも、1)C1−6アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基および複素環基(好ましくはフリル、チエニル)から選ばれる置換基で置換されていてもよい複素環基(好ましくはフリル、チエニル、キノリル)、2)ヒドロキシ基、3)C1−6アルキル−カルボニルオキシ基(例、アセチルオキシ)および4)C1−6アルキルスルホニルオキシ基(例、メチルスルホニルオキシ)から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基が好ましい。R1aは、特に好ましくはC1-6アルキル基であり、とりわけネオペンチルが好ましい。
式(II)中、Xが−O−、=N−または−S(O)n−である場合、Rは、好ましくは置換されていてもよいC6−14アリール基または置換されていてもよい複素環基である。Rは、さらに好ましくは置換されていてもよいフェニル基または置換されていてもよいピペリジニル基である。なかでも、メタ位に置換基を有するフェニル基が好ましい。ここにおいて、フェニル基上の置換基としては、1)ハロゲン原子、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいヒドロキシ基および置換されていてもよい複素環基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、2)置換されていてもよいアミノ基、3)置換されていてもよい複素環基、4)置換されていてもよいヒドロキシ基、5)アシル基などが好ましい。
ここで、「ハロゲン原子」「置換されていてもよいアミノ基」、「置換されていてもよいヒドロキシ基」および「置換されていてもよい複素環基」としては、環B'の置換基である「置換されていてもよい炭化水素基」における置換基として例示したものがそれぞれ用いられる。また、C1-6アルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなどが挙げられる。
フェニル基上の置換基である「アシル基」としては、環B'の置換基である「置換されていてもよい炭化水素基」における置換基である「置換されていてもよいアミノ基」における置換基として例示したものが用いられる。
前記フェニル基上の置換基の好適な具体例としては、
1)ハロゲン原子(好ましくは、フッ素、塩素)、アシルアミノ基(好ましくは、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基でモノ−またはジ−置換されていてもよいアミノ基、ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基などから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ基、C6−14アリール−カルボニルアミノ基、C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ基、C7−14アラルキルオキシ−カルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホニルアミノ基、カルバモイルアミノ基またはモノ−又はジ−C1−6アルキル−カルバモイルアミノ基)、置換されていてもよいヒドロキシ基(好ましくはヒドロキシ基、カルボキシル−C1−6アルコキシ基、C1−6アルコキシ−カルボニル−C1−6アルコキシ基)および置換されていてもよい複素環基(好ましくは含窒素芳香族複素環基(例、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、フラザニル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル))から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、
2)アミノ基、
3)置換されていてもよい複素環基(好ましくはジオキソラニル)、
4)カルバモイル基、モノ−又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基、モノ−又はジ−(複素環基(好ましくはイミダゾリル)−C1−6アルキル)−カルバモイル基(例、イミダゾリルプロピルカルバモイル)およびモノ−又はジ−C7−14アラルキル−カルバモイル基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基および
5)アシル基(好ましくはホルミル)が挙げられる。
上記フェニル基上の置換基は、さらに好ましくは、(1)「置換されていてもよいアミノ基」または「置換されていてもよい複素環基」で置換されていてもよいC1-6アルキル基、または(2)置換されていてもよいC1-6アルコキシ基であり、とりわけアシルアミノメチル基が好ましい。
ここで、「置換されていてもよいアミノ基」の好適な具体例としては、アシルアミノなどが挙げられる。
前記該アシルアミノとしては、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ基、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基でモノ−またはジ−置換されていてもよいアミノ基(例、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ)、ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ)などから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、
ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ基(例、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノ、t−ブチルカルボニルアミノ)、C6−14アリール−カルボニルアミノ基(例、ベンゾイルアミノ)、C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ基(例、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、プロポキシカルボニルアミノ、sec−プロポキシカルボニルアミノ、ブトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ)、C7−14アラルキルオキシ−カルボニルアミノ基(例、ベンジルオキシカルボニルアミノ)、C1−6アルキルスルホニルアミノ基(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、プロピルスルホニルアミノ、sec−プロピルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ、t−ブチルスルホニルアミノ)、カルバモイルアミノ基、モノ−又はジ−C1−6アルキル−カルバモイルアミノ基(例、N−メチルカルバモイルアミノ、N−エチルカルバモイルアミノ、N,N−ジメチルカルバモイルアミノ、N,N−ジエチルカルバモイルアミノ)などが好ましい。なかでも、ホルミルアミノ、C1−3アルキル−カルボニルアミノ基、C1−3アルコキシ−カルボニルアミノ基などが好ましい。
「置換されていてもよい複素環基」の好適な例としては、含窒素芳香族複素環基、具体的には環B'における置換基として例示した複素環基のうち、環構成原子として、炭素原子以外に少なくとも1個の窒素原子を有する芳香族複素環基(例、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、フラザニル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル)などが挙げられる。
「置換されていてもよいC1-6アルコキシ基」の好適な具体例としては、カルバモイル基、モノ−又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基(例、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル)、モノ−又はジ−(複素環基(好ましくはイミダゾリル)−C1−6アルキル)−カルバモイル基(例、イミダゾリルプロピルカルバモイル)およびモノ−又はジ−C7−14アラルキル−カルバモイル基(例、ベンジルカルバモイル、フェネチルカルバモイル)から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基などが挙げられる。
は、特に好ましくは、メタ位にアシルアミノメチル基を有するフェニル基である。
また、式(II)中、Xが−NR−である場合、Rは好ましくは水素原子である。
は、好ましくは「置換されていてもよい炭化水素基」であり、さらに好ましくは−CON(R4)(R5) [R4およびR5は前記と同意義を示す]で置換されたC1-6アルキル基である。
化合物(II)は、好ましくは式
Figure 2004346059
〔式中の記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物またはその塩[以下、化合物(III)と略記することがある]である。
Xaは、好ましくは−O−、−S−または−NR−、さらに好ましくは−O−または−NR−である。なかでも−O−が好ましい。
1bおよびR3aで示される「置換されていてもよいC1-6アルキル基」、「置換されていてもよいC2-6アルケニル基」、「置換されていてもよいフェニル基」および「置換されていてもよいアラルキル基」としては、前記R1aに関し、「置換されていてもよい炭化水素基」として例示した「置換されていてもよいC1-6アルキル基」、「置換されていてもよいC2-6アルケニル基」、「置換されていてもよいフェニル基」および「置換されていてもよいアラルキル基(好ましくはC7−14アラルキル基)」がそれぞれ用いられる。
1bおよびR3aで示される「置換されていてもよい複素環基」としては、環B'の置換基として例示したものが用いられる。
1bは、好ましくは置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換されていてもよいアラルキル基(好ましくはC7−14アラルキル基)、さらに好ましくは置換されていてもよいC1-6アルキル基である。なかでも、1)C1−6アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基および複素環基(好ましくはフリル、チエニル)から選ばれる置換基で置換されていてもよい複素環基(好ましくはフリル、チエニル、キノリル)、2)ヒドロキシ基、3)C1−6アルキル−カルボニルオキシ基(例、アセチルオキシ)および4)C1−6アルキルスルホニルオキシ基(例、メチルスルホニルオキシ)から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基が好ましい。R1bは、特に好ましくはC1-6アルキル基であり、とりわけネオペンチルが好ましい。
式(III)中、Xaが−O−または−S(O)n−である場合、R3aは、好ましくは置換されていてもよいフェニル基あるいは置換されていてもよいピペリジニル基である。なかでも、メタ位に置換基を有するフェニル基が好ましい。ここにおいて、フェニル基上の置換基としては、前記Rの場合と同様の、1)ハロゲン原子、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいヒドロキシ基および置換されていてもよい複素環基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、2)置換されていてもよいアミノ基、3)置換されていてもよい複素環基、4)置換されていてもよいヒドロキシ基、5)アシル基などが好ましい。
上記した置換基の中でも、置換されていてもよいアミノ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基が好ましく、とりわけアシルアミノメチル基が好ましい。
ここで、アシルアミノメチル基におけるアシルアミノとしては、前記Rの場合と同様のものが挙げられる。R3aは、特に好ましくは、メタ位にアシルアミノメチル基を有するフェニル基である。
また、式(III)中、Xaが−NR−である場合、R3aは、好ましくは水素原子である。
化合物(III)の中でも、
環Aaがハロゲン原子で置換されていてもよいベンゼン環、
Xaが−O−または−S−、
1bが置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換されていてもよいアラルキル基、
3aが1)置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいヒドロキシ基または置換されていてもよい複素環基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、2)置換されていてもよいアミノ基、3)置換されていてもよい複素環基および4)アシル基から選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基、
が水素原子、かつ
が置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいシクロアルキル基または置換されていてもよい複素環基である化合物;
あるいは、環Aaがハロゲン原子で置換されていてもよいベンゼン環、
Xaが−NR−、
が1)置換されていてもよいC6−14アリール−カルボニル基;2)置換されていてもよい複素環−カルボニル基;3)C7−14アラルキル基;または4)置換されていてもよい複素環基で置換されたC1−10アルキル基、
1bが置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換されていてもよいアラルキル基、
3aが水素原子、
が水素原子、かつ
が置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいシクロアルキル基または置換されていてもよい複素環基である化合物が好ましい。
また、化合物(III)の好適な具体例としては、
環Aaがハロゲン原子で置換されていてもよいベンゼン環、
Xaが−O−または−S−、
1bが1)C1−6アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基および複素環基(好ましくはフリル、チエニル)から選ばれる置換基で置換されていてもよい複素環基(好ましくはフリル、チエニル、キノリル)、2)ヒドロキシ基、3)C1−6アルキル−カルボニルオキシ基(例、アセチルオキシ)および4)C1−6アルキルスルホニルオキシ基(例、メチルスルホニルオキシ)から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、
3aが1)ハロゲン原子(好ましくは、フッ素、塩素)、アシルアミノ基(好ましくは、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基でモノ−またはジ−置換されていてもよいアミノ基、ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基などから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ基、C6−14アリール−カルボニルアミノ基、C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ基、C7−14アラルキルオキシ−カルボニルアミノ基、C1−6アルキルスルホニルアミノ基、カルバモイルアミノ基またはモノ−又はジ−C1−6アルキル−カルバモイルアミノ基)、置換されていてもよいヒドロキシ基(好ましくはヒドロキシ基、カルボキシル−C1−6アルコキシ基、C1−6アルコキシ−カルボニル−C1−6アルコキシ基)および置換されていてもよい複素環基(好ましくは含窒素芳香族複素環基(例、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、フラザニル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル))から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、
2)アミノ基、
3)置換されていてもよい複素環基(好ましくはジオキソラニル)、
4)カルバモイル基、モノ−又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基、モノ−又はジ−(複素環基(好ましくはイミダゾリル)−C1−6アルキル)−カルバモイル基(例、イミダゾリルプロピルカルバモイル)およびモノ−又はジ−C7−14アラルキル−カルバモイル基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基および
5)アシル基(好ましくはホルミル)
から選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基、
が水素原子、かつ
が(1)ハロゲン原子、カルボキシル基、置換されていてもよい複素環基(好ましくはフリル、チエニル、ピリジル、テトラヒドロフラニル)、C1−6アルコキシ−カルボニル基などから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1-6アルキル基、(2)ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、C1−6アルキルスルホニル基,C1−6アルキルチオ基、C1−6アルコキシ基などから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC7−14アラルキル基、(3)カルボキシル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基などから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC3−10シクロアルキル−C1−6アルキル基、(4)フェニル基または(5)C3−10シクロアルキル基である化合物;
環Aaがハロゲン原子で置換されていてもよいベンゼン環、
Xaが−NR−、
がハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルバモイル基、ホルミル基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル−カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、アミノ基、モノ−又はジ−C1−6アルキルアミノ基、ホルミルアミノ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル−カルボニルアミノ基などから選ばれる1ないし4個の置換基をそれぞれ有していてもよい、
6−14アリール−カルボニル基(好ましくはベンゾイル)および複素環−カルボニル基(好ましくはピリジル−カルボニル、フリル−カルボニル、チエニル−カルボニル、ピロリル−カルボニル、オキサゾリル−カルボニル、イソオキサゾリル−カルボニル、チアゾリル−カルボニル、イソチアゾリル−カルボニル、ピラジニル−カルボニル、ピペリジニル−カルボニル、キノリル−カルボニルまたはイソキノリル−カルボニル);
1bが1)C1−6アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基および複素環基(好ましくはフリル、チエニル)から選ばれる置換基で置換されていてもよい複素環基(好ましくはフリル、チエニル、キノリル)、2)ヒドロキシ基、3)C1−6アルキル−カルボニルオキシ基(例、アセチルオキシ)および4)C1−6アルキルスルホニルオキシ基(例、メチルスルホニルオキシ)から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、
3aが水素原子、
が水素原子、かつ
が(1)ハロゲン原子、カルボキシル基、置換されていてもよい複素環基(好ましくはフリル、チエニル、ピリジル、テトラヒドロフラニル)、C1−6アルコキシ−カルボニル基などから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1-6アルキル基、(2)ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、C1−6アルキルスルホニル基,C1−6アルキルチオ基、C1−6アルコキシ基などから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC7−14アラルキル基、(3)カルボキシル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基などから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC3−10シクロアルキル−C1−6アルキル基、(4)フェニル基または(5)C3−10シクロアルキル基である化合物;なども挙げられる。
化合物(I)としては、式
Figure 2004346059
〔式中の記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物またはその塩なども挙げられる。
環Abで示される「置換されていてもよい芳香環」としては、前記環Aとして例示したものが挙げられる。環Abで示される芳香環は、好ましくはベンゼン環である。また、環Abは、好ましくはベンゼン環である。
XbまたはYbで示される「二価の炭化水素基」としては、例えば
(1)C1−6アルキレン基(例、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、−(CH2)5−、−(CH2)6−、−CH(CH3)−、−C(CH3)2−、−CH(CH3)CH2−、−C(CH3)2CH2−、−CH(CH2CH3)CH2−、−(CH(CH3))2−、−(CH2)2C(CH3)2−、−CH2C(CH3)2CH2−、−CH(CH2CH3)(CH2)2−、−(CH2)3C(CH3)2−、−(CH2)3CH(CH3)CH2−);
(2)C2−6アルケニレン基(例、−CH=CH−、−CH2−CH=CH−、−C(CH3)2−CH=CH−、−CH2−CH=CH−CH2−、−CH2−CH2−CH=CH−、−CH=CH−CH=CH−、−CH=CH−CH2−CH2−CH2−);
(3)C2−6アルキニレン基(例、−C≡C−、−CH2−C≡C−、−CH2−C≡C−CH2−CH2−);
(4)C3−6シクロアルキレン基(例、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレン);
(5)C3−6シクロアルケニレン基(例、シクロプロペニレン、シクロブテニレン、シクロペンテニレン、シクロヘキセニレン);
(6)フェニレン基;などが挙げられる。
「二価の炭化水素基」は好ましくはC1−6アルキレン基である。
Xbは、好ましくはC1-6アルキレン基(好ましくは−CH2−)または−CO−であり、さらに好ましくは−CO−である。
Ybは好ましくは結合手、C1-6アルキレン基(好ましくは−CH2−)または−NH−であり、さらに好ましくは結合手である。
Lbで示される「置換されていてもよい環状基」において、環状基としては、例えば複素環基、脂環式炭化水素基、アリール基などが挙げられる。該複素環基としては、前記環B'の置換基である「置換されていてもよい複素環基」において例示した複素環基が挙げられる。また、脂環式炭化水素基およびアリール基としては、前記環B'の置換基である「置換されていてもよい炭化水素基」における炭化水素基として例示したものが挙げられる。
該環状基は、置換可能な位置に1ないし4個の置換基を有していてもよく、このような置換基としては、前記環Aにおける置換基と同様のものが挙げられる。該置換基は、好ましくは、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルバモイル基、ホルミル基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル、プロピオニル、トリフルオロアセチル)、C1−6アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル)、アミノ基、モノ−又はジ−C1−6アルキルアミノ基(例、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ)、ホルミルアミノ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル−カルボニルアミノ基(例、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノ、トリフルオロアセチルアミノ)などである。
環状基は、好ましくはフェニル基または複素環基(好ましくはピリジル、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラジニル、ピペリジニル、キノリルまたはイソキノリル;さらに好ましくはピリジルまたはキノリル;特に好ましくはピリジル)、さらに好ましくはピリジル基(好ましくは4−ピリジル基)である。
Rb、Rb、Rb3、Rb4またはRb5で示される「置換されていてもよい炭化水素基」および「置換されていてもよい複素環基」としては、前記環B'の置換基として例示したものが用いられる。
Rbは、好ましくは置換されていてもよいC1-6アルキル基、さらに好ましくはC1−6アルキル−カルボニルオキシ基(例、アセチルオキシ)で置換されていてもよいC1-6アルキル基である。なかでも、C1-6アルキル基が好ましく、とりわけネオペンチルが好ましい。
Rb3、Rb4およびRb5は、好ましくは水素原子である。
Rbは、好ましくは「置換されていてもよい炭化水素基」であり、さらに好ましくは−CON(Rb6)(Rb7) [Rb6およびRb7は前記と同意義を示す]で置換されたC1-6アルキル基である。なかでも、
Figure 2004346059
(Rb6およびRb7は前記と同意義を示す)が好ましい。
ここで、Rb6で示される「置換されていてもよいC1-6アルキル基」としては、前記Rとして例示したものが挙げられる。
Rb7で示される「置換されていてもよい炭化水素基」、「置換されていてもよい複素環基」、「置換されていてもよいアミノ基」、「置換されていてもよいヒドロキシ基」および「置換されていてもよいスルホニル基」としては、前記Rとして例示したものが挙げられる。
Rb6とRb7とが互いに結合して、隣接する窒素原子とともに形成する「置換されていてもよい含窒素複素環」としては、前記RとRとが形成する「置換されていてもよい含窒素複素環」と同様のものが挙げられる。
Rb6は、好ましくは水素原子である。
Rb7は、好ましくは置換されていてもよいC7−14アラルキル基(好ましくはベンジル)、さらに好ましくはハロゲン原子およびハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC7−14アラルキル(好ましくはベンジル)である。なかでも、ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)で置換されていてもよいC7−14アラルキル(好ましくはベンジル)が好ましい。
化合物(IB)の中でも、
環Abがベンゼン環;
XbがC1-6アルキレン基または−CO−;
Ybが結合手;
Lbがハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルバモイル基、ホルミル基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル−カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、アミノ基、モノ−又はジ−C1−6アルキルアミノ基、ホルミルアミノ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル−カルボニルアミノ基などから選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよいピリジル基(好ましくは4−ピリジル基);
RbがC1-6アルキル基;
Rb3およびRb4が水素原子;
Rb
Figure 2004346059
、Rb6が水素原子、かつ、Rb7がハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)で置換されていてもよいC7−14アラルキル(好ましくはベンジル)である化合物が好ましい。
化合物(I)としては、式
Figure 2004346059
〔式中の記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物またはその塩なども挙げられる。
環Acで示される「置換されていてもよい芳香環」としては、前記環Aとして例示したものが挙げられる。該芳香環は、好ましくはピリジン環である。また、環Acは、好ましくはハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基で置換されていてもよいピリジン環、さらに好ましくはピリジン環である。
化合物(IC)のなかでも、式
Figure 2004346059
〔式中、環Acは置換されていてもよいピリジン環を、その他の記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物が好ましい。
環Acで示される「置換されていてもよいピリジン環」としては、環Acで示される「置換されていてもよい芳香環」のうち、芳香環がピリジン環のものが挙げられる。環Acは、好ましくはハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基で置換されていてもよいピリジン環、さらに好ましくはピリジン環である。
環Bcで示される「含窒素6ないし9員環」としては、以下のような含窒素6ないし9員環(好ましくは6ないし8員環)が挙げられる。
Figure 2004346059
該「含窒素6ないし9員環」は、置換可能な位置に1ないし4個の置換基を有していてもよく、このような置換基としては、例えばハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、C1−6アルキル基でモノ−またはジ−置換されていてもよいアミノ基(例、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ)、ヒドロキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ)、オキソ基、チオキソ基、カルボキシル基、ホルミル基、C1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル、プロピオニル)、C6−14アリール−カルボニル基(例、ベンゾイル)、C1−6アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル)などが挙げられる。
環Bcは、好ましくは
Figure 2004346059
である。
Xcで示されるメチレン基は、1または2個の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えばニトロ基、シアノ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、エチル、トリフルオロメチル)、C3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル)、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキリデン基(例、メチリデン、エチリデン、プロピリデン)、C6−14アリール基(例、フェニル)、複素環基(例、チエニル、フリル、ピリジル)、カルボキシル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル)、C6−14アリールオキシ−カルボニル基(例、フェノキシカルボニル)、カルバモイル基、モノ−又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基(例、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル)、オキソ基、チオキソ基などが挙げられる。Xcは、好ましくはメチレン基である。
Arで示される「置換されていてもよい芳香族基」としては、前記環Aで示される芳香環における置換基として例示した「置換されていてもよいC6−14アリール基」および「複素環基(ただし、芳香族のもの)」が挙げられる。Arは、好ましくは置換されていてもよいC6−14アリール基、さらに好ましくは置換されていてもよいフェニル(好ましくは1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基)、特に好ましくはフェニルである。
Rcで示される「置換されていてもよい環状基」としては、前記Lbとして例示したものなどが挙げられる。該環状基は、好ましくはフェニル、ナフチル(好ましくは1−ナフチル基)、インダニル、ピリジル、ベンゾチエニル、ベンゾフリル、キノリル、イソキノリル、ベンゾジオキソリルなどである。該環状基における置換基は、好ましくはハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、アミノ−C1−6アルキル基(例、アミノメチル)、C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ−C1−6アルキル基(例、t−ブトキシカルボニルアミノメチル)、C1−6アルキル基でモノ−またはジ−置換されていてもよいアミノ基(例、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ)、ヒドロキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ)などである。
Rcは、好ましくはハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、アミノ−C1−6アルキル基(例、アミノメチル)、C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ−C1−6アルキル基(例、t−ブトキシカルボニルアミノメチル)、C1−6アルキル基でモノ−またはジ−置換されていてもよいアミノ基(例、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ)、ヒドロキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ)などから選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよいフェニル基である。Rcは、さらに好ましくは3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基である。
Lcで示される「置換されていてもよいC1−3アルキレン基」における「C1−3アルキレン基」としては、例えば−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−CH(CH3)−、−C(CH3)2−、−CH(CH3)CH2−などが挙げられる。なかでもメチレン基が好ましい。該「C1−3アルキレン基」は、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えばハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ基、C1−6アルキル基でモノ−またはジ−置換されていてもよいアミノ基(例、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ)、ヒドロキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ)、オキソ基、チオキソ基、C6−14アリール基(例、フェニル)、複素環基(例、チエニル、フリル、ピリジル)などが挙げられる。Lcは、好ましくはオキソ基で置換されていてもよいC1−3アルキレン基または−SO−であり;さらに好ましくは−CH2−(メチレン基)、−CH(CH3)−、−CO−、−COCH2−または−SO−である。
化合物(IC)の中でも、以下の化合物が好ましい。
[化合物(IC−01)]
環Acがハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基で置換されていてもよいピリジン環;
環Bcが
Figure 2004346059

Xcがメチレン基;
Arがフェニル;
Rcがハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、C1−6アルキル基でモノ−またはジ−置換されていてもよいアミノ基(例、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ)、ヒドロキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ)などから選ばれる1ないし4個の置換基をそれぞれ有していてもよいフェニル、ナフチル、ベンゾチエニルまたはベンゾフリル基(好ましくはフェニル基);かつ
Lcがメチレン基、−CO−または−SO−;である化合物。
[化合物(IC−02)]
式(IC’)で表され;
環Acがハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基で置換されていてもよいピリジン環;
環Bcが
Figure 2004346059

