JP2004342440A - 小型燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】小口需要家への電気と熱供給を複数台の小型燃料電池ユニットを設置して最適運用をすることにより1台設置の場合よりも経済的に運用するための小型燃料電池システムを提供すること。
【解決手段】このシステムは、発電及び排熱利用が可能な3台の小型燃料電池1a,1b,1cを設置し、熱負荷を含む負荷パターンをメモリ6に予め記憶しておいて、制御部5によって、この記憶された負荷パターンに応じて小型燃料電池1a,1b,1cの稼動台数を増減し、この稼動された小型燃料電池1a,1b,1cを同負荷パターンに応じてさらに個別に運転制御するものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、家庭用や業務用の標準的な小型燃料電池システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、家庭用や業務用の小型燃料電池システムに用いられる燃料電池としては、200W〜30kW級程度の発電容量の小さい機種が開発されており、逐次市場に投入されようとしている(特許文献1参照)。
【0003】
例えば家庭用の小型燃料電池システムでは、図15に示すように、700W〜1.5kW程度の固体高分子形燃料電池501が1台設置されている。そして、都市ガス等を燃料として燃料電池501が発電し、発生した電力を家庭のテレビ、冷蔵庫、エアコン、照明等の電気機器502に供給する。この燃料電池501の出力は制御部505がセンサ5021,5041で検知される電力・熱負荷の需要量から判断して指令するが、電力不足となる場合は商用電力の供給を受け、余剰となる場合は商用電力として売電することができる。燃料電池501で発電する際には熱も発生するために、発生した熱を温水として貯湯槽503に蓄え、その温水を風呂、台所、床暖房等の熱需要機器54に供給する。業務用の燃料電池システムの場合も、利用する電気機器や熱需要機器が業務用の機器に変わるが、その利用形態は家庭用と基本的には変わらない。
【0004】
【特許文献1】
特開2003−51316号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、小口需要家の電力・熱負荷の需要量は、業種や規模により様々である。例えば小病院の場合は、各病院の保有ベット数により電力・熱負荷の需要量は大きく異なる。また、美容院の場合は受け入れる客数により電力・熱負荷の需要量は大きく異なる。さらに、季節や時間帯によって電力・熱負荷の需要量は変化しており、数kW〜数十kWの小型燃料電池を経済的に運用するにはそれらの負荷にうまく追従させて運転し、余剰となる電力や熱の発生を極力少なくさせる必要がある。
【0006】
家庭の場合も、家族の人数により電力・熱負荷の需要量は大きく異なり、家族の加齢と共に家族数が変化する。さらに、この場合も季節や時間帯によって電力・熱負荷は変化しており、数百W〜数kWの小型燃料電池を経済的に運用するにはそれらの負荷にうまく追従させて運転し、余剰となる電力や熱の発生を極力少なくさせることが必要である。図16は、例えば関西地区の4人家族構成の標準家庭における季節(春夏秋冬)別、時間帯(0〜24時)別の電力負荷の需要量及び給湯(熱)負荷の需要量の変動パターン(負荷パターン)を示している。
【0007】
このような、様々な電力・熱負荷の需要量に対して最適な容量の小型燃料電池を導入する必要があるが、1台の小型燃料電池の設置では最適な容量の機器が設置できない場合があり、また、経時的に電力・熱負荷の需要量が変わった場合に最適な燃料電池容量が変わり、買い換えが必要になることも考えられる。一方、燃料電池のメーカとしては様々な電力・熱負荷の需要量に対して最適な燃料電池を準備するには、多種類の発電容量の燃料電池を開発してラインナップすることとなり、開発費や在庫等を考えると経済的な負担が増加する。また、顧客からの注文生産ではコストアップは避けられない。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであった、その目的とするところは、小口需要家への電力・熱供給のために、複数台の小型燃料電池を設置してそれらの最適な運用を図る小型燃料電池システムを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、電力負荷および熱負荷に追従させて運転する小口需要家向けの小型燃料電池システムにおいて、発電及び排熱利用が可能な小型燃料電池を複数台設置しておくとともに、上記小規模な電力負荷及び熱負荷の少なくとも一方についての負荷パターンを予測する負荷予測手段と、この負荷予測手段により予測された負荷パターンに基づいて各小型燃料電池を個別に運転制御する運転制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
この構成によれば、小口需要家へは、複数台の小型燃料電池を、電力負荷や熱負荷に対して最適となる容量分だけ設置しておいて、負荷パターンに応じて各小型燃料電池を個別に制御することにより、複数台の小型燃料電池をシステム全体として最適な運転制御することができる。
【0011】
例えば請求項2記載の発明のように、運転制御手段は、上記負荷予測手段により予測された負荷パターンに基づいて各小型燃料電池の運転台数を選択し、運転する各小型燃料電池については、システム全体における燃料の発熱量に対する出力の割合である発電効率及び燃料の発熱量に対する排熱量の割合である排熱効率の少なくとも一方の効率を高めるように負荷分担させて運転制御するものであることとすれば、特に一定時間に渡って負荷が低くなる場合には、一部の小型燃料電池を停止し、運転している小型燃料電池は発電効率や排熱効率の高い高負荷で運転し、複数台の小型燃料電池をシステム全体として高い発電効率や排熱効率となるように複数台の小型燃料電池を運転制御することができる。例えば、1kWの小型燃料電池を3台運転しているときに電力負荷が2.5kWになったとすると、小型燃料電池の負荷分担として、ケースA(1kW×2台、500W×1台)、ケースB(1kW×1台、750W×2台)のいずれかの選択が可能となる。この場合、発電効率や排熱効率についてA,Bのどちらのケースが経済的な運転となるのかは、小型燃料電池の特性データからわかっているので、その特性データに基づいて最適な運転となる方を選択することができる。このようにして、小口需要家による電力負荷需要及び熱負荷需要の少なくとも一方に対して、複数台の小型燃料電池からなるシステムを最低負荷から定格負荷迄の負荷領域で例えば最も高い効率が得られるように運転制御することができる。
