JP2004340880A - レーザ測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】追尾対象を追尾して該追尾対象の位置を随時検知することにより、移動する測定対象の測定や指示された測定対象の測定を行えるようにすること。
【解決手段】光信号処理部103〜105は、互いに波長の異なるレーザ光を、共通の光路Aを介して測定対象に取り付けられたコーナーキューブ100に出力し、又、コーナーキューブ100で反射したレーザ光を各々検出する。制御部102は、光信号処理部103の光位置検出素子117の所定位置にレーザ光が戻るようにモータ110、111を制御し、これによって反射ミラー112の向きを制御して、レーザ光を追尾対象に追尾させる。制御部102は、光信号処理部104、105から出力されるレーザ光を追尾対象に追尾させつつ、光信号処理部104、105で検出した信号に基づいて、測定対象までの距離、測定対象の形状、位置、速度等を算出する。
【選択図】 図1
【解決手段】光信号処理部103〜105は、互いに波長の異なるレーザ光を、共通の光路Aを介して測定対象に取り付けられたコーナーキューブ100に出力し、又、コーナーキューブ100で反射したレーザ光を各々検出する。制御部102は、光信号処理部103の光位置検出素子117の所定位置にレーザ光が戻るようにモータ110、111を制御し、これによって反射ミラー112の向きを制御して、レーザ光を追尾対象に追尾させる。制御部102は、光信号処理部104、105から出力されるレーザ光を追尾対象に追尾させつつ、光信号処理部104、105で検出した信号に基づいて、測定対象までの距離、測定対象の形状、位置、速度等を算出する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ光を使用して測定を行うレーザ測定装置に関し、特に、所定の追尾対象に追尾しながら測定対象の測定を行うレーザ測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、レーザ光を使用して、所定位置から測定対象までの距離測定、測定対象の形状測定、測定対象の移動速度の測定、複数点間距離の測定等の各種測定を行うレーザ測定装置が開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
レーザ光を使用することにより、測定対象から離れた場所で、測定対象までの距離、測定対象の形状、移動速度、複数点間距離等の測定を高精度に行うことが可能である。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−82045号公報
【特許文献2】
特開2002−181533号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、測定対象が移動する場合には、所定点から測定対象までの距離等が時々刻々と変化し又、測定対象の移動速度等も時々刻々と変化する場合があるため、測定対象を追尾しながら測定したいという要請がある。
また、測定対象から離れた位置で測定対象を指示し、該指示した測定対象を測定したいという要請もある。さらに、ある特定の色や音等の特定の事象が生じた場合に該事象が生じた場所に位置する測定対象を測定したいという要請もある。
【0005】
本発明は、かかる要請に鑑みて成されたもので、レーザ光を使用して測定を行うレーザ測定装置において、追尾対象を追尾して該追尾対象の位置を随時検知することにより、移動する測定対象の測定や指示された測定対象の測定を行えるようにすることを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、測定対象の特性を測定するための測定用レーザ光を発生する測定用レーザ光発生手段と、前記測定用レーザ光が進む向きを制御する導光手段と、前記測定対象から戻った測定用レーザ光を使用して前記測定対象の特性を測定する測定手段と、追尾対象の位置を検知する位置検知手段と、前記位置検知手段で検知した前記追尾対象の位置に基づいて、前記測定用レーザ光が前記追尾対象に照射されるように前記導光手段を制御する制御手段とを備えて成り、
前記測定手段は、前記測定用レーザ光が前記測定対象に照射されるよう制御された状態で前記測定対象から戻った前記測定用レーザ光を使用して前記測定対象の特性を測定することを特徴とするレーザ測定装置が提供される。測定手段は、測定用レーザ光が測定対象に照射されるよう制御された状態で前記測定対象から戻った前記測定用レーザ光を使用して前記測定対象の特性を測定する。
【0007】
ここで、前記位置検知手段は、前記導光手段を介して前記追尾対象に追尾用レーザ光を照射する追尾用レーザ発生手段と、前記導光手段を介して前記追尾対象から戻った前記追尾用レーザ光を検出する光位置検出素子とを備えて成り、前記制御手段は、前記追尾対象から戻る前記追尾用レーザ光が前記光位置検出素子の所定位置に戻るように前記導光手段を制御するように構成してもよい。
