JP2004341616A - バーコード読取装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】四角形の枠を有するバーコードを撮影することにより、前記バーコードが射影された射影画像を取得し、前記バーコードが表す情報を読み取るバーコード読み取り装置において、前記射影画像に撮影されたバーコードであるバーコード画像の枠の頂点候補を検出する頂点候補検出手段と、前記頂点候補に基づき、前記バーコード画像の枠を検出するとともに、前記バーコード画像の頂点を確定させるコード枠検出手段と、前記バーコードの枠の頂点と、前記バーコード画像の枠の頂点に基づき、射影変換係数を算出する射影変換係数算出手段と、前記射影変換係数を用いて、前記バーコード画像から前記バーコードが表す情報を取得するデータサンプリング手段とを有する。
【選択図】 図8
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像の読み取りに関し、特にバーコードを読み取るバーコード読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
業務の電子化が進展しており、流通する電子文書が増大している一方、CRT、LCDなどのディスプレイの文書表示品質はいまだ紙への印刷品質に劣る点も多いために、電子的に作成された文書を紙文書として紙に印刷する機会が増大している。これらの紙文書に対して行われた手書き作業を有効に利用するために、加筆情報を電子化する手段が必要とされているが、現在使われている手書き入力装置は機能が低いため使い勝手が悪いものである。
【0003】
手書き入力装置として、例えば、タブレット、デジタイザとよばれ、板状のセンサーとペン型の装置を用いてコンピュータへ手書き入力を行う装置が存在しているが、これらの装置は単純に加筆座標情報を取得するだけであり、紙文書への手書き作業を電子文書に反映するためには不具合が生ずる。
【0004】
その不具合は、例えば電子文書を印刷した紙の上への加筆する場合に、元の電子文書に加筆を挿入することが望ましいにもかかわらず、電子文書に加筆を挿入することが不可能なことが挙げられる。
【0005】
またスキャナ装置を用いても紙文書を電子文書とすることが可能であるが、この場合にも紙文書への手書き作業を電子文書に反映するためには不具合が生ずる。例えば電子文書を印刷した紙文書をスキャナで再び電子化した場合、ワープロソフトなどで作成した元の電子文書が存在するにもかかわらず、別の電子文書として画像文書が作成されるだけであり、また、その画像文書も、元の電子文書と加筆情報が混在して画像化されており、もとの電子文書に加筆情報を挿入することが不可能である。
【0006】
これらの従来の装置では、加筆座標を取得する機能や、画像を取得する機能しかなく、紙に印刷された元の電子文書がどのようなものであるかを識別不可能であり、取得した加筆座標を挿入すべき電子文書が不明なために上記のような不具合が生じている。
【0007】
こうした問題を解決するために、特許文献1や特許文献3においては次のような方法で解決している。まず電子的に作成された文書を印刷する際に、バーコードなどの機械が識別しやすい模様によって元の電子文書を特定する文書識別情報を同時に印刷する。ここで、文書識別情報とは紙文書に印刷された元となる電子ファイルの保存場所、ファイル名、ページ番号などを表す情報、あるいはそれらを管理する情報であり、たとえば『//C:¥MyDocument¥tmp.doc、pp1』などの情報である。
【0008】
次に印刷された紙文書への手書き入力時には、加筆された座標情報と共に文書識別情報を取得する。さらに加筆情報を電子文書に挿入するとき、文書識別情報に従って、筆記の加えられた紙文書がどのような電子文書を印刷したものかを識別し、加筆情報を適切な電子文書へ挿入することを可能としている。
【0009】
特に特許文献2においては、手書き入力装置上に複数の紙文書を積載して設置し、めくりながら自動的に識別することが可能になっており、大量の紙へ施された加筆操作を適切に電子文書に反映し、電子文書と紙文書とを相互に用いて業務をより効率よく実施することが可能になっている。
【0010】
図22に従来例の手書き情報入力装置の概略図を示す。この手書き情報入力装置は、複数の紙文書に行われる手書き情報を取得する装置である。また、手書き情報入力装置は、手書き情報を入力可能な手書き入力部と、複数の紙文書にそれぞれ固有の番号として割り振られた文書識別情報を読み取り可能な文書識別情報読取装置とを有する。
【0011】
利用時には積載設置された複数の紙文書をめくりながら文書識別情報を読み取り、取得した手書き情報を適切な電子文書に挿入する。
【0012】
このとき、紙文書をめくりながら利用するために2次元コードリーダ、バーコードリーダなどによって構成される文書識別情報読取装置は、紙文書の横に設置され、バーコードなどによって紙文書上に表される文書識別情報を斜めから読むことが必要になる。
【0013】
また、このとき、コードリーダの撮像面は、光学系の収差の影響によって画像が暗くなることなどを避けるために光軸と直交するように設置されるので、コードの印刷面とは斜めに対峙することとなる。このとき、十分な光量を得ることができ、深い被写界深度をもつ光学系であれば、広い範囲で鮮明な画像を得ることが可能であるが、斜めから撮像した場合、いわゆる遠近法で描かれた絵画と同様に、通常長方形ないしは正方形の2次元コードを斜めの光学系で読み取ると台形に変形して写る。この現象と逆の現象は、たとえば、プロジェクターによる画像を斜めに壁面に投影した場合、もともとは長方形の図形が台形に変形する現象に見られる。
【0014】
