JP2004344896A - カセット搬送式加工方法及びその加工装置 - Google Patents

カセット搬送式加工方法及びその加工装置 Download PDF

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Yuji Takemoto
祐二 竹本
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Kyoho Machine Works Ltd
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Abstract

【課題】加工前ワークを搬入して加工後ワークを搬出するまでのサイクルタイムを短縮させることができるカセット搬送式加工方法及びその加工装置を提供すること。
【解決手段】カセット搬送式加工装置1は,ワークの加工を行う一対の第1パンチ21及び第2パンチ22と,両パンチ21,22の間に進退可能なワーク保持用のカセット4とを有している。カセット4は,次回に加工を行う加工前ワークを保持して両パンチ21,22の間に前進し,加工前ワークを第2パンチ22に供給すると共に前回に加工した加工後ワーク52を受け取り,この加工後ワーク52を保持して両パンチ21,22の間から後退するよう構成してある。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,一対のパンチによりワークの加工を行うと共にカセットによりワークの搬入出を行うカセット搬送式加工方法及びその加工装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来より,例えば,一対のパンチ(第1,第2パンチ)によりワークに加工を行う加工装置においては,ワークの搬送を行う搬入装置を用いて一対のパンチの間に加工前のワークを搬入し,ワークの搬出を行う搬出装置を用いて一対のパンチによって加工された後のワークを搬出している。
そして,図21に示すごとく,上記加工装置においては,一対のパンチの間に上記搬入装置を前進させて加工前のワークを搬入する搬入工程,一対のパンチの間に搬入した加工前のワークを供給する供給工程,上記搬入装置を後退させる後退工程,一対のパンチにより上記加工前のワークに加工を行う加工工程,一対のパンチの間に上記搬出装置を前進させる前進工程,加工後のワークを上記搬出装置に払い出す払出工程及び上記搬出装置が加工後のワークを搬出する搬出工程を順次繰り返し行っている(従来技術1)。
【0003】
また,1つの搬入出装置により加工前及び加工後のワークの搬入出を行うこともある。そして,図22に示すごとく,この場合の加工装置においては,一対のパンチ(第1,第2パンチ)の間に上記搬入出装置を前進させて加工前のワークを搬入する搬入工程,一対のパンチの間に搬入した加工前のワークを供給する供給工程,一対のパンチにより上記加工前のワークに加工を行う加工工程,加工後のワークを上記搬入出装置に払い出す払出工程及び上記搬入出装置が加工後のワークを搬出する搬出工程を順次繰り返し行っている(従来技術2)。このような搬入出装置としては,例えば,特許文献1に示すものがある。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−225128号公報
【0005】
【解決しようとする課題】
しかしながら,従来技術2においては,上記搬入出装置は,加工前のワークを加工装置まで搬入して供給した後には,この加工装置におけるワーク加工が終わるまでは待機する必要がある。そして,ワーク加工が終わった後に,はじめて加工後のワークを受け取って搬出する。そのため,ワーク加工中に,ワークの搬入又は搬出を行うことができず,ワークの搬入出及び加工に要する生産タクトを短縮することができない要因になっている。
【0006】
一方,従来技術1においては,ワーク加工中に,上記搬入装置を後退させ,加工前のワークを保持した上記搬出装置を前進させることはできる。しかしながら,搬入装置は,搬出装置に加工後のワークを払い出す間は待機している必要があり,加工後のワークの払出が終わって搬出装置が搬出を開始した後に,はじめて加工前のワークを一対のパンチの間に供給する。そのため,ワークの払出と供給とに時間的なロスが生じ,ワークの搬入出及び加工に要する生産タクトを短縮することができない要因になっている。また,従来技術1においては,ワークの搬入と搬出を行うために,搬入装置と搬出装置との2つの搬送装置を用いる必要がある。
【0007】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,ワークの搬入出を兼用するカセットを用いて,加工前ワークを搬入して加工後ワークを搬出するまでのサイクルタイムを短縮させることができるカセット搬送式加工方法及びその加工装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題の解決手段】
第1の発明は,ワーク保持用のカセットに保持した次回に加工を行う加工前ワークを一対の第1パンチと第2パンチとの間に搬入する搬入工程と,
上記第1パンチに保持した前回に加工した加工後ワークを上記カセットに払い出すと共に,上記加工前ワークを上記カセットから取り出して上記第2パンチに供給して,上記カセットへの上記加工前ワークと上記加工後ワークとの入替を行うワーク入替工程と,
上記カセットに払い出した上記加工後ワークを,該カセットに保持して上記第1パンチと上記第2パンチとの間から搬出する搬出工程と,
上記第1パンチと上記第2パンチとにより,上記第2パンチに供給した上記加工前ワークに加工を行う加工工程とを含むことを特徴とするカセット搬送式加工方法にある(請求項1)。
【0009】
本発明のカセット搬送式加工方法は,ワークの搬入出を兼用するカセットを用い,カセットを一対のパンチの間に前進させたときに,カセットに加工後ワークを払い出すと共にカセットから加工前ワークを供給して,カセットにおける各ワークの入替を行うことにより,ワークの搬入,加工及び搬出に要するサイクルタイムの短縮を図るものである。
【0010】
すなわち,本発明においては,従来はワークの払出工程及び供給工程として別々に行っていた各ワークの払出及び供給を,ワーク入替工程として1つの工程で行うことができる。
