JP2002337661A - シートベルト装置 - Google Patents

シートベルト装置

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JP2002337661A
JP2002337661A JP2001143784A JP2001143784A JP2002337661A JP 2002337661 A JP2002337661 A JP 2002337661A JP 2001143784 A JP2001143784 A JP 2001143784A JP 2001143784 A JP2001143784 A JP 2001143784A JP 2002337661 A JP2002337661 A JP 2002337661A
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webbing
seat belt
tension
belt device
vehicle
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JP2001143784A
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English (en)
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Teruhiko Koide
輝彦 小出
Tsukasa Fujimoto
宰 藤本
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Tokai Rika Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が簡単で低コストとなり、かつチャイル
ドシートの装着の有無を確実に検出できるシートベルト
装置を得る。 【解決手段】 シートベルト装置を構成するアンカ部3
0では、ウエビング12一端部の環状部12Aがアンカ
プレート32の係合孔32A内縁に係合している。環状
部12Aには、可動端子プレート42がアンカプレート
32に固定されたカバー部材38の固定端子プレート4
0に接離可能に設けられており、所定値を超えるウエビ
ング張力で環状部12A内の弾性部材36が変形される
と、可動端子プレート42が固定端子プレート40と離
間してCPU52へ出力する信号をON信号からOFF
信号へ切り替える構成である。このON信号及びOFF
信号に基づいて、チャイルドシートの装着の有無が検出
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の乗員を拘束
するためのシートベルト装置に係り、特に、所定の場合
にエアバッグ装置の作動を禁止するための信号を出力す
るシートベルト装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】自動車
等の車両は、例えば、衝突時等に乗員を保護するために
シートベルト装置を備えている。このようなシートベル
ト装置としては、連続ウエビングを用いて三点式シート
ベルト装置としたものがある。
【0003】このシートベルト装置では、ウエビングは
一端部が巻取装置に係止され、中間部がセンターピラー
の上部に固定されたスルーアンカを通って、他端部がア
ンカプレートに係止されている。このウエビングのアン
カプレートとスルーアンカとの間における中間部にはタ
ングプレートが配設されており、このタングプレートを
座席の側方に配置されたバックルに係止させることによ
り、ウエビングが巻取装置から引き出されて装着状態と
なる。
【0004】この状態では、ウエビングのスルーアンカ
からタングプレート(バックル)にかけての部分(以
下、ショルダ部という)が乗員の上体を拘束し、ウエビ
ングのタングプレートからアンカプレートにかけての部
分(以下、ウエスト部という)が乗員の腰部を拘束する
ようになっている。
【0005】また、近年、子供乗員に対する安全性の見
地から、子供乗員を乗車させる際にはチャイルドシート
の使用が義務付けられるに至った。このようなチャイル
ドシートには、上記のシートベルト装置を用いて車両の
座席に固定される構成ものがある。具体的には、上記の
ショルダ部とウエスト部とを固定金具等で固定して、巻
取装置からのウエビング巻き出しに伴ってウエスト部に
緩みが生じないようにした状態で、このウエスト部によ
ってチャイルドシートを座席に固定保持するようになっ
ている。
【0006】ところで、エアバッグ装置が備えられた車
両においてチャイルドシートを使用する際には、チャイ
ルドシートが装着された座席に対応するエアバッグ装置
を作動させない構成が知られている。例えば、車両にエ
アバッグ装置の作動を禁止するためのスイッチを設け、
運転者がこのスイッチをマニュアル操作してエアバッグ
装置の作動を禁止する構成である。
【0007】しかしながら、このようなマニュアル操作
されるスイッチを備えた構成では、スイッチの操作が煩
雑で使用性が悪く、誤操作等を排除できないために信頼
性が低いという問題があった。
【0008】そこで、上記の使用性及び信頼性を向上す
るために、チャイルドシートの装着の有無を自動的に検
出してエアバッグ装置の作動を禁止するための検出装置
が求められている。このような検出装置として、チャイ
ルドシートを座席に固定するためのシートベルト装置を
利用することが考えられる。
【0009】具体的には、上記の如きシートベルト装置
では、乗員が通常にウエビングを装着した状態では、乗
員の拘束感を緩和するためにウエビングは乗員を緩く拘
束している。換言すれば、ウエビング張力が小さい。一
方、チャイルドシートを装着した状態では、車両加速度
によるチャイルドシート自体の移動を阻止するために上
記ウエスト部は強固にチャイルドシートを拘束してお
り、ウエスト部におけるウエビング張力が大きい。した
がって、このウエビング張力の相違に基づいてチャイル
ドシートの有無を検出することが考えられ、このウエビ
ング張力を直接検出しようとすると、歪ゲージ等を用い
た荷重計を使用することが考えられる。
【0010】しかしながら、このような歪ゲージを用い
た検出装置では、環境(車両内の温度等)により出力特
性が変化する、製品毎の感度がばらつく場合がある、低
張力時の出力が不安定である、等の問題がある。このた
め、信頼性を向上するためには、感度の校正を常時行っ
たり、出力判定回路を設置することが必要になり、高コ
ストの原因となる。
【0011】本発明は、上記事実を考慮して、構造が簡
単で低コストとなり、かつチャイルドシートの装着の有