Xcがメチレン基;
Arが1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基;
Rcがハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、アミノ−C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ−C1−6アルキル基、C1−6アルキル基でモノ−またはジ−置換されていてもよいアミノ基、ヒドロキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基などから選ばれる1ないし4個の置換基をそれぞれ有していてもよい、
フェニル、ナフチル、インダニル、ピリジル、ベンゾチエニル、ベンゾフリル、キノリル、イソキノリルまたはベンゾジオキソリル;(Rcは特に好ましくは3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基);かつ
Lcが−CH2−、−CH(CH3)−、−CO−または−SO−である化合物。
化合物(I)としては、式
Figure 2004346059
〔式中の記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物またはその塩(ただし、3,5-トランス-N-(2-フルオロベンジル)-5-(3-アセチルアミノメチルフェニル)-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンズオキサゼピン-3-アセトアミド;
3,5-トランス-N-(2-フルオロベンジル)-7-クロロ-5-(3-メトキシカルボニルアミノメチルフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンズオキサゼピン-3-アセトアミド;および
3,5-トランス-N-(2-フルオロベンジル)-5-(3-アセチルアミノメチルフェニル)-1-(4-ビフェニルメチル)-7-クロロ-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンズオキサゼピン-3-アセトアミドを除く)なども挙げられる。
環Dで示されるベンゼン環は、L以外に、1ないし3個の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えばハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、ホルミル基、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル、プロピオニル、トリフルオロアセチル)、C1−6アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル)、アミノ基、モノ−又はジ−C1−6アルキルアミノ基(例、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ)などが挙げられる。なかでも、C1−6アルコキシ基などが好ましい。
1bは、好ましくは置換されていてもよいC1−6アルキル基、さらに好ましくは、1)C1−6アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基および複素環基(好ましくはフリル、チエニル)から選ばれる置換基で置換されていてもよい複素環基(好ましくはフリル、チエニル、キノリル)、2)ヒドロキシ基、3)C1−6アルキル−カルボニルオキシ基(例、アセチルオキシ)および4)C1−6アルキルスルホニルオキシ基(例、メチルスルホニルオキシ)から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基である。
Lは−CHNHCOR7、−OCHCONR89または−CH−Het (R7は水素原子、C1−3アルキル基またはC1−3アルコキシ基を;R8は水素原子または置換されていてもよいC1-6アルキル基を;R9は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を;Hetは含窒素芳香族複素環基を示す)を示す。なかでも、−CHNHCOR7 (R7は前記と同意義を示す)が好ましい。
ここで、R7で示されるC1−3アルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピルなどが挙げられる。
7で示されるC1−3アルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシなどが挙げられる。
7は、好ましくはメチル基またはメトキシ基である。
8で示される「置換されていてもよいC1-6アルキル基」としては、前記R4として例示したものが用いられる。R9で示される「置換されていてもよい炭化水素基」および「置換されていてもよい複素環基」としては、ぞれぞれ前記R5として例示したものが用いられる。R8は好ましくは水素原子またはC1-6アルキル基である。R9は好ましくは水素原子、複素環基(好ましくはイミダゾリル)で置換されていてもよいC1-6アルキル基またはC7−14アラルキル基(好ましくはフェネチル)である。
Hetで示される含窒素芳香族複素環基としては、環B'における置換基として例示した複素環基のうち、環構成原子として少なくとも1個の窒素原子を有する芳香族複素環基(例、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、フラザニル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル)が用いられる。なかでも、イミダゾリルおよびトリアゾリルが好ましい。
Lは、環Dのメタ位に置換していることが好ましい。
4aで示される「置換されていてもよいC1-6アルキル基」としては、前記R4として例示したものが用いられる。なかでもC1-6アルキル基が好ましい。R4aは、好ましくは水素原子またはメチル基、さらに好ましくは水素原子である。
5aで示される「置換されていてもよい炭化水素基」および「置換されていてもよい複素環基」としては、ぞれぞれ前記R5として例示したものが用いられる。
5aは、好ましくは「置換されていてもよいC1-6アルキル基」、「置換されていてもよいC7−14アラルキル基」、「置換されていてもよいC3−10シクロアルキル−C1−6アルキル基」、「置換されていてもよいフェニル基」、「置換されていてもよいC3−10シクロアルキル基」または「置換されていてもよい複素環基」である。
ここで、「置換されていてもよいC1-6アルキル基」の好適な具体例としては、ハロゲン原子、カルボキシル基、置換されていてもよい複素環基(好ましくはフリル、チエニル、ピリジル、テトラヒドロフラニル)、C1−6アルコキシ−カルボニル基(好ましくはt−ブトキシカルボニル)などから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1-6アルキル基(好ましくはメチル、エチル、プロピル)などが挙げられる。
「置換されていてもよいC7−14アラルキル基」の好適な具体例としては、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基(好ましくはトリフルオロメチル)、C1−6アルキルスルホニル基(好ましくはメチルスルホニル),C1−6アルキルチオ基(好ましくはメチルチオ)、C1−6アルコキシ基(好ましくはメトキシ)などから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC7−14アラルキル基(好ましくはベンジル、フェネチル、2−フェニルプロピル)などが挙げられる。
「置換されていてもよいC3−10シクロアルキル−C1−6アルキル基」の好適な具体例としては、カルボキシル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基(好ましくはメトキシカルボニル)などから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC3−10シクロアルキル−C1−6アルキル基(好ましくは、シクロプロピルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチル)などが挙げられる。
「置換されていてもよいフェニル基」の好適な具体例としては、フェニル基などが挙げられる。
「置換されていてもよいC3−10シクロアルキル基」の好適な具体例としては、C3−10シクロアルキル基(好ましくはシクロヘキシル)などが挙げられる。
5aは、さらに好ましくは置換されていてもよい複素環基(好ましくはフリル、チエニル、ピリジル、テトラヒドロフラニル)で置換されたC1-6アルキル基、置換されていてもよいC7−14アラルキル基または置換されていてもよいC3−10シクロアルキル−C1−6アルキル基である。
Zが−NR4a− (R4aは前記と同意義を示す)である場合に、R5aとR4aとが互いに結合して、隣接する窒素原子とともに形成する「置換されていてもよい含窒素複素環」としては、前記RとRとが形成する「置換されていてもよい含窒素複素環」と同様のものが挙げられる。なかでもテトラヒドロイソキノリンなどが好ましい。
化合物(IA)において、ZおよびZの一方が−NH−であり、他方が結合手であることが好ましい。
化合物(IA)の中でも
環Aaがハロゲン原子(好ましくは塩素原子)で置換されていてもよいベンゼン環;
環DがL以外に、C1−6アルコキシ基を有していてもよいベンゼン環;
1bが1)C1−6アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基および複素環基(好ましくはフリル、チエニル)から選ばれる置換基で置換されていてもよい複素環基(好ましくはフリル、チエニル、キノリル)、2)ヒドロキシ基、3)C1−6アルキル−カルボニルオキシ基および4)C1−6アルキルスルホニルオキシ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基;
Lが、環Dのメタ位に置換する、−CHNHCOR7 (R7は水素原子、C1−3アルキル基またはC1−3アルコキシ基を示す);
5aが(1)置換されていてもよい複素環基(好ましくはフリル、チエニル、ピリジル、テトラヒドロフラニル)で置換されたC1-6アルキル基;(2)ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、C1−6アルキルスルホニル基,C1−6アルキルチオ基、C1−6アルコキシ基などから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC7−14アラルキル基;または(3)カルボキシル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基などから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC3−10シクロアルキル−C1−6アルキル基;かつ
ZおよびZの一方が−NH−であり、他方が結合手(好ましくはZが結合手であり、Zが−NH−);である化合物が好ましい。
化合物(I)の好適な具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
2-[3,5-トランス-5-(3-アミノフェニル)-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド、
2-[3,5-トランス-7-クロロ-5-[3-([1,3]ジオキソラン-2-イル)フェニル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド、
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド、
2-{3,5-トランス-7-クロロ-5-[3-(メタンスルホニルアミノメチル)フェニル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル}-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド、
N-[3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]-2,2,2-トリフルオロアセトアミド、
[3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]カルバミン酸メチルエステル、
2-[3,5-トランス-7-クロロ-5-[3-[[[(メチルアミノ)カルボニル]アミノ]メチル]フェニル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド、
2-[3,5-トランス-7-クロロ-5-(3-ホルミルフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド、
2-[3,5-トランス-7-クロロ-5-(3-ヒドロキシメチルフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド、
N-[3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]プロパンアミド、
N-[3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]ブタンアミド、
[3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]カルバミン酸エチルエステル、
3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-酢酸エチルエステル、
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-ベンジルアセトアミド、
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-ピリジルメチル)アセトアミド、
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(シクロヘキシルメチル)アセトアミド、
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-ブロモベンジル)アセトアミド、
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2,6-ジフルオロベンジル)アセトアミド、
[3-[3,5-トランス-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-3-[2-オキソ2-[[2-(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ]エチル]-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]カルバミン酸メチルエステル、
[3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[2-[(シクロヘキシルメチル)アミノ]-2-オキソエチル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]カルバミン酸メチルエステル、
N-{[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]メチル}-2-(2-フルオロフェニル)アセトアミド、
N-[3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[[[[(2-フルオロベンジル)アミノ]カルボニル]アミノ]メチル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]アセトアミド、
3-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-1(5H)-イル]-2,2-ジメチルプロピル アセテート、
3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-5-[3-(メトキシカルボニルアミノメチル)フェニル]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-1(5H)-イル]-2,2-ジメチルプロピル アセテート、
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド、
[3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-1-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]カルバミン酸メチルエステル、
3-[3,5-トランス-7-クロロ-5-[3-(メトキシカルボニルアミノメチル)フェニル]-2-オキソ-3-[2-オキソ-2-[[2-(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ]エチル]-2,3-ジヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-1(5H)-イル]-2,2-ジメチルプロピル アセテート、
[3-[3,5-トランス-7-クロロ-1-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-オキソ-3-[2-オキソ-2-[[2-(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ]エチル]-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]カルバミン酸メチルエステル、
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フリルメチル)アセトアミド、
N-(2-フルオロベンジル)-2-(4-イソニコチノイル-1-ネオペンチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル)アセトアミド、
N-(2-フルオロベンジル)-2-[4-(2-メチルイソニコチノイル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]アセトアミド、
2-[4-(2-クロロイソニコチノイル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド、
N-(2-フルオロベンジル)-2-[1-ネオペンチル-2-オキソ-4-(ピリジン-4-イルメチル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]アセトアミド、
4-(3,4-ジクロロベンジル)-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 塩酸塩、
4-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン、
4-(3,5-ジニトロベンジル)-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン、
4-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン、
5-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-7-フェニル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン、
4-{[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン、
5-{[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}-7-フェニル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン、
4-(3,5-ジクロロベンゾイル)-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン、
4-{1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 塩酸塩、
4-{2-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 塩酸塩、
5-{[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}-7-(4-フルオロフェニル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン、
6-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-8-(4-フルオロフェニル)-2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロピリド[2,3-b][1,5]オキサゾニン。
化合物(I)のうち、化合物(IB)、化合物(IC)および化合物(IA)は新規化合物である。
式(I)で表される化合物[式(I’)、(II)、(III)、(IB)、(IC)および(IA)で表される化合物を含む]の塩としては、薬理学的に許容される塩が好ましく、例えば無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。
無機塩基との塩の好適な例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩、アンモニウム塩などが挙げられる。
有機塩基との塩の好適な例としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。
無機酸との塩の好適な例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙げられる。
有機酸との塩の好適な例としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられる。
塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられる。
酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。
化合物(I)は、自体公知の方法、例えばWO98/47882(特開平11−209356号公報)、EP733632などに記載の方法、あるいはこれに準ずる方法にしたがって製造することができる。
以下に、化合物(IB)、化合物(IC)および化合物(IA)の製造法について詳述する。
なお、以下の各製造法において、アルキル化反応、アミド化反応、エステル化反応、還元反応、還元的アミノ化反応などを行う場合、これらの反応は、自体公知の方法にしたがって行われる。このような方法としては、例えばオーガニック ファンクショナル グループ プレパレーションズ(ORGANIC FUNCTIONAL GROUP PREPARATIONS)第2版、アカデミックプレス社(ACADEMIC PRESS, INC.)1989年刊;コンプリヘンシブ・オーガニック・トランスフォーメーション (Comprehensive Organic Transformations) VCH Publishers Inc.,1989年刊等に記載の方法などが挙げられる。
また、以下の各製造法において、原料化合物が塩を形成し得る場合、該化合物を塩として用いてもよい。このような塩としては、化合物(I)の塩として例示したものが用いられる。
化合物(IB)は、例えば以下に示すA法〜E法、あるいはこれらに準ずる方法により製造することができる。
化合物(IB)は、例えば化合物(IBa)と化合物(IBb)とを反応させることによって製造することができる。
[A法]
Figure 2004346059
〔式中、Q1は脱離基を、その他の記号は前記と同意義を示す。〕
1で示される脱離基としては、例えば、ハロゲン原子(例、塩素、臭素、ヨウ素)、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニルオキシ(例、メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ、トリフルオロメチルスルホニルオキシ)、C1-6アルキルで置換されていてもよいC6-10アリールスルホニルオキシ(例、ベンゼンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ)、ヒドロキシ、C1-6アルコキシなどが挙げられる。
[A−1法]
Xbが二価の炭化水素基である場合、A法は、自体公知のアルキル化反応にしたがって行われる。この場合、Q1で示される脱離基は、好ましくは、ハロゲン原子(例、塩素、臭素、ヨウ素)、C1-6アルキルスルホニルオキシ(例、メチルスルホニルオキシ)、C1-6アルキルで置換されていてもよいC6-10アリールスルホニルオキシ(例、ベンゼンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ)などである。
本反応は、通常、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。このような溶媒としては、例えばエーテル系溶媒(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、ハロゲン化炭化水素系溶媒(例、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素)、アミド系溶媒(例、ジメチルホルムアミド)、スルホキシド系溶媒(例、ジメチルスルホキシド)、ニトリル系溶媒(例、アセトニトリル)等が挙げられる。これらの溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
本反応は、必要により塩基(例、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミンなどのアミン類;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属塩)の存在下に行ってもよい。塩基の使用量は、化合物(IBa)1モルに対して、通常1〜10モル当量、好ましくは1〜5モル当量である。
化合物(IBb)の使用量は、化合物(IBa)1モルに対して、通常1〜10モル当量、好ましくは1〜3モル当量である。
反応温度は、通常0〜150℃、好ましくは20〜100℃である。
反応時間は、通常1〜48時間、好ましくは1〜20時間である。
[A−1a法]
前記化合物(IBb)の代わりに式: Rb8−CO−Xb'−Yb−Lb (式中、Rb8は水素原子または炭化水素基を、Xb'は結合手または二価の炭化水素基を、その他の記号は前記と同意義を示す。)で表される化合物(IBb')を用い、該化合物(IBb')と 化合物(IBa)とを還元的アミノ化反応に付すことによっても、化合物(IB)を製造することができる。
ここで、Rb8で示される炭化水素基としては、前記環B'の置換基である「置換されていてもよい炭化水素基」における「炭化水素基」と同様のものが用いられる。該「炭化水素基」は、好ましくはC1−6アルキルなどである。また、Rb8は、好ましくは水素原子またはC1−6アルキルである。
Xb'で示される二価の炭化水素基としては、前記Xbとして例示したものが用いられる。Xb'は、好ましくは結合手またはC1−5アルキレンである。
本反応は、通常、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばエーテル系溶媒(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、炭化水素系溶媒(例、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン)、アルコール系溶媒(例、メタノール、エタノール、プロパノール)、エステル系溶媒(例、酢酸メチル、酢酸エチル)等が挙げられる。これらの溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。 還元的アミノ化反応は、例えばパラジウム、白金等を触媒とする接触還元;還元剤(例、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシホウ素ナトリウム)を用いた還元等により行われる。還元剤の使用量は、化合物(IBa)1モルに対して、通常0.5〜10当量、好ましくは0.5〜2モル当量である。
本反応は、必要により酸(例、酢酸)の存在下に行ってもよい。酸の使用量は、化合物(IBa)1モルに対して、通常1〜10当量、好ましくは1〜2モル当量である。
化合物(IBb') の使用量は、化合物(IBa)1モルに対して、通常1〜10モル当量、好ましくは1〜2モル当量である。
反応温度は、通常、0〜100℃、好ましくは10〜70℃である。
反応時間は、通常、1〜48時間、好ましくは1〜20時間である。
上記化合物(IBb')は、自体公知の方法にしたがって製造することができる。
[A−2法]
Xbが−CO−である場合、A法は、自体公知のアミド化反応にしたがって行われる。アミド化反応は、例えば「化合物(IBa)と化合物(IBb)とを直接縮合させる方法」、「化合物(IBb)の反応性誘導体と化合物(IBa)とを反応させる方法」などを用いて行われる。
ここで、「化合物(IBa)と化合物(IBb)とを直接縮合させる方法」は、通常、縮合剤の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
縮合剤としては、一般的なペプチド合成に用いられる縮合剤が用いられ、その具体例としては、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド及びその塩酸塩などのカルボジイミド系縮合試薬;シアノリン酸ジエチル、アジ化ジフェニルホスホリルなどのりん酸系縮合試薬;カルボニルジイミダゾール、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリウムテトラフルオロボレートなどが挙げられる。縮合剤の使用量は、化合物(IBa)1モルに対して、通常1〜10モル当量、好ましくは1〜2モル当量である。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばエーテル系溶媒(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、ハロゲン化炭化水素系溶媒(例、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素)、炭化水素系溶媒(例、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン)、アミド系溶媒(例、ジメチルホルムアミド)、ニトリル系溶媒(例、アセトニトリル)等が挙げられる。これらの溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
本反応は、必要により塩基(例、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミンなどのアミン類)の存在下に行ってもよい。塩基の使用量は、化合物(IBa)1モルに対して、通常1〜10モル当量、好ましくは1〜5モル当量である。
化合物(IBb)の使用量は、化合物(IBa)1モルに対して、通常1〜10モル当量、好ましくは1〜2モル当量である。
反応温度は、通常0〜150℃、好ましくは10〜50℃である。
反応時間は、通常1〜48時間、好ましくは1〜20時間である。
前記「化合物(IBb)の反応性誘導体と化合物(IBa)とを反応させる方法」は、通常、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
ここで、化合物(IBb)の反応性誘導体としては、例えば、酸ハライド、酸無水物、活性化エステル、酸イミダゾリド、酸アジド、ハロギ酸エステル、イソシアネートなどが挙げられる。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばエーテル系溶媒(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、ハロゲン化炭化水素系溶媒(例、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素)、炭化水素系溶媒(例、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン)、アミド系溶媒(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド)、ニトリル系溶媒(例、アセトニトリル)、アミン系溶媒(例、ピリジン)、エステル系溶媒(例、酢酸メチル、酢酸エチル)等が挙げられる。これらの溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
本反応は、必要により水および/または塩基(例、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミンなどのアミン類;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属塩)の存在下に行ってもよい。塩基の使用量は、化合物(IBa)1モルに対して、通常1〜10モル当量、好ましくは1〜5モル当量である。
化合物(IBb)の反応性誘導体の使用量は、化合物(IBa)1モルに対して、通常1〜10モル当量、好ましくは1〜3モル当量である。
反応温度は、通常−50〜100℃、好ましくは0〜50℃である。
反応時間は、通常1〜48時間、好ましくは1〜20時間である。
[A−3法]
Xbが−SO−である場合、A法は、自体公知のスルホニル化反応にしたがって行われる。この場合、Q1で示される脱離基は、好ましくは、ハロゲン原子(例、塩素、臭素、ヨウ素)である。
本反応は、通常、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。このような溶媒としては、例えばエーテル系溶媒(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、ハロゲン化炭化水素系溶媒(例、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素)、炭化水素系溶媒(例、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン)、エステル系溶媒(例、酢酸メチル、酢酸エチル)、ケトン系溶媒(例、アセトン)、アミド系溶媒(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド)、スルホキシド系溶媒(例、ジメチルスルホキシド)、アミン系溶媒(例、ピリジン)等が挙げられる。これらの溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
本反応は、必要により水および/または塩基(例、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミンなどのアミン類;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属塩)の存在下に行ってもよい。塩基の使用量は、化合物(IBa)1モルに対して、通常1〜10モル当量、好ましくは1〜5モル当量である。
化合物(IBb)の使用量は、化合物(IBa)1モルに対して、通常1〜10モル当量、好ましくは1〜3モル当量である。
反応温度は、通常−50〜100℃、好ましくは0〜50℃である。
反応時間は、通常1〜48時間、好ましくは1〜20時間である。
本法において原料化合物として用いられる化合物(IBb)および化合物(IBb)は、自体公知の方法にしたがって製造することができる。
化合物(IB)は、例えば化合物(IBc)を環化反応に付すことによっても製造することができる。
[B法]
Figure 2004346059
〔式中、Q2は脱離基を、その他の記号は前記と同意義を示す。〕
2で示される脱離基としては、例えば、ハロゲン原子(例、塩素、臭素、ヨウ素)、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニルオキシ(例、メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ、トリフルオロメチルスルホニルオキシ)、C1-6アルキルで置換されていてもよいC6-10アリールスルホニルオキシ(例、ベンゼンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ)などが挙げられる。なかでもハロゲン原子(例、塩素、臭素、ヨウ素)が好ましい。
本反応は、通常、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。このような溶媒としては、例えばエーテル系溶媒(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、炭化水素系溶媒(例、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン)、ハロゲン化炭化水素系溶媒(例、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素)、アルコール系溶媒(例、メタノール、エタノール、プロパノール)、ケトン系溶媒(例、アセトン)、アミド系溶媒(例、ジメチルホルムアミド)、スルホキシド系溶媒(例、ジメチルスルホキシド)、ニトリル系溶媒(例、アセトニトリル)等が挙げられる。これらの溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
本反応は、必要により水および/または塩基(例、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属塩;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド)の存在下に行ってもよい。塩基の使用量は、化合物(IBc)1モルに対して、通常1〜10モル当量、好ましくは1〜5モル当量である。
反応温度は、通常−20〜200℃、好ましくは0〜120℃である。
反応時間は、通常1〜48時間、好ましくは1〜20時間である。
化合物(IB)は、例えば化合物(IBd)を環化反応に付すことによっても製造することができる。
[C法]
Figure 2004346059
〔式中、Q3は脱離基を、その他の記号は前記と同意義を示す。〕
3で示される脱離基としては、前記Q1として例示したものが挙げられる。なかでもヒドロキシ、C1-6アルコキシが好ましい。
例えばQ3がヒドロキシである場合、本反応は、通常、縮合剤の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
ここで、縮合剤としては、前記[A−2法]において例示したものが用いられる。縮合剤の使用量は、化合物(IBd)1モルに対して、通常1〜10モル当量、好ましくは1〜2モル当量である。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばエーテル系溶媒(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、ハロゲン化炭化水素系溶媒(例、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素)、炭化水素系溶媒(例、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン)、アミド系溶媒(例、ジメチルホルムアミド)、ニトリル系溶媒(例、アセトニトリル)等が挙げられる。これらの溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
本反応は、必要により、塩基(例、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミンなどのアミン類)の存在下に行ってもよい。塩基の使用量は、化合物(IBd)1モルに対して、通常1〜10モル当量、好ましくは1〜2モル当量である。
反応温度は、通常0〜100℃、好ましくは10〜50℃である。
反応時間は、通常1〜48時間、好ましくは1〜20時間である。
また、Q3がC1-6アルコキシである場合、本反応は、通常、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。このような溶媒としては、例えばエーテル系溶媒(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、炭化水素系溶媒(例、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン)、ハロゲン化炭化水素系溶媒(例、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素)、アルコール系溶媒(例、メタノール、エタノール)、アミド系溶媒(例、ジメチルホルムアミド)、ニトリル系溶媒(例、アセトニトリル)等が挙げられる。これらの溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
本反応は、必要により塩基(例、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属塩;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド)の存在下に行ってもよい。
また、反応に悪影響を及ぼさない溶媒としてトルエン等の非プロトン性溶媒を用いる場合、ルイス酸(例、トリメチルアルミニウム)の存在下に反応を行うこともできる。
前記した塩基およびルイス酸の使用量は、化合物(IBd)1モルに対して、通常0.01〜5モル当量、好ましくは0.1〜1モル当量である。
反応温度は、通常、−20〜200℃、好ましくは0〜120℃である。
反応時間は、通常1〜48時間、好ましくは1〜20時間である。
上記の各方法によって得られる化合物(IB)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
化合物(IB)のうち、Rb2がC1-6アルコキシ−カルボニル基、C6-14アリールオキシ−カルボニル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C6-14アリール−カルボニル基、C1-6アルキルスルホニル基、C6-10アリールスルホニル基、シアノ基およびニトロ基から選ばれる電子吸引基で置換されたメチル基である化合物(IB−1)は、例えば化合物(IBe)を環化反応に付すことによって製造することができる。
[D法]
Figure 2004346059
〔式中、EWGはC1-6アルコキシ−カルボニル基、C6-14アリールオキシ−カルボニル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C6-14アリール−カルボニル基、C1-6アルキルスルホニル基、C6-10アリールスルホニル基、シアノ基およびニトロ基から選ばれる電子吸引基を、その他の記号は前記と同意義を示す。〕
EWGで示されるC1-6アルコキシ−カルボニル基、C6-14アリールオキシ−カルボニル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C6-14アリール−カルボニル基、C1-6アルキルスルホニル基およびC6-10アリールスルホニル基としては、前記環B'の置換基である「置換されていてもよい炭化水素基」における「置換基」としてそれぞれ例示したものが用いられる。なかでも、C1-6アルコキシ−カルボニル等が好ましい。
本反応は、前記[B法]と同様にして行われる。
このようにして得られる化合物(IB−1)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
化合物(IB)のうち、Rb2が-CH2-CO-N(Rb6)(Rb7) [記号は前記と同意義を示す。]である化合物(IB−3)は、例えば化合物(IB−1)のうち、EWGがC1-6アルコキシ−カルボニル基である化合物(IB−1')を加水分解反応に付すことによって化合物(IB−2)を製造し、化合物(IB−2)を化合物(IBf)と反応させることによって製造することができる。
[E法]
Figure 2004346059
[式中、Rb9はC1-6アルキル基を、その他の記号は前記と同意義を示す。]
Rb9で示されるC1-6アルキル基としては、例えばメチル、エチル、tert−ブチルなどが挙げられる。
化合物(IB−1')の加水分解反応は、通常、酸又は塩基の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
ここで、酸又は塩基としては、例えば鉱酸(例、硝酸、塩酸、臭化水素酸、硫酸)、アルカリ金属水酸化物(例、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム)などが挙げられる。これら酸及び塩基の強さは、好ましくは1〜10規定、さらに好ましくは1〜6規定である。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば水、あるいは水とエーテル系溶媒(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)またはアルコール系溶媒(例、メタノール、エタノール、プロパノール)との適宜の割合での混合溶媒などが用いられる。
反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは20〜100℃である。
反応時間は、通常1〜48時間、好ましくは1〜10時間である。
化合物(IB−2)と化合物(IBf)との反応は、前記[C法]におけるQ3がヒドロキシである場合の反応と同様にして行われる。
このようにして得られる化合物(IB−3)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
本法において原料化合物として用いられる化合物(IBf)は、市販試薬として入手可能であるか、または自体公知の方法にしたがって製造することができる。
前記[A法]において原料化合物として用いられる化合物(IBa)は、以下に示す方法によって製造することができる。
[F法]
Figure 2004346059
〔式中、Q4およびQ5は脱離基を、その他の記号は前記と同意義を示す。〕
4およびQ5で示される脱離基としては、前記Q1として例示したものが挙げられる。Q4は、好ましくはヒドロキシ、C1-6アルコキシであり、Q5は、好ましくはハロゲン原子(例、塩素、臭素、ヨウ素)である。
本法では、まず、化合物(IBg)と化合物(IBh)とを反応させることによって化合物(IBi)を製造する。本反応は、前記[A−1法]と同様にして行われる。
化合物(IBi)を環化反応に付すことによって、化合物(IBa)を製造することができる。本反応は、前記[C法]と同様にして行われる。
このようにして得られる化合物(IBa)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
本法において原料化合物として用いられる化合物(IBg)および化合物(IBh)は、自体公知の方法にしたがって製造することができる。
前記[A法]において原料化合物として用いられる化合物(IBa)のうち、Rb2がEWG(前記と同意義を示す)で置換されたメチル基である化合物(IBa−1)は、例えば以下に示す方法によっても製造することができる。
[G法]
Figure 2004346059
〔式中、Halはハロゲン原子を、Rb10はアミノ基の保護基を、その他の記号は前記と同意義を示す。〕
Halで示されるハロゲン原子としては、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。なかでも塩素が好ましい。
Rb10で示されるアミノ基の保護基としては、例えば、ホルミル、C1−6アルキル−カルボニル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1−6アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニルなど)、ベンゾイル、C7−13アラルキル−カルボニル(例、ベンジルカルボニルなど)、C7−13アラルキルオキシ−カルボニル(例、ベンジルオキシカルボニル、9-フルオレニルメトキシカルボニルなど)、トリチル、フタロイル、N,N-ジメチルアミノメチレン、シリル(例、トリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジエチルシリルなど)、C7−13アラルキル(例、ベンジル)、C2−6アルケニル(例、1−アリルなど)などが挙げられる。これらの基は、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1−6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシなど)またはニトロなどで置換されていてもよい。Rb10は好ましくは、C1−6アルコキシ−カルボニルまたはC7−13アラルキルオキシ−カルボニルであり、さらに好ましくはtert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルである。
本法では、化合物(IBg)を保護反応(アミノ基の保護反応)に付して化合物(IBj)を製造し、化合物(IBj)と化合物(IBk)とを反応させて、化合物(IBl)を製造し、化合物(IBl)を脱保護反応(アミノ基の脱保護反応)に付し、さらに環化反応に付すことによって、化合物(IBa−1)を製造する。
保護反応および脱保護反応は、自体公知の方法、例えば、プロテクティブ グループス イン オーガニック シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis),John Wiley and Sons 刊(1980)に記載の方法、あるいはこれに準ずる方法にしたがって行われる。
例えばRb10がtert−ブトキシカルボニルである場合、保護反応は、化合物(IBg)と二炭酸ジtert-ブチルとを反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で反応させることによって行われる。
ここで、反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばエーテル系溶媒(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、ハロゲン化炭化水素系溶媒(例、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素)、炭化水素系溶媒(例、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン)、アミド系溶媒(例、ジメチルホルムアミド)、ニトリル系溶媒(例、アセトニトリル)、アミン系溶媒(例、ピリジン)、エステル系溶媒(例、酢酸メチル、酢酸エチル)等が挙げられる。これらの溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
本反応は、必要により水および/または塩基(例、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミンなどのアミン類;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属塩)の存在下に行ってもよい。塩基の使用量は、化合物(IBg)1モルに対して、通常0〜5当量、好ましくは1〜1.5モル当量である。
二炭酸ジtert-ブチルの使用量は、化合物(IBg)1モルに対して、通常1〜2モル当量、好ましくは1〜1.2モル当量である。
反応温度は、通常、−50〜100℃、好ましくは0〜50℃である。
反応時間は、通常1〜48時間、好ましくは1〜20時間である。
化合物(IBj)と化合物(IBk)との反応は、前記[A−2法]における「化合物(IBb)の反応性誘導体と化合物(IBa)とを反応させる方法」と同様にして行われる。
Rb10がtert−ブトキシカルボニルである場合、脱保護反応は、例えば化合物(IBl)と酸(例、塩酸、臭化水素酸、トリフルオロ酢酸、塩化水素の酢酸エチル溶液等)とを反応させることによって行われる。
反応温度は、通常、−20〜50℃、好ましくは0〜30℃である。
反応時間は、通常、1〜20時間、好ましくは1〜5時間である。
脱保護された化合物(IBl)の環化反応は、通常、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。このような溶媒としては、例えばエーテル系溶媒(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、ハロゲン化炭化水素系溶媒(例、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素)、アルコール系溶媒(例、メタノール、エタノール、プロパノール)、炭化水素系溶媒(例、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン)、ニトリル系溶媒(例、アセトニトリル)、エステル系溶媒(例、酢酸メチル、酢酸エチル)等が挙げられる。これらの溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
本反応は、必要により塩基(例、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属塩;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド)の存在下に行ってもよい。塩基の使用量は、脱保護された化合物(IBl)1モルに対して、通常0.1〜10当量、好ましくは0.1〜2モル当量である。
反応温度は、通常、−20〜100℃、好ましくは0〜50℃である。
反応時間は、通常、1〜48時間、好ましくは1〜20時間である。
このようにして得られる化合物(IBa−1)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
本法において原料化合物として用いられる化合物(IBk)は、自体公知の方法にしたがって製造することができる。
前記[G法]において用いられる化合物(IBj)のうち、Rb1が水素原子であり、Rb10がC1−6アルコキシ−カルボニルである化合物(IBj−1)は、以下に示す方法によっても製造することができる。
[H法]
Figure 2004346059
[式中、Rb10'はC1−6アルコキシ−カルボニルを、Rb11はC1−6アルキルを、その他の記号は前記と同意義を示す。]
Rb10'で示されるC1−6アルコキシ−カルボニルとしては、前記Rb10として例示したものが挙げられる。なかでもtert−ブトキシカルボニルが好ましい。 Rb11で示されるC1−6アルキルとしては、例えばメチル、エチル、tert−ブチルなどが挙げられる。なかでもtert−ブチルが好ましい。
本法では、化合物(IBm)とジフェニルホスホリルアジドとを反応させて化合物(IBn)を製造し、化合物(IBn)をCurtius転位反応に付して化合物(IBo)を製造し、化合物(IBo)と化合物(IBp)とを反応させて化合物(IBq)を製造し、化合物(IBq)を還元反応に付すことによって、化合物(IBj−1)を製造する。
本法は、自体公知の方法にしたがって行われる。
まず、化合物(IBm)とジフェニルホスホリルアジドとの反応は、通常、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で、塩基の存在下に行われる。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば炭化水素系溶媒(例、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン)、エーテル系溶媒(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、ハロゲン化炭化水素系溶媒(例、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素)、アミド系溶媒(例、ジメチルホルムアミド)等が挙げられる。これらの溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
塩基としては、例えばトリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ピリジン等のアミン類が挙げられる。
ジフェニルホスホリルアジドおよび塩基の使用量は、化合物(IBm)1モルに対して、それぞれ、通常1〜10モル当量、好ましくは1〜3モル当量である。
反応温度は、通常、−20〜50℃、好ましくは0〜30℃である。
反応時間は、通常、0.5〜5時間、好ましくは1〜2時間である。
Curtius転位反応は、例えば化合物(IBn)を炭化水素系溶媒(例、ベンゼン、トルエン)等の溶媒中で加温することによって行われる。
加温の際の温度は、通常50〜150℃、好ましくは80〜120℃である。 加温時間は、通常、1〜10時間、好ましくは1〜5時間である。
化合物(IBo)と化合物(IBp)との反応は、通常、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行うことができる。このような溶媒としては、例えば炭化水素系溶媒(例、ベンゼン、トルエン)等が挙げられる。
本反応は、必要により塩基(例、ピリジン)の存在下に行ってもよい。塩基の使用量は、化合物(IBo)1モルに対して、通常0.1〜5当量である。
化合物(IBp)の使用量は、化合物(IBo)1モルに対して、通常1〜10モル当量、好ましくは1〜3モル当量である。
反応温度は、通常、20〜150℃、好ましくは50〜120℃である。
反応時間は、通常、1〜48時間、好ましくは1〜20時間である。
化合物(IBq)の還元反応は、自体公知の方法にしたがって行うことができる。
還元反応は、具体的には、パラジウム、白金等を触媒とする接触還元;酢酸中、鉄あるいは亜鉛等を用いた還元;ハイドロサルファイトナトリウムを用いた還元;等により行われる。
また、還元反応は、通常、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。このような溶媒としては、例えばエーテル系溶媒(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、ハロゲン化炭化水素系溶媒(例、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素)、アルコール系溶媒(例、メタノール、エタノール、プロパノール)、炭化水素系溶媒(例、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン)、ニトリル系溶媒(例、アセトニトリル)、エステル系溶媒(例、酢酸メチル、酢酸エチル)、水等が挙げられる。これらの溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常、0〜100℃、好ましくは20〜50℃である。
反応時間は、通常、1〜48時間、好ましくは1〜20時間である。
このようにして得られる化合物(IBj−1)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
本法において原料化合物として用いられる化合物(IBm)および化合物(IBp)は、自体公知の方法にしたがって製造することができる。
前記[A法]において原料化合物として用いられる化合物(IBa)のうち、Rb3およびRb4が水素原子である化合物(IBa−2)は、例えば以下に示す方法によっても製造することができる。
[I法]
Figure 2004346059
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
本法では、化合物(IBr)をチオアミド化反応に付すことによって化合物(IBs)を製造し、化合物(IBs)を還元反応に付すことによって化合物(IBa−2)を製造する。
チオアミド化反応は、化合物(IBr)と硫黄化試薬とを反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で反応させることによって行われる。
硫黄化試薬としては、例えばローソン試薬、五硫化リン等が挙げられる。硫黄化試薬の使用量は、化合物(IBr)1モルに対して、通常1〜10モル当量、好ましくは1〜3モル当量である。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばエーテル系溶媒(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、炭化水素系溶媒(例、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン)、アルコール系溶媒(例、メタノール、エタノール、プロパノール)、ハロゲン化炭化水素系溶媒(例、ジクロロメタン、クロロホルム)、アミド系溶媒(例、ヘキサメチルホスホリックトリアミド)、アミン系溶媒(例、ピリジン)、スルホキシド系溶媒(例、ジメチルスルホキシド)等が挙げられる。これらの溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは50〜100℃である。
反応時間は、通常、1〜48時間、好ましくは1〜10時間である。
化合物(IBs)の還元反応は、自体公知の方法にしたがって行うことができる。還元反応は、例えば化合物(IBs)とラネーニッケルとを反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で反応させることによって行われる。このような溶媒としては、例えばアルコール系溶媒(例、メタノール、エタノール、プロパノール)、エーテル系溶媒(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)などが挙げられる。これらの溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。 反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは10〜100℃である。
反応時間は、通常、1〜48時間、好ましくは1〜20時間である。
このようにして得られる化合物(IBa−2)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
本法において原料化合物として用いられる化合物(IBr)は、自体公知の方法にしたがって製造することができる。
前記[B法]において原料化合物として用いられる化合物(IBc)は、例えば以下に示す方法によって製造することができる。
[J法]
Figure 2004346059
〔式中、Q6は脱離基を、その他の記号は前記と同意義を示す。〕
6で示される脱離基としては、前記Q1として例示したものが挙げられる。なかでもハロゲン原子(例、塩素、臭素、ヨウ素)が好ましい。
本反応は、前記[A−2法]における「化合物(IBb)の反応性誘導体と化合物(IBa)とを反応させる方法」と同様にして行われる。
このようにして得られる化合物(IBc)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
本法において原料化合物として用いられる化合物(IBt)は、化合物(IBg)と化合物(IBb)とを反応させることによって製造することができる。本反応は、前記[A法]と同様にして行われる。
このようにして得られる化合物(IBt)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
また、原料化合物として用いられる化合物(IBu)は、自体公知の方法にしたがって製造することができる。
前記[C法]において原料化合物として用いられる化合物(IBd)は、例えば以下に示す方法によって製造することができる。
[K法]
Figure 2004346059
〔式中、Q7は脱離基を、その他の記号は前記と同意義を示す。〕
7で示される脱離基としては、前記Q1として例示したものが挙げられる。なかでもハロゲン原子(例、塩素、臭素、ヨウ素)が好ましい。
本反応は、前記[A−1法]と同様にして行われる。
なお、前記[K法]によって得られる化合物(IBd)中、Q3がC1-6アルコキシである場合、Q3がC1-6アルコキシである化合物(IBd)をさらに加水分解反応に付すことによって、Q3がヒドロキシである化合物(IBd)を製造することができる。ここで、加水分解反応は、自体公知の方法によって行われる。
このようにして得られる化合物(IBd)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
本法において原料化合物として用いられる化合物(IBv)は、自体公知の方法にしたがって製造することができる。
前記[D法]において原料化合物として用いられる化合物(IBe)は、化合物(IBt)と化合物(IBk)とを反応させることによって製造することができる。
本反応は、前記[A−2法]における「化合物(IBb)の反応性誘導体と化合物(IBa)とを反応させる方法」と同様にして行われる。
このようにして得られる化合物(IBe)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
化合物(IC)は、例えば以下に示すAA法〜AC法、あるいはこれらに準ずる方法により製造することができる。
化合物(IC)は、例えば化合物(ICa)と化合物(ICb)とを反応させることによって製造することができる。
[AA法]
Figure 2004346059
〔式中、Qa1は脱離基を、その他の記号は前記と同意義を示す。〕
Qa1で示される脱離基としては、前記Q1として例示したものが用いられる。なかでも、ハロゲン原子(例、塩素、臭素、ヨウ素)、C1-6アルキルスルホニルオキシ(例、メチルスルホニルオキシ)、ヒドロキシなどが好ましい。
本反応は、必要により、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行うことができる。このような溶媒としては、例えば炭化水素系溶媒(例、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン)、アルコール系溶媒(例、メタノール、エタノール、プロパノール)、エーテル系溶媒(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、ハロゲン化炭化水素系溶媒(例、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素)、ニトリル系溶媒(例、アセトニトリル)、アミド系溶媒(例、ジメチルホルムアミド)、ケトン系溶媒(例、アセトン)、スルホキシド系溶媒(例、ジメチルスルホキシド)、カルボン酸系溶媒(例、酢酸)、エステル系溶媒(例、酢酸メチル、酢酸エチル)、水等が挙げられる。これらの溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。なかでも、アルコール系溶媒(例、エタノール)、エーテル系溶媒(例、テトラヒドロフラン)、炭化水素系溶媒(例、トルエン)、アミド系溶媒(例、ジメチルホルムアミド)等が好ましい。
また、化合物(ICa)および/または化合物(ICb)を溶媒として用いてもよい。
本反応は、必要により塩基の存在下に行ってもよく、該塩基を溶媒として用いてもよい。このような塩基としては例えば、
1)例えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水素化物(例、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウム)、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のアミド類(例、リチウムアミド、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムジシクロヘキシルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド)、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の低級(C1-6)アルコキシド(例、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム tert−ブトキシド)などの強塩基;
2)例えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物(例、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化バリウム)、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩(例、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム)、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸水素塩(例、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム)などの無機塩基;および
3)例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリンなどのアミン類;例えばDBU(1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデス−7−エン)、DBN(1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノン−5−エン)などのアミジン類;例えばピリジン、ジメチルアミノピリジン、イミダゾール、2,6−ルチジンなどの塩基性複素環化合物などの有機塩基などが挙げられる。
これらのなかでも、アルカリ金属炭酸塩(例、炭酸カリウム)、アルカリ金属炭酸水素塩(例、炭酸水素ナトリウム)、アミン類(例、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン)などが好ましい。塩基の使用量は、化合物(ICa)1モルに対して、通常0.1〜10当量、好ましくは0.1〜2モル当量である。
化合物(ICb)の使用量は、化合物(ICa)1モルに対して、通常1〜10モル当量、好ましくは1〜3モル当量である。
反応温度は、通常、−100〜200℃、好ましくは0〜150℃である。
反応時間は、例えば1分ないし数日である。
なお、化合物(ICb)中、Qa1がヒドロキシであり、Lcがオキソ基で置換されたC1−3アルキレンであり、かつ、Lcの一部または全部とQa1とでCOOHを形成する場合(例、Qa1−LcがHOOC、HOOCCH2などである場合)、本反応は、適当なカップリング試薬の存在下に行うこともできる。該カップリング試薬としては、一般的なペプチド合成の際に用いられるもの(例、ペプチド合成の基礎と実験(1985;丸善)に記載のもの)を用いることができる。なかでも、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、カルボニルジイミダゾール(CDI)等が好ましい。カップリング試薬の使用量は、化合物(ICa)1モルに対して、通常0.1〜10当量、好ましくは0.1〜2モル当量である。
このようにして得られる化合物(IC)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
本法において原料化合物として用いられる化合物(ICb)は、自体公知の方法、例えば、コンプリヘンシブ オーガニック トランスフォーメーション(Comprehensive Organic Transformation) VCH Publishers Inc.,1989年刊;ジャーナル オブ ジ オーガニック ケミストリー(J. Org. Chem.) 52, 5560 (1987);オーガニック シンセシス(Org. Syn.) Coll. Vol. 4, 921 (1963);ジャーナル オブ ジ アメリカン ケミカル ソサイエティー(J. Am. Chem. Soc.) 42, 599 (1920)等に記載の方法、あるいはこれらに準ずる方法によって製造することができる。
[AB法]
化合物(IC)のうち、Lcが置換されていてもよいC1−3アルキレン基である化合物(IC−1)は、化合物(ICa)と式:OHC−Lc1−Rc (Lc1は置換されていてもよいC1−2アルキレン基を、Rcは前記と同意義を示す)で表される化合物[以下、化合物(ICc)と略記することがある]とを還元的アルキル化反応に付すことによっても製造することができる。
ここで、Lc1で示される置換されていてもよいC1−2アルキレン基としては、前記Lc1で示される置換されていてもよいC1−3アルキレン基のうち、アルキレン部分の炭素数が1または2のものが挙げられる。
本反応は、必要により、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行うことができる。このような溶媒としては、前記[AA法]において例示したものが用いられる。なかでも、アルコール系溶媒(例、エタノール)、エーテル系溶媒(例、テトラヒドロフラン)、炭化水素系溶媒(例、トルエン)、カルボン酸系溶媒(例、酢酸)等が好ましい。
また、化合物(ICa)および/または化合物(ICc)を溶媒として用いてもよい。
本反応は、還元剤を用いる還元;あるいはパラジウム、白金等を触媒として用いる接触還元等によって行われる。
ここで、還元剤としては、例えば、リチウムアルミニウムヒドリド(LiAlH)、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBALH)、ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムヒドリド(Red−Al)、アラン(AlH)等のアルミニウム試薬;テトラヒドロほう酸ナトリウム(NaBH)、シアノ水素化ほう素ナトリウム(NaBHCN)、トリアセトキシ水素化ほう素ナトリウム(NaBH(OAc))、9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(9−BBN)、ボラン(BH)等のほう素試薬などが挙げられる。なかでも、テトラヒドロほう酸ナトリウム、シアノ水素化ほう素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ほう素ナトリウム等のほう素試薬が好ましい。還元剤の使用量は、化合物(ICa)1モルに対して、通常0.1〜10当量、好ましくは0.1〜2モル当量である。
本反応は、好ましくは、テトラヒドロほう酸ナトリウム、シアノ水素化ほう素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ほう素ナトリウム等のほう素試薬を還元剤として用いる還元;あるいはパラジウム、白金等を触媒にした接触還元によって行われる。
化合物(ICc)の使用量は、化合物(ICa)1モルに対して、通常0.1〜10当量、好ましくは0.1〜2モル当量である。
反応温度は、通常、−100〜200℃、好ましくは−20〜100℃である。
反応時間は、例えば1分ないし数日である。
このようにして得られる化合物(IC−1)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
本法において原料化合物として用いられる化合物(ICc)は、自体公知の方法により製造することができる。
[AC法]
化合物(IC)のうち、Xcがメチレン基である化合物(IC−2)は、以下に示す方法によっても製造することができる。
Figure 2004346059
[式中の記号は前記と同意義を示す。]
本法では、化合物(ICd)を還元反応に付すことにより、化合物(IC−2)を製造する。
本反応は、還元剤を用いて、必要により、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行うことができる。このような溶媒としては、前記[AA法]において例示したものが用いられる。なかでも、エーテル系溶媒(例、テトラヒドロフラン)、炭化水素系溶媒(例、トルエン)等が好ましい。
還元剤としては、前記[AB法]において例示したものが用いられる。なかでも、リチウムアルミニウムヒドリド、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、ボラン等が好ましい。
反応温度は、通常、−100〜200℃、好ましくは−20〜100℃である。
反応時間は、例えば1分ないし数日である。
このようにして得られる化合物(IC−2)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
本法において原料化合物として用いられる化合物(ICd)は、例えば、EP−A733632などに記載の方法、前記[AA法]、あるいはこれらに準ずる方法により製造することができる。
前記[AA法]および[AB法]において原料化合物として用いられる化合物(ICa)のうち、Xcがメチレン基である化合物(ICa−1)は、例えば以下に示す方法にしたがって製造することができる。
[AD法]
Figure 2004346059
[式中の記号は前記と同意義を示す。]
本法では、化合物(ICe)を還元反応に付すことにより、化合物(ICa−1)を製造する。
本反応は、前記[AC法]における還元反応と同様にして行われる。
このようにして得られる化合物(ICa−1)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
上記方法において原料化合物として用いられる(ICe)は、自体公知の方法、例えば、EP−A733632、特開平9−263585などに記載の方法、あるいはこれら準ずる方法により製造することができる。
化合物(ICa)のうち、環Bcが
Figure 2004346059
[式中、Xc2はメチレン基、エチレン基、トリメチレン基またはテトラメチレン基を、Xc3は前記Xaと同意義を、Xcは前記と同意義を示す。]である化合物(ICa−2)は、例えば以下に示す方法にしたがって製造することができる。
[AE法]
Figure 2004346059
[式中、Qa2は脱離基を、その他の記号は前記と同意義を示す。]
Xc3は好ましくは好ましくはOまたはSであり、さらに好ましくはOである。
Qa2で示される脱離基としては、前記Qとして例示したものが用いられる。なかでも、ハロゲン原子(例、塩素、臭素、ヨウ素)などが好ましい。
本法では、化合物(ICf)を環化反応に付すことにより、化合物(ICa−2)を製造する。
本反応は、必要により、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。このような溶媒としては、前記[AA法]において例示したものが用いられる。なかでも、エーテル系溶媒(例、テトラヒドロフラン)、炭化水素系溶媒(例、トルエン)、アミド系溶媒(例、ジメチルホルムアミド)等が好ましい。
本反応は、必要により塩基の存在下に行ってもよい。このような塩基としては例えば、前記[AA法]において例示したものが用いられる。なかでも、アルカリ金属水素化物(例、水素化ナトリウム)、アルカリ金属低級(C1-6)アルコキシド(例、カリウム tert−ブトキシド)、アミン類(例、DBU)などが好ましい。塩基の使用量は、化合物(ICf)1モルに対して、通常0.1〜10当量、好ましくは0.1〜2モル当量である。
反応温度は、通常、−100〜200℃、好ましくは0〜150℃である。
反応時間は、例えば1分ないし数日である。
このようにして得られる化合物(ICa−2)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
本法において原料化合物として用いられる化合物(ICf)は、例えば以下に示す方法にしたがって製造することができる。
[AF法]
Figure 2004346059
[式中、Qa3は脱離基を、その他の記号は前記と同意義を示す。]
Qa3で示される脱離基としては、前記Qとして例示したものが用いられる。なかでも、ハロゲン原子(例、塩素、臭素、ヨウ素)、C1-6アルキルスルホニルオキシ(例、メチルスルホニルオキシ)、C1-6アルキルで置換されていてもよいC6-10アリールスルホニルオキシ(例、トルエンスルホニルオキシ)などが好ましい。
本法では、化合物(ICg)と化合物(ICh)とを反応させることによって化合物(ICf)を製造する。
本反応は、前記[AA法]と同様にして行われる。なお、用いられる溶媒としては、アルコール系溶媒(例、エタノール)、エーテル系溶媒(例、テトラヒドロフラン)、炭化水素系溶媒(例、トルエン)等が好ましい。
また、塩基としては、アルカリ金属炭酸塩(例、炭酸カリウム)、アミン類(例、トリエチルアミン)などが好ましい。
このようにして得られる化合物(ICf)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
本法において原料化合物として用いられる化合物(ICg)のうち、Xcがメチレン基であり、Qa3がC1-6アルキルで置換されていてもよいC6-10アリールスルホニルオキシ、C1-6アルキルスルホニルオキシまたはハロゲン原子である化合物(ICg−1)は、例えば以下に示す方法にしたがって製造することができる。
[AG法]
Figure 2004346059
[式中、Qa3'はC1-6アルキルスルホニルオキシ、C1-6アルキルで置換されていてもよいC6-10アリールスルホニルオキシまたはハロゲン原子を、その他の記号は前記と同意義を示す。]
Qa3'で示されるC1-6アルキルスルホニルオキシ、C1-6アルキルで置換されていてもよいC6-10アリールスルホニルオキシおよびハロゲン原子としては、前記Qa3として例示したものが用いられる。
本法では、化合物(ICg−2)をアルキルもしくはアリールスルホニル化反応、またはハロゲン化反応に付すことにより、化合物(ICg−1)を製造する。
ここで、アルキルもしくはアリールスルホニル化反応は、例えば、ジャーナル オブ ジ オーガニック ケミストリー(J. Org. Chem.) 39, 1036 (1974);シンセシス(Synthesis) 665 (1974) 等に記載の方法、あるいはこれらに準ずる方法によって行われる。
また、ハロゲン化反応は、例えば、ジャーナル オブ ジ アメリカン ケミカル ソサイエティー(J. Am. Chem. Soc.) 78, 653 (1956);同誌75, 2053 (1953);アンゲバンテ ヘミー インタナショナル エディション イン イングリッシュ(Angew. Chem. Int. Ed.) 14, 801 (1975)等に記載の方法、あるいはこれらに準ずる方法によって行われる。
このようにして得られる化合物(ICg−1)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
本法において原料化合物として用いられる化合物(ICg-2)は、例えば以下に示す方法にしたがって製造することができる。
[AH法]
Figure 2004346059
[式中、Qa4はC1-6アルコキシまたはハロゲン原子を、その他の記号は前記と同意義を示す。]
Qa4で示されるC1-6アルコキシとしては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシなどが挙げられる。また、Qa4で示されるハロゲン原子としては、例えば塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。
本法では、化合物(ICi)を還元反応に付すことにより化合物(ICg−2)を製造する。
さらに、本法では、化合物(ICi)をエステル化またはハロゲン化反応に付して、化合物(ICj)を製造し、化合物(ICj)を還元反応に付すことにより化合物(ICg−2)を製造する。
化合物(ICi)の還元反応および化合物(ICj)の還元反応は、前記[AD法]と同様にして行われる。
また、化合物(ICi)のエステル化反応は、例えばオーガニック シンセシス(Org. Syn.) Coll. Vol. 1, 241 (1941);シンセシス(Synthesis) 961 (1979);オーガニック シンセシス(Org. Syn.) Coll. Vol. 2, 165 (1943) 等に記載の方法、あるいはこれらに準ずる方法によって行われる。
また、化合物(ICi)のハロゲン化反応は、例えばオーガニック シンセシス(Org. Syn.) Coll. Vol. 1, 12 (1941);ジャーナル オブ ジ アメリカン ケミカル ソサイエティー(J. Am. Chem. Soc.) 42, 599 (1920) 等に記載の方法、あるいはこれらに準ずる方法によって行われる。
このようにして得られる化合物(ICg−2)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
本法において原料化合物として用いられる化合物(ICi)は、自体公知の方法、例えばオーストラリアン ジャーナル オブ ケミストリー(Aust. J. Chem.) 36, 1455 (1983);特開平6−41116などに記載の方法、あるいはこれらに準ずる方法により製造することができる。
化合物(IA)は、例えば以下に示す[AAA法]、[AAC法]〜[AAI法]、あるいはこれらに準ずる方法により製造することができる。
化合物(IA)のうち、Zが結合手、Zが−NR4a− (R4aは前記と同意義を示す)である化合物(IAa)は、例えば以下の方法により製造することができる。
[AAA法]
Figure 2004346059
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
化合物(IAa−8)と化合物(IAa−9)とを反応させることにより、化合物(IAa)を製造することができる。本反応は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中、必要であれば塩基の存在下、縮合剤を用いることにより製造することができる。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばエーテル系溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、炭化水素系溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等)、ハロゲン系溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等)、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
塩基としては、例えばトリエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン等が挙げられる。
縮合剤としては、例えばペプチド合成に用いられる縮合剤等が挙げられ、具体的には、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド、シアノりん酸ジエチル、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド等が用いられる。
化合物(IAa−9)の使用量は、化合物(IAa−8)1モルに対し、通常約0.5ないし2モル当量、好ましくは約1ないし1.2モル当量である。
縮合剤の使用量は、化合物(IAa−8)1モルに対し、通常約0.5ないし5モル当量、好ましくは約1ないし2モル当量である。
塩基の使用量は、化合物(IAa−8)1モルに対し、通常約1ないし10モル当量、好ましくは約1ないし5モル当量である。
反応温度は、通常約0ないし100℃、好ましくは約20ないし50℃である。
反応時間は、通常約0.5ないし24時間、好ましくは約1ないし5時間程度である。
このようにして得られる化合物(IAa)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
前記[AAA法]で原料化合物として用いられる化合物(IAa−9)は、市販試薬として入手あるいは自体公知の方法により製造することができる。
また、前記[AAA法]で原料化合物として用いられる化合物(IAa−8)は、自体公知の方法、例えば以下の方法あるいはこれに準ずる方法により製造することができる。
[AAB法]
Figure 2004346059
〔式中、Qb1は脱離基を、R1cは前記R1 で示される「置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいC2-6アルケニル基または置換されていてもよいアラルキル基」からメチレン基を除いた基を、その他の記号は前記と同意義を示す。〕
Qb1で示される脱離基としては、前記Q1として例示したものが用いられる。なかでも、ハロゲン原子(例、塩素、臭素、ヨウ素)、C1-6アルキルスルホニルオキシ(例、メチルスルホニルオキシ)、C1-6アルキルで置換されていてもよいC6-10アリールスルホニルオキシ(例、トルエンスルホニルオキシ)などが好ましい。
1cとしては、「R1c−CH2−」が、前記R1 として例示した「置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいC2-6アルケニル基または置換されていてもよいアラルキル基」と同意義となるような「置換されていてもよいC1-5アルキル基、置換されていてもよいC2-5アルケニル基または置換されていてもよいアラルキル基」が用いられる。
化合物(IAa−1)を還元反応に付すことにより、化合物(IAa−2)を製造することができる。
本還元反応は、例えばプロトン性溶媒(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等)、非プロトン性溶媒(例えば、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)などの溶媒中、例えば金属水素錯化合物(例えば、水素化アルミニウムリチウム、水素化アルミニウムナトリウム、水素化トリエトキシアルミニウムナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム等)などの還元剤を用いて行われる。
還元剤の使用量は、化合物(IAa−1)1モルに対して、通常約0.3ないし5モル当量、好ましくは約0.5ないし2モル当量程度である。
反応温度は、通常約−20ないし100℃、好ましくは約0ないし50℃程度である。
反応時間は、例えば約0.5ないし24時間程度である。
化合物(IAa−2)と化合物(IAa−3)とを反応させることにより、化合物(IAa−5)を製造することができる。本反応は、例えばエーテル系溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、炭化水素系溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等)、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等)、アセトン、ジメチルホルムアミド等の溶媒中、必要により塩基(例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等)の存在下に行うことができる。
化合物(IAa−3)の使用量は、化合物(IAa−2)1モルに対して、通常、約1ないし10モル当量、好ましくは約1ないし2モル当量程度である。
塩基の使用量は、化合物(IAa−2)1モルに対し、通常約1ないし10モル当量、好ましくは約1ないし5モル当量である。
反応温度は、通常約0ないし100℃、好ましくは約20ないし50℃程度である。
反応時間は、通常約1ないし24時間、好ましくは約3ないし10時間程度である。
また、化合物(IAa−5)は、化合物(IAa−2)と化合物(IAa−4)とを、接触還元反応や、還元剤を用いた還元アミノ化反応に付すことによっても製造することができる。
これらの反応は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。このような溶媒としては、例えばエーテル系溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、炭化水素系溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等)、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等)等が挙げられる。
本反応は、必要により酢酸、トリフルオロ酢酸等の酸の存在下に行ってもよい。
上記還元剤としては、例えば水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムなどが用いられる。
化合物(IAa−4)の使用量は、化合物(IAa−2)1モルに対し、通常約1ないし10モル当量、好ましくは約1ないし2モル当量である。
還元剤の使用量は、通常約0.3ないし5モル当量、好ましくは約0.5ないし1モル当量である。
反応温度は、通常約0ないし100℃、好ましくは約10ないし70℃である。
反応時間は、通常約1ないし24時間、好ましくは約3ないし10時間程度である。
化合物(IAa−5)と塩化フマル酸モノエチルエステルとを反応させることにより、化合物(IAa−6)を製造することができる。
本反応は、自体公知のアシル化反応を用いて行われる。該アシル化反応は、例えばエーテル系溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、ハロゲン系溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等)、炭化水素系溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等)、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、エステル系溶媒(酢酸エチル、酢酸メチル等)等の溶媒中、必要により水及び塩基(例えば、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等)の存在下に行うことができる。
塩化フマル酸モノエチルエステルの使用量は、化合物(IAa−5)1モルに対して、通常約1ないし10モル当量、好ましくは約1ないし3モル当量程度である。
塩基の使用量は、化合物(IAa−5)1モルに対し、通常約1ないし10モル当量、好ましくは約1ないし5モル当量である。
反応温度は、通常約−50ないし100℃、好ましくは約0ないし50℃程度である。
反応時間は、通常約1ないし48時間、好ましくは約5ないし10時間程度である。
化合物(IAa−6)を環化反応に付すことにより、化合物(IAa−7)を製造することができる。
該環化反応は、例えばエーテル系溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、炭化水素系溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等)、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等)、アセトン、ジメチルホルムアミド等の溶媒中、必要により塩基(例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等)の存在下に行うことができる。
塩基の使用量は、化合物(IAa−6)1モルに対して、約1ないし5モル当量、好ましくは約1ないし2モル当量程度用である。
反応温度は、通常約−20ないし200℃、好ましくは約20ないし100℃程度である。
反応時間は、通常約1ないし20時間、好ましくは約2ないし5時間程度である。
化合物(IAa−7)を加水分解反応に付すことにより、化合物(IAa−8)を製造することができる。
本反応は、例えば酸あるいは塩基の水溶液中で行われる。
酸としては、例えば鉱酸(例えば、硝酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ素酸、硫酸等)が、塩基としては、例えばアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化リチウム等)等が挙げられる。
酸及び塩基の強さは、好ましくは約1ないし10規定前後、さらに好ましくは約4ないし10規定である。
反応温度は、通常約0ないし150℃、好ましくは約20ないし50℃である。
反応時間は、通常約1ないし24時間、好ましくは約2ないし10時間程度である。
このようにして得られる化合物(IAa−8)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
前記[AAB法]で原料化合物として用いられる化合物(IAa−1)、(IAa−3)および(IAa−4)は、自体公知の方法により製造することができる。
化合物(IA)のうち、Zが−NH−、Zが結合手である化合物(IAb)は、例えば以下の方法により製造することができる。
[AAC法]
Figure 2004346059
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
化合物(IAa−8)とジフェニルホスホリルアジドとを、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中、塩基の存在下に反応させ、さらに熱転位反応に付した後、得られた生成物を反応に悪影響を及ぼさない溶媒中、酸と反応させることにより、化合物(IAb−1)を製造することができる。
化合物(IAa−8)とジフェニルホスホリルアジドとの反応において用いられる「反応に悪影響を及ぼさない溶媒」としては、例えばエーテル系溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、ハロゲン系溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等)、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、トルエン等が挙げられる。
本反応に用いられる塩基としては、例えばトリエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン等が挙げられる。
ジフェニルホスホリルアジドの使用量は、化合物(IAa−8)1モルに対し、通常約1ないし10モル当量、好ましくは約1.5ないし3モル当量程度である。
塩基の使用量は、化合物(IAa−8)1モルに対し、通常約1ないし10モル当量、好ましくは約1ないし5モル当量である。
反応温度は、通常約−20ないし50℃、好ましくは約0ないし20℃程度である。
反応時間は、通常約0.5ないし5時間、好ましくは約1ないし2時間程度である。
熱転位反応は、加熱によって行われる。この際の加熱温度は、通常約60ないし150℃、好ましくは約80ないし100℃程度であり、加熱時間は、通常約0.5ないし5時間、好ましくは約1ないし2時間程度である。
上記した熱転位反応により得られた生成物を酸と反応させる場合に用いられる「反応に悪影響を及ぼさない溶媒」としては、例えば水、ジオキサン、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。酸としては、例えば硫酸、塩酸、硝酸、臭化水素酸等の鉱酸が挙げられる。
酸の使用量は、化合物(IAa−8)1モルに対し、通常約1ないし10モル当量、好ましくは約1ないし5モル当量である。
反応温度は、通常約20ないし200℃、好ましくは約50ないし100℃程度である。
反応時間は、通常約0.5ないし5時間、好ましくは約1ないし2時間程度である。
化合物(IAb−1)と化合物(IAb−2)とを縮合反応に付すことにより、化合物(IAb)を製造することができる。
本反応は、例えば前記した[AAA法]と同様にして行われる。
このようにして得られる化合物(IAb)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
前記[AAC法]で原料化合物として用いられる化合物(IAb−2)は、市販試薬として入手あるいは自体公知の方法により製造することができる。
化合物(IA)のうち、ZおよびZが−NH−である化合物(IAc)は、例えば以下の方法により製造することができる。
[AAD法]
Figure 2004346059
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
化合物(IAb−1)と化合物(IAc−1)とを反応させることにより、化合物(IAc)を製造することができる。本反応は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばエーテル系溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、ハロゲン系溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等)、アセトニトリル、トルエン、ピリジン、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
本反応は、必要により塩基(例えば、トリエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン等)の存在下に行われる。
化合物(IAc−1)の使用量は、化合物(IAb−1)1モルに対し、通常約0.5ないし3モル当量、好ましくは約1ないし1.5モル当量程度である。
塩基の使用量は、化合物(IAb−1)1モルに対し、通常約1ないし10モル当量、好ましくは約1ないし5モル当量である。
反応温度は、通常約0ないし150℃、好ましくは約30ないし100℃である。
反応時間は、通常約0.5ないし24時間、好ましくは約1ないし3時間程度である。
このようにして得られる化合物(IAc)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
前記[AAD法]で原料化合物として用いられる化合物(IAc−1)は、市販試薬として入手あるいは自体公知の方法により製造することができる。
化合物(IA)のうち、Lが−CHNHCOR7 (R7は前記と同意義を示す)である化合物(IAd)は、例えば以下の方法により製造することができる。
[AAE法]
Figure 2004346059
〔式中、Paはアミノ基の保護基を、その他の記号は前記と同意義を示す。〕
Paで示されるアミノ基の保護基としては、前記Rb10として例示したものが用いられる。
化合物(IAd−1)から前記[AAB法]と同様にして、化合物(IAd−2)を製造することができる。
ついで、化合物(IAd−2)から前記[AAA法]、[AAC法]あるいは[AAD法]と同様にして、化合物(IAd−3)を製造することができる。
化合物(IAd−3)をアミノ基の脱保護反応に付すことにより、化合物(IAd−4)を製造することができる。
本反応は、自体公知の方法にしたがって、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
このような溶媒としては、例えばエーテル系溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、炭化水素系溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等)、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等)、ハロゲン系溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等)、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
本反応は、例えばPaがベンジルオキシカルボニル基の場合、例えばパラジウム、白金等を触媒とする接触還元により、Paがtert−ブトキシカルボニル基の場合、例えば酸(例えば、塩酸、臭酸、トリフルオロ酢酸等)に溶解又は懸濁することによって、行われる。
反応温度は、通常約0ないし100℃、好ましくは約10ないし50℃程度である。
反応時間は、通常約0.1ないし24時間、好ましくは約1ないし10時間程度である。
化合物(IAd−4)をアシル化反応に付すことによって、化合物(IAd)を製造することができる。
本反応は、自体公知のアシル化反応を用いて行われる。アシル化反応は、例えば化合物(IAd−4)と、一般式:RCOOH (IAd−5)〔Rは前記と同意義を示す。〕で表される化合物あるいはその反応性誘導体(例えば、酸ハライド、酸無水物、活性エステル、酸イミダゾリドなど)とを反応させることによって行われる。
化合物(IAd−5)を用いる反応は、例えば前記[AAA法]と同様にして行われる。
化合物(IAd−5)の反応性誘導体を用いる反応は、例えばエーテル系溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、ハロゲン系溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等)、炭化水素系溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等)、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、エステル系溶媒(酢酸エチル、酢酸メチル等)等の溶媒中、必要により水及び塩基(例えば、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等)の存在下に行うことができる。
化合物(IAd−5)の反応性誘導体の使用量は、化合物(IAd−4)1モルに対して、約1ないし10モル当量、好ましくは約1ないし3モル当量程度である。
塩基の使用量は、化合物(IAd−4)1モルに対し、通常約1ないし10モル当量、好ましくは約1ないし5モル当量である。
反応温度は、通常約−50ないし100℃、好ましくは約0ないし50℃程度である。
反応時間は、通常約1ないし48時間、好ましくは約5ないし10時間程度である。
このようにして得られる化合物(IAd)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
前記[AAE法]で原料化合物として用いられる化合物(IAd−1)は、自体公知の方法により製造することができる。
化合物(IA)のうち、Lが−OCHCONR89 (R8およびR9は前記と同意義を示す)である化合物(IAe)は、例えば以下の方法により製造することができる。
[AAF法]
Figure 2004346059
〔式中、Pbはフェノール性水酸基の保護基を、R10はC1―4アルキル基を表し、その他の記号は前記と同意義を示す。〕
Pbで示されるフェノール性水酸基の保護基としては、例えばメチル、C1-6アルコキシメチル(例、メトキシメチル、エトキシメチルなど)、トリチル、C7-11アラルキル(例、ベンジルなど)、ホルミル、C1-6アルキル−カルボニル(例、アセチル、プロピオニルなど)、ベンゾイル、C7-11アラルキル−カルボニル(例、ベンジルカルボニルなど)、2−テトラヒドロピラニル、2−テトラヒドロフラニル、シリル(例、トリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジエチルシリルなど)、アリルなどが挙げられる。これらの基は、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、C1-6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ)またはニトロ基などで置換されていてもよい。
10で示されるC1―4アルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、tert−ブチルなどが挙げられる。
化合物(IAe−1)から前記[AAB法]と同様にして化合物(IAe−2)を製造することができる。
ついで化合物(IAe−2)から前記[AAA法]、[AAC法]あるいは[AAD法]と同様にして、化合物(IAe−3)を製造することができる。
化合物(IAe−3)をフェノール性水酸基の脱保護反応に付すことにより、化合物(IAe−4)を製造法することができる。
本反応は、自体公知の方法にしたがって、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
このような溶媒としては、例えばエーテル系溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、炭化水素系溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等)、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等)、ハロゲン系溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等)、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
本反応は、例えばPb がベンジル基の場合、例えばパラジウム、白金等を触媒とする接触還元によって行われる。
反応温度は、通常約0ないし100℃、好ましくは約20ないし70℃程度である。
反応時間は、通常約1ないし24時間、好ましくは約1ないし5時間程度である。
化合物(IAe−4)をアルキル化反応に付すことにより、化合物(IAe−5)を製造することができる。
本反応は、自体公知の方法にしたがって、化合物(IAe−5)に対応するアルキル化試薬を用いて行われる。
アルキル化試薬としては、例えばクロロ酢酸エステルまたはブロモ酢酸エステルなどが挙げられる。
本反応は、例えば非プロトン性溶媒(例えば、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、トルエン、ジメチルホルムアミド等)等の溶媒中、必要に応じて、例えば無機塩基(例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)、有機塩基(例えば、トリエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン等)、水素化ナトリウム、フッ化セシウム等の存在下に行われる。
アルキル化試薬の使用量は、化合物(IAe−4)1モルに対して、通常約0.5ないし5モル当量、好ましくは約1ないし2モル当量である。
無機塩基、有機塩基などの使用量は、化合物(IAe−4)1モルに対し、通常約1ないし10モル当量、好ましくは約1ないし5モル当量である。
反応温度は、通常約0ないし200℃、好ましくは約20ないし100℃である。
反応時間は、通常約10分ないし5時間、好ましくは約30分ないし2時間程度である。
化合物(IAe−5)を加水分解反応に付すことにより、化合物(IAe−6)を製造することができる。
本反応は、前記した[AAB法]における化合物(IAa−7)の加水分解反応と同様にして行われる。
化合物(IAe−6)と化合物(IAe−7)とを反応させることにより、化合物(IAe)を製造することができる。
本反応は、前記した[AAA法]と同様にして行われる。
このようにして得られる化合物(IAe)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
前記[AAF法]で原料化合物として用いられる化合物(IAe−1)および化合物(IAe−7)は、自体公知の方法により製造することができる。
化合物(IA)のうち、Lが−CH−Het1 (Het1は窒素原子を介して結合する含窒素芳香族複素環基を示す)である化合物(IAf)は、例えば以下の方法により製造することができる。
Het1で示される含窒素芳香族複素環基としては、前記Hetとして例示した含窒素芳香族複素環基のうち、窒素原子を介して結合するものを示す。
[AAG法]
Figure 2004346059
〔式中、R11は互い結合して環を形成していてもよいC1―4アルキル基を、Qb2は脱離基を、その他の記号は前記と同意義を示す。〕
11で示されるC1―4アルキル基としては、前記R10として例示したものが用いられる。R11が互い結合して形成する環としては、例えばジオキソラン、ジオキサンなどが挙げられる。
Qb2で示される脱離基としては、前記Q1として例示したものが用いられる。なかでも、ハロゲン原子(例、塩素、臭素、ヨウ素)、C1-6アルキルスルホニルオキシ(例、メチルスルホニルオキシ)などが好ましい。
化合物(IAf−1)から前記[AAB法]と同様にして化合物(IAf−2)を製造することができる。
ついで化合物(IAf−2)から前記[AAA法]、[AAC法]あるいは[AAD法]と同様にして化合物(IAf−3)を製造することができる。
化合物(IAf−3)をアルデヒド変換反応に付すことにより化合物(IAf−4)を製造することができる。
本反応は、自体公知の方法にしたがって、例えばエーテル系溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、炭化水素系溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等)、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等)、ハロゲン系溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等)、アセトンおよび酢酸エチルから選ばれる溶媒と水との混合溶媒中、酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、トリフルオロ酢酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等)の存在下に行われる。
酸の使用量は、化合物(IAf−3)1モルに対し、通常約1ないし10モル当量、好ましくは約1ないし5モル当量である。
反応温度は、通常約0ないし100℃、好ましくは約30ないし70℃程度である。
反応時間は、通常約0.1ないし24時間、好ましくは約1ないし10時間程度である。
化合物(IAf−4)を還元反応に付すことにより、化合物(IAf−5)を製造することができる。本反応は、前記[AAB法]における化合物(IAa−1)の還元反応と同様にして行われる。
化合物(IAf−5)を、水酸基の脱離基への変換反応に付すことにより、化合物(IAf−6)を製造することができる。
本反応は、自体公知の方法にしたがって行われる。
例えば、化合物(IAf−6)のQb2がメタンスルホニルオキシ基の場合、本反応は、化合物(IAf−5)と塩化メタンスルホニルとを反応に悪影響を及ぼさない溶媒中、塩基の存在下に反応させることによって行われる。
本反応は、前記した[AAE法]における(IAd−4)のアシル化反応と同様にして行われる。
また、化合物(IAf−6)のQb2が塩素原子の場合、本反応は、化合物(IAf−5)と塩素化試薬(例えば、塩化チオニル、塩化スルフリル、オキシ塩化リン、五塩化リンなど)とを、無溶媒またはトルエンなどの溶媒の存在下に、加熱することによって行われる。
加熱温度は、通常約70ないし130℃、好ましくは約80ないし100℃程度であり、加熱時間は、通常約0.5ないし24時間、好ましくは約1ないし5時間程度である。
化合物(IAf−6)と化合物(IAf−9)とを反応させることにより、化合物(IAf)を製造することができる。
本反応は、自体公知の方法にしたがって、例えば前記[AAF法]における化合物(IAe−4)のアルキル化反応と同様にして行われる。
このようにして得られる化合物(IAf)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
前記[AAG法]で原料化合物として用いられる化合物(IAf−1)および化合物(IAf−9)は、自体公知の方法により製造することができる。
化合物(IAf)のうち、Het1が1,2,4−トリアゾール−4−イル基である化合物(IAfa)およびHet1がピロール−1−イル基である化合物(IAfb)は、以下の方法によっても製造することができる。
[AAH法]
Figure 2004346059
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
化合物(IAd−4)と化合物(IAf−7)とを反応させることによって、化合物(IAfa)を製造することができる。
本反応は、例えば非プロトン性溶媒(例えば、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ピリジン等)等の溶媒中、必要に応じて、無機塩基(例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)、有機塩基(例えば、トリエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、ピリジン、テトラメチルエチレンジアミン等)などの塩基の存在下に行われる。
化合物(IAf−7)の使用量は、化合物(IAd−4)1モルに対して、通常約0.5ないし5モル当量、好ましくは約1ないし3モル当量である。
塩基の使用量は、化合物(IAd−4)1モルに対し、通常約1ないし10モル当量、好ましくは約1ないし5モル当量である。
反応温度は、通常約0ないし200℃、好ましくは約20ないし100℃である。
反応時間は、通常約10分ないし24時間、好ましくは約1ないし10時間程度である。
このようにして得られる化合物(IAfa)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
化合物(IAd−4)と化合物(IAf−8)とを反応させることによって、化合物(IAfb)を製造することができる。本反応は、例えば酢酸等の溶媒中、必要に応じて、酢酸ナトリウム等の存在下に行われる。
化合物(IAf−8)の使用量は、化合物(IAd−4)1モルに対して、通常約0.5ないし5モル当量、好ましくは約1ないし3モル当量である。
酢酸ナトリウムの使用量は、化合物(IAd−4)1モルに対し、通常約1ないし10モル当量、好ましくは約1ないし5モル当量である。
反応温度は、通常約0ないし200℃、好ましくは約20ないし100℃である。
反応時間は、通常約10分ないし24時間、好ましくは約1ないし10時間程度である。
このようにして得られる化合物(IAfb)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
前記[AAH法]で原料化合物として用いられる化合物(IAf−7)および化合物(IAf−8)は、自体公知の方法により製造することができる。
化合物(IA)のうち、Lが−CH−Het2 (Het2は炭素原子を介して結合する含窒素芳香族複素環基を示す)である化合物(IAg)は、例えば以下の方法により製造することができる。
Het2で示される含窒素芳香族複素環基としては、前記Hetとして例示した含窒素芳香族複素環基のうち、炭素原子を介して結合するものを示す。
[AAI法]
Figure 2004346059
〔式中、MaはLi;MgBr、MgCl等のグリニャール試薬の金属部分を、その他の記号は前記と同意義を示す。〕
化合物(IAf−4)と化合物(IAg−1)とを反応させることにより、化合物(IAg−2)を製造することができる。
本反応は、自体公知のカルボニル基への有機リチウムまたはグリニャール試薬の付加反応にしたがって行われる。
本反応は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。このような溶媒としては、例えば非プロトン性溶媒(例えば、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ヘキサン等)等が挙げられる。本反応は、必要に応じて塩化セリウム等の存在下に行ってもよい。
化合物(IAg−1)の使用量は、化合物(IAf−4)1モルに対して、通常約0.5ないし5モル当量、好ましくは約1ないし1.5モル当量である。
反応温度は、通常約−78ないし20℃、好ましくは約−78ないし0℃である。
反応時間は、通常約10分ないし24時間、好ましくは約30分ないし5時間程度である。
化合物(IAg−2)を還元反応に付すことにより、化合物(IAg)を製造することができる。
本反応は、例えばエーテル系溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、炭化水素系溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等)、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等)、ハロゲン系溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等)、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド等の溶媒中で、例えばパラジウム、白金等を触媒とする接触還元によって行われる。
反応温度は、通常約0ないし100℃、好ましくは約20ないし70℃程度である。
反応時間は、通常約1ないし24時間、好ましくは約1ないし5時間程度である。
このようにして得られる化合物(IAg)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
前記[AAI法]で原料化合物として用いられる化合物(IAg−1)は、自体公知の方法により製造することができる。
本発明化合物が、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体を含有する場合には、これらも本発明化合物として含有されるとともに、自体公知の合成手法、分離手法によりそれぞれを単品として得ることができる。例えば、本発明化合物に光学異性体が存在する場合には、該化合物から分割された光学異性体も本発明化合物に包含される。
光学異性体は自体公知の方法により製造することができる。具体的には、光学活性な合成中間体を用いる、または、最終物のラセミ体を常法に従って光学分割することにより光学異性体を得る。
光学分割法としては、自体公知の方法、例えば、分別再結晶法、キラルカラム法、ジアステレオマー法等が用いられる。
1)分別再結晶法
ラセミ体と光学活性な化合物(例えば、(+)−マンデル酸、(−)−マンデル酸、(+)−酒石酸、(−)−酒石酸、(+)−1−フェネチルアミン、(−)−1−フェネチルアミン、シンコニン、(−)−シンコニジン、ブルシンなど)と塩を形成させ、これを分別再結晶法によって分離し、所望により、中和工程を経てフリーの光学異性体を得る方法。
2)キラルカラム法
ラセミ体またはその塩を光学異性体分離用カラム(キラルカラム)にかけて分離する方法。例えば液体クロマトグラフィーの場合、ENANTIO−OVM(トーソー社製)あるいは、ダイセル社製 CHIRALシリーズなどのキラルカラムに光学異性体の混合物を添加し、水、種々の緩衝液(例、リン酸緩衝液)、有機溶媒(例、エタノール、メタノール、イソプロパノール、アセトニトリル、トリフルオロ酢酸、ジエチルアミンなど)を単独あるいは混合した溶液として展開させることにより、光学異性体を分離する。また、例えばガスクロマトグラフィーの場合、CP−Chirasil−DeX CB(ジーエルサイエンス社製)などのキラルカラムを使用して分離する。
3)ジアステレオマー法
ラセミ体の混合物を光学活性な試薬と化学反応によってジアステレオマーの混合物とし、これを通常の分離手段(例えば、分別再結晶、クロマトグラフィー法等)などを経て単一物質とした後、加水分解反応などの化学的な処理により光学活性な試薬部位を切り離すことにより光学異性体を得る方法。例えば、本発明化合物が分子内にヒドロキシまたは1,2級アミノを有する場合、該化合物と光学活性な有機酸(例えば、MTPA〔α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸〕、(−)−メントキシ酢酸等)などとを縮合反応に付すことにより、それぞれエステル体またはアミド体のジアステレオマーが得られる。一方、本発明化合物がカルボン酸基を有する場合、該化合物と光学活性アミンまたはアルコール試薬とを縮合反応に付すことにより、それぞれアミド体またはエステル体のジアステレオマーが得られる。分離されたジアステレオマーは、酸加水分解あるいは塩基性加水分解反応に付すことにより、元の化合物の光学異性体に変換される。
化合物(I)のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により化合物(I)に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物、胃酸等により加水分解などを起こして化合物(I)に変化する化合物をいう。化合物(I)のプロドラッグとしては、化合物(I)のアミノ基がアシル化、アルキル化、りん酸化された化合物(例、化合物(I)のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、テトラヒドロピラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert−ブチル化された化合物など);化合物(I)の水酸基がアシル化、アルキル化、りん酸化、ほう酸化された化合物(例、化合物(I)の水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化、テトラヒドロピラニル化された化合物など);化合物(I)のカルボキシル基がエステル化、アミド化された化合物(例、化合物(I)のカルボキシル基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物など);等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって化合物(I)から製造することができる。
また、化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような、生理的条件で化合物(I)に変化するものであってもよい。
また、化合物(I)は、同位元素(例、3H, 14C, 35S,125Iなど)などで標識されていてもよい。
さらに、化合物(I)は、無水物であっても、水和物であってもよい。
化合物(I)またはそのプロドラッグ(以下、本発明化合物と略記することがある)は、毒性(例、急性毒性、慢性毒性、遺伝毒性、生殖毒性、心毒性、薬物相互作用、癌原性)が低く、そのまま、または薬理学的に許容し得る担体などと混合して医薬組成物とした後に、TGR5受容体作動剤として安全に用いることができる。
ここにおいて、薬理学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添加物を用いることもできる。
賦形剤の好適な例としては、例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、D−ソルビトール、デンプン、α化デンプン、デキストリン、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アラビアゴム、プルラン、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどが挙げられる。
滑沢剤の好適な例としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなどが挙げられる。
結合剤の好適な例としては、例えばα化デンプン、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、トレハロース、デキストリン、プルラン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
崩壊剤の好適な例としては、例えば乳糖、白糖、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、軽質無水ケイ酸、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。
溶剤の好適な例としては、例えば注射用水、生理的食塩水、リンゲル液、アルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油、綿実油などが挙げられる。
溶解補助剤の好適な例としては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、トレハロース、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、酢酸ナトリウムなどが挙げられる。
懸濁化剤の好適な例としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリンなどの界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性高分子;ポリソルベート類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などが挙げられる。
等張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール、D−ソルビトール、ブドウ糖などが挙げられる。
緩衝剤の好適な例としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げられる。
無痛化剤の好適な例としては、例えばベンジルアルコールなどが挙げられる。
防腐剤の好適な例としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。
抗酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸塩などが挙げられる。
着色剤の好適な例としては、例えば水溶性食用タール色素(例、食用赤色2号および3号、食用黄色4号および5号、食用青色1号および2号などの食用色素、水不溶性レーキ色素(例、前記水溶性食用タール色素のアルミニウム塩など)、天然色素(例、β−カロチン、クロロフィル、ベンガラなど)などが挙げられる。
甘味剤の好適な例としては、例えばサッカリンナトリウム、グリチルリチン酸二カリウム、アスパルテーム、ステビアなどが挙げられる。
上記医薬組成物は、製剤技術分野において慣用の方法、例えば日本薬局方(例えば第13改正)に記載の方法にしたがって製造することができる。該医薬組成物中の本発明化合物の含量は、例えば組成物全体の0.1〜100重量%である。
医薬組成物の剤型としては、例えば錠剤(舌下錠、口腔内崩壊錠を含む)、カプセル剤(ソフトカプセル、マイクロカプセルを含む)、散剤、顆粒剤、トローチ剤、シロップ剤等の経口剤;および注射剤(例、皮下注射剤,静脈内注射剤,筋肉内注射剤,腹腔内注射剤、点滴剤等)、外用剤(例、経皮製剤,軟膏剤等)、坐剤(例、直腸坐剤,膣坐剤等)、ペレット、経鼻剤、経肺剤(吸入剤)、点眼剤等の非経口剤が挙げられる。これらの製剤は、速放性製剤または徐放性製剤などの放出制御製剤(例、徐放性マイクロカプセルなど)であってもよい。
本発明のTGR5受容体作動剤は、TGR5が関与する生理機能の調節剤、TGR5が関与する病態または疾患の予防・治療剤などとして有用である。
ここで、「TGR5が関与する生理機能の調節剤」における生理機能としては、サイトカイン産生、免疫反応、GLP(グルカゴン様ペプチド)−1分泌、インスリン分泌、食欲、膵臓の再生、膵β細胞分化、膵β細胞増殖、インスリン抵抗性などが挙げられ、該生理機能の調節剤(亢進または抑制剤)としては、例えばサイトカイン産生抑制剤、免疫抑制剤、GLP−1分泌促進剤、インスリン分泌促進剤、血糖低下剤、食欲抑制剤、膵臓の再生剤、膵β細胞分化促進剤、膵β細胞増殖促進剤、インスリン抵抗性改善剤などが挙げられる。前記サイトカインとしては、例えば腫瘍壊死因子(TNF)α、インターロイキン(IL)6などが挙げられる。
また、「TGR5が関与する病態または疾患」としては、例えば心不全、心筋梗塞、急性腎不全、狭心症、不整脈、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患、動脈硬化症、慢性関節リウマチ、糖尿病(1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病を含む)、肥満、インスリン分泌不全、膵疲弊、胃潰瘍、潰瘍性大腸炎、アレルギー、変形性関節症、エリテマトーデス、移植医療後の過剰免疫反応、感染症などが挙げられる。
糖尿病の判定基準については、1999年に日本糖尿病学会から新たな判定基準が報告されている。
この報告によれば、糖尿病とは、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が126mg/dl以上、75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が200mg/dl以上、随時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が200mg/dl以上のいずれかを示す状態である。また、上記糖尿病に該当せず、かつ、「空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が110mg/dl未満または75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が140mg/dl未満を示す状態」(正常型)でない状態を、「境界型」と呼ぶ。
また、糖尿病の判定基準については、1997年にADA(米国糖尿病学会)から、1998年にWHOから、新たな判定基準が報告されている。
これらの報告によれば、糖尿病とは、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が126mg/dl以上であり、かつ、75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が200mg/dl以上を示す状態である。
また、上記報告によれば、耐糖能異常とは、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が126mg/dl未満であり、かつ、75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が140mg/dl以上200mg/dl未満を示す状態である。さらに、ADAの報告によれば、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が110mg/dl以上126mg/dl未満の状態をIFG(Impaired Fasting Glucose)と呼ぶ。一方、WHOの報告によれば、該IFG(Impaired Fasting Glucose)のうち、75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が140mg/dl未満である状態をIFG(Impaired Fasting Glycemia)と呼ぶ。
本発明のTGR5受容体作動剤は、上記した新たな判定基準により決定される糖尿病、境界型、耐糖能異常)、IFG(Impaired Fasting Glucose)およびIFG(Impaired Fasting Glycemia)の予防・治療剤としても用いられる。さらに、本発明のTGR5受容体作動剤は、境界型、耐糖能異常、IFG(Impaired Fasting Glucose)またはIFG(Impaired Fasting Glycemia)から糖尿病への進展を防止することもできる。
さらに、「TGR5が関与する病態または疾患」としては、例えばアルツハイマー病、痴呆、摂食障害、高血圧症、心肥大、非小細胞肺癌、卵巣癌、前立腺癌、胃癌、膀胱癌、乳癌、子宮頸部癌、結腸癌、直腸癌、肺炎、気管支炎、肺線維症、クローン病、アトピー性皮膚炎、免疫不全、白血病、肝硬変、肝炎、肝不全、胆汁うっ滞症、結石、消化管潰瘍、腸炎、肥満なども挙げられる。
本発明のTGR5受容体作動剤は、哺乳動物(例、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、ハムスター、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、サル等)に対し、安全に投与することができる。
本発明のTGR5受容体作動剤の投与量は、投与対象、投与ルート、対象疾患などにより異なるが、例えば、該作動剤を免疫抑制剤として成人(約60kg)に経口投与する場合の投与量は、有効成分である本発明化合物として、一日あたり、約0.1〜100mg、好ましくは約1.0〜50mg、より好ましくは約1.0〜20mgである。これらの量は1〜数回に分けて投与することができる。また、本発明のTGR5受容体作動剤を免疫抑制剤として成人(約60kg)に非経口投与(例えば静脈注射)する場合の投与量は、有効成分である本発明化合物として、一日あたり、約0.01〜30mg、好ましくは約0.1〜20mg、より好ましくは約0.1〜10mgである。これらの量は1〜数回に分けて投与することができる。
本発明のTGR5受容体作動剤は、糖尿病治療剤、糖尿病性合併症治療剤、高脂血症治療剤、降圧剤、抗肥満剤、利尿剤、化学療法剤、免疫療法剤、抗炎症薬、抗血栓剤、骨粗鬆症治療剤、ビタミン薬、抗痴呆薬、頻尿・尿失禁治療薬、排尿困難治療剤などの薬剤(以下、薬物Xと略記する場合がある)と組み合わせて用いることができる。
上記糖尿病治療剤としては、インスリン製剤(例:ウシ、ブタの膵臓から抽出された動物インスリン製剤;大腸菌、イーストを用い、遺伝子工学的に合成したヒトインスリン製剤;インスリン亜鉛;プロタミンインスリン亜鉛;インスリンのフラグメントまたは誘導体(例:INS−1等)、経口インスリン製剤など)、インスリン感受性増強剤(例:ピオグリタゾンまたはその塩(好ましくは塩酸塩)、ロシグリタゾンまたはその塩(好ましくはマレイン酸塩)、レグリキサン(Reglixane)(JTT−501)、ネトグリタゾン(Netoglitazone)(MCC−555)、GI−262570、FK−614、CS−011、WO99/58510に記載の化合物(例えば(E)-4-[4-(5-メチル-2-フェニル-4-オキサゾリルメトキシ)ベンジルオキシイミノ]-4-フェニル酪酸)、WO01/38325に記載の化合物、テサグリタザール(Tesaglitazar)(AZ−242)、BM-13-1258、LM-4156、MBX-102、LY-519818、MX-6054、LY-510929、バラグリタゾン(Balaglitazone)(NN-2344)、T-131またはその塩、THR-0921)、α−グルコシダーゼ阻害剤(例:ボグリボース、アカルボース、ミグリトール、エミグリテート等)、ビグアナイド剤(例:フェンホルミン、メトホルミン、ブホルミンまたはそれらの塩(例:塩酸塩、フマール酸塩、コハク酸塩)等)、インスリン分泌促進剤[スルホニルウレア剤(例:トルブタミド、グリベンクラミド、グリクラジド、クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘキサミド、グリクロピラミド、グリメピリド等)、レパグリニド、セナグリニド、ミチグリニドまたはそのカルシウム塩水和物、ナテグリニド等]、GLP−1受容体アゴニスト[例:GLP-1、GLP-1MR剤、NN-2211、AC-2993(exendin-4)、BIM-51077、Aib(8,35)hGLP-1(7,37)NH2、CJC-1131等]、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤(例:NVP−DPP−278、PT−100、P32/98、P93/01、NVP-DPP-728、LAF237、TS-021等)、β3アゴニスト(例:CL−316243、SR−58611−A、UL−TG−307、AJ−9677、AZ40140等)、アミリンアゴニスト(例:プラムリンチド等)、ホスホチロシンホスファターゼ阻害剤(例:バナジン酸ナトリウム等)、糖新生阻害剤(例:グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤、グルコース−6−ホスファターゼ阻害剤、グルカゴン拮抗剤等)、SGLT(sodium-glucose cotransporter)阻害剤(例:T−1095等)、11β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害薬(例:BVT-3498等)、アジポネクチンまたはその作動薬、IKK阻害薬(例:AS-2868等)、レプチン抵抗性改善薬、ソマトスタチン受容体作動薬(WO01/25228、WO03/42204、WO98/44921、WO98/45285、WO99/22735に記載の化合物等)、グルコキナーゼ活性化薬(例:Ro-28-1675)等が挙げられる。
糖尿病性合併症治療剤としては、アルドース還元酵素阻害剤(例:トルレスタット、エパルレスタット、ゼナレスタット、ゾポルレスタット、フィダレスタット(SNK−860)、AS−3201、ミナルレスタット(ARI−509)、CT−112等)、神経栄養因子およびその増加薬(例:NGF、NT−3、BDNF、WO01/14372に記載のニューロトロフィン産生・分泌促進剤(例えば4-(4-クロロフェニル)-2-(2-メチル-1-イミダゾリル)-5-[3-(2-メチルフェノキシ)プロピル]オキサゾールなど)等)、プロテインキナーゼC(PKC)阻害薬(例:LY−333531等)、AGE阻害剤(例:ALT−945、ピマゲジン、ピラトキサチン、N−フェナシルチアゾリウムブロミド(ALT−766)、EXO−226、ALT-711、ピリドリン(Pyridorin)、ピリドキサミン等)、活性酸素消去薬(例:チオクト酸等)、脳血管拡張剤(例:チオプリド等)、ソマトスタチン受容体作動薬(BIM23190)、アポトーシスシグナルレギュレーティングキナーゼ-1(ASK-1)阻害薬等が挙げられる。
高脂血症治療剤としては、HMG−CoA還元酵素阻害剤(例:プラバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、ビタバスタチン、ロスバスタチンまたはそれらの塩(例:ナトリウム塩等)等)、スクアレン合成酵素阻害剤(例:WO97/10224に記載の化合物、例えばN−[[(3R,5S)-1-(3-アセトキシ-2,2-ジメチルプロピル)-7-クロロ-5-(2,3-ジメトキシフェニル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]アセチル]ピペリジン-4-酢酸など)、フィブラート系化合物(例:ベザフィブラート、クロフィブラート、シムフィブラート、クリノフィブラート等)、抗酸化剤(例:リポ酸、プロブコール)等が挙げられる。
降圧剤としては、アンジオテンシン変換酵素阻害剤(例:カプトプリル、エナラプリル、デラプリル等)、アンジオテンシンII拮抗剤(例:ロサルタン、カンデサルタン シレキセチル、エプロサルタン、バルサルタン、テルミサルタン、イルベサルタン、オルメサルタン メドキソミル、タソサルタン、1-[[2'-(2,5-ジヒドロ-5-オキソ-4H-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)ビフェニル-4-イル]メチル]-2-エトキシ-1H-ベンズイミダゾール-7-カルボン酸等)、カルシウム拮抗剤(例:マニジピン、ニフェジピン、アムロジピン、エホニジピン、ニカルジピン等)、クロニジン等が挙げられる。
抗肥満剤としては、例えば中枢性抗肥満薬(例:デキスフェンフルアミン、フェンフルラミン、フェンテルミン、シブトラミン、アンフェプラモン、デキサンフェタミン、マジンドール、フェニルプロパノールアミン、クロベンゾレックス;MCH受容体拮抗薬(例:SB-568849;SNAP-7941;WO01/82925およびWO01/87834に記載の化合物等);ニューロペプチドY拮抗薬(例:CP-422935等);カンナビノイド受容体拮抗薬(例:SR-141716、SR-147778等);グレリン拮抗薬;11β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害薬(例:BVT-3498等)等)、膵リパーゼ阻害薬(例:オルリスタット、ATL−962等)、β3アゴニスト(例:CL−316243、SR−58611−A、UL−TG−307、AJ−9677、AZ40140等)、ペプチド性食欲抑制薬(例:レプチン、CNTF(毛様体神経栄養因子)等)、コレシストキニンアゴニスト(例:リンチトリプト、FPL−15849等)、摂食抑制薬(例:P-57等)等が挙げられる。
利尿剤としては、例えばキサンチン誘導体(例:サリチル酸ナトリウムテオブロミン、サリチル酸カルシウムテオブロミン等)、チアジド系製剤(例:エチアジド、シクロペンチアジド、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンジルヒドロクロロチアジド、ペンフルチジド、ポリチアジド、メチクロチアジド等)、抗アルドステロン製剤(例:スピロノラクトン、トリアムテレン等)、炭酸脱水酵素阻害剤(例:アセタゾラミド等)、クロルベンゼンスルホンアミド系製剤(例:クロルタリドン、メフルシド、インダパミド等)、アゾセミド、イソソルビド、エタクリン酸、ピレタニド、ブメタニド、フロセミド等が挙げられる。
化学療法剤としては、例えばアルキル化剤(例:サイクロフォスファミド、イフォスファミド等)、代謝拮抗剤(例:メソトレキセート、5−フルオロウラシルおよびその誘導体等)、抗癌性抗生物質(例:マイトマイシン、アドリアマイシン等)、植物由来抗癌剤(例:ビンクリスチン、ビンデシン、タキソール等)、シスプラチン、カルボプラチン、エトポキシドなどが挙げられる。なかでも5−フルオロウラシル誘導体であるフルツロンあるいはネオフルツロンなどが好ましい。
免疫療法剤としては、例えば微生物または細菌成分(例:ムラミルジペプチド誘導体、ピシバニール等)、免疫増強活性のある多糖類(例:レンチナン、シゾフィラン、クレスチン等)、遺伝子工学的手法で得られるサイトカイン(例:インターフェロン、インターロイキン(IL)等)、コロニー刺激因子(例:顆粒球コロニー刺激因子、エリスロポエチン等)などが挙げられ、なかでもIL−1、IL−2、IL−12などのインターロイキンが好ましい。
抗炎症薬としては、例えばアスピリン、アセトアミノフェン、インドメタシンなどの非ステロイド抗炎症薬等が挙げられる。
抗血栓剤としては、例えばヘパリン(例:ヘパリンナトリウム、ヘパリンカルシウム、ダルテパリンナトリウム(dalteparin sodium)など)、ワルファリン(例:ワルファリンカリウムなど)、抗トロンビン薬(例:アルガトロバン(aragatroban)など)、血栓溶解薬(例:ウロキナーゼ(urokinase)、チソキナーゼ(tisokinase)、アルテプラーゼ(alteplase)、ナテプラーゼ(nateplase)、モンテプラーゼ(monteplase)、パミテプラーゼ(pamiteplase)など)、血小板凝集抑制薬(例:塩酸チクロピジン(ticlopidine hydrochloride)、シロスタゾール(cilostazol)、イコサペント酸エチル、ベラプロストナトリウム(beraprost sodium)、塩酸サルポグレラート(sarpogrelate hydrochloride)など)などが挙げられる。
骨粗鬆症治療剤としては、例えばアルファカルシドール(alfacalcidol)、カルシトリオール(calcitriol)、エルカトニン(elcatonin)、サケカルシトニン(calcitonin salmon)、エストリオール(estriol)、イプリフラボン(ipriflavone)、パミドロン酸二ナトリウム(pamidronate disodium)、アレンドロン酸ナトリウム水和物(alendronate sodium hydrate)、インカドロン酸二ナトリウム(incadronate disodium)等が挙げられる。
ビタミン薬としては、例えばビタミンB1、ビタミンB12等が挙げられる。
抗痴呆剤としては、例えばタクリン(tacrine)、ドネペジル(donepezil)、リバスチグミン(rivastigmine)、ガランタミン(galantamine)等が挙げられる。
頻尿・尿失禁治療薬としては、例えば塩酸フラボキサート(flavoxate hydrochloride)、塩酸オキシブチニン(oxybutynin hydrochloride)、塩酸プロピベリン(propiverine hydrochloride)等が挙げられる。
排尿困難治療剤としては、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬(例:ジスチグミン)等が挙げられる。
上記薬物Xは、2種以上を適宜の割合で組み合せて用いてもよい。
本発明の化合物と薬物Xとを組み合わせることにより、
(1)本発明のTGR5受容体作動剤または薬物Xを単独で投与する場合に比べて、本発明のTGR5受容体作動剤および/または薬物Xの投与量を低減することができる、
(2)本発明の化合物と薬物Xとを併用することにより、相乗効果が得られる、などの優れた効果を得ることができる。
本発明のTGR5受容体作動剤と薬物Xを組み合わせて使用する際、本発明のTGR5受容体作動剤と薬物Xの投与時期は限定されず、本発明のTGR5受容体作動剤と薬物Xとを、投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。薬物Xの投与量は、臨床上用いられている投与量に準ずればよく、投与対象、投与ルート、疾患、組み合わせ等により適宜選択することができる。
また、本発明のTGR5受容体作動剤と薬物Xの投与形態は、特に限定されず、投与時に、本発明のTGR5受容体作動剤と薬物Xとが組み合わされていればよい。このような投与形態としては、例えば、(1)本発明のTGR5受容体作動剤と薬物Xとを同時に製剤化して得られる単一の製剤の投与、(2)本発明のTGR5受容体作動剤と薬物Xとを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、(3)本発明のTGR5受容体作動剤と薬物Xとを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与、(4)本発明のTGR5受容体作動剤と薬物Xとを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、(5)本発明のTGR5受容体作動剤と薬物Xとを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例えば、本発明の化TGR5受容体作動剤;薬物Xの順序での投与、あるいは逆の順序での投与)などが挙げられる。
本発明は、さらに、化合物(IB)、化合物(IC)、化合物(IA)またはそのプロドラッグを含有してなる医薬を提供する。該医薬は、毒性(例、急性毒性、慢性毒性、遺伝毒性、生殖毒性、心毒性、薬物相互作用、癌原性)が低く、前記TGR5受容体作動剤と同様にして製造し、かつ安全に用いることができる。
該医薬は、例えば前記「TGR5が関与する生理機能の調節剤、TGR5が関与する病態または疾患の予防・治療剤」などとして、哺乳動物(例、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、ハムスター、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、サル等)に対し、安全に投与することができる。該医薬の投与量は、前記TGR5受容体作動剤の場合と同様である。
本発明は、さらに、
TGR5受容体タンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩および本発明化合物を用いることを特徴とする、TGR5受容体に対するリガンド、アゴニストまたはアンタゴニストのスクリーニング方法に関する。
本発明のスクリーニング法で用いられるTGR5受容体タンパク質(以下、単に「TGR5」と略記する)は、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10または配列番号12で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列、好ましくは、配列番号2で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するGタンパク質共役型レセプター(GPCR)タンパク質である。
TGR5は、例えば、ヒトやその他の哺乳動物(例えば、モルモット、ラット、マウス、ウサギ、ハムスター、イヌ、ブタ、ヒツジ、ウシ、サルなど)のあらゆる細胞(例えば、脾細胞、神経細胞、グリア細胞、膵臓β細胞、骨髄細胞、メサンギウム細胞、ランゲルハンス細胞、腸管L細胞、表皮細胞、上皮細胞、内皮細胞、繊維芽細胞、繊維細胞、筋細胞、脂肪細胞、免疫細胞(例、マクロファージ、T細胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞、肥満細胞、好中球、好塩基球、好酸球、単球)、巨核球、滑膜細胞、軟骨細胞、骨細胞、骨芽細胞、破骨細胞、乳腺細胞、肝細胞もしくは間質細胞、またはこれら細胞の前駆細胞、幹細胞もしくはガン細胞など)や血球系の細胞、またはそれらの細胞が存在するあらゆる組織、例えば、脳、脳の各部位(例、嗅球、扁頭核、大脳基底球、海馬、視床、視床下部、視床下核、大脳皮質、延髄、小脳、後頭葉、前頭葉、側頭葉、被殻、尾状核、脳染、黒質)、脊髄、下垂体、胃、膵臓、腎臓、肝臓、生殖腺、甲状腺、胆のう、骨髄、副腎、皮膚、筋肉、肺、消化管(例、大腸、小腸)、血管、心臓、胸腺、脾臓、顎下腺、末梢血、末梢血球、前立腺、睾丸、精巣、卵巣、胎盤、子宮、骨、関節、骨格筋などに由来するタンパク質であってもよく、また合成タンパク質であってもよい。
配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10または配列番号12で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列としては、例えば、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10または配列番号12で表わされるアミノ酸配列と約50%以上、好ましくは約60%以上、より好ましくは約70%以上、さらに好ましくは約80%以上、なかでも好ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%以上の相同性を有するアミノ酸配列などが挙げられる。
配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10または配列番号12で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質としては、例えば、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10または配列番号12で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有し、配列番号2で表わされるアミノ酸配列からなるレセプタータンパク質と実質的に同質の活性を有するタンパク質などが好ましい。
実質的に同質の活性としては、例えば、リガンド結合活性、シグナル情報伝達作用などが挙げられる。実質的に同質とは、それらの活性が性質的に同質であることを示す。したがって、リガンド結合活性やシグナル情報伝達作用などの活性が同等(例、約0.01〜100倍、好ましくは約0.5〜20倍、より好ましくは約0.5〜2倍)であることが好ましいが、これらの活性の程度やタンパク質の分子量などの量的要素は異なっていてもよい。
リガンド結合活性やシグナル情報伝達作用などの活性の測定は、公知の方法に準じて行なうことができるが、例えば、後に記載するリガンド、アゴニストまたはアンタゴニストのスクリーニング方法に従って測定することができる。
また、TGR5としては、(1)配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10または配列番号12で表わされるアミノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜30個程度、より好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは数個(1〜5個))のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、(2)配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10または配列番号12で表わされるアミノ酸配列に1または2個以上(好ましくは、1〜30個程度、より好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは数個(1〜5個))のアミノ酸が付加したアミノ酸配列、(3)配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10または配列番号12で表わされるアミノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜30個程度、より好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは数個(1〜5個))のアミノ酸が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列、または(4)それらを組み合わせたアミノ酸配列を含有するタンパク質なども用いられる。
本明細書におけるタンパク質は、ペプチド表記の慣例に従って、左端がN末端(アミノ末端)、右端がC末端(カルボキシル末端)である。配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10または配列番号12で表わされるアミノ酸配列を含有するレセプタータンパク質をはじめとする、TGR5は、C末端がカルボキシル基(−COOH)、カルボキシレート(−COO-)、アミド(−CONH2)またはエステル(−COOR)の何れであってもよい。
ここでエステルにおけるRとしては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルもしくはn−ブチルなどのC1-6アルキル基、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシルなどのC3-8シクロアルキル基、例えば、フェニル、α−ナフチルなどのC6-12アリール基、例えば、ベンジル、フェネチルなどのフェニル−C1-2アルキル基もしくはα−ナフチルメチルなどのα−ナフチル−C1-2アルキル基などのC7-14アラルキル基のほか、経口用エステルとして汎用されるピバロイルオキシメチル基などが用いられる。
TGR5がC末端以外にカルボキシル基(またはカルボキシレート)を有している場合、カルボキシル基がアミド化またはエステル化されているものもTGR5に含まれる。この場合のエステルとしては、例えば上記したC末端のエステルなどが用いられる。
さらに、TGR5には、上記したタンパク質において、N末端のメチオニン残基のアミノ基が保護基(例えば、ホルミル基、アセチルなどのC2-6アルカノイル基などのC1-6アシル基など)で保護されているもの、N端側が生体内で切断され生成したグルタミル基がピログルタミン酸化したもの、分子内のアミノ酸の側鎖上の置換基(例えば、−OH、−SH、アミノ基、イミダゾール基、インドール基、グアニジノ基など)が適当な保護基(例えば、ホルミル基、アセチルなどのC2-6アルカノイル基などのC1-6アシル基など)で保護されているもの、あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖タンパク質などの複合タンパク質なども含まれる。
TGR5の具体例としては、例えば、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10または配列番号12で表わされるアミノ酸配列からなるレセプタータンパク質などが用いられる。
TGR5の部分ペプチド(以下、単に「部分ペプチド」と略記する場合がある)としては、上記したTGR5の部分アミノ酸配列を有するペプチドであれば何れのものであってもよいが、例えば、TGR5分子のうち、細胞膜の外に露出している部位であって、完全な分子と実質的に同質のレセプター活性を有するものなどが用いられる。
具体的には、TGR5の部分ペプチドとしては、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10または配列番号12で表わされるアミノ酸配列の疎水性プロット解析において細胞外領域(親水性(Hydrophilic)部位)であると分析された部分を含むペプチドである。また、疎水性(Hydrophobic)部位を一部に含むペプチドも同様に用いることができる。個々のドメインを個別に含むペプチドも用い得るが、複数のドメインを同時に含む部分のペプチドでも良い。
本発明の部分ペプチドのアミノ酸の数は、上記したTGR5の構成アミノ酸配列のうち少なくとも20個以上、好ましくは50個以上、より好ましくは100個以上のアミノ酸配列を有するペプチドなどが好ましい。
実質的に同一のアミノ酸配列とは、これらアミノ酸配列と約50%以上、好ましくは約60%以上、より好ましくは約70%以上、さらに好ましくは約80%以上、なかでも好ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%以上の相同性を有するアミノ酸配列を示す。
ここで、「実質的に同質のレセプター活性」とは、上記と同意義を示す。「実質的に同質のレセプター活性」の測定は上記と同様に行なうことができる。
また、本発明の部分ペプチドは、上記アミノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜10個程度、さらに好ましくは数個(1〜5個))のアミノ酸が欠失し、または、そのアミノ酸配列に1または2個以上(好ましくは、1〜20個程度、より好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは数個(1〜5個))のアミノ酸が付加し、または、そのアミノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜10個程度、より好ましくは数個、さらに好ましくは1〜5個程度)のアミノ酸が他のアミノ酸で置換されていてもよい。
また、本発明の部分ペプチドはC末端が通常カルボキシル基(−COOH)またはカルボキシレート(−COO-)であるが、上記した本発明のタンパク質のごとく、C末端がアミド(−CONH2)またはエステル(−COOR)であってもよい。本発明の部分ペプチドがC末端以外にカルボキシル基(またはカルボキシレート)を有している場合、カルボキシル基がアミド化またはエステル化されているものも本発明の部分ペプチドに含まれる。この場合のエステルとしては、例えば上記したC末端のエステルなどが用いられる。
さらに、本発明の部分ペプチドには、上記したTGR5と同様に、N末端のメチオニン残基のアミノ基が保護基で保護されているもの、N端側が生体内で切断され生成したグルタミンがピログルタミン酸化したもの、分子内のアミノ酸の側鎖上の置換基が適当な保護基で保護されているもの、あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖ペプチドなどの複合ペプチドなども含まれる。
TGR5またはその部分ペプチドの塩としては、酸または塩基との生理学的に許容される塩が挙げられ、とりわけ生理学的に許容される酸付加塩が好ましい。この様な塩としては、例えば、無機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸)との塩、あるいは有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸)との塩などが用いられる。
TGR5、その部分ペプチドまたはその塩は、WO01/77325号、WO02/84286号に記載の方法に準じて製造し、精製単離することもできる。
TGR5をコードするポリヌクレオチドとしては、上記したTGR5をコードする塩基配列(DNAまたはRNA、好ましくはDNA)を含有するものであればいかなるものであってもよい。該ポリヌクレオチドとしては、TGR5のアミノ酸配列をコードする塩基配列を含むDNAやRNA等が挙げられ、それらは二本鎖であっても、一本鎖であってもよい。二本鎖の場合は、二本鎖DNA、二本鎖RNAまたはDNA:RNAのハイブリッドでもよい。一本鎖の場合は、センス鎖(すなわち、コード鎖)であっても、アンチセンス鎖(すなわち、非コード鎖)であってもよい。
TGR5をコードするDNAとしては、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリー、上記した細胞または組織由来のcDNA、上記した細胞・組織由来のcDNAライブラリー、合成DNAのいずれでもよい。ライブラリーに使用するベクターは、バクテリオファージ、プラスミド、コスミド、ファージミドなどいずれであってもよい。また、上記した細胞または組織より全RNAまたはmRNA画分を調製したものを用いて直接Reverse Transcriptase Polymerase Chain Reaction(以下、RT−PCR法と略称する)によって増幅することもできる。
具体的には、TGR5をコードするDNAとしては、例えば、配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9または配列番号11で表わされる塩基配列を含有するDNA、または配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9または配列番号11で表わされる塩基配列とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列を有し、TGR5と実質的に同質の活性(例、リガンド結合活性、シグナル情報伝達作用など)を有するレセプタータンパク質をコードするDNAであれば何れのものでもよい。
配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9または配列番号11で表わされる塩基配列とハイブリダイズできるDNAとしては、例えば、配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9または配列番号11で表わされる塩基配列と約70%以上、好ましくは約80%以上、より好ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%以上の相同性を有する塩基配列を含有するDNAなどが用いられる。
ハイブリダイゼーションは、公知の方法あるいはそれに準じる方法、例えば、モレキュラー・クローニング(Molecular Cloning)2nd ed.(J. Sambrook et al., Cold Spring Harbor Lab. Press, 1989)に記載の方法などに従って行なうことができる。また、市販のライブラリーを使用する場合、添付の使用説明書に記載の方法に従って行なうことができる。より好ましくは、ハイストリンジェントな条件に従って行なうことができる。
該ハイストリンジェントな条件とは、例えば、ナトリウム濃度が約19〜40mM、好ましくは約19〜20mMで、温度が約50〜70℃、好ましくは約60〜65℃の条件を示す。特に、ナトリウム濃度が約19mMで温度が約65℃の場合が最も好ましい。
より具体的には、配列番号2で表わされるアミノ酸配列からなるヒトTGR5をコードするDNAとしては、配列番号1で表わされる塩基配列からなるDNAなどが用いられる。また、配列番号4で表わされるアミノ酸配列からなるマウスTGR5をコードするDNAとしては、配列番号3で表わされる塩基配列からなるDNAなどが用いられる。配列番号6で表わされるアミノ酸配列からなるラットTGR5をコードするDNAとしては、配列番号5で表わされる塩基配列からなるDNAなどが用いられる。配列番号8で表わされるアミノ酸配列からなるウシTGR5をコードするDNAとしては、配列番号7で表わされる塩基配列からなるDNAなどが用いられる。配列番号10で表わされるアミノ酸配列からなるウサギTGR5をコードするDNAとしては、配列番号9で表わされる塩基配列からなるDNAなどが用いられる。配列番号12で表わされるアミノ酸配列からなるモルモットTGR5をコードするDNAとしては、配列番号11で表わされる塩基配列からなるDNAなどが用いられる。
本発明の部分ペプチドをコードするDNAとしては、上記した本発明の部分ペプチドをコードする塩基配列を含有するものであればいかなるものであってもよい。また、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリー、上記した細胞・組織由来のcDNA、上記した細胞・組織由来のcDNAライブラリー、合成DNAのいずれでもよい。ライブラリーに使用するベクターは、バクテリオファージ、プラスミド、コスミド、ファージミドなどいずれであってもよい。また、上記した細胞・組織よりmRNA画分を調製したものを用いて直接RT−PCR法によって増幅することもできる。
具体的には、本発明の部分ペプチドをコードするDNAとしては、例えば、(1)配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9または配列番号11で表わされる塩基配列を有するDNAの部分塩基配列を有するDNA、または(2)配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9または配列番号11で表わされる塩基配列とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列を有し、TGR5と実質的に同質の活性(例、リガンド結合活性、シグナル情報伝達作用など)を有するレセプタータンパク質をコードするDNAの部分塩基配列を有するDNAなどが用いられる。
配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9または配列番号11で表わされる塩基配列とハイブリダイズできるDNAとしては、例えば、配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9または配列番号11で表わされる塩基配列と約70%以上、好ましくは約80%以上、より好ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%以上の相同性を有する塩基配列を含有するDNAなどが用いられる。
上記したTGR5またはその部分ペプチドをコードするDNAは、、WO01/77325号、WO02/84286号に記載の方法を用いてクローニングすることができる。
DNAの塩基配列の置換は、PCRや公知のキット、例えば、MutanTM−super Express Km(宝酒造)、MutanTM−K(宝酒造)などを用いて、ODA−LA PCR法、Gapped duplex法、Kunkel法などの公知の方法あるいはそれらに準じる方法に従って行なうことができる。
クローン化されたTGRまたはその部分ペプチドをコードするDNAは目的によりそのまま、または所望により制限酵素で消化したり、リンカーを付加したりして使用することができる。該DNAはその5'末端側に翻訳開始コドンとしてのATGを有し、また3'末端側には翻訳終止コドンとしてのTAA、TGAまたはTAGを有していてもよい。これらの翻訳開始コドンや翻訳終止コドンは、適当な合成DNAアダプターを用いて付加することもできる。
TGR5またはその部分ペプチドの発現ベクターは、例えば、(i)TGR5またはその部分ペプチドをコードするDNAを含有するDNA(例えば、cDNA)から目的とするDNA断片を切り出し、(ii)該DNA断片を適当な発現ベクター中のプロモーターの下流に連結することにより製造することができる。
ベクターとしては、大腸菌由来のプラスミド(例、pBR322、pBR325、pUC12、pUC13)、枯草菌由来のプラスミド(例、pUB110、pTP5、pC194)、酵母由来プラスミド(例、pSH19、pSH15)、λファージなどのバクテリオファージ、レトロウイルス、ワクシニアウイルス、バキュロウイルスなどの動物ウイルスなどの他、pA1−11、pXT1、pRc/CMV、pRc/RSV、pcDNAI/Neoなどが用いられる。
本発明の発現ベクターに用いられるプロモーターとしては、遺伝子の発現に用いる宿主に対応して適切なプロモーターであればいかなるものでもよい。例えば、動物細胞を宿主として用いる場合は、SRαプロモーター、SV40プロモーター、LTRプロモーター、CMVプロモーター、HSV-TKプロモーターなどが挙げられる。
これらのうち、CMVプロモーター、SRαプロモーターなどを用いるのが好ましい。宿主がエシェリヒア属菌である場合は、trpプロモーター、lacプロモーター、recAプロモーター、λPLプロモーター、lppプロモーターなどが、宿主がバチルス属菌である場合は、SPO1プロモーター、SPO2プロモーター、penPプロモーターなど、宿主が酵母である場合は、PHO5プロモーター、PGKプロモーター、GAPプロモーター、ADHプロモーターなどが好ましい。宿主が昆虫細胞である場合は、ポリヘドリンプロモーター、P10プロモーターなどが好ましい。
発現ベクターには、以上の他に、所望によりエンハンサー、スプライシングシグナル、ポリA付加シグナル、選択マーカー、SV40複製オリジン(以下、SV40oriと略称する場合がある)などを含有しているものを用いることができる。選択マーカーとしては、例えば、ジヒドロ葉酸還元酵素(以下、dhfrと略称する場合がある)遺伝子〔メソトレキセート(MTX)耐性〕、アンピシリン耐性遺伝子(以下、Amprと略称する場合がある)、ネオマイシン耐性遺伝子(以下、Neorと略称する場合がある、G418耐性)等が挙げられる。特に、dhfr遺伝子欠損チャイニーズハムスター卵巣〔CHO(dhfr-)〕細胞を宿主として、dhfr遺伝子を選択マーカーとして使用する場合、目的遺伝子をチミジンを含まない培地によっても選択できる。
また、必要に応じて、宿主に合ったシグナル配列を、TGR5のN端末側に付加(もしくはネイティブなシグナル配列と置換)することができる。宿主がエシェリヒア属菌である場合は、PhoA・シグナル配列、OmpA・シグナル配列などが、宿主がバチルス属菌である場合は、α−アミラーゼ・シグナル配列、サブチリシン・シグナル配列などが、宿主が酵母である場合は、MFα・シグナル配列、SUC2・シグナル配列など、宿主が動物細胞である場合には、インシュリン・シグナル配列、α−インターフェロン・シグナル配列、抗体分子・シグナル配列などがそれぞれ利用できる。
このようにして構築されたTGR5またはその部分ペプチドをコードするDNAを含有するベクターを用いて、形質転換体を製造することができる。
宿主としては、例えば、エシェリヒア属菌、バチルス属菌、酵母、昆虫細胞、昆虫、動物細胞などが用いられる。
エシェリヒア属菌の具体例としては、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)K12・DH1〔プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),60巻,160(1968)〕、JM103〔ヌクイレック・アシッズ・リサーチ,(Nucleic Acids Research),9巻,309(1981)〕、JA221〔ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー(Journal of Molecular Biology),120巻,517(1978)〕、HB101〔ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー,41巻,459(1969)〕、C600〔ジェネティックス(Genetics),39巻,440(1954)〕などが用いられる。
バチルス属菌としては、例えば、バチルス・ズブチルス(Bacillus subtilis)MI114〔ジーン,24巻,255(1983)〕,207−21〔ジャーナル・オブ・バイオケミストリー(Journal of Biochemistry),95巻,87(1984)〕などが用いられる。
酵母としては、例えば、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)AH22、AH22R-、NA87−11A、DKD−5D、20B−12、シゾサッカロマイセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)NCYC1913、NCYC2036、ピキア・パストリス(Pichia pastoris)などが用いられる。