つまり、斜めの光学系では、手前側が大きく、模様の密度が粗く写り、奥側が小さく、模様の密度が密に写ることになる。一方、撮像システムで用いられる2次元撮像素子としては、CCD、C−MOSセンサーが一般的だが、いずれも細かな撮像素子がマトリックス状に一様に分布している。このような一様に分布している撮像素子を用いて、模様の密度の異なる2次元コードを斜めから読み取る場合、最も密度の高く撮像される部分が読み取れるような大きさで撮像する。つまり、奥側の小さく移っている画像は2次元コード内のひとつのブロックをひとつの素子が読み取るようになっているのに対し、手前側の大きく写っている画像ではひとつのパターン(ブロック)を複数の素子が読み取っている。このように手前側の密度の低い部分では、複数の素子が同一のブロック、同一の情報を表現しているため、情報を効率よく表現することが困難である。
【0015】
一方、電子文書が増加するにつれて印刷される紙文書も増加するため、文書識別に必要とされるコードは、より大きな容量を持つコードが必要となっている。文書識別情報読取装置003の大きさやコードを印刷する面積の制約上、たとえば1次元コードとして6桁のCode39形式を用いて、文書識別に利用した場合には、表現できる情報量は36^6=21億である。しかし、前述のように印刷される紙文書の量は増加しており、これは通常の業務において印刷されるすべての紙文書を識別するためには不十分なものである。一方2次元コードにおいては、たとえば、12×6のセル(白黒の最小単位)を持つ2次元コードの場合、誤り訂正符号が32ビットであるならば、表現できる情報量は2^40=1兆であり、誤り訂正符号が16ビットであるならば、2^56=7.2京である。これは上記のCode39の場合と比較してはるかに大きく、通常の紙文書を識別するのに十分な情報量である。
【0016】
以上述べたように従来の手書き文字入力装置では、紙文書の識別に用いられる機械読み取り可能な模様(コード)としてはバーコードが用いられており、その容量に限りがあるために大量の電子文書と紙文書とを連携して利用することが困難であった。こうした現状から、手書き入力装置における識別可能文書の量を増加させるために、斜めから読む光学系でも容易に読み取り可能な2次元コードの開発が求められている。
【0017】
ところで、そのコードの実際の使用に際しては、筆記が開始される前に素早く高精度に読み取る必要があるため、できる限り画像データを処理する量を減らし、かつ画像の品質が悪くとも精度のよいアルゴリズムが必要となってくる。
【0018】
特許文献2では、異なる2種類のセルサイズを有する2次元コードについての記述があるが、その目的は、手持ちのハンディバーコードリーダと、ベルトコンベアを流れる物品に貼られた2次元コードを読み取る固定式バーコードリーダと両者で読み取りが可能になるように発明されたもので、本発明のように斜めから読み取ることを想定していない。
【0019】
【特許文献1】
特開平9−91083号公報
【0020】
【特許文献2】
特開平11−328301号公報
【0021】
【特許文献3】
特開2000−112646号公報
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題点に鑑み、高速かつ精度の高い2次元コードのバーコード読取装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、四角形の枠を有するバーコードを撮影することにより、前記バーコードが射影された射影画像を取得し、前記バーコードが表す情報を読み取るバーコード読み取り装置において、前記射影画像に撮影されたバーコードであるバーコード画像の枠の頂点候補を検出する頂点候補検出手段と、前記頂点候補に基づき、前記バーコード画像の枠を検出するとともに、前記バーコード画像の頂点を確定させるコード枠検出手段と、前記バーコードの枠の頂点と、前記バーコード画像の枠の頂点に基づき、射影変換係数を算出する射影変換係数算出手段と、前記射影変換係数を用いて、前記バーコード画像から前記バーコードが表す情報を取得するデータサンプリング手段とを有することを特徴とする。
【0024】
また、上記課題を解決するために、本発明は、前前記射影画像は、前記バーコード画像と該バーコードの周辺含む四角形の画像であり、前記頂点候補検出手段は、前記射影画像の隣り合う2辺のうち、一方の辺上の点と、他方の辺上の点とを結ぶ線分に沿って前記射影画像の画素を走査し、走査中にバーコードの画素と判定した画素であるバーコード画素に基づき、前記頂点候補を検出することを特徴とする。
【0025】
また、上記課題を解決するために、本発明は、前記バーコード画像の枠の各辺の幅は、所定の長さを有し、前記頂点候補検出手段は、前記バーコード画素から、所定の方向に前記バーコード画像の枠の各辺の幅の長さに応じた画素数の画素を追跡し、追跡した画素のうち、所定数の画素が前記バーコードの画素であれば前記バーコード画素を前記頂点候補として検出することを特徴とする。
【0026】
また、上記課題を解決するために、本発明は、前記コード枠検出手段は、各頂点候補に基づいて各頂点候補ごとに定まる画素同士を結ぶ線分上の画素のうち、前記バーコードの画素の占める割合が、所定の割合以上の場合、前記バーコード画像に撮影されたバーコードの枠を検出したと判定することを特徴とする。
【0027】
また、上記課題を解決するために、本発明は、前記バーコードの枠の内部は、前記データサンプリング手段が情報を取得するために、2種類の色のうちのいずれか一方の色で情報を表す情報領域を複数含み、前記データサンプリング手段は、前記情報領域内で複数の画素の色を取得し、取得した色のうち、一方の色が占める割合に応じて該情報領域が表す情報を取得することを特徴とする。
【0028】
