JP2004346008A - N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類の製造方法および中間体 - Google Patents
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Abstract
【課題】N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類の製造方法を提供すること。
【解決手段】式(1)
(式中、Arは置換基を有してもよいアリール基または置換基を有してもよいヘテロアリール基を、R1は置換基を有してもよい炭素数1〜5のアルキル基を、R2はアミノ保護基を示す。)で表される化合物を不斉触媒で不斉還元して式(2)
(式中、Ar、R1およびR2は、前記と同じ意味を表し、*は、不斉炭素原子を示す。)
で表される化合物となし、引き続き、脱保護することを特徴とする式(3)
(式中、Ar、R1および*は前記と同じ意味を表す。)
で表されるN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類の製造方法。
【選択図】 なし
【解決手段】式(1)
(式中、Arは置換基を有してもよいアリール基または置換基を有してもよいヘテロアリール基を、R1は置換基を有してもよい炭素数1〜5のアルキル基を、R2はアミノ保護基を示す。)で表される化合物を不斉触媒で不斉還元して式(2)
(式中、Ar、R1およびR2は、前記と同じ意味を表し、*は、不斉炭素原子を示す。)
で表される化合物となし、引き続き、脱保護することを特徴とする式(3)
(式中、Ar、R1および*は前記と同じ意味を表す。)
で表されるN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類の製造方法。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類の製造方法および中間体に関する。さらに詳しくは、反応性が高く、種々の医薬等の中間体として有用なN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類の製造方法およびその製造中間体である(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類は、そのラセミ体を光学活性な有機酸等の分割剤を用いて光学分割することにより得る方法が知られている。しかしながら、この方法は、光学分割法であるため、ラセミ体の半分しか利用できず収率の点で不利であり、また、分割剤のリサイクルも必要であるなど種々の問題がある。
一方、N,N−ジアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を不斉還元した(例えば、非特許文献1〜3参照)後、脱アルキル化剤を用いて脱アルキルする方法(例えば、特許文献1参照)が知られている。しかしながら、この方法は、脱アルキル化剤が基質に対して2倍モル以上必要であり、経済的に不利であるという問題がある。
さらに、(Z)−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を不斉還元する方法も考えられるが、この(Z)−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類は、安定な化合物であり、還元されにくいという問題がある。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−213838号公報
【非特許文献1】
Chem.Pharm.Bull. 1995,43,748
【非特許文献2】
Synlett 1997,11,1306
【非特許文献3】
J.Am.Chem.Soc.2000,122,6510
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を工業的安価に、かつ容易に製造しうる製造方法および該化合物を製造する際の中間体として有用な(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、下記一般式(1)
(式中、Arは置換基を有してもよいアリール基または置換基を有してもよいヘテロアリール基を、R1は置換基を有してもよい炭素数1〜5のアルキル基を、R2はアミノ保護基を示す。)
で表される(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を不斉触媒で不斉還元して下記一般式(2)
(式中、Ar、R1、R2、および*は、前記と同じ意味を表す。)
で表されるN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類となし、引き続き、脱保護することを特徴とする下記一般式(3)
(式中、ArおよびR1および*は、前記と同じ意味を表す。)
で表されるN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類の製造方法、または
一般式(1)で表される(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を還元して下記一般式(4)
(式中、Ar、R1およびR2は前記と同じ意味を表す。)
で表されるN−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロピルアミン類となし、引き続き、不斉触媒で不斉還元して一般式(2)で表されるN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類となし、次いで、脱保護することを特徴とする一般式(3)で表されるN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類の製造方法およびその製造中間体である(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の発明にかかるN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類の製造方法は、(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を不斉触媒で不斉還元してN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類となし、引き続き、脱保護することを特徴とする。以下各工程毎に具体的に説明する。
(工程1−1)この工程では、(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を不斉触媒で不斉還元してN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を製造する。
この工程に用いられる(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類は、下記一般式(1)で表される化合物である。
上記一般式(1)中、Arは置換基を有してもよいアリール基または置換基を有してもよいヘテロアリール基を、R1は置換基を有してもよい炭素数1〜5のアルキル基を、R2はアミノ保護基を示す。
上記アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、フェナントリル基等が挙げられる。
上記ヘテロアリール基としては、例えば、フリル基、チエニル基、ピロリル基、ピリジル基、ベンゾフリル基、インデニル基等が挙げられる。
上記炭素数1〜5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基等が挙げられる
上記置換基としては、例えば、水酸基、メチル基、エチル基、プロピル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、ニトロ基、アミノ基、メチルスルホニルアミノ基、ベンゾイルオキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
上記アミノ保護基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル基、n−プロピルオキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、n−ブチルオキシカルボニル基、イソブチルオキシカルボニル基、tert−ブチルオキシカルボニル基等のアルキルオキシカルボニル基;ベンジルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基;フェニルオキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基またはベンジル基等が挙げられる。
【0007】
(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類の具体例としては、N−メチル−N−(2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル)−3−オキソ−3−フェニルプロペニルアミン、N−メチル−N−フェニルオキシカルボニル−3−オキソ−3−フェニルプロペニルアミン、N−エチル−N−メトキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−トルイル)プロペニルアミン、N−エチル−N−エトキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)プロペニルアミン、N−メチル−N−メトキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−メトキシフェニル)プロペニルアミン、N−(n−プロピル)−N−エトキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−ニトロフェニル)プロペニルアミン、N−(tert−ブチル)−N−エトキシカルボニル−3−オキソ−3−(3−メチルスルホニルアミノフェニル)プロペニルアミン、N−メチル−N−エトキシカルボニル−N−メトキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−ベンゾイルオキシフェニル)プロペニルアミン、N−エチル−N−イソブチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−クロロフェニル)プロペニルアミン、N−メチル−N−ベンジルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(4,6−ジメトキシ−9−フェナントリル)プロペニルアミン、N−(n−ペンチル)−N−エチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−[1,3−ジクロロ−6−(トリフルオロメチル)−9−フェナントリル]プロペニルアミン、N−メチル−N−イソプロピルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−クロロ−5−チエニル)プロピルアミン、N−エチル−N−イソブチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミン、N−メチル−N−イソブチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミン、N−メチル−N−ベンジルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミン、N−メチル−N−メチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(3−チエニル)プロペニルアミン、N−メチル−N−(n−プロピルオキシカルボニル)−3−オキソ−3−(4−メチル−2−チエニル)プロペニルアミン、N−メチル−N−エチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−クロロ−6−ピリジル)プロペニルアミン、N−メチル−N−エチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−ピリジル)プロペニルアミン、N−エチル−N−エチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−ベンゾフリル)プロペニルアミン等が挙げられる。
【0008】
本発明で用いられる不斉触媒としては、特に限定されないが、例えば、アゼチジンアミド配位遷移金属錯体、アゼチジンアルコールホスフィン配位遷移金属錯体等が挙げられる。
上記アゼチジンアミド配位遷移金属錯体は、下記一般式(5)で表される化合物である。
上記一般式(5)中、R3およびR4は水素原子、置換基を有してもよい炭素数1〜5のアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基または置換基を有してもよいアリール基を示す。Yは、水素原子または保護基を示す。Mは、遷移金属原子を示す。X−は、対イオンを示す。mは、0〜4の整数を示す。nは、0または1を示す。L1およびL2は、それぞれ独立に、または一体となって配位子を示す。*は、不斉炭素原子を示す。
上記炭素数1〜5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基等の炭素数1〜5のアルキル基が挙げられる。
上記アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、2−フェニルエチル基、2−ナフチルエチル基、ジフェニルメチル基等が挙げられる。
上記アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、チエニル基、ビフェニル基、フェナントリル基等が挙げられる。
上記置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、tert−ブトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基等のアリールオキシ基;メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基等のアルキル基;n−メチルチオ基、n−プロピルチオ基、tert−ブチルチオ基等のアルキルチオ基;フェニルチオ基等のアリールチオ基;ニトロ基、スルホン基等が挙げられる。
