JP2004340912A - テンション検出装置及びチャイルドシート検出装置 - Google Patents

テンション検出装置及びチャイルドシート検出装置 Download PDF

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Teruhiko Koide
輝彦 小出
Shuichi Harada
修一 原田
Kazuto Matsui
和人 松居
Koichi Itoigawa
貢一 糸魚川
Tsukasa Fujimoto
宰 藤本
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Tokai Rika Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】確実にウエビングベルトに作用したテンションを検出できるテンション検出装置及び確実に「通常装着状態」か「チャイルドシート装着状態」かを判定ができるチャイルドシート検出装置を得る。
【解決手段】フォースセンサ92のヘッド112に圧接した押圧片76と、アンカプレート22と共に移動する押圧プレート58との間には、圧縮コイルスプリング72が設けられており、更に、圧縮コイルスプリング72の押圧片76側には、圧縮コイルスプリング88が設けられている。これらの圧縮コイルスプリング72、88が寸法ガタに応じて押圧片76と押圧プレート58との対向方向に圧縮されることで、寸法ガタが吸収される。これにより、確実にウエビングベルトのテンションを連続的に検出でき、ひいては、「通常装着状態」か「チャイルドシート装着状態」かを確実に判定できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のシートベルト装置を構成するウエビングベルトの張力を検出するためのテンション検出装置及びこのようなテンション検出装置を適用したチャイルドシート検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のシートベルト装置を構成するウエビングベルトの張力を検出するためのテンション検出装置としては、例えば、下記特許文献1に開示されているような構成がある。この特許文献1では様々な態様のテンション検出装置(スイッチ)が開示されているが、ウエビングベルトの先端側に設けられたタイプのテンション検出装置について以下に簡単に説明する。
【0003】
特許文献1に開示されているテンション検出装置は、アンカプレート(特許文献1では単に「板部材」と称している)を備えている。アンカプレートにはウエビングベルトの先端が係止されている。
【0004】
また、アンカプレートには円孔が形成されている。円孔にはアンカボルトが貫通しており、アンカボルトが車体に固定されることでアンカプレートが車体に固定され、更に、アンカプレートを介してウエビングベルトの先端が車体に固定される。
【0005】
さらに、円孔を介してアンカプレートのウエビングベルトが係止された部分とは反対側では、アンカプレートに矩形孔が形成されている。矩形孔の内側にはスイッチが配置されている。スイッチは矩形孔の内周部のうち、円孔とは反対側の部分で矩形孔に嵌め込まれている。スイッチは円孔側からの圧力によりONする構造となっている。
【0006】
ここで、上記の円孔と矩形孔とは首状孔部(特許文献1では上記の円孔、矩形孔、及び首状孔部を併せて単に「孔」と称している)を介して連通している。このように、円孔と矩形孔とは互いに連通しているものの、首状孔部の内幅寸法がアンカボルトの外径寸法よりも小さいため、通常は円孔を貫通したアンカボルトが矩形孔に入り込むことはない。
【0007】
しかしながら、車両急減速時の慣性等の影響で、乗員の身体が急激に過剰な力でウエビングベルトを引っ張り、これによってアンカプレートが変位しようとすると、このときの衝撃でアンカボルトが首状孔部の内周部を塑性変形させる。このアンカプレートに対するアンカボルトの相対移動でアンカボルトが矩形孔に入り込んでスイッチを押圧し、スイッチをONにする。これにより、ウエビングベルトの張力が急激に増加したことを検出できる構成となっている。
【0008】
すなわち、特許文献1に開示されているテンション検出装置は、基本的にウエビングベルトの張力の過剰な変化に基づいて車両急減速状態を検出する構造である。
【0009】
【特許文献1】
特開昭52−103683号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
一方、車両の座席に幼児を着席させる際には、座席上にチャイルドシートを固定し、このチャイルドシートに幼児を着席させることが義務付けられている。そこで、座席上に通常の大人の乗員が着席した「通常装着状態」か、チャイルドシートが固定されてチャイルドシートに幼児が着席した「チャイルドシート搭載状態」かを検出するチャイルドシート検出装置を設け、このチャイルドシート検出装置での検出結果に基づき車両に搭載された様々な装置を制御することが考えられている。
【0011】
ここで、チャイルドシートの固定には、上記のウエビングベルトが多用されていることに着目し、「通常装着状態」と「チャイルドシート搭載状態」とでのウエビングベルトの引出量の差異を特許文献1に開示されているようなテンション検出装置で検出することが考えられた。
【0012】
しかしながら、特許文献1に開示されたテンション検出装置は、車両急減速状態において発生したウエビングベルトのテンションで首状孔部の内周部を塑性変形させる構成である。したがって、このままでは座席に対して適宜に着脱するチャイルドシートの検出用として適用することはできない。
【0013】
すなわち、特許文献1に開示されたテンション検出装置をチャイルドシートの検出用として適用した場合、例えば、スイッチがON状態では「通常装着状態」と判定し、スイッチがOFF状態では「チャイルドシート装着状態」と判定する構造となる。しかしながら、現実的には、張力の一定の範囲内では「通常装着状態」と「チャイルドシート装着状態」とが混在していることが確認されている。したがって、このような「通常装着状態」と「チャイルドシート装着状態」とが混在した範囲では、「通常装着状態」か「チャイルドシート装着状態」かの判定ができない。
【0014】
しかも、チャイルドシート検出装置にテンション検出装置を適用する場合には、アンカボルトをスイッチに対して接離移動可能で且つ常時接触した状態に設け、一定の大きさ以上のテンションがウエビングベルトに作用してアンカプレートが引っ張られた場合にはアンカボルトがスイッチを押圧してスイッチをON状態にし、ウエビングベルトのテンションが一定の大きさ未満の場合にはスイッチに付与された押圧力を解除する構造としなくてはならない。
【0015】
しかしながら、特許文献1に開示されたテンション検出装置の場合、所定の大きさ以上の張力がウエビングベルトに作用した場合に、首状孔部を塑性変形させたアンカボルドがスイッチを押圧する構造である。このため、一旦、スイッチに付与されたテンションを確実に解除することが難しい。
【0016】
このような問題は、上記の首状孔部を廃したうえで、スイッチにリターンスプリングを設ければよいのであるが、この場合、スイッチに対するアンカボルトとの押圧部と、スイッチとの間の寸法ガタに起因して、テンションの検出結果に大きな誤差が生じる可能性がある。したがって、このようなテンション検出装置をチャイルドシート検出装置に適用しても「通常装着状態」か「チャイルドシート装着状態」かを正確に判定することが困難である。
【0017】
本発明は、上記事実を考慮して、確実にウエビングベルトに作用したテンションを検出できるテンション検出装置及び確実に「通常装着状態」か「チャイルドシート装着状態」かを判定ができるチャイルドシート検出装置を得ることが目的である。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明に係るテンション検出装置は、自らの軸周りの一方である巻取方向とは反対の引出方向への回転量に応じて増減する巻取付勢力により前記巻取方向に付勢されたスプールに基端部が係止された長尺帯状のウエビングベルトに作用した張力を連続的に検出するためのテンション検出装置であって、前記ウエビングベルトの先端部が係止されたアンカプレートと、車体に固定されると共に、前記張力の作用方向に対応した所定方向に前記アンカプレートを移動可能に支持する支持手段と、前記所定方向に沿った荷重を連続的に検出する荷重検出手段と、前記所定方向に沿って並んで設けられると共に、前記所定方向に沿って移動する前記アンカプレートから受けた押圧力又は引張力により各々が直接又は間接的に干渉して互いの付勢力を増減させる複数の付勢部材を含めて構成され、前記付勢部材の付勢力に応じた押圧力又は引張力を前記荷重として前記荷重検出手段に付与すると共に、前記アンカプレートの移動方向に沿った前記荷重検出手段と前記アンカプレートとの間の機械的なガタを前記付勢力により吸収する付勢手段と、を備えることを特徴としている。
【0019】
請求項1に記載の本発明に係るテンション検出装置によれば、例えば、車両の座席に着座した乗員がウエビングベルトを装着するためにウエビングベルトを引き出したり(以下、この状態を「通常装着状態」と称する)、車両の座席上にチャイルドシートを固定するためにウエビングベルトを引き出す(以下、この状態を「チャイルドシート装着状態」と称する)と、ウエビングベルトの基端部が係止されているスプールが引出方向に回転する。
【0020】
このように、スプールが引出方向に回転すると、スプールを巻取方向に付勢する巻取付勢力が増減する。この巻取付勢力は、スプールを介してウエビングベルトをその基端へ引っ張る。これにより、巻取付勢力の大きさに応じた張力(テンション)がウエビングベルトに付与される。
【0021】
