JP2004343517A - 送受信回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の送受信回路においては送信受信を切り分ける高価なスイッチを使用し消費電流が増大するという問題があった。
【解決手段】第1の増幅器の電源が遮断された際に受信帯域における前記第1の増幅器の出力インピーダンスがほぼ開放になるように第1の移相線路が前記第1の増幅器と前記アンテナ端子間に接続され、さらに第2の増幅器の電源が遮断された際に送信帯域における前記第2の増幅器の入力インピーダンスがほぼ開放となるように第2の移相線路が前記アンテナ端子間と前記第2の増幅器間に接続されたことを特徴とする送受信回路である。
上記の構成とすることにより、送受の切替を行うスイッチを無くすことが出来るため、部品点数が少なく、低コストで、低消費電流化、高受信感度化された送受信回路を提供することが出来る。
【選択図】 図1
【解決手段】第1の増幅器の電源が遮断された際に受信帯域における前記第1の増幅器の出力インピーダンスがほぼ開放になるように第1の移相線路が前記第1の増幅器と前記アンテナ端子間に接続され、さらに第2の増幅器の電源が遮断された際に送信帯域における前記第2の増幅器の入力インピーダンスがほぼ開放となるように第2の移相線路が前記アンテナ端子間と前記第2の増幅器間に接続されたことを特徴とする送受信回路である。
上記の構成とすることにより、送受の切替を行うスイッチを無くすことが出来るため、部品点数が少なく、低コストで、低消費電流化、高受信感度化された送受信回路を提供することが出来る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は無線通信システムに用いることが出来る送受信回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話や無線LANなど、無線通信システムは便利で快適な情報交換のツールとして急速に需要が拡大している。従来の無線通信システムは、送信するために変調された高周波信号を増幅する回路とアンテナから受けた微弱な受信信号を増幅する回路をもつ。
【0003】
図11に従来の無線回路における送受信回路の代表例を示す。
【0004】
図11において、101はアンテナ端子、102は送信端子、103は受信端子、104は第1の増幅器、105は第1の増幅器104の高調波成分を除去するローパスフィルタ、106は送受信の信号を切替えるスイッチ、107は受信信号を通過帯域とするバンドパスフィルタ、108は受信信号を増幅させる第2の増幅器(低雑音増幅器;LNA)である。
【0005】
そして、時分割で送受信が行われるときには図11に示すような送受の切替えをスイッチ106を用いて行うのが一般的である。また、そのとき安定した通信を行うために、通常、送信側の増幅回路の高調波成分を除去するフィルタと、受信信号以外の不要な信号を除去するフィルタを具備するのが一般的である。
【0006】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−32521号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来の構成によれば送信受信を切り分ける高価なスイッチ106が必要であり、部品コストの増大を招くばかりでなくスイッチ106そのものの損失により送信時に送信アンプ104の負担が大きくなり消費電流が増大するために、電池駆動のシステムであれば電池寿命の短寿命化を招く。
【0009】
また一方で、受信時には受信感度の劣化および通信スピードの劣化を生じるとともに、スイッチ106の持つ非線型によって送信時には高調波スプリアスの発生や受信時には混変調特性による感度劣化をきたしていた。
【0010】
さらに、デュアルバンドシステムになれば、これらの悪影響は更に大きなものとなっていた。
【0011】
本発明は以上の課題に鑑み、部品点数が少なく低コストで挿入損失を小さくでき、デバイスの非線型性による特性劣化のない送受信回路を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は、アンテナ端子と送信端子の間に第1の増幅器と第1の移相線路を直列に接続し、前記アンテナ端子と受信端子の間に第2の増幅器と第2の移相線路を直列に接続した送受信回路において、前記第1の増幅器の電源が遮断された際に受信帯域における前記第1の増幅器の出力インピーダンスがほぼ開放になるように第1の移相線路を設定し、さらに前記第2の増幅器の電源が遮断された際に送信帯域における前記第2の増幅器の入力インピーダンスがほぼ開放となるように第2の移相線路を設定した送受信回路であり、上記の構成とすることにより送受の切替えを行うスイッチを無くすことができるため、部品点数が少なく低コストで低消費電流化、高受信感度化された送受信回路を提供することができる。
【0013】
本発明の請求項2に記載の発明は、第1および第2の移相線路の少なくともいずれか一方をLC回路とした請求項1に記載の送受信回路であり、上記の構成とすることにより、移相線路そのものをローパスフィルタもしくはハイパスフィルタの特性を持たせる構成とすることができるため、不要な送信信号を除去したり、不要な受信信号を除去することができ、他の通信システムに悪影響を及ぼしたり他の通信システムから影響を及ぼされたりすることのないより優れたシステムとすることができる。
【0014】
本発明の請求項3に記載の発明は、第1の移相線路はグランド間にパラレルにコンデンサ、シリーズにインダクタを接続したπ型もしくはT型ローパスフィルタタイプのLC回路とした請求項1に記載の送受信回路であり、上記の構成とすることにより、移相線路がローパスフィルタの特性を持つため、送信側の増幅器(第1の増幅器)の高調波成分を効率良く除去することができ、他のシステムに悪影響を与えないより高性能な送受信回路とすることができる。
【0015】
本発明の請求項4に記載の発明は、第1の移相線路と第2の移相線路の接続部とアンテナ端子間にローパスフィルタを接続した請求項1に記載の送受信回路であり、上記の構成とすることにより送信側の増幅器(第1の増幅器)の高調波成分を効率良く除去することができ、他のシステムに悪影響を与えないより高性能な送受信回路とすることができる。
【0016】
本発明の請求項5に記載の発明は、第2の移相線路はグランド間にパラレルにインダクタ、シリーズにコンデンサを接続したπ型もしくはT型のハイパスフィルタタイプのLC回路とした請求項1に記載の送受信回路であり、上記の構成とすることにより、アンテナから受信回路の経路においてローパスフィルタとハイパスフィルタを通るため、バンドパスフィルタを挿入したのと同等の不要信号を除去し、より帯域外不要信号に強い送受信回路とすることができる。また、このハイパスフィルタは移相線路も兼ねているため部品点数を少なく低損失にすることができ、小型、低コスト、高受信感度を実現することができる。
【0017】
本発明の請求項6に記載の発明は、同時に送信および受信を行わない第1と第2のシステムに対応し、アンテナ端子と第1の送信入力端子の間に第1の移相線路と第1の送信増幅器を直列に接続し、前記アンテナ端子と第2の送信入力端子の間に第2の移相線路と第2の送信増幅器を直列に接続し、前記アンテナ端子と第1の受信出力端子の間に第3の移相線路と第1の受信増幅器を直列に接続し、前記アンテナ端子と第2の受信出力端子の間に第4の移相線路と第2の受信増幅器を直列に接続した送受信回路であり、上記の構成とすることにより、デュアルバンドで通信を行うシステムにおいて部品点数が少なく低コスト、小型で、低損失なデュアルバンドに対応した送受信回路を提供することができる。