保護基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル基、n−プロピルオキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、n−ブチルオキシカルボニル基、イソブチルオキシカルボニル基、tert−ブチルオキシカルボニル基等のアルキルオキシカルボニル基;ベンジルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基;フェニルオキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基;ベンジル基等が挙げられる。
遷移金属原子としては、例えば、ルテニウム、ロジウム、イリジウム等が挙げられる。
対イオンとしては、例えば、フッ素イオン、塩素イオン、ヨウ素イオン、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、テトラフルオロ硼酸イオン、トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン等が挙げられる。
L1およびL2としては、遷移金属に配位するものであればよく、例えば、ベンゼン、p−シメン、メシチレン、ヘキサメチルベンゼン、ナフタレン、アントラセン等の芳香族化合物;エチレン、ブタジエン、シクロヘキセン、1,5−シクロオクタジエン、シクロオクタトリエン、ペンタメチルシクロペンタジエニル等のオレフィン化合物;ジメチルエチレンジアミン、ジフェニルエチレンジアミン等のアミン化合物;一酸化炭素、一酸化窒素、塩素、臭素等が挙げられる。これらは、L1、L2に、それぞれ独立に配位してもよいし、一体となって配位してもよい。これらの中でも、L1、L2が一体となった、ベンゼン、p−シメンまたはシクロオクタジエンが好適に用いられる。
【0009】
アゼチジンアミド配位遷移金属錯体の具体例としては、(S)−N−フェニル−2−アゼチジンカルボキサミド塩化ルテニウム(p−シメン)錯体、(S)−N−ナフチル−2−アゼチジンカルボキサミド塩化ルテニウム(p−シメン)錯体、(S)−N−(2−フルオロフェニル)−2−アゼチジンカルボキサミド塩化ルテニウム(ベンゼン)錯体、(S)−N−(4−シアノベンジル)−2−アゼチジンカルボキサミド塩化ルテニウム(p−シメン)錯体、(S)−N−ベンジル−2−(N−メトキシカルボニルアゼチジンカルボキサミド)塩化ルテニウム(p−シメン)錯体などが挙げられる。
【0010】
一方、アゼチジンアルコールホスフィン配位遷移金属錯体は、下記一般式(6)で表される化合物である。
上記一般式(6)中、R3、R4、M、X−、m、n、L1およびL2は上記一般式(5)と同様である。R5〜R8は置換基を有してもよいアリール基を示す。*は、不斉炭素原子を示す。
上記アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、チエニル基、ビフェニル基、フェナントリル基等が挙げられる。
上記置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、tert−ブトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基等のアリールオキシ基;メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基等のアルキル基;n−メチルチオ基、n−プロピルチオ基、tert−ブチルチオ基等のアルキルチオ基;フェニルチオ基等のアリールチオ基;ニトロ基、スルホン基等が挙げられる。
【0011】
アゼチジンアルコールホスフィン配位遷移金属錯体の具体例としては、(S)−N,O−ビス(ジフェニルホスフィノ)−α、α−ジメチル−2−アゼチジンアルコール(ロジウム)−1,5−シクロオクタジエン錯体トリフレート塩、(S)−N,O−ビス(ジフェニルホスフィノ)−α、α−ジエチル−2−アゼチジンアルコール(塩化ロジウム)ノルボナジエン錯体、(S)−N,O−ビス(ジフェニルホスフィノ)−α、α−ジメチル−2−アゼチジンアルコール(ヨウ化ロジウム)トリフェニルホスフィン錯体、(S)−N,O−ビス〔ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ〕−α、α−ジフェニル−2−アゼチジンアルコール(塩化イリジウム)−1,5−シクロオクタジエン錯体、(S)−N,O−ビス(ジフェニルホスフィノ)−α、α−ジフェニル−2−アゼチジンアルコール塩化ルテニウム錯体、(S)−N,O−ビス(ジフェニルホスフィノ)−α、α−ジフェニル−2−アゼチジンアルコール塩化ルテニウム(1S,2S)−N,N−ジフェニルエチレンジアミン錯体等が挙げられる。
不斉触媒の使用量は、(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類に対して0.0001〜0.1倍モル、好ましくは0.0005〜0.02倍モルであることが望ましい。
上記不斉触媒で不斉還元する際には、公知のプロトン供給源の存在下に不斉還元する方法が好ましい。プロトン供給源としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール類;ギ酸、酢酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸等のカルボン酸類;水素等が挙げられる。これらの中でも、水素、2−プロパノールまたはギ酸が好適に用いられる。以下にプロトン供給源として水素、2−プロパノールまたはギ酸を用いた場合について、それぞれ具体的に説明する。
プロトン供給源として水素を用いる不斉還元としては、例えば、(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類と不斉触媒を反応溶媒に溶解した後、水素を0.001〜150MPa、好ましくは0.1〜100MPaで反応系内に充填し反応させる方法が挙げられる。
反応溶媒としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール類;塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素;ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル類等が挙げられる。これらは、単独でまたは混合して用いてもよい。
反応温度は、−20〜150℃、好ましくは0〜100℃であることが望ましい。
また、プロトン供給源として2−プロパノールを用いる不斉還元としては、例えば、(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を、2−プロパノールおよび塩基の存在下、不斉触媒を用いて還元反応させる方法が挙げられる。
2−プロパノールの使用量は、(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類に対して、0.1〜100倍重量、好ましくは0.1〜50倍重量であることが望ましい。
塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の水酸化金属化合物;ナトリウムメトキシド、カリウムエトキシド、tert−ブトキシナトリウム、tert−ブトキシカリウム等の金属アルコキシド;水素化カリウム、水素化ナトリウム等の金属水素化化合物等が挙げられる。
塩基の使用量は、不斉触媒に対して0.1〜10倍モル、好ましくは0.5〜4倍モルであることが望ましい。
反応温度は、−20〜150℃、好ましくは0〜100℃である。
【0012】
さらに、プロトン供給源としてギ酸を用いる不斉還元としては、例えば、(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を、ギ酸およびトリエチルアミンの存在下、不斉触媒を用いて還元反応させる方法が挙げられる。
ギ酸の使用量は、(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類に対して、0.05〜100倍重量、好ましくは0.1〜50倍重量であることが望ましい。
トリエチルアミンの使用量は、ギ酸に対して、0.05〜10倍モル、好ましくは0.2〜5倍モルであることが望ましい。トリエチルアミンの使用量が0.2倍モル未満の場合や10倍モルを超える場合、反応が遅く完結しないおそれがある。
反応溶媒としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール;塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素;ジエチルエーテル類、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル類;モルホリン、ピペリジン等のアミン類;アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等が挙げられる。これらは、単独でまたは混合して用いてもよい。
反応温度は、−20〜150℃、好ましくは0〜100℃である。
不斉還元反応終了後、生成物であるN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を含む反応溶液を濃縮し、残った残渣にトルエン、ジエチルエーテル等の水不溶性反応溶媒と水を添加して、分液し、有機層を得る。得られた有機層を水洗し、濃縮することによりN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を単離することができる。また、得られたN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、蒸留等の方法より精製することもできる。
【0013】
かくして得られるN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類は、下記一般式(2)で表される化合物である。
上記一般式(2)中、Ar、R1およびR2は、前記一般式(1)と同様の基を示し、*は、不斉炭素原子を示す。
(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロペニルアミン類の具体例としては、N−メチル−N−(2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル)−3−ヒドロキシ−3−フェニルプロピルアミン、N−メチル−N−フェニルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−フェニルプロピルアミン、N−エチル−N−メトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(4−トルイル)プロピルアミン、N−エチル−N−エトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)プロピルアミン、N−メチル−N−メトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(4−メトキシフェニル)プロピルアミン、N−(n−プロピル)−N−エトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(4−ニトロフェニル)プロピルアミン、N−(tert−ブチル)−N−エトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(3−メチルスルホニルアミノフェニル)プロピルアミン、N−メチル−N−エトキシカルボニル−N−メトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(4−ベンゾイルオキシフェニル)プロピルアミン、N−エチル−N−イソブチルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(4−クロロフェニル)プロピルアミン、N−メチル−N−ベンジルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(4,6−ジメトキシ−9−フェナントリル)プロピルアミン、N−(n−ペンチル)−N−エチルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−[1,3−ジクロロ−6−(トリフルオロメチル)−9−フェナントリル]プロピルアミン、N−メチル−N−イソプロピルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(2−クロロ−5−チエニル)プロピルアミン、N−エチル−N−イソブチルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−N−イソブチルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−N−ベンジルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−N−メチルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(3−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−N−(n−プロピルオキシカルボニル)−3−ヒドロキシ−3−(4−メチル−2−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−N−エチルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(2−クロロ−6−ピリジル)プロピルアミン、N−メチル−N−エチルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(2−ピリジル)プロピルアミン、N−エチル−N−エチルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(2−ベンゾフリル)プロピルアミン等が挙げられる。
(工程1−2)この工程では、上記工程1−1で得られたN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を脱保護することにより目的物であるN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を製造する。
