JP2004344198A - 棚取付け構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】浴室等の壁面に取り付けられる棚取付け構造であって、取付け強度が高くて、外観を損なうおそれのなく、棚取付け構造を提供する。
【構成】水平部と垂直部からなるL字状金具を介して棚部を壁パネルの表面に取り付ける棚取付け構造であって、前記壁パネルに穿設した複数の貫通孔に前記L字状金具を挿入し、前記垂直部を前記壁パネルの背面に沿って先端を上方に配設してなり、前記水平部を室内に略水平に突設してなり、前記水平部の上側に前記棚部の上面板を載架するように配設してなる。
【選択図】 図2
【構成】水平部と垂直部からなるL字状金具を介して棚部を壁パネルの表面に取り付ける棚取付け構造であって、前記壁パネルに穿設した複数の貫通孔に前記L字状金具を挿入し、前記垂直部を前記壁パネルの背面に沿って先端を上方に配設してなり、前記水平部を室内に略水平に突設してなり、前記水平部の上側に前記棚部の上面板を載架するように配設してなる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴室、特にユニットバスルーム等の壁パネルに突設して取り付けられる棚の取付け構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、浴室等の壁面に突設して取り付けられて、洗い桶等を載せる棚部としては、棚部を直接に、又は、取付金具を介して壁パネルの表面に取り付けることがなされていた。この種の棚取付け構造だと、棚部や取付金具を壁面に取り付けるための螺子等が見えて、外観を損なうということがあった。さらに、これらは、螺子類で取り付けられているので、これらの螺子類が振動等により緩むと、棚部にガタツキを生じたりすることで不安定となることもあった。これらの課題を解決するために、特開2001−161588号公報や特開2002−223975号公報に浴室用の棚取付け構造が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−161588号公報(第3−4頁、図1)
【0004】
【特許文献2】
特開2002−223975号公報(第2−3頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
まず、特開2001−161588号公報に開示されている構造では、棚取付具を棚部で覆っている構造となっているので、棚取付具や螺子等は外部から見えることはなく、外観はきれいになる。しかし、棚取付具は、直接に壁面に螺子止めされているので、振動等により螺子が緩むと、棚部にガタツキを生じるおそれがある。一方、特開2002−223975号公報に開示されている構造では、帯状の1枚片を折り曲げて、断面が三角形となるようにした取付具によって、棚部を取り付けている。このために、棚部の取付け強度は高い構造になっている。しかし、この棚取付け構造では、取付具やビス等が露出し外観を損なうおそれがあり、特開2001−161588号公報に開示されている構造と同様に、振動等により螺子が緩むと、棚部にガタツキを生じるおそれがある。また、これらは、多数の螺子類を壁面に打ち込んでいるために、棚を撤去した時に、これらの跡形が残り、外観を損なうおそれもあった。
【0006】
本発明は、かかる事由に鑑みてなしたもので、その目的とするところは、浴室等の壁面に取り付けられる棚取付け構造であって、取付け強度が高くて、外観を損なうおそれのない棚取付け構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、水平部と垂直部からなるL字状金具を介して棚部を壁パネルの表面に取り付ける棚取付け構造であって、前記壁パネルに穿設した複数の貫通孔に前記L字状金具を挿入し、前記垂直部を前記壁パネルの背面に沿って先端を上方に配設してなり、前記水平部を室内に略水平に突設してなり、前記水平部の上側に前記棚部の上面板を載架するように配設してなることを特徴としている。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1の構成において、前記壁面がユニットバスの浴室の壁面であって、前記棚部を浴室内に配設してなることを特徴としている。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2の構成において、前記垂直部を略直方体の補助部材に固着して、前記補助部材を前記壁パネルの背面に接触させてなることを特徴としている。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかの構成において、前記棚部を前記水平部に固着してなることを特徴としている。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかの構成において、前記棚部は開口部を有する略直方体であって、前記棚部が前記水平部全体を覆うように前記開口部を前記水平部に挿着してなることを特徴としている。
