JP4426373B2 - 環状又は弧状磁石の製造装置 - Google Patents
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Description
このように、一旦は予備成形体を成形し、その後にこの予備成形体を大きな加圧力で圧縮加圧することにより、寸法精度の優れた磁石を製造することができる。
そのため、上記特許文献1によって環状磁石又は弧状磁石を製造する際には、製造される環状磁石又は弧状磁石の質量にばらつきが生ずるおそれがあり、環状磁石又は弧状磁石の磁石性能にもばらつきが生ずるおそれがある。
上記予備成形体の外周面を保持する第2ダイスと、内周面を保持する第2コアと、底面を保持する第2下パンチと、該第2下パンチに対向する第2上パンチと、上記予備成形体に磁場を印加するための磁場印加手段と、上記予備成形体を加熱するための加熱手段とを有し、これらを用いて中間成形体を得る磁場配向成形部と、
上記中間成形体の外周面を保持する第3ダイスと、内周面を保持する第3コアと、底面を保持する第3下パンチと、該第3下パンチに対向する第3上パンチと、上記中間成形体を加熱するための加熱手段とを有し、これらを用いて環状磁石又は複数の弧状磁石を得る本成形部と、
上記予備成形体を保持して上記予備成形部から上記磁場配向成形部へと搬送し、一方、上記中間成形体を保持して上記磁場配向成形部から上記本成形部へと搬送するワーク搬送部とを有しており、
上記第1〜第3上パンチ、上記第1〜第3下パンチ及び上記第1〜第3コアは、それぞれサーボモータにより駆動されるよう構成されており、
上記ワーク搬送部は、上記磁場配向成形部へ上記予備成形体を搬入すると共に、上記磁場配向成形部から上記中間成形体を搬出する磁場配向成形部用カセットを有しており、
該磁場配向成形部用カセットは、次回に磁場配向成形を行う上記予備成形体を保持して上記第2上パンチと上記第2下パンチとの間に前進し、上記予備成形体を上記第2上パンチに供給すると共に前回に磁場配向成形した上記中間成形体を受け取り、該中間成形体を保持して上記第2上パンチと上記第2下パンチとの間から後退するよう構成されていることを特徴とする環状又は弧状磁石の製造装置にある(請求項1)。
また、第2の発明は、環状形状又は互いに対向形成してなる複数の弧状形状を有するキャビティの外周部を形成する第1ダイスと、内周部を形成する第1コアと、底部を形成する第1下パンチと、該第1下パンチに対向する第1上パンチとを有し、異方性磁石粉末と熱硬化性樹脂とを混合してなるコンパウンドを、上記キャビティに充填し、該キャビティ内において上記第1上パンチ及び上記第1下パンチにより加圧成形を行って予備成形体を得る予備成形部と、
上記予備成形体の外周面を保持する第2ダイスと、内周面を保持する第2コアと、底面を保持する第2下パンチと、該第2下パンチに対向する第2上パンチと、上記予備成形体に磁場を印加するための磁場印加手段と、上記予備成形体を加熱するための加熱手段とを有し、これらを用いて中間成形体を得る磁場配向成形部と、
上記中間成形体の外周面を保持する第3ダイスと、内周面を保持する第3コアと、底面を保持する第3下パンチと、該第3下パンチに対向する第3上パンチと、上記中間成形体を加熱するための加熱手段とを有し、これらを用いて環状磁石又は複数の弧状磁石を得る本成形部と、
上記予備成形体を保持して上記予備成形部から上記磁場配向成形部へと搬送し、一方、上記中間成形体を保持して上記磁場配向成形部から上記本成形部へと搬送するワーク搬送部とを有しており、
上記第1〜第3上パンチ、上記第1〜第3下パンチ及び上記第1〜第3コアは、それぞれサーボモータにより駆動されるよう構成されており、
上記ワーク搬送部は、上記本成形部へ上記中間成形体を搬入すると共に、上記本成形部から上記環状磁石又は上記複数の弧状磁石を搬出する本成形部用カセットを有しており、
該本成形部用カセットは、次回に本成形を行う上記中間成形体を保持して上記第3上パンチと上記第3下パンチとの間に前進し、上記中間成形体を上記第3上パンチに供給すると共に前回に本成形した上記環状磁石又は複数の弧状磁石を受け取り、該環状磁石又は複数の弧状磁石を保持して上記第3上パンチと上記第3下パンチとの間から後退するよう構成されていることを特徴とする環状又は弧状磁石の製造装置にある(請求項3)。
また、上記予備成形部は、上記予備成形体の成形を行った後に、該予備成形体の質量を測定する質量測定手段を有しており、上記第1下パンチは、上記質量測定手段により測定した予備成形体の質量に基づいて、上記サーボモータにより上記加圧成形を行う前の位置を変更して上記キャビティの容積を変更できるよう構成することが好ましい(請求項10)。
また、本発明の製造装置は、必要に応じて、上記質量測定手段により、上記予備成形部において成形を行ったすべての予備成形体について、その質量を測定することができ、この質量に基づいて上記予備成形部におけるキャビティの容積を変更させることにより、上記予備成形体の質量のばらつきを少なくすることができるものである。
これにより、上記磁場配向成形部には、上記質量測定手段により良品と判定された予備成形体だけが送り出されることになる。そのため、上記磁場配向成形部に送り出す予備成形体の質量のばらつきを少なくすることができる。
これにより、上記キャビティの容量を適宜変更して、上記磁場配向成形部に送り出す予備成形体の質量を調整することができ、予備成形体の質量のばらつきを一層少なくすることができる。
そして、磁場配向成形部においては、上記第2ダイス、第2コア及び第2下パンチにより上記良品と判定された予備成形体を保持する。そして、上記第2上パンチを移動させて、上記予備成形体を第2上パンチと第2下パンチとの間でさらに圧縮(加圧成形)する。この圧縮の際には、上記加熱手段により予備成形体を加熱してこの予備成形体中の熱硬化性樹脂を溶融させ、予備成形体中の異方性磁石粉末が回転したり移動したりすることができる状態を形成する。