そして,上記各ワークの入替は,一方のパンチである第1パンチに保持した加工後ワークをカセットに払い出し,他方のパンチである第2パンチにカセットから加工前ワークを供給することにより,容易に行うことができる。そのため,加工後ワークの払出及び加工前ワークの供給に要する時間を短縮することができる。
【0011】
また,上記カセットは,搬入工程として加工前ワークを搬入し,ワーク入替工程としてワークの入替を行って加工後ワークを受け取った後には,加工工程として一対のパンチが加工前ワークに加工を行っている最中でも,搬出工程として加工後ワークを搬出することができる。また,加工工程として上記加工を行っている最中に,搬入工程としてさらに次回に加工を行う加工前ワークを搬入することもできる。そのため,加工後ワークの搬出及び加工前ワークの搬入に要する時間も短縮することができる。
【0012】
そして,上記のごとく,カセットは,加工前ワークの搬入及び加工後ワークの搬出を兼用することができる。
それ故,本発明によれば,ワークの搬入出を兼用するカセットを用いて,効果的に加工前ワークを搬入して加工後ワークを搬出するまでのサイクルタイムを短縮させることができる。
また,本発明によれば,上記各工程を繰り返し行うことにより,短いサイクルタイムで連続してワーク加工を行うことができる。
【0013】
第2の発明は,ワークの加工を行う一対の第1パンチ及び第2パンチと,該両パンチの間に進退可能なワーク保持用のカセットとを有するカセット搬送式加工装置において,
上記カセットは,次回に加工を行う加工前ワークを保持して上記両パンチの間に前進し,上記加工前ワークを上記第2パンチに供給すると共に前回に加工した加工後ワークを受け取り,該加工後ワークを保持して上記両パンチの間から後退するよう構成したことを特徴とするカセット搬送式加工装置にある(請求項5)。
【0014】
本発明のカセット搬送式加工装置は,上記カセットに工夫をし,ワークの搬入,加工及び搬出に要するサイクルタイムの短縮を図るものである。
すなわち,上記カセットは,上記一対のパンチへの加工前ワークの搬入と,一対のパンチからの加工後ワークの搬出とを兼用するものであり,上記一対のパンチの間に前進したときには,上記第1パンチから加工後ワークを受け取ることができ,上記第2パンチに加工前ワークを供給することができるものである。そのため,上記カセット搬送式加工装置において,カセットによる加工後ワークの払出及び加工前ワークの供給に要する時間を短縮することができる。
【0015】
また,上記カセットは,加工前ワークを一対のパンチの間まで搬入し,これを供給すると共に加工後ワークを受け取った後には,一対のパンチが上記加工前ワークに加工を行っている最中でも,上記加工後ワークを搬出することができる。また,上記加工を行っている最中に,さらに次回に加工を行う加工前ワークを搬入することもできる。そのため,上記カセット搬送式加工装置において,カセットによる加工後ワークの搬出及び加工前ワークの搬入に要する時間も短縮することができる。
それ故,本発明によれば,上記ワークの搬入出を兼用するカセットにより,効果的に加工前ワークを搬入して加工後ワークを搬出するまでのサイクルタイムを短縮させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
上述した本発明における好ましい実施の形態につき説明する。
上記第1及び第2の発明において,上記一対のパンチにより行う加工としては,この一対のパンチの間に上記加工前ワークを挟み込んで加圧する加圧成形がある。また,この加圧成形においては,粉末成形体を加工前ワークとして搬入し,これに加圧成形を行って加圧成形後の粉末成形体を加工後ワークとして搬出することができる。
また,上記加工としては,上記一対のパンチによって上記加工前ワークに行う塑性変形加工がある。また,上記以外にも,上記加工としては,仮組みを行った仮組みワークに加圧して組付を行う組付加工等がある。
【0017】
また,上記第1の発明においては,上記ワーク入替工程において,上記加工後ワークの上記カセットへの払出は,上記第1パンチが上記加工後ワークを上記カセットへ押し出すことにより行い,一方,上記加工前ワークの上記カセットからの取出及び上記第2パンチへの供給は,上記加工前ワークが上記加工後ワークによって押し出されることにより行うことが好ましい(請求項2)。
【0018】
この場合には,上記第1パンチの移動動作を利用して,上記カセットへの上記加工後ワークの払出と,上記カセットからの上記加工前ワークの取出及びこの加工前ワークの上記第2パンチへの供給とを行うことができる。すなわち,上記第1パンチの移動動作により,これに保持した上記加工後ワークを上記カセットへ押し出して払い出すことができ,これとほぼ同時に上記加工前ワークを上記カセットから上記第2パンチへと押し出して供給することができる。
そのため,上記払出と取出及び供給とを行うために特別な装置等を設ける必要がなく,簡単な方法により上記払出と取出及び供給とを行うことができる。また,上記払出と取出及び供給とをほぼ同時に行うことができ,上記加工前ワークを搬入して加工後ワークを搬出するまでのサイクルタイムを一層短縮させることができる。
【0019】
また,上記搬入工程における加工前ワークの搬入は,上記カセットに設けたワーク保持穴に上記加工前ワークの全体を挿入した状態で行い,上記搬出工程における加工後ワークの搬出は,上記ワーク保持穴に上記加工後ワークの全体を挿入した状態で行うことが好ましい(請求項3)。
この場合には,上記ワーク保持穴を設けた上記カセットの簡単な構造により,上記優れた作用効果を有するカセット搬送式加工方法を実現することができる。
また,上記各ワークは,その全体を上記ワーク保持穴に挿入した状態で,上記搬入又は搬出の搬送を行うことができ,各ワークの搬送中にこれらに傷が入ったり破損が生じたりすることを防止することができる。
【0020】
また,上記加工工程を行っている間には,上記搬出を行った加工後ワークを上記カセットから取り出すと共に,該カセットに上記搬入を行う別の加工前ワークを挿入する準備工程を行うことが好ましい。