【0012】
請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかの構成において、前記開口部を含む前記棚部の側面を略全面にわたって前記壁パネルの表面に接触させて、前記棚部の後端周囲にコーキングを施してなることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図1〜3に基づいて説明する。図1に示すように、L字状金具1は、水平部2と垂直部3からなっている。このものは、鉄等の金属製のパイプを約90度に曲げ加工をしたものである。水平部2には棚部取付け用のボルト螺合孔4が、垂直部3には補強材取付け用のビス孔5が、それぞれの部位に2つずつ穿設されている。ここで、ボルト螺合孔4には雌螺子の螺子山が螺刻されている。棚部11の外形は、低背の開口部を有する略直方体であり、洗い桶等を載せる上面板12、これに対向する底面板13と3方向を覆う側面板からなっている。また、底面板には、水平部取付け用のボルト挿入孔14が4つ穿設されている。これらの上面板12、底面板13、側面板は木製板や樹脂のものが使用される。補強材10は、直方体の木材であり、ビス16が打ち込まれることで、垂直部3が取り付けられる。
【0014】
以下に、L字状金具1を用いて、棚部11を浴室等の壁パネル21の表面に取り付ける手順について説明する。まず、壁パネル21にL字状金具1を挿入するための貫通孔22を2つ穿設する。次に、壁パネル21の背面の側からL字状金具1の水平部3を貫通孔22に挿入して、室内側に水平部2を突設させる。ここで、垂直部3の端部が上方になるように配置して、この垂直部3と壁パネル21背面との間に補強材10を配置する。そして、ビス孔5にビス16を挿入して補強材10に螺嵌させて、垂直部3に補強材10を固定させる。この状態で、補強材10を背面に接触させる。こうすることにより、L字状金具1は、垂直部3を軸として回動することができなくなる。こうして、ぞれぞれの貫通孔22にL字状金具1を配設した後に、浴室内に突設した水平部2を覆うように、棚部11を棚上面板12を上部として挿入させる。そして、底面板13に穿設したボルト挿入孔14からボルト15を挿入して、水平部2のボルト螺合孔4に螺合させる。このようにして、棚部11が壁パネル21に固着されるとともに、垂直部3を軸として水平部2が回動すること及び、水平部2を軸として垂直部3が回動することがなくなる。なお、補強材10を壁パネル21に接着剤等で固着させることにより、取付け強度を高めることができる。次に、棚部11と壁面パネル21との接触部分である棚部11の後端周囲に、シリコン樹脂等を用いてコーキング23を施すことにより、貫通孔22に室内から水分が侵入しないようにする。
【0015】
本実施形態では、L字状金具1の垂直部3を壁パネル21の背面に沿って垂直に先端部を上方として配設し、水平部2を室内に略水平に突設し、水平部2の上側に上面板12を配設しているので、物を上面板12に載せたときにL字状金具1にかかるモーメントによって、垂直部3は壁パネル21の背面を圧迫する方向に力が働くことになる。したがって、この力によっては、L字状金具1が取り外れることはなく、この結果として、重量物を上面板12の上に載せても、上面板12が外れることはない。また、振動によって、ボルト15やビス16が緩んでも、棚部11の取付け強度には、直接影響は及ぼすことはないので、がたついたりするおそれがなく、上面板12の上に重量物を載せることができる。さらに、底面板13を固定しているL字状金具1を棚部11が覆っているので、L字状金具1は、外部からは見えない構造になっている。したがって、外観がきれいであり、使用者が取付け金具等に引っ掛かるおそれがない。
【0016】
このように、比較的簡単で、取付け強度も大きく、外観もきれいな棚取付け構造は、浴室内の棚として有用である。図3に示すように、浴槽25の横の壁パネル21に本実施形態の構造により棚部10を取り付ければ、湯を貯えた洗い桶のように重量物を載せることや、入浴者が腰掛けることも可能となる。さらに、棚部11と壁パネル21の接触部分にコーキング23を施しているので、浴室内の水分が貫通孔22を通して、壁の内部に侵入することがなく、水分によって壁が劣化するおそれがなくなる。加えて、壁パネル20には、小さい貫通孔22を数個開けるだけで、くぎやビス等を直接に壁に取り付ける必要はない。したがって、必要に応じて、棚部11を撤去したり、この取り付け場所を変更することが容易となる。つまり、貫通孔22を塞ぐことのみで、撤去した跡を除去させることができる。
【0017】
