JP2004341823A - 進捗状況記録方法および進捗状況記録システム - Google Patents
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Abstract
【課題】1枚の用紙に対して複数の人が行う作業の内容を記録する技術を提供する。
【解決手段】アノトペン101は、シールからアノトコードを読み取り、読み取られたアノトコードから一意に定まる位置情報を送信する。検査データサーバ装置30は、受信された位置情報をグループ化し、該グループ内のデータに合致する前記用紙に固有の位置情報に対応付けられた前記用紙の用紙識別番号と、グループ内のデータに合致するシールに固有の位置情報に対応付けられた情報内容とを内容位置対応DB301から読み出し記憶する。
【選択図】 図1
【解決手段】アノトペン101は、シールからアノトコードを読み取り、読み取られたアノトコードから一意に定まる位置情報を送信する。検査データサーバ装置30は、受信された位置情報をグループ化し、該グループ内のデータに合致する前記用紙に固有の位置情報に対応付けられた前記用紙の用紙識別番号と、グループ内のデータに合致するシールに固有の位置情報に対応付けられた情報内容とを内容位置対応DB301から読み出し記憶する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1つの文書に対して複数人が作業を行うための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
病院の医師が、患者の血液等の検査を外部に依頼する際には、病院内の複数の職員が、検査を依頼するために必要な事項を検査依頼票に記入する。このような共同作業を行う場合、通常、複数の職員の間で検査依頼票が回覧されることになる。検査依頼票に限らず、文書を回覧すると、途中で滞ってしまうことが多々ある。更に、文書の回覧をうけるべき人数が多くなると、途中で滞る回数も増える上に、滞らせている人を特定するのも難しくなる。
【0003】
このような問題は、電子メールによる文書の回覧においても共通しており、回覧文書の回覧ルートを、回覧をうけるべき人が保有している他の回覧文書の数に応じて変更することにより、滞りを小さくしつつ、滞らせている人の特定を容易とする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−44430号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載の技術では、回覧文書の回覧ルートが変更されてしまう。したがって、前述の検査依頼票のように、回覧の順番を変更し難い用紙の回覧には適さない。また、電子的な検査依頼票だけではなく、紙の検査依頼票を回覧したいというニーズがある。特許文献1に記載の技術は、電子メールによる回覧を前提としているから、このニーズに応えることができない。
結局、従来の技術では、紙の文書の回覧において回覧の進捗状況を把握することができず、前述の問題が生じていた。
【0006】
本発明は、上記の問題を解決すべくなされたものであり、共用される用紙に対して行われる作業の進捗状況を記録する技術を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明は、用紙から該用紙に固有のデータを読み取る処理と、該用紙と異なる物体から該物体に固有のデータを読み取る処理と、読み取ったデータまたは該データから一意に定まるデータを送信する処理とを行う送信ステップと、前記読取ステップにて送信されたデータを受信し、該データに基づいて前記用紙および前記物体を識別する識別ステップと、前記識別ステップにより識別された前記用紙と前記物体とが対応付けられていることを示す情報をメモリに書き込む記録ステップとを有する進捗状況記録方法を提供する。
【0008】
また、本発明は、対象物から該対象物に固有のデータを読み取る読取手段と、前記読取手段により読み取られたデータまたは該データから一意に定まるデータを送信する送信手段とを備える読取装置と、受信手段と、記憶手段と、用紙の識別子と該用紙に固有のデータとを対応付けて前記記憶手段に書き込む第1の書込手段と、前記用紙とは異なる物体の識別子と該物体に固有のデータとを対応付けて前記記憶手段に書き込む第2の書込手段と、前記受信手段により受信されたデータをグループ化するグループ化手段と、前記グループ化手段により得られたグループについて、該グループ内のデータに合致する前記用紙に固有のデータに対応付けられた前記用紙の識別子と、該グループ内のデータに合致する前記物体に固有のデータに対応付けられた前記物体の識別子とを前記記憶手段から読み出し、両識別子が対応付けられていることを示す情報を生成し前記記憶手段に書き込む第3の書込手段とを備える記録装置とを有する進捗状況記録システムを提供する。
【0009】
本発明によれば、前記読取装置は、対象物から該対象物に固有のデータを読み取り、読み取られたデータまたは該データから一意に定まるデータを送信する。記録装置は、受信されたデータをグループ化し、該グループ内のデータに合致する前記用紙に固有のデータに対応付けられた前記用紙の識別子と、該グループ内のデータに合致する前記物体に固有のデータに対応付けられた前記物体の識別子とを前記記憶手段から読み出し、両識別子が対応付けられていることを示す情報を生成し前記記憶手段に書き込む。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。
[1.構成]
まず、本実施形態の構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る検査オーダリングシステム1の全体構成を示すブロック図である。図1に示すように、この検査オーダリングシステム1は、病院内システム10、通信ネットワーク20及び検査データサーバ装置30を備えている。
なお、図1においては、システム構成を簡単に説明するために、病院内システム10を1つしか図示していないが、実際には複数存在している。
【0011】
[1.1.病院内システムの構成]
次に、病院内システム10について説明する。
病院内システム10には、アノトコードが印刷された検査依頼票に文字等を記入するためのアノトペン(登録商標)101と、アノトペン101よりデータを受信するパーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」という)103とが備えられている。
【0012】
[1.1.1.アノトコード]
ここで、アノトコードとは、アノト社が開発した、約6,000万平方kmの仮想的な平面座標空間に広がるドットのパターンの集合のうち、最小単位のドットのパターンをいう。上記平面座標空間においては、0.3mm間隔の平行線を、左右方向および上下方向に引くことで生じる各交点(グリッド)から左、右、上または下の方向に僅かに変位させて各ドットが打たれる。各ドットの変位方向は、上記平面座標空間において、ある位置の周囲の6×6=36個のドットにより形成されるアノトコードが他の位置の周囲の36個のドットにより形成されるアノトコードと一致しないことを担保する特定の規則に従って定められている。このようなアノトコードは、多数の区画に分割され、様々な用途に割り当てられている。例えば、一部の区画は電子ノートパッド等の特定のアプリケーションに割り当てられ、また、他の区画は企業、公的機関、サービス業者が独自に使用できるように割り当てられている。
【0013】
[1.1.2.アノトコードが印刷された用紙]
本実施形態において使用するアノトコードが印刷された用紙には、検査依頼票102と、検査依頼票102に貼り付けるための各種シールとがある。
検査依頼票102や各種シールには、上記平面座標空間に広がるドットのパターンから割り当てられた特定の区画におけるアノトコードが、炭素質の黒インクで印刷されている。
【0014】
また、アノトコードが印刷されたシールには、以下の種類がある。
(1)番号を表す伝票番号シール102a
(2)検査を依頼する病院名を表す病院名シール102b
(3)検査を受ける患者名を表す患者名シール102c
(4)患者のカルテ番号を表すカルテ番号シール102d
(5)患者の担当医師名を表す医師名シール102e
(6)患者の担当看護婦名を表す看護婦名シール102f
(7)患者から検体を採取する技師名を表す技師名シール102g
(8)検体の容器に貼り付けて検体を識別するための検体シール102i
さらに、これらのシールの表面には、シールに印刷されているアノトコードの内容を表す文字が印刷されている。
【0015】
図2には、上述した各種シールが貼り付けられた検査依頼票102を示す。
検査依頼票102とは、病院において、医者が患者の検体の検査を、検査センタ等の外部の機関に依頼するための用紙である。検査依頼票102に各種シールを貼り付けて、アノトペン101でチェックすることにより、検査依頼票102やシールで表される情報をアノトペン101に蓄積できるようになっている。
また、検査依頼票102の右上欄には、送信のチェックボックスが設けられている。この送信のチェックボックスには、アノトペン101が蓄積したデータをパソコン103へ送信するようアノトペン101を動作させるためのアノトコードが印刷されている。
【0016】
[1.1.3.アノトペン]
次に、アノトペン101の構成について説明する。
アノトペン101は、図3に示すように、デジタルカメラ1011、制御部1012、メモリ1013、通信部1014、バッテリ1015、インクカートリッジ1016及び図示せぬ計時部を備えている。
【0017】
デジタルカメラ1011は、アノトペン101の先端に内蔵されている。アノトペン101で検査依頼票102上に文字等を書き始めると、制御部1012はこれを検知する。これにより、デジタルカメラ1011は、ペン先近傍の検査依頼票102に赤外線を照射して、毎秒100回の頻度で、ペン先近傍の画像を撮像する。また、デジタルカメラ1011は、画像を撮像したときの日時を計時部より取得し、当該日時を表す日時情報と画像データとを対応付ける。
【0018】
制御部1012は、アノトペン101各部の制御を行う。また、制御部1012は、デジタルカメラ1011が撮像した画像を解析する。炭素質の黒インクで印刷されたドットが赤外線を吸収することにより、制御部1012は、デジタルカメラ1011が撮像した画像からドットのパターンであるアノトコードを認識することができる。
制御部1012は、画像中のアノトコードを数値化し、この数値をXY座標に変換することによって、上述した仮想的な平面座標空間上の位置を示す位置情報を算出する。
【0019】
メモリ1013は、制御部1012がアノトコードから算出した位置情報と当該位置情報を算出する基となった画像データが撮像されたときの日時を表す日時情報とを記憶する。このメモリ1013には、A4サイズの用紙に換算して、約40ページ分の位置情報を蓄積することができる。
通信部1014は、ブルートゥース(登録商標)による通信機能を有する。通信部1014は、メモリ1013に蓄積された位置情報をブルートゥースを用いてパソコン103に送信する。
バッテリ1015は、アノトペン101の動力源であり、アノトペン101のキャップがはずされるとアノトペン101に電力を供給する。
インクカートリッジ1016には、用紙上に文字や図形を描くためのインクが充填されている。
【0020】
また、アノトペン101には、付属の部品として、パーソナルコンピュータにUSB(Universal Serial Bus)接続して、アノトペン101のメモリ1013に記憶されているデータをパーソナルコンピュータに送信するためのUSB接続部品が備えられている。
【0021】
[1.1.4.パソコン]
