JP2004344828A - 混合装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】収納容積の小さな混合容器を収納容積の大きな混合容器内に簡易に取付けることを可能とする。
【解決手段】電動機と駆動可能に連結されて所定の角度範囲で揺動する揺動台と、電動機と駆動可能に連結されて前記揺動台上に回転可能に取付けた回転車輪と、前記揺動台上に回転車輪を介して回転自在に乗載されて攪拌・混合を行う粉体原料を収容する有底筒状の混合容器とを備えた混合装置において、前記混合容器内には、該混合容器よりも収納容積の小さな有底筒状の小容器を、前記混合容器の開口部に取付けられる蓋体に支持手段を介して片持ち支持させた状態で、挿脱自在に収容可能としたことを特徴とする。
【選択図】 図4
【解決手段】電動機と駆動可能に連結されて所定の角度範囲で揺動する揺動台と、電動機と駆動可能に連結されて前記揺動台上に回転可能に取付けた回転車輪と、前記揺動台上に回転車輪を介して回転自在に乗載されて攪拌・混合を行う粉体原料を収容する有底筒状の混合容器とを備えた混合装置において、前記混合容器内には、該混合容器よりも収納容積の小さな有底筒状の小容器を、前記混合容器の開口部に取付けられる蓋体に支持手段を介して片持ち支持させた状態で、挿脱自在に収容可能としたことを特徴とする。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、収納容積の異なる混合容器を使用して、複数種類の粉体原料を攪拌・混合することが可能な混合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、収納容積の異なる混合容器に収容した複数種類の粉体原料を攪拌・混合する場合、前記混合容器の大きさ(収納容積)に合せて複数台の混合装置を必要としていた。このため、近年では、収納容積の大きな混合容器内に前記混合容器よりも収納容積の小さな混合容器を収容してボルト等を用いて固定し、この後、前記収納容積の小さな混合容器に混合を行う少量の粉体原料を収容するとともに、前記各混合容器の開口部を蓋体により閉鎖した状態で、前記各混合容器を一体的に回転・揺動させることにより、前記収納容積の小さな混合容器内に収容した粉体原料の攪拌・混合を行うようにした混合装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−131806号公報(図11,12)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
然るに、前記構成の混合装置においては、収納容積の小さな混合容器を収納容積の大きな混合容器内に取付ける場合、その取付作業は収納容積の大きな混合容器と、その内部に収容した収納容積の小さな混合容器との間に形成される狭隘な空間を利用して手作業で行わなければならないため作業効率が非常に悪く、手間と時間を要するという問題があった。
【0005】
また、前記混合容器は、一般にステンレス鋼等を成形・加工することにより形成されているため、収納容積の大きな混合容器内に取付けた収納容積の小さな混合容器の内部に収容された粉体原料の混合状況等を外部から目視で確認することは困難であり、前記粉体原料の混合状況等を把握するには、例えば、一定時間毎に混合装置を停止して各混合容器から蓋体を取外し、収納容積の小さな混合容器内に収容した粉体原料をサンプリングする等しなければならなかったため、非常に面倒であった。
【0006】
本発明は、前記種々の問題点に鑑み、収納容積の小さな混合容器を収納容積の大きな混合容器内に簡易に取付けることが可能で、しかも、前記収納容積の小さな混合容器内に収容した粉体原料の混合状況を、外部から目視にて確認することが可能な混合装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために、電動機と駆動可能に連結されて所定の角度範囲で揺動する揺動台と、電動機と駆動可能に連結されて前記揺動台上に回転可能に取付けた回転車輪と、前記揺動台上に回転車輪を介して回転自在に乗載されて攪拌・混合を行う粉体原料を収容する有底筒状の混合容器とを備えた混合装置において、前記混合容器内には、該混合容器よりも収納容積の小さな有底筒状の小容器を、前記混合容器の開口部に取付けられる蓋体に支持手段を介して片持ち支持させた状態で、挿脱自在に収容可能としたことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の混合装置において、前記支持手段は、小容器の開口部側が着脱自在に取付けられる凹形状の取付体と、前記取付体の底部と混合容器の蓋体との間に介挿される円筒状のスペーサと、前記蓋体中央に形成した貫通筒に嵌着される中空状のブッシュと、前記取付体,スペーサ,ブッシュを蓋体に対して一体的に固定するボルト及びナットとを備えて構成したことを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の混合装置において、前記取付体の内周面及び小容器の開口部外周面にはそれぞれねじ部を形成し、前記ねじ部同士を螺合することにより、小容器を取付体に対して着脱自在に取付けるように構成したことを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項2または3記載の混合装置において、前記混合容器は、小容器と取付体との螺合が解除されない方向に回転させるように構成したことを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項2記載の混合装置において、前記取付体の開口端縁及び小容器の開口端縁にはそれぞれフランジを形成し、前記フランジ同士を固定リング等を用いて固定することにより、小容器を取付体に対して着脱自在に取付けるように構成したことを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5記載の混合装置において、前記小容器内には、粉体原料を小容器の周方向に掻上げるための羽根部材を配設するように構成したことを特徴とする。
【0013】
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6記載の混合装置において、前記支持手段には、小容器を混合容器の蓋体に片持ち支持させたときに、前記小容器が蓋体の中心に対して偏心状態となるのを防ぐための偏心防止部材を備えて構成したことを特徴とする。
【0014】
請求項8記載の発明は、請求項2記載の混合装置において、前記ブッシュには、混合容器の蓋体中央に形成した貫通筒から突出する側の端部に、前記貫通筒の端面と当接する鍔部を形成したことを特徴とする。
【0015】
請求項9記載の発明は、請求項1ないし7記載の混合装置において、前記混合容器及び小容器は、内部を透かし見ることができるような材質により形成したことを特徴とする。
【0016】
請求項10記載の発明は、請求項1ないし9記載の混合装置において、前記混合容器と、該混合容器内に収容される小容器との間に形成される空隙に、冷却媒体等を封入するように構成したことを特徴とする。
【0017】
請求項11記載の発明は、請求項1ないし10記載の混合装置において、前記混合容器の底部と、該混合容器内に収容される小容器の底部との間に、弾性体等からなるクッション部材を介在させるように構成したことを特徴とする。
【0018】
本発明は、混合容器よりも収納容積の小さな小容器を、前記混合容器の開口部に被着される蓋体に支持手段を介して片持ち支持させるようにしたので、前記小容器は、混合容器の外部において蓋体に予め片持ち支持させておくことにより、前記蓋体を混合容器の開口部に被着する動作に伴い、前記混合容器内に簡易に収容することができる。また、前記小容器は、支持手段を構成する取付体に螺合したり、あるいは、固定リング等を用いて固定したりすることにより、前記取付体に対して着脱自在に取付けるようにしたので、前記蓋体に対する小容器の着脱を簡易に行うことができるとともに、前記小容器への粉体原料の投入や、小容器からの粉体原料の排出を迅速・容易に行うことが可能となる。更に、前記混合容器及び小容器は、内部を透かし見ることができるような材質により形成するようにしたので、前記混合容器内や、該混合容器に収容した小容器内の粉体原料の混合状況等は、外部から目視することで迅速・容易に確認・把握することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図1ないし図7を参照しながら説明する。はじめに、図1は本発明の混合装置を示す正面図、図2は本発明の混合装置を示す側面図である。図1,2において、1は本発明の混合装置を示し、前記混合装置1は、山形鋼等の鋼材を枠組みして形成した機枠2と、前記機枠2に所定の角度範囲で揺動可能に支承される揺動台3と、前記揺動台3に回転自在に取付けられる回転車輪4と、内部に攪拌・混合を行う粉体原料を収容して、前記揺動台3上に回転車輪4を介して回転自在に乗載される混合容器5(例えば、収納容積10L)とを備えて概略構成されている。なお、前記揺動台3及び回転車輪4は、それぞれ図示しない揺動用及び回転用の電動機と駆動可能に連結することにより、揺動及び回転させることができるように構成されている。また、図1,2において、9は混合容器5の外周を囲繞するように配設され、前記混合容器5が振動等によって回転車輪4から浮き上がるのを防ぐための浮上防止部材である。