また、前記導光手段には光ファイバケーブルが含まれているように構成してもよい。
【0008】
また、前記位置検知手段は、前記導光手段を介して所定の色を検知する色識別素子を有し、前記制御手段は、前記色識別素子が前記所定の色によって構成された追尾対象を検出するように前記導光手段を制御するように構成してもよい。
また、前記位置検知手段は、音の大きさ及び方向を検知する音検知手段を有し、前記制御手段は、前記音検知手段が追尾対象である所定の音を検知するように前記導光手段を制御するように構成してもよい。
また、前記音検知手段が所定の音の大きさ及び方向を検知したとき、該音の方向に威嚇する威嚇手段を備えて成るように構成してもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係るレーザ測定装置について説明する。尚、各図において、同一部分には同一符号を付している。
図1は本発明の第1の実施の形態に係るレーザ測定装置の概略構成図、図2は本発明の第1の実施の形態に係るレーザ測定装置の回路ブロック及び光学系を示す図である。
【0010】
図1及び図2において、レーザ測定装置101は、複数の光信号処理部103、104、105、複数の光フィルタ106、107、データ通信用の通信インタフェース(I/F)108、アンテナ109、複数のモータ110、111、反射ミラー112(モータ111及び反射ミラー112はガルバノミラーを構成する)、制御部102を備えている。
所定位置に固定して使用される主ケース118には、可動ケース113がX方向に(即ち、紙面に直交する面内で)回転可能に保持されている。主ケース118と可動ケース113との間には、モータ110を含むエンコーダ機能付き回転駆動部1101が設けられており、可動ケース113は回転駆動部1101によって、X方向に回転駆動される。
【0011】
可動ケース113内には、制御部102、複数の光信号処理部103〜105、複数の光フィルタ106、107、通信I/F108、モータ111を含むエンコーダ機能付き回転駆動部1111、反射ミラー112が収容されている。
反射ミラー112は、モータ111を含む回転駆動部1111によってY方向に(即ち、紙面と平行な面内で)回転可能に保持されている。モータ111によってY方向に回転駆動される際の反射ミラー112の回転中心は光路A上にあり又、モータ111によってY方向に回転駆動される際の反射ミラー112の回転軸は光路Aと直交するように構成されている。
【0012】
光路Aを通って反射ミラー112で反射出力されたレーザ光は、トラッキング対象物(測定対象物)の方向に出力される。測定対象物の表面には、反射部材(例えばコーナーキューブ100)が取り付けられており、該対象物(具体的にはコーナーキューブ100)で反射したレーザ光はレーザ測定装置101側へ戻るように構成されている。
可動ケース113の回転軸は、光路Aと平行になるように構成されている。換言すれば、可動ケース113の回転軸は、モータ111によって回転される反射ミラー112の回転軸と直交するように構成されている。前記回転駆動機構1101、1111は、各々、可動ケース113の回転駆動機能及び可動ケース113の回転量を検出するエンコーダ機能、反射ミラー112の回転駆動機能及び反射ミラー112の回転量を検出するエンコーダ機能を有しており、可動ケース113、反射ミラー112を連続旋回させることが可能な構成となっている。
【0013】
制御部102はレーザ測定装置101全体の制御、モータ110、111等のレーザ測定装置101の構成要素の制御等を行う。また、制御部102は、光信号処理部103〜105で検出した光信号に基づいて対象物のトラッキング制御、対象物までの距離の算出処理、対象物の形状、位置、移動速度、移動方向、所定点から測定対象までの距離等の算出処理等を行う。
光信号処理部103は、第1の波長λ1(例えば、630nm)のレーザ光を光路Aに出力するレーザ光発生部(例えば、半導体レーザ装置LD)115、レーザ光発生部115から入射した光の中の縦波(P波)成分のレーザ光を光路Aに透過出力すると共に外部から光路Aを介して入射したレーザ光の中の横波(S波)成分を光位置検出素子(PSD)117側に反射出力する偏光ビームスプリッタ116、ビームスプリッタ116から出力される横波成分のレーザ光の位置を検出するPSD117を備えている。偏光ビームスプリッタ116は光路Aに一致するように配設されている。PSD117は、受光したレーザ光の位置を検出する機能を有しており、該受光したレーザ光の位置情報を出力信号として制御部102に出力する。尚、レーザ光発生部115から出力されるレーザ光は、追尾対象を追尾するための追尾用レーザ光として使用する。
【0014】
