JP2004344457A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】取付部品の固定による外形構成部の破損を生じさせないようにして、外形構成部の再使用性を高めることを目的とする。
【解決手段】パチンコ機1は、外形構成部としての外枠2と、その前部に設けられた前面枠3とを備え、その前面側にはガラス扉枠4が設けられ、その奥には遊技盤5が配設されている。そして、外枠2の一側部にて前面枠3は取付部品を介して開閉可能に支持されることを前提とし、特に、外枠2の取付部に形成される螺着手段が貫通する貫通孔を、螺着手段の外径よりも大きくした。すなわち、外枠2には、雌ねじを一切形成しないようにする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばパチンコ機やスロットマシンなどの遊技機は、ホールに設置される際、遊技機設置場所(いわゆる島)に固定される。この場合、遊技機の外形を構成する外形構成部が、釘などによって遊技機設置場所に打ち付けられるのが一般的である。そして、この外形構成部の多くは、木製の部材などで構成されている。パチンコ遊技機を一例として挙げれば、外形構成部としての外枠は木製の枠板を左右上下に配置して長方形の枠体に構成するようにしている。
【0003】
このような外形構成部に対しては、遊技構成部が取付部品を介して取り付けられる。例えば、パチンコ機であれば、外枠に対し、ヒンジを介して内枠が取り付けられるという具合である(例えば、特許文献1等)。
【0004】
【特許文献1】
特開2003−102946号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ヒンジなどの取付部品を外形構成部に固定するに際し、例えば、タッピンねじを用いたり、あるいは、外形構成部に雌ねじを予め形成したりすると、取付部品に作用する荷重や取付部品の交換などによって、外形構成部のねじ孔が破損するおそれがある。その結果、外形構成部の再使用性が低くなっていた。
【0006】
本発明は、取付部品の固定による外形構成部の破損を生じさせないようにして、外形構成部の再使用性を高めることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記の目的を達成するために有効な手段を以下に示す。なお、必要に応じてその作用、効果等についても言及する。
【0008】
手段1.遊技機設置場所に設置固定される外形構成部と、該外形構成部に取付部品を介して取り付けられる遊技構成部とを備えた遊技機において、
前記外形構成部には、前記取付部品を固定するための螺着手段が貫通する貫通孔が形成されており、当該貫通孔は、前記螺着手段の外径よりも大きくなっていることを特徴とする遊技機。
【0009】
手段1によれば、遊技機が、外形構成部と、取付部品を介して外形構成部に取り付けられる遊技構成部とを備えている。遊技構成部は、例えば、遊技機の本体部を含む主要構成部分であることが考えられる。また例えば、遊技機の本体部とは別の操作部を含む扉体であることが考えられる。以下の手段でも同様とする。
【0010】
ここで特に、外形構成部には取付部品を固定するための螺着手段が貫通する貫通孔が形成されているが、当該貫通孔が螺着手段の外径よりも大きくなっている。ここで、螺着手段の外径とは、例えばねじの外径であり、ねじの山の頂に接する仮想的な円筒又は円錐の直径をいう(以下の手段でも同様)。
【0011】
つまり、外形構成部の貫通孔には雌ねじが形成されていない。したがって、取付部品に作用する荷重や取付部品の交換などによって、外形構成部の貫通孔が破損する(例えば貫通孔に雌ねじが形成された場合に、その雌ねじのねじ山のひっかかりが小さくなる)ことがなく、外形構成部の再使用性が高まる。
【0012】
手段2.手段1において、前記外形構成部に設けられた取付部に前記貫通孔が形成されており、
前記取付部品の中には、前記貫通孔を貫通する前記螺着手段により、前記取付部を挟み込むようにして前記外形構成部に固定されるものが含まれていることを特徴とする遊技機。
【0013】
手段2によれば、取付部品の中に、貫通孔を貫通する螺着手段により、取付部を挟み込むようにして外形構成部に固定されるものが含まれている。上述したように外形構成部には雌ねじが形成されていないため、例えば、螺着手段に対応するナットや雌ねじの形成された止め板具などを用いて取付部を挟み込んで固定するという具合である。これによって、外形構成部の貫通孔が破損することがなく、外形構成部の再使用性が高まる。なお、ナットや止め板具を用いることに限定されず、取付部品自体に雌ねじを形成しておき、取付部品と螺着手段とによって外形構成部の取付部が挟み込まれるようにしてもよい。この場合、部品点数が少なくなるという点で有利である。
【0014】
手段3.手段1又は2において、前記貫通孔の中には、所定方向に長い長孔であるものが含まれており、前記所定方向における取付部品の固定位置を調節可能になっていることを特徴とする遊技機。
【0015】
手段3によれば、上述した貫通孔の中に、所定方向に長い長孔であるものが含まれており、所定方向における取付部品の固定位置を調節可能になっている。したがって、遊技構成部の仕様(例えば、取付部分の位置など)が変わっても、取付部品の固定位置をずらすことにより対応できる可能性が高く、外形構成部の再使用性が高まる。
【0016】
手段4.手段1乃至3のいずれかにおいて、前記外形構成部には前記遊技機設置場所に設置固定するための固定孔が設けられていることを特徴とする遊技機。
【0017】
手段4によれば、外形構成部に遊技機設置場所に設置固定するための固定孔が設けられているため、例えば木製にした場合と異なり、外形構成部の適当な場所に孔があけられるというようなことがなく、外形構成部の再使用性が高まる。
【0018】
手段5.手段4において、前記外形構成部には、前記固定孔を貫通する釘によって前記遊技機設置場所に設置固定可能となるように、前記釘の径に合わせて前記固定孔が形成されていることを特徴とする遊技機。
【0019】
手段5によれば、上述した固定孔を貫通する釘によって、外形構成部が遊技機設置場所に設置固定可能となるように、釘の径に対応する固定孔が形成されているため、遊技機設置場所への設置固定が簡単になる。
【0020】
手段6.手段5において、前記固定孔は、設置固定のための釘の径よりも僅かに大きくなっていることを特徴とする遊技機。
【0021】
手段6によれば、釘の貫通する固定孔が釘の径よりも僅かに大きくなっている。この場合、釘を最後まで打ち込むことによって外枠を遊技機設置場所に対し設置固定することが考えられる。このようにすれば、打ち込まれる釘によって固定孔が押し広げられる可能性が小さいため、外形構成部を損傷させることが少なく、外形構成部の再使用性を高めることができる。
【0022】
手段7.手段5において、前記固定孔は、設置固定のための釘の径よりも僅かに小さくなっていることを特徴とする遊技機。
【0023】
手段7によれば、釘の貫通する固定孔が釘の径よりも僅かに小さくなっている。この場合、釘を最後まで打ち込まずとも、外枠を遊技機設置場所に対し設置固定することが可能となり、遊技機設置場所への設置固定が簡単になる。
【0024】
手段8.手段1乃至7のいずれかにおいて、前記外形構成部は、金属製であることを特徴とする遊技機。
【0025】
手段8によれば、外形構成部が金属製であるため、例えば木製である場合に比べ、耐久年数が長くなり、外形構成部の再使用性が高まる。また、金属製とすれば、比較的肉薄にできるため、外形構成部の内側空間を有効利用できる。
【0026】
手段9.手段8において、前記金属に、アルミニウム合金を採用したことを特徴とする遊技機。
【0027】
手段9では外形構成部をアルミニウム合金で構成したため、耐久年数が長くなることに加え、木製にした場合と比べ、同様の強度を有する外形構成部であっても、その重量が小さくなり、設置固定などの作業性が向上する点で有利である。
【0028】
手段10.遊技領域を有する遊技盤と、該遊技盤が配設される内枠と、該内枠を取付部品を介して開閉可能に支持し、遊技機設置場所に固定される略方形枠状の外枠とを備えた遊技機において、
前記外枠には、前記取付部品を固定するための螺着手段が貫通する貫通孔が形成されており、当該貫通孔は、前記螺着手段の外径よりも大きくなっていることを特徴とする遊技機。
【0029】
手段10では、遊技領域を有する遊技盤、遊技盤が配設される内枠、及び、内枠を取付部品を介して開閉可能に支持する外枠を備えた遊技機を前提とする。外枠は、遊技機設置場所に固定され、略方形枠状をなしており、上述した外形構成部の一態様である。この場合、遊技盤の配設された内枠が、主要構成部分であり、上述した遊技構成部の一態様である。
【0030】
ここで特に、外枠には取付部品を固定するための螺着手段が貫通する貫通孔が形成されているが、当該貫通孔が螺着手段の外径よりも大きくなっている。
【0031】
つまり、外枠の貫通孔には雌ねじが形成されていない。したがって、取付部品に作用する荷重や取付部品の交換などによって、外枠の貫通孔が破損する(例えば、貫通孔に雌ねじが形成された場合に、その雌ねじのねじ山のひっかかりが小さくなる)ことがなく、外枠の再使用性が高まる。
【0032】
手段11.手段10において、前記遊技盤には、液晶表示装置が配設されていることを特徴とする遊技機。
【0033】
手段11によれば、遊技盤に液晶表示装置が配置されている。近年、液晶表示装置は、8インチ、9インチというように大型化される傾向にあり、その分、遊技盤の重量が大きくなるおそれがある。この点、本発明では、外枠の破損を防止でき、外枠の再使用性を高めることができるため、このような構成において、その効果が際立つ。
【0034】
手段12.手段11において、前記遊技領域を大きくするために、前記遊技盤を大型化したことを特徴とする遊技機。
【0035】
上述した液晶表示装置の大型化が一因となって、手段12では、遊技領域を大きくするために遊技盤が大型化されている。そのため、役物などが大型化するおそれがあり、結果的に遊技盤の重量が大きくなるおそれがあった。この点、本発明では、外枠の破損を防止でき、外枠の再使用性を高めることができるため、このような構成において、その効果が際立つ。