また、上記課題を解決するために、本発明は、前記データサンプリング手段は、前記バーコードでの前記情報領域の位置と、前記射影画像に撮影された情報領域の位置とを、前記射影変換係数を用いて対応付けることを特徴とする。
【0029】
また、上記課題を解決するために、本発明は、前記バーコードに設けられ、予め定められた位置に配置された前記情報領域が表すパターン情報を検出するファインダ検出部をさらに有することを特徴とする。
【0030】
また、上記課題を解決するために、本発明は、前記データサンプリング手段が取得した情報が、訂正可能な誤りを有する場合、該誤りを訂正する誤り訂正手段をさらに有することを特徴とする。
【0031】
また、上記課題を解決するために、本発明は、前記データサンプリング手段が取得した情報を数値に変換するフォーマット変換部をさらに有することを特徴とする。
【0032】
以上のように、本発明によれば、高速かつ精度の高い2次元コードのバーコード読取装置を提供することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。なお、本実施の形態におけるバーコード読取装置は、例えば、図22の文書識別情報読取装置の部分に設けられるものであっても良いし、単体であっても良い。
【0034】
最初に、バーコード読取装置が読み取る画像について説明する。まず、図1に示される2次元コードについて説明する。2次元コードは、図に示されるように、周囲が黒枠で囲まれ、内部に白または黒で1ビットの情報をあらわす最小単位であり情報領域であるセルが、図2に示されるように72個配置されている。従って、この2次元コードは、72ビットの情報を表現することができる。
【0035】
この2次元コードを斜め上から読み取ると、バーコード読取装置が得られるコード画像はセルが大きい下側の部分が縮小されて、台形の形状となる。2次元コード全体のコード画像はこのようにゆがむが、バーコード読取装置で撮影されたコード画像内の各セルは撮像素子の複数画素を占め、その面積はセルの位置に関係なく概略等しくなる。
【0036】
このように上側のセルの大きさは小さく、下側のセルの大きさが大きい2次元コードにより、斜め上からコード画像を読み取るように設けられたバーコード読取装置の撮像素子は、セルの白黒情報の安定した撮影が可能になる。
【0037】
また、2次元コードの他の例として、図3に示される台形コード(平面図)がある。この台形コードは、バーコード読取装置が斜め上から読み取る場合、撮像素子と各セルの距離に応じてセルの大きさが大きくなるようにした2次元コードである。
【0038】
この台形コードの場合、セルは各行に12個配置され、6行あるので、セルの総数は72個ある。このセルの総数は図1の2次元コードのセルの総数と等しいので、この台形コードで表現できるビット数は図1の2次元コードで表現できるビット数と等しい。ちなみに、72ビットのデータは、データの配置を表した図4に示されるように配置される。
【0039】
また、2次元コードの他の例として、図5のように矩形の2次元コード50を射影変換し、台形の2次元コード51に変形した2次元コードを使用することもできる.この場合に、斜め上から撮影した場合に得られるコードの画像は、2次元コード50に近いものが得られる。なお、2次元コード51が表現できる情報量は、72ビットである。
【0040】
上述した3つの2次元コードにおいて共通していることの1つは、コード全体の大きさは横長となっていることである。その理由は、縦長にすると、セルの縦方向の長さが大きくなり、コード全体のサイズが非常に大きくなり、小さい大きさで大容量のデータを表現できるという2次元コードのメリットがなくなるためである。
【0041】
また、バーコード読取装置からみた場合、コードとの距離は縦方向の変化に比べ横方向の変化の方が大きくなるため、バーコード読取装置から遠いところにあるセルは縦横比が大きい長方形にするのが適当である。したがって、図3、5の例ではセルの横の長さの変化より縦の長さの変化のほうを大きくすることにより、バーコード読取装置で撮影したコード画像ではコードの各セルは正方形に近い形状となる。
【0042】
以上説明した2次元コードが、本実施の形態において、バーコード読取装置が読み取る画像である。次に、上述した2次元コードを作成する2次元コード作成装置について図6を用いて説明する。
【0043】
2次元コード作成装置は、フォーマット変換部20と、誤り訂正部21と、コード画像作成部23とを有する。
【0044】
フォーマット変換部20は、入力された数字文字列をコンピュータ内で通常扱われる整数型56ビットデータに変換する。
【0045】
誤り訂正部21は、整数型56ビットデータに変換されたデータに、誤り訂正符号16ビットを付加する。
【0046】
この誤り訂正符号として、リードソロモン符号が用いられる。このリードソロモン符号は、バイト単位の誤りを訂正できる強力な誤り訂正方式であり、誤り訂正符号長の半分以下の誤りを訂正することができる。なお、リードソロモン誤り訂正符号の詳細については、昭晃堂「符号理論(コンピュータ基礎講座18)」宮川、岩垂、今井共著など、多数の書籍に記されている。
【0047】
本実施の形態の場合には、誤り訂正符号長が2バイトなので1バイトの誤り訂正が可能である。
【0048】
コード画像作成部23は、データおよび誤り訂正符号データを図2に示したように2次元コードの各セルに割り当てて、2次元コードの画像を作成する。
【0049】
データおよび誤り訂正符号データのセルへの割り当ては、整数型56ビットデータが1〜56までのセルに、誤り訂正符号のデータ16ビットが57〜72のセルとなっている。なお、コード画像作成時には、規定された頂点座標、セル中心座標が用いられる。この規定座標はコード読み取り時にも使用される。
【0050】
コードの作成はソフトウェアで行ってもよく、図7にその方法のフローチャートを示す。
【0051】