そのため、上記本成形部において上記中間成形体に成形を行って環状磁石又は複数の弧状磁石を成形し、これにN極及びS極の着磁を行ったときには、環状磁石又は複数の弧状磁石における磁石特性のばらつきを少なくすることができる。
そして、本成形部においては、上記第3ダイス、第3コア及び第3下パンチにより上記中間成形体を保持させる。そして、上記第3上パンチを移動させて、上記中間成形体を第3上パンチと第3下パンチとの間でさらに圧縮(加圧成形)する。また、この圧縮は、上記加熱手段により中間成形体を加熱してこの中間成形体中の熱硬化性樹脂を溶融させた状態で行う。以下に、この本成形部において行う加圧成形を本成形ということがある。
なお、本成形部における中間成形体中の熱硬化性樹脂の溶融状態は、完全な溶融状態である必要はなく、ある程度まで溶融を行った半溶融状態であってもよい。
それ故、上記のごとく、本発明の製造装置によれば、質量のばらつきが少なく、寸法精度及び磁石性能に優れた環状磁石又は複数の弧状磁石を連続して効率よく製造することができる。
上記予備成形体の外周面を保持する第2ダイスと、内周面を保持する第2コアと、底面を保持する第2下パンチと、該第2下パンチに対向する第2上パンチと、上記予備成形体に磁場を印加するための磁場印加手段と、上記予備成形体を加熱するための加熱手段とを有し、これらを用いて環状磁石又は複数の弧状磁石を得る磁場配向成形部と、
上記予備成形体を保持して上記予備成形部から上記磁場配向成形部へと搬送するワーク搬送部とを有しており、
上記第1、第2上パンチ、上記第1、第2下パンチ及び上記第1、第2コアは、それぞれサーボモータにより駆動されるよう構成されており、
上記ワーク搬送部は、上記磁場配向成形部へ上記予備成形体を搬入すると共に、上記磁場配向成形部から上記環状磁石又は複数の弧状磁石を搬出する磁場配向成形部用カセットを有しており、
該磁場配向成形部用カセットは、次回に磁場配向成形を行う上記予備成形体を保持して上記第2上パンチと上記第2下パンチとの間に前進し、上記予備成形体を上記第2上パンチに供給すると共に前回に磁場配向成形した上記環状磁石又は複数の弧状磁石を受け取り、該環状磁石又は複数の弧状磁石を保持して上記第2上パンチと上記第2下パンチとの間から後退するよう構成されていることを特徴とする環状又は弧状磁石の製造装置にある(請求項8)。
すなわち、本発明においては、上記磁場配向成形部において、予備成形体に加圧成形を行って環状磁石又は複数の弧状磁石を直接得ることができる。本発明においても、これ以外の構成及び作用効果は上記第1の発明と同様である。
上記第1〜第3の発明において、上記異方性磁石粉末としては、アルニコ、フェライト、希土類コバルトもしくは希土類鉄等の異方性磁石粉末を用いることができる。また、より好ましくは、異方性磁石粉末としては、Nd−Fe−B系、Sm−Co系等の公知の希土類磁石粉末を用いることができる。
また、上記環状磁石及び複数の弧状磁石は、各種モータ用の磁石として用いることができる。特に、環状磁石は、DCモータのステータに配設して用いることができ、複数の弧状磁石は、DCモータのステータに対向配設して用いることができる。
また、上記ワーク搬送部は、上記磁場配向成形部用カセットから上記中間成形体を受け取って、これを上記本成形部用カセットへ受け渡すローダカセットを有していることが好ましい(請求項5)。
そのため、各成形体又は環状磁石(複数の弧状磁石)であるワークの搬入及び搬出並びに受取及び受渡としての搬送を行うために要する時間を短縮させることができ、上記環状磁石又は複数の弧状磁石の単位時間当たりの製造個数を一層増加させることができる。
なお、上記磁場配向成形とは、上記磁場配向成形部において、上記磁場配向を行うと共に上記加圧成形を行うことをいう。
また、上記第3の発明において、上記磁場配向成形部用カセットは、上記第2下パンチが上記環状磁石又は複数の弧状磁石を当該磁場配向成形部用カセットへ押し出すことにより上記環状磁石又は複数の弧状磁石を受け取り、一方、上記予備成形体が上記環状磁石又は複数の弧状磁石によって押し出されることにより上記予備成形体を上記第2上パンチに供給するよう構成されていることが好ましい(請求項9)。
なお、上記第1の発明における磁場配向成形部用カセットは、上記第3の発明に適用することもでき、第3の発明においても同様の作用効果を得ることができる。
なお、上記本成形とは、上記本成形部において上記加圧成形を行うことをいう。
この場合には、上記磁場配向成形部における磁場印加手段の制約により、上記中間成形体の厚み(軸方向高さ)を大きくできないときでも、上記本成形部において、中間成形体を複数個積み上げた状態で加圧成形することにより、各中間成形体を軸方向に接合して、必要な厚み(軸方向高さ)の環状磁石又は複数の弧状磁石を得ることができる。
この場合には、上記予備成形体又は弧状予備成形体を上記予備成形部から上記磁場配向成形部へ搬送するときに、当該予備成形体又は当該弧状予備成形体を予め加熱しておくことができ、磁場配向成形部において、迅速に磁場配向及び加圧成形を開始することができる。
そして、上記ワーク搬送部により上記潤滑油の含浸を行った予備成形体を上記磁場配向成形部に搬送したときには、この磁場配向成形部における第2ダイス、第2上パンチ、第2下パンチ及び第2コア等が上記予備成形体又は成形後の中間成形体と擦れ合うときに生じる摩耗の発生を抑制することができる。また、第1の発明においては、上記潤滑油の介在により、上記本成形部においても同様に、この本成形部における第3ダイス、第3上パンチ、第3下パンチ及び第3コア等が上記中間成形体又は成形後の環状磁石(複数の弧状磁石)と擦れ合うときに生じる摩耗の発生を抑制することができる。