また、浴室がユニットバスルームの場合には、建物の躯体と浴室の壁との間に空間があるので、本実施形態の構造を有する棚部11を容易に設置することができる。また、必要に応じて、あらかじめこの構造を有する棚部11を取り付けておくこともできる。
【0018】
なお、本実施形態のように、L字状金具1の水平部2の全体を覆うような棚部11を用いる代わりに、上面板12のみを用いることもできる。この方が、棚部11の構造が簡易となり、低価格とすることができる。ただし、この場合は、棚部の上面板自体をボルトにより水平部に固定することになる。また、L字状金具1の垂直部3を壁パネル21の背面側に設置するには、実施形態で記載したように、背面側から施工する方法以外として、あらかじめ垂直部3に補強材10を取り付けておいて、これを室内側から貫通孔22に挿入する方法がある。この方法だと、壁パネル21の背面側に作業者が入れない場合にも有用である。ただし、貫通孔22は大きくしておく必要がある。
【0019】
【発明の効果】
請求項1に係る発明は、水平部と垂直部からなるL字状金具を介して棚部を壁パネルの表面に取り付ける棚取付け構造であって、前記壁パネルに穿設した複数の貫通孔に前記L字状金具を挿入し、前記垂直部を前記壁パネルの背面に沿って先端を上方に配設してなり、前記水平部を室内に略水平に突設してなり、前記水平部の上側に前記棚部の上面板を載架するように配設してなることを特徴としているので、物を上面板に載せたときにL字状金具にかかるモーメントによって、垂直部は壁パネルの背面を圧迫する方向に力が働くことになり、この力によっては、L字状金具が取り外れることはなく、この結果として、重量物を上面板の上に載せても、上面板が外れたり、がたついたりするおそれがなくなる。
【0020】
請求項2に係る発明は、請求項1の構成において、前記壁面がユニットバスの浴室の壁面であって、前記棚部を浴室内に配設してなることを特徴としているので、請求項1の効果に加え、ユニットバスの壁パネルと建物の躯体との空間を前記垂直部の設置に利用することができ、棚部の取付けの作業性が向上する。
【0021】
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2の構成において、前記垂直部を略直方体の補助部材に固着して、前記補助部材を前記壁パネルの背面に接触させてなることを特徴としているので、請求項1又は請求項2の効果に加え、前記垂直部を前記壁パネルに固定していなくても、前記垂直部を軸として水平部が回動ことがなくなり、前記棚部が構造的に安定する。
【0022】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかの構成において、前記棚部を前記水平部に固着してなることを特徴としているので、請求項1乃至請求項3の効果に加え、前記棚部が構造的に安定するとともに、前記水平部を軸として前記垂直部が回動することがなくなり、取り付け強度が増す。
【0023】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかの構成において、前記棚部は開口部を有する略直方体であって、前記棚部が前記水平部全体を覆うように前記開口部を前記水平部に挿着してなることを特徴としているので、請求項1乃至請求項4の効果に加え、前記水平部が露出することがなく、外観がきれいになる。
【0024】
請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかの構成において、前記開口部を含む前記棚部の側面を略全面にわたって前記壁パネルの表面に接触させて、前記棚部の後端周囲にコーキングを施してなることを特徴としているので、請求項1乃至請求項5の効果に加え、室内から発生した水分が前記貫通孔を通して、前期壁パネルの背面側に侵入するおそれがなくなり、水分による壁の劣化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る棚取付け構造の組立て図である。
【図2】実施形態に係る棚取付け構造の断面図である。
【図3】実施形態に係る棚取付け構造による棚を取付けた浴室の斜視図である。
【符号の説明】
1 L字状金具
2 水平部
3 垂直部
4 ボルト螺合孔
5 ビス孔
10 補強材
11 棚部
12 上面板
13 底面板
14 ボルト挿入孔
15 ボルト
16 ビス
21 壁パネル
22 貫通孔
23 コーキング
25 浴槽