また、チャイルドシートを座席上に固定する際には、引き出されたウエビングベルトが乗員により更に強く引っ張られつつ座席上に載置されたチャイルドシートに掛け回されて座席にチャイルドシートが強く押し付けられて固定される。したがって、チャイルドシートを座席上に固定する際には、乗員によってウエビングベルトが強く引っ張られるため、ウエビングベルトに高い(強い)張力(テンション)が付与される。
【0022】
このように、ウエビングベルトに張力が付与されると、ウエビングベルトはその先端部が係止されたアンカプレートを引っ張る。アンカプレートは車体に固定された支持手段により支持されているが、ウエビングベルトから張力が付与されることで、その張力の作用方向にウエビングベルトが移動しようとする。
【0023】
アンカプレートが上記の所定方向に移動すると、この移動量に応じた押圧力又は引張力が付勢手段に付与される。付勢手段は、上記所定方向に沿って並んだ複数の付勢部材を含めて構成されている。このため、上記の押圧力又は引張力が付勢手段に付与されると、押圧力又は引張力の大きさに応じて複数の付勢部材の各々が互いに干渉しあい弾性変形する。
【0024】
さらに、このように弾性変形した複数の付勢部材のうち、最も荷重検出手段側の付勢部材は、その弾性変形量に応じた付勢力で荷重検出手段を押圧し又は引っ張る。このようにして荷重検出手段に付与された押圧力又は引張力が、荷重検出手段に対する荷重の連続的な変化として荷重検出手段に検出される。
【0025】
したがって、荷重検出手段により検出された荷重の連続的な変化に基づき、アンカプレートの移動量、ひいてはウエビングベルトに付与された張力が検出又は算出される。
【0026】
ここで、上述したように「チャイルドシート装着状態」では、「通常装着状態」に比べてウエビングベルトが充分に長く引き出され、更に、乗員により強く引っ張られることで生ずる高い張力で座席上に載置されたチャイルドシートが座席に強く押し付けられて固定される。このように、「チャイルドシート装着状態」では、「通常装着状態」に比べて高い張力がウエビングベルトに作用する。
【0027】
したがって、上記のように、荷重検出手段が「通常装着状態」で生ずる張力(荷重)に比べて高い張力(荷重)を検出することで「チャイルドシート装着状態」であることを検出できる(換言すれば、荷重検出手段が荷重の変化を検出することで、「通常装着状態」であるか、又は、「チャイルドシート装着状態」であるかを検出することができる)。
【0028】
しかも、本発明に係るテンション検出装置では、付勢手段が上記所定方向に並んだ複数の付勢部材により構成されているため、アンカプレートと荷重検出手段との間の機械的なガタ(例えば、寸法誤差に基づくガタ等)が生じていても、複数の付勢部材の伸縮(弾性変形)によってガタが吸収される。これにより、荷重の変化を荷重検出手段によって確実に検出することができる。
【0029】
なお、これまでの説明では、本発明に係るテンション検出装置を上記の「通常装着状態」及び「チャイルドシート装着状態」の判定に用いることを例にして説明した。しかしながら、本発明に係るテンション検出装置が上記の「通常装着状態」及び「チャイルドシート装着状態」の判定用に限定されるものではない。
【0030】
請求項2に記載の本発明に係るテンション検出装置は、自らの軸周りの一方である巻取方向とは反対の引出方向への回転量に応じて増減する巻取付勢力により前記巻取方向に付勢されたスプールに基端部が係止された長尺帯状のウエビングベルトに作用した張力を連続的に検出するためのテンション検出装置であって、前記ウエビングベルトの先端部が係止されたアンカプレートと、車体に固定されると共に、前記張力の作用方向に対応した所定方向に前記アンカプレートを移動可能に支持する支持手段と、前記所定方向に沿った荷重を連続的に検出する荷重検出手段と、前記所定方向に沿って移動した前記アンカプレートの移動量に応じた押圧力又は引張力を直接又は間接的に受けることで付勢力が増減し、当該付勢力を前記荷重として前記荷重検出手段に付与しつつ前記所定方向に沿った前記荷重検出手段と前記アンカプレートとの間の機械的なガタを前記付勢力により吸収すると共に、前記所定方向に沿った一方の側と他方の側とで弾性係数が異なる付勢手段と、を備えることを特徴としている。
【0031】
請求項2に記載の本発明に係るテンション検出装置によれば、例えば、車両の座席に着座した乗員がウエビングベルトを装着するため(通常装着状態とするため)や、車両の座席上にチャイルドシートを固定するため(チャイルドシート装着状態とするため)にウエビングベルトを引き出すと、ウエビングベルトの基端部が係止されているスプールが引出方向に回転する。
【0032】
このように、スプールが引出方向に回転すると、スプールを巻取方向に付勢する巻取付勢力が増減する。この巻取付勢力は、スプールを介してウエビングベルトをその基端へ引っ張る。これにより、巻取付勢力の大きさに応じた張力(テンション)がウエビングベルトに付与される。
【0033】
このように、ウエビングベルトに張力が付与されると、ウエビングベルトはその先端部が係止されたアンカプレートを引っ張る。アンカプレートは車体に固定された支持手段により支持されているが、ウエビングベルトから張力が付与されることで、その張力の作用方向にウエビングベルトが移動しようとする。
【0034】
アンカプレートが上記の所定方向に移動すると、この移動量に応じた押圧力又は引張力が付勢手段に付与される。付勢手段は、上記所定方向に沿った一端側と他端側とで弾性係数が異なる。このため、上記のように押圧力又は引張力が付与されると、付勢手段は一端側と他端側とで互いに干渉しあい弾性変形する。
【0035】
さらに、このように弾性変形した付勢手段は、その弾性変形量に応じた付勢力で荷重検出手段を押圧し又は引っ張る。このようにして荷重検出手段に付与された押圧力又は引張力が、荷重検出手段に対する荷重の連続的な変化として荷重検出手段に検出される。
【0036】
したがって、荷重検出手段により検出された荷重の連続的な変化に基づき、アンカプレートの移動量、ひいてはウエビングベルトに付与された張力が検出又は算出される。
【0037】
ここで、上記の「チャイルドシート装着状態」では、「通常装着状態」に比べてウエビングベルトが充分に長く引き出され、更に、乗員により強く引っ張られることで生ずる高い張力で座席上に載置されたチャイルドシートが座席に強く押し付けられて固定される。このように、「チャイルドシート装着状態」では、「通常装着状態」に比べて高い張力がウエビングベルトに作用する。
【0038】
したがって、上記のように、荷重検出手段が「通常装着状態」で生ずる張力(荷重)に比べて高い張力(荷重)を検出することで「チャイルドシート装着状態」であることを検出できる(換言すれば、荷重検出手段が荷重の変化を検出することで、「通常装着状態」であるか、又は、「チャイルドシート装着状態」であるかを検出することができる)。
【0039】
しかも、本発明に係るテンション検出装置では、上記の所定方向に沿った付勢手段の一端側と他端側とで弾性係数が異なるため、アンカプレートと荷重検出手段との間の機械的なガタ(例えば、寸法誤差に基づくガタ等)が生じていても、一端側と他端側とが互いに干渉しあって弾性変形することにより上記のガタが吸収される。これにより、荷重の変化を荷重検出手段によって確実に検出することができる。
【0040】
なお、これまでの説明では、本発明に係るテンション検出装置を上記の「通常装着状態」及び「チャイルドシート装着状態」の判定に用いることを例にして説明した。しかしながら、本発明に係るテンション検出装置が上記の「通常装着状態」及び「チャイルドシート装着状態」の判定用に限定されるものではない。
【0041】
請求項3に記載の本発明に係るテンション検出装置は、請求項2に記載の本発明において、前記所定方向に沿って並んで設けられると共に、ばね係数がそれぞれ異なり、前記押圧力又は前記引張力を受けることで互いに干渉して弾性変形する複数の付勢部材を含めて前記付勢手段を構成した、ことを特徴としている。
【0042】
請求項3に記載の本発明に係るテンション検出装置によれば、上述したように、ウエビングベルトを引き出すことで生じる張力がアンカ部材に作用すると、アンカ部材が張力の作用方向に移動させられ、このアンカ部材の移動量に応じた押圧力又は引張力が付勢手段に作用する。
【0043】
ここで、本発明に係るテンション検出装置の付勢手段では、上記の所定方向、すなわち、上記の押圧力又は引張力の作用方向に沿ってばね係数(すなわち、弾性係数)が異なる複数の付勢部材が並んで設けられている。このため、上記のように付勢手段に押圧力又は引張力が作用すると、これらの付勢部材が互いの付勢力で干渉しあって伸縮(弾性変形)する。
【0044】
さらに、このように弾性変形した複数の付勢部材のうち、最も荷重検出手段側の付勢部材は、その弾性変形量に応じた付勢力で荷重検出手段を押圧し又は引っ張る。このようにして荷重検出手段に付与された押圧力又は引張力が、荷重検出手段に対する荷重の連続的な変化として荷重検出手段に検出される。
【0045】
したがって、荷重検出手段により検出された荷重の連続的な変化に基づき、アンカプレートの移動量、ひいてはウエビングベルトに付与された張力が検出又は算出される。
【0046】
請求項4に記載の本発明に係るテンション検出装置は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の本発明において、前記付勢手段は、前記押圧力又は前記引張力の付与により、少なくとも前記荷重検出手段における前記付勢手段からの荷重受部を介して前記所定方向に対して直交する方向に沿った両側で付勢力が増減し、増減した付勢力を前記荷重として前記荷重受部に付与する、ことを特徴としている。
【0047】
請求項4に記載の本発明に係るテンション検出装置によれば、アンカ部材が移動することで上記の所定方向に沿った一方の側から付勢手段に押圧力又は引張力が付与される。付勢手段に押圧力又は引っ張り力が付与されると、荷重検出手段が付勢手段からの付勢力を荷重として受ける荷重受部を介して上記の所定方向(すなわち、付勢手段に付与される押圧力又は引張力の作用方向)に対して直交する方向に沿った両側で付勢力が増減する。
【0048】
