JP2004341610A - 車線逸脱防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車速が高くなるほど、予測される将来の逸脱量推定値XSが大きくなり、逸脱傾向にあると判断されやすくなることを回避する。
【解決手段】自車両の走行速度Vが高速となるほど小さくなる逸脱量推定値算出用ゲインKv1を、現在の自車両走行速度Vに応じて設定し、自車両の走行車線に対するヨー角φ、走行車線中央からの横変位X、走行車線の曲率β等に基づいて算出される、前方注視距離において予測されるずれ量に、さらに、逸脱量推定値算出用ゲインKv1を乗算して、逸脱量推定値XSを算出する。そして、この逸脱量推定値XSと逸脱判断しきい値Xcとに基づいて、逸脱判断を行う。前記逸脱量推定値XSは自車両走行速度Vが高速となるほど抑制されるから、自車両走行速度Vが高速となるほど、逸脱傾向にあると判断されやすくなることが回避される。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、走行中に自車両が走行車線から逸脱しそうになったときに、その逸脱を防止するようにした車線逸脱防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような車線逸脱防止装置としては、例えば自車両の走行位置の横ずれ量に応じて制動力アクチュエータを制御し、左右輪のうち、逸脱方向と反対側の車輪に制動力を付与することで、車線からの逸脱を防止する技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−33860号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のように、車両にヨーモーメントを発生させることによって、走行状態を安定させるようにした車線逸脱防止制御においては、所定時間(いわゆる車頭時間)後における自車両の走行位置の横ずれ量、つまり、将来の横ずれ量に基づいて、逸脱判断を行うようにしている。このため、車速が高くなるほど、ヨー角に対する横ずれ量が大きくなり、早期作動傾向となってしまい、頻繁に逸脱防止のための制動力が発生されることになって、運転者に違和感を与えてしまうという問題がある。
【0005】
そこで、この発明は、上記従来の未解決の課題に着目してなされたものであり、車速に応じて的確に逸脱の可能性を判断し、的確なタイミングで車線逸脱防止のための制動力を発生させることの可能な車線逸脱防止装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る車線逸脱防止装置は、
走行車線検出手段で検出された自車両の走行車線及び走行状態検出手段で検出された自車両の走行状態に基づいて、逸脱判断手段で、自車両が走行車線から逸脱傾向にあることが検出されたときには、車両挙動制御手段によって、自車両の走行車線からの逸脱を回避する方向にヨーモーメントが発生されて、車両の挙動制御が行われるが、このとき、車速検出手段で検出される自車両の走行速度が高速となるほど、逸脱判断手段における、前記逸脱傾向かどうかの判断条件が、逸脱傾向と判断しにくくなる方向に補正される。
【0007】
したがって、規定時間後に予測される自車両の走行車線からの逸脱量に基づいて、自車両が走行車線から逸脱する傾向にあるかどうかを判断するようにした場合、同じ条件であっても自車両の走行速度が大きいほど逸脱量は大きな値に算出されるため、逸脱傾向にあると判断されやすくなる。しかしながら、走行速度が高速になるほど、逸脱傾向にあるかを判断するための判断条件は、走行速度が高速になるほど逸脱傾向にあると判断しにくくなるように補正されるから、走行速度が高速になるほど、逸脱傾向にあると判断されやすくなることが回避される。
【0008】
【発明の効果】
本発明による車線逸脱防止装置によれば、逸脱傾向にあるかどうかを判断するための判断条件を、自車両の走行速度が高速となるほど、逸脱傾向にあると判断しにくくなるよう補正するようにしたから、自車両の走行速度が高速となるほど、逸脱傾向にあると判定されやすくなることを回避することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、本発明の第1の実施形態を説明する。
図1は、本発明を適用した車線逸脱防止装置の一例を示す概略構成図である。
この車両は、自動変速機及びコンベンショナルディファレンシャルギヤを搭載した後輪駆動車両であり、制動装置は、前後輪とも、左右輪の制動力を独立に制御可能としている。
【0010】
図中の符号1は、ブレーキペダル、2はブースタ、3はマスタシリンダ、4はリザーバであり、通常は、運転者によるブレーキペダル1の踏込み量に応じて、マスタシリンダ3で昇圧された制動流体圧が、各車輪5FL〜5RRの各ホイールシリンダ6FL〜6RRに供給され、制動流体圧によって、図示しないブレーキディスクを摩擦挟持して車輪に制動力を与えるようになっている。なお、マスタシリンダ3と各ホイールシリンダ6FL〜6RRとの間には制動流体圧制御回路7が介挿されており、この制動流体圧制御回路7内で、各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を個別に制御することも可能となっている。
