JP2004345764A - エレベータ点検装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エレベータ自動点検運転で確実にエレベータ点検作業を行えるとともに、その際に一般利用者の利便性も確保できるエレベータ点検装置の提供。
【解決手段】エレベータ制御盤3に接続される監視部9と、エレベータ制御盤3および監視部9の少なくとも一方に接続される保守部10と、かご内運転盤4または保守部10から出力される点検運転指令に応じてエレベータ1の点検運転を開始する運転制御手段とを備え、点検運転中に、乗り場釦7a,7bからかご呼び指令が出力された場合、エレベータ1の点検運転を中断して平常運転を行い、この平常運転の終了後にエレベータ1の点検運転を自動的に再開する。
【選択図】 図1
【解決手段】エレベータ制御盤3に接続される監視部9と、エレベータ制御盤3および監視部9の少なくとも一方に接続される保守部10と、かご内運転盤4または保守部10から出力される点検運転指令に応じてエレベータ1の点検運転を開始する運転制御手段とを備え、点検運転中に、乗り場釦7a,7bからかご呼び指令が出力された場合、エレベータ1の点検運転を中断して平常運転を行い、この平常運転の終了後にエレベータ1の点検運転を自動的に再開する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベータの点検を行うエレベータ点検装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エレベータ点検を行う際に、あらかじめ各階の乗り場近傍に点検札を掲示してエレベータが点検中は使用できない旨を示すことにより、一般利用者が点検作業を妨害することを防ぎ、この状態で専門技術者が各階のかご停止位置やドアの開閉状態などの点検を測定器や五感などにてエレベータ点検を行うようになっていた。しかしながら、上記のような従来技術では、専門技術者が点検作業のみならず各階のエレベータドアの清掃作業やかご内の清掃作業も行っていたために、エレベータ点検作業や清掃作業時にかなりの時間がかかり、その間に一般利用者がエレベータを使用できなくなるので多大な不便をかける結果となっていた。
【0003】
また、上述したようにエレベータの点検中に一般利用者が使用できないため、エレベータ保守会社に対して苦情クレームが発生したり、ビル内で緊急処置を要する患者が発生した場合などの緊急時の対応がいち早くできないなどという問題があり、特に、高階床ビルにエレベータが設置されている場合に上記のような問題が顕著であった。
【0004】
そこで、このような従来技術における問題を解決する一手段として、エレベータの自動点検運転を行うことにより、エレベータの不稼働時間を低減してエレベータ利用者の利便性を向上させ、さらに、上記の自動点検運転を中断できるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000‐355471号公報
(段落番号0024〜0026、0045、図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の従来技術にあって、特許文献1で提案されているものでは、エレベータの自動点検運転から平常運転へ復帰させる際に、必ず専門技術者の判断が必要であり、一般利用者が自動点検運転中にいつでもエレベータ利用を行えるものではないため、一般利用者の利便性を考慮したものとは言えなかった。
【0007】
本発明は、上記のような従来技術における実状を鑑みてなされたもので、その目的は、エレベータの自動点検運転により確実にエレベータ点検作業を行えるとともに、その際に一般利用者の利便性も確保することのできるエレベータ点検装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、エレベータ制御盤に接続され、電話回線を介して監視センタに接続される監視部と、これらのエレベータ制御盤および監視部の少なくとも一方に接続され、エレベータの保守を行う保守部とを有するエレベータ点検装置において、乗かご内に設置されるかご内運転盤または前記保守部から出力される点検運転指令に応じて、エレベータ点検運転を開始する運転制御手段を備え、前記エレベータ点検運転中に、乗り場に設けられる乗り場釦からかご呼び指令が出力された場合、前記エレベータ点検運転を中断して平常運転を行い、この平常運転の終了後に前記エレベータ点検運転を再開する構成にした。