【0020】
次に、図3は混合容器5の縦断側面図である。図3で示すように、前記混合容器5は、その一方端側(図3の左側)に開口部5aを開口して有底筒状に形成されており、また、前記混合容器5の内周面には、該混合容器5内に収容した粉体原料を周方向に掻上げるための羽根部材5bが、周方向の複数個所(図3においては2ヶ所)に形成されている。なお、前記混合容器5は、例えば、ガラス等のように内部を透かし見ることができるような材質により形成されている。また、図3において、5cは混合容器5の長さ方向(図3の左右方向)に所定間隔を設けた状態で、前記混合容器5の外周面に取付帯5dを介して取付けた一対の係止部材であり、前記係止部材5cは、その外側面を揺動台3に回転自在に取付けた回転車輪4(図1参照)と当接させることにより、前記揺動台3の揺動時に、該揺動台3上から混合容器4が滑落するのを防いでいる。
【0021】
図3において、6は前記混合容器5の開口部5aを開閉自在に閉鎖する蓋体であり、前記蓋体6は、混合容器5の開口部5aとの間にパッキン6aを介在させた状態で、例えば、固定部材7を用いて前記開口部5aに着脱自在に固定される。なお、前記蓋体6の中心部には、貫通筒6bが一体的に形成されており、前記貫通筒6bには、通常ゴム等からなる封止栓8が嵌着されている。また、前記蓋体6は、混合容器5と同様に、ガラス等のように混合容器5内部を透かし見ることができるような材質により形成されている。
【0022】
次に、図4は混合容器5内に、該混合容器5よりも収納容積の小さな小容器(例えば、収納容積3L)を収容した状態を示す縦断側面図である。図4において、11は前記混合容器5よりも収納容積の小さな有底筒状の小容器であり、前記小容器11は、混合容器5の開口部5aに取付けられる蓋体6に支持手段12を介して片持ち支持させた状態で、前記混合容器5内に挿脱自在に収容することにより、該小容器11内に収容した複数種類の粉体原料を、混合容器5が乗載される混合装置1を使用して攪拌・混合することが可能となる。なお、前記小容器11は、例えば、塩化ビニール等のように比較的軽量で、しかも、内部を透かし見ることができるような材質により形成されている。
【0023】
つづいて、図5は小容器11と支持手段12とを分解して示す縦断側面図である。図5で示すように、前記小容器11の一方端側(図5の左側)には開口部11aが開口されており、また、前記開口部11aの外周面にはねじ部11bが螺設されている。一方、前記小容器11を蓋体6に対して片持ち支持させるための支持手段12は、図5で示すように、小容器11が着脱自在に取付けられる凹形状の取付体13と、前記取付体13と蓋体6との間に介在される円筒状のスペーサ14と、前記蓋体6の貫通筒6bに着脱自在に嵌着されるゴム等からなる中空状のブッシュ15と、前記取付体13,スペーサ14,ブッシュ15を蓋体6に対して一体的に固定するためのボルト16及びナット17とを備えて概略構成されている。
【0024】
なお、前記取付体13は、例えば、小容器11と同様に、塩化ビニール等のように比較的弾力性に富む材質により形成されている。また、前記取付体13の内周面には、図5で示すように、小容器11の開口部11a外周面に螺設したねじ部11bと螺合するねじ部13aが螺設されており、前記ねじ部11b,13a同士を螺合することにより、前記小容器11は、取付体13に対して着脱自在に取付けることができる。更に、図5において、13bは前記取付体13の内側底面と薄板状の押え板13cとの間に挟持されて、前記小容器11の開口部11aを封止するパッキンである。
【0025】
また、前記スペーサ14は、ステンレス鋼等の金属により形成されており、図5で示すように、その内周面の所定位置(図5においては取付体13と近接する位置)には、取付体13が蓋体6の中心に対して偏心状態となるのを防ぐための板状の偏心防止部材14aが配設されている。更に、前記ブッシュ15には、図5で示すように、蓋体6に形成した貫通筒6bから突出する側の端部(図5の左側)に、前記貫通筒6bの端面(図5の左側)と当接する鍔部15aが一体的に形成されている。
【0026】
次に、前記支持手段12を蓋体6に組付ける場合について説明する。はじめに、図6で示すように、パッキン13bを取付体13の内側底面と押え板13cとの間に挟持した状態で、ボルト16を押え板13c→パッキン13b→取付体13底面の順に挿通するとともに、前記取付体13の底面から突出するボルト16の先端側を、スペーサ14の内周面に配設した偏心防止部材14aに挿通して、前記スペーサ14の一方端側(図6の右側)を取付体13の底面に当接させる。つづいて、蓋体6の貫通筒6bに嵌着したブッシュ15に、偏心防止部材14aを貫通してスペーサ14から突出するボルト16の先端側を挿通して、図5で示すように、前記スペーサ14の他方端側(図5の左側)を蓋体6に当接させるとともに、前記ブッシュ15を貫通して突設するボルト16の先端部にナット17を、ブッシュ15の鍔部15a端面との間に平座金17aを介在させた状態で螺着することにより、図5で示すように、前記取付体13,スペーサ14及びブッシュ15を蓋体6に対して一体的に固定する(組付ける)。
【0027】
なお、このとき、前記取付体13は、塩化ビニール等のように比較的弾力性に富む材質により形成されているため、蓋体6と取付体13との間に円筒状のスペーサ14を介在させた状態で、前記取付体13,スペーサ14及びブッシュ15を貫通して突出するボルト16の先端部にナット17を螺着することにより、前記取付体13の底面は、押え板13cを介してボルト16により蓋体6側(スペーサ14の内側方向)に付勢される結果、前記取付体13はボルト16と共回りすることなく、蓋体6に対して強固に固定することが可能となる。
【0028】
また、前記ボルト16を、スペーサ14の内周面に配設した偏心防止部材14a及び蓋体6の貫通筒6bに嵌着したブッシュ15に挿通することにより、ボルト16と蓋体6との中心が一致するので、前記ボルト16を用いて取付体13を固定したときに、前記取付体13が蓋体6の中心に対して偏心状態となるのを良好に防ぐことが可能となる。
【0029】
更に、前記ボルト16にナット17を螺着する際、前記ナット17と蓋体6の貫通筒6bとの間には、ゴム等からなるブッシュ15の鍔部15aが介在されているので、前記ナット17をボルト16に螺着した際の締付力によって、蓋体6(貫通筒6b)が破損等するのを良好に防ぐことができる。
【0030】
次に、本発明の動作について説明する。はじめに、混合容器5を使用して粉体原料の攪拌・混合を行う場合は、例えば、混合装置1に具備した揺動用の電動機(図示せず)を起動して、混合容器5を図2においてその開口部5a側(図2の左側)が所定角度上向きとなるように傾斜させ、この状態で、図3において前記混合容器5の開口部5aに取付けられている蓋体6を、固定部材7による固定を解除して取外し、前記開口部5aを開放する。つづいて、前記開口部5aから攪拌・混合を行う複数種類の粉体原料を混合容器5内に投入(収容)するとともに、前記粉体原料の投入が終了したら、図3で示すように、混合容器5の開口部5aに再度蓋体6を、固定部材7を用いて固定することにより取付ける。
【0031】
なお、前記混合容器5の開口部5aと蓋体6との間には、パッキン6aが介在させてあるので、前記開口部5aと蓋体6との接合部分から粉体原料が混合容器5の外部に漏出するようなことはない。また、蓋体6に形成した貫通筒6bは、通常ゴム等からなる封止栓8を嵌着することにより封止されているので、前記貫通筒6bから粉体原料が混合容器5の外部に漏出するようなことはない。
【0032】
前記のように、混合容器5内に粉体原料を収容したら、混合装置1に具備した回転用の電動機(図示せず)を起動して、前記混合容器5を所定方向に回転させるとともに、揺動用の電動機(図示せず)を起動して、前記混合容器5をシーソーの如く揺動させる。これにより、前記混合容器5内に収容した粉体原料は、該混合容器5の内周面に形成した羽根部材5bによって周方向に掻上げられるとともに、混合容器5の長さ方向に沿って往復移動する結果、良好に攪拌・混合が行われる。
【0033】