昆虫細胞としては、例えば、ウイルスがAcNPVの場合は、ヨトウガの幼虫由来株化細胞(Spodoptera frugiperda cell;Sf細胞)、Trichoplusia niの中腸由来のMG1細胞、Trichoplusia niの卵由来のHigh FiveTM細胞、Mamestra brassicae由来の細胞またはEstigmena acrea由来の細胞などが用いられる。ウイルスがBmNPVの場合は、カイコ由来株化細胞(Bombyx mori N;BmN細胞)などが用いられる。該Sf細胞としては、例えば、Sf9細胞(ATCC CRL1711)、Sf21細胞(以上、Vaughn, J.L.ら、イン・ヴィボ(In Vivo),13, 213-217,(1977))などが用いられる。
昆虫としては、例えば、カイコの幼虫などが用いられる〔前田ら、ネイチャー(Nature),315巻,592(1985)〕。
動物細胞としては、例えば、サル細胞COS−7、Vero、チャイニーズハムスター卵巣細胞(以下、CHO細胞と略記)、dhfr遺伝子欠損チャイニーズハムスター卵巣細胞(以下、CHO(dhfr-)細胞と略記)、マウスL細胞,マウスAtT−20、マウスミエローマ細胞、ラットGH3、ヒトFL細胞、ヒトHEK293細胞などが用いられる。
エシェリヒア属菌を形質転換するには、例えば、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンジイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),69巻,2110(1972)やジーン(Gene),17巻,107(1982)などに記載の方法に従って行なうことができる。
バチルス属菌を形質転換するには、例えば、モレキュラー・アンド・ジェネラル・ジェネティックス(Molecular & General Genetics),168巻,111(1979)などに記載の方法に従って行なうことができる。
酵母を形質転換するには、例えば、メッソズ・イン・エンザイモロジー(Methods in Enzymology),194巻,182−187(1991)、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),75巻,1929(1978)などに記載の方法に従って行なうことができる。
昆虫細胞または昆虫を形質転換するには、例えば、バイオ/テクノロジー(Bio/Technology),6, 47-55(1988)などに記載の方法に従って行なうことができる。
動物細胞を形質転換するには、例えば、細胞工学別冊8新細胞工学実験プロトコール.263−267(1995)(秀潤社発行)、ヴィロロジー(Virology),52巻,456(1973)に記載の方法に従って行なうことができる。
このようにして、TGR5またはその部分ペプチドをコードするDNAを含有する発現ベクターで形質転換された形質転換体が得られる。
宿主がエシェリヒア属菌、バチルス属菌である形質転換体を培養する際、培養に使用される培地としては液体培地が適当であり、その中には該形質転換体の生育に必要な炭素源、窒素源、無機物その他が含有せしめられる。炭素源としては、例えば、グルコース、デキストリン、可溶性澱粉、ショ糖など、窒素源としては、例えば、アンモニウム塩類、硝酸塩類、コーンスチープ・リカー、ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆粕、バレイショ抽出液などの無機または有機物質、無機物としては、例えば、塩化カルシウム、リン酸二水素ナトリウム、塩化マグネシウムなどが挙げられる。また、酵母エキス、ビタミン類、生長促進因子などを添加してもよい。培地のpHは約5〜8が望ましい。
エシェリヒア属菌を培養する際の培地としては、例えば、グルコース、カザミノ酸を含むM9培地〔ミラー(Miller),ジャーナル・オブ・エクスペリメンツ・イン・モレキュラー・ジェネティックス(Journal of Experiments in Molecular Genetics),431−433,Cold Spring Harbor Laboratory, New York 1972〕が好ましい。ここに必要によりプロモーターを効率よく働かせるために、例えば、3β−インドリルアクリル酸のような薬剤を加えることができる。
宿主がエシェリヒア属菌の場合、培養は通常約15〜43℃で約3〜24時間行ない、必要により、通気や撹拌を加えることもできる。
宿主がバチルス属菌の場合、培養は通常約30〜40℃で約6〜24時間行ない、必要により通気や撹拌を加えることもできる。
宿主が酵母である形質転換体を培養する際、培地としては、例えば、バークホールダー(Burkholder)最小培地〔Bostian, K. L. ら、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),77巻,4505(1980)〕や0.5%カザミノ酸を含有するSD培地〔Bitter, G. A. ら、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),81巻,5330(1984)〕が挙げられる。培地のpHは約5〜8に調整するのが好ましい。培養は通常約20℃〜35℃で約24〜72時間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加える。
宿主が昆虫細胞または昆虫である形質転換体を培養する際、培地としては、Grace's Insect Medium(Grace, T.C.C.,ネイチャー(Nature),195,788(1962))に非動化した10%ウシ血清等の添加物を適宜加えたものなどが用いられる。培地のpHは約6.2〜6.4に調整するのが好ましい。培養は通常約27℃で約3〜5日間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加える。
宿主が動物細胞である形質転換体を培養する際、培地としては、例えば、約5〜20%の胎児牛血清を含むMEM培地〔サイエンス(Science),122巻,501(1952)〕,DMEM培地〔ヴィロロジー(Virology),8巻,396(1959)〕,RPMI 1640培地〔ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・メディカル・アソシエーション(The Journal of the American Medical Association)199巻,519(1967)〕,199培地〔プロシージング・オブ・ザ・ソサイエティ・フォー・ザ・バイオロジカル・メディスン(Proceeding of the Society for the Biological Medicine),73巻,1(1950)〕などが用いられる。pHは約6〜8であるのが好ましい。培養は通常約30℃〜40℃で約15〜60時間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加える。
以上のようにして、形質転換体の細胞内、細胞膜または細胞外にTGR5もしくはその部分ペプチドまたはその塩を生成せしめることができる。
上記培養物からTGR5もしくはその部分ペプチドまたはその塩を分離精製するには、例えば、下記の方法により行なうことができる。
TGR5もしくはその部分ペプチドまたはその塩を培養菌体あるいは細胞から抽出するに際しては、培養後、公知の方法で菌体あるいは細胞を集め、これを適当な緩衝液に懸濁し、超音波、リゾチームおよび/または凍結融解などによって菌体あるいは細胞を破壊したのち、遠心分離やろ過によりレセプタータンパク質の粗抽出液を得る方法などが適宜用いられる。緩衝液の中に尿素や塩酸グアニジンなどの蛋白質変性剤が含まれていてもよい。TGR5もしくはその部分ペプチドまたはその塩が膜結合型である場合、遠心分離やろ過により沈澱した膜画分をトリトンX−100TMなどの界面活性剤を用いて可溶化し、遠心分離して上清を回収する。培養液中にTGR5もしくはその部分ペプチドまたはその塩が分泌される場合には、培養終了後、公知の方法で菌体あるいは細胞と培養上清とを分離し、培養上清を集める。
このようにして得られた培養上清、あるいは膜可溶化画分中に含まれるTGR5もしくはその部分ペプチドまたはその塩の精製は、公知の分離・精製法を適切に組み合わせて行なうことができる。これらの公知の分離、精製法としては、塩析や溶媒沈澱法などの溶解度を利用する方法、透析法、限外ろ過法、ゲルろ過法、およびSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法などの主として分子量の差を利用する方法、イオン交換クロマトグラフィーなどの荷電の差を利用する方法、アフィニティークロマトグラフィーなどの特異的親和性を利用する方法、逆相高速液体クロマトグラフィーなどの疎水性の差を利用する方法、等電点電気泳動法などの等電点の差を利用する方法などが用いられる。
このようにして得られるTGR5またはその部分ペプチドが遊離体で得られた場合には、公知の方法あるいはそれに準じる方法によって塩に変換することができ、逆に塩で得られた場合には公知の方法あるいはそれに準じる方法により、遊離体または他の塩に変換することができる。
なお、組換え体が産生するTGR5またはその部分ペプチドを、精製前または精製後に適当なタンパク質修飾酵素を作用させることにより、任意に修飾を加えたり、ポリペプチドを部分的に除去することもできる。タンパク質修飾酵素としては、例えば、トリプシン、キモトリプシン、アルギニルエンドペプチダーゼ、プロテインキナーゼ、グリコシダーゼなどが用いられる。
このようにして生成するTGR5もしくはその部分ペプチドまたはその塩の活性は、標識したリガンドとの結合実験および特異抗体を用いたエンザイムイムノアッセイなどにより測定することができる。
以下に、TGR5とその生理的リガンドであるコレステロール代謝関連物質との結合性を変化させる化合物(即ち、TGR5に対する他のリガンド、TGR5アゴニストまたはTGR5アンタゴニストなど)のスクリーニング方法について詳述する。
上述のように、本発明化合物はTGR5作動活性を有するので、TGR5もしくはその部分ペプチドまたはその塩(以下、包括的に「TGR5」と略記する場合がある)(組換えまたは内因性TGR5を発現した細胞やその細胞膜画分などを含む)と、本発明化合物をサロゲート(surrogate)リガンドとして用いた結合アッセイ系を用いることによって、試験化合物の中からTGR5リガンド、アゴニストまたはアンタゴニストを効率よくスクリーニングすることができる。
TGR5リガンドおよびアゴニストは、TGR5に結合して細胞刺激活性(例えば、細胞内cAMP生成活性の上昇、MAPキナーゼの活性化など)を示す生理的および非生理的な化合物である(以下、包括して「TGR5アゴニスト」という)。細胞刺激活性としては、例えば、(1)細胞内cAMP産生、(2)細胞内タンパク質(例、MAPキナーゼなど)のリン酸化、(3)細胞外pHの低下、(4)Rho、Rac、Rasなどの低分子量Gタンパク質の活性化、(5)転写制御シスエレメントCRE(cAMP responsive element)、AP1、NFAT、SRE(serum responsive element)などの下流につないだレポーター遺伝子(例、ルシフェラーゼなど)の転写活性化、(6)細胞内カルシウムイオン変動、(7)細胞内cGMP生成、(8)イノシトールリン酸産生などを上昇させる活性が挙げられる。
TGR5アンタゴニストは、TGR5に結合するが、該細胞刺激活性を示さないか、あるいは該細胞刺激活性とは逆の作用(逆作動活性)を示す化合物である。すなわち、本明細書において「TGR5アンタゴニスト」は、いわゆるニュートラルアンタゴニストだけでなくインバースアゴニストをも包含する概念として使用される。
また、本発明のスクリーニング方法を用いることにより、コレステロール代謝関連物質とTGR5との結合力を増強する化合物、またはコレステロール代謝関連物質とTGR5との結合力を減少させる化合物などもスクリーニングすることができる。
すなわち、本発明は、(i)TGR5と本発明化合物とを接触させた場合と(ii)TGR5と本発明化合物および試験化合物とを接触させた場合との比較を行なうことを特徴とするTGR5アゴニストまたはTGR5アンタゴニストのスクリーニング方法を提供する。
本発明のスクリーニング方法においては、(i)と(ii)の場合における、例えば、TGR5に対する本発明化合物の結合量、細胞刺激活性などを測定して、両者を比較することを特徴とする。
より具体的には、本発明は、
(1)標識した本発明化合物をTGR5に接触させた場合と、標識した本発明化合物および試験化合物をTGR5に接触させた場合における、標識した本発明化合物のTGR5に対する結合量をそれぞれ測定し、両者を比較することを特徴とするTGR5アゴニストまたはTGR5アンタゴニストのスクリーニング方法、
(2)標識した本発明化合物を、TGR5を含有する細胞または該細胞の膜画分に接触させた場合と、標識した本発明化合物および試験化合物を、TGR5を含有する細胞または該細胞の膜画分に接触させた場合における、標識した本発明化合物の該細胞または該膜画分に対する結合量をそれぞれ測定し、両者を比較することを特徴とするTGR5アゴニストまたはTGR5アンタゴニストのスクリーニング方法、
(3)TGR5 DNAを含有する形質転換体を培養することによって細胞膜上に発現したTGR5に標識した本発明化合物を接触させた場合と、TGR5 DNAを含有する形質転換体を培養することによって細胞膜上に発現したTGR5に標識した本発明化合物および試験化合物を接触させた場合における、標識した本発明化合物の該TGR5に対する結合量をそれぞれ測定し、両者を比較することを特徴とするTGR5アゴニストまたはTGR5アンタゴニストのスクリーニング方法、
(4)試験化合物の存在下および非存在下で、TGR5を含有する細胞におけるTGR5を介した細胞刺激活性をそれぞれ測定し、両者を比較することを特徴とするTGR5アゴニストまたはTGR5アンタゴニストのスクリーニング方法、および
(5)TGR5 DNAを含有する形質転換体を培養することによって細胞膜上に発現したTGR5を介する細胞刺激活性を、試験化合物の存在下および非存在下にでそれぞれ測定し、両者を比較することを特徴とするTGR5アゴニストまたはTGR5アンタゴニストのスクリーニング方法、
(6)本発明化合物を、TGR5を含有する細胞に接触させた場合と、本発明化合物および試験化合物を、TGR5を含有する細胞に接触させた場合における、TGR5を介した細胞刺激活性をそれぞれ測定し、両者を比較することを特徴とするTGR5アゴニストまたはTGR5アンタゴニストのスクリーニング方法、および
(7)TGR5 DNAを含有する形質転換体を培養することによって細胞膜上に発現したTGR5に本発明化合物を接触させた場合と、TGR5 DNAを含有する形質転換体を培養することによって細胞膜上に発現したTGR5に本発明化合物および試験化合物を接触させた場合における、TGR5を介する細胞刺激活性をそれぞれ測定し、両者を比較することを特徴とするTGR5アゴニストまたはTGR5アンタゴニストのスクリーニング方法を提供する。
TGR5またはTGR5を発現する細胞は上記の方法を用いて調製することができる。
細胞刺激活性としては、例えば、(1)細胞内cAMP産生、(2)細胞内タンパク質(例、MAPキナーゼなど)のリン酸化、(3)細胞外pHの低下、(4)Rho、Rac、Rasなどの低分子量Gタンパク質の活性化、(5)転写因子CRE(cAMP responsive element)、AP1、NFAT、SRE(serum responsive element)などの下流につないだレポーター遺伝子(例、ルシフェラーゼなど)の活性化、(6)細胞内カルシウムイオン変動、(7)細胞内cGMP生成、(8)イノシトールリン酸産生などが挙げられる。
試験化合物としては、例えば、ペプチド、タンパク質、非ペプチド性化合物、合成化合物、発酵生産物、細胞抽出液、植物抽出液、動物組織抽出液などが用いられ、これら化合物は新規な化合物であってもよいし、公知の化合物であってもよい。
本発明のスクリーニング方法において、TGR5を含有する細胞を用いる場合、該細胞をグルタルアルデヒド、ホルマリンなどで固定化してもよい。固定化方法は公知の方法に従って行なうことができる。
TGR5を含有する細胞としては、TGR5を発現した宿主細胞(TGR5を内因的に発現する細胞を含む)をいうが、該宿主細胞としては、大腸菌、枯草菌、酵母、昆虫細胞、動物細胞などが好ましい。
膜画分とは、上記のTGR5を含有する細胞を破砕した後、公知の方法で得られる細胞膜が多く含まれる画分のことをいう。細胞の破砕方法としては、Potter−Elvehjem型ホモジナイザーで細胞を押し潰す方法、ワーリングブレンダーやポリトロン(Kinematica社製)のよる破砕、超音波による破砕、フレンチプレスなどで加圧しながら細胞を細いノズルから噴出させることによる破砕などが挙げられる。細胞膜の分画には、分画遠心分離法や密度勾配遠心分離法などの遠心力による分画法が主として用いられる。例えば、細胞破砕液を低速(500rpm〜3000rpm)で短時間(通常、約1分〜10分)遠心し、上清をさらに高速(15000rpm〜30000rpm)で通常30分〜2時間遠心し、得られる沈澱を膜画分とする。該膜画分中には、発現したTGR5と細胞由来のリン脂質や膜タンパク質などの膜成分が多く含まれる。
TGR5を含有する細胞や膜画分中のレセプタータンパク質の量は、1細胞当たり103〜108分子であるのが好ましく、105〜107分子であるのがより好適である。なお、発現量が多いほど膜画分当たりのリガンド結合活性(比活性)が高くなり、高感度なスクリーニング系の構築が可能になるばかりでなく、同一ロットで大量の試料を測定できるようになる。
上記のスクリーニング方法(1)〜(3)を実施するためには、例えば、適当なTGR5含有画分と標識した本発明化合物が必要である。
TGR5含有画分としては、(1)においてはTGR5産生細胞から常法により単離された、あるいは化学合成もしくは無細胞翻訳系により合成されたTGR5タンパク質(ペプチド)標品(アッセイ系が固液(BF)分離を要するヘテロジニアス系の場合は、マイクロプレート、ガラスビーズ、磁性粒子等の適当な固相に固定化されていることが望ましい)や、該TGR5と適当な脂質(例、混合リン脂質、コレステロール等)とを融合したTGR5含有脂質二重層(例、プロテオリポソーム)などが例示され、(2)においては内因的にTGR5を発現する細胞またはその膜画分、また(2)および(3)においては内因性TGR5と同等の活性を有する組換えTGR5(変異体、部分ペプチド等を含む)を発現する形質転換体またはその膜画分などが好ましく例示される。ここで、同等の活性とは、同等のリガンド結合活性、シグナル情報伝達作用などを示す。
標識した本発明化合物としては、例えば、〔3H〕、〔125I〕、〔14C〕、〔35S〕などのラジオアイソトープ、蛍光物質、酵素等で標識された本発明化合物などが用いられる。
具体的には、TGR5アゴニストまたはTGR5アンタゴニストのスクリーニングを行なうには、まずTGR5を含有する細胞またはTGR5含有膜画分(細胞由来または再構成膜)あるいはTGR5固定化固相を、スクリーニングに適したバッファーに懸濁することによりTGR5標品を調製する。バッファーには、pH4〜10(望ましくはpH6〜8)のリン酸バッファー、トリス−塩酸バッファーなどの本発明化合物とTGR5との結合を阻害しないバッファーであればいずれでもよい。また、非特異的結合を低減させる目的で、CHAPS、Tween−80TM(花王−アトラス社)、ジギトニン、デオキシコレートなどの界面活性剤をバッファーに加えることもできる。さらに、プロテアーゼによるTGR5や試験化合物(ペプチド性化合物)の分解を抑える目的でPMSF、ロイペプチン、E−64(ペプチド研究所製)、ペプスタチンなどのプロテアーゼ阻害剤を添加することもできる。0.01ml〜10mlのTGR5懸濁液に、一定量(例えばRI標識の場合、5,000cpm〜500,000cpm)の標識した本発明化合物を添加し、同時に10-4M〜10-10Mの試験化合物を共存させる。非特異的結合量(NSB)を知るために大過剰の未標識の本発明化合物を加えた反応チューブも用意する。反応は約0℃〜50℃、望ましくは約4℃〜37℃で、約20分〜24時間、望ましくは約30分〜3時間行う。反応後、ガラス繊維濾紙等で濾過し、適量の同バッファーで洗浄した後、ガラス繊維濾紙に残存する標識量を(例えばRI標識の場合、放射活性を液体シンチレーションカウンターまたはγ−カウンターを用いて)計測する。拮抗する物質がない場合のカウント(B0)から非特異的結合量(NSB)を引いたカウント(B0−NSB)を100%とした時、特異的結合量(B−NSB)が、例えば、50%以下になる試験化合物を拮抗阻害能力のある候補物質(アゴニストまたはアンタゴニスト)として選択することができる。
また、TGR5と本発明化合物との結合を、例えば表面プラズモン共鳴(SPR)法などを用いて測定する場合は、本発明化合物は標識されている必要はない。
TGR5アゴニストまたはTGR5アンタゴニストのスクリーニング方法(4)〜(7)を実施するためには、例えば、TGR5を介する細胞刺激活性を公知の方法または市販の測定用キットを用いて測定することが必要である。
具体的には、まず、TGR5を含有する細胞をマルチウェルプレート等で培養する。スクリーニングを行なうにあたっては前もって新鮮な培地あるいは細胞に毒性を示さない適当なバッファーに交換し、試験化合物などを添加して一定時間インキュベートした後、細胞を抽出あるいは上清液を回収して、生成した産物をそれぞれの方法に従って定量する。細胞刺激活性の指標とする物質(例えば、cAMP、CRE制御下にある遺伝子の転写もしくは翻訳産物など)の生成が、細胞が含有する分解酵素によって検定困難な場合は、該分解酵素に対する阻害剤を添加してアッセイを行なってもよい。また、cAMP産生抑制などの活性については、フォルスコリンなどで細胞の基礎的産生量を増大させておいた細胞に対する産生抑制作用として検出することができる。
例えば、上記のスクリーニング方法(1)〜(3)で選択された(即ち、TGR5との結合に関して本発明化合物と拮抗した)試験化合物の中で、上記スクリーニング方法(4)〜(5)において、上記した細胞刺激活性を試験化合物の非存在下と比べて約10%以上、好ましくは約20%以上、より好ましくは約50%以上上昇させる試験化合物をTGR5アゴニストとして選択することができる。
一方、上記のスクリーニング方法(1)〜(3)で選択された試験化合物の中で、上記スクリーニング方法(4)〜(5)において上記した細胞刺激活性を試験化合物の非存在下と比べて上昇させない(変化させないか低下させる)試験化合物をTGR5アンタゴニストとして選択することができる。
また、上記スクリーニング方法(6)〜(7)において、上記細胞刺激活性を試験化合物の非存在下と比べて約10%、好ましくは約20%以上、より好ましくは約50%以上減少させる試験化合物をTGR5アンタゴニストとして選択することができる。一方、上記スクリーニング方法(6)〜(7)において、本発明化合物としてTGR5作動活性が相対的に低いパーシャルアゴニストを用いた場合、上記した細胞刺激活性を試験化合物の非存在下と比べて上昇させる試験化合物をTGR5作動活性の高いフルアゴニストとして選択することもできる。
本発明のTGR5アゴニストまたはアンタゴニストのスクリーニング用キットは、TGR5、TGR5を含有する細胞またはTGR5を含有する膜画分および本発明化合物を含有するものなどである。
本発明のスクリーニング用キットおよびその使用例として、例えば、次のものが挙げられるが、これに限定されない。
1.スクリーニング用試薬
(1)測定用緩衝液および洗浄用緩衝液
Hanks' Balanced Salt Solution(ギブコ社製)に、0.05%のウシ血清アルブミン(シグマ社製)を加えたもの。孔径0.45μmのフィルターで濾過滅菌し、4℃で保存するか、あるいは用時調製しても良い。
(2)TGR5標品
TGR5を発現させたCHO細胞を、12穴プレートに5×105個/穴で継代し、37℃、5%CO2、95%airで2日間培養したもの。
(3)標識した本発明化合物(以下、標識化合物という)
市販の〔3H〕、〔125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで標識した本発明化合物。水溶液の状態のものを4℃あるいは−20℃にて保存し、用時に測定用緩衝液にて1μMに希釈する。
(4)本発明化合物の標準液(以下、非標識化合物標準液という)
本発明化合物を0.1%ウシ血清アルブミン(シグマ社製)を含むPBSで1mMとなるように溶解し、−20℃で保存する。
2.測定法
(1)12穴組織培養用プレートにて培養したTGR5発現CHO細胞を、測定用緩衝液1mlで2回洗浄した後、490μlの測定用緩衝液を各穴に加える。
(2)10-3〜10-10Mの試験化合物溶液を5μl加えた後、標識化合物を5μl加え、室温にて1時間反応させる。非特異的結合量を知るためには試験化合物の代わりに非標識化合物標準液(10-3M)を5μl加えておく。
(3)反応液を除去し、1mlの洗浄用緩衝液で3回洗浄する。細胞に結合した標識化合物を0.2N NaOH−1%SDSで溶解し、4mlの液体シンチレーターA(和光純薬製)と混合する。
(4)液体シンチレーションカウンター(ベックマン社製)を用いて放射活性を測定し、Percent Maximum Binding(PMB)を次の式で求める。
PMB=[(B−NSB)/(B0−NSB)]×100
PMB:Percent Maximum Binding
B :検体を加えた時の値
NSB:Non-specific Binding(非特異的結合量)
:最大結合量
本発明のスクリーニング方法の特徴は、TGR5と本発明化合物をサロゲートリガンドとして用いて、TGR5アゴニストまたはTGR5アンタゴニストをスクリーニングすることにある。かかる合成リガンドを用いることは、リガンドへの標識が容易であり、TGR5への結合活性が内因性リガンドよりも強く、少量のリガンドで効率良くスクリーニングを行うことができるという点で、天然物である内因性リガンドを用いたスクリーニングと比較して有利である。
本発明のスクリーニング方法またはスクリーニング用キットを用いて得られる化合物またはその塩は、TGR5アゴニストまたはTGR5アンタゴニストである。
TGR5アゴニストは、TGR5に対するコレステロール代謝関連物質が有する生理活性(リガンド活性)と同様の作用を有しているので、該コレステロール代謝関連物質様活性に応じて、TGR5が関与する生理機能の調節(亢進)剤、TGR5が関与する病態または疾患の予防・治療剤などの安全で低毒性な医薬として有用である。
TGR5アンタゴニストは、TGR5に対するコレステロール代謝関連物質が有する生理活性(リガンド活性)を抑制することができるので、該抑制作用に応じて、TGR5が関与する生理機能の調節(抑制)剤、TGR5が関与する病態または疾患の予防・治療剤などの安全で低毒性な医薬として有用である。
コレステロール代謝関連物質とTGR5との結合力を増強する化合物は、TGR5に対するコレステロール代謝関連物質が有する生理活性(リガンド活性)を増強することができるので、該増強活性に応じて、TGR5が関与する生理機能の調節(亢進)剤、TGR5が関与する病態または疾患の予防・治療剤などの安全で低毒性な医薬として有用である。
コレステロール代謝関連物質とTGR5との結合力を減少させる化合物は、TGR5に対するコレステロール代謝関連物質が有する生理活性(リガンド活性)を低減することができるので、該低減活性に応じて、TGR5が関与する生理機能の調節(抑制)剤、TGR5が関与する病態または疾患の予防・治療剤などの安全で低毒性な医薬として有用である。
ここで、「TGR5が関与する生理機能の調節剤」における生理機能としては、サイトカイン産生、免疫反応、GLP(グルカゴン様ペプチド)−1分泌、インスリン分泌、食欲、膵臓の再生、膵β細胞分化、膵β細胞増殖、インスリン抵抗性などが挙げられ、該生理機能の調節剤(亢進または抑制剤)としては、例えばサイトカイン産生調節剤(亢進または抑制剤)、免疫調節剤(賦活または抑制剤)、GLP−1分泌促進剤、インスリン分泌促進剤、食欲抑制剤、膵臓の再生剤、膵β細胞分化促進剤、膵β細胞増殖促進剤、インスリン抵抗性改善剤などが挙げられる。
また、「TGR5が関与する病態または疾患」としては、例えば心不全、心筋梗塞、急性腎不全、狭心症、不整脈、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患、動脈硬化症、慢性関節リウマチ、糖尿病(1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病を含む)、肥満、インスリン分泌不全、膵疲弊、胃潰瘍、潰瘍性大腸炎、アレルギー、変形性関節症、エリテマトーデス、移植医療後の過剰免疫反応、感染症などが挙げられる。
さらに、「TGR5が関与する病態または疾患」としては、例えばアルツハイマー病、痴呆、摂食障害、高血圧症、低血圧症、心肥大、非小細胞肺癌、卵巣癌、前立腺癌、胃癌、膀胱癌、乳癌、子宮頸部癌、結腸癌、直腸癌、肺炎、気管支炎、肺線維症、クローン病、アトピー性皮膚炎、免疫不全、白血病、肝硬変、肝炎、肝不全、胆汁うっ滞症、結石、消化管潰瘍、腸炎、肥満、疼痛なども挙げられる。
これらの疾患のうち、免疫機能、マクロファージ機能などが亢進することに起因する疾患(例えば、炎症性疾患、移植医療後の過剰免疫反応など)の予防・治療には、特にTGR5アゴニストが有効である。
一方、免疫機能、マクロファージ機能などが抑制されることに起因する疾患(例えば、免疫不全、感染症など)の予防・治療には、特にTGR5アンタゴニストが有効である。
本発明のスクリーニング方法またはスクリーニング用キットを用いて得られるTGR5アゴニストまたはTGR5アンタゴニストを上記の医薬として使用する場合、そのまま、または薬理学的に許容し得る担体などと混合して医薬組成物とした後に用いることができる。
ここにおいて、薬理学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添加物を用いることもできる。具体的には、これらの担体物質および製剤添加物としては、本発明化合物を含むTGR5受容体作動剤において上記したと同様のものが好ましく例示される。
上記医薬組成物は、製剤技術分野において慣用の方法、例えば日本薬局方(例えば第13改正)に記載の方法にしたがって製造することができる。該医薬組成物中のTGR5アゴニストまたはTGR5アンタゴニストの含量は、例えば組成物全体の0.1〜100重量%である。
医薬組成物の剤型としては、例えば錠剤(舌下錠、口腔内崩壊錠を含む)、カプセル剤(ソフトカプセル、マイクロカプセルを含む)、散剤、顆粒剤、トローチ剤、シロップ剤等の経口剤;および注射剤(例、皮下注射剤,静脈内注射剤,筋肉内注射剤,腹腔内注射剤、点滴剤等)、外用剤(例、経皮製剤,軟膏剤等)、坐剤(例、直腸坐剤,膣坐剤等)、ペレット、経鼻剤、経肺剤(吸入剤)、点眼剤等の非経口剤が挙げられる。これらの製剤は、速放性製剤または徐放性製剤などの放出制御製剤(例、徐放性マイクロカプセルなど)であってもよい。
このようにして得られる製剤は安全で低毒性であるので、例えば、ヒトやその他の哺乳動物(例えば、ラット、マウス、モルモット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サルなど)に対して投与することができる。
TGR5アゴニスト含有製剤の投与量は、投与対象、投与ルート、対象疾患などにより異なるが、例えば、該製剤を免疫抑制剤として成人(約60kg)に経口投与する場合の投与量は、有効成分であるTGR5アゴニストとして、一日あたり、約0.1〜100mg、好ましくは約1.0〜50mg、より好ましくは約1.0〜20mgである。これらの量は1〜数回に分けて投与することができる。また、該製剤を免疫抑制剤として成人(約60kg)に非経口投与(例えば静脈注射)する場合の投与量は、有効成分であるTGR5アゴニストとして、一日あたり、約0.01〜30mg、好ましくは約0.1〜20mg、より好ましくは約0.1〜10mgである。これらの量は1〜数回に分けて投与することができる。他の動物の場合も、60kg当たりに換算した量を投与することができる。
一方、TGR5アンタゴニスト含有製剤の投与量は、投与対象、投与ルート、対象疾患などにより異なるが、例えば、該製剤を免疫賦活剤として成人(約60kg)に経口投与する場合の投与量は、有効成分であるTGR5アンタゴニストとして、一日あたり、約0.1〜100mg、好ましくは約1.0〜50mg、より好ましくは約1.0〜20mgである。これらの量は1〜数回に分けて投与することができる。また、該製剤を免疫賦活剤として成人(約60kg)に非経口投与(例えば静脈注射)する場合の投与量は、有効成分であるTGR5アンタゴニストとして、一日あたり、約0.01〜30mg、好ましくは約0.1〜20mg、より好ましくは約0.1〜10mgである。これらの量は1〜数回に分けて投与することができる。他の動物の場合も、60kg当たりに換算した量を投与することができる。
本明細書において、塩基やアミノ酸などを略号で表示する場合、IUPAC-IUB Commission on Biochemical Nomenclature による略号あるいは当該分野における慣用略号に基づくものであり、その例を下記する。またアミノ酸に関し光学異性体があり得る場合は、特に明示しなければL体を示すものとする。
DNA :デオキシリボ核酸
cDNA :相補的デオキシリボ核酸
A :アデニン
T :チミン
G :グアニン
C :シトシン
RNA :リボ核酸
mRNA :メッセンジャーリボ核酸
dATP :デオキシアデノシン三リン酸
dTTP :デオキシチミジン三リン酸
dGTP :デオキシグアノシン三リン酸
dCTP :デオキシシチジン三リン酸
ATP :アデノシン三リン酸
EDTA :エチレンジアミン四酢酸
SDS :ドデシル硫酸ナトリウム
Gly :グリシン
Ala :アラニン
Val :バリン
Leu :ロイシン
Ile :イソロイシン
Ser :セリン
Thr :スレオニン
Cys :システイン
Met :メチオニン
Glu :グルタミン酸
Asp :アスパラギン酸
Lys :リジン
Arg :アルギニン
His :ヒスチジン
Phe :フェニルアラニン
Tyr :チロシン
Trp :トリプトファン
Pro :プロリン
Asn :アスパラギン
Gln :グルタミン
pGlu :ピログルタミン酸
また、本明細書中で繁用される置換基、保護基および試薬を下記の記号で表記する。
Me :メチル基
Et :エチル基
Bu :ブチル基
Ph :フェニル基
CHO :ホルミル
Bzl :ベンジル
Z :ベンジルオキシカルボニル
Boc :t−ブトキシカルボニル
Tr :トリチル
Fmoc :N−9−フルオレニルメトキシカルボニル
HOBt :1−ヒドロキシベンズトリアゾール
HOOBt :3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−4−オキソ−
1,2,3−ベンゾトリアジン
HONB :1-ヒドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド
DCC :N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド
本明細書中で用いられている他の略号は下記の意味を示す。
s:シングレット(singlet)
d:ダブレット(doublet)
t:トリプレット(triplet)
q:カルテット(quartet)
dd:ダブルダブレット(double doublet)
ddd:ダブルダブルダブレット(double double doublet)
dt:ダブルトリプレット(double triplet)
br:ブロード(broad)
brs:ブロードシングレット(broad singlet)
J:カップリング定数(coupling constant)
Hz:ヘルツ(Hertz)
CDCl:重クロロホルム
DMSO-d6:ジメチルスルホキシド-d6
1H-NMR:プロトン核磁気共鳴
本明細書の配列表の配列番号は、以下の配列を示す。
配列番号1
ヒト由来TGR5をコードするcDNAの塩基配列を示す。
配列番号2
ヒト由来TGR5のアミノ酸配列を示す。
配列番号3
マウス心臓由来TGR5をコードするcDNAの塩基配列を示す。
配列番号4
マウス心臓由来TGR5のアミノ酸配列を示す。
配列番号5
ラット心臓由来TGR5をコードするcDNAの塩基配列を示す。
配列番号6
ラット心臓由来TGR5のアミノ酸配列を示す。
配列番号7
ウシ由来TGR5をコードするcDNAの塩基配列を示す。
配列番号8
ウシ由来TGR5のアミノ酸配列を示す。
配列番号9
ウサギ由来TGR5をコードするcDNAの塩基配列を示す。
配列番号10
ウサギ由来TGR5のアミノ酸配列を示す。
配列番号11
モルモット由来TGR5をコードするcDNAの塩基配列を示す。
配列番号12
モルモット由来TGR5のアミノ酸配列を示す。
配列番号13
モルモット脾臓cDNAを鋳型としたプライマーの塩基配列を示す。
配列番号14
モルモット脾臓cDNAを鋳型としたプライマー2の塩基配列を示す。
以下に、参考例、実施例、製剤例および試験例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
以下において、収率は mol/mol%を示し、その他の%は特記しない限り重量パーセントを示す。また、室温とは、1〜30℃の温度を示す。
参考例1
2-[3,5-トランス-5-(3-アミノフェニル)-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
特開平11-209356の実施例80記載の方法により表題化合物を合成した。
参考例2
2-[3,5-トランス-7-クロロ-5-[3-([1,3]ジオキソラン-2-イル)フェニル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
特開平11-209356の実施例41(6)記載の方法により表題化合物を合成した。
参考例3
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
特開平11-209356の実施例112記載の方法により表題化合物を合成した。
参考例4
2-[3,5-トランス-7-クロロ-5-[3-(メタンスルホニルアミノメチル)フェニル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
特開平11-209356の実施例113記載の方法により表題化合物を合成した。
参考例5
N-[3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]-2,2,2-トリフルオロアセトアミド
特開平11-209356の実施例114記載の方法により表題化合物を合成した。
参考例6
[3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]カルバミン酸メチルエステル
特開平11-209356の実施例115記載の方法により表題化合物を合成した。
参考例7
2-[3,5-トランス-7-クロロ-5-[3-[[[(メチルアミノ)カルボニル]アミノ]メチル]フェニル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
特開平11-209356の実施例116記載の方法により表題化合物を合成した。
参考例8
2-[3,5-トランス-7-クロロ-5-(3-ホルミルフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
特開平11-209356の実施例41(7)記載の方法により表題化合物を合成した。
参考例9
2-[3,5-トランス-7-クロロ-5-[3-(ヒドロキシメチル)フェニル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
参考例8で得た化合物(0.1 g)をメタノール(1 ml)に溶解させ、氷冷下で水素化ホウ素ナトリウム(11 mg)を加え、室温で30分間撹拌した。反応液を濃縮し、残渣に水および酢酸エチルを加え、分離した有機層を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー[展開溶媒:ヘキサン−酢酸エチル(1:1)]にて精製することにより、表題化合物(76 mg)を無色非結晶性固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.92 (9H, s), 2.69 (1H, dd, J = 6.2, 14.4 Hz),2.88 (1H, dd, J = 7.4, 14.4 Hz), 3.35 (1H, d, J = 13.6 Hz), 4.39-4.59 (4H, m), 4.73 (2H, s), 6.00 (1H, s), 6.30 (1H, br), 6.58 (1H, d, J = 2.2 Hz), 6.98-7.39 (10H, m).
実施例1
N-[3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]プロパンアミド
特開平11-209356記載の実施例6で得た2-[3,5-トランス-5-[3-(アミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド・塩酸塩(0.24 g)のピリジン(5 ml)溶液に、プロピオン酸無水物(0.12 g)と4-ジメチルアミノピリジン(0.02 g)を加え、室温で20時間撹拌した。溶媒を留去した後、酢酸エチルを加え水洗し、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、ジイソプロピルエーテル-酢酸エチルより再結晶することにより、表題化合物(181 mg)を融点164-165℃の無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.91 (9H, s), 1.18 (3H, t, J = 7.6 Hz), 2.26 (2H, q, J = 7.6 Hz), 2.69 (1H, dd, J = 5.7, 14.3 Hz), 2.88 (1H, dd, J = 7.1, 14.3 Hz), 3.35 (1H, d, J = 13.8 Hz), 4.37-4.51 (6H, m), 5.75 (1H, m), 5.98 (1H, s), 6.29 (1H, m), 6.57 (1H, d, J = 2.2 Hz), 6.98-7.07 (2H, m), 7.19-7.40 (8H, m).
実施例2
N-[3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]ブタンアミド
特開平11-209356記載の実施例6で得た3,5-トランス-5-[3-(アミノメチル)フェニル]-7-クロロ-N-(2-フルオロベンジル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-アセトアミド・塩酸塩(0.25 g)のピリジン(5 ml)溶液に、酪酸無水物(0.15 g)と4-ジメチルアミノピリジン(0.03 g)を加え、室温で16時間撹拌した。溶媒を留去した後、酢酸エチルを加え水洗し、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、表題化合物(174 mg)を無色非結晶性固体として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.91 (9H, s), 0.93 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.69 (2H, m), 2.20 (2H, t, J = 7.4 Hz), 2.68 (1H, dd, J = 5.7, 14.4 Hz), 2.88 (1H, dd, J = 7.2, 14.4 Hz), 3.35 (1H, d, J = 13.8 Hz), 4.37-4.56 (6H, m), 5.78 (1H, m), 5.97 (1H, s), 6.33 (1H, m), 6.55 (1H, d, J = 2.1 Hz), 6.98-7.07 (2H, m), 7.20-7.40 (8H, m).
実施例3
[3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]カルバミン酸エチルエステル
特開平11-209356記載の実施例6で得た2-[3,5-トランス-5-[3-(アミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド・塩酸塩(0.25 g)のテトラヒドロフラン(10 ml)溶液に、クロロ炭酸エチル(0.09 g)とトリエチルアミン(0.13 g)を加え、室温で6時間撹拌した。溶媒を留去した後、酢酸エチルを加え水洗し、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、表題化合物(178 mg)を無色非結晶性固体として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.90 (9H, s), 1.23 (3H, t, J = 7.1 Hz), 2.69 (1H, dd, J = 5.8, 14.4 Hz), 2.88 (1H, dd, J = 7.1, 14.4 Hz), 3.34 (1H, d, J = 13.8 Hz), 4.13 (2H, q, J = 7.1 Hz), 4.35-4.55 (6H, m), 5.11 (1H, m), 5.97 (1H, s), 6.48 (1H, m), 6.56 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.00-7.05 (2H, m), 7.18-7.37 (8H, m).
参考例10
3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-酢酸エチルエステル
特開平11-209356記載の実施例6-(1)で得た3,5-トランス-5-[3-(tert-ブトキシカルボニルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-酢酸エチルエステル(1.4 g)の酢酸エチル(15 ml)溶液に、4規定の塩化水素酢酸エチル溶液(15 ml)を加え、室温で4時間撹拌した。溶媒を留去することにより、無色非結晶性固体の3,5-トランス-5-[3-(アミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-酢酸 エチルエステル・塩酸塩(1.2 g)を得た。この化合物(0.40 g)のピリジン(3 ml)溶液に、無水酢酸(0.13 g)と4-ジメチルアミノピリジン(0.05 g)を加え、室温で3時間撹拌した。溶媒を留去した後、酢酸エチルを加え水洗し、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、酢酸エチルより再結晶することにより、表題化合物(340 mg)を融点172-173℃の無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.92 (9H, s), 1.24 (3H, t, J = 7.1 Hz), 2.04 (3H, s), 2.77 (1H, dd, J = 5.8, 16.5 Hz), 3.04 (1H, dd, J = 7.7, 16.5 Hz), 3.37 (1H, d, J = 13.9 Hz), 4.10 (2H, m), 4.40 (1H, dd, J = 5.8, 7.7 Hz), 4.47-4.52 (3H, m), 5.79 (1H, m), 6.00 (1H, s), 6.57 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.22-7.43 (6H, m).
参考例11
3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-酢酸
参考例10で得た化合物(0.56 g)をエタノール(5 ml)とテトラヒドロフラン(5 ml)の混合溶媒に溶かし、これに1規定水酸化ナトリウム水溶液(1.6 ml)を加え、室温で8時間撹拌した。溶媒を留去した後、硫酸水素カリウム水溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗後、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去することにより、表題化合物(484 mg)を無色非結晶性固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 0.86 (9H, s), 1.86 (3H, s), 2.63 (1H, dd, J = 5.8, 16.5 Hz), 2.81 (1H, dd, J = 7.5, 16.5 Hz), 3.62 (1H, d, J = 13.5 Hz), 4.21-4.30 (4H, m), 5.85 (1H, s), 6.42 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.20-7.22 (2H, m), 7.31 (1H, d, J = 7.4 Hz), 7.44 (1H, m), 7.56 (1H, m), 7.78 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.38 (1H, m), 12.28 (1H, br).
実施例4
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-フェニルアセトアミド
参考例11で得た3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-酢酸(0.30 g)のジメチルホルムアミド(5 ml)溶液に、アニリン(0.08 g)、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール(0.10 g)および1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(0.16 g)を加え、室温で18時間撹拌した。酢酸エチルを加え水洗し、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、クロロホルムより再結晶することにより、表題化合物(0.28 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.94 (9H, s), 2.01 (3H, s), 2.84 (1H, dd, J = 5.9, 13.9 Hz), 3.00 (1H, dd, J = 7.3, 13.9 Hz), 3.36 (1H, d, J = 13.9 Hz), 4.40-4.55 (4H, m), 5.66 (1H, brs), 6.03 (1H, s), 6.57 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.05-7.55 (11H, m), 7.82 (1H, s).
元素分析値 C31H34N3O4Cl・0.5H2Oとして
計算値 C, 66.84; H, 6.33; N, 7.54
実測値 C, 66.58; H, 6.11; N, 7.46
実施例4と同様に、3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-酢酸と各種アミンを縮合して、下記の実施例5〜12の化合物を合成した。
実施例5
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-ベンジルアセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.91 (9H, s), 2.03 (3H, s), 2.71 (1H, dd, J = 5.8, 14.3 Hz), 2.88 (1H, dd, J = 7.2, 14.3 Hz), 3.35 (1H, d, J = 13.9 Hz), 4.34 (1H, dd, J = 5.4, 15.0 Hz), 4.40-4.60 (5H, m), 5.75 (1H, brs), 5.99 (1H, s), 6.23 (1H, brs), 6.57 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.15-7.45 (11H, m).
元素分析値 C32H36N3O4Cl・0.5H2Oとして
計算値 C, 67.30; H, 6.53; N, 7.36
実測値 C, 67.01; H, 6.39; N, 7.27
実施例6
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-プロピルアセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.85-0.92 (12H, m), 1.50 (2H, m), 2.04 (3H, s), 2.62 (1H, dd, J = 5.7, 14.2 Hz), 2.82 (1H, dd, J = 7.5, 14.2 Hz), 3.18 (2H, m), 3.35 (1H, d, J = 13.9 Hz), 4.35-4.50 (4H, m), 5.75-5.90 (2H, m), 5.98 (1H, s), 6.56 (1H, s), 7.20-7.45 (6H, m).
元素分析値 C28H36N3O4Clとして
計算値 C, 65.42; H, 7.06; N, 8.17
実測値 C, 65.12; H, 7.11; N, 8.18
実施例7
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-ベンジル-N-メチルアセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.93 (3.5H, s), 0.94 (5.5H, s), 2.02 (1.2H, s), 2.04 (1.8H, s), 2.78 (1H, dd, J = 5.0, 15.8 Hz), 2.89 (1.2H, s), 2.97 (1.8H, s), 3.23 (1H, dd, J = 8.3, 16.0 Hz), 3.39 (1H, d, J = 13.9 Hz), 4.30-4.79 (6H, m), 5.72 (1H, brs), 5.99 (0.4H, s), 6.02 (0.6H, s), 6.58 (1H, s), 7.10-7.43 (11H, m).
元素分析値 C33H38N3O4Cl・0.5AcOEtとして
計算値 C, 68.36; H, 6.98; N, 6.93
実測値 C, 68.31; H, 6.84; N, 7.20
実施例8
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N- (2-ピリジルメチル)アセトアミド
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 0.85 (9H, s), 1.85 (3H, s), 2.63 (1H, dd, J=6.7, 15.1 Hz), 2.74 (1H, dd, J = 6.6, 15.1 Hz), 3.59 (1H, d, J = 13.9 Hz), 4.25-4.35 (6H, m), 5.85 (1H, s), 6.40 (1H, d, J = 2.3 Hz), 7.15-7.80 (9H, m), 8.35-8.60 (3H, m).
元素分析値 C31H35N4O4Clとして
計算値 C, 66.12; H, 6.27; N, 9.95
実測値 C, 65.87; H, 6.34; N, 10.16
実施例9
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N- (シクロヘキシルメチル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.80-1.80 (11H, m), 0.92 (9H, s), 2.05 (3H, s), 2.63 (1H, dd, J = 5.5, 14.1 Hz), 2.86 (1H, dd, J = 5.8, 14.1 Hz), 3.00-3.10 (2H, m), 3.35 (1H, d, J = 13.9 Hz), 4.35-4.50 (4H, m), 5.79 (1H, brs), 5.95 (1H, m), 5.98 (1H, s), 6.57 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.25-7.45 (6H, m).
元素分析値 C32H42N3O4Cl・0.5AcOEtとして
計算値 C, 67.26; H, 7.75; N, 7.02
実測値 C, 67.39; H, 7.49; N, 6.89
実施例10
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N- (2-フェニルエチル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.92 (9H, s), 2.03 (3H, s), 2.60 (1H, dd, J = 5.9, 14.3 Hz), 2.75-2.85 (3H, m), 3.34 (1H, d, J = 14.0 Hz), 3.35-3.60 (2H, m), 4.35-4.50 (4H, m), 5.74 (1H, brs), 5.86 (1H, m), 5.97 (1H, s), 6.57 (1H, d, J = 2.0 Hz), 7.15-7.45 (11H, m).
元素分析値 C33H38N3O4Cl・0.25H2Oとして
計算値 C, 68.26; H, 6.68; N, 7.24
実測値 C, 68.18; H, 6.76; N, 7.35
実施例11
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N- (1-メチル-1-フェニルエチル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.93 (9H, s), 1.66 (6H, d, J = 5.0 Hz), 2.02 (3H, s), 2.67 (1H, dd, J = 5.7, 14.5 Hz), 2.83 (1H, dd, J = 7.0, 14.5 Hz), 3.35 (1H, d, J = 13.8 Hz), 4.36-4.53 (4H, m), 5.72 (1H, brs), 6.00 (1H, s), 6.19 (1H, s), 6.55 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.14-7.65 (11H, m).
実施例12
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N- [4-(メチルスルホニル)ベンジル]アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.85 (9H, s), 1.84 (3H, s), 2.63 (1H, dd, J = 6.8, 15.2 Hz), 2.72 (1H, dd, J = 6.8, 15.1 Hz), 3.17 (3H, s), 3.59 (1H, d, J = 14.0 Hz), 4.24-4.35 (6H, m), 5.84 (1H, s), 6.40 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.15-7.85 (10H, m), 8.36 (1H, t, J = 5.9 Hz), 8.59 (1H, t, J = 5.9 Hz).
参考例12
3,5-トランス-7-クロロ-5-[3-(メトキシカルボニルアミノメチル)フェニル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-酢酸エチルエステル
氷冷下、参考例10で得た3,5-トランス-5-[3-(アミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-酢酸エチルエステル・塩酸塩(6.74 g)のテトラヒドロフラン(150 ml)溶液にトリエチルアミン(4.14 g)を加え、同温度で10分間撹拌した後、クロロ炭酸メチル(2.57 g)のテトラヒドロフラン溶液(20 ml)を滴下した。滴下終了後、反応系を徐々に室温まで昇温しながら8時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにより抽出し、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、表題化合物(5.04 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.92 (9H, s), 1.24 (3H, t, J = 7.1 Hz), 2.77 (1H, dd, J = 5.8, 16.5 Hz), 3.04 (1H, dd, J = 7.8, 16.5 Hz), 3.36 (1H, d, J = 13.9 Hz), 3.71 (3H, s), 4.07-4.18 (2H, m), 4.35-4.45 (3H, m), 4.50 (1H, d, J = 13.9 Hz), 5.02 (1H, brs), 6.00 (1H, s), 6.58 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.21-7.44 (6H, m).
参考例13
3,5-トランス-7-クロロ-5-[3-(メトキシカルボニルアミノメチル)フェニル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-酢酸
参考例12で得た化合物(1.62 g)をメタノール(20 ml)とテトラヒドロフラン(20 ml)の混合溶媒に溶かし、これに1規定水酸化ナトリウム水溶液(3.5 ml)を加え、室温で8時間撹拌した後、反応混合物を濃縮した。硫酸水素カリウム水溶液で中和し、酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去することにより、表題化合物(1.08 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.92 (9H, s), 2.80-3.04 (2H, m), 3.36 (1H, d, J = 13.9 Hz), 3.72 (3H, s), 4.35-4.48 (3H, m), 4.52 (1H, d, J = 13.9 Hz), 5.15 (1H, brs), 6.02 (1H, s), 6.56 (1H, s), 7.05-7.50 (7H, m).
参考例14
2-[3,5-トランス-5-[3-(アミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-イソブチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド・塩酸塩
(1)特開平11-209356の実施例1記載の方法で得た[3-[(2-アミノ-5-クロロフェニル)(ヒドロキシ)メチル]ベンジル]カルバミン酸tert-ブチルエステル(3.0 g)および酢酸(1 ml)のメタノール(80 ml)溶液に、イソブチルアルデヒド(0.72 g)を加えて、室温で1時間撹拌した。さらに、シアノトリヒドロホウ酸ナトリウム(1.6 g)を加えて、室温で24時間撹拌した。溶媒を留去し、残留物に水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗後、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、[3-[[5-クロロ-2-(イソブチルアミノ)フェニル](ヒドロキシ)メチル]ベンジル]カルバミン酸tert-ブチルエステル(3.4 g)を無色非結晶性固体として得た。
(2)前記(1)で得た化合物(3.4 g)および炭酸水素ナトリウム(2.2 g)の酢酸エチル(120 ml)と水(20 ml)の混合液に、(E)-4-クロロ-4-オキソ-2-ブテン酸エチル(1.7 g)の酢酸エチル(10 ml)溶液を加え、室温で2時間撹拌した。有機層を水洗し、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物をエタノール(80 ml)に溶解し、炭酸カリウム(1.7 g)を加え、60℃において2時間撹拌した。溶媒を留去した後、水および酢酸エチルを加え抽出し、有機層を水洗し、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、 [3,5-トランス-5-[3-(tert-ブトキシカルボニルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-イソブチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]酢酸エチルエステル(2.1 g)を無色非結晶性固体として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.91 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.98 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.24 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.45 (9H, s), 2.06 (1H, m), 2.76 (1H, dd, J = 5.6, 16.5 Hz), 3.06 (1H, dd, J = 8.0, 16.5 Hz), 3.46 (1H, m), 4.12 (2H, q, J = 7.1 Hz), 4.22-4.43 (4H, m), 4.86 (1H, m), 5.85 (1H, s), 6.58 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.24-7.42 (6H, m).
(3)前記(2)で得た化合物(1.9 g)のエタノール(20 ml)とテトラヒドロフラン(20 ml)の混合溶液に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(7 ml)を加え、60℃で2時間撹拌した。溶媒を留去し、残留物をKHSO4水溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水洗後、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去した後、残留物をジメチルホルムアミド(30 ml)に溶解し、2-フルオロベンジルアミン(0.69 g)、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール(0.62 g)および1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(1.05 g)を加え、室温で24時間撹拌した。酢酸エチルを加え水洗し、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、[3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-1-イソブチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]カルバミン酸tert-ブチルエステル(1.8 g)を無色非結晶性固体として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.90 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.97 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.44 (9H, s), 2.03 (1H, m), 2.68 (1H, dd, J = 5.8, 14.3 Hz), 2.89 (1H, dd, J = 7.2, 14.3 Hz), 3.41 (1H, dd, J = 6.3, 13.7 Hz), 4.23 (1H, dd, J = 7.8, 13.7 Hz), 4.31 (2H, d, J = 5.5 Hz), 4.40-4.50 (3H, m), 4.84 (1H, m), 5.83 (1H, s), 6.29 (1H, m), 6.57 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.00-7.05 (2H, m), 7.19-7.37 (8H, m).
(4)前記(3)で得た化合物(1.6 g)の酢酸エチル(15 ml)溶液に、4規定の塩化水素酢酸エチル溶液(15 ml)を加え、室温で1時間撹拌した。溶媒を留去し、残留物をジイソプロピルエーテル-メタノールより再結晶することにより、表題化合物(1.2 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 0.87 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.92 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.91 (1H, m), 2.62 (1H, dd, J = 6.4, 15.2 Hz), 2.77 (1H, dd, J = 7.0, 15.2 Hz), 3.61 (1H, dd, J = 6.1, 13.6 Hz), 4.03-4.13 (3H, m), 4.26-4.37 (3H, m), 5.76 (1H, s), 6.44 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.13-7.67 (10H, m), 8.40 (3H, brs), 8.51 (1H, m).
参考例14と同様にして、下記の参考例15および16の化合物を合成した。
参考例15
2-[3,5-トランス-5-[3-(アミノメチル)フェニル]-7-クロロ-2-オキソ-1-プロピル-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド・塩酸塩
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 0.89 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.61 (2H, m), 2.61 (1H, dd, J = 6.3, 15.1 Hz), 2.77 (1H, dd, J = 7.0, 15.1 Hz), 3.70 (1H, m), 4.04-4.16 (3H, m), 4.26-4.36 (3H, m), 5.71 (1H, s), 6.43 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.10-7.19 (2H, m), 7.27-7.37 (3H, m), 7.47-7.65 (5H, m), 8.41 (3H, brs), 8.53 (1H, m).
参考例16
2-[3,5-トランス-5-[3-(アミノメチル)フェニル]-7-クロロ-2-オキソ-1-(2-チエニルメチル)-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド・塩酸塩
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 2.65 (1H, dd, J = 6.0, 15.4 Hz), 2.84 (1H, dd, J = 7.4, 15.4 Hz), 4.01 (2H, m), 4.29 (2H, m), 4.39 (1H, dd, J = 6.0, 7.4 Hz), 5.13 (1H, d, J = 15.4 Hz), 5.45 (1H, s), 5.63 (1H, d, J = 15.4 Hz), 6.38 (1H, d, J = 2.2 Hz), 6.94-7.78 (13H, m), 8.56 (4H, m).
参考例17
[5-[3-(tert-ブトキシカルボニルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]酢酸エチルエステル
参考例14−(1)および(2)と同様にして、表題化合物を合成した。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.22-1.28 (3H, m), 1.45 (9H, s), 2.72-2.91 (1H, m), 3.06-3.20 (1H, m), 3.59 (2.25H, s), 3.65 (0.75H, s), 3.76 (0.75H, s), 3.79 (2.25H, s), 3.95 (0.25H, m), 4.08-4.17 (2H, m), 4.30-4.32 (2H, m), 4.43 (1H, m), 4.64 (0.25H, m), 4.87-4.92 (1.75H, m), 5.33 (0.75H, d, J = 14.7 Hz), 5.52 (0.75H, s), 5.87 (0.25H, s), 6.32-6.47 (3H, m), 7.03-7.42 (7H, m).
参考例18
[3-[7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]カルバミン酸tert-ブチルエステル
(1)参考例17で得た化合物(2.6 g)のトリフルオロ酢酸(20 ml)溶液を、室温で36時間撹拌した。溶媒を留去し、残留物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水洗後、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物をテトラヒドロフラン(80 ml)に溶解し、二炭酸ジtert-ブチル(1.8 g)を加え、室温で5時間撹拌した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、 [5-[3-(tert-ブトキシカルボニルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]酢酸エチルエステル(0.84 g)を無色非結晶性固体として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.20-1.28 (3H, m), 1.45 (9H, s), 2.73-2.90 (1H, m), 3.00-3.06 (1H, m), 4.08-4.15 (2H, m), 4.33-4.35 (2H, m), 4.58 (0.75H, m), 4.86-5.00 (1.25H, m), 5.87 (0.25H, s), 5.93 (0.75H, s), 6.69 (0.75H, s), 6.81 (0.25H, s), 6.89 (0.25H, d, J = 8.5 Hz), 7.00 (0.75H, d, J = 8.4 Hz), 7.18-7.40 (5H, m), 7.90-8.04 (1H, m).
(2)前記(1)で得た化合物(0.84 g)のエタノール(10 ml)とテトラヒドロフラン(10 ml)の混合溶液に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(6 ml)を加え、60℃で2時間撹拌した。溶媒を留去し、残留物をKHSO4水溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水洗後、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去した後、残留物をジメチルホルムアミド(8 ml)に溶解し、2-フルオロベンジルアミン(0.33 g)、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール(0.30 g)および1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(0.50 g)を加え、室温で24時間撹拌した。酢酸エチルを加え水洗し、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、ヘキサン-テトラヒドロフランより再結晶することにより表題化合物(0.40 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.44 (9H, s), 2.62-2.74 (1H, m), 2.84-2.91 (1H, m), 4.25-4.32 (2H, m), 4.42-4.51 (2H, m), 4.60 (0.75H, m), 4.81 (0.25H, m), 4.90 (0.25H, m), 5.01 (0.75H, m), 5.87 (0.25H, s), 5.90 (0.75H, s), 6.22 (1H, m), 6.66 (0.75H, s), 6.83 (0.5H, m), 6.96-7.38 (9.75H, m), 7.76 (0.25H, m), 7.95 (0.75H, m).
参考例19
[3,5-トランス-5-[3-(tert-ブトキシカルボニルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-(2,2-ジメチル-3-ヒドロキシプロピル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]酢酸エチルエステル
参考例14−(1)および(2)と同様にして、表題化合物を合成した。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.60 (3H, s), 1.04 (3H, s), 1.24 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.45 (9H, s), 2.76 (1H, dd, J = 5.2, 16.7 Hz), 3.03-3.15 (2H, m), 3.39 (1H, d, J = 14.3 Hz), 3.51 (1H, m), 4.08-4.15 (3H, m), 4.34-4.40 (3H, m), 4.47 (1H, d, J = 14.3 Hz), 4.87 (1H, m), 5.89 (1H, s), 6.60 (1H, s), 7.21-7.43 (6H, m).
参考例20
[3,5-トランス-1-(3-アセトキシ-2,2-ジメチルプロピル)-5-[3-(tert-ブトキシカルボニルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]酢酸
参考例19で得た化合物(1.78 g)のエタノール(15 ml)とテトラヒドロフラン(15 ml)の混合溶液に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(4 ml)を加え、60℃で1時間撹拌した。溶媒を留去し、残留物をKHSO4水溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水洗後、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物をテトラヒドロフラン(20 ml)に溶解し、塩化アセチル(0.60 g)とピリジン(0.98 g)を加え、室温で3時間撹拌した。さらに、水(15 ml)を加え、室温で22時間撹拌した。溶媒を留去し、残留物を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水洗後、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、表題化合物(0.91 g)を無色非結晶性固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 0.87 (6H, s), 1.35 (9H, s), 1.92 (3H, s), 2.60 (1H, m), 2.80 (1H, m), 3.71-3.76 (3H, m), 4.05-4.20 (3H, m), 4.31 (1H, m), 5.90 (1H, s), 6.40 (1H, s), 7.10-7.44 (5H, m), 7.56 (1H, m), 7.76 (1H, m), 12.29 (1H, brs).
参考例21
3-[3,5-トランス-5-[3-(アミノメチル)フェニル]-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-1(5H)-イル]-2,2-ジメチルプロピル アセテート・塩酸塩
(1)参考例20で得た化合物(1.26 g)のジメチルホルムアミド(20 ml)溶液に、2-フルオロベンジルアミン(0.43 g)、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール(0.38 g)および1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(0.61 g)を加え、室温で20時間撹拌した。酢酸エチルを加え水洗し、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、3-[3,5-トランス-5-[3-(tert-ブトキシカルボニルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-1(5H)-イル]-2,2-ジメチルプロピル アセテート(1.19 g)を無色非結晶性固体として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.94 (3H, s), 0.97 (3H, s), 1.44 (9H, s), 1.97 (3H, s), 2.68 (1H, dd, J = 5.8, 14.4 Hz), 2.87 (1H, dd, J = 7.1, 14.4 Hz), 3.52 (1H, d, J = 15.1 Hz), 3.76 (2H, m), 4.32 (2H, m), 4.38-4.56 (4H, m), 4.94 (1H, m), 6.00 (1H, s), 6.24 (1H, m), 6.57 (1H, s), 6.99-7.13 (2H, m), 7.21-7.40 (8H, m).
(2)前記(1)で得た化合物(0.95 g)の酢酸エチル(10 ml)溶液に、4規定の塩化水素酢酸エチル溶液(10 ml)を加え、室温で30分間撹拌した。溶媒を留去し、残留物をジイソプロピルエーテル-メタノールより再結晶することにより表題化合物(0.86 g)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 0.89 (3H, s), 0.90 (3H, s), 1.95 (3H, s), 2.61 (1H, dd, J = 6.4, 15.1 Hz), 2.73 (1H, dd, J = 6.8, 15.1 Hz), 3.71-3.76 (3H, m), 4.04 (2H, s), 4.20-4.35 (4H, m), 5.93 (1H, s), 6.40 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.10-7.19 (2H, m), 7.27-7.34 (3H, m), 7.46-7.59 (4H, m), 7.76 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.39 (3H, brs), 8.51 (1H, m).
参考例22
3-[3,5-トランス-5-[3-(tert-ブトキシカルボニルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-2-オキソ-3-[2-オキソ-2-[[2-(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ]エチル]-2,3-ジヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-1(5H)-イル]-2,2-ジメチルプロピル アセテート
参考例21−(1)と同様にして、参考例20で得た化合物を用いて表題化合物を合成した。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.94 (3H, s), 0.97 (3H, s), 1.44 (9H, s), 1.97 (3H, s), 2.69 (1H, dd, J = 5.5, 14.4 Hz), 2.89 (1H, dd, J = 7.3, 14.4 Hz), 3.52 (1H, d, J = 14.1 Hz), 3.78 (2H, m), 4.32 (2H, d, J = 5.3 Hz), 4.41 (1H, m), 4.49 (1H, d, J = 14.1 Hz), 4.57-4.69 (2H, m), 4.94 (1H, m), 6.00 (1H, s), 6.27 (1H, m), 6.57 (1H, s), 7.22-7.52 (9H, m), 7.63 (1H, d, J = 7.6 Hz).
参考例23
2-[3,5-トランス-7-クロロ-5-(3-ヒドロキシ-2-メトキシフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
(1)2,3-ジヒドロキシベンズアルデヒド(20.0 g)のジメチルスルホキシド(80 ml)溶液に水素化ナトリウム(5.79 g)を加え室温で1時間撹拌した。反応混合物にヨウ化メチル(9.0 ml)を添加し、室温でさらに20時間撹拌した。得られた反応混合物を酢酸エチル(1000 ml)と水(500 ml)で分配した。水層をさらに酢酸エチル(1000 ml)で抽出し、有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残さをシリカゲルクロマトグラフィーで精製した後、ジイソプロピルエーテルとヘキサンを用いて結晶化して3-ヒドロキシ-2-メトキシベンズアルデヒド(11.5 g)を淡褐色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ:3.98 (3H, s), 5.86 (1H, s), 7.12-7.40 (3H, m), 10.27 (1H, s).
(2)前記(1)で得た化合物(11.4 g)と炭酸カリウム(22.8 g)、ヨウ化カリウム(2.49 g)のDMF(130 ml)溶液に臭化ベンジル(9.8 ml)を添加し、その混合物を室温で17時間撹拌した。得られた反応混合物を減圧下濃縮し、残さを酢酸エチル(1500 ml)と水(1500 ml)で分配した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残さをシリカゲルクロマトグラフィーで精製した後、ジイソプロピルエーテルとヘキサンを用いて結晶化して3-ベンジルオキシ-2-メトキシベンズアルデヒド(13.7 g)を淡黄色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ:4.03 (3H, s), 5.16 (2H, s), 7.09-7.47 (8H, m), 10.45 (1H, d, J = 0.66 Hz).
(3)4-クロロアニリン(10.0 g)とトリエチルアミン(16.4 ml)のアセトニトリル(80 ml)溶液に、塩化ピバロイル(14.5 ml)を氷冷下で滴下した。その混合物を室温まで昇温して5時間撹拌した。得られた反応混合物を減圧下濃縮し、残さを酢酸エチル(1500 ml)と水(1500 ml)で分配した。有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残さをジエチルエーテルとヘキサンを用いて結晶化してN-(4-クロロフェニル)-2,2-ジメチルプロピオンアミド(15.0 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ:1.31 (9H, s), 7.26-7.50 (4H, m).
(4)前記(3)で得た化合物(11.5 g)のテトラヒドロフラン(120 ml)溶液を窒素置換し、−50℃で撹拌下、n-ブチルリチウムの1.6Mヘキサン溶液(72 ml)をゆっくり滴下した。反応溶液を室温まで昇温して2.5時間撹拌した。その反応混合物を、再度−50℃まで冷却し、前記(2)で得られた化合物(14.5 g)のテトラヒドロフラン(50 ml)溶液を滴下した。その反応混合物を室温まで昇温して1時間撹拌した。得られた反応混合物を水で希釈し、酢酸エチル(1000 ml)で2回抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残さをシリカゲルクロマトグラフィーで精製した後、ジエチルエーテルとヘキサンを用いて結晶化してN-{2-[(3-ベンジルオキシ-2-メトキシフェニル)ヒドロキシメチル]-4-クロロフェニル}-2,2-ジメチルプロピオンアミド(19.3 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ:1.12 (9H, s), 3.93 (3H, s), 4.29 (1H, d, J = 4.5 Hz), 5.14 (2H, d, J = 1.4 Hz), 5.99 (1H, d, J = 4.5 Hz), 6.52 (1H, dd, J = 7.1, 1.9 Hz), 6.94-7.02 (3H, m), 7.28-7.47 (6H, m), 8.17 (1H, d, J = 8.7 Hz), 9.20 (1H, brs).
(5)前記(4)で得た化合物(20.0 g)のテトラヒドロフラン(50 ml)溶液に9規定硫酸(33.2 ml)を加え、5時間加熱還流した。反応溶液を氷冷し、4規定水酸化ナトリウム水溶液(90 ml)をゆっくり加えて塩基性溶液とした。得られた反応混合物を水で希釈し、酢酸エチル(1000 ml)で2回抽出した。有機層を合わせて水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残さをシリカゲルクロマトグラフィーで精製して(2-アミノ-5-クロロフェニル)-(3-ベンジルオキシ-2-メトキシフェニル)メタノール(11.5 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ:3.12 (1H, d, J = 5.3 Hz), 3.87 (3H, s), 4.21 (2H, bs), 5.13 (2H, s), 6.03 (1H, d, J = 5.2 Hz), 6.59 (1H, d, J = 8.3 Hz), 6.86-7.10 (5H, m), 7.32-7.47 (5H, m).
(6)前記(5)で得た化合物(9.5 g)とピバルアルデヒド(2.35 g)、酢酸(4.1 ml)のメタノール(80 ml)溶液にシアノトリヒドロほう酸ナトリウム(2.26 g)を添加し、室温で2時間撹拌した。得られた反応混合物を5%硫酸水素カリウム水溶液で希釈した後、減圧下濃縮した。残さを酢酸エチル(1000 ml)と水(1000 ml)で分配し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残さをジエチルエーテルとヘキサンを用いて結晶化して(3-ベンジルオキシ-2-メトキシフェニル)-[5-クロロ-2-(2,2-ジメチルプロピルアミノ)フェニル]メタノール(10.2 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ:0.93 (9H, s), 2.83 (2H, d, J = 4.5 Hz), 3.21 (1H, d, J = 5.5 Hz), 3.87 (3H, s), 4.77-4.92 (1H, brs), 5.13 (2H, s), 5.99 (1H, d, J = 5.1 Hz), 6.57 (1H, d, J = 8.7Hz), 6.78-7.16 (5H, m), 7.30-7.49 (5H, m).
(7)前記(6)で得た化合物(10.0 g)と炭酸水素ナトリウム(5.35 g)のジクロロメタン(200 ml)懸濁液に、(E)-4-クロロ-4-オキソ-2-ブテン酸エチル(4.25 g)のジクロロメタン(30 ml)溶液を滴下した後、室温で3時間撹拌した。得られた反応混合物をろ過して、ろ液を減圧下濃縮した。残さを酢酸エチル(1000 ml)と水(1000 ml)で分配し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残さをシリカゲルクロマトグラフィーで精製して3-[{2-[(3-ベンジルオキシ-2-メトキシフェニル)ヒドロキシメチル]-4-クロロフェニル}(2,2-ジメチルプロピル)カルバモイル]アクリル酸 エチルエステル(12.2 g)を無色油状物として得た。
(8)前記(7)で得た化合物(12.1 g)と炭酸カリウム(3.54 g)のエタノール(140 ml)懸濁液を室温で19時間撹拌した後、得られた反応混合物を減圧下濃縮した。残さを酢酸エチル(1000 ml)と水(1000 ml)で分配し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残さをジエチルエーテルとヘキサンで結晶化して[3,5-トランス-5-(3-ベンジルオキシ-2-メトキシフェニル)-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]酢酸エチルエステル(10.7 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ:0.94 (9H, s), 1.24 (3H, t, J = 7.1 Hz), 2.77 (1H, dd, J = 16.5, 6.0 Hz), 3.03 (1H, dd, J = 16.4, 7.7 Hz), 3.37 (1H, d, J = 13.9 Hz), 3.66 (3H, s), 4.04-4.22 (2H, m), 4.39 (1H, dd, J = 7.6, 6.0 Hz),4.51 (1H, d, J = 13.9 Hz), 5.13 (2H, s), 6.28 (1H, s), 6.63 (1H, d, J = 1.7 Hz), 6.99-7.49 (10H, m).
(9)前記(8)で得た化合物(10.6 g)のエタノール/テトラヒドロフラン(125 ml/150 ml)溶液に1規定水酸化ナトリウム水溶液(45 ml)を加え、60℃で45分間加熱した。反応溶液を冷却して1規定塩酸(80 ml)を加えて中和し、得られた混合物を減圧下濃縮した。残さを酢酸エチル(1000 ml)と水(1000 ml)で分配し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残さをジエチルエーテルとヘキサンを用いて結晶化させて[3,5-トランス-5-(3-ベンジルオキシ-2-メトキシフェニル)-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]酢酸(9.4 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ:0.95 (9H, s), 2.84 (1H, dd, J = 16.4, 5.4 Hz), 3.07 (1H, dd, J = 16.4, 7.5 Hz), 3.38 (1H, d, J = 13.8 Hz), 3.66 (3H, s), 4.34 (1H, dd, J = 7.4, 5.4 Hz), 4.52 (1H, d, J = 13.9 Hz), 5.13 (2H, s), 6.27 (1H, s), 6.65 (1H, d, J = 2.0 Hz), 7.00-7.49 (10H, m).
(10)前記(9)で得た化合物(9.3 g)とHOBt(2.80 g)、WSC(3.98 g)のDMF(150 ml)溶液に、2-フルオロベンジルアミン(2.60 g)のDMF(30 ml)溶液を加え、室温で2.5時間撹拌した後、反応溶液を減圧下濃縮した。残さを酢酸エチル(1000 ml)と水(1000 ml)で分配し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残さをジエチルエーテルとヘキサンを用いて結晶化して2-[3,5-トランス-5-(3-ベンジルオキシ-2-メトキシフェニル)-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド(10.7 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ:0.93 (9H, s), 2.69 (1H, dd, J = 14.3, 6.1 Hz), 2.87 (1H, dd, J = 14.3, 6.9 Hz), 3.35 (1H, d, J = 13.8 Hz), 3.65 (3H, s), 4.10-4.52 (4H, m), 5.13 (2H, s), 6.26 (1H, s), 6.30 (1H, br), 6.62 (1H, d, J = 2.2 Hz), 6.99-7.49 (14H, m).
(11)前記(10)で得た化合物(9.3 g)と10%パラジウム炭素(1.0 g)の酢酸エチル(200 ml)懸濁液に5規定塩酸(10 ml)を添加し、水素ガス雰囲気下、室温で1.5時間撹拌した。その反応混合物をセライトろ過し、ろ液を減圧下濃縮した。残さを酢酸エチル(1000 ml)と水(1000 ml)で分配し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残さをジエチルエーテルとヘキサンを用いて結晶化させて表題化合物(8.8 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ:0.94 (9H, s), 2.69 (1H, dd, J = 14.4, 6.1 Hz), 2.87 (1H, dd, J = 14.4, 6.8 Hz), 3.37 (1H, d, J = 13.9 Hz), 3.58 (3H, s), 4.39-4.52 (4H, m), 5.51 (1H, s), 6.23 (1H, s), 6.29 (1H, br), 6.62 (1H, d, J = 2.2 Hz), 6.96-7.41 (9H, m).
参考例24
[3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]-2-メトキシフェノキシ]酢酸tert-ブチル
参考例23で得た化合物(0.90 g)と炭酸カリウム(0.34 g)のDMF(15 ml)懸濁液に、ブロモ酢酸 tert-ブチル(0.38 g)のDMF(5 ml)溶液を加え、80℃で2時間撹拌した。得られた反応混合物を冷却後、減圧下濃縮し、残さを酢酸エチル(100 ml)と水(100 ml)で分配した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残さをジエチルエーテル-ヘキサンから結晶化して表題化合物(1.0 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ:0.94 (9H, s), 1.48 (9H, s), 2.69 (1H, dd, J = 14.3, 6.1 Hz), 2.87 (1H, dd, J = 14.3, 6.9 Hz), 3.35 (1H, d, J = 13.8 Hz), 3.69 (3H, s), 4.37-4.57 (4H, m), 4.57 (2H, s), 6.26 (1H, s), 6.30 (1H, br), 6.58 (1H, d, J = 2.1 Hz), 6.81-7.39 (9H, m).
参考例25
[3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]-2-メトキシフェノキシ]酢酸
参考例24で得た化合物(1.00 g)と4規定塩酸/酢酸エチル溶液(15 ml)の混合物を室温で2時間撹拌した。得られた反応混合物を減圧下濃縮し、残さをジエチルエーテルから結晶化して表題化合物(0.81 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ:0.93 (9H, m), 2.71 (1H, dd, J = 14.3, 5.9 Hz), 2.88 (1H, dd, J = 14.3, 6.9 Hz), 3.35 (1H, d, J = 13.9 Hz), 3.67 (3H, s), 4.37-4.57 (4H, m), 4.71 (2H, s), 6.24 (1H, s), 6.47 (1H, br), 6.58 (1H, d, J = 2.1 Hz), 6.86-7.40 (9H, m).
参考例26
2-[3,5-トランス-7-クロロ-5-[3-(クロロメチル)フェニル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
参考例9で得た化合物(0.4 g)をトルエン(8 ml)に溶解させ、室温で塩化チオニル(97 mg)とピリジン(0.01 ml)を加え、室温で30分間撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、1規定塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去することにより、表題化合物(0.43 g)を無色非結晶状固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.92 (9H, s), 2.69 (1H, dd, J = 5.4, 14.2 Hz),2.88 (1H, dd, J = 6.8, 14.2 Hz), 3.35 (1H, d, J = 14.0 Hz),4.39-4.51 (4H, m), 4.60 (2H, s), 6.00 (1H, s), 6.25-6.35 (1H, br), 6.56 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.02-7.43 (10H, m).
参考例14と同様にして、下記の参考例27〜31の化合物を合成した。
参考例27
2-[3,5-トランス-5-[3-(アミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-(6-メトキシ-2-ナフチルメチル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド・塩酸塩
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 2.70 (1H, dd, J = 5.8, 15.4 Hz), 2.92 (1H, dd, J = 7.6, 15.4 Hz), 3.87 (3H, s), 3.99 (2H, d, J = 5.8 Hz), 4.33 (2H, m), 4.51 (1H, dd, J = 5.8, 7.6 Hz), 5.22 (1H, d, J = 15.8 Hz), 5.43 (1H, d, J = 15.8 Hz), 5.63 (1H, s), 6.37 (1H, m), 7.04-7.61 (13H, m), 7.76-7.85 (3H, m), 8.55 (3H, brs), 8.64 (1H, m).
参考例28
2-[3,5-トランス-5-[3-(アミノメチル)フェニル]-7-クロロ-2-オキソ-1-(キノリン-2-イルメチル)-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド・塩酸塩
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 2.73-2.82 (2H, m), 4.05 (2H, m), 4.31 (2H, m), 4.57 (1H, m), 5.63 (2H, m), 6.36 (1H, s), 6.45 (1H, d, J = 2.6 Hz), 6.99-7.37 (6H, m), 7.51-7.78 (7H, m), 7.94 (1H, m), 8.10-8.21 (2H, m), 8.61-8.67 (4H, m).
参考例29
2-[3,5-トランス-5-[3-(アミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-(9H-フルオレン-2-イルメチル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド・塩酸塩
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 2.69 (1H, dd, J = 6.2, 15.4 Hz), 2.90 (1H, dd, J = 7.2, 15.4 Hz), 3.86 (2H, s), 3.95 (2H, m), 4.32 (2H, m), 4.50 (1H, dd, J = 6.2, 7.2 Hz), 5.17 (1H, d, J = 15.2 Hz), 5.39 (1H, d, J = 15.2 Hz), 5.62 (1H, s), 6.39 (1H, s), 7.04-7.63 (15H, m), 7.88 (2H, m), 8.51 (3H, brs), 8.62 (1H, m).
参考例30
2-[3,5-トランス-5-[3-(アミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-[5-(2-メトキシフェニル)-2-フリルメチル]-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド・塩酸塩
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 2.65 (1H, dd, J = 5.8, 14.6 Hz), 2.84 (1H, dd, J = 6.8, 14.6 Hz), 3.76 (2H, m), 3.90 (3H, s), 4.30 (2H, m), 4.41 (1H, dd, J = 5.8, 6.8 Hz), 5.03 (1H, d, J = 15.4 Hz), 5.58 (1H, d, J = 15.4 Hz), 5.59 (1H, s), 6.34 (1H, s), 6.43 (1H, m), 6.79 (1H, m), 6.88-7.32 (10H, m), 7.49 (2H, m), 7.61 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.77 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.35 (3H, brs), 8.56 (1H, m).
参考例31
2-[3,5-トランス-5-[3-(アミノメチル)フェニル]-1-(2,3'-ビチエン-5-イルメチル)-7-クロロ-1-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド・塩酸塩
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 2.66 (1H, dd, J = 6.1, 15.4 Hz), 2.85 (1H, dd, J = 7.4, 15.4 Hz), 3.92 (2H, m), 4.31 (2H, m), 4.39 (1H, dd, J = 6.1, 7.4 Hz), 5.13 (1H, d, J = 15.4 Hz), 5.52 (1H, s), 5.56 (1H, d, J = 15.4 Hz), 6.40 (1H, d, J = 2.2 Hz), 6.95-7.44 (10H, m), 7.54-7.78 (5H, m), 8.51 (3H, brs), 8.60 (1H, m).
実施例13
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(テトラヒドロフラン-2-イルメチル)アセトアミド
参考例11で得た3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-酢酸(0.30 g)のジメチルホルムアミド(5 ml)溶液に、テトラヒドロフルフリルアミン(0.10 g)、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール(0.11 g)および1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(0.18 g)を加え、室温で18時間撹拌した。酢酸エチルを加え有機層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製して表題化合物を無色固体として得た。さらにこの固体をクロロホルムから再結晶させることにより、表題化合物(0.27 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.92 (9H, s), 1.45-1.60 (1H, m), 1.75-2.00 (3H, m), 2.04 (3H, s), 2.68 (1H, dd, J = 6.3, 14.5 Hz), 2.78-2.90 (1H, m), 3.10-3.30 (1H, m), 3.35 (1H, d, J = 13.9 Hz), 3.40-3.60 (1H, m), 3.65-3.90 (2H, m), 3.90-4.00 (1H, m), 4.38-4.52 (4H, m), 5.80-6.00 (1H, brs), 6.00 (1H, s), 6.18 (1H, brs), 6.57 (1H, s), 7.20-7.43 (6H, m).
実施例13と同様の方法で、3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-酢酸と各種アミンを縮合して、下記の実施例14〜27の化合物を得た。
実施例14
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-[2-(トリフルオロメチル)ベンジル]アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.91 (9H, s), 2.03 (3H, s), 2.71 (1H, dd, J = 5.2, 14.3 Hz), 2.90 (1H, dd, J = 7.1, 14.3 Hz), 3.35 (1H, d, J = 13.9 Hz), 4.40-4.70 (6H, m), 5.81 (1H, brs), 5.98 (1H, s), 6.37 (1H, brs), 6.57 (1H, s), 7.20-7.55 (9H, m), 7.63 (1H, d, J = 7.2 Hz).
実施例15
[2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]アセチルアミノ]酢酸tert-ブチル
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.92 (9H, s), 1.46 (9H, s), 2.04 (3H, s), 2.72 (1H, dd, J = 5.8, 14.3 Hz), 2.91 (1H, dd, J = 6.7, 15.4 Hz), 3.35 (1H, d, J = 14.0 Hz), 3.84 (1H, dd, J = 4.7, 18.5 Hz), 3.98 (1H, dd, J = 4.6, 18.2 Hz), 4.38-4.58 (4H, m), 5.90 (1H, brs), 6.01 (1H, s), 6.31 (1H, brs), 6.58 (1H, s), 7.20-7.62 (6H, m).
実施例16
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.92 (9H, s), 2.04 (3H, s), 2.74 (1H, dd, J = 4.5, 13.7 Hz), 2.96 (1H, dd, J = 8.8, 13.4 Hz), 3.35 (1H, d, J = 13.8 Hz), 4.33-4.52 (5H, m), 4.72 (1H, dd, J = 7.1, 15.8 Hz), 5.81 (1H, brs), 5.99 (1H, s), 6.58 (2H, brs), 7.20-7.42 (6H, m), 7.72-7.78 (3H, m).
実施例17
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(シクロヘプチルメチル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.92 (9H, s), 1.05-1.30 (2H, m), 1.30-1.80 (11H, m), 2.04 (3H, s), 2.63 (1H, dd, J = 5.3, 14.0 Hz), 2.86 (1H, dd, J = 7.6, 14.0 Hz), 3.00-3.20 (2H, m), 3.35 (1H, d, J = 13.9 Hz), 4.35-4.60 (4H, m), 5.80 (1H, brs), 5.95 (1H, brs), 5.98 (1H, s), 6.57 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.25-7.60 (6H, m).
実施例18
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(シクロプロピルメチル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.14-0.20 (2H, m), 0.45-0.52 (2H, m), 0.92 (10H, s), 2.04 (3H, s), 2.64 (1H, dd, J = 5.8, 14.2 Hz), 2.83 (1H, dd, J = 7.3, 14.2 Hz), 2.95-3.20 (2H, m), 3.35 (1H, d, J = 13.9 Hz), 4.39-4.50 (4H, m), 5.84 (1H, brs), 5.92-6.04 (1H, m), 5.97 (1H, m), 5.99 (1H, s), 7.25-7.43 (6H, m).
実施例19
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-[2-(メチルスルファニル)ベンジル]アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.91 (9H, s), 2.02 (3H, s), 2.43 (3H, s), 2.70 (1H, dd, J = 6.2, 14.6 Hz), 2.86 (1H, dd, J = 6.8, 14.5 Hz), 3.34 (1H, d, J = 13.9 Hz), 4.35-4.60 (6H, m), 5.82 (1H, brs), 5.98 (1H, s), 6.30-6.36 (1H, brs), 6.56 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.00-7.40 (10H, m).
実施例20
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-[2-(メチルスルホニル)ベンジル]アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.92 (9H, s), 2.01 (3H, s), 3.07 (1H, dd, J = 7.0, 16.6 Hz), 3.20 (1H, dd, J = 6.4, 16.6 Hz), 3.29-3.37 (2H, m), 3.34 (3H, s), 4.40-4.60 (5H, m), 6.05 (2H, brs), 6.56 (1H, s), 7.21-7.80 (11H, m).
実施例21
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-[3-(トリフルオロメチル)ベンジル]アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.91 (9H, s), 2.03 (3H, s), 2.72 (1H, dd, J = 5.1, 14.1 Hz), 2.93 (1H, dd, J = 8.0, 14.1 Hz), 3.35 (1H, d, J = 13.9 Hz), 4.40-4.56 (6H, m), 5.79 (1H, brs), 5.98 (1H, s), 6.43 (1H, t, J = 5.6 Hz), 6.58 (1H, d, J = 2.3 Hz), 7.20-7.52 (10H, m).
実施例22
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-[4-(トリフルオロメチル)ベンジル]アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.91 (9H, s), 2.03 (3H, s), 2.74 (1H, dd, J = 5.3, 14.3 Hz), 2.90 (1H, dd, J = 7.5, 14.3 Hz), 3.35 (1H, d, J = 13.9 Hz), 4.37-4.59 (6H, m), 5.77 (1H, brs), 5.98 (1H, s), 6.47 (1H, brs), 6.58 (1H, d, J = 2.3 Hz), 7.19-7.52 (10H, m).
実施例23
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-ブロモベンジル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.91 (9H, s), 2.03 (3H, s), 2.71 (1H, dd, J = 5.6, 14.4 Hz), 2.90 (1H, dd, J = 7.1, 14.4 Hz), 3.35 (1H, d, J = 13.9 Hz), 4.38-4.57 (6H, m), 5.77 (1H, brs), 5.99 (1H, s), 6.40 (1H, t, J = 5.3 Hz), 6.57 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.08-7.42 (9H, m), 7.52 (1H, d, J = 7.7 Hz).
実施例24
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-クロロベンジル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.92 (9H, s), 2.04 (3H, s), 2.70 (1H, dd, J = 5.6, 14.3 Hz), 2.90 (1H, dd, J = 7.1, 14.4 Hz), 3.35 (1H, d, J = 13.9 Hz), 4.38-4.59 (6H, m), 5.74 (1H, brs), 5.99 (1H, s), 6.36 (1H, t, J = 5.6 Hz), 6.57 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.14-7.42 (10H, m).
実施例25
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-メトキシベンジル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.92 (9H, s), 2.02 (3H, s), 2.66 (1H, dd, J = 6.3, 14.5 Hz), 2.83 (1H, dd, J = 6.8, 14.4 Hz), 3.34 (1H, d, J = 13.9 Hz), 3.80 (3H, s), 4.32-4.52 (6H, m), 5.78 (1H, brs), 5.98 (1H, s), 6.32 (1H, t, J = 5.8 Hz), 6.55 (1H, d, J = 2.3 Hz), 6.83-6.90 (2H, m), 7.15-7.39 (8H, m).
実施例26
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2,6-ジフルオロベンジル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.91 (9H, s), 2.04 (3H, s), 2.64 (1H, dd, J = 5.8, 14.4 Hz), 2.83 (1H, dd, J = 7.1, 14.5 Hz), 4.37-4.49 (5H, m), 4.59 (1H, dd, J = 6.0, 14.5 Hz), 5.85 (1H, brs), 5.96 (1H, s), 6.26 (1H, t, J = 5.5 Hz), 6.56 (1H, d, J = 2.3 Hz), 6.86 (2H, t, J = 7.7 Hz), 7.15-7.42 (8H, m).
実施例27
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2,2,2-トリフルオロエチル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.92 (9H, s), 2.04 (3H, s), 2.73 (1H, dd, J = 5.6, 14.4 Hz), 2.90 (1H, dd, J = 7.1, 14.4 Hz), 3.67-3.88 (1H, m), 3.93-4.13 (1H, m), 4.35-4.51 (4H, m), 5.82 (1H, brs), 5.99 (1H, s), 6.44 (1H, t, J = 6.4 Hz), 6.59 (1H, d, J = 2.3 Hz), 7.18-7.45 (7H, m).
実施例28
[2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]アセチルアミノ]酢酸
実施例15で得た化合物(0.10 g)のジクロロメタン溶液(3 ml)に、トリフルオロ酢酸(1.5 ml)を加え、室温で2時間撹拌した後、反応混合物を濃縮した。残留したトリフルオロ酢酸を、トルエンと共沸させ除去し、残渣を酢酸エチルで抽出した。有機層を濃縮し、溶媒を留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製して表題化合物(0.066 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 0.84 (9H, s), 1.85 (3H, s), 2.57 (1H, dd, J = 6.5, 15.1 Hz), 2.67 (1H, dd, J = 6.4, 15.3 Hz), 3.58 (1H, d, J = 13.9 Hz), 3.63-3.80 (2H, m), 4.20-4.35 (4H, m), 5.83 (1H, s), 6.38 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.19 (2H, brs), 7.29 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.41 (1H, t, 7.7 Hz), 7.54 (1H, dd, J = 2.0, 8.5 Hz), 7.73 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.29 (1H, t, J = 5.7 Hz), 8.36 (1H, t, J = 5.6 Hz).
参考例13で得た3,5-トランス-7-クロロ-5-[3-(メトキシカルボニルアミノメチル)フェニル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-酢酸を用いて、実施例13と同様の操作で各種アミンと縮合反応を行い、下記の実施例29〜31の化合物を得た。
実施例29
[3-[3,5-トランス-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-3-[2-オキソ2-[[2-(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ]エチル]-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]カルバミン酸メチルエステル
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.91 (9H, s), 2.71 (1H, dd, J = 5.6, 14.4 Hz), 2.90 (1H, dd, J = 7.3, 14.4 Hz), 3.35 (1H, d, J = 13.9 Hz), 3.70 (3H, s), 4.35-4.50 (4H, m), 4.56 (1H, dd, J = 6.0, 15.7 Hz), 4.66 (1H, dd, J = 6.1 Hz, 15.3 Hz), 5.01 (1H, brs), 5.98 (1H, s), 6.32 (1H, t, J = 6.0 Hz), 6.57 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.15-7.53 (9H, m), 7.63 (1H, d, J = 7.6 Hz).
実施例30
[3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[2-[(シクロヘキシルメチル)アミノ]-2-オキソエチル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]カルバミン酸メチルエステル
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.80-1.00 (2H, m), 0.92 (9H, s), 1.10-1.80 (9H, m), 2.63 (1H, dd, J = 5.4, 14.1 Hz), 2.85 (1H, dd, J = 7.6, 14.1 Hz), 3.00-3.15 (2H, m), 3.35 (1H, d, J = 13.9 Hz), 3.71 (3H, s), 4.35-4.50 (4H, m), 5.03 (1H, brs), 5.94 (1H, brs), 5.98 (1H, s), 6.56 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.20-7.44 (6H, m).
実施例31
[3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[2-(3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)-2-オキソエチル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]カルバミン酸メチルエステル
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.93 (9H, s), 2.75-2.95 (3H, m), 3.10-3.28 (1H, m), 3.38 (1H, d, J = 14.0 Hz), 3.59-3.78 (1.5H, m), 3.70 (3H, s), 3.86-3.96 (0.5 H, m), 4.37 (2H, d, J = 5.1 Hz), 4.46-4.78 (4H, m), 4.99 (1H, brs), 6.01 (1H, s), 6.55 (1H, s), 7.00-7.39 (10H, m).
実施例32
N-{[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]メチル}-2-(2-フルオロフェニル)アセトアミド
(1)参考例11で得た3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-酢酸(1.00 g)、アジ化ジフェニルホスホリル(0.94 g)およびトリエチルアミン(0.27 g)のN,N-ジメチルホルムアミド(6 ml)溶液を、室温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した後有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた残留物にトルエン(25 ml)を加え、この溶液を3時間加熱還流した後、9-フルオレニルメタノール(0.43 g)を加え、さらに3時間加熱還流した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製して {3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル}メチルカルバミン酸 9-フルオレニルメチルエステル(0.86 g)を無色油状物質として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.93 (9H, s), 2.03 (3H, s), 3.36 (1H, d, J = 13.8 Hz), 3.60-3.70 (2H, m), 3.90-3.97 (1H, m), 4.08-4.25 (2H, m), 4.30-4.55 (4H, m), 5.30 (1H, brs), 5.81 (1H, brs), 5.99 (1H, s), 6.61 (1H, s), 7.20-7.45 (10H, m), 7.55 (2H, d, J = 7.0 Hz), 7.75 (2H, d, J = 7.4 Hz).
(2)前記(1)で得た化合物(0.39 g)とピペリジン(0.5 ml)およびN,N-ジメチルホルムアミド(5 ml)の混合物を室温で1時間撹拌した後、反応混合物に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた残留物に2-フルオロフェニル酢酸 (0.089 g)、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール(0.10 g)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(0.17 g)およびN,N-ジメチルホルムアミド(5 ml)を加え、室温で18時間撹拌した。溶媒を留去し、得られた残留物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製して得られた無色非結晶性固体を、テトラヒドロフランより再結晶することにより表題化合物(0.13 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.91 (9H, s), 2.05 (3H, s), 3.33 (1H, d, J = 13.9 Hz), 3.53 (2H, s), 3.55-3.80 (2H, m), 3.92 (1H, t, J = 5.3 Hz), 4.41-4.50 (3H, m), 5.89 (1H, brs), 5.92 (1H, s), 6.15 (1H, t, J = 6.2 Hz), 6.59 (1H, d, J = 2.3 Hz), 6.95-7.43 (10H, m).
実施例33
N-[3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[[[[(2-フルオロベンジル)アミノ]カルボニル]アミノ]メチル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]アセトアミド
参考例11で得た3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-酢酸(0.28 g)、アジ化ジフェニルホスホリル(0.26 g)およびトリエチルアミン(0.077 g)のN,N-ジメチルホルムアミド(3 ml)溶液を、室温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した後有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた残留物にトルエン(8 ml)を加え、この溶液を3時間加熱還流した後、2-フルオロベンジルアミン(0.078 g)を加え、さらに2時間加熱還流した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製して得られた無色非結晶性固体を、テトラヒドロフランより再結晶することにより表題化合物(0.11 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.91 (9H, s), 1.95 (3H, s), 3.31 (1H, d, J = 13.9 Hz), 3.43-3.58 (1H, m), 3.79-3.92 (1H, m), 3.93-4.00 (1H, m), 4.21 (1H, dd, J = 5.8, 14.6 Hz), 4.41 (2H, d, J = 4.9 Hz), 4.50 (1H, d, J = 13.9 Hz), 4.61 (1H, dd, J = 6.9, 14.6 Hz), 4.99-5.10 (1H, m), 5.94-6.10 (2H, m), 6.00 (1H, s), 6.56 (1H, d, J = 2.3 Hz), 6.90-7.42 (9H, m), 7.74 (1H, s).
実施例34
2-[3,5-トランス-5-[3-(2-アミノ-2-オキソエトキシ)-2-メトキシフェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
参考例25で得た化合物(100 mg)とHONB(N-ヒドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド)(44 mg)のアセトニトリル(5 ml)溶液に、WSC(63 mg)を加え、室温で1.5時間撹拌した。反応液に28%アンモニア水(0.1 ml)を加え、室温でさらに3時間撹拌した。得られた反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水、水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残さをジエチルエーテル-ヘキサンから結晶化させて表題化合物(68 mg)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ:0.95 (9H, s), 2.65-2.86 (2H, m), 3.41 (1H, d, J = 11.4 Hz), 3.63 (3H, s), 4.34-4.57 (4H, m), 4.57 (2H, s), 6.24 (1H, s), 6.57 (1H, d, J= 1.7 Hz), 6.97-7.39 (10H, m).
実施例35
2-[3,5-トランス-7-クロロ-5-[3-[2-(ジメチルアミノ)-2-オキソエトキシ]-2-メトキシフェニル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
参考例25で得た化合物(100 mg)とHOBt(30 mg)、WSC(40 mg)のDMF(4 ml)溶液に、ジメチルアミン塩酸塩(27 mg)およびトリエチルアミン(68 μl)を加え、室温で3時間撹拌した後、反応溶液を減圧下濃縮した。残さを酢酸エチル(50 ml)と水(50 ml)で分配し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残さをジエチルエーテルとヘキサンを用いて結晶化させて表題化合物(85 mg)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CD3OD)δ:0.95 (9H, s), 2.75 (2H, d, J = 7.3 Hz), 2.98 (3H, s), 3.10 (3H, s), 3.57 (1H, d, J = 14.0 Hz), 3.65 (3H, s), 4.31-4.51 (4H, m), 4.89 (2H, s), 6.24 (1H, s), 6.53 (1H, d, J = 2.4 Hz), 6.94-7.66 (9H, m).
実施例35と同様にして、下記の実施例36および37の化合物を合成した。
実施例36
2-[3-(3,5-トランス-7-クロロ-3-{2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル}-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル)-2-メトキシフェノキシ]-N-(2-フェニルエチル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ:0.95 (9H, m), 2.63-2.92 (4H, m), 3.37 (1H, d, J = 14.0 Hz), 3.40 (3H, s), 3.50-3.72 (2H, m), 4.35-4.65 (4H, m), 4.54 (2H, s), 6.21 (1H, s), 6.18-6.32 (1H, m), 6.55 (1H, d, J = 2.0 Hz), 6.65-6.70 (1H, m), 6.86-7.41 (14H, m).
実施例37
2-[3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]-2-メトキシフェノキシ]-N-[3-(1H-イミダゾール-1-イル)プロピル]アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ:0.94 (9H, s), 1.79-2.01 (2H, m), 2.65-2.88 (2H, m), 3.17-3.50 (2H, m), 3.37 (1H, d, J = 14.1 Hz), 3.62 (3H, s), 4.33-4.61 (4H, m), 4.62 (2H, s), 6.26 (1H, s), 6.57 (1H, d, J = 2.0 Hz), 6.79-7.43 (14H, m).
参考例3で得た化合物を以下に示す条件により光学分割することにより、下記の参考例32および33の化合物を得た。
HPLC分取条件
Column : CHIRALPAK AD 50 mmID X 500 mml (Lot No. JG001)
Mobile phase : ヘキサン/イソプロパノール = 7/3
Flow rate : 70 ml/min
Temperature : 30℃
Detection :UV 220 nm
参考例32
(−)-2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
[α]D 20 = −171 (c = 0.20, CHCl3) 、保持時間 11.0 min
参考例33
(+)-2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
[α]D 20 = +195 (c = 0.28, CHCl3) 、保持時間 14.9 min
実施例38
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
参考例18で得た化合物(0.40 g)のトリフルオロ酢酸(5 ml)溶液を、室温で2時間撹拌した。溶媒を留去し、残留物をピリジン(5 ml)に溶解し、無水酢酸(0.30 g)と4-ジメチルアミノピリジン(0.06 g)を加え、室温で24時間撹拌した。溶媒を留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、ジイソプロピルエーテル-エタノールより再結晶することにより表題化合物(0.05 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 1.86 (3H, s), 2.57 (1H, dd, J = 7.0, 14.9 Hz), 2.71 (1H, dd, J = 5.8, 14.9 Hz), 4.19-4.28 (4H, m), 4.46 (1H, m), 5.85 (1H, s), 6.51 (1H, s), 7.05-7.45 (10H, m), 8.33 (1H, m), 8.43 (1H, m), 10.50 (1H, s).
元素分析値 C27H25N3O4FCl・0.25H2Oとして
計算値 C, 63.04; H, 5.00; N, 8.17
実測値 C, 63.08; H, 4.84; N, 7.98
実施例39
2-[3,5-トランス-5-[4-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
特開平11-209356記載の実施例82で得た2-[3,5-トランス-5-[4-(アミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド・塩酸塩(0.05 g)のピリジン(3 ml)溶液に、無水酢酸(0.03 g)と4-ジメチルアミノピリジン(0.01 g)を加え、室温で24時間撹拌した。溶媒を留去した後、酢酸エチルを加え水洗し、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、表題化合物(0.04 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.90 (9H, s), 2.06 (3H, s), 2.67 (1H, dd, J = 6.0, 14.3 Hz), 2.86 (1H, dd, J = 6.9, 14.3 Hz), 3.34 (1H, d, J=13.9 Hz), 4.37-4.56 (6H, m), 5.79 (1H, m), 5.97 (1H, s), 6.27 (1H, m), 6.57 (1H, d, J = 2.2 Hz), 6.99-7.09 (2H, m), 7.24-7.37 (8H, m).
元素分析値 C32H35N3O4FCl・0.5H2Oとして
計算値 C, 65.24; H, 6.16; N, 7.13
実測値 C, 65.15; H, 5.96; N, 7.19
実施例39と同様にして、参考例14〜16で得た化合物を用いて、下記の実施例40〜42の化合物をそれぞれ合成した。
実施例40
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-イソブチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.90 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.97 (3H, d, J = 6.6 Hz), 2.03 (3H, s), 2.04 (1H, m), 2.69 (1H, dd, J = 5.8, 14.3 Hz), 2.88 (1H, dd, J = 7.1, 14.3 Hz), 3.42 (1H, m), 4.23 (1H, dd, J = 7.8, 13.7 Hz), 4.38-4.53 (5H, m), 5.78 (1H, m), 5.83 (1H, s), 6.31 (1H, m), 6.57 (1H, d, J = 2.3 Hz), 7.02-7.07 (2H, m), 7.19-7.38 (8H, m).
元素分析値 C31H33N3O4FClとして
計算値 C, 65.78; H, 5.88; N, 7.42
実測値 C, 65.62; H, 5.90; N, 7.71
実施例41
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-2-オキソ-1-プロピル-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.95 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.67 (2H, m), 2.02 (3H, s), 2.69 (1H, dd, J = 5.8, 14.3 Hz), 2.89 (1H, dd, J = 7.1, 14.3 Hz), 3.60 (1H, m), 4.19 (1H, m), 4.39-4.52 (5H, m), 5.73 (1H, s), 5.79 (1H, m), 6.32 (1H, m), 6.56 (1H, d, J = 2.3 Hz), 7.02-7.06 (2H, m), 7.21-7.39 (8H, m).
元素分析値 C30H31N3O4FClとして
計算値 C, 65.27; H, 5.66; N, 7.61
実測値 C, 65.21; H, 5.78; N, 7.35
実施例42
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-2-オキソ-1-(2-チエニルメチル)-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 2.02 (3H, s), 2.69 (1H, dd, J = 5.7, 14.4 Hz), 2.92 (1H, dd, J = 7.3, 14.4 Hz), 4.38-4.52 (5H, m), 4.86 (1H, d, J = 15.1 Hz), 5.37 (1H, s), 5.67 (1H, d, J = 15.1 Hz), 5.70 (1H, m), 6.27 (1H, m), 6.50 (1H, d, J = 2.1 Hz), 6.91-7.05 (6H, m), 7.23-7.38 (7H, m).
元素分析値 C32H29N3O4SFClとして
計算値 C, 63.41; H, 4.82; N, 6.93
実測値 C, 63.21; H, 4.86; N, 7.22
実施例3と同様にして、参考例14および15で得た化合物とクロロ炭酸メチルを用いて、下記の実施例43および44の化合物をそれぞれ合成した。
実施例43
[3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-1-イソブチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]カルバミン酸メチルエステル
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.90 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.98 (3H, d, J = 6.6 Hz), 2.04 (1H, m), 2.69 (1H, dd, J = 5.8, 14.3 Hz), 2.89 (1H, dd, J = 7.1, 14.3 Hz), 3.42 (1H, dd, J = 6.4, 13.7 Hz), 3.70 (3H, s), 4.23 (1H, dd, J = 7.8, 13.7 Hz), 4.37-4.50 (5H, m), 5.01 (1H, m), 5.83 (1H, s), 6.28 (1H, m), 6.57 (1H, d, J = 2.1 Hz), 6.99-7.07 (2H, m), 7.19-7.40 (8H, m).
元素分析値 C31H33N3O5FClとして
計算値 C, 63.97; H, 5.71; N, 7.22
実測値 C, 63.87; H, 5.82; N, 7.34
実施例44
[3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-2-オキソ-1-プロピル-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]カルバミン酸メチルエステル
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.95 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.68 (2H, m), 2.69 (1H, dd, J = 5.9, 14.3 Hz), 2.89 (1H, dd, J = 7.0, 14.3 Hz), 3.60 (1H, m), 3.70 (3H, s), 4.20 (1H, m), 4.36-4.53 (5H, m), 5.00 (1H, m), 5.73 (1H, s), 6.27 (1H, m), 6.56 (1H, d, J = 2.1 Hz), 6.99-7.07 (2H, m), 7.22-7.40 (8H, m).
元素分析値 C30H31N3O5FClとして
計算値 C, 63.43; H, 5.50; N, 7.40
実測値 C, 63.34; H, 5.54; N, 7.18
実施例45
3-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-1(5H)-イル]-2,2-ジメチルプロピル アセテート
実施例39と同様にして、参考例21で得た化合物を用いて表題化合物を合成した。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.97 (6H, s), 1.94 (3H, s), 2.02 (3H, s), 2.68 (1H, dd, J = 5.8, 14.4 Hz), 2.87 (1H, dd, J = 7.1, 14.4 Hz), 3.53 (1H, d, J = 14.1 Hz), 3.75 (2H, s), 4.38-4.56 (6H, m), 5.93 (1H, m), 6.00 (1H, s), 6.25 (1H, m), 6.57 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.02-7.08 (2H, m), 7.23-7.38 (8H, m).
元素分析値 C34H37N3O6FCl・0.25H2Oとして
計算値 C, 63.55; H, 5.88; N, 6.54
実測値 C, 63.49; H, 5.87; N, 6.46
実施例46
3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-5-[3-(メトキシカルボニルアミノメチル)フェニル]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-1(5H)-イル]-2,2-ジメチルプロピル アセテート
実施例3と同様にして、参考例21で得た化合物とクロロ炭酸メチルを用いて表題化合物を合成した。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.96 (3H, s), 0.97 (3H, s), 1.97 (3H, s), 2.68 (1H, dd, J = 5.8, 14.4 Hz), 2.87 (1H, dd, J = 7.1, 14.4 Hz), 3.52 (1H, d, J = 14.1 Hz), 3.69 (3H, s), 3.76 (2H, m), 4.39 (2H, d, J = 6.0 Hz), 4.43-4.56 (4H, m), 5.15 (1H, m), 6.00 (1H, s), 6.24 (1H, m), 6.57 (1H, d, J = 2.0 Hz), 7.02-7.08 (2H, m), 7.22-7.38 (8H, m).
元素分析値 C34H37N3O7FCl・0.25H2Oとして
計算値 C, 62.00; H, 5.74; N, 6.38
実測値 C, 62.05; H, 5.64; N, 6.21
実施例47
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
実施例45で得た3-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-1(5H)-イル]-2,2-ジメチルプロピル アセテート(0.22 g)のエタノール(4 ml)とテトラヒドロフラン(4 ml)の混合溶液に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(0.7 ml)を加え、室温で1時間撹拌した。溶媒を留去し、残留物を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水洗後、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物をヘキサン-エタノールより再結晶することにより表題化合物(0.11 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.59 (3H, s), 1.04 (3H, s), 2.03 (3H, s), 2.69 (1H, dd, J = 5.6, 14.5 Hz), 2.89 (1H, dd, J = 7.4, 14.5 Hz), 3.15 (1H, m), 3.37 (1H, d, J = 14.3 Hz), 3.50 (1H, m), 4.09 (1H, m), 4.40-4.49 (6H, m), 5.80 (1H, m), 5.87 (1H, s), 6.20 (1H, m), 6.57 (1H, d, J = 2.0 Hz), 7.00-7.09 (2H, m), 7.17-7.41 (8H, m).
元素分析値 C32H35N3O5FCl・1.0H2Oとして
計算値 C, 62.59; H, 6.07; N, 6.84
実測値 C, 62.98; H, 6.18; N, 6.50
実施例48
[3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-1-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]カルバミン酸メチルエステル
実施例47と同様にして、実施例46で得られた3-[3,5-トランス-7-クロロ-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-5-[3-(メトキシカルボニルアミノメチル)フェニル]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-1(5H)-イル]-2,2-ジメチルプロピル アセテートを用いて表題化合物を合成した。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.60 (3H, s), 1.04 (3H, s), 2.69 (1H, dd, J = 5.7, 14.5 Hz), 2.88 (1H, dd, J = 7.3, 14.5 Hz), 3.15 (1H, m), 3.37 (1H, d, J = 14.3 Hz), 3.52 (1H, d, J = 11.8 Hz), 3.70 (3H, s), 4.08 (1H, m), 4.37-4.54 (6H, m), 5.02 (1H, m), 5.88 (1H, s), 6.18 (1H, m), 6.57 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.00-7.10 (2H, m), 7.19-7.41 (8H, m).
元素分析値 C32H35N3O6FClとして
計算値 C, 62.79; H, 5.76; N, 6.87
実測値 C, 62.73; H, 5.87; N, 6.72
実施例49
3-[3,5-トランス-7-クロロ-5-[3-(メトキシカルボニルアミノメチル)フェニル]-2-オキソ-3-[2-オキソ-2-[[2-(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ]エチル]-2,3-ジヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-1(5H)-イル]-2,2-ジメチルプロピル アセテート
参考例14−(4)および実施例3と同様にして、参考例22で得た化合物を用いて表題化合物を合成した。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.95 (3H, s), 0.97 (3H, s), 1.96 (3H, s), 2.69 (1H, dd, J = 5.6, 14.5 Hz), 2.89 (1H, dd, J = 7.3, 14.5 Hz), 3.52 (1H, d, J = 14.1 Hz), 3.69 (3H, s), 3.76 (2H, m), 4.38-4.43 (3H, m), 4.49 (1H, d, J = 14.1 Hz), 4.53-4.70 (2H, m), 5.15 (1H, m), 6.00 (1H, s), 6.28 (1H, m), 6.58 (1H, d, J = 1.9 Hz), 7.23-7.52 (9H, m), 7.63 (1H, d, J = 7.5 Hz).
元素分析値 C35H37N3O7F3Clとして
計算値 C, 59.70; H, 5.30; N, 5.97
実測値 C, 59.45; H, 5.30; N, 5.80
実施例50
[3-[3,5-トランス-7-クロロ-1-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-オキソ-3-[2-オキソ-2-[[2-(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ]エチル]-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]カルバミン酸メチルエステル
実施例47と同様にして、実施例49で得た化合物を用いて表題化合物を合成した。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.60 (3H, s), 1.04 (3H, s), 2.71 (1H, dd, J = 5.5, 14.6 Hz), 2.91 (1H, dd, J = 7.5, 14.6 Hz), 3.15 (1H, m), 3.37 (1H, d, J = 14.3 Hz), 3.49 (1H, dd, J = 4.1, 11.9 Hz), 3.69 (3H, s), 4.06 (1H, m), 4.37-4.46 (4H, m), 4.61 (2H, d, J = 6.0 Hz), 5.03 (1H, m), 5.87 (1H, s), 6.21 (1H, m), 6.58 (1H, d, J = 2.0 Hz), 7.17-7.21 (2H, m), 7.32-7.41 (5H, m), 7.45-7.52 (2H, m), 7.64 (1H, d, J = 7.7 Hz).
元素分析値 C33H35N3O6F3Clとして
計算値 C, 59.86; H, 5.33; N, 6.35
実測値 C, 59.56; H, 5.38; N, 6.22
実施例51
3-[3,5-トランス-7-クロロ-5-[3-(メトキシカルボニルアミノメチル)フェニル]-2-オキソ-3-[2-オキソ-2-[[2-(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ]エチル]-2,3-ジヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-1(5H)-イル]-2,2-ジメチルプロピル メタンスルホネート
実施例50で得た[3-[3,5-トランス-7-クロロ-1-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-オキソ-3-[2-オキソ-2-[[2-(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ]エチル]-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-5-イル]ベンジル]カルバミン酸メチルエステル(0.25 g)のジクロロメタン(10 ml)溶液に、メタンスルホニルクロリド(0.17 g)およびトリエチルアミン(0.19 g)を加え、室温で2時間撹拌した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、残留物をヘキサン-酢酸エチルより再結晶することにより表題化合物(0.22 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.97 (3H, s), 1.02 (3H, s), 2.69 (1H, dd, J = 5.8, 14.6 Hz), 2.87 (1H, dd, J = 7.1, 14.6 Hz), 2.92 (3H, s), 3.53 (1H, d, J = 14.3 Hz), 3.69 (3H, s), 3.92-3.99 (2H, m), 4.38 (2H, d, J = 5.9 Hz), 4.44 (1H, m), 4.49 (1H, d, J = 14.3 Hz), 4.52-4.64 (2H, m), 5.10 (1H, m), 5.95 (1H, s), 6.23 (1H, m), 6.60 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.22-7.51 (9H, m), 7.63 (1H, d, J = 7.7 Hz).
元素分析値 C34H37N3O8SF3Clとして
計算値 C, 55.17; H, 5.04; N, 5.68
実測値 C, 54.90; H, 5.12; N, 5.79
実施例4と同様に、3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-酢酸と各種アミンを縮合して、下記の実施例52〜56の化合物を合成した。
実施例52
4-トランス-[[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]アセチルアミノメチル]シクロヘキサンカルボン酸メチルエステル
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.85-0.95 (11H, m), 1.28-1.41 (3H, m), 1.76 (2H, m), 1.93 (2H, m), 2.04 (3H, s), 2.18 (1H, m), 2.66 (1H, dd, J = 5.1, 14.1 Hz), 2.83 (1H, dd, J = 7.5, 14.1 Hz), 3.03 (1H, m), 3.11 (1H, m), 3.35 (1H, d, J = 13.8 Hz), 3.66 (3H, s), 4.37 (1H, m), 4.44-4.49 (3H, m), 5.97 (2H, m), 6.11 (1H, m), 6.58 (1H, d, J = 2.0 Hz), 7.22-7.43 (6H, m).
実施例53
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-シクロヘキシルアセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.92 (9H, s), 1.10-1.36 (6H, m), 1.66-1.71 (2H, m), 1.83-1.89 (2H, m), 2.04 (3H, s), 2.59 (1H, dd, J = 6.0, 14.1 Hz), 2.78 (1H, dd, J = 7.0, 14.1 Hz), 3.35 (1H, d, J = 13.8 Hz), 3.71 (1H, m), 4.39-4.50 (4H, m), 5.71 (1H, d, J = 7.9 Hz), 5.79 (1H, m), 5.98 (1H, s), 6.56 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.26-7.43 (6H, m).
元素分析値 C31H40N3O4Cl・1.5H2Oとして
計算値 C, 64.07; H, 7.46; N, 7.23
実測値 C, 63.97; H, 7.27; N, 6.99
実施例54
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-チエニルメチル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.91 (9H, s), 2.03 (3H, s), 2.68 (1H, dd, J = 5.7, 14.3 Hz), 2.78 (1H, dd, J = 7.2, 14.3 Hz), 3.35 (1H, d, J = 13.9 Hz), 4.40-4.54 (5H, m), 4.66 (1H, dd, J = 5.9, 15.3 Hz), 5.78 (1H, m), 5.98 (1H, s), 6.29 (1H, m), 6.57 (1H, d, J = 1.7 Hz), 6.91-6.93 (2H, m), 7.19-7.41 (7H, m).
元素分析値 C30H34N3O4SCl・0.25H2Oとして
計算値 C, 62.92; H, 6.07; N, 7.34
実測値 C, 62.97; H, 6.07; N, 7.40
実施例55
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(3-チエニルメチル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.91 (9H, s), 2.03 (3H, s), 2.69 (1H, dd, J = 5.7, 14.3 Hz), 2.86 (1H, dd, J = 7.2, 14.3 Hz), 3.35 (1H, d, J = 13.8 Hz), 4.33-4.51 (6H, m), 5.79 (1H, m), 5.98 (1H, s), 6.23 (1H, m), 6.57 (1H, d, J = 2.1 Hz), 6.96 (1H, m), 7.11 (1H, m), 7.19-7.42 (7H, m).
元素分析値 C30H34N3O4SClとして
計算値 C, 63.42; H, 6.03; N, 7.40
実測値 C, 63.11; H, 6.21; N, 7.27
実施例56
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フリルメチル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.91 (9H, s), 2.03 (3H, s), 2.68 (1H, dd, J = 5.9, 14.4 Hz), 2.85 (1H, dd, J = 7.1, 14.4 Hz), 3.35 (1H, d, J = 13.9 Hz), 4.32 (1H, dd, J = 5.1, 15.5 Hz), 4.40-4.53 (5H, m), 5.80 (1H, m), 5.98 (1H, s), 6.19-6.23 (2H, m), 6.30 (1H, m), 6.57 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.20-7.42 (7H, m).
元素分析値 C30H34N3O5Clとして
計算値 C, 65.27; H, 6.21; N, 7.61
実測値 C, 64.95; H, 6.48; N, 7.56
実施例57
4-トランス-[[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]アセチルアミノメチル]シクロヘキサンカルボン酸
実施例52で得た4-トランス-[[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]アセチルアミノメチル]シクロヘキサンカルボン酸メチルエステル(0.18 g)のメタノール(5 ml)とテトラヒドロフラン(5 ml)の混合溶液に、1規定水酸化ナトリウム水溶液(0.44 ml)を加え、60℃で18時間撹拌した。溶媒を留去し、残留物を1規定塩酸で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水洗後、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、ジエチルエーテルを用いて残留物を結晶化することにより、表題化合物(0.14 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 0.85 (9H, s), 0.86 (2H, m), 1.20-1.28 (3H, m), 1.68 (2H, m), 1.85 (3H, s), 1.86 (2H, m), 2.09 (1H, m), 2.54-2.58 (2H, m), 2.81-2.93 (2H, m), 3.58 (1H, d, J = 13.8 Hz), 4.27-4.29 (4H, m), 5.84 (1H, s), 6.39 (1H, s), 7.15 (1H, s), 7.20 (1H, m), 7.31 (1H, d, J = 7.0 Hz), 7.42 (1H, m), 7.55 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.88 (1H, m), 8.36 (1H, m), 11.97 (1H, s).
元素分析値 C33H42N3O6Cl・0.5H2Oとして
計算値 C, 63.81; H, 6.98; N, 6.76
実測値 C, 64.11; H, 7.17; N, 6.82
実施例58
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
参考例3で得た2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド(0.15 g)のメタノール(10 ml)溶液に、10%パラジウム炭素(0.04 g)およびギ酸アンモニウム(0.05 g)を加え、2時間加熱還流した。パラジウム炭素をろ別した後、ろ液を濃縮し残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、残留物をヘキサン-酢酸エチルより再結晶することにより表題化合物(0.07 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.91 (9H, s), 2.02 (3H, s), 2.69 (1H, dd, J = 5.6, 14.2 Hz), 2.89 (1H, dd, J = 7.3, 14.2 Hz), 3.42 (1H, d, J = 13.8 Hz), 4.38-4.50 (6H, m), 5.76 (1H, m), 6.03 (1H, s), 6.38 (1H, m), 6.59 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.00-7.05 (2H, m), 7.13 (1H, m), 7.21-7.38 (8H, m).
元素分析値 C32H36N3O4Fとして
計算値 C, 70.44; H, 6.65; N, 7.70
実測値 C, 70.23; H, 6.74; N, 7.53
実施例59
2-[3,5-トランス-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-5-[3-(4H-1,2,4-トリアゾール-4-イルメチル)フェニル]-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
特開平11-209356の実施例6で得た2-[3,5-トランス-5-[3-(アミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド・塩酸塩(0.25 g)のピリジン(5 ml)溶液に、N'-[(ジメチルアミノ)メチレン]-N,N-ジメチルヒドラゾノホルムアミド(0.19 g)を加え、100℃で24時間加熱撹拌した。溶媒を留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、表題化合物(0.18 g)を無色非結晶性固体として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.90 (9H, s), 2.68 (1H, dd, J = 5.7, 14.5 Hz), 2.88 (1H, dd, J = 7.2, 14.5 Hz), 3.35 (1H, d, J = 13.9 Hz), 4.39-4.52 (4H, m), 5.20 (2H, s), 5.99 (1H, s), 6.26 (1H, m), 6.48 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.01-7.44 (10H, m), 8.18 (2H, s).
元素分析値 C32H33N5O3FCl・0.5AcOEtとして
計算値 C, 64.40; H, 5.88; N, 11.04
実測値 C, 64.19; H, 5.94; N, 11.21
実施例60
2-[3,5-トランス-7-クロロ-5-[3-(1H-イミダゾール-1-イルメチル)フェニル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
参考例26で得た2-[3,5-トランス-7-クロロ-5-[3-(クロロメチル)フェニル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド(0.3 g)をN,N-ジメチルホルムアミド(3 ml)に溶解させ、室温で炭酸カリウム(0.11 g)とイミダゾール(44 mg)を加え、60℃で8時間撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、5%硫酸水素カリウム水溶液,飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー[展開溶媒: 酢酸エチル−メタノール(10:1)]にて精製することにより、表題化合物(0.20 g)を無色非結晶状固体として得た。
元素分析値C33H34N4O3ClF・0.5H2Oとして
計算値:C, 66.27; H, 5.90; N, 9.37.
実測値:C, 66.19; H, 6.08; N, 9.07.
実施例39と同様にして、参考例27〜31で得た化合物を用いて、下記の実施例61〜65の化合物をそれぞれ合成した。
実施例61
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-(6-メトキシ-2-ナフチルメチル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.99 (3H, s), 2.72 (1H, dd, J = 5.7, 14.4 Hz), 2.94 (1H, dd, J = 7.3, 14.4 Hz), 3.91 (3H, s), 4.29 (2H, d, J = 5.6 Hz), 4.38-4.57 (3H, m), 4.95 (1H, d, J = 14.7 Hz), 5.36 (1H, s), 5.57 (1H, d, J = 14.7 Hz), 5.59 (1H, m), 6.25 (1H, m), 6.45 (1H, s), 6.74 (1H, brs), 6.94-7.04 (3H, m), 7.12-7.33 (9H, m), 7.61-7.69 (3H, m).
元素分析値 C39H35N3O5FClとして
計算値 C, 68.87; H, 5.19; N, 6.18
実測値 C, 68.64; H, 5.17; N, 6.02
実施例62
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-2-オキソ-1-(キノリン-2-イルメチル)-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 2.00 (3H, s), 2.75 (1H, dd, J = 5.7, 14.4 Hz), 2.93 (1H, dd, J = 7.2, 14.4 Hz), 4.34-4.56 (4H, m), 4.62 (1H, m), 5.32 (1H, d, J = 15.7 Hz), 5.52 (1H, d, J = 15.7 Hz), 5.72 (1H, m), 6.28 (2H, m), 6.55 (1H, d, J = 2.0 Hz), 6.95-7.00 (2H, m), 7.19-7.55 (10H, m), 7.67 (1H, m), 7.79 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.97 (1H, d, J = 8.4 Hz), 8.13 (1H, d, J = 8.4 Hz).