【0011】
前記制動流体圧制御回路7は、例えばアンチスキッド制御やトラクション制御に用いられる制動流体圧制御回路を利用したものであり、この実施形態では、各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を、単独で増減圧することができるように構成されている。この制動流体圧制御回路7は、後述する制駆動力コントロールユニット8からの制動流体圧指令値に応じて各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を制御する。
【0012】
また、この車両は、エンジン9の運転状態、自動変速機10の選択変速比、並びに、スロットルバルブ11のスロットル開度を制御することにより、駆動輪である後輪5RL、5RRへの駆動トルクを制御する駆動トルクコントロールユニット12が設けられている。エンジン9の運転状態制御は、例えば燃料噴射量や点火時期を制御することによって制御することができるし、同時にスロットル開度を制御することによっても制御することができる。なお、この駆動トルクコントロールユニット12は、単独で、駆動輪である後輪5RL、5RRの駆動トルクを制御することも可能であるが、前述した制駆動力コントロールユニット8から駆動トルクの指令値が入力されたときには、その駆動トルク指令値を参照しながら駆動輪トルクを制御する。
【0013】
また、この車両には、自車両の走行車線逸脱防止判断用に走行車線内の自車両の位置を検出するための外界認識センサとして、CCDカメラ13及びカメラコントローラ14を備えている。このカメラコントローラ14では、CCDカメラ13で捉えた自車両前方の撮像画像から、例えば白線等のレーンマーカを検出して走行車線を検出すると共に、その走行車線に対する自車両のヨー角φ、走行車線中央からの横変位X、走行車線の曲率β、走行車線幅L等を算出することができるように構成されている。
【0014】
また、この車両には、自車両に発生する前後加速度Xg及び横加速度Ygを検出する加速度センサ15、自車両に発生するヨーレートφ′を検出するヨーレートセンサ16、前記マスタシリンダ3の出力圧であるマスタシリンダ圧Pmを検出するマスタシリンダ圧センサ17、アクセルペダルの踏込み量、すなわちアクセル開度Accを検出するアクセル開度センサ18、ステアリングホイール21の操舵角δを検出する操舵角センサ19、各車輪5FL〜5RRの回転速度、いわゆる車輪速度Vwi(i=FL〜RR)を検出する車輪速度センサ22FL〜22RR、方向指示器による方向指示操作を検出する方向指示スイッチ20が備えられ、これらの検出信号は、前記制駆動力コントロールユニット8に出力される。
【0015】
また、前記カメラコントローラ14で検出された走行車線に対する自車両のヨー角φ、走行車線中央からの横変位X、走行車線の曲率β、走行車線幅L等や、駆動トルクコントロールユニット12で制御された駆動トルクTwも合わせて制駆動力コントロールユニット8に出力される。
なお、検出された車両の走行状態データに左右の方向性がある場合には、いずれも左方向を正方向とする。すなわち、ヨーレートφ′や横加速度Yg、操舵角δ、ヨー角φは、左旋回時に正値となり、横変位Xは、走行車線中央から左方にずれているときに正値となる。
【0016】
次に、前記制駆動力コントロールユニット8で行われる演算処理のロジックについて、図2のフローチャートにしたがって説明する。この演算処理は、例えば10msec.毎の所定サンプリング時間ΔT毎にタイマ割り込みによって実行される。なお、このフローチャートでは、通信のためのステップを設けていないが、演算処理によって得られた情報は随時記憶装置に更新記憶されると共に、必要な情報は随時記憶装置から読み出される。
【0017】
この演算処理では、まず、ステップS1で、前記各センサやコントローラ、コントロールユニットからの各種データを読み込む。具体的には、前記各センサで検出された、前後加速度Xg、横加速度Yg、ヨーレートφ′、各車輪速度Vwi(i=FL〜RR)、アクセル開度Acc、マスタシリンダ圧Pm、操舵角δ、操舵角速度δ′、方向指示スイッチ信号、また、駆動トルクコントロールユニット12からの駆動トルクTwを読み込む。また、カメラコントローラ14から、自車両の走行車線に対するヨー角φ、走行車線中央からの横変位X、走行車線の曲率β、走行車線幅Lをそれぞれ読み込む。また、このとき、各車輪速度Vwiのうち、非駆動輪である前左右輪速度VwFL、VwRRの平均値から自車両の走行速度Vを算出する。
【0018】
次いで、ステップS2に移行し、図3に示す制御マップから、自車両の走行速度Vに応じた逸脱量推定値算出用ゲインKv1を特定する。
なお、この図3の制御マップは、横軸は自車両走行速度V、縦軸は逸脱量推定値算出用ゲインKv1を表したものであって、逸脱量推定値算出用ゲインKv1は、自車両走行速度Vが比較的低車速域で最大となり、自車両走行速度Vが中車速域では、自車両走行速度Vが増加するほどこれに反比例して減少し、自車両走行速度Vが比較的高車速域で最小となるように設定される。