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴室、特にユニットバスルーム等の壁パネルに突設して取り付けられる棚の取付け構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、浴室等の壁面に突設して取り付けられて、洗い桶等を載せる棚部としては、棚部を直接に、又は、取付金具を介して壁パネルの表面に取り付けることがなされていた。この種の棚取付け構造だと、棚部や取付金具を壁面に取り付けるための螺子等が見えて、外観を損なうということがあった。さらに、これらは、螺子類で取り付けられているので、これらの螺子類が振動等により緩むと、棚部にガタツキを生じたりすることで不安定となることもあった。これらの課題を解決するために、特開2001−161588号公報や特開2002−223975号公報に浴室用の棚取付け構造が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−161588号公報(第3−4頁、図1)
【0004】
【特許文献2】
特開2002−223975号公報(第2−3頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
まず、特開2001−161588号公報に開示されている構造では、棚取付具を棚部で覆っている構造となっているので、棚取付具や螺子等は外部から見えることはなく、外観はきれいになる。しかし、棚取付具は、直接に壁面に螺子止めされているので、振動等により螺子が緩むと、棚部にガタツキを生じるおそれがある。一方、特開2002−223975号公報に開示されている構造では、帯状の1枚片を折り曲げて、断面が三角形となるようにした取付具によって、棚部を取り付けている。このために、棚部の取付け強度は高い構造になっている。しかし、この棚取付け構造では、取付具やビス等が露出し外観を損なうおそれがあり、特開2001−161588号公報に開示されている構造と同様に、振動等により螺子が緩むと、棚部にガタツキを生じるおそれがある。また、これらは、多数の螺子類を壁面に打ち込んでいるために、棚を撤去した時に、これらの跡形が残り、外観を損なうおそれもあった。
【0006】
本発明は、かかる事由に鑑みてなしたもので、その目的とするところは、浴室等の壁面に取り付けられる棚取付け構造であって、取付け強度が高くて、外観を損なうおそれのない棚取付け構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、水平部と垂直部からなるL字状金具を介して棚部を壁パネルの表面に取り付ける棚取付け構造であって、前記壁パネルに穿設した複数の貫通孔に前記L字状金具を挿入し、前記垂直部を前記壁パネルの背面に沿って先端を上方に配設してなり、前記水平部を室内に略水平に突設してなり、前記水平部の上側に前記棚部の上面板を載架するように配設してなることを特徴としている。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1の構成において、前記壁面がユニットバスの浴室の壁面であって、前記棚部を浴室内に配設してなることを特徴としている。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2の構成において、前記垂直部を略直方体の補助部材に固着して、前記補助部材を前記壁パネルの背面に接触させてなることを特徴としている。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかの構成において、前記棚部を前記水平部に固着してなることを特徴としている。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかの構成において、前記棚部は開口部を有する略直方体であって、前記棚部が前記水平部全体を覆うように前記開口部を前記水平部に挿着してなることを特徴としている。
【0012】
請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかの構成において、前記開口部を含む前記棚部の側面を略全面にわたって前記壁パネルの表面に接触させて、前記棚部の後端周囲にコーキングを施してなることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図1〜3に基づいて説明する。図1に示すように、L字状金具1は、水平部2と垂直部3からなっている。このものは、鉄等の金属製のパイプを約90度に曲げ加工をしたものである。水平部2には棚部取付け用のボルト螺合孔4が、垂直部3には補強材取付け用のビス孔5が、それぞれの部位に2つずつ穿設されている。ここで、ボルト螺合孔4には雌螺子の螺子山が螺刻されている。棚部11の外形は、低背の開口部を有する略直方体であり、洗い桶等を載せる上面板12、これに対向する底面板13と3方向を覆う側面板からなっている。また、底面板には、水平部取付け用のボルト挿入孔14が4つ穿設されている。これらの上面板12、底面板13、側面板は木製板や樹脂のものが使用される。補強材10は、直方体の木材であり、ビス16が打ち込まれることで、垂直部3が取り付けられる。
【0014】
