JP2004343502A - 撮像装置 - Google Patents

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Koji Matsuura
康治 松浦
Naomoto Kubo
直基 久保
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Abstract

【課題】調光精度を向上させることができる撮像装置を提供する。
【解決手段】ストロボ14を発光する場合には、被写体までの距離に応じて、リフレクタ駆動部62により、ストロボ14の発光光を反射して集光させるためにストロボ14の後方に設けられているリフレクタ72を回転させることにより、リフレクタ72の反射面積を増減してストロボ14の光放射範囲角度を調整する。また、遮光板駆動部64により、調光センサ15に光を入射させるために大小2つ開口が設けられた遮光板80を回転させて、調光センサ15に光を入射させるために用いる開口を切換えることで、開口面積の増減して調光センサ15の光検出範囲角度を調整する。具体的には、被写体までの距離が大きくなるほど、光放射範囲角度及び光検出範囲角度を広げる。これにより、被写体までの距離に応じて、ストロボ14及び調光センサ15の指向特性を好適に調整することができる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像装置に係わり、特に、被写体に光を照射するために発光するストロボと、前記被写体に照射されて反射された光を検出する検出手段と、撮影時に予め定められた条件である場合に前記ストロボの発光を開始し、このときの前記検出手段による検出光量を積分していき、積分された検出光量が予め定められた所定値となったら、前記ストロボの発光を停止する発光制御手段と、を備えた撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、CCD(Charge Coupled Device、電荷結合素子)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージ・センサ等の撮像素子の高解像度化に伴い、デジタルカメラの需要が急増している。
【0003】
ところで、このようなデジタルカメラや、銀塩写真式のカメラ等の撮像装置では、被写体が暗い場合に対処するためにストロボを内蔵したものが多く、この種の撮像装置では、ストロボの発光量を被写体の明るさに応じた適切なものに調整する(以下、「調光」という。)ための制御を高精度に行うために様々な工夫が施されている。
【0004】
このための一般的な技術として、従来、ストロボ発光時における被写体からの反射光を検出するための調光センサを設けると共に、カメラの外装部に当該調光センサの受光領域に被写体からの光を案内するための覗き窓を設けておき、ストロボ発光時に被写体からの反射光を当該調光センサで受光して受光光量を積分していき、これが適正なレベルとなった時点でストロボの発光を停止する技術があった。
【0005】
しかしながら、この技術では、撮影される被写体の範囲(以下、「撮影範囲」という。)と、被写体からの光が覗き窓に入射される被写体の範囲(以下、「調光範囲」という。)とが異なる場合があった。この場合、調光センサでは被写体からの反射光を正確に検出することができず、高精度な調光を行うことができないことがあった。
【0006】
このため、従来より、調光センサである受光素子の水平方向の受光範囲を、撮影範囲の中央を中心として撮影画面の水平方向の長さの40%以上、85%以下に相当させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。受光範囲を40%以上に設定することで、特に近距離の被写体を撮影する際の撮影範囲内からの反射光を受光素子に入射させることができ、85%以下に設定することで、特に遠距離の被写体を撮影する際に撮影範囲外からの反射光の受光素子への入射を防止することができる。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−305600号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、被写体が遠距離になる程、ストロボ光の被写体への到達光量が減少するため、従来技術のようにいくら調光センサに工夫を施しても、調光センサのS/Nが低下して、高精度な調光を行うことができなくなり、被写体がさらに遠距離になると、ストロボ光が被写体に到達せず、調光不能になってしまうという問題があった。
【0009】
また、従来技術では、調光範囲を規定する受光範囲が固定であるため、被写体が近距離になる程、調光範囲と撮影範囲とのズレが大きくなって、被写体とならない物体からの反射光を調光センサで検出する可能性が高くなり、近距離撮影時の調光精度にも限界があった。
【0010】
本発明は上記問題点を解消するためになされたもので、調光精度を向上させることができる撮像装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、被写体に光を照射するために発光するストロボと、前記被写体に照射されて反射された光を検出する検出手段と、撮影時に予め定められた条件である場合に前記ストロボの発光を開始し、このときの前記検出手段による検出光量を積分していき、積分された検出光量が予め定められた所定値となったら、前記ストロボの発光を停止する発光制御手段と、を備えた撮像装置において、前記被写体までの距離を示す距離情報を取得する取得手段と、前記ストロボの光放射の指向特性を調整する第1の調整手段と、前記検出手段の光検出の指向特性を調整する第2の調整手段と、前記ストロボの発光の際に、前記取得手段により取得された前記距離情報に基づいて、前記第1の調整手段及び第2の調整手段の動作を制御する制御手段と、を設けたことを特徴としている。