また、上記吸引手段による吸引時間を調節することにより、上記予備成形体への潤滑油の含浸量を容易に調節することができる。そのため、潤滑油の含浸量を必要かつ十分な量にすることができ、例えば、予備成形体に潤滑油が過剰に含まれているために、この潤滑油により上記磁場配向成形部及び上記本成形部を汚してしまうことを防止することができる。
なお、上記潤滑油としては、例えば、エチレングリコール系のものを用いることができる。
(実施例1)
本例の環状磁石の製造装置1は、図1、図2に示すごとく、異方性磁石粉末を含有するコンパウンド80から、以下の予備成形部2、磁場配向成形部3及び本成形部4の3つの成形部により、環状磁石83を製造するものである。
そして、図3、図6に示すごとく、予備成形部2は、多数の異方性磁石粉末と熱硬化性樹脂とを混合してなるコンパウンド80を、上記環状キャビティ20に充填し、この環状キャビティ20内において上記第1上パンチ22及び上記第1下パンチ21により加圧成形を行って環状予備成形体81を得るよう構成されている。
そして、図16、図22に示すごとく、本成形部4は、上記環状中間成形体82に加熱を行うと共に、上記第3上パンチ42及び上記第3下パンチ41により加圧成形を行って、環状磁石83を得るよう構成されている。以下に、本成形部4において行う加圧成形を本成形ということがある。
また、図4、図11、図19に示すごとく、上記第1〜第3上パンチ22、32、42、上記第1〜第3下パンチ21、31、41及び上記第1〜第3コア23、33、43は、それぞれサーボモータ24、34、44により駆動されるよう構成されている。
以下に、これを詳説する。
図2、図26に示すごとく、本例の環状磁石の製造装置1は、上記質量測定手段26を有する予備成形部2、上記磁場配向成形部3、上記本成形部4、上記ワーク搬送部5、後述する潤滑油含浸部6及びワーク移載部7を有して構成されている。
また、上記ワーク搬送部5は、後述する搬送ロボット51、磁場配向成形部用カセット52、本成形部用カセット53及びローダカセット55を有して構成されている。また、上記予備成形部2は、後述する搬送バー27を有している。
すなわち、本例の製造装置1における一連の動作はすべて制御手段により制御が可能である。
本例の環状磁石の製造装置1は、以下の流れで上記コンパウンド80から環状磁石83を製造する(図2参照)。
すなわち、まず、図3、図4に示すごとく、上記予備成形部2においてコンパウンド80から環状予備成形体81を成形し、これを搬送バー27により上記質量測定手段26に搬送する。そして、質量測定手段26において、環状予備成形体81の質量を測定し、この質量が良品の質量値の範囲内にあれば、この環状予備成形体81を上記搬送ロボット51により潤滑油含浸部6に搬送する。
次いで、図10、図11に示すごとく、上記環状中間成形体82を磁場配向成形部用カセット52により上記磁場配向成形部3に搬入する。そして、磁場配向成形部3においては、上記環状予備成形体81に磁場配向成形を行って上記環状中間成形体82を成形する。その後、この環状中間成形体82を上記磁場配向成形部用カセット52によりローダカセット55に搬出する。
その後、上記環状磁石83における残留磁気の消磁を行い、この環状磁石83にN極及びS極の着磁を行って、磁力を付与された環状磁石83の製造を行うことができる。
以下に、製造装置1の各構成につき詳説する。
まずは、上記予備成形部2につき説明する。
図1、図3に示すごとく、上記予備成形部2は、下側に開口部を有し内部に上記コンパウンド80を保持して上記第1ダイス25の上を移動する擦切治具281を有している。そして、この擦切治具281により、上記第1下パンチ21及び第1コア23の上にコンパウンド80を載置することができる。また、擦切治具281は、成形後の環状予備成形体81を、上記第1下パンチ21の配設位置から所定の搬送位置まで移動させることができるよう構成されている。
また、上記擦切治具281は、上記第1固定テーブル201の上をスライドし、また、上記搬送バー27は第1固定テーブル201の上を環状予備成形体81をスライドさせながら搬送するよう構成されている。
次に、上記磁場配向成形部3につき説明する。
図1、図10に示すごとく、本例の磁場印加手段36は、上記第2ダイス35の下方に配設した円環状の下磁場コイル362と、加圧成形時に第2ダイス35の上方に配置される円環状の上磁場コイル361とにより構成されている。そして、本例では、上記上下一対の磁場コイル361、362により、環状予備成形体81にラジアル方向に磁場を作用させて、ラジアル磁場配向を行う。
また、本例の第2加熱手段37は、上記第2ダイス35を加熱するために、この第2ダイス35の近傍に埋設したヒータにより構成されている。
また、第2加圧テーブル302には、シリンダー304(本例ではエアーシリンダー)が配設されている。
また、図11に示すごとく、上記磁場配向成形部用カセット52は、上記第2固定テーブル301の上をスライドしながら、環状予備成形体81を搬入し、環状中間成形体82を搬出するよう構成されている。
次に、上記本成形部4につき説明する。
図1、図18に示すごとく、上記本成形部4は、上記第3ダイス45を埋設した第3固定テーブル401と、第3上パンチ42を配設した第3加圧テーブル402とを有して構成されている。また、第3加圧テーブル402は、サーボモータ44による駆動力を受けて下降するよう構成されている。
また、上記本成形部用カセット53は、上記第3固定テーブル401の上をスライドしながら、環状予備成形体81を搬入し、環状中間成形体82を搬出するよう構成されている。
また、本例の第3加熱手段46は、上記第3ダイス45を加熱するために、この第3ダイス45の近傍に埋設したヒータにより構成されている。
すなわち、上記第1〜第3上パンチ22、32、42、上記第1〜第3下パンチ21、31、41及び上記第1〜第3コア23、33、43は、それぞれサーボモータ24、34、44により駆動されるよう構成されている。