【0018】
本発明の請求項7に記載の発明は、第1の送信増幅器の電源が遮断された際に第2のシステムの送信帯域における前記第1の送信増幅器の出力インピーダンスがほぼ開放になるように第1の移相線路を前記第1の送信増幅器の出力側に接続し、前記第2の送信増幅器の電源が遮断された際に第1のシステムの送信帯域における前記第2の送信増幅器の出力インピーダンスがほぼ開放となるように第2の移相線路を第2の送信増幅器の出力側に接続した請求項6に記載の送受信回路であり、上記の構成とすることにより、デュアルバンドで通信を行うシステムにおいて周波数の異なる送信器の選択スイッチを無くすことができる。
【0019】
本発明の請求項8に記載の発明は、第1の受信増幅器の電源が遮断された際に第2のシステムの受信帯域における前記第1の受信増幅器の入力インピーダンスがほぼ開放になるように第3の移相線路を前記第1の受信増幅器の入力側に接続し、前記第2の受信増幅器の電源が遮断された際に第1のシステムの受信帯域における前記第2の受信増幅器の入力インピーダンスがほぼ開放となるように第4の移相線路を第2の受信増幅器の入力側に接続した請求項6に記載の送受信回路であり、上記の構成とすることにより、デュアルバンドで通信を行うシステムにおいて、周波数の異なる受信器の選択スイッチを無くすことができ、結果、部品点数が少なく、低コスト、小型で低損失なデュアルバンドに対応した送受信回路を提供することができる。
【0020】
本発明の請求項9に記載の発明は、アンテナ端子と第1の移相線路と第2の移相線路および第3の移相線路と第4の移相線路の間にSPDT(単極双投)スイッチを接続した請求項6に記載の送受信回路であり、上記の構成とすることによりデュアルバンドで通信を行うシステムにおいて、周波数の異なる送信器および受信器の選択スイッチを無くすことができるとともに、送受の切替えをスイッチで行うため送受の切替えを増幅器や移相線路のインピーダンスをあまり気にせずに簡単に設計できるため、その結果、部品点数が少なく、低コスト、小型で、低損失なデュアルバンドに対応した送受信回路を提供することができる。
【0021】
本発明の請求項10に記載の発明は、アンテナ端子とSPDTスイッチ間にローパスフィルタを接続した請求項6に記載の送受信回路であり、上記の構成とすることによりデュアルバンドで通信を行うシステムにおいて、送信側の増幅器の高調波成分を効率良く除去することができ、他のシステムに悪影響を与えないより高性能な送受信回路とすることができる。
【0022】
本発明の請求項11に記載の発明は、第3および第4の移相線路の少なくともいずれか一方をグランド間にパラレルにインダクタ、シリーズにコンデンサを接続したπ型もしくはT型のハイパスフィルタタイプのLC回路とした請求項6に記載の送受信回路であり、上記の構成とすることにより、デュアルバンドで通信を行うシステムにおいて、アンテナから各受信回路の経路でローパスフィルタとハイパスフィルタを通るため、結果としてバンドパスフィルタを挿入したのと同等の不要信号除去がなされる。これにより帯域外不要信号に強い送受信回路とすることができる。
【0023】
また、このハイパスフィルタは移相線路も兼ねているため部品点数を少なくすることができ、小型、低コスト、高受信感度を実現することができる。
【0024】
本発明の請求項12に記載の発明は、第1および第2の受信増幅器の電源を遮断した際に、第3および第4の移相線路を介して第1および第2の送信帯域で受信側を見たインピーダンスがほぼ開放となるように第5の移相線路をアンテナ端子と第3および第4の位相線路の間に接続し、さらに第1および第2の送信増幅器の電源を遮断した際に、第1および第2の移相線路を介して第1および第2の受信帯域で送信側を見たインピーダンスがほぼ開放となるように第6の移相線路をアンテナ端子と第1および第2の移相線路の間に接続した請求項6に記載の送受信回路であり、上記の構成とすることによりデュアルバンドで通信を行うシステムにおいて送信受信を切替えるスイッチが不要となり、部品点数が少なく、低コスト、小型で、低損失な送受信回路とすることができる。
【0025】
本発明の請求項13に記載の送受信回路は、第5の移相線路をグランド間にパラレルにインダクタ、シリーズにコンデンサを接続したπ型もしくはT型のハイパスフィルタタイプのLC回路で構成し、且つ第3と第4の移相線路をグランド間にパラレルにコンデンサ、シリーズにインダクタを接続したπ型もしくはT型ローパスフィルタタイプのLC回路で構成、もしくは前記第5の移相線路とグランド間にパラレルにコンデンサ、シリーズにインダクタを接続したπ型もしくはT型ローパスフィルタタイプのLC回路で構成し、前記第3と第4の移相線路をグランド間にパラレルにインダクタ、シリーズにコンデンサを接続したπ型もしくはT型のハイパスフィルタタイプのLC回路で構成した請求項6に記載の送受信回路であり、上記の構成とすることでデュアルバンドで通信を行うシステムのアンテナから各受信回路の経路において、ローパスフィルタとハイパスフィルタを通ることによりバンドパスフィルタを挿入したのと同等の不要信号除去がなされるため、より帯域外不要信号に強い送受信回路とすることができる。
【0026】
また、このハイパスフィルタは移相線路も兼ねているため部品点数を少なく、また低損失にすることができ、小型、低コスト、高受信感度を実現することができる。
【0027】
本発明の請求項14に記載の送受信回路は、第1および第2の移相線路のいずれかもしくは両方をグランド間にパラレルにコンデンサ、シリーズにインダクタを接続したπ型もしくはT型ローパスフィルタタイプのLC回路で構成した請求項6に記載の送受信回路であり、上記の構成とすることで送信側の増幅器の高調波成分をより効率良く除去し、他のシステムに悪影響を与えないより高性能な送受信回路とすることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について図面を参照しながら説明する。
【0029】
図1は本発明の実施の形態1における送受信回路のブロック図である。
【0030】
1はアンテナ端子、2は送信端子、3は受信端子、4は第1の増幅器、5は第1の移相線路、6は第2の移相線路、7は第2の増幅器、8は第1の増幅器4の電源端子、9は第2の増幅器7の電源端子である。
【0031】
送信時には、電源端子8に電圧が印加されて第1の増幅器4がオンすると共に電源端子9には電圧が印加されずに第2の増幅器7がオフ状態になるように制御される。
【0032】
このとき、第2の増幅器7の入力インピーダンスは電源がオフ状態であるため、それ単独で送信帯域においてほぼ純粋なリアクタンス成分のみとなり、反射係数が0.8以上の値が得られるようになっており、第2の増幅器7の入力端子に第2の移相線路6を接続することにより、図中A点から受信端子3側を送信帯域で見たときのインピーダンスをほぼ開放状態とするように第2の移相線路6の電気長が決められている。
【0033】
一方、受信時には、電源端子9に電圧が印加されて第2の増幅器7がオンすると共に電源端子8には電圧が印加されずに第1の増幅器4がオフ状態になるように制御される。
【0034】