次に、パソコン103について説明する。
パソコン103は、アノトペン101から検査データサーバ装置30に位置情報を送信するための中継装置であり、一般的なパーソナルコンピュータの機能を有している。パソコン103は、一般的なCPU、記憶部、通信インターフェースの他に、ブルートゥース通信部を備えている。
また、パソコン103は、通信ネットワーク20と接続されており、当該通信ネットワーク20を介して、検査データサーバ装置30とデータを送受信する。
また、パソコン103は、ブルートゥース通信部により、アノトペン101で用紙上のアノトコードをチェックしたときに生成された、位置情報と日時情報とを内包したチェックデータを、アノトペン101から受信する。
【0022】
記憶部には、CPUに実行されることにより、アノト技術として公知の、以下の機能を、パソコン103に実現させるためのプログラムが記憶されている。
(1)アノトペン101から、チェックデータを受信したときに、当該チェックデータに内包される位置情報を、図示せぬ位置認識サーバ装置に送信する。
(2)位置認識サーバ装置から位置情報の送信先を示す送信先情報を受信し、アノトペン101から受信した位置情報が内包されたチェックデータを、送信先情報で示される送信先に送信する。
【0023】
ここで、位置認識サーバ装置とは、アノト技術における公知のサーバ装置であり、位置情報を受信したときに、当該位置情報に対応する送信先情報を抽出して、当該抽出された送信先情報を位置情報の送信元に返信する機能を有する。
位置認識サーバ装置には、上述した仮想的な平面座標空間上の位置を表す位置情報と、当該位置情報で表されるアノトコードが印刷された用紙に、情報が記入された場合に、当該記入された情報を表す位置情報を、どの装置に送信するかを表す送信先情報とが記憶されている。
なお、本実施形態においては、位置認識サーバ装置は、検査依頼票102や上述したシールに印刷されている、アノトコードで表される位置情報の送信先が、検査データサーバ装置30であることを表す送信先情報を記憶している。
【0024】
[1.2.検査データサーバ装置]
次に、検査データサーバ装置30について説明する。
検査データサーバ装置30は、検査を依頼するための依頼データや検査結果を表す結果データの管理を行う検査データセンタに設置されているサーバ装置である。
検査データサーバ装置30は、一般的なWWW(World Wide Web)サーバ装置の機能を有しており、CPUと、各種データを記憶するための記憶部と、通信ネットワーク20を介して通信を行うための通信インターフェースとを備えている。
【0025】
検査データサーバ装置30の記憶部は、内容位置対応DB(データベース;Database)301を備えている。
図4には、内容位置対応DB301に格納されている内容位置対応データのデータ構成を示す。内容位置対応データは、アノトコードに対応した情報内容を表す内容データと座標領域を表す座標領域データとが対応付けられて記憶されている。
【0026】
ここで、座標領域データとは、用紙上に印刷されたアノトコードで表される位置情報が、どの領域に含まれるかを表すためのデータである。
座標領域とは、開始座標を左上頂点座標とし、終了座標を右下頂点座標として、これらの頂点で囲まれた四角形の領域をいう。
例えば、図4に示すように、「用紙種類」“伝票番号”、「値」“030201”の座標領域は、開始座標(10,30)と終了座標(15,35)とで囲まれた四角形の領域である。
これは、すなわち、伝票番号“030201”の伝票番号シール102aに印刷されているアノトコードで表される位置情報は、上記の座標領域に含まれていることを表している。
【0027】
内容データは、用紙に印刷されたアノトコードで表される位置情報が含まれる座標領域に対応付けて、当該用紙がどのような種類の用紙であるか(例えば、検査依頼票102、伝票番号を表すシール、病院名を表すシール等)を表す用紙種類データと、値を表す値データとで構成される。
【0028】
また、記憶部には、検査の依頼内容を表す依頼データを格納するための依頼DB302が記憶されている。
図5には、依頼DB302に格納される依頼データのデータ構成を示す。
依頼データは、検査依頼票102に印刷されたアノトコードで識別される検査依頼票番号と、検査依頼票102上に貼り付けられたシールに印刷されたアノトコードで識別される内容を表す用紙種類データ・値データと、これらのデータを表すアノトコードがアノトペン101で読み取られた日時を表す読取日時データとで構成される。
この依頼データは、読取日時データでグループ化されている。
【0029】
また、記憶部には、CPUに実行されることにより、検査データサーバ装置30に、アノトペン101からパソコン103を経由して送信されたチェックデータに含まれる位置情報が、内容位置対応データのどの座標領域に含まれているかを判定することにより、アノトペン101によってチェックされた内容を判定し、チェックデータに含まれる読取日時情報と共に依頼DB302に格納する機能を実現させるための検査データセンタプログラムが記憶されている。
【0030】
[1.3.検査センタ]
次に、検査センタについて説明する。
検査センタは、病院から検査を依頼された検体を検査する機関である。検査センタには、パーソナルコンピュータが設置されており、検査データサーバ装置30と、図示せぬ専用線で接続されており、検査データサーバ装置30とデータの送受信ができるようになっている。
また、パーソナルコンピュータは、パソコン103と同等にブルートゥース通信部を有しており、アノトペン101よりチェックデータを受信できるようになっている。また、パーソナルコンピュータには、検査データサーバ装置30に記憶されている依頼データを参照するためのプログラムや、パーソナルコンピュータより入力された検査結果を表す結果データや、チェックデータを検査データサーバ装置30に送信するためのプログラムが記憶されている。
【0031】
[2.動作]
次に、上記構成の検査オーダリングシステム1の動作について説明する。
前提として、検査依頼票102と、シール102a〜102iには、上述した仮想的な平面座標空間から切り出されたアノトコードが印刷されているものとする。
また、検査依頼票102やシール102a〜102iに印刷されるアノトコードで表される座標領域には、以下の内容データが対応付けられて、内容位置対応DB301に格納されているものとする。
【0032】
(1)検査依頼票102上に印刷されているアノトコードで表される全ての位置情報が内包される座標領域には、「用紙種類」“検査依頼票”、「値」“001”が対応付けられている。
(2)伝票番号シール102a上に印刷されているアノトコードで表される全ての位置情報が内包される座標領域には、「用紙種類」“伝票番号シール”、「値」“030201”が対応付けられている。
(3)病院名シール102b上に印刷されているアノトコードで表される全ての位置情報が内包される座標領域には、「用紙種類」“病院名シール”、「値」“小林病院”が対応付けられている。
(4)患者シール102c上に印刷されているアノトコードで表される全ての位置情報が内包される座標領域には、「用紙種類」“患者シール”、「値」“古橋”が対応付けられている。
(5)カルテ番号シール102d上に印刷されているアノトコードで表される全ての位置情報が内包される座標領域には、「用紙種類」“カルテ番号シール”、「値」“345611”が対応付けられている。
(6)医師名シール102e上に印刷されているアノトコードで表される全ての位置情報が内包される座標領域には、「用紙種類」“医師名シール”、「値」“渡辺医師”が対応付けられている。
(7)看護婦名シール102f上に印刷されているアノトコードで表される全ての位置情報が内包される座標領域には、「用紙種類」“看護婦名シール、”「値」“山口看護婦”が対応付けられている。
(8)技師名シール102g上に印刷されているアノトコードで表される全ての位置情報が内包される座標領域には、「用紙種類」“技師名シール”、「値」“富田技師”が対応付けられている。
(9)検査センタ名シール102h上に印刷されているアノトコードで表される全ての位置情報が内包される座標領域には、「用紙種類」“検査センタ名シール”、「値」“A検査センタ”が対応付けられている。
(10)検体シール102i上に印刷されているアノトコードで表される全ての位置情報が内包される座標領域には、「用紙種類」“検体シール、”「値」“血液0234”が対応付けられている。
【0033】
また、本実施形態における登場人物である、患者「古橋」氏、渡辺医師、山口看護婦、富田技師には、各々IDカードが発行されている。
患者「古橋」氏の所有するIDカードには患者名シール102cが貼り付けられており、渡辺医師の所有するIDカードには医師名シール102eが貼り付けられており、山口看護婦の所有するIDカードには看護婦名シール102fが貼り付けられており、富田技師の所有するIDカードには技師名シール102gが貼り付けられている。
また、図示せぬ位置認識サーバ装置には、検査依頼票102やシール102a〜102iに印刷されているアノトコードを表す位置情報と、当該位置情報に対応付けられた、検査データサーバ装置30を表す送信先情報とが記憶されているものとする。
【0034】
以下で説明する動作は、以下の通りである。
(1)渡辺医師が、患者「古橋」氏を診療した後、検査依頼票102に、伝票番号シール102aと、病院名シール102bと、患者シール102cと、カルテ番号シール102dと、医師名シール102eとを貼り付ける。そして、渡辺医師は、これらの各々のシールと検査依頼票102とを、アノトペン101を用いて、一筆でチェックする。
(2)山口看護婦が、検査依頼票102に、看護婦名シール102fを貼り付け、検査依頼票102と看護婦名シール102fとを、アノトペン101を用いて一筆でチェックした後、検査依頼票102を富田技師に渡す。
(3)富田技師は、患者「古橋」氏より、検体を採取し、検体容器に入れる。富田技師は、検体容器に、患者シール102cを貼り付ける一方、検体容器に予め貼り付けられている検体シール102iを検査依頼票102に貼り付ける。また、富田技師は、検査依頼票102に、検査の依頼先であるA検査センタを表す検査センタ名シール102hを貼り付けて、これらの各々のシールと検査依頼票102とを、アノトペン101を用いて、同時に1筆でチェックする。
(4)患者「古橋」氏の検体がA検査センタに運ばれた後、A検査センタの検査員が当該検体の検査を行う。
【0035】
[2.1.渡辺医師の動作]
まず、渡辺医師が、患者「古橋」氏を診療する。そして、渡辺医師は、患者「古橋」氏の血液検査を行うことが必要と判断し、当該検査の依頼を行うために、検査依頼票102に伝票番号シール102aを貼り付ける。
そして、渡辺医師は、アノトペン101を用いて、検査依頼票102と、当該検査依頼票102に貼り付けた伝票番号シール102aとに跨るよう、1筆でチェック(線を記入)する。
【0036】
このように、渡辺医師が、アノトペン101を用いて、検査依頼票102と伝票番号シール102aとをチェックすると、アノトペン101の制御部1012は、デジタルカメラ1011に対して撮像を開始するよう指示する。これにより、デジタルカメラ1011は、ペン先近傍の検査依頼票102上に赤外線を照射して、1秒間に100回の頻度で検査依頼票102を撮像する。制御部1012は、撮像される画像から、上述した仮想的な平面座標空間上の位置を示す値である位置情報を算出する。そして、制御部1012は、算出した位置情報と、アノトコードの画像を撮像した日時“2003/2/1 10:00”(以下、「読取日時」という)を表す読取日時データとを内包するチェックデータをメモリ1013に蓄積する。
【0037】