【0036】
手段13.手段10乃至12のいずれかにおいて、前記内枠は、制御や電力供給のための基板を備えていることを特徴とする遊技機。
【0037】
近年、遊技内容の複雑化や多様化に伴い、制御や電力供給のための基板が増加する傾向にある。そのため、手段13に示す構成では、内枠の重量が増加し、取付部品に作用する荷重が大きくなっている。この点、本発明では、外枠の破損を防止でき、外枠の再使用性を高めることができるため、このような構成において、その効果が際立つ。
【0038】
手段14.手段13において、前記内枠は、前記制御のための複数の制御基板を備えていることを特徴とする遊技機。
【0039】
例えば手段14に示すように、内枠は制御のための複数の制御基板を備えていることが考えられる。このような場合においても、本発明の効果が際立つ。
【0040】
手段15.手段14において、前記制御基板には、主基板、表示制御基板、音声制御基板、ランプ制御基板、及び発射制御基板のうちの少なくとも一つが含まれていることを特徴とする遊技機。
【0041】
さらに具体的には、手段15に示すように、主基板、表示制御基板、音声制御基板、ランプ制御基板、発射制御基板などを有することが考えられる。このように各種の制御基板を備えることを前提とすれば、本発明の効果が際立つ。
【0042】
手段16.手段13乃至15のいずれかにおいて、前記内枠は、前記電力供給のための電源基板を備えていることを特徴とする遊技機。
【0043】
また、手段16に示すように、内枠は、電源基板を備えていることが考えられる。電源基板は、制御基板を含め、各所への電力供給を行うための構成である。電源基板を備える構成にあっては、その重量が増加するため、本発明の効果が際立つ。
【0044】
手段17.手段16において、前記電源基板は、バックアップ機能を有するものであることを特徴とする遊技機。
【0045】
さらに、上述した電源基板は、手段17に示すようにバックアップ機能を有するものであることが考えられる。この場合、バックアップのためのコンデンサといった構成が必要となり、さらなる重量増加を招くことが考えられる。したがって、本発明の効果が際立つ。
【0046】
手段18.手段10乃至17のいずれかにおいて、前記内枠は、遊技球を貯留する遊技球貯蔵部や遊技球を案内する遊技球案内部を背面側に備えていることを特徴とする遊技機。
【0047】
手段18によれば、前記内枠が、遊技球貯蔵部・遊技球案内部を備えている。これは、遊技球の払出及び貸出を実現するための機構であり、遊技球が貯留された状態では相当な重量となる。この点、本発明では、外枠の貫通孔には雌ねじが形成されていない。したがって、取付部品に作用する荷重によって、外枠の貫通孔が破損する(例えば、貫通孔に雌ねじが形成された場合に、その雌ねじのねじ山のひっかかりが小さくなる)ことがなく、外枠の再使用性が高まる。すなわち、このような構成において、本発明は大きな効果を奏する。
【0048】
手段19.手段18において、前記遊技球貯蔵部や前記遊技球案内部は、所定数以上の遊技球が貯留可能な容積を有するものであることを特徴とする遊技機。
【0049】
手段19によれば、遊技球貯蔵部や遊技球案内部に所定数以上の遊技球が貯留可能となっている。ここでいう「所定数」は、遊技球貯蔵部に貯留可能な遊技球の個数としてもよいし、遊技球貯蔵部と遊技球案内部を併せての遊技球の個数としてもよい。また、「所定数以上は200個以上であること」としてもよいし、「所定数以上は400個以上であること」としてもよいし、「所定数以上は600個以上であること」としてもよいし、「所定数以上は800個以上であること」としてもよい。以下の手段でも同様とする。
【0050】
このような大型の遊技球貯蔵部や遊技球案内部を備える構成では、特に、本発明が大きな効果を奏する。
【0051】
手段20.手段10乃至19のいずれかにおいて、前記内枠は、遊技球の玉詰まりを防止するための振動発生機構を備えていることを特徴とする遊技機。
【0052】
手段20によれば、前記内枠が振動発生機構を備えている。これは、例えば大型の遊技球貯蔵部や遊技球案内部を備える構成において、玉詰まりを防止するという点で有用な構成である。このような振動発生機構を備える構成では、内枠の重量が大きくなるため、本発明の効果が際立つ。
【0053】
手段21.手段10乃至20のいずれかにおいて、前記内枠は、遊技球を貯留する貯留手段を前面側に備えていることを特徴とする遊技機。
【0054】
手段21によれば、内枠が貯留手段を備えている。例えば、貯留手段は、発射装置へ遊技球を案内するように底面の傾斜した上皿や、上皿に貯留できない遊技球やファール球などが戻される下皿として具現化される。
【0055】
このような貯留手段に遊技球が貯留された状態において、内枠は、相当な重量となる。この点、本発明では、外枠の貫通孔には雌ねじが形成されていない。したがって、取付部品に作用する荷重によって、外枠の貫通孔が破損する(例えば、貫通孔に雌ねじが形成された場合に、その雌ねじのねじ山のひっかかりが小さくなる)ことがなく、外枠の再使用性が高まる。すなわち、このような構成において、本発明は大きな効果を奏する。
【0056】
手段22.手段21において、前記貯留手段は、複数の装飾用発光ダイオードを有していることを特徴とする遊技機。
【0057】
手段22によれば、貯留手段が複数の装飾用発光ダイオードを有している。このような構成では、さらに、貯留手段の重量が増加するため、本発明の効果が際立つ。
【0058】
手段23.手段21又は22において、前記貯留手段は、所定数以上の遊技球が貯留可能な容積を有するものであることを特徴とする遊技機。
【0059】
手段23では、貯留手段に所定数以上の遊技球が貯留可能になっている。ここで「所定数以上は200個以上であること」としてもよいし、「所定数以上は400個以上であること」としてもよいし、「所定数以上は600個以上であること」としてもよいし、「所定数以上は800個以上であること」としてもよい。以下の手段でも同様とする。
【0060】
このような大型の貯留手段を備える構成では、特に、本発明が大きな効果を奏する。
【0061】
手段24.手段10乃至12のいずれかにおいて、前記内枠は、少なくとも開状態において、支持端縁部を上下方向から支持されるよう構成されていることを特徴とする遊技機。
【0062】
手段24によれば、内枠は、支持端縁部を上下方向から支持される。例えば外枠に取り付けられるヒンジなどの取付部品で支持されるという具合である。ここで「少なくとも開状態において」としたのは、閉状態においては、外枠の内側底辺部分でも支持される可能性があるためである。
【0063】
つまり、このような構成では、少なくとも開状態にあっては、外枠に取り付けられた取付部品によって内枠の支持端縁部が2点支持されるのである。したがって、2つの取付部品に対し、内枠の荷重が作用することになる。この点、本発明では、外枠の貫通孔には雌ねじが形成されていない。したがって、取付部品に作用する荷重によって、外枠の貫通孔が破損する(例えば、貫通孔に雌ねじが形成された場合に、その雌ねじのねじ山のひっかかりが小さくなる)ことがなく、外枠の再使用性が高まる。すなわち、このような構成において、本発明は大きな効果を奏する。
【0064】
手段25.手段10乃至12のいずれかにおいて、前記内枠は、開状態において、支持端縁部を上下方向から支持され、一方、閉状態においてはさらに、前記内枠の開閉を容易にするよう前記内枠の下端部を摺動可能に支持するために前記外枠に固定された支持部材によって、内枠底面部分を支持されるよう構成されていることを特徴とする遊技機。
【0065】
この場合も、少なくとも開状態にあっては、外枠に取り付けられた取付部品によって内枠の支持端縁部が2点支持される。したがって、2つの取付部品に対し、内枠の荷重が作用することになる。この点、本発明では、外枠の貫通孔には雌ねじが形成されていない。したがって、取付部品に作用する荷重によって、外枠の貫通孔が破損する(例えば、貫通孔に雌ねじが形成された場合に、その雌ねじのねじ山のひっかかりが小さくなる)ことがなく、外枠の再使用性が高まる。すなわち、このような構成において、本発明は大きな効果を奏する。
【0066】
手段26.手段24又は25において、前記内枠は、中心位置よりも前記支持端縁部から離間する側に重心を有していることを特徴とする遊技機。
【0067】
手段26では、内枠が、中心位置よりも支持端縁部から離間する側に重心を有している。パチンコ遊技機を一例として挙げれば、遊技者側から見て左側方部が外枠に支持されており、右寄りに内枠の重心が存在するという具合である。このような構成においては特に、取付部品に作用する荷重が大きなものとなり、取付部品を破損するおそれが高い。この点、本発明では、外枠の貫通孔には雌ねじが形成されていない。したがって、取付部品に作用する荷重によって、外枠の貫通孔が破損する(例えば、貫通孔に雌ねじが形成された場合に、その雌ねじのねじ山のひっかかりが小さくなる)ことがなく、外枠の再使用性が高まる。すなわち、このような構成において、本発明は大きな効果を奏する。
【0068】
手段27.手段26において、前記内枠は、制御や電力供給のための基板を備えており、当該基板の中には、前記中心位置よりも前記支持端縁部から離間する側に配置されるものが含まれていることを特徴とする遊技機。
【0069】
近年、遊技内容の複雑化や多様化に伴い制御や電力供給のための基板が増加する傾向にあるが、例えば手段26に示すように、当該基板の中に、内枠の中心位置よりも、支持される支持端縁部から離間する側に配置されるものが含まれていることが考えられる。このような構成においても、本発明は、極めて大きな効果を奏する。
【0070】
手段28.手段27において、前記内枠は、前記制御のための複数の制御基板を備えており、当該制御基板の中には、前記中心位置よりも前記支持端縁部から離間する側に配置されるものが含まれていることを特徴とする遊技機。
【0071】
例えば手段28に示すように、内枠は制御のための複数の制御基板を備えていることが考えられ、当該制御基板の中に、中心位置よりも支持端縁部から離間する側に配置されるものが含まれていることが考えられる。このような場合においても、本発明の効果が際立つ。
【0072】
