JP2004342026A - ホストベースプリンティングシステムの制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】アプリケーションから連続する複数のジョブがたて続けに入力されても、エンジンリセットを行わず、エンジン最高スループット速度を維持して印刷する。
【解決手段】ホスト側プリンティングシステムにおけるプリンタジョブ管理部において、N番目のジョブが入力された後、連続のN+1番目のジョブが印刷装置固有の連続印刷維持可能な時間範囲内に入力された場合に、N,N+1番目のジョブを結合した形態に加工して印刷装置へ転送する手段を具備する。
【選択図】 図1
【解決手段】ホスト側プリンティングシステムにおけるプリンタジョブ管理部において、N番目のジョブが入力された後、連続のN+1番目のジョブが印刷装置固有の連続印刷維持可能な時間範囲内に入力された場合に、N,N+1番目のジョブを結合した形態に加工して印刷装置へ転送する手段を具備する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ローカルあるいはネットワーク環境下で接続されたホストコンピュータシステムにおけるアプリケーションソフトウェア及びデバイスドライバソフトウェア等により生成された画像情報を、電子写真プロセスを用いて画像情報を記録する印刷装置へ転送し、一連の印刷を完了するプリンティングシステムにおいて、複数ページの連続印刷の際に、エンジンが有する最高スループットでの印刷速度を維持する制御方法を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】
電子写真プロセスを用いたプリンタ等の印刷装置は、ネットワーク環境下で図3のように構成されている。即ち301、302、303は一般的なホストコンピュータシステムでマザーボードやそれに接続されたハードディスク、RAMやディスプレイ、キーボード、データ転送用のI/F、更にはネットワーク300に対応したネットワークプロトコルをコントロール可能なネットワークボードあるいはネットワークアダプタ307、308、309等を有している。一方304、305、306は印刷装置本体であり、それぞれビデオコントローラ310、311、312及びエンジンコントローラ313、314、315、あるいはビデオコントローラとエンジンコントローラを一体化したコントローラを有している。
【0003】
通常ホストコンピュータ側に常駐するアプリケーションソフトウェアを使い複数ページからなるドキュメントを印刷すると、ホスト側のプリンティングシステムにおいて、アプリケーション及びホストコンピュータシステムからの指示に従い図4(a)に示すような印刷ページ分の描画データが含まれているジョブ(ジョブ1)を生成する。また、引き続き同一アプリケーション、あるいは他のアプリケーションから印刷を実行すると、同様に図4(a)に示すようなジョブ(ジョブ2)を生成する。
【0004】
また、別の例としては、特定のアプリケーションにおいて、複数ページからなるドキュメントを印刷する場合、単一ジョブではなく、図4(b)に示すような1ページ毎に分割された複数のジョブ1〜Nとして生成するケースも存在する。図4(a),(b)いずれの場合も、プリンティングシステムによって、それぞれのジョブが印刷装置へ転送される。
【0005】
一方電子写真プロセスを備える印刷装置側では、入力されたジョブの開始と共に印刷時のトナー定着を安定させるために定着器の昇温が行われ、印刷後ジョブの終了と共に定着器の降温処理が作動し一連の印刷処理を完了していた。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−100954号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の印刷制御では、ジョブの開始、ジョブの終了を起因として、印刷装置側の定着器の昇温、降温制御が入ってしまうため、ジョブを連続で印刷する場合、ジョブの最終ページと次のジョブ最初のページ印刷との間に数秒の遅延時間が発生してしまい、エンジンが備える連続印刷時の最大速度(最大ppm)仕様での印刷を満たせなかった。
【0008】
本発明は、以上の点に着目してなされたもので、ホストベースのプリンティングシステムにおいて、アプリケーション及びコンピュータシステムから連続する複数ジョブが入力された場合であっても、エンジンが有する連続印刷時の最大スループットの低下を招かず最大の印字速度での印刷が可能となり、また、別の効果としては、印刷装置固有の連続印刷可能なデータ取得制限時間(セーフティータイム)をホストコンピュータ側に予め保持させておけば、印刷装置側のROMに格納されたソフトウェアプログラムをバージョンアップするなどコストをかけることなく、複数ジョブの連続印刷時に最大スループットでの印刷が可能となるホストベースプリンティングシステムの制御方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述の課題を解決することを目的としてなされたもので、上述の課題を解決する手段として以下の構成を備える。即ち、
当該プリンティングシステムは、ジョブを管理するための印刷制御部において、システムスプール部からの描画データに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報と、ホストコンピュータ側プリンティングシステムにおいて予め保持しているか、接続された印刷装置から取得した印刷装置固有の連続印刷可能な時間に基づき、複数ページ連続印刷の際、ページ間の待ち時間の発生を抑え、エンジン固有の最速スループットで印字するために、
ジョブを管理するための印刷制御部において、システムスプール部からの描画データに付加されたジョブ終了情報を検知したら、計時処理を開始する手段と、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時処理の開始から前記印刷装置固有の連続印刷可能な時間を経過したら、計時処理を終了する手段と、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時処理の終了の際に、前記計時開始の起点となったジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送する手段と、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブ終了情報と次のジョブに付加されたジョブ開始情報を接続された印刷装置へ転送しない手段と、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブに付加された印刷解像度情報と、次のジョブに付加された印刷解像度情報を比較し、両解像度が異なっていた場合に、前記それぞれのジョブに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送する手段と、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブに付加された印刷用紙サイズ情報と、次のジョブに付加された印刷用紙サイズ情報を比較し、両用紙サイズが異なっていた場合に、前記それぞれのジョブに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送する手段と、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブに付加された印刷用紙定着情報と、次のジョブに付加された印刷用紙定着情報を比較し、両用紙定着情報が異なっていた場合に、前記それぞれのジョブに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送することを特徴とする手段と、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブに付加されたカラー識別情報と、次のジョブに付加されたカラー識別情報を比較し、両カラー識別情報が異なっていた場合に、前記それぞれのジョブに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送する手段を具備する。
【0010】
以上、本発明を整理して要約すれば以下の構成に集約できる。
【0011】
(1)ホストコンピュータシステムにおいて、アプリケーションソフトウェアからの描画命令に基づいた描画情報を生成する手段と、当該生成描画情報を印刷装置に転送する手段を有し、
印刷装置においては、ホストコンピュータシステムからの描画情報を印刷装置内の記憶領域に一時確保し、その後当該描画情報に基づいて生成された画像情報を印刷装置内のエンジンコントローラに出力する手段を備えたプリンティングシステムであって、
当該プリンティングシステムは、ジョブを管理するための印刷制御部において、システムスプール部からの描画データに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報と、接続された印刷装置固有の連続印刷可能な時間に基づき、複数ページ連続印刷の際、ページ間の待ち時間の発生を抑え、エンジン固有の最速スループットで印字可能であることを特徴とするホストベースプリンティングシステムの制御方法。
【0012】
(2)ホストコンピュータシステムにおいて、アプリケーションソフトウェアからの描画命令に基づいた描画情報を生成する手段と、当該生成描画情報を印刷装置に転送する手段を有し、
印刷装置においては、ホストコンピュータシステムからの描画情報を印刷装置内の記憶領域に一時確保し、その後当該描画情報に基づいて生成された画像情報を印刷装置内のエンジンコントローラに出力する手段を備えたプリンティングシステムであって、
当該プリンティングシステムは、ジョブを管理するための印刷制御部において、システムスプール部からの描画データに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報と、接続された印刷装置より印刷毎に取得した該印刷装置固有の連続印刷可能な時間に基づき、複数ページ連続印刷の際、ページ間の待ち時間の発生を抑え、エンジン固有の最速スループットで印字可能であることを特徴とするホストベースプリンティングシステムの制御方法。
【0013】
(3)前記プリンティングシステムであって、
ジョブを管理するための印刷制御部において、システムスプール部からの描画データに付加されたジョブ終了情報を検知したら、計時処理を開始することを特徴とする前記(1)または(2)記載のホストベースプリンティングシステムの制御方法。
【0014】
(4)前記プリンティングシステムであって、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時処理の開始から前記印刷装置固有の連続印刷可能な時間を経過したら、計時処理を終了することを特徴とする前記(3)記載のホストベースプリンティングシステムの制御方法。
【0015】