このように、所定方向に対して直交する方向に沿った荷重受部の両側で増減した付勢力が荷重受部に付与されると、荷重検出手段によって荷重が検出される。
【0049】
ところで、上記の所定方向に沿って荷重受部を通る仮想線上で増減した付勢力を付与する構造では、付勢手段の位置が僅かにずれていたり、また、僅かに傾いていると付勢手段に作用した押圧力又は引張力の大きさに対応しない可能性がある。
【0050】
ここで、本発明に係るテンション検出装置では、上記のように荷重受部の両側で増減した付勢力を荷重受部に付与するため、付勢力が増減する部位が僅かにずれていたり、僅かに傾いても、荷重は所定方向に沿って荷重受部に付与され、荷重検出手段では正確に押圧力又は引張力に対応した荷重が検出される。
【0051】
請求項5に記載の本発明に係るテンション検出装置は、請求項4に記載の本発明において、前記所定方向に沿った一方の側へ向けて開口する如く湾曲した湾曲部を有する湾曲ばねを含めて前記付勢手段を構成し、前記湾曲部の湾曲に沿い且つ前記所定方向に沿って前記荷重受部と対向する前記湾曲ばねの略中央、及び、当該略中央を介して前記湾曲に沿った前記湾曲ばねの両端の何れか一方で直接又は間接的に受けた前記押圧力又は前記引張力により前記湾曲部を弾性変形させ、前記湾曲部の弾性変形により生じた付勢力を前記略中央及び前記両端の何れか他方から直接又は間接的に前記荷重受部に付与する、ことを特徴としている。
【0052】
請求項5に記載の本発明に係るテンション検出装置によれば、付勢手段(又は、付勢手段を構成する複数の付勢部材の少なくとも1つ)は、湾曲に沿った略中央が直接又は間接的に荷重検出手段の荷重受部に対向した湾曲部を有する湾曲ばねにより構成される。
【0053】
アンカ部材が移動すると、湾曲部の略中央及び湾曲部の湾曲に沿った湾曲ばねの両端の何れか一方に押圧力又は引張力が直接又は間接的に付与される。このように何れか一方に押圧力又は引張力が付与されると、湾曲部が弾性変形し、この弾性変形により生じた付勢力が湾曲部の略中央及び両端の何れか他方から直接又は間接的に荷重受部に付与される。
【0054】
ここで、上記のように所定方向に沿った押圧力又は引張力が湾曲ばねに作用すると、所定方向に沿って湾曲部の略中央に対して両端が接離し、しかも、所定方向に対して直交する方向(すなわち、湾曲部の一端から他端への向き)に沿って湾曲部の両端が互いに接離するように湾曲部の曲率が変化するように湾曲部が弾性変形する。
【0055】
このような弾性変形により、所定方向に沿って直接又は間接的に荷重受部に対向する湾曲部の略中央の両側で付勢力が生じるため、荷重が所定方向に沿って荷重受部に付与され、荷重検出手段では正確に押圧力又は引張力に対応した荷重が検出される。
【0056】
このように、荷重受部を介してその両側で付勢力を増減させ、又は、付勢力を生じさせるためには、例えば、伸縮することで付勢力が増減するコイルばねを荷重受部の両側にそれぞれ設けることでも可能である。
【0057】
しかしながら、本発明に係るテンション検出装置では、上記のように荷重受部の両側にコイルばねをそれぞれ設けた場合の作用と同等の作用を、1つの湾曲ばねで奏することができる。このため、部品点数を削減でき、コストを軽減できる。しかも、このように部品点数を削減できることで、部品の組付工数を大幅に削減でき、この意味でもコストを軽減できる。
【0058】
さらには、上記のように、両側にコイルばねをそれぞれ設ける場合には、これらのコイルばねのばね係数を同じにしなくてはならない。しかしながら、誤差等により、複数のコイルばねのばね係数を同じにすることは極めて困難である。
【0059】
これに対して、本発明では、上記のような複数のコイルばねの機能を1つの湾曲ばねが持つため、そもそもばね係数を同じにする(揃える)ということがない。これにより、押圧力又は引張力の大きさに比較的正確に対応した荷重を荷重受部に付与することができる。
【0060】
請求項6に記載の本発明に係るテンション検出装置は、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の本発明において、前記ウエビングベルトの長手方向基端側への前記アンカプレートの所定量以上の変位を規制する規制手段を備える、ことを特徴としている。
【0061】
請求項6に記載の本発明に係るテンション検出装置では、上記のように、ウエビングベルトの張力がアンカプレートに作用すると、ウエビングベルトの長手方向基端側へアンカプレートが変位しようとする。ここで、過剰な張力がウエビングベルトに作用することで、アンカプレートが大きく変位しようとすると、アンカプレートの所定量以上の変位が規制手段により規制される。このため、荷重検出手段に過剰な荷重が作用することを防止できる。
【0062】
請求項7に記載のチャイルドシート検出装置は、上方から車両の座席に作用した荷重を検出し、当該荷重の大きさに対応したレベルの座席荷重検出信号を出力する座席荷重検出手段と、車両のシートベルト装置を構成すると共に、ウエビングベルトの張力を連続的に検出し、且つ、前記張力の大きさに対応したレベルのテンション検出信号を出力するテンション検出手段と、前記座席荷重検出信号及び前記テンション検出信号の両信号が入力されると共に、前記両信号の少なくとも何れか一方の信号レベルが下側基準値未満の場合には、前記座席にチャイルドシートが搭載されたチャイルドシート搭載状態及び前記座席に大人乗員が着席した通常装着状態の何れか一方の状態であると判定し、前記何れか一方の信号レベルが前記下側基準値よりも大きな上側基準値を超えている場合には、何れか他方の状態であると判定する判定手段と、を備え、更に、前記判定手段は、前記両信号の信号レベルが前記下側基準値以上前記上側基準値以下の場合に、前記両信号の何れか一方の信号レベルに連続して対応した何れか他方の判定基準信号レベルに基づいて、前記両信号の何れか一方の信号レベルを前記判定基準信号レベルと対比して前記チャイルドシート搭載状態であるか前記通常装着状態であるかを判定する、ことを特徴としている。
【0063】
請求項7に記載の本発明に係るチャイルドシート検出装置によれば、座席に大人の乗員が着席し、又は、座席上にチャイルドシートが搭載されると、大人の乗員の体重又はチャイルドシートの自重が上方から座席に作用する。このように、座席に対して上方から荷重が作用すると、座席荷重検出手段によってこの荷重が検出される。座席荷重検出手段では、上記のように荷重を検出すると、検出した荷重の大きさに対応した信号レベル(例えば、電圧値)を有する座席荷重検出信号が出力される。
【0064】
一方、座席に着座した大人の乗員が、車両のシートベルト装置を構成するウエビングベルトを引き出して自らの身体に装着すると、ウエビングベルトにより乗員の身体が拘束される(以下、この状態を「通常装着状態」と称する)。
【0065】
これに対して、座席にチャイルドシートを搭載した状態で、乗員によって強く引っ張られて引き出されたウエビングベルトが、チャイルドシートに掛け回されることでチャイルドシートが座席に強く押し付けられて固定される(以下、この状態を「チャイルドシート装着状態」と称する)。
【0066】
以上の「通常装着状態」及び「チャイルドシート装着状態」の何れの場合であっても、ウエビングベルトが引き出される。このように、ウエビングベルトが引き出されることで、ウエビングベルトには所定の張力(テンション)が作用する。このウエビングベルトに作用した張力は、テンション検出手段により検出される。
【0067】
テンション検出手段では、検出した張力の大きさに応じた信号レベル(例えば、電圧値)を有する張力検出信号が連続的に出力される。
【0068】
以上のようにして座席荷重検出手段から出力された座席荷重検出信号及びテンション検出手段から出力された張力検出信号は判定手段に入力される。判定手段では、この座席荷重検出信号及び張力検出信号の両信号の何れか一方の信号の信号レベルが、下側基準値未満であれば「チャイルドシート搭載状態」及び「通常装着状態」の何れか一方の状態であると判定する。これに対して、前記何れか一方の信号の信号レベルが上側基準値を超えていれば、「チャイルドシート搭載状態」及び「通常装着状態」の何れか他方の状態であると判定する。
【0069】
このようにして、本チャイルドシート検出装置では、基本的には座席荷重検出信号及び張力検出信号の何れか一方の信号レベルに基づき「通常装着状態」であるか、又は「チャイルドシート搭載状態」であるかが判定される。
【0070】
ところで、上記のように上側基準値は下側基準値よりも大きい。したがって、座席荷重検出信号及び張力検出信号の双方が、下側基準値以上、上側基準値以下である場合には、何れか一方の信号レベルだけでは上記の判定が行なえない。
【0071】
ここで、本チャイルドシート検出装置では、座席荷重検出信号及び張力検出信号の双方が、下側基準値以上、上側基準値以下であると、両信号の何れか他方の信号レベルが、何れか一方の信号レベルに連続して対応した何れか他方の判定基準信号レベルと対比される。この対比の結果、例えば、何れか他方の信号レベルが、対応する判定基準信号レベル未満であれば、「チャイルドシート搭載状態」及び「通常装着状態」の何れか一方の状態であると判定され、何れか他方の信号レベルが、対応する判定基準信号レベル以上であれば、何れか他方の状態であると判定される。
【0072】
このように、本チャイルドシート検出装置では、テンション検出手段がHighレベル信号、Lowレベル信号のような一定レベルの信号を出力する構成ではなく、ウエビングベルトに作用した張力の大きさに応じた連続的な信号レベルの張力検出信号を出力する構成である。このため、上記のように、判定基準信号レベルの設定が可能となり、上記のように座席荷重検出信号及び張力検出信号の双方が、下側基準値以上、上側基準値以下であったとしても、確実に「チャイルドシート搭載状態」であるか、又は「通常装着状態」であるかを検出できる。
【0073】