光信号処理部104は、図2に示すように、光信号処理部103が利用するレーザ光の波長λ1とは異なる第2の波長λ2(例えば、850nm)のレーザ光を出力するレーザ光発生部(例えば、半導体レーザ装置LD)201、高周波発信器203、レーザ光発生部201から出力されたレーザ光を高周波発信器203の出力信号によって変調し出力する変調器202、変調器202から出力されたレーザ光の中の縦波(P波)成分のレーザ光を光路Aに透過出力すると共に外部から光路Aを介して入射したレーザ光の中の横波(S波)成分を位相差比較器204側に反射出力する偏光ビームスプリッタ205、ビームスプリッタ205から出力される横波成分のレーザ光を検出する光検出素子(PD)206を内部に有し、光検出素子206で検出した信号と高周波発信器203から出力される信号との間の位相差に相当する信号を出力する位相差比較器204を備えている。
【0015】
光検出素子206は、所定レベル以上のレーザ光の有無を検出し、前記レーザ光のレベルに応じた信号を出力する。尚、光信号処理部104は、長い距離である第1の測定スケールの距離(例えば100mまでの距離)の測定を行うためのものであり、したがって、レーザ光発生部201から出力されるレーザ光λ2は前記第1の測定スケールの距離の測定等に使用するものであり又、サイズの大きい対象物や遠くにある対象物の測定に使用する。
光信号処理部105は、光信号処理部103、104が利用するレーザ光の波長λ1、λ2とは異なる第3の波長λ3(例えば、670nm)のレーザ光を出力する点及び高周波発信器の出力信号周波数が相違する点を除いて、光信号処理部104と同様に構成されている。尚、光信号処理部105は、前記第1の測定スケールとは異なる測定スケール、例えば、前記第1の測定スケールよりも短い第2の測定スケールの距離(例えば2mまでの距離)の測定を行うためのものであり、したがって、光信号処理部105のレーザ光発生部から出力されるレーザ光λ3は前記第2の測定スケールの距離の測定等に使用するものであり又、サイズの小さい対象物や近くにある対象物の測定に使用する。
【0016】
光フィルタ106は、第2の波長λ2のレーザ光を光信号処理部104側に反射すると共に、他の波長の光を透過するフィルタであり、例えばダイクロイックミラーによって構成された周波数依存型のハーフミラーである。光フィルタ106は、光路Aに対して45度傾いた状態で配設されており、光信号処理部104から出力された波長λ2のレーザ光は光フィルタ106で反射された後、波長λ1のレーザ光と同じように光路Aを進むことになる。
光フィルタ107は、第3の波長λ3のレーザ光を光信号処理部105側に反射すると共に、他の波長の光を透過するフィルタであり、光フィルタ106と同様にダイクロイックミラーによって構成された周波数依存型のハーフミラーである。光フィルタ107は、光路Aに対して45度傾いた状態で配設されており、光信号処理部105から出力された波長λ3のレーザ光は光フィルタ107で反射された後、波長λ1、λ2のレーザ光と同じように光路Aを進むことになる。
【0017】
制御部102には、電気ケーブル114を介して複数のモータ110、111が接続されている。モータ110は、制御部102によって回転制御されるモータであり、制御部102からの制御信号に応答して回転し、回転駆動機構1101により可動ケース113をX方向に回転駆動する。モータ111は、制御部102によって回転制御されるモータで、制御部102からの制御信号に応答して回転し、回転駆動機構1111により反射ミラー112を、X方向と直交する方向であるY方向に回転駆動する。尚、可動ケース113の所定位置からの回転量及び反射ミラーの所定位置からの回転量は、各々、回転駆動機構1101、1111に含まれるエンコーダ機構によって検出される。
【0018】
また、制御部102は、PSD117で検出したレーザ光(戻り光)の位置に基づいて、反射ミラー112から測定対象物側に出力されるレーザ光の方向ずれの量(偏差量)を表す偏差量データを算出し、前記偏差量が零になるように反射ミラー112の是正量を演算し、前記偏差量が零になるようにモータ110、111を制御し、可動ケース110、反射ミラー112を回転駆動する。
通信I/F108は、制御部102で算出したデータ(例えば、所定位置から対象物までの距離、対象物の形状、対象物の移動速度等のデータ)を、アンテナ109から他の電子機器(例えば、データ集計を行うコンピュータ)へ無線送信するためのインタフェースである。
【0019】
光フィルタ106、107、反射ミラー112は共通の光路A上に配設されており、各光信号処理部103〜105側から測定対象物側へ出力するレーザ光及び測定対象物側から各光信号処理部103〜105側へ戻るレーザ光は前記光路Aを経由するように構成されている。
図示していないが、レーザ測定装置101を駆動するための内蔵バッテリ、或いは、外部交流電源によって動作する仕様においてはスリップリングや変圧ユニット等が設けられている。
【0020】