手段29.手段28において、前記制御基板には、主基板、表示制御基板、音声制御基板、ランプ制御基板、及び発射制御基板のうちの少なくとも一つが含まれており、さらに当該制御基板が前記中心位置よりも前記支持端縁部から離間する側に配置されていることを特徴とする遊技機。
【0073】
さらに具体的には、手段29に示すように、主基板、表示制御基板、音声制御基板、ランプ制御基板、発射制御基板などを有しており、さらに当該制御基板が、中心位置よりも支持端縁部から離間する側に配置されていることが考えられる。このように各種の制御基板の配置位置が様々に変化しても、本発明の効果が際立つ。
【0074】
手段30.手段27乃至29のいずれかにおいて、前記内枠は、前記電力供給のための電源基板を備えており、前記電源基板が、前記中心位置よりも前記支持端縁部から離間する側に配置されていることを特徴とする遊技機。
【0075】
また、手段30に示すように、内枠は、電源基板を備えていることが考えられる。電源基板は、制御基板を含め、各所への電力供給を行うための構成である。ここで特に、電源基板が、中心位置よりも支持端縁部から離間する側に配置されている。このように電源基板の偏った配置がなされた場合は特に、本発明の効果が際立つ。
【0076】
手段31.手段30において、前記電源基板は、バックアップ機能を有するものであることを特徴とする遊技機。
【0077】
さらに、上述した電源基板は、手段31に示すようにバックアップ機能を有するものであることが考えられる。この場合、バックアップのためのコンデンサといった構成が必要となり、さらに取付部品へ作用する荷重が大きくなる。したがって、本発明の効果が際立つ。
【0078】
手段32.手段26乃至31のいずれかにおいて、前記内枠は、前記遊技盤の背面側に遊技球を貯留する遊技球貯蔵部や遊技球を案内する遊技球案内部を備えており、前記遊技球貯蔵部や前記遊技球案内部に遊技球が貯留された状態において、当該重心位置が、前記中心位置よりも前記支持端縁部から離間する側に位置することを特徴とする遊技機。
【0079】
手段32によれば、前記内枠が、遊技球貯蔵部・遊技球案内部を備えている。これは、遊技球の払出及び貸出を実現するための機構であり、それぞれタンク・タンクレールとして具現化することが考えられるが、遊技球が貯留された状態では相当な重量となる。しかも、遊技球が貯留された状態における遊技球貯蔵部や遊技球案内部の重心位置が、中心位置よりも支持端縁部から離間する側に位置する。このような構成では、特に、本発明が大きな効果を奏する。
【0080】
手段33.手段32において、前記遊技球貯蔵部や前記遊技球案内部は、所定数以上の遊技球が貯留可能な容積を有するものであることを特徴とする遊技機。
【0081】
手段33によれば、遊技球貯蔵部や遊技球案内部に所定数以上の遊技球が貯留可能となっている。このような大型の遊技球貯蔵部や遊技球案内部を備える構成では、特に、本発明が大きな効果を奏する。
【0082】
手段34.手段26乃至33のいずれかにおいて、前記内枠は、遊技球の玉詰まりを防止するための振動発生機構を備えており、当該振動発生機構が、前記中心位置よりも前記支持端縁部から離間する側に配置されていることを特徴とする遊技機。
【0083】
手段34によれば、前記内枠が振動発生機構を備えている。これは、例えば大型の遊技球貯蔵部や遊技球案内部を備える構成において、玉詰まりを防止するという点で有用な構成である。しかも、振動発生機構が、中心位置よりも支持端縁部から離間する側に配置されている。そのため、取付部品に作用する荷重が大きくなり、本発明の効果が際立つ。
【0084】
手段35.手段26乃至34のいずれかにおいて、前記内枠は、遊技球を貯留する貯留手段を前面側に備えており、前記貯留手段に遊技球が貯留された状態において、当該重心位置が、前記中心位置よりも前記支持端縁部から離間する側に位置することを特徴とする遊技機。
【0085】
手段35によれば、内枠が貯留手段を備えている。このような貯留手段に遊技球が貯留された状態において、内枠は、相当な重量となる。そしてさらに、この状態において、当該重心位置が、中心位置よりも支持端縁部から離間する側に位置する。このような構成では特に、本発明が大きな効果を奏する。
【0086】
手段36.手段35において、前記内枠は、遊技球を貯留する貯留手段を前面側に備えており、前記貯留手段は、複数の装飾用発光ダイオードを有していることを特徴とする遊技機。
【0087】
手段36によれば、貯留手段が複数の装飾用発光ダイオードを有している。このような構成では、さらに、貯留手段の重量が増加するため、本発明の効果が際立つ。
【0088】
手段37.手段36において、前記内枠は、遊技球を貯留する貯留手段を前面側に備えており、前記貯留手段は、所定数以上の遊技球が貯留可能となる容積を有するものであることを特徴とする遊技機。
【0089】
手段37では、貯留手段に所定数以上の遊技球が貯留可能となっている。このような大型の貯留手段を備える構成では、特に、本発明が大きな効果を奏する。
【0090】
手段38.手段26乃至37のいずれかにおいて、前記内枠は、前記遊技領域に遊技球を発射するための発射ユニットを備えており、当該発射ユニットが、前記中心位置よりも前記支持端縁部から離間する側に配置されていることを特徴とする遊技機。
【0091】
手段38によれば、内枠が発射ユニットを備え、当該発射ユニットが、中心位置よりも支持端縁部から離間する側に配置されている。このような構成においても、本発明の効果が際立つ。
【0092】
手段39.手段26乃至38のいずれかにおいて、前記内枠は、開放を規制するための鍵ユニットを備えており、当該鍵ユニットが、前記中心位置よりも前記支持端縁部から離間する側に配置されていることを特徴とする遊技機。
【0093】
手段39によれば、内枠が鍵ユニットを備えている。例えばパチンコ遊技機を例に挙げれば、外枠に対する前面枠の開放や、前面枠に対するガラス扉枠の開放を規制するために用いられる。そして、当該鍵ユニットが、中心位置よりも支持端縁部から離間する側に配置されている。このような構成においても、本発明の効果が際立つ。
【0094】
手段40.手段39において、前記鍵ユニットは、前記外枠に支持される前記支持端縁部とは反対側の開閉端縁部に沿って配置されていることを特徴とする遊技機。
【0095】
例えばパチンコ遊技機を例に挙げれば、手段40に示すように、鍵ユニットは、支持端縁部とは反対側の開閉端縁部に沿って配置されることが考えられる。そのため、取付部品に作用する荷重が大きくなる。したがって、本発明が大きな効果を奏する。
【0096】
手段41.遊技球の入賞を許容する入賞口を具備してなる複数の入賞手段、流下する遊技球に変化を与えるべく植設された複数の釘及び各種役物が配設された遊技領域を有する着脱可能な遊技盤と、
該遊技盤が配設された内枠と、
該内枠を支持端縁部にて取付部品を介して開閉可能に支持し、遊技機設置場所に固定される略方形枠状の外枠と
を備えた遊技機において、
前記外枠は、上辺部、左辺部、右辺部、及び下辺部を有し、金属製材料を用いて一体成形され、
前記外枠には、前記取付部品を固定するための螺着手段が貫通する貫通孔を形成するとともに、当該貫通孔を、前記螺着手段の外径よりも大きく形成し、
前記内枠は、さらに、
前記遊技盤を着脱可能に係止するための係止手段と、
前記遊技領域を視認可能とするべく透明性を有し、かつ、板状の透視部材を有し、前記内枠に対し開閉可能に支持される扉枠と、
遊技内容全体の制御を司る主基板と、
遊技価値を付与するための払い出し基板と、
前記主基板及び前記払い出し基板を含めて各所へ電力の分配供給を行うと共に、供給電力に異常がある場合に作動するバックアップ機能を有した電源基板と、
背面側に配置される機構盤に取り付けられ、遊技球案内部へ遊技球を案内するために前記支持端縁部から離れるにつれて下方へ傾斜する傾斜底面部を備えたケース状の遊技球貯蔵部と、
前記扉枠の前面側下部において前面側に突出するように配置され、前記発射ユニット側へ遊技球を案内するための傾斜した底面を有し、遊技球を貯留すると共に遊技球を前記発射ユニットへ案内可能な貯留手段と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
【0097】
手段41によれば、内枠には遊技盤が配設されており、外枠は、この内枠を支持端縁部にて取付部品を介して開閉可能に支持する。外枠は、島と呼ばれる遊技機設置場所に固定される略方形枠状の部材であり、具体的には、上辺部、左辺部、右辺部、及び下辺部とを有し、金属性材料を用いて一体成形されている。
【0098】
ここで内枠に配設される遊技盤は、遊技球の入賞を許容する入賞口を具備してなる複数の入賞手段、流下する遊技球に変化を与えるべく植設された複数の釘及び各種役物が配設された遊技領域を有しており、内枠に対し着脱可能となっている。このように遊技盤が、複数の入賞手段をはじめ、複数の釘や各種役物を備えているため、遊技盤を取り付けた状態の内枠は相当な重量となる。その結果、取付部品に作用する荷重が大きくなる。
【0099】
そして内枠はさらに、係止手段、扉枠、主基板、払い出し基板、電源基板、遊技球貯蔵部、貯留手段を備えており、これらの構成によりさらに、内枠を開閉可能に支持するための取付部品に大きな荷重が作用する。以下、これについて説明する。
【0100】
係止手段は、遊技盤を着脱可能に係止するための手段である。また、扉枠は、遊技領域を視認可能とするべく透明性を有し、かつ、板状の透視部材を有し、内枠に対し開閉可能に支持される。
【0101】
主基板は、遊技内容全体の制御を司り、払い出し基板は、遊技価値の付与を行う。もちろん、これらの他に、音声制御基板や表示制御基板などを備える構成であってもよい。
【0102】
電源基板は、上述した主基板及び払い出し基板を含めて各所へ電力の分配供給を行うと共に、供給電力に異常がある場合に作動するバックアップ機能を有している。なお、バックアップ機能はコンデンサなどを用いて構成することが考えられる。
【0103】
このような係止手段、板状をなす透視部材を有した扉枠、主基板や払い出し基板といった制御基板、そしてバックアップ機能を有した電源基板によって、内枠の重要が大きくなり、結果的に取付部品に作用する荷重が大きくなっている。
【0104】
