JP2004342872A - 近接x線リソグラフィのパターン描画方法およびマスク - Google Patents
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Abstract
【課題】マスクに形成した開口部の0次回折像を、感光剤を塗布した基板に対して相対移動させることにより描画する近接X線リソグラフィのパターン描画方法であって、コントラストの高い連続描画を可能にする。
【解決手段】X線に対してほぼ透明なマスク基板(8)上に形成されたX線吸収体層(52)にリング状開口部(54)を形成したマスク(50)を用い、開口部(54)による回折効果とX線吸収体層(52)による位相シフト効果とが開口部(54)の中心線が通る基板(6)上の位置で光強度を増強させるようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】X線に対してほぼ透明なマスク基板(8)上に形成されたX線吸収体層(52)にリング状開口部(54)を形成したマスク(50)を用い、開口部(54)による回折効果とX線吸収体層(52)による位相シフト効果とが開口部(54)の中心線が通る基板(6)上の位置で光強度を増強させるようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体集積回路や液晶表示板、プリント基板などの平面基板上に所定のパターンを形成する近接X線リソグラフィに用いるパターン描画方法と、この方法の実施に直接用いるマスクとに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8〜図12を用いて従来の方法を説明する。図8は従来の近接X線リソグラフィに用いられる光学系の一例を示す概念図である。この図8において、Aはシンクロトロンであり、このシンクロトロンA内では電子ビーム1が周回している。この電子ビーム1は、エネルギー約1GeVであり、その周回半径は約1mである。
【0003】
周回電子からは電子軌道の接線方向にX線(放射光)2が放散される。放射光2は電子軌道面上では360°の方向に放散されるが、軌道面と垂直方向には1mrad程度の極めて狭い範囲で放散される。この放射光2は波長0.5〜1nmの軟X線を主成分とする幅広いスペクトルからなる。
【0004】
放射光の一部はBで示されるビームラインと呼ばれる筒状の真空容器に入射される。ビームラインB内には反射ミラー3が設けられ、このミラー3を矢印方向(上下方向)に揺動させることにより反射光を縦方向に拡散させると共に、スペクトルの短波長成分を除去する。このミラー3は、X線が反射できるように、その反射角は88〜89°に設定されている。
【0005】
ミラー3の反射面は、重金属(Au、Pt、Ni等)で形成される。ミラーの寸法は通常幅約100mm、長さ500mm前後である。水平方向、垂直方向に収束作用を持たせるためミラー形状は円筒またはトロイダル(円筒軸をさらに湾曲)、または非球面に加工されている。
【0006】
4は取り出し窓(exit window)であり、放射光2をビームラインBから外部に取り出す目的で、ビームラインBの真空領域と外部の大気領域を仕切るものである。取り出し窓4は、X線2を透過しやすいベリリウムの薄膜で作られている。ベリリウム膜は放射光2の長波長成分を吸収除去するフィルターの役目を兼ねる。
【0007】
ベリリウム膜の厚さは、通常10〜100μmの範囲である。Cはステッパと呼ばれる露光装置である。ステッパC内にはX線マスク5と、その10〜30μm後方に置かれたウェハ6とが保持され、ウェハ6にマスク5を透過した光(放射光2)を投影する。このウェハ6はパターンを描画する対象である基板となる。
【0008】
図9はX線マスク5とウェハ6の部分の拡大図である。2Aは取り出し窓4から射出された放射光である。マスク5は、支持枠(図示せず)に取り付けたマスク基板8と、その一側面に設けた吸収体9からなる。マスク基板8は、SiN、SiCまたはダイヤモンドの薄膜で作られ、その厚さは2μm程度である。吸収体9はTa、W等で描かれたパターンであって、その厚さは200〜500nmである。
【0009】
この吸収体9には、ウェハ6の露光面となる表面に塗布された感光剤(レジスト)11が対向している。マスク5の吸収体9のない部分を通過した光は、レジスト11の一部11Aを感光させるので、露光後現像することにより感光部11A(または未感光部)を溶解除去することができ、その結果マスク5上の吸収体9のパターンをウェハ6上に再現させることができる。
【0010】
図10は図8、9で用いる従来のマスクパターンと、それにより形成される描画パターンすなわちレジストパターンの概念図である。同図で、12はマスク吸収体9のパターンの一例であり、黒い部分が吸収体9のある部分である。13はネガ型レジストの現像後のレジストパターン、14はポジ型レジストの現像後のレジストパターンである。この図8で、黒い部分が、残されたレジスト11である。どちらの場合もマスクパターンとレジストパターンは1対1の対応を示す。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従来用いられている1対1対応マスク(等倍マスク)では、最小線幅50〜70nm以下のパターン形成は困難とされていた。図11は、線幅50nmのT字形パターン・マスクを用いて近接ギャップg、すなわちマスク5とウェハ6の間隙寸法(ギャップ)g、を変化させた場合のレジスト表面での光強度分布の変化の様子を示す。
【0012】
この時の平均波長は0.54nmである。この図からマスクパターンを再現するには近接ギャップを1μm以下にする必要があることがわかる。一方、ステッパの近接ギャップを維持する技術的限界は8〜10μmと見られるので、このままでは線幅50nmの二次元マスクパターンを転写することは不可能である。
【0013】
図12は本願の発明者等が提案する露光イメージの縮小効果を利用してスポットイメージを形成するマスクの例である(特願2001−318562参照)。マスクの開口寸法が約100nmより小さくなると露光イメージは縮小される。これはマスクの開口部エッジの回折効果および吸収体を通過した光の位相差シフト効果によるものである。
【0014】
図12(A)のように横ピッチ100nm、縦ピッチ200nmの単位区画の中に幅60nm、長さ60nmの開口部を設け、露光条件を適当にとる。例えば、近接ギャップを8μm、吸収体としてのタンタルの厚さを250nmとする。この場合には、図12(B)に示すように、約25nm×35nm角のスポットイメージが形成され、明らかに開口寸法に対して縮小されたイメージが得られている。
【0015】
図13はこのようなスポットイメージによる連続描画の例を示す。すなわち、スポットイメージを露光面上に形成し、マスクとウェハを相対的に移動しながら露光することにより二次元のレジストパターンを形成するものである(連続描画法)。同図(A)は露光面上でのスポットイメージの軌跡、同図(B)は露光強度の分布、同図(C)は現像後のレジスト形状をシミュレーションにより示したものである。