(5)前記プリンティングシステムであって、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時処理の終了の際に、前記計時開始の起点となったジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送することを特徴とする前記(4)記載のホストベースプリンティングシステムの制御方法。
【0016】
(6)前記プリンティングシステムであって、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブ終了情報と次のジョブに付加されたジョブ開始情報を接続された印刷装置へ転送しないことを特徴とする前記(5)記載のホストベースプリンティングシステムの制御方法。
【0017】
(7)前記プリンティングシステムであって、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブに付加された印刷解像度情報と、次のジョブに付加された印刷解像度情報を比較し、両解像度が異なっていた場合に、前記それぞれのジョブに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送することを特徴とする前記(6)記載のホストベースプリンティングシステムの制御方法。
【0018】
(8)前記プリンティングシステムであって、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブに付加された印刷用紙サイズ情報と、次のジョブに付加された印刷用紙サイズ情報を比較し、両用紙サイズが異なっていた場合に、前記それぞれのジョブに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送することを特徴とする前記(6)記載のホストベースプリンティングシステムの制御方法。
【0019】
(9)前記プリンティングシステムであって、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブに付加された印刷用紙定着情報と、次のジョブに付加された印刷用紙定着情報を比較し、両用紙定着情報が異なっていた場合に、前記それぞれのジョブに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送することを特徴とする前記(6)記載のホストベースプリンティングシステムの制御方法。
【0020】
(10)前記プリンティングシステムであって、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブに付加されたカラー識別情報と、次のジョブに付加されたカラー識別情報を比較し、両カラー識別情報が異なっていた場合に、前記それぞれのジョブに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送することを特徴とする前記(6)記載のホストベースプリンティングシステムの制御方法。
【0021】
(11)前記(7)ないし(10)のいずれか、あるいは全ての機能の備えることを特徴とするホストベースプリンティングシステムの制御方法。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係わる実施例を説明する。
【0023】
(印刷装置の構成)
図1は本発明にかかる実施例の印刷装置の構成を示す概略断面図で、一例としてモノクロレーザビームプリンタの場合を示してある。尚、本実施例を適用する印刷装置は、モノクロレーザビームプリンタに限られるものではなく、カラーレーザビームプリンタでも良いことは言うまでもない。以下、構成及び動作について説明する。
【0024】
レーザビームプリンタ本体100はホストコンピュータシステム等の外部装置に接続され、このホストコンピュータ等から送られる制御コードや文字コード、図形データあるいはビットマップデータ等の描画データに基づいて印刷を行う。
【0025】
操作パネル101は、操作のためのスイッチ(キー)及びLED表示器、LCD表示器が配されており、印刷装置の環境等を設定するために使われるが、近年これら環境設定は、ホストコンピュータシステム等の外部装置で行われることが多く、レーザビームプリンタ本体100に必須のものではない。
【0026】
ビデオコントローラ102は、レーザビームプリンタ100全体の制御およびホストコンピュータから供給される描画データを解析したり、描画データをビットマップデータにメモリ展開し、ビデオ信号に変換してレーザードライバ103に出力する。
【0027】
レーザードライバ103は、半導体レーザ104を駆動するための回路であり、入力されたビデオ信号に応じて、半導体レーザ104から発射されるレーザ光105をオン・オフ切り替えする。
【0028】
レーザ光105は、回転多面鏡106で左右方向に振られて静電ドラム107上を走査する。これにより、静電ドラム107上には描画パターンの静電潜像が形成される。この潜像は、静電ドラム107の周囲の現像ユニット108により現像された後、定着器112を通して記録紙に転写される。定着器112は、ホストコンピュータ等から送られてくる描画データを含むジョブデータのジョブ開始命令に基づき印刷を開始する前準備として昇温処理を行う。また、ジョブデータのジョブ終了命令を検知したなら降温処理を行い、定着器の焦げつきを回避すると共に消費電力を抑える。尚、ジョブの終了命令に関わらず、ページの連続印刷の最中においても、1ページ描画データ印刷後、一定時間(連続印刷可能な時間。以降セーフティータイムとする。)、次ページの描画データの入力がなければ、定着器112を保護するため自動的に降温処理が入り、次ページ入力時に再び昇温処理が開始される。従って、複数ジョブの連続印刷時や1ジョブの複数ページ印刷時においては、セーフティータイム内に次ページ入力がなければ、最大スループットを満たして印刷することができないようになっている。
【0029】
この定着器112を通して転写される記録紙には、カットシートを用いている。すなわち、カットシート記録紙は、レーザビームプリンタ100に装着した用紙カセット109に収納され、給紙ローラ110および搬送ローラ111により、装置内に取り込まれて、静電ドラム107に供給される。
【0030】
(システムの構成)
図2は、本発明にかかる画像出力システムの概略構成を示すブロック図である。
【0031】
この画像出力システムは、ホストコンピュータ250とレーザビームプリンタ等の画像出力装置260とを双方向インターフェース270を介して接続し構成されている。
【0032】
ホストコンピュータ250は、ホストコンピュータ本体を制御する制御ユニット251を備えている。この制御ユニット251は、CPU1、RAM2、ROM3、タイマ4、キーボードコントローラ(KBC)5、ディスプレイコントローラ(DSPC)6、ディスクコントローラ(DKC)7及びI/Oコントローラ(IOC)8から構成されている。
【0033】
CPU1は、ROM3や外部メモリ12に格納されたブートプログラムやアプリケーションプログラム等を実行し、システムバス9に接続されている前記各デバイスを総括的に制御する。
【0034】
RAM2は、CPU1の主メモリ及びワークエリア等として機能する。キーボードコントローラ5は、キーボード10や不図示のポインティングデバイスからのキー入力を制御する。ディスプレイコントローラ6は、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ等11の表示を制御する。ディスクコントローラ7は、ブートプログラム、種々のアプリケーションプログラム、フォントデータ、ユーザファイル等を記憶できるハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、フラッシュPROM等外部メモリ12とのアクセスを制御する。
【0035】
I/Oコントローラ8は、所定の双方向性インターフェース(以下、単にインターフェースという)270を介してプリンタ260に接続されて、プリンタ260との通信制御を実行する。尚、I/Oコントローラ8は、予め制御ユニット251に内蔵されたデバイスを介してプリンタ260と接続しても良いし、バススロットに接続した後付けのデバイス(例えば、ECPボード、あるいはネットワークボードやネットワークアダプタ等)を介してプリンタ260と接続し、通信制御を実行できる。
【0036】
一方、プリンタ260は、プリンタ制御ユニット261を備えている。このプリンタ制御ユニット261は、プリンタ本体全体の制御、更に不図示の両面ユニットが装着された場合は、両面ユニットを含めたプリンタ全体の制御、及びホストコンピュータ250から供給される画像情報を解析する機能を有し、CPU21、RAM22、ROM23、NVRAM24、通信制御部25、印刷部I/F26、パネル制御部27及びディスクコントローラ(DKC)28から構成されている。
【0037】
プリンタCPU21は、ROM23あるいは外部メモリ32に記憶された制御プログラム等に基づいてシステムバス29に接続された上記各種デバイスとのアクセスを総括的に制御し、印刷部I/F26を介して接続されたエンジンコントローラ30へ出力情報としてエンジンコントローラ制御コマンドや画像信号を出力する。また、ROM23には、操作パネルに配されたスイッチやLED表示器、メッセージ表示デバイスであるLCD等を制御するデバイスドライバを有するパネル制御部27を介して、スイッチからのキー割り込みを受け付けたり、LEDの点灯、消灯、点滅を司ったり、LCDへのメッセージ文字列の表示、変更を制御するプログラムを記憶する。
【0038】
更にCPU21は、通信制御部25を介してホストコンピュータ250との通信処理が可能となっており、プリンタ260内の情報をホストコンピュータ250に通知可能に構成されている。また、RAM22は、CPU21の主メモリ、ワークエリア等として機能し、図示しない増設ポートに接続されるオプションRAMによりメモリ容量を拡張することも可能な構成になっている。NVRAM24は、プリンタの環境データ等を格納するために用いられる。
【0039】
尚、本発明のプリンタの構成は、近年良くみられるホストベースプリンタ(文字、描画コード等の解析処理、制御処理のほとんどの部分をホストコンピュータ側で行うようなプリンタ)のように、外部メモリ32や操作部パネル31を省いたり、それ程高機能でないCPU21とASICの組み合わせによりコストダウンを図った構成であっても一向に構わない。更に、通信制御部25は、セントロニクスI/Fに限らず、USB、IEEE1394、あるいは、各種ネットワークプロトコルを制御可能な構成であっても本発明においては適用可能であることは言うまでもない。
【0040】
(印刷制御の機能構成)
図5は、本発明の機能構成図である。
【0041】
本発明により、印刷処理を実施した場合、以下の一連の処理がホストコンピュータシステム(501、502または503)の記憶領域(図2のRAM2あるいは外部メモリ12)に格納されたプリンティングシステムにおいて実施される。
【0042】