元素分析値 C37H32N4O4FClとして
計算値 C, 68.25; H, 4.95; N, 8.60
実測値 C, 68.20; H, 4.74; N, 8.47
実施例63
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-(9H-フルオレン-2-イルメチル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.92 (3H, s), 2.71 (1H, dd, J = 5.9, 14.4 Hz), 2.93 (1H, dd, J = 7.2, 14.4 Hz), 3.83 (2H, s), 4.12 (1H, dd, J = 5.7, 14.7 Hz), 4.23 (1H, dd, J = 5.9, 14.7 Hz), 4.42-4.56 (3H, m), 4.87 (1H, d, J = 14.5 Hz), 5.31 (1H, s), 5.45 (1H, m), 5.53 (1H, d, J = 14.5 Hz), 6.24 (1H, m), 6.46 (1H, d, J = 1.6 Hz), 6.73 (1H, brs), 6.97-7.04 (3H, m), 7.19-7.38 (9H, m), 7.46 (1H, s), 7.53 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.69 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.77 (1H, d, J = 7.3 Hz).
元素分析値 C41H35N3O4FClとして
計算値 C, 71.56; H, 5.13; N, 6.11
実測値 C, 71.41; H, 5.11; N, 5.95
実施例64
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-7-クロロ-1-[5-(2-メトキシフェニル)-2-フリルメチル]-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.95 (3H, s), 2.71 (1H, dd, J = 6.0, 14.4 Hz), 2.91 (1H, dd, J = 7.0, 14.4 Hz), 3.91 (3H, s), 4.09 (2H, d, J = 5.6 Hz), 4.38-4.57 (3H, m), 4.73 (1H, d, J = 15.3 Hz), 5.43 (1H, m), 5.56 (1H, s), 5.66 (1H, d, J = 15.3 Hz), 6.27 (1H, m), 6.36 (1H, d, J = 3.2 Hz), 6.49 (1H, s), 6.75 (1H, s), 6.83 (1H, d, J = 3.2 Hz), 6.89-7.07 (5H, m), 7.20-7.27 (5H, m), 7.39-7.40 (2H, m), 7.50 (1H, m).
元素分析値 C39H35N3O6FClとして
計算値 C, 67.29; H, 5.07; N, 6.04
実測値 C, 67.07; H, 5.10; N, 5.93
実施例65
2-[3,5-トランス-5-[3-(アセチルアミノメチル)フェニル]-1-(2,3'-ビチエン-5-イルメチル)-7-クロロ-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.93 (3H, s), 2.71 (1H, dd, J = 5.9, 14.4 Hz), 2.92 (1H, dd, J = 7.2, 14.4 Hz), 4.25 (2H, m), 4.40-4.52 (3H, m), 4.81 (1H, d, J = 15.0 Hz), 5.42 (1H, s), 5.57 (1H, m), 5.65 (1H, d, J = 15.0 Hz), 6.26 (1H, m), 6.52 (1H, d, J = 2.1 Hz), 6.85 (1H, d, J = 3.5 Hz), 6.90 (1H, s), 6.99-7.05 (4H, m), 7.23-7.40 (9H, m).
元素分析値 C36H31N3O4S2FClとして
計算値 C, 62.83; H, 4.54; N, 6.11
実測値 C, 62.55; H, 4.56; N, 5.87
参考例1B
tert-ブチル 3-(2-エトキシ-2-オキソエチル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4H-1,4-ベンゾジアゼピン-4-カルボキシレート
(1)2-アミノベンジルアミン(16.2 g)のテトラヒドロフラン(300 ml)溶液に二炭酸ジtert-ブチル(30.6 g)のテトラヒドロフラン(100 ml)溶液を0℃において加え、0℃で1時間撹拌した。溶媒を留去し、残留物をヘキサン-クロロホルムより再結晶することにより、tert-ブチル 2-アミノベンジルカルバメート(26.8 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.44 (9H, s), 4.24 (2H, d, J = 6.2 Hz), 4.30 (2H, brs), 4.76 (1H, brs), 6.67-6.71 (2H, m), 7.03 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.10 (1H, m).
(2)前記(1)で得た化合物(12.0 g)のメタノール(80 ml)溶液に、ピバルアルデヒド(4.8 g)と酢酸(8 ml)を加え、室温で1時間撹拌した。さらに、シアノトリヒドロホウ酸ナトリウム(10.2 g)を加え、室温で20時間撹拌した。溶媒を留去した後、酢酸エチルを加え水洗し、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、tert-ブチル 2-(ネオペンチルアミノ)ベンジルカルバメート(14.8 g)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.03 (9H, s), 1.44 (9H, s), 2.90 (2H, s), 4.27 (2H, d, J = 6.0 Hz), 4.50 (1H, brs), 4.66 (1H, brs), 6.60 (1H, m), 6.65 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.02 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.18 (1H, m).
(3)前記(2)で得た化合物(14.8 g)のテトラヒドロフラン(250 ml)溶液に、トリエチルアミン(7.7 g)を加え、さらに(E)-4-クロロ-4-オキソ-2-ブテン酸エチル(8.6 g)のテトラヒドロフラン(50 ml)溶液を加え、室温で15時間撹拌した。溶媒を留去した後、酢酸エチルを加え水洗し、さらに有機層を1規定塩酸、飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物を酢酸エチル(250 ml)に溶解し、4規定の塩化水素酢酸エチル溶液(250 ml)を加え、室温で2時間撹拌した。溶媒を留去した後、残留物をエタノール(250 ml)に溶解し、炭酸カリウム(20.1 g)を加え、室温で1時間撹拌した。溶媒を留去した後、酢酸エチルを加え水洗し、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、エチル (1-ネオペンチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル)アセテート(11.5 g)を褐色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.81 (9H, s), 1.21 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.95 (1H, brs), 2.55 (1H, dd, J = 6.1, 16.7 Hz), 2.81 (1H, dd, J = 7.0, 16.7 Hz), 3.33 (1H, d, J = 13.8 Hz), 3.65 (1H, m), 3.85 (1H, d, J = 12.2 Hz), 4.08 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.20 (1H, d, J = 12.2 Hz), 4.40 (1H, d, J = 13.8 Hz), 7.21-7.36 (4H, m).
(4)前記(3)で得た化合物(11.5 g)のテトラヒドロフラン(250 ml)溶液に二炭酸ジtert-ブチル(15.9 g)を加え、室温で18時間撹拌した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、表題化合物(15.0 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.81 (9H, s), 1.20 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.46 (9H, s), 1.90 (1H, m), 2.34 (1H, m), 3.60 (1H, m), 4.05 (2H, m), 4.21 (1H, m), 4.40 (1H, m), 4.83 (1H, m), 5.00 (1H, m), 7.22 (1H, m), 7.31-7.40 (3H, m).
参考例2B
[4-(tert-ブトキシカルボニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]酢酸
参考例1Bで得た化合物(15.0 g)のエタノール(160 ml)とテトラヒドロフラン(160 ml)の混合溶液に、2規定水酸化ナトリウム水溶液(23 ml)を加え、室温で4時間撹拌した。溶媒を留去し、残留物を2規定塩酸で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水洗後、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去することにより、表題化合物(13.9 g)を無色非結晶性固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 0.73 (9H, s), 1.41 (9H, s), 1.99 (2H, m), 3.71 (1H, m), 4.01 (1H, m), 4.27 (1H, m), 4.72-4.77 (2H, m), 7.27 (1H, m), 7.40-7.49 (2H, m), 7.56 (1H, m), 12.20 (1H, brs).
参考例3B
tert-ブチル 3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4H-1,4-ベンゾジアゼピン-4-カルボキシレート
参考例2Bで得た化合物(13.9 g)のジメチルホルムアミド(150 ml)溶液に、2-フルオロベンジルアミン(5.7 g)、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール(5.7 g)および1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(10.4 g)を加え、室温で20時間撹拌した。反応液に酢酸エチルを加えた後、水洗し、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、表題化合物(16.3 g)を無色非結晶性固体として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.79 (9H, s), 1.45 (9H, s), 1.93 (1H, m), 2.18 (1H, m), 3.49 (1H, m), 4.17 (1H, m), 4.34-4.43 (3H, m), 4.80 (1H, m), 5.02 (1H, m), 7.01-7.10 (2H, m), 7.20-7.38 (6H, m).
実施例1B
N-(2-フルオロベンジル)-2-(4-イソニコチノイル-1-ネオペンチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル)アセトアミド
(1)参考例3Bで得た化合物(16.3 g)の酢酸エチル(150 ml)溶液に、4規定の塩化水素酢酸エチル溶液(150 ml)を加え、室温で3時間撹拌した。溶媒を留去し、残留物をジエチルエーテルで洗浄し、N-(2-フルオロベンジル)-2-(1-ネオペンチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル)アセトアミド・塩酸塩(13.4 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 0.75 (9H, s), 2.60 (1H, dd, J = 3.7, 15.8 Hz), 3.04 (1H, dd, J = 9.4, 15.8 Hz), 3.57 (1H, d, J = 13.9 Hz), 3.83 (1H, m), 3.98 (1H, d, J = 13.1 Hz), 4.17-4.25 (3H, m), 4.42 (1H, d, J = 13.1 Hz), 7.12-7.18 (2H, m), 7.26-7.40 (3H, m), 7.51-7.60 (2H, m), 7.69 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.72 (1H, m), 10.45 (1H, brs), 10.70 (1H, brs).
(2)前記(1)で得た化合物(1.2 g)のジメチルホルムアミド(35 ml)溶液に、イソニコチン酸(0.68 g)、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール(0.48 g)、トリエチルアミン(0.42 g)および1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(1.0 g)を加え、室温で40時間撹拌した。反応液に酢酸エチルを加えた後、水洗し、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、ヘキサン-テトラヒドロフランで再結晶することにより、表題化合物(1.2 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.80 (9H, s), 2.04 (1H, m), 2.50 (1H, m), 3.62 (1H, m), 4.15 (1H, m), 4.42-4.58 (4H, m), 5.18 (1H, m), 6.60 (1H, brs), 6.99-7.50 (10H, m), 8.75 (2H, d, J = 4.8 Hz).
元素分析値 C29H31N4O3F・0.5H2Oとして
計算値 C, 68.08; H, 6.41; N, 10.76
実測値 C, 67.90; H, 6.23; N, 10.61
実施例1Bと同様にして、下記の実施例2B〜17Bおよび参考例4B〜5Bの化合物を合成した。
実施例2B
N-(2-フルオロベンジル)-2-[1-ネオペンチル-2-オキソ-4-(3-ピリジルカルボニル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.80 (9H, s), 2.00 (1H, m), 2.48 (1H, m), 3.66 (1H, m), 4.17 (1H, m), 4.42 (2H, d, J = 4.5 Hz), 4.61 (2H, m), 5.20 (1H, m), 6.65 (1H, brs), 6.99-7.43 (9H, m), 7.81 (1H, m), 8.73 (2H, m).
元素分析値 C29H31N4O3Fとして
計算値 C, 69.30; H, 6.22; N, 11.15
実測値 C, 69.16; H, 6.48; N, 10.91
実施例3B
N-(2-フルオロベンジル)-2-[1-ネオペンチル-2-オキソ-4-(2-ピリジルカルボニル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]アセトアミド
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 0.75 (9H, s), 1.66 (1H, m), 2.40 (1H, m), 3.59 (1H, m), 4.07-4.16 (3H, m), 4.50 (1H, m), 4.80 (1H, m), 5.20 (1H, m), 7.11-7.30 (6H, m), 7.32-7.60 (3H, m), 7.69 (1H, m), 7.98 (1H, m), 8.12 (1H, m), 8.40-8.80 (1H, m).
元素分析値 C29H31N4O3Fとして
計算値 C, 69.30; H, 6.22; N, 11.15
実測値 C, 69.21; H, 6.19; N, 10.86
実施例4B
N-(2-フルオロベンジル)-2-[1-ネオペンチル-2-オキソ-4-(4-キノリニルカルボニル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]アセトアミド
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 0.73 (9H, s), 1.78 (1H, m), 2.38 (1H, m), 3.56 (1H, m), 4.00-4.55 (5H, m), 5.28-5.50 (1H, m), 6.64 (1H, m), 7.14 (3H, m), 7.28 (2H, m), 7.46-7.70 (5H, m), 7.87 (1H, m), 8.14-8.29 (2H, m), 8.80-9.05 (1H, m).
実施例5B
N-(2-フルオロベンジル)-2-[1-ネオペンチル-2-オキソ-4-(3-チエニルカルボニル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.81 (9H, s), 2.00 (1H, m), 2.41 (1H, m), 3.58 (1H, m), 4.20 (1H, m), 4.42 (2H, d, J = 5.5 Hz), 4.60-4.85 (2H, m), 5.20 (1H, m), 6.85 (1H, brs), 7.04-7.11 (3H, m), 7.18-7.43 (7H, m), 7.63 (1H, m).
元素分析値 C28H30N3O3FSとして
計算値 C, 66.25; H, 5.96; N, 8.28
実測値 C, 66.06; H, 6.00; N, 8.35
実施例6B
N-(2-フルオロベンジル)-2-[4-(3-フロイル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.82 (9H, s), 1.93 (1H, m), 2.31 (1H, m), 3.53 (1H, m), 4.23 (1H, m), 4.42 (2H, d, J = 5.8 Hz), 4.70 (1H, m), 4.92 (1H, m), 5.25 (1H, m), 6.65 (1H, m), 7.02-7.11 (2H, m), 7.17-7.48 (8H, m), 7.83 (1H, s).
元素分析値 C28H30N3O4Fとして
計算値 C, 68.42; H, 6.15; N, 8.55
実測値 C, 68.35; H, 5.98; N, 8.34
実施例7B
2-(4-ベンゾイル-1-ネオペンチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル)-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.80 (9H, s), 2.00 (1H, m), 2.43 (1H, m), 3.62 (1H, m), 4.20 (1H, m), 4.43 (2H, d, J = 4.6 Hz), 4.60 (2H, m), 5.21 (1H, m), 6.95 (1H, brs), 6.98-7.11 (3H, m), 7.17-7.24 (2H, m), 7.32-7.47 (8H, m).
元素分析値 C30H32N3O3Fとして
計算値 C, 71.84; H, 6.43; N, 8.38
実測値 C, 71.51; H, 6.20; N, 8.15
実施例8B
N-(2-フルオロベンジル)-2-[1-ネオペンチル-2-オキソ-4-(2-ピラジニルカルボニル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]アセトアミド
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 0.74 (9H, s), 1.68 (1H, m), 2.27 (1H, m), 3.58 (1H, m), 4.09-4.14 (3H, m), 4.51 (1H, m), 4.82 (1H, m), 5.25 (1H, m), 7.14-7.40 (6H, m), 7.48-7.51 (2H, m), 8.13 (1H, brs), 8.50-8.80 (2H, m), 8.91 (1H, m).
元素分析値 C28H30N5O3Fとして
計算値 C, 66.78; H, 6.00; N, 13.91
実測値 C, 66.61; H, 5.95; N, 13.75
実施例9B
N-(2-フルオロベンジル)-2-[1-ネオペンチル-2-オキソ-4-(1H-ピロール-2-イルカルボニル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.83 (9H, s), 1.92 (1H, m), 2.26 (1H, m), 3.50 (1H, m), 4.28 (1H, m), 4.42 (2H, m), 4.80 (1H, m), 5.22 (1H, d, J = 13.0 Hz), 5.43 (1H, m), 6.31 (1H, m), 6.75 (1H, m), 6.96-7.08 (3H, m), 7.19-7.43 (6H, m), 7.48 (1H, m), 9.51 (1H, brs).
元素分析値 C28H31N4O3Fとして
計算値 C, 68.55; H, 6.37; N, 11.42
実測値 C, 68.25; H, 6.34; N, 11.42
実施例10B
2-[4-[(2,4-ジメチル-1,3-チアゾール-5-イル)カルボニル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.80 (9H, s), 2.00 (1H, m), 2.44 (3H, s), 2.48 (1H, m), 2.71 (3H, s), 3.68 (1H, m), 4.10 (1H, m), 4.43 (2H, d, J = 5.5 Hz), 4.65 (2H, m), 5.13 (1H, m), 6.50 (1H, m), 7.02-7.11 (3H, m), 7.20-7.42 (5H, m).
元素分析値 C29H33N4O3FS・0.5H2Oとして
計算値 C, 63.83; H, 6.28; N, 10.27
実測値 C, 63.82; H, 6.35; N, 9.99
実施例11B
N-(2-フルオロベンジル)-2-[1-ネオペンチル-2-オキソ-4-(4-ピリジルアセチル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]アセトアミド
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 0.73 (9H, s), 1.46 (1H, m), 1.98 (1H, m), 3.33 (1H, m), 3.56 (1H, m), 3.80-4.25 (5H, m), 4.43 (1H, m), 4.94 (1H, m), 5.23 (1H, m), 7.10-7.30 (7H, m), 7.46-7.50 (2H, m), 8.11 (1H, m), 8.51 (2H, m).
元素分析値 C30H33N4O3F・0.5H2Oとして
計算値 C, 68.55; H, 6.52; N, 10.66
実測値 C, 68.79; H, 6.27; N, 10.41
実施例12B
N-(2-フルオロベンジル)-2-[1-ネオペンチル-2-オキソ-4-(3-ピリジルアセチル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.79 (9H, s), 1.66 (1H, m), 1.80-2.20 (1H, m), 3.22-3.48 (1H, m), 3.88 (2H, m), 4.31-4.40 (3H, m), 4.60 (1H, m), 5.10-5.40 (2H, m), 6.78 (1H, m), 7.01-7.42 (9H, m), 7.59 (1H, m), 8.51 (2H, m).
元素分析値 C30H33N4O3F・0.5H2Oとして
計算値 C, 68.55; H, 6.52; N, 10.66
実測値 C, 68.71; H, 6.28; N, 10.59
実施例13B
2-[4-(2-クロロイソニコチノイル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.80 (9H, s), 2.03 (1H, m), 2.48 (1H, m), 3.63 (1H, m), 4.18 (1H, m), 4.42-4.57 (4H, m), 5.15 (1H, m), 6.44 (1H, m), 7.00-7.13 (3H, m), 7.22-7.44 (7H, m), 8.53 (1H, m).
元素分析値 C29H30N4O3FClとして
計算値 C, 64.86; H, 5.63; N, 10.43
実測値 C, 64.79; H, 5.71; N, 10.30
実施例14B
N-(2-フルオロベンジル)-2-[4-(2-メチルイソニコチノイル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.80 (9H, s), 2.00 (1H, m), 2.42 (1H, m), 2.64 (3H, s), 3.60 (1H, m), 4.20 (1H, m), 4.41-4.57 (4H, m), 5.20 (1H, m), 6.40 (1H, m), 6.99-7.43 (10H, m), 8.63 (1H, d, J = 4.7 Hz).
元素分析値 C30H33N4O3Fとして
計算値 C, 69.75; H, 6.44; N, 10.85
実測値 C, 69.66; H, 6.49; N, 11.00
実施例15B
4-[[3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4H-1,4-ベンゾジアゼピン-4-イル]カルボニル]-2-ピリジンカルボキシアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.80 (9H, s), 1.91 (1H, m), 2.48 (1H, m), 3.70 (1H, m), 4.10-4.60 (4H, m), 5.20 (1H, m), 5.72 (1H, m), 6.50 (1H, m), 6.98-7.46 (8H, m), 7.56 (1H, m), 7.82 (1H, m), 8.25 (1H, m), 8.72 (1H, d, J = 4.7 Hz).
元素分析値 C30H32N5O4F・0.5H2Oとして
計算値 C, 64.99; H, 6.00; N, 12.63
実測値 C, 65.21; H, 6.05; N, 12.35
実施例16B
2-[4-[4-(アセチルアミノ)ベンゾイル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.80 (9H, s), 2.15 (1H, m), 2.17 (3H, s), 2.50 (1H, m), 3.68 (1H, m), 4.10 (1H, m), 4.42 (2H, m), 4.61 (2H, m), 5.13 (1H, m), 6.98-7.38 (11H, m), 7.56 (2H, d, J = 8.1 Hz), 7.91 (1H, m).
元素分析値 C32H35N4O4Fとして
計算値 C, 68.80; H, 6.31; N, 10.03
実測値 C, 68.59; H, 6.30; N, 10.17
参考例4B
2-[4-[3-(アセチルアミノ)プロパノイル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.79 (9H, s), 1.86 (1H, m), 1.94 (3H, s), 2.10 (1H, m), 2.67 (2H, m), 3.35-3.62 (3H, m), 4.20-4.70 (5H, m), 5.10-5.34 (1H, m), 6.10-6.50 (1H, m), 6.90-7.11 (3H, m), 7.21-7.45 (6H, m).
元素分析値 C28H35N4O4F・0.25H2Oとして
計算値 C, 65.29; H, 6.95; N, 10.88
実測値 C, 65.19; H, 6.97; N, 10.89
参考例5B
2-[4-[(アセチルアミノ)アセチル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.79 (9H, s), 1.79 (1H, m), 2.04 (3H, s), 2.06 (1H, m), 3.45 (1H, m), 4.02-4.65 (7H, m), 5.10-5.40 (1H, m), 6.53 (2H, m), 6.99-7.11 (2H, m), 7.21-7.44 (6H, m).
元素分析値 C27H33N4O4F・0.5H2Oとして
計算値 C, 64.14; H, 6.78; N, 11.08
実測値 C, 64.40; H, 6.93; N, 11.07
実施例17B
2-[4-[(1-アセチル-4-ピペリジニル)カルボニル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.80 (9H, s), 1.40-2.00 (6H, m), 2.09 (3H, s), 2.50-2.82 (1H, m), 2.90-3.50 (3H, m), 3.86 (1H, m), 4.33-4.70 (5H, m), 5.00-5.30 (2H, m), 6.85-7.49 (9H, m).
元素分析値 C31H39N4O4F・0.5H2Oとして
計算値 C, 66.53; H, 7.20; N, 10.01
実測値 C, 66.61; H, 7.03; N, 10.29
参考例6B
2-(4-アセチル-1-ネオペンチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル)-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
実施例1Bの(1)で得た化合物(0.15 g)のピリジン(6 ml)溶液に、無水酢酸(0.20 g)および4-ジメチルアミノピリジン(0.05 g)を加え、室温で14時間撹拌した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、ヘキサン-酢酸エチルで再結晶することにより、表題化合物(0.11 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.80 (9H, s), 1.83 (1H, m), 2.08 (1H, m), 2.22 (3H, s), 3.23-3.50 (1H, m), 4.15-4.63 (5H, m), 5.18 (1H, m), 5.32 (1H, m), 7.03-7.12 (3H, m), 7.20-7.43 (5H, m).
元素分析値 C25H30N3O3Fとして
計算値 C, 68.32; H, 6.88; N, 9.56
実測値 C, 68.27; H, 6.97; N, 9.79
実施例18B
N-(2-フルオロベンジル)-2-[1-ネオペンチル-4-(1-オキシドイソニコチノイル)-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]アセトアミド
実施例1Bの(2)で得たN-(2-フルオロベンジル)-2-(4-イソニコチノイル-1-ネオペンチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル)アセトアミド(0.50 g)のクロロホルム(10 ml)溶液に、3-クロロ過安息香酸(0.44 g)を加え、室温で15時間撹拌した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、メタノールで再結晶することにより、表題化合物(0.50 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.80 (9H, s), 2.18 (1H, m), 2.50 (1H, m), 3.70 (1H, m), 4.05 (1H, m), 4.37-4.44 (2H, m), 4.56-4.70 (2H, m), 5.05 (1H, m), 6.60 (1H, m), 7.01-7.13 (3H, m), 7.18-7.43 (7H, m), 8.23 (2H, d, J = 6.8 Hz).
元素分析値 C29H31N4O4F・0.5H2Oとして
計算値 C, 66.02; H, 6.11; N, 10.62
実測値 C, 66.31; H, 6.13; N, 10.57
実施例19B
2-[4-(2-シアノイソニコチノイル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
実施例18Bで得た化合物(0.36 g)のアセトニトリル(10 ml)溶液に、トリメチルシリルニトリル(0.34 g)およびN,N-ジメチルカルバミン酸クロリド(0.23 g)を加え、室温で170時間撹拌した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、ヘキサン-酢酸エチルで再結晶することにより、表題化合物(0.31 g)を無色非結晶性固体として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.80 (9H, s), 2.00 (1H, m), 2.50 (1H, m), 3.62 (1H, m), 4.15 (1H, m), 4.30-4.58 (4H, m), 5.07 (1H, m), 6.40 (1H, m), 7.01-7.15 (3H, m), 7.24-7.36 (4H, m), 7.45 (1H, m), 7.55 (1H, m), 7.71 (1H, m), 8.84 (1H, m).
元素分析値 C30H30N5O3F・0.25AcOEtとして
計算値 C, 67.74; H, 5.87; N, 12.74
実測値 C, 67.77; H, 5.73; N, 12.75
参考例1B〜3Bと同様にして、下記の参考例7Bおよび8Bの化合物を合成した。
参考例7B
tert-ブチル 3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-1-イソブチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4H-1,4-ベンゾジアゼピン-4-カルボキシレート
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.81 (3H, d, J = 6.7 Hz), 0.85 (3H, d, J = 6.7 Hz), 1.45 (9H, s), 1.91 (1H, m), 2.04 (1H, m), 2.26 (1H, m), 3.50 (1H, m), 3.98 (1H, m), 4.30 (1H, d, J = 13.8 Hz), 4.40 (2H, m), 4.72 (1H, d, J = 13.8 Hz), 5.00 (1H, m), 6.33 (1H, brs), 7.01-7.11 (2H, m), 7.20-7.42 (6H, m).
参考例8B
tert-ブチル 1-(2,4-ジメトキシベンジル)-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4H-1,4-ベンゾジアゼピン-4-カルボキシレート
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.43 (9H, s), 2.16 (1H, m), 2.32 (1H, m), 3.56 (3H, s), 3.75 (3H, s), 4.12 (1H, m), 4.40-4.45 (2H, m), 4.56 (1H, d, J = 13.7 Hz), 4.85 (1H, d, J = 15.0 Hz), 5.03 (1H, m), 5.13 (1H, d, J = 15.0 Hz), 6.31 (1H, d, J = 2.2 Hz), 6.39 (1H, dd, J = 2.2, 8.3 Hz), 6.40 (1H, brs), 7.01-7.32 (9H, m).
参考例9B
[4-(tert-ブトキシカルボニル)-1-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]酢酸
参考例1Bおよび2Bと同様にして、表題化合物を合成した。
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 0.64 (3H, s), 0.65 (3H, s), 1.41 (9H, s), 2.00 (2H, m), 2.97 (2H, m), 3.72 (1H, m), 4.02 (1H, m), 4.26 (1H, m), 4.45 (1H, m), 4.71-4.79 (2H, m), 7.27 (1H, m), 7.39-7.55 (3H, m), 12.15 (1H, brs).
参考例10B
tert-ブチル 1-(3-アセトキシ-2,2-ジメチルプロピル)-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4H-1,4-ベンゾジアゼピン-4-カルボキシレート
(1)参考例9Bで得た化合物(1.23 g)のテトラヒドロフラン(30 ml)溶液に、塩化アセチル(0.74 g)およびピリジン(1.19 g)を加え、室温で5時間撹拌した。さらに、水(10 ml)を加え、室温で16時間撹拌した。酢酸エチルを加え、水および1規定塩酸で洗浄し、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、[1-(3-アセトキシ-2,2-ジメチルプロピル)-4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]酢酸(1.35 g)を無色非結晶性固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 0.76 (3H, s), 0.79 (3H, s), 1.41 (9H, s), 1.91 (3H, s), 1.92-2.02 (2H, m), 3.52 (2H, m), 3.78 (1H, m), 4.06 (1H, m), 4.27 (1H, m), 4.70-4.79 (2H, m), 7.27 (1H, m), 7.39-7.49 (2H, m), 7.56 (1H, m), 12.18 (1H, brs).
(2)前記(1)で得た化合物(0.73 g)のジメチルホルムアミド(15 ml)溶液に、2-フルオロベンジルアミン(0.41 g)、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール(0.33 g)および1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(0.62 g)を加え、室温で15時間撹拌した。酢酸エチルを加え水洗し、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製して、表題化合物(0.85 g)を無色非結晶性固体として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.87 (3H, s), 0.88 (3H, s), 1.45 (9H, s), 1.90 (1H, m), 1.94 (3H, s), 2.16 (1H, m), 3.55 (2H, m), 3.70 (1H, m), 4.25 (1H, m), 4.34-4.42 (3H, m), 4.80 (1H, m), 5.01 (1H, m), 7.01-7.11 (2H, m), 7.21-7.38 (7H, m).
参考例11B
tert-ブチル 1-(3-アセトキシ-2,2-ジメチルプロピル)-2-オキソ-3-[2-オキソ-2-[[2-(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ]エチル]-1,2,3,5-テトラヒドロ-4H-1,4-ベンゾジアゼピン-4-カルボキシレート
参考例10Bと同様にして、2-フルオロベンジルアミンの替わりに2-(トリフルオロメチル)ベンジルアミンを用いて、表題化合物を合成した。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.87 (6H, s), 1.45 (9H, s), 2.04 (3H, s), 2.22 (1H, m), 3.55 (2H, m), 3.70 (1H, m), 4.20 (1H, m), 4.38 (1H, m), 4.44-4.63 (3H, m), 4.80 (1H, m), 5.00 (1H, m), 7.19-7.40 (6H, m), 7.51 (2H, m), 7.62 (1H, m).
実施例1Bと同様にして、参考例3B、7B、8B、10Bおよび11Bで得た化合物を用いて、下記の実施例20B〜29Bの化合物をそれぞれ合成した。
実施例20B
2-[4-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.80 (9H, s), 2.08 (1H, m), 2.52 (1H, m), 3.65 (1H, m), 4.17 (1H, m), 4.42-4.60 (4H, m), 5.16 (1H, m), 6.40 (1H, m), 7.00-7.12 (3H, m), 7.22-7.44 (5H, m), 7.94 (2H, s), 8.01 (1H, s).
元素分析値 C32H30N3O3F7として
計算値 C, 60.28; H, 4.74; N, 6.59
実測値 C, 60.30; H, 4.62; N, 6.42
実施例21B
N-(2-フルオロベンジル)-2-(1-イソブチル-4-イソニコチノイル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.83 (3H, d, J = 6.8 Hz), 0.85 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.94 (1H, m), 2.13 (1H, m), 2.52 (1H, m), 3.61 (1H, m), 3.96 (1H, dd, J = 7.7, 13.6 Hz), 4.42-4.47 (4H, m), 5.16 (1H, m), 6.42 (1H, brs), 6.99-7.12 (3H, m), 7.20-7.44 (7H, m), 8.76 (2H, d, J = 5.7 Hz).
元素分析値 C28H29N4O3Fとして
計算値 C, 68.84; H, 5.98; N, 11.47
実測値 C, 68.75; H, 6.01; N, 11.31
実施例22B
2-[1-(2,4-ジメトキシベンジル)-4-イソニコチノイル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 2.25 (1H, m), 2.55 (1H, m), 3.51 (3H, s), 3.75 (3H, s), 4.23 (1H, d, J = 13.7 Hz), 4.30 (1H, m), 4.45 (2H, d, J = 5.8 Hz), 4.93 (1H, d, J= 14.9 Hz), 5.15 (1H, d, J = 14.9 Hz), 5.20 (1H, m), 6.29 (1H, d, J = 2.3 Hz), 6.41 (1H, dd, J = 2.3, 8.3 Hz), 6.42 (1H, m), 6.87 (1H, m), 7.08-7.37 (10H, m), 8.73 (2H, m).
元素分析値 C33H31N4O5Fとして
計算値 C, 68.03; H, 5.36; N, 9.62
実測値 C, 67.91; H, 5.52; N, 9.53
実施例23B
N-(2-フルオロベンジル)-2-[1-イソブチル-4-(2-メチルイソニコチノイル)-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]アセトアミド
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.83 (3H, d, J = 6.7 Hz), 0.86 (3H, d, J = 6.7 Hz), 1.94 (1H, m), 2.12 (1H, m), 2.51 (1H, m), 2.63 (3H, s), 3.60 (1H, m), 3.98 (1H, dd, J = 7.7, 13.5 Hz), 4.42-4.47 (4H, m), 5.17 (1H, m), 6.43 (1H, brs), 6.99-7.12 (4H, m), 7.20-7.32 (5H, m), 7.44 (1H, m), 8.63 (1H, d, J = 4.9 Hz).
元素分析値 C29H31N4O3Fとして
計算値 C, 69.30; H, 6.22; N, 11.15
実測値 C, 69.11; H, 6.45; N, 10.94
実施例24B
3-[3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-4-イソニコチノイル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-1-イル]-2,2-ジメチルプロピルアセテート
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.86 (3H, s), 0.89 (3H, s), 1.95 (3H, s), 1.97 (1H, m), 2.50 (1H, m), 3.53-3.62 (2H, m), 3.76 (1H, m), 4.26 (1H, m), 4.42-4.60 (4H, m), 5.22 (1H, m), 6.55 (1H, m), 7.00-7.12 (3H, m), 7.21-7.42 (7H, m), 8.76 (2H, m).
元素分析値 C31H33N4O5F・0.25AcOEtとして
計算値 C, 65.97; H, 6.05; N, 9.62
実測値 C, 66.01; H, 5.90; N, 9.45
実施例25B
3-[4-(2-クロロイソニコチノイル)-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-1-イル]-2,2-ジメチルプロピルアセテート
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.85 (3H, s), 0.89 (3H, s), 1.96 (3H, s), 1.97 (1H, m), 2.45 (1H, m), 3.53-3.63 (2H, m), 3.73 (1H, m), 4.27 (1H, m), 4.41-4.60 (4H, m), 5.18 (1H, m), 6.43 (1H, m), 7.00-7.12 (3H, m), 7.20-7.46 (7H, m), 8.53 (1H, m).
元素分析値 C31H32N4O5FClとして
計算値 C, 62.57; H, 5.42; N, 9.42
実測値 C, 62.45; H, 5.33; N, 9.15
実施例26B
3-[4-イソニコチノイル-2-オキソ-3-[2-オキソ-2-[[2-(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ]エチル]-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-1-イル]-2,2-ジメチルプロピルアセテート
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.86 (3H, s), 0.89 (3H, s), 1.94 (1H, m), 1.95 (3H, s), 2.51 (1H, m), 3.57 (2H, m), 3.75 (1H, m), 4.28 (1H, m), 4.57-4.61 (4H, m), 5.24 (1H, m), 6.47 (1H, m), 7.01 (1H, m), 7.21 (1H, m), 7.35-7.44 (5H, m), 7.52 (2H, m), 7.63 (1H, d, J = 7.7 Hz), 8.78 (2H, m).
元素分析値 C32H33N4O5F3・0.25H2Oとして
計算値 C, 62.48; H, 5.49; N, 9.11
実測値 C, 62.59; H, 5.35; N, 8.80
実施例27B
3-[4-(2-クロロイソニコチノイル)-2-オキソ-3-[2-オキソ-2-[[2-(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ]エチル]-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-1-イル]-2,2-ジメチルプロピルアセテート
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.85 (3H, s), 0.89 (3H, s), 1.96 (1H, m), 1.96 (3H, s), 2.50 (1H, m), 3.59 (2H, m), 3.76 (1H, m), 4.27 (1H, m), 4.45-4.62 (4H, m), 5.20 (1H, m), 6.32 (1H, m), 7.02 (1H, m), 7.20-7.45 (6H, m), 7.52 (2H, m), 7.63 (1H, d, J = 7.7 Hz), 8.78 (1H, d, J = 4.6 Hz).
元素分析値 C32H32N4O5ClF3として
計算値 C, 59.58; H, 5.00; N, 8.69
実測値 C, 59.44; H, 5.00; N, 8.81
実施例28B
2-[4-[2-(アセチルアミノ)イソニコチノイル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 0.75 (9H, s), 1.75 (1H, m), 2.12 (3H, s), 2.15 (1H, m), 3.60 (1H, m), 4.07-4.16 (3H, m), 4.44 (1H, m), 4.52 (1H, m), 5.11 (1H, m), 7.11-7.30 (7H, m), 7.45-7.55 (2H, m), 8.11 (1H, m), 8.12 (1H, m), 8.42 (1H, brs), 10.74 (1H, s).
実施例29B
N-(2,6-ジクロロピリジン-4-イル)-3-[2-[(2-フルオロベンジル)アミノ]-2-オキソエチル]-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4H-1,4-ベンゾジアゼピン-4-カルボキサミド
実施例1Bの(1)で得た化合物(0.20 g)のテトラヒドロフラン(15 ml)溶液に、2,6-ジクロロピリジン-4-イソシアネート(0.19 g)および炭酸カリウム(0.12 g)を加え、室温で3時間撹拌した。酢酸エチルを加え水洗し、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、ヘキサン-クロロホルムより再結晶することにより、表題化合物(0.22 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.83 (9H, s), 1.42 (1H, dd, J = 9.1, 16.8 Hz), 2.28 (1H, d, J = 16.8 Hz), 3.35 (1H, d, J = 13.8 Hz), 4.37-4.42 (4H, m), 4.85 (1H, d, J = 13.3 Hz), 5.17 (1H, d, J = 8.7 Hz), 5.70 (1H, m), 7.03-7.11 (2H, m), 7.23-7.48 (8H, m), 10.54 (1H, s).
元素分析値 C29H30N5O3FCl2として
計算値 C, 59.39; H, 5.16; N, 11.94
実測値 C, 59.38; H, 5.25; N, 11.81
実施例30B
N-(2-フルオロベンジル)-2-[1-ネオペンチル-2-オキソ-4-(ピリジン-4-イルメチル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]アセトアミド
実施例1Bの(1)で得た化合物(0.36 g)のジメチルホルムアミド(15 ml)溶液に、4-(ブロモメチル)ピリジン・臭化水素酸塩(0.92 g)および炭酸カリウム(0.87 g)を加え、室温で20時間撹拌した。酢酸エチルを加え水洗し、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、ヘキサン-クロロホルムより再結晶することにより表題化合物(0.15 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.79 (9H, s), 2.64 (1H, m), 2.80 (1H, m), 3.30-3.48 (4H, m), 3.69-3.80 (2H, m), 4.35 (1H, m), 4.41 (1H, dd, J = 5.5, 15.0 Hz), 4.56 (1H, dd, J = 6.3, 15.0 Hz), 7.02-7.10 (3H, m), 7.19-7.39 (8H, m), 8.53 (2H, m).
元素分析値 C29H33N4O2Fとして
計算値 C, 71.29; H, 6.81; N, 11.47
実測値 C, 70.97; H, 6.88; N, 11.51
実施例31B
N-(2-フルオロベンジル)-2-(4-イソニコチノイル-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル)アセトアミド
(1)参考例8Bで得た化合物(5.3 g)の酢酸エチル(40 ml)溶液に、4規定の塩化水素酢酸エチル溶液(40 ml)を加え、室温で3時間撹拌した。溶媒を留去し、残留物をジイソプロピルエーテル-メタノールより再結晶することにより、2-[1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル]-N-(2-フルオロベンジル)アセトアミド・塩酸塩を無色結晶(3.7 g)として得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 2.61 (1H, dd, J = 3.8, 15.7 Hz), 3.08 (1H, dd, J = 9.5, 15.7 Hz), 3.61 (3H, s), 3.69 (3H, s), 3.80 (1H, m), 3.92 (1H, m), 4.21-4.27 (3H, m), 4.83 (1H, d, J = 15.0 Hz), 5.13 (1H, d, J = 15.0 Hz), 6.36 (1H, dd, J = 2.0, 8.3 Hz), 6.45 (1H, d, J = 2.0 Hz), 7.08-7.18 (3H, m), 7.26-7.32 (3H, m), 7.42-7.54 (3H, m), 8.74 (1H, m), 10.34 (1H, brs), 10.45 (1H, brs).
(2)前記(1)で得た化合物(0.50 g)のトリフルオロ酢酸(5 ml)溶液を、6時間加熱還流した。溶媒を留去し、残留物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水洗後、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、ヘキサン-テトラヒドロフランより再結晶することによりN-(2-フルオロベンジル)-2-(2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,4-ベンゾジアゼピン-3-イル)アセトアミド(0.23 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 2.31 (1H, dd, J = 6.0, 15.2 Hz), 2.64 (1H, dd, J = 7.1, 15.2 Hz), 3.50-3.84 (4H, m), 4.23-4.26 (2H, m), 7.01 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.07-7.20 (3H, m), 7.24-7.35 (4H, m), 8.37 (1H, m), 9.84 (1H, s).
(3)前記(2)で得た化合物(0.20 g)のジメチルホルムアミド(6 ml)溶液に、イソニコチン酸(0.15 g)、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール(0.12 g)、および1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(0.24 g)を加え、室温で24時間撹拌した。酢酸エチルを加え水洗し、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、ヘキサン-エタノールより再結晶して表題化合物(0.17 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 3.06 (1H, m), 3.20 (1H, m), 4.43-4.55 (3H, m), 4.72 (1H, m), 5.38 (1H, m), 6.40 (1H, m), 6.55 (1H, m), 6.91 (1H, d, J = 7.9 Hz), 6.98-7.27 (7H, m), 7.36 (1H, m), 7.93 (1H, m), 8.65 (2H, d, J = 5.5 Hz).
元素分析値 C24H21N4O3F・0.25H2Oとして
計算値 C, 65.97; H, 4.96; N, 12.82
実測値 C, 66.25; H, 4.98; N, 12.63
参考例1C
(2-クロロ-4-フェニルピリジン-3-イル)メタノール
2-クロロ-4-フェニルニコチン酸(22.4 g) のテトラヒドロフラン(200 ml) 溶液に塩化チオニル(21 ml) を加え、3時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去した後、析出した固体をろ取し、ヘキサンで洗浄した。得られた粉末状固体をテトラヒドロフラン(200 ml)に溶解し、ドライアイス-アセトンバスで冷却しつつ、リチウムアルミニウムヒドリド(4.5 g) を少量ずつ加えた。冷却下5分間撹拌した後、水を加えて反応混合物をクエンチした。析出した固体をろ去した後、ろ液を濃縮し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水、および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去することにより、表題化合物(15.1 g)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ 3.15-3.45 (1H, br), 4.67 (2H, s), 7.20 (1H, d, J = 5.2 Hz), 7.35-7.60 (5H, m), 8.30 (1H, dd, J = 5.2, 1.0 Hz).
参考例2C
2-クロロ-3-(クロロメチル)-4-フェニルピリジン 塩酸塩
参考例1Cで得た(2-クロロ-4-フェニルピリジン-3-イル)メタノール(15.1 g) のテトラヒドロフラン(150 ml) 溶液に塩化チオニル(10 ml) を加え、30分間加熱還流した。溶媒を減圧下留去した後、得られた残渣をジエチルエーテルで洗浄することにより、表題化合物(12.6 g)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ 4.65 (2H, s), 7.40-7.70 (5H, m), 7.67 (1H, d, J = 4.2 Hz), 8.71 (1H, d, J = 4.2 Hz).
参考例3C
2-[(2-クロロ-4-フェニルピリジン-3-イル)メチルアミノ]エタノール
参考例2Cで得た2-クロロ-3-(クロロメチル)-4-フェニルピリジン 塩酸塩(12.6 g) のテトラヒドロフラン(150 ml) 懸濁液にエタノールアミン(14 ml) を加え、6時間加熱還流した。反応溶液を冷却後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去することにより、表題化合物(13.4 g)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ 2.00-2.50 (2H, br), 2.65 (2H, t, J = 5.2 Hz), 3.51 (2H, t, J = 5.2 Hz), 3.82 (2H, s), 7.17 (1H, d, J = 5.0 Hz), 7.30-7.60 (5H, m), 8.32 (1H, d, J = 5.0 Hz).
参考例4C
3-[(2-クロロ-4-フェニルピリジン-3-イル)メチルアミノ]-1-プロパノール
参考例2Cで得た2-クロロ-3-(クロロメチル)-4-フェニルピリジン 塩酸塩(12.0 g) および3-アミノ-1-プロパノール(16.0 g) を用い、参考例3Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(12.9 g)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ 1.55-1.70 (2H, m), 2.01-3.20 (2H, br), 2.72 (2H, t, J = 5.8 Hz), 3.74 (2H, t, J = 5.4 Hz), 3.81 (2H, s), 7.17 (1H, d, J = 5.0 Hz), 7.30-7.60 (5H, m), 8.33 (1H, d, J = 5.0 Hz).
参考例5C
6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 塩酸塩
参考例3Cで得た2-[(2-クロロ-4-フェニルピリジン-3-イル)メチルアミノ]エタノール(13.4 g) のテトラヒドロフラン(250 ml) 溶液に水素化ナトリウム(60% in oil) (4.1 g) を加え、6時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去した後、得られた残渣に2規定塩酸(100 ml) を加え、ジエチルエーテルで洗浄した。水層に6規定水酸化ナトリウム水(50 ml) を加え、酢酸エチル-テトラヒドロフラン(1/1) で5回抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去することにより表題化合物のフリー塩基体を無色油状物(11.1 g) として得た。さらに、4規定塩化水素-酢酸エチル(50 ml) を加え、メタノール-酢酸エチルから結晶化させることにより、表題化合物(10.2 g)を融点168-170℃の無色結晶として得た。
1H-NMR (フリー塩基; CDCl3) δ 1.90-2.40 (1H, br), 2.26 (2H, t, J = 4.8 Hz), 3.90 (2H, s), 4.27 (2H, t, J = 4.8 Hz), 6.97 (1H, d, J = 5.2 Hz), 7.20-7.60 (5H, m), 8.15 (1H, d, J = 5.2 Hz).
参考例6C
7-フェニル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン 塩酸塩
参考例4Cで得た3-[(2-クロロ-4-フェニルピリジン-3-イル)メチルアミノ]プロパン-1-オール(12.9 g)を用い、参考例5Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(5.48 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (フリー塩基; CDCl3) δ 1.60-2.00 (3H, m), 3.05-3.15 (2H, m), 3.89 (2H, s), 4.40 (2H, t, J = 5.8 Hz), 7.04 (1H, d, J = 5.2 Hz), 7.30-7.55 (5H, m), 8.28 (1H, d, J = 5.2 Hz).
参考例7C
4-[(2-クロロ-4-フェニルピリジン-3-イル)メチルアミノ]ブタン-1-オール
参考例1Cで得た(2-クロロ-4-フェニルピリジン-3-イル)メタノール(2.6 g)を原料として参考例2Cと同様の操作をして得られた粉末および4-アミノ-1-ブタノール(2.63 g) を用い、参考例3Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(3.49 g)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.41-1.53 (2H, m), 1.54-1.65 (2H, m), 2.50 (2H, t, J= 5.8 Hz), 3.53 (2H, t, J= 5.5 Hz), 3.82 (2H, s), 7.16 (1H, d, J= 5.0 Hz), 7.32-7.55 (5H, m), 8.32 (1H, d, J= 4.9 Hz).
参考例8C
8-フェニル-2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロピリド[2,3-b][1,5]オキサゾニン
参考例7Cで得た4-[(2-クロロ-4-フェニルピリジン-3-イル)メチルアミノ]ブタン-1-オール(3.49 g)を用い、参考例5Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(1.20 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.57-1.74 (4H, m), 3.02-3.08 (2H, m), 3.84 (2H, s), 4.60-4.66 (2H, m), 6.90 (1H, d, J= 5.1 Hz), 7.26-7.47 (5H, m), 8.18 (1H, d, J= 5.1 Hz).
参考例9C
[2-クロロ-4-(4-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル]メタノール
2-クロロ-4-(4-フルオロフェニル)ニコチン酸(8.4 g) を用い、参考例1Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(6.25 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.33 (1H, t, J = 6.6 Hz), 4.67 (2H, d, J = 6.6 Hz), 7.07-7.25 (3H, m), 7.39-7.56 (2H, m), 8.36 (1H, d, J = 5.1 Hz).
参考例10C
2-[[2-クロロ-4-(4-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル]メチルアミノ]エタノール
参考例9Cで得た[2-クロロ-4-(4-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル]メタノール(2.0 g) を原料として参考例2Cと同様の操作をして得られた粉末およびエタノールアミン(4.0 ml) を用い、参考例3Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(1.73 g)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.71 (2H, dt, J = 5.2, 4.4 Hz), 3.56 (2H, dt, J = 5.2, 4.3 Hz), 3.79 (2H, s), 7.12-7.21 (3H, m), 7.38-7.51 (2H, m), 8.32 (1H, d, J = 5.0 Hz).
参考例11C
3-[[2-クロロ-4-(4-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル]メチルアミノ]プロパン-1-オール
参考例9Cで得た[2-クロロ-4-(4-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル]メタノール(0.8 g) を原料として参考例2Cと同様の操作をして得られた粉末および3-アミノ-1-プロパノール(1.3 ml) を用い、参考例3Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(1.01 g)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.59-1.68 (2H, m), 2.75 (2H, t, J = 5.8 Hz), 3.73-3.78 (4H, m), 7.12-7.44 (5H, m), 8.32 (1H, d, J = 5.0 Hz).
参考例12C
4-[[2-クロロ-4-(4-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル]メチルアミノ]ブタン-1-オール
参考例9Cで得た[2-クロロ-4-(4-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル]メタノール(1.45 g) を原料として参考例2Cと同様の操作をして得られた粉末および4-アミノ-1-ブタノール(1.36 g) を用い、参考例3Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(1.93 g)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.46-1.57 (2H, m), 1.58-1.67 (2H, m), 2.55 (2H, t, J = 5.9 Hz), 3.55 (2H, t, J = 5.5 Hz), 3.77 (2H, s), 7.12-7.22 (3H, m), 7.37-7.51 (2H, m), 8.32 (1H, d, J = 5.0 Hz).
参考例13C
6-(4-フルオロフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
参考例10Cで得た2-[[2-クロロ-4-(4-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル]メチルアミノ]エタノール(1.7 g)を用い、参考例5Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(0.91 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.24-3.30 (2H, m), 3.88 (2H, s), 4.24-4.31 (2H, m), 6.93 (1H, d, J = 5.1 Hz), 7.07-7.23 (2H, m), 7.25-7.35 (2H, m), 8.15 (1H, d, J = 5.1 Hz).
参考例14C
7-(4-フルオロフェニル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン
参考例11Cで得た3-[[2-クロロ-4-(4-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル]メチルアミノ]プロパン-1-オール(1.0 g)を用い、参考例5Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(0.90 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.70-1.79 (2H, m), 3.08-3.12 (2H, m), 3.87 (2H, s), 4.40 (2H, t, J = 5.8 Hz), 7.02 (1H, d, J = 5.1 Hz), 7.10-7.18 (2H, m), 7.40-7.47 (2H, m), 8.28 (1H, d, J = 5.2 Hz).
参考例15C
8-(4-フルオロフェニル)-2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロピリド[2,3-b][1,5]オキサゾニン
参考例12Cで得た4-[[2-クロロ-4-(4-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル]メチルアミノ]ブタン-1-オール(1.93 g)を用い、参考例5Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(0.47 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.56-1.74 (4H, m), 3.02-3.09 (2H, m), 3.82 (2H, s), 4,60-4.66 (2H, m), 6.87 (1H, d, J = 5.1 Hz), 7.08-7.17 (2H, m), 7.23-7.32 (2H, m), 8.18 (1H, d, J = 5.1 Hz).
参考例16C
6-(3-フルオロフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 塩酸塩
(1)2-クロロ-4-(3-フルオロフェニル)ニコチン酸(8.37 g)のテトラヒドロフラン(70 ml)溶液に、塩化チオニル(11.9 g)を加え、2.5時間加熱還流した。反応混合物を濃縮して得られた残留物をテトラヒドロフラン(50 ml)に溶解し、この溶液を氷冷した水素化ホウ素ナトリウム(4.58 g)の水溶液に滴下した後、室温で3時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製して[2-クロロ-4-(3-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル]メタノール(3.07 g)を無色油状物質として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 2.26 (1H, t, J = 6.7 Hz), 4.68 (2H, d, J = 6.6 Hz), 7.10-7.38 (4H, m), 7.40-7.50 (1H, m), 8.38 (1H, d, J = 5.0 Hz).
(2)前記(1)で得た[2-クロロ-4-(3-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル]メタノール (1.47 g) のテトラヒドロフラン(25 ml) 溶液に塩化チオニル(1.84 g) を加え、2時間加熱還流した。反応混合物を濃縮して得られた残留物にテトラヒドロフラン(15 ml)とエタノールアミン(3 ml)を加え、4時間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却後、水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去することにより2-[[2-クロロ-4-(3-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル]メチルアミノ]エタノール(1.54 g)を無色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 2.71 (2H, t, J = 5.3 Hz), 3.56 (2H, t, J = 5.3 Hz), 3.80 (2H, s), 7.10-7.27 (4H, m), 7.40-7.50 (1H, m), 8.34 (1H, d, J = 5.0 Hz).
(3)前記(2)で得た2-[[2-クロロ-4-(3-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル]メチルアミノ]エタノール(1.47 g)のテトラヒドロフラン(60 ml)溶液に水素化ナトリウム(60% in oil) (0.42 g)を加え、4時間加熱還流した。反応混合物を濃縮して得られた残留物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、表題化合物のフリー塩基体を無色油状物として得た。さらに、4N塩化水素-酢酸エチル(30 ml)を加え、メタノール-酢酸エチルから結晶化させることにより、表題化合物(1.45 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 3.50 (2H, s), 4.12 (2H, s), 4.43 (2H, s), 7.19 (1H, d, J = 5.0 Hz), 7.28-7.41 (2H, m), 7.47 (1H, d, J = 9.7 Hz), 7.50-7.66 (1H. m), 8.27 (1H, d, J = 5.1 Hz), 9.91 (2H, brs).
参考例17C
7-(3-フルオロフェニル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン 塩酸塩
(1)参考例16Cの(1)で得た[2-クロロ-4-(3-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル]メタノール(1.20 g)と3-アミノ-1-プロパノール(1.88 g)を用い、参考例16Cの(2)と同様の方法で3-[[2-クロロ-4-(3-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル]メチルアミノ]プロパン-1-オール(1.29 g)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.57-1.67 (2H, m), 2.74 (2H, t, J = 5.8 Hz), 3.70-3.78 (4H, m), 7.10-7.23 (4H, m), 7.40-7.50 (1H, m), 8.33 (1H, d, J = 5.0 Hz).
(2)前記(1)で得た化合物(1.29 g)を用い、参考例16C(3)と同様の方法で表題化合物(0.81 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (フリー塩基; CDCl3)δ: 1.68-1.94 (2H, m), 3.05-3.23 (2H, m), 3.87 (2H, s), 4.40 (2H, t, J = 5.7 Hz), 7.03 (1H, d, J = 5.1Hz), 7.06-7.57 (4H, m), 8.29 (1H, d, J = 5.1 Hz).
参考例18C
[2-クロロ-4-(4-クロロフェニル)ピリジン-3-イル]メタノール
2-クロロ-4-(4-クロロフェニル)ニコチン酸(2.4 g) のテトラヒドロフラン(60 ml) 溶液に塩化チオニル(3.2 g) を加え、3時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去した後、残留物をテトラヒドロフラン(60 ml)に溶解し、0℃において水素化ホウ素ナトリウム(1.5 g) を少量ずつ加えた後、徐々に昇温して室温において2時間撹拌した。水を加えて反応混合物をクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去することにより、表題化合物(1.9 g)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.27 (1H, t, J = 6.6Hz), 4.66 (2H, d, J = 6.6Hz), 7.19 (1H, d, J = 5.0Hz), 7.41-7.48 (4H, m), 8.37 (1H, d, J = 5.0Hz).
参考例19C
7-(4-クロロフェニル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン
参考例18Cで得た[2-クロロ-4-(4-クロロフェニル)ピリジン-3-イル]メタノール(1.9 g) を原料として参考例16C(2)および(3)と同様の操作を行うことにより、表題化合物をフリー塩基として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.97 (2H, m), 2.80 (2H, t, J= 6.5 Hz), 3.73 (2H, s), 4.39 (2H, t, J= 5.3 Hz), 6.78 (1H, d, J= 5.2 Hz), 7.43 (4H, m), 8.05 (1H, d, J= 5.2 Hz).
参考例20C
6-(4-クロロフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 2塩酸塩
(1)参考例18Cで得た[2-クロロ-4-(4-クロロフェニル)ピリジン-3-イル]メタノール (1.02 g) のテトラヒドロフラン(30 ml) 溶液に塩化チオニル(1.00 g) を加え、2時間加熱還流した。反応混合物を濃縮して得られた残留物にテトラヒドロフラン(50 ml)とエタノールアミン(1.30 g)を加え、18時間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却後、水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去することにより2-[[2-クロロ-4-(4-クロロフェニル)ピリジン-3-イル]メチルアミノ]エタノール(1.18 g)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 2.10 (1H, brs), 2.71 (2H, t, J = 5.2 Hz), 3.56 (2H, t, J = 5.2 Hz), 3.77 (2H, s), 7.14 (1H, d, J = 5.0 Hz), 7.39-7.48 (4H, m), 8.33 (1H, d, J = 5.0 Hz).
(2)前記(1)で得た2-[[2-クロロ-4-(4-クロロフェニル)ピリジン-3-イル]メチルアミノ]エタノール(1.18 g)のテトラヒドロフラン(40 ml)溶液に水素化ナトリウム(60% in oil) (0.33 g)を加え、4時間加熱還流した。反応混合物を濃縮して得られた残留物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、表題化合物のフリー塩基体を無色油状物として得た。さらに、4N塩化水素-酢酸エチル(30 ml)を加え、メタノール-酢酸エチルから結晶化させることにより、表題化合物(1.07 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 3.50 (2H, s), 4.11 (2H, s), 4.45 (2H, m), 7.18 (1H, d, J = 5.0 Hz), 7.57-7.64 (4H, m), 8.28 (1H, d, J = 5.0 Hz), 10.09 (2H, m).
元素分析値 C14H13N2OCl・2HCl・H2Oとして
計算値 C, 47.82; H, 4.87; N, 7.97
実測値 C, 47.73; H, 4.83; N, 7.95
参考例21C
[2-クロロ-4-(4-メチルフェニル)ピリジン-3-イル]メタノール
2-クロロ-4-(4-メチルフェニル)ニコチン酸を原料として参考例18Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.23 (1H, t, J = 6.7Hz), 2.42 (3H, s), 4.69 (2H, d, J = 6.7Hz), 7.20 (1H, d, J = 4.9Hz), 7.29 (2H, d, J = 8.1Hz), 7.35 (2H, d, J = 8.1Hz), 8.34 (1H, d, J = 4.9Hz).
参考例22C
6-(4-メチルフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 2塩酸塩
参考例21Cで得た[2-クロロ-4-(4-メチルフェニル)ピリジン-3-イル]メタノールを原料として参考例20Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物を得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.39 (3H, s), 3.50 (2H, s), 4.16 (2H, s), 4.45 (2H, m), 5.81 (1H, brs), 7.16 (1H, dd, J = 1.0, 5.0 Hz), 7.35 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.43 (2H, d, J = 7.8 Hz), 8.26 (1H, dd, J = 1.0, 5.0 Hz), 9.98 (2H, m).
実施例1C
4-(4-フルオロベンジル)-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 塩酸塩
参考例5Cで得た化合物(301 mg)、飽和炭酸カリウム水(1 ml)、および4-フルオロベンジルクロリド(0.205 ml) のエタノール(10 ml) 混合物を6時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去することにより、表題化合物のフリー塩基体の粗成績体を淡黄色油状物として得た。さらに、4規定塩化水素-酢酸エチル(3 ml) を加え、メタノール-ジエチルエーテルから結晶化させることにより、表題化合物(310 mg)を融点171-174℃の無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ:4.00-4.20 (2H, m), 4.25-4.40 (2H, m), 5.05 (4H, s), 7.05-7.40 (8H, m), 7.50-7.65 (2H, m), 8.27 (1H, d, J = 5.0 Hz), 12.2-12.6 (1H, br).
実施例2C
4-ベンジル-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 塩酸塩
参考例5Cで得た化合物のフリー塩基体(730 mg) およびベンジルブロミド(0.76 ml) を用いて、実施例1Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(306 mg)を融点189-191℃の無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ:3.60-3.80 (2H, m), 4.05-4.80 (6H, m), 7.10 (1H, d, J = 4.8 Hz), 7.15-7.60 (10H, m), 8.27 (1H, d, J = 5.4 Hz), 12.1-12.4 (1H, br).
実施例3C
4-(3-メトキシベンジル)-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 塩酸塩
参考例5Cで得た 化合物(312 mg) および3-メトキシベンジルクロリド(0.26 ml) を用いて、実施例1Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(325 mg)を融点134-136℃の無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ:3.60-3.80 (2H, m), 3.77 (3H, s), 4.10-4.80 (6H, m), 6.90-7.00 (2H, m), 7.09 (1H, d, J = 5.1 Hz), 7.25-7.35 (7H, m), 8.27 (1H, d, J = 5.1 Hz), 12.0-12.3 (1H, br).
実施例4C
4-(3,5-ジメトキシベンジル)-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 塩酸塩
参考例5Cで得た化合物(321 mg) およびメタンスルホン酸3,5-ジメトキシベンジル(450 mg) を用いて、実施例1Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(304 mg)を融点170-173℃の無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ:3.73 (6H, s), 4.00-4.35 (2H, m), 4.40-4.80 (2H, m), 4.91 (4H, s), 6.47 (1H, t, J = 2.2 Hz), 6.76 (2H, d, J = 2.2 Hz), 7.10 (1H, d, J = 5.2 Hz), 7.15-7.40 (5H, m), 8.27 (1H, d, J = 5.2 Hz), 12.1-12.4 (1H, br).
実施例5C
6-フェニル-4-(3,4,5-トリメトキシベンジル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
参考例5Cで得た化合物のフリー塩基体(750 mg) および3,4,5-トリメトキシベンジルクロリド(1.43 g)を用いて、実施例1Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(432 mg)を融点139-140℃の無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ:2.95-3.05 (2H, m), 3.50 (2H, s), 3.67 (2H, s), 3.81 (6H, s), 3.86 (3H, s), 4.25-4.35 (2H, m), 6.46 (2H, s), 6.96 (1H, d, J = 5.0 Hz), 7.15-7.40 (5H, m), 8.17 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例6C
4-(2-クロロベンジル)-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 塩酸塩
参考例5Cで得た化合物のフリー塩基体(311 mg) および2-クロロベンジルクロリド(0.22 ml) を用いて、実施例1Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(371 mg)を融点173-175℃の無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ:3.75-3.90 (2H, m), 4.00-4.80 (6H, m), 7.10 (1H, d, J = 5.1Hz), 7.15-7.60 (8H, m), 7.90-8.00 (1H, m), 8.27 (1H, d, J = 4.8 Hz), 12.00-12.40 (1H, br).
実施例7C
4-(3,4-ジクロロベンジル)-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 塩酸塩
参考例5Cで得た化合物のフリー塩基体(284 mg) および3,4-ジクロロベンジルクロリド(1.17 ml)を用いて、実施例1Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(201 mg)を融点133-134℃の無色結晶として得た。
1H-NMR (フリー塩基; CDCl3) δ:2.90-3.05 (2H, m), 3.47 (2H, s), 3.59 (2H, s), 4.20-4.35 (2H, m), 6.93 (1H, d, J = 5.2 Hz), 7.00 (1H, dd, J = 8.2, 1.6 Hz), 7.05-7.40 (7H, m), 8.16 (1H, d, J = 5.2 Hz).
実施例8C
4-(2,6-ジクロロベンジル)-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 塩酸塩
参考例5Cで得た化合物(305 mg) および2,6-ジクロロベンジルクロリド(350 mg) を用いて、実施例1Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(313 mg)を融点146-148℃の無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ:3.40-5.00 (8H, m), 7.14 (1H, d, J = 5.4 Hz), 7.25-7.65 (8H, m), 8.26 (1H, d, J = 5.4 Hz), 10.40-11.60 (1H, br).
実施例9C
4-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
参考例5Cで得た化合物のフリー塩基体(264 mg) およびメタンスルホン酸3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル(450 mg) を用いて、実施例1Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(82 mg)を融点134-135℃の無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ:3.00-3.10 (2H, m), 3.63 (2H, s), 3.66 (2H, s), 4.25-4.40 (2H, m), 6.92 (1H, d, J = 5.2 Hz), 7.00-7.35 (5H, m), 7.64 (2H, s), 7.70 (1H, s), 8.17 (1H, d, J = 5.2 Hz).
実施例10C
4-(2-ニトロベンジル)-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 塩酸塩
参考例5Cで得た化合物(303 mg) および2-ニトロベンジルブロミド(374 mg) を用いて、実施例1Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(298 mg)を融点152-154℃の無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ:3.60-3.80 (2H, m), 4.00-4.90 (6H, m), 7.13 (1H, d, J = 5.1 Hz), 7.20-7.45 (5H, m), 7.60-7.90 (3H, m), 8.00-8.15 (1H, m), 8.28 (1H, d, J = 5.1 Hz), 11.50-12.20 (1H, br).
実施例11C
4-(3,5-ジニトロベンジル)-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
参考例5Cで得た化合物のフリー塩基体(811 mg) および3,5-ジニトロベンジルクロリド(1.55 g) を用いて、実施例1Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(443 mg)を融点159-161℃の無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ:3.05-3.15 (2H, m), 3.61 (2H, s), 3.76 (2H, s), 4.20-4.30 (2H, m), 6.96 (1H, d, J = 6.0 Hz), 7.00-7.20 (5H, m), 8.13 (1H, d, J = 5.7 Hz), 8.30-8.40 (2H, m), 8.60-8.65 (1H, m).
実施例12C
6-フェニル-4-(2-フェニルエチル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 塩酸塩
参考例5Cで得た化合物(331 mg) および(2-ブロモエチル)ベンゼン(0.258 ml) を用いて、実施例1Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(298 mg)を融点183-185℃の無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ:2.65-2.80 (1H, m), 3.00-3.45 (3H, m), 3.60-3.80 (2H, m), 4.20-4.75 (4H, m), 7.10-7.40 (6H, m), 7.50-7.75 (5H, m), 8.33 (1H, d, J = 4.8 Hz), 12.20-12.40 (1H, br).
参考例23C
4-エチル-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 塩酸塩
参考例5Cで得た化合物のフリー塩基体(875 mg) およびヨードエタン(0.50 ml) を用いて、実施例1Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(628 mg)を融点142-143℃の無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ:1.00-1.20 (3H, m), 2.90-3.35 (2H, m), 3.50-3.75 (2H, m), 4.00-4.35 (2H, m), 4.40-4.75 (2H, m), 7.20-7.25 (1H, m), 7.30-7.80 (5H, m), 8.25-8.40 (1H, m), 12.10-12.35 (1H, br).
実施例13C
4-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]-8-メチル-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 塩酸塩
WO 99/47132で得た4-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]-8-メチル-6-フェニル-3,4-ジヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-5(2H)-オン(500 mg) のテトラヒドロフラン(15 ml) 溶液に、リチウムアルミニウムヒドリド(100 mg) を室温で加え、加熱還流下3時間撹拌した。反応混合物に水を加え、分離した固形物をろ去し、テトラヒドロフランで洗浄した。ろ液を濃縮した後、炭酸カリウム水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水、および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル−アセトン(4:1))にて精製し、表題化合物のフリー塩基体を無色油状物として得た。さらに、塩化水素−エタノール溶液を加えることにより、表題化合物(100 mg)を融点175-177℃の無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ:2.43 (3H, s), 3.60-3.85 (2H, m), 3.90-4.80 (6H, m), 7.00 (1H, s), 7.05-7.35 (5H, m), 7.70 (2H, s), 7.83 (1H, s), 12.10-12.35 (1H, br).
実施例14C
4-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
参考例5Cで得た化合物のフリー塩基体(400 mg) のテトラヒドロフラン(20 ml) 溶液に、3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド(730 mg) のテトラヒドロフラン(5 ml) 溶液およびトリエチルアミン(0.50 ml) を室温で加え、30分撹拌した。溶媒を減圧下留去した後、得られた残渣に炭酸カリウム水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水、および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去することにより、表題化合物(430 mg)を融点179-180℃の無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ:3.70-4.25 (2H, m), 4.40-4.90 (4H, m), 6.70-8.00 (9H, m), 8.23 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例15C
5-ベンジル-7-フェニル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン 1/2硫酸塩
参考例6Cで得た化合物(300 mg) およびベンジルブロミド(0.19 ml) を用いて、実施例1Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(91 mg)を無色非晶状粉末として得た。
1H-NMR (フリー塩基; CDCl3) δ:1.65-1.80 (2H, m), 2.75-2.85 (2H, m), 3.53 (2H, s), 3.76 (2H, s), 4.32 (2H, t, J = 5.6 Hz), 7.05-7.50 (9H, m), 7.55-7.65 (2H, m), 8.31 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例16C
5-(3,5-ジメトキシベンジル)-7-フェニル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン 1/2硫酸塩
参考例6Cで得た化合物 (305 mg) および3,5-ジメトキシベンジルクロリド(310 mg) を用いて、実施例1Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(248 mg)を融点182-184℃の無色結晶として得た。
1H-NMR (フリー塩基; CDCl3) δ:1.65-1.80 (2H, m), 2.75-2.85 (2H, m), 3.46 (2H, s), 3.77 (8H, s), 4.32 (2H, t, J = 5.6 Hz), 6.34 (1H, t, J = 2.2 Hz), 6.46 (2H, d, J = 2.2 Hz), 7.10 (1H, d, J = 5.0 Hz), 7.30-7.45 (3H, m), 7.60-7.65 (2H, m), 8.31 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例17C
5-(3,4-ジクロロベンジル)-7-フェニル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン 塩酸塩
参考例6Cで得た化合物(303 mg) および3,4-ジクロロベンジルクロリド(0.23 ml) を用いて、実施例1Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(366 mg)を融点136-138℃の無色結晶として得た。
1H-NMR (フリー塩基; CDCl3) δ:1.65-1.80 (2H, m), 2.75-2.85 (2H, m), 3.43 (2H, s), 3.77 (2H, s), 4.33 (2H, t, J = 5.6 Hz), 7.01 (1H, dd, J = 8.3, 2.0 Hz), 7.07 (1H, d, J = 5.2 Hz), 7.20-7.55 (7H, m), 8.31 (1H, d, J = 5.2 Hz).
実施例18C
5-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]-7-フェニル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン 1/2硫酸塩
参考例6Cで得た化合物(305 mg) およびメタンスルホン酸3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル(536 mg) を用いて、実施例1Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(380 mg)を融点190-192℃の無色結晶として得た。
1H-NMR (フリー塩基; CDCl3) δ:1.65-1.80 (2H, m), 2.80-2.90 (2H, m), 3.53 (2H, s), 3.89 (2H, s), 4.36 (2H, t, J = 5.6 Hz), 7.07 (1H, d, J = 5.0 Hz), 7.20-7.50 (5H, m), 7.63 (2H, s), 7.69 (1H, s), 8.32 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例19C
5-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-7-フェニル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン
参考例6Cで得た化合物のフリー塩基体および3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリドを用いて、実施例14Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物を無色結晶として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ:1.74-1.95 (2H×2/5, br), 2.09-2.31 (2H×3/5, br), 3.45-3.63 (2H×2/5, br), 3.80-4.00 (2H×3/5, br), 4.36-4.61 (2H, m), 4.73 (2H×3/5, brs), 4.88 (2H×2/5, brs), 6.75-7.97 (9H, m), 8.23-8.42 (1H, br).
実施例20C
4-{[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]アセチル}-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
参考例5Cで得た化合物のフリー塩基体(100 mg)とHOBt(72 mg)およびWSC(102 mg)のDMF(5 ml)溶液に、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル酢酸(144 mg)を加え、室温で20時間撹拌した。得られた反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製することにより、表題化合物(127 mg)を無色非晶状粉末として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ:3.15 (2H×3/4, s), 3.81 (2H×1/4, s), 3.90-4.07 (2H, m), 4.36-4.51 (2H, m), 4.66 (2H×3/4, s), 4.70 (2H×1/4, s), 6.94-7.75 (9H, m), 8.15-8.29 (1H, m).
実施例21C
5-{[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]アセチル}-7-フェニル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン
参考例6Cで得た化合物のフリー塩基体および3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル酢酸を用いて、実施例20Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物を無色非晶状粉末として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ:1.82-2.10 (2H, m), 3.05 (2H×4/5, s), 3.72 (2H×1/5, s), 3.64-3.88 (2H, m), 4.40-4.48 (2H, m), 4.71 (2H×1/5, s), 4.73 (2H×4/5, s), 6.99-7.14 (1H, m), 7.18-7.80 (8H, m), 8.26 (1H×1/5, d, J= 5.1 Hz), 8.35 (1H×4/5, d, J= 6.0 Hz).
実施例22C
4-{[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
参考例5Cで得た化合物のフリー塩基体(100 mg)および3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホニルクロリド(166 mg)を用いて、実施例14Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(98 mg)を無色結晶として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ:3.87 (2H, t, J = 5.1 Hz), 4.39 (2H, t, J = 5.1 Hz), 4.52 (2H, s), 6.96 (1H, d, J = 5.0 Hz), 7.27-7.34 (2H, m), 7.46-7.54 (3H, m), 7.88 (2H, s), 7.96 (1H, s), 8.07 (1H, d, J = 5.1 Hz).
実施例23C
5-{[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}-7-フェニル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン
参考例6Cで得た化合物のフリー塩基体および3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホニルクロリドを用いて、実施例14Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物を無色結晶として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ:1.93-2.04 (2H, m), 3.67 (2H, dt, J= 5.9, 5.0 Hz), 4.42 (2H, s), 4.46 (2H, t, J= 6.2 Hz), 7.10 (1H, d, J= 5.1 Hz), 7.28-7.36 (2H, m), 7.44-7.52 (3H, m), 7.82 (2H, s), 8.00 (1H, s), 8.33 (1H, d, J= 5.1 Hz).
実施例24C
4-(4-クロロベンゾイル)-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
参考例5Cで得た化合物のフリー塩基体(90 mg)および4-クロロベンゾイルクロリド(85 mg)を用いて、実施例14Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(77 mg)を無色非晶状粉末として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ:3.62-4.89 (6H, m), 6.69-7.66 (10H, m), 8.20 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例25C
4-(4-ニトロベンゾイル)-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
参考例5Cで得た化合物のフリー塩基体(90 mg)および4-ニトロベンゾイルクロリド(90 mg)を用いて、実施例14Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(97 mg)を無色非晶状粉末として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ:3.77 (2H×1/3, br), 4.10-4.24 (2H×2/3, br), 4.32-4.87 (4H, m), 6.75-7.63 (9H, m), 7.90 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.23 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例26C
4-(3-メチルベンゾイル)-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
参考例5Cで得た化合物のフリー塩基体(90 mg)および3-メチルベンゾイルクロリド(75 mg)を用いて、実施例14Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(53 mg)を無色非晶状粉末として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ:2.07-2.46 (3H, br), 3.74-4.89 (6H, m), 6.62-7.62 (10H, m), 8.19 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例27C
4-(1-ナフトイル)-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
参考例5Cで得た化合物のフリー塩基体(90 mg)および1-ナフトイルクロリド(92 mg)を用いて、実施例14Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(88 mg)を無色非晶状粉末として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ:3.59-5.04 (6H, m), 6.13-6.32 (1H, m), 6.51 (1H, d, J = 5.0 Hz), 6.90-7.94 (11H, m), 8.07-8.26 (1H, m).
実施例28C
4-(1-ベンゾチエン-2-イルカルボニル)-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
参考例5Cで得た化合物のフリー塩基体(90 mg)および1-ベンゾチオフェン-2-カルボニルクロリド(95 mg)を用いて、実施例14Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(85 mg)を無色非晶状粉末として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ:4.13-4.17 (2H, m), 4.46-4.65 (2H, m), 4.86 (2H, brs), 6.91-7.83 (11H, m), 8.21 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例29C
6-フェニル-4-[3-(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
参考例5Cで得た化合物のフリー塩基体(90 mg)および3-(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド(100 mg)を用いて、実施例14Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(46 mg)を無色非晶状粉末として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ:3.70-4.91 (6H, m), 6.70-7.77 (10H, m), 8.21 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例30C
6-フェニル-4-[4-(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
参考例5Cで得た化合物のフリー塩基体(90 mg)および4-(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド(100 mg)を用いて、実施例14Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(109 mg)を無色非晶状粉末として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ:3.66-4.92 (6H, m), 6.72-7.79 (10H, m), 8.21 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例31C
4-(3-クロロベンゾイル)-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
参考例5Cで得た化合物のフリー塩基体(90 mg)および3-クロロベンゾイルクロリド(84 mg)を用いて、実施例14Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(68 mg)を無色非晶状粉末として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ:3.70-4.91 (6H, m), 6.73-7.64 (10H, m), 8.21 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例32C
4-(3,5-ジクロロベンゾイル)-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
参考例5Cで得た化合物のフリー塩基体(90 mg)および3,5-ジクロロベンゾイルクロリド(100 mg)を用いて、実施例14Cと同様の操作を行うことにより、表題化合物(77 mg)を無色非晶状粉末として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ:3.69-4.25 (2H, m), 4.29-4.86 (4H, m), 6.72-7.60 (9H, m), 8.22 (1H, d, J = 4.8 Hz).
実施例33C
4-{1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 塩酸塩
参考例5Cで得た6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピンのフリー塩基体(250 mg)および炭酸カリウム(305 mg)のDMF(5 ml)溶液にメタンスルホン酸1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチルエステルを加え、80℃で5時間撹拌した。得られた反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水、水、および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製した後、ジイソプロピルエーテルより結晶化して表題化合物のフリー塩基体(178 mg)を無色結晶として得た。得られたフリー塩基体(135 mg)を酢酸エチル(2 ml)に溶かし、塩酸の4規定酢酸エチル溶液(0.2 ml)を加えた。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をメタノール-ジエチルエーテルから析出させることにより表題化合物(124 mg)を無色非晶状粉末として得た。
1H-NMR (フリー塩基; CDCl3) δ: 1.25 (3H, d, J = 6.7 Hz), 2.96-3.18 (2H, m), 3.64 (2H, s), 3.78 (1H, q, J = 6.7 Hz), 4.23-4.41 (2H, m), 6.88 (1H, d, J = 5.0 Hz), 6.99-7.03 (2H, m), 7.19-7.28 (3H, m), 7.60 (2H, s), 7.65 (1H, s), 8.15 (1H, d, J = 5.0 Hz).
参考例5Cで得た6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピンを用い、実施例14Cと同様にして、下記の実施例34C〜43Cの化合物を合成した。
実施例34C
4-(3,5-ジメチルベンゾイル)-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.14 (3h, brs), 2.28 (3H, brs), 3.72-4.89 (6H, m), 6.38-7.67 (9H, m), 8.18 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例35C
6-フェニル-4-[2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.45-3.74 (1H, m), 3.92-4.09 (1H×1/2, m), 4.20-4.73 (4H, m), 5.01-5.08 (1H×1/2, m), 6.64-6.90 (2H, m), 6.97-7.77 (8H, m), 8.10-8.30 (1H, m).
実施例36C
4-(2-ナフトイル)-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.74-4.95 (6H, m), 6.30-7.99 (13H, m), 8.20 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例37C
4-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イルカルボニル)-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.81-4.20 (2H, br), 4.31-4.63 (2H, br), 4.69 (2H, brs), 5.97 (2H, s), 6.30-7.63 (9H, m), 8.20 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例38C
6-フェニル-4-(ピリジン-3-イルカルボニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.70-4.98 (6H, m), 6.64-7.83 (8H, m), 8.21 (1H, d, J = 5.0 Hz), 8.37-8.78 (2H, m).
実施例39C
3-[(6-フェニル-2,3-ジヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-4(5H)-イル)カルボニル]ベンゾニトリル
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.69-4.92 (6H, m), 6.81-7.83 (10H, m), 8.14-8.30 (1H, br).
実施例40C
4-[(6-フェニル-2,3-ジヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-4(5H)-イル)カルボニル]インダン-1-オン
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.36-3.15 (4H, m), 3.61-4.92 (6H, m), 6.55-7.88 (9H, m), 8.20 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例41C
4-[(3,5-ジクロロフェニル)スルホニル]-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.79 (2H, t, J = 4.9 Hz), 4.36 (2H, t, J = 4.9 Hz), 4.45 (2H, s), 7.00 (1H, d, J = 5.0 Hz), 7.31-7.59 (8H, m), 8.14 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例42C
4-(1-ナフチルスルホニル)-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.87 (2H, t, J = 4.6 Hz), 4.32 (2H, s), 4.34-4.39 (2H, m), 6.94 (1H, d, J = 5.0 Hz), 7.13-7.61 (8H, m), 7.76 (1H, dd, J = 7.4, 1.2 Hz), 7.82-7.92 (1H, m), 7.97-8.02 (1H, m), 8.14 (1H, d, J = 5.0 Hz), 8.29-8.42 (1H, m).
実施例43C
6-フェニル-4-(キノリン-8-イルスルホニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.97 (2H, t, J = 4.6 Hz), 4.35-4.42 (2H, m), 4.59 (2H, s), 6.95 (1H, d, J = 5.0 Hz), 7.30-7.60 (7H, m), 7.92-8.03 (1H, m), 8.08-8.25 (3H, m), 8.82-8.87 (1H, m).
実施例44C
4-{3-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]プロパノイル}-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
参考例5Cで得た6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピンのフリー塩基 (90 mg)および3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニルプロピオン酸(138 mg)を用い、実施例20Cと同様にして、表題化合物(84 mg)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.86-1.94 (2H×3/4, m), 2.60-2.68 (2H×1/4, m), 2.80 (2H×3/4, t, J = 7.9 Hz), 3.04 (2H×1/4, t, J = 7.8 Hz), 3.84 (2H×1/4, t, J = 5.1 Hz), 4.03 (2H×3/4, t, J = 4.7 Hz), 4.23-4.52 (2H, m), 4.59 (2H×3/4, s), 4.66 (2H×1/4, s), 6.95 (1H×1/4, d, J = 5.0 Hz), 6.98 (1H×3/4, d, J = 5.1 Hz), 7.10-7.76 (8H, m), 8.12-8.25 (1H, m).
実施例45C
4-{2-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 塩酸塩
実施例20Cで得た4-{[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]アセチル}-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン(70 mg)のテトラヒドロフラン(3 ml)に、氷冷下、水素化リチウムアルミニウム(17 mg)を加え、室温で20時間撹拌した。反応液を冷却後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製しすることにより、表題化合物のフリー塩基を無色油状物として得た。得られた油状物を酢酸エチル(2 ml)に溶かし、塩酸の4規定酢酸エチル溶液(0.5 ml)を加えた。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を酢酸エチル-ジイソプロピルエーテルから析出させることにより、表題化合物(16 mg)を無色非晶状粉末として得た。
1H-NMR (フリー塩基; CDCl3) δ: 2.59-2.73 (4H, m), 3.08 (2H, dt, J = 4.7, 4.5 Hz), 3.72 (2H, s), 4.27 (2H, dt, J = 4.6, 4.4 Hz), 6.99 (1H, d, J = 5.0 Hz), 7.23-7.31 (2H, m), 7.36-7.46 (3H, m), 7.49 (2H, s), 7.70 (1H, s), 8.18 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例46C
N-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]-6-フェニル-2,3-ジヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-4(5H)-カルボキサミド
参考例5Cで得た6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピンのフリー塩基(90 mg)のピリジン(5 ml)溶液に、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニルイソシアネート(255 mg)を加え、室温で18時間撹拌した。反応液を減圧留去した後、得られた残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、ジエチルエーテルから結晶化させることにより、表題化合物(120 mg)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 4.05 (2H, t, J = 4.4 Hz), 4.33 (2H, t, J = 4.5 Hz), 4.74 (2H, s), 5.77 (1H, s), 7.06 (1H, d, J = 5.1 Hz), 7.31-7.51 (5H, m), 7.55-7.64 (3H, m), 8.29 (1H, d, J = 5.1 Hz).
実施例47C
4-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 9-オキシド
実施例14Cで得た4-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン(90 mg)の酢酸エチル(5 ml)溶液にmCPBA(67 mg)を加え、室温で二日間撹拌した。溶媒を減圧留去した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、ジイソプロピルエーテルから結晶化させることにより、表題化合物(67 mg)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.79-4.38 (2H, br), 4.48-4.98 (4H, br), 6.62-8.07 (9H, m), 8.23 (1H, d, J = 6.7 Hz).
実施例48C
5-{1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}-7-フェニル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン 塩酸塩
参考例6Cで得た7-フェニル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシンおよびメタンスルホン酸1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチルエステルを用い、実施例33Cと同様にして表題化合物を合成した。
1H-NMR (フリー塩基; CDCl3) δ: 1.27 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.58-1.88 (2H, m), 2.55-2.73 (1H, m), 2.77-2.95 (1H, m), 3.67 (1H, d, J = 12.2 Hz), 3.72-3.85 (1H, m), 3.88 (1H, d, J = 12.3 Hz), 4.23-4.40 (2H, m), 7.08 (1H, d, J = 5.1 Hz), 7.32-7.51 (5H, m), 7.72 (3H, s), 8.32 (1H, d, J = 5.0 Hz).
参考例8Cで得た8-フェニル-2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロピリド[2,3-b][1,5]オキサゾニンを用い、実施例14Cまたは実施例33Cと同様にして、下記の実施例49C〜52Cの化合物を合成した。
実施例49C
6-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]-8-フェニル-2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロピリド[2,3-b][1,5]オキサゾニン
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.57-1.67 (2H, m), 1.70-1.80 (2H, m), 3.20 (2H, t, J = 5.7 Hz), 3.54 (2H, s), 3.83 (2H, s), 4.69 (2H, t, J = 5.1 Hz), 6.75 (1H, d, J = 5.1 Hz), 6.85-6.91 (2H, m), 7.19-7.32 (5H, m), 7.63 (1H, s), 8.15 (1H, d, J = 5.2 Hz).
実施例50C
6-{1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}-8-フェニル-2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロピリド[2,3-b][1,5]オキサゾニン
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.10 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.55-1.87 (4H, m), 3.08-3.32 (2H, m), 3.65 (1H, q, J = 6.8 Hz), 3.73 (2H, s), 4.61-4.79 (2H, m), 6.75 (1H, d, J = 5.1 Hz), 6.88-6.94 (2H, m), 7.26-7.65 (3H, m), 7.33 (2H, s), 7.63 (1H, s), 8.14 (1H, d, J = 5.1 Hz).
実施例51C
6-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-8-フェニル-2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロピリド[2,3-b][1,5]オキサゾニン
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.15-1.31 (2H×1/3, m), 1.53-1.60 (2H×1/3, m), 1.71-1.81 (2H×2/3, m), 2.08-2.28 (2H×2/3, m), 3.78-4.02 (2H, m), 4.54 (2H×2/3, s), 4.64 (2H×1/3, s), 4.66-4.79 (2H, m), 6.69-7.90 (9H, m), 8.20-8.24 (1H, m).
実施例52C
6-{[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}-8-フェニル-2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロピリド[2,3-b][1,5]オキサゾニン
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.70-1.80 (2H, m), 1.97-2.08 (2H, m), 3.64 (2H, t, J = 6.1 Hz), 4.17 (2H, s), 4.73 (2H, t, J = 4.7 Hz), 6.99 (1H, d, J = 5.1 Hz), 7.28-7.34 (2H, m), 7.46-7.54 (3H, m), 7.64 (2H, s), 8.00 (1H, s), 8.25 (1H, d, J = 5.2 Hz).
参考例13Cで得た6-(4-フルオロフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピンを用い、実施例14Cまたは実施例33Cと同様にして、下記の実施例53C〜56Cの化合物を合成した。
実施例53C
4-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]-6-(4-フルオロフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.07 (2H, dt, J = 4.8, 4.5 Hz), 3.62 (2H, s), 3.63 (2H, s), 4.31 (2H, dt, J = 4.7, 4.6 Hz), 6.82-6.93 (3H, m), 6.96-7.05 (2H, m), 7.64 (2H, s), 7.74 (1H, s), 8.17 (1H, d, J = 5.1 Hz).
実施例54C
4-{1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}-6-(4-フルオロフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.27 (3H, d, J = 6.7 Hz), 2.95-3.27 (2H, m), 3.62 (2H, s), 3.78 (1H, q, J = 6.7 Hz), 4.24-4.47 (2H, m), 6.84 (1H, d, J = 5.0 Hz), 6.88-7.02 (4H, m), 7.61 (2H, s), 7.68 (1H, s), 8.15 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例55C
4-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-6-(4-フルオロフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.71-4.29 (2H, br), 4.32-4.86 (4H, m), 6.67-7.59 (6H, m), 7.68-8.04 (2H, m), 8.22 (1H, d, J = 5.1 Hz).
実施例56C
4-{[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}-6-(4-フルオロフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.84 (2H, t, J = 5.0 Hz), 4.39 (2H, t, J = 5.0 Hz), 4.48 (2H, s), 6.94 (1H, d, J = 5.1 Hz), 7.16-7.31 (4H, m), 7.89 (2H, m), 7.98 (1H, s), 8.08 (1H, d, J = 5.0 Hz).
参考例14Cで得た7-(4-フルオロフェニル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシンを用い、実施例14Cまたは実施例33Cと同様にして、下記の実施例57C〜60Cの化合物を合成した。
実施例57C
5-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]-7-(4-フルオロフェニル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.71-1.79 (2H, m), 2.85-2.89 (2H, m), 3.58 (2H, s), 3.85 (2H, s), 4.36 (2H, t, J = 5.6 Hz), 6.96-7.06 (3H, m), 7.37-7.45 (2H, m), 7.64 (2H, s), 7.73 (1H, s), 8.32 (1H, d, J = 5.1 Hz).
実施例58C
5-{1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}-7-(4-フルオロフェニル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.32 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.60-1.88 (2H, m), 2.58-2.99 (2H, m), 3.59-3.88 (2H, m), 3.78-3.91 (1H, m), 4.20-4.42 (2H, m), 7.02-7.12 (3H, m), 7.42-7.51 (2H, m), 7.72 (2H, s), 7.73 (1H, s), 8.31 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例59C
5-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-7-(4-フルオロフェニル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.76-1.89 (1H, br), 2.09-2.21 (1H, br), 3.48-3.63 (1H, br), 3.81-3.98 (1H, br), 4.39-4.57 (2H, br), 4.68-4.91 (2H, br), 6.73-7.90 (8H, m), 8.24-8.38 (1H, br).
実施例60C
5-{[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}-7-(4-フルオロフェニル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.94-2.02 (2H, m), 3.64-3.68 (2H, m), 4.40 (2H, s), 4.44 (2H, t, J = 6.2 Hz), 7.07 (1H, d, J = 5.1 Hz), 7.15-7.35 (4H, m), 7.85 (2H, s), 8.03 (1H, s), 8.32 (1H, d, J = 5.1 Hz).
参考例15Cで得た8-(4-フルオロフェニル)-2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロピリド[2,3-b][1,5]オキサゾニンを用い、実施例14Cまたは実施例33Cと同様にして、以下に記載の実施例61C〜64Cの化合物を合成した。
実施例61C
6-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]-8-(4-フルオロフェニル)-2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロピリド[2,3-b][1,5]オキサゾニン
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.58-1.69 (2H, m), 1.72-1.82 (2H, m), 3.20 (2H, t, J = 5.7 Hz), 3.57 (2H, s), 3.80 (2H, s), 4.69 (2H, t, J = 5.1 Hz), 6.70 (1H, d, J = 5.2 Hz), 6.79-6.98 (4H, m), 7.25 (2H, s), 7.65 (1H, s), 8.14 (1H, d, J = 5.2 Hz).
実施例62C
6-{1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}-8-(4-フルオロフェニル)-2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロピリド[2,3-b][1,5]オキサゾニン
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.14 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.58-1.70 (2H, m), 1.73-1.84 (2H, m), 3.11-3.34 (2H, m), 3.62-3.77 (1H, m), 3.70 (2H, s), 4.62-4.80 (2H, m), 6.70 (1H, d, J = 5.2 Hz), 6.82-7.02 (4H, m), 7.29 (2H, s), 7.64 (1H, s), 8.13 (1H, d, J = 5.2 Hz).
実施例63C
6-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-8-(4-フルオロフェニル)-2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロピリド[2,3-b][1,5]オキサゾニン
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.14-1.28 (2H×2/5, m), 1.42-1.55 (2H×2/5, m), 1.70-1.81 (2H×3/5, m), 2.09-2.25 (2H×3/5, m), 3.79-4.00 (2H, m), 4.52 (2H×3/5, s), 4.61 (2H×2/5, s), 4.69 (2H×2/5, t, J = 4.8 Hz), 4.76 (2H×3/5, t, J = 5.0 Hz), 6.71-6.96 (3H, m), 7.11-7.41 (2H, m), 7.20 (2H×3/5, s), 7.69 (2H×2/5, s), 7.72 (1H×3/5, s), 7.85 (1H×2/5, s), 8.19-8.25 (1H, m).
実施例64C
6-{[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}-8-(4-フルオロフェニル)-2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロピリド[2,3-b][1,5]オキサゾニン
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.70-1.80 (2H, m), 1.97-2.08 (2H, m), 3.64 (2H, t, J = 6.0 Hz), 4.13 (2H, s), 4.73 (2H, t, J = 4.7 Hz), 6.94 (1H, d, J = 5.1 Hz), 7.16-7.33 (4H, m), 7.68 (2H, s), 8.01 (1H, s), 8.24 (1H, d, J = 5.2 Hz).
実施例65C
4-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-6-(3-フルオロフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
参考例16Cで得た6-(3-フルオロフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン(0.20 g)のテトラヒドロフラン(8 ml)溶液に、トリエチルアミン(0.18 g)および3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド(0.24 g)を加え、室温で20時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製して表題の化合物を無色固体として得た。さらにこの固体を酢酸エチルから再結晶させることにより、表題化合物(0.20 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 3.82 (1H, m), 4.18 (1H, m), 4.35-4.85 (4H, m), 6.40-6.72 (1H, m), 6.75-8.00 (7H, m), 8.23 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例66C
4-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホニル]-6-(3-フルオロフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
参考例16Cで得た6-(3-フルオロフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン(0.20 g)と3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホニルクロリド(0.27 g)を用い、実施例65Cと同様の方法で表題化合物(0.21 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 3.83-3.88 (2H, m), 4.36-4.43 (2H, m), 4.49 (2H, s), 6.95 (1H, d, J = 5.0 Hz), 7.00-7.60 (4H, m), 7.90 (2H, s), 7.97 (1H, s), 8.10 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例67C
4-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]-6-(3-フルオロフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
参考例16Cで得た6-(3-フルオロフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン(0.20 g)のN,N-ジメチルホルムアミド(10 ml)溶液に、3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジルブロミド(0.28 g)と炭酸カリウム(0.65 g)を加え、80℃で20時間撹拌した。反応混合物を濃縮して得られた残留物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製して表題化合物(0.24 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 3.00-3.13 (2H, m), 3.64 (4H, s), 4.22-4.36 (2H, m), 6.74-7.19 (5H, m), 7.64 (2H, s), 7.72 (1H, s), 8.18 (1H, d, J = 5.1 Hz).
実施例68C
5-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-7-(3-フルオロフェニル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン
参考例17Cで得た7-(3-フルオロフェニル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン 塩酸塩(0.23 g)と3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド(0.20 g)を用い、実施例65Cと同様の方法で表題化合物(0.12 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.84 (1H, brs), 2.18 (1H, brs), 3.56 (1H, brs), 3.91 (1H, brs), 4.35-4.60 (2H, m), 4.74 (1H, brs), 4.87 (1H, brs), 6.58 (1H, dd, 7.7 Hz, 24.9 Hz), 6.78-7.98 (7H, m), 8.32 (1H, brs).
実施例69C
5-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホニル]- 7-(3-フルオロフェニル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン
参考例17Cで得た7-(3-フルオロフェニル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン 塩酸塩(0.23 g)と3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホニルクロリド(0.22 g)を用い、実施例65Cと同様の方法で表題化合物(0.16 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.94-2.04 (2H, m), 3.63-3.69 (2H, m), 4.40-4.49 (4H, m), 7.02-7.50 (5H, m), 7.85 (2H, s), 8.02 (1H, s), 8.34 (1H, d, J = 5.1 Hz).
実施例70C
5-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]- 7-(3-フルオロフェニル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン
参考例17Cで得た化合物(0.23 g)と3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジルブロミド(0.24 g)を用い、実施例67Cと同様の方法で表題化合物(0.24 g)を無色油状物質として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.70-1.79 (2H, m), 2.80-2.86 (2H, m), 3.60 (2H, s), 3.85 (2H, s), 4.35 (2H, t, J = 5.6 Hz), 7.03 (1H, td, J = 8.3, 5.1 Hz), 7.07 (1H, d, J = 5.2 Hz), 7.18-7.38 (3H, m), 7.68 (2H, s), 7.73 (1H, s), 8.33 (1H, d, J = 5.1 Hz).
実施例71C
4-{1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}-6-(3-フルオロフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
参考例16Cで得た6-(3-フルオロフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン・塩酸塩(0.50 g)と炭酸カリウム(0.74 g)のDMF(20 ml)溶液に、メタンスルホン酸1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル(0.6 g)を加え、80℃で撹拌した。さらに同エステルを加える操作を、2時間毎に3回行った。反応溶液を冷却後、溶媒を減圧留去して得られた残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製して表題化合物(0.059 g)を白色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.28 (3H, d, J = 6.7 Hz), 2.94-3.08 (1H, m), 3.12-3.24 (1H, m), 3.61 (2H, s), 3.79 (1H, q, J = 6.7 Hz), 4.26-4.44 (2H, m), 6.68-6.80 (2H, m), 6.85 (1H, d, J = 5.1 Hz), 6.93-7.03 (1H, m), 7.15-7.26 (1H, m), 7.61 (2H, s), 7.68 (1H, s), 8.16 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例72C
3-{[6-(4-フルオロフェニル)-2,3-ジヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-4(5H)-イル]カルボニル}ベンジルカルバミン酸 tert-ブチルエステル
参考例13Cで得た6-(4-フルオロフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン(0.20 g)、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール(0.15 g)、トリエチルアミン(0.083 g)および3-(tert-ブトキシカルボニルアミノメチル)安息香酸(0.205 g) のアセトニトリル(10 ml)溶液に、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(0.314 g)を加え、室温で20時間撹拌した。反応液に酢酸エチルを加えた後、水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製して表題化合物(0.35 g)を無色アモルファス状粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.45 (9H, s), 3.75-4.90 (9H, m), 6.70-7.50 (9H, m), 8.19 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例73C
3-{[6-(4-フルオロフェニル)-2,3-ジヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-4(5H)-イル]カルボニル}ベンジルアミン 塩酸塩
実施例72Cで得た3-{[6-(4-フルオロフェニル)-2,3-ジヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン-4(5H)-イル]カルボニル}ベンジルカルバミン酸 tert-ブチルエステル(0.32 g)に4規定塩酸酢酸エチル溶液(10 ml)を加え、室温で30分間撹拌した。反応液を濃縮後、残渣を少量のイソプロパノールに溶解させ、酢酸エチルを加えて生じた結晶を濾取して、表題化合物(0.25 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 3.70-4.05 (4H, m), 4.40-4.90 (4H, m), 6.70-7.60 (9H, m), 8.15 (1H, m), 8.20-8.50 (3H, m). MS: 378 (M+1).
参考例20Cで得た6-(4-クロロフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 2塩酸塩を用い、実施例14Cと同様にして、下記の実施例74C、75Cの化合物を合成した。
実施例74C
4-[[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル]-6-(4-クロロフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.84 (2H, t, J = 4.9 Hz), 4.39 (2H, t, J = 4.9 Hz), 4.49 (2H, s), 6.93 (1H, t, J = 5.0 Hz), 7.27 (2H, m), 7.51 (2H, m), 7.90 (2H, s), 7.98 (1H, s), 8.08 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例75C
4-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-6-(4-クロロフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.82 (1H, m), 4.17 (1H, m), 4.42-4.52 (2H, m), 4.64-4.75 (2H, m), 6.73 (1H, m), 6.82 (0.5H, m), 6.98 (0.5H, m), 7.17 (1H, m), 7.39-7.46 (3H, m), 7.78-7.81 (1.5H, m), 7.92 (0.5H, m), 8.22 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例76C
4-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]-6-(4-クロロフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
参考例20Cで得た6-(4-クロロフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 2塩酸塩(200 mg)および炭酸カリウム(185 mg) のジメチルホルムアミド(10 ml)溶液に、3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジルブロミド(323 mg)を加えて、80℃において24時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、ヘキサン-酢酸エチルにより再結晶することにより、表題化合物(115 mg)を無色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.06 (2H, m), 3.62 (2H, s), 3.63 (2H, s), 4.30 (2H, m), 6.88 (1H, d, J = 5.0 Hz), 6.97 (2H, m), 7.15 (2H, m), 7.64 (2H, s), 7.75 (1H, s), 8.17 (1H, d, J = 5.0 Hz).
実施例77C
4-[1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル]-6-(4-クロロフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
参考例20Cで得た6-(4-クロロフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 2塩酸塩を用い、実施例76Cと同様にして、表題化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.27 (3H, d, J = 6.6 Hz),3.00 (1H, m), 3.15 (1H, m), 3.62 (2H, m), 3.77 (1H, q, J = 6.6 Hz), 4.32 (2H, m), 6.83 (1H, d, J = 5.0 Hz), 6.95 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.21 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.61 (2H, s), 7.69 (1H, s), 8.15 (1H, d, J = 5.0 Hz).
参考例19Cで得た7-(4-クロロフェニル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシンを用い、実施例14Cと同様にして、下記の実施例78C、79Cの化合物を合成した。
実施例78C
5-[[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル]-7-(4-クロロフェニル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.96 (2H, m), 3.65 (2H, m), 4.41-4.46 (4H, m), 7.06 (1H, d, J = 5.1 Hz), 7.28 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.47 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.87 (2H, s), 8.03 (1H, s), 8.33 (1H, d, J = 5.1 Hz).
実施例79C
5-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-7-(4-クロロフェニル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.81 (1H, m), 2.15 (1H, m), 3.57 (1H, m), 3.93 (1H, m), 4.46-4.53 (2H, m), 4.77-4.85 (2H, m), 6.77 (1H, d, J = 7.2 Hz), 6.83 (0.5H, m), 7.06 (0.5H, m), 7.18 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.30 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.45 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.50 (1H, s), 7.68 (1H, s), 7.75 (0.5H, m), 7.88 (0.5H, m), 8.31 (1H, m).
実施例80C
5-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]-7-(4-クロロフェニル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン
参考例19Cで得た7-(4-クロロフェニル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシンを用い、実施例76Cと同様にして、表題化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.74 (2H, m), 2.87 (2H, m), 3.58 (2H, s), 3.84 (2H, s), 4.36 (2H, t, J = 5.6 Hz), 7.03 (1H, d, J = 5.1 Hz), 7.28 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.35 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.63 (2H, s), 7.74 (1H, s), 8.32 (1H, d, J = 5.1 Hz).
実施例81C
5-[[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル]-7-(4-クロロフェニル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシン10-オキシド
実施例78Cで得た5-[[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル]-7-(4-クロロフェニル)-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,5]オキサゾシンを用い、実施例47Cと同様にして表題化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.08 (2H, m), 3.67 (2H, t, J = 5.2 Hz), 4.34 (2H, s), 4.66 (2H, t, J = 6.2 Hz), 7.04 (1H, d, J = 6.7 Hz), 7.25 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.49 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.86 (2H, s), 8.05 (1H, s), 8.24 (1H, d, J = 6.7 Hz).
実施例82C
4-[1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル]-6-(4-メチルフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン2塩酸塩
参考例22Cで得た6-(4-メチルフェニル)-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 2塩酸塩を用い、実施例76Cと同様にして表題化合物を得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.56-1.65 (3H, m), 2.29 (3H, s), 3.43 (0.5H, m), 3.65 (1H, m), 3.97 (0.5H, m), 4.16 (0.5H, m), 4.32 (1.5H, m), 4.59 (1.5H, m), 4.79 (1.5H, m), 6.97-7.41 (6H, m), 8.04-8.40 (4H, m), 12.39 (1H, m).
元素分析値 C25H22N2OF6・2HClとして
計算値 C, 54.26; H, 4.37; N, 5.06
実測値 C, 54.09; H, 4.51; N, 4.78
実施例83C
4-[(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル)カルボニル]-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン
参考例5Cで得た6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピンを用い、実施例14Cと同様にして表題化合物を合成した。
1H-NMR(CDCl3) δ:3.72-3.98 (2H×2/5, br), 4.08-4.32 (2H×3/5, br), 4.36-4.61 (2H, m), 4.66 (2H×3/5, brs), 4.79 (2H×2/5, brs), 6.69-7.61 (9H, m), 8.11-8.33 (1H, m).
実施例84C
4-[1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]プロピル]-6-フェニル-2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-f][1,4]オキサゼピン 塩酸塩
参考例5Cで得た化合物のフリー塩基体およびメタンスルホン酸 1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]プロピルを用いて、実施例33Cと同様にして表題化合物を無色非晶状粉末として得た。
1H-NMR(フリー塩基; CDCl3) δ:0.63 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.40-1.82 (2H, m), 2.90-3.18 (2H, m), 3.48-3.55 (1H, m), 3.57-3.71 (2H, m), 4.23-4.42 (2H, m), 6.90 (1H, d, J= 5.1 Hz), 7.06-7.13 (2H, m), 7.28-7.35 (3H, m), 7.47 (2H, s), 7.67 (1H, s), 8.14 (1H, d, J= 5.0 Hz).
製剤例1
1)参考例3記載の化合物 30 mg
2)微粉末セルロース 10 mg
3)乳糖 19 mg
4)ステアリン酸マグネシウム 1 mg
計 60 mg
上記1)、2)、3)および4)を混合して、ゼラチンカプセルに充填する。製剤例2
1)参考例3記載の化合物 30 g
2)乳糖 50 g
3)トウモロコシデンプン 15 g
4)カルボキシメチルセルロースカルシウム 44 g
5)ステアリン酸マグネシウム 1 g
1000錠 計 140 g
上記1)、2)、3)の全量および30gの4)を水で練合し、真空乾燥後、整粒を行う。この整粒末に14gの4)および1gの5)を混合し、打錠機により打錠する。このようにして、1錠あたり参考例3記載の化合物 30mgを含有する錠剤1000錠を得る。
試験例1 ヒトTGR5発現CHO細胞における本発明化合物のcAMP産生上昇活性
WO 02/84286に記載の方法にて作製したヒトTGR5発現CHO細胞を4×104細胞/wellの濃度で96ウェルプレートに撒いて37℃で一晩培養後、cAMP産生量の測定に用いた。アッセイバッファーにはHank's balanced salt solution(HBSS, Invitrogen社)に0.1%ウシ血清アルブミン(BSA, Sigma社)および 0.5mM 3-Isobutyl-1-methylxanthine (IBMX, Sigma社)を添加したものを用いた。アッセイバッファーで希釈した試験化合物サンプル(1μM)を細胞に添加した。37℃で30分間インキュベーションした後、上清を吸引した。試験化合物の刺激により上昇した細胞内cAMP量をHitHunterTM EFC Cyclic AMP Chemiluminescence Assay Kit (ABI社)キットを用いて定量した。
TGR5アゴニストであるリトコール酸(LCA)を1μMとなるように添加したウェルのcAMP量を100%とし、無添加のウェルのcAMP量を0%とした場合の、試験化合物添加ウェルのcAMP量を相対値(コントロール%)として求めた。結果を表1に示す。表中のデータは3群の平均値を示す。
[表1]ヒトTGR5発現CHO細胞における試験化合物のcAMP産生上昇活性