尚、光フィルタ106、107及び導光手段を構成する反射ミラー112は光経路手段を構成している。モータ110、111を含む回転駆動機構1101、1111は制御部102とともに反射ミラー112の向きを制御する制御手段を構成している。偏光ビームスプリッタ116、205、光位置検出素子117、光検出素子206は光検出手段を構成している。光信号処理部103は位置検知手段を構成し、光信号処理部104、105は制御部102とともに測定手段を構成している。光信号処理部104、105に含まれるレーザ光発生部は測定用レーザ光発生手段を構成し、光信号処理部103に含まれるレーザ光発生部115は追尾用レーザ発生手段を構成している。
【0021】
以下、図1及び図2を用いて、本第1の実施の形態に係るレーザ測定装置101の動作を詳細に説明する。
先ず、電源を投入することによってレーザ測定装置101を起動させると、レーザ測定装置101は、モータ110、111を含む回転駆動機構1101、1111(回転駆動機構1101、1111によって自由度が2の回転駆動機構が構成される。)による反射ミラー112の方向制御により、測定対象物を発見する探査モードで動作する。
前記探査モードでは、反射ミラー112によって反射出力されるレーザ光が測定対象物(具体的には、測定対象物に取り付けたコーナーキューブ100)に向くように、制御部102がモータ110、111を回転駆動する。
【0022】
即ち、前記探査モードでは、対象物側(具体的には、対象物に取り付けられたコーナーキューブ100)で反射された波長λ1の戻り光の横波がPSD117の所定位置(例えば、PSD117の中心位置)で検出されるようになるまで、制御部102はモータ110、111を回転制御する。これにより、回転駆動機構1101、1111は、反射ミラー112の向きを制御して、対象物側で反射された波長λ1の戻り光の横波がPSD117の所定位置で検出されるようになる。
ここで、制御部102は探査制御手段を構成している。反射ミラー112の向きを時間とともに変えて探査を行う際の反射ミラー112の制御駆動パターン(探査パターン)として、直交軌跡系、斜交軌跡系、円軌跡系(螺旋、同心円方式)等の複数の探査パターンが標準パターンとして、制御部102内のメモリ(記憶手段)に予め準備されている。制御部102は、操作部(図示せず)によって指定された探査パターンを選択して、探査を行う。
【0023】
レーザ測定装置101は、探査モードが終了すると、移動する測定対象物を追尾するために追尾制御モードに移行する。追尾制御モードは、測定対象物が移動した場合に、前記対象物の移動に追従して、レーザ測定装置101から出力されるレーザ光を測定対象物(具体的には、測定対象物に取り付けたコーナーキューブ100)に向かせるために、前記測定対象物からの波長λ1のレーザ光がPSD117の所定位置(例えば、座標原点)に戻るように、制御部102がモータ110、111を回転制御するモードである。
即ち、前記追尾制御モードでは、偏光ビームスプリッタ116によって反射された横波の戻り光が光位置検出素子117の所定位置(例えば、座標原点)に戻るように制御部102はモータ110、111を回転制御する。ここで、制御部102は追尾制御手段を構成している。これにより、各光信号処理部103〜105のレーザ光発生部115、201、204から出力されたレーザ光は測定対象物を捉えていることになる。
【0024】
追尾制御モードを更に詳述すると、対象物が移動すれば、戻り光の位置はPSD117の所定位置から位置がずれる。制御部102は、この位置ずれ量(偏差量)のX軸成分、Y軸成分を演算して、X軸成分及びY軸成分の是正量を算出する。前記是正量は可動ケース113の回転是正量及び反射ミラー112の回転是正量としてフィードバック制御される。即ち、制御部102は、X軸成分の是正量及びY軸成分の是正量に応じた量だけモータ110、111を回転制御し、これにより、レーザ光λ1は常に、測定対象物を追尾できることになる。
この追尾制御モードにおいて、対象物側からの波長λ2の戻り光は光信号処理部104に帰還して光検出素子206で検出され、位相差比較器204によって光検出素子206の検出出力信号と高周波発生器203の出力信号との位相差が検出され、該位相差を表す信号(位相差信号)は制御部102に出力される。制御部102は、前記位相差信号に基づいて所定位置(例えば反射ミラー112の中心位置)を基準とする対象物までの距離rを算出する。これにより、長い第1のスケールでの距離測定が行われる。
【0025】
制御部102が、光信号処理部104からの出力信号に基づいて、所定位置を基準とする対象物の位置を算出する位置算出手段として機能する場合には、制御部102は、回転駆動機構1101による反射ミラー112の所定位置からの回転量θ及び回転駆動機構1111による可動ケース113の所定位置からの回転量φを、各回転駆動機構1101、1111のエンコーダ部からの信号に基づいて判別し、光検出素子206からの信号に基づいて、前記所定位置を基準として、球極座標系の対象物の位置情報(r,θ,φ)を算出する。
制御部102で算出した位置情報等のデータは、制御部102から通信I/F108及びアンテナ109を介して他の電子機器(例えば、データ集計を行うコンピュータ)へ無線送信する。
【0026】