このとき、第1の増幅器4の出力インピーダンスは電源がオフ状態であるため、それ単独で受信帯域においてほぼ純粋なリアクタンス成分のみとなり、反射係数が0.8以上の値が得られるようになっており、第1の増幅器4の出力端子に第1の移相線路5を接続することにより、図中A点から送信端子2側を受信帯域で見たときのインピーダンスをほぼ開放状態とするように第1の移相線路5の電気長が決められている。
【0035】
また、第1の移相線路5および第2の移相線路6の特性インピーダンスは、送信および受信信号が反射損失を招くことなく伝送できるように決められているが、通常は50Ωとすることが多い。
【0036】
以上のような構成とすることにより、送信時には第1の増幅器4から出力される送信信号が受信回路側に漏れることなくアンテナ端子1に出力され、受信時にはアンテナ端子1から入力される受信信号が送信回路側に漏れることなく受信端子に出力することができる。即ち、従来必要であったスイッチを必要とせず、送受信回路を構成することができ、より低コストで低損失、デバイスの非線型性による特性劣化のない送受信回路を提供することができる。
【0037】
(実施の形態2)
図2は本発明の実施の形態2における送受信回路のブロック図を示したものである。
【0038】
本実施の形態2では図1で説明した第1の移相線路5をC−L−Cのπ型LC回路で構成され、さらに第2の移相線路6をL−C−Lのπ型LC回路で構成されている。このとき、各LC回路の回路定数は第1の移相線路5もしくは第2の移相線路6の持つ特性インピーダンス(Z)と電気長(β1)および周波数(f)により、算出することができる。
【0039】
そして、本発明の実施の形態1で説明したように第1の移相線路5および第2の移相線路6の電気長、特性インピーダンスを決定し、これをLC回路に変換することにより各回路定数を求めることが出来るが、このような構成とすることで送受切替えのスイッチを不要とすることのみならずLC回路により帯域外の不要信号除去効果があることである。
【0040】
したがって、図2に示した構成であれば送信側は高調波除去特性に優れ、また受信側は低域側の不要信号除去に優れる。
【0041】
また、本回路を2.4GHzや5GHz帯で使用されるWLANシステムに採用すれば、特に800MHz帯、1.5GHz帯、1.8GHz帯、1.9GHz帯および2.1GHz帯でサービスされている各種携帯電話システムからの不要信号に対する受信回路の安定動作を確保することができる。
【0042】
(実施の形態3)
図3は本発明の実施の形態3における送受信回路のブロック図を示したものである。
【0043】
本実施の形態3は図1の送受信回路のブロック図に加えA点とアンテナ端子1の間に送信・受信信号帯域を通過帯域とするローパスフィルタ10を挿入したものである。
【0044】
上記の構成とすることにより、送信側においては第1の増幅器4からの高調波成分をより効率的に除去することが可能となる。
【0045】
また、受信側においては通過帯域より高い周波数の不要信号を除去することができる。
【0046】
(実施の形態4)
図4は本実施の形態4における送受信回路のブロック図である。
【0047】
実施の形態2で説明したと同様に第1の移相線路5および第2の移相線路6をLC回路としても良い。
【0048】
そして、第2の移相線路6をハイパスフィルタ型のLC回路として時には受信経路においてローパスフィルタ10とLC回路のハイパスフィルタで構成された第2の移相線路6によって、バンドパスフィルタ特性を実現することができる。
【0049】
さらに、受信信号の帯域外不要信号をより効率的に除去することが可能となり、より安定な送受信回路とすることができる。
【0050】
図5は本発明の実施の形態4における送受信回路の他のブロック図である。
【0051】
図5において異なる周波数、たとえば2.4GHz帯と5GHz帯を用いるデュアルバンドのWLANシステムに用いることができる回路構成である。
【0052】
2a,2bはそれぞれ高周波数側、低周波数側の送信端子、3a,3bはそれぞれ高周波数側、低周波数側の受信端子、4a,4bはそれぞれ高周波数側、低周波数側の第1の増幅器、5a,5bはそれぞれ高周波数側、低周波数側の第1の増幅器4a,4bの出力端側に接続された移相線路、6a,6bはそれぞれ高周波数側、低周波数側の第2の増幅器の入力端に接続された移相線路、7a,7bはそれぞれ高周波数側、低周波数側の第2の増幅器、8a,8bはそれぞれ高周波数側、低周波数側の第1の増幅器4a,4bの電源端子、9a,9bはそれぞれ高周波数側、低周波数側の第2の増幅器7a,7bの電源端子、11は送受信を切替えるスイッチである。
【0053】
上記の構成において、高周波数帯での送信時には第1の増幅器4aの電源端子8aのみに電源が投入され、電源端子8bには電源が投入されない。
【0054】
このときに、点Bから低周波数送信端子側(即ち2b側)を高周波数帯での送信帯域で見たときのインピーダンスがほぼ開放になるように移相線路5bの電気長が決められている。
【0055】
一方、低周波数帯での送信時には第1の増幅器4bの電源端子8bのみに電源が投入され、電源端子8aには電源が投入されない。
【0056】
このときに、点Bから高周波数送信端子側(即ち2a側)を低周波数帯での送信帯域で見たときのインピーダンスがほぼ開放になるように、移相線路5aの電気長が決められている。
【0057】
同様に、高周波数帯での受信時には第2の増幅器7aの電源端子9aのみに電源が投入され、電源端子9bには電源が投入されない。
【0058】
このときに、点Cから低周波数受信端子側(即ち3b側)を高周波数帯での受信帯域で見たときのインピーダンスがほぼ開放になるように移相線路6bの電気長が決められている。
【0059】
一方、低周波数帯での受信時には第2の増幅器7bの電源端子9bのみに電源が投入され、電源端子9aには電源が投入されない。
【0060】
このときに、点Cから高周波数受信端子側(即ち3a側)を低周波数帯での送信帯域で見たときのインピーダンスがほぼ開放になるように移相線路6aの電気長が決められている。
【0061】
また、移相線路5a,5b,6a,6bの特性インピーダンスはそれぞれの通過パスにおいて反射損失が発生しないように(通常50Ω)設定されている。
【0062】
上記の構成とすることにより、送信回路を切替えるスイッチおよび受信回路を切替えるスイッチを無くすことができ、部品点数が少なく、低コストで小型、低損失な送受信回路を提供することができる。
【0063】
図6は実施の形態4における送受信回路の他のブロック図である。
【0064】
本発明の実施の形態2で説明したと同様に、移相線路5a,5b,6a,6bをLC回路によるローパスフィルタ型もしくはハイパスフィルタ型の回路で構成することができる。
【0065】
その結果、帯域外不要信号の除去を効率的に行うことができる。
【0066】
(実施の形態5)
図7は本発明の実施の形態5における送受信回路のブロック図である。
【0067】
本発明の実施の形態4における送受信回路のブロック図で示したものと同様に、図7においては異なる周波数、たとえば2.4GHz帯と5GHz帯を用いるデュアルバンドのWLANシステムに用いることができる回路構成である。
【0068】
本実施の形態5においては、実施の形態4と異なる構成は、スイッチ11とアンテナ端子1の間にローパスフィルタ10が挿入されていることである。
【0069】
上記の構成とすることにより、第1の増幅器4aもしくは4bの高調波成分をより効率的に除去することができる一方、受信時においても不要な高調波帯の信号を除去することができ、より特性のよい送受信回路を提供することができる。