【0016】
連続描画法の利点は二次元パターンの繰り返しピッチが同じであれば1種類のマスクを用いて異なるパターンが形成できることである。X線リソグラフィ全体のコストの中でマスク製作費の比重は高いので、連続描画法はコスト低減面でも効果が大きい。連続描画用マスクに要求される性能は集光性が高く、バックグラウンドのレベルが低いことである。
【0017】
図14はスポットイメージを移動させながら露光を繰り返す場合のコントラストの低下を説明する図である。この図14は、スポットイメージの強度分布を高さI1の縦長の矩形で表し、バックグラウンドを一様な高さI2として簡略化して示したものである。この図14から、描画を(A)→(D)と進めるにつれて、バックグラウンドのレベルが上昇しコントラストが低下することが解る。従って当初のスポットイメージの光強度I1とバックグラウンドの光強度I2のコントラストが高いことが望まれる。コントラストCは次式で表される。
【0018】
【数1】
【0019】
図14では描画が(A)→(D)へ進行するにつれてコントラストが低下する様子を示している。
【0020】
【発明の目的】
この発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、コントラストの高い連続描画を可能にする近接X線リソグラフィのパターン描画方法を提供することを第1の目的とする。またこの発明は、この方法の実施に直接使用するマスクを提供することを第2の目的とする。
【0021】
【発明の構成】
この発明によれば第1の目的は、マスクに形成した開口部の0次回折像を、感光剤を塗布した基板に対して相対移動させることにより描画する近接X線リソグラフィのパターン描画方法であって、X線に対してほぼ透明なマスク基板上に形成されたX線吸収体層にリング状開口部を形成したマスクを用い、前記開口部による回折効果とX線吸収体層による位相シフト効果とが前記開口部の中心線が通る基板上の位置で光強度を増強させるようにしたことを特徴とする近接X線リソグラフィのパターン描画方法、により達成される。
【0022】
ここで用いるX線は軟X線を主成分として幅広いスペクトル成分を有するものが適し、例えばシンクロトロン放射光が適する。また好ましいマスクパターンの寸法は、マスクと露光面となる基板表面の感光剤との間隔(ギャップ)g(nm)やX線の平均波長λ(nm)により変化するが、次の式:R=K(gλ)1/2(Rはマスクのリング状開口部の中心半径(nm)、Kは0.9〜1.7の範囲の定数である。)を満たすようにするのがよい。
【0023】
マスクのリング状開口部の内側に円形開口部を同心に形成すれば、コントラストはさらに大きくすることができる。この場合にはマスクのパターンは、次式:R=K(gλ)1/2における定数Kを1.0〜1.8の範囲内で設定するのがよい。
【0024】
本発明によれば第2の目的は、請求項1の方法に用いる近接X線リソグラフィ用マスクであって、X線に対してほぼ透明なマスク基板と、このマスク基板上に形成されたX線吸収体層と、このX線吸収体層に形成されたリング状開口部とを備えることを特徴とする近接X線リソグラフィ用マスク、により達成される。
【0025】
同一の目的はまた、請求項5の方法に用いる近接X線リソグラフィ用マスクであって、X線に対してほぼ透明なマスク基板と、このマスク基板上に形成されたX線吸収体層と、このX線吸収体層に形成されたリング状開口部およびその内側かつ同心に形成された円形開口部とを備えることを特徴とする近接X線リソグラフィ用マスク、によっても達成可能である。
【0026】
これらのマスクに用いるマスク基板は、X線に対してほぼ透明な材料例えばSiN(窒化シリコン)、SiC(炭化シリコン)、ダイヤモンドなどの薄膜で約2μmの厚さとすることができる。またX線吸収体層は、Ta(タンタル)、W(タングステン)の薄膜でその厚さを200〜500nmとすることができる。なおX線吸収体は、Au(金)、Zr(ジルコニウム)、Ge(ゲルマニウム)およびこれらの合金など、多くの重金属で形成することが可能である。
【0027】
リング状開口部の中央に円形開口部を持たないパターンでは、リング状開口部の幅はこのリング状開口部の中心半径(幅の中央までの半径)の20〜40%にするのがよい。中央に円形開口部を有するパターンではリング状開口部の幅を少し狭くし、例えばリング状開口部の中心半径の17〜33%とするのがよい。またリング状開口部の外側のX線吸収体層を内側よりも厚くすれば、外側の吸収体層によるバックグラウンドの光量増加が防止され、コントラストを一層向上させることができる。
【0028】
リング状のパターンは相互に干渉しない間隔をもって複数形成しておいてもよい。この場合には複数のスポットイメージを平行移動させることにより複数のパターンを同時に並行して描画することができ、処理能力が格段に向上する。この場合、複数のリング状パターンを規則性をもって配列すると、リング状パターン同志の干渉による不用なスポットイメージが生じることがあり得る。この場合には、各リング状開口部の中心対称位置であってかつ隣接するリング状開口部とは非対称となる位置にリング状開口部を塞ぐ不連続部を形成しておくのがよい。
【0029】
【実施態様】
図1は本発明の実施に用いるマスクパターン(A)とその露光強度分布(B)の一例を示すものである。マスクパターン(A)を有するマスク50はX線リソグラフィ用のマスクであり、シリコン基板の枠にX線に対して透明なSiCやSiNなどの薄膜(メンブレンという)を張り渡し、その上にW、Ta、Auなどの重金属のX線吸収体52でパターンを形成したものである。吸収体52には二次元に所定ピッチで配列されたリング状の開口部54が形成され、これらの開口部54はX線を透過させる露光ビーム透過領域となる。
【0030】
このマスク50におけるパターン配列は横ピッチ300nm、縦ピッチ400nmで、リングの中心半径は100nm、リングの幅は30nm、であり、吸収体は厚さ300nmのタングステンである。このマスク50は、近接ギャップを10μm、放射光の平均波長を0.8nmとして使用するものである。露光強度分布(B)に示すように、光はウェハ6(図9参照)の表面上で直径約40nmのスポットイメージを形成し、極めて高い集光性を有している。
【0031】
集光性の原理を図2に基づき、図12のマスクと比較して説明する。図2(a)は図12(A)のX断面における露光強度分布を示す。目盛は吸収体がない場合の光強度を1としている。開口部中心(開口部中心線が通るウェハ上の位置)では光強度が2倍強に増幅されている。Aはマスク開口部を通過した光の強度分布、Bは吸収体を透過した光の強度分布、CはA,Bを合成した光強度である。
【0032】