次に、渡辺医師は、アノトペン101で、検査依頼票102上の「送信」に対応するチェックボックスをチェックする。
これにより、アノトペン101の制御部1012は、メモリ1013に蓄積されているチェックデータを読み出し、当該チェックデータを通信部1014からパソコン103に送信する。
【0038】
パソコン103のCPUは、アノトペン101より受信したチェックデータに内包される位置情報を、位置認識サーバ装置に送信する。
位置認識サーバ装置は、自装置より、受信した位置情報に対応する送信先情報(ここでは、検査データサーバ装置30を表す情報)を抽出し、この抽出された送信先情報をパソコン103に送信する。
パソコン103のCPUは、受信された送信先情報で表される検査データサーバ装置30宛に、アノトペン101から受信したチェックデータを送信する。
【0039】
検査データサーバ装置30のCPUは、パソコン103よりチェックデータを受信し、記憶部より検査データセンタプログラムを読み出して実行する。
検査データサーバ装置30のCPUは、内容位置対応DB301に格納されている内容位置対応データの座標領域を基に、受信したチェックデータに内包される複数の位置情報について、各々の位置情報が、どの座標領域に含まれているかを判定する。
そして、検査データサーバ装置30のCPUは、読取日時“2003/2/1 10:00”が同一であり、「用紙種類」“検査依頼票”、「値」“001”の内容に対応する座標領域(開始座標(100,200)、終了座標(200,300)の四角形で囲まれた領域)に含まれると判定された位置情報と、「用紙種類」“伝票番号”、「値」“030201”の内容に対応する座標領域(開始座標(10,30)、終了座標(15,35)の四角形で囲まれた領域)に含まれると判定された位置情報とが存在することから、検査依頼票102と、伝票番号が“030201”で表される伝票番号シール102aとが同時にチェックされたこと(グループであること)を認識する。
そして、CPUは、グループであると認識された(グループ化された)データ(検査依頼票番号“001”と、貼付履歴データ(「用紙種類」“伝票番号”、「値」“030201”、読取日時“2003/2/1 10:00”を表すデータ))を依頼データとして、依頼DB302に格納する。
【0040】
上述と同様の手順で、渡辺医師は、検査依頼票102に、病院名シール102bと、患者シール102cと、カルテ番号シール102dと、医師名シール102eとを貼り付ける。
そして、渡辺医師は、日時“2003/2/1 10:01”に、検査依頼票102と病院名シール102bとを、アノトペン101で同時にチェックする。また、渡辺医師は、日時“2003/2/1 10:02”に、検査依頼票102と患者シール102cとを、アノトペン101で同時にチェックする。また、渡辺医師は、日時“2003/2/1 10:03”に、検査依頼票102とカルテ番号シール102dとを、アノトペン101で同時にチェックする。また、渡辺医師は、日時“2003/2/1 10:04”に、検査依頼票102と医師名シール102eとを、アノトペン101で同時にチェックする。
そして、渡辺医師は、検査依頼票102上の送信に対応するチェックボックスをチェックする。
【0041】
そして、上述と同様に、検査データサーバ装置30は、アノトペン101より送信されたチェックデータを受信する。検査データサーバ装置30のCPUは、チェックデータに内包されている位置情報と読取日時情報とから、検査依頼票102と病院名“小林病院”を表す病院名シール102bとが同時にチェックされたこと、検査依頼票102と患者名“古川”を表す病院名シール102bとが同時にチェックされたこと、検査依頼票102とカルテ番号“345611”を表すカルテ番号シール102dとが同時にチェックされたこと、及び、検査依頼票102と医師名“渡辺医師”を表す医師名シール102eとが同時にチェックされたこと(グループであること)を認識する。
【0042】
そして、CPUは、上述と同様の手順で、グループ化されたデータを依頼DB302に格納する。
具体的には、CPUは、検査依頼票番号“001”と、貼付履歴(「用紙種類」“病院名”、「値」“小林病院”、読取日時“2003/2/1 10:01”)とを表すデータを内包した依頼データと、検査依頼票番号“001”と、貼付履歴(「用紙種類」“患者名”、「値」“古橋”、読取日時“2003/2/1 10:02”)とを表すデータを内包した依頼データと、検査依頼票番号“001”と、貼付履歴(「用紙種類」“カルテ番号”、「値」“345611”、読取日時“2003/2/1 10:03”)とを表すデータを内包した依頼データと、検査依頼票番号“001”と、貼付履歴(「用紙種類」“医師名”、「値」“渡辺医師”、読取日時“2003/2/1 10:04”)とを表すデータを内包した依頼データとを、依頼DB302に格納する。
【0043】
[2.2.山口看護婦の動作]
次に、渡辺医師は、山口看護婦に、患者「古橋」氏の血液検査を行うよう指示して、検査依頼票102を渡す。
山口看護婦は、検査依頼票102を確認した後、検査依頼票102に、山口看護婦の看護婦名シール102fを、自己のIDカードより剥がして貼り付ける。そして、山口看護婦は、検査依頼票102と看護婦名シール102fとを、日時“2003/2/1 11:30”にアノトペン101でチェックし、「送信」に対応するチェックボックスをチェックする。
【0044】
これにより、上述の説明と同様に、メモリ1013に蓄積されているチェックデータは、パソコン103を経由して、検査データサーバ装置30に送信される。
検査データサーバ装置30のCPUは、読取日時“2003/2/1 11:30”が同じで、「用紙種類」“伝票番号”、「値」“030201”の内容に対応する座標領域(開始座標(100,200)、終了座標(200,300)の四角形で囲まれた領域)に含まれると判定された位置情報と、「用紙種類」“看護婦名”、「値」“山口看護婦”の内容に対応する座標領域(開始座標(50,40)、終了座標(55,40)の四角形で囲まれた領域)に含まれると判定された位置情報とが存在することから、検査依頼票102と、看護婦名“山口看護婦”を表す伝票番号シール102aとが同時にチェックされたこと(グループであること)を認識する。
そして、検査データサーバ装置30のCPUは、グループ化されたデータ(検査依頼票番号“001”と、貼付履歴(「用紙種類」“看護婦名”、「値」“山口看護婦”、「読取日時」“2003/2/1 11:30”)とを表すデータ)を、依頼データとして依頼DB302に格納する。
【0045】
そして、山口看護婦は、患者「古橋」氏の血液を採取して、検体を作成するために、検査依頼票102を、血液採取担当の富田技師に渡す。
【0046】
[2.3.富田技師の動作]
次に、富田技師が、患者「古橋」氏より、検体を採取するときの動作について説明する。
富田技師は、山口看護婦より、検査依頼票102を入手する。
また、富田技師は、検体を入れるための試験管等の検体容器を用意し、“血液0234”を表す検体シール102iを貼り付ける。
そして、富田技師は、患者「古橋」氏より血液を採取し、用意した検体容器に入れる。そして、富田技師は、患者「古橋」氏のIDカードから、患者名シール102cを剥がして検体容器に貼り付ける。さらにまた、富田技師は、検体容器に貼り付けられている検体シール102iを、検査依頼票102に貼り付ける。また、富田技師は、技師名シール102gを自己のIDカードより剥がして、検査依頼票102に貼り付ける。また、富田技師は、A検査センタに検体検査を依頼することを示すために、検査依頼票102に、A検査センタを表す検査センタ名シール102hを貼り付ける。
【0047】
そして、富田技師は、検査依頼票102と技師名シール102gとを、日時“2003/2/1 11:40”に、アノトペン101で同時にチェックし、「送信」のチェックボックスをチェックする。
これにより、上述の説明と同様に、メモリ1013に蓄積されたチェックデータは、パソコン103を経由して、検査データサーバ装置30に送信される。
検査データサーバ装置30のCPUは、読取日時“2003/2/1 11:40”が同一であり、「用紙種類」“伝票番号”、「値」“030201”の内容に対応する座標領域(開始座標(100,200)、終了座標(200,300)の四角形で囲まれた領域)に含まれると判定された位置情報と、「用紙種類」“技師名”、「値」“富田技師”の内容に対応する座標領域(開始座標(10,50)、終了座標(15,50)の四角形で囲まれた領域)に含まれると判定された位置情報とが存在することから、検査依頼票102と、技師名“富田技師”を表す技師名シール102gとが同時にチェックされたこと(グループであること)を認識する。そして、CPUは、グループ化されたデータ(検査依頼票番号“001”と、貼付履歴(「用紙種類」“技師名”、「値」“富田技師”、読取日時“2003/2/1 11:40”)とを表すデータ)を依頼データとして、依頼DB302に格納する。
【0048】
上述と同様の手順で、富田技師は、検査依頼票102と検査センタ名シール102hとを、日時“2003/2/1 11:41”に、アノトペン101で同時にチェックする。また、富田技師は、検査依頼票102と検体シール102iとを、日時“2003/2/1 11:45”に、アノトペン101で同時にチェックする。
そして、富田技師は、アノトペン101で、検査依頼票102上の「送信」に対応するチェックボックスをチェックする。
【0049】
これにより、上述と同様に、チェックデータは、アノトペン101からパソコン103を経由して、検査データサーバ装置30に送信される。
そして、検査データサーバ装置30のCPUは、チェックデータより、検査依頼票102と、検査センタ名Aを表す検査センタ名シール102hとが同時にチェックされたこと、検査依頼票102と、“血液0234”を表す検体シール102iとが同時にチェックされたこと(グループであること)を認識する。
【0050】
そして、CPUは、上述と同様の手順で、読取日時でグループ化されたデータを依頼データとして依頼DB302に格納する。
具体的には、CPUは、検査依頼票番号“001”と貼付履歴(「用紙種類」“検査センタ名”、「値」“A検査センタ”、読取日時“2003/2/1 11:41”)を表す依頼データを、依頼DB302に格納する。また、CPUは、検査依頼票番号“001”と貼付履歴(「用紙種類」“検体”、「値」“血液0234”、読取日時“2003/2/1 11:45”)を表す依頼データを、依頼DB302に格納する。
【0051】
そして、富田技師は、患者「古川」氏の検体が入れられた検体容器と、検査依頼票102とを、運送業者に依頼して、A検査センタに運ぶ。
【0052】
[2.5.A検査センタでの動作]
次に、A検査センタの検査員が、運送業者より、検体容器と検査依頼票102とを受け取ったときの動作について説明する。
A検査センタの検査員は、検査依頼票102をアノトペン101でチェックし、USB接続部品を用いて、アノトペン101のメモリ1013に蓄積されたチェックデータを、パーソナルコンピュータに送信するための操作を行う。
これにより、アノトペン101は、チェックデータをパーソナルコンピュータに送信する。
パーソナルコンピュータのCPUは、受信したチェックデータを、検査データサーバ装置30に送信する。
【0053】
検査データサーバ装置30のCPUは、受信したチェックデータに内包される1つの位置情報、例えば(150,250)が、内容位置対応DB301に格納されている内容位置データのどの座標領域に含まれるかを判定する。