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、撮像装置では、撮像時に予め定められた条件、例えば周辺光量が所定値以下であり光量不足である場合や、強制発光が指示された場合に、発光制御手段によりストロボの発光が開始される。このストロボの発光光の被写体からの反射光が検出手段により検出され、発光制御手段では、この検出手段による検出光量を積分し、積分された検出光量が所定値となったら、ストロボの発光を停止する。
【0013】
このようなストロボの発光に際して、取得手段により、撮影される被写体までの距離を示す距離情報が取得され、この取得情報が示す距離に基づいて、制御手段により、第1、第2の調整手段を動作させて、ストロボによる光放射の指向特性及び検出手段による光検出の指向特性が調整される。なお、ここで言う指向特性とは、光の放射又は検出可能な範囲角度や最大光量が得られる方向などが含まれる。
【0014】
すなわち、制御手段の制御により、被写体までの距離に応じて、ストロボによる光放射の指向特性及び検出手段による光検出の指向特性が好適になるように調整可能であるので、従来よりも調光精度を向上させることができる。
【0015】
具体的には、上記の撮像装置においては、請求項2に記載に記載されているように、前記制御手段は、前記距離情報が示す距離が大きくなるほど、前記ストロボの光放射範囲角度及び前記検出手段の光検出範囲角度を狭めるように制御するとよい。
【0016】
このようにストロボの光放射範囲角度を狭めることで、ストロボ光の到達距離が長くなり、遠距離の被写体にストロボ光を照射させることができる。また、検出手段の光検出範囲角度を狭めることで、被写体以外からのストロボ光の反射光を誤って検出してしまうのを防止することができる。
【0017】
また、上記の撮像装置においては、請求項3に記載されているように、前記制御手段は、前記距離情報が示す距離が小さくなるほど、前記検出手段の光検出方向の撮影光軸との交差位置が近づくように制御するとよい。
【0018】
このように検出手段の光検出方向と撮影光軸との交差位置とを近づけることで、該光検出方向を撮影範囲中央部に近づくように偏らせることができ、近距離撮影時の撮影範囲と調光範囲とのズレを小さくすることができる。この結果として、より調光精度を向上させることができる。
【0019】
また、上記の撮像装置においては、請求項4に記載されているように、前記第1の調整手段が、前記ストロボの発光により該ストロボから前記被写体方向と異なる方向へ出力された光を、前記被写体方向へ集光させるべく反射面が湾曲された反射部材と、前記光を反射する前記反射面の面積を調整する反射面積調整手段と、を有するように構成するとよい。
【0020】
これにより、ストロボが発光された場合に、反射面が湾曲された反射部材により、ストロボから被写体方向と異なる方向へ出力した光が反射されることで、被写体方向へ集光された光を出力することができる。このような反射部材では、ストロボの出力光を反射させる反射面の面積が多い程、より密に光を集光することができ、ストロボの光放射範囲角度が狭められる。反射面積調整手段では、このストロボの出力光を反射させる反射面の面積を調整(増減)させるので、ストロボの光放射範囲角度を拡縮することができる。
【0021】
また、上記の撮像装置においては、請求項5に記載されているように、前記第2の調整手段が、前記検出手段の検出面前方に配設され、前記検出面に光を入射させるための開口が形成された遮光部材と、前記開口の面積を調整する開口面積調整手段と、を有するように構成するとよい。
【0022】
これにより、検出手段では、遮光部材に形成された開口を通って入射した光のみを検出する。検出手段の光検出範囲角度はこの開口の面積が大きいと広くなり、開口の面積が小さいと狭くなる。開口面積調整手段では、この開口の面積を調整(増減)させるので、検出手段の光検出範囲角度を拡縮することができる。
【0023】
この場合、請求項6に記載されているように、前記遮光部材に面積が異なる複数の開口が形成されており、前記開口面積調整手段は、前記検出手段の光軸上に位置する前記開口が切替わるように、前記遮光部材を移動させるようにすれば、開口面積を調整するための制御が容易である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、図1を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の外観上の構成を説明する。
【0025】
デジタルカメラ10の正面には、被写体像を結像させるためのレンズ12と、撮影時に必要に応じて被写体に照射する光を発するストロボ14と、ストロボ14により被写体に照射されかつ反射された光を検出するための調光センサ15と、撮影する被写体の構図を決定するために用いられるファインダ16と、が備えられている。また、デジタルカメラ10の上面には、撮影を実行する際に押圧操作されるレリーズボタン(所謂シャッター)18Aと、電源スイッチ18Bと、が備えられている。
【0026】
なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ10のレリーズボタン18Aは、中間位置まで押下される状態(以下、「半押し状態」という。)と、当該中間位置を超えた最終押下位置まで押下される状態(以下、「全押し状態」という。)と、の2段階の押圧操作が検出可能に構成されている。
【0027】