脱保護する際の脱保護剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、ナトリウムメトキシド、カリウムエトキシド等のアルカリ;塩酸、硫酸、酢酸等の酸等が挙げられる。これらの中でも、脱保護しやすいという観点から、アルカリ、とりわけ、水酸化ナトリウムが好適に用いられる。
上記脱保護剤の使用量は、N−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類に対して0.2〜20倍モル、好ましくは0.5〜5倍モルであることが望ましい。
反応溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル;水等が挙げられる。これらの中でも、アルコール類とりわけイソプロパノールが好適に用いられる。
上記反応溶媒の使用量は、N−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類に対して0.05〜100倍重量、好ましくは0.2〜50倍重量であることが望ましい。
反応温度は、0〜100℃、好ましくは15〜50℃であることが望ましい。
脱保護反応終了後、反応生成物であるN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を含む反応液に、反応溶媒として水不溶性反応溶媒を使用した場合は水を添加して、あるいは、反応溶媒として水可溶性反応溶媒を使用した場合は、トルエン等の水不溶性反応溶媒と水を添加した後、さらに、アルカリを加えて添加した水層を塩基性として分液し、有機層を得る。得られた有機層を濃縮することによりN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を単離することができる。また、得られたN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、蒸留等の方法より精製することもできる。
【0014】
かくして得られるN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類は、下記一般式(3)で表される化合物である。
上記一般式(3)中、ArおよびR1は、前記一般式(1)と同様の基を示し、*は、不斉炭素原子を示す。
N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類の具体例としては、例えば、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−フェニルプロピルアミン、N−エチル−3−ヒドロキシ−3−(4−トルイル)プロピルアミン、N−エチル−3−ヒドロキシ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)プロピルアミン、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(4−メトキシフェニル)プロピルアミン、N−(n−プロピル)−3−ヒドロキシ−3−(4−ニトロフェニル)プロピルアミン、N−(tert−ブチル)−3−ヒドロキシ−3−(3−メチルスルホニルアミノフェニル)プロピルアミン、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(4−ベンゾイルオキシフェニル)プロピルアミン、N−エチル−3−ヒドロキシ−3−(4−クロロフェニル)プロピルアミン、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(4,6−ジメトキシ−9−フェナントリル)プロピルアミン、N−(n−ペンチル)−3−ヒドロキシ−3−[1,3−ジクロロ−6−(トリフルオロメチル)−9−フェナントリル]プロピルアミン、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(2−クロロ−5−チエニル)プロピルアミン、N−エチル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(3−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(4−メチル−2−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(2−クロロ−6−ピリジル)プロピルアミン、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(2−ピリジル)プロピルアミン、N−エチル−3−ヒドロキシ−3−(2−ベンゾフリル)プロピルアミン等が挙げられる。
本発明の第2の発明にかかるN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類の製造方法は、(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を還元してN−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロピルアミン類となし、引き続き、不斉触媒で不斉還元してN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類となし、次いで、脱保護することを特徴とする。以下各工程毎に具体的に説明する。
【0015】
(工程2−1)この工程では、(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を還元してN−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロピルアミン類を製造する。
(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を還元する際の方法としては、例えば、水素雰囲気下で触媒を用いて還元する方法が挙げられる。具体的には(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類と触媒を反応溶媒に溶解した後、水素を0.001〜150MPa、好ましくは0.1〜100MPaで反応系内に充填し反応させる方法が挙げられる。
触媒としては、パラジウム炭素、酢酸パラジウム、白金炭素、ラネーニッケル等の金属触媒等が挙げられる。これらの中でも、扱い安さの点から、パラジウム炭素が好適に用いられる。
上記触媒の使用量は、(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類に対して0.0001〜0.1倍モル、好ましくは0.0005〜0.05倍モルであることが望ましい。
反応溶媒としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール類;塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素;ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル類等が挙げられる。これらは、単独でまたは混合して用いてもよい。これらの中でも、反応性の点から、メタノール、エタノールが好適に用いられる。
上記反応溶媒の使用量は、(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類に対して0.1〜100倍重量、好ましくは0.5〜50倍重量であることが望ましい。
反応温度は、0〜150℃、好ましくは20〜100℃程度であることが望ましい。反応温度が150℃を超える場合、不純物が生成したり、生成物がラセミ体のN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類となるおそれがある。
還元反応終了後、反応液から触媒を濾過により除去し、得られた反応液を濃縮することによりN−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロピルアミン類を単離することができる。また、得られたN−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロピルアミン類を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、蒸留等の方法により精製することもできる。
【0016】
かくして得られるN−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロピルアミン類は、下記一般式(4)で表される化合物である。
上記一般式(4)中、Ar、R1およびR2は、前記一般式(1)と同様の基を示す。
N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロピルアミン類の具体例としては、例えば、N−メチル−N−(2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル)−3−オキソ−3−フェニルプロピルアミン、N−メチル−N−フェニルオキシカルボニル−3−オキソ−3−フェニルプロピルアミン、N−エチル−N−メトキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−トルイル)プロピルアミン、N−エチル−N−エトキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)プロピルアミン、N−メチル−N−メトキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−メトキシフェニル)プロピルアミン、N−(n−プロピル)−N−エトキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−ニトロフェニル)プロピルアミン、N−(tert−ブチル)−N−エトキシカルボニル−3−オキソ−3−(3−メチルスルホニルアミノフェニル)プロピルアミン、N−メチル−N−エトキシカルボニル−N−メトキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−ベンゾイルオキシフェニル)プロピルアミン、N−エチル−N−イソブチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−クロロフェニル)プロピルアミン、N−メチル−N−ベンジルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(4,6−ジメトキシ−9−フェナントリル)プロピルアミン、N−(n−ペンチル)−N−エチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−[1,3−ジクロロ−6−(トリフルオロメチル)−9−フェナントリル]プロピルアミン、N−メチル−N−イソプロピルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−クロロ−5−チエニル)プロピルアミン、N−エチル−N−イソブチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−N−イソブチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−N−ベンジルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−N−メチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(3−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−N−(n−プロピルオキシカルボニル)−3−オキソ−3−(4−メチル−2−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−N−エチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−クロロ−6−ピリジル)プロピルアミン、N−メチル−N−エチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−ピリジル)プロピルアミン、N−エチル−N−エチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−ベンゾフリル)プロピルアミン等が挙げられる。
【0017】
(工程2−2)この工程では、上記工程2−1で得られたN−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロピルアミン類となし、引き続き、不斉触媒で不斉還元してN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を製造する。なお、不斉触媒で不斉還元する方法は、上記工程1−1と同様の方法であるので、記載を省略する。
【0018】
(工程2−3)この工程では、上記工程2−2で得られたN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を脱保護することにより目的物であるN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を製造する。なお、脱保護する方法は、上記工程1−2と同様の方法が適用できる。
本発明の第1の発明および第2の発明で用いられる上記一般式(1)で表される(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類は、新規化合物である。
本発明の(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類は、(Z)−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類とアミノ基の保護化合物とを反応させることにより製造することができる。
【0019】
(Z)−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類は、下記一般式(7)で表される化合物である。
上記一般式(7)中、ArおよびR1は、上記一般式(1)と同様の基を示す。