【0019】
次いで、ステップS3に移行し、将来の横変位として、逸脱量推定値XSを算出する。具体的には、ステップS2で算出した逸脱量推定値算出用ゲインKv1、前記ステップS1で算出した自車両の走行速度V、ステップS1で読み込んだ自車両の走行車線に対するヨー角φ、走行車線中央からの横変位X、走行車線の曲率βを用い、次式(1)にしたがって、逸脱量推定値XSを算出する。
【0020】
XS=Kv1×Tt×V×(φ+Tt×V×β)+X ……(1)
ここで、(1)式中のTtは、前方注視距離算出用の車頭時間であり、車頭時間Ttに自車両の走行車速Vを乗じると前方注視距離になる。つまり、車頭時間Tt後の走行車線中央からの横変位が逸脱量推定値XSとなる。後述するように、本実施形態では、この逸脱量推定値XSが所定の逸脱量限界値以上となるときに自車両が走行車線を逸脱する可能性がある、或いは逸脱傾向にあると判断する。なお、逸脱量推定値XSは左方向逸脱時に正となる。
【0021】
また、逸脱量は正確に言うと車線端からの横変位であるが、本実施形態では、車線中央からの横変位をもとに逸脱量を推定するので、これを逸脱量推定値XSとしている。
次いで、ステップS4に移行し、車線逸脱判断を行う。具体的には、ステップS3で算出された逸脱量推定値XSと、予め設定した逸脱判断しきい値Xcとを比較することにより判断する。つまり、逸脱量推定値XS≧逸脱判断しきい値Xcであるときには、左方向に逸脱すると判定し、逸脱判断フラグFLDをFLD=ONに設定する。一方、逸脱量推定値XS≦(−逸脱判断しきい値Xc)であるときには、右方向に逸脱すると判定し、逸脱判断フラグFLDをFLD=ONに設定する。そして、これら何れも満足しない場合には、左右何れの方向にも逸脱しないと判断し、逸脱判断フラグFLDをFLD=OFFに設定する。
【0022】
次いで、ステップS5に移行し、前記逸脱判断フラグFLDに応じて逸脱量推定値XSと逸脱判断しきい値Xcとにより、車両に発生させる車線逸脱防止用の目標ヨーモーメントMsを算出する。なお、ここでは、反時計周り方向のヨーモーメントを正値とする。
具体的には、前記逸脱判断フラグFLDがFLD=ONであるときには、車両諸元から決まる比例係数Kcと、図4に示す自車両の走行速度Vに応じて設定される目標ヨーモーメント算出用ゲインKsと、前記ステップS3で算出された将来の逸脱量推定値XSと、前記逸脱判断しきい値Xcとに基づいて、次式(2)にしたがって、目標ヨーモーメントMsを算出する。
【0023】
Ms=−Kc×Ks×(XS−Xc) ……(2)
一方、前記逸脱判断フラグFLDがFLD=OFFであるときには目標ヨーモーメントMsは“0”とする。
なお、前記図4において、横軸は自車両走行速度V、縦軸は目標ヨーモーメント算出用ゲインKsであって、目標ヨーモーメント算出用ゲインKsは、自車両走行速度Vが比較的低速領域である場合に最小となり、自車両走行速度Vが中速領域である場合には自車両走行速度Vが増加するにつれてこれに比例して増加し、自車両走行速度Vが比較的高速領域で最大となるように設定される。つまり、前記逸脱量推定値XSを算出する際に、この逸脱量推定値XSを、前記逸脱量推定値算出用ゲインKv1により、自車両走行速度Vが大きくなるほど小さく抑制するようにしているため、このように逸脱量推定値XSを抑制することに伴って、逸脱防止制御用の制動力が発生されるタイミングが遅くなるほど、十分な目標ヨーモーメントMsを確保することを目的として、目標ヨーモーメント算出用ゲインKsを、自車両走行速度Vが大きくなるほど大きな値に設定している。
【0024】
なお、前記目標ヨーモーメント算出用ゲインKsは、図5に示すように、ステップS2で特定した逸脱量推定値算出用ゲインKv1に基づいて設定するようにしてもよい。図5において、横軸は逸脱量推定値算出用ゲインKv1、縦軸は、目標ヨーモーメント算出用ゲインKsであって、目標ヨーモーメント算出用ゲインKsは、逸脱量推定値算出用ゲインKv1が比較的小さい領域で最大となり、逸脱量推定値算出用ゲインKv1が中程度の領域では、逸脱量推定値算出用ゲインKv1が増加するほどこれに反比例して減少し、逸脱量推定値算出用ゲインKv1が比較的高きい領域で、最小となるように設定される。つまり、逸脱量推定値算出用ゲインKv1が比較的小さく、逸脱防止制御による制動力の発生タイミングが遅いときほど、目標ヨーモーメント算出用ゲインKsを大きな値に設定して制御量を大きくし、十分な制動力を発生させるようにし、逆に、逸脱量推定値算出用ゲインKv1が比較的大きく、逸脱防止制御の作動開始タイミングが早いときほど、目標ヨーモーメント算出用ゲインKsを小さな値に設定して発生させる制動力を小さくして、必要以上に制動力を発生させないようにしてもよい。
【0025】
このようにして、目標ヨーモーメントMsを算出したならば、ステップS6に移行し、逸脱を回避させるための各車輪の目標制動力を算出する。ここでは、前記ステップS1で読み込んだマスタシリンダ圧Pmと、ステップS5で算出した目標ヨーモーメントMsとに基づき、各車輪への目標制動流体圧Psi(i=FL〜RR)を算出する。