なお、前記混合容器5は、ガラス等のように内部を透かし見ることができるような材質により形成されているので、混合容器5内に収容した粉体原料の混合状況等を目視によって確認しながら、円滑・良好に粉体原料の攪拌・混合を行うことができる。また、前記混合容器5は、その外周面に取付帯5dを介して取付けた一対の係止部材5cが回転車輪4と当接しているとともに、浮上防止部材9によって回転車輪4から浮き上がるのを防止されていることにより、揺動用の電動機(図示せず)を起動して揺動台3を揺動させても、前記揺動台3上から滑落するようなことな全くない。
【0034】
そして、所定時間が経過したら、図示しない回転用及び揺動用の各電動機を停止して、粉体原料の攪拌・混合を終了する。攪拌・混合の終了した粉体原料を排出する場合は、図3において混合容器5の開口部5aから蓋体6を取外し、この後、揺動用の電動機(図示せず)を起動して、前記混合容器5を図2においてその開口部5a側(図2の左側)が所定角度下向きとなるように傾斜させるとともに、回転用の電動機(図示せず)を起動して、前記混合容器5を所定方向に回転させることにより、粉体原料を混合容器5内から羽根部材5bによって掻出しながら図示しない排出容器に排出する。粉体原料の排出が終了したら、回転用の電動機(図示せず)を停止するとともに、揺動用の電動機(図示せず)を起動して前記混合容器5を、例えば、その開口部5a側が所定角度下向きとなっている状態から図2で示す水平な状態として、次回の攪拌・混合に備える。以後、混合容器5を使用して粉体原料を攪拌・混合する場合は、前記の動作を繰り返せばよい。
【0035】
次に、混合容器5よりも収納容積の小さな小容器11を使用して、複数種類の粉体原料の攪拌・混合を行う場合について説明する。図8で示すように、混合容器5が乗載される混合装置1を使用して、小容器11内に収容した粉体原料を攪拌・混合する場合には、前記小容器11を混合容器5内に取付ける(収容する)作業が必要であるが、本発明においては、小容器11を混合容器5の開口部5aに取付けられる蓋体6に、支持手段12を介して予め片持ち支持させておくことにより、前記小容器11を蓋体6の開口部5aへの取付け動作に伴って混合容器5内に簡易に収容できるようにした。
【0036】
即ち、小容器11を混合容器5内に収容する場合は、はじめに、蓋体6に予め組付けた支持手段12(支持手段12の蓋体6への組付け動作については段落番号[0026]を参照)の取付体13に、攪拌・混合を行う複数種類の少量の粉体原料を収容した小容器11を、前記取付体13の内周面及び小容器11の開口部11a外周面にそれぞれ螺設したねじ部13a,11b同士を螺合することにより着脱自在に取付けて、図7で示すように、前記蓋体6に片持ち支持させる。つづいて、前記蓋体6に支持手段12を介して片持ち支持された小容器11を、図4において混合容器5の開口部5aから内部に挿入し、この状態で、前記蓋体6を開口部5aに固定部材7を用いて固定することにより、図4で示すように、前記小容器11を混合容器5内に該混合容器5と共動回転可能に収容する。これにより、前記小容器11は、図8で示すように、混合容器5内に収容した状態で混合装置1に乗載され、粉体原料の攪拌・混合に供することが可能となる。
【0037】
前記のように、本発明においては、予め小容器11を混合容器5の外部において蓋体6に支持手段12を介して片持ち支持させた状態で、前記蓋体6を混合容器5の開口部5aに取付けることにより、前記小容器11は混合容器5内に略1動作で収容することが可能となり、この結果、小容器11の混合容器5内への収容作業は人手を煩わせることなく、迅速・容易に行うことができる。
【0038】
また、前記小容器11は、支持手段12を構成する取付体13に、ねじ部11b,13a同士を螺合することにより着脱自在に取付けることができるので、小容器11を蓋体6に対して簡易に片持ち支持させることが可能となり、大変利便である。
【0039】
そして、前記のように、複数種類の少量の粉体原料を収容した小容器11を、混合容器5内に収容したら、混合装置1に具備した回転用の電動機(図示せず)を起動して、混合容器5を所定方向に回転させるとともに、揺動用の電動機(図示せず)を起動して、前記混合容器5をシーソーの如く揺動させることにより、前記混合容器5内に収容した小容器11を、該混合容器5と一体的に回転・揺動させる。この結果、前記小容器11内に収容した粉体原料は、周方向への掻上げ動作と長さ方向への往復動作とによって、良好に攪拌・混合が行われる。
【0040】
なお、このとき、混合容器5の回転方向は、支持手段12の取付体13と小容器11とのねじ部11b,13a同士の螺合が解除されない方向とするのが望ましい。このようにすれば、前記混合容器5の回転に伴って取付体13と小容器11との螺合が解除され、前記小容器11が取付体13から脱落する等して、粉体原料の攪拌・混合が行えなくなる等という問題の発生を確実に防ぐことができる。
【0041】
また、例えば、小容器11の内周面に複数の羽根部材を突設したり、支持手段12の取付体13の内側底面との間でパッキン13bを挟持している薄板状の押え板13cから、小容器11の底部側に向けて複数の羽根部材を突設したりするようにしてもよい。この場合、前記羽根部材によって粉体原料が小容器11の周方向へ良好に掻上げられる結果、前記粉体原料の攪拌・混合をより一層迅速・良好に行うことが可能となる。
【0042】
更に、前記混合容器5及び小容器11は、それぞれガラスや塩化ビニール等、内部を透かし見ることができるような材質により形成されているので、前記小容器11を混合容器5内に収容した状態であっても、小容器11内の粉体原料の混合状況等を外部から良好に目視により確認しながら、粉体原料の攪拌・混合を行うことが可能となり、大変利便である。
【0043】
また、前記小容器11は、スペーサ14内周面に配設した偏心防止手段14aと、蓋体6の貫通筒6bに嵌着したブッシュ15とによって、前記蓋体6の中心に対して偏心状態となるのを防ぐようにしてあるので、前記小容器11が蓋体6の中心に対して偏心状態で片持ち支持されることによって、混合容器5の回転に悪影響を及ぼすのを未然に防ぐことができる。
【0044】
更に、支持手段12を構成する取付体13は、ボルト16及びナット17により、スペーサ14,ブッシュ15とともに蓋体6に対して一体的に固定されているので、前記取付体13は、その弾力性(ばね作用)と、ボルト16にナット17を螺着することによる締付力とを利用して、スペーサ14を介して蓋体6側に強固に押圧・付勢した状態で固定することができるので、粉体原料を収容した小容器11を、支持手段12を介して蓋体6に片持ち支持させた状態で揺動させても、ガタツキ等が生じるのを良好に防ぐことが可能となり、この結果、混合容器5の揺動に悪影響を及ぼすのを未然に防ぐことができる。
【0045】
つづいて、所定時間が経過したら、図示しない回転用及び揺動用の各電動機を停止して、粉体原料の攪拌・混合を終了する。攪拌・混合の終了した粉体原料を小容器11内から排出する場合は、はじめに、混合容器5の開口部5aに取付けられている蓋体6を、図4において固定部材7による固定を解除して前記開口部5aから取外すことにより、前記蓋体6に支持手段12を介して片持ち支持されている小容器11を混合容器5内から取出す。つづいて、図5で示すように、前記支持手段12を構成する取付体13内周面に螺設したねじ部13aと、小容器11の開口部11a外周面に螺設したねじ部11bとの螺合を解除することにより、前記小容器11を取付体13から取外し、前記小容器11の開口部11aから粉体原料を図示しない排出容器に排出する。以後、小容器11を使用して粉体原料の攪拌・混合を行う場合は、前記の動作を繰り返せばよい。
【0046】
前記のように、小容器11は、粉体原料を排出するに当たり混合容器5内から取出す場合も、蓋体6を混合容器5の開口部5aから取外すことにより、容易に混合容器5内から取出すことができるとともに、支持手段12の取付体13とも簡易に分解する(取外す)ことができるので、粉体原料の排出を円滑・良好に行うことが可能となる。
【0047】
次に、小容器11を使用した粉体原料の攪拌・混合が終了した後、前記小容器11を蓋体6に対して片持ち支持させるための支持手段12を、前記蓋体6から取外す(分解する)場合は、図6で示すように、前記支持手段12を構成する取付体13,スペーサ14及びブッシュ15を蓋体6に対して一体に固定しているボルト16とナット17との螺着を解除するとともに、前記ボルト16を取付体13及びスペーサ14に挿通したままの状態でブッシュ15のみから抜取ることにより、支持手段12は蓋体6から簡易に取外す(分解する)ことができる。
【0048】