【0012】
また各小型燃料電池の発電容量は同じでなくてもよい。例えば請求項3記載の発明のように、発電容量の異なる小型燃料電池を複数台設置しておき、運転制御手段は、第1の発電容量を有する小型燃料電池とこの第1の発電容量よりも小さい第2の発電容量を有する小型燃料電池とを組み合わせて、上記システム全体の効率を高めるように各小型燃料電池を運転制御するものであることとすれば、この場合も、小口需要家による電力負荷需要及び熱負荷需要の少なくとも一方に対して、複数台の小型燃料電池からなるシステムを最低負荷から定格負荷迄の負荷領域で例えば最も高い効率が得られるように運転制御することができる。例えば発電容量が1kWの小型燃料電池を1台、500Wの小型燃料電池を1台、250Wの小型燃料電池を2台設置するなどである。
【0013】
また各小燃料電池の最大発電効率は同じでなくてもよい。例えば請求項4記載の発明のように、個別の最大発電効率が異なる小型燃料電池を複数台設置しておき、運転制御手段は、第1の最大発電効率を有する小型燃料電池とこの第1の最大発電効率よりも小さい最大発電効率を有する小型燃料電池とを組み合わせて、上記システム全体の効率を高めるように各小型燃料電池を運転制御するものであることとすれば、この場合も、小口需要家による電力負荷需要及び熱負荷需要の少なくとも一方に対して、複数台の小型燃料電池からなるシステムを最低負荷から定格負荷迄の負荷領域で例えば最も高い効率が得られるように運転制御することができる。例えば最大発電効率が31%、34%、37%の小型燃料電池を各1台設置するなどである。
【0014】
また各小型燃料電池の運転順序は固定されていなくてもよい。例えば請求項5記載の発明のように、運転制御手段は、上記システム全体の効率を高めるように各小型燃料電池の運転順序を変更するものであることとすれば、この場合も、小口需要家による電力負荷需要及び熱負荷需要の少なくとも一方に対して、複数台の小型燃料電池からなるシステムを最低負荷から定格負荷迄の負荷領域で例えば最も高い効率が得られるように運転制御することができる。例えば季節によって小型燃料電池の運転順序を組替えるなどである。
【0015】
また、各小型燃料電池の出力の増減パターンは固定されていなくてもよい。例えば請求項6記載の発明のように、運転制御手段は、上記システム全体の効率を高めるように各小型燃料電池の出力を増減するものであることとすれば、この場合も、小口需要家による電力負荷需要及び熱負荷需要の少なくとも一方に対して、複数台の小型燃料電池からなるシステムを最低負荷から定格負荷迄の負荷領域で例えば最も高い効率が得られるように運転制御することができる。上記増減パターンは、例えばある1台の小型燃料電池を起動して出力を増減させ、この出力が所定値に到達すると、その後の電気負荷や熱負荷を加味して次の1台の小型燃料電池を起動して出力を増減させるものなどである。
【0016】
一般に、家庭や業務用の深夜電力負荷は少ないために、深夜も小型燃料電池を運転するならば最低の電力負荷を小さくして運転するのが好ましい。そこで、請求項7記載の発明のように、運転制御手段は、深夜の最低負荷での運転制御が可能となる負荷領域で少なくとも1台の小型燃料電池を運転制御するものであることとすれば、深夜には不要な小型燃料電池を停止し、システム全体の最低負荷を下げることにより、深夜の少ない電力需要に応じることができる。
【0017】
請求項8記載の発明のように、起動時間の異なる小型燃料電池を設置しておき、運転制御手段は、第1の起動時間を有する小型燃料電池とこの第1の起動時間よりも短い第2の起動時間を有する小型燃料電池とを組み合わせて、システム全体の起動損失を低減させるように各小型燃料電池を運転制御するものであることとすれば、予測される負荷パターンに対して停止すべき小型燃料電池を選定して、システム全体としての起動時の損失を少なくさせるように運用することができる。例えば、通常の水蒸気改質法による燃料電池改質器の起動時間(第1の起動時間に相当する。)は30分から1時間程度を必要とするが、部分酸化燃焼法による改質器では十分程度の起動時間(第2の起動時間に相当する。)となるので、ベース負荷用としては通常の改質器の固体高分子形燃料電池や起動停止をしない固体電解質形燃料電池を運転し、昼間のピーク用には部分酸化燃焼法による改質器をもつ起動時間の早い固体高分子形燃料電池を運転すればよい。
【0018】
請求項9記載の発明のように、運転制御手段は、各小型燃料電池の起動又は停止のタイミングを変化させることにより、各小型燃料電池を一定出力で運転制御するものであることとすれば、複数台の小型燃料電池の合計容量をステップ状に変化させることができる。このようなステップ状の容量変化のみを行う構成とすることで、小型燃料電池単体のコストが下がり、運転制御も簡単化されるので、特に家庭用や小規模な業務用として好適である。
【0019】
請求項10記載の発明のように、負荷予測手段は、季節、月及び時間帯の少なくとも1に対応した負荷パターンに、検出手段によって検出される電力負荷及び熱負荷の少なくとも一方を加味するものであることとすれば、最も経済性が高くなるように複数台の小型燃料電池を選定して運用することができる。そして、小口需要家の熱力・電負荷のデータに応じて、季節、月、時刻別に最適な運転ユニット(運転する小型燃料電池)を選定して最も経済的になるように複数台の小型燃料電池を運用することができるとともに、予測外の大きな負荷(例えばエアコンの運転)が加わったとしても、それを検出して対処することができる。
【0020】
請求項11記載の発明は、各小型燃料電池は、該各小型燃料電池から排出される温水を排熱利用のために貯留する貯湯槽を個別に備え、運転制御手段は、各貯湯槽の容量又は保持温度が熱供給先毎に選択可能となる貯湯槽制御手段を備えていることとすれば、各貯湯槽の容量や保持温度が熱供給先毎により選定され、温水供給用の連絡配管や制御弁が設置されることによって、小型燃料電池から得られる排熱は、細かい熱需要に応じることができる。貯湯槽としては、例えば高温水用、低温水用等に分離し、用途により使い分けるものとする。固体高分子形燃料電池を使用する場合は高温水用の貯湯槽の昇温には余剰電力やガスヒータを使用すればよいが、固体電解質形燃料電池の場合は排熱をそのまま利用できる。