無を確実に検出できるシートベルト装置を得ることが目
的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明に係るシートベルト装置は、乗員
拘束用のウエビングの張力が当該ウエビングの車両への
接続部に作用するシートベルト装置であって、前記張力
によって相対移動可能に前記接続部に設けられ、前記相
対移動に伴って互いの接離状態が変更されると前記張力
が所定値以上であることを検出する一対の検出部材を備
えた、ことを特徴としている。
【0013】請求項1記載のシートベルト装置では、乗
員拘束用のウエビングの張力がこのウエビングの車両へ
の接続部に作用する。この張力が所定値未満の場合、接
続部に設けられた一対の検出部材は、互いの接離状態を
維持する。すなわち、接続部に作用するウエビングの張
力によって相対移動されても互いに接触若しくは離間し
た状態を維持するか、または、互いの間隔が所定の距離
未満若しくは所定の距離を越えた状態を維持する。
【0014】一方、ウエビングの張力が上記所定値以上
になると、一対の検出部材は、上記の接離状態を維持で
きる限界を超えて相対移動し、接離状態が変更される。
すなわち、互いに接触若しくは離間していた一対の検出
部材が互いに離間若しくは接触され、または、互いの間
隔が所定の距離未満であったか若しくは所定の距離を越
えていた一対の検出部材が互いに所定の距離以上離間さ
れるか若しくは所定の距離以内に近接される。
【0015】一対の検出部材の接離状態が変更される
と、ウエビングの張力が所定値以上であることが検出さ
れ、例えば、チャイルドシートの有無を検出できる。
【0016】ここで、ウエビング張力が所定値以上であ
ることを検出する一対の検出部材は、単にウエビングの
張力が作用する接続部に設けられこの張力によって相対
移動して接離状態が変更される構成であるため、換言す
れば、単に機械的な変位に基づいて上記張力の所定値に
対する大小を判別する構成であるため、歪ゲージを使用
する場合の如く環境(外気温やエアコンの使用状況等に
より大きく変化する車両内の温度等)や製品毎の特性の
ばらつき等の影響を受けることなく、確実にウエビング
の張力の大小を検出できる。
【0017】また、単に機械的な変位に基づいてウエビ
ングの張力の大小を判別する構成であるため、校正回路
や出力判定回路等の設置が不要となり、構造が簡単で低
コストとなる。
【0018】このように、請求項1記載のシートベルト
装置では、構造が簡単で低コストとなり、かつチャイル
ドシートの装着の有無を確実に検出できる。
【0019】なお、請求項1に記載した接続部とは、車
両に固定されたアンカプレートやバックル装置のみなら
ず、ウエビングの中間部を支持するスルーアンカ(ショ
ルダアンカ)や、ウエビングの中間部に設けられたバッ
クル及びタングプレート(例えば、2点式のシートベル
ト装置に設けられ乗員の前部や側部で連結されるもの)
等、及びこれらに係止や固定等されるウエビング自体の
部分を含むものである。
【0020】請求項2記載の発明に係るシートベルト装
置は、請求項1記載のシートベルト装置において、前記
接続部は、前記ウエビングの一端部に設けられた環状部
と、当該環状部の内側に係合する係合部材とを有して構
成され、前記一対の検出部材は、前記環状部の弛み具合
に応じて接離する、ことを特徴としている。
【0021】請求項2記載のシートベルト装置では、上
記接続部においてウエビングの一端部に設けられた環状
部の内側に係合部材が係合している。これにより、接続
部に作用するウエビングの張力が小さい場合は環状部が
弛み、上記張力が大きい場合は環状部が緊張して弛みが
解消される(環状部が扁平する)。
【0022】ここで、一対の検出部材が単に環状部の弛
み具合に応じて接離して接離状態が変更される構成であ
るため、構造が簡単で一層低コストとなる。
【0023】なお、環状部は、例えば、ウエビングの先
端を折り返してウエビング中間部に縫い付け等により固
定することで形成され、例えば、上記のアンカプレート
やウエビングの中間部に設けられたバックル及びタング
プレート等が係合される。
【0024】請求項3記載の発明に係るシートベルト装
置は、請求項2記載のシートベルト装置において、前記
環状部内に、当該環状部の緊張よって変形する弾性部材
を配置した、ことを特徴としている。
【0025】請求項3記載のシートベルト装置では、ウ
エビングの一端部に設けられた環状部内に上記した緊張
によって変形する弾性部材を配置したため、換言すれ
ば、弾性部材が環状部をその緊張に抗する方向に付勢す
るため、ウエビングの張力が小さい場合には環状部を強
制的に弛み状態とできる。
【0026】このため、一対の検出部材の接離状態が変
更されるウエビングの張力を適宜設定可能となると共
に、ウエビングの張力に応じた接離それぞれの状態を確
実に維持でき、好適である。
【0027】請求項4記載の発明に係るシートベルト装
置は、請求項2または請求項3記載のシートベルト装置
において、前記一対の検出部材は、一方が前記環状部側
に設けられると共に他方が前記係合部材側に設けられ、
前記張力が前記所定値以上になると互いに離間する、こ
とを特徴としている。
【0028】請求項4記載のシートベルト装置では、一
対の検出部材は、その一方が環状部側に設けられると共
に他方が係合部材側に設けられ、環状部(接続部)に作
用するウエビングの張力が所定値未満の場合は互いに接
触し、ウエビングの張力が所定値以上になると環状部の
緊張に伴って互いに離間する。これにより、一対の検出
部材が互いに離間することでウエビングの張力が所定値
以上であることが検出される。
【0029】ここで、一対の検出部材は、単に一方がウ
エビングの環状部側に設けられ、他方が係合部材側に設
けられる構成であるため、構造が一層簡単でより一層低
コストとなる。
【0030】請求項5記載の発明に係るシートベルト装
置は、請求項2または請求項3記載のシートベルト装置
において、前記一対の検出部材は、前記環状部内の互い
に略対向する位置に設けられ、前記張力が前記所定値以
上になると互いに接触する、ことを特徴としている。
【0031】請求項5記載のシートベルト装置では、一
対の検出部材は、ウエビングの環状部内の互いに略対向
する位置に設けられ、環状部(接続部)に作用するウエ
ビングの張力が所定値未満の場合(環状部が弛んだ状
態)は互いに離間し、ウエビング張力が所定値以上にな
ると環状部の緊張(扁平)に伴って互いに接触する。こ
れにより、一対の検出部材が互いに接触することでウエ
ビングの張力が所定値以上であることが検出される。
【0032】ここで、一対の検出部材は、単に環状部内