(Z)−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類の具体例としては、例えば、N−メチル−3−オキソ−3−フェニルプロペニルアミン、N−エチル−3−オキソ−3−(4−トルイル)プロペニルアミン、N−エチル−3−オキソ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)プロペニルアミン、N−メチル−3−オキソ−3−(4−メトキシフェニル)プロペニルアミン、N−(n−プロピル)−3−オキソ−3−(4−ニトロフェニル)プロペニルアミン、N−(tert−ブチル)−3−オキソ−3−(3−メチルスルホニルアミノフェニル)プロペニルアミン、N−メチル−N−メトキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−ベンゾイルオキシフェニル)プロペニルアミン、N−エチル−3−オキソ−3−(4−クロロフェニル)プロペニルアミン、N−メチル−3−オキソ−3−(4,6−ジメトキシ−9−フェナントリル)プロペニルアミン、N−(n−ペンチル)−3−オキソ−3−[1,3−ジクロロ−6−(トリフルオロメチル)−9−フェナントリル]プロペニルアミン、N−メチル−3−オキソ−3−(2−クロロ−5−チエニル)プロペニルアミン、N−エチル−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミン、N−メチル−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミン、N−メチル−3−オキソ−3−(3−チエニル)プロペニルアミン、N−メチル−3−オキソ−3−(4−メチル−2−チエニル)プロペニルアミン、N−メチル−3−オキソ−3−(2−クロロ−6−ピリジル)プロペニルアミン、N−メチル−3−オキソ−3−(2−ピリジル)プロペニルアミン、N−エチル−3−オキソ−3−(2−ベンゾフリル)プロペニルアミン等が挙げられる。これらの中でも、N−メチル−N−イソブチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミンが好適に用いられる。
本発明に用いられるアミノ基の保護化合物は、下記一般式(8)または(9)で表される化合物である。
一般式(8)
一般式(9)
上記一般式(8)および(9)中、R2は上記一般式(1)と同様の基を示す。Wは、ハロゲン原子を示す。
上記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
上記アミノ基の保護化合物の具体例としては、クロロ炭酸メチル、クロロ炭酸エチル、クロロ炭酸2,2,2−トリクロロエチル、クロロ炭酸n−プロピル、クロロ炭酸イソプロピル、クロロ炭酸n−ブチル、クロロ炭酸イソブチル、クロロ炭酸tert−ブチル、クロロ炭酸ベンジル、クロロ炭酸フェニル、ジ炭酸ジtert−ブチル等が挙げられる。これらの中でも、クロロ炭酸イソブチル、クロロ炭酸ベンジルが好適に用いられる。
上記アミノ基の保護化合物の使用量は、(Z)−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類に対して0.5〜10倍モル、好ましくは、0.8〜3倍モルであることが望ましい
反応溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;水等が挙げられる。
上記反応溶媒の使用量は、(Z)−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類に対して、0.05〜100倍重量、好ましくは0.2〜20倍重量であることが望ましい。
反応温度は、−20〜150℃、好ましくは−10〜100℃であることが望ましい。
反応終了後、反応液を濃縮した後、トルエン等の水不溶性有機溶媒および水を添加して分液し、有機層を得る。得られた有機層から水不溶性有機溶媒を留去し、2−プロパノール等のアルコール類で洗浄することにより(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を単離することができる。また、得られた(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、蒸留等の方法により精製することもできる。
【0020】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1
攪拌機、冷却管、温度計および滴下ロートを備え付けた1L容の4つ口フラスコに、(Z)−N−メチル−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミン16.7g(0.10mol)、tert−ブチルメチルエーテル200ml、ジメチルアミノピリジン1.2g(0.010mol)およびトリエチルアミン12.1g(0.12mol)を仕込み、50℃に昇温した。次いで、クロロ炭酸イソブチル16.4g(0.12mol)を4時間を要して滴下した。滴下終了後、同温度で24時間反応させた。
反応終了後、室温まで冷却し、水100mlを加え分液し、有機層を得た。得られた有機層を留去し、(Z)−N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミンの粗結晶を得た。得られた粗結晶を2−プロパノールで再結晶することにより、白色結晶の(Z)−N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミン22.0g(0.082mol)を得た。(Z)−N−メチル−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミンに対する収率は82.0%であった。
得られた(Z)−N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミンは、下記の物性を有することから同定することができた。
1H−NMRスペクトル(CDCl3、TMS基準)δ(ppm):0.98−1.00(d、6H)、1.98−2.11(m、1H)、3.32(s、3H)、4.03−4.05(d、2H)、6.17−6.21(d、1H)、7.12−7.15(dd、1H)、7.60−7.62(dd、1H)、7.62−7.74(dd、1H)、8.48−8.52(d、1H)
1 3C−NMRスペクトル(CDCl3、TMS基準)δ(ppm):18.56、27.36、31.25、73.15、102.34、127.53、130.18、132.32、143.01、145.41、153.30、181.29
実施例2
20ml容の二つ口フラスコに、アルゴン雰囲気下で、(Z)−N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミン133.8mg(0.50mmol)、(S)−N−フェニル−2−アゼチジンカルボキサミド塩化ルテニウム(p−シメン)錯体2.3mg(0.0050mmol)および2−プロパノール2mlを仕込み、0.5Mtert−ブトキシカリウムの2−プロパノール溶液20μlを添加し、80℃にて4時間反応させた。反応終了後、反応液を濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン114.8mg(0.42mmol)を得た。(Z)−N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミンに対する収率は、84%であった。
次いで、攪拌機、冷却管、温度計および滴下ロートを備え付けた1L容の4つ口フラスコに、N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン114.8mg(0.42mmol)および2−プロパノール5mlを仕込み、30重量%水酸化ナトリウム水溶液0.2gを添加し、30℃で24時間反応させた。
反応終了後、反応液を濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン66.7mg(0.39mmol)を得た。N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミンに対する収率は、92%であった。得られたN−メチル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミンの光学純度は、高速液体クロマトグラフィー分析した結果50%eeであった。
実施例3
20ml容の二つ口フラスコに、アルゴン雰囲気下で、(Z)−N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミン133.8mg(0.50mmol)、(S)−N−フェニル−2−アゼチジンカルボキサミド塩化ルテニウム(p−シメン)錯体2.3mg(0.0050mmol)、ギ酸1.0g(21.7mmol)およびトリエチルアミン2.0g(19.8mmol)を仕込み、50℃で48時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、ジエチルエーテル20mlと水20mlを加え、分液し、有機層を得た。得られた有機層に水10mlを添加して洗浄し、有機層を濃縮して油状物を得た。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン58.1mg(0.21mmol)を得た。(Z)−N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミンに対する収率は、42%であった。
次いで、攪拌機、冷却管、温度計および滴下ロートを備え付けた1L容の4つ口フラスコに、N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン58.1mg(0.21mmol)および2−プロパノール3mlを仕込み、30重量%水酸化ナトリウム水溶液0.1gを添加し、30℃で24時間反応させた。
反応終了後、反応液を濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン31.5mg(0.18mmol)を得た。N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミンに対する収率は、85%であった。得られたN−メチル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミンの光学純度は、高速液体クロマトグラフィー分析した結果60%eeであった。
実施例4
50ml容のオートクレーブに、アルゴン雰囲気下で、(Z)−N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミン133.7mg(0.50mmol)および(S)−N,O−ビス(ジフェニルホスフィノ)−α、α−ジメチル−2−アゼチジンアルコールロジウムシクロオクタジエン錯体のトリフレート塩2.1mg(0.0025mmol)を仕込み、メタノール3mlを添加した。次いで、水素を1MPaの圧力で充填し、80℃で60時間反応させた。反応終了後、反応液を濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン42mg(0.15mmol)を得た。(Z)−N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミンに対する収率は30%であった。
次いで、攪拌機、冷却管、温度計および滴下ロートを備え付けた1L容の4つ口フラスコに、N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン42mg(0.15mmol)および2−プロパノール2mlを仕込み、30重量%水酸化ナトリウム水溶液0.1gを添加し、30℃で24時間反応させた。
反応終了後、反応液を濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン23.2mg(0.14mmol)を得た。N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミンに対する収率は、90%であった。N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミンの光学純度は、高速液体クロマトグラフィー分析した結果52%eeであった。実施例5
100ml容のオートクレーブにN−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミン1.34g(5.0mmol)、5重量%パラジウム炭素200mgを仕込み、メタノール30ml添加した。次いで、水素を0.3MPaの圧力で充填し、50℃にて3時間反応させた。反応終了後、触媒のパラジウム炭素をろ過し、濾液を濃縮してN−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロピルアミン1.32g(4.9mmol)を得た。N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミンに対する収率は98%であった。
引き続き、20ml容の二つ口フラスコに、アルゴン雰囲気下で、N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロピルアミン135mg(0.50mmol)、(S)−N−フェニル−2−アゼチジンカルボキサミド塩化ルテニウム(p−シメン)錯体2.3mg(0.0050mmol)および2−プロパノール2mlを仕込み、0.5Mtert−ブトキシカリウムの2−プロパノール溶液20μlを添加し、80℃にて2時間反応させた。反応終了後、反応液を濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製して、N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン119mg(0.44mmol)を得た。N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロピルアミンに対する収率は88%であった。
次いで、攪拌機、冷却管、温度計および滴下ロートを備え付けた1L容の4つ口フラスコに、N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン119mg(0.44mmol)および2−プロパノール5mlを仕込み、30重量%水酸化ナトリウム水溶液0.2gを添加し、30℃で24時間反応させた。
反応終了後、反応液を濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン70.2mg(0.41mmol)を得た。N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミンに対する収率は、93%であった。N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミンの光学純度は、高速液体クロマトグラフィー分析した結果48%eeであった。