試験化合物 cAMP産生上昇活性
(コントロール%)
参考例1 97
参考例2 108
参考例3 85
参考例4 80
参考例5 116
参考例6 98
参考例9 128
実施例1B 113
実施例9C 96
実施例14C 100
実施例18C 112
リトコール酸 100
これより、本発明化合物がcAMP産生上昇活性を有し、ヒトTGR5に対する優れたアゴニストであることが分かる。
試験例2 ヒトTGR5を発現させていないmock CHO細胞における本発明化合物のcAMP産生上昇活性
WO 02/84286に記載の方法にて作製したヒトTGR5発現を発現させていないmock CHO細胞を2×104細胞/wellの濃度で96ウェルプレートに撒いて37℃5%CO条件下で一晩培養後、cAMP産生量の測定に用いた。アッセイバッファーにはHank's balanced salt solution(HBSS, Invitrogen社)に0.1%ウシ血清アルブミン(BSA, Sigma社)および 0.2mM 3-Isobutyl-1-methylxanthine (IBMX, Sigma社)を添加したものを用いた。アッセイバッファーで細胞を2回洗浄し、37℃で30分プレインキュベーションした。細胞を2回洗浄した後、アッセイバッファーで種々の濃度に希釈した試験化合物サンプル(10μM)を細胞に添加して37℃で20分間インキュベーションした。培養上清を捨てて、cAMP Screen System(ABI)によってcAMP産生量を測定した。また、試験化合物の代わりに、フォルスコリン(非特異的にcAMP産生を上昇させる試薬)(2μM)およびリトコール酸(TGR5アゴニスト)(10μM)を用いて同様の実験を行った。結果を表2に示す。表中のデータは3群の平均値を示し、Baseは化合物無添加を示す。
[表2]mock CHO細胞における試験化合物のcAMP産生上昇活性