【0026】
具体的には、逸脱判断フラグがFLD=OFFの場合には、前左右輪5FL、5FRのホイールシリンダ6FL、6FRへの目標制動流体圧PsFL、PsFRは共にマスタシリンダ圧Pmとなり、後左右輪5RL、5RRのホイールシリンダ6RL、6RRへの目標制動流体圧PsRL、PsRRは共に後輪用マスタシリンダ圧Pmrとなる。
【0027】
なお、後輪用マスタシリンダ圧Pmrはマスタシリンダ圧Pmから算出される前後配分を考慮した後輪用マスタシリンダ圧である。
一方、逸脱判断フラグがFLD=ONのときには、ステップS5で算出した目標ヨーモーメントMsの大きさに応じて各目標制動流体圧Psiを算出する。具体的には、目標ヨーモーメントMsが、そのしきい値Msthよりも小さい場合には後輪左右輪の制動力にだけ差を発生させる。逆に、目標ヨーモーメントMsがそのしきい値Msth以上である場合には、前後左右輪で制動力差を発生させる。
【0028】
すなわち、目標ヨーモーメントMsがそのしきい値Msthよりも小さい場合には、前左右輪の目標制動流体圧差ΔPsFは“0”であり、後左右輪の目標制動流体圧差ΔPsRは、次式(3)から算出する。
また、目標ヨーモーメントMsがそのしきい値Msth以上である場合には、前左右輪の目標制動流体圧差ΔPsFは次式(4)に基づき算出し、後左右輪の目標制動力差ΔPsRは次式(5)から算出する。
【0029】
なお、(3)〜(5)式中のTは、トレッド(前後輪で同じとする)、KbR、KbFはそれぞれ制動力を制動流体圧に換算するための換算係数であって、ブレーキ諸元によって決まる。
ΔPsR=2×KbR×|Ms|/T ……(3)
ΔPsF=2×KbF×(|Ms|−Msth)/T ……(4)
ΔPsR=2×KbR×Msth/T ……(5)
なお、ここでは、ヨーモーメント制御量Msがそのしきい値Msth以上である場合には、前後の左右輪で目標制動流体圧差を発生させるようにした場合について説明したが、前輪の左右輪のみで制御するようにしてもよい。
【0030】
したがって、前記目標ヨーモーメントMsが負値であるとき、すなわち、自車両が左方向に車線逸脱しようとしているときの各ホイールシリンダ6FL〜6RRへの目標制動流体圧Psiは次式(6)で与えられる。
PsFL=Pm
Figure 2004341610
これに対し、前記目標ヨーモーメントMsが正値であるとき、すなわち、自車両が右方向に車線逸脱しようとしているときの各ホイールシリンダ6FL〜6RRへの目標制動流体圧Psiは次式(7)で与えられる。
【0031】
Figure 2004341610
このようにして、目標制動力が算出されたならば、ステップS7に移行し、ステップS6で算出された各車輪の目標制動流体圧を制動流体圧指令値として前記制動流体圧制御回路7に向けて出力し、メインプログラムに復帰する。
【0032】
なお、このとき、前記逸脱判断フラグFLDがFLD=ONであり、車線逸脱防止制御が行われるときには、アクセル操作が行われていても、エンジンの出力を絞って加速できなくするようにしてもよい。つまり、アクセル開度Accに応じた駆動トルクから、前後輪の目標制動流体圧差ΔPsF、ΔPsRの和に応じた値を減じた値を目標駆動トルクとし、駆動トルクコントロールユニット12でこの目標駆動トルクを発生するように制御し、目標制動流体圧差ΔPsF、ΔPsRの和によって生じる制動トルク分だけ、エンジンのトルクを低減させるようにしてもよい。
【0033】
以上の演算処理によれば、運転者の意図的な車線変更でもなく、且つ将来の逸脱量推定値|XS|が逸脱判断しきい値Xc以上となったときに、自車両は走行車線から逸脱する傾向にあると判断され(ステップS4)、前記将来の逸脱量推定値|XS|と逸脱判断しきい値Xcとの差に基づいて目標ヨーモーメントMsが算出され(ステップS5)、この目標ヨーモーメントMsが達成されるように各車輪の制動力が制御される。これにより、例えば操舵入力が小さいときには、車両に車線逸脱を防止するヨーモーメントが発生して車線逸脱が防止されると共に、制動力によって車両の走行速度が減速されるため、より安全に車線の逸脱を防止することが可能となる。
【0034】
また、この実施形態では、前記逸脱量推定値XSを、前記(1)式に基づいて算出しており、自車両の走行速度Vに応じて設定される逸脱量推定値算出用ゲインKv1に基づいて算出している。そして、この車線逸脱量推定値算出用ゲインKv1は、図3に示すように、自車両の走行速度Vが大きいほど小さな値となるように設定されているから、走行速度Vが大きいほど逸脱量推定値XSは抑制されることになる。
【0035】
したがって、自車両の走行速度Vに基づいて逸脱量推定値XSを算出するようにした場合、現時点における走行車線中央からの横変位X、或いは自車両の走行車線に対するヨー角φが同じであっても、走行速度Vが大きいほど、逸脱量推定値XSは大きな値に算出されることになり、つまり、車線逸脱すると判断されやすい傾向となるが、上述のように、走行車速Vが大きくなるほど逸脱量推定値XSを抑制するようにしたから、走行速度Vが大きくなることに起因して逸脱量推定値XSに基づき逸脱傾向にあると判断されやすくなることを回避することができる。