【0070】
図8は本発明の実施の形態5における送受信回路の他のブロック図である。移相線路5a,5bおよび移相線路6a,6bをLC回路とし、例えば図8に示したように送信側の移相線路5aおよび5bをローパスフィルタ型とし、受信側の移相線路6a,6bをハイパスフィルタ型のLC回路として時には、送信時の高調波不要信号をさらに効率的に除去し、一方受信経路においてローパスフィルタ10とLC回路のハイパスフィルタで構成された移相線路6a,6bによって、トータルとしてはバンドパスフィルタ特性を実現することができ、受信信号の帯域外不要信号をより効率的に除去することが可能となり、より安定な送受信回路とすることができる。
【0071】
(実施の形態6)
以下、本発明の実施の形態6について図面を参照しながら説明する。
【0072】
図9は本発明の実施の形態6を示したものであるが、図9においては異なる周波数、たとえば2.4GHz帯と5GHz帯を用いるデュアルバンドのWLANシステムに用いることができる回路構成である。
【0073】
図9において、12および13は移相線路である。
【0074】
高周波数帯での送信時には電源端子8aのみに電源が投入され、電源端子8b,9a,9bには電源が投入されない。
【0075】
このときに、点Bから低周波数送信端子側(即ち2b側)を高周波数帯での送信帯域で見たときのインピーダンスがほぼ開放になるように、移相線路5bの電気長が決められており、さらに点Aから、受信回路全体を高周波数帯での送信帯域で見たときのインピーダンスがほぼ開放になるように移相線路13の電気長が決められている。
【0076】
一方、低周波数帯での送信時には電源端子8bのみに電源が投入され電源端子8a,9a,9bには電源が投入されない。このときに、点Bから高周波数送信端子側(即ち2a側)を低周波数帯での送信帯域で見たときのインピーダンスがほぼ開放になるように、移相線路5aの電気長が決められており、さらに点Aから、受信回路全体を低周波数帯での送信帯域で見たときのインピーダンスがほぼ開放になるように、移相線路13の電気長が決められている。
【0077】
同様に、高周波数帯での受信時には電源端子9aのみに電源が投入され、電源端子8a,8b,9bには電源が投入されない。このときに、点Cから低周波数受信端子側(即ち3b側)を高周波数帯での受信帯域で見たときのインピーダンスがほぼ開放になるように移相線路6bの電気長が決められており、さらに点Aから、送信回路全体を高周波数帯での受信帯域で見たときのインピーダンスがほぼ開放になるように移相線路12の電気長が決められている。
【0078】
一方、低周波数帯での受信時には電源端子9bのみに電源が投入され、電源端子8a,8b,9aには電源が投入されない。
【0079】
このときに、点Cから高周波数受信端子側(即ち3a側)を低周波数帯での送信帯域で見たときのインピーダンスがほぼ開放になるように移相線路6aの電気長が決められており、さらに点Aから、送信回路全体を低周波数帯での受信帯域で見たときのインピーダンスがほぼ開放になるように移相線路12の電気長が決められている。
【0080】
また、移相線路5a,5b,6a,6bの特性インピーダンスはそれぞれの通過パスにおいて反射損失が発生しないように(通常50Ω)に設定されている。
【0081】
上記の構成とすることにより、送受信を切替えるスイッチ、送信回路を切替えるスイッチおよび受信回路を切替えるスイッチを全て無くすことができ、部品点数が少なく、低コストで小型、低損失な送受信回路を提供することができる。
【0082】
なお、本実施の形態6においては、本発明の実施の形態2で説明したと同様に移相線路5a,5b,6a,6bをLC回路によるローパスフィルタ型もしくはハイパスフィルタ型の回路で構成することができ、その結果、帯域外不要信号の除去を効率的に行うことができる。
【0083】
なお、本実施の形態6は、各移相線路を図10に示すようにLC回路で構成されるローパスフィルタ型、もしくはハイパスフィルタ型で構成することも可能で、このときには、前述した実施の形態と同様に、通過帯域外の不要な信号を送信もしくは受信することがなくなるため、より安定した送受信回路を提供することができる。
【0084】
【発明の効果】
以上のように、アンテナ端子と送信端子の間に第1の増幅器と第1の移相線路を直列に接続し、前記アンテナ端子と受信端子の間に第2の増幅器と第2の移相線路を直列に接続した送受信回路において、前記第1の増幅器の電源が遮断された際に受信帯域における前記第1の増幅器の出力インピーダンスがほぼ開放になるように第1の移相線路を設定し、さらに前記第2の増幅器の電源が遮断された際に送信帯域における前記第2の増幅器の入力インピーダンスがほぼ開放となるように第2の移相線路を設定した送受信回路の構成とすることにより送受の切替えを行うスイッチを無くすことができるため、部品点数が少なく低コストで低消費電流化、高受信感度化された送受信回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における送受信回路のブロック図
【図2】本発明の実施の形態2における送受信回路のブロック図
【図3】本発明の実施の形態3における送受信回路のブロック図
【図4】本発明の実施の形態4における送受信回路のブロック図
【図5】本発明の実施の形態4における送受信回路の他のブロック図
【図6】本発明の実施の形態4における送受信回路の他のブロック図
【図7】本発明の実施の形態5における送受信回路のブロック図
【図8】本発明の実施の形態5における送受信回路の他のブロック図
【図9】本発明の実施の形態6における送受信回路のブロック図
【図10】本発明の実施の形態6における送受信回路の他のブロック図
【図11】従来の送受信回路のブロック図
【符号の説明】
1 アンテナ端子
2 送信端子
3 受信端子
4 第1の増幅器
5,6 移相線路
7 第2の増幅器
8 第1の増幅器4の電源端子
9 第2の増幅器7の電源端子
【発明の属する技術分野】
本発明は無線通信システムに用いることが出来る送受信回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話や無線LANなど、無線通信システムは便利で快適な情報交換のツールとして急速に需要が拡大している。従来の無線通信システムは、送信するために変調された高周波信号を増幅する回路とアンテナから受けた微弱な受信信号を増幅する回路をもつ。
【0003】
図11に従来の無線回路における送受信回路の代表例を示す。
【0004】
図11において、101はアンテナ端子、102は送信端子、103は受信端子、104は第1の増幅器、105は第1の増幅器104の高調波成分を除去するローパスフィルタ、106は送受信の信号を切替えるスイッチ、107は受信信号を通過帯域とするバンドパスフィルタ、108は受信信号を増幅させる第2の増幅器(低雑音増幅器;LNA)である。
【0005】
そして、時分割で送受信が行われるときには図11に示すような送受の切替えをスイッチ106を用いて行うのが一般的である。また、そのとき安定した通信を行うために、通常、送信側の増幅回路の高調波成分を除去するフィルタと、受信信号以外の不要な信号を除去するフィルタを具備するのが一般的である。