前記のように、小容器11を蓋体6に対して片持ち支持させるための支持手段12は、ボルト16とナット17との螺着を解除することにより、簡易に蓋体6から取外すことができるので、前記小容器11を使用して粉体原料の攪拌・混合を行わないときには、前記支持手段12を予め蓋体6から取外しておくことにより、混合容器5を使用して粉体原料の攪拌・混合を行う際に、前記支持手段12の存在によって攪拌・混合動作が妨げられるのを未然に防ぐことが可能となる。また、前記蓋体6は、貫通筒6bに嵌着される封止栓8とブッシュ15とを交換することにより、混合容器5を使用して粉体原料を攪拌・混合する場合と、小容器11を使用して粉体原料を攪拌・混合する場合とに共用することができるので、蓋体6を複数必要とすることは全くなく、この結果、前記蓋体6の保管スペースを確保したり、部品点数が増加したりするのを良好に防ぐことが可能となる。
【0049】
なお、本発明の実施例において、支持手段12の取付体13と小容器11とは、それぞれに螺設したねじ部11b,13a同士を螺合したり、螺合を解除したりすることにより着脱するようにしているが、これに限定することなく、例えば、取付体の開口端縁及び小容器の開口端縁にそれぞれフランジを形成し、前記フランジ同士を固定リング等を用いて固定することにより、小容器を取付体に対して着脱自在に取付けるようにしてもよい。
【0050】
また、本発明の実施例においては、小容器11を蓋体6に対して支持手段12を介して片持ち支持させているが、例えば、小容器11内に収容される粉体原料の比重が比較的大きな場合には、前記小容器11の底部と混合容器5の底部との間に、弾性体等からなるクッション部材を介在させることにより、蓋体6側だけでなく混合容器5の底面側においても小容器11を支持するようにしてもよい。
【0051】
更に、本発明においては、混合容器5と、前記混合容器5内に収容される小容器11との間に形成される空隙に、例えば、冷却媒体等を封入するようにしてもよく、これにより、小容器11内に収容される粉体原料が熱による悪影響を受け易い場合でも、これを良好に冷却しながら攪拌・混合を行うことが可能となり、大変利便である。
【0052】
また、本発明においては、支持手段12を構成する取付体13及びスペーサ14の大きさ,使用数等を変更することにより、本実施例中において説明した小容器11よりも更に収納容積の小さな小容器を使用して、粉体原料の攪拌・混合を行うことが可能である。
【0053】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、混合容器よりも収納容積の小さな小容器を、前記混合容器の開口部に取付けられる蓋体に支持手段を介して片持ち支持させた状態で、混合容器内に挿脱自在に収容可能としたので、前記小容器は、予め混合容器の外部において蓋体に片持ち支持させておくことにより、前記蓋体を混合容器の開口部に取付ける際に、簡易に混合容器内に収容することができるため、前記小容器の混合容器内への取付け作業を迅速・容易に行うことが可能となる。
【0054】
請求項2記載の発明によれば、小容器を蓋体に片持ち支持させるための支持手段は、小容器の開口部側が着脱自在に取付けられる凹形状の取付体と、前記取付体と混合容器の蓋体との間に介挿される円筒状のスペーサと、前記蓋体に形成した貫通筒に着脱自在に嵌着される中空状のブッシュと、前記取付体,スペーサ,ブッシュを蓋体に対して一体的に固定するボルト及びナットとを備えて構成したので、前記支持手段は、小容器を使用して粉体原料の攪拌・混合を行う時を除いては、前記ボルトとナットとの螺合を解除することにより簡単に蓋体から取外す(分解する)ことができるため、混合容器を使用して粉体原料を攪拌・混合する際に、前記支持手段の存在によって攪拌・混合動作が阻害されるようなことは全くなく、その上、混合容器の使用時と小容器の使用時に別々の蓋体を使用する必要がないため、部品点数の増大を良好に防ぐことが可能となる。
【0055】
請求項3記載の発明によれば、小容器の開口部外周面及び取付体の内周面にそれぞれねじ部を螺設し、前記ねじ部同士を螺合することにより、小容器を取付体に対して着脱自在に取付けるようにしたので、前記小容器は取付体に対して特別な固定部材を用いることなく簡易に取付けることが可能となり、この結果、小容器を混合容器内に取付ける(収容する)際に使用する部品点数を良好に低減することができる。
【0056】
請求項4記載の発明によれば、混合容器の回転方向を、小容器と取付体との螺合が解除されない方向としたので、前記混合容器の回転に伴って小容器と取付体との螺合が解除され、前記小容器が取付体から脱落する等して、粉体原料の攪拌・混合が行えなくなる等という問題の発生を確実に防ぐことが可能となる。
【0057】
請求項5記載の発明によれば、小容器の開口端側及び取付体の開口端側にそれぞれフランジを形成し、前記フランジ同士を固定リング等を用いて固定することにより、小容器を取付体に対して着脱自在に取付けるようにしたので、前記小容器は、混合容器の回転方向に関係なく、取付体に対して強固に取付けることが可能となり、利便である。
【0058】
請求項6記載の発明によれば、小容器内には、粉体原料を前記小容器の周方向に掻上げるための羽根部材を配設するようにしたので、前記羽根部材の存在により、小容器の周方向における粉体原料の掻上げ動作が促進される結果、前記粉体原料の攪拌・混合をより一層迅速・良好に行うことが可能となる。
【0059】
請求項7記載の発明によれば、支持手段には、小容器が蓋体の中心に対して偏心状態となるのを防ぐための偏心防止部材を配設するようにしたので、前記小容器が蓋体の中心に対して偏心状態で取付けられることによって、混合容器の回転動作に悪影響が及ぶのを良好に防ぐことが可能となる。
【0060】
請求項8記載の発明によれば、ブッシュには、蓋体に形成した貫通筒から突出する側の端部に、前記貫通筒の端面と当接する鍔部を形成したので、ボルト及びナットを用いて取付体,スペーサ,ブッシュを蓋体に対して一体的に固定する際に、前記ナットと蓋体の貫通筒との間にブッシュの鍔部が介在されることにより、前記ナットによる締付力が直接蓋体に加わって、前記蓋体が破損等するのを確実に防ぐことが可能となる。
【0061】
請求項9記載の発明によれば、混合容器及び小容器を、内部を透かし見ることができるような材質により形成したので、前記小容器を混合容器内に収容した状態であっても、前記小容器内に収容した粉体原料の混合状況等を、目視により確認しながら攪拌・混合を行うことが可能となり、大変利便である。
【0062】
請求項10記載の発明によれば、混合容器と小容器との間に形成される空隙に、冷却媒体等を封入するようにしたので、小容器内に収容した粉体原料が熱による悪影響を受け易い場合でも、これを良好に冷却しながら攪拌・混合することが可能となり、大変利便である。
【0063】
請求項11記載の発明によれば、混合容器の底部側と、小容器の底部側との間に弾性体等からなるクッション部材を介在させるようにしたので、前記小容器は混合容器の蓋体側だけでなく、底部側においてもクッション部材により支持することが可能となり、この結果、比較的比重の大きな粉体原料であっても、前記小容器を使用して良好に攪拌・混合を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の混合装置を示す正面図である。
【図2】本発明の混合装置を示す側面図である。
【図3】混合容器の縦断側面図である。
【図4】混合容器内に小容器を収容した状態を示す縦断側面図である。
【図5】支持手段と小容器とを分解して示す縦断側面図である。
【図6】支持手段を蓋体に組付ける動作を示す縦断側面図である。
【図7】小容器を蓋体に支持手段を介して片持ち支持させた状態を示す縦断側面図である。
【図8】小容器を収容した混合容器を混合装置に乗載した状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 混合装置
5 混合容器
5a 開口部
6 蓋体
6b 貫通筒
11 小容器
11a 開口部
11b ねじ部
12 支持手段
13 取付体
13a ねじ部
14 スペーサ
14a 偏心防止部材
15 ブッシュ
15a 鍔部
16 ボルト
17 ナット
【発明の属する技術分野】
本発明は、収納容積の異なる混合容器を使用して、複数種類の粉体原料を攪拌・混合することが可能な混合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、収納容積の異なる混合容器に収容した複数種類の粉体原料を攪拌・混合する場合、前記混合容器の大きさ(収納容積)に合せて複数台の混合装置を必要としていた。このため、近年では、収納容積の大きな混合容器内に前記混合容器よりも収納容積の小さな混合容器を収容してボルト等を用いて固定し、この後、前記収納容積の小さな混合容器に混合を行う少量の粉体原料を収容するとともに、前記各混合容器の開口部を蓋体により閉鎖した状態で、前記各混合容器を一体的に回転・揺動させることにより、前記収納容積の小さな混合容器内に収容した粉体原料の攪拌・混合を行うようにした混合装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−131806号公報(図11,12)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