【0021】
【発明の効果】
本発明によると、N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を工業的安価に、かつ容易に製造しうる製造方法および該化合物を製造する際の中間体として有用な(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を提供することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類の製造方法および中間体に関する。さらに詳しくは、反応性が高く、種々の医薬等の中間体として有用なN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類の製造方法およびその製造中間体である(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類は、そのラセミ体を光学活性な有機酸等の分割剤を用いて光学分割することにより得る方法が知られている。しかしながら、この方法は、光学分割法であるため、ラセミ体の半分しか利用できず収率の点で不利であり、また、分割剤のリサイクルも必要であるなど種々の問題がある。
一方、N,N−ジアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を不斉還元した(例えば、非特許文献1〜3参照)後、脱アルキル化剤を用いて脱アルキルする方法(例えば、特許文献1参照)が知られている。しかしながら、この方法は、脱アルキル化剤が基質に対して2倍モル以上必要であり、経済的に不利であるという問題がある。
さらに、(Z)−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を不斉還元する方法も考えられるが、この(Z)−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類は、安定な化合物であり、還元されにくいという問題がある。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−213838号公報
【非特許文献1】
Chem.Pharm.Bull. 1995,43,748
【非特許文献2】
Synlett 1997,11,1306
【非特許文献3】
J.Am.Chem.Soc.2000,122,6510
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を工業的安価に、かつ容易に製造しうる製造方法および該化合物を製造する際の中間体として有用な(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、下記一般式(1)
(式中、Arは置換基を有してもよいアリール基または置換基を有してもよいヘテロアリール基を、R1は置換基を有してもよい炭素数1〜5のアルキル基を、R2はアミノ保護基を示す。)
で表される(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を不斉触媒で不斉還元して下記一般式(2)
(式中、Ar、R1、R2、および*は、前記と同じ意味を表す。)
で表されるN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類となし、引き続き、脱保護することを特徴とする下記一般式(3)
(式中、ArおよびR1および*は、前記と同じ意味を表す。)
で表されるN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類の製造方法、または
一般式(1)で表される(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を還元して下記一般式(4)
(式中、Ar、R1およびR2は前記と同じ意味を表す。)
で表されるN−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロピルアミン類となし、引き続き、不斉触媒で不斉還元して一般式(2)で表されるN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類となし、次いで、脱保護することを特徴とする一般式(3)で表されるN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類の製造方法およびその製造中間体である(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の発明にかかるN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類の製造方法は、(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を不斉触媒で不斉還元してN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類となし、引き続き、脱保護することを特徴とする。以下各工程毎に具体的に説明する。
(工程1−1)この工程では、(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を不斉触媒で不斉還元してN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を製造する。
この工程に用いられる(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類は、下記一般式(1)で表される化合物である。
上記一般式(1)中、Arは置換基を有してもよいアリール基または置換基を有してもよいヘテロアリール基を、R1は置換基を有してもよい炭素数1〜5のアルキル基を、R2はアミノ保護基を示す。
上記アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、フェナントリル基等が挙げられる。
上記ヘテロアリール基としては、例えば、フリル基、チエニル基、ピロリル基、ピリジル基、ベンゾフリル基、インデニル基等が挙げられる。
上記炭素数1〜5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基等が挙げられる
上記置換基としては、例えば、水酸基、メチル基、エチル基、プロピル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、ニトロ基、アミノ基、メチルスルホニルアミノ基、ベンゾイルオキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
上記アミノ保護基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル基、n−プロピルオキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、n−ブチルオキシカルボニル基、イソブチルオキシカルボニル基、tert−ブチルオキシカルボニル基等のアルキルオキシカルボニル基;ベンジルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基;フェニルオキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基またはベンジル基等が挙げられる。
【0007】
(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類の具体例としては、N−メチル−N−(2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル)−3−オキソ−3−フェニルプロペニルアミン、N−メチル−N−フェニルオキシカルボニル−3−オキソ−3−フェニルプロペニルアミン、N−エチル−N−メトキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−トルイル)プロペニルアミン、N−エチル−N−エトキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)プロペニルアミン、N−メチル−N−メトキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−メトキシフェニル)プロペニルアミン、N−(n−プロピル)−N−エトキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−ニトロフェニル)プロペニルアミン、N−(tert−ブチル)−N−エトキシカルボニル−3−オキソ−3−(3−メチルスルホニルアミノフェニル)プロペニルアミン、N−メチル−N−エトキシカルボニル−N−メトキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−ベンゾイルオキシフェニル)プロペニルアミン、N−エチル−N−イソブチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−クロロフェニル)プロペニルアミン、N−メチル−N−ベンジルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(4,6−ジメトキシ−9−フェナントリル)プロペニルアミン、N−(n−ペンチル)−N−エチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−[1,3−ジクロロ−6−(トリフルオロメチル)−9−フェナントリル]プロペニルアミン、N−メチル−N−イソプロピルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−クロロ−5−チエニル)プロピルアミン、N−エチル−N−イソブチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミン、N−メチル−N−イソブチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミン、N−メチル−N−ベンジルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミン、N−メチル−N−メチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(3−チエニル)プロペニルアミン、N−メチル−N−(n−プロピルオキシカルボニル)−3−オキソ−3−(4−メチル−2−チエニル)プロペニルアミン、N−メチル−N−エチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−クロロ−6−ピリジル)プロペニルアミン、N−メチル−N−エチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−ピリジル)プロペニルアミン、N−エチル−N−エチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−ベンゾフリル)プロペニルアミン等が挙げられる。
【0008】
本発明で用いられる不斉触媒としては、特に限定されないが、例えば、アゼチジンアミド配位遷移金属錯体、アゼチジンアルコールホスフィン配位遷移金属錯体等が挙げられる。
上記アゼチジンアミド配位遷移金属錯体は、下記一般式(5)で表される化合物である。
上記一般式(5)中、R3およびR4は水素原子、置換基を有してもよい炭素数1〜5のアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基または置換基を有してもよいアリール基を示す。Yは、水素原子または保護基を示す。Mは、遷移金属原子を示す。X−は、対イオンを示す。mは、0〜4の整数を示す。nは、0または1を示す。L1およびL2は、それぞれ独立に、または一体となって配位子を示す。*は、不斉炭素原子を示す。
上記炭素数1〜5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基等の炭素数1〜5のアルキル基が挙げられる。
上記アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、2−フェニルエチル基、2−ナフチルエチル基、ジフェニルメチル基等が挙げられる。
上記アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、チエニル基、ビフェニル基、フェナントリル基等が挙げられる。
上記置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、tert−ブトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基等のアリールオキシ基;メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基等のアルキル基;n−メチルチオ基、n−プロピルチオ基、tert−ブチルチオ基等のアルキルチオ基;フェニルチオ基等のアリールチオ基;ニトロ基、スルホン基等が挙げられる。
保護基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル基、n−プロピルオキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、n−ブチルオキシカルボニル基、イソブチルオキシカルボニル基、tert−ブチルオキシカルボニル基等のアルキルオキシカルボニル基;ベンジルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基;フェニルオキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基;ベンジル基等が挙げられる。
遷移金属原子としては、例えば、ルテニウム、ロジウム、イリジウム等が挙げられる。
対イオンとしては、例えば、フッ素イオン、塩素イオン、ヨウ素イオン、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、テトラフルオロ硼酸イオン、トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン等が挙げられる。