ここでは、位置情報(150,250)は、座標領域(開始座標(100,200)、終了座標(200,300))に含まれているため、CPUは、「用紙種類」“検査依頼票”、「値」“001”である検査依頼票102がチェックされたものと判定する。
そして、検査データサーバ装置30のCPUは、依頼DB302より、検査依頼票番号“001”である貼付履歴データを抽出し、A検査センタに送信する。
A検査センタのパーソナルコンピュータは、受信したデータをディスプレイに表示する。
【0054】
A検査センタの検査員は、パーソナルコンピュータのディスプレイに表示されたデータを参照して、検査依頼票102に対応付けられた検体を捜す。
具体的には、検査員は、パーソナルコンピュータのディスプレイに表示された患者名「古橋」氏と同じ名前が表示された患者名シール102cを、検体容器の中から捜し出す。
そして、検査員は、捜し出した患者名シール102cが貼り付けられている検体容器に入った検体について、検査を行う。そして、検査員は、検査を行った結果を表す結果データを、パーソナルコンピュータのキーボードを操作して入力する。
パーソナルコンピュータのCPUは、結果データを検査データサーバ装置30に送信する。
検査データサーバ装置30は、受信した結果データを記憶部に記憶する。
【0055】
以上のように、アノトコードが印刷された検査依頼票102に、同様にアノトコードが印刷されたシールを貼り付けて、検査依頼票102とシールとをアノトペン101で同時にチェックすることで、検査依頼票102とシールの表す内容とを関連付けて、即座にデータベース化することができる。
本実施形態においては、検査依頼票、検体、患者、担当医師、看護婦、技師、等の検査依頼に関わる情報を関連付けることができる。さらに、アノトペン101でチェックした日時も同時に関連付けて記憶することができるため、チェック履歴を作成することができ、進捗状況や過誤の追跡に役立つ。
【0056】
また、本実施形態においては、依頼データを依頼DB302格納する手段として、アノト技術を用いているため、OCR(Optical Character Reader)方式やパーソナルコンピュータから手入力する方式に比較して、入力効率や読み取り精度が向上する。
また、データを格納する際には、アノトペン101で、シールと検査依頼票102とに跨るよう線を記入する(同時にチェックする)のみでよい。このため、記入者は、1回のチェック操作で済むため、操作が楽であり、効率がよい。また、改竄を見つけ出し易い。
【0057】
また、検査データセンタの検査データサーバ装置30には、依頼データや結果データが記憶されるため、検査データセンタは、結果データを、患者の所有する携帯電話機や、病院内システム10のパソコン103や、検査センタの営業員が所有する携帯電話機に配信するサービスを行うことができる。
また、検査データセンタは、依頼データや結果データを基に、データ集計や分析のサービスを行うことができる。
【0058】
[3.変形例]
本発明は、上述した実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内で以下のような種々の変更が可能である。
【0059】
(1)上記実施形態においては、検査依頼票102にシールを貼り付けることとしたが、検査依頼票102の上にアノトコードが印刷されたネームプレートを置いて、検査依頼票102とネームプレートとをアノトペン101で同時にチェックしてもよい。
また、検査依頼票102やシールのような用紙にアノトコードを印刷したものに限らず、プラスチックの板や、紐でくくりつけるタグ、ネームプレート等にアノトコードを印刷したものを用いてもよい。
また、従来使用していたバーコードシールの表面に、アノトコードを印刷したものを用いても良い。これにより、従来からのバーコードシステムと、アノト技術を用いたシステムとを併用して使用することができる。
【0060】
(2)上記実施形態においては、1枚の検査依頼票102を用いたが、1枚に限らず、複数の検査依頼票102を同時にアノトペン101でチェックすることにより、複数の検査依頼票102を対応付けるようにしてもよい。
【0061】
(3)上記実施形態においては、依頼DB302に、検査依頼票102を識別するための検査依頼番号と、貼り付けられたシールが表す内容を表す内容データを、読取日時と対応付けて格納することとしたが、格納するデータはこれに限定されない。例えば、アノトペン101のメモリ1013に記憶されている、アノトペン101の所有者を表すデータを格納するようにしてもよい。
【0062】
また、アノト技術により、アノトペン101で読み取られた位置情報から筆跡を認識することができることを利用して、筆跡から本人認証を行い、アノトペン101で検査依頼票102に記入した人の氏名を表すデータを格納するようにしてもよい。
具体的には、検査データサーバ装置30の記憶部に、ユーザを識別するためのユーザ名情報と、例えば、ユーザのサイン等のユーザの筆跡を認識するための情報を表す筆跡情報とを対応付けてデータベースに格納しておく。
検査データサーバ装置30は、アノトペン101よりチェックデータを受信したときに、チェックデータに内包されている複数の位置情報より、筆跡を認識し、当該認識された筆跡から、データベースを参照することにより、当該筆跡に対応するユーザ名情報を抽出する。そして、検査データサーバ装置30は、他の位置情報より認識された情報内容や読取日時を表すデータと共に、ユーザ名情報を依頼DB302に記憶する。
【0063】
(4)上記実施形態においては、アノトペン101でチェックされたデータを対応付ける方法として、検査データサーバ装置30において、読取日時が同一のデータを同一のグループとして対応付けるようにしたが、データ同士を対応付ける方法は、これに限定されない。例えば、アノトペン101が、読み取った位置情報を対応付けてから送信したり、また、アノトペン101によって読み取られた位置情報が一定量以上メモリ1013に蓄積された場合に、蓄積された位置情報を対応付けて送信したり、また、アノトペン101から位置情報を送信する際に、当該位置情報を送信日時やユーザ識別子や生成された送信番号等と対応付けて送信する方法が考えられる。送信番号を生成する場合には、きっかけになるイベントとしては、アノトペンの所定のボタンを押す、用紙の所定の位置に記入する、ネームプレートに記入する、ボタンを離す等が考えられる。
【0064】
また、上記実施形態においては、「対応付けられていることを示す情報」として、読取日時情報を用いたが、これに限定されず、アノトペン101に記憶されている所有者名や、記入した人を表すユーザ名や、アノトペン101から送信された日付を表す送信日時や、生成された送信番号等を用いてもよい。
【0065】
(5)上記実施形態においては、検査依頼票102とシールとを、アノトペン101で、同時に1筆でチェックするとして説明したが、これに限定されず、検査依頼票102をアノトペン101でチェックしてから、時間をおいて、シールをアノトペン101でチェックすることも可能である。この場合には、読取日時ではなく、例えば、データ送信日時や記入者等でデータをグループ化する必要がある。
【0066】
(6)上記実施形態においては、患者や医師等の人間を識別する手段として、患者名や医師名に対応付けられたアノトコードが印刷されたシールを用いたが、これに限定されず、例えば、指紋等の生体を用いて識別する手段を用いてもよい。
(7)上記実施形態においては、位置情報をアノトペン101から検査データサーバ装置30へ送信するための中継装置として、パソコン103を用いたが、ブルートゥース通信機能を備えている装置であれば、携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System:登録商標)端末、PDA(Personal Digital Assistant)等を用いてもよい。
(8)上記実施形態においては、アノト技術を用いて、依頼データを依頼DB302に格納したが、これに限定されず、例えば、OCRを用いてもよい。
(9)上記実施形態における読取日時は、絶対時刻でも相対時刻でもよい。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、共有される用紙と関連づけて、作業の進捗状況を記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る検査オーダリングシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】同実施形態に係る検査依頼票やシールを説明するための図である。
【図3】同実施形態に係るアノトペンのハードウェア構成を説明するための図である。
【図4】同実施形態に係る内容位置対応DBのデータ構成を説明するための図である。
【図5】同実施形態に係る依頼DBのデータ構成を説明するための図である。
【符号の説明】
1……検査オーダリングシステム、10……病院内システム、20……通信ネットワーク、30……検査データサーバ装置、301……内容位置対応DB、302……依頼DB、101……アノトペン、1011……デジタルカメラ、1012……制御部、1013……メモリ、1014……通信部、1015……バッテリ、1016……インクカートリッジ、102……検査依頼票、102a……伝票番号シール、102b……病院名シール、102c……患者名シール、102d……カルテ番号シール、102e……医師名シール、102f……看護婦名シール、102g……技師名シール、102i……検体シール。
【発明の属する技術分野】
本発明は、1つの文書に対して複数人が作業を行うための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
病院の医師が、患者の血液等の検査を外部に依頼する際には、病院内の複数の職員が、検査を依頼するために必要な事項を検査依頼票に記入する。このような共同作業を行う場合、通常、複数の職員の間で検査依頼票が回覧されることになる。検査依頼票に限らず、文書を回覧すると、途中で滞ってしまうことが多々ある。更に、文書の回覧をうけるべき人数が多くなると、途中で滞る回数も増える上に、滞らせている人を特定するのも難しくなる。
【0003】
このような問題は、電子メールによる文書の回覧においても共通しており、回覧文書の回覧ルートを、回覧をうけるべき人が保有している他の回覧文書の数に応じて変更することにより、滞りを小さくしつつ、滞らせている人の特定を容易とする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−44430号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載の技術では、回覧文書の回覧ルートが変更されてしまう。したがって、前述の検査依頼票のように、回覧の順番を変更し難い用紙の回覧には適さない。また、電子的な検査依頼票だけではなく、紙の検査依頼票を回覧したいというニーズがある。特許文献1に記載の技術は、電子メールによる回覧を前提としているから、このニーズに応えることができない。
結局、従来の技術では、紙の文書の回覧において回覧の進捗状況を把握することができず、前述の問題が生じていた。
【0006】
本発明は、上記の問題を解決すべくなされたものであり、共用される用紙に対して行われる作業の進捗状況を記録する技術を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明は、用紙から該用紙に固有のデータを読み取る処理と、該用紙と異なる物体から該物体に固有のデータを読み取る処理と、読み取ったデータまたは該データから一意に定まるデータを送信する処理とを行う送信ステップと、前記読取ステップにて送信されたデータを受信し、該データに基づいて前記用紙および前記物体を識別する識別ステップと、前記識別ステップにより識別された前記用紙と前記物体とが対応付けられていることを示す情報をメモリに書き込む記録ステップとを有する進捗状況記録方法を提供する。