【0021】
請求項 12記載の発明のように、各小型燃料電池は、該各小型燃料電池から排出される温水を排熱利用のために貯留する1の貯湯槽を共用していることとすれば、システム構成が簡素化され、その運転制御も簡単なものとなる。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態に係る小型燃料電池システム構成を示すブロック図であって、(a)は全体構成図、(b)は制御部の構成図である。本システムは、図1(a)に示すように、3台の固体高分子形の小型燃料電池(PEFC(Polymer Electrolyte Fuel Cell))1a,1b,1cと、例えば家庭におけるテレビ、冷蔵庫、エアコン、照明等の電気機器2と、高温・中温・低温貯留槽3a,3b,3cと、台所や洗面所、風呂用等の熱需要機器4と、運転制御手段としての制御部5とを備えてなっている。この制御部5には、メモリ6と、タイマ7と、検出手段としての電力需要検知用のセンサ21と、同熱需要検知用のセンサ41とがそれぞれ電気的に接続されている。メモリ6は所定の負荷パターン等を記憶しておくためのものである。なお、センサ21としては、例えば電力供給ラインに設置された電圧計や電流計、エアコンのスイッチ等が使用でき、センサ41としては、例えば貯留槽に設置された温度計やレベル計等が使用できる。
【0023】
制御部5は、さらに図(b)に示すように、負荷予測手段としての負荷パターン読込部51、同運転負荷設定部52、運転制御手段としての起動・停止部53、同効率判断部54、同運転負荷判断部55を備えてなっている。各部51〜55は、例えば制御部5を構成するCPUに図略のROMからシステム起動時に読み込まれる各種プログラムにより具体化されるものである。
【0024】
このうちの負荷パターン読込部51は、メモリ6に記憶された負荷パターンを読み込むためのものである。運転負荷設定部52は、上記読み込んだ負荷パターンにおける電力負荷及び熱負荷を、タイマ7を用いて所定時刻における運転負荷としてそれぞれ設定して、これに見合うだけの小型燃料電池の運転台数を決定し、さらにそれらの負荷分担を設定するものであるが、エアコン等の大型電気機器については、スイッチがオンされた時の運転信号を取り込んで上記運転負荷を設定して、小型燃料電池の運転台数の決定とその負荷分担の設定とを行うことができる。起動・停止部53は、運転負荷設定部52によって決定された運転台数、負荷分担に従い、3台の小型燃料電池1a,1b,1cをそれぞれ起動して出力上昇(運転負荷を増大)させ、或いは出力降下(運転負荷を減少)させて停止させるものである。効率判断部54は、運転する小型燃料電池1a,1b,1cの特性データに基づいてそれらの負荷をどのように配分すれば最も効率が高くなるかを計算して判断し、この判断に基づいて上記起動・停止部53に指令を発するものである。
【0025】
この特性データは、例えば中効率機の小型燃料電池では、100%出力のときには、発電効率が33.5%、排熱効率が30.0%、総合効率が64.0%であり、75%出力のときには、発電効率が32.9%、排熱効率が15.3%、総合効率が48.2%であり、50%出力のときには、発電効率が31.8%、排熱効率が3.1%、総合効率が34.9%であり、25%出力のときには、発電効率が29.7%、排熱効率が0.0%、総合効率が29.7%である。このように、50%出力以下では、排熱効率は非常に低くなることがわかっている。なお、発電効率とは、燃料の発熱量に対する小型燃料電池の電気出力(出力)の割合、排熱効率とは、燃料の発熱量に対する小型燃料電池の熱出力(排熱量)の割合、総合効率とは、発電効率と排熱効率との合計をいう。運転負荷判断部55は、上記負荷パターン等に基づき設定された運転負荷と、センサ21,41によって検知された電力需要及び熱需要との差があるか、もしあるとすればそれが不足しているのか、或いは、余剰となっているのかを判断し、その判断結果をフィードバックするものである。この判断に応じて、上記運転負荷設定部52は、運転負荷の再設定を行うようになっている。
【0026】
図2に固体高分子形燃料電池のシステム構成を示す。同図において、各小型燃料電池1a,1b,1cは、例えば1kW程度の小電力を発生させるものであって、従来例における1台の小型燃料電池501の発生電力(3kW)を、その3台で賄うことができる。
【0027】
各小型燃料電池1a,1b,1cは同様の構成であるので、以下ではそのうちの1台(1a)についてのみ説明する。それぞれ脱硫器11、改質器12、CO変成器13、電池本体部14、空気ブロア15及び選択酸化器16を備えてなっている。脱硫器11は、燃料としての都市ガス(プロパンガス、ナフサ、灯油等でもよい。)中に含まれる付臭材としての硫黄分を除去するもので、その都市ガスが供給されるように、ガス供給管と接続されている。改質器12は、脱硫器11のガス出口側に接続され、脱硫された都市ガスと水蒸気とをバーナ121で加熱して、反応させることにより、二酸化炭素と水素とを主成分とする改質ガスを生成するものである。CO変成器13は、改質器12のガス出口側に接続され、セル電極の被毒及び発電効率の低下を防止するために、改質ガス中に含まれる一酸化炭素を二酸化炭素に変化させるものである。選択酸化器16は、セル電極の被毒防止を行うため、CO変成器13から送られてきたガスに含まれるCO濃度を10ppm以下にするものである。電池本体部14は、CO変成器13から送られる水素が供給される負極と、空気ブロア15から送られる空気中の酸素が供給される正極とを備え、各極で起電反応を行わせて発電するものである。
【0028】
以下、この小型燃料電池1aの動作について説明する。都市ガスは脱硫器11で脱硫された後、水蒸気と混合して改質器12に入る。この混合物は改質器12中でバーナ121加熱により約800℃に昇温され、ついで触媒の作用により水素を主成分とする改質ガスに変換される。この改質ガスがCO変成器13、選択酸化器14を介して電池本体部16の中に入り、空気ブロア15から送られる空気中の酸素と化学反応をして発電する。
【0029】