さらにまた、遊技球貯蔵部は、背面側に配置される機構盤に取り付けられるケース状の部材である。遊技球貯蔵部は遊技球を貯留した状態では相当な重量になる。
【0105】
貯留手段は、扉枠の前面側下部において前面側に突出するように配置され、発射ユニット側へ遊技球を案内するための傾斜した底面を有し、遊技球を貯留すると共に遊技球を発射ユニットへ案内可能となっている。
【0106】
このため、貯留手段は、遊技球を貯留した状態では相当な重量となる。
【0107】
以上説明したように、このような構成にあっては内枠を支持するための取付部品には大きな荷重が作用する。
【0108】
しかしながら、ここで特に外枠には取付部品を固定するための螺着手段が貫通する貫通孔が形成されているが、当該貫通孔が螺着手段の外径よりも大きくなっている。
【0109】
つまり、外枠の貫通孔には雌ねじが形成されていない。したがって、取付部品に作用する荷重や取付部品の交換などによって、外枠の貫通孔が破損する(例えば、貫通孔に雌ねじが形成された場合に、その雌ねじのねじ山のひっかかりが小さくなる)ことがなく、外枠の再使用性が高まる。
【0110】
手段42.遊技球の入賞を許容する入賞口を具備してなる複数の入賞手段、流下する遊技球に変化を与えるべく植設された複数の釘及び各種役物が配設された遊技領域を有する着脱可能な遊技盤と、
該遊技盤が配設された内枠と、
該内枠を支持端縁部にて取付部品を介して開閉可能に支持し、遊技機設置場所に固定される略方形枠状の外枠と
を備えた遊技機において、
前記外枠は、上辺部、左辺部、右辺部、及び下辺部を有し、金属製材料を用いて一体成形され、
前記外枠には、前記取付部品を固定するための螺着手段が貫通する貫通孔を形成するとともに、当該貫通孔を、前記螺着手段の外径よりも大きく形成し、
前記内枠は、さらに、
背面側に配置される機構盤に取り付けられ、遊技球案内部へ遊技球を案内するために前記支持端縁部から離れるにつれて下方へ傾斜する傾斜底面部を備えたケース状の遊技球貯蔵部であって、当該傾斜底面部に連続し、最も下側に位置する最深部が、前記内枠の左右方向における中心位置よりも、前記支持端縁部から離間する側に配置された遊技球貯蔵部と、
前記支持端縁部とは反対側の開閉端縁部近傍の前面側に配置され、遊技に際しては少なくとも遊技者の手からの荷重が加えられる遊技球発射用操作部と、
該遊技球発射用操作部に連結されており、当該開閉端縁部近傍の背面側に配置され、前記遊技球発射用操作部の操作に合わせて遊技球を遊技領域へ発射するための発射用レール及び発射用駆動手段を有する発射ユニットと、
前記扉枠の前面側下部において前面側に突出するように配置され、前記発射ユニット側へ遊技球を案内するための傾斜した底面を有し、遊技球を貯留すると共に遊技球を前記発射ユニットへ案内可能な貯留手段と、
前記支持端縁部とは反対側の開閉端縁部に沿って上下方向に配置され、前記外枠に対する前記内枠の開放及び前記内枠に対する前記扉枠の開放のうち、少なくとも一方を規制するための、金属製で長尺状をなす鍵ユニットと
を備えていることを特徴とする遊技機。
【0111】
手段42によれば、内枠には遊技盤が配設されており、外枠は、この内枠を支持端縁部にて取付部品を介して開閉可能に支持する。外枠は、島と呼ばれる遊技機設置場所に固定される略方形枠状の部材であり、具体的には、上辺部、左辺部、右辺部、及び下辺部とを有し、金属性材料を用いて一体成形されている。
【0112】
ここで内枠に配設される遊技盤は、遊技球の入賞を許容する入賞口を具備してなる複数の入賞手段、流下する遊技球に変化を与えるべく植設された複数の釘及び各種役物が配設された遊技領域を有しており、内枠に対し着脱可能となっている。このように遊技盤が、複数の入賞手段をはじめ、複数の釘や各種役物を備えているため、遊技盤を取り付けた状態の内枠は相当な重量となる。その結果、取付部品に作用する荷重が大きくなる。
【0113】
そして内枠はさらに、遊技球貯蔵部、遊技球発射用操作部、発射ユニット、貯留手段、鍵ユニットを備えており、これらの構成によりさらに、内枠を開閉可能に支持するための取付部品に大きな荷重が作用する。以下、これについて説明する。
【0114】
遊技球貯蔵部は、背面側に配置される機構盤に取り付けられるケース状の部材である。遊技球貯蔵部は遊技球を貯留した状態では相当な重量になる。また、この遊技球貯蔵部は、遊技球案内部へ遊技球を案内するために支持端縁部から離れるにつれて下方へ傾斜する傾斜底面部を備えている。そして、傾斜底面部に連続し最も下側に位置する最深部が内枠の左右方向における中心位置よりも支持端縁部から離間する側に配置されているため、遊技球の貯留された遊技球貯蔵部の重心は、支持端縁部から離間する側、すなわち前面側から見て左寄りになる可能性が高く、内枠を支持するための取付部品に作用する荷重は大きなものとなる。
【0115】
また、遊技球発射用操作部は、前記支持端縁部とは反対側の開閉端縁部近傍の前面側に配置されている。また、発射ユニットが、操作部に連結されており、開閉端縁部近傍の背面側に配置され、操作部の操作に合わせて遊技球を遊技領域へ発射するための発射用レール及び発射用駆動手段を有している。
【0116】
このように発射ユニットは、発射用レール及び発射用駆動手段を有しているため相当な重量になり、また、遊技球発射用操作部及び発射用ユニットは、開閉端縁部近傍に配置され、前面側から見て右端に位置している。このため、内枠を支持するための取付部品に作用する荷重が大きなものとなる。
【0117】
さらにまた、貯留手段は、扉枠の前面側下部において前面側に突出するように配置され、発射ユニット側へ遊技球を案内するための傾斜した底面を有し、遊技球を貯留すると共に遊技球を発射ユニットへ案内可能となっている。
【0118】
このため、貯留手段は、遊技球を貯留した状態では相当な重量となる。しかも、貯留手段の底面は、遊技球を発射ユニットへ案内可能とするように傾斜している。したがって、遊技球が貯留された状態においては、発射ユニット側、すなわち前面側から見て右寄りに重心が位置する可能性が高い。その結果、内枠を支持するための取付部品に作用する荷重が大きなものとなる。
【0119】
また、鍵ユニットは、金属製で長尺状となしており、支持端縁部とは反対側の開閉端縁部に沿って上下方向に配置され、外枠に対する内枠の開放及び内枠に対する扉枠の開放のうちの少なくとも一方を規制する。このように、鍵ユニットは金属製で長尺状をなす部材であり、しかも、開閉端縁部に沿って上下方向に配置される。つまり、前面側から見て内枠の右端に配置されるのである。したがって、内枠を支持するための取付部品に作用する荷重が大きなものとなる。
【0120】
以上説明したように、このような構成にあっては内枠を支持するための取付部品には大きな荷重が作用する。
【0121】
しかしながら、ここで特に外枠には取付部品を固定するための螺着手段が貫通する貫通孔が形成されているが、当該貫通孔が螺着手段の外径よりも大きくなっている。
【0122】
つまり、外枠の貫通孔には雌ねじが形成されていない。したがって、取付部品に作用する荷重や取付部品の交換などによって、外枠の貫通孔が破損する(例えば、貫通孔に雌ねじが形成された場合に、その雌ねじのねじ山のひっかかりが小さくなる)ことがなく、外枠の再使用性が高まる。
【0123】
手段43.遊技球の入賞を許容する入賞口を具備してなる複数の入賞手段、流下する遊技球に変化を与えるべく植設された複数の釘及び各種役物が配設された遊技領域を有する着脱可能な遊技盤と、
該遊技盤が配設された内枠と、
該内枠を支持端縁部にて取付部品を介して開閉可能に支持し、遊技機設置場所に固定される略方形枠状の外枠と
を備えた遊技機において、
前記外枠は、上辺部、左辺部、右辺部、及び下辺部を有し、金属製材料を用いて一体成形され、
前記外枠には、前記取付部品を固定するための螺着手段が貫通する貫通孔を形成するとともに、当該貫通孔を、前記螺着手段の外径よりも大きく形成し、
前記内枠は、さらに、
前記遊技盤を着脱可能に係止するための係止手段と、
前記遊技領域を視認可能とするべく透明性を有し、かつ、板状の透視部材を有し、前記内枠に対し開閉可能に支持される扉枠と、
遊技内容全体の制御を司る主基板と、
遊技価値を付与するための払い出し基板と、
前記主基板及び前記払い出し基板を含めて各所へ電力の分配供給を行うと共に、供給電力に異常がある場合に作動するバックアップ機能を有した電源基板と、
背面側に配置される機構盤に取り付けられ、遊技球案内部へ遊技球を案内するために前記支持端縁部から離れるにつれて下方へ傾斜する傾斜底面部を備えたケース状の遊技球貯蔵部であって、当該傾斜底面部に連続し、最も下側に位置する最深部が、前記内枠の左右方向における中心位置よりも、前記支持端縁部から離間する側に配置された遊技球貯蔵部と、
前記支持端縁部とは反対側の開閉端縁部近傍の前面側に配置され、遊技に際しては少なくとも遊技者の手からの荷重が加えられる遊技球発射用操作部と、
該遊技球発射用操作部に連結されており、当該開閉端縁部近傍の背面側に配置され、前記遊技球発射用操作部の操作に合わせて遊技球を遊技領域へ発射するための発射用レール及び発射用駆動手段を有する発射ユニットと、
前記扉枠の前面側下部において前面側に突出するように配置され、前記発射ユニット側へ遊技球を案内するための傾斜した底面を有し、遊技球を貯留すると共に遊技球を前記発射ユニットへ案内可能な貯留手段と、
前記支持端縁部とは反対側の開閉端縁部に沿って上下方向に配置され、前記外枠に対する前記内枠の開放及び前記内枠に対する前記扉枠の開放のうち、少なくとも一方を規制するための、金属製で長尺状をなす鍵ユニットと
を備えていることを特徴とする遊技機。
【0124】
手段43によれば、内枠には遊技盤が配設されており、外枠は、この内枠を支持端縁部にて取付部品を介して開閉可能に支持する。外枠は、島と呼ばれる遊技機設置場所に固定される略方形枠状の部材であり、具体的には、上辺部、左辺部、右辺部、及び下辺部とを有し、金属性材料を用いて一体成形されている。
【0125】
ここで内枠に配設される遊技盤は、遊技球の入賞を許容する入賞口を具備してなる複数の入賞手段、流下する遊技球に変化を与えるべく植設された複数の釘及び各種役物が配設された遊技領域を有しており、内枠に対し着脱可能となっている。このように遊技盤が、複数の入賞手段をはじめ、複数の釘や各種役物を備えているため、遊技盤を取り付けた状態の内枠は相当な重量となる。その結果、取付部品に作用する荷重が大きくなる。