然るに、前記構成の混合装置においては、収納容積の小さな混合容器を収納容積の大きな混合容器内に取付ける場合、その取付作業は収納容積の大きな混合容器と、その内部に収容した収納容積の小さな混合容器との間に形成される狭隘な空間を利用して手作業で行わなければならないため作業効率が非常に悪く、手間と時間を要するという問題があった。
【0005】
また、前記混合容器は、一般にステンレス鋼等を成形・加工することにより形成されているため、収納容積の大きな混合容器内に取付けた収納容積の小さな混合容器の内部に収容された粉体原料の混合状況等を外部から目視で確認することは困難であり、前記粉体原料の混合状況等を把握するには、例えば、一定時間毎に混合装置を停止して各混合容器から蓋体を取外し、収納容積の小さな混合容器内に収容した粉体原料をサンプリングする等しなければならなかったため、非常に面倒であった。
【0006】
本発明は、前記種々の問題点に鑑み、収納容積の小さな混合容器を収納容積の大きな混合容器内に簡易に取付けることが可能で、しかも、前記収納容積の小さな混合容器内に収容した粉体原料の混合状況を、外部から目視にて確認することが可能な混合装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために、電動機と駆動可能に連結されて所定の角度範囲で揺動する揺動台と、電動機と駆動可能に連結されて前記揺動台上に回転可能に取付けた回転車輪と、前記揺動台上に回転車輪を介して回転自在に乗載されて攪拌・混合を行う粉体原料を収容する有底筒状の混合容器とを備えた混合装置において、前記混合容器内には、該混合容器よりも収納容積の小さな有底筒状の小容器を、前記混合容器の開口部に取付けられる蓋体に支持手段を介して片持ち支持させた状態で、挿脱自在に収容可能としたことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の混合装置において、前記支持手段は、小容器の開口部側が着脱自在に取付けられる凹形状の取付体と、前記取付体の底部と混合容器の蓋体との間に介挿される円筒状のスペーサと、前記蓋体中央に形成した貫通筒に嵌着される中空状のブッシュと、前記取付体,スペーサ,ブッシュを蓋体に対して一体的に固定するボルト及びナットとを備えて構成したことを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の混合装置において、前記取付体の内周面及び小容器の開口部外周面にはそれぞれねじ部を形成し、前記ねじ部同士を螺合することにより、小容器を取付体に対して着脱自在に取付けるように構成したことを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項2または3記載の混合装置において、前記混合容器は、小容器と取付体との螺合が解除されない方向に回転させるように構成したことを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項2記載の混合装置において、前記取付体の開口端縁及び小容器の開口端縁にはそれぞれフランジを形成し、前記フランジ同士を固定リング等を用いて固定することにより、小容器を取付体に対して着脱自在に取付けるように構成したことを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5記載の混合装置において、前記小容器内には、粉体原料を小容器の周方向に掻上げるための羽根部材を配設するように構成したことを特徴とする。
【0013】
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6記載の混合装置において、前記支持手段には、小容器を混合容器の蓋体に片持ち支持させたときに、前記小容器が蓋体の中心に対して偏心状態となるのを防ぐための偏心防止部材を備えて構成したことを特徴とする。
【0014】
請求項8記載の発明は、請求項2記載の混合装置において、前記ブッシュには、混合容器の蓋体中央に形成した貫通筒から突出する側の端部に、前記貫通筒の端面と当接する鍔部を形成したことを特徴とする。
【0015】
請求項9記載の発明は、請求項1ないし7記載の混合装置において、前記混合容器及び小容器は、内部を透かし見ることができるような材質により形成したことを特徴とする。
【0016】
請求項10記載の発明は、請求項1ないし9記載の混合装置において、前記混合容器と、該混合容器内に収容される小容器との間に形成される空隙に、冷却媒体等を封入するように構成したことを特徴とする。
【0017】
請求項11記載の発明は、請求項1ないし10記載の混合装置において、前記混合容器の底部と、該混合容器内に収容される小容器の底部との間に、弾性体等からなるクッション部材を介在させるように構成したことを特徴とする。
【0018】
本発明は、混合容器よりも収納容積の小さな小容器を、前記混合容器の開口部に被着される蓋体に支持手段を介して片持ち支持させるようにしたので、前記小容器は、混合容器の外部において蓋体に予め片持ち支持させておくことにより、前記蓋体を混合容器の開口部に被着する動作に伴い、前記混合容器内に簡易に収容することができる。また、前記小容器は、支持手段を構成する取付体に螺合したり、あるいは、固定リング等を用いて固定したりすることにより、前記取付体に対して着脱自在に取付けるようにしたので、前記蓋体に対する小容器の着脱を簡易に行うことができるとともに、前記小容器への粉体原料の投入や、小容器からの粉体原料の排出を迅速・容易に行うことが可能となる。更に、前記混合容器及び小容器は、内部を透かし見ることができるような材質により形成するようにしたので、前記混合容器内や、該混合容器に収容した小容器内の粉体原料の混合状況等は、外部から目視することで迅速・容易に確認・把握することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図1ないし図7を参照しながら説明する。はじめに、図1は本発明の混合装置を示す正面図、図2は本発明の混合装置を示す側面図である。図1,2において、1は本発明の混合装置を示し、前記混合装置1は、山形鋼等の鋼材を枠組みして形成した機枠2と、前記機枠2に所定の角度範囲で揺動可能に支承される揺動台3と、前記揺動台3に回転自在に取付けられる回転車輪4と、内部に攪拌・混合を行う粉体原料を収容して、前記揺動台3上に回転車輪4を介して回転自在に乗載される混合容器5(例えば、収納容積10L)とを備えて概略構成されている。なお、前記揺動台3及び回転車輪4は、それぞれ図示しない揺動用及び回転用の電動機と駆動可能に連結することにより、揺動及び回転させることができるように構成されている。また、図1,2において、9は混合容器5の外周を囲繞するように配設され、前記混合容器5が振動等によって回転車輪4から浮き上がるのを防ぐための浮上防止部材である。
【0020】
次に、図3は混合容器5の縦断側面図である。図3で示すように、前記混合容器5は、その一方端側(図3の左側)に開口部5aを開口して有底筒状に形成されており、また、前記混合容器5の内周面には、該混合容器5内に収容した粉体原料を周方向に掻上げるための羽根部材5bが、周方向の複数個所(図3においては2ヶ所)に形成されている。なお、前記混合容器5は、例えば、ガラス等のように内部を透かし見ることができるような材質により形成されている。また、図3において、5cは混合容器5の長さ方向(図3の左右方向)に所定間隔を設けた状態で、前記混合容器5の外周面に取付帯5dを介して取付けた一対の係止部材であり、前記係止部材5cは、その外側面を揺動台3に回転自在に取付けた回転車輪4(図1参照)と当接させることにより、前記揺動台3の揺動時に、該揺動台3上から混合容器4が滑落するのを防いでいる。
【0021】
図3において、6は前記混合容器5の開口部5aを開閉自在に閉鎖する蓋体であり、前記蓋体6は、混合容器5の開口部5aとの間にパッキン6aを介在させた状態で、例えば、固定部材7を用いて前記開口部5aに着脱自在に固定される。なお、前記蓋体6の中心部には、貫通筒6bが一体的に形成されており、前記貫通筒6bには、通常ゴム等からなる封止栓8が嵌着されている。また、前記蓋体6は、混合容器5と同様に、ガラス等のように混合容器5内部を透かし見ることができるような材質により形成されている。
【0022】