【0036】
したがって、走行速度Vが大きいほど、逸脱する傾向にあると判断されやすくなり、頻繁に逸脱防止のための制動力が発生されることを回避することができ、これに起因して運転者に違和感を与えることを回避することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
この第2の実施の形態は、前記制駆動力コントロールユニット8で行われる演算処理が異なること以外は、上記第1の実施の形態と同様であるので同一部には同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。
【0037】
この第2の実施の形態における演算処理では、図6のフローチャートに示すように、まずステップS1で上記第1の実施の形態と同様に各種データを読み込むと、ステップS11に移行し、自車両の走行速度Vに応じた前方注視距離算出用車頭時間Ttvを算出する。ここでは、例えば、図7に示す制御マップから算出する。図7において、横軸は自車両走行速度V、縦軸は前方注視距離算出用車頭時間Ttvを表したものであって、前方注視距離算出用車頭時間Ttvは、自車両走行速度Vが比較的低車速域で最大となり、自車両走行速度Vが中車速域では自車両走行速度Vが増加するほどこれに反比例して減少し、自車両走行速度Vが比較的高車速域で最小となるように設定される。つまり、自車両の走行速度Vが大きくなるほど、前方注視距離が短くなるように設定され、逸脱量推定値を推定する地点までの距離がより短くなるように設定される。
【0038】
このようにして、前方注視距離算出用車頭時間Ttvを算出したならば、続いてステップS12に移行し、逸脱量推定値XSを算出する。
この第2の実施の形態においては、ステップS11で算出した前方注視距離算出用車頭時間Ttv、自車両の走行速度V、自車両の走行車線に対するヨー角φ、走行車線中央からの横変位X、走行車線の曲率βを用い、次式(8)にしたがって、逸脱量推定値XSを算出する。
【0039】
XS=Ttv×V×(φ+Ttv×V×β)+X ……(8)
そして、ステップS4に移行し、以後、上記第1の実施の形態と同様にして車線逸脱判断を行い、必要に応じて、逸脱防止用の制動力を発生させる。
つまり、この第2の実施の形態においては、前方注視距離算出用車頭時間Ttv後の走行車線中央からの横変位を逸脱量推定値XSとして推定するようにし、つまり、走行速度Vが大きくなるほど、前方注視距離が短くなるようにして、より手前の地点における逸脱量推定値XSを推定するようにしている。したがって、この場合も上記第1の実施の形態と同様に、自車両の走行速度Vが大きくなるほど逸脱量推定値XSが抑制されるようになっているから、上記第1の実施の形態と同等の作用効果を得ることができる。
【0040】
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
この第3の実施の形態は、前記制駆動力コントロールユニット8で行われる演算処理が異なること以外は、上記第1の実施の形態と同様であるので同一部には同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。
この第3の実施の形態における演算処理では、図8のフローチャートに示すように、まずステップS1で上記第1の実施の形態と同様に各種データを読み込むと、ステップS21に移行し、ヨー角依存項に対してのみ設定される逸脱量推定値算出用ゲインKv2を設定する。ここでは、例えば、図9に示す制御マップから算出する。図9において、横軸は自車両走行速度V、縦軸は逸脱量推定値算出用ゲインKv2を表したものであって、逸脱量推定値算出用ゲインKv2は、自車両走行速度Vが比較的低車速域で最大となり、自車両走行速度Vが中車速域では、自車両走行速度Vが増加するほどこれに反比例して減少し、自車両走行速度Vが比較的高車速域で、最小となるように設定される。
【0041】
そして、このようにして、逸脱量推定値算出用ゲインKv2を算出したならば、続いてステップS22に移行し、逸脱量推定値XSを算出する。
この第3の実施の形態においては、車頭時間Tt、自車両走行速度V、ステップS21で算出した逸脱量推定値算出用ゲインKv2、自車両の走行車線に対するヨー角φ、走行車線中央からの横変位X、走行車線の曲率βを用い、次式(9)にしたがって、逸脱量推定値XSを算出する。
【0042】
XS=Tt×V×(Kv2×φ+Tt×V×β)+X ……(9)
つまり、ここでは、ヨー角を、自車両走行車速Vが大きくなるほど小さくなるように抑制したヨー角依存項に基づいて逸脱量推定値XSを算出する。
そして、ステップS4に移行し、以後、上記第1の実施の形態と同様にして車線逸脱判断を行い、必要に応じて、逸脱防止用の制動力を発生させる。
【0043】
したがって、この場合も上記実施の形態と同様に、自車両の走行速度Vが大きくなるほど逸脱量推定値XSが小さな値に抑制されることになるから、上記第1の実施の形態と同等の作用効果を得ることができる。