【0006】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−32521号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来の構成によれば送信受信を切り分ける高価なスイッチ106が必要であり、部品コストの増大を招くばかりでなくスイッチ106そのものの損失により送信時に送信アンプ104の負担が大きくなり消費電流が増大するために、電池駆動のシステムであれば電池寿命の短寿命化を招く。
【0009】
また一方で、受信時には受信感度の劣化および通信スピードの劣化を生じるとともに、スイッチ106の持つ非線型によって送信時には高調波スプリアスの発生や受信時には混変調特性による感度劣化をきたしていた。
【0010】
さらに、デュアルバンドシステムになれば、これらの悪影響は更に大きなものとなっていた。
【0011】
本発明は以上の課題に鑑み、部品点数が少なく低コストで挿入損失を小さくでき、デバイスの非線型性による特性劣化のない送受信回路を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は、アンテナ端子と送信端子の間に第1の増幅器と第1の移相線路を直列に接続し、前記アンテナ端子と受信端子の間に第2の増幅器と第2の移相線路を直列に接続した送受信回路において、前記第1の増幅器の電源が遮断された際に受信帯域における前記第1の増幅器の出力インピーダンスがほぼ開放になるように第1の移相線路を設定し、さらに前記第2の増幅器の電源が遮断された際に送信帯域における前記第2の増幅器の入力インピーダンスがほぼ開放となるように第2の移相線路を設定した送受信回路であり、上記の構成とすることにより送受の切替えを行うスイッチを無くすことができるため、部品点数が少なく低コストで低消費電流化、高受信感度化された送受信回路を提供することができる。
【0013】
本発明の請求項2に記載の発明は、第1および第2の移相線路の少なくともいずれか一方をLC回路とした請求項1に記載の送受信回路であり、上記の構成とすることにより、移相線路そのものをローパスフィルタもしくはハイパスフィルタの特性を持たせる構成とすることができるため、不要な送信信号を除去したり、不要な受信信号を除去することができ、他の通信システムに悪影響を及ぼしたり他の通信システムから影響を及ぼされたりすることのないより優れたシステムとすることができる。
【0014】
本発明の請求項3に記載の発明は、第1の移相線路はグランド間にパラレルにコンデンサ、シリーズにインダクタを接続したπ型もしくはT型ローパスフィルタタイプのLC回路とした請求項1に記載の送受信回路であり、上記の構成とすることにより、移相線路がローパスフィルタの特性を持つため、送信側の増幅器(第1の増幅器)の高調波成分を効率良く除去することができ、他のシステムに悪影響を与えないより高性能な送受信回路とすることができる。
【0015】
本発明の請求項4に記載の発明は、第1の移相線路と第2の移相線路の接続部とアンテナ端子間にローパスフィルタを接続した請求項1に記載の送受信回路であり、上記の構成とすることにより送信側の増幅器(第1の増幅器)の高調波成分を効率良く除去することができ、他のシステムに悪影響を与えないより高性能な送受信回路とすることができる。
【0016】
本発明の請求項5に記載の発明は、第2の移相線路はグランド間にパラレルにインダクタ、シリーズにコンデンサを接続したπ型もしくはT型のハイパスフィルタタイプのLC回路とした請求項1に記載の送受信回路であり、上記の構成とすることにより、アンテナから受信回路の経路においてローパスフィルタとハイパスフィルタを通るため、バンドパスフィルタを挿入したのと同等の不要信号を除去し、より帯域外不要信号に強い送受信回路とすることができる。また、このハイパスフィルタは移相線路も兼ねているため部品点数を少なく低損失にすることができ、小型、低コスト、高受信感度を実現することができる。
【0017】
本発明の請求項6に記載の発明は、同時に送信および受信を行わない第1と第2のシステムに対応し、アンテナ端子と第1の送信入力端子の間に第1の移相線路と第1の送信増幅器を直列に接続し、前記アンテナ端子と第2の送信入力端子の間に第2の移相線路と第2の送信増幅器を直列に接続し、前記アンテナ端子と第1の受信出力端子の間に第3の移相線路と第1の受信増幅器を直列に接続し、前記アンテナ端子と第2の受信出力端子の間に第4の移相線路と第2の受信増幅器を直列に接続した送受信回路であり、上記の構成とすることにより、デュアルバンドで通信を行うシステムにおいて部品点数が少なく低コスト、小型で、低損失なデュアルバンドに対応した送受信回路を提供することができる。
【0018】
本発明の請求項7に記載の発明は、第1の送信増幅器の電源が遮断された際に第2のシステムの送信帯域における前記第1の送信増幅器の出力インピーダンスがほぼ開放になるように第1の移相線路を前記第1の送信増幅器の出力側に接続し、前記第2の送信増幅器の電源が遮断された際に第1のシステムの送信帯域における前記第2の送信増幅器の出力インピーダンスがほぼ開放となるように第2の移相線路を第2の送信増幅器の出力側に接続した請求項6に記載の送受信回路であり、上記の構成とすることにより、デュアルバンドで通信を行うシステムにおいて周波数の異なる送信器の選択スイッチを無くすことができる。
【0019】
本発明の請求項8に記載の発明は、第1の受信増幅器の電源が遮断された際に第2のシステムの受信帯域における前記第1の受信増幅器の入力インピーダンスがほぼ開放になるように第3の移相線路を前記第1の受信増幅器の入力側に接続し、前記第2の受信増幅器の電源が遮断された際に第1のシステムの受信帯域における前記第2の受信増幅器の入力インピーダンスがほぼ開放となるように第4の移相線路を第2の受信増幅器の入力側に接続した請求項6に記載の送受信回路であり、上記の構成とすることにより、デュアルバンドで通信を行うシステムにおいて、周波数の異なる受信器の選択スイッチを無くすことができ、結果、部品点数が少なく、低コスト、小型で低損失なデュアルバンドに対応した送受信回路を提供することができる。
【0020】
本発明の請求項9に記載の発明は、アンテナ端子と第1の移相線路と第2の移相線路および第3の移相線路と第4の移相線路の間にSPDT(単極双投)スイッチを接続した請求項6に記載の送受信回路であり、上記の構成とすることによりデュアルバンドで通信を行うシステムにおいて、周波数の異なる送信器および受信器の選択スイッチを無くすことができるとともに、送受の切替えをスイッチで行うため送受の切替えを増幅器や移相線路のインピーダンスをあまり気にせずに簡単に設計できるため、その結果、部品点数が少なく、低コスト、小型で、低損失なデュアルバンドに対応した送受信回路を提供することができる。
【0021】
本発明の請求項10に記載の発明は、アンテナ端子とSPDTスイッチ間にローパスフィルタを接続した請求項6に記載の送受信回路であり、上記の構成とすることによりデュアルバンドで通信を行うシステムにおいて、送信側の増幅器の高調波成分を効率良く除去することができ、他のシステムに悪影響を与えないより高性能な送受信回路とすることができる。
【0022】
本発明の請求項11に記載の発明は、第3および第4の移相線路の少なくともいずれか一方をグランド間にパラレルにインダクタ、シリーズにコンデンサを接続したπ型もしくはT型のハイパスフィルタタイプのLC回路とした請求項6に記載の送受信回路であり、上記の構成とすることにより、デュアルバンドで通信を行うシステムにおいて、アンテナから各受信回路の経路でローパスフィルタとハイパスフィルタを通るため、結果としてバンドパスフィルタを挿入したのと同等の不要信号除去がなされる。これにより帯域外不要信号に強い送受信回路とすることができる。