ここで発生した電力は、図略のインバータで直流から交流に変換されて電気機器2に供給される。電池本体部16内では水素と酸素が化学反応するために発熱するが、小型燃料電池1aを一定温度に保つために水で冷却して、余剰となる熱を除去する。この余剰となる熱(排熱)を利用して水道水を加熱して60〜80℃程度の温水(湯)を得ることができる。この熱を貯湯槽3に貯めておき、必要に応じて熱需要機器4に供給する。小型燃料電池1aは電力と熱とを供給する機能を備えている。他の小型燃料電池1b、1cについても同様である。
【0030】
引き続き、図3を参照して、これらの小型燃料電池1a,1b,1cを備えたシステムの動作について説明する。なお、図3は、本システムの動作例を示す説明図であって、(a)はフローチャート、(b)は負荷パターン、(c)は運転台数ごとの運転可能範囲を示すものである。図3(a)において、制御部5の負荷パターン読込部51は、メモリ6に予め記憶しておいた負荷パターンを読み込む(ステップS1)。負荷パターンは、例えば図16に示したように、標準家庭の電力負荷及び熱負荷(需要負荷)を、季節や時間帯等別に収集したものをベースとしたものである。ここでは、図3(b)に示すように、ある時刻における負荷2.5kWが読み込まれたものとする。
【0031】
運転負荷設定部52は、タイマ7の刻時にて、その時点における負荷(現状負荷)と今後の負荷予想より運転台数を決定して、起動・停止部53に指令を発するが、このときにエアコン等の大型電気機器のスイッチがオンされると、その運転信号をも取り込んで上記運転台数の決定を行う(ステップS2)。ここでは、運転負荷設定部52より、まず1台の小型燃料電池を起動するための指令が発せられるが、その1台の運転中に負荷が1kWから2.5kWに急増し、その後も負荷は増加する時間帯となってくるため、図3(c)に示すように、合計の運転台数は3台と選定される。
【0032】
起動・停止部53は、上記指令を受けると、事前に設定した運転順序に従い、1台目の小型燃料電池(例えば1a)を起動し、続いて2台目(1b)、3台目(1c)を起動する。また、停止する場合も事前に設定した運転順序に従い、1c→1b→1aの順に停止する(ステップS3)。いま、すでに1台目が運転されているとすると、運転負荷設定部52より、その1台目については運転継続指令が発せられ、2,3台目には起動指令が発せられる。
【0033】
ついで効率判断部54は、負荷配分を最適化するため、運転する各小型燃料電池の負荷分担をどのようにすれば、それらの小型燃料電池の効率が最も高くなるかを計算して判断し、その判断に基づく指令を起動・停止部53に発する(ステップS4)。
【0034】
ここでは、負荷が2.5kWであるので、負荷分担としては、ケースA(1kW×2台、0.5kW×1台)、ケースB(1kW×1台、0,75kW×2台)のいずれかの選択が可能であるが、ケースAの負荷分担が選択されると、運転中の小型燃料電池1aは1kWにまで出力を上昇し、小型燃料電池1bは起動して、その起動後は1kWまで出力を上昇し、小型燃料電池1cは起動して、その起動後は0.5kWまで出力を上昇することにより、システム全体としての運転負荷が増大する(ステップS5)。
【0035】
ついで、運転負荷判断部55は、運転負荷と需要負荷との差を検出し、この差に基づくフィードバックをかけるか否かを判断する(ステップS6)。そして、運転負荷と需要負荷との差が、小型燃料電池の負荷制御幅や一定の設定量よりも大きくなれば、ステップS2の直前に戻る。ここでは、負荷の差が小型燃料電池の負荷制御幅の1/2よりも大きいか小さいかで判断されるものとする。そして、1/2よりも小さい場合は現状維持し、1/2よりも大きくなると、ステップS2の直前に戻り、運転負荷設定部52は、今度は、フィードバックされた運転負荷と需要負荷との差を加味して、運転台数を決定する。
【0036】
例えばシステム全体として2.5kWで各小型燃料電池1a,1b,1cを運転中、電力負荷需要が2.4kWに下がっても、負荷制御が可能な最低負荷範囲が250Wであるので、上記運転負荷と需要負荷との差に基づくフィードバックをかけても、各小型燃料電池1a,1b,1cの負荷は変化しない。一方、2.3kWにまで下がれば、運転負荷設定部52は2.5kWで運転するか、2.25kWで運転するか否かの判断を行い、2.25kWで運転することになれば、小型燃料電池の出力を下げる。このとき、ケースA(1kW×2台、0.5kW×1台)、ケースB(1kW×1台、0.75kW×2台)、ケースC(1kW×1台、0.75kW×1台、0.5kW×1台)のいずれかを選択可能となる。この場合、ケースBの負荷配分では発電効率、排熱効率ともに最高となるので、ケースBの負荷配分を選択する。各小型燃料電池1a,1b,1cに負荷指令を送ることにより、小型燃料電池1aは1kWのままで維持し、1bは1kWから0.75kWまでに負荷降下し、1cは0.5kWの負荷を維持するように起動・停止部53に指令を発する。そして、システムが停止されるまで上記ステップS2〜S6をくり返す。
【0037】
ここで、本システムの妥当性についての検討結果を説明する。具体的には、システムの発電効率、排熱効率又は総合効率について、3kWの小型燃料電池1台の場合と、1kWの小型燃料電池3台の場合との比較を行った。複数台の小型燃料電池を設置する場合、低負荷時にはその出力が不要となる小型燃料電池を停止し、負荷が高くなれば次の小型燃料電池を起動して運転するいわゆる直列運用をする。なお1kWの小型燃料電池3台を同時に起動して運転するいわゆる並列運用では、3kWの小型燃料電池1台を起動して運転する場合と同じとなる。
【0038】
図4は発電効率の比較を示す。図4中の符号A1で示す3kWの小型燃料電池1台の場合には、750Wから3000Wまでの出力上昇につれて、発電効率が30%から33.5%まで上昇している。これに対して、同符号B1で示す1kWの小型燃料電池3台の場合には、1台目の起動による250Wから1000Wまでの出力上昇につれて、発電効率が30%から33.5%まで一気に上昇している。ついで、2台目の起動による1000Wから2000Wまでの出力上昇する間、発電効率は2台分の平均値であるので一旦32%にまで下がるが、その後すぐに回復して33.5%まで上昇している。そして、3台目の起動による2000Wから3000Wまでの出力上昇する間、発電効率は3台の平均値であるので一旦32.5%に下がるが、その後すぐに回復して33.5%まで上昇している。このように、3kWの小型燃料電池1台の場合に比べて、1kWの小型燃料電池3台の場合には、2kW以下の出力では発電効率が1〜3%向上し、部分負荷での運用が多い小口需要家では経済性がかなり改善される。また、最低負荷も、3kWの小型燃料電池1台の場合では750Wであるのに対して、1kWの小型燃料電池3台の場合では、250Wにまで低下し、深夜の燃料電池運用に大きいメリットを与えることがわかった。