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。
この第4の実施の形態は、前記制駆動力コントロールユニット8で行われる演算処理が異なること以外は、上記第1の実施の形態と同様であるので同一部には同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。
【0044】
この第4の実施の形態における演算処理では、図10のフローチャートに示すように、まずステップS1で上記第1の実施の形態と同様に各種データを読み込むと、ステップS31に移行し、逸脱量推定値XSを算出する。
この第4の実施の形態においては、車頭時間Tt、自車両走行速度V、自車両の走行車線に対するヨー角φ、走行車線中央からの横変位X、走行車線の曲率βを用い、次式(10)にしたがって、逸脱量推定値XSを算出する。
【0045】
XS=Tt×V×(φ+Tt×V×β)+X ……(10)
そして、ステップS32に移行し、逸脱判断しきい値Xcを算出する。この逸脱判断しきい値Xcは、例えば、図11に示す制御マップにしたがって、自車両の走行速度Vに応じて算出する。
図11において、横軸は、自車両走行速度V、縦軸は逸脱判断しきい値Xcであって、逸脱判断しきい値Xcは、自車両走行速度Vが比較的低速領域であるときに最小となり、自車両走行速度Vが中速領域である場合には自車両走行速度Vが増加するにつれてこれに比例して増加し、自車両走行速度Vが比較的高速領域で最大となるように設定される。
【0046】
そして、ステップS4に移行し、以後、上記第1の実施の形態と同様にして車線逸脱判断を行い、必要に応じて、逸脱防止用の制動力を発生させる。
したがって、この場合、自車両走行速度Vが大きくなるほど車速判断しきい値Xcが大きな値となるように設定されるから、すなわち、逸脱量推定値XSが同一であっても、自車両走行速度Vが大きくなるほど、逸脱すると判断されにくくなる。したがって、この場合も上記第1の実施の形態と同等の作用効果を得ることができる。
【0047】
また、上記第2〜第4の実施の形態においても、自車両走行速度Vが大きくなるほど、目標ヨーモーメントMsが大きくなるようにし、逸脱すると判定するタイミングが遅くなった分、十分な制動力を発生させるようにしているから、逸脱傾向にあるとの判定をしにくくしたとしても、十分車線逸脱回避を図ることができる。
【0048】
なお、上記実施の形態において、CCDカメラ13及びカメラコントローラ14が走行車線検出手段及び走行状態検出手段に対応し、図2、図6、図8及び図10のフローチャートにおいて、ステップS1〜ステップS4の処理が逸脱判断手段に対応し、ステップS5〜ステップS7の処理が車両挙動制御手段に対応し、ステップS1の処理で非駆動輪である前左右輪速度VwFL、VwRRの平均値から自車両の走行速度Vを算出する処理が車速検出手段に対応し、ステップS5の処理がヨーモーメント目標値算出手段に対応し、ステップS5において、図4から目標ヨーモーメント算出ゲインKsを特定しこれに基づいて目標ヨーモーメントMsを算出する処理がヨーモーメント補正手段に対応している。
【0049】
また、第1の実施の形態において、図2のステップS3の処理が逸脱量推定手段に対応し、ステップS2で逸脱量推定値算出用ゲインKv1を設定しこれに基づいてステップS3で逸脱量推定値を算出する処理が補正手段に対応している。
また、第2の実施の形態において、図6のステップS12の処理が逸脱量推定手段に対応し、ステップS11で前方注視距離算出用車頭時間を設定しこれに基づいてステップS12で逸脱量推定値を算出する処理が補正手段に対応している。
【0050】
また、第3の実施の形態において、図8のステップS22の処理が逸脱量推定手段に対応し、ステップS21でヨー角依存項逸脱量推定値算出用ゲインを設定しこれに基づいてステップS22で逸脱量推定値を算出する処理が補正手段に対応している。
さらに、第4の実施の形態において、図10のステップS31の処理が逸脱量推定手段に対応し、ステップS32の処理が補正手段に対応している。
【0051】
また、上記実施の形態においては、自車両の走行車線を検出する走行車線検出手段と、自車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、前記走行車線検出手段で検出された走行車線及び走行状態検出手段で検出された走行状態から自車両が走行車線から逸脱傾向にあることを検出する逸脱判断手段と、当該逸脱判断手段で自車両が走行車線から逸脱傾向にあることが検出されたときに、前記走行状態検出手段で検出された走行状態に応じて、自車両の走行車線からの逸脱を回避する方向にヨーモーメントが発生するように車両の挙動を制御する車両挙動制御手段と、を備え、前記逸脱判断手段は、自車両の走行車線からの将来の逸脱量を推定する逸脱量推定手段を有し、当該逸脱量推定手段で推定した逸脱量が予め設定したしきい値以上となるとき逸脱傾向にあると判定するようになっている車線逸脱防止装置において、自車両の走行速度を検出する車速検出手段と、前記逸脱量推定手段で推定された逸脱量を、前記車速検出手段で検出される走行速度が高速となるほど、より小さくなるように補正する補正手段と、を備える構成としたから、同じ走行状態にあっても、自車両の走行速度が高速となるほど逸脱量が大きく推定されることに起因して、逸脱傾向にあると判定されやすくなることを回避することができる。