次に、潤滑油含浸部6につき説明する。
図2、図8、図9に示すごとく、上記環状磁石の製造装置1は、上記環状予備成形体81に潤滑油65を含浸させる潤滑油含浸部6を有している。この潤滑油含浸部6は、上記環状予備成形体81を配置するための含浸治具60と、この含浸治具60内の環状予備成形体81に上記潤滑油65を供給するための潤滑油供給手段63と、上記含浸治具60内の環状予備成形体81に含浸された過剰な潤滑油65の吸引を行うための吸引手段64とを有している。また、潤滑油含浸部6は、潤滑油65を貯留する潤滑油タンク631を有している。
また、上記ワーク保持型61には、上記環状予備成形体81の全体を挿入配置して潤滑油65を供給するための潤滑油供給溝611が形成されおり、この潤滑油供給溝611の下方には、上記環状予備成形体81に含浸された過剰な潤滑油65を上記吸引ボックス62内に落下させるための多数の吸引孔612が形成されている。
次に、上記ワーク搬送部5につき説明する。
図2に示すごとく、上記ワーク搬送部5は、上記質量測定手段26から上記潤滑油含浸部6へ、潤滑油含浸部6から磁場配向成形部3へ、磁場配向成形部3から本成形部4へ、本成形部4から払出部77へと各成形体81、82又は環状磁石83である各ワークを搬送するよう構成されている。
そして、本例のワーク搬送部5は、以下の搬送ロボット51、磁場配向成形部用カセット52、本成形部用カセット53及びローダカセット55を有している。
図2、図11に示すごとく、上記磁場配向成形部用カセット52は、上記搬送ロボット51から環状予備成形体81を受け取り、これを上記磁場配向成形部3へ搬入すると共に、磁場配向成形部3から成形後の環状中間成形体82を受け取って搬出するものである。
また、図2、図19に示すごとく、上記本成形部用カセット53は、上記ローダカセット55から環状中間成形体82を受け取り、これを上記本成形部4へ搬入すると共に、本成形部4からローダカセット55へ上記環状磁石83を搬出するものである。
次に、上記搬送ロボット51につき詳説する。
図4、図8に示すごとく、上記搬送ロボット51は、そのヘッド部510に環状予備成形体81を吸着して保持することができるワーク吸着部511、512を2つ有している。上記ヘッド部510は、固定部513と、この固定部513にスライド可能に配設したスライド部514とを有している。また、スライド部514の先端には、マグネット515が設けてある。
また、本例の搬送ロボット51は、一方のワーク吸着部511に潤滑油含浸前の環状予備成形体81を吸着し、他方のワーク吸着部512に潤滑油含浸後の環状予備成形体81を吸着することができるよう構成されている。
次に、上記磁場配向成形部用カセット52及び本成形部用カセット53につき詳説する。
図12〜図15に示すごとく、上記磁場配向成形部用カセット52は、次回に磁場配向成形を行う環状予備成形体81を保持して上記第2上パンチ32と上記第2下パンチ31との間に前進し、上記環状予備成形体81を第2上パンチ32に供給すると共に前回に磁場配向成形した環状中間成形体82を受け取り、この環状中間成形体82を保持して上記第2上パンチ32と上記第2下パンチ31との間から後退するよう構成されている。
また、図20に示すごとく、上記本成形部用カセット53も同様に、上記環状中間成形体82及び上記環状磁石83を挿入配置して保持するためのワーク保持穴531を有している。
図2、図26に示すごとく、上記製造装置1は、上記磁場配向成形部用カセット52と上記本成形部用カセット53との中間位置に、環状中間成形体82を一時的に保留しておくためのバッファ部54を有している。そして、磁場配向成形部3において成形された環状中間成形体82は、上記バッファ部54に一旦保留された後、本成形部4に搬入される。
次に、上記ローダカセット55につき詳説する。
図2、図26に示すごとく、上記ローダカセット55は、上記各カセット52、53と同様に、上記各成形体81、82又は環状磁石83を挿入配置して保持するためのローダ保持穴551〜553を有している。また、本例のローダカセット55は、磁場配向成形部用カセット52から環状中間成形体82を受け取りこれを上記バッファ部54に受け渡すための第1ローダ保持穴551と、上記バッファ部54から環状中間成形体82を受け取りこれを上記本成形部用カセット53に受け渡すための第2ローダ保持穴552と、本成形部用カセット53から上記環状磁石83を受け取りこれを上記払出部77に受け渡すための第3ローダ保持穴553とを有している。
図11、図19、図26に示すごとく、上記製造装置1は、上記磁場配向成形部用カセット52、上記本成形部用カセット53及び上記バッファ部54と上記ローダカセット55との間で、各成形体81、82又は環状磁石83である各ワーク81〜83の移載を行うことができるワーク移載部7を有している。
このワーク移載部7は、以下の第1〜第6移載ピン71〜76を有しており、これらを移動させることによって、上記各ワーク81〜83の移載を行うことができる。
また、上記第2移載ピン72は、上記バッファ部54に設けたバッファ保持穴541に保持した環状中間成形体82をこのバッファ部54からローダカセット55の第2ローダ保持穴552に移載するためのものである。また、上記第3移載ピン73は、ローダカセット55の第1ローダ保持穴551に保持した環状中間成形体82を、バッファ部54のバッファ保持穴541に移載するためのものである。
また、上記第6移載ピン76は、上記ローダカセット55の第3ローダ保持穴553に保持した環状磁石83をこのローダカセット55から上記払出部77に払い出すためのものである。