試験化合物 cAMP産生上昇活性
(参考例番号) (pmol)
Base 0.85
フォルスコリン 4.02
リトコール酸 0.90
1 0.84
2 0.89
3 0.67
4 0.79
5 0.99
6 0.88
7 0.86
9 0.85
TGR5を発現させていないmock CHO細胞では、試験例1で確認されたcAMP産生上昇が認められないことから、本発明化合物がヒトTGR5特異的なアゴニストであることが分かる。
試験例3 ウサギTGR5発現CHO細胞における本発明化合物のcAMP産生上昇活性
WO 02/84286に記載の方法にて作製したウサギTGR5発現CHO細胞を2×104細胞/wellの濃度で96ウェルプレートに撒いて37℃5%CO条件下で一晩培養後、cAMP産生量の測定に用いた。アッセイバッファーにはHank's balanced salt solution(HBSS, Invitrogen社)に0.1%ウシ血清アルブミン(BSA, Sigma社)および 0.2mM 3-Isobutyl-1-methylxanthine (IBMX, Sigma社)を添加したものを用いた。アッセイバッファーで細胞を2回洗浄し、37℃で30分プレインキュベーションした。細胞を2回洗浄した後、アッセイバッファーで希釈した試験化合物サンプル(2μM)を細胞に添加して37℃で20分間インキュベーションした。培養上清を捨てて、cAMP Screen System(ABI)によってcAMP産生量を測定した。
TGR5アゴニストであるリトコール酸(LCA)を10μMとなるように添加したウェルのcAMP量を100%とし、無添加のウェルのcAMP量を0%とした場合の、試験化合物添加ウェルのcAMP量を相対値(コントロール%)として求めた。結果を表3に示す。表中のデータは3群の平均値を示す。
[表3]ウサギTGR5発現CHO細胞における試験化合物のcAMP産生上昇活性