【0009】
このように構成した本発明では、乗かご内に設置されるかご内運転盤または保守部から出力される点検運転指令に応じて、運転制御手段によりエレベータの点検運転を自動的に開始した後、このエレベータ点検運転中に一般利用者が乗り場で乗り場釦を操作した場合、この乗り場釦から出力されるかご呼び指令に応じてエレベータ点検運転を中断して平常運転を行い、その後、エレベータ点検運転を自動的に再開する。これによって、エレベータの自動点検運転により確実にエレベータ点検作業を行えるとともに、その際に一般利用者の利便性も確保することもできる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のエレベータ点検装置の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0011】
図1は本発明の一実施形態に係わるエレベータ点検装置を示すブロック図、図2は図1のエレベータ点検装置の処理手順を示すフローチャートである。
【0012】
図1に示すエレベータ1は、図示しない昇降路内を昇降する乗かご2と、この乗かご2などの制御を行うエレベータ制御盤3とを有している。乗かご2内にかご内運転盤4が設置され、下方の乗り場5aに、乗かご2の停止位置を表示する乗り場表示部6aと、乗かご2を呼び寄せる呼び指令を出力する乗り場釦7aとが設置され、上方の乗り場5bにも、乗かご2の停止位置を表示する乗り場表示部6bと、乗かご2を呼び寄せる呼び指令を出力する乗り場釦7bとが設置されており、これらのかご内運転盤4、乗り場表示部6a、6b、および乗り場釦7a、7bがそれぞれエレベータ制御盤3と接続されている。
【0013】
このエレベータ制御盤3は、エレベータ1の平常運転時にかご内運転盤4および乗り場釦7a、7bからの出力信号を検出して、図示していないモータやロープを制御して乗かご2を昇降させるとともに、乗り場表示部6a、6bに乗かご2の位置を表示しながらエレベータ1の運行制御を行っている。
【0014】
そして、本実施形態のエレベータ点検装置8は、エレベータ制御盤3に接続され、エレベータ1を監視する監視部9と、これらのエレベータ制御盤3および監視部9に接続され、エレベータ1の保守を行う保守部10と、乗かご2内に設置され、監視部9に接続される音声部11とを備えている。
【0015】
また、エレベータ制御盤3には、監視部9の機能を制御するソフトウェアが組み込まれるとともに、かご内運転盤4または保守部10から出力される点検運転指令に応じて、エレベータ点検運転を開始する図示しない運転制御手段が設けられている。この運転制御手段の制御により、エレベータ点検運転中に、乗り場釦7a,7bからかご呼び指令が出力された場合、エレベータ点検運転を中断して平常運転を行い、この平常運転の終了後にエレベータ点検運転を自動的に再開するようになっている。
【0016】
監視部9には、電話回線12を介して監視センタ13が接続されており、エレベータ1の異常が発生した場合、監視部9は電話回線12を介して監視センタ13に通報する。さらに、監視部9にてエレベータ点検運転の結果からエレベータ1の状態を解析し、この解析結果を電話回線12を介して監視センタ13に通報するようになっている。
【0017】
また、近年のエレベータはマイコン化されているため、専門技術者14は保守部10をエレベータ制御盤3および監視部9の少なくとも一方に接続してエレベータ1の異常状態を確認するようになっている。さらに、あらかじめ点検運転開始時に、専門技術者14の技術レベルが、高レベル、中レベルおよび低レベルのいずれであるかを監視部9に記億させておき、監視部9が結果解析を行った結果、判明した不具合が前記の記憶された技術レベル以上でありこの専門技術者14では対応できないと判明した場合、監視センタ13に通報して中レベルまたは高レベルの専門技術者14の派遣を要請する。
【0018】
この実施形態にあっては、図2に示す処理手順にしたがってエレベータ1の点検を行うようになっている。すなわち、まずエレベータ点検運転の指令がない場合に平常運転を行い、手順S1として専門技術者14が保守部10を監視部9に接続して保守部10より点検運転指令を指示すると、監視部9は点検運転スタートであることをチェックし、手順S2としてエレベータ制御盤3から表示指令を出力して乗り場表示部6a、6bでエレベータ点検運転中であることを表示するとともに、乗かご2内の音声部11によりエレベータ点検運転中である旨の案内を放送する。次いで、手順S3としてエレベータ制御盤3によりエレベータ点検運転をスタートして各乗り場5a,5bの階床レベルや、図示しないドアの開閉状況などを点検し、手順S4としてエレベータ点検運転が終了したかを確認する。