【0126】
そして内枠はさらに、係止手段、扉枠、主基板、払い出し基板、電源基板、遊技球貯蔵部、遊技球発射用操作部、発射ユニット、貯留手段、鍵ユニットを備えており、これらの構成によりさらに、内枠を開閉可能に支持するための取付部品に大きな荷重が作用する。以下、これについて説明する。
【0127】
係止手段は、遊技盤を着脱可能に係止するための手段である。また、扉枠は、遊技領域を視認可能とするべく透明性を有し、かつ、板状の透視部材を有し、内枠に対し開閉可能に支持される。
【0128】
主基板は、遊技内容全体の制御を司り、払い出し基板は、遊技価値の付与を行う。もちろん、これらの他に、音声制御基板や表示制御基板などを備える構成であってもよい。
【0129】
電源基板は、上述した主基板及び払い出し基板を含めて各所へ電力の分配供給を行うと共に、供給電力に異常がある場合に作動するバックアップ機能を有している。なお、バックアップ機能はコンデンサなどを用いて構成することが考えられる。
【0130】
このような係止手段、板状をなす透視部材を有した扉枠、主基板や払い出し基板といった制御基板、そしてバックアップ機能を有した電源基板によって、内枠の重要が大きくなり、結果的に取付部品に作用する荷重が大きくなっている。
【0131】
さらにまた、遊技球貯蔵部は、背面側に配置される機構盤に取り付けられるケース状の部材である。遊技球貯蔵部は遊技球を貯留した状態では相当な重量になる。また、この遊技球貯蔵部は、遊技球案内部へ遊技球を案内するために支持端縁部から離れるにつれて下方へ傾斜する傾斜底面部を備えている。そして、傾斜底面部に連続し最も下側に位置する最深部が内枠の左右方向における中心位置よりも支持端縁部から離間する側に配置されているため、遊技球の貯留された遊技球貯蔵部の重心は、支持端縁部から離間する側、すなわち前面側から見て左寄りになる可能性が高く、内枠を支持するための取付部品に作用する荷重は大きなものとなる。
【0132】
また、遊技球発射用操作部は、前記支持端縁部とは反対側の開閉端縁部近傍の前面側に配置されている。また、発射ユニットが、操作部に連結されており、開閉端縁部近傍の背面側に配置され、操作部の操作に合わせて遊技球を遊技領域へ発射するための発射用レール及び発射用駆動手段を有している。
【0133】
このように発射ユニットは、発射用レール及び発射用駆動手段を有しているため相当な重量になり、また、遊技球発射用操作部及び発射用ユニットは、開閉端縁部近傍に配置され、前面側から見て右端に位置している。このため、内枠を支持するための取付部品に作用する荷重が大きなものとなる。
【0134】
貯留手段は、扉枠の前面側下部において前面側に突出するように配置され、発射ユニット側へ遊技球を案内するための傾斜した底面を有し、遊技球を貯留すると共に遊技球を発射ユニットへ案内可能となっている。
【0135】
このため、貯留手段は、遊技球を貯留した状態では相当な重量となる。しかも、貯留手段の底面は、遊技球を発射ユニットへ案内可能とするように傾斜している。したがって、遊技球が貯留された状態においては、発射ユニット側、すなわち前面側から見て右寄りに重心が位置する可能性が高い。その結果、内枠を支持するための取付部品に作用する荷重が大きなものとなる。
【0136】
鍵ユニットは、金属製で長尺状となしており、支持端縁部とは反対側の開閉端縁部に沿って上下方向に配置され、外枠に対する内枠の開放及び内枠に対する扉枠の開放のうちの少なくとも一方を規制する。このように、鍵ユニットは金属製で長尺状をなす部材であり、しかも、開閉端縁部に沿って上下方向に配置される。つまり、前面側から見て内枠の右端に配置されるのである。したがって、内枠を支持するための取付部品に作用する荷重が大きなものとなる。
【0137】
以上説明したように、このような構成にあっては内枠を支持するための取付部品には大きな荷重が作用する。
【0138】
しかしながら、ここで特に外枠には取付部品を固定するための螺着手段が貫通する貫通孔が形成されているが、当該貫通孔が螺着手段の外径よりも大きくなっている。
【0139】
つまり、外枠の貫通孔には雌ねじが形成されていない。したがって、取付部品に作用する荷重や取付部品の交換などによって、外枠の貫通孔が破損する(例えば、貫通孔に雌ねじが形成された場合に、その雌ねじのねじ山のひっかかりが小さくなる)ことがなく、外枠の再使用性が高まる。
【0140】
手段44.手段10乃至43のいずれかにおいて、前記外枠に設けられた取付部に前記貫通孔が形成されており、
前記取付部品の中には、前記貫通孔を貫通する螺着手段によって、前記取付部を挟み込むようにして前記外枠に固定されるものが含まれていることを特徴とする遊技機。
【0141】
手段44によれば、外枠に設けられた取付部に取付部品を固定するための貫通孔が形成されている。そして、取付部品の中に、貫通孔を貫通する螺着手段により、取付部を挟み込むようにして外枠に固定されるものが含まれている。例えば、螺着手段に対応するナットや雌ねじの形成された止め板具などを用いて取付部を挟み込んで固定するという具合である。したがって、取付部品に作用する荷重や取付部品の交換などによって、外枠の貫通孔が破損することがなく、外枠の再使用性が高まる。
【0142】
手段45.手段44において、前記取付部を挟み込むようにして固定される取付部品は、前記内枠を開閉可能に支持するためのヒンジであることを特徴とする遊技機。
【0143】
取付部を挟み込むようにして固定される取付部品は、例えば手段45に示すように、内枠を開閉可能に支持するためのヒンジであることが考えられる。このようにすれば、内枠の荷重がヒンジに作用しても、外枠の取付部に設けられた貫通孔を破損する可能性が少なくなり、外枠の再使用性が高まる。
【0144】
手段46.手段44又は45において、前記取付部を挟み込むようにして取り付けられる取付部品は、前記内枠に取り付けられる鍵ユニットに係合し、当該内枠の開放を規制する鍵受け具であることを特徴とする遊技機。
【0145】
取付部を挟み込むようにして固定される取付部品は、例えば手段46に示すように、内枠に取り付けられる鍵ユニットに係合し、当該内枠の開放を規制する鍵受け具であることが考えられる。このようにすれば、鍵ユニットとの係合により鍵受け具に荷重が作用しても、外枠の取付部に設けられた貫通孔を破損する可能性が少なくなり、外枠の再使用性が高まる。
【0146】
手段47.手段46において、前記鍵受け具は、所定方向に長い長孔としての貫通孔を介して固定されることにより、前記所定方向における固定位置を調節可能になっていることを特徴とする遊技機。
【0147】
手段47によれば、鍵受け具は所定方向に長い長孔としての貫通孔を介して固定され、所定方向における固定位置を調節可能になっている。したがって、内枠に取り付けられる鍵ユニットの位置に合わせて、鍵受け具を取り付けることができ、外枠の再使用性が高まる。
【0148】
なお、外枠に対して上下方向に鍵ユニットの位置が変わる場合が一般的であるため、「前記鍵受け具は、上下方向に長い長孔としての貫通孔を介して固定されることにより、前記上下方向における固定位置を調節可能になっていること」としてもよい。
【0149】
手段48.手段44乃至47のいずれかにおいて、前記外枠には前記遊技機設置場所に設置固定するための固定孔が設けられていることを特徴とする遊技機。
【0150】
手段48によれば、遊技機設置場所に設置固定するための固定孔が設けられているため、遊技機設置場所への設定固定が簡単になる。
【0151】
手段49.手段48において、前記外枠には、前記固定孔を貫通する釘によって前記遊技機設置場所に設置固定可能となるように、前記釘の径に合わせて前記固定孔が形成されていることを特徴とする遊技機。
【0152】
手段49によれば、外枠には、上述した固定孔を貫通する釘によって遊技機設置場所に設置固定可能となるように、釘の径に合わせて固定孔が形成されているため、遊技機設置場所への設置固定が簡単になる。
【0153】
手段50.手段49において、前記固定孔は、前記釘の径よりも僅かに大きくなっていることを特徴とする遊技機。
【0154】
手段50によれば、釘の貫通する固定孔が釘の径よりも僅かに大きくなっている。この場合、釘を最後まで打ち込むことによって外枠を遊技機設置場所に対し設置固定するという具合である。このようにすれば、打ち込まれる釘によって固定孔が広げられるようなことがないため、外枠を破損させることがなく、外枠の再使用性を高めることができる。
【0155】
手段51.手段50において、前記固定孔は、前記釘の径よりも僅かに小さくなっていることを特徴とする遊技機。
【0156】
手段51によれば、釘の貫通する固定孔が釘の径よりも僅かに小さくなっている。この場合、釘を最後まで打ち込まずとも、外枠を遊技機設置場所に対し設置固定することが可能となり、遊技機設置場所への設置固定が簡単になる。
【0157】
手段52.手段44乃至51のいずれかにおいて、前記外枠の下方部には前面下方部を覆うカバー部材を固定するための嵌合部が設けられており、
前記カバー部材の被嵌合部との嵌合により、前記カバー部材が取り付けられるよう構成されていることを特徴とする遊技機。
【0158】
通常、外枠の下方部には、幕板飾りと呼ばれるカバー部材が取り付けられるのが一般的である。この点、手段52によれば、外枠の下方部に設けられた嵌合部とカバー部材の被嵌合部とが嵌合するように構成されているため、カバー部材を容易に取り外しでき、外枠に雌ねじを形成する必要がないため、外枠の生産性を向上させることができる。また、カバー部材を容易に取り外しできるため、内枠の色や模様などに合わせて幕板を飾ることができる。
【0159】
手段53.手段52において、前記取付部品の中には、前記カバー部材に固定されるものが含まれていることを特徴とする遊技機。
【0160】
手段53によれば、取付部品の中に、上述したカバー部材に固定されるものが含まれている。つまり、このような取付部品は、外枠に直接的に固定されないのである。したがって、外枠に固定のための加工を施す必要がなく、外枠の生産性を向上させることができる。また、外枠の再使用性を高めることができる。
【0161】