なお、請求項7に記載の本発明においては、基本的にテンション検出手段はウエビングベルトに作用した張力の大きさに応じた連続的な信号レベルの張力検出信号を出力する構成でありさえすればよい。しかしながら、例えば、このテンション検出手段に先に説明した請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のテンション検出装置を適用することで、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のテンション検出装置の効果を併せて得ることができるため好ましい。
【0074】
【発明の実施の形態】
<第1の実施の形態の構成>
(テンション検出装置10の構成)
図1には本発明の第1の実施の形態に係るテンション検出装置10又は本発明の第1の実施の形態に係るチャイルドシート検出装置140のテンション検出手段としてのテンション検出装置10の分解斜視図が示されており、図2には本テンション検出装置10を適用したチャイルドシート検出装置140の構成が車両の概略的な側面図とブロック図との複合図により示されている。
【0075】
図1に示されるように、本テンション検出装置10はケース12を備えている。図2に示されるように、ケース12は、座席14に対して車幅方向外方側に設けられている。また、図1に示されるように、ケース12はベース16を備えている。
【0076】
ベース16は長手方向中間部よりも一端側で略長方形状で長手方向中間部よりも他端側で略半円形状の平板状に形成されている。ベース16の長手方向中間部には円孔18が形成されている。円孔18には支持手段としてのアンカピン20が貫通しており、アンカピン20が車体に固定されることでベース16が車体に固定される構造となっている。
【0077】
また、ベース16上にはアンカプレート22が設けられている。アンカプレート22はベース16と略同形状の板状に形成された基部24を備えている。図1、更に詳細には図4及び図5に示されるように、基部24には規制手段としての長孔26が形成されている。長孔26の短径方向寸法は上記のアンカピン20の段部の外径寸法よりも極僅かに大きい程度に設定されており、長孔26の通過したアンカピン20が円孔18を通過する。
【0078】
さらに、長孔26は上記のベース16の長手方向(アンカプレート22の長手方向でもある)に沿って長径方向とされ、当然のことながら、長孔26の内径寸法は短径方向側の寸法よりも長径方向側の寸法の方が長い。したがって、アンカプレート22は、長孔26の長径方向一方の端部にアンカピン20が干渉した状態から他方の端部にアンカピン20が干渉するまで、長孔26の長径方向、すなわち、ベース16の長手方向に沿って変位可能である。
【0079】
また、図1に示されるように、ベース16の長手方向他端側における基部24の端部からはベース16とは反対側へ向けて壁部28が屈曲形成されている。さらに、壁部28の上端にはベルト係止部30が形成されている。ベルト係止部30は平面視略矩形の平板状に形成されており、壁部28との連結部分から基部24とは反対側へ向けて延出されている。
【0080】
また、ベルト係止部30にはベルト通過孔32が形成されている。図4及び図5に示されるように、ベルト通過孔32にはシートベルト装置40を構成するウエビングベルト42の先端が通過する。ベルト通過孔32を通過したウエビングベルト42は基端側に折り返され、更に、折り返し部分よりも基端側で先端側が縫合等により一体的に繋がっている。これにより、ウエビングベルト42の先端側がベルト係止部30、すなわち、アンカプレート22に係止される。
【0081】
図2に示されるように、ウエビングベルト42は長手方向基端部が本テンション検出装置10の近傍に設けられたウエビング巻取装置44のスプール46に係止されている。ウエビングベルト42はスプール46から略車両上方側に延び、その上方、例えば、センターピラー48の上端側に設けられたスルーアンカ50のスリット孔を通過した後、下方へ折り返されてアンカプレート22に係止されている。
【0082】
スプール46は、フレーム52に設けられた渦巻きばねの巻取付勢力によりウエビングベルト42を巻き取る方向に付勢されている。したがって、巻取付勢力以外の外力がウエビングベルト42に特に作用していない状態では、スルーアンカ50での折り返し部分を境として、ウエビングベルト42のウエビング巻取装置44側及びアンカプレート22側が伸直状態となるまでウエビングベルト42がスプール46に巻き取られる構成となっている。
【0083】
また、図2に示されるように、座席14を介してウエビング巻取装置44及び本テンション検出装置10とは反対側では、車体にバックル装置54が固定されている。バックル装置54は、スルーアンカ50とアンカプレート22との間でウエビングベルト42に設けられたタングプレート56の着脱が可能とされており、タングプレート56がバックル装置54に装着されると、バックル装置54に設けられたラッチ等のロック部材がタングプレート56に係合してタングプレート56を保持する構造となっている。
【0084】
一方、図1に示されるように、上記の基部24上(基部24のベース16とは反対側)には押圧プレート58が設けられている。押圧プレート58は基部60を備えている。図4及び図5に示されるように、基部60は厚さ方向を軸方向として略U字形状に湾曲した細幅板状に形成されている。基部60は長孔26の長手方向他端側側方で長孔26を通過したアンカピン20を回避して、基部60の長手方向両端がアンカピン20の側方で壁部28側に向くように配置されている。
【0085】
また、図1及び図3(A)、(B)に示されるように、基部60の長手方向両端部には当接壁62がアンカプレート22の基部24とは反対側へ向けて立設されている。当接壁62の側方にはスプリングベース64がそれぞれ設けられている。スプリングベース64は本体66を備えている。本体66はその長手方向がベース16の長手方向に沿った略ブロック状(略直方体形状)に形成されている。
【0086】
本体66の長手方向寸法は、同じ方向に沿ったアンカプレート22の基部24の寸法よりも小さく、したがって、本体66(スプリングベース64)はベース16の長手方向に沿って所定範囲変位可能である。また、本体66の下面における幅方向両端には脚部68が本体66の長手方向に沿って連続して形成されており、脚部68がアンカプレート22の基部24に接した状態で基部24上にスプリングベース64が載置されている。
【0087】
なお、本実施の形態では、アンカプレート22の基部24が単なる平板状であるため、スプリングベース64は単に基部24上に載置されているだけであるが、例えば、両脚部68の間隔に対応した幅寸法を有する突起状のガイドレールをベース16の長手方向に沿って基部24上に連続して形成し、スプリングベース64をベース16の長手方向にスライド可能とし、ベース16の幅方向に対しては変位を規制する構成としてもよい。
【0088】
さらに、図1に示されるように、本体66にはスプリング載置部70が形成されている。スプリング載置部70は本体66の上面にベース16の長手方向に沿って連続して形成された凹部で、ベース16の長手方向を軸方向とする所定の仮想中心周りに所定の曲率で湾曲している。このスプリング載置部70には付勢手段を構成する付勢部材としての圧縮コイルスプリング72が載置されている。
【0089】
圧縮コイルスプリング72は、その形状を円筒形状とみなした場合、軸方向がベース16の長手方向に沿っており、その一端は上記の当接壁62に当接している。また、圧縮コイルスプリング72の軸方向他端部は、本体66(スプリングベース64)の長手方向他端から立設された当接壁74に当接している。
【0090】
ベース16の長手方向に沿った当接壁74の他端側には押圧片76が設けられている。押圧片76は本体78を備えている。本体78はベース16の幅方向に沿って長手方向で、ベース16の長手方向に沿って厚さ方向とされた略板状に形成されている。
【0091】
また、本体78は、ベース16の長手方向及び幅方向に適宜に屈曲しており、これにより、本体78の長手方向略中央部にはベース16の長手方向他方の側へ向けて開口した凹形状の凹部80が形成されている。
【0092】
さらに、本体78の長手方向両端側には、一対の突片82、84がそれぞれ形成されている。突片82は本体78の幅方向一端側(アンカプレート22側)からスプリングベース64へ向けて延出された略矩形状の板片であると共に、突片84は本体78の幅方向他端側(アンカプレート22とは反対側)からスプリングベース64へ向けて延出された略矩形状の板片である。
【0093】
これらの突片82、84は本体78の幅方向に互いに対向しており、更に、これらの突片82、84の間では、本体78に略円板状のスプリング保持盤86が形成されている。
【0094】
また、この突片82、84の間には、圧縮コイルスプリング72と共に付勢手段を構成する付勢部材としての圧縮コイルスプリング88の軸方向他端側が入り込んでいる。圧縮コイルスプリング88の付勢力(ばね定数)は上述した圧縮コイルスプリング72の付勢力(ばね定数)よりも充分に小さい。また、圧縮コイルスプリング88の軸方向他端には、スプリング保持盤86が入り込んでおり、突片82、84とスプリング保持盤86とによって圧縮コイルスプリング88の軸方向他端部を保持している。
【0095】
圧縮コイルスプリング88はその形状を円筒形状にみなした場合、軸方向がベース16の長手方向に沿っており、その軸方向一端部は上記の圧縮コイルスプリング72とは反対側で当接壁74に当接している。また、当接壁74の押圧片76の側には略円板状のスプリング保持盤90が形成されている。スプリング保持盤90はスプリング保持盤86と同様に圧縮コイルスプリング88の軸方向一端部から圧縮コイルスプリング88内に入り込んで圧縮コイルスプリング88を保持している。
【0096】
押圧片76の圧縮コイルスプリング88とは反対側には、荷重検出手段としてのフォースセンサ92が設けられている。ここで、図6にはフォースセンサ92の構成が断面図により示されている。
【0097】