【0008】
また、本発明は、対象物から該対象物に固有のデータを読み取る読取手段と、前記読取手段により読み取られたデータまたは該データから一意に定まるデータを送信する送信手段とを備える読取装置と、受信手段と、記憶手段と、用紙の識別子と該用紙に固有のデータとを対応付けて前記記憶手段に書き込む第1の書込手段と、前記用紙とは異なる物体の識別子と該物体に固有のデータとを対応付けて前記記憶手段に書き込む第2の書込手段と、前記受信手段により受信されたデータをグループ化するグループ化手段と、前記グループ化手段により得られたグループについて、該グループ内のデータに合致する前記用紙に固有のデータに対応付けられた前記用紙の識別子と、該グループ内のデータに合致する前記物体に固有のデータに対応付けられた前記物体の識別子とを前記記憶手段から読み出し、両識別子が対応付けられていることを示す情報を生成し前記記憶手段に書き込む第3の書込手段とを備える記録装置とを有する進捗状況記録システムを提供する。
【0009】
本発明によれば、前記読取装置は、対象物から該対象物に固有のデータを読み取り、読み取られたデータまたは該データから一意に定まるデータを送信する。記録装置は、受信されたデータをグループ化し、該グループ内のデータに合致する前記用紙に固有のデータに対応付けられた前記用紙の識別子と、該グループ内のデータに合致する前記物体に固有のデータに対応付けられた前記物体の識別子とを前記記憶手段から読み出し、両識別子が対応付けられていることを示す情報を生成し前記記憶手段に書き込む。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。
[1.構成]
まず、本実施形態の構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る検査オーダリングシステム1の全体構成を示すブロック図である。図1に示すように、この検査オーダリングシステム1は、病院内システム10、通信ネットワーク20及び検査データサーバ装置30を備えている。
なお、図1においては、システム構成を簡単に説明するために、病院内システム10を1つしか図示していないが、実際には複数存在している。
【0011】
[1.1.病院内システムの構成]
次に、病院内システム10について説明する。
病院内システム10には、アノトコードが印刷された検査依頼票に文字等を記入するためのアノトペン(登録商標)101と、アノトペン101よりデータを受信するパーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」という)103とが備えられている。
【0012】
[1.1.1.アノトコード]
ここで、アノトコードとは、アノト社が開発した、約6,000万平方kmの仮想的な平面座標空間に広がるドットのパターンの集合のうち、最小単位のドットのパターンをいう。上記平面座標空間においては、0.3mm間隔の平行線を、左右方向および上下方向に引くことで生じる各交点(グリッド)から左、右、上または下の方向に僅かに変位させて各ドットが打たれる。各ドットの変位方向は、上記平面座標空間において、ある位置の周囲の6×6=36個のドットにより形成されるアノトコードが他の位置の周囲の36個のドットにより形成されるアノトコードと一致しないことを担保する特定の規則に従って定められている。このようなアノトコードは、多数の区画に分割され、様々な用途に割り当てられている。例えば、一部の区画は電子ノートパッド等の特定のアプリケーションに割り当てられ、また、他の区画は企業、公的機関、サービス業者が独自に使用できるように割り当てられている。
【0013】
[1.1.2.アノトコードが印刷された用紙]
本実施形態において使用するアノトコードが印刷された用紙には、検査依頼票102と、検査依頼票102に貼り付けるための各種シールとがある。
検査依頼票102や各種シールには、上記平面座標空間に広がるドットのパターンから割り当てられた特定の区画におけるアノトコードが、炭素質の黒インクで印刷されている。
【0014】
また、アノトコードが印刷されたシールには、以下の種類がある。
(1)番号を表す伝票番号シール102a
(2)検査を依頼する病院名を表す病院名シール102b
(3)検査を受ける患者名を表す患者名シール102c
(4)患者のカルテ番号を表すカルテ番号シール102d
(5)患者の担当医師名を表す医師名シール102e
(6)患者の担当看護婦名を表す看護婦名シール102f
(7)患者から検体を採取する技師名を表す技師名シール102g
(8)検体の容器に貼り付けて検体を識別するための検体シール102i
さらに、これらのシールの表面には、シールに印刷されているアノトコードの内容を表す文字が印刷されている。
【0015】
図2には、上述した各種シールが貼り付けられた検査依頼票102を示す。
検査依頼票102とは、病院において、医者が患者の検体の検査を、検査センタ等の外部の機関に依頼するための用紙である。検査依頼票102に各種シールを貼り付けて、アノトペン101でチェックすることにより、検査依頼票102やシールで表される情報をアノトペン101に蓄積できるようになっている。
また、検査依頼票102の右上欄には、送信のチェックボックスが設けられている。この送信のチェックボックスには、アノトペン101が蓄積したデータをパソコン103へ送信するようアノトペン101を動作させるためのアノトコードが印刷されている。
【0016】
[1.1.3.アノトペン]
次に、アノトペン101の構成について説明する。
アノトペン101は、図3に示すように、デジタルカメラ1011、制御部1012、メモリ1013、通信部1014、バッテリ1015、インクカートリッジ1016及び図示せぬ計時部を備えている。
【0017】
デジタルカメラ1011は、アノトペン101の先端に内蔵されている。アノトペン101で検査依頼票102上に文字等を書き始めると、制御部1012はこれを検知する。これにより、デジタルカメラ1011は、ペン先近傍の検査依頼票102に赤外線を照射して、毎秒100回の頻度で、ペン先近傍の画像を撮像する。また、デジタルカメラ1011は、画像を撮像したときの日時を計時部より取得し、当該日時を表す日時情報と画像データとを対応付ける。
【0018】
制御部1012は、アノトペン101各部の制御を行う。また、制御部1012は、デジタルカメラ1011が撮像した画像を解析する。炭素質の黒インクで印刷されたドットが赤外線を吸収することにより、制御部1012は、デジタルカメラ1011が撮像した画像からドットのパターンであるアノトコードを認識することができる。
制御部1012は、画像中のアノトコードを数値化し、この数値をXY座標に変換することによって、上述した仮想的な平面座標空間上の位置を示す位置情報を算出する。
【0019】
メモリ1013は、制御部1012がアノトコードから算出した位置情報と当該位置情報を算出する基となった画像データが撮像されたときの日時を表す日時情報とを記憶する。このメモリ1013には、A4サイズの用紙に換算して、約40ページ分の位置情報を蓄積することができる。
通信部1014は、ブルートゥース(登録商標)による通信機能を有する。通信部1014は、メモリ1013に蓄積された位置情報をブルートゥースを用いてパソコン103に送信する。
バッテリ1015は、アノトペン101の動力源であり、アノトペン101のキャップがはずされるとアノトペン101に電力を供給する。
インクカートリッジ1016には、用紙上に文字や図形を描くためのインクが充填されている。
【0020】
また、アノトペン101には、付属の部品として、パーソナルコンピュータにUSB(Universal Serial Bus)接続して、アノトペン101のメモリ1013に記憶されているデータをパーソナルコンピュータに送信するためのUSB接続部品が備えられている。
【0021】
[1.1.4.パソコン]
次に、パソコン103について説明する。
パソコン103は、アノトペン101から検査データサーバ装置30に位置情報を送信するための中継装置であり、一般的なパーソナルコンピュータの機能を有している。パソコン103は、一般的なCPU、記憶部、通信インターフェースの他に、ブルートゥース通信部を備えている。
また、パソコン103は、通信ネットワーク20と接続されており、当該通信ネットワーク20を介して、検査データサーバ装置30とデータを送受信する。
また、パソコン103は、ブルートゥース通信部により、アノトペン101で用紙上のアノトコードをチェックしたときに生成された、位置情報と日時情報とを内包したチェックデータを、アノトペン101から受信する。
【0022】
記憶部には、CPUに実行されることにより、アノト技術として公知の、以下の機能を、パソコン103に実現させるためのプログラムが記憶されている。
(1)アノトペン101から、チェックデータを受信したときに、当該チェックデータに内包される位置情報を、図示せぬ位置認識サーバ装置に送信する。
(2)位置認識サーバ装置から位置情報の送信先を示す送信先情報を受信し、アノトペン101から受信した位置情報が内包されたチェックデータを、送信先情報で示される送信先に送信する。
【0023】
ここで、位置認識サーバ装置とは、アノト技術における公知のサーバ装置であり、位置情報を受信したときに、当該位置情報に対応する送信先情報を抽出して、当該抽出された送信先情報を位置情報の送信元に返信する機能を有する。
位置認識サーバ装置には、上述した仮想的な平面座標空間上の位置を表す位置情報と、当該位置情報で表されるアノトコードが印刷された用紙に、情報が記入された場合に、当該記入された情報を表す位置情報を、どの装置に送信するかを表す送信先情報とが記憶されている。
なお、本実施形態においては、位置認識サーバ装置は、検査依頼票102や上述したシールに印刷されている、アノトコードで表される位置情報の送信先が、検査データサーバ装置30であることを表す送信先情報を記憶している。
【0024】
[1.2.検査データサーバ装置]
次に、検査データサーバ装置30について説明する。
検査データサーバ装置30は、検査を依頼するための依頼データや検査結果を表す結果データの管理を行う検査データセンタに設置されているサーバ装置である。
検査データサーバ装置30は、一般的なWWW(World Wide Web)サーバ装置の機能を有しており、CPUと、各種データを記憶するための記憶部と、通信ネットワーク20を介して通信を行うための通信インターフェースとを備えている。
【0025】
検査データサーバ装置30の記憶部は、内容位置対応DB(データベース;Database)301を備えている。
図4には、内容位置対応DB301に格納されている内容位置対応データのデータ構成を示す。内容位置対応データは、アノトコードに対応した情報内容を表す内容データと座標領域を表す座標領域データとが対応付けられて記憶されている。
【0026】
ここで、座標領域データとは、用紙上に印刷されたアノトコードで表される位置情報が、どの領域に含まれるかを表すためのデータである。
座標領域とは、開始座標を左上頂点座標とし、終了座標を右下頂点座標として、これらの頂点で囲まれた四角形の領域をいう。
例えば、図4に示すように、「用紙種類」“伝票番号”、「値」“030201”の座標領域は、開始座標(10,30)と終了座標(15,35)とで囲まれた四角形の領域である。
これは、すなわち、伝票番号“030201”の伝票番号シール102aに印刷されているアノトコードで表される位置情報は、上記の座標領域に含まれていることを表している。
【0027】