そして、図27に示すごとく、上記受取位置555にあるローダカセット55は、上記第1移載ピン71の動作により、上記磁場配向成形部用カセット52から環状中間成形体82を受け取り、上記第2移載ピン72の動作により、上記バッファ部54から環状中間成形体82を受け取り、上記第4移載ピン74の動作により、上記本成形部用カセット53から環状磁石83を受け取るよう構成されている。
次に、上記予備成形部2において成形を行う方法につき説明する。
図1に示すごとく、上記予備成形部2においては、上記コンパウンド80を保持した擦切治具281を、上記上記第1下パンチ21及び上記第1コア23の上方まで前進させる。このとき、擦切治具281の前進により、前回に成形した環状予備成形体81を上記所定の搬送位置まで移動させることができる。
そして、この圧縮成形は、第1上パンチ22を下降させると共に第1コア23も下降させ、これらを連動して下降させながら上記コンパウンド80を加圧することにより行うことができる。また、この圧縮成形の際には、上記サーボモータ24を制御して、第1コア23に第1上パンチ22の方向に向けた上昇推力を付与しておき、この上昇推力よりも大きな第1上パンチ22の下降推力により、第1コア23を第1上パンチ22に追従して下降させることができる。
このゼロ補正の後、上記搬送バー27は、再び移動し、上記環状予備成形体81を上記一旦停止した場所から上記質量測定手段26まで搬送する。
そして、この判定が良品の質量値の範囲内にあれば、上記搬送ロボット51によりこの良品と判定された環状予備成形体81を上記潤滑油含浸部6に搬送する。一方で、上記判定が良品の質量値の範囲内にないときには、質量測定手段26は当該環状予備成形体81を不良品と判定し、これを上記搬送ロボット51により製造ラインから外す。そして、この不良品と判定された環状予備成形体81は潤滑油含浸部6には搬送せず、崩して再びコンパウンド80として使用することができる。
このように、上記予備成形部2においては、上記質量測定手段26による質量の測定値に基づいて、環状キャビティ20の容量を適宜変更することができ、上記環状予備成形体81の不良品の発生を少なくすることができる。
次に、上記潤滑油含浸部6において潤滑油65の含浸を行う方法につき説明する。
図2、図4に示すごとく、上記搬送ロボット51は、上記質量測定手段26から上記良品と判定された環状予備成形体81を上記潤滑油含浸部6に搬送する。
すなわち、図8に示すごとく、搬送ロボット51は、一方のワーク吸着部511に上記良品と判定された環状予備成形体81を吸着し、これを上記潤滑油含浸部6における含浸治具60に向けて搬送する。そして、搬送ロボット51は、含浸治具60に近づくと、他方のワーク吸着部512に前回に潤滑油65の含浸を行った環状予備成形体81を吸着して、含浸治具60内から抜き出す。
次いで、図9に示すごとく、上記吸引手段64により、上記含浸治具60内の環状予備成形体81に含浸された潤滑油65の吸引を所定時間行い、この環状予備成形体81から過剰な潤滑油65を吸引する。こうして、必要かつ十分な潤滑油65を、環状予備成形体81の全体にほぼ均一に含浸させることができる。
次に、上記磁場配向成形部3において磁場配向成形を行う方法につき説明する。
図1、図2、図11、図12に示すごとく、上記磁場配向成形部3においては、上記磁場配向成形部用カセット52により、上記環状予備成形体81が搬入される。
そして、図16に示すごとく、この環状予備成形体81を、第2ダイス35、第2コア33及び第2下パンチ31により形成された第2環状キャビティ30内に配置する。
次いで、図17に示すごとく、上記上磁場コイル361及び下磁場コイル362に通電を行って、第2ダイス35の上下から第2ダイス35の中心側に向かうと共にこの中心側から第2ダイス35の円周方向に向けて放射状に流れるラジアル磁場を発生させる。同図において、このラジアル磁場による磁力線をMで示す。
図1、図2、図19、図20に示すごとく、上記本成形部4においては、上記本成形部用カセット53により、上記環状中間成形体82が搬入される。
そして、図21に示すごとく、この環状中間成形体82を第3ダイス45、第3コア43及び第3下パンチ41により形成された第3環状キャビティ40内に配置する。
このとき、上記第3加熱手段46により、第3ダイス45内は所定の温度に加熱されている。そのため、上記第3環状キャビティ40に配置された環状中間成形体82が加熱されて、この環状中間成形体82中の熱硬化性樹脂が再び溶融する。なお、この溶融の状態は、完全な溶融状態である必要はなく、ある程度まで溶融を行った半溶融の状態であってもよい。
そして、図22に示すごとく、環状中間成形体82中の熱硬化性樹脂の溶融を行った状態で、上記第3上パンチ42を下降させて、この第3上パンチ42と第3下パンチ41との間に上記溶融状態の環状中間成形体82を挟み込むように圧縮加圧する。この圧縮加圧は、上記第3上パンチ42による加圧力を、上記磁場配向成形部3における第2上パンチ32による加圧力よりも大きくして行う。こうして、環状中間成形体82がさらに圧縮成形されて、環状磁石83が成形される。
次に、磁場配向成形部用カセット52による搬入及び搬出の方法につき説明する。
図2、図11に示すごとく、上記搬送ロボット51は、上記潤滑油含浸部6から潤滑油含浸後の環状予備成形体81を磁場配向成形部用カセット52へと搬送する。
そして、図12に示すごとく、この搬送ロボット51から上記環状予備成形体81を受け取った磁場配向成形部用カセット52は、この環状予備成形体81を、そのワーク保持穴521に保持して上記第2上パンチ32と上記第2下パンチ31との間に搬入する。
そして、図14に示すごとく、第2コア33により環状予備成形体81の中空穴811を保持した状態で、第2下パンチ31を上昇させる。
このように、第2下パンチ31の上昇動作によって、上記磁場配向成形部用カセット52への環状予備成形体81と環状中間成形体82との入替を行うことができる。そして、環状中間成形体82の磁場配向成形部用カセット52への払出、環状予備成形体81の磁場配向成形部用カセット52からの取出及び第2上パンチ32への供給は、第2下パンチ31の上昇動作だけによって、ほぼ同時に行うことができる。