また,上記加工工程を行っている間には,上記搬出工程,上記準備工程及び上記搬入工程を行うことが好ましい。この場合には,上記加工工程において一対のパンチが加工を行っている時間を利用して,上記搬出工程,上記準備工程及び上記搬入工程を行い,上記加工が終わったときには,ほとんど時間をあけることなく,上記ワーク入替工程を行うことができる。これにより,加工前ワークを搬入して加工後ワークを搬出するまでのサイクルタイムを一層短縮させることができる。
【0021】
また,上記第2の発明においては,上記カセットは,上記第1パンチが上記加工後ワークを当該カセットへ押し出すことにより上記加工後ワークを受け取り,一方,上記加工前ワークが上記加工後ワークによって押し出されることにより上記加工前ワークを上記第2パンチに供給するよう構成することが好ましい(請求項5)。
【0022】
この場合には,上記カセットは,上記第1パンチの移動動作を利用して,上記加工後ワークの受取と上記加工前ワークの供給とを行うことができる。すなわち,上記カセットは,上記第1パンチによる加工後ワークの押出によりこの加工後ワークを受け取ることができ,これとほぼ同時に加工前ワークが押し出されることによりこの加工前ワークを上記第2パンチに供給することができる。
そのため,上記カセットは,上記受取及び供給を行うために特別な動作を行う必要がなく,簡単なカセットの構造により上記受取及び供給を行うことができる。また,上記受取と供給とをほぼ同時に行うことができ,上記加工前ワークを搬入して加工後ワークを搬出するまでのサイクルタイムを一層短縮させることができる。
【0023】
また,上記第2パンチは上記第1パンチの上方に配設してあり,上記第2パンチには,上記カセットから供給された加工前ワークを落下防止を行った状態で保持するワークホルダーを配設することが好ましい(請求項6)。
この場合には,上記第2パンチは,上記カセットから供給された加工前ワークを,上記ワークホルダーにより容易に保持することができる。そして,ワークホルダーは,上記一対のパンチにより加工を行う際には,上記保持を行った加工前ワークを上記一対のパンチ同士の間に容易に導くことができる。
【0024】
また,上記第1パンチは,ダイスに設けた穴状成形面内に移動可能であり,上記両パンチによる加工は,上記加工前ワークを上記ダイス内に保持した状態で行うよう構成することが好ましい(請求項7)。
この場合には,上記一対のパンチにより加工を行う際に,上記ダイスの穴状成形面により,上記加工前ワークの外周面の成形又はこの外周面の変形を防止することができる。
【0025】
また,上記ダイスに設けた穴状成形面内に移動可能な第1パンチを用いる場合には,上記加工前ワーク及び上記加工後ワークは,中空穴を備えた環状断面形状を有するものとし,上記第1パンチは,環状断面形状を有していると共に,その内周側には,上記中空穴に挿入配置されるコアを配設することができる(請求項8)。
この場合には,上記ダイスの穴状成形面と上記第1パンチの上端面と上記コアとによって囲まれたキャビティに上記加工前ワークを配置し,これを上記第2パンチで加圧して加工することができる。また,この場合には,上記ダイスの穴状成形面により,上記加工前ワークの外周面の成形又は保持を行うと共に,上記コアにより,上記加工前ワークの中空穴の成形又は保持を行うこともできる。
【0026】
【実施例】
以下に,図面を用いて本発明のカセット搬送式加工装置及びその加工方法にかかる実施例につき説明する。
(実施例1)
本例のカセット搬送式加工装置1(以下に単に加工装置1という。)は,図1〜図4に示すごとく,ワークの加工を行う一対の第1パンチ21及び第2パンチ22と,両パンチ21,22の間に進退可能なワーク保持用のカセット4とを有している。また,本例において行う加工は,上記両パンチ21,22の間にワークを配置しこれを加圧する加圧成形である。
【0027】
そして,本例においては,上記カセット4に工夫をし,ワークの搬入,加工及び搬出に要するサイクルタイムの短縮を図るものである。すなわち,本例のカセット4は,次回に加工を行う加工前ワーク51を保持して上記両パンチ21,22の間に前進し,上記加工前ワーク51を上記第2パンチ22に供給すると共に前回に加工した加工後ワーク52を受け取り,この加工後ワーク52を保持して上記両パンチ21,22の間から後退するよう構成してある。
【0028】
以下に,上記加工装置1につき詳説する。
図7,図8に示すごとく,本例の加工装置1は,上記一対のパンチ21,22により,粉末を圧縮成形して得られた上記加工前ワーク51としての中間粉末成形体に,さらに圧縮成形を行って上記加工後ワーク52としての粉末成形体を得るものである。また,本例では,上記中間粉末成形体は,中空穴511を備えた環状断面形状を有するものであり,上記粉末成形体は,この環状断面形状を維持してさらに圧縮成形を行ったものである。
【0029】
図1に示すごとく,上記加工装置1は,一対のパンチ21,22,コア23,ワークホルダー24,ダイス3,カセット4を有して構成されている。
本例の加工装置1は,上記第2パンチ22を上記第1パンチ21の上方に配設して構成されている。すなわち,上記第2パンチ22は,加工前ワーク51の上側の軸方向端面を加圧する上パンチであり,上記第1パンチ21は,加工前ワーク51の下側の軸方向端面を保持する下パンチである。
【0030】
上記ダイス3は,上記加工前ワーク51のワーク外周面を成形する穴状成形面31を有している。上記コア23は,上記加工前ワーク51の中空穴511のワーク内周面を成形する筒状成形面231を有している。上記第1パンチ21は,環状断面形状を有しており,上記ダイス3の穴状成形面31内に上下に移動可能に配設されている,また,上記コア23は,第1パンチ21の内周面側に上下に移動可能に配設されている。
【0031】
また,上記第2パンチ22は,その下方先端部に環状突起部221を有する中実断面形状を有しており,上記第1パンチ21と略同一の外径を有している。また,第2パンチ22は,上記ダイス3に対して上下に移動可能であり,ダイス3の穴状成形面31内への挿入が可能である。
【0032】