【0019】
その結果、エレベータ点検運転が終了したとき、手順S1に戻り平常運転に復帰する。一方、エレベータ点検運転が終了していない場合、手順S5として乗り場釦7a、7bの操作をチェックし、このときに例えば乗り場釦7aが操作されると、手順S6として乗り場釦7aの操作入力情報がエレベータ制御盤3に入力されるとともに、乗り場表示部6a、6bでの表示をエレベータ点検運転中である旨から平常運転である旨へ復帰し、乗かご2内の音声部11により「点検を中断します。一般利用を行ってください(平常運転で利用可能です)。」などの案内を放送する。次いで、手順S7としてエレベータ点検運転を中断し、手順S8として平常運転を行い、次に、手順S9として平常運転が終了したかをチェックし、この平常運転の終了後に、手順S2に戻り乗り場表示部6a、6bでエレベータ点検運転中であることを表示し、手順S3でエレベータ点検運転を再開するようになっている。
【0020】
このようにしてエレベータ点検運転を終了したならば、監視部9はエレベータ制御盤3より点検運転結果を読み出して正常・異常を解析し、専門技術者14が監視部9に保守部10を接続して上記の点検運転の解析結果を読み出し点検運転結果の確認を行う。このとき、エレベータ1に異常が発生し、監視部9で解析した結果が異常である場合には、監視部9より電話回線4を介して監視センタに通報するとともに、専門技術者14は適切な処置を行うようになっている。
【0021】
このように構成した本実施形態では、エレベータ1の自動点検運転により確実にエレベータ1の点検作業を行えるとともに、その際に乗り場釦7a、7bを操作することによりエレベータ点検運転を中断して平常運転を行えるので、一般利用者の利便性も確保することができる。
【0022】
また、本実施形態では、エレベータ点検運転中に点検運転中である旨を乗り場表示部6a、6bで表示するように説明したが、この表示例として文章にてなどと表示することによりエレベータ点検運転中であっても平常運転に復帰し、一般利用者が利用できる旨を知らせることにより、さらに一般利用者の利便性を高めることができる。
【0023】
また、本実施形態では、乗かご2内の音声部11により音声にてエレベータ点検運転中である旨の案内を放送し、エレベータ点検運転が中断した場合にもその旨の案内を放送するので、この点からも一般利用者の利便性を高めることができる。
【0024】
また、本実施形態では、専門技術者14は技能・経験によりエレベータ1の異常に対して適切な処置が可能とは限らないが、専門技術者14の技能レベルにより点検運転結果の対応を分けることができ、監視部9が結果解析を行った結果、判明したエレベータ1の不具合が、専門技術者14の技術レベルでは対応できないと判明した場合、監視センタ13に通報して中レベルまたは高レベルの専門技術者の派遣を要請するので、エレベータ1の種々の不具合に支障なく対応できる。
【0025】
なお、上記実施形態にあっては、保守部10の出力指令によりエレベータ点検運転を開始する場合を例示したが、この代わりに、かご内運転盤4のいくつかの釦の組み合わせにより開始操作を行うこともでき、この場合には専門技術者14にとって作業効率がよい。
【0026】
さらに、上記実施形態では、乗り場表示部6a,6bにより、エレベータ点検運転中であることを表示するとともに、エレベータ点検運転が中断されたとき、平常運転である旨と、エレベータ1が平常運転へ復帰可能である旨とを合せて表示部が構成されている。
【0027】
さらに、上記実施形態では、乗かご2内に音声部11を設けたが、乗かご2内の代わりに、乗り場5a,5bに音声部を設けることもでき、これらの乗かご2および乗り場5a,5bの両方にそれぞれ音声部を設けることもできる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、エレベータの自動点検運転により確実にエレベータ点検作業を行えるとともに、その際に乗り場釦を操作することによりエレベータ点検運転を中断して平常運転を行えるので、一般利用者の利便性も確保することができる。したがって、ビル内で緊急処置を要する患者が発生した場合などの緊急事態にいち早く対応できるという効果があり、また、点検札の掲示を行わなくともエレベータ点検を行えるとともに、この点検運転中に乗り場ドアの清掃等を行えるので、エレベータ点検作業・清掃作業時間を短縮できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わるエレベータ点検装置を示すブロック図である。