まず、ステップS101で、数字文字列が入力される。ステップS102では、数字文字列がコンピュータ内で通常扱われる整数型56ビットデータに変換される。整数型データに変換されたデータは、ステップS103で、誤り訂正符号16ビットが付加される。この誤り訂正符号は、先ほどと同様にリードソロモン符号が用いられる。このようにして作成されたデータおよび誤り訂正符号データは、ステップS104で、図2や図4に示すように2次元コードの各セルに割り当てられ、2次元コードの画像ができあがる。データのセルへの割り当ても、先ほどと同様に整数型56ビットデータが1〜56までのセルに、誤り訂正符号のデータ16ビットが57〜72のセルとなっている。また、コード画像作成時には、規定された頂点座標、セル中心座標が用いられる.この規定座標はコード読み取り時にも使用される。
【0052】
次に、上述した2次元コードを読み取るバーコード読取装置について説明する。バーコード読取装置は、図8に示されるように、頂点候補検出部11と、コード枠検出部12と、射影変換係数算出部13と、データサンプリング部14と、誤り訂正部15と、フォーマット変換部16とを有する。
【0053】
頂点候補検出部11は、2次元コードの頂点候補を検出する。コード枠検出部12は、頂点候補に基づき、後述するコード枠を検出する。コード枠が検出されることで、頂点候補は真の頂点と確定される。
【0054】
射影変換係数算出部13は、コード枠検出部12で検出されたコード枠の各頂点の座標と、コード画像を作成した時のコード枠の各頂点の規定座標とから、作成したコードの各セルの規定中心座標と読み取ったコード画像の各セルの中心とをマッピングする係数である射影変換係数を求める。
【0055】
データサンプリング部14は、射影変換係数算出部13で求めた射影変換係数を用いて、2次元コードのデータのサンプリングを行う。誤り訂正部15は、データサンプリング部14が読み取ったデータが誤りかどうか判定し、誤りがないか、あるいは誤り訂正が可能ならば、誤り訂正符号以外の整数型56ビットのデータをフォーマット変換部16へ出力する。フォーマット変換部16ではデータを数字文字列に変換して出力する。
【0056】
次に、頂点候補検出部11の処理の詳細について説明する。まず、図9に示すように画像の四隅から斜め走査を行い、黒画素を検出する。検出された黒画素をA、B、C、Dとする。
【0057】
次に、頂点候補検出部11は、図10に示されるように、A、B、C、Dから矢印の方向、例えばAなら右下45度、Bなら左下45度というように、セルの一辺の画素数の1/√2の画素数だけ画素を追跡してそれらがすべて黒画素かどうかを判定する。それらがすべて黒画素であれば、頂点候補検出部11は、A、B、C、Dを頂点候補として検出し、コード枠検出部12に処理を移す。
【0058】
コード枠検出部12について説明する。コード枠検出部12では、図11のように、頂点候補A、B、C、Dから1/√2の画素数だけ追跡した終端どうしを結ぶ黒枠判定ライン52、53、54、55を通過する画素の黒画素の割合が全ての直線において直線毎に8割以上存在すればそれをコード枠であると判定し、頂点候補A、B、C、Dを2次元コードの頂点A、B、C、Dとして確定する。このとき、同時に頂点A、B、C、Dの座標も検出される。
【0059】
次に射影変換係数算出部13について説明する。射影変換係数算出部13では、コード枠検出部12で検出されたコード枠の各頂点の座標と、コード画像を作成した時のコード枠の各頂点の規定座標とから、作成したコードの各セルの規定中心座標と読み取ったコード画像の各セルの中心とをマッピングする係数である射影変換係数を求める。この射影変換係数の求め方は後に説明する。
【0060】
次にデータサンプリング部14について説明する。データサンプリング部14には、コード画像、コードを作成した時点の各セルの規定中心座標、射影変換係数が入力される。データサンプリング部14は、射影変換係数算出部13で求めた射影変換係数を用いて、作成したコード画像の各セルの規定中心座標を射影変換することにより、読み取ったコード画像の各セルの中心座標を求める。
【0061】
データサンプリング部14は、求めた中心座標を画像データのサンプリング中心座標とし、その座標を中心とする3x3画素の黒画素数が白画素数を上回れば‘1’、そうでなければ‘0’としてデータを読み出す。読み出された72ビットのデータは誤り訂正部15に入力、配列され、誤り訂正の判定が行われる。誤りがないか、あるいは誤り訂正が可能ならば、誤り訂正部15は、誤り訂正符号以外の整数型56ビットのデータをフォーマット変換部16へ出力する。フォーマット変換部16ではデータを数字文字列に変換して出力し、数字文字列が復元される。
【0062】
上述した2次元コードの読取もソフトウェアでおこなってもよく、図12にその方法のフローチャートを示す。ステップS201で斜め上から2次元コードを撮像したコード画像が入力される。ステップS202では、2次元コードの頂点候補が検出される。
【0063】
このステップS202では、図9に示すように画像の四隅から斜め走査が行われ、黒画素が検出される。検出された黒画素をA、B、C、Dとする。さらにステップS202では、図10に示されるように、A、B、C、Dから矢印の方向、例えばAなら右下45度、Bなら左下45度というように、セルの一辺の画素数の1/√2の画素数だけ画素が追跡され、それらがすべて黒画素かどうかが判定される。それらがすべて黒画素であればA、B、C、Dが頂点候補として検出され、ステップS203に処理が移る。
【0064】
ステップS203では、図11に示されるように、頂点候補A、B、C、Dから追跡した終端どうしを結ぶ黒枠判定ライン52、53、54、55を通過する画素の黒画素の割合が、全ての直線において直線毎に8割以上存在すればそれをコード枠であると判定され、頂点候補A、B、C、Dが2次元コードの頂点A、B、C、Dとして確定される。このとき、同時に頂点A、B、C、Dの座標も検出される。