その後は、図16、図17に示すごとく、上記磁場配向成形部3において磁場配向成形を行い、また、上記磁場配向成形部用カセット52は、上記磁場配向成形部3において磁場配向成形を行っている時間を利用して上記搬出を行う。
以下に、上記磁場配向成形部用カセット52、本成形部用カセット53、ローダカセット55及び第1〜第6移載ピン71〜76によるワーク搬送の流れにつき説明する。
図23に示すごとく、上記磁場配向成形部用カセット52には上記搬送ロボット51から環状予備成形体81を搬送する。また、本成形部用カセット53は本成形部4から環状磁石83を搬出する。このとき、バッファ部54には、環状中間成形体82が保持されている。
次いで、図25に示すごとく、磁場配向成形部3においては、磁場配向成形部用カセット52に対する環状予備成形体81と環状中間成形体82との入替を行う。また、本成形部4においては、本成形部用カセット53に対して環状中間成形体82と環状磁石83との入替を行う。
次いで、図26に示すごとく、磁場配向成形部用カセット52は、磁場配向成形部3から環状中間成形体82を搬出し、また、本成形部用カセット53は、本成形部4から環状磁石83を搬出する。
次いで、図28に示すごとく、ローダカセット55を上記受取位置555から上記受渡位置556へと送り出す。
その後は、図30に示すごとく、ローダカセット55を上記受渡位置556から上記受取位置555へと復帰させ、以降同様に上記各動作を繰り返して連続して上記ワーク搬送を行うことができる。
上記予備成形部2においては、一旦は環状キャビティ20よりも大きな容積の充填用スペース200にコンパウンド80を充填し、過剰なコンパウンド80を排出して環状キャビティ20への充填を行う。そのため、コンパウンド80の充填量を安定させることができる。
また、予備成形部2においては、第1上パンチ22と第1コア23とを連動して下降させながら、コンパウンド80に圧縮成形を行う。そのため、コンパウンド80をできるだけ均一に圧縮することができ、密度の偏りが少ない環状予備成形体81を成形することができる。
それ故、上記環状磁石の製造装置1によれば、質量が安定しており、かつ寸法精度及び磁石性能に優れた環状磁石83を繰り返し製造することができる。
また、上記環状中間成形体82の第3上パンチ42への供給と上記環状磁石83の上記第3下パンチ41からの受取とをほぼ同時に行うことができる本成形部用カセット53により、本成形部4における環状中間成形体82の搬入及び環状磁石83の搬出に要する時間を短縮させることもできる。
そのため、上記製造装置1において、上記ワーク搬送を行うために要する時間を短縮することができ、上記環状磁石83の単位時間当たりの製造個数を増加させることができる。そのため、生産性に優れた環状磁石の製造装置1を構成することができる。
そのため、上記製造装置1は、3つの成形部2、3、4を有し、コンパウンド80から環状磁石83を一貫して製造できるにも拘らず、コンパクトに構成することができる。
この場合には、磁場配向成形部3における磁場印加手段36の制約により、環状中間成形体82の厚み(軸方向高さ)を大きくできないときでも、本成形部4において、環状中間成形体82を複数個積み上げた状態で加圧成形することにより、各環状中間成形体82を軸方向に接合して、必要な厚み(軸方向高さ)の環状磁石83を得ることができる。
本例の弧状磁石の製造装置1Aは、図33〜図39に示すごとく、異方性磁石粉末を含有するコンパウンド80から、以下の予備成形部2A、磁場配向成形部3Aの2つの成形部により、一対の弧状磁石83A(図39参照)を製造するものである。
すなわち、本例の予備成形部2Aは、互いに対向形成してなる一対の弧状キャビティ20Aの各外周部を形成する第1ダイス25Aと、各内周部を形成する第1コア23Aと、各底部を形成する第1下パンチ21Aと、この第1下パンチ21Aに対向する第1上パンチ22Aとを有している。
そして、予備成形部2Aは、異方性磁石粉末と熱硬化性樹脂とを混合してなるコンパウンド80を、各弧状キャビティ20Aに充填し、各弧状キャビティ20A内において第1上パンチ22A及び第1下パンチ21Aにより加圧成形を行って一対の弧状予備成形体81Aを得るよう構成されている。
そして、磁場配向成形部3Aは、加熱手段37Aにより各弧状予備成形体81Aを加熱して、各弧状予備成形体81A中の熱硬化性樹脂を溶融させた状態において、磁場印加手段36Aにより各弧状予備成形体81Aに磁場配向を行うと共に、第2上パンチ32A及び第2下パンチ31Aにより各弧状予備成形体81Aに加圧成形を行って、一対の弧状磁石83Aを得るよう構成されている。
本例の弧状磁石の製造装置1Aは、以下の流れで上記コンパウンド80から一対の弧状磁石83Aを製造する(図参照)。
すなわち、まず、図33、図34に示すごとく、上記予備成形部2Aにおいてコンパウンド80から弧状予備成形体81Aを成形し、これを搬送ユニット27Aにより上記質量測定手段26Aに搬送する。そして、質量測定手段26Aにおいて、一対の弧状予備成形体81Aの質量を測定し、この質量が良品の質量値の範囲内にあれば、この一対の弧状予備成形体81Aを搬送ロボット51Aにより潤滑油含浸部6Aに搬送する。
次いで、図35に示すごとく、潤滑油65を含浸した後の各弧状予備成形体81Aを磁場配向成形部用ローダ52Aにより上記磁場配向成形部3Aに搬入する。そして、磁場配向成形部3Aにおいては、各弧状予備成形体81Aに磁場配向成形を行って一対の弧状磁石83Aを成形する。その後、この一対の弧状磁石83Aを磁場配向成形部用ローダ52Aにより第1シャトル55Aに搬出する。
以下に、本例の弧状磁石の製造装置1Aの各構成につき詳説する。