制御部102は、複数点の中心間距離計測等の算出を行うように構成することも可能である。また、制御部102は、制御部102の内部クロックを基準として時間を算出し、対象物の距離情報、位置情報に基づいて対象物の三次元空間における速度、加速度を算出するように構成することも可能である。
尚、短い第2のスケールでの距離測定を行う場合には、光信号処理部105が波長λ3のレーザ光を利用して前記同様の処理を行い、これによって、前記第1の測定スケールよりも短い第2の測定スケールの距離測定等が行われる。
【0027】
次に、測定対象物の形状や所定点間の距離等の静的な測定を行うモードである走査モードについて説明する。
前述した探査モードは、戻りレーザ光をPSD117の所定の検出領域に捉えるまで、所定の探査パターンに従って波長λ1のレーザ光で探査し、PSD117が戻りレーザ光を検出するように構成している。
一方、走査モードは、前記探査モードで対象物を捉えた状態において、静止物体や動きの遅い移動体の形状等を測定するモードである。即ち、走査モードでは、静止物体や動きの遅い移動体を含む領域について、制御部102からモータ110、111に対して、レーザ光によって適切なパターンで走査を行うための指示を出す。
【0028】
この場合、対象物側からの波長λ2の戻り光は光信号処理部105に帰還して、光検出素子206で検出され、位相差比較器204によって位相差が検出され、制御部102によって所定のデータ処理がリアルタイムでなされる。制御部102が、光信号処理部104からの出力信号に基づいて、対象物の形状を算出する形状算出手段として機能する場合には、対象物表面の曲面等の形状が算出される。
制御部102で算出した対象物の形状等のデータは、制御部102から通信I/F108及びアンテナ109を介して他の電子機器(例えば、データ集計を行うコンピュータ)へ無線送信する。
【0029】
尚、サイズの小さな対象物の測定を行うために第2のスケールでの測定を行う場合には、光信号処理部105が波長λ3のレーザ光を利用して前記同様の処理を行う。これによって、前記第1の測定スケールよりも短い第2の測定スケールでの形状測定等が光信号処理部105を用いて行われ、サイズの小さな対象物の形状等の測定が行われる。
また、前記第1の実施の形態では構成を簡単にするために、反射ミラー112、モータ111を含む回転駆動機構1111以外にも、制御部102、光信号処理部103〜105、通信I/F108等の構成要素を可動ケース113内に収容するように構成したが、反射ミラー112及びモータ111を含む回転駆動機構1111のみを可動ケース113内に収容すると共に、前記他の構成要素は主ケース118内に収容するように構成してもよい。
また、前記光路Aに光ファイバケーブルが含まれているように構成してもよい。この場合、反射ミラー112、回転駆動機構1101、1111を本体ケース118から切り離すと共に、反射ミラー112を前記光ファイバケーブルを介して光路Aに接続し、制御部102で前記同様に回転駆動機構1101、1111を制御することにより、反射ミラー112の向きを制御するようにしてもよい。
【0030】
図3は、本発明の第2の実施の形態に係るレーザ測定装置の構成図である。本第2の実施の形態は、追尾対象として特定の色を使用する例である。
図3において、レーザ測定装置301は、色識別素子を構成するカラー画像検出素子(カラーCCD:Charge Coupled Device)303、光信号処理部304、光フィルタ305、データ通信用の通信インタフェース(I/F)306、アンテナ307、複数のモータ308、309、反射ミラー310、制御部302を備えている。
主ケース313内には、制御部302、CCD303、光信号処理部304、光フィルタ305、通信I/F306及びモータ308が収容されていると共に、アンテナ307が外部に突出するように主ケース313に取り付けられている。
【0031】
主ケース313は所定位置に固定して使用される。可動ケース311内には、モータ309及び反射ミラー310が収容されている。モータ309及び反射ミラー310によってガルバノミラーが構成されている。尚、前記第1の実施の形態ではモータ110、111を有する回転駆動機構1101、1111を使用したが、本実施の形態では、ステッピングモータ308、309を使用している。これにより、制御部302は、ステッピングモータ308、309へ供給したパルス数によって後述するX方向やY方向への回転量を把握することができる。
【0032】
反射ミラー310は可動ケース311内の所定位置に、Y方向に(即ち、紙面と平行な面内で)回転可能なように保持されている。反射ミラー310はモータ309によってY方向に回転駆動される。モータ309によってY方向に回転駆動される際の反射ミラー310の回転中心は光路A上にあり又、モータ309によってY方向に回転駆動される際の反射ミラー310の回転軸は光路Aと直交するように構成されている。