L1およびL2としては、遷移金属に配位するものであればよく、例えば、ベンゼン、p−シメン、メシチレン、ヘキサメチルベンゼン、ナフタレン、アントラセン等の芳香族化合物;エチレン、ブタジエン、シクロヘキセン、1,5−シクロオクタジエン、シクロオクタトリエン、ペンタメチルシクロペンタジエニル等のオレフィン化合物;ジメチルエチレンジアミン、ジフェニルエチレンジアミン等のアミン化合物;一酸化炭素、一酸化窒素、塩素、臭素等が挙げられる。これらは、L1、L2に、それぞれ独立に配位してもよいし、一体となって配位してもよい。これらの中でも、L1、L2が一体となった、ベンゼン、p−シメンまたはシクロオクタジエンが好適に用いられる。
【0009】
アゼチジンアミド配位遷移金属錯体の具体例としては、(S)−N−フェニル−2−アゼチジンカルボキサミド塩化ルテニウム(p−シメン)錯体、(S)−N−ナフチル−2−アゼチジンカルボキサミド塩化ルテニウム(p−シメン)錯体、(S)−N−(2−フルオロフェニル)−2−アゼチジンカルボキサミド塩化ルテニウム(ベンゼン)錯体、(S)−N−(4−シアノベンジル)−2−アゼチジンカルボキサミド塩化ルテニウム(p−シメン)錯体、(S)−N−ベンジル−2−(N−メトキシカルボニルアゼチジンカルボキサミド)塩化ルテニウム(p−シメン)錯体などが挙げられる。
【0010】
一方、アゼチジンアルコールホスフィン配位遷移金属錯体は、下記一般式(6)で表される化合物である。
上記一般式(6)中、R3、R4、M、X−、m、n、L1およびL2は上記一般式(5)と同様である。R5〜R8は置換基を有してもよいアリール基を示す。*は、不斉炭素原子を示す。
上記アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、チエニル基、ビフェニル基、フェナントリル基等が挙げられる。
上記置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、tert−ブトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基等のアリールオキシ基;メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基等のアルキル基;n−メチルチオ基、n−プロピルチオ基、tert−ブチルチオ基等のアルキルチオ基;フェニルチオ基等のアリールチオ基;ニトロ基、スルホン基等が挙げられる。
【0011】
アゼチジンアルコールホスフィン配位遷移金属錯体の具体例としては、(S)−N,O−ビス(ジフェニルホスフィノ)−α、α−ジメチル−2−アゼチジンアルコール(ロジウム)−1,5−シクロオクタジエン錯体トリフレート塩、(S)−N,O−ビス(ジフェニルホスフィノ)−α、α−ジエチル−2−アゼチジンアルコール(塩化ロジウム)ノルボナジエン錯体、(S)−N,O−ビス(ジフェニルホスフィノ)−α、α−ジメチル−2−アゼチジンアルコール(ヨウ化ロジウム)トリフェニルホスフィン錯体、(S)−N,O−ビス〔ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ〕−α、α−ジフェニル−2−アゼチジンアルコール(塩化イリジウム)−1,5−シクロオクタジエン錯体、(S)−N,O−ビス(ジフェニルホスフィノ)−α、α−ジフェニル−2−アゼチジンアルコール塩化ルテニウム錯体、(S)−N,O−ビス(ジフェニルホスフィノ)−α、α−ジフェニル−2−アゼチジンアルコール塩化ルテニウム(1S,2S)−N,N−ジフェニルエチレンジアミン錯体等が挙げられる。
不斉触媒の使用量は、(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類に対して0.0001〜0.1倍モル、好ましくは0.0005〜0.02倍モルであることが望ましい。
上記不斉触媒で不斉還元する際には、公知のプロトン供給源の存在下に不斉還元する方法が好ましい。プロトン供給源としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール類;ギ酸、酢酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸等のカルボン酸類;水素等が挙げられる。これらの中でも、水素、2−プロパノールまたはギ酸が好適に用いられる。以下にプロトン供給源として水素、2−プロパノールまたはギ酸を用いた場合について、それぞれ具体的に説明する。
プロトン供給源として水素を用いる不斉還元としては、例えば、(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類と不斉触媒を反応溶媒に溶解した後、水素を0.001〜150MPa、好ましくは0.1〜100MPaで反応系内に充填し反応させる方法が挙げられる。
反応溶媒としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール類;塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素;ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル類等が挙げられる。これらは、単独でまたは混合して用いてもよい。
反応温度は、−20〜150℃、好ましくは0〜100℃であることが望ましい。
また、プロトン供給源として2−プロパノールを用いる不斉還元としては、例えば、(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を、2−プロパノールおよび塩基の存在下、不斉触媒を用いて還元反応させる方法が挙げられる。
2−プロパノールの使用量は、(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類に対して、0.1〜100倍重量、好ましくは0.1〜50倍重量であることが望ましい。
塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の水酸化金属化合物;ナトリウムメトキシド、カリウムエトキシド、tert−ブトキシナトリウム、tert−ブトキシカリウム等の金属アルコキシド;水素化カリウム、水素化ナトリウム等の金属水素化化合物等が挙げられる。
塩基の使用量は、不斉触媒に対して0.1〜10倍モル、好ましくは0.5〜4倍モルであることが望ましい。
反応温度は、−20〜150℃、好ましくは0〜100℃である。
【0012】
さらに、プロトン供給源としてギ酸を用いる不斉還元としては、例えば、(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を、ギ酸およびトリエチルアミンの存在下、不斉触媒を用いて還元反応させる方法が挙げられる。
ギ酸の使用量は、(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類に対して、0.05〜100倍重量、好ましくは0.1〜50倍重量であることが望ましい。
トリエチルアミンの使用量は、ギ酸に対して、0.05〜10倍モル、好ましくは0.2〜5倍モルであることが望ましい。トリエチルアミンの使用量が0.2倍モル未満の場合や10倍モルを超える場合、反応が遅く完結しないおそれがある。
反応溶媒としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール;塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素;ジエチルエーテル類、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル類;モルホリン、ピペリジン等のアミン類;アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等が挙げられる。これらは、単独でまたは混合して用いてもよい。
反応温度は、−20〜150℃、好ましくは0〜100℃である。
不斉還元反応終了後、生成物であるN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を含む反応溶液を濃縮し、残った残渣にトルエン、ジエチルエーテル等の水不溶性反応溶媒と水を添加して、分液し、有機層を得る。得られた有機層を水洗し、濃縮することによりN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を単離することができる。また、得られたN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、蒸留等の方法より精製することもできる。
【0013】
かくして得られるN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類は、下記一般式(2)で表される化合物である。
上記一般式(2)中、Ar、R1およびR2は、前記一般式(1)と同様の基を示し、*は、不斉炭素原子を示す。
(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロペニルアミン類の具体例としては、N−メチル−N−(2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル)−3−ヒドロキシ−3−フェニルプロピルアミン、N−メチル−N−フェニルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−フェニルプロピルアミン、N−エチル−N−メトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(4−トルイル)プロピルアミン、N−エチル−N−エトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)プロピルアミン、N−メチル−N−メトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(4−メトキシフェニル)プロピルアミン、N−(n−プロピル)−N−エトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(4−ニトロフェニル)プロピルアミン、N−(tert−ブチル)−N−エトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(3−メチルスルホニルアミノフェニル)プロピルアミン、N−メチル−N−エトキシカルボニル−N−メトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(4−ベンゾイルオキシフェニル)プロピルアミン、N−エチル−N−イソブチルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(4−クロロフェニル)プロピルアミン、N−メチル−N−ベンジルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(4,6−ジメトキシ−9−フェナントリル)プロピルアミン、N−(n−ペンチル)−N−エチルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−[1,3−ジクロロ−6−(トリフルオロメチル)−9−フェナントリル]プロピルアミン、N−メチル−N−イソプロピルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(2−クロロ−5−チエニル)プロピルアミン、N−エチル−N−イソブチルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−N−イソブチルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−N−ベンジルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−N−メチルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(3−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−N−(n−プロピルオキシカルボニル)−3−ヒドロキシ−3−(4−メチル−2−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−N−エチルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(2−クロロ−6−ピリジル)プロピルアミン、N−メチル−N−エチルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(2−ピリジル)プロピルアミン、N−エチル−N−エチルオキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(2−ベンゾフリル)プロピルアミン等が挙げられる。
(工程1−2)この工程では、上記工程1−1で得られたN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を脱保護することにより目的物であるN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を製造する。
脱保護する際の脱保護剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、ナトリウムメトキシド、カリウムエトキシド等のアルカリ;塩酸、硫酸、酢酸等の酸等が挙げられる。これらの中でも、脱保護しやすいという観点から、アルカリ、とりわけ、水酸化ナトリウムが好適に用いられる。
上記脱保護剤の使用量は、N−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類に対して0.2〜20倍モル、好ましくは0.5〜5倍モルであることが望ましい。
反応溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル;水等が挙げられる。これらの中でも、アルコール類とりわけイソプロパノールが好適に用いられる。
上記反応溶媒の使用量は、N−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類に対して0.05〜100倍重量、好ましくは0.2〜50倍重量であることが望ましい。
反応温度は、0〜100℃、好ましくは15〜50℃であることが望ましい。
脱保護反応終了後、反応生成物であるN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を含む反応液に、反応溶媒として水不溶性反応溶媒を使用した場合は水を添加して、あるいは、反応溶媒として水可溶性反応溶媒を使用した場合は、トルエン等の水不溶性反応溶媒と水を添加した後、さらに、アルカリを加えて添加した水層を塩基性として分液し、有機層を得る。得られた有機層を濃縮することによりN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を単離することができる。また、得られたN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、蒸留等の方法より精製することもできる。