開口部の直下0では、Bの光はAの光に対しほぼ360度の位相差になるようにパターンなどの露光パラメータを設定してあるので、合成された光強度はAより大きくなる。また吸収体の直下では、吸収体による位相シフトにより位相差は180度に近くなるので、合成された光強度はAより小さくなる。なお光強度の計算はスペクトル光の各振幅(強度の平方根)をベクトル合成した後二乗して算出した強度を全スペクトルに対して積分するので単純な加減算にはならない。結局、図12のマスクでは回折した光を吸収体の位相シフト効果を利用して光の強弱を増幅しスポットイメージを形成しているものである。
【0033】
図2(b)はマスク上に図1のリング状開口部54を1個設けた場合の光強度分布である。光A,B,Cの表示は図12(a)の場合と同じである。リング状開口部54のウェハ上の中心0では、光強度が約8倍に増幅されている。ここではリング中心半径100nm、リング幅35nm、タングステン(W)の吸収体厚さ250nm、ギャップ10μm、平均波長0.8nmとしている。
【0034】
中心部0の光強度が増加する理由は次のように説明される。開口部54の一点を通過した光は開口部直下を最大強度として回折効果により円形に拡散する。リング中心ではリング開口部54から拡散した光の裾の部分が重なり合う。対称性の原理によりリング開口部54から中心部0に到達した光の位相は一致する。リング上の2ヶ所からの光を想定すると、中心部に到達した光の振幅が2倍になり、光強度は二乗の4倍になる。したがってリング全周からの光が中心部で増幅されることは容易に理解される。この原理はスペクトルを構成するすべての波長に対して成立する。
【0035】
中心部0以外の点では、そこに到達する光の位相が一致する度合いは低いので強度は殺減される。吸収体52を透過した光Bについては、リング状開口部54の光の欠落により同心円上の強度の変動が生じる。この変動分に対しても対称性の原理が適用されるので、中心部0の強度は増加するが開口部54からの光Aよりも強度が減衰しているので集光効果は低い。中心部0でA,Bの位相がマッチすれば(より正確には、マッチする光の成分が多いと)中心部0の光強度はCのように増幅される。
【0036】
図2(b)は露光パラメータ(ギャップ、リング中心半径、リング幅、吸収体厚さ)が光源に対し最適化された場合で、図2(a)の位相シフト効果を利用する場合と比較するとはるかに高強度が得られている。図2(c)は逆にパラメータの設定が適切でない場合を示す。ここではマスク50Aの開口部54Aのリング中心半径70nm、リング幅40nm、吸収体(W)の厚さ150nm、ギャップ10μmの場合である。
【0037】
開口部54Aの光強度Aと吸収体52Aからの光強度Bは、中心部0では図2(b)の場合とさほど変わらないが、位相差が逆に作用し全体の光強度CはAよりも低くなる。しかし、この場合でも図2(a)と同等の集光性が得られることは注目に値する。即ち図2(a)の集光は位相シフト効果によるものであり、位相シフト効果はスペクトルのすべてに対して有効に働かないが、図2(c)ではリング状開口部54Aを持つマスク50Aの集光性は対称性の原理に基づくもので、スペクトルのすべての成分に対して有効に作用することが図2(a)の場合との大きい違いである。
【0038】
式(1)で表されるコントラストが最大になる露光条件をシミュレーションにより計算すると、図3のような結果が得られる。ギャップ10μmの場合が図2(b)に相当する。
【0039】
リング中心半径R、ギャップg、平均波長μmの間には次式(2)が成立することが計算により確認されている。
【0040】
【数2】
【0041】
コントラストが最大になるKの値はほぼ1.3であるが±30%の値でも十分実用的である。リング幅はリング中心半径の1/3が最適値であるが±30%の値でも十分実用的である。スポットイメージの直径Dは最大強度の1/2の位置で、次式(3)で表される。
【0042】
【数3】
【0043】
ギャップ10μm、平均波長0.8nmでは、スポットイメージ直径Dは最大強度の1/2の位置で約40nmになる。スポットイメージの分布は円錐状なのでレジストの線幅は現像の閾値によって加減できる。なお、吸収体の厚さはギャップに関係なく一定値を示す(この場合タングステン厚さ300nmとしている)。
【0044】
図4は他のマスクパターン(A)とその露光強度分布(B)を示す。図1に示すようなリング54の配列では、横方向と縦方向のピッチが等しくないので、相互のリング54からの光の干渉は問題にならない。しかし図4のように隣接するリング54Bによって囲まれるPの位置に対称形状が形成されると、Qのようにバックグラウンドの局所的強度増加が発生する場合がある。
【0045】
図5はこの改善法を示すものである。図5(a)はリング54Cの外側の吸収体を完全吸収体(厚さ500nm)とし、リング内側の吸収体だけを不完全な吸収体とした場合であり、この時はバックグラウンドのピークは消失している。吸収体厚さを500nm以上にすればほぼ完全な吸収体とみなすことができ、実用上問題ない。図5(b)はリング54Cに切り欠きを設け、換言すればリングの一部に不連続部54C′を設けることによってバックグラウンド部の対称性を解消するものである。対称性を完全に消すことはできないが対称点から等距離を保つ開口面積を少なくすることによりバックグラウンドのピークを減少させることができる。
【0046】
図5(a)の場合は二種類の厚さの吸収体をマスク上に形成する必要があるが、光強度を有効に使用できる。図5(b)では吸収体の厚さは一種類でよいのでマスクの製作は容易であるが図5(a)の場合に比べて光強度が若干減少する。
【0047】
次に位相シフト効果と対称性原理をさらに効果的に組み合わせた例を図6に示す。この場合のマスク50Dは、リング状開口部54Dの内側にリングの中心に位置する円形の開口部54C′をさらに設ける。ここではリング中心半径100nm、リング幅24nm、中心円半径46nm、吸収体(Ta)厚さ250nm、平均波長0.54nmとして計算している。計算ではリング外側の吸収体52Dは完全吸収体とした。厚さ500nm以上なら完全吸収体とみなすことができる。
【0048】
中心の開口円54D′から到達する光に対し、リング状開口部54Dを通過する光は1波長遅れて中心に到達する(スペクトルの平均波長を基準に)。中間のリング状の吸収体52D′を透過する光は光路長で半波長、位相シフトで半波長、合計1波長遅れてウェハ上の中心0に到達する。それぞれの光路は中心に対し対称であるのでスペクトルに関係なく増幅される。このように位相シフト効果と対称原理による効果が重畳することにより中心部での光強度は図6(B)のように基準強度(吸収体がない場合)の約13倍に達する。開口円54D′の中心とリング状開口部54Dからの光路差が波長に等しくなる条件により、リング半径Rは理論的に次式(4)で求められる。
【0049】
【数4】
【0050】