可動ケース311は回転機構により、X方向に(即ち、紙面に直交する面内で)回転可能な状態で主ケース313に保持されており、モータ308によってX方向に回転駆動される。可動ケース311の回転軸は、光路Aと平行になるように構成されている。換言すれば、可動ケース311の回転軸は、モータ309によって回転される反射ミラー310の回転軸と直交するように構成されている。前記回転機構は回転駆動機能、可動ケース313の回転量を検出するエンコーダ機能とを有しており、可動ケース313を連続旋回させることが可能な構成となっている。
【0033】
制御部302はレーザ測定装置301全体の制御、モータ308、309等のレーザ測定装置301の構成要素の制御等を行う。また、制御部302は、光信号処理部304で検出した信号に基づいて測定対象物の形状、位置、移動速度、移動方向、所定点から測定対象までの距離等の算出処理を行う。
カラー画像検出素子303は色を検出可能なCCDによって構成されており、色を識別することが可能な色識別素子である。また、カラー画像検出素子303は、レーザ光のように収束した光を受光した場合には、前記受光した光の位置を検出することができる機能(PSDと同じ機能)を有している。また、カラー画像検出素子303は、画像認識機能を有しており、対象物から受光した光に基づいて、前記対象物の形状を認識することが可能な素子である。
【0034】
このため、カラー画像検出素子303は、反射ミラー310、光路A及びビームスプリッタ305を介して対象物から受光した特定色(特定波長帯)の収束光(例えばレーザ光)の位置を検出する機能を有しており、該受光した収束光の位置情報を出力信号として制御部302に出力する。したがって、カラー画像検出素子303から出力される位置情報の信号を用いて、後述するように、追尾対象を追尾制御することができる。
光信号処理部304は、前記第1の実施の形態における光信号処理部104と同様に構成されている。尚、光信号処理部304から出力されるレーザ光は、所定の基準位置と測定対象間の距離や、所定位置を基準とする測定対象の位置、測定対象の形状、複数点間の距離等を測定するために使用するものである。
【0035】
制御部302には、電気ケーブル312を介して複数のモータ308、309が接続されている。モータ308は、制御部302によって回転制御されるモータで、制御部302からの制御信号に応答して可動ケース311をX方向に回転駆動する。モータ309は、制御部302によって回転制御されるモータで、制御部302からの制御信号に応答して反射ミラー310を、X方向と直交する方向であるY方向に回転駆動する。
また、制御部302は、CCD303で検出した特定色の光の位置に基づいて、反射ミラー310の向きのずれ量(偏差量)を表す偏差量データを算出し、前記偏差量が零になるように反射ミラー310の是正量を演算し、前記偏差量が零になるようにモータ308、309を回転制御し、前記偏差量が零になるように可動ケース311、反射ミラー310を回転駆動する。
【0036】
これにより、制御部302は、CCD303が常に所定色の追従対象を検出するようにモータ308、309を回転制御する。尚、CCD303が前記所定色の追従対象を追従して検出している状態では、光信号処理部304から出力するレーザ光が、前記所定色の追従対象と同一位置にある測定対象に照射されると共に前記測定対象から戻るレーザ光が光信号処理部304に戻ることになる。
通信I/F306は、制御部302で算出したデータ(例えば、測定対象物の形状、所定位置から測定対象物までの距離、測定対象物の移動速度等のデータ)を、アンテナ307から他の電子機器(例えば、データ集計を行うコンピュータ)へ無線送信するためのインタフェースである。
【0037】
光フィルタ305、反射ミラー310は共通の光路A上に配設されており、光信号処理部304側から測定対象物側へ出力するレーザ光及び測定対象物側から光信号処理部304側へ戻るレーザ光は前記光路Aを経由するように構成されている。また、CCD303で受光する外部からの光も光路Aを経由するように構成されている。
図示していないが、レーザ測定装置301を駆動するための内蔵バッテリ、或いは、外部交流電源によって動作する仕様においてはスリップリングや変圧ユニット等が設けられている。
尚、制御部302及び光信号処理部304は測定手段を構成し、フィルタ305及び導光手段を構成する反射ミラー310は光経路手段を構成している。色識別素子であるカラーCCD303は位置検知手段を構成している。モータ308、310は制御部302とともに反射ミラー310を回転制御する制御手段を構成している。
【0038】
図4は、図3に示した第2の実施の形態の動作を説明するための説明図で、図3と同一部分には同一符号を付している。
図4において、レーザ測定装置301には、レーザ測定装置301を移動できるように車輪が取り付けられている例である。403は、測定対象である板部材である。402は、板部材403における測定位置(換言すれば、追尾対象)を示すための位置指示器(例えば、レーザポインタ)であり、所定色(例えば、赤色)の収束光(例えばレーザ光)を出力する。使用者401は、位置指示器402を使用して、板部材403の所望の位置に赤色レーザ光を照射する。これにより、板部材403には、赤色レーザ光によって赤色光の点404が示される。前記赤色光の点404が、本実施の形態における追尾対象であり又、該点404で示された位置が測定対象となる。