【0065】
このステップS203で、コードが検出できなければ、ステップS204の分岐処理でエンドに分岐し、読み取りは終了する。コードが検出された場合は、次のステップS205へ処理は進む。
【0066】
ステップS205では、ステップS203で検出されたコード枠の各頂点の座標と、コード画像を作成した時のコード枠の各頂点の規定座標とから、作成したコードの各セルの規定中心座標と読み取ったコード画像の各セルの中心とをマッピングする係数である射影変換係数が求められる。
【0067】
次のステップS206では、コード画像、射影変換係数、作成したコード画像の各セルの規定中心座標が入力され、ステップS205で求まった射影変換係数を用いて、作成したコード画像の各セルの規定中心座標を射影変換することにより、読み取ったコード画像の各セルの中心座標を求める。
【0068】
さらに、ステップS206では、求めた中心座標を画像データのサンプリング中心座標とし、その座標を中心とする3x3画素の黒画素数が白画素数を上回れば‘1’、そうでなければ ‘0’としてデータが読み出される。読み出された72ビットのデータは、ステップS207で、誤り訂正の判定が行われる。誤りがないか、あるいは誤り訂正が可能ならば、誤り訂正符号以外の整数型56ビットのデータは、ステップS208で、データを数字文字列に変換され、ステップS209で、数字文字列が復元される。
【0069】
次に、射影変換係数の求め方について説明する。射影変換とは3次元空間内の図形・物体を2次元平面・スクリーンへと表示したときの変換である。3次元空間内の物体の座標を2次元平面上の座標へと変換するものであり、3次元画像処理の手法として広く知られたものである。
【0070】
このような射影変換を正確に行うためには、撮像系の位置、光学的特性などが明らかになる必要がある。しかし、さまざまな装置へ対応することを考えると、さまざまな装置すべての撮像系の位置などを特定し、正確に定めることは困難である。
【0071】
その一方で、斜めから撮像する光学系で読み取りやすくなるという効果を発揮するためには、必ずしも正確な射影変換を施す必要はない。例えば、従来の矩形、一様密度のセルで表現される2次元コードではなく、台形や多様な密度のコードであれば、斜めからの光学系で読取が容易になるという効果を発揮することができる。
【0072】
こうした台形コードや多様なセルサイズを実現する簡単な例を図13で説明する。図13に示すような光学系において、読み取った画像は、射影変換によって、もともと長方形であった図形が台形に変形する。
【0073】
このとき、台形の長辺と短辺との比率(X1/X3)は撮像素子からコードのそれぞれの領域への距離の比率の逆数(L3/L1)と等しくなる。本実施の形態においては、通常は矩形で各セルの大きさが均一である2次元コードの代わりに、上記の射影変換をキャンセルできるようなセルの形状や大きさを持つ2次元コードを作成する。
【0074】
セルの大きさの決定は、2次元コードの1行ごとに一定の倍率で行う.この変形の倍率は2次元コードの1行の間においても、撮像面からの距離が異なっているが、たとえば1行の中間の位置における倍率で、1行の上部から下部まで等しい倍率で変換する。この操作によって、階段状のセル境界を持つ形状の2次元コードが得られる(図1、3の2次元コード)。あるいは、厳密に射影変換演算を行って図5のような2次元コードを作成してもよい。
【0075】
次に、厳密な射影変換を、図14を用いて説明する。図14には、読み取られたコード画像を模式的に示したコード画像60と、電子的に生成されたコードを模式的に示したコード61とが示されている。また、コード画像60のAs〜Dsと、コード61のAr〜Drは各頂点であり、括弧内のxs1やyr2は、座標を表している。また、PskとPrkは、あるセルの中心座標を表す。
【0076】
コード画像60のAs〜Dsと、コード61のAr〜Drの頂点は、図15に示される数式を満たす。これらの数式▲1▼▲2▼は、コード61などコードの座標を定めるためのコード座標から、コード画像60などコード画像の座標を定める座標への変換式を表しており、Ar〜DrからAs〜Dsへの座標変換を規定する。
【0077】
式▲1▼は、頂点のX座標に関する数式であり、式▲2▼は、頂点のY座標に関する数式であり、式▲1▼▲2▼の添え字iは、1から4まで動く。これらの数式で、b1〜b8は変換パラメータで、未知数である。これら変換パラメータは、Ar〜Dr、As〜Dsの各座標値を式に代入して八元一次連立方程式を生成し、解くことにより求められる。b1〜b8が求められると、電子的に生成されたコードの各セルの中心座標Prkを変換してコード画像のサンプリング中心座標Pskを求めることができる。
【0078】
次に、コードを高速かつ高精度で認識するための第2の実施の形態について説明する。この実施の形態は、バーコード読取装置だけではなく、スキャナ等の読み取りデバイスを使用した場合にも有効なものである。
【0079】
具体的に第2の実施の形態は、黒枠で囲まれた図形がコードであるか否かどうか、あるいはコードはどの方向を向いているか、というような判定を容易にし、高速かつ高精度とするものである。
【0080】
第2の実施の形態で使用する2次元コードは、図5に示したコードを用いるが、図16に示すようにコードの中心に一意にそのコードの向きが定まる所定のパターン(以下、ファインダパターン62と記す)を保持する。
【0081】
このファインダパターン62は、図16に示されるように、コードの中心に4x2セルを準備し、黒6セル、白2セルから構成され、パターンには方向性が存在する.