ユーザがいずれかのホストコンピュータシステムにおいてアプリケーションソフトウェア(520、530または540)から印刷する場合、まずアプリケーションソフトウェアの不図示のユーザインターフェースからユーザが印刷指示をする。前記印刷指示によりアプリケーションソフトウェア、及びアプリケーションと連携して動作する不図示の描画処理部は描画データを生成し、プリンティングシステムソフトウェアのデータ生成部(521、531または541、プリンタデバイスドライバとも言う)に前記描画データを転送する。前記描画データを受け取ったデータ生成部は、印刷装置が解釈可能な描画データに変換し、ホストコンピュータシステムが有するOS(オペレーティングシステム)に組み込まれたシステムスプール部(522、532または、542)へ前記描画データ(ジョブデータとも言い、1ないし複数のページデータを内包している。また、通常、1つのジョブには、1ページないし複数ページの描画情報に対し、図6に示すようにジョブの最初にジョブ開始識別情報601、ジョブの最後にジョブ終了識別情報602が付加されている。)をページ順に転送する。尚、ネットワーク環境下(ネットワーク500で接続)においてスプーリング処理を実施する場合のシステムスプール部(522、532または542)は、プリンティングシステムのデータ生成部と同一のホストコンピュータシステムのシステムスプーリング部が利用される場合もあるし、プリントサーバとなる他のホストコンピュータシステム中のシステムスプール部と協調して両ホストコンピュータシステムのシステムスプール部が利用される場合もある。各ホストコンピュータシステムにおいて、予め例えばネットワークに接続された印刷装置名やネットワークアドレス、あるいはプリントサーバとなるホストコンピュータ名やポート名等でネットワークコネクションが確立された出力先へ、前記システムスプール部を介してデータ出力されるようになっている。
【0043】
印刷制御部523、533または543は本発明のプリンティングシステムの一部であり、システムスプール部でスプーリングされた描画データ(スプールデータともいう)を取得し、スプールデータ中の印刷制御情報及びページ単位の描画情報に基づいて印刷ジョブを制御したりネットワークに接続された印刷装置を管理したり、更にはジョブ終了識別情報に基づきタイマ4を利用した計時処理を開始したり、ジョブ開始識別情報に基づき計時処理を終了したりする。また、ジョブやページ情報の加工やジョブ開始識別情報やジョブ終了識別情報の削除処理をも制御すると共に、当該印刷制御部は、スプーリングされてきたジョブのユーザ名あるいはコンピュータ名をも管理するプリントサーバとしての機能も有しており、各種ジョブの制御を施した後、通信制御部(524、534または544)を介して転送すべき出力先へジョブデータをページ順に転送したり、別のホストコンピュータからのスプールデータを複数制御、管理することができる。また、その他に、印刷ジョブ情報を表示制御部(515、535、または545)を介して不図示のプリントステータスウィンドウでディスプレイ(図2の11)へ表示しユーザへ通知する手段をも有している。尚、前記印刷制御部から印刷装置(504、505、または506)へのデータ転送は、ポート制御プログラム等を有する通信制御部(524、534、または544)を介して実行される。
【0044】
印刷装置504、505または506は、ホストコンピュータシステムからビデオコントローラ510、511または512(図2のプリンタ制御ユニット261、図1の102)上の通信制御部550、560または570を介して受信したジョブデータを図2のRAM22あるいは外部メモリ32に一時格納し、図2のROM23あるいはRAM22または外部メモリ32に格納された印刷制御プログラム、あるいは不図示のASICによって、当該受信ジョブデータのジョブ開始情報の検知により、主に電子写真プロセス等に関わる帯電、露光、現像、転写、定着及び紙搬送等の制御を行うエンジンコントローラ513、514または515(図2のエンジンコントローラ30)の初期化、定着器の昇温を行い、更に後続のページデータをビデオデータとしてエンジンコントローラに展開する。展開されたデータは、エンジンコントローラに送出され、帯電、露光、現像、転写、定着及び紙搬送等の制御により実際の記録媒体へ印刷される。また、ジョブ終了情報を検知したら定着器の降温を伴うエンジンコントローラの初期化を行い一連の印刷処理が完了する。尚、前記図2のROM23あるいはRAM22または外部メモリ32に格納された印刷制御プログラムは、印刷装置における両面ユニットの有無、ジャム情報や印刷完了の有無やドアオープン等の印刷装置のステータス情報をホストコンピュータへ通信制御部を介して通知する機能を有している。
【0045】
(実施例1)
前述の構成を備える本第1実施例は、ホストコンピュータ501から印刷装置504へ対して複数のジョブを印刷する例である。
【0046】
今、ホストコンピュータ501にインストールされているアプリケーションソフトウェア520から、アプリケーションが有する印刷を実施するためのユーザインターフェースダイアログを利用し(不図示。その形状、設定項目は個々のアプリケーションに依存する。)、印刷を指示することで、順次描画データが本発明のプリンティングシステムのデータ生成部521へ出力され、図7に示す複数のジョブデータが生成される。701は最初のジョブデータで、702は次に生成されるジョブデータである。それぞれのジョブデータは、ジョブの開始を示すジョブ開始識別情報(701−1、702−1)、ジョブの終了を示すジョブ終了識別情報(701−2、702−2)、1ないし複数ページ分の描画データ(701−3、702−3)、ジョブ毎、あるいはページ毎に付加される描画データの印字属性情報(701−4、702−4)から構成される。また、印字属性情報は、印刷制御に必要な各種情報が含まれている。一例として、例えば600dpi/300dpi等の印字解像度を示す解像度情報(701−4−a、702−4−a)、A3/A4/Letter等の用紙の大きさを規定する用紙サイズ情報(701−4−b、702−4−b)、厚紙や薄紙や普通紙など紙の種類に最適なトナー定着モードを規定するための用紙定着情報(701−4−c、702−4−c)、カラー/モノクロを示すカラー情報(701−4−d、702−4−d)等から構成される。前記ジョブデータ701、702は、順次システムスプール部522へ出力される(スプーリングされる)。
【0047】
印刷制御部523は、システムスプール部522から前記ジョブデータ701を取得すると、順次ジョブ開始識別情報701−1、描画データの属性情報701−4、描画データ701−3を出力先の印刷装置504へ通信制御部524を介して転送するが、ジョブ終了識別情報701−2を検知したなら、該ジョブ終了識別情報701−2を印刷装置504へ転送せず、タイマ(図2の4)を利用し計時処理を開始する。計時開始後、予めRAM(図2の2)、あるいは外部メモリ(図2の12)に格納されているセーフティータイム、もしくは、出力先である印刷装置から取得したセーフティータイム内に、後続のジョブデータ702のジョブ識別情報702−1を検知したならば、前記ジョブ終了識別情報701−2、及びジョブ開始識別情報702−1を印刷装置へ転送せず、順次後続の描画データの属性情報702−4、描画データ702−3を転送していく。ジョブ終了情報702−2については、前記ジョブ701のジョブ終了識別情報701−2を検知した際に実施した処理と同様の計時処理を行う(計時処理の開始)。ここでセーフティータイム内に後続ジョブのジョブ開始識別情報を検知できなければ、前記計時処理開始のトリガーとなったジョブ終了情報702−2を出力先の印刷装置504へ通信制御部524を介して転送する。従って本例における印刷装置504は、図8に示すように、ホストコンピュータ側に存在した2つのジョブ(701、702)が、1つのジョブ703として扱われるようになり、通常ジョブとジョブの間に入る処理、即ち、前ジョブの印字終了に伴うエンジンの定着器の降温処理、及び次ジョブの印刷開始に伴うエンジンの定着器の昇温処理を含むエンジンコントローラの初期化処理が発生しないため、連続ページ印刷において、ページ間に待ち時間が入ることがなく、最大エンジンスピードでの印刷が可能となる。
【0048】
尚、ホストコンピュータ501のプリンティングシステムが、ホストコンピュータ502からのスプールデータを受信し印刷装置504へ出力するプリントサーバの役目を果たす場合、即ち、ホストコンピュータ501のユーザと、ホストコンピュータ502のユーザ双方が、ほぼ同時期に、ホストコンピュータ501及び502にインストールされているアプリケーションソフトウェア520及び530それぞれから印刷を行い、複数のジョブが印刷制御部523に入力された場合であっても、本実施例の印刷制御部の処理は適用されることは言うまでもない。
【0049】
以下、印刷制御部523における制御フローを図9を基に説明する。本発明のプリンティングシステムにおける印刷制御部523のプログラムは、システムスプール部522にスプーリングされるジョブデータを順次取得し(S900)、予めホストコンピュータのRAM(図2の2)あるいは外部メモリ(図2の12)に初期化されて格納されている計時識別情報を参照する(S901)。該不図示の計時識別情報は、計時が開始されているか(ON状態)、計時が開始されていないか(OFF状態)いずれかのステータスを有しており、計時が開始されると後述の計時プロセス(図10)が起動し、タイマ(図2の4)を利用して計時処理が行われ、計時が終了すると計時プロセスが終了するようになっている。尚、計時識別情報の初期状態は、計時が開始されていない状態、即ち計時識別情報OFFの状態である。S902では、前記S901で取得した計時識別情報を参照し、現在計時状態かを判定している。ここでもし計時中でなかったなら、S900で取得した情報がジョブ終了識別情報であるかを判定し(S903)、ジョブ終了識別情報でなかった場合、該取得データを出力先の印刷装置へ転送する(S904)が、もしジョブ終了識別情報であった場合には、後述の計時プロセスを開始すると共に前記計時識別情報をONにする(S905)。S905においては、計時プロセスの開始によりセーフティータイムのカウントが始まり、その間ジョブ終了識別情報は、印刷装置へ転送されず待機状態となったまま(S906)となり、S900のデータ取得状態に戻ることとなる。
【0050】
一方S902において計時中、即ち計時プロセスが起動中であったなら、S900での取得データがジョブ開始識別情報かを判定する(S907)。ここで取得情報がジョブ開始識別情報でなかった場合は、S900において予期せぬ情報が取得されたものとして、データを破棄する(S908)。また、ジョブ開始識別情報であったなら、待機中である前ジョブのジョブ終了識別情報、及びS907の判定に利用された現ジョブのジョブ開始識別情報を破棄して(S909)、計時識別情報をOFFにした(S910)後、S900に戻りデータ取得状態となる。S910でOFFにされた計時識別情報は、後述の計時プロセスで定期的に監視されているため、S910での計時識別情報OFFにより計時プロセスも終了する。