の互いに略対向する位置に設けられる構成であるため、
構造が一層簡単でより一層低コストとなる。
【0033】請求項6記載の発明に係るシートベルト装
置は、請求項1記載のシートベルト装置において、前記
接続部は、前記車両に固定される車両側部分と、当該車
両側部分に相対移動可能で前記ウエビングが固定または
係止されるウエビング側部分と、当該ウエビング側部分
と車両側部分とを前記張力に抗する方向に付勢する付勢
手段とを有して構成され、前記一対の検出部材は、一方
が前記ウエビング側部分に設けられると共に他方が前記
車両側部分に設けられた、ことを特徴としている。
【0034】請求項6記載のシートベルト装置では、互
いに相対移動可能なウエビング側部分と車両側部分とが
付勢手段によってウエビング張力に抗する方向に付勢さ
れており、一方がウエビング側部分に設けられると共に
他方が車両側部分に設けられた一対の検出部材は、ウエ
ビング側部分及び車両側部分(接続部)に作用するウエ
ビングの張力が所定値未満の場合は上記付勢力によって
互いの接離状態を維持している。
【0035】一方、ウエビングの張力が所定値以上とな
ると、一対の検出部材は、上記付勢力に抗して上記接離
状態を維持できる限界を超えて相対移動し、接離状態が
変更される。これにより、ウエビングの張力が所定値以
上であることが検出される。
【0036】ここで、一対の検出部材は、単に一方がウ
エビング側部分に設けられると共に他方が車両側部分に
設けられる構成であるため、構造が簡単で一層低コスト
となる。
【0037】請求項7記載の発明に係るシートベルト装
置は、請求項6記載のシートベルト装置において、前記
ウエビング側部分は、長孔を有するアンカプレートであ
り、前記車両側部分は、前記長孔に移動可能に挿通され
るアンカ用ボルトであり、前記付勢手段は、前記アンカ
プレート及び前記アンカ用ボルトにそれぞれ係合された
板ばねまたはねじりコイルばねである、ことを特徴とし
ている。
【0038】請求項7記載のシートベルト装置では、一
対の検出部材の一方が設けられたウエビング側部分がア
ンカプレートであると共に、他方が設けられた車両側部
分がアンカプレートの長孔に移動可能に挿通されるアン
カ用ボルトであり、これらが単に板ばねまたはねじりコ
イルばね(トーションばね)によりウエビングの張力に
抗する方向に付勢される構成であるため、構造が簡単で
部品点数の増加が最小限に抑えられ、より一層低コスト
となる。
【0039】請求項8記載の発明に係るシートベルト装
置は、請求項1乃至請求項7の何れか1項記載のシート
ベルト装置において、前記所定値は、チャイルドシート
装着時の前記張力に対応して設定され、前記一対の検出
部材は、チャイルドシート装着時には車両に設けられた
エアバッグ装置の作動を禁止する制御手段に電気的に接
続された、ことを特徴としている。
【0040】請求項8記載のシートベルト装置では、一
対の検出部材は、互いの接離状態が変更されるとウエビ
ングの張力がチャイルドシート固定時の張力に対応して
設定された所定値以上であることを検出する。すなわ
ち、チャイルドシートが装着されていることを検出す
る。
【0041】この検出結果は、一対の検出部材に電気的
に接続された制御手段に出力され、制御手段はエアバッ
グ装置の作動を禁止する。
【0042】これにより、このシートベルト装置では、
ウエビングの張力に基づいてチャイルドシートの装着の
有無を確実に検出でき、チャイルドシートの装着を検出
した場合は、制御手段に出力する信号を切り替えてエア
バッグ装置の作動を確実に禁止させることができる。
【0043】
【発明の実施の形態】先ず、本発明の実施の形態に係る
シートベルト装置10の全体構成について説明し、次い
で、それぞれシートベルト装置10を構成する第1乃至
第4の実施の形態に係る接続部としての各アンカ部につ
いてそれぞれ説明する。 (シートベルト装置の全体構成)本発明の実施の形態に
係るシートベルト装置10について、図1に基づいて説
明する。図1には、シートベルト装置10の概略の全体
構成が斜視図にて示されている。
【0044】この図1に示される如く、シートベルト装
置10は、乗員拘束用のウエビング12を備えている。
ウエビング12の一端部は、リトラクタ14のスプール
(図示省略)に係止されている。リトラクタ14は車両
のセンターピラー16の下端部近傍に固定配置されてお
り、スプールはぜんまいばね(図示省略)の付勢力によ
って常時ウエビング12の巻取回転方向に付勢されてい
る。
【0045】このウエビング12は、中間部がセンター
ピラー16の上部に配設されたスルーアンカ18に挿通
されて折り返されると共に、他端部がセンターピラー1
6の下端部近傍に固定配置された後に詳述するアンカ部
30、60、70、80の何れか1つ(アンカ部30
等)に固定されている。また、ウエビング12のスルー
アンカ18とアンカ部30等との間における中間部に
は、タングプレート20がウエビング12を挿通した状
態で配設されている。このタングプレート20は、車両
用シート22を挟んでアンカ部30等とは反対側の側部
に配設されたバックル装置24に係止可能とされてい
る。
【0046】これにより、ウエビング12を装着するに
あたっては、タングプレート20を引張りつつ、スプー
ルに作用する付勢力に抗してリトラクタ14からウエビ
ング12を引き出し、タングプレート20をバックル装
置24へ係止させる構成である。 (第1の実施の形態に係るアンカ部について)次に、こ
のシートベルト装置10を構成する第1の実施の形態に
係るアンカ部30について、図2に基づいて説明する。
図2には、シートベルト装置10のアンカ部30が断面
図にて示されている。
【0047】図2(A)に示される如く、アンカ部30
は、係合部材としての金属製のアンカプレート32を備
えている。アンカプレート32は、ウエビング12を保
持するための係合孔32Aを備えており、アンカ用ボル
ト34によって車両に固定されている。
【0048】この係合孔32Aには、ウエビング12の
他端部に形成された環状部12Aが係合している。すな
わち、ウエビング12は、アンカプレート32の係合孔
32Aに先端部12Bを挿通して折り返した状態で、こ
の先端部12Bをその近傍のウエビング12中間部に縫
い付けることで環状部12Aが形成されており、この環
状部12Aが係合孔32Aの内縁部に係合することでア
ンカプレート32に固定されている。
【0049】また、ウエビング12の環状部12A内面
とアンカプレート32との間には、断面視で略円筒状の
弾性部材36が配設されている。弾性部材36は、環状
部12Aを弛み方向に付勢し、ウエビング12(環状部