このファインダパターン62と、黒の矩形で囲まれた図形とを比較することにより、黒の矩形で囲まれた図形がコードであるか否かを素早く判定することができるし、コードの向きもすぐに判定することができる。その理由は、ファインダパターン62がなければ、誤り訂正を行わなければコードであるか否かが判定できないためである。
【0082】
次に、図17を用いて2次元コード作成装置について説明する。
【0083】
2次元コード作成装置は、フォーマット変換部70と、誤り訂正部71と、コード画像作成部72とを有する。
【0084】
フォーマット変換部20は、入力された数字文字列をコンピュータ内で通常扱われる整数型48ビットデータに変換する。
【0085】
誤り訂正部21は、整数型48ビットデータに変換されたデータと、ファインダパターンを著わす8ビットデータに、誤り訂正符号16ビットを付加する。この誤り訂正符号として、リードソロモン符号が用いられる。
【0086】
コード画像作成部23は、データおよび誤り訂正符号データを図18に示すように2次元コードの各セルに割り当てて、2次元コードの画像を作成する。
【0087】
データ、ファインダパターンおよび誤り訂正符号データのセルへの割り当ては、図18に示すようにファインダパターンを表すデータは1〜8、整数型48ビットデータが9〜56までのセルに、誤り訂正符号のデータ16ビットが57〜72のセルとなっている。なお、コード画像作成時には、規定された頂点座標、セル中心座標が用いられる.この規定座標はコード読み取り時にも使用される.
コードの作成はソフトウェアで行ってもよく、図19にその方法のフローチャートを示す。
【0088】
まず、ステップS301で、数字文字列が入力される。ステップS302では、数字文字列がコンピュータ内で通常扱われる整数型48ビットデータに変換される。次のステップS303では、ファインダパターン8ビットが入力される。また、整数型データに変換されたデータは、ステップS304で、生成された誤り訂正符号16ビットが付加される。この誤り訂正符号は、リードソロモン符号が用いられる。このようにして作成されたデータ、ファインダパターンおよび誤り訂正符号データは、ステップS305で、2次元コードの各セルに割り当てられ、2次元コードの画像ができあがる。
【0089】
データのセルへの割り当ては、ファインダパターンを表すデータは図18の1〜8、整数型48ビットデータが9〜56までのセルに、誤り訂正符号のデータ16ビットが57〜72のセルとなっている。なお、コード画像作成時には、規定された頂点座標、セル中心座標が用いられる。この規定座標はコード読み取り時にも使用される。
【0090】
次に、上述した2次元コードを読み取るバーコード読取装置について説明する。バーコード読取装置は、図20に示されるように、頂点候補検出部81と、コード枠検出部82と、射影変換係数算出部83と、ファインダ検出部84と、データサンプリング部85と、誤り訂正部86と、フォーマット変換部87とを有する。
【0091】
頂点候補検出部81は、2次元コードの頂点候補を検出する。コード枠検出部82は、頂点候補に基づき、コード枠を検出する。コード枠が検出されることで、頂点候補は真の頂点と確定される。
【0092】
射影変換係数算出部83は、コード枠検出部12で検出されたコード枠の各頂点の座標と、コード画像を作成した時のコード枠の各頂点の規定座標とから、作成したコードの各セルの規定中心座標と読み取ったコード画像の各セルの中心とをマッピングする係数である射影変換係数を求める。
【0093】
ファインダ検出部84は、ファインダの検出など、ファインダに関する処理を行う。データサンプリング部85は、射影変換係数算出部83で求めた射影変換係数を用いて、2次元コードのデータのサンプリングを行う。誤り訂正部86は、データサンプリング部85が読み取ったデータが誤りかどうか判定し、誤りがないか、あるいは誤り訂正が可能ならば、誤り訂正符号以外の整数型56ビットのデータをフォーマット変換部87へ出力する。フォーマット変換部87ではデータを数字文字列に変換して出力する。
【0094】
次に、頂点候補検出部81の処理の詳細について説明する。頂点候補検出部81は、頂点候補検出部11(図8参照)と同様に、図9に示すように画像の四隅から斜め走査を行い、黒画素を検出する。検出された黒画素をA、B、C、Dとする。
【0095】
次に、頂点候補検出部81は、図10に示されるように、A、B、C、Dから矢印の方向、例えばAなら右下45度、Bなら左下45度というように、セルの一辺の画素数の1/√2の画素数だけ画素を追跡してそれらがすべて黒画素かどうかを判定する。それらがすべて黒画素であれば、頂点候補検出部11は、A、B、C、Dを頂点候補として検出し、コード枠検出部82に処理を移す。
【0096】
コード枠検出部82について説明する。コード枠検出部82もコード枠検出部12と同様に、図11のように、頂点候補A、B、C、Dから1/√2の画素数だけ追跡した終端どうしを結ぶ黒枠判定ライン52、53、54、55を通過する画素の黒画素の割合が全ての直線において直線毎に8割以上存在すればそれをコード枠であると判定し、頂点候補A、B、C、Dを2次元コードの頂点A、B、C、Dとして確定する。このとき、同時に頂点A、B、C、Dの座標も検出される。
【0097】
次に射影変換係数算出部83について説明する。射影変換係数算出部83も、射影変換係数算出部13と同様に、コード枠検出部82で検出されたコード枠の各頂点の座標と、コード画像を作成した時のコード枠の各頂点の規定座標とから、作成したコードの各セルの規定中心座標と読み取ったコード画像の各セルの中心とをマッピングする係数である射影変換係数を求める。
【0098】
次に、ファインダ検出部84について説明する。ファインダ検出部84は、ファインダパターンの検出を試みる。ファインダ検出部84には、コード画像、射影変換係数、作成したコードのファインダパターンを構成する各セルの規定中心座標が入力される。
【0099】
ファインダ検出部84は、作成したコード画像のファインダパターンを構成する各セルの規定中心座標を射影変換することにより、読み取ったコード画像の各セルの中心座標を求める。