【0051】
次に図10に示す計時プロセスの制御フローを説明する。本計時プロセスは、図9の制御フローS905のステップにより起動される。S1000で予めホストコンピュータのRAM(図2の2)あるいは外部メモリ(図2の12)に格納されているか、もしくは出力先の印刷装置から取得したセーフティータイムに基づき、ホストコンピュータが有するタイマ(図2の4)を利用し計時処理を開始する(S1001)。S1002、S1003は、Second、あるいはmSecondといった単位で一定時間間隔でチェックされるタイマ処理部で、S1002においてS1000で取得したセーフティータイムを経過したかがチェックされる。S1002で、まだセーフティータイムに達していないと判定されたらS1003において、計時識別情報のステータスがチェックされるが、本判定は、図9のS910が処理されたかを判定することと同等である。ここで、該計時識別情報がOFFであったなら、計時処理を終了し(S1006)、計時識別情報がOFFでなかった場合は、セーフティータイムに基づく規定時間に達するまでS1002,S1003の処理は繰り返される。一方、S1002においてセーフティータイムに達した場合は、S1004で計時識別情報がOFFとされ、図9のS906で待機させておいたジョブ終了識別情報を印刷装置へ転送し(S1005)計時処理を終了する(S1006)。
【0052】
以上により、ジョブが連続してスプーリングされてきた場合であっても、極力スループットを維持して印刷できるようになる。
【0053】
(実施例2)
本発明第2の実施例は、連続するジョブの有する印字属性情報群(図7の701−4、702−4)が異なる場合にジョブ終了識別情報、ジョブ開始識別情報を廃棄しない例であり、その制御フローを図11に示す。尚、計時プロセスの制御は、図10に示すフローのS1004において、計時識別情報をOFFにすると共に後述のS1105で確保した印字属性情報を破棄する処理を付加する以外は同一であるので、その制御図と説明は割愛する。
【0054】
以下、印刷制御部523における制御フローを図11を基に説明する。本発明のプリンティングシステムにおける印刷制御部523のプログラムは、システムスプール部522にスプーリングされるジョブデータを順次取得し(S1100)、予めホストコンピュータのRAM(図2の2)あるいは外部メモリ(図2の12)に初期化されて格納されている計時識別情報を参照する(S1101)。S1102では、前記S1101で取得した計時識別情報を参照することで、現在計時状態かを判定している。ここでもし計時中でなかったなら、S1100で取得した情報がジョブ終了識別情報であるかを判定し(S1103)、ジョブ終了識別情報でなかった場合、S1104で比較識別情報をチェックする。
【0055】
該不図示の比較識別情報は、予めホストコンピュータのRAM(図2の2)あるいは外部メモリ(図2の12)に初期化されて格納されており、図7の701−4に一例を示す前ジョブの印字属性情報と、図7の702−4に一例を示す後続ジョブの印字属性情報を比較する必要があるかを判定するための情報で、比較が必要な場合はON、比較を要しない場合はOFFとなっており、初期状態は、比較が必要ない状態を示すOFFが設定されている。
【0056】
S1104において、比較識別情報がOFFの場合は、S1105でジョブの印字属性情報をホストコンピュータのメモリに確保する一方、該印字属性情報を含めた印字データを印刷装置へ転送していく(S1106)。また、S1104で比較識別情報がONであったなら、S1107において、前ジョブの印字属性情報(図7の701−4)と後続ジョブの印字属性情報(図7の702−4)が一致するかを判定する。判定の結果、両印字属性情報が一致していた場合は、前ジョブのジョブ終了識別情報(図7の701−2)と後続ジョブのジョブ開始識別情報(図7の702−1)を廃棄し(S1108)、両印字属性情報が一致していなかった場合は、前記ジョブ終了識別情報とジョブ開始識別情報を印刷装置へ転送する(S1109)。S1108もしくはS1109の処理後、S1110では、S1105で確保した前ジョブの印字識別情報を廃棄し、比較識別情報をOFFにして(S1111)S1100で取得したデータの印刷装置への転送(S1106)を続ける。
【0057】
次にS1103で取得データがジョブ終了識別情報であった場合を説明する。S1103でジョブ終了識別情報を検知すると、実施例1で説明した図10にフローを示す計時プロセスを開始すると共に前記計時識別情報をONにする(S1112)。S1112においては、計時プロセスの開始によりセーフティータイムのカウントが始まり、その間ジョブ終了識別情報は、印刷装置へ転送されず待機状態となったまま(S1113)となり、S1100のデータ取得状態に戻ることとなる。
【0058】
最後にS1102において計時中、即ち計時プロセスが起動中であった場合を説明する。S1100での取得データがジョブ開始識別情報かを判定し(S1114)、ここで取得情報がジョブ開始識別情報でなかった場合、S1100において予期せぬ情報が取得されたものとして、データを破棄し(S1115)、ジョブ開始識別情報であったなら、待機中である前ジョブのジョブ終了識別情報(図7の701−2)、及びS1114の判定に利用された現ジョブのジョブ開始識別情報(図7の702−1)をホストコンピュータのメモリに確保して(S1116)、計時識別情報をOFFにし(S1117)且つ比較識別情報をONに設定(S1118)後、S1100に戻りデータ取得状態となる。
【0059】
以上により、ジョブが連続してスプーリングされてきた場合であっても、印刷装置が有するエンジン仕様に合わせて極力スループットを維持して印刷できるようになる。
【0060】
(実施例3)
本発明の実施例2において、図11のS1107では前ジョブの印字属性情報(図701−4)と後続ジョブの印字属性情報(図702−4)を一括して比較する例を説明しているが、特に一括して比較せず、1つあるいは、いくつかの属性情報を比較するように処理しても構わない。また、比較対象を図7に示した印字属性情報に限定することなく、印刷装置が備える印刷エンジンの仕様に合わせて、如何なる属性情報を比較しても良い。
【0061】
(実施例4)
本発明の構成は、図2に一例を示したプリンタ機能だけを有するいわゆるシングルファンクションの印刷装置にのみに適用されるものではなく、例えばコピー機能やファクシミリ機能、更にはスキャナー機能等を有するマルチファンクション機であっても適用可能であることは言うまでもない。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ホストベースのプリンティングシステムにおいて、アプリケーション及びコンピュータシステムから連続する複数ジョブが入力された場合であっても、エンジンが有する連続印刷時の最大スループットの低下を招かず最大の印字速度での印刷が可能となる。また、別の効果としては、印刷装置固有の連続印刷可能なデータ取得制限時間(セーフティータイム)をホストコンピュータ側に予め保持させておけば、印刷装置側のROMに格納されたソフトウェアプログラムをバージョンアップするなどコストをかけることなく、複数ジョブの連続印刷時に最大スループットでの印刷が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における印刷装置の概略断面図
【図2】本発明の実施例におけるホストコンピュータシステム及びプリンタシステムの概略構成を示すブロック図
【図3】本発明におけるプリンティングシステム構成を示す概略図
【図4】(a),(b) データ生成部に入力される複数ジョブの概念図
【図5】本発明の実施例におけるプリンティングシステムの機能構成の一例を示す概略図
【図6】本発明のプリンティングシステムにおいて扱うジョブの概念図
【図7】本発明の実施例で扱う複数ジョブに含まれる情報の一例を示す図
【図8】本発明の実施例における印刷装置へ出力されるジョブ情報の一例を示す図
【図9】本発明の第1の実施例における制御を示すフローチャート
【図10】本発明の実施例における計時プロセス制御を示すフローチャート
【図11】本発明の第2の実施例における制御を示すフローチャート
【符号の説明】
1、21 CPU
2、22 RAM
3、33 ROM
4 タイマ
5 キーボードコントローラ(KBC)
6 ディスプレイコントローラ(DSPC)
7 ディスクコントローラ(DKC)
8 I/Oコントローラ(IOC)
24 NVRAM
25 通信制御部
26 印刷部I/F
27 パネル制御部
28 ディスクコントローラ(DKC)
250 ホストコンピュータ
260 画像出力装置
270 双方向インターフェース
【発明の属する技術分野】
本発明は、ローカルあるいはネットワーク環境下で接続されたホストコンピュータシステムにおけるアプリケーションソフトウェア及びデバイスドライバソフトウェア等により生成された画像情報を、電子写真プロセスを用いて画像情報を記録する印刷装置へ転送し、一連の印刷を完了するプリンティングシステムにおいて、複数ページの連続印刷の際に、エンジンが有する最高スループットでの印刷速度を維持する制御方法を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】
電子写真プロセスを用いたプリンタ等の印刷装置は、ネットワーク環境下で図3のように構成されている。即ち301、302、303は一般的なホストコンピュータシステムでマザーボードやそれに接続されたハードディスク、RAMやディスプレイ、キーボード、データ転送用のI/F、更にはネットワーク300に対応したネットワークプロトコルをコントロール可能なネットワークボードあるいはネットワークアダプタ307、308、309等を有している。一方304、305、306は印刷装置本体であり、それぞれビデオコントローラ310、311、312及びエンジンコントローラ313、314、315、あるいはビデオコントローラとエンジンコントローラを一体化したコントローラを有している。
【0003】
通常ホストコンピュータ側に常駐するアプリケーションソフトウェアを使い複数ページからなるドキュメントを印刷すると、ホスト側のプリンティングシステムにおいて、アプリケーション及びホストコンピュータシステムからの指示に従い図4(a)に示すような印刷ページ分の描画データが含まれているジョブ(ジョブ1)を生成する。また、引き続き同一アプリケーション、あるいは他のアプリケーションから印刷を実行すると、同様に図4(a)に示すようなジョブ(ジョブ2)を生成する。
【0004】
また、別の例としては、特定のアプリケーションにおいて、複数ページからなるドキュメントを印刷する場合、単一ジョブではなく、図4(b)に示すような1ページ毎に分割された複数のジョブ1〜Nとして生成するケースも存在する。図4(a),(b)いずれの場合も、プリンティングシステムによって、それぞれのジョブが印刷装置へ転送される。
【0005】