そして、デジタルカメラ10では、レリーズボタン18Aを半押し状態にすることによりAE(Automatic Exposure、自動露出)機能が働いて露出状態(シャッタースピード、絞りの状態)が設定された後、AF(Auto Focus、自動合焦)機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態にすると露光(撮影)が行われる。
【0028】
一方、デジタルカメラ10の背面には、前述のファインダ16の接眼部と、撮影された被写体像やメニュー画面等を表示するための液晶ディスプレイ(以下、「LCD」という。)20と、撮影を行うモードである撮影モード及び被写体像をLCD20に再生するモードである再生モードの何れかのモードに設定する際にスライド操作されるモード切替スイッチ18Cと、が備えられている。
【0029】
また、デジタルカメラ10の背面には、十字カーソルボタン18Dと、撮影時にストロボ14を強制的に発光させるモードである強制発光モードを設定する際に押圧操作される強制発光スイッチ18Eと、が更に備えられている。
【0030】
なお、十字カーソルボタン18Dは、LCD20の表示領域における上・下・左・右の4方向の移動方向を示す4つの矢印キー及び当該4つの矢印キーの中央部に位置された決定キーの合計5つのキーを含んで構成されている。
【0031】
次に、図2を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の電気系の構成を説明する。
【0032】
デジタルカメラ10は、前述のレンズ12を含んで構成された光学ユニット30と、レンズ12の光軸後方に配設された電荷結合素子(以下、「CCD」という。)32と、入力されたアナログ信号に対して各種のアナログ信号処理を行うアナログ信号処理部34と、を含んで構成されている。
【0033】
また、デジタルカメラ10は、入力されたアナログ信号をデジタルデータに変換するアナログ/デジタル変換器(以下、「ADC」という。)36と、入力されたデジタルデータに対して各種のデジタル信号処理を行うデジタル信号処理部38と、を含んで構成されている。
【0034】
なお、デジタル信号処理部38は、所定容量のラインバッファを内蔵し、入力されたデジタルデータを後述するメモリ44Bの所定領域に直接記憶させる制御も行う。
【0035】
CCD32の出力端はアナログ信号処理部34の入力端に、アナログ信号処理部34の出力端はADC36の入力端に、ADC36の出力端はデジタル信号処理部38の入力端に、各々接続されている。従って、CCD32から出力された被写体像を示すアナログ信号はアナログ信号処理部34によって所定のアナログ信号処理が施され、ADC36によってデジタル画像データに変換された後にデジタル信号処理部38に入力される。
【0036】
一方、デジタルカメラ10は、被写体像やメニュー画面等をLCD20に表示させるための信号を生成してLCD20に供給するLCDインタフェース40と、デジタルカメラ10全体の動作を司るCPU(中央処理装置)42と、CPU42により実行される各種制御プログラムやデータが予め格納されたROMメモリ44A、撮影により得られたデジタル画像データ等を記憶するRAMメモリ44Bと、メモリ44A、44Bに対するアクセスの制御を行うメモリインタフェース46A、46Bと、を含んで構成されている。
【0037】
更に、デジタルカメラ10は、可搬型のメモリカード48をデジタルカメラ10でアクセス可能とするための外部メモリインタフェース50と、デジタル画像データに対する圧縮処理及び伸張処理を行う圧縮・伸張処理回路52と、を含んで構成されている。
【0038】
なお、本実施の形態のデジタルカメラ10では、メモリ44BとしてVRAM(Video RAM)が用いられ、メモリカード48としてスマートメディア(Smart Media(R))が用いられている。
【0039】
デジタル信号処理部38、LCDインタフェース40、CPU40、メモリインタフェース46、外部メモリインタフェース50、及び圧縮・伸張処理回路52はシステムバスBUSを介して相互に接続されている。従って、CPU40は、デジタル信号処理部38及び圧縮・伸張処理回路52の作動の制御、LCD20に対するLCDインタフェース40を介した各種情報の表示、メモリ44B及びメモリカード48へのメモリインタフェース46B及び外部メモリインタフェース50を介したアクセスを各々行うことができる。
【0040】
一方、デジタルカメラ10には、主としてCCD32を駆動させるためのタイミング信号を生成してCCD32に供給するタイミングジェネレータ54が備えられており、CCD32の駆動はCPU40によりタイミングジェネレータ54を介して制御される。
【0041】
更に、デジタルカメラ10にはモータ駆動部56が備えられており、光学ユニット30に備えられた図示しない焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータの駆動もCPU40によりモータ駆動部56を介して制御される。
【0042】
すなわち、本実施の形態に係るレンズ12はフォーカスレンズを含む複数枚のレンズを有し、焦点距離の変更(変倍)が可能なズームレンズとして構成されており、図示しないレンズ駆動機構を備えている。このレンズ駆動機構に上記焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータは含まれるものであり、これらのモータは各々CPU40の制御によりモータ駆動部56から供給された駆動信号によって駆動される。
【0043】
更に、前述のレリーズボタン18A、電源スイッチ18B、モード切替スイッチ18C、十字カーソルボタン18D、及び強制発光スイッチ18E(同図では、「操作部18」と総称。)はCPU40に接続されており、CPU40は、これらの操作部18に対する操作状態を常時把握できる。
【0044】