そして、図36に示すごとく、予備成形部2Aにおける一対の弧状キャビティ20Aは、第1コア23Aの軸心に対して、瓦形状を有する2つの空間を互いに対向形成してなるものである。また、一対の弧状キャビティ20Aは、瓦形状を有する各空間の内周側を互いに対向させるようにして形成されている。
また、本例の搬送ユニット27Aは、磁力により一対の弧状予備成形体81Aを吸着し、これを予備成形部2Aから質量測定手段26Aまで搬送するものである。
そして、本例のワーク搬送部5Aは、搬送ロボット51A、磁場配向成形部用ローダ52A、第1シャトル55A及び第2シャトル56Aを有して構成されている。
また、本例においては記載を省略した予備成形部2A、磁場配向成形部3A等における各構成部の構成及び動作は、上記実施例1と同様である。なお、本例の製造装置1における各構成部は、符号の後にAを付して示している。
その他は、本例においても、実施例1と同様であり、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
1A 弧状磁石の製造装置
2、2A 予備成形部
20 環状キャビティ
20A 弧状キャビティ
21、21A 第1下パンチ
22、22A 第1上パンチ
23、23A 第1コア
24、24A サーボモータ
25、25A 第1ダイス
26、26A 質量測定手段
27、27A 搬送バー(ユニット)
3、3A 磁場配向成形部
31、31A 第2下パンチ
32、32A 第2上パンチ
33、33A 第2コア
34、34A サーボモータ
35、35A 第2ダイス
36、36A 磁場印加手段
37、37A 第2加熱手段
4 本成形部
41 第3下パンチ
42 第3上パンチ
43 第3コア
44 サーボモータ
45 第3ダイス
46 第3加熱手段
5、5A ワーク搬送部
51、51A 搬送ロボット
52 磁場配向成形部用カセット
53 本成形部用カセット
54 バッファ部
55 ローダカセット
58A 予熱手段
6、6A 潤滑油含浸部
60 含浸治具
63 潤滑油供給手段
64 吸引手段
65 潤滑油
7 ワーク移載部
77 払出部
80 コンパウンド
81 環状予備成形体
81A 弧状予備成形体
82 環状中間成形体
83 環状磁石
83A 弧状磁石
Claims (12)
- 環状形状又は互いに対向形成してなる複数の弧状形状を有するキャビティの外周部を形成する第1ダイスと、内周部を形成する第1コアと、底部を形成する第1下パンチと、該第1下パンチに対向する第1上パンチとを有し、異方性磁石粉末と熱硬化性樹脂とを混合してなるコンパウンドを、上記キャビティに充填し、該キャビティ内において上記第1上パンチ及び上記第1下パンチにより加圧成形を行って予備成形体を得る予備成形部と、
上記予備成形体の外周面を保持する第2ダイスと、内周面を保持する第2コアと、底面を保持する第2下パンチと、該第2下パンチに対向する第2上パンチと、上記予備成形体に磁場を印加するための磁場印加手段と、上記予備成形体を加熱するための加熱手段とを有し、これらを用いて中間成形体を得る磁場配向成形部と、
上記中間成形体の外周面を保持する第3ダイスと、内周面を保持する第3コアと、底面を保持する第3下パンチと、該第3下パンチに対向する第3上パンチと、上記中間成形体を加熱するための加熱手段とを有し、これらを用いて環状磁石又は複数の弧状磁石を得る本成形部と、
上記予備成形体を保持して上記予備成形部から上記磁場配向成形部へと搬送し、一方、上記中間成形体を保持して上記磁場配向成形部から上記本成形部へと搬送するワーク搬送部とを有しており、
上記第1〜第3上パンチ、上記第1〜第3下パンチ及び上記第1〜第3コアは、それぞれサーボモータにより駆動されるよう構成されており、
上記ワーク搬送部は、上記磁場配向成形部へ上記予備成形体を搬入すると共に、上記磁場配向成形部から上記中間成形体を搬出する磁場配向成形部用カセットを有しており、
該磁場配向成形部用カセットは、次回に磁場配向成形を行う上記予備成形体を保持して上記第2上パンチと上記第2下パンチとの間に前進し、上記予備成形体を上記第2上パンチに供給すると共に前回に磁場配向成形した上記中間成形体を受け取り、該中間成形体を保持して上記第2上パンチと上記第2下パンチとの間から後退するよう構成されていることを特徴とする環状又は弧状磁石の製造装置。 - 請求項1において、上記磁場配向成形部用カセットは、上記第2下パンチが上記中間成形体を当該磁場配向成形部用カセットへ押し出すことにより上記中間成形体を受け取り、一方、上記予備成形体が上記中間成形体によって押し出されることにより上記予備成形体を上記第2上パンチに供給するよう構成されていることを特徴とする環状又は弧状磁石の製造装置。
- 環状形状又は互いに対向形成してなる複数の弧状形状を有するキャビティの外周部を形成する第1ダイスと、内周部を形成する第1コアと、底部を形成する第1下パンチと、該第1下パンチに対向する第1上パンチとを有し、異方性磁石粉末と熱硬化性樹脂とを混合してなるコンパウンドを、上記キャビティに充填し、該キャビティ内において上記第1上パンチ及び上記第1下パンチにより加圧成形を行って予備成形体を得る予備成形部と、
上記予備成形体の外周面を保持する第2ダイスと、内周面を保持する第2コアと、底面を保持する第2下パンチと、該第2下パンチに対向する第2上パンチと、上記予備成形体に磁場を印加するための磁場印加手段と、上記予備成形体を加熱するための加熱手段とを有し、これらを用いて中間成形体を得る磁場配向成形部と、
上記中間成形体の外周面を保持する第3ダイスと、内周面を保持する第3コアと、底面を保持する第3下パンチと、該第3下パンチに対向する第3上パンチと、上記中間成形体を加熱するための加熱手段とを有し、これらを用いて環状磁石又は複数の弧状磁石を得る本成形部と、