以下に、L字状金具1を用いて、棚部11を浴室等の壁パネル21の表面に取り付ける手順について説明する。まず、壁パネル21にL字状金具1を挿入するための貫通孔22を2つ穿設する。次に、壁パネル21の背面の側からL字状金具1の水平部3を貫通孔22に挿入して、室内側に水平部2を突設させる。ここで、垂直部3の端部が上方になるように配置して、この垂直部3と壁パネル21背面との間に補強材10を配置する。そして、ビス孔5にビス16を挿入して補強材10に螺嵌させて、垂直部3に補強材10を固定させる。この状態で、補強材10を背面に接触させる。こうすることにより、L字状金具1は、垂直部3を軸として回動することができなくなる。こうして、ぞれぞれの貫通孔22にL字状金具1を配設した後に、浴室内に突設した水平部2を覆うように、棚部11を棚上面板12を上部として挿入させる。そして、底面板13に穿設したボルト挿入孔14からボルト15を挿入して、水平部2のボルト螺合孔4に螺合させる。このようにして、棚部11が壁パネル21に固着されるとともに、垂直部3を軸として水平部2が回動すること及び、水平部2を軸として垂直部3が回動することがなくなる。なお、補強材10を壁パネル21に接着剤等で固着させることにより、取付け強度を高めることができる。次に、棚部11と壁面パネル21との接触部分である棚部11の後端周囲に、シリコン樹脂等を用いてコーキング23を施すことにより、貫通孔22に室内から水分が侵入しないようにする。
【0015】
本実施形態では、L字状金具1の垂直部3を壁パネル21の背面に沿って垂直に先端部を上方として配設し、水平部2を室内に略水平に突設し、水平部2の上側に上面板12を配設しているので、物を上面板12に載せたときにL字状金具1にかかるモーメントによって、垂直部3は壁パネル21の背面を圧迫する方向に力が働くことになる。したがって、この力によっては、L字状金具1が取り外れることはなく、この結果として、重量物を上面板12の上に載せても、上面板12が外れることはない。また、振動によって、ボルト15やビス16が緩んでも、棚部11の取付け強度には、直接影響は及ぼすことはないので、がたついたりするおそれがなく、上面板12の上に重量物を載せることができる。さらに、底面板13を固定しているL字状金具1を棚部11が覆っているので、L字状金具1は、外部からは見えない構造になっている。したがって、外観がきれいであり、使用者が取付け金具等に引っ掛かるおそれがない。
【0016】
このように、比較的簡単で、取付け強度も大きく、外観もきれいな棚取付け構造は、浴室内の棚として有用である。図3に示すように、浴槽25の横の壁パネル21に本実施形態の構造により棚部10を取り付ければ、湯を貯えた洗い桶のように重量物を載せることや、入浴者が腰掛けることも可能となる。さらに、棚部11と壁パネル21の接触部分にコーキング23を施しているので、浴室内の水分が貫通孔22を通して、壁の内部に侵入することがなく、水分によって壁が劣化するおそれがなくなる。加えて、壁パネル20には、小さい貫通孔22を数個開けるだけで、くぎやビス等を直接に壁に取り付ける必要はない。したがって、必要に応じて、棚部11を撤去したり、この取り付け場所を変更することが容易となる。つまり、貫通孔22を塞ぐことのみで、撤去した跡を除去させることができる。
【0017】
また、浴室がユニットバスルームの場合には、建物の躯体と浴室の壁との間に空間があるので、本実施形態の構造を有する棚部11を容易に設置することができる。また、必要に応じて、あらかじめこの構造を有する棚部11を取り付けておくこともできる。
【0018】
なお、本実施形態のように、L字状金具1の水平部2の全体を覆うような棚部11を用いる代わりに、上面板12のみを用いることもできる。この方が、棚部11の構造が簡易となり、低価格とすることができる。ただし、この場合は、棚部の上面板自体をボルトにより水平部に固定することになる。また、L字状金具1の垂直部3を壁パネル21の背面側に設置するには、実施形態で記載したように、背面側から施工する方法以外として、あらかじめ垂直部3に補強材10を取り付けておいて、これを室内側から貫通孔22に挿入する方法がある。この方法だと、壁パネル21の背面側に作業者が入れない場合にも有用である。ただし、貫通孔22は大きくしておく必要がある。
【0019】
【発明の効果】
請求項1に係る発明は、水平部と垂直部からなるL字状金具を介して棚部を壁パネルの表面に取り付ける棚取付け構造であって、前記壁パネルに穿設した複数の貫通孔に前記L字状金具を挿入し、前記垂直部を前記壁パネルの背面に沿って先端を上方に配設してなり、前記水平部を室内に略水平に突設してなり、前記水平部の上側に前記棚部の上面板を載架するように配設してなることを特徴としているので、物を上面板に載せたときにL字状金具にかかるモーメントによって、垂直部は壁パネルの背面を圧迫する方向に力が働くことになり、この力によっては、L字状金具が取り外れることはなく、この結果として、重量物を上面板の上に載せても、上面板が外れたり、がたついたりするおそれがなくなる。