これは式(2)においてKの値を1.4にした場合に相当する。実用的にはKの値は±30%の広い範囲で適用可能である。リング幅はリング中心半径の約25%が最適値であり、実用的には±30%の広い範囲で適用可能である。中心円54D′の半径はリング中心半径の約65%が最適値であるが、中心円54D′がない場合でも図1(A)、図4(A)などに示す一重リングのものが実用可能であるので、最小値の制約は特になく、最大値は吸収体リングスペースを確保できる幾何学的制約で定まる。
【0051】
リングを二次元に配列する場合の相互干渉と干渉の除去方法については前記の一重リングの場合と同様である。リングをさらに多重にする方法も考えられるが、これはフレネルゾーンプレートの考えにつながるものであり、放射光のように幅広いスペクトルを対象とする場合は図6の場合以上にリングを増やしても効果がないばかりか、バックグラウンド部に光を拡散させるのでコントラストの向上にはつながらない。
【0052】
形成されるスポット径については式(3)の関係があてはまる。スポットイメージの強度分布の先端は非常にシャープなので低い光量で露光する、または現像の閾値を上げることにより10nmレベルのレジストパターンの形成が可能である。
【0053】
上記マスクの開口部の形状は必ずしも真円である必要はなく、円に近い多角形も含まれる。しかし四角形では増幅率は4倍程度にしかならず、円形マスクとは性能面で明らかに異なるものとなり、この点で両者は明確に区別される。
【0054】
本発明に係るリング状開口部を有するマスクの特徴は、非常にシャープなスポットイメージが形成されることである。図12に示した格子状のマスクと比較すると、本発明のマスクを用いた場合には、配列ピッチが大きいので稠密な二次元パターンを形成するにはマスクとウェハの相対位置をピッチの分割分だけ移動して露光を繰り返す必要がある。従って本発明のマスクを用いる時には繰り返し露光する回数が格子状マスクの場合よりも増える。しかし格子状マスクに比べて高いコントラストが得られるのでパターン形成に問題はない。
【0055】
図7(a)は図1のリング状マスクを300×300nm2の等ピッチに配列した区画内に3本の線を描画した場合、図7(b)は図6の二重リング状マスクを320×320nm2の当ピッチに配列した区画内に4本の線を描画した場合で、連続描画により自由なパターン形成が可能であることを示している。
【0056】
現在10nmに近いレベルのパターン形成が可能な技術は電子線による直接描画法のみである。電子線直接描画装置は原理的に一筆描きの手法であるから生産性は極めて低いが、本発明はこの問題点を解消するものである。例えばメモリー素子の面積を25×50mm2とし、本考案によるマスクパターンのピッチを250×500nm2とすると10ギガ(109)本のビームで描画することに相当する。即ちギガビットレベルのメモリー素子の回路パターンを一挙に描くことができる。
【0057】
なお、リング状X線マスクとしては、同心円状に配列したリング状開口によりスポットイメージを形成する方法がすでに報告されている(H. Smith, J. Vac. Sci. Technol. B 14, 4318 (1996))。しかしこの方法は、フレネルゾーンプレートを単色光に適用するもので、本願発明のように多色光を対称性の原理を用いて集光するものとは原理的に異なる。
【0058】
【発明の効果】
請求項1〜5の発明によれば、リング状開口部による回折効果と、X線吸収体層による位相シフト効果とが、基板上の中心(リング状開口部の中心線が通る位置)で光強度を増強させるようにしたものであるから、コントラストが高く非常にシャープなスポットイメージを基板上に形成することができる。このため連続描画により自由なパターン形成が可能になる。またマスクは汎用性があり、同じマスクを使ってその移動量と移動方向を制御することにより、希望する異なるパターンを描画できるので、マスクコストの低減が可能である。
【0059】
請求項6〜12の発明によれば、この方法の実施に直接使用するマスクが得られる。特に請求項7のマスクによればコントラストを一層高くすることができる。請求項10〜12のマスクによれば複数のスポットイメージを用いて複数のパターンを並行して描画でき、描画能率を一層高めることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるマスクの一例(A)とその露光強度分布(B)を示す図
【図2】従来の格子状マスクと本発明によるマスクとの露光強度分布を比較して示す図
【図3】コントラスト最大の露光条件のシミュレーション結果を示す図
【図4】マスクパターンの他の例(A)とその露光強度分布(B)を示す図
【図5】マスクパターンの他の例(b)とその露光強度分布(a)を示す図
【図6】マスクパターンの他の例(A)とその露光強度分布(B)を示す図
【図7】本発明による描画ピッチを説明するための図
【図8】X線リソグラフィの光学系の一例を示す図
【図9】X線マスクとウェハの拡大図
【図10】従来のマスクパターンとレジストパターンの概念図
【図11】ギャップgと光強度分布の関係を示す図
【図12】既提案の格子状マスク(A)とそのスポットイメージ(B)を説明する図
【図13】既提案のスポットイメージによる連続描画の一例を示す図
【図14】連続描画によるコントラスト低下を説明する図
【符号の説明】
1 電子ビーム
2 X線
5 X線マスク
6 ウェハ(基板)
9 吸収体
11 レジスト
50、50A、50B、50C 50D マスク
52、52A、52D、52D′ X線吸収体層
54、54A、54B、54C、54D リング状開口部
54C′ 不連続部
54D′ 円形開口部
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体集積回路や液晶表示板、プリント基板などの平面基板上に所定のパターンを形成する近接X線リソグラフィに用いるパターン描画方法と、この方法の実施に直接用いるマスクとに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8〜図12を用いて従来の方法を説明する。図8は従来の近接X線リソグラフィに用いられる光学系の一例を示す概念図である。この図8において、Aはシンクロトロンであり、このシンクロトロンA内では電子ビーム1が周回している。この電子ビーム1は、エネルギー約1GeVであり、その周回半径は約1mである。
【0003】
周回電子からは電子軌道の接線方向にX線(放射光)2が放散される。放射光2は電子軌道面上では360°の方向に放散されるが、軌道面と垂直方向には1mrad程度の極めて狭い範囲で放散される。この放射光2は波長0.5〜1nmの軟X線を主成分とする幅広いスペクトルからなる。
【0004】
放射光の一部はBで示されるビームラインと呼ばれる筒状の真空容器に入射される。ビームラインB内には反射ミラー3が設けられ、このミラー3を矢印方向(上下方向)に揺動させることにより反射光を縦方向に拡散させると共に、スペクトルの短波長成分を除去する。このミラー3は、X線が反射できるように、その反射角は88〜89°に設定されている。