また,図1に示すごとく,上記ワークホルダー24は,上記第2パンチ22の外周面にスライド可能に配設されている。このワークホルダー24は,環状断面形状を有しており,その内周面に加工前ワーク51を保持することができるホルダー保持部241を有している。また,ワークホルダー24は,圧縮バネ25を介して第2パンチ22に設けてあり,第2パンチ22を上記ダイス3内に挿入するときには,このダイス3の表面に当接して上記圧縮バネ25を弾性変形させ,ダイス3の表面で待機するものである。
【0033】
また,ワークホルダー24のホルダー保持部241には,上記カセット4から第2パンチ22に供給した加工前ワーク51を,この第2パンチ22に保持するためのマグネット242が設けられている。そして,ワークホルダー24は,加工前ワーク51を,マグネット242に吸着させて,その落下防止を行った状態で保持することができる(図4,図5参照)。
【0034】
また,図7,図8に示すごとく,上記一対のパンチ21,22による加工は,上記加工前ワーク51を上記ダイス3内に保持した状態で行う。すなわち,一対のパンチ21,22による加工としての加圧成形は,上記ダイス3による穴状成形面31と,上記第1パンチ21の上端面と,上記コア23の筒状成形面231とにより形成したキャビティ30に,上記加工前ワーク51を配置して保持し,この加工前ワーク51の上側の軸方向端面を上記第2パンチ22で加圧することにより行うことができる。また,この加圧の際には,ダイス3の穴状成形面31により加工前ワーク51の外周面を成形し,コア23の筒状成形面231により加工前ワーク51の中空穴511の成形することができる。
【0035】
また,図1に示すごとく,上記カセット4は,上記加工前ワーク51及び加工後ワーク52のいずれもを保持することができるワーク保持穴41を有している。また,このワーク保持穴41の深さは,加工前ワーク51の厚みと略同一又は加工前ワーク51の厚みよりも大きくしてある。そして,カセット4は,上記加工前ワーク51の搬入及び上記加工後ワーク52の搬出を行う際には,各ワーク51,52の外周面にキズ又は破損等が生じないように保護することができる。
【0036】
また,カセット4のワーク保持穴41には,上記各ワーク51,52を吸着して保持するためのマグネット42が設けられている。また,カセット4は,上記ダイス3の表面をスライドして進退可能であり,前進したときには,上記一対のパンチ21,22の間に上記ワーク保持穴41を配置することが可能である。
【0037】
また,図3に示すごとく,上記カセット4は,上記一対のパンチ21,22の間に前進し,上記第1パンチ21が上昇する動作を利用して,上記ワーク保持穴41に上記加工後ワーク52を挿入して受け取り,かつ上記ワーク保持穴41から加工前ワーク51を上記第2パンチ22に供給することができるよう構成されている。すなわち,カセット4は,第1パンチ21が加工後ワーク52を当該カセット4へ押し出すことにより加工後ワーク52を受け取り,加工前ワーク51が加工後ワーク52によって当該カセット4から押し出されることにより加工前ワーク51を第2パンチ22に供給するよう構成されている。
【0038】
また,上記加工装置1は,上記カセット4が後退したときに,このカセット4のワーク保持穴41から加工後ワーク52を取り出すと共に,さらに次回に加工を行う加工前ワーク51を上記カセット4のワーク保持穴41に挿入するよう構成されたワーク入替装置(図示略)を有している。
【0039】
次に,上記加工装置1を用いて行うカセット搬送式加工方法(以下に単に加工方法という。)につき詳説する。
本例の加工方法は,以下の搬入工程,ワーク入替工程,搬出工程及び加工工程を行って上記加工前ワーク51に加圧成形を行って上記加工後ワーク52を生産する方法である。
図1に示すごとく,上記搬入工程においては,上記カセット4に保持した次回に加工を行う加工前ワーク51を一対の第1パンチ21と第2パンチ22との間に搬入する。
【0040】
このとき,この搬入は,カセット4が,上記ワーク入替装置により加工前ワーク51を受け取り,これを上記ワーク保持穴41のマグネット42に吸着させて保持した状態で前進し,ワーク保持穴41を一対のパンチ21,22の間に位置させることにより行う。また,上記加工前ワーク51の搬入は,上記カセット4のワーク保持穴41に加工前ワーク51の全体を挿入した状態で行うため,この加工前ワーク51に傷が入ったり破損が生じたりすることを防止することができる。
【0041】
次いで,図2,図3に示すごとく,上記ワーク入替工程においては,上記第1パンチ21に保持した前回に加工した加工後ワーク52を上記カセット4に払い出すと共に,上記加工前ワーク51を上記カセット4から取り出して上記第2パンチ22に供給する。そして,上記カセット4への上記加工前ワーク51と上記加工後ワーク52との入替を行う。
具体的には,ワーク入替工程においては,上記カセット4のワーク保持穴41を上記一対のパンチ21,22の間に位置させた状態で,上記第1パンチ21及び上記コア23を上昇させると共に上記第2パンチ22を下降させる。
【0042】
そして,この際には,まず,図2に示すごとく,第2パンチ22を下降させると共に,コア23を上昇させて,コア23をカセット4に保持した加工前ワーク51の中空穴511に挿入する。また,このとき,第1パンチ21も上昇させる。
そして,図3に示すごとく,コア23により加工前ワーク51の中空穴511を保持した状態で,第1パンチ21を上昇させる。
【0043】
このとき,図3に示すごとく,上記第1パンチ21,コア23及びダイス3によって囲まれて保持された加工後ワーク52の上記カセット4への払出は,上記第1パンチ21が加工後ワーク52を上記カセット4のワーク保持穴41へ押し出すことにより行われる。そして,カセット4は,第1パンチ21の上昇により,加工後ワーク52をワーク保持穴41に受け取ることができる。
【0044】
また,このとき,上記加工前ワーク51の上記カセット4からの取出及び上記第2パンチ22への供給は,上記加工前ワーク51が,上記加工後ワーク52によって押されて,ワーク保持穴41から押し出されることにより行われる。そして,カセット4は,加工前ワーク51を,第2パンチ22に配設したワークホルダー24のホルダー保持部241に挿入して,第2パンチ22に供給することができる。
【0045】