一方電子写真プロセスを備える印刷装置側では、入力されたジョブの開始と共に印刷時のトナー定着を安定させるために定着器の昇温が行われ、印刷後ジョブの終了と共に定着器の降温処理が作動し一連の印刷処理を完了していた。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−100954号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の印刷制御では、ジョブの開始、ジョブの終了を起因として、印刷装置側の定着器の昇温、降温制御が入ってしまうため、ジョブを連続で印刷する場合、ジョブの最終ページと次のジョブ最初のページ印刷との間に数秒の遅延時間が発生してしまい、エンジンが備える連続印刷時の最大速度(最大ppm)仕様での印刷を満たせなかった。
【0008】
本発明は、以上の点に着目してなされたもので、ホストベースのプリンティングシステムにおいて、アプリケーション及びコンピュータシステムから連続する複数ジョブが入力された場合であっても、エンジンが有する連続印刷時の最大スループットの低下を招かず最大の印字速度での印刷が可能となり、また、別の効果としては、印刷装置固有の連続印刷可能なデータ取得制限時間(セーフティータイム)をホストコンピュータ側に予め保持させておけば、印刷装置側のROMに格納されたソフトウェアプログラムをバージョンアップするなどコストをかけることなく、複数ジョブの連続印刷時に最大スループットでの印刷が可能となるホストベースプリンティングシステムの制御方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述の課題を解決することを目的としてなされたもので、上述の課題を解決する手段として以下の構成を備える。即ち、
当該プリンティングシステムは、ジョブを管理するための印刷制御部において、システムスプール部からの描画データに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報と、ホストコンピュータ側プリンティングシステムにおいて予め保持しているか、接続された印刷装置から取得した印刷装置固有の連続印刷可能な時間に基づき、複数ページ連続印刷の際、ページ間の待ち時間の発生を抑え、エンジン固有の最速スループットで印字するために、
ジョブを管理するための印刷制御部において、システムスプール部からの描画データに付加されたジョブ終了情報を検知したら、計時処理を開始する手段と、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時処理の開始から前記印刷装置固有の連続印刷可能な時間を経過したら、計時処理を終了する手段と、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時処理の終了の際に、前記計時開始の起点となったジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送する手段と、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブ終了情報と次のジョブに付加されたジョブ開始情報を接続された印刷装置へ転送しない手段と、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブに付加された印刷解像度情報と、次のジョブに付加された印刷解像度情報を比較し、両解像度が異なっていた場合に、前記それぞれのジョブに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送する手段と、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブに付加された印刷用紙サイズ情報と、次のジョブに付加された印刷用紙サイズ情報を比較し、両用紙サイズが異なっていた場合に、前記それぞれのジョブに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送する手段と、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブに付加された印刷用紙定着情報と、次のジョブに付加された印刷用紙定着情報を比較し、両用紙定着情報が異なっていた場合に、前記それぞれのジョブに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送することを特徴とする手段と、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブに付加されたカラー識別情報と、次のジョブに付加されたカラー識別情報を比較し、両カラー識別情報が異なっていた場合に、前記それぞれのジョブに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送する手段を具備する。
【0010】
以上、本発明を整理して要約すれば以下の構成に集約できる。
【0011】
(1)ホストコンピュータシステムにおいて、アプリケーションソフトウェアからの描画命令に基づいた描画情報を生成する手段と、当該生成描画情報を印刷装置に転送する手段を有し、
印刷装置においては、ホストコンピュータシステムからの描画情報を印刷装置内の記憶領域に一時確保し、その後当該描画情報に基づいて生成された画像情報を印刷装置内のエンジンコントローラに出力する手段を備えたプリンティングシステムであって、
当該プリンティングシステムは、ジョブを管理するための印刷制御部において、システムスプール部からの描画データに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報と、接続された印刷装置固有の連続印刷可能な時間に基づき、複数ページ連続印刷の際、ページ間の待ち時間の発生を抑え、エンジン固有の最速スループットで印字可能であることを特徴とするホストベースプリンティングシステムの制御方法。
【0012】
(2)ホストコンピュータシステムにおいて、アプリケーションソフトウェアからの描画命令に基づいた描画情報を生成する手段と、当該生成描画情報を印刷装置に転送する手段を有し、
印刷装置においては、ホストコンピュータシステムからの描画情報を印刷装置内の記憶領域に一時確保し、その後当該描画情報に基づいて生成された画像情報を印刷装置内のエンジンコントローラに出力する手段を備えたプリンティングシステムであって、
当該プリンティングシステムは、ジョブを管理するための印刷制御部において、システムスプール部からの描画データに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報と、接続された印刷装置より印刷毎に取得した該印刷装置固有の連続印刷可能な時間に基づき、複数ページ連続印刷の際、ページ間の待ち時間の発生を抑え、エンジン固有の最速スループットで印字可能であることを特徴とするホストベースプリンティングシステムの制御方法。
【0013】
(3)前記プリンティングシステムであって、
ジョブを管理するための印刷制御部において、システムスプール部からの描画データに付加されたジョブ終了情報を検知したら、計時処理を開始することを特徴とする前記(1)または(2)記載のホストベースプリンティングシステムの制御方法。
【0014】
(4)前記プリンティングシステムであって、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時処理の開始から前記印刷装置固有の連続印刷可能な時間を経過したら、計時処理を終了することを特徴とする前記(3)記載のホストベースプリンティングシステムの制御方法。
【0015】
(5)前記プリンティングシステムであって、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時処理の終了の際に、前記計時開始の起点となったジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送することを特徴とする前記(4)記載のホストベースプリンティングシステムの制御方法。
【0016】
(6)前記プリンティングシステムであって、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブ終了情報と次のジョブに付加されたジョブ開始情報を接続された印刷装置へ転送しないことを特徴とする前記(5)記載のホストベースプリンティングシステムの制御方法。
【0017】
(7)前記プリンティングシステムであって、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブに付加された印刷解像度情報と、次のジョブに付加された印刷解像度情報を比較し、両解像度が異なっていた場合に、前記それぞれのジョブに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送することを特徴とする前記(6)記載のホストベースプリンティングシステムの制御方法。
【0018】
(8)前記プリンティングシステムであって、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブに付加された印刷用紙サイズ情報と、次のジョブに付加された印刷用紙サイズ情報を比較し、両用紙サイズが異なっていた場合に、前記それぞれのジョブに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送することを特徴とする前記(6)記載のホストベースプリンティングシステムの制御方法。
【0019】
(9)前記プリンティングシステムであって、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブに付加された印刷用紙定着情報と、次のジョブに付加された印刷用紙定着情報を比較し、両用紙定着情報が異なっていた場合に、前記それぞれのジョブに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送することを特徴とする前記(6)記載のホストベースプリンティングシステムの制御方法。
【0020】
(10)前記プリンティングシステムであって、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブに付加されたカラー識別情報と、次のジョブに付加されたカラー識別情報を比較し、両カラー識別情報が異なっていた場合に、前記それぞれのジョブに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送することを特徴とする前記(6)記載のホストベースプリンティングシステムの制御方法。
【0021】
(11)前記(7)ないし(10)のいずれか、あるいは全ての機能の備えることを特徴とするホストベースプリンティングシステムの制御方法。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係わる実施例を説明する。
【0023】
(印刷装置の構成)