【0005】
ミラー3の反射面は、重金属(Au、Pt、Ni等)で形成される。ミラーの寸法は通常幅約100mm、長さ500mm前後である。水平方向、垂直方向に収束作用を持たせるためミラー形状は円筒またはトロイダル(円筒軸をさらに湾曲)、または非球面に加工されている。
【0006】
4は取り出し窓(exit window)であり、放射光2をビームラインBから外部に取り出す目的で、ビームラインBの真空領域と外部の大気領域を仕切るものである。取り出し窓4は、X線2を透過しやすいベリリウムの薄膜で作られている。ベリリウム膜は放射光2の長波長成分を吸収除去するフィルターの役目を兼ねる。
【0007】
ベリリウム膜の厚さは、通常10〜100μmの範囲である。Cはステッパと呼ばれる露光装置である。ステッパC内にはX線マスク5と、その10〜30μm後方に置かれたウェハ6とが保持され、ウェハ6にマスク5を透過した光(放射光2)を投影する。このウェハ6はパターンを描画する対象である基板となる。
【0008】
図9はX線マスク5とウェハ6の部分の拡大図である。2Aは取り出し窓4から射出された放射光である。マスク5は、支持枠(図示せず)に取り付けたマスク基板8と、その一側面に設けた吸収体9からなる。マスク基板8は、SiN、SiCまたはダイヤモンドの薄膜で作られ、その厚さは2μm程度である。吸収体9はTa、W等で描かれたパターンであって、その厚さは200〜500nmである。
【0009】
この吸収体9には、ウェハ6の露光面となる表面に塗布された感光剤(レジスト)11が対向している。マスク5の吸収体9のない部分を通過した光は、レジスト11の一部11Aを感光させるので、露光後現像することにより感光部11A(または未感光部)を溶解除去することができ、その結果マスク5上の吸収体9のパターンをウェハ6上に再現させることができる。
【0010】
図10は図8、9で用いる従来のマスクパターンと、それにより形成される描画パターンすなわちレジストパターンの概念図である。同図で、12はマスク吸収体9のパターンの一例であり、黒い部分が吸収体9のある部分である。13はネガ型レジストの現像後のレジストパターン、14はポジ型レジストの現像後のレジストパターンである。この図8で、黒い部分が、残されたレジスト11である。どちらの場合もマスクパターンとレジストパターンは1対1の対応を示す。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従来用いられている1対1対応マスク(等倍マスク)では、最小線幅50〜70nm以下のパターン形成は困難とされていた。図11は、線幅50nmのT字形パターン・マスクを用いて近接ギャップg、すなわちマスク5とウェハ6の間隙寸法(ギャップ)g、を変化させた場合のレジスト表面での光強度分布の変化の様子を示す。
【0012】
この時の平均波長は0.54nmである。この図からマスクパターンを再現するには近接ギャップを1μm以下にする必要があることがわかる。一方、ステッパの近接ギャップを維持する技術的限界は8〜10μmと見られるので、このままでは線幅50nmの二次元マスクパターンを転写することは不可能である。
【0013】
図12は本願の発明者等が提案する露光イメージの縮小効果を利用してスポットイメージを形成するマスクの例である(特願2001−318562参照)。マスクの開口寸法が約100nmより小さくなると露光イメージは縮小される。これはマスクの開口部エッジの回折効果および吸収体を通過した光の位相差シフト効果によるものである。
【0014】
図12(A)のように横ピッチ100nm、縦ピッチ200nmの単位区画の中に幅60nm、長さ60nmの開口部を設け、露光条件を適当にとる。例えば、近接ギャップを8μm、吸収体としてのタンタルの厚さを250nmとする。この場合には、図12(B)に示すように、約25nm×35nm角のスポットイメージが形成され、明らかに開口寸法に対して縮小されたイメージが得られている。
【0015】
図13はこのようなスポットイメージによる連続描画の例を示す。すなわち、スポットイメージを露光面上に形成し、マスクとウェハを相対的に移動しながら露光することにより二次元のレジストパターンを形成するものである(連続描画法)。同図(A)は露光面上でのスポットイメージの軌跡、同図(B)は露光強度の分布、同図(C)は現像後のレジスト形状をシミュレーションにより示したものである。
【0016】
連続描画法の利点は二次元パターンの繰り返しピッチが同じであれば1種類のマスクを用いて異なるパターンが形成できることである。X線リソグラフィ全体のコストの中でマスク製作費の比重は高いので、連続描画法はコスト低減面でも効果が大きい。連続描画用マスクに要求される性能は集光性が高く、バックグラウンドのレベルが低いことである。
【0017】
図14はスポットイメージを移動させながら露光を繰り返す場合のコントラストの低下を説明する図である。この図14は、スポットイメージの強度分布を高さI1の縦長の矩形で表し、バックグラウンドを一様な高さI2として簡略化して示したものである。この図14から、描画を(A)→(D)と進めるにつれて、バックグラウンドのレベルが上昇しコントラストが低下することが解る。従って当初のスポットイメージの光強度I1とバックグラウンドの光強度I2のコントラストが高いことが望まれる。コントラストCは次式で表される。
【0018】
【数1】
【0019】
図14では描画が(A)→(D)へ進行するにつれてコントラストが低下する様子を示している。
【0020】
【発明の目的】
この発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、コントラストの高い連続描画を可能にする近接X線リソグラフィのパターン描画方法を提供することを第1の目的とする。またこの発明は、この方法の実施に直接使用するマスクを提供することを第2の目的とする。
【0021】
【発明の構成】
この発明によれば第1の目的は、マスクに形成した開口部の0次回折像を、感光剤を塗布した基板に対して相対移動させることにより描画する近接X線リソグラフィのパターン描画方法であって、X線に対してほぼ透明なマスク基板上に形成されたX線吸収体層にリング状開口部を形成したマスクを用い、前記開口部による回折効果とX線吸収体層による位相シフト効果とが前記開口部の中心線が通る基板上の位置で光強度を増強させるようにしたことを特徴とする近接X線リソグラフィのパターン描画方法、により達成される。
【0022】
ここで用いるX線は軟X線を主成分として幅広いスペクトル成分を有するものが適し、例えばシンクロトロン放射光が適する。また好ましいマスクパターンの寸法は、マスクと露光面となる基板表面の感光剤との間隔(ギャップ)g(nm)やX線の平均波長λ(nm)により変化するが、次の式:R=K(gλ)1/2(Rはマスクのリング状開口部の中心半径(nm)、Kは0.9〜1.7の範囲の定数である。)を満たすようにするのがよい。