また,図3に示すごとく,第2パンチ22においては,ワークホルダー24のマグネット242により加工前ワーク51が落下しないよう保持することができる。
このように,第1パンチ21の上昇動作によって,上記カセット4への加工前ワーク51と加工後ワーク52との入替を行うことができる。そして,上記カセット4への加工後ワーク52の払出,カセット4からの加工前ワーク51の取出及び第2パンチ22への供給は,第1パンチ21の上昇動作だけによって,ほぼ同時に行うことができる。
【0046】
次いで,図4に示すごとく,上記ワークホルダー24により加工前ワーク51の保持を行った状態で,上記第2パンチ22を上昇させて,カセット4に干渉しない位置に待避させる。また,上記第1パンチ21及びコア23を下降させて,これらを上記カセット4のワーク保持穴41から抜き出す。
そして,その後,上記加工後ワーク52を保持したカセット4を,上記一対のパンチ21,22の間から後退させて,加工後ワーク52を搬出する。
【0047】
次いで,図5に示すごとく,上記第1パンチ21及びコア23を上昇させて,コア23を上記ワークホルダー24に保持した加工前ワーク51の中空穴511に挿入する。また,コア23を,第1パンチ21の先端部に形成した環状突起部221に挿入する。
次いで,図6に示すごとく,コア23に加工前ワーク51を保持した状態で,第2パンチ22とコア23とを連動して下降させる。また,第1パンチ21も下降させる。
そして,図7に示すごとく,第2パンチ22及びコア23を,加工前ワーク51の全体がダイス3内に挿入されるまで下降させる。
【0048】
また,上記第1パンチ21とコア23とを連動させて下降させたときには,ワークホルダー24は,第1パンチ21と共に下降し(図6参照),上記ダイス3に当接したときには,上記圧縮バネ25を圧縮変形させながらダイス3の表面に取り残される(図7参照)。
次いで,図8に示すごとく,第2パンチ22とコア23とを連動させながら下降させて,第2パンチ22の環状突起部221により,上記ダイス3内に移動させた加工前ワーク51の上側の軸方向端面を加圧する。そして,加工前ワーク51としての中間粉末成形体は,その粉末成分が圧縮されて,加工後ワーク52としての粉末成形体が成形される。
【0049】
その後,図1に示すごとく,第1パンチ21を上昇させて,ダイス3内から抜き出し,また第1パンチ21の上昇に伴ってワークホルダー24も上昇して,これらを上記カセット4と干渉しない位置に待避させる。こうして,加工前ワーク51を搬入して加工を行い加工後ワーク52を搬出する一連の工程が行われる。
図9に,上記加工前ワーク51を搬入して加工を行い加工後ワーク52を搬出する一連の工程を示す。同図は,上記加工装置1におけるサイクルタイムを示す図である。
【0050】
ところで,図9に示すごとく,上記一対のパンチ21,22及び上記カセット4により上記ワーク入替工程を行った後には,上記一対のパンチ21,22により上記加工工程を行っている最中でも,上記カセット4により上記搬出工程を行うことができる。また,上記加工工程を行っている最中において,搬出工程を行った後には,上記ワーク入替装置により,準備工程として,上記加工後ワーク52を上記カセット4のワーク保持穴41から取り出し,さらに次回に加工を行う加工前ワーク51を上記カセット4のワーク保持穴41に挿入することができる。また,上記加工工程を行っている最中において,搬出工程及び準備工程を行った後には,上記搬入工程を行うこともできる。
【0051】
このように,本例においては,上記一対のパンチ21,22によって加工工程を行っている時間を利用して,上記カセット4は,加工後ワーク52を搬出すると共にさらに次回に加工を行う加工前ワーク51を保持して一対のパンチ21,22に向けて前進することができる。そのため,加工前ワーク51を搬入するための時間と,加工後ワーク52を搬出するための時間とを短縮することができ,各ワーク51,52の搬入出及びワーク加工に要するサイクルタイムを短縮させることができる。
また,図9に示すごとく,上記サイクルタイムは,実質的には,上記ワーク入替工程を行う時間と上記加工工程を行う時間との合計時間とすることができる。
【0052】
本例においては,上記カセット4の工夫により,従来はワークの払出工程及び供給工程として別々に行っていた各ワーク51,52の払出及び供給を,ワーク入替工程として1つの工程でほぼ同時に行うことができる。そのため,加工前ワーク51を供給するための時間と,加工後ワーク52を払い出すための時間とを短縮することができ,各ワーク51,52の搬入出及びワーク加工に要するサイクルタイムをさらに短縮させることができる。
【0053】
そして,上記カセット4は,上記一対のパンチ21,22への加工前ワーク51の搬入と,一対のパンチ21,22からの加工後ワーク52の搬出とを兼用するものであり,上記一対のパンチ21,22の間に前進したときには,上記第1パンチ21から加工後ワーク52を受け取るとほぼ同時に,上記第2パンチ22に加工前ワーク51を供給することができる。
それ故,本例によれば,ワークの搬入出を兼用する簡単な構造のカセット4により,加工前ワーク51を搬入して加工後ワーク52を搬出するまでの加工装置1におけるサイクルタイムを極めて効果的に短縮させることができる。
また,上記加工装置1は,上記各工程を繰り返し行うことにより,短いサイクルタイムで連続してワーク加工を行うことができる。
【0054】
(実施例2)
本例は,図10〜図17に示すごとく,上記第1パンチ21,第2パンチ22,カセット4等を有する加工装置1を,第1加工装置1及び第2加工装置6として2台並べてカセット搬送式連続加工装置100(以下に,連続加工装置100という。)を構成した例である。
図11に示すごとく,この連続加工装置100は,一方の第1加工装置1(上記実施例1の加工装置1)において加工を行った第1加工後ワーク52(上記実施例1の加工後ワーク52)にさらに他方の第2加工装置6によって加工を行って第2加工後ワーク53を得るものである。そして,第1加工装置1及び第2加工装置6は,それぞれ第1カセット4(上記実施例1のカセット4)及び第2カセット63を有しており,上記実施例1と同様に,各加工装置におけるワーク加工中に各カセット4,63がワークの搬入出を行うことができるよう構成したものである。
【0055】