図1は本発明にかかる実施例の印刷装置の構成を示す概略断面図で、一例としてモノクロレーザビームプリンタの場合を示してある。尚、本実施例を適用する印刷装置は、モノクロレーザビームプリンタに限られるものではなく、カラーレーザビームプリンタでも良いことは言うまでもない。以下、構成及び動作について説明する。
【0024】
レーザビームプリンタ本体100はホストコンピュータシステム等の外部装置に接続され、このホストコンピュータ等から送られる制御コードや文字コード、図形データあるいはビットマップデータ等の描画データに基づいて印刷を行う。
【0025】
操作パネル101は、操作のためのスイッチ(キー)及びLED表示器、LCD表示器が配されており、印刷装置の環境等を設定するために使われるが、近年これら環境設定は、ホストコンピュータシステム等の外部装置で行われることが多く、レーザビームプリンタ本体100に必須のものではない。
【0026】
ビデオコントローラ102は、レーザビームプリンタ100全体の制御およびホストコンピュータから供給される描画データを解析したり、描画データをビットマップデータにメモリ展開し、ビデオ信号に変換してレーザードライバ103に出力する。
【0027】
レーザードライバ103は、半導体レーザ104を駆動するための回路であり、入力されたビデオ信号に応じて、半導体レーザ104から発射されるレーザ光105をオン・オフ切り替えする。
【0028】
レーザ光105は、回転多面鏡106で左右方向に振られて静電ドラム107上を走査する。これにより、静電ドラム107上には描画パターンの静電潜像が形成される。この潜像は、静電ドラム107の周囲の現像ユニット108により現像された後、定着器112を通して記録紙に転写される。定着器112は、ホストコンピュータ等から送られてくる描画データを含むジョブデータのジョブ開始命令に基づき印刷を開始する前準備として昇温処理を行う。また、ジョブデータのジョブ終了命令を検知したなら降温処理を行い、定着器の焦げつきを回避すると共に消費電力を抑える。尚、ジョブの終了命令に関わらず、ページの連続印刷の最中においても、1ページ描画データ印刷後、一定時間(連続印刷可能な時間。以降セーフティータイムとする。)、次ページの描画データの入力がなければ、定着器112を保護するため自動的に降温処理が入り、次ページ入力時に再び昇温処理が開始される。従って、複数ジョブの連続印刷時や1ジョブの複数ページ印刷時においては、セーフティータイム内に次ページ入力がなければ、最大スループットを満たして印刷することができないようになっている。
【0029】
この定着器112を通して転写される記録紙には、カットシートを用いている。すなわち、カットシート記録紙は、レーザビームプリンタ100に装着した用紙カセット109に収納され、給紙ローラ110および搬送ローラ111により、装置内に取り込まれて、静電ドラム107に供給される。
【0030】
(システムの構成)
図2は、本発明にかかる画像出力システムの概略構成を示すブロック図である。
【0031】
この画像出力システムは、ホストコンピュータ250とレーザビームプリンタ等の画像出力装置260とを双方向インターフェース270を介して接続し構成されている。
【0032】
ホストコンピュータ250は、ホストコンピュータ本体を制御する制御ユニット251を備えている。この制御ユニット251は、CPU1、RAM2、ROM3、タイマ4、キーボードコントローラ(KBC)5、ディスプレイコントローラ(DSPC)6、ディスクコントローラ(DKC)7及びI/Oコントローラ(IOC)8から構成されている。
【0033】
CPU1は、ROM3や外部メモリ12に格納されたブートプログラムやアプリケーションプログラム等を実行し、システムバス9に接続されている前記各デバイスを総括的に制御する。
【0034】
RAM2は、CPU1の主メモリ及びワークエリア等として機能する。キーボードコントローラ5は、キーボード10や不図示のポインティングデバイスからのキー入力を制御する。ディスプレイコントローラ6は、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ等11の表示を制御する。ディスクコントローラ7は、ブートプログラム、種々のアプリケーションプログラム、フォントデータ、ユーザファイル等を記憶できるハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、フラッシュPROM等外部メモリ12とのアクセスを制御する。
【0035】
I/Oコントローラ8は、所定の双方向性インターフェース(以下、単にインターフェースという)270を介してプリンタ260に接続されて、プリンタ260との通信制御を実行する。尚、I/Oコントローラ8は、予め制御ユニット251に内蔵されたデバイスを介してプリンタ260と接続しても良いし、バススロットに接続した後付けのデバイス(例えば、ECPボード、あるいはネットワークボードやネットワークアダプタ等)を介してプリンタ260と接続し、通信制御を実行できる。
【0036】
一方、プリンタ260は、プリンタ制御ユニット261を備えている。このプリンタ制御ユニット261は、プリンタ本体全体の制御、更に不図示の両面ユニットが装着された場合は、両面ユニットを含めたプリンタ全体の制御、及びホストコンピュータ250から供給される画像情報を解析する機能を有し、CPU21、RAM22、ROM23、NVRAM24、通信制御部25、印刷部I/F26、パネル制御部27及びディスクコントローラ(DKC)28から構成されている。
【0037】
プリンタCPU21は、ROM23あるいは外部メモリ32に記憶された制御プログラム等に基づいてシステムバス29に接続された上記各種デバイスとのアクセスを総括的に制御し、印刷部I/F26を介して接続されたエンジンコントローラ30へ出力情報としてエンジンコントローラ制御コマンドや画像信号を出力する。また、ROM23には、操作パネルに配されたスイッチやLED表示器、メッセージ表示デバイスであるLCD等を制御するデバイスドライバを有するパネル制御部27を介して、スイッチからのキー割り込みを受け付けたり、LEDの点灯、消灯、点滅を司ったり、LCDへのメッセージ文字列の表示、変更を制御するプログラムを記憶する。
【0038】
更にCPU21は、通信制御部25を介してホストコンピュータ250との通信処理が可能となっており、プリンタ260内の情報をホストコンピュータ250に通知可能に構成されている。また、RAM22は、CPU21の主メモリ、ワークエリア等として機能し、図示しない増設ポートに接続されるオプションRAMによりメモリ容量を拡張することも可能な構成になっている。NVRAM24は、プリンタの環境データ等を格納するために用いられる。
【0039】
尚、本発明のプリンタの構成は、近年良くみられるホストベースプリンタ(文字、描画コード等の解析処理、制御処理のほとんどの部分をホストコンピュータ側で行うようなプリンタ)のように、外部メモリ32や操作部パネル31を省いたり、それ程高機能でないCPU21とASICの組み合わせによりコストダウンを図った構成であっても一向に構わない。更に、通信制御部25は、セントロニクスI/Fに限らず、USB、IEEE1394、あるいは、各種ネットワークプロトコルを制御可能な構成であっても本発明においては適用可能であることは言うまでもない。
【0040】
(印刷制御の機能構成)
図5は、本発明の機能構成図である。
【0041】
本発明により、印刷処理を実施した場合、以下の一連の処理がホストコンピュータシステム(501、502または503)の記憶領域(図2のRAM2あるいは外部メモリ12)に格納されたプリンティングシステムにおいて実施される。
【0042】
ユーザがいずれかのホストコンピュータシステムにおいてアプリケーションソフトウェア(520、530または540)から印刷する場合、まずアプリケーションソフトウェアの不図示のユーザインターフェースからユーザが印刷指示をする。前記印刷指示によりアプリケーションソフトウェア、及びアプリケーションと連携して動作する不図示の描画処理部は描画データを生成し、プリンティングシステムソフトウェアのデータ生成部(521、531または541、プリンタデバイスドライバとも言う)に前記描画データを転送する。前記描画データを受け取ったデータ生成部は、印刷装置が解釈可能な描画データに変換し、ホストコンピュータシステムが有するOS(オペレーティングシステム)に組み込まれたシステムスプール部(522、532または、542)へ前記描画データ(ジョブデータとも言い、1ないし複数のページデータを内包している。また、通常、1つのジョブには、1ページないし複数ページの描画情報に対し、図6に示すようにジョブの最初にジョブ開始識別情報601、ジョブの最後にジョブ終了識別情報602が付加されている。)をページ順に転送する。尚、ネットワーク環境下(ネットワーク500で接続)においてスプーリング処理を実施する場合のシステムスプール部(522、532または542)は、プリンティングシステムのデータ生成部と同一のホストコンピュータシステムのシステムスプーリング部が利用される場合もあるし、プリントサーバとなる他のホストコンピュータシステム中のシステムスプール部と協調して両ホストコンピュータシステムのシステムスプール部が利用される場合もある。各ホストコンピュータシステムにおいて、予め例えばネットワークに接続された印刷装置名やネットワークアドレス、あるいはプリントサーバとなるホストコンピュータ名やポート名等でネットワークコネクションが確立された出力先へ、前記システムスプール部を介してデータ出力されるようになっている。
【0043】
印刷制御部523、533または543は本発明のプリンティングシステムの一部であり、システムスプール部でスプーリングされた描画データ(スプールデータともいう)を取得し、スプールデータ中の印刷制御情報及びページ単位の描画情報に基づいて印刷ジョブを制御したりネットワークに接続された印刷装置を管理したり、更にはジョブ終了識別情報に基づきタイマ4を利用した計時処理を開始したり、ジョブ開始識別情報に基づき計時処理を終了したりする。また、ジョブやページ情報の加工やジョブ開始識別情報やジョブ終了識別情報の削除処理をも制御すると共に、当該印刷制御部は、スプーリングされてきたジョブのユーザ名あるいはコンピュータ名をも管理するプリントサーバとしての機能も有しており、各種ジョブの制御を施した後、通信制御部(524、534または544)を介して転送すべき出力先へジョブデータをページ順に転送したり、別のホストコンピュータからのスプールデータを複数制御、管理することができる。また、その他に、印刷ジョブ情報を表示制御部(515、535、または545)を介して不図示のプリントステータスウィンドウでディスプレイ(図2の11)へ表示しユーザへ通知する手段をも有している。尚、前記印刷制御部から印刷装置(504、505、または506)へのデータ転送は、ポート制御プログラム等を有する通信制御部(524、534、または544)を介して実行される。
【0044】