【0023】
また、このハイパスフィルタは移相線路も兼ねているため部品点数を少なくすることができ、小型、低コスト、高受信感度を実現することができる。
【0024】
本発明の請求項12に記載の発明は、第1および第2の受信増幅器の電源を遮断した際に、第3および第4の移相線路を介して第1および第2の送信帯域で受信側を見たインピーダンスがほぼ開放となるように第5の移相線路をアンテナ端子と第3および第4の位相線路の間に接続し、さらに第1および第2の送信増幅器の電源を遮断した際に、第1および第2の移相線路を介して第1および第2の受信帯域で送信側を見たインピーダンスがほぼ開放となるように第6の移相線路をアンテナ端子と第1および第2の移相線路の間に接続した請求項6に記載の送受信回路であり、上記の構成とすることによりデュアルバンドで通信を行うシステムにおいて送信受信を切替えるスイッチが不要となり、部品点数が少なく、低コスト、小型で、低損失な送受信回路とすることができる。
【0025】
本発明の請求項13に記載の送受信回路は、第5の移相線路をグランド間にパラレルにインダクタ、シリーズにコンデンサを接続したπ型もしくはT型のハイパスフィルタタイプのLC回路で構成し、且つ第3と第4の移相線路をグランド間にパラレルにコンデンサ、シリーズにインダクタを接続したπ型もしくはT型ローパスフィルタタイプのLC回路で構成、もしくは前記第5の移相線路とグランド間にパラレルにコンデンサ、シリーズにインダクタを接続したπ型もしくはT型ローパスフィルタタイプのLC回路で構成し、前記第3と第4の移相線路をグランド間にパラレルにインダクタ、シリーズにコンデンサを接続したπ型もしくはT型のハイパスフィルタタイプのLC回路で構成した請求項6に記載の送受信回路であり、上記の構成とすることでデュアルバンドで通信を行うシステムのアンテナから各受信回路の経路において、ローパスフィルタとハイパスフィルタを通ることによりバンドパスフィルタを挿入したのと同等の不要信号除去がなされるため、より帯域外不要信号に強い送受信回路とすることができる。
【0026】
また、このハイパスフィルタは移相線路も兼ねているため部品点数を少なく、また低損失にすることができ、小型、低コスト、高受信感度を実現することができる。
【0027】
本発明の請求項14に記載の送受信回路は、第1および第2の移相線路のいずれかもしくは両方をグランド間にパラレルにコンデンサ、シリーズにインダクタを接続したπ型もしくはT型ローパスフィルタタイプのLC回路で構成した請求項6に記載の送受信回路であり、上記の構成とすることで送信側の増幅器の高調波成分をより効率良く除去し、他のシステムに悪影響を与えないより高性能な送受信回路とすることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について図面を参照しながら説明する。
【0029】
図1は本発明の実施の形態1における送受信回路のブロック図である。
【0030】
1はアンテナ端子、2は送信端子、3は受信端子、4は第1の増幅器、5は第1の移相線路、6は第2の移相線路、7は第2の増幅器、8は第1の増幅器4の電源端子、9は第2の増幅器7の電源端子である。
【0031】
送信時には、電源端子8に電圧が印加されて第1の増幅器4がオンすると共に電源端子9には電圧が印加されずに第2の増幅器7がオフ状態になるように制御される。
【0032】
このとき、第2の増幅器7の入力インピーダンスは電源がオフ状態であるため、それ単独で送信帯域においてほぼ純粋なリアクタンス成分のみとなり、反射係数が0.8以上の値が得られるようになっており、第2の増幅器7の入力端子に第2の移相線路6を接続することにより、図中A点から受信端子3側を送信帯域で見たときのインピーダンスをほぼ開放状態とするように第2の移相線路6の電気長が決められている。
【0033】
一方、受信時には、電源端子9に電圧が印加されて第2の増幅器7がオンすると共に電源端子8には電圧が印加されずに第1の増幅器4がオフ状態になるように制御される。
【0034】
このとき、第1の増幅器4の出力インピーダンスは電源がオフ状態であるため、それ単独で受信帯域においてほぼ純粋なリアクタンス成分のみとなり、反射係数が0.8以上の値が得られるようになっており、第1の増幅器4の出力端子に第1の移相線路5を接続することにより、図中A点から送信端子2側を受信帯域で見たときのインピーダンスをほぼ開放状態とするように第1の移相線路5の電気長が決められている。
【0035】
また、第1の移相線路5および第2の移相線路6の特性インピーダンスは、送信および受信信号が反射損失を招くことなく伝送できるように決められているが、通常は50Ωとすることが多い。
【0036】
以上のような構成とすることにより、送信時には第1の増幅器4から出力される送信信号が受信回路側に漏れることなくアンテナ端子1に出力され、受信時にはアンテナ端子1から入力される受信信号が送信回路側に漏れることなく受信端子に出力することができる。即ち、従来必要であったスイッチを必要とせず、送受信回路を構成することができ、より低コストで低損失、デバイスの非線型性による特性劣化のない送受信回路を提供することができる。
【0037】
(実施の形態2)
図2は本発明の実施の形態2における送受信回路のブロック図を示したものである。
【0038】
本実施の形態2では図1で説明した第1の移相線路5をC−L−Cのπ型LC回路で構成され、さらに第2の移相線路6をL−C−Lのπ型LC回路で構成されている。このとき、各LC回路の回路定数は第1の移相線路5もしくは第2の移相線路6の持つ特性インピーダンス(Z)と電気長(β1)および周波数(f)により、算出することができる。
【0039】
そして、本発明の実施の形態1で説明したように第1の移相線路5および第2の移相線路6の電気長、特性インピーダンスを決定し、これをLC回路に変換することにより各回路定数を求めることが出来るが、このような構成とすることで送受切替えのスイッチを不要とすることのみならずLC回路により帯域外の不要信号除去効果があることである。
【0040】
したがって、図2に示した構成であれば送信側は高調波除去特性に優れ、また受信側は低域側の不要信号除去に優れる。
【0041】
また、本回路を2.4GHzや5GHz帯で使用されるWLANシステムに採用すれば、特に800MHz帯、1.5GHz帯、1.8GHz帯、1.9GHz帯および2.1GHz帯でサービスされている各種携帯電話システムからの不要信号に対する受信回路の安定動作を確保することができる。
【0042】
(実施の形態3)
図3は本発明の実施の形態3における送受信回路のブロック図を示したものである。
【0043】
本実施の形態3は図1の送受信回路のブロック図に加えA点とアンテナ端子1の間に送信・受信信号帯域を通過帯域とするローパスフィルタ10を挿入したものである。
【0044】
上記の構成とすることにより、送信側においては第1の増幅器4からの高調波成分をより効率的に除去することが可能となる。
【0045】
また、受信側においては通過帯域より高い周波数の不要信号を除去することができる。
【0046】
(実施の形態4)
図4は本実施の形態4における送受信回路のブロック図である。
【0047】
実施の形態2で説明したと同様に第1の移相線路5および第2の移相線路6をLC回路としても良い。
【0048】