試験化合物 cAMP産生上昇活性
(参考例番号) (コントロール%)
1 84
2 71
3 97
4 57
5 95
6 100
7 104
9 95
リトコール酸(2μM) 65
リトコール酸(10μM) 100
これより、本発明化合物がcAMP産生上昇活性を有し、ウサギTGR5に対する優れたアゴニストであることが分かる。
試験例4 ヒトTGR5を発現させていないmock CHO細胞における本発明化合物のcAMP産生上昇活性
試験例2と同様にして、試験化合物(2μM)のcAMP産生上昇活性を測定した。結果を表4に示す。表中のデータは3群の平均値を示し、Baseは化合物無添加を示す。
[表4]mock CHO細胞における試験化合物のcAMP産生上昇活性

試験化合物 cAMP産生上昇活性
(実施例番号) (pmol)
Base 0.28
フォルスコリン 5.68
1B 0.23
TGR5を発現させていないmock CHO細胞では、試験例1で確認されたcAMP産生上昇が認められないことから、本発明化合物がヒトTGR5特異的なアゴニストであることが分かる。
試験例5 ヒトTGR5を発現させていないmock CHO細胞における本発明化合物のcAMP産生上昇活性
試験例2と同様にして、試験化合物(2μM)のcAMP産生上昇活性を測定した。結果を表5に示す。表中のデータは3群の平均値を示し、Baseは化合物無添加を示す。
[表5]mock CHO細胞における試験化合物のcAMP産生上昇活性