次に、図4は混合容器5内に、該混合容器5よりも収納容積の小さな小容器(例えば、収納容積3L)を収容した状態を示す縦断側面図である。図4において、11は前記混合容器5よりも収納容積の小さな有底筒状の小容器であり、前記小容器11は、混合容器5の開口部5aに取付けられる蓋体6に支持手段12を介して片持ち支持させた状態で、前記混合容器5内に挿脱自在に収容することにより、該小容器11内に収容した複数種類の粉体原料を、混合容器5が乗載される混合装置1を使用して攪拌・混合することが可能となる。なお、前記小容器11は、例えば、塩化ビニール等のように比較的軽量で、しかも、内部を透かし見ることができるような材質により形成されている。
【0023】
つづいて、図5は小容器11と支持手段12とを分解して示す縦断側面図である。図5で示すように、前記小容器11の一方端側(図5の左側)には開口部11aが開口されており、また、前記開口部11aの外周面にはねじ部11bが螺設されている。一方、前記小容器11を蓋体6に対して片持ち支持させるための支持手段12は、図5で示すように、小容器11が着脱自在に取付けられる凹形状の取付体13と、前記取付体13と蓋体6との間に介在される円筒状のスペーサ14と、前記蓋体6の貫通筒6bに着脱自在に嵌着されるゴム等からなる中空状のブッシュ15と、前記取付体13,スペーサ14,ブッシュ15を蓋体6に対して一体的に固定するためのボルト16及びナット17とを備えて概略構成されている。
【0024】
なお、前記取付体13は、例えば、小容器11と同様に、塩化ビニール等のように比較的弾力性に富む材質により形成されている。また、前記取付体13の内周面には、図5で示すように、小容器11の開口部11a外周面に螺設したねじ部11bと螺合するねじ部13aが螺設されており、前記ねじ部11b,13a同士を螺合することにより、前記小容器11は、取付体13に対して着脱自在に取付けることができる。更に、図5において、13bは前記取付体13の内側底面と薄板状の押え板13cとの間に挟持されて、前記小容器11の開口部11aを封止するパッキンである。
【0025】
また、前記スペーサ14は、ステンレス鋼等の金属により形成されており、図5で示すように、その内周面の所定位置(図5においては取付体13と近接する位置)には、取付体13が蓋体6の中心に対して偏心状態となるのを防ぐための板状の偏心防止部材14aが配設されている。更に、前記ブッシュ15には、図5で示すように、蓋体6に形成した貫通筒6bから突出する側の端部(図5の左側)に、前記貫通筒6bの端面(図5の左側)と当接する鍔部15aが一体的に形成されている。
【0026】
次に、前記支持手段12を蓋体6に組付ける場合について説明する。はじめに、図6で示すように、パッキン13bを取付体13の内側底面と押え板13cとの間に挟持した状態で、ボルト16を押え板13c→パッキン13b→取付体13底面の順に挿通するとともに、前記取付体13の底面から突出するボルト16の先端側を、スペーサ14の内周面に配設した偏心防止部材14aに挿通して、前記スペーサ14の一方端側(図6の右側)を取付体13の底面に当接させる。つづいて、蓋体6の貫通筒6bに嵌着したブッシュ15に、偏心防止部材14aを貫通してスペーサ14から突出するボルト16の先端側を挿通して、図5で示すように、前記スペーサ14の他方端側(図5の左側)を蓋体6に当接させるとともに、前記ブッシュ15を貫通して突設するボルト16の先端部にナット17を、ブッシュ15の鍔部15a端面との間に平座金17aを介在させた状態で螺着することにより、図5で示すように、前記取付体13,スペーサ14及びブッシュ15を蓋体6に対して一体的に固定する(組付ける)。
【0027】
なお、このとき、前記取付体13は、塩化ビニール等のように比較的弾力性に富む材質により形成されているため、蓋体6と取付体13との間に円筒状のスペーサ14を介在させた状態で、前記取付体13,スペーサ14及びブッシュ15を貫通して突出するボルト16の先端部にナット17を螺着することにより、前記取付体13の底面は、押え板13cを介してボルト16により蓋体6側(スペーサ14の内側方向)に付勢される結果、前記取付体13はボルト16と共回りすることなく、蓋体6に対して強固に固定することが可能となる。
【0028】
また、前記ボルト16を、スペーサ14の内周面に配設した偏心防止部材14a及び蓋体6の貫通筒6bに嵌着したブッシュ15に挿通することにより、ボルト16と蓋体6との中心が一致するので、前記ボルト16を用いて取付体13を固定したときに、前記取付体13が蓋体6の中心に対して偏心状態となるのを良好に防ぐことが可能となる。
【0029】
更に、前記ボルト16にナット17を螺着する際、前記ナット17と蓋体6の貫通筒6bとの間には、ゴム等からなるブッシュ15の鍔部15aが介在されているので、前記ナット17をボルト16に螺着した際の締付力によって、蓋体6(貫通筒6b)が破損等するのを良好に防ぐことができる。
【0030】
次に、本発明の動作について説明する。はじめに、混合容器5を使用して粉体原料の攪拌・混合を行う場合は、例えば、混合装置1に具備した揺動用の電動機(図示せず)を起動して、混合容器5を図2においてその開口部5a側(図2の左側)が所定角度上向きとなるように傾斜させ、この状態で、図3において前記混合容器5の開口部5aに取付けられている蓋体6を、固定部材7による固定を解除して取外し、前記開口部5aを開放する。つづいて、前記開口部5aから攪拌・混合を行う複数種類の粉体原料を混合容器5内に投入(収容)するとともに、前記粉体原料の投入が終了したら、図3で示すように、混合容器5の開口部5aに再度蓋体6を、固定部材7を用いて固定することにより取付ける。
【0031】
なお、前記混合容器5の開口部5aと蓋体6との間には、パッキン6aが介在させてあるので、前記開口部5aと蓋体6との接合部分から粉体原料が混合容器5の外部に漏出するようなことはない。また、蓋体6に形成した貫通筒6bは、通常ゴム等からなる封止栓8を嵌着することにより封止されているので、前記貫通筒6bから粉体原料が混合容器5の外部に漏出するようなことはない。
【0032】
前記のように、混合容器5内に粉体原料を収容したら、混合装置1に具備した回転用の電動機(図示せず)を起動して、前記混合容器5を所定方向に回転させるとともに、揺動用の電動機(図示せず)を起動して、前記混合容器5をシーソーの如く揺動させる。これにより、前記混合容器5内に収容した粉体原料は、該混合容器5の内周面に形成した羽根部材5bによって周方向に掻上げられるとともに、混合容器5の長さ方向に沿って往復移動する結果、良好に攪拌・混合が行われる。
【0033】
なお、前記混合容器5は、ガラス等のように内部を透かし見ることができるような材質により形成されているので、混合容器5内に収容した粉体原料の混合状況等を目視によって確認しながら、円滑・良好に粉体原料の攪拌・混合を行うことができる。また、前記混合容器5は、その外周面に取付帯5dを介して取付けた一対の係止部材5cが回転車輪4と当接しているとともに、浮上防止部材9によって回転車輪4から浮き上がるのを防止されていることにより、揺動用の電動機(図示せず)を起動して揺動台3を揺動させても、前記揺動台3上から滑落するようなことな全くない。
【0034】
そして、所定時間が経過したら、図示しない回転用及び揺動用の各電動機を停止して、粉体原料の攪拌・混合を終了する。攪拌・混合の終了した粉体原料を排出する場合は、図3において混合容器5の開口部5aから蓋体6を取外し、この後、揺動用の電動機(図示せず)を起動して、前記混合容器5を図2においてその開口部5a側(図2の左側)が所定角度下向きとなるように傾斜させるとともに、回転用の電動機(図示せず)を起動して、前記混合容器5を所定方向に回転させることにより、粉体原料を混合容器5内から羽根部材5bによって掻出しながら図示しない排出容器に排出する。粉体原料の排出が終了したら、回転用の電動機(図示せず)を停止するとともに、揺動用の電動機(図示せず)を起動して前記混合容器5を、例えば、その開口部5a側が所定角度下向きとなっている状態から図2で示す水平な状態として、次回の攪拌・混合に備える。以後、混合容器5を使用して粉体原料を攪拌・混合する場合は、前記の動作を繰り返せばよい。
【0035】
次に、混合容器5よりも収納容積の小さな小容器11を使用して、複数種類の粉体原料の攪拌・混合を行う場合について説明する。図8で示すように、混合容器5が乗載される混合装置1を使用して、小容器11内に収容した粉体原料を攪拌・混合する場合には、前記小容器11を混合容器5内に取付ける(収容する)作業が必要であるが、本発明においては、小容器11を混合容器5の開口部5aに取付けられる蓋体6に、支持手段12を介して予め片持ち支持させておくことにより、前記小容器11を蓋体6の開口部5aへの取付け動作に伴って混合容器5内に簡易に収容できるようにした。
【0036】