【図2】図1のエレベータ点検装置の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 エレベータ
2 乗かご
3 エレベータ制御盤
4 かご内運転盤
5a,5b 乗り場
6a,6b 乗り場表示部(表示部)
7a、7b 乗り場釦
8 エレベータ点検装置
9 監視部
10 保守部
11 音声部
12 電話回線
13 監視センタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベータの点検を行うエレベータ点検装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エレベータ点検を行う際に、あらかじめ各階の乗り場近傍に点検札を掲示してエレベータが点検中は使用できない旨を示すことにより、一般利用者が点検作業を妨害することを防ぎ、この状態で専門技術者が各階のかご停止位置やドアの開閉状態などの点検を測定器や五感などにてエレベータ点検を行うようになっていた。しかしながら、上記のような従来技術では、専門技術者が点検作業のみならず各階のエレベータドアの清掃作業やかご内の清掃作業も行っていたために、エレベータ点検作業や清掃作業時にかなりの時間がかかり、その間に一般利用者がエレベータを使用できなくなるので多大な不便をかける結果となっていた。
【0003】
また、上述したようにエレベータの点検中に一般利用者が使用できないため、エレベータ保守会社に対して苦情クレームが発生したり、ビル内で緊急処置を要する患者が発生した場合などの緊急時の対応がいち早くできないなどという問題があり、特に、高階床ビルにエレベータが設置されている場合に上記のような問題が顕著であった。
【0004】
そこで、このような従来技術における問題を解決する一手段として、エレベータの自動点検運転を行うことにより、エレベータの不稼働時間を低減してエレベータ利用者の利便性を向上させ、さらに、上記の自動点検運転を中断できるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000‐355471号公報
(段落番号0024〜0026、0045、図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の従来技術にあって、特許文献1で提案されているものでは、エレベータの自動点検運転から平常運転へ復帰させる際に、必ず専門技術者の判断が必要であり、一般利用者が自動点検運転中にいつでもエレベータ利用を行えるものではないため、一般利用者の利便性を考慮したものとは言えなかった。
【0007】
本発明は、上記のような従来技術における実状を鑑みてなされたもので、その目的は、エレベータの自動点検運転により確実にエレベータ点検作業を行えるとともに、その際に一般利用者の利便性も確保することのできるエレベータ点検装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、エレベータ制御盤に接続され、電話回線を介して監視センタに接続される監視部と、これらのエレベータ制御盤および監視部の少なくとも一方に接続され、エレベータの保守を行う保守部とを有するエレベータ点検装置において、乗かご内に設置されるかご内運転盤または前記保守部から出力される点検運転指令に応じて、エレベータ点検運転を開始する運転制御手段を備え、前記エレベータ点検運転中に、乗り場に設けられる乗り場釦からかご呼び指令が出力された場合、前記エレベータ点検運転を中断して平常運転を行い、この平常運転の終了後に前記エレベータ点検運転を再開する構成にした。
【0009】
このように構成した本発明では、乗かご内に設置されるかご内運転盤または保守部から出力される点検運転指令に応じて、運転制御手段によりエレベータの点検運転を自動的に開始した後、このエレベータ点検運転中に一般利用者が乗り場で乗り場釦を操作した場合、この乗り場釦から出力されるかご呼び指令に応じてエレベータ点検運転を中断して平常運転を行い、その後、エレベータ点検運転を自動的に再開する。これによって、エレベータの自動点検運転により確実にエレベータ点検作業を行えるとともに、その際に一般利用者の利便性も確保することもできる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のエレベータ点検装置の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0011】