手段54.手段53において、前記カバー部材に固定される取付部品は、前記内枠の開閉を容易にするよう前記内枠の下端部を摺動可能に支持する支持部材であることを特徴とする遊技機。
【0162】
カバー部材に固定される取付部品は、例えば手段54に示すように、内枠の下端部を摺動可能に支持する支持部材であることが考えられる。このようにすれば、内枠の荷重が支持部材に作用しても、カバー部材に荷重が分散されるため、外枠を破損する可能性が小さくなる。その結果、外枠の再使用性が高まる。
【0163】
手段55.手段44乃至54のいずれかにおいて、前記外枠は、金属製であることを特徴とする遊技機。
【0164】
手段55によれば、外枠が金属製であるため、例えば木製である場合に比べ、耐久年数が長くなり、外枠の再使用性が高まる。また、金属製とすれば、比較的肉薄にできるため、外枠の内側空間を有効利用できる。
【0165】
手段56.手段55において、前記金属に、アルミニウム合金を採用したことを特徴とする遊技機。
【0166】
手段56では外枠をアルミニウム合金で構成したため、耐久年数が長くなることに加え、木製にした場合と比べ、同様の強度を有する外枠であっても、その重量が小さくなり、設置固定などの作業性が向上する点で有利である。
【0167】
手段57.遊技球の入賞を許容する入賞口を具備してなる複数の入賞手段、流下する遊技球に変化を与えるべく植設された複数の釘及び各種役物が配設された遊技領域を有する着脱可能な遊技盤と、
該遊技盤が配設された内枠と、
該内枠を支持端縁部にて取付部品を介して開閉可能に支持し、遊技機設置場所に固定される略方形枠状の外枠と
を備えた遊技機において、
前記外枠は、上辺部、左辺部、右辺部、及び下辺部を有し、金属製材料を用いて一体成形され、
前記外枠には、螺着手段が貫通する貫通孔を形成するとともに当該貫通孔を前記螺着手段の外径よりも大きく形成し、かつ、当該貫通孔に対応させ、前記螺着手段が締結される雌ねじの形成された取付部品及び止め板具の少なくとも一方を収容可能な凹部を外側面に形成したことを特徴とする遊技機。
【0168】
手段57によれば、当該貫通孔に対応させ、雌ねじの形成された取付部品及び止め板具の少なくとも一方を収容可能な凹部を外側面に形成したため、取付部品・止め板具の取付が簡単になる。そして、上述のような内枠側の各種部材の重量が作用して取付部品に破損を生じた場合でも、取付部品の交換が容易になる。
【0169】
手段58.手段1乃至57のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機であること。中でも、パチンコ機の基本構成としては、「操作部(例えばハンドルなど)を備えておりその操作に応じて遊技球を遊技盤面上に発射させ、遊技球が遊技盤を流下し、遊技盤に配設された特定の入球手段に入球することに基づいて、所定条件が成立した場合には特別遊技価値が付与されるもの」が挙げられる。
【0170】
手段59.手段1乃至9のいずれかにおいて、遊技機は、回胴式遊技機であること。ここで、回胴式遊技機の構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因してあるいは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備えた回胴式遊技機」となる。回胴式遊技機では、筐体状の外形構成部を備えており、可変表示手段としてのリールなどが内部に配置され、始動用操作手段や停止用操作手段が取り付けられた遊技構成部としての扉体が開閉可能に支持されるのが一般的である。
【0171】
手段60.手段1乃至9のいずれかにおいて、遊技機は、パチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機であること。中でも、前記融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因してあるいは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備え、遊技媒体として遊技球を使用するとともに、前記特別遊技状態発生手段にて特別遊技状態が発生させられると、多くの遊技球が払い出されるよう構成されてなる遊技機」となる。このような融合機では、例えば枠状の外形構成部を備えており、可変表示手段としてのリールなどが内部に配置され、始動用操作手段や停止用操作手段が取り付けられた遊技構成部としての扉体が開閉可能に支持されるのが一般的である。
【0172】
【発明の実施の形態】
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0173】
図1に示すように、パチンコ機1は、外枠2と、該外枠2の前部に設けられ外枠2の一側部にて開閉可能に支持された前面枠3とを備えている。ここでいう外枠2が上述した「外枠」及び「外形構成部」に相当し、前面枠3が「内枠」及び「遊技構成部」に相当する。
【0174】
前面枠3の前面側にはガラス扉枠4が開閉自在に設けられている。前面枠3の後側(ガラス扉枠4の奥、外枠2の内側)には、遊技盤5が着脱可能に装着されている。なお、ガラス扉枠4には、453×430mmの大型ガラスが用いられている。
【0175】
ガラス扉枠4の下方には、遊技球Bを貯留するための球受皿としての上皿6が設けられている。また、前面枠3の前面下部には、ほぼ中央部において球受皿としての下皿7が設けられている。上皿6及び下皿7は、十分な遊技球を貯留できる大型のものであり、「貯留手段」に相当する。下皿7の側方には、「遊技球発射用操作部」としての遊技球発射用ハンドル8が設けられている。ハンドル8は遊技球発射装置87(図3参照)に連結されており、遊技者がハンドル8を回転させることにより、遊技球Bが遊技球発射装置87から発射される。ハンドル8及び遊技球発射装置87が「発射ユニット」に相当する。
【0176】
さらに外枠2の下方、下皿7およびハンドル8の下方には、樹脂製の幕板飾り41が取り付けられている。この幕板飾り41が「カバー部材」に相当する。
【0177】
遊技盤5には、ルータ加工が施されることによって複数の開口部が形成されており、各開口部には、普通入賞チャッカー11、可変入賞装置12、作動チャッカー13、可変表示装置14、スルーチャッカー15等が配設されている。
【0178】
遊技盤5の一側部には、遊技球発射装置によって発射される遊技球Bを遊技盤5の上部に案内する内レール16a及び外レール16bが設けられている。内レール16aの下端部付近において、遊技盤5には遊技球Bを導出するアウト口17が形成されている。そして、遊技盤5の下部に流下した遊技球Bの多くは、このアウト口17を通って図示しない球排出路へと案内される。本実施の形態では、遊技盤5のうち内レール16a及び外レール16bによって囲まれ、可変表示装置14等が配設された部分が、遊技球Bが流下可能な遊技領域となっている。
【0179】
さて、可変表示装置14は、液晶表示部20と、該液晶表示部20を囲むように設けられたセンターフレーム21とを備えている。
【0180】
液晶表示部20には、例えば左図柄列、中図柄列及び右図柄列の3つの表示列が表示される。各図柄列は識別情報としての複数の図柄によって構成されており、これら図柄が各図柄列毎にスクロールするように可変表示される。液晶表示部20は、遊技の興趣を高めるように8インチの大型ディスプレイが採用されている。したがって、遊技領域を大きくとるために、遊技盤5自体も大型のものを採用している。
【0181】
より詳しくは、可変表示装置14の下方に設けられた作動チャッカー13に遊技球Bが入球することに基づいて、可変表示装置14の液晶表示部20の図柄が可変表示される。そして、停止された図柄の組合せが予め設定した特定の組合せとなった場合には特別遊技価値が付与される。すなわち、大当たり状態が発生し、可変入賞装置12の大入賞口が所定の開放状態となり(具体的には所定時間、所定回数だけ開く)、遊技球Bが入賞しやすい状態になる。なお、可変入賞装置12は、通常、遊技球Bが入賞できない状態又は入賞し難い状態になっている。
【0182】
また、周知のとおり、前記普通入賞チャッカー11、可変入賞装置12、作動チャッカー13に遊技球Bが入球することに基づいて、上皿6又は下皿7に対し所定数の景品球(遊技球B)が払い出される。また、遊技盤5には、遊技球Bの流下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘(但し便宜上、符号を省略する)が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
【0183】
図2及び図3は、外枠2に開閉可能に支持された前面枠3が、開放された様子を示す斜視図である。
【0184】
上述した遊技盤5の背面側には、樹脂材料で形成された機構盤81が、前面枠3に支持されている。機構盤81には、「遊技球貯蔵部」としてのタンク82、「遊技球案内部」としてのタンクレール83、払出ユニット84、役物カバー85などが取り付けられている。
【0185】
タンク82は、機構盤81の最上部に取り付けられており、払い出される遊技球Bを貯留する。タンクレール83は、タンク81の下方に取り付けられ、長尺形状のレールが右側方向へ右下がりに延びており、払い出しユニット84のほうへ遊技球Bを誘導する。タンク82及びタンクレール83は、併せて800個弱の遊技球Bが貯留できる大型のものであり、遊技球Bが貯留された状態にあっては、タンク82及びタンクレール83の重心位置は、背面側から見て左寄りとなっている。
【0186】
払出ユニット84は、遊技球Bの払い出しを行うための機構であり、賞球と貸球の払い出しを行うものである。役物カバー85は、タンクレール82の下方に取り付けられる四角形状の樹脂製カバーであり、遊技盤5の背面に取り付けられた各種基板等を保護する。また、機構盤81には、パチンコ機1全体の制御を司る主基板をはじめとする各種基板86が取り付けられている。具体的には、コンデンサを有するバックアップ機能付きの電源基板86a、パチンコ機1全体の制御を司る主基板86b、発射制御基板86c、さらに、図示しないランプ制御基板、表示制御基板、音声制御基板などを備えている。
【0187】