12A)に作用する張力に応じて径方向(潰れ方向)に
変形するようになっている。すなわち、弾性部材36
は、ウエビング12に作用する張力が大きくなるにした
がって径方向の潰れ量が大きくなり、環状部12Aの弛
みを減少させるようになっている。
【0050】このアンカ部30は、カバー部材38を備
えている。カバー部材38は、アンカプレート32に固
定され、このアンカプレート32及びウエビング12の
環状部12Aを被覆する構成である。
【0051】このカバー部材38の内面には、一対の検
出部材の一方としての固定端子プレート40が設けられ
ている。一方、ウエビング12の環状部12A外面に
は、固定端子プレート40と接触可能な一対の検出部材
の他方としての可動端子プレート42が設けられてい
る。これらの固定端子プレート40及び可動端子プレー
ト42は、それぞれ導電性材料にて構成されている。
【0052】可動端子プレート42は、板ばね状に形成
され、弾性部材36の潰れが所定量未満の場合は、固定
端子プレート40との接触状態を維持し、図2(B)に
示される如く弾性部材36の潰れが所定量以上の場合
は、固定端子プレート40と互いに離間する構成であ
る。なお、弾性部材36は、後述するチャイルドシート
56を適正に装着した状態でウエビング12に作用する
張力(以下、所定値という)以上の張力によって、潰れ
(径方向の変形)が上記の所定量以上となるように弾性
係数が決められている。
【0053】この固定端子プレート40及び可動端子プ
レート42は、それぞれシートベルト装置10が設けら
れた車両用シート22に対応するエアバッグ装置50の
作動可否を判断するための制御手段としてのCPU52
に電気的に接続されており、互いの接触状態と離間状態
とでは、CPU52へ出力する信号を切り替えるように
なっている。具体的には、固定端子プレート40及び可
動端子プレート42は、互いの接触状態ではON信号を
CPU52へ出力し、互いの離間状態ではOFF信号を
CPU52へ出力する構成である。
【0054】一方、CPU52は、ON信号が入力され
た場合は、他の制御パラメータによってエアバッグ装置
50の作動が禁止されていないことを条件にエアバッグ
装置50の作動を許容し、OFF信号が入力された場合
は、他の制御パラメータに拘らずエアバッグ装置50の
作動を禁止するように構成されている。
【0055】次に、本第1の実施の形態の作用について
説明する。
【0056】上記構成のシートベルト装置10では、通
常、乗員Pが車両用シート22に着座すると、タングプ
レート20を引張りウエビング12をリトラクタ14か
ら引き出しつつ、このタングプレート20をバックル装
置24のバックル28に係止する。この状態では、ウエ
ビング12のスルーアンカ18からタングプレート20
にかけての部分(以下、ショルダ部という)12Cが乗
員Pの上体を拘束し、ウエビング12のタングプレート
20(バックル部)からアンカプレート32(アンカ部
30)にかけての部分(以下、ウエスト部という)12
Dが乗員Pの腰部を拘束する。
【0057】これにより、図3(A)に示される如く、
乗員Pがウエビング12を適正に装着した状態となる。
この状態では、ウエビング12のショルダ部12C及び
ウエスト部12Dは、乗員Pの拘束感を緩和するため
に、乗員Pを緩く拘束している。換言すれば、ウエビン
グ12に作用する張力が所定値より小さい。
【0058】このため、この状態では、ウエビング12
の環状部12A内に配設された弾性部材36の径方向の
変形量は小さく(環状部12Aは弛んでおり)、固定端
子プレート40と可動端子プレート42とは互いに接触
状態(図2(A)の状態)とされ、CPU52へON信
号を出力している。ON信号が入力されたCPU52
は、他の制御パラメータによってエアバッグ装置50の
作動が禁止されていないことを条件にエアバッグ装置5
0の作動を許容している。
【0059】したがって、例えば、衝突等の車両急減速
時には、シートベルト装置10が乗員Pを拘束すると共
に、エアバッグ装置50が作動して乗員Pを保護する。
【0060】一方、車両用シート22にチャイルドシー
ト56を装着する際には、図3(B)に示される如く、
上記のショルダ部12Cとウエスト部12Dとを固定金
具58で固定して、リトラクタ14からのウエビング1
2の巻き出しに伴ってウエスト部12D(固定金具58
からタングプレート20までのショルダ部12Cを含
む)に緩みが生じないようにした状態で、このウエスト
部12Dをチャイルドシート56のベース部に掛けてチ
ャイルドシート56を車両用シート22に拘束(固定保
持)する。
【0061】この状態では、車両加速度によるチャイル
ドシート56の移動を阻止するためにウエスト部12D
はチャイルドシート56を強固に拘束しており、ウエビ
ング12のウエスト部12Dに作用する張力が所定値以
上となる。
【0062】ウエビング12のウエスト部12Dに作用
する張力が所定値以上となると、ウエビング12の環状
部12Aが緊張され、その内部に配設された弾性部材3
6が所定量以上に潰れる(すなわち、環状部12Aの弛
みが解消される)。これにより、ウエビング12の環状
部12Aに設けられた可動端子プレート42は、アンカ
プレート32にカバー部材38を介して固定された固定
端子プレート40と離間し(図2(B)の状態とな
り)、CPU52へ出力される信号がOFF信号に切り
替わる。
【0063】すなわち、ウエビング12のウエスト部1
2Dに作用する張力が所定値以上となると、環状部12
Aに作用する緊張力によって弾性部材36が所定量以上
に変形して環状部12Aの弛みが解消され、可動端子プ
レート42と固定端子プレート40とが互いに離間して
CPU52へ出力される信号が切り替わる。
【0064】OFF信号が入力されたCPU52は、他
の制御パラメータに依らず、エアバッグ装置50の作動
を禁止する。したがって、例えば、衝突等の車両急減速
時にもエアバッグ装置50は作動されず、子供乗員(図
示省略)の安全が確保される。なお、チャイルドシート
56が上記の通り装着された状態では、子供乗員が乗車
していない場合にもエアバッグ装置50の作動が禁止さ
れることは言うまでもない。
【0065】ここで、シートベルト装置10では、単に
ウエビング12(ウエスト部12D)に作用する張力に
よる可動端子プレート42と固定端子プレート40との
相対移動によってCPU12へ出力される信号が切り替
えられる構成であるため、換言すれば、単に機械的な変
位に基づいてウエビング12に作用する張力の大小を判
別する構成であるため、歪ゲージを使用する場合の如く
環境(外気温やエアコンの使用状況等により大きく変化