【0039】
図5は排熱量の比較を示す。図5中の符号A2で示す3kWの小型燃料電池1台の場合には、1250W以下の出力では排熱量は0Wであり、1250Wから3000Wまでの出力上昇につれて、排熱量が0Wから2750Wまで増加している。これに対して、同符号B2で示す1kWの小型燃料電池3台の場合には、1台目の起動による500W以下の出力では排熱量は0Wであり、500Wから1000Wまでの出力上昇につれて、排熱量が0Wから900Wまで上昇している。ついで、2台目の起動による1000Wから2000Wまでの出力上昇の間、1kWで2台目を起動する場合、1台は250W、もう1台は750Wになるために排熱量は一旦300Wまで低下するが、その後すぐに回復して1800Wまで上昇している。そして、3台目の起動による2000Wから3000Wまでの出力上昇の間、2kWで3台目を起動する場合、1台は250W、1台は750Wになるために排熱量は一旦1300Wまで低下するが、その後すぐに回復して2800Wまで上昇している。図5より、3kWの小型燃料電池1台の場合に比べて、1kWの小型燃料電池3台の場合には、2.5kW以下の出力では排熱量がより多く増加し、2kW以下では倍増することとなることがわかる。部分負荷での運用時間が長く、熱需要の多い需要家では、このように排熱量が増加すること、特に負荷の低い夜間にも熱を貯蔵できることは経済性が大幅に改善するものと予想される。また、排熱が得られる最低負荷も3kWの小型燃料電池1台の場合に1250Wであるのに対して、1kWの燃料電池3台の場合には、500Wにまで低下しており、したがって、深夜に小型燃料電池を運転しても熱を貯蔵することができるようになって、夜間暖房や貯湯槽に溜めることが可能となる。図6に排熱効率の改善程度を示すが、同様に、図6中の符号A2’で示す3kWの小型燃料電池1台の場合には、同符号B2’で示す1kWの小型燃料電池3台の場合に比べて、部分負荷での排熱効率の改善は顕著なものとなる。
【0040】
図7に総合効率の改善程度を示す。図7より、符号B3で示す1kWの小型燃料電池3台の場合には、750Wから3kWまでの範囲で総合効率は50%を越え、同符号A3で示す3kWの小型燃料電池1台の場合よりも、総合効率は大幅に改善される。
【0041】
図8には最大発電効率が31,33,37%の3kWの小型燃料電池を1台設置した場合と、最大発電効率が31,33,37%の1kWの小型燃料電池を各1台設置し合計3kWとした場合との比較を示す。図中の符号A11は、最大発電効率が31%の3kWの小型燃料電池、同符号A12は、最大発電効率が33%の小型燃料電池、同符号A13は、最大発電効率が37%の小型燃料電池の場合である。同符号B11は、1kWの小型燃料電池を31%、33%、37%の順に起動した場合である。同符号B12は1kWの小型燃料電池を37%、33%、31%の順に起動した場合である。符号B11の運用では、最大発電効率が33%の3kWの小型燃料電池1台の場合(符号A12)とほとんど差はないが、符号B13では部分負荷での発電効率は大幅に向上する。
【0042】
図9には排熱量の比較を示す。図中の符号A14は、発電効率が31%の3kWの小型燃料電池、同符号A15は、発電効率が33%の小型燃料電池、同符号A16は、発電効率が37%の小型燃料電池の場合である。図中の符号B14は、1kWの小型燃料電池を31%、33%、37%の順に起動した場合である。同符号B15は1kWの小型燃料電池を37%、33%、31%の順に起動した場合である。排熱量については符号B14,B15ともに部分負荷で向上するが、符号15で運用した場合の増加の方が若干大きくなる。図10に排熱効率の比較を示すが、同じ傾向を示している。なお、図中の各符号は図9中の符号にダッシュ(’)をつけて対応させている。
【0043】
図11に総合効率を示すが、図中の符号A17は、最大発電効率が31%の3kWの小型燃料電池、同符号A18は、最大発電効率が33%の小型燃料電池、同符号A19は、最大発電効率が37%の小型燃料電池の場合である。同符号B17は、1kWの小型燃料電池を31%、33%、37%の順に起動した場合である。同符号B18は1kWの小型燃料電池を37%、33%、31%の順に起動した場合である。図11より、定格負荷で3kWの小型燃料電池1台の場合と同等となる以外の全負荷領域で、総合効率は大幅に改善する。また、最低負荷も低下し、負荷変化範囲が広くなるために運用性が向上する。
【0044】
このように1kWの小型燃料電池を3台有するシステムにあって、低負荷時は出力が不要となる小型燃料電池を停止し、負荷が高くなれば次の小型燃料電池を運転する直列運用する方が、3kWの小型燃料電池1台を設置して運用する場合よりも、発電効率、排熱効率、総合効率は高くなる。ただし、停止時間が短かい頻繁な起動停止は起動損失が大きくなるので避けるのが好ましい。また、排熱量は直列運用で、各小型燃料電池の負荷を制御して排熱量を最大にするように運用することにより広い負荷範囲で増加させることができる。ただし、符号B12,B14,B14’,B17に示すように発電効率の高い方を重視する場合は、符号B11,B15,B15’,B18に示すよう排熱効率の高い方を重視する場合に比べて、その排熱量がいくらか減少する。
【0045】
これらの運用は年間を通して固定して運用する必要はない。例えば、電力需要が多く、熱需要が少ない夏季は発電効率が高くなるケース(符号B12,B14,B14’,B17)で運用し、熱需要が多い冬季は排熱が多くとれるケース(符号B11,B15,B15’,B18)で運用する方が良く、制御部5はこのような運用判断と運転機器の切り替えを行う機能を持つものとする。
【0046】
以上のように、本実施形態の小型燃料電池システムでは、複数台(3台)の小型燃料電池1a,1b,1cを設置し、その発電効率、排熱効率又は総合効率を高くする運用を行うことにより、全負荷領域で高効率化が達成でき、経済性が向上する。しかし、複数台の小型燃料電池の設置は設備コストの面で割高となる心配があるが、小型燃料電池の場合、従来機器よりもスケールメリット効果が少なく、排熱設備等の共用部分によるコストダウンにより帳消しになるものと予想される。