図6に示されるように、フォースセンサ92は略箱状のハウジング94を備えている。ハウジング94の内部には、例えば、ガラスで形成された台座96が設けられている。台座96は略ブロック状(すなわち、略直方体形状若しくは略立方体形状)に形成されており、図6において右側の側壁98の略中央で側壁98に固定されている。台座96上(すなわち、側壁98とは反対側の台座96の端面)には、ダイヤフラム100が設けられている。
【0098】
ダイヤフラム100は全体的に略板状若しくは略ブロック状に形成されていると共に、図6に示されるように、ダイヤフラム100の台座96側の端面の略中央には有底の円孔102が形成されている。
【0099】
ダイヤフラム100の台座96とは反対側の端面には、4つの歪みゲージ104がダイヤフラム100に対して一体的に固着されている。歪みゲージ104は所謂「ワイヤ式歪みゲージ」や「半導体歪みゲージ」等の周知の歪みゲージ(ストレンゲージ)で、固着されたダイヤフラム100の僅かな歪みに応じて電気抵抗値が変化する電気素子(可変抵抗素子)である。
【0100】
図7に示されるように、4つの歪みゲージ104は、所謂ブリッジ回路106を構成しており、一定の入力電圧Einが入力されると、4つの歪みゲージ104の抵抗値に応じた出力電圧Eoutが出力される。
【0101】
一方、図6に示されるように、ダイヤフラム100の側方には圧接子108が配置されている。圧接子108はガラス等によって形成された軸部110を備えている。軸部110はケース12の厚さ方向に沿って軸方向の円柱形状に形成されており、その一端はダイヤフラム100に当接している。
【0102】
これに対して、軸部110の軸方向他端部には、荷重受部としての略半球形状のヘッド112が一体的に固着されており、側壁98と対向するハウジング94の側壁114の略中央に形成された透孔116からハウジング94の外部へ突出し、図4及び図5に示されるように、押圧片76の本体78(凹部80の底部)に当接している。
【0103】
また、図6に示されるように、ハウジング94の内部には封止手段としてのシリコンゲル118が設けられている。上述した台座96、ダイヤフラム100、歪みゲージ104、及び軸部110の一端側がシリコンゲル118内に埋設されている。
【0104】
シリコンゲル118は、上記のダイヤフラム100の僅かな歪み等を妨げない程度の粘性を有しており、台座96、ダイヤフラム100、歪みゲージ104、及び軸部110の一端側がシリコンゲル118内に埋設されることで台座96やダイヤフラム100、歪みゲージ104等への埃や水滴の付着等を防止し、ダイヤフラム100の歪みに伴う歪みゲージ104の歪み、すなわち、ダイヤフラム100を介して歪みゲージ104に作用した圧力を長期に亘り適切に検出できるようになっている。
【0105】
一方、図1に示されるように、本テンション検出装置10はセンサカバー120を備えている。センサカバー120はベース16側へ向けて開口した略箱形状に形成されている。また、ベース16の長手方向に沿ったセンサカバー120の寸法は、アンカプレート22の基部24よりも短く、センサカバー120はアンカプレート22の壁部28よりも基部24側に配置されている。
【0106】
さらに、センサカバー120の上底壁122には円孔124が形成されている。円孔124は、センサカバー120をベース16上に取り付けた状態で円孔18と同軸になり、上記のアンカピン20が貫通する。また、センサカバー120の内側には、上記の押圧プレート58、スプリングベース64、押圧片76、圧縮コイルスプリング72、88が収容さている。
【0107】
さらに、センサカバー120は、その内側にフォースセンサ92を収容した状態で保持している。また、センサカバー120の上底壁122には、フォースセンサ92のハウジング94に形成された接続端子126が貫通するスリット状の矩形孔128が形成されている。
【0108】
また、本テンション検出装置10は、ベース16と共にケース12を構成するベースカバー130を備えている。ベースカバー130もまたセンサカバー120と同様にベース16側へ向けて開口した略箱状に形成されており、その開口端はベース16の外周部に対応し、図示しない嵌合爪等の嵌合手段やボルト等の締結手段、更には、接着剤等の接着手段等の何れかから成る固定手段によりベース16に一体的に固定されている。
【0109】
ベースカバー130の内側には、上記のセンサカバー120が収容されている。さらに、センサカバー120には、円孔132が円孔18に対して同軸的に形成されており、上記のアンカピン20が貫通する。さらに、ベースカバー130には略矩形の矩形孔134が形成されている。矩形孔134は矩形孔128に対応しており、矩形孔128を貫通した接続端子126が更に矩形孔134を貫通することで、接続端子126がベースカバー130の外部に突出し、図示しないコネクタに接続される。
【0110】
(チャイルドシート検出装置140の構成)
次に、上記のテンション検出装置10を適用したチャイルドシート検出装置140の構成の概略を説明する。
【0111】
図2に示されるように、本チャイルドシート検出装置140は、判定手段としてのECU142を備えている。ECU142のCPU144は、図示しないフラットケーブル等の接続手段を介して上記の接続端子126に接続されており、上述した出力電圧Eoutが入力される。また、CPU144は、ROM146及びRAM148等の記憶手段に接続されている。
【0112】
これらの記憶手段の何れかには、比率演算式が記憶されており、出力電圧EoutがCPU144に入力されると、CPU144は予め記憶手段から読み込んだ比率演算式に基づき、入力電圧Einと出力電圧Eoutの比率Erを算出し、この比率Erに対応したレベル(電圧)の電圧比率信号Srを出力する。
【0113】
一方、本チャイルドシート検出装置140は、座席荷重検出手段としての荷重センサ150を備えている。荷重センサ150は、シートバック152と共に座席14を構成するシートクッション154の内部に設けられており、シートクッション154に対して上方から作用する荷重を検出する。また、荷重センサ150は、図示しないフラットケーブル等の接続手段を介して上記のCPU144に接続されており、検出した荷重の大きさに対応したレベル(例えば、電圧)のシート荷重検出信号ScをCPU144に対して出力する。
【0114】
さらに、上述したROM146やRAM148等の記憶手段には、シート荷重の基準値Sc1及び数値的に基準値Sc1よりも大きな基準値Sc2と、電圧比率の基準値Sr1及び数値的に基準値Sr1よりも大きな基準値Sr2とが予め記憶されている。CPU144は、入力されたシート荷重検出信号Sc及び電圧比率信号Srと、これらの基準値Sc1、Sc2、Sr1、Sr2に基づいてシートクッション154上に大人の乗員が着席している「通常装着状態」であるか、又は、シートクッション154上にチャイルドシートが固定され、更に、このチャイルドシートに子供の乗員が着席している「チャイルドシート装着状態」であるかを判定し、この判定結果に基づく判定信号Jをする。
【0115】
また、CPU144は、ランプ制御装置156に接続されている。このランプ制御装置156は、車両のインパネに設けられているインジケータ158に接続されており、インジケータ158に対する通電を制御している。さらに、ランプ制御装置156には上記の判定信号Jが入力される。ランプ制御装置156では、判定信号Jの信号レベルに基づき、例えば、「チャイルドシート装着状態」であれば、所定のインジケータ158を点灯させ、「通常装着状態」では所定のインジケータ158を消灯する構成となっている。
【0116】
<第1の実施の形態の作用、効果>
(テンション検出装置10の作用、効果)
上記構成のテンション検出装置10を適用したシートベルト装置40では、タングプレート56を把持してウエビングベルト42を引っ張ると、スプール46に巻き取られて収納されていたウエビングベルト42が引き出される。このとき、ウエビングベルト42はスプール46を引出方向へ回転させる。また、このようにスプール46を引出方向へ回転させると、スプール46を巻取方向へ付勢する渦巻きばねの巻取付勢力が引出方向へのスプール46の回転量に応じて増加する。
【0117】
このようにしてウエビングベルト42が引き出された状態で、タングプレート56をバックル装置54へ挿入すると、バックル装置54がタングプレート56を保持し、これをロックする。このタングプレート56のロック状態で、ウエビングベルト42が座席14に着座した乗員の身体に装着されているのであれば、「通常装着状態」であり、また、例えば、引き出されたウエビングベルト42が座席14に載置されたチャイルドシートの所定部位に係合して、ウエビングベルト42がチャイルドシートを座席14に固定した状態であれば、ウエビングベルト42による「チャイルドシート装着状態」となる。
【0118】
ところで、上記のようにウエビングベルト42を引き出してスプール46を引出方向に回転させると、この回転量に応じた大きさの渦巻きばねの巻取付勢力がスプール46に作用してスプール46を巻取方向へ回転させようとするため、ウエビングベルト42に巻取付勢力の大きさに応じた張力Ft(図3(B)参照)がその長手方向に沿って作用して伸直しようとする。
【0119】
さらに、この張力Ftが作用したウエビングベルト42は、アンカプレート22をウエビングベルト42の先端側へ引っ張る。ここで、本テンション検出装置10では、アンカプレート22を車体に固定するためのアンカピン20は、アンカプレート22に形成された長孔26を貫通している。
【0120】
この長孔26は、ベース16の長手方向、すなわち、ウエビングベルト42の長手方向に長手とされている。しかも、アンカプレート22に固定された押圧プレート58は、圧縮コイルスプリング72の付勢力によってベース16の長手方向他一端側(すなわち、ウエビングベルト42とは反対側)に付勢されている。
【0121】