印刷装置504、505または506は、ホストコンピュータシステムからビデオコントローラ510、511または512(図2のプリンタ制御ユニット261、図1の102)上の通信制御部550、560または570を介して受信したジョブデータを図2のRAM22あるいは外部メモリ32に一時格納し、図2のROM23あるいはRAM22または外部メモリ32に格納された印刷制御プログラム、あるいは不図示のASICによって、当該受信ジョブデータのジョブ開始情報の検知により、主に電子写真プロセス等に関わる帯電、露光、現像、転写、定着及び紙搬送等の制御を行うエンジンコントローラ513、514または515(図2のエンジンコントローラ30)の初期化、定着器の昇温を行い、更に後続のページデータをビデオデータとしてエンジンコントローラに展開する。展開されたデータは、エンジンコントローラに送出され、帯電、露光、現像、転写、定着及び紙搬送等の制御により実際の記録媒体へ印刷される。また、ジョブ終了情報を検知したら定着器の降温を伴うエンジンコントローラの初期化を行い一連の印刷処理が完了する。尚、前記図2のROM23あるいはRAM22または外部メモリ32に格納された印刷制御プログラムは、印刷装置における両面ユニットの有無、ジャム情報や印刷完了の有無やドアオープン等の印刷装置のステータス情報をホストコンピュータへ通信制御部を介して通知する機能を有している。
【0045】
(実施例1)
前述の構成を備える本第1実施例は、ホストコンピュータ501から印刷装置504へ対して複数のジョブを印刷する例である。
【0046】
今、ホストコンピュータ501にインストールされているアプリケーションソフトウェア520から、アプリケーションが有する印刷を実施するためのユーザインターフェースダイアログを利用し(不図示。その形状、設定項目は個々のアプリケーションに依存する。)、印刷を指示することで、順次描画データが本発明のプリンティングシステムのデータ生成部521へ出力され、図7に示す複数のジョブデータが生成される。701は最初のジョブデータで、702は次に生成されるジョブデータである。それぞれのジョブデータは、ジョブの開始を示すジョブ開始識別情報(701−1、702−1)、ジョブの終了を示すジョブ終了識別情報(701−2、702−2)、1ないし複数ページ分の描画データ(701−3、702−3)、ジョブ毎、あるいはページ毎に付加される描画データの印字属性情報(701−4、702−4)から構成される。また、印字属性情報は、印刷制御に必要な各種情報が含まれている。一例として、例えば600dpi/300dpi等の印字解像度を示す解像度情報(701−4−a、702−4−a)、A3/A4/Letter等の用紙の大きさを規定する用紙サイズ情報(701−4−b、702−4−b)、厚紙や薄紙や普通紙など紙の種類に最適なトナー定着モードを規定するための用紙定着情報(701−4−c、702−4−c)、カラー/モノクロを示すカラー情報(701−4−d、702−4−d)等から構成される。前記ジョブデータ701、702は、順次システムスプール部522へ出力される(スプーリングされる)。
【0047】
印刷制御部523は、システムスプール部522から前記ジョブデータ701を取得すると、順次ジョブ開始識別情報701−1、描画データの属性情報701−4、描画データ701−3を出力先の印刷装置504へ通信制御部524を介して転送するが、ジョブ終了識別情報701−2を検知したなら、該ジョブ終了識別情報701−2を印刷装置504へ転送せず、タイマ(図2の4)を利用し計時処理を開始する。計時開始後、予めRAM(図2の2)、あるいは外部メモリ(図2の12)に格納されているセーフティータイム、もしくは、出力先である印刷装置から取得したセーフティータイム内に、後続のジョブデータ702のジョブ識別情報702−1を検知したならば、前記ジョブ終了識別情報701−2、及びジョブ開始識別情報702−1を印刷装置へ転送せず、順次後続の描画データの属性情報702−4、描画データ702−3を転送していく。ジョブ終了情報702−2については、前記ジョブ701のジョブ終了識別情報701−2を検知した際に実施した処理と同様の計時処理を行う(計時処理の開始)。ここでセーフティータイム内に後続ジョブのジョブ開始識別情報を検知できなければ、前記計時処理開始のトリガーとなったジョブ終了情報702−2を出力先の印刷装置504へ通信制御部524を介して転送する。従って本例における印刷装置504は、図8に示すように、ホストコンピュータ側に存在した2つのジョブ(701、702)が、1つのジョブ703として扱われるようになり、通常ジョブとジョブの間に入る処理、即ち、前ジョブの印字終了に伴うエンジンの定着器の降温処理、及び次ジョブの印刷開始に伴うエンジンの定着器の昇温処理を含むエンジンコントローラの初期化処理が発生しないため、連続ページ印刷において、ページ間に待ち時間が入ることがなく、最大エンジンスピードでの印刷が可能となる。
【0048】
尚、ホストコンピュータ501のプリンティングシステムが、ホストコンピュータ502からのスプールデータを受信し印刷装置504へ出力するプリントサーバの役目を果たす場合、即ち、ホストコンピュータ501のユーザと、ホストコンピュータ502のユーザ双方が、ほぼ同時期に、ホストコンピュータ501及び502にインストールされているアプリケーションソフトウェア520及び530それぞれから印刷を行い、複数のジョブが印刷制御部523に入力された場合であっても、本実施例の印刷制御部の処理は適用されることは言うまでもない。
【0049】
以下、印刷制御部523における制御フローを図9を基に説明する。本発明のプリンティングシステムにおける印刷制御部523のプログラムは、システムスプール部522にスプーリングされるジョブデータを順次取得し(S900)、予めホストコンピュータのRAM(図2の2)あるいは外部メモリ(図2の12)に初期化されて格納されている計時識別情報を参照する(S901)。該不図示の計時識別情報は、計時が開始されているか(ON状態)、計時が開始されていないか(OFF状態)いずれかのステータスを有しており、計時が開始されると後述の計時プロセス(図10)が起動し、タイマ(図2の4)を利用して計時処理が行われ、計時が終了すると計時プロセスが終了するようになっている。尚、計時識別情報の初期状態は、計時が開始されていない状態、即ち計時識別情報OFFの状態である。S902では、前記S901で取得した計時識別情報を参照し、現在計時状態かを判定している。ここでもし計時中でなかったなら、S900で取得した情報がジョブ終了識別情報であるかを判定し(S903)、ジョブ終了識別情報でなかった場合、該取得データを出力先の印刷装置へ転送する(S904)が、もしジョブ終了識別情報であった場合には、後述の計時プロセスを開始すると共に前記計時識別情報をONにする(S905)。S905においては、計時プロセスの開始によりセーフティータイムのカウントが始まり、その間ジョブ終了識別情報は、印刷装置へ転送されず待機状態となったまま(S906)となり、S900のデータ取得状態に戻ることとなる。
【0050】
一方S902において計時中、即ち計時プロセスが起動中であったなら、S900での取得データがジョブ開始識別情報かを判定する(S907)。ここで取得情報がジョブ開始識別情報でなかった場合は、S900において予期せぬ情報が取得されたものとして、データを破棄する(S908)。また、ジョブ開始識別情報であったなら、待機中である前ジョブのジョブ終了識別情報、及びS907の判定に利用された現ジョブのジョブ開始識別情報を破棄して(S909)、計時識別情報をOFFにした(S910)後、S900に戻りデータ取得状態となる。S910でOFFにされた計時識別情報は、後述の計時プロセスで定期的に監視されているため、S910での計時識別情報OFFにより計時プロセスも終了する。
【0051】
次に図10に示す計時プロセスの制御フローを説明する。本計時プロセスは、図9の制御フローS905のステップにより起動される。S1000で予めホストコンピュータのRAM(図2の2)あるいは外部メモリ(図2の12)に格納されているか、もしくは出力先の印刷装置から取得したセーフティータイムに基づき、ホストコンピュータが有するタイマ(図2の4)を利用し計時処理を開始する(S1001)。S1002、S1003は、Second、あるいはmSecondといった単位で一定時間間隔でチェックされるタイマ処理部で、S1002においてS1000で取得したセーフティータイムを経過したかがチェックされる。S1002で、まだセーフティータイムに達していないと判定されたらS1003において、計時識別情報のステータスがチェックされるが、本判定は、図9のS910が処理されたかを判定することと同等である。ここで、該計時識別情報がOFFであったなら、計時処理を終了し(S1006)、計時識別情報がOFFでなかった場合は、セーフティータイムに基づく規定時間に達するまでS1002,S1003の処理は繰り返される。一方、S1002においてセーフティータイムに達した場合は、S1004で計時識別情報がOFFとされ、図9のS906で待機させておいたジョブ終了識別情報を印刷装置へ転送し(S1005)計時処理を終了する(S1006)。
【0052】
以上により、ジョブが連続してスプーリングされてきた場合であっても、極力スループットを維持して印刷できるようになる。
【0053】
(実施例2)
本発明第2の実施例は、連続するジョブの有する印字属性情報群(図7の701−4、702−4)が異なる場合にジョブ終了識別情報、ジョブ開始識別情報を廃棄しない例であり、その制御フローを図11に示す。尚、計時プロセスの制御は、図10に示すフローのS1004において、計時識別情報をOFFにすると共に後述のS1105で確保した印字属性情報を破棄する処理を付加する以外は同一であるので、その制御図と説明は割愛する。
【0054】
以下、印刷制御部523における制御フローを図11を基に説明する。本発明のプリンティングシステムにおける印刷制御部523のプログラムは、システムスプール部522にスプーリングされるジョブデータを順次取得し(S1100)、予めホストコンピュータのRAM(図2の2)あるいは外部メモリ(図2の12)に初期化されて格納されている計時識別情報を参照する(S1101)。S1102では、前記S1101で取得した計時識別情報を参照することで、現在計時状態かを判定している。ここでもし計時中でなかったなら、S1100で取得した情報がジョブ終了識別情報であるかを判定し(S1103)、ジョブ終了識別情報でなかった場合、S1104で比較識別情報をチェックする。
【0055】
該不図示の比較識別情報は、予めホストコンピュータのRAM(図2の2)あるいは外部メモリ(図2の12)に初期化されて格納されており、図7の701−4に一例を示す前ジョブの印字属性情報と、図7の702−4に一例を示す後続ジョブの印字属性情報を比較する必要があるかを判定するための情報で、比較が必要な場合はON、比較を要しない場合はOFFとなっており、初期状態は、比較が必要ない状態を示すOFFが設定されている。
【0056】