する車両内の温度等)や製品毎の特性のばらつき等の影
響を受けることなく、確実にウエビング12に作用する
張力の大小に基づいてチャイルドシート56の装着の有
無を判別できる。
【0066】また、単に機械的な変位に基づいてウエビ
ング12に作用する張力の大小を判別する構成であるた
め、校正回路や出力判定回路等の設置が不要で低コスト
となる。
【0067】さらに、車両用シート22へのチャイルド
シート56の装着が検出された場合は、CPU52へO
FF信号を出力することで、この車両用シート22に対
応したエアバッグ装置50の作動を確実に禁止させるこ
とができる。
【0068】このように、本第1の実施の形態に係るシ
ートベルト装置10では、構造が簡単で低コストとな
り、かつチャイルドシート56の装着の有無を確実に検
出できる。また、シートベルト装置10では、チャイル
ドシート56が装着されている場合は、エアバッグ装置
50の作動を確実に禁止させることができる。
【0069】またここで、一対の検出部材としての固定
端子プレート40及び可動端子プレート42が、それぞ
れ単にアンカプレート32に固定されるカバー部材3
8、ウエビング12の環状部12Aに設けられ、ウエビ
ング12の環状部12Aの弛み具合(緊張具合)に応じ
て接離されるため、構造が簡単でかつ部品点数の増加が
少なく、一層低コストとなる。
【0070】さらに、ウエビング12の環状部12A内
には、環状部12Aの緊張によって径方向に変形する弾
性部材36を備えたため、通常時(乗員Pの拘束時、す
なわち、ウエビング12に作用する張力が小さい場合)
には環状部12Aを強制的に弛み状態とできる。このた
め、固定端子プレート40と可動端子プレート42とが
互いに離間するウエビング12の張力を適宜設定可能と
なると共に、ウエビング12に作用する張力に応じた接
触または離間それぞれの状態を確実に維持(固定端子プ
レート40と可動端子プレート42との誤接触や誤離間
を防止)でき、好適である。
【0071】なお、上記第1の実施の形態では、弾性部
材36を備えた好ましい形態としたが、本発明はこれに
限定されず、弾性部材36を備えない構成としても良い
ことは言うまでもない。また、弾性部材36は径方向に
変形する略円筒状に限定されることはなく、例えば、軸
方向に変形するコイルばねをアンカプレート32と環状
部12A内面の対向面間に配設しても良いことは言うま
でもない。
【0072】また、上記第1の実施の形態では、ウエビ
ング12に作用する所定値以上の張力によって固定端子
プレート40と可動端子プレート42とが互いに離間す
る構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、
固定端子プレート40をアンカプレート32の上面に配
置して、ウエビング12に作用する所定値以上の張力に
よって固定端子プレート40と可動端子プレート42と
が互いに接触する構成としても良い。 (第2の実施の形態に係るアンカ部について)次に、シ
ートベルト装置10を構成する第2の実施の形態に係る
アンカ部60について、図4に基づいて説明する。な
お、上記第1の実施の形態と基本的に同一の部品や部分
については、上記第1の実施の形態と同一の符号を付し
てその説明を省略する。
【0073】図4にはシートベルト装置10のアンカ部
60が断面図にて示されている。
【0074】アンカ部60は、図4(A)に示される如
く、アンカプレート32の係合孔32Aにウエビング1
2の環状部12Aが係合状態で固定保持されている点
で、上記第1の実施の形態と共通する。
【0075】このアンカ部60は、固定端子プレート4
0に代えてアンカプレート32自体が一対の検出部材の
一方を構成し、可動端子プレート42に代えてコンタク
トプレート62が一対の検出部材の他方を構成する点
で、上記第1の実施の形態と相違している。また、ウエ
ビング12の環状部12A内に弾性部材36を備えない
点でも上記第1の実施の形態と相違している。
【0076】コンタクトプレート62は、導電性材料に
て板ばね状に形成され、一端部がウエビング12の環状
部12Aの縫い付け部分(先端部12B近傍)に固定さ
れた状態で、この環状部12Aの下部内面に沿って設け
られている。これにより、コンタクトプレート62は、
環状部12Aが弛んだ状態ではアンカプレート32の先
端部下面と接触し(図4(A)参照)、環状部12Aが
緊張(扁平)した状態ではアンカプレート32と離間す
る(図4(B)参照)ようになっている。
【0077】すなわち、コンタクトプレート62は、ウ
エビング12に作用する張力が所定値未満の場合はアン
カプレート32との接触状態を維持し、ウエビング12
に作用する張力が所定値以上の場合はアンカプレート3
2と互いに離間する構成である。
【0078】このアンカプレート32及びコンタクトプ
レート62は、それぞれCPU52に電気的に接続され
ており、互いの接触状態ではON信号をCPU52へ出
力し、互いの離間状態ではOFF信号をCPU52へ出
力する構成である。
【0079】本第2の実施の形態に係る構成では、ウエ
ビング12が乗員Pを拘束した状態(図3(A)の状
態)ではアンカプレート32とコンタクトプレート62
とが互いに接触してON信号が出力される。一方、ウエ
ビング12がチャイルドシート56を拘束した状態(図
3(B)の状態)ではアンカプレート32とコンタクト
プレート62とが互いに離間してOFF信号が出力され
る。
【0080】すなわち、本第2の実施の形態に係る構成
によっても、上記第1の実施の形態と同様の作用及び効
果が得られる。すなわち、ウエビング12(ウエスト部
12D)に作用する張力に応じてチャイルドシート56
の装着の有無を確実に判別でき、かつ構造が簡単で低コ
ストとなる。また、チャイルドシート56の装着を検出
した場合は、CPU52へOFF信号を出力することに
よって、エアバッグ装置50の作動を確実に禁止させる
ことができる。
【0081】さらに、一対の検出部材の一方をアンカプ
レート32としたため、部品点数の増加が一層少なく、
好適である。
【0082】なお、上記第2の実施の形態では、アンカ
部60が弾性部材36を備えない構成としたが、本発明
はこれに限定されず、ウエビング12の環状部12A内
に弾性部材36やコイルばね等を配設しても良いことは
言うまでもない。
【0083】また、上記第2の実施の形態では、ウエビ
ング12に作用する所定値以上の張力によってアンカプ
レート32とコンタクトプレート62とが互いに離間す
る構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、