試験化合物 cAMP産生上昇活性
(実施例番号) (pmol)
Base 0.19
フォルスコリン 3.01
9C 0.2
14C 0.17
18C 0.17
TGR5を発現させていないmock CHO細胞では、試験例1で確認されたcAMP産生上昇が認められないことから、本発明化合物がヒトTGR5特異的なアゴニストであることが分かる。
試験例6 ウサギTGR5発現CHO細胞における本発明化合物のcAMP産生上昇活性
試験例3と同様にして、試験化合物(2μM)のcAMP産生上昇活性を測定した。結果を表6に示す。表中のデータは3群の平均値を示す。
[表6]ウサギTGR5発現CHO細胞における試験化合物のcAMP産生上昇活性

試験化合物 cAMP産生上昇活性
(実施例番号) (コントロール%)
1B 71.2
9C 99
14C 116
18C 106
リトコール酸(2μM) 60.6
リトコール酸(10μM) 100
これより、本発明化合物がcAMP産生上昇活性を有し、ウサギTGR5に対する優れたアゴニストであることが分かる。
試験例7 THP−TGR5細胞における、試験化合物のリポ多糖(LPS)で誘導された腫瘍壊死因子(TNF)α分泌抑制効果
ヒトマクロファージ細胞株THP−1にTGR5遺伝子を導入することによりTGR5高発現細胞を樹立した。まず、常法に従いヒトTGR5のcDNAをpcDNA3.1(Invitrogen社)に組み込んだpcDNA−TGR5を作製した。ついで、THP−1を培地(RPMI1640 10%FBS)にて培養し、常法に従い、リポフェクトアミン(GibcoBRL社)を用いてpcDNA−TGR5を導入した。その後、G418(GibcoBRL社)を培地に添加して耐性株を選択し、安定的にTGR5を高発現する細胞株、THP−TGR5を樹立した。
このようにして得たTHP−TGR5を1×10/wellの濃度に希釈して10-8Mのホルボールエステル(和光純薬)存在下で96ウェルプレートで一晩培養した。培養後のTHP−TGR5を、試験化合物を加えた培地あるいは試験化合物を加えないコントロール培地0.1mlにて1時間培養後、同濃度の試験化合物含有培地あるいは試験化合物非含有コントロール培地にTNFα分泌誘導のためのLPSを加えたもの(添加時の濃度50ng/ml)0.1mlを添加し、37℃、5%CO2条件下で14時間培養した。培養上清を回収し、TNF感受性細胞株L929(理化学研究所)に対する増殖抑制作用を指標にTNFα含量を測定した。
まず、L929細胞を1.2×104/wellにて96ウェルプレートに播種し37℃、5%CO2条件下で一晩培養した。得られる培養物を、THP−TGR5を含む前記培養上清、および2μg/mlアクチノマイシンD(和光純薬社)を含む培地(フェノールレッド不含のDulbecco’s Modified Eagle Medium (インビトロゲン社)に10%ウシ胎児血清(Invitrogen社)、100U/mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイシンを添加したもの)で一晩培養した。得られる培養物中のL929細胞の増殖をCell Counting Kit−8(和光純薬社)によって測定することにより、TNFα含量を測定した。標準サンプルとしてはヒト組み換え型TNFα(Genzyme社)を使用した。結果を表7に示す。
[表7]THP−TGR5細胞における試験化合物のリポ多糖誘導性腫瘍壊死因子(TNF)α分泌抑制効果

LPS 試験化合物 TNFα
(実施例番号) (ng/ml)
− 無添加 2.7
+ 無添加 11
+ LCA 50μM 1.1
+ TLCA 50μM 0.22
+ 参考例3 10μM 0.33
+ 参考例6 10μM 0.32
+ 参考例1B 10μM 0.63
表7に示すように、TGR5の内因性アゴニストである胆汁酸[TLCA(タウロリトコール酸)、LCA(リトコール酸)]ならびに本発明化合物は、THP−TGR5において顕著なTNFα分泌抑制活性を示した。これらの結果から、本発明化合物がTGR5を介してマクロファージにおけるTNFα分泌抑制作用を有することが確認され、生体内においてTGR5が免疫機能の制御に関わることが示された。
試験例8 NCI−H716におけるTGR5発現の確認
TGR5の発現解析は、WO 02/084286の実施例17記載の方法に準じて行った。
ヒト大腸がん由来細胞株NCI−H716(ATCC)を培地(Dulbecco’s Modified Eagle Medium (DMEM、インビトロゲン社)に10%ウシ胎児血清(Invitrogen社)、100U/mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイシンを添加したもの)にて培養後、細胞を回収し、Isogen(ニッポンジーン)にてtotal RNAを抽出した。mRNAの発現量の定量にはABI PRISM 7700 SequenceDetector(アプライドバイオシステムズ社)を用いた。発現量の定量に用いるプライマーとプローブは、ヒト型TGR5(配列番号:1)の塩基配列をもとにABI PRISM 7700 SequenceDetector専用のソフトウエアPrimerExpress(アプライドバイオシステムズ社)を利用してデザインした。鋳型となるcDNAは、ヒト各種組織由来のpolyA+RNA(クロンテック社)1μgからランダムプライマーを用いて42℃で合成した。逆転写反応にはSuperScriptII逆転写酵素(GIBCO BRL社)を用い、添付のマニュアルに従って反応をった。ABI PRISM 7700 SequenceDetectorの反応液はTaqMan Universal PCR Master Mix(アプライドバイオシステムズ社)のマニュアルにしたがい、マスターミックスを12.5μl、プライマーを0.9μM、プローブを0.25μM、各サンプルのcDNA溶液を1μlで混ぜ合わせ、蒸留水で25μlとして調製した。ABI PRISM 7700 SequenceDetectorでの反応は、50℃で2分、95℃で10分の後、95℃・15秒、60℃・1分のサイクルを40回繰り返して行った。
その結果、NCI−H716細胞のtotal RNA25ngあたり6508コピーの発現が認められた。
試験例9 NCI−H716細胞における細胞内cAMP産生上昇作用
NCI−H716(ATCC)を培地(Dulbecco’s Modified Eagle Medium (DMEM、インビトロゲン社)に10%ウシ胎児血清(Invitrogen社)、100U/mlぺニシリン、100μg/mlストレプトマイシンを添加したもの)に懸濁して96ウェルプレートに撒いて2日培養した後、cAMP産生アッセイに用いた。cAMPアッセイ用バッファーには、改変したKrebs−Ringer bicarbonate buffer (KRBH、116mM NaCl、4.7mM KCl、1.2mM KHPO、1.2mM MgSO、2.5mM CaCl、25mM NaHCO、24mM HEPES pH7.3)にグルコースを5.5mM、ウシ血清アルブミン(BSA)を0.1%、および3−Isobutyl−1−methylxanthine(IBMX, Sigma社)を1mMになるよう添加したものを用いた。cAMPアッセイ用バッファーで1回細胞を洗浄した後、cAMPアッセイバッファーにて希釈した胆汁酸50μMあるいは本発明化合物10μMを細胞に添加して2時間インキュベーションした。培養上清を捨てて、cAMP Screen System(ABI)によってcAMP産生量を測定した。結果を表8に示す。表中、Baseは試験化合物無添加を示す。
[表8]NCI−H716細胞における試験化合物の細胞内cAMP産生上昇作用

試験化合物 cAMP産生上昇活性*
(実施例番号) (%)
Base 11
実施例9C 10μM 109
実施例14 10μM 104
実施例22C 10μM 100
実施例46 10μM 112
TLCA 50μM 100
LCA 50μM 107
*TLCA(50μM)での産生量を100%とした
表8に示す通り、TGR5の内因性アゴニストである胆汁酸[TLCA(タウロリトコール酸)、LCA(リトコール酸)]ならびに本発明化合物でcAMP産生上昇が見られた。この結果から、NCI−H716細胞においてTGR5を介してTGR5の内因性アゴニストおよび本発明化合物がcAMP産生を上昇させることが示された。
試験例10 NCI−H716細胞株からのGLP−1分泌上昇作用
NCI−H716細胞はGlucagon−like peptide−1(GLP−1)を分泌する細胞である。GLP−1は膵臓に作用してインスリンを分泌させるなど血糖値コントロールに有用なペプチドである。試験例9と同様にNCI−H716(ATCC)を96ウェルプレートに撒いて2日培養後以下の分泌実験に使用した。分泌実験バッファーには改変したKrebs−Ringer bicarbonate buffer(KRBH、116mM NaCl、4.7mM KCl、1.2mM KHPO、1.2mM MgSO、2.5mM CaCl、25mM NaHCO、24mM HEPES pH7.3)にグルコースを5.5mM、BSAを0.1%になるよう添加したものを用いた。分泌実験バッファーにて細胞を1回洗浄した後、37℃5%CO条件下でプレインキュベーションしたのち分泌実験バッファーにて希釈した胆汁酸を添加し、37℃5%CO条件下で2時間培養した。細胞の培養上清を回収し、凍結保存したのち、GLP−1測定用EIAキット(Linco社)にて上清中のGLP−1含量を測定した。結果を表9に示す。表中、Baseは試験化合物無添加を示す。
[表9]試験化合物によるNCI−H716細胞株からのGLP−1分泌上昇作用

試験化合物 GLP−1分泌上昇**
(実施例番号) (%)
Base 100
実施例14 5μM 157
実施例22C 5μM 127
実施例46 5μM 165
TLCA 25μM 124
LCA 25μM 121
**Baseでの分泌量を100%とした
表9に示す通り、TGR5の内因性アゴニストである胆汁酸[TLCA(タウロリトコール酸)、LCA(リトコール酸)]ならびに本発明化合物によるGLP−1分泌上昇が見られた。この結果から、NCI−H716細胞においてTGR5を介してTGR5の内因性アゴニストおよび本発明化合物がGLP−1を上昇させることが示された。
試験例11 モルモット型TGR5発現CHO細胞における本発明化合物のcAMP産生上昇活性
まず、モルモット由来のTGR5をコードするcDNAのクローニングとその塩基配列の決定を行った。
モルモット脾臓cDNAを鋳型として、プライマー(配列番号:13)およびプライマー2(配列番号:14)を用いてPCRを行った。PCRにはGC melt DNA Polymerase(クローンテック)を用い、1)95℃・2分、2)98℃・10秒、63℃・20秒、72℃・1分を35回の後、72℃・7分の伸長反応を行なった。反応後、増幅産物を制限酵素SalI、SpeIで切断しpAKKO111Hにクローニングした。これを大腸菌DH5alpha(東洋紡)に導入して、プラスミドを持つクローンをアンピシリンを含むLB寒天培地中で選択した。個々のクローンの塩基配列を解析した結果、新規G蛋白質共役型レセプター蛋白質をコードするcDNA配列(配列番号:11)を得た。このcDNAより導き出されるアミノ酸配列(配列番号:12)を含有する新規蛋白質をモルモットTGR5と命名した。また形質転換体を大腸菌(Escherichia coli)DH5alpha/pAKKOguinea pigTGR5と命名した。該形質転換体を用い、WO02/84286に記載の方法に準じて、モルモット型TGR5発現CHO細胞を作製した。
150cmフラスコ一本にモルモット型TGR5発現CHO細胞を1x10cells撒いて、一晩37℃、5%COで培養した。培養後、0.5mM EDTA/PBSにて細胞をはがし、PBSで細胞を洗浄後、1x10cells/mlの密度でBuffer1(HBSS + 0.1%BSA、25mM HEPES pH7.3、0.5mM IBMX)に懸濁した。得られる細胞懸濁液460μlとアルファスクリーンcAMP assay kit(Perkin Elmer)のanti−cAMP acceptor beads 23μl、Buffer1 667μlを混合し、白色96wellプレート(Costar)に10μlずつ分注した。次に、各ウエルに試験化合物をBuffer1で希釈したものを10μlずつ加えた。この時、プレートの一列は細胞懸濁液を入れずanti−cAMP acceptor beads 9μl、Buffer1 441μlのみを混ぜた液とし、試験化合物の代わりにcAMPの希釈系列を加え、スタンダードとした。細胞懸濁液と試験化合物を混ぜたプレートは室温で30分間反応させた。30分後、Buffer2(HBSS + 0.1%BSA、25mM HEPES pH7.3、1.5% Tween20) 13.2mlに、アルファスクリーンcAMP assay kitのBiotinyl cAMP 22μl、Streptavin donor beads 90.2μlを加えた液をプレートの全ウエルに30μlずつ加えた。室温でプレートを2.5時間振とうし、Fusionα(Parkin Elmer)にて蛍光強度を測定し、各プレート上のcAMPスタンダードを用いて各ウエル内のcAMP濃度を算出した。
それぞれの試験化合物(2μM)によるcAMPの産生量は、リトコール酸(LCA)10μMとなるように添加した場合のcAMP産生量を100%とした相対値(コントロール%)で示した。結果を表10に示す。表中のデータは3群の平均値を示す。
[表10]モルモットTGR5発現CHO細胞における試験化合物のcAMP産生上昇活性

試験化合物 cAMP産生活性
(実施例番号) (コントロール%)
LCA (リトコール酸) 100
実施例14 76
実施例30 86
実施例43 82
実施例46 77
実施例22C 101
実施例23C 119
実施例32C 89
実施例33C 111
実施例42C 104
これより、本発明化合物がcAMP産生上昇活性を有し、モルモットTGR5に対する優れたアゴニストであることが分かる。
試験例12 LPS刺激モルモット末梢血単核球におけるTNFおよびIL−6の分泌抑制作用
モルモットから末梢血を採取し、Ficoll-Paque PLUS (AmershamPharmacia 社) を用いた密度分離法によって単核球画分を得た。該画分を 1×105/well の濃度で、30 mg/ml LPS存在下、胆汁酸または試験化合物を添加して 96-well Plate で 16 時間培養し、培養上清を回収して上清中の TNF 及び IL-6 を定量した。
培養上清中のTNF分泌量は、試験例7と同様にして測定した。
培養上清中のIL-6 の定量は、IL-6 依存性細胞株 7TD1(理化学研究所)を用いてその増殖促進作用を指標として行なった。まず、7TD1 細胞を基礎培地(RPMI1640(インビトロゲン)に1%非必須アミノ酸(インビトロゲン)、55μM 2−メルカプトエタノール(インビトロゲン)を添加したもの)に懸濁し、2×103/well の濃度で 96-well Plate にまいた。まいた直後に、希釈用培地(上記基礎培地に10%FBSを添加したもの)で希釈した末梢血単核球培養上清を加え 2 日間培養した。得られる培養物中の7TD1 細胞の増殖をCellTiter-Glo (Promega 社)で測定することにより、IL-6含量を測定した。標準サンプルとしてはヒト組換え型 IL-6(Genzyme 社)を使用した。結果を表11および表12に示す。
[表11]試験化合物による、LPS刺激モルモット末梢血単核球におけるTNF分泌抑制作用

LPS 試験化合物 TNFα
(実施例番号) (pg/ml)
− 無添加 13
+ 無添加 160
+ TLCA 50μM 60
+ 実施例22C 10μM 66
+ 実施例14 10μM 83
[表12]試験化合物による、LPS刺激モルモット末梢血単核球におけるIL−6分泌抑制作用

LPS 試験化合物 IL−6
(実施例番号) (pg/ml)
− 無添加 32
+ 無添加 520
+ TLCA 50μM 260
+ 実施例22C 10μM 170
+ 実施例14 10μM 260
表11及び12に示すように、TGR5 の内因性アゴニストである胆汁酸[TLCA(タウロリトコール酸)]ならびに本発明化合物は、LPS刺激モルモット末梢血単核球においてTNFαおよび IL-6 の顕著な分泌抑制活性を示した。これらの結果から、本発明化合物がTGR5を介してTNFα および IL-6の分泌抑制作用を有することが確認され、生体内において TGR5 が免疫機能の制御に関わることが示された。
試験例13 ラット型TGR5発現CHO細胞における本発明化合物のcAMP産生上昇活性
150cmフラスコ一本にWO02/84286に記載の方法にて作製したラット型TGR5発現CHO細胞を1x10cellsとなるように撒いて、一晩37℃、5%COで培養した。培養後、0.5mM EDTA/PBSにて細胞をはがし、PBSで細胞を洗浄後、1x10cells/mlの密度でBuffer1(HBSS + 0.1%BSA、25mM HEPES pH7.3、0.5mM IBMX)に懸濁した。この細胞懸濁液460μlとアルファスクリーンcAMP assay kit(Perkin Elmer)のanti−cAMP acceptor beads 23μl、Buffer1 667μlを混合し、白色96wellプレート(Costar)に10μlずつ分注した。次に、各ウエルに試験化合物をBuffer1で希釈したものを10μlずつ加えた。この時、プレートの一列は細胞懸濁液を入れずanti−cAMP acceptor beads 9μl、Buffer1 441μlのみを混ぜた液とし、試験化合物の代わりにcAMPの希釈系列を加え、スタンダードとした。細胞懸濁液と試験化合物を混ぜたプレートは室温で30分間反応させた。30分後、Buffer2(HBSS + 0.1%BSA、25mM HEPES pH7.3、1.5% Tween20) 13.2mlに、アルファスクリーンcAMP assay kitのBiotinyl cAMP 22μl、Streptavin donor beads 90.2μlを加えた液をプレートの全ウエルに30μlずつ加えた。室温でプレートを2.5時間振とうし、Fusionα(Parkin Elmer)にて蛍光強度を測定し、各プレート上のcAMPスタンダードを用いて各ウエル内のcAMP濃度を算出した。
それぞれの試験化合物(2μM)によるcAMPの産生量は、リトコール酸(LCA)10μMとなるように添加した場合のcAMP産生量を100%とした相対値(コントロール%)で示した。結果を表13に示す。表中のデータは3群の平均値を示す。
[表13]ラットTGR5発現CHO細胞における試験化合物のcAMP産生上昇活性

試験化合物 cAMP産生活性
(コントロール%)
LCA (リトコール酸) 100
TDCA(タウロデオキシコール酸) 140
参考例33 92
実施例17 107
実施例30 114
実施例46 104
実施例30B 108
実施例9C 112
実施例23C 148
実施例33C 149
実施例61C 101
これより、本発明化合物がcAMP産生上昇活性を有し、ラットTGR5に対する優れたアゴニストであることが分かる。
試験例14 ヒトTGR5発現CHO細胞における本発明化合物のcAMP産生上昇活性
試験例1と同様にして、試験化合物のcAMP産生上昇活性を測定した。試験化合物によるcAMPの産生量は、リトコール酸(LCA)1μMとなるように添加した場合のcAMP産生量を100%とした相対値(コントロール%)で表し、試験化合物のcAMP産生量が50%となる濃度(EC50値)を算出した。その結果、EC50値(nM)は、リトコール酸が300〜600であり、参考例33、実施例14、実施例17、実施例30、実施例43、実施例46、実施例60、実施例23B、実施例30B、実施例33C、実施例42C、実施例45C、実施例60Cおよび実施例61Cの化合物が100未満であった。
これより、本発明化合物が優れたcAMP産生上昇活性を有し、ヒトTGR5に対する優れたアゴニストであることが分かる。
試験例15 モルモット腸管初代培養細胞からのGLP−1分泌作用
モルモット(Hartley、オス、日本チャールズリバー)の結腸粘膜を採取し以下の方法で酵素処理により細胞に分散した。
酵素液は5mg/ml Collagenase(Sigma)、5mg/ml Hyaluronidase(Sigma)、0.5mg/ml DNaseI(Sigma)を培地に溶かしたものを用いた。培地はDulbecco’s Modified Eagle Medium(DMEM、Invitrogen)に4.5g/l Glucose、5%FBS(Invitrogen)、100units/mlPenicillin(Invitrogen)、100μg/ml Streptomycin(Invitrogen)、50μg/ml Gentamicin(Invitrogen)、20mM Hepes(pH7.3)を添加したものを用いた。37℃で酵素液による消化反応を行った後にピペットに通過させて組織片を細胞に分散する操作を4回行って細胞を集めた。集めた細胞を、改変したKrebs−Ringer bicarbonate buffer (KRBH、116mM NaCl、4.7mM KCl、1.2mM KHPO、1.2mM MgSO、2.5mM CaCl、25mM NaHCO、24mM HEPES pH7.3)に5.5mM Glucose、0.1%BSAを添加した緩衝液(インキュベーションバッファー)で洗浄した後、37℃5%CO条件下で30分間プレインキュベーションした。上記インキュベーションバッファーに、0.1μM ホルボールエステル(Wako)、1%DPPIV阻害剤(Linco)および試験化合物を添加して得られる緩衝液を、前記プレインキュベーション後の細胞に添加し、90分間インキュベートした後培養上清を回収し、凍結保存した。該培養上清中に放出されたGLP−1濃度はELISAキット(Linco)にて測定した。結果を表14に示す。
[表14]試験化合物によるモルモット腸管初代培養細胞からのGLP−1分泌作用

試験化合物 GLP−1
(実施例番号) (無添加に対する%)
無添加 100
TLCA 50μM 400
LCA 50μM 333
実施例22C 10μM 313
実施例14 10μM 167
これより、TGR5の内因性アゴニストである胆汁酸[TLCA(タウロリトコール酸)、LCA(リトコール酸)]ならびに本発明化合物はモルモット腸管初代培養細胞からのGLP−1分泌を促進することが明らかとなった。
試験例16 ラット腸管初代培養細胞からのGLP−1分泌作用
ラット(Wistar、オス、日本チャールズリバー)の回腸末端部と結腸の粘膜を採取し以下の方法で酵素処理により細胞に分散した。
酵素液は5mg/ml Collagenase(Sigma)、5mg/ml Hyaluronidase(Sigma)、0.5mg/ml DNaseI(Sigma)を培地に溶かしたものを用いた。培地はDulbecco’s Modified Eagle Medium(DMEM、Invitrogen)に4.5g/l Glucose、5%FBS(Invitrogen)、100units/mlPenicillin(Invitrogen)、100μg/ml Streptomycin(Invitrogen)、50μg/ml Gentamicin(Invitrogen)、20mM Hepes(pH7.3)を添加したものを用いた。37℃で酵素液による消化反応を行った後にピペットに通過させて組織片を細胞に分散する操作を7回行って細胞を集めた。集めた細胞を、改変したKrebs−Ringer bicarbonate buffer (KRBH、116mM NaCl、4.7mM KCl、1.2mM KHPO、1.2mM MgSO、2.5mM CaCl、25mM NaHCO、24mM HEPES pH7.3)に5.5mM Glucose、0.1%BSAを添加した緩衝液(インキュベーションバッファー)で洗浄した後、37℃5%CO条件下で30分間プレインキュベーションした。上記のインキュベーションバッファーに、0.1μM ホルボールエステル(Wako)、1%DPPIV阻害剤(Linco)および試験化合物を添加して得られる緩衝液を、前記プレインキュベーション後の細胞に添加し、150分間インキュベートした後培養上清を回収し、凍結保存した。該培養上清中に放出されたGLP−1濃度はELISAキット(Linco)にて測定した。結果を表15に示す。
[表15]試験化合物によるラット腸管初代培養細胞からのGLP−1分泌作用

試験化合物 GLP−1
(実施例番号) (無添加に対する%)
無添加 100
TLCA 100μM 290
LCA 100μM 219
実施例23C 20μM 133
参考例33 20μM 201
実施例33C 20μM 214
これより、TGR5の内因性アゴニストである胆汁酸[TDCA(タウロデオキシコール酸)、LCA(リトコール酸)]および本発明化合物によるラット腸管初代培養細胞からのGLP−1分泌促進活性が確認された。
本発明のTGR5受容体作動剤は、優れたTGR5受容体作動作用を有するため、各種疾患の治療に有用である。
また、本発明化合物とTGR5とを用いることにより、TGR5リガンド、アゴニストまたはアンタゴニストを効率良くスクリーニングすることができる。

Claims (58)


  1. Figure 2004346059
    〔式中、環Aは置換されていてもよい芳香環を、環B'は1個以上の置換基を有する5ないし9員環を示す。〕で表される縮合環化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグを含有してなるTGR5受容体作動剤。
  2. 縮合環化合物が環状基を有する置換基を2個以上有する請求項1記載の剤。
  3. 縮合環化合物が式
    Figure 2004346059
    〔式中、環Aは置換されていてもよい芳香環を;環Bは3個以上の置換基を有する6ないし8員環を;Yは−C(R)=、−CH(R)−、−N(R)−または−N=を;Rは水素原子または置換基を示す。〕で表される化合物である請求項1記載の剤。
  4. 環B'が1個以上の置換基を有する5ないし8員環である請求項1記載の剤。
  5. 縮合環化合物が式
    Figure 2004346059
    〔式中、環Aaは置換されていてもよいベンゼン環を;Xは=N−、−NR− (Rは水素原子または置換基を示す)、−O−または−S(O)n− (nは0、1または2を示す);・・・は存在しないか単結合を;R1aおよびRは、互いに独立して、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を;Rは置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を示す。〕で表される化合物である請求項1記載の剤。
  6. 縮合環化合物が式
    Figure 2004346059
    〔式中、環Aaは置換されていてもよいベンゼン環を;Xaは−O−、−S(O)n− (nは0、1または2を示す)または−NR− (Rは水素原子または置換基を示す)を;R1bおよびR3aは、互いに独立して、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいアラルキル基または置換されていてもよい複素環基を;Rは水素原子または置換されていてもよいC1-6アルキル基を;Rは水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいヒドロキシ基または置換されていてもよいスルホニル基を示すか、RとRとは互いに結合して、隣接する窒素原子とともに置換されていてもよい含窒素複素環を形成していてもよい。〕で表される化合物である請求項5記載の剤。
  7. 3aが置換されていてもよいフェニル基である請求項6記載の剤。
  8. 3aがメタ位に置換基を有するフェニル基である請求項7記載の剤。
  9. 置換基がアシルアミノメチル基である請求項8記載の剤。
  10. Xaが−O−または−NR− (Rは水素原子または置換基を示す)である請求項6記載の剤。
  11. 1bが置換されていてもよいC1-6アルキル基である請求項6記載の剤。
  12. が置換されていてもよいベンジル基である請求項6記載の剤。
  13. 環Aaがハロゲン原子で置換されていてもよいベンゼン環、
    Xaが−O−または−S−、
    1bが置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換されていてもよいアラルキル基、
    3aが1)置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいヒドロキシ基または置換されていてもよい複素環基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、2)置換されていてもよいアミノ基、3)置換されていてもよい複素環基および4)アシル基から選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基、
    が水素原子、かつ
    が置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいシクロアルキル基または置換されていてもよい複素環基である請求項6記載の剤。
  14. TGR5が関与する生理機能の調節剤またはTGR5が関与する病態または疾患の予防・治療剤である請求項1記載の剤。
  15. サイトカイン産生抑制剤である請求項1記載の剤。
  16. GLP−1分泌促進剤またはインスリン分泌促進剤である請求項1記載の剤。
  17. 食欲抑制剤、膵臓の再生剤、膵β細胞分化促進剤、膵β細胞増殖促進剤またはインスリン抵抗性改善剤である請求項1記載の剤。
  18. 心不全、心筋梗塞、急性腎不全、狭心症、不整脈、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患、動脈硬化症、慢性関節リウマチ、糖尿病、肥満、インスリン分泌不全、膵疲弊、胃潰瘍、潰瘍性大腸炎、アレルギー、変形性関節症、エリテマトーデス、移植医療後の過剰免疫反応または感染症の予防・治療剤または免疫抑制剤である請求項1記載の剤。
  19. 哺乳動物に対して、請求項1記載の縮合環化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする、TGR5受容体の作動方法。
  20. TGR5受容体作動剤の製造のための請求項1記載の縮合環化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの使用。
  21. TGR5受容体タンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩および請求項1記載の縮合環化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグを用いることを特徴とする、TGR5受容体に対するリガンド、アゴニストまたはアンタゴニストのスクリーニング方法。
  22. TGR5受容体タンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩と、請求項1記載の縮合環化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグとを含有することを特徴とするTGR5受容体に対するリガンド、アゴニストまたはアンタゴニストのスクリーニング用キット。

  23. Figure 2004346059
    〔式中、環Abは置換されていてもよい芳香環を;Xbは二価の炭化水素基、−CO−または−SO−を;Ybは結合手、二価の炭化水素基、−O−、−NRb5− (Rb5は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を示す)または−S(O)nb− (nbは0、1または2を示す)を;Lbは置換されていてもよい環状基を;Rb、Rb3およびRb4は、互いに独立して、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を示すか、Rb3およびRb4は一緒になってオキソ基を形成し;Rbは置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を示す。ただし、Rbは3−インドリルメチル基または1−メチル−3−インドリルメチル基でない。〕で表される化合物またはその塩。
  24. Rb
    Figure 2004346059
    〔式中、Rb6は水素原子または置換されていてもよいC1-6アルキル基を;Rb7は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいヒドロキシ基または置換されていてもよいスルホニル基を示すか、Rb6とRb7とは互いに結合して、隣接する窒素原子とともに置換されていてもよい含窒素複素環を形成する。〕である請求項23記載の化合物。
  25. 環Abで示される芳香環がベンゼン環である請求項23記載の化合物。
  26. RbおよびRb4が共に水素原子である請求項23記載の化合物。
  27. XbがC1-6アルキレン基または−CO−である請求項23記載の化合物。
  28. Ybが結合手である請求項23記載の化合物。
  29. Rbが置換されていてもよいC1-6アルキル基である請求項23記載の化合物。
  30. Lbで示される環状基が複素環基である請求項23記載の化合物。
  31. 複素環基がピリジル基である請求項30記載の化合物。
  32. ピリジル基が4−ピリジル基である請求項31記載の化合物。
  33. Rb7が置換されていてもよいベンジル基である請求項24記載の化合物。
  34. 請求項23記載の化合物のプロドラッグ。
  35. 請求項23記載の化合物またはそのプロドラッグを含有してなる医薬。
  36. 縮合環化合物が式
    Figure 2004346059
    〔式中、環Acは置換されていてもよい芳香環を;環Bcは−Lc−Rc以外にさらに置換基を有していてもよい含窒素6ないし9員環を;Xcは置換されていてもよいメチレン基を;Arは置換されていてもよい芳香族基を;Rcは置換されていてもよい環状基を;Lcは置換されていてもよいC1−3アルキレン基、−CONH−、−SONH−または−SO−を示す。〕で表される化合物である請求項1記載の剤。

  37. Figure 2004346059
    〔式中、環Acは置換されていてもよい芳香環を;環Bcは−Lc−Rc以外にさらに置換基を有していてもよい含窒素6ないし9員環を;Xcは置換されていてもよいメチレン基を;Arは置換されていてもよい芳香族基を;Rcは置換されていてもよい環状基を;Lcは置換されていてもよいC1−3アルキレン基、−CONH−、−SONH−または−SO−を示す。ただし、Xcはオキソ基で置換されたメチレン基でない。〕で表される化合物またはその塩。
  38. 環Bcが−Lc−Rc以外にさらに置換基を有していてもよい含窒素6ないし8員環であり、Arが置換されていてもよいC6−14アリール基である請求項37記載の化合物。
  39. 環Acで示される芳香環がピリジン環である請求項37記載の化合物。

  40. Figure 2004346059
    〔式中、環Acは置換されていてもよいピリジン環を、その他の記号は請求項37と同意義を示す〕で表される請求項37記載の化合物。
  41. 環Bcが
    Figure 2004346059
    である請求項37記載の化合物。
  42. Xcがメチレン基である請求項37記載の化合物。
  43. Rcで示される環状基がフェニル基である請求項37記載の化合物。
  44. Rcが3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基である請求項37記載の化合物。
  45. Lcがオキソ基で置換されていてもよいC1−3アルキレン基または−SO−である請求項37記載の化合物。
  46. Arが置換されていてもよいフェニル基である請求項37記載の化合物。
  47. 請求項37記載の化合物のプロドラッグ。
  48. 請求項37記載の化合物またはそのプロドラッグを含有してなる医薬。

  49. Figure 2004346059
    〔式中、環Aaおよび環Dは、互いに独立して、置換されていてもよいベンゼン環を;R1bは水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいC2-6アルケニル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいアラルキル基または置換されていてもよい複素環基を;Lは−CHNHCOR7、−OCHCONR89または−CH−Het (R7は水素原子、C1−3アルキル基またはC1−3アルコキシ基を;R8は水素原子または置換されていてもよいC1-6アルキル基を;R9は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を;Hetは含窒素芳香族複素環基を示す)を;ZおよびZの少なくとも一方は−NR4a− (R4aは水素原子または置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す)を、他方は、結合手または−NR4a−(R4aは前記と同意義を示す)を;R5aは水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を示すか、Zが−NR4a− (R4aは前記と同意義を示す)である場合には、R5aとR4aとは互いに結合して、隣接する窒素原子とともに置換されていてもよい含窒素複素環を形成していてもよい。〕で表される化合物またはその塩(ただし、3,5-トランス-N-(2-フルオロベンジル)-5-(3-アセチルアミノメチルフェニル)-7-クロロ-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンズオキサゼピン-3-アセトアミド;
    3,5-トランス-N-(2-フルオロベンジル)-7-クロロ-5-(3-メトキシカルボニルアミノメチルフェニル)-1-ネオペンチル-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンズオキサゼピン-3-アセトアミド;および
    3,5-トランス-N-(2-フルオロベンジル)-5-(3-アセチルアミノメチルフェニル)-1-(4-ビフェニルメチル)-7-クロロ-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンズオキサゼピン-3-アセトアミドを除く)。
  50. Lが環Dのメタ位に置換している請求項49記載の化合物。
  51. Lが−CHNHCOR7 (R7は水素原子、C1−3アルキル基またはC1−3アルコキシ基を示す)である請求項49記載の化合物。
  52. 7がメチル基またはメトキシ基である請求項51記載の化合物。
  53. ZおよびZの一方が−NH−であり、他方が結合手である請求項49記載の化合物。
  54. 1bが置換されていてもよいC1−6アルキル基である請求項49記載の化合物。
  55. 5aが置換されていてもよいC1-6アルキル基、置換されていてもよいC7−14アラルキル基、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル−C1−6アルキル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル基または置換されていてもよい複素環基である請求項49記載の化合物。
  56. 5aが置換されていてもよい複素環基で置換されたC1-6アルキル基、置換されていてもよいC7−14アラルキル基または置換されていてもよいC3−10シクロアルキル−C1−6アルキル基である請求項49記載の化合物。
  57. 請求項49記載の化合物のプロドラッグ。
  58. 請求項49記載の化合物またはそのプロドラッグを含有してなる医薬。
JP2004018643A 2003-01-28 2004-01-27 受容体作動薬 Ceased JP2004346059A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004018643A JP2004346059A (ja) 2003-01-28 2004-01-27 受容体作動薬

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003019272 2003-01-28
JP2003124311 2003-04-28
JP2004018643A JP2004346059A (ja) 2003-01-28 2004-01-27 受容体作動薬

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004346059A true JP2004346059A (ja) 2004-12-09

Family

ID=33545044

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004018643A Ceased JP2004346059A (ja) 2003-01-28 2004-01-27 受容体作動薬

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004346059A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006056881A (ja) * 2004-07-21 2006-03-02 Takeda Chem Ind Ltd 縮合環化合物
WO2006064779A1 (ja) * 2004-12-14 2006-06-22 Shionogi & Co., Ltd. 6’位にカルボキシを有するインドロモルヒナン誘導体
JP2007532135A (ja) * 2004-04-13 2007-11-15 アリーナ ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド 高血糖症および関連障害の処置のための、ヒトgタンパク質共役レセプターおよびそのモジュレーター
WO2007132841A1 (ja) * 2006-05-16 2007-11-22 Takeda Pharmaceutical Company Limited 縮合複素環化合物およびその用途
JP2009543823A (ja) * 2006-07-17 2009-12-10 ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト 免疫調節剤として使用するための胆汁酸アミドのスルホニルアミノカルボニル誘導体
JP2017523982A (ja) * 2015-07-06 2017-08-24 ソウル ナショナル ユニバーシティ アールアンドディービー ファウンデーション Gpcr19作用剤を有効成分として含有する、アルツハイマー病または認知症を予防、治療、または遅延させるための薬学的組成物
KR20200076318A (ko) * 2018-12-19 2020-06-29 인하대학교 산학협력단 벤조옥사제핀 유도체 화합물을 포함하는 비만 예방 또는 치료용 약학 조성물
JP2020148695A (ja) * 2019-03-15 2020-09-17 日清食品ホールディングス株式会社 分泌促進能評価試験方法

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63238069A (ja) * 1987-03-16 1988-10-04 メルク エンド カムパニー インコーポレーテツド ベンゾジアゼピン類縁体
US5324726A (en) * 1989-12-18 1994-06-28 Merck & Co., Inc. Benzodiazepine analogs
JPH11109356A (ja) * 1997-10-01 1999-04-23 Sanyo Electric Co Ltd 液晶表示装置
JP2000502356A (ja) * 1996-02-26 2000-02-29 ブリストルーマイヤーズ スクイブ カンパニー ファルネシル蛋白トランスフェラーゼの阻害剤
US6150357A (en) * 1999-05-10 2000-11-21 Merck & Co., Inc. Potassium channel agonists
WO2001055121A1 (fr) * 2000-01-28 2001-08-02 Kaken Pharmaceutical Co., Ltd. Dérivés d'azépine
JP2002501944A (ja) * 1998-01-29 2002-01-22 アヴェンティス ファーマシューティカルズ プロダクツ インコーポレイテッド N−[(脂肪族又は芳香族)カルボニル]−2−アミノアセトアミド化合物及び環化化合物の製造方法
WO2002099388A2 (en) * 2001-06-07 2002-12-12 Merck & Co., Inc. Benzodiazepine bradykinin antagonists
WO2003002147A1 (fr) * 2001-06-28 2003-01-09 Takeda Chemical Industries, Ltd. Medicaments destines a la prevention/au traitement de troubles fonctionnels des organes et du dysfonctionnement des organes

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63238069A (ja) * 1987-03-16 1988-10-04 メルク エンド カムパニー インコーポレーテツド ベンゾジアゼピン類縁体
US5324726A (en) * 1989-12-18 1994-06-28 Merck & Co., Inc. Benzodiazepine analogs
JP2000502356A (ja) * 1996-02-26 2000-02-29 ブリストルーマイヤーズ スクイブ カンパニー ファルネシル蛋白トランスフェラーゼの阻害剤
JPH11109356A (ja) * 1997-10-01 1999-04-23 Sanyo Electric Co Ltd 液晶表示装置
JP2002501944A (ja) * 1998-01-29 2002-01-22 アヴェンティス ファーマシューティカルズ プロダクツ インコーポレイテッド N−[(脂肪族又は芳香族)カルボニル]−2−アミノアセトアミド化合物及び環化化合物の製造方法
US6150357A (en) * 1999-05-10 2000-11-21 Merck & Co., Inc. Potassium channel agonists
WO2001055121A1 (fr) * 2000-01-28 2001-08-02 Kaken Pharmaceutical Co., Ltd. Dérivés d'azépine
WO2002099388A2 (en) * 2001-06-07 2002-12-12 Merck & Co., Inc. Benzodiazepine bradykinin antagonists
WO2003002147A1 (fr) * 2001-06-28 2003-01-09 Takeda Chemical Industries, Ltd. Medicaments destines a la prevention/au traitement de troubles fonctionnels des organes et du dysfonctionnement des organes

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008263979A (ja) * 2004-04-13 2008-11-06 Arena Pharmaceuticals Inc 高血糖症および関連障害の処置のための、ヒトgタンパク質共役レセプターおよびそのモジュレーター
JP2007532135A (ja) * 2004-04-13 2007-11-15 アリーナ ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド 高血糖症および関連障害の処置のための、ヒトgタンパク質共役レセプターおよびそのモジュレーター
JP2006056881A (ja) * 2004-07-21 2006-03-02 Takeda Chem Ind Ltd 縮合環化合物
WO2006064779A1 (ja) * 2004-12-14 2006-06-22 Shionogi & Co., Ltd. 6’位にカルボキシを有するインドロモルヒナン誘導体
JP5528699B2 (ja) * 2006-05-16 2014-06-25 武田薬品工業株式会社 縮合複素環化合物およびその用途
JPWO2007132841A1 (ja) * 2006-05-16 2009-09-24 武田薬品工業株式会社 縮合複素環化合物およびその用途
US8158617B2 (en) 2006-05-16 2012-04-17 Takeda Pharmaceutical Company Limited Fused heterocyclic compound and use thereof
WO2007132841A1 (ja) * 2006-05-16 2007-11-22 Takeda Pharmaceutical Company Limited 縮合複素環化合物およびその用途
US9079907B2 (en) 2006-05-16 2015-07-14 Takeda Pharmaceutical Company Limited Fused heterocyclic compound and use thereof
JP2009543823A (ja) * 2006-07-17 2009-12-10 ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト 免疫調節剤として使用するための胆汁酸アミドのスルホニルアミノカルボニル誘導体
JP2017523982A (ja) * 2015-07-06 2017-08-24 ソウル ナショナル ユニバーシティ アールアンドディービー ファウンデーション Gpcr19作用剤を有効成分として含有する、アルツハイマー病または認知症を予防、治療、または遅延させるための薬学的組成物
US10071107B2 (en) 2015-07-06 2018-09-11 Seoul National University R&Db Foundation Pharmaceutical composition for prevention, treatment or delay of Alzheimer's disease or dementia containing G protein-coupled receptor 19 agent as active ingredient
US10342807B2 (en) 2015-07-06 2019-07-09 Seoul National University R&Db Foundation Pharmaceutical composition for prevention, treatment or delay of Alzheimer's disease or dementia containing G protein-coupled receptor 19 agent as active ingredient
KR20200076318A (ko) * 2018-12-19 2020-06-29 인하대학교 산학협력단 벤조옥사제핀 유도체 화합물을 포함하는 비만 예방 또는 치료용 약학 조성물
KR102172595B1 (ko) 2018-12-19 2020-11-02 인하대학교 산학협력단 벤조옥사제핀 유도체 화합물을 포함하는 비만 예방 또는 치료용 약학 조성물
JP2020148695A (ja) * 2019-03-15 2020-09-17 日清食品ホールディングス株式会社 分泌促進能評価試験方法
JP7146676B2 (ja) 2019-03-15 2022-10-04 日清食品ホールディングス株式会社 分泌促進能評価試験方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7625887B2 (en) Receptor agonists
JP2023524493A (ja) ヘテロ環glp-1アゴニスト
US7998968B2 (en) Substituted pyrimidines and [1,2, 4] triazoles and the use thereof for treating prophylaxis, cardiovascular diseases, metabolic diseases and/or central nervous system diseases
TW202142538A (zh) 雜環glp-1促效劑
JP2006056881A (ja) 縮合環化合物
US8759334B2 (en) Compounds useful for the treatment of metabolic and inflammatory diseases
JP2010510962A (ja) 複素単環化合物およびその用途
EA025322B1 (ru) Производные дигидробензооксазина и дигидропиридооксазина
KR20220004103A (ko) 4H-피롤로[3,2-c]피리딘-4-온 화합물
AU2020204341B2 (en) Naphthyridinone derivatives and their use in the treatment of arrhythmia
WO2020161257A1 (en) 3-amino-2-[2-(acylamino)pyridin-4-yl]-1,5,6,7-tetrahydro-4h-pyrrolo[3,2-c]pyridin-4-one as csnk1 inhibitors
WO2021198020A1 (en) 3-(anilino)-2-[3-(3-alkoxy-pyridin-4-yl]-1,5,6,7-tetrahydro-4h-pyrrolo[3,2-c]pyridin-4-one derivatives as egfr inhibitors for the treatment of cancer
US20230416249A1 (en) N-[2-({4-[3-(anilino)-4-oxo-4,5,6,7-tetrahydro-1h-pyrrolo[3,2-c]pyridin-2-yl]pyridin-3-yl)oxy)ethyl]prop-2-enamide derivatives and similar compounds as egfr inhibitors for the treatment of cancer
EP4188929B1 (en) Substituted pyrrolo-pyridinone derivatives and therapeutic uses thereof
JP2004346059A (ja) 受容体作動薬
CN103261176B (zh) 1,4-氧杂氮杂环庚烷衍生物
WO2010016552A1 (ja) 過敏性腸症候群治療薬
TW202208349A (zh) 雜環化合物
RU2774273C2 (ru) Новые производные нафтиридинона и их применение в лечении аритмии
CN101589037A (zh) 杂单环化合物及其用途
JP2005306839A (ja) 二環性ピペラジン化合物およびその用途
WO2004091628A1 (ja) 受容体拮抗剤
JPH11310532A (ja) 熱産生促進剤
JP2004331659A (ja) 受容体拮抗剤

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050511

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100713

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100903

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110405

A045 Written measure of dismissal of application [lapsed due to lack of payment]

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045

Effective date: 20110830