【0052】
また、前記逸脱量推定手段は、自車両前方の前方注視距離位置における逸脱量を推定し、前記補正手段は、前記前方注視距離を、前記走行速度が高速となるほど、より短くなるように補正する構成としたから、前方注視距離を補正することによって、容易に逸脱量を補正することができる。
また、前記逸脱量推定手段は、予め設定した前記前方注視距離算出用規定時間と自車両の走行速度とに基づいて前記前方注視距離を算出し、前記補正手段は、前記前方注視距離算出用規定時間を、前記走行速度が高速となるほど、より短くなるように補正する構成としたから、前方注視距離算出用規定時間を補正することによって、容易に逸脱量を補正することができる。
【0053】
また、前記逸脱量推定手段は、自車両の走行車線に対するヨー角に基づいて前記逸脱量を推定し、前記補正手段は、前記ヨー角を、前記走行速度が高速となるほど、より小さくなるように補正する構成としたから、前記ヨー角を補正することによって、容易に逸脱量を補正することができる。
また、自車両の走行車線を検出する走行車線検出手段と、自車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、前記走行車線検出手段で検出された走行車線及び走行状態検出手段で検出された走行状態から自車両が走行車線から逸脱傾向にあることを検出する逸脱判断手段と、当該逸脱判断手段で自車両が走行車線から逸脱傾向にあることが検出されたときに、前記走行状態検出手段で検出された走行状態に応じて、自車両の走行車線からの逸脱を回避する方向にヨーモーメントが発生するように車両の挙動を制御する車両挙動制御手段と、を備え、前記逸脱判断手段は、自車両の走行車線からの将来の逸脱量を推定する逸脱量推定手段を有し、当該逸脱量推定手段で推定した逸脱量が予め設定したしきい値以上となるとき逸脱傾向にあると判定するようになっている車線逸脱防止装置において、自車両の走行速度を検出する車速検出手段と、前記逸脱判断手段における逸脱判断用のしきい値を、前記車速検出手段で検出される走行速度が高速となるほど、より大きくなるように補正する補正手段とを備える構成としたから、同じ走行状態にあっても、自車両の走行速度が高速となるほど逸脱量が大きく推定されることに起因して、逸脱傾向にあると判定されやすくなることを回避することができる。
【0054】
さらに、前記車両挙動制御手段は、前記走行状態検出手段で検出された走行状態に応じて、自車両の走行車線からの逸脱を回避し得る前記ヨーモーメントを算出するヨーモーメント目標値算出手段を有し、前記ヨーモーメント目標値算出手段で算出されたヨーモーメントを、前記車速検出手段で検出された走行速度が高速になるほど、より大きくなるように補正するヨーモーメント補正手段を備える構成としたから、自車両の走行速度が高速となるほど逸脱傾向にあると判断されやすくなることを回避するようにしたことによって、真に逸脱傾向であるときにその逸脱傾向であるとの判断タイミングが遅れ、ヨーモーメントを発生させるタイミングが遅くなった分、逸脱傾向にあると判断された時点で発生させるヨーモーメントをより大きな値に補正するようにしたから、真に逸脱傾向となったときにはこれを回避するために十分なヨーモーメントを発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車線逸脱防止装置を搭載した車両の一例を示す概略構成図である。
【図2】図1の制駆動力コントロールユニット内で実行される演算処理の一実施形態を示すフローチャートである。
【図3】自車両走行速度Vと逸脱量推定値算出ゲインKv1との対応を表す制御マップである。
【図4】自車両走行速度Vと目標ヨーモーメント算出用ゲインKsとの対応を表す制御マップである。
【図5】逸脱量推定値算出用ゲインKv1と目標ヨーモーメント算出用ゲインKsとの対応を表す制御マップである。
【図6】第2の実施の形態における演算処理の一実施形態を示すフローチャートである。
【図7】自車両走行速度Vと前方注視距離算出用車頭時間Ttvとの対応を表す制御マップである。
【図8】第3の実施の形態における演算処理の一実施形態を示すフローチャートである。
【図9】自車両走行速度Vと逸脱量推定値算出ゲインKv2との対応を表す制御マップである。
【図10】第4の実施の形態における演算処理の一実施形態を示すフローチャートである。
【図11】自車両走行速度Vと逸脱判断しきい値Xcとの対応を表す制御マップである。
【符号の説明】
6FL〜6RR ホイールシリンダ
7 制動流体圧制御回路
8 制駆動力コントロールユニット
9 エンジン
12 駆動トルクコントロールユニット
13 CCDカメラ
14 カメラコントローラ
15 加速度センサ
16 ヨーレートセンサ
17 マスタシリンダ圧センサ
18 アクセル開度センサ