【0039】
以下、図3及び図4を用いて、本第2の実施の形態に関して、本第2の実施の形態の特徴である、追尾対象を追尾しつつ測定対象を測定する追尾モードにつき説明する。
先ず、使用者401は、位置指示器402を用いて、板部材403の一端部405の位置を示すために、板部材403の一端部405に赤色光点404を当てる。
レーザ測定装置301は、探査モードにおいて、制御部302がモータ308、309を駆動制御することによって反射ミラー310の向きを制御し、CCD303が追尾対象である赤色光点404を検出すると、追尾モードに移行する。
【0040】
追尾モードにおいて、使用者401が位置指示器402をF方向に移動操作することによって、赤色光点404を板部材403の一端部405から他端部406までF方向に移動させると、制御部302は、赤色光点404からの光がCCD303の所定位置(例えば、所定の座標原点)に戻るようにモータ308、309を回転制御する。これにより、CCD303は、赤色光点404の移動に追従して赤色光点404を検出することになる。
これと同時に、制御部302は、レーザ測定装置301のレーザ光処理部304からレーザ光を照射する。レーザ光処理部304から出力されるレーザ光は、板部材403における赤色光点404によって照射された位置に照射されるため、赤色光点404の移動に追尾して、前記レーザ光の照射位置が移動することになる。
【0041】
即ち、前記追尾モードでは、赤色光点404からの光がCCD303の前記所定位置に戻るように制御部302はモータ308、309を回転制御する。ここで、制御部302は追尾制御手段を構成している。これにより、光信号処理部304のレーザ光発生部から出力されたレーザ光は測定対象である板部材403における赤色光点404の位置を捉えていることになる。
追尾対象404が移動すれば、CCD303で受光する光の位置はCCD303の前記所定位置から位置ずれする。制御部302は、この位置ずれ量(偏差量)のX軸成分、Y軸成分を演算して、X軸成分及びY軸成分の是正量を算出する。前記是正量は可動ケース311の回転是正量及び反射ミラー310の回転是正量としてフィードバック制御される。即ち、制御部302は、X軸成分の是正量及びY軸成分の是正量に応じた量だけモータ308、309を回転制御し、これにより、レーザ光λは常に、追尾対象である赤色光点404を追尾できることになる。
【0042】
この追尾モードにおいて、光信号処理部304から出力された波長λのレーザ光は板部材403における赤色光点404の位置で反射され、板部材403からの前記戻り光は光信号処理部304に帰還して検出される。使用者401が赤色光点404を、板部材403の一端部405から他端部406まで移動させることにより、光信号処理部304から出力されたレーザ光を板部材403の一端部405から他端部406まで移動させることができる。
このときに、制御部302がモータ308、309を回転駆動した量や光信号処理部304で検出した信号に基づいて、制御部302は所定のデータ処理を行い、板部材403の長さが算出される。尚、板部材403の端部であること、即ち、現在検出している点が一端部405や他端部406であることは、例えば、板部材403の角部とそれ以外の部分では反射する光量が異なるため、光信号処理部304で検出する光量が変化することによって判別できる。
【0043】
以上のように、追尾対象として特定の色を使用することにより、レーザポインタなどを使用して遠隔的にレーザ測定装置301の測定位置を誘導することが可能になり、所望の測定対象の測定を行うことが可能になる。また、色彩情報につては感性評価を定量的に扱うことにより、高精度な追尾制御が可能になる。また、色の同一性や近似性の判定には、ファジー制御等により感性工学的に定量化して扱うことにより、判定精度を向上させることが可能になる。
【0044】
尚、本第2の実施の形態では、追尾対象である赤色光点404を追尾することによって測定対象である板部材403の長さを測定する例を説明したが、種々の変形が可能である。
例えば、制御部302が、光信号処理部304の出力信号に基づいて、所定位置(例えば、反射ミラー310の中心位置)を基準とする板部材403の特定位置を算出する位置算出手段として機能する場合には、赤色光点404で板部材403上の所望の点を指示することにより、制御部302はモータ309による反射ミラー310の回転位置及びモータ308による可動ケース311の回転位置を判別し、光信号処理部304の出力信号に基づいて、前記所定位置を基準として、対象の位置情報例えば、XYZ座標(Z,Y,Z)を算出するように構成すればよい。
また、一端部405と他端部406の中点を光点404で指示するなど、複数の特定点間の2分割点や3分割点など分割点のケガキも可能である。