また、デジタルカメラ10には、ストロボ14とCPU40との間に介在されると共に、CPU40の制御によりストロボ14の発光を制御するストロボ発光制御部60が備えられている。
【0045】
ストロボ発光制御部60は、調光センサ15と接続されている。調光センサ15にはフォトダイオードが用いられ、調光センサ15では、受光面に入射した光を受光して光電変換し、受光量を表す信号を出力する。ストロボ発光制御部60には、この調光センサ15の出力信号が入力される。
【0046】
ストロボ発光制御部60は、本発明の発光制御手段として機能するものである。詳しくは、ストロボ発光制御部60は、昇圧充電回路(図示省略)を備えており、この昇圧充電回路では、ストロボ14を発光させるために、デジタルカメラ10の各部に駆動用の電力を供給する不図示の電源部から該昇圧充電回路に供給された電力を昇圧して充電する。なお、この充電は、ストロボ14の発光が停止されている所定のタイミングで行われる。
【0047】
ストロボ発光制御部60は、CPU40によりストロボ発光が指示されると、昇圧充電回路により充電された電力をストロボ14に供給して、ストロボ14を発光させる。これと同時に、ストロボ発光制御部60は、調光センサ15からの出力信号に応じて調光センサ15による受光光量の積分を開始し、この積分結果が予め定められた適正なレベルとなった時点でストロボ14の発光を停止する。
【0048】
また、本実施の形態に係るデジタルカメラ10は、CPU40と接続され、CPU40により駆動が制御されるリフレクタ駆動部62を備えている。このリフレクタ駆動部62は、本発明の反射面積調整手段として機能するものである。
【0049】
具体的には、本実施の形態では、一例として、リフレクタ駆動部62は、図3に示すように、シャフト70によって軸支され且つキセノン管であるストロボ14の後方に反射部材として配設されたリフレクタ72を矢印A方向に揺動可能にされている。すなわち、図3は、リフレクタ駆動部62及びリフレクタ72により本発明の第1の調整手段を構成した例である。
【0050】
リフレクタ72は、一方の表面に反射面72Aが形成された反射板を、その長手方向をキセノン管であるストロボ14の軸線方向に一致させ、且つ短手方向をキセノン管の後方周面に対向するように、所定の曲率半径で湾曲させて形成されている。リフレクタ72は、ストロボ14が発光された際に、ストロボ14から後方など被写体方向外に出力された光を反射面72Aにより反射させて、略被写体方向へ進行する光に変換する。これにより、ストロボ14の発光光を集光して被写体に照射することができる。
【0051】
また、ストロボ14の下方には、遮光部材74が配設されており、この遮光部材74の前方側の端部は、反射面72Aの湾曲の一部を収容可能にすべく略U字型に湾曲されて、空間76が形成されている。反射面72Aのこの空間76内に収容されている部分は、遮光部材74によりストロボ14の発光光が遮光され、反射面72Aの空間76外部に現れている部分のみが、ストロボ14の発光光の反射に用いられる。
【0052】
また、シャフト70は回転自在に軸支され、その端部にはギアなどのリフレクタ駆動部62からの回転力を伝達するための不図示の部材が設けられている。すなわち、リフレクタ駆動部62は、シャフト70を正逆方向に回転させることで、リフレクタ72を矢印A方向に揺動させる。これにより、図3(B)、(C)に示す如く、反射面72Aの一部が空間76から出し入れされ、空間76外部に現れており、反射面72Aのストロボ14の発光光を反射する部分の湾曲周長Wが長短されることになり、反射面72Aのストロボ14の発光光を反射する部分の面積(以下、「反射面積」と言う。)が増減される。なお、図3(B)、(C)は、ストロボ14及びリフレクタ72を図3(A)のIA−IBに示す垂直平面で切断した場合の断面図である。
【0053】
リフレクタ72は、湾曲周長Wが長くなって反射面積が大きくなる程、ストロボ14の発光光をより密に集光させることができ、被写体に照射するためにストロボ14から放射される光の角度(以下、光放射範囲角度)θ1を狭めることができる(すなわち指向性が狭くなる)。また、リフレクタ72は、湾曲周長Wが短くなって反射面積が小さくなる程、ストロボ14の光の光放射範囲角度θを広げることができる(すなわち指向性が広くなる)。
【0054】
ストロボ14は、光放射範囲角度θ1が狭くなるほど光の到達距離が延びて、より遠距離にある被写体にストロボ光を照射することができ、光放射範囲角度θ1が広くなるほど光の到達距離は短くなるが、その代わりに、広角度にストロボ光を照射することができるので、近距離にある被写体に対して該被写体の略全体にストロボ光を照射することができる。
【0055】
なお、本実施の形態では、一例として、リフレクタ駆動部62によりリフレクタ72を回転させて、遮光部材により形成された空間76からリフレクタ72の一部を出し入れさせることで、ストロボ14の光放射の指向特性として、光放射範囲角度θ1を調整するようにしたが、本発明はこれに限定するものではない。例えば、図4に示すようにリフレクタ72の上下両端(短手方向の長さ)を伸縮させるようにしても、反射面積を増減でき、ストロボ14の光放射範囲角度θ1を拡縮させることができる。また、反射面積を増減させる方法以外でも、リフレクタ72の曲率を変化させたり、リフレクタ72及びストロボ14の少なくとも一方を前後方向に移動させて、リフレクタ72とストロボ14との距離を長短させるなどして、ストロボ14の光放射範囲角度θ1を拡縮させるようにしてもよい。リフレクタ72、ストロボ14、及びこれらの駆動系などは、このようなストロボ14の指向特性の調整方法に応じたものが適宜採用される。
【0056】
ただし、本実施の形態のように反射面積の増減によりストロボ14の光放射範囲角度θ1を拡縮させれば、特殊な部材を必要とせず、リフレクタ72を回転させるだけの簡単な制御のみで実現可能である。