図1は本発明の一実施形態に係わるエレベータ点検装置を示すブロック図、図2は図1のエレベータ点検装置の処理手順を示すフローチャートである。
【0012】
図1に示すエレベータ1は、図示しない昇降路内を昇降する乗かご2と、この乗かご2などの制御を行うエレベータ制御盤3とを有している。乗かご2内にかご内運転盤4が設置され、下方の乗り場5aに、乗かご2の停止位置を表示する乗り場表示部6aと、乗かご2を呼び寄せる呼び指令を出力する乗り場釦7aとが設置され、上方の乗り場5bにも、乗かご2の停止位置を表示する乗り場表示部6bと、乗かご2を呼び寄せる呼び指令を出力する乗り場釦7bとが設置されており、これらのかご内運転盤4、乗り場表示部6a、6b、および乗り場釦7a、7bがそれぞれエレベータ制御盤3と接続されている。
【0013】
このエレベータ制御盤3は、エレベータ1の平常運転時にかご内運転盤4および乗り場釦7a、7bからの出力信号を検出して、図示していないモータやロープを制御して乗かご2を昇降させるとともに、乗り場表示部6a、6bに乗かご2の位置を表示しながらエレベータ1の運行制御を行っている。
【0014】
そして、本実施形態のエレベータ点検装置8は、エレベータ制御盤3に接続され、エレベータ1を監視する監視部9と、これらのエレベータ制御盤3および監視部9に接続され、エレベータ1の保守を行う保守部10と、乗かご2内に設置され、監視部9に接続される音声部11とを備えている。
【0015】
また、エレベータ制御盤3には、監視部9の機能を制御するソフトウェアが組み込まれるとともに、かご内運転盤4または保守部10から出力される点検運転指令に応じて、エレベータ点検運転を開始する図示しない運転制御手段が設けられている。この運転制御手段の制御により、エレベータ点検運転中に、乗り場釦7a,7bからかご呼び指令が出力された場合、エレベータ点検運転を中断して平常運転を行い、この平常運転の終了後にエレベータ点検運転を自動的に再開するようになっている。
【0016】
監視部9には、電話回線12を介して監視センタ13が接続されており、エレベータ1の異常が発生した場合、監視部9は電話回線12を介して監視センタ13に通報する。さらに、監視部9にてエレベータ点検運転の結果からエレベータ1の状態を解析し、この解析結果を電話回線12を介して監視センタ13に通報するようになっている。
【0017】
また、近年のエレベータはマイコン化されているため、専門技術者14は保守部10をエレベータ制御盤3および監視部9の少なくとも一方に接続してエレベータ1の異常状態を確認するようになっている。さらに、あらかじめ点検運転開始時に、専門技術者14の技術レベルが、高レベル、中レベルおよび低レベルのいずれであるかを監視部9に記億させておき、監視部9が結果解析を行った結果、判明した不具合が前記の記憶された技術レベル以上でありこの専門技術者14では対応できないと判明した場合、監視センタ13に通報して中レベルまたは高レベルの専門技術者14の派遣を要請する。
【0018】
この実施形態にあっては、図2に示す処理手順にしたがってエレベータ1の点検を行うようになっている。すなわち、まずエレベータ点検運転の指令がない場合に平常運転を行い、手順S1として専門技術者14が保守部10を監視部9に接続して保守部10より点検運転指令を指示すると、監視部9は点検運転スタートであることをチェックし、手順S2としてエレベータ制御盤3から表示指令を出力して乗り場表示部6a、6bでエレベータ点検運転中であることを表示するとともに、乗かご2内の音声部11によりエレベータ点検運転中である旨の案内を放送する。次いで、手順S3としてエレベータ制御盤3によりエレベータ点検運転をスタートして各乗り場5a,5bの階床レベルや、図示しないドアの開閉状況などを点検し、手順S4としてエレベータ点検運転が終了したかを確認する。
【0019】