さらにまた、前面枠3の背面側の一側部(外枠2に支持される側の反対側)には、「鍵ユニット」としてのスライド錠91が設けられている。スライド錠91は上下方向に2つの鍵部92を有している。そして、背面側へ突出する鍵部92が、後述するように外枠2に固定される爪馬61(図5参照)に係合して、前面枠3の開放が規制される構造となっている。この爪馬61が「鍵受け具」に相当する。スライド錠91の下方には、上述した遊技球発射装置87が配設されている。
【0188】
さて、本実施の形態では、前面枠3を支持する外枠2に特徴がある。そこで次に、前面枠3を開閉可能に支持する外枠2の構成について説明する。図4及び図5は、前面枠3を取り外した外枠2の斜視図である。図4は、前面側から見たものであり、図5は、背面側から見たものである。
【0189】
外枠2は、アルミニウム合金製の部材であり、ダイキャストにより一体成形されている。また、外枠2には全体に、化成皮膜処理の中の「クロム酸塩被膜法」によって処理が施されている。この被膜処理によって、表面の酸化などを防止でき、耐久性が向上する。外枠2は、上壁部2aと、左側壁部2bと、右側壁部2cと、下壁部2dとを備えた略方形枠状に成形されている。
【0190】
外枠2の上壁部2aは、中央部分における前後方向の幅が側端部よりも狭くなっている。これは、外枠2が一定の強度を有するものであればよいためであり、軽量化を図る構造である。また、同時に、上部から遊技球を補給するための構造でもある。左側壁部2b及び右側壁部2cは、上壁部2aの左右方向の端部に略垂直に連結されている。そして、左側壁部2b及び右側壁部2cの他方の端部を連結するのが、下壁部2dである。なお、上壁部2a、左側壁部2b、及び右側壁部2cの背面側端縁部には、内側方向へ突出する補強部34が一体形成されている(図5参照)。
【0191】
この外枠2には、上述した前面枠3を支持するため、上ヒンジ51、下ヒンジ52、2つの爪馬61、及び滑り部材71が固定されている(図4,5参照)。これらが上述した「取付部品」に相当し、以下適宜、これらをまとめて取付部品と称する。これら取付部品には、アルミニウム合金製の外枠2に比べて剛性の高いSPHCが採用されている。なお、上ヒンジ51及び下ヒンジ52が「ヒンジ」に相当し、滑り部材71が「支持部材」に相当する。
【0192】
上ヒンジ51は、上壁部2aの左方端部に形成された取付部31に固定される(図4参照)。また、下ヒンジ52は、左側壁部2bの下方に形成される取付部38に固定される(図4参照)。爪馬61は、右側壁部2cの内側に形成される取付部32に固定され(図5参照)、滑り部材71は、外枠2に対して取り付けられる幕板飾り41に固定される(図4参照)。そして、上ヒンジ51及び下ヒンジ52が、上述した前面枠3の左方側端部(「支持端縁部」)を上下方向から開閉可能に支持する。また、爪馬61は、上述したように、鍵部92に係合して前面枠3の開放を規制する。さらに、滑り部材71は、前面枠3の下端部を摺動可能に支持する。
【0193】
次に、図6及び図7を参照して、各取付部品の取付構造について説明する。なお、図6は、図4に対応する分解斜視図であり、図7は、図5に対応する分解斜視図である。
【0194】
上ヒンジ51が上壁部2aの左方端部に形成された取付部31に固定されることは既に述べた。このとき、図6に示すように、取付部31に形成された貫通孔31aを貫通する「螺着手段」としての2本の固定用ねじ53と、対応する雌ねじの形成された止め板具54とで、取付部31を挟み込むようにして固定される。すなわち、貫通孔31aには雌ねじが形成されておらず、貫通孔31aは、固定用ねじ53の外径よりも大きくなっている。
【0195】
下ヒンジ52は、左側壁部2bの下方に形成された取付部38に固定される。後述するように外枠2の下方には幕板部33が形成されているため、取付部38は、この幕板部33の端部直上方に位置することになる。
【0196】
取付部38は、取付面を前面側に有する背面側壁部34aを備えている。背面側壁部34aは、左側壁部2bの前後方向のほぼ中央に形成されており、上述した補強部34が背面側壁部34aに連続するように突設されている。この背面側壁部34aには、2つの貫通孔38aが形成されている。一方、この貫通孔とほぼ同じ高さとなるように左側壁部2bにも、貫通孔38aが形成されている。
【0197】
これによって、下ヒンジ52は、背面側から2本の固定用ねじ55によって、また、左側面側から1本の固定用ねじ55によって固定される。このとき、下ヒンジ52の対応する位置に雌ねじが形成されており、貫通孔38aはすべて、固定用ねじ55の外径よりも大きくなっている。したがって、取付部38が、詳しくは左側壁部2b及び背面側壁部34aが、固定用ねじ55と下ヒンジ52に挟み込まれて、下ヒンジ52が外枠2に固定される。
【0198】
爪馬61は、右側壁部2cの内側に形成されている取付部32に固定される(図7参照)。ここで取付部32は、右側壁部2cの上端部と中央部とのほぼ中間位置に1つ、下端部と中央部とのほぼ中間位置に1つの計2つが形成されている。取付部32は、爪馬61の脚部61bに前後方向から挟み込まれる形状となっており、前後方向に貫通する貫通孔32aを有している。
【0199】
一方、爪馬61は、方形形状の上面部61aと、上面部61aの対向する端縁部から略垂直に折り曲げた脚部61bと、上面部61aの中央部分を切り起こし、脚部61bと反対側へ折り曲げた突出部61cとを有している。爪馬61は、上述した貫通孔32aを貫通する固定用ねじ62によって固定されるのであるが、貫通孔32aは固定用ねじ62の外径よりも大きくなっており、背面側に位置する爪馬61の脚部61bに雌ねじが形成されている。
【0200】
したがって、固定用ねじ62の作用により、2つの脚部61bによって取付部32が挟み込まれて、爪馬61が外枠2に固定される。なお、突出部61cに対し、前面枠3の鍵部92が係合することになる。
【0201】
以上から分かるように、本実施の形態においては、固定用ねじ53,55,62は、外枠2の上下左右方向の外側から、あるいは、前後方向からねじ止め可能な構成となっている。つまり、固定用ねじ53,55,62による締結作業において、外枠2自体が邪魔になるようなことがない。これにより、組み付け作業の効率が上がり、生産性の向上に寄与する。
【0202】
下壁部2dの直上方(内側)には、幕板部33が形成されている。幕板部33は、下壁部2dの内側面上に形成された下板部33aと、当該下板部33aと所定距離をおいて平行に形成された上板部33bと、下板部33aと上板部33bとを連結する左右仕切板部33c及び前後仕切板部33dとを有している。左右仕切板部33cは、左右方向における両端を含む適宜位置に計6つが形成されている。また、前後仕切板部33dは、下板部33a及び上板部33bの前後方向のほぼ中央に形成されている。
【0203】
このような幕板部33は、下壁部2dの前面側端部よりも、前面側へ突出するように形成されている。そして、この幕板部33に固定されるのが、樹脂製の幕板飾り41である。幕板飾り41は、凹凸によって模様が付けられた前面部41aと(図1〜図3では、凹凸模様は省略した)、幕板部33の上板部33bを覆う上面部41bと、幕板部33の下板部33aを覆う下面部41cと、左右方向における両端の左右仕切板部33cを覆う側面部41dとを有している。なお、前面部41aの裏側には、補強のための張り出し部41eが形成されている。これに対応させ、幕板部33の上板部33b、下板部33a、及び左右仕切板部33cには切り欠きが形成されている。また、本実施の形態では前面部41aに凹凸による模様が付されていたが、平坦面で構成してもよい。
【0204】
そして、幕板部33の上板部33bの上面及び下板部33aの下面には、それぞれ2カ所に「嵌合部」としての突起爪35が形成されている。一方、これらに対応させて、幕板飾り41の上面部41b及び下面部41cには、「被嵌合部」としての方形孔42が形成されている。
【0205】
これにより、幕板飾りを前面側からはめ込むことにより、幕板部33の突起爪35と幕板飾り41の方形孔42とが嵌合して、幕板飾り41が幕板部33に固定される。なお、幕板飾り41の上面部41bには方形孔42の後方に切り欠き部43が形成されており、一方、外枠2の下壁部2dには溝39が形成されている。したがって、この切り欠き部43や溝39からドライバなどを差し込んで嵌合状態を解除し、幕板飾り41を幕板部33から容易に取り外すことができる。
【0206】
さらに、幕板飾り41の上面部41bには、雌ねじが形成されたボス44が設けられている。そして、下滑り71が固定用ねじ72によって幕板飾り41に固定される。
【0207】
ところで、外枠2は遊技機設置場所に対して所定の傾斜量を有するように設置固定される。これは、遊技領域を流下する遊技球の速度を遅くして、遊技者に遊技球に対する入賞の期待を抱かせたり、ガラス扉枠4に設けられるガラスに遊技球Bが頻繁に当たるのを防止するためである。そこで、下壁部2dの下面は、所定の傾斜を有するように成形されている。具体的には、平坦面に外枠2を置いたときに、その上下方向が鉛直方向に対して約1度の角度をなすように傾斜がつけられている。なお、外枠2の輸送時やホール設置時には、この下壁部2dの下面の傾斜によって、外枠2が倒れやすくなるおそれがある。そこで、この場合、クリップ状の支持部品を背面側より下壁部2dを挟み込むようにとりつける。これによって、外枠2が鉛直に支持されるため、輸送時やホール設置時に外枠2が倒れることを防止できる。
【0208】
次に、本実施の形態のパチンコ機1の発揮する効果を説明する。
【0209】
上述したように、本実施の形態では、前面枠3の重量が重くなっており、また、前面側から見て、前面枠3の右寄りに重心が存在している。
【0210】
重量を増加させる原因としては、ガラス扉枠4に、453×430mmといった従来よりも大型のガラスが用いられていること、上皿6及び下皿7が十分な遊技球を貯留可能な大型のものであること、液晶表示部20に8インチの大型ディスプレイを採用し、遊技領域を大きくとるために遊技盤5を大型化していること、タンク82及びタンクレール83に、併せて800個弱の遊技球Bを貯留可能としたこと、コンデンサを有するバックアップ機能付き電源基板86aや、主基板86b、発射制御基板86cなど複数の制御基板を備えていること、前面枠3に装飾用発光ダイオードが多数配置されること、などが挙げられる。なお、本実施の形態では特に言及していないが、上皿6などにも遊技の興趣を向上させる目的で装飾用発光ダイオードを多数配置することが考えられる。