【0057】
ここで、リフレクタ駆動部62の回転駆動によりリフレクタ72をセットする位置(例えば基準位置からの回転角度)については、当該デジタルカメラから被写体までの距離に応じて好適な位置が予め定められて、当該距離を示す位置情報がメモリ44Aに記憶されている。具体的には、被写体までの距離が大きくなるほど、反射面積が大きくなるようにリフレクタ72の位置が定められている。
【0058】
CPU42は、メモリインタフェース46Aを介してメモリ44Aから位置情報を読出し、読み出した位置情報に基づいて、被写体までの距離に応じた好適な位置となるようにリフレクタ駆動部62にリフレクタ72を回転させる。これにより、被写体までの距離が遠いほど、ストロボ14の光放射範囲角度θ1が狭められることになる。
【0059】
なお、被写体までの距離については、デジタルカメラに測距センサを設けるなどして直接測定するようにしてもよいが、本実施の形態では、一例として、レンズ12に含まれるフォーカスレンズの位置を被写体の距離に相当する情報として用いる。
【0060】
また、本実施の形態に係るデジタルカメラ10は、図2に示すように、CPU40と接続され、CPU40により駆動が制御される遮光板駆動部64を備えている。この遮光板駆動部64は、本発明の開口面積調整手段として機能するものである。
【0061】
具体的に、本実施の形態では、一例として、遮光板駆動部64は、図5に示すように、不図示の支持部材により支持され、且つ調光センサ15と、当該調光センサ15の受光領域に被写体からの光を案内するための不図示の覗き窓との間に遮光部材として配設された遮光板80を矢印B方向に回転させるようになっている。すなわち、図5は、遮光板駆動部64及び遮光板80により本発明の第2の調整手段を構成した例である。
【0062】
遮光板80には、大小2つの円形の開口80A、80Bが形成されており、開口80A、80Bから略等距離にある遮光板80上の点80Cに遮光板駆動部64からの回転力を伝達するための不図示の部材が設けられている。すなわち、遮光板駆動部64は、点80Cを中心にして遮光板80を矢印B方向に回転可能であり、この回転により、開口80A又は開口80Bを調光センサ15の光軸L1上に移動させることができるようになっている。
【0063】
これにより、面積が大きい方の開口80Aを光軸L1上にセットした場合は、図5(C)に示すように、調光センサ15で光を検出可能な角度(以下、光検出範囲角度)θ2が広くなる(すなわち指向性が広げられる)。一方、面積の小さい方の開口80Bを光軸L1上にセットした場合は、図5(D)に示すように、光検出範囲角度θ2が狭くなる(すなわち指向性が狭められる)。なお、図5(C)、(D)は、調光センサ15及び遮光板80を調光センサ15の中心を通る水平平面で切った場合の断面図である。
【0064】
調光センサ15では、その光検出範囲角度θ2が広いほど、近距離にある被写体に照射したストロボ光の反射光を確実に検出することができる。また、光検出範囲角度θ2が狭いほど、遠距離にある被写体からの反射光のみを検出し、被写体外の物体からの反射光の入射を防止することができる。
【0065】
また、図5(B)に示すように、開口80Aは、調光センサ15側の面80Dにおける当該開口80Aの中心を調光センサ15の光軸L1上にセットした場合に、当該中心よりも反対側80Eの面における開口80Aの中心の方が、レンズ12の光軸L2に近くなるように、当該開口80Aの中心軸L3がレンズ12の光軸に対して所定角度(≠0)の傾きを有するように形成されている。開口80Bは、調光センサ15側の面80Dにおける当該開口80Bの中心を調光センサ15の光軸L1上にセットした場合に、当該開口80Bの中心軸L4がレンズ12の光軸L2と略平行になるように形成されている。なお、図5(B)は、遮光板80を図5(A)のIIA−IIBに示す垂直平面で切断した場合の断面図である。
【0066】
これにより、調光センサ15の光軸L1上に開口80Bをセットした場合は、調光センサ15の検出光量が大きくなる光の検出方向(すなわち指向性)はレンズ12の光軸L2に略平行となり、該光検出方向と光軸L2との交差位置は略無限遠である。この場合、調光センサ15の指向性は、当該センサの前方方向となる。また、調光センサ15の光軸L1上に開口80Aをセットした場合は、調光センサ15の光の検出方向(すなわち指向性)がレンズ12の光軸L2に近づくように傾いて、該光検出方向と光軸L2との交差位置が近くなる。この場合、調光センサ15の指向性が撮影範囲の中央に偏ることになる。
【0067】
なお、本実施の形態では、一例として、遮光板駆動部64により遮光板80を回転させて、調光センサ15の光軸上に開口80A又は開口80Bのセットすることで、調光センサ15へ光を入射させる開口面積を切換え、調光センサ15の光検出範囲角度θ2や光検出方向といった指向特性を2段階に調整可能にしたが、本発明はこれに限定するものではない。開口面積の異なる開口80を3つ以上設けて、調光センサ15の指向特性を3段階以上に調整可能にしてもよい。
【0068】
また、調光センサ15の指向特性を連続的に調整してもよい。例えば、光検出範囲角度θ2を連続的に調整するためには、図6に示すように、遮光板80が半径を連続的に伸縮可能とされた1つの開口80Hを備え、この開口80Hの半径を伸縮させることで開口面積を増減させれば、光検出範囲角度θ2を連続的に拡縮させることができる。また、図示省略するが、開口面積を増減させる方法の他にも、例えば、調光センサ及び遮光板の少なくとも一方を前後方向に連続的に移動させて、調光センサと遮光板に設けられた開口との距離を長短させることによっても、光検出範囲角度θ2を連続的に拡縮させることができる。また、光検出方向を連続的に調整するためには、例えば、図6の紙面に垂直な方向に対して、調光センサ15及び遮光板80の少なくとも一方を連続的に傾けることで実現可能である。調光センサ15、遮光板80、及びこれらの駆動系などは、このような調光センサの指向特性の調整方法に応じたものが適宜採用される。