本例の第1加工装置1は,上記第1パンチ21及び第2パンチ22により,粉末を圧縮成形して得られた第1加工前ワーク51(上記実施例1の加工前ワーク51)に,さらに圧縮成形を行って第1加工後ワーク52を得るものである。また,本例の第2加工装置6は,第1パンチ21と同様の機能を有する第3パンチ61と第2パンチ22と同様の機能を有する第4パンチ62とにより,上記第1加工後ワーク52に,さらに圧縮成形を行って第2加工後ワーク53を得るものである。
【0056】
図10〜図13に示すごとく,上記第1カセット4は,ロボット60等から第1加工前ワーク51を受け取り,これを第1加工装置1に搬入及び供給すると共に,第1加工装置1から加工後の第1加工後ワーク52を受け取って搬出するよう構成してある。また,上記第2カセット63は,上記ローダカセット7から第1加工後ワーク52を受け取り,これを第2加工装置6に搬入及び供給すると共に,第2加工装置6から加工後の第2加工後ワーク53を受け取って搬出するよう構成してある。
【0057】
図13〜図17に示すごとく,上記連続加工装置100は,上記第1カセット4から第1加工後ワーク52を受け取って,これを上記第2カセット63へ受け渡すローダカセット7を有している。このローダカセット7は,上記各カセット4,63と同様に,上記各ワーク51〜53を挿入配置して保持するためのローダ保持穴71〜73を有している。
【0058】
本例のローダカセット7は,第1カセット4から第1加工後ワーク52を受け取りこれを後述するバッファ部64に受け渡すための第1ローダ保持穴71と,上記バッファ部64から第1加工後ワーク52を受け取りこれを上記第2カセット63に受け渡すための第2ローダ保持穴72と,第2カセット63から第2加工後ワーク53を受け取りこれを払出部87に受け渡すための第3ローダ保持穴73とを有している。
なお,ローダカセット7における各ローダ保持穴71〜73には,いずれもマグネットが配設されている。そして,ローダカセット7は,各マグネットに各ワーク51〜53を吸着して保持することができる。
【0059】
また,図13に示すごとく,上記連続加工装置100は,ローダカセット7が各ワーク51〜53を搬送する際のストロークを小さくするために,上記第1カセット4と上記第2カセット63との中間位置に,第1加工後ワーク52を一時的に保留しておくためのバッファ部64を有している。そして,第1加工装置1において加工された第1加工後ワーク52は,上記バッファ部64に一旦保留された後,第2加工装置6に搬入される。
【0060】
また,上記連続加工装置100は,上記第1カセット4,上記第2カセット63及び上記バッファ部64と上記ローダカセット7との間で,各ワーク51〜53の移載を行うことができるワーク移載部8を有している。
このワーク移載部8は,以下の第1〜第6移載ピン81〜86を有しており,これらを移動させることによって,上記各ワーク51〜53の移載を行うことができる。
【0061】
すなわち,図14,図16に示すごとく,上記第1移載ピン81は,第1カセット4のワーク保持穴41に保持した第1加工後ワーク52をこの第1カセット4からローダカセット7の第1ローダ保持穴71に移載するためのものである。
また,上記第2移載ピン82は,上記バッファ部64に設けたバッファ保持穴641に保持した第1加工後ワーク52をこのバッファ部64からローダカセット7の第2ローダ保持穴72に移載するためのものである。また,上記第3移載ピン83は,ローダカセット7の第1ローダ保持穴71に保持した第1加工後ワーク52を,バッファ部64のバッファ保持穴641に移載するためのものである。
【0062】
また,図14,図16に示すごとく,上記第4移載ピン84は,上記第2カセット63のワーク保持穴631に保持した第2加工後ワーク53をこの第2カセット63からローダカセット7の第3ローダ保持穴73に移載するためのものである。また,上記第5移載ピン85は,ローダカセット7の第2ローダ保持穴72に保持した第2加工後ワーク53を,第2カセット63のワーク保持穴631に移載するためのものである。
また,上記第6移載ピン86は,上記ローダカセット7の第3ローダ保持穴73に保持した第2加工後ワーク53をこのローダカセット7から上記払出部87に払い出すためのものである。
【0063】
また,図13〜図17に示すごとく,上記ローダカセット7は,各ワーク51〜53を受け取る受取位置701と,各ワーク51〜53を受け渡す受渡位置702との間で往復移動可能である。
そして,図14に示すごとく,上記受取位置701にあるローダカセット7は,上記第1移載ピン81の動作により,上記第1カセット4から第1加工後ワーク52を受け取り,上記第2移載ピン82の動作により,上記バッファ部64から第1加工後ワーク52を受け取り,上記第4移載ピン84の操作により,上記第2カセット63から第2加工後ワーク53を受け取るよう構成されている。
【0064】
一方で,図16に示すごとく,上記受渡位置702にあるローダカセット7は,上記第3移載ピン83の動作により,上記ローダカセット7からバッファ部64に第1加工後ワーク52を受け渡し,上記第5移載ピン85の動作により,上記ローダカセット7から第2カセット63に第1加工後ワーク52を受け渡し,上記第6移載ピン86の操作により,上記ローダカセット7から払出部87に第2加工後ワーク53を払い出すよう構成されている。
【0065】
以下に,上記第1カセット4,第2カセット63,ローダカセット7及び第1〜第6移載ピン81〜86等によるワーク搬送の流れにつき説明する。
図10に示すごとく,上記第1カセット4には上記ロボット60等から第1加工前ワーク51を搬送する。また,第2カセット63は第2加工装置6から第2加工後ワーク53を搬出する。このとき,バッファ部64には,第1加工後ワーク52が保持されている。
【0066】
そして,図11に示すごとく,第1カセット4により第1加工装置1に第1加工前ワーク51を搬入し,また,第2カセット63により第2加工装置6に第1加工後ワーク52を搬入する。
そして,図12に示すごとく,第1加工装置1においては第2カセット63に対する第1加工前ワーク51と第1加工後ワーク52との入替を行い,また,第2加工装置6においては第2カセット63に対して第1加工後ワーク52と第2加工後ワーク53との入替を行う。