このため、アンカプレート22は、長孔26の長径方向他端部(当接壁62側)にアンカピン20が干渉している(図3(A)及び図4図示状態)。したがって、図3(B)及び図5に示されるように、この状態で上記の張力Ftがウエビングベルト42を介してアンカプレート22に作用すると、アンカプレート22はアンカピン20が長孔26の長径方向一端部(当接壁62とは反対側)に干渉するまで距離D1だけベース16の長手方向他端側へ移動する。
【0122】
このように、アンカプレート22がベース16の長手方向他端側へ移動すると、アンカプレート22と一体の押圧プレート58がベース16の長手方向他端側へ移動し、この移動に伴い押圧プレート58の当接壁62が圧縮コイルスプリング72の付勢力に抗して圧縮コイルスプリング72をベース16の長手方向他端側に押圧する。当接壁62からの押圧力を受けることで圧縮コイルスプリング72は圧縮され、これにより圧縮コイルスプリング72の付勢力が増加し、更にその付勢力はスプリングベース64の当接壁74をベース16の長手方向他端側へ押圧する。これにより、スプリングベース64がベース16の長手方向他端側へ移動させられる。
【0123】
このように、スプリングベース64がベース16の長手方向他端側へ移動させられると、当接壁74が圧縮コイルスプリング88を圧縮する。
【0124】
ここで、圧縮コイルスプリング88の付勢力(ばね定数)は、圧縮コイルスプリング72の付勢力(ばね定数)よりも充分に小さいため、基本的にはスプリングベース64と押圧片76とが接触してスプリングベース64と押圧片76との間隙(D2)が無くなるまで圧縮コイルスプリング88が圧縮される(図3(B)図示状態)。
【0125】
以上の状態で更に当接壁62からの押圧力を圧縮コイルスプリング72が受けると、圧縮コイルスプリング72は、その付勢力で当接壁74、すなわち、スプリングベース64を押圧し、更に、スプリングベース64を介して押圧片76を押圧する。
【0126】
このようにして圧縮コイルスプリング72からの付勢力に基づく押圧力を受けた押圧片76は、フォースセンサ92のヘッド112を押圧する。
【0127】
ヘッド112に作用した押圧力は軸部110を介してダイヤフラム100を押圧し、これにより、ダイヤフラム100が僅かに撓む。このダイヤフラム100の撓みに応じて4つの歪みゲージ104の電気抵抗値が変化する。ダイヤフラム100の撓みは、ダイヤフラム100に作用した押圧力の大きさに対応しており、更に言えば、ウエビングベルト42に作用した張力Ftの大きさに対応している。
【0128】
したがって、4つの歪みゲージ104により構成されたブリッジ回路106の出力電圧Eoutと、予め設定されたブリッジ回路106に対する入力電圧Einとの比率Erを算出することで、ウエビングベルト42に作用した張力Ftの大きさを得ることができる。
【0129】
ここで、基本的には、シートクッション154上にチャイルドシートを固定する場合(すなわち、「チャイルドシート装着状態」)には、座席14に着座した大人の乗員の身体にウエビングベルト42を掛け回して装着する場合(すなわち、「通常装着状態」)よりも長くウエビングベルト42が引き出され、しかも、引き出した乗員によってウエビングベルト42は強く引っ張られ、これによってウエビングベルト42に付与された張力によりチャイルドシートが座席14に強く押し付けられて固定される。
【0130】
上記のように、ウエビングベルト42の基端部が係止されたスプール46を巻取方向に付勢する渦巻きばねの巻取付勢力は、ウエビングベルト42の引出量の増加に伴い増大する。したがって、「通常装着状態」にウエビングベルト42に作用する張力Ftに比べて「チャイルドシート装着状態」)にウエビングベルト42に作用する張力Ftの方が充分に大きい。
【0131】
このため、基本的には、この張力Ftに基づく比率Erを得ることで、「通常装着状態」であるか、又は「チャイルドシート装着状態」であるかを検出することが可能である。
【0132】
ところで、フォースセンサ92のハウジング94や、アンカプレート22、押圧片76等は、その製造過程において寸法誤差等が生じる。さらに、このような寸法誤差等に起因して、フォースセンサ92のヘッド112と、押圧プレート58の当接壁62との間隔に誤差が生じる。
【0133】
しかしながら、本テンション検出装置10では、フォースセンサ92に接している押圧片76と当接壁62との間には圧縮コイルスプリング72、88が設けられている。上記のように、圧縮コイルスプリング72の付勢力(ばね定数)は、圧縮コイルスプリング88の付勢力(ばね定数)よりも充分に大きいため、仮に、上記のような誤差が生じていたとしても、この誤差に起因するガタが圧縮コイルスプリング88の付勢力によって吸収されてしまう。このため、上記のような誤差や誤差等に起因するガタ、更に、このようなガタにばらつきが生じていたとしても、フォースセンサ92にて張力Ftの変化を正確で且つ連続的に検出できる。
【0134】
しかも、基本的には、圧縮コイルスプリング88の付勢力は充分に小さいため、圧縮コイルスプリング88の付勢力自体がフォースセンサ92にて検出する荷重、すなわち、張力Ftに大きく影響を及ぼすことがなく、この意味でも張力Ftの変化を正確に検出できる。
【0135】
また、本テンション検出装置10では、ベース16の長手方向にアンカプレート22が移動可能である。しかしながら、上記の張力Ftが如何に大きくてもアンカピン20が長孔26の他端部に干渉していれば、それ以上張力Ftによってアンカプレート22が移動することがない。このため、過剰な押圧力がフォースセンサ92に作用することを防止できる。
【0136】
さらに、本テンション検出装置10は、ベース16の幅方向に沿った長孔26の両側にそれぞれ圧縮コイルスプリング72が設けられ、各々の圧縮コイルスプリング72に対応して圧縮コイルスプリング88がそれぞれ設けられている。このため、本テンション検出装置10では、押圧片76の長手方向両端側の各凹部80で圧縮コイルスプリング72からの付勢力を受け、両圧縮コイルスプリング72からの付勢力に基づく押圧力で押圧片76の長手方向略中央がヘッド112を押圧する。
【0137】
このように、押圧片76の長手方向両端側で受けた両圧縮コイルスプリング72からの付勢力に基づく押圧力を、押圧片76の長手方向両中央でヘッド112に付与する構成であるため、比較的正確にベース16の長手方向に沿ってヘッド112を押圧できる。この結果、ヘッド112に付与された押圧力の変化量や大きさが張力Ftの変化量や大きさに対応し、比較的正確に張力Ftの変化量や大きさを検出できる。
【0138】
(チャイルドシート検出装置140の作用、効果)
次に、本テンション検出装置10を適用したチャイルドシート検出装置140の作用について説明する。
【0139】
上述したように、4つの歪みゲージ104を含めて構成されるブリッジ回路106における出力電圧Eoutは、ECU142のCPU144に入力される。CPU144では予めRAM148やROM146等の記憶手段から予め比率演算式が読み込まれており、出力電圧Eoutと、予め設定されたブリッジ回路106に対する入力電圧Einとから比率Erが算出され、更に、この比率Erに対応したレベル(電圧)の電圧比率信号Srが生成される。
【0140】
一方、大人の乗員が座席14のシートクッション154上に着席したり、又は、シートクッション154上にチャイルドシートが固定され、更に、このチャイルドシートに子供の乗員が着席すると、上方から大人の乗員の体重、又は、チャイルドシートの重量と子供の乗員の体重の和に対応した荷重がシートクッション154に作用する。このようにシートクッション154に荷重が作用すると、シートクッション154内に設けられた荷重センサ150によってこの荷重が検出される。
【0141】
さらに、荷重センサ150により荷重が検出されると、この荷重の大きさに対応したレベル(電圧)のシート荷重検出信号Scを出力する。荷重センサ150から出力されたシート荷重検出信号ScはCPU144に入力される。CPU144では、予めRAM148やROM146等の記憶手段から予め基準値Sc1及び基準値Sc2が読み込まれており、入力されたシート荷重検出信号Scが基準値Sc1及び基準値Sc2と比較される。
【0142】
ここで、シート荷重検出信号Scの信号レベルがSc1以下の場合、すなわち、シートクッション154に作用した荷重が所定の大きさ以下の場合には、基本的に、シートクッション154に作用した荷重はチャイルドシートの重量と子供の乗員の体重の和に対応した荷重、すなわち、「チャイルドシート装着状態」における荷重であるとCPU144で判定される。
【0143】
これに対し、シート荷重検出信号Scの信号レベルがSc2以上の場合、すなわち、シートクッション154に作用した荷重が所定の大きさ以上の場合には、基本的に、シートクッション154に作用した荷重は大人の乗員が座席14に着席した際の荷重、すなわち、「通常装着状態」における荷重であるとCPU144で判定される。
【0144】
ところで、基準値Sc1と基準値Sc2との間には差異があり、基準値Sc1と基準値Sc2との間は所謂「グレーゾーン」とされ、「チャイルドシート装着状態」と「通常装着状態」とが混在している。したがって、シート荷重検出信号Scの信号レベルがSc1とSc2との間にある場合には、シート荷重検出信号Scだけでは「チャイルドシート装着状態」であるか、「通常装着状態」であるかを判定することができない。
【0145】
そこで、本チャイルドシート検出装置140では、シート荷重検出信号Scの信号レベルがSc1とSc2との間にあると、CPU144は基準値Sr1及び基準値Sr2をRAM148やROM146等の記憶手段から読み込み、入力された電圧比率信号Srが基準値Sr1及び基準値Sr2と比較される。
【0146】
ここで、電圧比率信号Srの信号レベルがSr1以下の場合、すなわち、ウエビングベルト42に作用した張力Ftが所定の大きさ以下の場合には、基本的に「通常装着状態」であるとCPU144で判定される。
【0147】