そして、第2の移相線路6をハイパスフィルタ型のLC回路として時には受信経路においてローパスフィルタ10とLC回路のハイパスフィルタで構成された第2の移相線路6によって、バンドパスフィルタ特性を実現することができる。
【0049】
さらに、受信信号の帯域外不要信号をより効率的に除去することが可能となり、より安定な送受信回路とすることができる。
【0050】
図5は本発明の実施の形態4における送受信回路の他のブロック図である。
【0051】
図5において異なる周波数、たとえば2.4GHz帯と5GHz帯を用いるデュアルバンドのWLANシステムに用いることができる回路構成である。
【0052】
2a,2bはそれぞれ高周波数側、低周波数側の送信端子、3a,3bはそれぞれ高周波数側、低周波数側の受信端子、4a,4bはそれぞれ高周波数側、低周波数側の第1の増幅器、5a,5bはそれぞれ高周波数側、低周波数側の第1の増幅器4a,4bの出力端側に接続された移相線路、6a,6bはそれぞれ高周波数側、低周波数側の第2の増幅器の入力端に接続された移相線路、7a,7bはそれぞれ高周波数側、低周波数側の第2の増幅器、8a,8bはそれぞれ高周波数側、低周波数側の第1の増幅器4a,4bの電源端子、9a,9bはそれぞれ高周波数側、低周波数側の第2の増幅器7a,7bの電源端子、11は送受信を切替えるスイッチである。
【0053】
上記の構成において、高周波数帯での送信時には第1の増幅器4aの電源端子8aのみに電源が投入され、電源端子8bには電源が投入されない。
【0054】
このときに、点Bから低周波数送信端子側(即ち2b側)を高周波数帯での送信帯域で見たときのインピーダンスがほぼ開放になるように移相線路5bの電気長が決められている。
【0055】
一方、低周波数帯での送信時には第1の増幅器4bの電源端子8bのみに電源が投入され、電源端子8aには電源が投入されない。
【0056】
このときに、点Bから高周波数送信端子側(即ち2a側)を低周波数帯での送信帯域で見たときのインピーダンスがほぼ開放になるように、移相線路5aの電気長が決められている。
【0057】
同様に、高周波数帯での受信時には第2の増幅器7aの電源端子9aのみに電源が投入され、電源端子9bには電源が投入されない。
【0058】
このときに、点Cから低周波数受信端子側(即ち3b側)を高周波数帯での受信帯域で見たときのインピーダンスがほぼ開放になるように移相線路6bの電気長が決められている。
【0059】
一方、低周波数帯での受信時には第2の増幅器7bの電源端子9bのみに電源が投入され、電源端子9aには電源が投入されない。
【0060】
このときに、点Cから高周波数受信端子側(即ち3a側)を低周波数帯での送信帯域で見たときのインピーダンスがほぼ開放になるように移相線路6aの電気長が決められている。
【0061】
また、移相線路5a,5b,6a,6bの特性インピーダンスはそれぞれの通過パスにおいて反射損失が発生しないように(通常50Ω)設定されている。
【0062】
上記の構成とすることにより、送信回路を切替えるスイッチおよび受信回路を切替えるスイッチを無くすことができ、部品点数が少なく、低コストで小型、低損失な送受信回路を提供することができる。
【0063】
図6は実施の形態4における送受信回路の他のブロック図である。
【0064】
本発明の実施の形態2で説明したと同様に、移相線路5a,5b,6a,6bをLC回路によるローパスフィルタ型もしくはハイパスフィルタ型の回路で構成することができる。
【0065】
その結果、帯域外不要信号の除去を効率的に行うことができる。
【0066】
(実施の形態5)
図7は本発明の実施の形態5における送受信回路のブロック図である。
【0067】
本発明の実施の形態4における送受信回路のブロック図で示したものと同様に、図7においては異なる周波数、たとえば2.4GHz帯と5GHz帯を用いるデュアルバンドのWLANシステムに用いることができる回路構成である。
【0068】
本実施の形態5においては、実施の形態4と異なる構成は、スイッチ11とアンテナ端子1の間にローパスフィルタ10が挿入されていることである。
【0069】
上記の構成とすることにより、第1の増幅器4aもしくは4bの高調波成分をより効率的に除去することができる一方、受信時においても不要な高調波帯の信号を除去することができ、より特性のよい送受信回路を提供することができる。
【0070】
図8は本発明の実施の形態5における送受信回路の他のブロック図である。移相線路5a,5bおよび移相線路6a,6bをLC回路とし、例えば図8に示したように送信側の移相線路5aおよび5bをローパスフィルタ型とし、受信側の移相線路6a,6bをハイパスフィルタ型のLC回路として時には、送信時の高調波不要信号をさらに効率的に除去し、一方受信経路においてローパスフィルタ10とLC回路のハイパスフィルタで構成された移相線路6a,6bによって、トータルとしてはバンドパスフィルタ特性を実現することができ、受信信号の帯域外不要信号をより効率的に除去することが可能となり、より安定な送受信回路とすることができる。
【0071】
(実施の形態6)
以下、本発明の実施の形態6について図面を参照しながら説明する。
【0072】
図9は本発明の実施の形態6を示したものであるが、図9においては異なる周波数、たとえば2.4GHz帯と5GHz帯を用いるデュアルバンドのWLANシステムに用いることができる回路構成である。
【0073】
図9において、12および13は移相線路である。
【0074】
高周波数帯での送信時には電源端子8aのみに電源が投入され、電源端子8b,9a,9bには電源が投入されない。
【0075】
このときに、点Bから低周波数送信端子側(即ち2b側)を高周波数帯での送信帯域で見たときのインピーダンスがほぼ開放になるように、移相線路5bの電気長が決められており、さらに点Aから、受信回路全体を高周波数帯での送信帯域で見たときのインピーダンスがほぼ開放になるように移相線路13の電気長が決められている。
【0076】
一方、低周波数帯での送信時には電源端子8bのみに電源が投入され電源端子8a,9a,9bには電源が投入されない。このときに、点Bから高周波数送信端子側(即ち2a側)を低周波数帯での送信帯域で見たときのインピーダンスがほぼ開放になるように、移相線路5aの電気長が決められており、さらに点Aから、受信回路全体を低周波数帯での送信帯域で見たときのインピーダンスがほぼ開放になるように、移相線路13の電気長が決められている。
【0077】
同様に、高周波数帯での受信時には電源端子9aのみに電源が投入され、電源端子8a,8b,9bには電源が投入されない。このときに、点Cから低周波数受信端子側(即ち3b側)を高周波数帯での受信帯域で見たときのインピーダンスがほぼ開放になるように移相線路6bの電気長が決められており、さらに点Aから、送信回路全体を高周波数帯での受信帯域で見たときのインピーダンスがほぼ開放になるように移相線路12の電気長が決められている。
【0078】
一方、低周波数帯での受信時には電源端子9bのみに電源が投入され、電源端子8a,8b,9aには電源が投入されない。
【0079】
このときに、点Cから高周波数受信端子側(即ち3a側)を低周波数帯での送信帯域で見たときのインピーダンスがほぼ開放になるように移相線路6aの電気長が決められており、さらに点Aから、送信回路全体を低周波数帯での受信帯域で見たときのインピーダンスがほぼ開放になるように移相線路12の電気長が決められている。
【0080】