次いで,図13に示すごとく,第1カセット4は,第1加工装置1から第1加工後ワーク52を搬出し,また,第2カセット63は,第2加工装置6から第2加工後ワーク53を搬出する。
【0067】
次いで,図14に示すごとく,ローダカセット7が上記受取位置701にある状態で,第1移載ピン81は,第1カセット4からローダカセット7の第1ローダ保持穴71に第1加工後ワーク52を移載し,また,第2移載ピン82は,バッファ部64から第1加工後ワーク52をローダカセット7の第2ローダ保持穴72に移載し,また,第4移載ピン84は,第2カセット63からローダカセット7の第3ローダ保持穴73に第2加工後ワーク53を移載する。
次いで,図15に示すごとく,ローダカセット7を上記受取位置701から上記受渡位置702へと送り出す。
【0068】
次いで,図16に示すごとく,ローダカセット7が上記受渡位置702にある状態で,第3移載ピン83は,ローダカセット7の第1ローダ保持穴71からバッファ部64に第1加工後ワーク52を移載し,また,第5移載ピン85は,ローダカセット7の第2ローダ保持穴72から第1加工後ワーク52を第2カセット63に移載し,また,第6移載ピン86は,ローダカセット7の第3ローダ保持穴73から払出部87に第2加工後ワーク53を払い出す。
その後は,図17に示すごとく,ローダカセット7を上記受渡位置702から上記受取位置701へと復帰させ,以降同様に上記各動作を繰り返して連続して上記ワーク搬送を行うことができる。
【0069】
本例においては,各ワーク51,52の供給と各ワーク52,53の払出とをほぼ同時に行うことができる第1カセット4及び第2カセット63をそれぞれ第1加工装置1及び第2加工装置6に用いて,上記カセット搬送式連続加工装置100を構成した。そのため,各加工装置1,6においては,各ワーク51〜53の搬入出及びワーク加工に要するサイクルタイムを短縮させることができる。
【0070】
また,第1カセット4,第2カセット63及びローダカセット7によるワーク搬送は,第1加工装置1又は第2加工装置6において加工を行っている時間を利用して行うことができる。また,各加工装置1,6においては,並行しかつ連続して加工を行うことができる。
【0071】
そのため,上記連続加工装置100において,ワーク搬送を行うために要する時間を短縮することができ,上記第1加工前ワーク51から第2加工後ワーク53を加工するために要する時間を短縮することができる。そのため,生産性に優れた連続加工装置100を構成することができる。
その他,上記第1カセット4及び第2カセット63が,それぞれ第1加工装置1及び第2加工装置6に対して行う動作は,上記実施例1と同様であり,上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
【0072】
(実施例3)
本例においては,図18,図19に示すごとく,上記カセット4のワーク保持穴41に上記各ワーク51,52を保持するための更なる工夫を行った例である。
すなわち,図18に示すごとく,上記ワーク保持穴41には,上記マグネット42を設ける代わりに,ワーク保持穴41に挿入配置した各ワーク51,52をワーク保持穴41の側壁面に向けて押圧して保持するための押圧保持部43を設けている。本例では,この押圧保持部43は,ボールプランジャ43である。このボールプランジャ43は,ケース431と,このケース431内に配置した圧縮バネ432と,この圧縮バネ432を弾性変形させた状態でケース431内に配置されたボール433とを有してなる。また,ボール433は,その一部がケース431の先端部から突出しており,圧縮バネ432を弾性変形させて,ケース431からの突出量を変化させることが可能である。
【0073】
また,図19に示すごとく,上記押圧保持部43は,ワーク保持穴41に保持した各ワーク51,52を,このワーク保持穴41内の一定の方向に押圧するよう設けている。すなわち,本例のボールプランジャ43はワーク保持穴41の円周上の1箇所に設けている。
上記押圧保持部43により,各ワーク51,52がマグネット42に吸着する磁性体からなる場合のみならず,各ワーク51,52がマグネット42に吸着しない非磁性体からなる場合でも容易に各ワーク51,52の保持を行うことができる。また,上記のごとく,押圧保持部43が各ワーク51,52をワーク保持穴41の円周状の一方向に向けて押圧保持することにより,ワーク保持穴41における各ワーク51,52の保持位置を安定させることができる。
【0074】
また,図20に示すごとく,上記ワーク保持穴41には,上記マグネット42を設ける代わりに,ワーク保持穴41に挿入配置した各ワーク51,52を,このワーク保持穴41に真空吸引により吸着させるための吸着孔44を設けることもできる。そして,この場合には,真空ポンプ(図示略)により吸着孔44の真空引きを行って,ワーク保持穴41に挿入配置した各ワーク51,52を保持することができる。
この場合は,上記押圧保持部43のように各ワーク51,52を押圧することがないので,特に硬度が低い,又は壊れやすい各ワーク51,52を保持するときに有効である。また,この場合にも,その他は上記押圧保持部43と同様の作用効果を得ることができる。
【0075】
また,上記押圧保持部43又は上記吸着孔44は,上記第2パンチのワークホルダー24におけるホルダー保持部241についても,上記マグネット242を設ける代わりに,同様に設けることができる。この場合においても,上記カセット4のワーク保持穴41と同様の構成とすることができ,カセット4のワーク保持穴41と同様の作用効果を得ることができる。
なお,上記押圧保持部43又は上記吸着孔44は,上記実施例2においても同様に設けることができる。
本例においても,その他は上記実施例1と同様であり,上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,カセットを一対のパンチの間に前進させた状態のカセット搬送式加工装置を示す説明図。
【図2】実施例1における,第1パンチ及びコアを上昇させると共に第2パンチを下降させた状態のカセット搬送式加工装置を示す説明図。