【0069】
ただし、本実施の形態のように、調光センサの光軸上にセットする開口を変えることで調光センサ15の光検出範囲角度θ2を拡縮させれば、遮光部材74の回転を連続制御に比べて容易な段階制御することで実現可能である。
【0070】
ここで、調光センサ15の光軸L1上にセットする開口については、当該デジタルカメラから被写体までの距離(本実施の形態では、フォーカスレンズの位置)に応じて好適な開口80A又は開口80Bが予め定められており、当該開口を示す開口選択情報がメモリ44Aに記憶されている。具体的には、被写体までの距離が所定値未満の場合は開口80A、所定値以上の場合は開口80Bが好適な開口とされている。
【0071】
CPU42は、メモリインタフェース46Aを介してメモリ44Aから開口選択情報を読出し、読み出した開口選択情報に基づいて、被写体までの距離に応じた好適な開口が調光センサ15の光軸L1上に位置するように遮光板駆動部64に遮光板80を回転させる。これにより、被写体までの距離が大きい場合は、調光センサ15の光検出範囲角度θ2が狭められることになる。また、被写体までの距離が小さい場合は、調光センサ15の光検出方向を撮影範囲中央に近付けることができる。
【0072】
次に、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の撮影時における全体的な動作について簡単に説明する。
【0073】
まず、CCD32は、光学ユニット30を介した撮像を行い、被写体像を示すR(赤)、G(緑)、B(青)毎のアナログ信号をアナログ信号処理部34に順次出力する。アナログ信号処理部34は、CCD32から入力されたアナログ信号に対して相関二重サンプリング処理等のアナログ信号処理を施した後にADC36に順次出力する。
【0074】
ADC36は、アナログ信号処理部34から入力されたR、G、B毎のアナログ信号を各々12ビットのR、G、Bの信号(デジタル画像データ)に変換してデジタル信号処理部38に順次出力する。デジタル信号処理部38は、内蔵しているラインバッファにADC36から順次入力されるデジタル画像データを蓄積して一旦メモリ44Bの所定領域に直接格納する。
【0075】
メモリ44Bの所定領域に格納されたデジタル画像データは、CPU40による制御に応じてデジタル信号処理部38により読み出され、所定の物理量に応じたデジタルゲインをかけることでホワイトバランス調整を行なうと共に、ガンマ処理及びシャープネス処理を行なって8ビットのデジタル画像データを生成する。
【0076】
そして、デジタル信号処理部38は、生成した8ビットのデジタル画像データに対しYC信号処理を施して輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cb(以下、「YC信号」という。)を生成し、YC信号をメモリ44Bの上記所定領域とは異なる領域に格納する。
【0077】
なお、LCD20は、CCD32による連続的な撮像によって得られた動画像(スルー画像)を表示してファインダとして使用することができるものとして構成されており、LCD20をファインダとして使用する場合には、生成したYC信号を、LCDインタフェース40を介して順次LCD20に出力する。これによってLCD20にスルー画像が表示されることになる。
【0078】
ここで、レリーズボタン18Aがユーザによって半押し状態とされた場合、前述のようにAE機能が働いて露出状態が設定された後、AF機能が働いて合焦制御される。なお、本実施の形態では、CCD32により取得された画像データによって示される被写体像のコントラストが最大となるように光学ユニット30内のレンズ12に含まれるフォーカスレンズの位置を設定する、所謂TTL(Through The Lens)方式により合焦制御(所謂AF制御)を行う。この場合、被写体像の高周波成分に依存してAF制御が行われる。
【0079】
その後、レリーズボタン18Aが引き続き全押し状態とされた場合、必要に応じてストロボ14の発光されると共に、この時点での撮影により得られ、メモリ44Bに格納されたYC信号を、圧縮・伸張処理回路52によって所定の圧縮形式(本実施の形態では、JPEG形式)で圧縮した後、デジタル画像データとして外部メモリインタフェース50を介してメモリカード48に記録する。
【0080】
次に、レリーズボタン18Aがユーザによって半押し状態にされた場合の動作について詳しく説明する。本実施形態に係るデジタルカメラ10は、レリーズボタン18Aがユーザによって半押し状態にされると、CPU40の制御により図7に示す処理を行う。
【0081】
すなわち、図7に示すように、まず、ステップ100により、撮影範囲内のピントを合わせる領域であるAFフレームを設定する。なお、AFフレームが固定(スポットAF)の場合にはステップ100の処理は省略可能である。
【0082】
次のステップ102では、光学ユニット30内のレンズ12に含まれるフォーカスレンズを移動開始位置(本実施の形態では一例として一端部)へ移動させる。そして、次のステップ104で、このフォーカスレンズの移動終了位置(本実施の形態では一例として他端部)への所定速度での移動を開始する。そして、ステップ106で、所定時間毎に撮影された被写体像のデジタル画像データに基づいて、被写体像の前述のステップ100で設定したAFフレーム内におけるAF評価値(本実施の形態では、コントラスト値)を導出し、導出したAF評価値を、この時点でCPU40により把握されているフォーカスレンズの位置を示す位置情報と関連付けてメモリ44Bの所定領域に記憶する。フォーカスレンズの位置については、例えば、モータ駆動部56によって駆動されるフォーカスレンズを移動させるためのステッピングモータの駆動ステップ数などで把握可能である。