19 操舵角センサ
20 方向指示スイッチ
22FL〜22RR 車輪速度センサ

Claims (7)

  1. 自車両の走行車線を検出する走行車線検出手段と、
    自車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、
    前記走行車線検出手段で検出された走行車線及び走行状態検出手段で検出された走行状態から自車両が走行車線から逸脱傾向にあることを検出する逸脱判断手段と、
    当該逸脱判断手段で自車両が走行車線から逸脱傾向にあることが検出されたときに、前記走行状態検出手段で検出された走行状態に応じて、自車両の走行車線からの逸脱を回避する方向にヨーモーメントが発生するように車両の挙動を制御する車両挙動制御手段と、を備えた車線逸脱防止装置において、
    自車両の走行速度を検出する車速検出手段を備え、
    前記逸脱判断手段は、前記逸脱傾向かどうかの判断条件を、前記車速検出手段で検出される走行速度が高速となるほど、逸脱傾向と判断しにくくなる方向に補正するようになっていることを特徴とする車線逸脱防止装置。
  2. 自車両の走行車線を検出する走行車線検出手段と、
    自車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、
    前記走行車線検出手段で検出された走行車線及び走行状態検出手段で検出された走行状態から自車両が走行車線から逸脱傾向にあることを検出する逸脱判断手段と、
    当該逸脱判断手段で自車両が走行車線から逸脱傾向にあることが検出されたときに、前記走行状態検出手段で検出された走行状態に応じて、自車両の走行車線からの逸脱を回避する方向にヨーモーメントが発生するように車両の挙動を制御する車両挙動制御手段と、を備え、
    前記逸脱判断手段は、自車両の走行車線からの将来の逸脱量を推定する逸脱量推定手段を有し、当該逸脱量推定手段で推定した逸脱量が予め設定したしきい値以上となるとき逸脱傾向にあると判定するようになっている車線逸脱防止装置において、
    自車両の走行速度を検出する車速検出手段と、
    前記逸脱量推定手段で推定された逸脱量を、前記車速検出手段で検出される走行速度が高速となるほど、より小さくなるように補正する補正手段と、を備えることを特徴とする車線逸脱防止装置。
  3. 前記逸脱量推定手段は、自車両前方の前方注視距離位置における逸脱量を推定し、
    前記補正手段は、前記前方注視距離を、前記走行速度が高速となるほど、より短くなるように補正することを特徴とする請求項2記載の車線逸脱防止装置。
  4. 前記逸脱量推定手段は、予め設定した前記前方注視距離算出用規定時間と自車両の走行速度とに基づいて前記前方注視距離を算出し、
    前記補正手段は、前記前方注視距離算出用規定時間を、前記走行速度が高速となるほど、より短くなるように補正することを特徴とする請求項3記載の車線逸脱防止装置。
  5. 前記逸脱量推定手段は、自車両の走行車線に対するヨー角に基づいて前記逸脱量を推定し、
    前記補正手段は、前記ヨー角を、前記走行速度が高速となるほど、より小さくなるように補正することを特徴とする請求項2記載の車線逸脱防止装置。
  6. 自車両の走行車線を検出する走行車線検出手段と、
    自車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、
    前記走行車線検出手段で検出された走行車線及び走行状態検出手段で検出された走行状態から自車両が走行車線から逸脱傾向にあることを検出する逸脱判断手段と、
    当該逸脱判断手段で自車両が走行車線から逸脱傾向にあることが検出されたときに、前記走行状態検出手段で検出された走行状態に応じて、自車両の走行車線からの逸脱を回避する方向にヨーモーメントが発生するように車両の挙動を制御する車両挙動制御手段と、を備え、
    前記逸脱判断手段は、自車両の走行車線からの将来の逸脱量を推定する逸脱量推定手段を有し、当該逸脱量推定手段で推定した逸脱量が予め設定したしきい値以上となるとき逸脱傾向にあると判定するようになっている車線逸脱防止装置において、
    自車両の走行速度を検出する車速検出手段と、
    前記逸脱判断手段における逸脱判断用のしきい値を、前記車速検出手段で検出される走行速度が高速となるほど、より大きくなるように補正する補正手段とを備えることを特徴とする車線逸脱防止装置。
  7. 前記車両挙動制御手段は、前記走行状態検出手段で検出された走行状態に応じて、自車両の走行車線からの逸脱を回避し得る前記ヨーモーメントを算出するヨーモーメント目標値算出手段を有し、
    前記ヨーモーメント目標値算出手段で算出されたヨーモーメントを、前記車速検出手段で検出された走行速度が高速になるほど、より大きくなるように補正するヨーモーメント補正手段を備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の車線逸脱防止装置。
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