また、移相線路5a,5b,6a,6bの特性インピーダンスはそれぞれの通過パスにおいて反射損失が発生しないように(通常50Ω)に設定されている。
【0081】
上記の構成とすることにより、送受信を切替えるスイッチ、送信回路を切替えるスイッチおよび受信回路を切替えるスイッチを全て無くすことができ、部品点数が少なく、低コストで小型、低損失な送受信回路を提供することができる。
【0082】
なお、本実施の形態6においては、本発明の実施の形態2で説明したと同様に移相線路5a,5b,6a,6bをLC回路によるローパスフィルタ型もしくはハイパスフィルタ型の回路で構成することができ、その結果、帯域外不要信号の除去を効率的に行うことができる。
【0083】
なお、本実施の形態6は、各移相線路を図10に示すようにLC回路で構成されるローパスフィルタ型、もしくはハイパスフィルタ型で構成することも可能で、このときには、前述した実施の形態と同様に、通過帯域外の不要な信号を送信もしくは受信することがなくなるため、より安定した送受信回路を提供することができる。
【0084】
【発明の効果】
以上のように、アンテナ端子と送信端子の間に第1の増幅器と第1の移相線路を直列に接続し、前記アンテナ端子と受信端子の間に第2の増幅器と第2の移相線路を直列に接続した送受信回路において、前記第1の増幅器の電源が遮断された際に受信帯域における前記第1の増幅器の出力インピーダンスがほぼ開放になるように第1の移相線路を設定し、さらに前記第2の増幅器の電源が遮断された際に送信帯域における前記第2の増幅器の入力インピーダンスがほぼ開放となるように第2の移相線路を設定した送受信回路の構成とすることにより送受の切替えを行うスイッチを無くすことができるため、部品点数が少なく低コストで低消費電流化、高受信感度化された送受信回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における送受信回路のブロック図
【図2】本発明の実施の形態2における送受信回路のブロック図
【図3】本発明の実施の形態3における送受信回路のブロック図
【図4】本発明の実施の形態4における送受信回路のブロック図
【図5】本発明の実施の形態4における送受信回路の他のブロック図
【図6】本発明の実施の形態4における送受信回路の他のブロック図
【図7】本発明の実施の形態5における送受信回路のブロック図
【図8】本発明の実施の形態5における送受信回路の他のブロック図
【図9】本発明の実施の形態6における送受信回路のブロック図
【図10】本発明の実施の形態6における送受信回路の他のブロック図
【図11】従来の送受信回路のブロック図
【符号の説明】
1 アンテナ端子
2 送信端子
3 受信端子
4 第1の増幅器
5,6 移相線路
7 第2の増幅器
8 第1の増幅器4の電源端子
9 第2の増幅器7の電源端子
Claims (14)
- アンテナ端子と送信端子の間に第1の増幅器と第1の移相線路を直列に接続し、前記アンテナ端子と受信端子の間に第2の増幅器と第2の移相線路を直列に接続した送受信回路において、前記第1の増幅器の電源が遮断された際に受信帯域における前記第1の増幅器の出力インピーダンスがほぼ開放になるように第1の移相線路を設定し、さらに前記第2の増幅器の電源が遮断された際に送信帯域における前記第2の増幅器の入力インピーダンスがほぼ開放となるように第2の移相線路を設定した送受信回路。
- 第1および第2の移相線路の少なくともいずれか一方をLC回路とした請求項1に記載の送受信回路。
- 第1の移相線路はグランド間にパラレルにコンデンサ、シリーズにインダクタを接続したπ型もしくはT型ローパスフィルタタイプのLC回路とした請求項1に記載の送受信回路。
- 第1の移相線路と第2の移相線路の接続部とアンテナ端子間にローパスフィルタを接続した請求項1に記載の送受信回路。
- 第2の移相線路はグランド間にパラレルにインダクタ、シリーズにコンデンサを接続したπ型もしくはT型のハイパスフィルタタイプのLC回路とした請求項1に記載の送受信回路。
- 同時に送信および受信を行わない第1と第2のシステムに対応し、アンテナ端子と第1の送信入力端子の間に第1の移相線路と第1の送信増幅器を直列に接続し、前記アンテナ端子と第2の送信入力端子の間に第2の移相線路と第2の送信増幅器を直列に接続し、前記アンテナ端子と第1の受信出力端子の間に第3の移相線路と第1の受信増幅器を直列に接続し、前記アンテナ端子と第2の受信出力端子の間に第4の移相線路と第2の受信増幅器を直列に接続した送受信回路。
- 第1の送信増幅器の電源が遮断された際に第2のシステムの送信帯域における前記第1の送信増幅器の出力インピーダンスがほぼ開放になるように第1の移相線路を前記第1の送信増幅器の出力側に接続し、前記第2の送信増幅器の電源が遮断された際に第1のシステムの送信帯域における前記第2の送信増幅器の出力インピーダンスがほぼ開放となるように第2の移相線路を第2の送信増幅器の出力側に接続した請求項6に記載の送受信回路。
- 第1の受信増幅器の電源が遮断された際に第2のシステムの受信帯域における前記第1の受信増幅器の入力インピーダンスがほぼ開放になるように第3の移相線路を前記第1の受信増幅器の入力側に接続し、前記第2の受信増幅器の電源が遮断された際に第1のシステムの受信帯域における前記第2の受信増幅器の入力インピーダンスがほぼ開放となるように第4の移相線路を第2の受信増幅器の入力側に接続した請求項6に記載の送受信回路。
- アンテナ端子と第1の移相線路と第2の移相線路および第3の移相線路と第4の移相線路の間にSPDT(単極双投)スイッチを接続した請求項6に記載の送受信回路。
- アンテナ端子とSPDTスイッチ間にローパスフィルタを接続した請求項6に記載の送受信回路。
- 第3および第4の移相線路の少なくともいずれか一方をグランド間にパラレルにインダクタ、シリーズにコンデンサを接続したπ型もしくはT型のハイパスフィルタタイプのLC回路とした請求項6に記載の送受信回路。
- 第1および第2の受信増幅器の電源を遮断した際に、第3および第4の移相線路を介して第1および第2の送信帯域で受信側を見たインピーダンスがほぼ開放となるように第5の移相線路をアンテナ端子と第3および第4の位相線路の間に接続し、さらに第1および第2の送信増幅器の電源を遮断した際に、第1および第2の移相線路を介して第1および第2の受信帯域で送信側を見たインピーダンスがほぼ開放となるように第6の移相線路をアンテナ端子と第1および第2の移相線路の間に接続した請求項6に記載の送受信回路。
- 第5の移相線路をグランド間にパラレルにインダクタ、シリーズにコンデンサを接続したπ型もしくはT型のハイパスフィルタタイプのLC回路で構成し、且つ第3と第4の移相線路をグランド間にパラレルにコンデンサ、シリーズにインダクタを接続したπ型もしくはT型ローパスフィルタタイプのLC回路で構成、もしくは前記第5の移相線路とグランド間にパラレルにコンデンサ、シリーズにインダクタを接続したπ型もしくはT型ローパスフィルタタイプのLC回路で構成し、前記第3と第4の移相線路をグランド間にパラレルにインダクタ、シリーズにコンデンサを接続したπ型もしくはT型のハイパスフィルタタイプのLC回路で構成した請求項6に記載の送受信回路。
- 第1および第2の移相線路のいずれかもしくは両方をグランド間にパラレルにコンデンサ、シリーズにインダクタを接続したπ型もしくはT型ローパスフィルタタイプのLC回路で構成した請求項6に記載の送受信回路。
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