【0100】
ファインダ検出部84は、求めた中心座標を画像データのサンプリング中心座標とし、その座標を中心とする3x3画素の黒画素数が白画素数を上回れば‘1’、そうでなければ‘0’としてデータを読み出し、読み出したデータとファインダパターンの真のデータを比較し、誤りが1つ以下であれば、現在扱っている図形がコードであると判定する。もし、誤りが2つ以上である場合は、コードの向きが合っていない可能性があるので、コードを90度ずつ回転させてファインダパターンの検出を行う。4つの向きでファインダパターンの検出を行っても、ファインダが検出されなかった場合に初めて現在処理している画像はコードではないと判定する。
【0101】
次にデータサンプリング部85について説明する。データサンプリング部85もデータサンプリング部と同様に、コード画像、コードを作成した時点の各セルの規定中心座標、射影変換係数が入力される。データサンプリング部85は、射影変換係数算出部83で求めた射影変換係数を用いて、作成したコード画像の各セルの規定中心座標を射影変換することにより、読み取ったコード画像の各セルの中心座標を求める。
【0102】
データサンプリング部85は、求めた中心座標を画像データのサンプリング中心座標とし、その座標を中心とする3x3画素の黒画素数が白画素数を上回れば‘1’、そうでなければ‘0’としてデータを読み出す。読み出された72ビットのデータは誤り訂正部86に入力、配列され、誤り訂正の判定が行われる。誤りがないか、あるいは誤り訂正が可能ならば、誤り訂正符号とファインダパターンデータ以外のデータ整数型48ビットのデータをフォーマット変換部87へ出力する。フォーマット変換部87ではデータを数字文字列に変換して出力する。
【0103】
上述した2次元コードの読取もソフトウェアでおこなってもよく、図21にその方法のフローチャートを示す。ステップS401で斜め上から2次元コードを撮像したコード画像が入力される。ステップS402では、2次元コードの頂点候補が検出される。
【0104】
このステップS402では、図9に示すように画像の四隅から斜め走査が行われ、黒画素が検出される。検出された黒画素をA、B、C、Dとする。さらにステップS402では、図10に示されるように、A、B、C、Dから矢印の方向、例えばAなら右下45度、Bなら左下45度というように、セルの一辺の画素数の1/√2の画素数だけ画素が追跡され、それらがすべて黒画素かどうかが判定される。それらがすべて黒画素であればA、B、C、Dが頂点候補として検出され、ステップS403に処理が移る。
【0105】
ステップS403では、図11に示されるように、頂点候補A、B、C、Dから追跡した終端どうしを結ぶ黒枠判定ライン52、53、54、55を通過する画素の黒画素の割合が、全ての直線において直線毎に8割以上存在すればそれをコード枠であると判定され、頂点候補A、B、C、Dが2次元コードの頂点A、B、C、Dとして確定される。このとき、同時に頂点A、B、C、Dの座標も検出される。
【0106】
このステップS403で、コードが検出できなければ、ステップS404の分岐処理でエンドに分岐し、読み取りは終了する。コードが検出された場合は、次のステップS405へ処理は進む。
【0107】
ステップS405では、ステップS403で検出されたコード枠の各頂点の座標と、コード画像を作成した時のコード枠の各頂点の規定座標とから、作成したコードの各セルの規定中心座標と読み取ったコード画像の各セルの中心とをマッピングする係数である射影変換係数が求められる。
【0108】
次のステップS406では、ファインダの検出が試みられる。このステップS406では、コード画像、射影変換係数、作成したコードのファインダパターンを構成する各セルの規定中心座標が入力される。また、ステップS406では、作成したコード画像のファインダパターンを構成する各セルの規定中心座標を射影変換することにより、読み取ったコード画像の各セルの中心座標を求め、それを画像データのサンプリング中心座標とし、その座標を中心とする3x3画素の黒画素数が白画素数を上回れば‘1’、そうでなければ‘0’としてデータを読み出し、読み出したデータとファインダパターンの真のデータを比較し、誤りが1つ以下であれば、現在扱っている図形がコードであると判定される。もし、誤りが2つ以上である場合は、コードの向きが合っていない可能性があるので、コードを90度ずつ回転させてファインダパターンの検出を行う。4つの向きでファインダパターンの検出を行っても、ファインダが検出されなかった場合に初めて現在処理している画像はコードではないと判定する。
【0109】
ファインダ検出が成功した場合は次のステップS408へ進み、失敗した場合は処理を終了する。
【0110】
次のステップS408では、コード画像、射影変換係数、作成したコード画像の各セルの規定中心座標が入力され、ステップS405で求まった射影変換係数を用いて、作成したコード画像の各セルの規定中心座標を射影変換することにより、読み取ったコード画像の各セルの中心座標を求める。
【0111】
さらに、ステップS408では、求めた中心座標を画像データのサンプリング中心座標とし、その座標を中心とする3x3画素の黒画素数が白画素数を上回れば‘1’、そうでなければ ‘0’としてデータが読み出される。読み出された72ビットのデータは、ステップS409で、誤り訂正の判定が行われる。誤りがないか、あるいは誤り訂正が可能ならば、誤り訂正符号以外の整数型48ビットのデータは、ステップS410で、データを数字文字列に変換され、ステップS411で、数字文字列が復元される。
【0112】
上記の例では、使用できるデータは56ビットから48ビットに減少したが、コードのセル数を増やしてより多くのデータを保持することも可能である.セル数を14x8とすれば112ビット(14バイト)のデータを格納することができ、例えばデータに72ビット、ファインダに8ビット、誤り訂正32ビットに割り当てることができる.いくつのセルが必要かは用途によって決まる.