コンタクトプレート62を環状部12Aの上部内面に配
置して、ウエビング12に作用する所定値以上の張力に
よってアンカプレート32とコンタクトプレート62と
が互いに接触する構成としても良い。 (第3の実施の形態に係るアンカ部について)次に、シ
ートベルト装置10を構成する第3の実施の形態に係る
アンカ部70について、図5に基づいて説明する。な
お、上記第1の実施の形態と基本的に同一の部品や部分
については、上記第1の実施の形態と同一の符号を付し
てその説明を省略する。
【0084】図5にはシートベルト装置10のアンカ部
70が断面図にて示されている。
【0085】アンカ部70は、図5(A)に示される如
く、アンカプレート32の係合孔32Aにウエビング1
2の環状部12Aが係合状態で固定保持されている点
で、上記第1の実施の形態と共通する。
【0086】このアンカ部70は、弾性部材36に代え
て弾性部材としてのU字型板ばね72を備える点で上記
第1の実施の形態と相違している。また、固定端子プレ
ート40及び可動端子プレート42に代えて、一対の検
出部材としての第1接点74A、第2接点74BをU字
型板ばね72の各開口端に設けている点でも上記第1の
実施の形態と相違している。
【0087】U字型板ばね72は、金属等の弾性材料よ
り成り、フリー状態では開口端が互いに離間した状態を
維持するようになっている。このU字型板ばね72は、
ウエビング12の環状部12A内面に沿って配設されて
おり、中間部がアンカプレート32の係合孔32A内縁
部に係合している。この係合部には、必要に応じてクッ
ション部材等を介在させても良い。これにより、U字型
板ばね72は、その開口端がウエビング12の縫い付け
部分(先端部12B)側を向いた状態で配置され、環状
部12Aを弛み方向に付勢している。
【0088】また、U字型板ばね72の各開口端には、
それぞれ絶縁部材76A、76Bを介して導電性材料よ
り成る第1接点74A、第2接点74Bが設けられてい
る。このU字型板ばね72は、ウエビング12に作用す
る所定値未満の張力によっては第1接点74Aと第2接
点74Bとの離間状態を維持し、ウエビング12に作用
する所定値以上の張力によって第1接点74Aと第2接
点74Bとを接触させるように弾性係数が決められてい
る。
【0089】なお、U字型板ばね72が絶縁材料で構成
されている場合は、絶縁部材76A、76Bが不要であ
ることは言うまでもない。
【0090】この第1接点74A及び第2接点74B
は、それぞれシートベルト装置10が設けられた車両用
シート22に対応するエアバッグ装置50の作動可否を
判断するための制御手段としてのCPU78に電気的に
接続されており、互いの離間状態と接触状態とでは、C
PU78へ出力する信号を切り替えるようになってい
る。具体的には、第1接点74Aと第2接点74Bと
は、互いの離間状態ではOFF信号をCPU78へ出力
し、互いの接触状態ではON信号をCPU78へ出力す
る構成である。
【0091】一方、CPU78は、OFF信号が入力さ
れた場合は、他の制御パラメータによってエアバッグ装
置50の作動が禁止されていないことを条件にエアバッ
グ装置50の作動を許容し、ON信号が入力された場合
は、他の制御パラメータに拘らずエアバッグ装置50の
作動を禁止するように構成されている。すなわち、CP
U78は、ON信号が入力されるとエアバッグ装置50
の作動を禁止する点で、OFF信号が入力されるとエア
バッグ装置50の作動を禁止するCPU50とは相違し
ている。
【0092】本第3の実施の形態に係る構成では、ウエ
ビング12が乗員Pを拘束した状態(図3(A)の状
態)では第1接点74Aと第2接点74Bとが互いに離
間してOFF信号が出力され、CPU78が他の制御パ
ラメータによってエアバッグ装置50の作動が禁止され
ていないことを条件にエアバッグ装置50の作動を許容
する。
【0093】一方、ウエビング12がチャイルドシート
56を拘束した状態(図3(B)の状態)では第1接点
74Aと第2接点74Bとが互いに接触してON信号が
出力され、CPU78が他の制御パラメータに拘らずエ
アバッグ装置50の作動を禁止する。
【0094】すなわち、本第3の実施の形態に係る構成
によっても、上記第1及び第2の実施の形態と同様の作
用及び効果が得られる。すなわち、ウエビング12(ウ
エスト部12D)に作用する張力に応じてチャイルドシ
ート56の装着の有無を確実に判別でき、かつ構造が簡
単で低コストとなる。また、チャイルドシート56の装
着を検出した場合は、CPU78へON信号を出力する
ことによって、エアバッグ装置50の作動を確実に禁止
させることができる。
【0095】さらに、単にU字型板ばね72の各開口端
にそれぞれ第1接点74A、第2接点74Bを設けた構
成であるため、部品点数の増加が一層少なく、好適であ
る。
【0096】なお、上記第3の実施の形態では、U字型
板ばね72を備えた好ましい形態としたが、本発明はこ
れに限定されず、U字型板ばね72を備えず、環状部1
2Aの内面に第1接点74A、第2接点74Bを直接取
り付けても良いことは言うまでもない。また、例えば、
U字型板ばね72に代えてフリー状態では環状で径方向
(潰れ方向)に弾性変形可能な環状ばね(例えば、弾性
部材36)の内周面に第1接点74A、第2接点74B
を設けても良い。
【0097】また、上記第3の実施の形態では、U字型
板ばね72の各開口端に第1接点74A、第2接点74
Bを設けた構成としたが、本発明はこれに限定されず、
例えば、U字型板ばね72の一方の開口端に圧縮型マイ
クロスイッチ等の接触スイッチを他方の開口端と接離可
能に設けても良い。 (第4の実施の形態に係るアンカ部について)次に、シ
ートベルト装置10を構成する第4の実施の形態に係る
アンカ部80について、図6に基づいて説明する。な
お、上記第1及び第3の実施の形態と基本的に同一の部
品や部分については、上記第1及び第3の実施の形態と
同一の符号を付してその説明を省略する。
【0098】図6にはシートベルト装置10のアンカ部
80が斜視図にて示されている。なお、図6ではカバー
部材38の図示を省略している。
【0099】アンカ部80は、図6(A)に示される如
く、アンカプレート82の係合孔32Aにウエビング1
2の環状部12Aが係合状態で固定保持されている点
で、上記第1の実施の形態と共通する。
【0100】このアンカ部80は、アンカプレート32
に代えて長孔84を有するウエビング側部分としてのア
ンカプレート82備え、このアンカプレート82が車両
に固定された車両側部分としてのアンカ用ボルト34に
対して相対移動可能に係止されている点で上記第1の実