内容データは、用紙に印刷されたアノトコードで表される位置情報が含まれる座標領域に対応付けて、当該用紙がどのような種類の用紙であるか(例えば、検査依頼票102、伝票番号を表すシール、病院名を表すシール等)を表す用紙種類データと、値を表す値データとで構成される。
【0028】
また、記憶部には、検査の依頼内容を表す依頼データを格納するための依頼DB302が記憶されている。
図5には、依頼DB302に格納される依頼データのデータ構成を示す。
依頼データは、検査依頼票102に印刷されたアノトコードで識別される検査依頼票番号と、検査依頼票102上に貼り付けられたシールに印刷されたアノトコードで識別される内容を表す用紙種類データ・値データと、これらのデータを表すアノトコードがアノトペン101で読み取られた日時を表す読取日時データとで構成される。
この依頼データは、読取日時データでグループ化されている。
【0029】
また、記憶部には、CPUに実行されることにより、検査データサーバ装置30に、アノトペン101からパソコン103を経由して送信されたチェックデータに含まれる位置情報が、内容位置対応データのどの座標領域に含まれているかを判定することにより、アノトペン101によってチェックされた内容を判定し、チェックデータに含まれる読取日時情報と共に依頼DB302に格納する機能を実現させるための検査データセンタプログラムが記憶されている。
【0030】
[1.3.検査センタ]
次に、検査センタについて説明する。
検査センタは、病院から検査を依頼された検体を検査する機関である。検査センタには、パーソナルコンピュータが設置されており、検査データサーバ装置30と、図示せぬ専用線で接続されており、検査データサーバ装置30とデータの送受信ができるようになっている。
また、パーソナルコンピュータは、パソコン103と同等にブルートゥース通信部を有しており、アノトペン101よりチェックデータを受信できるようになっている。また、パーソナルコンピュータには、検査データサーバ装置30に記憶されている依頼データを参照するためのプログラムや、パーソナルコンピュータより入力された検査結果を表す結果データや、チェックデータを検査データサーバ装置30に送信するためのプログラムが記憶されている。
【0031】
[2.動作]
次に、上記構成の検査オーダリングシステム1の動作について説明する。
前提として、検査依頼票102と、シール102a〜102iには、上述した仮想的な平面座標空間から切り出されたアノトコードが印刷されているものとする。
また、検査依頼票102やシール102a〜102iに印刷されるアノトコードで表される座標領域には、以下の内容データが対応付けられて、内容位置対応DB301に格納されているものとする。
【0032】
(1)検査依頼票102上に印刷されているアノトコードで表される全ての位置情報が内包される座標領域には、「用紙種類」“検査依頼票”、「値」“001”が対応付けられている。
(2)伝票番号シール102a上に印刷されているアノトコードで表される全ての位置情報が内包される座標領域には、「用紙種類」“伝票番号シール”、「値」“030201”が対応付けられている。
(3)病院名シール102b上に印刷されているアノトコードで表される全ての位置情報が内包される座標領域には、「用紙種類」“病院名シール”、「値」“小林病院”が対応付けられている。
(4)患者シール102c上に印刷されているアノトコードで表される全ての位置情報が内包される座標領域には、「用紙種類」“患者シール”、「値」“古橋”が対応付けられている。
(5)カルテ番号シール102d上に印刷されているアノトコードで表される全ての位置情報が内包される座標領域には、「用紙種類」“カルテ番号シール”、「値」“345611”が対応付けられている。
(6)医師名シール102e上に印刷されているアノトコードで表される全ての位置情報が内包される座標領域には、「用紙種類」“医師名シール”、「値」“渡辺医師”が対応付けられている。
(7)看護婦名シール102f上に印刷されているアノトコードで表される全ての位置情報が内包される座標領域には、「用紙種類」“看護婦名シール、”「値」“山口看護婦”が対応付けられている。
(8)技師名シール102g上に印刷されているアノトコードで表される全ての位置情報が内包される座標領域には、「用紙種類」“技師名シール”、「値」“富田技師”が対応付けられている。
(9)検査センタ名シール102h上に印刷されているアノトコードで表される全ての位置情報が内包される座標領域には、「用紙種類」“検査センタ名シール”、「値」“A検査センタ”が対応付けられている。
(10)検体シール102i上に印刷されているアノトコードで表される全ての位置情報が内包される座標領域には、「用紙種類」“検体シール、”「値」“血液0234”が対応付けられている。
【0033】
また、本実施形態における登場人物である、患者「古橋」氏、渡辺医師、山口看護婦、富田技師には、各々IDカードが発行されている。
患者「古橋」氏の所有するIDカードには患者名シール102cが貼り付けられており、渡辺医師の所有するIDカードには医師名シール102eが貼り付けられており、山口看護婦の所有するIDカードには看護婦名シール102fが貼り付けられており、富田技師の所有するIDカードには技師名シール102gが貼り付けられている。
また、図示せぬ位置認識サーバ装置には、検査依頼票102やシール102a〜102iに印刷されているアノトコードを表す位置情報と、当該位置情報に対応付けられた、検査データサーバ装置30を表す送信先情報とが記憶されているものとする。
【0034】
以下で説明する動作は、以下の通りである。
(1)渡辺医師が、患者「古橋」氏を診療した後、検査依頼票102に、伝票番号シール102aと、病院名シール102bと、患者シール102cと、カルテ番号シール102dと、医師名シール102eとを貼り付ける。そして、渡辺医師は、これらの各々のシールと検査依頼票102とを、アノトペン101を用いて、一筆でチェックする。
(2)山口看護婦が、検査依頼票102に、看護婦名シール102fを貼り付け、検査依頼票102と看護婦名シール102fとを、アノトペン101を用いて一筆でチェックした後、検査依頼票102を富田技師に渡す。
(3)富田技師は、患者「古橋」氏より、検体を採取し、検体容器に入れる。富田技師は、検体容器に、患者シール102cを貼り付ける一方、検体容器に予め貼り付けられている検体シール102iを検査依頼票102に貼り付ける。また、富田技師は、検査依頼票102に、検査の依頼先であるA検査センタを表す検査センタ名シール102hを貼り付けて、これらの各々のシールと検査依頼票102とを、アノトペン101を用いて、同時に1筆でチェックする。
(4)患者「古橋」氏の検体がA検査センタに運ばれた後、A検査センタの検査員が当該検体の検査を行う。
【0035】
[2.1.渡辺医師の動作]
まず、渡辺医師が、患者「古橋」氏を診療する。そして、渡辺医師は、患者「古橋」氏の血液検査を行うことが必要と判断し、当該検査の依頼を行うために、検査依頼票102に伝票番号シール102aを貼り付ける。
そして、渡辺医師は、アノトペン101を用いて、検査依頼票102と、当該検査依頼票102に貼り付けた伝票番号シール102aとに跨るよう、1筆でチェック(線を記入)する。
【0036】
このように、渡辺医師が、アノトペン101を用いて、検査依頼票102と伝票番号シール102aとをチェックすると、アノトペン101の制御部1012は、デジタルカメラ1011に対して撮像を開始するよう指示する。これにより、デジタルカメラ1011は、ペン先近傍の検査依頼票102上に赤外線を照射して、1秒間に100回の頻度で検査依頼票102を撮像する。制御部1012は、撮像される画像から、上述した仮想的な平面座標空間上の位置を示す値である位置情報を算出する。そして、制御部1012は、算出した位置情報と、アノトコードの画像を撮像した日時“2003/2/1 10:00”(以下、「読取日時」という)を表す読取日時データとを内包するチェックデータをメモリ1013に蓄積する。
【0037】
次に、渡辺医師は、アノトペン101で、検査依頼票102上の「送信」に対応するチェックボックスをチェックする。
これにより、アノトペン101の制御部1012は、メモリ1013に蓄積されているチェックデータを読み出し、当該チェックデータを通信部1014からパソコン103に送信する。
【0038】
パソコン103のCPUは、アノトペン101より受信したチェックデータに内包される位置情報を、位置認識サーバ装置に送信する。
位置認識サーバ装置は、自装置より、受信した位置情報に対応する送信先情報(ここでは、検査データサーバ装置30を表す情報)を抽出し、この抽出された送信先情報をパソコン103に送信する。
パソコン103のCPUは、受信された送信先情報で表される検査データサーバ装置30宛に、アノトペン101から受信したチェックデータを送信する。
【0039】
検査データサーバ装置30のCPUは、パソコン103よりチェックデータを受信し、記憶部より検査データセンタプログラムを読み出して実行する。
検査データサーバ装置30のCPUは、内容位置対応DB301に格納されている内容位置対応データの座標領域を基に、受信したチェックデータに内包される複数の位置情報について、各々の位置情報が、どの座標領域に含まれているかを判定する。
そして、検査データサーバ装置30のCPUは、読取日時“2003/2/1 10:00”が同一であり、「用紙種類」“検査依頼票”、「値」“001”の内容に対応する座標領域(開始座標(100,200)、終了座標(200,300)の四角形で囲まれた領域)に含まれると判定された位置情報と、「用紙種類」“伝票番号”、「値」“030201”の内容に対応する座標領域(開始座標(10,30)、終了座標(15,35)の四角形で囲まれた領域)に含まれると判定された位置情報とが存在することから、検査依頼票102と、伝票番号が“030201”で表される伝票番号シール102aとが同時にチェックされたこと(グループであること)を認識する。
そして、CPUは、グループであると認識された(グループ化された)データ(検査依頼票番号“001”と、貼付履歴データ(「用紙種類」“伝票番号”、「値」“030201”、読取日時“2003/2/1 10:00”を表すデータ))を依頼データとして、依頼DB302に格納する。
【0040】
上述と同様の手順で、渡辺医師は、検査依頼票102に、病院名シール102bと、患者シール102cと、カルテ番号シール102dと、医師名シール102eとを貼り付ける。
そして、渡辺医師は、日時“2003/2/1 10:01”に、検査依頼票102と病院名シール102bとを、アノトペン101で同時にチェックする。また、渡辺医師は、日時“2003/2/1 10:02”に、検査依頼票102と患者シール102cとを、アノトペン101で同時にチェックする。また、渡辺医師は、日時“2003/2/1 10:03”に、検査依頼票102とカルテ番号シール102dとを、アノトペン101で同時にチェックする。また、渡辺医師は、日時“2003/2/1 10:04”に、検査依頼票102と医師名シール102eとを、アノトペン101で同時にチェックする。
そして、渡辺医師は、検査依頼票102上の送信に対応するチェックボックスをチェックする。
【0041】
そして、上述と同様に、検査データサーバ装置30は、アノトペン101より送信されたチェックデータを受信する。検査データサーバ装置30のCPUは、チェックデータに内包されている位置情報と読取日時情報とから、検査依頼票102と病院名“小林病院”を表す病院名シール102bとが同時にチェックされたこと、検査依頼票102と患者名“古川”を表す病院名シール102bとが同時にチェックされたこと、検査依頼票102とカルテ番号“345611”を表すカルテ番号シール102dとが同時にチェックされたこと、及び、検査依頼票102と医師名“渡辺医師”を表す医師名シール102eとが同時にチェックされたこと(グループであること)を認識する。