【0047】
また、複数台の小型燃料電池の内、1台が故障しても残りの小型燃料電池が運転でき、全ての小型燃料電池が同時に停止するおそれは少ない。このため、定期点検、旧型機の更新、故障時の対応が容易となり、システムの信頼性が向上する。
【0048】
さらに、小口需要家は、自らの電力・熱負荷に対して小型燃料電池の仕様を目的別に選択して組み合わすことができるので、電力・熱負荷需要に対する選択の自由度が増し、最適なシステムを構築することが可能となる。
【0049】
一方、製造メーカは、数々の小口需要家に対しても、標準仕様の小型燃料電池(標準ユニット)を数種類準備しておけば良く、標準化によるコストダウン効果が得られる。標準化ユニットを大量に使用するために大量生産により、製造メーカでのコストダウン化が進み、低コストとなる。
【0050】
なお、本実施形態については、様々な変形例が考えられる。以下説明する。
【0051】
(変形例1)
上記実施形態では、従来の3kWの小型燃料電池1台に対して、1kWの小型燃料電池3台を備えることとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば要求電力・熱負荷に応じて小型燃料電池の発電容量や設置台数等を選択することとしてもよいし、さらに一旦設置した小型燃料電池の運用順序の組み合わせ方を選定することとしてもよい。その場合にも、上記と同様にして、小口需要家による電力負荷需要及び熱負荷需要の少なくとも一方に対して、システムを最低負荷から定格負荷までの負荷領域で例えば最も高い効率が得られるように運転制御することができる。
【0052】
また、例えば図16に示したような標準家庭の電力・熱負荷に対しては、最も経済性が高いのは500W〜1kWの小型燃料電池を設置した場合である。このような家庭において、1kWの小型燃料電池を1台設置する場合に対して、500Wの燃料電池を2台設置することにより、業務用の場合と同等の効果を得ることができる。特に、家庭の深夜の電力負荷は小さく、燃料電池システムの最低負荷は定格負荷容量に係わらず、定格負荷の25〜30%と言われており、1kWの小型燃料電池を設置する場合は、250Wが最低負荷となる。これに対し、500Wの小型燃料電池を2台設置する場合には、その1台を停止し、残りの1台を運用すれば、最低負荷は125Wとなり、家庭の深夜負荷200W〜300Wよりも低くなる。このように、深夜も必要な電力のみを発電し、経済的な運用が可能となる。
【0053】
また、排熱利用についても、1kWの小型燃料電池では、50%負荷(500W)以下では排熱がほとんどなくなるが、500Wの小型燃料電池を2台設置する場合は、25%負荷(250W)までは熱が利用でき、深夜運転でも熱が発生して貯湯槽に温水を貯蔵することが可能となる。また、発電効率にしても500Wの小型燃料電池を2台設置する場合は、500W以下では、その1台を停止することにより、残り1台の500Wの小型燃料電池の負荷を高くして発電効率を高いレベルに維持することが可能となる。このように、運転機器の台数制御により高効率を達成することが可能となる。
【0054】
(変形例2)
上記変形例1において、500Wの小型燃料電池として、その2台の仕様が異なったものを導入する事によりさらに経済性を改善できる。
【0055】
例えば、発電効率は高いが排熱は少ない小型燃料電池と、発電効率は低いが排熱は多い小型燃料電池を組み合わせることが考えられる。一般にベース負荷に相当する箇所は発電効率が高い小型燃料電池を運転するのが経済的であるので発電効率の高い小型燃料電池を連続運転し、運転時間が制限される時間帯には排熱の多い小型燃料電池を運転して電力や熱の余剰が生じないように運転するのが経済的となる。発電効率が高い小型燃料電池としては、高効率の固体高分子形燃料電池や固体電解質形燃料電池があげられる。
【0056】
(変形例3)
また、1台は高効率だが起動停止に30分から1時間程度(第1の起動時間に相当する。)を必要とする設備を備えた小型燃料電池と、もう1台を効率は若干劣るが、起動時間が10分程度(第2の起動時間に相当する。)の機動性の良い設備を備えた小型燃料電池とを組み合わせることも考えられる。
【0057】
このような起動時間の異なる小型燃料電池を組み合わせることにより、ベース負荷を起動時間の長い小型燃料電池で分担し、負荷の高いところを起動時間の短い小型燃料電池で対応することにより、システム全体の効率を改善することが可能となる。発電効率が高いが起動停止が制約される小型燃料電池として固体電解質形燃料電池、発電効率が高いが起動停止が長い小型燃料電池として通常の水蒸気改質器を備えた固体高分子形燃料電池、発電効率がやや低いが起動が早い小型燃料電池として部分酸化改質器を備えた固体高分子形燃料電池がある。小型燃料電池以外にガスエンジン等との組み合わせも可能である。
【0058】
このような複数台の小型燃料電池システムを運用する方法としては、季節あるいは月別の電力・熱負荷の時刻別のデータから、何時にはどの燃料電池を何台運用すべきかとの予測をしておき、起動時間を加味して負荷増加前に運転準備に入ることが好ましい。上記実施形態は、かかる予測による負荷パターンを用いたものである。ただし。季節や時間帯の一方だけ、或いは、電力負荷及び熱負荷の一方だけの負荷パターンや、その他のパラメータによる負荷パターンを用いてもよい。
【0059】
(変形例4)
ところで、複数台の小型燃料電池を設置した場合の排熱利用方法において、基本となるシステムでは、図12に示すように、小型燃料電池1a,1b,1c毎に1台の貯湯槽3a,3b,3cが設けられているが、図13に示すように、これらの貯湯槽3a,3b,3cを集約することが考えられる。図12,13に複数台の固体高分子形燃料電池を設置した場合の排熱利用システムを示す。
【0060】
図12は、上記実施形態に対応するものであって、貯湯槽3a,3b,3cは、固体高分子形の小型燃料電池1a,1b,1c毎に設置されており、各小型燃料電池1a,1b,1cには水供給配管11からの水が供給される。この水供給配管11から供給される水は、各小型燃料電池1a,1b,1cの熱交換部(図略)で熱交換されて温水となり、各小型燃料電池1a,1b,1cから排出される。一方、各小型燃料電池1a,1b,1cと貯湯槽3a,3b,3cとは連絡配管40で連結されており、この連絡配管40中には図略の制御部からの指令により開閉制御される制御弁31〜39が適宜位置に配置されている。そして、制御弁31〜39を開閉制御することによって、負荷が低い場合は一つの貯湯槽に集中して熱貯蔵をさせることが可能となる。例えば、高温貯湯槽3aに集中する場合には、制御部からの指令により、制御弁31,33,37,34を開状態、残りの制御弁32,38,39,35,36を閉状態とする。制御弁31〜39としては、例えば電磁弁や空気作動弁等を用いることができる。