【図3】実施例1における,加工前ワークと加工後ワークとの入替を行っている状態のカセット搬送式加工装置を示す説明図。
【図4】実施例1における,カセットを一対のパンチの間から後退させた状態のカセット搬送式加工装置を示す説明図。
【図5】実施例1における,コアを加工前ワークの中空穴に挿入した状態のカセット搬送式加工装置を示す説明図。
【図6】実施例1における,第1パンチ,第2パンチ及びコアを下降させている状態のカセット搬送式加工装置を示す説明図。
【図7】実施例1における,加工前ワークの全体をダイス内に挿入した状態のカセット搬送式加工装置を示す説明図。
【図8】実施例1における,一対のパンチにより加工前ワークに加圧を行い加工後ワークを成形した状態のカセット搬送式加工装置を示す説明図。
【図9】実施例1における,カセット搬送式加工装置のサイクルタイムを示すタイムチャート。
【図10】実施例2における,第1カセットにワークを搬送すると共に,第2カセットがワークを搬出した状態のカセット搬送式連続加工装置を示す説明図。
【図11】実施例2における,第1カセット及び第2カセットがワークを搬入した状態のカセット搬送式連続加工装置を示す説明図。
【図12】実施例2における,第1カセット及び第2カセットに対してワークの入替を行っている状態のカセット搬送式連続加工装置を示す説明図。
【図13】実施例2における,第1カセット及び第2カセットがワークを搬出した状態のカセット搬送式連続加工装置を示す説明図。
【図14】実施例2における,第1カセット,第2カセット及びバッファ部からローダカセットにワークを受け取った状態のカセット搬送式連続加工装置を示す説明図。
【図15】実施例2における,ローダカセットを送り出した状態のカセット搬送式連続加工装置を示す説明図。
【図16】実施例2における,ローダカセットから第1カセット,第2カセット及び払出部にワークを受け渡した状態のカセット搬送式連続加工装置を示す説明図。
【図17】実施例2における,ローダカセットを復帰させた状態のカセット搬送式連続加工装置を示す説明図。
【図18】実施例3における,ワーク保持穴に押圧保持部を設けたカセットを示す説明図。
【図19】実施例3における,ワーク保持穴に押圧保持部を設けたカセットを示す平面図。
【図20】実施例3における,ワーク保持穴に吸着孔を設けたカセットを示す説明図。
【図21】従来技術1における,搬入装置及び搬出装置を用いた加工装置のサイクルタイムを示すタイムチャート。
【図22】従来技術2における,搬入出装置を用いた加工装置のサイクルタイムを示すタイムチャート。
【符号の説明】
1...カセット搬送式加工装置,
21...第1パンチ,
22...第2パンチ,
23...コア,
24...ワークホルダー,
3...ダイス,
4...カセット,
41...ワーク保持穴,
51...加工前ワーク,
52...加工後ワーク,

Claims (8)

  1. ワーク保持用のカセットに保持した次回に加工を行う加工前ワークを一対の第1パンチと第2パンチとの間に搬入する搬入工程と,
    上記第1パンチに保持した前回に加工した加工後ワークを上記カセットに払い出すと共に,上記加工前ワークを上記カセットから取り出して上記第2パンチに供給して,上記カセットへの上記加工前ワークと上記加工後ワークとの入替を行うワーク入替工程と,
    上記カセットに払い出した上記加工後ワークを,該カセットに保持して上記第1パンチと上記第2パンチとの間から搬出する搬出工程と,
    上記第1パンチと上記第2パンチとにより,上記第2パンチに供給した上記加工前ワークに加工を行う加工工程とを含むことを特徴とするカセット搬送式加工方法。
  2. 請求項1において,上記ワーク入替工程において,上記加工後ワークの上記カセットへの払出は,上記第1パンチが上記加工後ワークを上記カセットへ押し出すことにより行い,一方,上記加工前ワークの上記カセットからの取出及び上記第2パンチへの供給は,上記加工前ワークが上記加工後ワークによって押し出されることにより行うことを特徴とするカセット搬送式加工方法。
  3. 請求項1又は2において,上記搬入工程における加工前ワークの搬入は,上記カセットに設けたワーク保持穴に上記加工前ワークの全体を挿入した状態で行い,
    上記搬出工程における加工後ワークの搬出は,上記ワーク保持穴に上記加工後ワークの全体を挿入した状態で行うことを特徴とするカセット搬送式加工方法。
  4. ワークの加工を行う一対の第1パンチ及び第2パンチと,該両パンチの間に進退可能なワーク保持用のカセットとを有するカセット搬送式加工装置において,
    上記カセットは,次回に加工を行う加工前ワークを保持して上記両パンチの間に前進し,上記加工前ワークを上記第2パンチに供給すると共に前回に加工した加工後ワークを受け取り,該加工後ワークを保持して上記両パンチの間から後退するよう構成したことを特徴とするカセット搬送式加工装置。
  5. 請求項4において,上記カセットは,上記第1パンチが上記加工後ワークを当該カセットへ押し出すことにより上記加工後ワークを受け取り,一方,上記加工前ワークが上記加工後ワークによって押し出されることにより上記加工前ワークを上記第2パンチに供給するよう構成したことを特徴とするカセット搬送式加工装置。
  6. 請求項4又は5において,上記第2パンチは上記第1パンチの上方に配設してあり,
    上記第2パンチには,上記カセットから供給された加工前ワークを落下防止を行った状態で保持するワークホルダーを配設したことを特徴とするカセット搬送式加工装置。
  7. 請求項4〜6のいずれか一項において,上記第1パンチは,ダイスに設けた穴状成形面内に移動可能であり,
    上記両パンチによる加工は,上記加工前ワークを上記ダイス内に保持した状態で行うよう構成したことを特徴とするカセット搬送式加工装置。
  8. 請求項7において,上記加工前ワーク及び上記加工後ワークは,中空穴を備えた環状断面形状を有するものであり,
    上記第1パンチは,環状断面形状を有していると共に,その内周側には,上記中空穴に挿入配置されるコアを配設したことを特徴とするカセット搬送式加工装置。
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