施の形態と相違している。
【0101】上記の通り、アンカプレート82は、長孔
84を有し、この長孔84に挿通されると共にアンカ用
ボルト34に対して相対移動可能に係止されている。こ
のアンカプレート82とアンカ用ボルト34との間に
は、板ばね86が設けられている。板ばね86は、その
一端部がアンカプレート82のばね受け突起88Aに遊
嵌すると共に、他端部がばね受け突起88Bに係合した
状態で、アンカ用ボルト34の頭部34Aに係合してい
る。
【0102】これにより、板ばね86は、アンカプレー
ト82をアンカ用ボルト34に対して図6に示される矢
印A方向に付勢している。すなわち、アンカプレート8
2とアンカ用ボルト34とは、互いにウエビング12に
作用する張力(図6に示される矢印B方向の力)に抗す
る方向に付勢されている。
【0103】また、アンカプレート82には、板ばね8
6を挟んでアンカ用ボルト34とは反対側に、接触スイ
ッチ90が固定されている。板ばね86は、ウエビング
12に作用する所定値未満の張力によっては接触スイッ
チ90との離間状態を維持し、ウエビング12に作用す
る所定値以上の張力によって接触スイッチ90と接触す
るように弾性係数が決められている。
【0104】なお、ウエビング側部分としてのアンカプ
レート82に設けられた接触スイッチ90が付勢手段と
しての板ばね86と接離する説明としたが、実質的には
接触スイッチ90は、板ばね86を介在させた状態で車
両側部分としてのアンカ用ボルト34に対して接離する
構成である。したがって、接触スイッチ90は、(例え
ば、板ばね86の幅寸法を小さくして)アンカ用ボルト
34の頭部34Aに対して直接接離しても良い。
【0105】また、接触スイッチ90は、CPU78に
電気的に接続されており、板ばね86との離間状態では
OFF信号をCPU78へ出力し、板ばね86との接触
状態ではON信号をCPU78へ出力するようになって
いる。
【0106】すなわち、本第4の実施の形態では、一対
の検出部材の一方が板ばね86(アンカ用ボルト34)
であり、他方が接触スイッチ90である構成である。
【0107】本第4の実施の形態に係る構成では、ウエ
ビング12が乗員Pを拘束した状態(図3(A)の状
態)では接触スイッチ90と板ばね86(アンカ用ボル
ト34)とが互いに離間してOFF信号が出力される。
一方、ウエビング12がチャイルドシート56を拘束し
た状態(図3(B)の状態)では接触スイッチ90と板
ばね86(アンカ用ボルト34)とが互いに接触してO
N信号が出力される。
【0108】すなわち、本第4の実施の形態に係る構成
によっても、上記第1乃至第3の実施の形態と同様の作
用及び効果が得られる。すなわち、ウエビング12(ウ
エスト部12D)に作用する張力に応じてチャイルドシ
ート56の装着の有無を確実に判別でき、かつ構造が簡
単で低コストとなる。また、チャイルドシート56の装
着を検出した場合は、CPU78へON信号を出力する
ことによって、エアバッグ装置50の作動を確実に禁止
させることができる。
【0109】さらに、単にアンカプレート82に長孔8
4を設けるのみで互いに相対移動するウエビング側部分
と車両側部分とが構成されるため、部品点数の増加が少
なく、構造が一層簡単で一層低コストとなる。
【0110】なお、上記第4の実施の形態では、接触ス
イッチ90を備えた構成としたが、本発明はこれに限定
されず、例えば、接触スイッチ90に代えて板ばね86
(アンカ用ボルト34)と近接するとON信号を出力す
る近接スイッチを備えた構成としても良い。また、例え
ば、板ばね86やアンカ用ボルト34の頭部34Aに第
1接点74Aを設けると共に、アンカプレート82に接
触スイッチ90に代えて第2接点74Bを設けた構成と
しても良い。
【0111】また、上記第4の実施の形態では、板ばね
86がアンカプレート82を矢印A方向に付勢する構成
としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、板ばね
86に代えてねじりコイルばね(トーションばね)によ
ってアンカプレート82を矢印A方向に付勢する構成と
しても良い。この場合、ねじりコイルばねの環状部分に
アンカ用ボルト34を挿通配置させると好適である。
【0112】さらに、上記第4の実施の形態では、一対
の検出部材の他方としての接触スイッチ90をウエビン
グ側部分としてのアンカプレート82に設けた構成とし
たが、本発明はこれに限定されず、接触スイッチ90
は、互いに接離する相手方(板ばね86に限定されない
ことは言うまでもない)の設置側に応じて設けられてい
れば足り、ウエビング側部分及び車両側部分の何れに設
けられても良い。
【0113】さらにまた、上記第4の実施の形態では、
ウエビング12に作用する所定値以上の張力によって接
触スイッチ90と板ばね86(アンカ用ボルト34)と
が互いに接触する構成としたが、本発明はこれに限定さ
れず、例えば、接触スイッチ90をアンカプレート32
のウエビング12側に配置して、ウエビング12に作用
する所定値以上の張力によって接触スイッチ90とアン
カ用ボルト34とが互いに離間する構成としても良い。
【0114】なお、上記第1乃至第4の実施の形態で
は、一対の検出部材(固定端子プレート40及び可動端
子プレート42等)がCPU52またはCPU78に電
気的に接続された構成としたが、本発明はこれに限定さ
れず、例えば、一対の検出部材の接離によってエアバッ
グ装置50の作動回路を直接開閉する構成としても良
い。
【0115】また、上記第1乃至第4の実施の形態で
は、シートベルト装置10をCPU52、78に電気的
に接続してエアバッグ装置50の作動可否を判定する構
成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、シー
トベルト装置10をCPU52等に代えて車室内のイン
ジケータに電気的に接続してチャイルドシート56の装
着の適否(ウエビング12の適正な張力で装着されてい
るか否か)を乗員に視認させる構成としても良い。
【0116】さらに、上記第1乃至第4の実施の形態で
は、ウエビング12と車両との接続部を各アンカ部3
0、60、70、80等とした構成としたが、本発明は
これに限定されず、例えば、第1乃至第3の実施の形態
に係る環状部12Aを2点式シートベルト装置のタング
プレート接続部やバックル接続部(車両固定側及びウエ
ビング12の接続側双方を含む)等に適用しても良い。
また、第4の実施の形態に係る構造(長孔84と長孔8
4に移動可能に挿入される部材)をバックル装置24や
タングプレート20に適用しても良い。したがって、例
えば、タングプレート20に長孔84及び接触スイッチ