【0042】
そして、CPUは、上述と同様の手順で、グループ化されたデータを依頼DB302に格納する。
具体的には、CPUは、検査依頼票番号“001”と、貼付履歴(「用紙種類」“病院名”、「値」“小林病院”、読取日時“2003/2/1 10:01”)とを表すデータを内包した依頼データと、検査依頼票番号“001”と、貼付履歴(「用紙種類」“患者名”、「値」“古橋”、読取日時“2003/2/1 10:02”)とを表すデータを内包した依頼データと、検査依頼票番号“001”と、貼付履歴(「用紙種類」“カルテ番号”、「値」“345611”、読取日時“2003/2/1 10:03”)とを表すデータを内包した依頼データと、検査依頼票番号“001”と、貼付履歴(「用紙種類」“医師名”、「値」“渡辺医師”、読取日時“2003/2/1 10:04”)とを表すデータを内包した依頼データとを、依頼DB302に格納する。
【0043】
[2.2.山口看護婦の動作]
次に、渡辺医師は、山口看護婦に、患者「古橋」氏の血液検査を行うよう指示して、検査依頼票102を渡す。
山口看護婦は、検査依頼票102を確認した後、検査依頼票102に、山口看護婦の看護婦名シール102fを、自己のIDカードより剥がして貼り付ける。そして、山口看護婦は、検査依頼票102と看護婦名シール102fとを、日時“2003/2/1 11:30”にアノトペン101でチェックし、「送信」に対応するチェックボックスをチェックする。
【0044】
これにより、上述の説明と同様に、メモリ1013に蓄積されているチェックデータは、パソコン103を経由して、検査データサーバ装置30に送信される。
検査データサーバ装置30のCPUは、読取日時“2003/2/1 11:30”が同じで、「用紙種類」“伝票番号”、「値」“030201”の内容に対応する座標領域(開始座標(100,200)、終了座標(200,300)の四角形で囲まれた領域)に含まれると判定された位置情報と、「用紙種類」“看護婦名”、「値」“山口看護婦”の内容に対応する座標領域(開始座標(50,40)、終了座標(55,40)の四角形で囲まれた領域)に含まれると判定された位置情報とが存在することから、検査依頼票102と、看護婦名“山口看護婦”を表す伝票番号シール102aとが同時にチェックされたこと(グループであること)を認識する。
そして、検査データサーバ装置30のCPUは、グループ化されたデータ(検査依頼票番号“001”と、貼付履歴(「用紙種類」“看護婦名”、「値」“山口看護婦”、「読取日時」“2003/2/1 11:30”)とを表すデータ)を、依頼データとして依頼DB302に格納する。
【0045】
そして、山口看護婦は、患者「古橋」氏の血液を採取して、検体を作成するために、検査依頼票102を、血液採取担当の富田技師に渡す。
【0046】
[2.3.富田技師の動作]
次に、富田技師が、患者「古橋」氏より、検体を採取するときの動作について説明する。
富田技師は、山口看護婦より、検査依頼票102を入手する。
また、富田技師は、検体を入れるための試験管等の検体容器を用意し、“血液0234”を表す検体シール102iを貼り付ける。
そして、富田技師は、患者「古橋」氏より血液を採取し、用意した検体容器に入れる。そして、富田技師は、患者「古橋」氏のIDカードから、患者名シール102cを剥がして検体容器に貼り付ける。さらにまた、富田技師は、検体容器に貼り付けられている検体シール102iを、検査依頼票102に貼り付ける。また、富田技師は、技師名シール102gを自己のIDカードより剥がして、検査依頼票102に貼り付ける。また、富田技師は、A検査センタに検体検査を依頼することを示すために、検査依頼票102に、A検査センタを表す検査センタ名シール102hを貼り付ける。
【0047】
そして、富田技師は、検査依頼票102と技師名シール102gとを、日時“2003/2/1 11:40”に、アノトペン101で同時にチェックし、「送信」のチェックボックスをチェックする。
これにより、上述の説明と同様に、メモリ1013に蓄積されたチェックデータは、パソコン103を経由して、検査データサーバ装置30に送信される。
検査データサーバ装置30のCPUは、読取日時“2003/2/1 11:40”が同一であり、「用紙種類」“伝票番号”、「値」“030201”の内容に対応する座標領域(開始座標(100,200)、終了座標(200,300)の四角形で囲まれた領域)に含まれると判定された位置情報と、「用紙種類」“技師名”、「値」“富田技師”の内容に対応する座標領域(開始座標(10,50)、終了座標(15,50)の四角形で囲まれた領域)に含まれると判定された位置情報とが存在することから、検査依頼票102と、技師名“富田技師”を表す技師名シール102gとが同時にチェックされたこと(グループであること)を認識する。そして、CPUは、グループ化されたデータ(検査依頼票番号“001”と、貼付履歴(「用紙種類」“技師名”、「値」“富田技師”、読取日時“2003/2/1 11:40”)とを表すデータ)を依頼データとして、依頼DB302に格納する。
【0048】
上述と同様の手順で、富田技師は、検査依頼票102と検査センタ名シール102hとを、日時“2003/2/1 11:41”に、アノトペン101で同時にチェックする。また、富田技師は、検査依頼票102と検体シール102iとを、日時“2003/2/1 11:45”に、アノトペン101で同時にチェックする。
そして、富田技師は、アノトペン101で、検査依頼票102上の「送信」に対応するチェックボックスをチェックする。
【0049】
これにより、上述と同様に、チェックデータは、アノトペン101からパソコン103を経由して、検査データサーバ装置30に送信される。
そして、検査データサーバ装置30のCPUは、チェックデータより、検査依頼票102と、検査センタ名Aを表す検査センタ名シール102hとが同時にチェックされたこと、検査依頼票102と、“血液0234”を表す検体シール102iとが同時にチェックされたこと(グループであること)を認識する。
【0050】
そして、CPUは、上述と同様の手順で、読取日時でグループ化されたデータを依頼データとして依頼DB302に格納する。
具体的には、CPUは、検査依頼票番号“001”と貼付履歴(「用紙種類」“検査センタ名”、「値」“A検査センタ”、読取日時“2003/2/1 11:41”)を表す依頼データを、依頼DB302に格納する。また、CPUは、検査依頼票番号“001”と貼付履歴(「用紙種類」“検体”、「値」“血液0234”、読取日時“2003/2/1 11:45”)を表す依頼データを、依頼DB302に格納する。
【0051】
そして、富田技師は、患者「古川」氏の検体が入れられた検体容器と、検査依頼票102とを、運送業者に依頼して、A検査センタに運ぶ。
【0052】
[2.5.A検査センタでの動作]
次に、A検査センタの検査員が、運送業者より、検体容器と検査依頼票102とを受け取ったときの動作について説明する。
A検査センタの検査員は、検査依頼票102をアノトペン101でチェックし、USB接続部品を用いて、アノトペン101のメモリ1013に蓄積されたチェックデータを、パーソナルコンピュータに送信するための操作を行う。
これにより、アノトペン101は、チェックデータをパーソナルコンピュータに送信する。
パーソナルコンピュータのCPUは、受信したチェックデータを、検査データサーバ装置30に送信する。
【0053】
検査データサーバ装置30のCPUは、受信したチェックデータに内包される1つの位置情報、例えば(150,250)が、内容位置対応DB301に格納されている内容位置データのどの座標領域に含まれるかを判定する。
ここでは、位置情報(150,250)は、座標領域(開始座標(100,200)、終了座標(200,300))に含まれているため、CPUは、「用紙種類」“検査依頼票”、「値」“001”である検査依頼票102がチェックされたものと判定する。
そして、検査データサーバ装置30のCPUは、依頼DB302より、検査依頼票番号“001”である貼付履歴データを抽出し、A検査センタに送信する。
A検査センタのパーソナルコンピュータは、受信したデータをディスプレイに表示する。
【0054】
A検査センタの検査員は、パーソナルコンピュータのディスプレイに表示されたデータを参照して、検査依頼票102に対応付けられた検体を捜す。
具体的には、検査員は、パーソナルコンピュータのディスプレイに表示された患者名「古橋」氏と同じ名前が表示された患者名シール102cを、検体容器の中から捜し出す。
そして、検査員は、捜し出した患者名シール102cが貼り付けられている検体容器に入った検体について、検査を行う。そして、検査員は、検査を行った結果を表す結果データを、パーソナルコンピュータのキーボードを操作して入力する。
パーソナルコンピュータのCPUは、結果データを検査データサーバ装置30に送信する。
検査データサーバ装置30は、受信した結果データを記憶部に記憶する。
【0055】
以上のように、アノトコードが印刷された検査依頼票102に、同様にアノトコードが印刷されたシールを貼り付けて、検査依頼票102とシールとをアノトペン101で同時にチェックすることで、検査依頼票102とシールの表す内容とを関連付けて、即座にデータベース化することができる。
本実施形態においては、検査依頼票、検体、患者、担当医師、看護婦、技師、等の検査依頼に関わる情報を関連付けることができる。さらに、アノトペン101でチェックした日時も同時に関連付けて記憶することができるため、チェック履歴を作成することができ、進捗状況や過誤の追跡に役立つ。
【0056】
また、本実施形態においては、依頼データを依頼DB302格納する手段として、アノト技術を用いているため、OCR(Optical Character Reader)方式やパーソナルコンピュータから手入力する方式に比較して、入力効率や読み取り精度が向上する。
また、データを格納する際には、アノトペン101で、シールと検査依頼票102とに跨るよう線を記入する(同時にチェックする)のみでよい。このため、記入者は、1回のチェック操作で済むため、操作が楽であり、効率がよい。また、改竄を見つけ出し易い。
【0057】
また、検査データセンタの検査データサーバ装置30には、依頼データや結果データが記憶されるため、検査データセンタは、結果データを、患者の所有する携帯電話機や、病院内システム10のパソコン103や、検査センタの営業員が所有する携帯電話機に配信するサービスを行うことができる。
また、検査データセンタは、依頼データや結果データを基に、データ集計や分析のサービスを行うことができる。
【0058】
[3.変形例]
本発明は、上述した実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内で以下のような種々の変更が可能である。
【0059】
(1)上記実施形態においては、検査依頼票102にシールを貼り付けることとしたが、検査依頼票102の上にアノトコードが印刷されたネームプレートを置いて、検査依頼票102とネームプレートとをアノトペン101で同時にチェックしてもよい。
また、検査依頼票102やシールのような用紙にアノトコードを印刷したものに限らず、プラスチックの板や、紐でくくりつけるタグ、ネームプレート等にアノトコードを印刷したものを用いてもよい。
また、従来使用していたバーコードシールの表面に、アノトコードを印刷したものを用いても良い。これにより、従来からのバーコードシステムと、アノト技術を用いたシステムとを併用して使用することができる。