【0061】
また、貯湯槽3a,3b,3cは、熱供給先により貯湯容量や温水温度を変えることができる。例えば、高温貯湯槽3aは90℃、中温貯湯槽3bは80℃、低温貯湯槽3cは60℃とすることができ、この高温貯湯槽3aのように、小型燃料電池1a,1b,1cの排熱温度(80℃)より高い温水が必要な場合は、同貯湯槽3aに図略の電気ヒータやガスバーナを備えておいて、この電気ヒータを余剰電力で加熱し、或いはガスバーナで加熱する。この結果、各貯湯槽3a,3b,3cの利便性が高くなる。さらに、1aの小型燃料電池として固体電解質形燃料電池を採用した場合は、排熱温度は90℃と高いために主として高温貯湯槽3aに温水を溜め、適宜制御弁31,38を通して中温貯湯槽3bにもその温水を入れて温度を80℃とすることも可能であり、この場合は加熱用ガスヒータや電気ヒータは不要となる。
【0062】
図13は、大型の1基の貯湯槽3を設置することにより、この貯湯槽3に小型燃料電池1a,1b,1cからの温水を集合させて排熱を溜める方式であり、この場合には、貯湯槽の設備費の低減や、制御弁や配管が簡素となり、コストや設置スペース減少面でメリットが生じる。ただし、図13と図12との中間案として、2基の貯湯槽を設置することとしてもよい。
【0063】
(変形例5)
ところで、家庭用の0.8〜1.5kW程度の小型燃料電池を複数台設置する場合には、1台の小型燃料電池の容量は通常は200〜300W機ならば3〜4台、大きくても500W機ならば2〜3台になる。しかし、200〜300W機の単体では、25%、50%、75%、100%の部分負荷運転をできるようにするためには、小さすぎて負荷制御部が複雑化するためにコストアップを招きかねない。
【0064】
そこで、このような小容量機の場合には、各小型燃料電池は、停止か、定格負荷運転のみを行い、システムとしては、ステップ状に負荷変化を行わせることができる。この場合、例えば図14に示すように、制御部は、ベース負荷に対しては1台目の小型燃料電池を運用し、負荷パターンに応じて2台目、3台目、4台目といったように、起動・停止のタイミングを変化させることにより、各小型燃料電池をそれぞれ一定出力で運転制御する。同図中のハッチング部分は商用電力等で賄う。このような負荷変化のみを行うシステムとしては、小型燃料電池単体のコストが低減でき、運転制御も簡単化されるので、家庭用や小規模の業務用として好適である。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、小口需要家へは、複数台の小型燃料電池を、電力負荷や熱負荷に対して最適となる容量分だけ設置しておいて、負荷パターンに応じて各小型燃料電池を個別に制御することにより、複数台の小型燃料電池をシステム全体として最適な運転制御することができる。また、複数台の小型燃料電池の内、1台が故障しても残りの小型燃料電池が運転でき、全ての小型燃料電池が同時に停止するおそれは少ない。このため、定期点検、旧型機の更新、故障時の対応が容易となり、システムの信頼性が向上する。さらに、小口需要家は、自らの電力・熱負荷に対して小型燃料電池の仕様を目的別に選択して組み合わすことができるので、電力・熱負荷需要に対する選択の自由度が増し、最適なシステムを構築することが可能となる。一方、製造メーカは、数々の小口需要家に対しても、標準仕様の小型燃料電池(標準ユニット)を数種類準備しておけば良く、標準化によるコストダウン効果が得られる。標準化ユニットを大量に使用するために大量生産により、製造メーカでのコストダウン化が進み、低コストとなる。
【0066】
請求項2記載の発明によれば、特に一定時間に渡って負荷が低くなる場合には、一部の小型燃料電池を停止し、運転している小型燃料電池は発電効率や排熱効率の高い高負荷で運転し、複数台の小型燃料電池をシステム全体として高い発電効率や排熱効率となるように複数台の小型燃料電池を運転制御することができるので、小口需要家による電力負荷需要及び熱負荷需要の少なくとも一方に対して、複数台の小型燃料電池からなるシステムを最低負荷から定格負荷迄の負荷領域で例えば最も高い効率が得られるように運転制御することができる。
【0067】
さらに、請求項3〜6のいずれかに記載の発明によれば、最適な小型燃料電池の発電容量、仕様、設置台数を選定すること、一旦設置した小型燃料電池の運用順序を組み合わせ方を選定することにより、小口需要家による電力負荷需要及び熱負荷需要の少なくとも一方に対して、複数台の小型燃料電池からなるシステムを最低負荷から定格負荷迄の負荷領域で例えば最も高い効率が得られるように運転制御することができる。
【0068】
さらに、請求項7記載の発明によれば、深夜には不要な小型燃料電池を停止し、システム全体の最低負荷を下げることにより、深夜の少ない電力需要に応じることができる。
【0069】
さらに、請求項8記載の発明によれば、予測される負荷パターンに対して停止すべき小型燃料電池を選定して、システム全体としての起動時の損失を少なくさせるように運用することができる。
【0070】
さらに、請求項9記載の発明によれば、複数台の小型燃料電池の合計容量をステップ状に変化させることができる。このようなステップ状の容量変化のみを行う構成とすることで、小型燃料電池単体のコストが下がり、運転制御も簡単化されるので、特に家庭用や小規模な業務用として好適である。
【0071】
さらに、請求項10記載の発明によれば、最も経済性が高くなるように複数台の小型燃料電池を選定して運用することができる。そして、小口需要家の熱力・電負荷のデータに応じて、季節、月、時刻別に最適な運転ユニット(運転する小型燃料電池)を選定して最も経済的になるように複数台の小型燃料電池を運用することができるとともに、予測外の大きな負荷(例えばエアコンの運転)が加わったとしても、それを検出して対処することができる。
【0072】