90を設けてウエビング側部分とし、バックル装置24
内の長孔84に相対移動可能に係合するロック部材を車
両側部分としても良い。さらに例えば、バックル装置2
4とバックル装置24を車両へ固定するステーとの間
や、ステーの中間部に長孔84及び板ばね86等を設
け、その前後をそれぞれウエビング側部分、車両側部分
としても良い。
【0117】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係るシート
ベルト装置は、構造が簡単で低コストとなり、かつチャ
イルドシートの装着の有無を確実に検出できるという優
れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るシートベルト装置の
全体構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るシートベルト装置を
構成する第1の実施の形態に係るアンカ部を示す図であ
って、(A)はチャイルドシートが装着されていない状
態を示す断面図、(B)はチャイルドシートが装着され
た状態を示す断面図である。
【図3】(A)は本発明の実施の形態に係るシートベル
ト装置が乗員を拘束した状態を示す正面図、(B)は本
発明の実施の形態に係るシートベルト装置がチャイルド
シートを拘束した状態を示す正面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るシートベルト装置を
構成する第2の実施の形態に係るアンカ部を示す図であ
って、(A)はチャイルドシートが装着されていない状
態を示す断面図、(B)はチャイルドシートが装着され
た状態を示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るシートベルト装置を
構成する第3の実施の形態に係るアンカ部を示す図であ
って、(A)はチャイルドシートが装着されていない状
態を示す断面図、(B)はチャイルドシートが装着され
た状態を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るシートベルト装置を
構成する第4の実施の形態に係るアンカ部を示す図であ
って、(A)はチャイルドシートが装着されていない状
態を示す断面図、(B)はチャイルドシートが装着され
た状態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 シートベルト装置 12 ウエビング 12A 環状部 30 アンカ部(接続部) 32 アンカプレート(一対の検出部材) 34 アンカ用ボルト(車両側部分) 36 弾性部材 40 固定端子プレート(一対の検出部材) 42 可動端子プレート(一対の検出部材) 50 エアバッグ装置 52 CPU(制御手段) 60 アンカ部(接続部) 62 コンタクトプレート(一対の検出部材) 70 アンカ部(接続部) 72 U字型板ばね(弾性部材) 74A 第1接点(一対の検出部材) 74B 第2接点(一対の検出部材) 78 CPU(制御手段) 80 アンカ部(接続部) 82 アンカプレート(ウエビング側部分) 84 長孔 86 板ばね(一対の検出部材) 90 接触スイッチ(一対の検出部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤本 宰 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3D018 CA05 CB04 3D054 EE09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗員拘束用のウエビングの張力が当該ウ
    エビングの車両への接続部に作用するシートベルト装置
    であって、 前記張力によって相対移動可能に前記接続部に設けら
    れ、前記相対移動に伴って互いの接離状態が変更される
    と前記張力が所定値以上であることを検出する一対の検
    出部材を備えた、 ことを特徴とするシートベルト装置。
  2. 【請求項2】 前記接続部は、前記ウエビングの一端部
    に設けられた環状部と、当該環状部の内側に係合する係
    合部材とを有して構成され、 前記一対の検出部材は、前記環状部の弛み具合に応じて
    接離する、 ことを特徴とする請求項1記載のシートベルト装置。
  3. 【請求項3】 前記環状部内に、当該環状部の緊張よっ
    て変形する弾性部材を配置した、ことを特徴とする請求
    項2記載のシートベルト装置。
  4. 【請求項4】 前記一対の検出部材は、一方が前記環状
    部側に設けられると共に他方が前記係合部材側に設けら
    れ、前記張力が前記所定値以上になると互いに離間す
    る、ことを特徴とする請求項2または請求項3記載のシ
    ートベルト装置。
  5. 【請求項5】 前記一対の検出部材は、前記環状部内の
    互いに略対向する位置に設けられ、前記張力が前記所定
    値以上になると互いに接触する、ことを特徴とする請求
    項2または請求項3記載のシートベルト装置。
  6. 【請求項6】 前記接続部は、前記車両に固定される車
    両側部分と、当該車両側部分に相対移動可能で前記ウエ
    ビングが固定または係止されるウエビング側部分と、当
    該ウエビング側部分と車両側部分とを前記張力に抗する
    方向に付勢する付勢手段とを有して構成され、 前記一対の検出部材は、一方が前記ウエビング側部分に
    設けられると共に他方が前記車両側部分に設けられた、 ことを特徴とする請求項1記載のシートベルト装置。
  7. 【請求項7】 前記ウエビング側部分は、長孔を有する
    アンカプレートであり、 前記車両側部分は、前記長孔に移動可能に挿通されるア
    ンカ用ボルトであり、 前記付勢手段は、前記アンカプレート及び前記アンカ用
    ボルトにそれぞれ係合された板ばねまたはねじりコイル
    ばねである、 ことを特徴とする請求項6記載のシートベルト装置。
  8. 【請求項8】 前記所定値は、チャイルドシート装着時
    の前記張力に対応して設定され、 前記一対の検出部材は、チャイルドシート装着時には車
    両に設けられたエアバッグ装置の作動を禁止する制御手
    段に電気的に接続された、 ことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項記
    載のシートベルト装置。
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