【0083】
なお、図では省略しているが、AF評価値と共に、被写体の明るさに応じた露出情報(シャッタースピードや絞りの状態)も導出されてメモリ44Bに記憶される。この露出情報は、撮影時の露出制御に用いられる。
【0084】
次のステップ108では、フォーカスレンズが移動終了位置である他端部まで移動したか否かを判定し、当該判定が否定判定の場合はステップ104に戻ってステップ104〜ステップ108の処理を繰返し実行し、当該判定が肯定判定となった時点でステップ108からステップ110に移行する。
【0085】
以上のステップ104〜ステップ108の繰り返し処理により、フォーカスレンズによるフォーカシング範囲内の一端部から他端部にかけての所定区間毎のAF評価値が、対応するフォーカスレンズの位置を示す位置情報と関連付けられてメモリ44Bに記憶されることになる。
【0086】
そこで、ステップ110では、フォーカスレンズの移動を停止し、次のステップ112で、メモリ44Bに記憶された最大値を示すAF評価値と関連付けられた位置情報によって示されるフォーカスレンズの位置を合焦位置として決定する。次のステップ114では、フォーカスレンズを上記合焦位置に移動する。以上の処理がAF制御処理である。
【0087】
このようにしてフォーカスレンズを合焦位置に移動した後は、ステップ116に移行し、ストロボ14を発光させるか否かを判定する。この判定は、ストロボ14を発光させるための予め定められた所定の条件、例えば、ユーザにより強制発光スイッチ18Eが押圧操作されて強制発光モードが設定されている、周囲の光量不足によりCCD32による撮像の感度が所定レベル以下であるなど、を満たす場合に肯定判定される。
【0088】
ステップ116で肯定判定となった場合は、次のステップ118に移行し、CPU40により把握されているフォーカスレンズの位置に基づいて、メモリ44Aから、当該位置に対応する調光センサ15の光軸L1上にセットする遮光板80の開口を示す開口選択情報、及びリフレクタ72をセットする好適な位置を示す位置情報を読み出し、読出した情報に基づいて、遮光板80及びリフレクタ72の位置を決定する。AF制御後のフォーカスレンズの位置は、被写体までの距離に対応するので、結果として、被写体までの距離に応じて、遮光板80及びリフレクタ72の位置が決定されることになる。
【0089】
なお、本実施の形態では、デジタルカメラ10においてAF制御が行われることを前提にしているが、ユーザが手動でピントを合わせるマニュアル制御が行される場合でもピント合わせが行われた状態のフォーカスレンズの位置は、被写体までの距離に対応するので、同様に、遮光板80及びリフレクタ72の好適な位置を決定することができる。
【0090】
そして、次のステップ120において、遮光板駆動部64及びリフレクタ駆動部62を動作させて、この決定した位置に遮光板80及びリフレクタ72を移動(回転)させる。
【0091】
これにより、被写体までの距離に応じて、遮光板80の開口80A、80Bのうち好適な開口が調光センサ15の光軸上にセットされ、且つリフレクタ72が好適な反射面積(湾曲周長W)となるような位置にセットされる。具体的には、被写体までの距離が所定値以上の場合は開口80A、所定値未満の場合は開口80Bが調光センサ15の光軸L1上にセットされる。また、被写体までの距離が大きくなる程、より大きな反射面積となるようにリフレクタ72の位置がセットされる。
【0092】
したがって、被写体までの距離が大きい場合には、ストロボ14の光放射範囲角度θ1及び調光センサ15の光検出範囲角度θ2が狭められ、被写体までの距離が小さい場合には、ストロボ14の光放射範囲角度θ1及び調光センサ15の光検出範囲角度θ2が広げられ、且つ調光センサ15の光検出方向が撮影範囲中央に寄せられることになる。
【0093】
このようにして遮光板80及びリフレクタ72を移動させたら、図8の処理は終了し、その後、ユーザによりレリーズボタン18Aが全押し状態にされた際には、ストロボ14を発光させて撮影が行われる。このときのストロボ14の発光は、発光開始からの調光センサ15による受光光量の積分結果が適正なレベルとなったら停止される。
【0094】
一方、ステップ116で否定判定となった場合は、そのまま図8の処理は終了される。その後、ユーザによりレリーズボタン18Aが全押し状態にされた際には、ストロボ14の発光を行わずに撮影が行われる。
【0095】
このように、本実施の形態では、ストロボ14を発光する場合には、被写体までの距離に応じて、リフレクタ駆動部62により、ストロボ14の発光光を反射して集光させるためにストロボ14の後方に設けられているリフレクタ72を回転させることにより、リフレクタ72の反射面積を増減してストロボ14の光放射範囲角度を調整する。また、遮光板駆動部64により、調光センサ15に光を入射させるための大小2つ開口80A、80Bが設けられた遮光板80を回転させて、調光センサ15に光を入射させるために用いる開口を切換えることで、開口面積の増減して調光センサ15の光検出範囲角度を調整する。また、開口80A、80Bは、それぞれを調光センサ15の光軸L1上にセットした場合の中心軸方向が互いに異なるように形成されているので、開口の切り替えにより、調光センサ15の光検出方向も調整可能である。これにより、被写体までの距離に応じて、ストロボ14及び調光センサ15の指向特性を好適に調整することができる。
【0096】