上記予備成形体を保持して上記予備成形部から上記磁場配向成形部へと搬送し、一方、上記中間成形体を保持して上記磁場配向成形部から上記本成形部へと搬送するワーク搬送部とを有しており、
上記第1〜第3上パンチ、上記第1〜第3下パンチ及び上記第1〜第3コアは、それぞれサーボモータにより駆動されるよう構成されており、
上記ワーク搬送部は、上記本成形部へ上記中間成形体を搬入すると共に、上記本成形部から上記環状磁石又は上記複数の弧状磁石を搬出する本成形部用カセットを有しており、
該本成形部用カセットは、次回に本成形を行う上記中間成形体を保持して上記第3上パンチと上記第3下パンチとの間に前進し、上記中間成形体を上記第3上パンチに供給すると共に前回に本成形した上記環状磁石又は複数の弧状磁石を受け取り、該環状磁石又は複数の弧状磁石を保持して上記第3上パンチと上記第3下パンチとの間から後退するよう構成されていることを特徴とする環状又は弧状磁石の製造装置。 - 請求項3において、上記本成形部用カセットは、上記第3下パンチが上記環状磁石又は複数の弧状磁石を当該本成形部用カセットへ押し出すことにより上記環状磁石又は複数の弧状磁石を受け取り、一方、上記中間成形体が上記環状磁石又は複数の弧状磁石によって押し出されることにより上記中間成形体を上記第3上パンチに供給するよう構成されていることを特徴とする環状又は弧状磁石の製造装置。
- 請求項1〜4のいずれか一項において、上記ワーク搬送部は、上記磁場配向成形部用カセットから上記中間成形体を受け取って、これを上記本成形部用カセットへ受け渡すローダカセットを有していることを特徴とする環状又は弧状磁石の製造装置。
- 請求項1〜5のいずれか一項において、上記磁場配向成形部と上記本成形部とがそれぞれ加圧成形を行うタイミングをずらして、上記各サーボモータによるピーク電力の発生を抑制するよう構成されていることを特徴とする環状又は弧状磁石の製造装置。
- 請求項1〜6のいずれか一項において、上記本成形部は、複数個積み上げた状態の上記中間成形体に、上記第3上パンチ及び上記第3下パンチにより加圧成形を行うよう構成されていることを特徴とする環状又は弧状磁石の製造装置。
- 環状形状又は互いに対向形成してなる複数の弧状形状を有するキャビティの外周部を形成する第1ダイスと、内周部を形成する第1コアと、底部を形成する第1下パンチと、該第1下パンチに対向する第1上パンチとを有し、異方性磁石粉末と熱硬化性樹脂とを混合してなるコンパウンドを、上記キャビティに充填し、該キャビティ内において上記第1上パンチ及び上記第1下パンチにより加圧成形を行って予備成形体を得る予備成形部と、
上記予備成形体の外周面を保持する第2ダイスと、内周面を保持する第2コアと、底面を保持する第2下パンチと、該第2下パンチに対向する第2上パンチと、上記予備成形体に磁場を印加するための磁場印加手段と、上記予備成形体を加熱するための加熱手段とを有し、これらを用いて環状磁石又は複数の弧状磁石を得る磁場配向成形部と、
上記予備成形体を保持して上記予備成形部から上記磁場配向成形部へと搬送するワーク搬送部とを有しており、
上記第1、第2上パンチ、上記第1、第2下パンチ及び上記第1、第2コアは、それぞれサーボモータにより駆動されるよう構成されており、
上記ワーク搬送部は、上記磁場配向成形部へ上記予備成形体を搬入すると共に、上記磁場配向成形部から上記環状磁石又は複数の弧状磁石を搬出する磁場配向成形部用カセットを有しており、
該磁場配向成形部用カセットは、次回に磁場配向成形を行う上記予備成形体を保持して上記第2上パンチと上記第2下パンチとの間に前進し、上記予備成形体を上記第2上パンチに供給すると共に前回に磁場配向成形した上記環状磁石又は複数の弧状磁石を受け取り、該環状磁石又は複数の弧状磁石を保持して上記第2上パンチと上記第2下パンチとの間から後退するよう構成されていることを特徴とする環状又は弧状磁石の製造装置。 - 請求項8において、上記磁場配向成形部用カセットは、上記第2下パンチが上記環状磁石又は複数の弧状磁石を当該磁場配向成形部用カセットへ押し出すことにより上記環状磁石又は複数の弧状磁石を受け取り、一方、上記予備成形体が上記環状磁石又は複数の弧状磁石によって押し出されることにより上記予備成形体を上記第2上パンチに供給するよう構成されていることを特徴とする環状又は弧状磁石の製造装置。
- 請求項1〜9のいずれか一項において、上記予備成形部は、上記予備成形体の成形を行った後に、該予備成形体の質量を測定する質量測定手段を有しており、上記第1下パンチは、上記質量測定手段により測定した予備成形体の質量に基づいて、上記サーボモータにより上記加圧成形を行う前の位置を変更して上記キャビティの容積を変更できるよう構成されていることを特徴とする環状又は弧状磁石の製造装置。
- 請求項1〜10のいずれか一項において、上記ワーク搬送部は、上記予備成形体を保持する際に、該予備成形体を予熱することができる予熱手段を有していることを特徴とする環状又は弧状磁石の製造装置。
- 請求項1〜11のいずれか一項において、上記環状又は弧状磁石の製造装置は、上記予備成形体に潤滑油を含浸させる潤滑油含浸部を有しており、
該潤滑油含浸部は、上記予備成形体を配置するための含浸治具と、該含浸治具内の予備成形体に上記潤滑油を供給する潤滑油供給手段と、上記含浸治具内の予備成形体に含浸された潤滑油の吸引を行う吸引手段とを有しており、
上記ワーク搬送部は、上記潤滑油を含浸する前の予備成形体を保持して上記予備成形部から上記潤滑油含浸部へと搬送し、一方、上記潤滑油を含浸した後の予備成形体を保持して上記潤滑油含浸部から上記磁場配向成形部へと搬送することもできるよう構成されていることを特徴とする環状又は弧状磁石の製造装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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