【0014】
かくして得られるN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類は、下記一般式(3)で表される化合物である。
上記一般式(3)中、ArおよびR1は、前記一般式(1)と同様の基を示し、*は、不斉炭素原子を示す。
N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類の具体例としては、例えば、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−フェニルプロピルアミン、N−エチル−3−ヒドロキシ−3−(4−トルイル)プロピルアミン、N−エチル−3−ヒドロキシ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)プロピルアミン、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(4−メトキシフェニル)プロピルアミン、N−(n−プロピル)−3−ヒドロキシ−3−(4−ニトロフェニル)プロピルアミン、N−(tert−ブチル)−3−ヒドロキシ−3−(3−メチルスルホニルアミノフェニル)プロピルアミン、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(4−ベンゾイルオキシフェニル)プロピルアミン、N−エチル−3−ヒドロキシ−3−(4−クロロフェニル)プロピルアミン、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(4,6−ジメトキシ−9−フェナントリル)プロピルアミン、N−(n−ペンチル)−3−ヒドロキシ−3−[1,3−ジクロロ−6−(トリフルオロメチル)−9−フェナントリル]プロピルアミン、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(2−クロロ−5−チエニル)プロピルアミン、N−エチル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(3−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(4−メチル−2−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(2−クロロ−6−ピリジル)プロピルアミン、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(2−ピリジル)プロピルアミン、N−エチル−3−ヒドロキシ−3−(2−ベンゾフリル)プロピルアミン等が挙げられる。
本発明の第2の発明にかかるN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類の製造方法は、(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を還元してN−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロピルアミン類となし、引き続き、不斉触媒で不斉還元してN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類となし、次いで、脱保護することを特徴とする。以下各工程毎に具体的に説明する。
【0015】
(工程2−1)この工程では、(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を還元してN−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロピルアミン類を製造する。
(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を還元する際の方法としては、例えば、水素雰囲気下で触媒を用いて還元する方法が挙げられる。具体的には(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類と触媒を反応溶媒に溶解した後、水素を0.001〜150MPa、好ましくは0.1〜100MPaで反応系内に充填し反応させる方法が挙げられる。
触媒としては、パラジウム炭素、酢酸パラジウム、白金炭素、ラネーニッケル等の金属触媒等が挙げられる。これらの中でも、扱い安さの点から、パラジウム炭素が好適に用いられる。
上記触媒の使用量は、(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類に対して0.0001〜0.1倍モル、好ましくは0.0005〜0.05倍モルであることが望ましい。
反応溶媒としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール類;塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素;ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル類等が挙げられる。これらは、単独でまたは混合して用いてもよい。これらの中でも、反応性の点から、メタノール、エタノールが好適に用いられる。
上記反応溶媒の使用量は、(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類に対して0.1〜100倍重量、好ましくは0.5〜50倍重量であることが望ましい。
反応温度は、0〜150℃、好ましくは20〜100℃程度であることが望ましい。反応温度が150℃を超える場合、不純物が生成したり、生成物がラセミ体のN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類となるおそれがある。
還元反応終了後、反応液から触媒を濾過により除去し、得られた反応液を濃縮することによりN−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロピルアミン類を単離することができる。また、得られたN−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロピルアミン類を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、蒸留等の方法により精製することもできる。
【0016】
かくして得られるN−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロピルアミン類は、下記一般式(4)で表される化合物である。
上記一般式(4)中、Ar、R1およびR2は、前記一般式(1)と同様の基を示す。
N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロピルアミン類の具体例としては、例えば、N−メチル−N−(2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル)−3−オキソ−3−フェニルプロピルアミン、N−メチル−N−フェニルオキシカルボニル−3−オキソ−3−フェニルプロピルアミン、N−エチル−N−メトキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−トルイル)プロピルアミン、N−エチル−N−エトキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)プロピルアミン、N−メチル−N−メトキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−メトキシフェニル)プロピルアミン、N−(n−プロピル)−N−エトキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−ニトロフェニル)プロピルアミン、N−(tert−ブチル)−N−エトキシカルボニル−3−オキソ−3−(3−メチルスルホニルアミノフェニル)プロピルアミン、N−メチル−N−エトキシカルボニル−N−メトキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−ベンゾイルオキシフェニル)プロピルアミン、N−エチル−N−イソブチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−クロロフェニル)プロピルアミン、N−メチル−N−ベンジルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(4,6−ジメトキシ−9−フェナントリル)プロピルアミン、N−(n−ペンチル)−N−エチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−[1,3−ジクロロ−6−(トリフルオロメチル)−9−フェナントリル]プロピルアミン、N−メチル−N−イソプロピルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−クロロ−5−チエニル)プロピルアミン、N−エチル−N−イソブチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−N−イソブチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−N−ベンジルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−N−メチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(3−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−N−(n−プロピルオキシカルボニル)−3−オキソ−3−(4−メチル−2−チエニル)プロピルアミン、N−メチル−N−エチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−クロロ−6−ピリジル)プロピルアミン、N−メチル−N−エチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−ピリジル)プロピルアミン、N−エチル−N−エチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−ベンゾフリル)プロピルアミン等が挙げられる。
【0017】
(工程2−2)この工程では、上記工程2−1で得られたN−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロピルアミン類となし、引き続き、不斉触媒で不斉還元してN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を製造する。なお、不斉触媒で不斉還元する方法は、上記工程1−1と同様の方法であるので、記載を省略する。
【0018】
(工程2−3)この工程では、上記工程2−2で得られたN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を脱保護することにより目的物であるN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を製造する。なお、脱保護する方法は、上記工程1−2と同様の方法が適用できる。
本発明の第1の発明および第2の発明で用いられる上記一般式(1)で表される(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類は、新規化合物である。
本発明の(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類は、(Z)−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類とアミノ基の保護化合物とを反応させることにより製造することができる。
【0019】
(Z)−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類は、下記一般式(7)で表される化合物である。
上記一般式(7)中、ArおよびR1は、上記一般式(1)と同様の基を示す。
(Z)−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類の具体例としては、例えば、N−メチル−3−オキソ−3−フェニルプロペニルアミン、N−エチル−3−オキソ−3−(4−トルイル)プロペニルアミン、N−エチル−3−オキソ−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)プロペニルアミン、N−メチル−3−オキソ−3−(4−メトキシフェニル)プロペニルアミン、N−(n−プロピル)−3−オキソ−3−(4−ニトロフェニル)プロペニルアミン、N−(tert−ブチル)−3−オキソ−3−(3−メチルスルホニルアミノフェニル)プロペニルアミン、N−メチル−N−メトキシカルボニル−3−オキソ−3−(4−ベンゾイルオキシフェニル)プロペニルアミン、N−エチル−3−オキソ−3−(4−クロロフェニル)プロペニルアミン、N−メチル−3−オキソ−3−(4,6−ジメトキシ−9−フェナントリル)プロペニルアミン、N−(n−ペンチル)−3−オキソ−3−[1,3−ジクロロ−6−(トリフルオロメチル)−9−フェナントリル]プロペニルアミン、N−メチル−3−オキソ−3−(2−クロロ−5−チエニル)プロペニルアミン、N−エチル−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミン、N−メチル−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミン、N−メチル−3−オキソ−3−(3−チエニル)プロペニルアミン、N−メチル−3−オキソ−3−(4−メチル−2−チエニル)プロペニルアミン、N−メチル−3−オキソ−3−(2−クロロ−6−ピリジル)プロペニルアミン、N−メチル−3−オキソ−3−(2−ピリジル)プロペニルアミン、N−エチル−3−オキソ−3−(2−ベンゾフリル)プロペニルアミン等が挙げられる。これらの中でも、N−メチル−N−イソブチルオキシカルボニル−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミンが好適に用いられる。