具体的には、被写体までの距離が大きい場合には、ストロボ14の光放射範囲角度θ1及び調光センサ15の光検出範囲角度θ2が狭められるので、遠距離にある被写体にストロボ光を照射し、且つ調光センサ15により当該被写体外からの反射光の検出を防止することができる。また、被写体までの距離が小さい場合には、ストロボ14の光放射範囲角度θ1及び調光センサ15の光検出範囲角度θ2が広げられので、近距離の被写体全体にストロボ光を照射し、その反射光を調光センサで検出することができる。これにより、従来よりもストロボ発光時の調光精度を向上させることができる。
【0097】
また、被写体までの距離が小さい場合には、調光センサ15の光検出方向が、レンズ12の光軸L2との交差位置が近づくように光軸L2側に傾けられるので、調光範囲を撮影範囲中央に偏らせることができる。これにより、調光精度をより向上させることができる。
【0098】
なお、上記では、デジタルカメラ10に本発明を適用した例を説明したが、本発明は、ストロボを備えた撮像装置であれば、例えば銀塩写真式のカメラにも適用可能である。
【0099】
【発明の効果】
上記に示したように、本発明は、ストロボ発行時の光放射の指向特性及び光検出の指向特性を調整可能であるので、調光精度を向上させることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るデジタルカメラの外観図である。
【図2】本実施の形態に係るデジタルカメラの電気系の構成を示すブロック図である。
【図3】(A)は、本実施の形態に係るストロボ及びその周辺の構成例を示す斜視図であり、(B)、(C)は、リフレクタを回転させた場合の(A)のIA−IBを通る垂直平面断面図である。
【図4】ストロボ及びその周辺のその他の構成例を示す概略図である。
【図5】(A)は、本実施の形態に係る調光センサ及びその周辺の構成例を示す斜視図であり、(B)は調光センサの前方に設けられた遮光板の(A)に示すIIA−IIBを通る垂直平面断面図であり、(C)、(D)は、遮光板を回転させて調光センサの光軸上に大きい方の開口をセットした場合、小さい方の開口をセットした場合の調光センサの中心を通る水平平面断面図である。
【図6】調光センサ及びその周辺のその他の構成例を示す概略図である。
【図7】本実施の形態に係るデジタルカメラにおいて、レリーズボタンがユーザによって半押し状態にされた場合にCPUで実行される制御処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ
12 レンズ
14 ストロボ
15 調光センサ
30 光学ユニット
34 アナログ信号処理部
38 デジタル信号処理部
44A メモリ
44B メモリ
48 メモリカード
52 圧縮・伸張処理回路
54 タイミングジェネレータ
56 モータ駆動部
60 ストロボ発光制御部
62 リフレクタ駆動部
64 遮光板駆動部
70 シャフト
72 リフレクタ
72A 反射面
74 遮光部材
76 空間
80 遮光板
80A、80B 開口

Claims (6)

  1. 被写体に光を照射するために発光するストロボと、
    前記被写体に照射されて反射された光を検出する検出手段と、
    撮影時に予め定められた条件である場合に前記ストロボの発光を開始し、このときの前記検出手段による検出光量を積分していき、積分された検出光量が予め定められた所定値となったら、前記ストロボの発光を停止する発光制御手段と、
    を備えた撮像装置において、
    前記被写体までの距離を示す距離情報を取得する取得手段と、
    前記ストロボの光放射の指向特性を調整する第1の調整手段と、
    前記検出手段の光検出の指向特性を調整する第2の調整手段と、
    前記ストロボが発光される際に、前記取得手段により取得された前記距離情報に基づいて、前記第1の調整手段及び第2の調整手段の動作を制御する制御手段と、
    を設けたことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記制御手段は、前記距離情報が示す距離が大きくなるほど、前記ストロボの光放射範囲角度及び前記検出手段の光検出範囲角度を狭めるように制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記制御手段は、前記距離情報が示す距離が小さくなるほど、前記検出手段の光検出方向の撮影光軸との交差位置が近づくように制御する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記第1の調整手段が、
    前記ストロボの発光により該ストロボから前記被写体方向と異なる方向へ出力された光を、前記被写体方向へ集光させるべく反射面が湾曲された反射部材と、
    前記光を反射する前記反射面の面積を調整する反射面積調整手段と、
    を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記第2の調整手段が、
    前記検出手段の検出面前方に配設され、前記検出面に光を入射させるための開口が形成された遮光部材と、
    前記開口の面積を調整する開口面積調整手段と、
    を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の撮像装置。
  6. 前記遮光部材に面積が異なる複数の開口が形成されており、
    前記開口面積調整手段は、前記検出手段の光軸上に位置する前記開口が切替わるように、前記遮光部材を移動させる、
    ことを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
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