即ち、小容器11を混合容器5内に収容する場合は、はじめに、蓋体6に予め組付けた支持手段12(支持手段12の蓋体6への組付け動作については段落番号[0026]を参照)の取付体13に、攪拌・混合を行う複数種類の少量の粉体原料を収容した小容器11を、前記取付体13の内周面及び小容器11の開口部11a外周面にそれぞれ螺設したねじ部13a,11b同士を螺合することにより着脱自在に取付けて、図7で示すように、前記蓋体6に片持ち支持させる。つづいて、前記蓋体6に支持手段12を介して片持ち支持された小容器11を、図4において混合容器5の開口部5aから内部に挿入し、この状態で、前記蓋体6を開口部5aに固定部材7を用いて固定することにより、図4で示すように、前記小容器11を混合容器5内に該混合容器5と共動回転可能に収容する。これにより、前記小容器11は、図8で示すように、混合容器5内に収容した状態で混合装置1に乗載され、粉体原料の攪拌・混合に供することが可能となる。
【0037】
前記のように、本発明においては、予め小容器11を混合容器5の外部において蓋体6に支持手段12を介して片持ち支持させた状態で、前記蓋体6を混合容器5の開口部5aに取付けることにより、前記小容器11は混合容器5内に略1動作で収容することが可能となり、この結果、小容器11の混合容器5内への収容作業は人手を煩わせることなく、迅速・容易に行うことができる。
【0038】
また、前記小容器11は、支持手段12を構成する取付体13に、ねじ部11b,13a同士を螺合することにより着脱自在に取付けることができるので、小容器11を蓋体6に対して簡易に片持ち支持させることが可能となり、大変利便である。
【0039】
そして、前記のように、複数種類の少量の粉体原料を収容した小容器11を、混合容器5内に収容したら、混合装置1に具備した回転用の電動機(図示せず)を起動して、混合容器5を所定方向に回転させるとともに、揺動用の電動機(図示せず)を起動して、前記混合容器5をシーソーの如く揺動させることにより、前記混合容器5内に収容した小容器11を、該混合容器5と一体的に回転・揺動させる。この結果、前記小容器11内に収容した粉体原料は、周方向への掻上げ動作と長さ方向への往復動作とによって、良好に攪拌・混合が行われる。
【0040】
なお、このとき、混合容器5の回転方向は、支持手段12の取付体13と小容器11とのねじ部11b,13a同士の螺合が解除されない方向とするのが望ましい。このようにすれば、前記混合容器5の回転に伴って取付体13と小容器11との螺合が解除され、前記小容器11が取付体13から脱落する等して、粉体原料の攪拌・混合が行えなくなる等という問題の発生を確実に防ぐことができる。
【0041】
また、例えば、小容器11の内周面に複数の羽根部材を突設したり、支持手段12の取付体13の内側底面との間でパッキン13bを挟持している薄板状の押え板13cから、小容器11の底部側に向けて複数の羽根部材を突設したりするようにしてもよい。この場合、前記羽根部材によって粉体原料が小容器11の周方向へ良好に掻上げられる結果、前記粉体原料の攪拌・混合をより一層迅速・良好に行うことが可能となる。
【0042】
更に、前記混合容器5及び小容器11は、それぞれガラスや塩化ビニール等、内部を透かし見ることができるような材質により形成されているので、前記小容器11を混合容器5内に収容した状態であっても、小容器11内の粉体原料の混合状況等を外部から良好に目視により確認しながら、粉体原料の攪拌・混合を行うことが可能となり、大変利便である。
【0043】
また、前記小容器11は、スペーサ14内周面に配設した偏心防止手段14aと、蓋体6の貫通筒6bに嵌着したブッシュ15とによって、前記蓋体6の中心に対して偏心状態となるのを防ぐようにしてあるので、前記小容器11が蓋体6の中心に対して偏心状態で片持ち支持されることによって、混合容器5の回転に悪影響を及ぼすのを未然に防ぐことができる。
【0044】
更に、支持手段12を構成する取付体13は、ボルト16及びナット17により、スペーサ14,ブッシュ15とともに蓋体6に対して一体的に固定されているので、前記取付体13は、その弾力性(ばね作用)と、ボルト16にナット17を螺着することによる締付力とを利用して、スペーサ14を介して蓋体6側に強固に押圧・付勢した状態で固定することができるので、粉体原料を収容した小容器11を、支持手段12を介して蓋体6に片持ち支持させた状態で揺動させても、ガタツキ等が生じるのを良好に防ぐことが可能となり、この結果、混合容器5の揺動に悪影響を及ぼすのを未然に防ぐことができる。
【0045】
つづいて、所定時間が経過したら、図示しない回転用及び揺動用の各電動機を停止して、粉体原料の攪拌・混合を終了する。攪拌・混合の終了した粉体原料を小容器11内から排出する場合は、はじめに、混合容器5の開口部5aに取付けられている蓋体6を、図4において固定部材7による固定を解除して前記開口部5aから取外すことにより、前記蓋体6に支持手段12を介して片持ち支持されている小容器11を混合容器5内から取出す。つづいて、図5で示すように、前記支持手段12を構成する取付体13内周面に螺設したねじ部13aと、小容器11の開口部11a外周面に螺設したねじ部11bとの螺合を解除することにより、前記小容器11を取付体13から取外し、前記小容器11の開口部11aから粉体原料を図示しない排出容器に排出する。以後、小容器11を使用して粉体原料の攪拌・混合を行う場合は、前記の動作を繰り返せばよい。
【0046】
前記のように、小容器11は、粉体原料を排出するに当たり混合容器5内から取出す場合も、蓋体6を混合容器5の開口部5aから取外すことにより、容易に混合容器5内から取出すことができるとともに、支持手段12の取付体13とも簡易に分解する(取外す)ことができるので、粉体原料の排出を円滑・良好に行うことが可能となる。
【0047】
次に、小容器11を使用した粉体原料の攪拌・混合が終了した後、前記小容器11を蓋体6に対して片持ち支持させるための支持手段12を、前記蓋体6から取外す(分解する)場合は、図6で示すように、前記支持手段12を構成する取付体13,スペーサ14及びブッシュ15を蓋体6に対して一体に固定しているボルト16とナット17との螺着を解除するとともに、前記ボルト16を取付体13及びスペーサ14に挿通したままの状態でブッシュ15のみから抜取ることにより、支持手段12は蓋体6から簡易に取外す(分解する)ことができる。
【0048】
前記のように、小容器11を蓋体6に対して片持ち支持させるための支持手段12は、ボルト16とナット17との螺着を解除することにより、簡易に蓋体6から取外すことができるので、前記小容器11を使用して粉体原料の攪拌・混合を行わないときには、前記支持手段12を予め蓋体6から取外しておくことにより、混合容器5を使用して粉体原料の攪拌・混合を行う際に、前記支持手段12の存在によって攪拌・混合動作が妨げられるのを未然に防ぐことが可能となる。また、前記蓋体6は、貫通筒6bに嵌着される封止栓8とブッシュ15とを交換することにより、混合容器5を使用して粉体原料を攪拌・混合する場合と、小容器11を使用して粉体原料を攪拌・混合する場合とに共用することができるので、蓋体6を複数必要とすることは全くなく、この結果、前記蓋体6の保管スペースを確保したり、部品点数が増加したりするのを良好に防ぐことが可能となる。
【0049】
なお、本発明の実施例において、支持手段12の取付体13と小容器11とは、それぞれに螺設したねじ部11b,13a同士を螺合したり、螺合を解除したりすることにより着脱するようにしているが、これに限定することなく、例えば、取付体の開口端縁及び小容器の開口端縁にそれぞれフランジを形成し、前記フランジ同士を固定リング等を用いて固定することにより、小容器を取付体に対して着脱自在に取付けるようにしてもよい。
【0050】
また、本発明の実施例においては、小容器11を蓋体6に対して支持手段12を介して片持ち支持させているが、例えば、小容器11内に収容される粉体原料の比重が比較的大きな場合には、前記小容器11の底部と混合容器5の底部との間に、弾性体等からなるクッション部材を介在させることにより、蓋体6側だけでなく混合容器5の底面側においても小容器11を支持するようにしてもよい。
【0051】
更に、本発明においては、混合容器5と、前記混合容器5内に収容される小容器11との間に形成される空隙に、例えば、冷却媒体等を封入するようにしてもよく、これにより、小容器11内に収容される粉体原料が熱による悪影響を受け易い場合でも、これを良好に冷却しながら攪拌・混合を行うことが可能となり、大変利便である。
【0052】
また、本発明においては、支持手段12を構成する取付体13及びスペーサ14の大きさ,使用数等を変更することにより、本実施例中において説明した小容器11よりも更に収納容積の小さな小容器を使用して、粉体原料の攪拌・混合を行うことが可能である。