【0020】
請求項2に係る発明は、請求項1の構成において、前記壁面がユニットバスの浴室の壁面であって、前記棚部を浴室内に配設してなることを特徴としているので、請求項1の効果に加え、ユニットバスの壁パネルと建物の躯体との空間を前記垂直部の設置に利用することができ、棚部の取付けの作業性が向上する。
【0021】
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2の構成において、前記垂直部を略直方体の補助部材に固着して、前記補助部材を前記壁パネルの背面に接触させてなることを特徴としているので、請求項1又は請求項2の効果に加え、前記垂直部を前記壁パネルに固定していなくても、前記垂直部を軸として水平部が回動ことがなくなり、前記棚部が構造的に安定する。
【0022】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかの構成において、前記棚部を前記水平部に固着してなることを特徴としているので、請求項1乃至請求項3の効果に加え、前記棚部が構造的に安定するとともに、前記水平部を軸として前記垂直部が回動することがなくなり、取り付け強度が増す。
【0023】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかの構成において、前記棚部は開口部を有する略直方体であって、前記棚部が前記水平部全体を覆うように前記開口部を前記水平部に挿着してなることを特徴としているので、請求項1乃至請求項4の効果に加え、前記水平部が露出することがなく、外観がきれいになる。
【0024】
請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかの構成において、前記開口部を含む前記棚部の側面を略全面にわたって前記壁パネルの表面に接触させて、前記棚部の後端周囲にコーキングを施してなることを特徴としているので、請求項1乃至請求項5の効果に加え、室内から発生した水分が前記貫通孔を通して、前期壁パネルの背面側に侵入するおそれがなくなり、水分による壁の劣化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る棚取付け構造の組立て図である。
【図2】実施形態に係る棚取付け構造の断面図である。
【図3】実施形態に係る棚取付け構造による棚を取付けた浴室の斜視図である。
【符号の説明】
1 L字状金具
2 水平部
3 垂直部
4 ボルト螺合孔
5 ビス孔
10 補強材
11 棚部
12 上面板
13 底面板
14 ボルト挿入孔
15 ボルト
16 ビス
21 壁パネル
22 貫通孔
23 コーキング
25 浴槽
Claims (6)
- 水平部と垂直部からなるL字状金具を介して棚部を壁パネルの表面に取り付ける棚取付け構造であって、前記壁パネルに穿設した複数の貫通孔に前記L字状金具を挿入し、前記垂直部を前記壁パネルの背面に沿って先端を上方に配設してなり、前記水平部を室内に略水平に突設してなり、前記水平部の上側に前記棚部の上面板を載架するように配設してなることを特徴とする棚取付け構造。
- 前記壁面がユニットバスの浴室の壁面であって、前記棚部を浴室内に配設してなることを特徴とする請求項1記載の棚取付け構造。
- 前記垂直部を略直方体の補助部材に固着して、前記補助部材を前記壁パネルの背面に接触させてなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の棚取付け構造。
- 前記棚部を前記水平部に固着してなることを特徴とする請求項1乃至請求項3記載のいずれかに記載の棚取付け構造。
- 前記棚部は開口部を有する略直方体であって、前記棚部が前記水平部全体を覆うように前記開口部を前記水平部に挿着してなることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の棚取付け構造。
- 前記開口部を含む前記棚部の側面を略全面にわたって前記壁パネルの表面に接触させて、前記棚部の後端周囲にコーキングを施してなることを特徴とする請求項5記載の棚取付け構造。
Priority Applications (1)
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JP2003141337A JP2004344198A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | 棚取付け構造 |
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2003
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