この実施例では、ファインダパターンを使用してコードであるか否かの判定、コードの方向の判定も高速にできるので図22の手書き入力装置だけでなく、スキャナ、デジタルカメラ等の様々なデバイスを利用してコードを読み取ることが可能になる。
【0113】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、高速かつ精度の高い2次元コードのバーコード読取装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】2次元コードを示す図である。
【図2】データの配置位置を示す図である。
【図3】2次元コードを示す図である。
【図4】データの配置位置を示す図である。
【図5】射影変換を示す図である。
【図6】2次元コード作成装置を構成する各部を示す図である。
【図7】2次元コード作成処理を示すフローチャートである。
【図8】バーコード読取装置を構成する各部を示す図である。
【図9】頂点画素検出を示す図である。
【図10】頂点候補検出を示す図である。
【図11】コード枠検出を示す図である。
【図12】2次元コード読み取り処理を示すフローチャートである。
【図13】斜め方向からの読み取る様子を示す図である。
【図14】コード画像とコードを示す図である。
【図15】変換パラメータを求める数式を示す図である。
【図16】ファインダパターンを示す2次元コードを示す図である。
【図17】2次元コード作成装置を構成する各部を示す図である。
【図18】データの配置位置を示す図である。
【図19】2次元コード作成処理を示すフローチャートである。
【図20】バーコード読取装置を構成する各部を示す図である。
【図21】2次元コード読み取り処理を示すフローチャートである。
【図22】手書き入力装置を示す図である。
【符号の説明】
11、81…頂点候補検出部
12、82…コード検出部
13、83…射影変換係数算出部
14、85…データサンプリング部
15、86…誤り訂正部
16、20、70、87…フォーマット変換部
21、71…誤り訂正部
23、72…コード画像作成部
50、51…2次元コード
52、53、54、55…黒枠判定ライン
60…コード画像
61…コード
62…ファインダパターン
84…ファインダ検出部
Claims (9)
- 四角形の枠を有するバーコードを撮影することにより、前記バーコードが射影された射影画像を取得し、前記バーコードが表す情報を読み取るバーコード読み取り装置において、
前記射影画像に撮影されたバーコードであるバーコード画像の枠の頂点候補を検出する頂点候補検出手段と、
前記頂点候補に基づき、前記バーコード画像の枠を検出するとともに、前記バーコード画像の頂点を確定させるコード枠検出手段と、
前記バーコードの枠の頂点と、前記バーコード画像の枠の頂点に基づき、射影変換係数を算出する射影変換係数算出手段と、
前記射影変換係数を用いて、前記バーコード画像から前記バーコードが表す情報を取得するデータサンプリング手段と
を有することを特徴とするバーコード読取装置。 - 前記射影画像は、前記バーコード画像と該バーコードの周辺含む四角形の画像であり、
前記頂点候補検出手段は、前記射影画像の隣り合う2辺のうち、一方の辺上の点と、他方の辺上の点とを結ぶ線分に沿って前記射影画像の画素を走査し、
走査中にバーコードの画素と判定した画素であるバーコード画素に基づき、前記頂点候補を検出することを特徴とする請求項1に記載のバーコード読取装置。 - 前記バーコード画像の枠の各辺の幅は、所定の長さを有し、
前記頂点候補検出手段は、前記バーコード画素から、所定の方向に前記バーコード画像の枠の各辺の幅の長さに応じた画素数の画素を追跡し、
追跡した画素のうち、所定数の画素が前記バーコードの画素であれば前記バーコード画素を前記頂点候補として検出することを特徴とする請求項2に記載のバーコード読取装置。 - 前記コード枠検出手段は、各頂点候補に基づいて各頂点候補ごとに定まる画素同士を結ぶ線分上の画素のうち、前記バーコードの画素の占める割合が、所定の割合以上の場合、前記バーコード画像に撮影されたバーコードの枠を検出したと判定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のバーコード読取装置。
- 前記バーコードの枠の内部は、前記データサンプリング手段が情報を取得するために、2種類の色のうちのいずれか一方の色で情報を表す情報領域を複数含み、
前記データサンプリング手段は、前記情報領域内で複数の画素の色を取得し、取得した色のうち、一方の色が占める割合に応じて該情報領域が表す情報を取得することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のバーコード読取装置。 - 前記データサンプリング手段は、前記バーコードでの前記情報領域の位置と、前記射影画像に撮影された情報領域の位置とを、前記射影変換係数を用いて対応付けることを特徴とする請求項5に記載のバーコード読取装置。
- 前記バーコードに設けられ、予め定められた位置に配置された前記情報領域が表すパターン情報を検出するファインダ検出部をさらに有することを特徴とする請求項5または6に記載のバーコード読取装置。
- 前記データサンプリング手段が取得した情報が、訂正可能な誤りを有する場合、該誤りを訂正する誤り訂正手段をさらに有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のバーコード読取装置。
- 前記データサンプリング手段が取得した情報を数値に変換するフォーマット変換部をさらに有することを特徴とする請求項1から8に記載のバーコード読取装置。
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