本発明に用いられるアミノ基の保護化合物は、下記一般式(8)または(9)で表される化合物である。
一般式(8)
一般式(9)
上記一般式(8)および(9)中、R2は上記一般式(1)と同様の基を示す。Wは、ハロゲン原子を示す。
上記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
上記アミノ基の保護化合物の具体例としては、クロロ炭酸メチル、クロロ炭酸エチル、クロロ炭酸2,2,2−トリクロロエチル、クロロ炭酸n−プロピル、クロロ炭酸イソプロピル、クロロ炭酸n−ブチル、クロロ炭酸イソブチル、クロロ炭酸tert−ブチル、クロロ炭酸ベンジル、クロロ炭酸フェニル、ジ炭酸ジtert−ブチル等が挙げられる。これらの中でも、クロロ炭酸イソブチル、クロロ炭酸ベンジルが好適に用いられる。
上記アミノ基の保護化合物の使用量は、(Z)−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類に対して0.5〜10倍モル、好ましくは、0.8〜3倍モルであることが望ましい
反応溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;水等が挙げられる。
上記反応溶媒の使用量は、(Z)−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類に対して、0.05〜100倍重量、好ましくは0.2〜20倍重量であることが望ましい。
反応温度は、−20〜150℃、好ましくは−10〜100℃であることが望ましい。
反応終了後、反応液を濃縮した後、トルエン等の水不溶性有機溶媒および水を添加して分液し、有機層を得る。得られた有機層から水不溶性有機溶媒を留去し、2−プロパノール等のアルコール類で洗浄することにより(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を単離することができる。また、得られた(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、蒸留等の方法により精製することもできる。
【0020】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1
攪拌機、冷却管、温度計および滴下ロートを備え付けた1L容の4つ口フラスコに、(Z)−N−メチル−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミン16.7g(0.10mol)、tert−ブチルメチルエーテル200ml、ジメチルアミノピリジン1.2g(0.010mol)およびトリエチルアミン12.1g(0.12mol)を仕込み、50℃に昇温した。次いで、クロロ炭酸イソブチル16.4g(0.12mol)を4時間を要して滴下した。滴下終了後、同温度で24時間反応させた。
反応終了後、室温まで冷却し、水100mlを加え分液し、有機層を得た。得られた有機層を留去し、(Z)−N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミンの粗結晶を得た。得られた粗結晶を2−プロパノールで再結晶することにより、白色結晶の(Z)−N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミン22.0g(0.082mol)を得た。(Z)−N−メチル−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミンに対する収率は82.0%であった。
得られた(Z)−N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミンは、下記の物性を有することから同定することができた。
1H−NMRスペクトル(CDCl3、TMS基準)δ(ppm):0.98−1.00(d、6H)、1.98−2.11(m、1H)、3.32(s、3H)、4.03−4.05(d、2H)、6.17−6.21(d、1H)、7.12−7.15(dd、1H)、7.60−7.62(dd、1H)、7.62−7.74(dd、1H)、8.48−8.52(d、1H)
1 3C−NMRスペクトル(CDCl3、TMS基準)δ(ppm):18.56、27.36、31.25、73.15、102.34、127.53、130.18、132.32、143.01、145.41、153.30、181.29
実施例2
20ml容の二つ口フラスコに、アルゴン雰囲気下で、(Z)−N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミン133.8mg(0.50mmol)、(S)−N−フェニル−2−アゼチジンカルボキサミド塩化ルテニウム(p−シメン)錯体2.3mg(0.0050mmol)および2−プロパノール2mlを仕込み、0.5Mtert−ブトキシカリウムの2−プロパノール溶液20μlを添加し、80℃にて4時間反応させた。反応終了後、反応液を濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン114.8mg(0.42mmol)を得た。(Z)−N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミンに対する収率は、84%であった。
次いで、攪拌機、冷却管、温度計および滴下ロートを備え付けた1L容の4つ口フラスコに、N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン114.8mg(0.42mmol)および2−プロパノール5mlを仕込み、30重量%水酸化ナトリウム水溶液0.2gを添加し、30℃で24時間反応させた。
反応終了後、反応液を濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン66.7mg(0.39mmol)を得た。N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミンに対する収率は、92%であった。得られたN−メチル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミンの光学純度は、高速液体クロマトグラフィー分析した結果50%eeであった。
実施例3
20ml容の二つ口フラスコに、アルゴン雰囲気下で、(Z)−N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミン133.8mg(0.50mmol)、(S)−N−フェニル−2−アゼチジンカルボキサミド塩化ルテニウム(p−シメン)錯体2.3mg(0.0050mmol)、ギ酸1.0g(21.7mmol)およびトリエチルアミン2.0g(19.8mmol)を仕込み、50℃で48時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、ジエチルエーテル20mlと水20mlを加え、分液し、有機層を得た。得られた有機層に水10mlを添加して洗浄し、有機層を濃縮して油状物を得た。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン58.1mg(0.21mmol)を得た。(Z)−N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミンに対する収率は、42%であった。
次いで、攪拌機、冷却管、温度計および滴下ロートを備え付けた1L容の4つ口フラスコに、N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン58.1mg(0.21mmol)および2−プロパノール3mlを仕込み、30重量%水酸化ナトリウム水溶液0.1gを添加し、30℃で24時間反応させた。
反応終了後、反応液を濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン31.5mg(0.18mmol)を得た。N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミンに対する収率は、85%であった。得られたN−メチル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミンの光学純度は、高速液体クロマトグラフィー分析した結果60%eeであった。
実施例4
50ml容のオートクレーブに、アルゴン雰囲気下で、(Z)−N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミン133.7mg(0.50mmol)および(S)−N,O−ビス(ジフェニルホスフィノ)−α、α−ジメチル−2−アゼチジンアルコールロジウムシクロオクタジエン錯体のトリフレート塩2.1mg(0.0025mmol)を仕込み、メタノール3mlを添加した。次いで、水素を1MPaの圧力で充填し、80℃で60時間反応させた。反応終了後、反応液を濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン42mg(0.15mmol)を得た。(Z)−N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミンに対する収率は30%であった。
次いで、攪拌機、冷却管、温度計および滴下ロートを備え付けた1L容の4つ口フラスコに、N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン42mg(0.15mmol)および2−プロパノール2mlを仕込み、30重量%水酸化ナトリウム水溶液0.1gを添加し、30℃で24時間反応させた。
反応終了後、反応液を濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン23.2mg(0.14mmol)を得た。N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミンに対する収率は、90%であった。N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミンの光学純度は、高速液体クロマトグラフィー分析した結果52%eeであった。実施例5
100ml容のオートクレーブにN−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミン1.34g(5.0mmol)、5重量%パラジウム炭素200mgを仕込み、メタノール30ml添加した。次いで、水素を0.3MPaの圧力で充填し、50℃にて3時間反応させた。反応終了後、触媒のパラジウム炭素をろ過し、濾液を濃縮してN−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロピルアミン1.32g(4.9mmol)を得た。N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロペニルアミンに対する収率は98%であった。
引き続き、20ml容の二つ口フラスコに、アルゴン雰囲気下で、N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロピルアミン135mg(0.50mmol)、(S)−N−フェニル−2−アゼチジンカルボキサミド塩化ルテニウム(p−シメン)錯体2.3mg(0.0050mmol)および2−プロパノール2mlを仕込み、0.5Mtert−ブトキシカリウムの2−プロパノール溶液20μlを添加し、80℃にて2時間反応させた。反応終了後、反応液を濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製して、N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン119mg(0.44mmol)を得た。N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−オキソ−3−(2−チエニル)プロピルアミンに対する収率は88%であった。
次いで、攪拌機、冷却管、温度計および滴下ロートを備え付けた1L容の4つ口フラスコに、N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン119mg(0.44mmol)および2−プロパノール5mlを仕込み、30重量%水酸化ナトリウム水溶液0.2gを添加し、30℃で24時間反応させた。
反応終了後、反応液を濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミン70.2mg(0.41mmol)を得た。N−メチル−N−イソブチルオキシ−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミンに対する収率は、93%であった。N−メチル−3−ヒドロキシ−3−(2−チエニル)プロピルアミンの光学純度は、高速液体クロマトグラフィー分析した結果48%eeであった。
【0021】
【発明の効果】
本発明によると、N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類を工業的安価に、かつ容易に製造しうる製造方法および該化合物を製造する際の中間体として有用な(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を提供することができる。
Claims (3)
- 下記一般式(1)
(式中、Arは置換基を有してもよいアリール基または置換基を有してもよいヘテロアリール基を、R1は置換基を有してもよい炭素数1〜5のアルキル基を、R2はアミノ保護基を示す。)
で表される(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類を不斉触媒で不斉還元して下記一般式(2)
(式中、Ar、R1およびR2は、前記と同じ意味を表し、*は、不斉炭素原子を示す。)
で表されるN−保護−N−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類となし、引き続き、脱保護することを特徴とする下記一般式(3)
(式中、Ar、R1および*は前記と同じ意味を表す。)
で表されるN−モノアルキル−3−ヒドロキシ−3−アリールプロピルアミン類の製造方法。 - 一般式(1)で表される(Z)−N−保護−N−モノアルキル−3−オキソ−3−アリールプロペニルアミン類。
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