【0211】
一方、前面枠3の右寄りに重心が存在する理由は、スライド錠91やハンドル8及び遊技球発射装置87、さらに、上述したタンク82などが右寄りに配置されるからである。また、本実施の形態では特に言及していないが、玉詰まり防止のための振動発生機構(バイブレータ)なども右寄りに配置されることが考えられる。
【0212】
これらのことから、前面枠3を開閉可能に支持するための取付部品には、本実施の形態では特に、大きな荷重が作用することになる。
【0213】
これに対し、本実施の形態では、上ヒンジ51を固定する取付部31、下ヒンジ52を固定する取付部38、及び、爪馬61を固定する取付部32に形成される貫通孔31a,38a,32aは、固定用ねじ53,55,62の外径よりも大きくなっている。つまり、貫通孔31a,38a,32aには、雌ねじが形成されていない。そして、これらの取付部品は、取付部31,38,32を挟み込むようにして固定される。したがって、取付部品に作用する荷重や取付部品の交換などによって、外枠2の貫通孔31a,38a,32aが破損する(例えば貫通孔に雌ねじが形成された場合に、その雌ねじのねじ山のひっかかりが小さくなる)ことがなく、外枠2の再使用性が高まる。
【0214】
例えば上ヒンジ51や下ヒンジ52には、機構盤81などが一体化された前面枠3の荷重が作用するが、取付部31,38に設けられた貫通孔31a,38aを破損する可能性が小さくなる。また例えば、爪馬61に鍵部92が係合した状態で作業者が前面枠3を開放しようとすれば、予期せぬ荷重が爪馬61に作用する。しかしこのときも、取付部32に設けられた貫通孔32aを破損する可能性が小さくなる。
【0215】
また、本実施の形態では、幕板部33の上板部33b及び下板部33aには突起爪35が形成されており、一方、これらに対応させて、幕板飾り41の上面部41b及び下面部41cに方形孔42が形成されている。そして、幕板飾りを前面側からはめ込むことにより、幕板部33の突起爪35と幕板飾り41の方形孔42とが嵌合して、幕板飾り41が幕板部33に固定される。これによって、幕板飾りを容易に取り付けることができ、外枠2に雌ねじを形成する必要がないため、外枠2の生産性を向上させることができる。
【0216】
さらに、幕板飾り41の上面部41bには、雌ねじが形成されたボス44が設けられている。そして、下滑り71が固定用ねじ72によって幕板飾り41に固定される。つまり、下滑り71は、外枠2に直接的に固定されないため、外枠2に加工を施す必要がない。しかも、下滑り71が前面枠3の下端部を支持するため、前面枠3の荷重が幕板飾り41に分散されて、外枠2を破損する可能性が小さくなる。その結果、外枠2の再使用性が高まる。
【0217】
さらにまた、外枠2にアルミニウム合金を用いているため、耐久年数が長くなることに加え、木製にした場合と比べ、同様の強度を有する外枠2であっても、その重量が小さくなり、作業性が向上する点で有利である。また、外枠2が肉薄になるため、外枠2の内部空間を有効利用できる。この点、従来の木製の外枠では、内部空間を有効利用するためにルータ加工を施す必要があったが、本実施の形態では、外枠2が比較的肉薄になるためルータ加工が必要なくなる。
【0218】
また、金属製(アルミニウム製)の外枠2を用いたことにより、次に示すような種々の効果が得られる。
【0219】
例えば、外枠を木製にした場合、その材料となる木材自体の供給が間に合わないといった事実上の問題や、木材の伐採による環境破壊といった環境上の問題もあった。本実施の形態によれば、このような問題さえも解決することができる。
【0220】
また例えば、木製にした場合、一体成形でないため、接続部にがたつきが発生するおそれがあった。これは接続部の公差が組合わさるためである。これに対して、本実施の形態では一体成形を行うため、公差が組み合わされることがなく、接続部にがたつきが発生することがない。しかも、木製にした場合は、組み合わされる外枠の各部を別個に管理する必要があり、在庫管理が困難になるおそれがあった。これに対し、本実施の形態では、一体成形するため、在庫管理が容易になるという点で有利である。
【0221】
例えば、木製の外枠の場合、電源基板などからアース線を引き出し、これによってパチンコ機をアースしていた。これに対し、本実施の形態では、外枠2自体にアース機能を持たせることも可能である。
【0222】
また例えば、アルミニウム製としたことにより、材料の再利用(リサイクル)が可能となるといった効果がある。
【0223】
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されることなく、例えば次のように実施してもよい。
【0224】
(a)上記実施の形態では特に言及していなかったが、爪馬61の固定される取付部32の貫通孔32aを所定方向(例えば、上下方向)に長い長孔としてもよい。これによって、爪馬61の所定方向における固定位置を調節することができる。すなわち、前面枠3の鍵部92の位置に合わせて、爪馬61を固定することができる。その結果、外枠2の再使用性が高まる。
【0225】
(b)また、遊技機設置場所に設置固定するための固定孔を、外枠に形成しておくことも考えられる。上記実施の形態では、例えば外枠2の上壁部2aや下壁部2dに固定孔を形成することが考えられる。この固定孔は、釘を打ち込むための釘穴とするという具合である。このようにすれば、遊技機設置場所への設置固定が簡単になるという点で有利である。
【0226】
釘穴である場合には、固定孔を釘の径よりも僅かに大きくしておくことが考えられる。また、釘の径よりも僅かに小さくしておくことが考えられる。前者の構成を採用した場合には、釘を最後まで打ち込むことによって外枠を遊技機設置場所に対し設置固定するという具合である。このようにすれば、打ち込まれる釘によって固定孔が広げられるようなことがないため、外枠を破損させることがなく、外枠の再使用性を高めることができる。一方、後者の構成を採用した場合には、釘を最後まで打ち込まずとも、外枠を遊技機設置場所に対し設置固定することが可能となり、遊技機設置場所への設置固定が簡単になる。
【0227】
(c)本実施の形態の外枠2には「クロム酸塩被膜法」によって処理を施していたが、同様の効果を有するものとして、アルマイト処理を施してもよい。アルマイト処理によれば、処理を施した表面の美観を損なわない。ただし、「クロム酸塩被膜法」による処理に比べて高価となるため、外枠2の表面が直接的に遊技者の目にふれないような上記実施の形態の構成が効果を奏し、安価である「クロム酸塩被膜法」による処理で十分となる。
【0228】
(d)もちろん、上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機に適用してもよい。従って、可変表示装置14のないパチンコ機にも応用できる。また、本発明は、パチンコ機以外にも雀球、アレンジボール等の遊技機にも応用可能である。さらに、スロットマシン、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機等の各種遊技機として実施することも可能である。
【0229】
なお、スロットマシンは、例えばメダルを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。この場合、筐体内部に、可変表示手段としてのリールなどが配置され、操作レバーやストップボタンが取り付けられた扉体が開閉可能に支持されるのが一般的である。したがって、筐体が「外形構成部」に相当し、扉体が「遊技構成部」に相当する。
【0230】
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、遊技球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく、所定量の遊技球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して或いは所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の遊技球が払い出されるものである。この場合も、スロットマシンと同様、筐体内部に、可変表示手段としてのリールなどが配置され、操作レバーやストップボタンが取り付けられた扉体が開閉可能に支持されるのが一般的である。したがって、筐体が「外形構成部」に相当し、扉体が「遊技構成部」に相当する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。
【図2】外枠に対して前面枠が開放された様子を示す斜視図である。
【図3】外枠に対して前面枠が開放された様子を示す斜視図である。
【図4】前面枠を取り外した外枠を前面側から見た斜視図である。
【図5】前面枠を取り外した外枠を背面側から見た斜視図である。
【図6】図4に対応する分解斜視図である。
【図7】図5に対応する分解斜視図である。
【符号の説明】
1…遊技機としてのパチンコ機、2…外枠、2a…上壁部、2b…左側壁部、2c…右側壁部、2d…下壁部、3…前面枠、5…遊技盤、6…上皿、7…下皿、8…ハンドル、20…液晶表示部、31,32,38…取付部、31a,32a,38a…貫通孔、33…幕板部、34…補強部、34a…背面側壁部、35…突起爪、39…溝、41…幕板飾り、42…方形孔、43…切り欠き部、44…ボス、51…上ヒンジ、52…下ヒンジ、53,55,62,72…固定用ねじ、54…止め板具、61…爪馬、71…下滑り、82…タンク、83…タンクレール、86…基板、87…発射装置、91…スライド錠。

Claims (1)

  1. 遊技機設置場所に設置固定される外形構成部と、該外形構成部に取付部品を介して取り付けられる遊技構成部とを備えた遊技機において、
    前記外形構成部には、前記取付部品を固定するための螺着手段が貫通する貫通孔が形成されており、当該貫通孔は、前記螺着手段の外径よりも大きくなっていることを特徴とする遊技機。
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