【0060】
(2)上記実施形態においては、1枚の検査依頼票102を用いたが、1枚に限らず、複数の検査依頼票102を同時にアノトペン101でチェックすることにより、複数の検査依頼票102を対応付けるようにしてもよい。
【0061】
(3)上記実施形態においては、依頼DB302に、検査依頼票102を識別するための検査依頼番号と、貼り付けられたシールが表す内容を表す内容データを、読取日時と対応付けて格納することとしたが、格納するデータはこれに限定されない。例えば、アノトペン101のメモリ1013に記憶されている、アノトペン101の所有者を表すデータを格納するようにしてもよい。
【0062】
また、アノト技術により、アノトペン101で読み取られた位置情報から筆跡を認識することができることを利用して、筆跡から本人認証を行い、アノトペン101で検査依頼票102に記入した人の氏名を表すデータを格納するようにしてもよい。
具体的には、検査データサーバ装置30の記憶部に、ユーザを識別するためのユーザ名情報と、例えば、ユーザのサイン等のユーザの筆跡を認識するための情報を表す筆跡情報とを対応付けてデータベースに格納しておく。
検査データサーバ装置30は、アノトペン101よりチェックデータを受信したときに、チェックデータに内包されている複数の位置情報より、筆跡を認識し、当該認識された筆跡から、データベースを参照することにより、当該筆跡に対応するユーザ名情報を抽出する。そして、検査データサーバ装置30は、他の位置情報より認識された情報内容や読取日時を表すデータと共に、ユーザ名情報を依頼DB302に記憶する。
【0063】
(4)上記実施形態においては、アノトペン101でチェックされたデータを対応付ける方法として、検査データサーバ装置30において、読取日時が同一のデータを同一のグループとして対応付けるようにしたが、データ同士を対応付ける方法は、これに限定されない。例えば、アノトペン101が、読み取った位置情報を対応付けてから送信したり、また、アノトペン101によって読み取られた位置情報が一定量以上メモリ1013に蓄積された場合に、蓄積された位置情報を対応付けて送信したり、また、アノトペン101から位置情報を送信する際に、当該位置情報を送信日時やユーザ識別子や生成された送信番号等と対応付けて送信する方法が考えられる。送信番号を生成する場合には、きっかけになるイベントとしては、アノトペンの所定のボタンを押す、用紙の所定の位置に記入する、ネームプレートに記入する、ボタンを離す等が考えられる。
【0064】
また、上記実施形態においては、「対応付けられていることを示す情報」として、読取日時情報を用いたが、これに限定されず、アノトペン101に記憶されている所有者名や、記入した人を表すユーザ名や、アノトペン101から送信された日付を表す送信日時や、生成された送信番号等を用いてもよい。
【0065】
(5)上記実施形態においては、検査依頼票102とシールとを、アノトペン101で、同時に1筆でチェックするとして説明したが、これに限定されず、検査依頼票102をアノトペン101でチェックしてから、時間をおいて、シールをアノトペン101でチェックすることも可能である。この場合には、読取日時ではなく、例えば、データ送信日時や記入者等でデータをグループ化する必要がある。
【0066】
(6)上記実施形態においては、患者や医師等の人間を識別する手段として、患者名や医師名に対応付けられたアノトコードが印刷されたシールを用いたが、これに限定されず、例えば、指紋等の生体を用いて識別する手段を用いてもよい。
(7)上記実施形態においては、位置情報をアノトペン101から検査データサーバ装置30へ送信するための中継装置として、パソコン103を用いたが、ブルートゥース通信機能を備えている装置であれば、携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System:登録商標)端末、PDA(Personal Digital Assistant)等を用いてもよい。
(8)上記実施形態においては、アノト技術を用いて、依頼データを依頼DB302に格納したが、これに限定されず、例えば、OCRを用いてもよい。
(9)上記実施形態における読取日時は、絶対時刻でも相対時刻でもよい。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、共有される用紙と関連づけて、作業の進捗状況を記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る検査オーダリングシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】同実施形態に係る検査依頼票やシールを説明するための図である。
【図3】同実施形態に係るアノトペンのハードウェア構成を説明するための図である。
【図4】同実施形態に係る内容位置対応DBのデータ構成を説明するための図である。
【図5】同実施形態に係る依頼DBのデータ構成を説明するための図である。
【符号の説明】
1……検査オーダリングシステム、10……病院内システム、20……通信ネットワーク、30……検査データサーバ装置、301……内容位置対応DB、302……依頼DB、101……アノトペン、1011……デジタルカメラ、1012……制御部、1013……メモリ、1014……通信部、1015……バッテリ、1016……インクカートリッジ、102……検査依頼票、102a……伝票番号シール、102b……病院名シール、102c……患者名シール、102d……カルテ番号シール、102e……医師名シール、102f……看護婦名シール、102g……技師名シール、102i……検体シール。
Claims (6)
- 用紙から該用紙に固有のデータを読み取る処理と、該用紙と異なる物体から該物体に固有のデータを読み取る処理と、読み取ったデータまたは該データから一意に定まるデータを送信する処理とを行う送信ステップと、
前記読取ステップにて送信されたデータを受信し、該データに基づいて前記用紙および前記物体を識別する識別ステップと、
前記識別ステップにより識別された前記用紙と前記物体とが対応付けられていることを示す情報をメモリに書き込む記録ステップと
を有する進捗状況記録方法。 - 前記物体はシールであり、
用紙にシールを貼り付ける貼付ステップを有し、
前記送信ステップでは、前記貼付ステップにてシールが貼り付けられた用紙と該シールとに跨るよう線を記入する処理と、該用紙に記入された該線の周囲から該用紙に固有のデータを読み取る一方、該シールに記入された該線の周囲から該シールに固有のデータを読み取る処理と、読み取ったデータまたは該データから一意に定まるデータを送信する処理とを行う
ことを特徴とする請求項1に記載の進捗状況記録方法。 - 対象物から該対象物に固有のデータを読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られたデータまたは該データから一意に定まるデータを送信する送信手段と
を備える読取装置と、
受信手段と、
記憶手段と、
用紙の識別子と該用紙に固有のデータとを対応付けて前記記憶手段に書き込む第1の書込手段と、
前記用紙とは異なる物体の識別子と該物体に固有のデータとを対応付けて前記記憶手段に書き込む第2の書込手段と、
前記受信手段により受信されたデータをグループ化するグループ化手段と、
前記グループ化手段により得られたグループについて、該グループ内のデータに合致する前記用紙に固有のデータに対応付けられた前記用紙の識別子と、該グループ内のデータに合致する前記物体に固有のデータに対応付けられた前記物体の識別子とを前記記憶手段から読み出し、両識別子が対応付けられていることを示す情報を生成し前記記憶手段に書き込む第3の書込手段と
を備える記録装置と
を有する進捗状況記録システム。 - 前記読取装置は計時手段を備え、
前記送信手段は、前記読取手段により読み取られたデータまたは該データから一意に定まるデータを、前記読取手段による該データの読み取り時に前記計時手段により計時された時刻を表す時刻情報と対応付けて送信し、
前記グループ化手段は、前記受信手段により受信されたデータを、該データに対応付けられた時刻情報に基づいてグループ化する
ことを特徴とする請求項3に記載の進捗状況記録システム。 - 前記読取装置は、該読取装置を所有するユーザを識別するためのユーザ識別情報を記憶し、
前記送信手段は、前記読取手段により読み取られたデータまたは該データから一意に定まるデータを、前記読取手段による該データの読み取り時に前記ユーザ識別情報と対応付けて送信し、
前記両識別子が対応付けられていることを示す情報は、前記送信手段により送信されたユーザ識別情報を内包する
ことを特徴とする請求項3に記載の進捗状況記録システム。 - 前記記録装置は、
ユーザを識別するためのユーザ識別情報と前記ユーザの筆跡を表す筆跡情報とを対応付けて記憶する筆跡記憶手段と、
前記筆跡記憶手段により記憶された筆跡情報と、前記受信手段により受信されたデータにより識別される筆跡を表す識別筆跡情報とを照合し、該識別筆跡情報と一致する前記筆跡情報に対応付けられたユーザ識別情報を、前記筆跡記憶手段より抽出する抽出手段とを有し、
前記両識別子が対応付けられていることを示す情報は、抽出手段により抽出されたユーザ識別情報を内包する
ことを特徴とする請求項3に記載の進捗状況記録システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003137631A JP2004341823A (ja) | 2003-05-15 | 2003-05-15 | 進捗状況記録方法および進捗状況記録システム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003137631A JP2004341823A (ja) | 2003-05-15 | 2003-05-15 | 進捗状況記録方法および進捗状況記録システム |
Publications (1)
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JP2004341823A true JP2004341823A (ja) | 2004-12-02 |
Family
ID=33527253
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003137631A Pending JP2004341823A (ja) | 2003-05-15 | 2003-05-15 | 進捗状況記録方法および進捗状況記録システム |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004341823A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006285565A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Advanced Telecommunication Research Institute International | 看護業務における知識提示システム |
JP2009265741A (ja) * | 2008-04-22 | 2009-11-12 | Dainippon Printing Co Ltd | サーバ装置及びプログラム |
-
2003
- 2003-05-15 JP JP2003137631A patent/JP2004341823A/ja active Pending
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