さらに、請求項11記載の発明によれば、各貯湯槽の容量や保持温度が熱供給先毎により選定され、温水供給用の連絡配管や制御弁が設置されることによって、小型燃料電池から得られる排熱は、細かい熱需要に応じることができる。貯湯槽としては、例えば高温水用、低温水用等に分離し、用途により使い分けるものとする。固体高分子形燃料電池を使用する場合は高温水用の貯湯槽の昇温には余剰電力やガスヒータを使用すればよいが、固体電解質形燃料電池の場合は排熱をそのまま利用できる。あるいは、請求項12記載の発明によれば、貯湯槽を集約してシステム構成を簡素化し、その運転制御を簡単なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る小型燃料電池システム構成を示すブロック図であって、(a)は全体構成図、(b)は制御部の構成図である。
【図2】固体高分子形燃料電池のシステム構成を示す図である。
【図3】本システムの動作例を示す説明図であって、(a)はフローチャート、(b)は負荷パターン、(c)は運転台数ごとの運転可能範囲を示すものである。
【図4】発電効率の検討図である。
【図5】排熱量の検討図である。
【図6】排熱効率の検討図である。
【図7】総合効率の検討図である。
【図8】発電効率の検討図である。
【図9】排熱量の検討図である。
【図10】排熱効率の検討図である。
【図11】総合効率の検討図である。
【図12】小型燃料電池ごとに湯槽がある場合のシステム構成図である。
【図13】共用する湯槽がある場合のシステム構成図である。
【図14】ステップ状の運転制御を示す説明図である。
【図15】従来例に係る燃料電池システムの全体構成を示すブロック図である。
【図16】標準家庭の電力・熱負荷パターンを示す例図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c 小型燃料電池
2 電気機器
3,3a,3b,3c 貯留槽
4 熱負荷機器
5 制御部(運転制御手段に相当する。)
51 負荷パターン読込部
52 運転負荷設定部
53 起動・停止部
54 効率判断部
55 運転負荷判断部
6 メモリ
7 タイマ

Claims (12)

  1. 電力負荷及び熱負荷に追従させて運転する小口需要家向けの小型燃料電池システムにおいて、発電及び排熱利用が可能な小型燃料電池を複数台設置しておくとともに、上記小規模な電力負荷及び熱負荷の少なくとも一方についての負荷パターンを予測する負荷予測手段と、この負荷予測手段により予測された負荷パターンに基づいて各小型燃料電池を個別に運転制御する運転制御手段とを備えたことを特徴とする小型燃料電池システム。
  2. 運転制御手段は、上記負荷予測手段により予測された負荷パターンに基づいて各小型燃料電池の運転台数を選択し、運転する各小型燃料電池については、システム全体における燃料の発熱量に対する出力の割合である発電効率及び燃料の発熱量に対する排熱量の割合である排熱効率の少なくとも一方の効率を高めるように負荷分担させて運転制御するものであることを特徴とする請求項1記載の小型燃料電池システム。
  3. 発電容量の異なる小型燃料電池を複数台設置しておき、運転制御手段は、第1の発電容量を有する小型燃料電池とこの第1の発電容量よりも小さい第2の発電容量を有する小型燃料電池とを組み合わせて、上記システム全体の効率を高めるように各小型燃料電池を運転制御するものであることを特徴とする請求項2記載の小型燃料電池システム。
  4. 個別の最大発電効率が異なる小型燃料電池を複数台設置しておき、運転制御手段は、第1の最大発電効率を有する小型燃料電池とこの第1の最大発電効率よりも小さい最大発電効率を有する小型燃料電池とを組み合わせて、上記システム全体の効率を高めるように各小型燃料電池を運転制御するものであることを特徴とする請求項2又は3記載の小型燃料電池システム。
  5. 運転制御手段は、上記システム全体の効率を高めるように各小型燃料電池の運転順序を変更するものであることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の小型燃料電池システム。
  6. 運転制御手段は、上記システム全体の効率を高めるように各小型燃料電池の出力を増減するものであることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の小型燃料電池システム。
  7. 運転制御手段は、深夜の最低負荷での運転制御が可能となる負荷領域で少なくとも1台の小型燃料電池を運転制御するものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の小型燃料電池システム。
  8. 起動時間の異なる小型燃料電池を設置しておき、運転制御手段は、第1の起動時間を有する小型燃料電池とこの第1の起動時間よりも短い第2の起動時間を有する小型燃料電池とを組み合わせて、システム全体の起動損失を低減させるように各小型燃料電池を運転制御するものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の小型燃料電池システム。
  9. 運転制御手段は、各小型燃料電池の起動又は停止のタイミングを変化させることにより、各小型燃料電池を一定出力で運転制御するものであることを特徴とする請求項1記載の小型燃料電池システム。
  10. 負荷予測手段は、季節、月及び時間帯の少なくとも1に対応した負荷パターンに、検出手段によって検出される電力負荷及び熱負荷の少なくとも一方を加味するものであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の小型燃料電池システム。
  11. 各小型燃料電池は、該各小型燃料電池から排出される温水を排熱利用のために貯留する貯湯槽を個別に備え、運転制御手段は、各貯湯槽の容量又は保持温度が熱供給先毎に選択可能となる貯湯槽制御手段を備えていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の小型燃料電池システム。
  12. 各小型燃料電池は、該各小型燃料電池から排出される温水を排熱利用のために貯留する1の貯湯槽を共用していることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の小型燃料電池システム。
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