その結果、エレベータ点検運転が終了したとき、手順S1に戻り平常運転に復帰する。一方、エレベータ点検運転が終了していない場合、手順S5として乗り場釦7a、7bの操作をチェックし、このときに例えば乗り場釦7aが操作されると、手順S6として乗り場釦7aの操作入力情報がエレベータ制御盤3に入力されるとともに、乗り場表示部6a、6bでの表示をエレベータ点検運転中である旨から平常運転である旨へ復帰し、乗かご2内の音声部11により「点検を中断します。一般利用を行ってください(平常運転で利用可能です)。」などの案内を放送する。次いで、手順S7としてエレベータ点検運転を中断し、手順S8として平常運転を行い、次に、手順S9として平常運転が終了したかをチェックし、この平常運転の終了後に、手順S2に戻り乗り場表示部6a、6bでエレベータ点検運転中であることを表示し、手順S3でエレベータ点検運転を再開するようになっている。
【0020】
このようにしてエレベータ点検運転を終了したならば、監視部9はエレベータ制御盤3より点検運転結果を読み出して正常・異常を解析し、専門技術者14が監視部9に保守部10を接続して上記の点検運転の解析結果を読み出し点検運転結果の確認を行う。このとき、エレベータ1に異常が発生し、監視部9で解析した結果が異常である場合には、監視部9より電話回線4を介して監視センタに通報するとともに、専門技術者14は適切な処置を行うようになっている。
【0021】
このように構成した本実施形態では、エレベータ1の自動点検運転により確実にエレベータ1の点検作業を行えるとともに、その際に乗り場釦7a、7bを操作することによりエレベータ点検運転を中断して平常運転を行えるので、一般利用者の利便性も確保することができる。
【0022】
また、本実施形態では、エレベータ点検運転中に点検運転中である旨を乗り場表示部6a、6bで表示するように説明したが、この表示例として文章にてなどと表示することによりエレベータ点検運転中であっても平常運転に復帰し、一般利用者が利用できる旨を知らせることにより、さらに一般利用者の利便性を高めることができる。
【0023】
また、本実施形態では、乗かご2内の音声部11により音声にてエレベータ点検運転中である旨の案内を放送し、エレベータ点検運転が中断した場合にもその旨の案内を放送するので、この点からも一般利用者の利便性を高めることができる。
【0024】
また、本実施形態では、専門技術者14は技能・経験によりエレベータ1の異常に対して適切な処置が可能とは限らないが、専門技術者14の技能レベルにより点検運転結果の対応を分けることができ、監視部9が結果解析を行った結果、判明したエレベータ1の不具合が、専門技術者14の技術レベルでは対応できないと判明した場合、監視センタ13に通報して中レベルまたは高レベルの専門技術者の派遣を要請するので、エレベータ1の種々の不具合に支障なく対応できる。
【0025】
なお、上記実施形態にあっては、保守部10の出力指令によりエレベータ点検運転を開始する場合を例示したが、この代わりに、かご内運転盤4のいくつかの釦の組み合わせにより開始操作を行うこともでき、この場合には専門技術者14にとって作業効率がよい。
【0026】
さらに、上記実施形態では、乗り場表示部6a,6bにより、エレベータ点検運転中であることを表示するとともに、エレベータ点検運転が中断されたとき、平常運転である旨と、エレベータ1が平常運転へ復帰可能である旨とを合せて表示部が構成されている。
【0027】
さらに、上記実施形態では、乗かご2内に音声部11を設けたが、乗かご2内の代わりに、乗り場5a,5bに音声部を設けることもでき、これらの乗かご2および乗り場5a,5bの両方にそれぞれ音声部を設けることもできる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、エレベータの自動点検運転により確実にエレベータ点検作業を行えるとともに、その際に乗り場釦を操作することによりエレベータ点検運転を中断して平常運転を行えるので、一般利用者の利便性も確保することができる。したがって、ビル内で緊急処置を要する患者が発生した場合などの緊急事態にいち早く対応できるという効果があり、また、点検札の掲示を行わなくともエレベータ点検を行えるとともに、この点検運転中に乗り場ドアの清掃等を行えるので、エレベータ点検作業・清掃作業時間を短縮できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わるエレベータ点検装置を示すブロック図である。
【図2】図1のエレベータ点検装置の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 エレベータ
2 乗かご
3 エレベータ制御盤
4 かご内運転盤
5a,5b 乗り場
6a,6b 乗り場表示部(表示部)
7a、7b 乗り場釦
8 エレベータ点検装置
9 監視部
10 保守部