これに対し、電圧比率信号Srの信号レベルがSr2以上の場合、すなわち、ウエビングベルト42に作用した張力Ftが所定の大きさ以上の場合には、基本的に「チャイルドシート装着状態」であるとCPU144で判定される。
【0148】
CPU144では、これまでに説明した判定結果に基づく判定信号Jを生成して出力する。CPU144から出力された判定信号Jはランプ制御装置156に入力され、ランプ制御装置156では、判定信号Jの信号レベルが「チャイルドシート装着状態」に対応していれば所定のインジケータ158を点灯させる。これに対して、判定信号Jの信号レベルが「通常装着状態」に対応していればランプ制御装置156が所定のインジケータ158を消灯させる。
【0149】
ところで、上記のように、基準値Sr1と基準値Sr2との間には差異がある。したがって、基準値Sr1と基準値Sr2との間もまた所謂「グレーゾーン」であり、「チャイルドシート装着状態」と「通常装着状態」とが混在している。したがって、シート荷重検出信号Scの信号レベルがSc1とSc2との間にあり、しかも、電圧比率信号Srの信号レベルがSr1とSr2との間にある場合には、シート荷重検出信号Sc及び電圧比率信号Srの何れか一方の信号レベルだけでは「チャイルドシート装着状態」であるか、「通常装着状態」であるかを判定することができない。
【0150】
ここで、様々な実験等の結果、シート荷重検出信号Scの信号レベルがSc1とSc2との間にあり、電圧比率信号Srの信号レベルがSr1とSr2との間にある場合では、「チャイルドシート装着状態」と「通常装着状態」とが混在しているものの、所定の基準ラインを中心に「チャイルドシート装着状態」と「通常装着状態」とが偏って分布していることが確認された。
【0151】
そこで、本チャイルドシート検出装置140では、シート荷重検出信号Scの信号レベルがSc1とSc2との間にあり、電圧比率信号Srの信号レベルがSr1とSr2との間にあると、概念的に図8に示されるようなデータテーブルをCPU144がRAM148やROM146等の記憶手段から読み込む。
【0152】
次いで、CPU144では、入力された電圧比率信号Srの信号レベルと、入力されたシート荷重検出信号Scの信号レベルに基準ラインLに基づき対応する基準値Srsとが比較される。基準値Srsと電圧比率信号Srの信号レベルとの比較の結果、電圧比率信号Srの信号レベルが基準値Srs未満であれば、CPU144では「通常装着状態」と判定され、電圧比率信号Srの信号レベルが基準値Srs以上であれば、CPU144では「チャイルドシート装着状態」と判定され、この判定結果に対応した判定信号Jが出力される。
【0153】
このように、本実施の形態では、「チャイルドシート装着状態」及び「通常装着状態」の判定にあたり、シート荷重検出信号Sc及び電圧比率信号Srの双方の基準値に差異を有するグレーゾーンが存在していても、テンション検出装置10がウエビングベルト42の張力Ftの変化を連続的に検出しているため、シート荷重検出信号Sc及び電圧比率信号Srの双方がグレーゾーンにあっても確実に「チャイルドシート装着状態」であるか、又は、「通常装着状態」であるかを判定できる。
【0154】
なお、本実施の形態では、本テンション検出装置10をチャイルドシート検出装置140に適用した構成であったが、本テンション検出装置10の用途をチャイルドシート検出装置140に限定するものではない。
【0155】
また、本実施の形態では、圧縮コイルスプリング72、88がアンカプレート22と共に移動する押圧プレート58の当接壁62に押圧されて圧縮され、更に、圧縮コイルスプリング88が押圧片76を介してフォースセンサ92を押圧する構成であった。しかしながら、例えば、アンカプレート22の移動によって圧縮コイルスプリング72、88等の付勢部材が引っ張られ、更に、この引っ張りにより弾性変形した付勢部材の付勢力でフォースセンサ92に引張力が付与される構成としてもよい。
【0156】
<第2の実施の形態の構成>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態を説明するにあたり、前記第1の実施の形態と基本的に同一の部位に関しては、同一の符号を付与してその説明を省略する。
【0157】
図9には本実施の形態に係るテンション検出装置180又は本実施の形態に係るチャイルドシート検出装置182のテンション検出手段としてのテンション検出装置180の分解斜視図が示されており、図10には本テンション検出装置180の平断面図が示されている。
【0158】
これらの図に示されるように、本テンション検出装置180は前記第1の実施の形態におけるスプリングベース64、圧縮コイルスプリング72、88、及び押圧片76を備えていない。
【0159】
また、本テンション検出装置180は、アンカプレート22に代わりアンカプレート184を備えている。アンカプレート184は基本的にアンカプレート22と同じ構成であるが、基部24の長手方向一端(ベルト係止部30とは反対側に端部)に押圧壁186が前記第1の実施の形態における押圧プレート58に代わり立設されている。押圧壁186は基部24の長手方向一端に沿って形成されており、その形状は壁部28へ向けて開口する如く湾曲した凹形状とされている。
【0160】
基部24の長手方向に沿った押圧壁186の他方の側には、付勢手段を構成する付勢部材又は湾曲ばねとしての板ばね188が、前記第1の実施の形態における一対の圧縮コイルスプリング72に代わり設けられている。板ばね188は、基部24の厚さ方向に沿って幅方向とされ、幅方向を軸方向とする軸周り方向に弾性変形可能な細幅の金属板材により形成されている。
【0161】
板ばね188は湾曲部190を備えている。湾曲部190は基部24の長手方向他方の側へ向けて開口する如く湾曲しており、その湾曲方向に沿って長手方向とされている。また、湾曲部190は、基部24の幅方向に沿った湾曲部190の中央よりも一方の側と他方の側とで略線対称とされている。
【0162】
さらに、基部24の幅方向に沿った湾曲部190の中央部とその近傍部分では、湾曲部190の開口方向とは反対側の押圧壁186と対向する側の面が押圧壁186に接触している。また、湾曲部190の長手方向両端部からは矩形板状の押圧片192が基部24の幅方向外方側へ向けて延設されている。
【0163】
以上の構成の板ばね188の壁部28及びベルト係止部30側には、板ばね188と共に付勢手段を構成する付勢部材又は湾曲ばねとしての板ばね194が、前記第1の実施の形態における一対の圧縮コイルスプリング88に代わり設けられている。板ばね194は、板ばね188と同様に基部24の厚さ方向に沿って幅方向とされ、幅方向を軸方向とする軸周り方向に弾性変形可能な細幅の金属板材により形成されている。
【0164】
また、板ばね194は、例えば、上記の板ばね188よりも厚さ寸法が小さく、これにより、板ばね188よりも剛性が低くなるように設定されている。板ばね194は湾曲部196を備えている。湾曲部196は基部24の板ばね188側、すなわち、基部24の長手方向一方の側へ向けて開口する如く湾曲しており、その湾曲方向に沿って長手方向とされている。
【0165】
さらに、湾曲部196は、基部24の幅方向に沿った湾曲部196の中央よりも一方の側と他方の側とで略線対称とされている。また、基部24の幅方向に沿った湾曲部196の中央部では、湾曲部196の開口方向とは反対側(すなわち、板ばね188とは反対側)の面が押圧壁186に接触している。湾曲部196のフォースセンサ92のヘッド112に接触している。
【0166】
さらに、湾曲部196の長手方向両端部からは矩形板状の当接片198が基部24の幅方向外方側へ向けて延設されている。当接片198の板ばね188側の面は基部24の長手方向に沿って板ばね188の押圧片192の厚さ方向一方の面と対向しており、湾曲部190(板ばね188)の付勢力と湾曲部196(板ばね194)の付勢力とにより常に押圧片192に圧接している。
【0167】
<第2の実施の形態の作用、効果>
前記1の実施の形態に係るテンション検出装置10の場合と同様に、ウエビングベルト42を引き出すこと生じた張力Ft(図3(B)参照)により、アンカプレート184をウエビングベルト42の先端側へ引っ張られ、これにより、アンカプレート184はベース16の長手方向他端側へ移動する。これにより、アンカプレート184に形成された押圧壁186は、板ばね188の付勢力に抗して板ばね188の湾曲部190をベース16の長手方向他端側へ向けて押圧する。板ばね188は押圧壁186からの押圧力を受けることでベース16の長手方向他端側(図10の矢印B方向)へ変位しつつも、湾曲部190の開口幅がベース16の幅方向外方側(図10の矢印A方向)へ広がるように弾性変形する(図11参照)。
【0168】
これにより、板ばね188の付勢力が増加し、更にその付勢力は押圧片192を介して板ばね194の当接片198に付与される。板ばね188と板ばね194を比べると、板ばね194が本来の有する付勢力、すなわち、ばね定数は、板ばね188のばね定数よりも充分に小さい。このため、増加した板ばね188の付勢力が付与された板ばね194は、湾曲部196の開口幅がベース16の幅方向外方側(図9の矢印A方向)へ広がるように弾性変形し、これにより、板ばね194の付勢力が増加する。付勢力が増加した板ばね194は湾曲部196によりフォースセンサ92のヘッド112を押圧する。
【0169】
このように、本実施の形態は、前記第1の実施の形態とは異なり、付勢手段を構成する付勢部材に板ばね188、194を適用しているが、これらの板ばね188、194が奏する作用は、基本的に前記第1の実施の形態における一対の圧縮コイルスプリング72及び一対の圧縮コイルスプリング88と同じである。このため、基本的に本実施の形態は、前記第1の実施の形態と同様の作用を奏し、同様の効果を得ることができる。
【0170】
また、本実施の形態では、前記第1の実施の形態における一対の圧縮コイルスプリング72及び一対の圧縮コイルスプリング88に代えて板ばね188及び板ばね194を適用することで、部品点数を大幅に削減でき、ひいてはコストを大幅に低減できる。しかも、このように、部品点数を削減できることで、装置自体の小型化も図ることができる。