【0023】
マスクのリング状開口部の内側に円形開口部を同心に形成すれば、コントラストはさらに大きくすることができる。この場合にはマスクのパターンは、次式:R=K(gλ)1/2における定数Kを1.0〜1.8の範囲内で設定するのがよい。
【0024】
本発明によれば第2の目的は、請求項1の方法に用いる近接X線リソグラフィ用マスクであって、X線に対してほぼ透明なマスク基板と、このマスク基板上に形成されたX線吸収体層と、このX線吸収体層に形成されたリング状開口部とを備えることを特徴とする近接X線リソグラフィ用マスク、により達成される。
【0025】
同一の目的はまた、請求項5の方法に用いる近接X線リソグラフィ用マスクであって、X線に対してほぼ透明なマスク基板と、このマスク基板上に形成されたX線吸収体層と、このX線吸収体層に形成されたリング状開口部およびその内側かつ同心に形成された円形開口部とを備えることを特徴とする近接X線リソグラフィ用マスク、によっても達成可能である。
【0026】
これらのマスクに用いるマスク基板は、X線に対してほぼ透明な材料例えばSiN(窒化シリコン)、SiC(炭化シリコン)、ダイヤモンドなどの薄膜で約2μmの厚さとすることができる。またX線吸収体層は、Ta(タンタル)、W(タングステン)の薄膜でその厚さを200〜500nmとすることができる。なおX線吸収体は、Au(金)、Zr(ジルコニウム)、Ge(ゲルマニウム)およびこれらの合金など、多くの重金属で形成することが可能である。
【0027】
リング状開口部の中央に円形開口部を持たないパターンでは、リング状開口部の幅はこのリング状開口部の中心半径(幅の中央までの半径)の20〜40%にするのがよい。中央に円形開口部を有するパターンではリング状開口部の幅を少し狭くし、例えばリング状開口部の中心半径の17〜33%とするのがよい。またリング状開口部の外側のX線吸収体層を内側よりも厚くすれば、外側の吸収体層によるバックグラウンドの光量増加が防止され、コントラストを一層向上させることができる。
【0028】
リング状のパターンは相互に干渉しない間隔をもって複数形成しておいてもよい。この場合には複数のスポットイメージを平行移動させることにより複数のパターンを同時に並行して描画することができ、処理能力が格段に向上する。この場合、複数のリング状パターンを規則性をもって配列すると、リング状パターン同志の干渉による不用なスポットイメージが生じることがあり得る。この場合には、各リング状開口部の中心対称位置であってかつ隣接するリング状開口部とは非対称となる位置にリング状開口部を塞ぐ不連続部を形成しておくのがよい。
【0029】
【実施態様】
図1は本発明の実施に用いるマスクパターン(A)とその露光強度分布(B)の一例を示すものである。マスクパターン(A)を有するマスク50はX線リソグラフィ用のマスクであり、シリコン基板の枠にX線に対して透明なSiCやSiNなどの薄膜(メンブレンという)を張り渡し、その上にW、Ta、Auなどの重金属のX線吸収体52でパターンを形成したものである。吸収体52には二次元に所定ピッチで配列されたリング状の開口部54が形成され、これらの開口部54はX線を透過させる露光ビーム透過領域となる。
【0030】
このマスク50におけるパターン配列は横ピッチ300nm、縦ピッチ400nmで、リングの中心半径は100nm、リングの幅は30nm、であり、吸収体は厚さ300nmのタングステンである。このマスク50は、近接ギャップを10μm、放射光の平均波長を0.8nmとして使用するものである。露光強度分布(B)に示すように、光はウェハ6(図9参照)の表面上で直径約40nmのスポットイメージを形成し、極めて高い集光性を有している。
【0031】
集光性の原理を図2に基づき、図12のマスクと比較して説明する。図2(a)は図12(A)のX断面における露光強度分布を示す。目盛は吸収体がない場合の光強度を1としている。開口部中心(開口部中心線が通るウェハ上の位置)では光強度が2倍強に増幅されている。Aはマスク開口部を通過した光の強度分布、Bは吸収体を透過した光の強度分布、CはA,Bを合成した光強度である。
【0032】
開口部の直下0では、Bの光はAの光に対しほぼ360度の位相差になるようにパターンなどの露光パラメータを設定してあるので、合成された光強度はAより大きくなる。また吸収体の直下では、吸収体による位相シフトにより位相差は180度に近くなるので、合成された光強度はAより小さくなる。なお光強度の計算はスペクトル光の各振幅(強度の平方根)をベクトル合成した後二乗して算出した強度を全スペクトルに対して積分するので単純な加減算にはならない。結局、図12のマスクでは回折した光を吸収体の位相シフト効果を利用して光の強弱を増幅しスポットイメージを形成しているものである。
【0033】
図2(b)はマスク上に図1のリング状開口部54を1個設けた場合の光強度分布である。光A,B,Cの表示は図12(a)の場合と同じである。リング状開口部54のウェハ上の中心0では、光強度が約8倍に増幅されている。ここではリング中心半径100nm、リング幅35nm、タングステン(W)の吸収体厚さ250nm、ギャップ10μm、平均波長0.8nmとしている。
【0034】
中心部0の光強度が増加する理由は次のように説明される。開口部54の一点を通過した光は開口部直下を最大強度として回折効果により円形に拡散する。リング中心ではリング開口部54から拡散した光の裾の部分が重なり合う。対称性の原理によりリング開口部54から中心部0に到達した光の位相は一致する。リング上の2ヶ所からの光を想定すると、中心部に到達した光の振幅が2倍になり、光強度は二乗の4倍になる。したがってリング全周からの光が中心部で増幅されることは容易に理解される。この原理はスペクトルを構成するすべての波長に対して成立する。
【0035】
中心部0以外の点では、そこに到達する光の位相が一致する度合いは低いので強度は殺減される。吸収体52を透過した光Bについては、リング状開口部54の光の欠落により同心円上の強度の変動が生じる。この変動分に対しても対称性の原理が適用されるので、中心部0の強度は増加するが開口部54からの光Aよりも強度が減衰しているので集光効果は低い。中心部0でA,Bの位相がマッチすれば(より正確には、マッチする光の成分が多いと)中心部0の光強度はCのように増幅される。
【0036】
図2(b)は露光パラメータ(ギャップ、リング中心半径、リング幅、吸収体厚さ)が光源に対し最適化された場合で、図2(a)の位相シフト効果を利用する場合と比較するとはるかに高強度が得られている。図2(c)は逆にパラメータの設定が適切でない場合を示す。ここではマスク50Aの開口部54Aのリング中心半径70nm、リング幅40nm、吸収体(W)の厚さ150nm、ギャップ10μmの場合である。
【0037】