S1104において、比較識別情報がOFFの場合は、S1105でジョブの印字属性情報をホストコンピュータのメモリに確保する一方、該印字属性情報を含めた印字データを印刷装置へ転送していく(S1106)。また、S1104で比較識別情報がONであったなら、S1107において、前ジョブの印字属性情報(図7の701−4)と後続ジョブの印字属性情報(図7の702−4)が一致するかを判定する。判定の結果、両印字属性情報が一致していた場合は、前ジョブのジョブ終了識別情報(図7の701−2)と後続ジョブのジョブ開始識別情報(図7の702−1)を廃棄し(S1108)、両印字属性情報が一致していなかった場合は、前記ジョブ終了識別情報とジョブ開始識別情報を印刷装置へ転送する(S1109)。S1108もしくはS1109の処理後、S1110では、S1105で確保した前ジョブの印字識別情報を廃棄し、比較識別情報をOFFにして(S1111)S1100で取得したデータの印刷装置への転送(S1106)を続ける。
【0057】
次にS1103で取得データがジョブ終了識別情報であった場合を説明する。S1103でジョブ終了識別情報を検知すると、実施例1で説明した図10にフローを示す計時プロセスを開始すると共に前記計時識別情報をONにする(S1112)。S1112においては、計時プロセスの開始によりセーフティータイムのカウントが始まり、その間ジョブ終了識別情報は、印刷装置へ転送されず待機状態となったまま(S1113)となり、S1100のデータ取得状態に戻ることとなる。
【0058】
最後にS1102において計時中、即ち計時プロセスが起動中であった場合を説明する。S1100での取得データがジョブ開始識別情報かを判定し(S1114)、ここで取得情報がジョブ開始識別情報でなかった場合、S1100において予期せぬ情報が取得されたものとして、データを破棄し(S1115)、ジョブ開始識別情報であったなら、待機中である前ジョブのジョブ終了識別情報(図7の701−2)、及びS1114の判定に利用された現ジョブのジョブ開始識別情報(図7の702−1)をホストコンピュータのメモリに確保して(S1116)、計時識別情報をOFFにし(S1117)且つ比較識別情報をONに設定(S1118)後、S1100に戻りデータ取得状態となる。
【0059】
以上により、ジョブが連続してスプーリングされてきた場合であっても、印刷装置が有するエンジン仕様に合わせて極力スループットを維持して印刷できるようになる。
【0060】
(実施例3)
本発明の実施例2において、図11のS1107では前ジョブの印字属性情報(図701−4)と後続ジョブの印字属性情報(図702−4)を一括して比較する例を説明しているが、特に一括して比較せず、1つあるいは、いくつかの属性情報を比較するように処理しても構わない。また、比較対象を図7に示した印字属性情報に限定することなく、印刷装置が備える印刷エンジンの仕様に合わせて、如何なる属性情報を比較しても良い。
【0061】
(実施例4)
本発明の構成は、図2に一例を示したプリンタ機能だけを有するいわゆるシングルファンクションの印刷装置にのみに適用されるものではなく、例えばコピー機能やファクシミリ機能、更にはスキャナー機能等を有するマルチファンクション機であっても適用可能であることは言うまでもない。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ホストベースのプリンティングシステムにおいて、アプリケーション及びコンピュータシステムから連続する複数ジョブが入力された場合であっても、エンジンが有する連続印刷時の最大スループットの低下を招かず最大の印字速度での印刷が可能となる。また、別の効果としては、印刷装置固有の連続印刷可能なデータ取得制限時間(セーフティータイム)をホストコンピュータ側に予め保持させておけば、印刷装置側のROMに格納されたソフトウェアプログラムをバージョンアップするなどコストをかけることなく、複数ジョブの連続印刷時に最大スループットでの印刷が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における印刷装置の概略断面図
【図2】本発明の実施例におけるホストコンピュータシステム及びプリンタシステムの概略構成を示すブロック図
【図3】本発明におけるプリンティングシステム構成を示す概略図
【図4】(a),(b) データ生成部に入力される複数ジョブの概念図
【図5】本発明の実施例におけるプリンティングシステムの機能構成の一例を示す概略図
【図6】本発明のプリンティングシステムにおいて扱うジョブの概念図
【図7】本発明の実施例で扱う複数ジョブに含まれる情報の一例を示す図
【図8】本発明の実施例における印刷装置へ出力されるジョブ情報の一例を示す図
【図9】本発明の第1の実施例における制御を示すフローチャート
【図10】本発明の実施例における計時プロセス制御を示すフローチャート
【図11】本発明の第2の実施例における制御を示すフローチャート
【符号の説明】
1、21 CPU
2、22 RAM
3、33 ROM
4 タイマ
5 キーボードコントローラ(KBC)
6 ディスプレイコントローラ(DSPC)
7 ディスクコントローラ(DKC)
8 I/Oコントローラ(IOC)
24 NVRAM
25 通信制御部
26 印刷部I/F
27 パネル制御部
28 ディスクコントローラ(DKC)
250 ホストコンピュータ
260 画像出力装置
270 双方向インターフェース
Claims (11)
- ホストコンピュータシステムにおいて、アプリケーションソフトウェアからの描画命令に基づいた描画情報を生成する手段と、当該生成描画情報を印刷装置に転送する手段を有し、
印刷装置においては、ホストコンピュータシステムからの描画情報を印刷装置内の記憶領域に一時確保し、その後当該描画情報に基づいて生成された画像情報を印刷装置内のエンジンコントローラに出力する手段を備えたプリンティングシステムであって、
当該プリンティングシステムは、ジョブを管理するための印刷制御部において、システムスプール部からの描画データに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報と、接続された印刷装置固有の連続印刷可能な時間に基づき、複数ページ連続印刷の際、ページ間の待ち時間の発生を抑え、エンジン固有の最速スループットで印字可能であることを特徴とするホストベースプリンティングシステムの制御方法。 - ホストコンピュータシステムにおいて、アプリケーションソフトウェアからの描画命令に基づいた描画情報を生成する手段と、当該生成描画情報を印刷装置に転送する手段を有し、
印刷装置においては、ホストコンピュータシステムからの描画情報を印刷装置内の記憶領域に一時確保し、その後当該描画情報に基づいて生成された画像情報を印刷装置内のエンジンコントローラに出力する手段を備えたプリンティングシステムであって、
当該プリンティングシステムは、ジョブを管理するための印刷制御部において、システムスプール部からの描画データに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報と、接続された印刷装置より印刷毎に取得した該印刷装置固有の連続印刷可能な時間に基づき、複数ページ連続印刷の際、ページ間の待ち時間の発生を抑え、エンジン固有の最速スループットで印字可能であることを特徴とするホストベースプリンティングシステムの制御方法。 - 前記プリンティングシステムであって、
ジョブを管理するための印刷制御部において、システムスプール部からの描画データに付加されたジョブ終了情報を検知したら、計時処理を開始することを特徴とする請求項1または2記載のホストベースプリンティングシステムの制御方法。 - 前記プリンティングシステムであって、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時処理の開始から前記印刷装置固有の連続印刷可能な時間を経過したら、計時処理を終了することを特徴とする請求項3記載のホストベースプリンティングシステムの制御方法。 - 前記プリンティングシステムであって、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時処理の終了の際に、前記計時開始の起点となったジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送することを特徴とする請求項4記載のホストベースプリンティングシステムの制御方法。 - 前記プリンティングシステムであって、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブ終了情報と次のジョブに付加されたジョブ開始情報を接続された印刷装置へ転送しないことを特徴とする請求項5記載のホストベースプリンティングシステムの制御方法。 - 前記プリンティングシステムであって、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブに付加された印刷解像度情報と、次のジョブに付加された印刷解像度情報を比較し、両解像度が異なっていた場合に、前記それぞれのジョブに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送することを特徴とする請求項6記載のホストベースプリンティングシステムの制御方法。 - 前記プリンティングシステムであって、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブに付加された印刷用紙サイズ情報と、次のジョブに付加された印刷用紙サイズ情報を比較し、両用紙サイズが異なっていた場合に、前記それぞれのジョブに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送することを特徴とする請求項6記載のホストベースプリンティングシステムの制御方法。 - 前記プリンティングシステムであって、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブに付加された印刷用紙定着情報と、次のジョブに付加された印刷用紙定着情報を比較し、両用紙定着情報が異なっていた場合に、前記それぞれのジョブに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送することを特徴とする請求項6記載のホストベースプリンティングシステムの制御方法。 - 前記プリンティングシステムであって、
ジョブを管理するための印刷制御部において、前記計時終了時間内に、次の描画データに付加されたジョブ開始情報を検知したら、前記計時開始の起点となったジョブに付加されたカラー識別情報と、次のジョブに付加されたカラー識別情報を比較し、両カラー識別情報が異なっていた場合に、前記それぞれのジョブに付加されたジョブ開始情報、ジョブ終了情報を接続された印刷装置へ転送することを特徴とする請求項6記載のホストベースプリンティングシステムの制御方法。 - 請求項7ないし10のいずれか、あるいは全ての機能の備えることを特徴とするホストベースプリンティングシステムの制御方法。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060801 |