【0171】
さらに、前記第1の実施の形態では、2つの圧縮コイルスプリング72が対を成していたが、これらの2つの圧縮コイルスプリング72のばね定数を全く同じにすることは難しく、ばね定数に誤差が生じる。また、互いに対を成す2つ圧縮コイルスプリング88に関しても同様にばね定数に誤差が生じる。
【0172】
ここで、本実施の形態では、一対の圧縮コイルスプリング72の機能を1つの板ばね188でまかない、一対の圧縮コイルスプリング88の機能を1つの板ばね194でまかなうため、上記のような誤差が生じない。この結果、板ばね188、194の付勢力の増減に応じて変化するフォースセンサ92での検出結果の信頼性が向上する。
【0173】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1又は請求項2に記載の本発明に係るテンション検出装置では、確実にウエビングベルトに作用したテンションを検出できる。
【0174】
また、請求項3に記載の本発明に係るテンション検出装置では、ウエビングベルトの張力に応じた荷重を的確に荷重検出手段に付与でき、その結果、確実にウエビングベルトに作用したテンションを検出できる。
【0175】
さらに、請求項4に記載の本発明に係るテンション検出装置では、荷重受部の両側で増減した付勢力を荷重受部に付与するため、付勢力が増減する部位が僅かにずれていたり、僅かに傾いても、荷重を所定方向に沿って荷重受部に付与でき、荷重検出手段において正確に押圧力又は引張力に対応した荷重を検出できる。
【0176】
また、請求項5に記載の本発明に係るテンション検出装置では、部品点数を削減でき、コストを軽減できる。しかも、このように部品点数を削減できることで、部品の組付工数を大幅に削減でき、この意味でもコストを軽減できる。さらには、押圧力又は引張力の大きさに比較的正確に対応した荷重を荷重受部に付与できる。
【0177】
さらに、請求項6に記載の本発明に係るテンション検出装置では、荷重検出手段に過剰な荷重が作用することを防止できる。
【0178】
一方、請求項7に記載の本発明に係るチャイルドシート検出装置では、「チャイルドシート搭載状態」であるか、「通常装着状態」であるかを確実に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るテンション検出装置の構成を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るテンション検出装置を適用したチャイルドシート検出装置の構成を示す車両室内の概略的な側面図とブロック図との併合図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るテンション検出装置の構成を示す側面断面図で、(A)はテンションが作用していない状態を示し、(B)はテンションが作用した状態を示す。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るテンション検出装置でテンションが作用していない状態での平面断面図である。
【図5】テンションが作用した状態での図4に対応した平面断面図である。
【図6】荷重検出手段の構成を示す断面図である。
【図7】荷重検出手段の構成を示す概略的な回路図である。
【図8】判定基準の概念を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係るテンション検出装置の構成を示す分解斜視図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係るテンション検出装置の図4に対応した平断面図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係るテンション検出装置の図5に対応した平断面図である。
【符号の説明】
10 テンション検出装置(テンション検出手段)
14 座席
20 アンカピン(支持手段)
22 アンカプレート
26 長孔(規制手段)
42 ウエビングベルト
46 スプール
72 圧縮コイルスプリング(付勢部材、付勢手段)
88 圧縮コイルスプリング(付勢部材、付勢手段)
92 フォースセンサ(荷重検出手段)
112 ヘッド(荷重受部)
140 チャイルドシート検出装置
142 ECU(判定手段)
150 荷重センサ(座席荷重検出手段)
180 テンション検出装置(テンション検出手段)
182 チャイルドシート検出装置
188 板ばね(湾曲ばね、付勢部材、付勢手段)
190 湾曲部
192 板ばね(湾曲ばね、付勢部材、付勢手段)
194 湾曲部

Claims (7)

  1. 自らの軸周りの一方である巻取方向とは反対の引出方向への回転量に応じて増減する巻取付勢力により前記巻取方向に付勢されたスプールに基端部が係止された長尺帯状のウエビングベルトに作用した張力を連続的に検出するためのテンション検出装置であって、
    前記ウエビングベルトの先端部が係止されたアンカプレートと、
    車体に固定されると共に、前記張力の作用方向に対応した所定方向に前記アンカプレートを移動可能に支持する支持手段と、
    前記所定方向に沿った荷重を連続的に検出する荷重検出手段と、
    前記所定方向に沿って並んで設けられると共に、前記所定方向に沿って移動する前記アンカプレートから受けた押圧力又は引張力により各々が直接又は間接的に干渉して互いの付勢力を増減させる複数の付勢部材を含めて構成され、前記付勢部材の付勢力に応じた押圧力又は引張力を前記荷重として前記荷重検出手段に付与すると共に、前記アンカプレートの移動方向に沿った前記荷重検出手段と前記アンカプレートとの間の機械的なガタを前記付勢力により吸収する付勢手段と、
    を備えることを特徴とするテンション検出装置。
  2. 自らの軸周りの一方である巻取方向とは反対の引出方向への回転量に応じて増減する巻取付勢力により前記巻取方向に付勢されたスプールに基端部が係止された長尺帯状のウエビングベルトに作用した張力を連続的に検出するためのテンション検出装置であって、
    前記ウエビングベルトの先端部が係止されたアンカプレートと、
    車体に固定されると共に、前記張力の作用方向に対応した所定方向に前記アンカプレートを移動可能に支持する支持手段と、
    前記所定方向に沿った荷重を連続的に検出する荷重検出手段と、
    前記所定方向に沿って移動した前記アンカプレートの移動量に応じた押圧力又は引張力を直接又は間接的に受けることで付勢力が増減し、当該付勢力を前記荷重として前記荷重検出手段に付与しつつ前記所定方向に沿った前記荷重検出手段と前記アンカプレートとの間の機械的なガタを前記付勢力により吸収すると共に、前記所定方向に沿った一方の側と他方の側とで弾性係数が異なる付勢手段と、
    を備えることを特徴とするテンション検出装置。
  3. 前記所定方向に沿って並んで設けられると共に、ばね係数がそれぞれ異なり、前記押圧力又は前記引張力を受けることで互いに干渉して弾性変形する複数の付勢部材を含めて前記付勢手段を構成した、
    ことを特徴とする請求項2に記載のテンション検出装置。
  4. 前記付勢手段は、
    前記押圧力又は前記引張力の付与により、少なくとも前記荷重検出手段における前記付勢手段からの荷重受部を介して前記所定方向に対して直交する方向に沿った両側で付勢力が増減し、増減した付勢力を前記荷重として前記荷重受部に付与する、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のテンション検出装置。
  5. 前記所定方向に沿った一方の側へ向けて開口する如く湾曲した湾曲部を有する湾曲ばねを含めて前記付勢手段を構成し、
    前記湾曲部の湾曲に沿い且つ前記所定方向に沿って前記荷重受部と対向する前記湾曲ばねの略中央、及び、当該略中央を介して前記湾曲に沿った前記湾曲ばねの両端の何れか一方で直接又は間接的に受けた前記押圧力又は前記引張力により前記湾曲部を弾性変形させ、
    前記湾曲部の弾性変形により生じた付勢力を前記略中央及び前記両端の何れか他方から直接又は間接的に前記荷重受部に付与する、
    ことを特徴とする請求項4に記載のテンション検出装置。
  6. 前記ウエビングベルトの長手方向基端側への前記アンカプレートの所定量以上の変位を規制する規制手段を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のテンション検出装置。
  7. 上方から車両の座席に作用した荷重を検出し、当該荷重の大きさに対応したレベルの座席荷重検出信号を出力する座席荷重検出手段と、
    車両のシートベルト装置を構成すると共に、ウエビングベルトの張力を連続的に検出し、且つ、前記張力の大きさに対応したレベルのテンション検出信号を出力するテンション検出手段と、
    前記座席荷重検出信号及び前記テンション検出信号の両信号が入力されると共に、前記両信号の少なくとも何れか一方の信号レベルが下側基準値未満の場合には、前記座席にチャイルドシートが搭載されたチャイルドシート搭載状態及び前記座席に大人乗員が着席した通常装着状態の何れか一方の状態であると判定し、前記何れか一方の信号レベルが前記下側基準値よりも大きな上側基準値を超えている場合には、何れか他方の状態であると判定する判定手段と、
    を備え、更に、前記判定手段は、前記両信号の信号レベルが前記下側基準値以上前記上側基準値以下の場合に、前記両信号の何れか一方の信号レベルに連続して対応した何れか他方の判定基準信号レベルに基づいて、前記両信号の何れか一方の信号レベルを前記判定基準信号レベルと対比して前記チャイルドシート搭載状態であるか前記通常装着状態であるかを判定する、
    ことを特徴とするチャイルドシート検出装置。
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