開口部54Aの光強度Aと吸収体52Aからの光強度Bは、中心部0では図2(b)の場合とさほど変わらないが、位相差が逆に作用し全体の光強度CはAよりも低くなる。しかし、この場合でも図2(a)と同等の集光性が得られることは注目に値する。即ち図2(a)の集光は位相シフト効果によるものであり、位相シフト効果はスペクトルのすべてに対して有効に働かないが、図2(c)ではリング状開口部54Aを持つマスク50Aの集光性は対称性の原理に基づくもので、スペクトルのすべての成分に対して有効に作用することが図2(a)の場合との大きい違いである。
【0038】
式(1)で表されるコントラストが最大になる露光条件をシミュレーションにより計算すると、図3のような結果が得られる。ギャップ10μmの場合が図2(b)に相当する。
【0039】
リング中心半径R、ギャップg、平均波長μmの間には次式(2)が成立することが計算により確認されている。
【0040】
【数2】
【0041】
コントラストが最大になるKの値はほぼ1.3であるが±30%の値でも十分実用的である。リング幅はリング中心半径の1/3が最適値であるが±30%の値でも十分実用的である。スポットイメージの直径Dは最大強度の1/2の位置で、次式(3)で表される。
【0042】
【数3】
【0043】
ギャップ10μm、平均波長0.8nmでは、スポットイメージ直径Dは最大強度の1/2の位置で約40nmになる。スポットイメージの分布は円錐状なのでレジストの線幅は現像の閾値によって加減できる。なお、吸収体の厚さはギャップに関係なく一定値を示す(この場合タングステン厚さ300nmとしている)。
【0044】
図4は他のマスクパターン(A)とその露光強度分布(B)を示す。図1に示すようなリング54の配列では、横方向と縦方向のピッチが等しくないので、相互のリング54からの光の干渉は問題にならない。しかし図4のように隣接するリング54Bによって囲まれるPの位置に対称形状が形成されると、Qのようにバックグラウンドの局所的強度増加が発生する場合がある。
【0045】
図5はこの改善法を示すものである。図5(a)はリング54Cの外側の吸収体を完全吸収体(厚さ500nm)とし、リング内側の吸収体だけを不完全な吸収体とした場合であり、この時はバックグラウンドのピークは消失している。吸収体厚さを500nm以上にすればほぼ完全な吸収体とみなすことができ、実用上問題ない。図5(b)はリング54Cに切り欠きを設け、換言すればリングの一部に不連続部54C′を設けることによってバックグラウンド部の対称性を解消するものである。対称性を完全に消すことはできないが対称点から等距離を保つ開口面積を少なくすることによりバックグラウンドのピークを減少させることができる。
【0046】
図5(a)の場合は二種類の厚さの吸収体をマスク上に形成する必要があるが、光強度を有効に使用できる。図5(b)では吸収体の厚さは一種類でよいのでマスクの製作は容易であるが図5(a)の場合に比べて光強度が若干減少する。
【0047】
次に位相シフト効果と対称性原理をさらに効果的に組み合わせた例を図6に示す。この場合のマスク50Dは、リング状開口部54Dの内側にリングの中心に位置する円形の開口部54C′をさらに設ける。ここではリング中心半径100nm、リング幅24nm、中心円半径46nm、吸収体(Ta)厚さ250nm、平均波長0.54nmとして計算している。計算ではリング外側の吸収体52Dは完全吸収体とした。厚さ500nm以上なら完全吸収体とみなすことができる。
【0048】
中心の開口円54D′から到達する光に対し、リング状開口部54Dを通過する光は1波長遅れて中心に到達する(スペクトルの平均波長を基準に)。中間のリング状の吸収体52D′を透過する光は光路長で半波長、位相シフトで半波長、合計1波長遅れてウェハ上の中心0に到達する。それぞれの光路は中心に対し対称であるのでスペクトルに関係なく増幅される。このように位相シフト効果と対称原理による効果が重畳することにより中心部での光強度は図6(B)のように基準強度(吸収体がない場合)の約13倍に達する。開口円54D′の中心とリング状開口部54Dからの光路差が波長に等しくなる条件により、リング半径Rは理論的に次式(4)で求められる。
【0049】
【数4】
【0050】
これは式(2)においてKの値を1.4にした場合に相当する。実用的にはKの値は±30%の広い範囲で適用可能である。リング幅はリング中心半径の約25%が最適値であり、実用的には±30%の広い範囲で適用可能である。中心円54D′の半径はリング中心半径の約65%が最適値であるが、中心円54D′がない場合でも図1(A)、図4(A)などに示す一重リングのものが実用可能であるので、最小値の制約は特になく、最大値は吸収体リングスペースを確保できる幾何学的制約で定まる。
【0051】
リングを二次元に配列する場合の相互干渉と干渉の除去方法については前記の一重リングの場合と同様である。リングをさらに多重にする方法も考えられるが、これはフレネルゾーンプレートの考えにつながるものであり、放射光のように幅広いスペクトルを対象とする場合は図6の場合以上にリングを増やしても効果がないばかりか、バックグラウンド部に光を拡散させるのでコントラストの向上にはつながらない。
【0052】
形成されるスポット径については式(3)の関係があてはまる。スポットイメージの強度分布の先端は非常にシャープなので低い光量で露光する、または現像の閾値を上げることにより10nmレベルのレジストパターンの形成が可能である。
【0053】
上記マスクの開口部の形状は必ずしも真円である必要はなく、円に近い多角形も含まれる。しかし四角形では増幅率は4倍程度にしかならず、円形マスクとは性能面で明らかに異なるものとなり、この点で両者は明確に区別される。
【0054】
本発明に係るリング状開口部を有するマスクの特徴は、非常にシャープなスポットイメージが形成されることである。図12に示した格子状のマスクと比較すると、本発明のマスクを用いた場合には、配列ピッチが大きいので稠密な二次元パターンを形成するにはマスクとウェハの相対位置をピッチの分割分だけ移動して露光を繰り返す必要がある。従って本発明のマスクを用いる時には繰り返し露光する回数が格子状マスクの場合よりも増える。しかし格子状マスクに比べて高いコントラストが得られるのでパターン形成に問題はない。
【0055】
図7(a)は図1のリング状マスクを300×300nm2の等ピッチに配列した区画内に3本の線を描画した場合、図7(b)は図6の二重リング状マスクを320×320nm2の当ピッチに配列した区画内に4本の線を描画した場合で、連続描画により自由なパターン形成が可能であることを示している。
【0056】
現在10nmに近いレベルのパターン形成が可能な技術は電子線による直接描画法のみである。電子線直接描画装置は原理的に一筆描きの手法であるから生産性は極めて低いが、本発明はこの問題点を解消するものである。例えばメモリー素子の面積を25×50mm2とし、本考案によるマスクパターンのピッチを250×500nm2とすると10ギガ(109)本のビームで描画することに相当する。即ちギガビットレベルのメモリー素子の回路パターンを一挙に描くことができる。