11 音声部
12 電話回線
13 監視センタ
Claims (7)
- エレベータ制御盤に接続され、電話回線を介して監視センタに接続される監視部と、これらのエレベータ制御盤および監視部の少なくとも一方に接続され、エレベータの保守を行う保守部とを有するエレベータ点検装置において、
乗かご内に設置されるかご内運転盤または前記保守部から出力される点検運転指令に応じて、エレベータ点検運転を開始する運転制御手段を備え、前記エレベータ点検運転中に、乗り場に設けられる乗り場釦からかご呼び指令が出力された場合、前記エレベータ点検運転を中断して平常運転を行い、この平常運転の終了後に前記エレベータ点検運転を再開することを特徴とするエレベータ点検装置。 - 前記乗り場に、前記エレベータ点検運転中であることを表示するとともに、前記エレベータ点検運転が中断されたとき平常運転である旨を表示する表示部を備えたことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ点検装置。
- 前記乗かごおよび乗り場の少なくとも一方に、前記制御盤と接続される音声部を設け、この音声部にて、前記エレベータ点検運転中に点検運転中であることを放送するとともに、前記エレベータ点検運転が中断されるとき平常運転中であることを放送することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ点検装置。
- 前記監視部が前記エレベータ点検運転の結果から前記エレベータの状態を解析し、この解析結果を電話回線を介して前記監視センタに通報することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ点検装置。
- 前記監視部に、前記エレベータ点検運転の指令を行う専門技術者の技術レベルをあらかじめ設定しておき、前記エレベータの解析により判明した不具合の技術レベルが前記専門技術者の技術レベルでは対応できない場合、その旨を前記監視部から前記監視センタヘ通報することを特徴とする請求項4に記載のエレベータ点検装置。
- 前記制御盤に、前記監視部の機能を制御するソフトウェアを組み込んだことを特徴とする請求項4に記載のエレベータ点検装置。
- 前記表示部が、前記エレベータ点検運転中であることを表示するとき、前記エレベータが平常運転へ復帰可能である旨を合せて表示することを特徴とする請求項2に記載のエレベータ点検装置。
Priority Applications (1)
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JP2003142162A JP2004345764A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | エレベータ点検装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003142162A JP2004345764A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | エレベータ点検装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103910260A (zh) * | 2013-01-09 | 2014-07-09 | 株式会社日立建筑系统 | 电梯用自动点检系统 |
CN103979375A (zh) * | 2013-02-07 | 2014-08-13 | 株式会社日立制作所 | 电梯的远程监视装置 |
CN108569604A (zh) * | 2017-03-08 | 2018-09-25 | 株式会社日立大厦系统 | 电梯及其轿厢内异常检测装置的诊断系统和诊断方法 |
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2003
- 2003-05-20 JP JP2003142162A patent/JP2004345764A/ja active Pending
Cited By (4)
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CN103979375B (zh) * | 2013-02-07 | 2016-05-11 | 株式会社日立制作所 | 电梯的远程监视装置 |
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