【0053】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、混合容器よりも収納容積の小さな小容器を、前記混合容器の開口部に取付けられる蓋体に支持手段を介して片持ち支持させた状態で、混合容器内に挿脱自在に収容可能としたので、前記小容器は、予め混合容器の外部において蓋体に片持ち支持させておくことにより、前記蓋体を混合容器の開口部に取付ける際に、簡易に混合容器内に収容することができるため、前記小容器の混合容器内への取付け作業を迅速・容易に行うことが可能となる。
【0054】
請求項2記載の発明によれば、小容器を蓋体に片持ち支持させるための支持手段は、小容器の開口部側が着脱自在に取付けられる凹形状の取付体と、前記取付体と混合容器の蓋体との間に介挿される円筒状のスペーサと、前記蓋体に形成した貫通筒に着脱自在に嵌着される中空状のブッシュと、前記取付体,スペーサ,ブッシュを蓋体に対して一体的に固定するボルト及びナットとを備えて構成したので、前記支持手段は、小容器を使用して粉体原料の攪拌・混合を行う時を除いては、前記ボルトとナットとの螺合を解除することにより簡単に蓋体から取外す(分解する)ことができるため、混合容器を使用して粉体原料を攪拌・混合する際に、前記支持手段の存在によって攪拌・混合動作が阻害されるようなことは全くなく、その上、混合容器の使用時と小容器の使用時に別々の蓋体を使用する必要がないため、部品点数の増大を良好に防ぐことが可能となる。
【0055】
請求項3記載の発明によれば、小容器の開口部外周面及び取付体の内周面にそれぞれねじ部を螺設し、前記ねじ部同士を螺合することにより、小容器を取付体に対して着脱自在に取付けるようにしたので、前記小容器は取付体に対して特別な固定部材を用いることなく簡易に取付けることが可能となり、この結果、小容器を混合容器内に取付ける(収容する)際に使用する部品点数を良好に低減することができる。
【0056】
請求項4記載の発明によれば、混合容器の回転方向を、小容器と取付体との螺合が解除されない方向としたので、前記混合容器の回転に伴って小容器と取付体との螺合が解除され、前記小容器が取付体から脱落する等して、粉体原料の攪拌・混合が行えなくなる等という問題の発生を確実に防ぐことが可能となる。
【0057】
請求項5記載の発明によれば、小容器の開口端側及び取付体の開口端側にそれぞれフランジを形成し、前記フランジ同士を固定リング等を用いて固定することにより、小容器を取付体に対して着脱自在に取付けるようにしたので、前記小容器は、混合容器の回転方向に関係なく、取付体に対して強固に取付けることが可能となり、利便である。
【0058】
請求項6記載の発明によれば、小容器内には、粉体原料を前記小容器の周方向に掻上げるための羽根部材を配設するようにしたので、前記羽根部材の存在により、小容器の周方向における粉体原料の掻上げ動作が促進される結果、前記粉体原料の攪拌・混合をより一層迅速・良好に行うことが可能となる。
【0059】
請求項7記載の発明によれば、支持手段には、小容器が蓋体の中心に対して偏心状態となるのを防ぐための偏心防止部材を配設するようにしたので、前記小容器が蓋体の中心に対して偏心状態で取付けられることによって、混合容器の回転動作に悪影響が及ぶのを良好に防ぐことが可能となる。
【0060】
請求項8記載の発明によれば、ブッシュには、蓋体に形成した貫通筒から突出する側の端部に、前記貫通筒の端面と当接する鍔部を形成したので、ボルト及びナットを用いて取付体,スペーサ,ブッシュを蓋体に対して一体的に固定する際に、前記ナットと蓋体の貫通筒との間にブッシュの鍔部が介在されることにより、前記ナットによる締付力が直接蓋体に加わって、前記蓋体が破損等するのを確実に防ぐことが可能となる。
【0061】
請求項9記載の発明によれば、混合容器及び小容器を、内部を透かし見ることができるような材質により形成したので、前記小容器を混合容器内に収容した状態であっても、前記小容器内に収容した粉体原料の混合状況等を、目視により確認しながら攪拌・混合を行うことが可能となり、大変利便である。
【0062】
請求項10記載の発明によれば、混合容器と小容器との間に形成される空隙に、冷却媒体等を封入するようにしたので、小容器内に収容した粉体原料が熱による悪影響を受け易い場合でも、これを良好に冷却しながら攪拌・混合することが可能となり、大変利便である。
【0063】
請求項11記載の発明によれば、混合容器の底部側と、小容器の底部側との間に弾性体等からなるクッション部材を介在させるようにしたので、前記小容器は混合容器の蓋体側だけでなく、底部側においてもクッション部材により支持することが可能となり、この結果、比較的比重の大きな粉体原料であっても、前記小容器を使用して良好に攪拌・混合を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の混合装置を示す正面図である。
【図2】本発明の混合装置を示す側面図である。
【図3】混合容器の縦断側面図である。
【図4】混合容器内に小容器を収容した状態を示す縦断側面図である。
【図5】支持手段と小容器とを分解して示す縦断側面図である。
【図6】支持手段を蓋体に組付ける動作を示す縦断側面図である。
【図7】小容器を蓋体に支持手段を介して片持ち支持させた状態を示す縦断側面図である。
【図8】小容器を収容した混合容器を混合装置に乗載した状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 混合装置
5 混合容器
5a 開口部
6 蓋体
6b 貫通筒
11 小容器
11a 開口部
11b ねじ部
12 支持手段
13 取付体
13a ねじ部
14 スペーサ
14a 偏心防止部材
15 ブッシュ
15a 鍔部
16 ボルト
17 ナット
Claims (11)
- 電動機と駆動可能に連結されて所定の角度範囲で揺動する揺動台と、電動機と駆動可能に連結されて前記揺動台上に回転可能に取付けた回転車輪と、前記揺動台上に回転車輪を介して回転自在に乗載されて攪拌・混合を行う粉体原料を収容する有底筒状の混合容器とを備えた混合装置において、前記混合容器内には、該混合容器よりも収納容積の小さな有底筒状の小容器を、前記混合容器の開口部に取付けられる蓋体に支持手段を介して片持ち支持させた状態で、挿脱自在に収容可能としたことを特徴とする混合装置。
- 前記支持手段は、小容器の開口部側が着脱自在に取付けられる凹形状の取付体と、前記取付体の底部と混合容器の蓋体との間に介挿される円筒状のスペーサと、前記蓋体中央に形成した貫通筒に嵌着される中空状のブッシュと、前記取付体,スペーサ,ブッシュを蓋体に対して一体的に固定するボルト及びナットとを備えて構成したことを特徴とする請求項1記載の混合装置。
- 前記取付体の内周面及び小容器の開口部外周面にはそれぞれねじ部を形成し、前記ねじ部同士を螺合することにより、小容器を取付体に対して着脱自在に取付けるように構成したことを特徴とする請求項2記載の混合装置。
- 前記混合容器は、小容器と取付体との螺合が解除されない方向に回転させるように構成したことを特徴とする請求項2または3記載の混合装置。
- 前記取付体の開口端縁及び小容器の開口端縁にはそれぞれフランジを形成し、前記フランジ同士を固定リング等を用いて固定することにより、小容器を取付体に対して着脱自在に取付けるように構成したことを特徴とする請求項2記載の混合装置。
- 前記小容器内には、粉体原料を小容器の周方向に掻上げるための羽根部材を配設するように構成したことを特徴とする請求項1ないし5記載の混合装置。
- 前記支持手段には、小容器を混合容器の蓋体に片持ち支持させたときに、前記小容器が蓋体の中心に対して偏心状態となるのを防ぐための偏心防止部材を備えて構成したことを特徴とする請求項1ないし6記載の混合装置。
- 前記ブッシュには、混合容器の蓋体中央に形成した貫通筒から突出する側の端部に、前記貫通筒の端面と当接する鍔部を形成したことを特徴とする請求項2記載の混合装置。
- 前記混合容器及び小容器は、内部を透かし見ることができるような材質により形成したことを特徴とする請求項1ないし7記載の混合装置。
- 前記混合容器と、該混合容器内に収容される小容器との間に形成される空隙に、冷却媒体等を封入するように構成したことを特徴とする請求項1ないし9記載の混合装置。
- 前記混合容器の底部と、該混合容器内に収容される小容器の底部との間に、弾性体等からなるクッション部材を介在させるように構成したことを特徴とする請求項1ないし10記載の混合装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114534625A (zh) * | 2022-02-21 | 2022-05-27 | 广东华晟安全职业评价有限公司 | 一种化工机械用耐高温高压具有搅拌功能的反应釜 |
-
2003
- 2003-05-26 JP JP2003147076A patent/JP2004344828A/ja active Pending
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