【0057】
なお、リング状X線マスクとしては、同心円状に配列したリング状開口によりスポットイメージを形成する方法がすでに報告されている(H. Smith, J. Vac. Sci. Technol. B 14, 4318 (1996))。しかしこの方法は、フレネルゾーンプレートを単色光に適用するもので、本願発明のように多色光を対称性の原理を用いて集光するものとは原理的に異なる。
【0058】
【発明の効果】
請求項1〜5の発明によれば、リング状開口部による回折効果と、X線吸収体層による位相シフト効果とが、基板上の中心(リング状開口部の中心線が通る位置)で光強度を増強させるようにしたものであるから、コントラストが高く非常にシャープなスポットイメージを基板上に形成することができる。このため連続描画により自由なパターン形成が可能になる。またマスクは汎用性があり、同じマスクを使ってその移動量と移動方向を制御することにより、希望する異なるパターンを描画できるので、マスクコストの低減が可能である。
【0059】
請求項6〜12の発明によれば、この方法の実施に直接使用するマスクが得られる。特に請求項7のマスクによればコントラストを一層高くすることができる。請求項10〜12のマスクによれば複数のスポットイメージを用いて複数のパターンを並行して描画でき、描画能率を一層高めることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるマスクの一例(A)とその露光強度分布(B)を示す図
【図2】従来の格子状マスクと本発明によるマスクとの露光強度分布を比較して示す図
【図3】コントラスト最大の露光条件のシミュレーション結果を示す図
【図4】マスクパターンの他の例(A)とその露光強度分布(B)を示す図
【図5】マスクパターンの他の例(b)とその露光強度分布(a)を示す図
【図6】マスクパターンの他の例(A)とその露光強度分布(B)を示す図
【図7】本発明による描画ピッチを説明するための図
【図8】X線リソグラフィの光学系の一例を示す図
【図9】X線マスクとウェハの拡大図
【図10】従来のマスクパターンとレジストパターンの概念図
【図11】ギャップgと光強度分布の関係を示す図
【図12】既提案の格子状マスク(A)とそのスポットイメージ(B)を説明する図
【図13】既提案のスポットイメージによる連続描画の一例を示す図
【図14】連続描画によるコントラスト低下を説明する図
【符号の説明】
1 電子ビーム
2 X線
5 X線マスク
6 ウェハ(基板)
9 吸収体
11 レジスト
50、50A、50B、50C 50D マスク
52、52A、52D、52D′ X線吸収体層
54、54A、54B、54C、54D リング状開口部
54C′ 不連続部
54D′ 円形開口部
Claims (12)
- マスクに形成した開口部の0次回折像を、感光剤を塗布した基板に対して相対移動させることにより描画する近接X線リソグラフィのパターン描画方法であって、
X線に対してほぼ透明なマスク基板上に形成されたX線吸収体層にリング状開口部を形成したマスクを用い、前記開口部による回折効果とX線吸収体層による位相シフト効果とが前記開口部の中心線が通る基板上の位置で光強度を増強させるようにしたことを特徴とする近接X線リソグラフィのパターン描画方法。 - X線は軟X線を主成分とし幅広いスペクトル成分を有する請求項1の近接X線リソグラフィのパターン描画方法。
- X線の平均波長をλnm、リング状開口部の中心半径をRnm、マスクと基板との間隔をgnmとして、次式;
R=K(gλ)1/2
(ただしKは0.9〜1.7の範囲の定数)
を満たすようにした請求項1または2の近接X線リソグラフィのパターン描画方法。 - 請求項1において、マスクにはリング状開口部の内側に円形開口部が前記リング状開口部と同心に形成されている近接X線リソグラフィのパターン描画方法。
- X線の平均波長をλnm、リング状開口部の中心半径をRnm、マスクと基板との間隔をgnmとして、次式;
R=K(gλ)1/2
(ただしKは1.0〜1.8の範囲の定数)
を満たすようにした請求項4の近接X線リソグラフィのパターン描画方法。 - 請求項1の方法に用いる近接X線リソグラフィ用マスクであって、
X線に対してほぼ透明なマスク基板と、このマスク基板上に形成されたX線吸収体層と、このX線吸収体層に形成されたリング状開口部とを備えることを特徴とする近接X線リソグラフィ用マスク。 - 請求項5の方法に用いる近接X線リソグラフィ用マスクであって、
X線に対してほぼ透明なマスク基板と、このマスク基板上に形成されたX線吸収体層と、このX線吸収体層に形成されたリング状開口部およびその内側かつ同心に形成された円形開口部とを備えることを特徴とする近接X線リソグラフィ用マスク。 - 請求項6のマスクであって、リング状開口部の幅がリング状開口部の中心半径の20〜40%の範囲内である近接X線リソグラフィ用マスク。
- 請求項7のマスクであって、リング状開口部の幅がリング状開口部の中心半径の17〜33%の範囲内である近接X線リソグラフィ用マスク。
- 請求項6または7のマスクであって、リング状開口部は相互に干渉しない間隔をもって複数形成されている近接X線リソグラフィ用マスク。
- 請求項6または7のマスクであって、リング状開口部の外側のX線吸収体層をリング状開口部の内側のX線吸収体層より厚くした近接X線リソグラフィ用マスク。
- 請求項10のマスクにおいて、各リング状開口部の中心対称位置であってかつ隣接するリング状開口部とは非対称となる位置にリング状開口部を塞ぐ不連続部が形成されている近接X線リソグラフィ用マスク。
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JPWO2014128794A1 (ja) * | 2013-02-22 | 2017-02-02 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | フォトマスク及びそのパターンデータ作成方法、並びにフォトマスクを用いたパターン形成方法及び加工方法。 |
CN106773524A (zh) * | 2017-02-20 | 2017-05-31 | 京东方科技集团股份有限公司 | 掩膜板 |
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2003
- 2003-05-16 JP JP2003138338A patent/JP2004342872A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US20180239238A1 (en) * | 2017-02-20 | 2018-08-23 | Boe Technology Group Co., Ltd. | Mask |
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