【0045】
図5は、本発明の第3の実施の形態に係るレーザ測定装置の構成図である。本第3の実施の形態は、追尾対象として特定の音を使用する例である。
図5において、レーザ測定装置501は、光信号処理部503、音響解析部504、増幅器505、複数のモータ508、509、反射ミラー510、制御部502、取り付け部506によって可動ケース511に取り付けられた音響インテンシティ・プローブ507、光フィルタ514、音源等を照射するための照射用レーザ光を発生する照射用レーザ光発生部515を備えている。レーザ光発生部515から出力されるレーザ光は、音源等を照射して威嚇するための威嚇用レーザ光等として使用される。
音響インテンシティ・プローブ507は、相互の位置関係が所定距離に設定された複数(例えば、2〜4個)のプローブ(音強度検出器)を有しており、前記各プローブで検出した音の強さを、音響信号として複数のスカラー量の信号を出力する音響検出機器であり、音検知手段を構成している。
【0046】
主ケース513内には、制御部502、光信号処理部503、ステッピングモータ508、光フィルタ514、レーザ光発生部515が収容されている。光信号処理部503は、図1の光信号処理部104、105と同様の構成であり、その内部に、測定用レーザ光発生手段を構成する測定用レーザ光発生部を有している。前記測定用レーザ光発生部から出力される測定用レーザ光を威嚇用レーザ光として使用することも可能である。
主ケース513は所定位置に固定して使用される。可動ケース511内には、ステッピングモータ509及び反射ミラー510が収容されている。モータ509及び反射ミラー510によってガルバノミラーが構成されている。また、取り付け部506及び音響インテンシティ・プローブ507も通常は可動ケース511に配設されるが、他の離れた場所に配設することも可能である。
【0047】
反射ミラー510は可動ケース511内の所定位置に、Y方向に(即ち、紙面と平行な面内で)回転可能なように保持されている。反射ミラー510はモータ509によってY方向に回転駆動される。モータ509によってY方向に回転駆動される際の反射ミラー510の回転中心は光路A上にあり又、モータ509によってY方向に回転駆動される際の反射ミラー510の回転軸は光路Aと直交するように構成されている。
可動ケース511は回転機構により、X方向に(即ち、紙面に直交する面内で)回転可能な状態で主ケース513に保持されており、モータ508によってX方向に回転駆動される。可動ケース511の回転軸は、光路Aと平行になるように構成されている。換言すれば、可動ケース511の回転軸は、モータ509によって回転される反射ミラー510の回転軸と直交するように構成されている。前記回転機構は回転駆動機能、可動ケース513の回転量を検出するエンコーダ機能とを有しており、可動ケース513を連続旋回させることが可能な構成となっている。
【0048】
制御部502はレーザ測定装置501全体の制御、モータ508、509等のレーザ測定装置501の構成要素の制御等を行う。また、制御部502は、光信号処理部503で検出した信号に基づいて測定対象物の形状、位置、移動速度、移動方向、所定点から測定対象までの距離等の算出処理を行う。
音響インテンシティ・プローブ507で検出した音響信号は、増幅器505で増幅された後、音響解析部504によって解析される。音響解析部504は、音響インテンシティ・プローブ507からの音響信号(複数のスカラー量で表される各プローブからの音の強さの信号)を解析して、追尾対象である音の強さ及び音源の方向(ベクトル量)を表す音響データ信号を制御部502に出力する。
【0049】
制御部502は、音響解析部504からの音響データ信号に基づいてモータ508、509を回転制御することにより、光信号処理部から出力した測定用レーザ光が偏光ビームスプリッタ514を介して、前記追尾対象と同一位置に位置する測定対象に照射されるように、反射ミラー510の向きを制御する。前記追尾対象と同一位置に位置する測定対象から戻ったレーザ光が光信号処理部503で検出される状態において、該測定対象に対して威嚇を行う場合には、レーザ光発生部515から威嚇用レーザ光が前記測定対象に照射される。
【0050】
尚、測定対象を測定するのみであれば、必ずしもレーザ光発生部515は不要であるが、後述するように、一定の異様な物音を検出した場合には泥棒の侵入等のような異常事態が発生したと判断して、レーザ光発生部515を使用してレーザ光による威嚇を行うように構成することができる。
制御部502には、電気ケーブル512を介して複数のモータ508、509が接続されている。モータ508は、制御部502によって回転制御されるモータで、制御部502からの制御信号に応答して可動ケース511をX方向に回転駆動する。モータ509は、制御部502によって回転制御されるモータで、制御部502からの制御信号に応答して反射ミラー510を、X方向と直交する方向であるY方向に回転駆動する。
【0051】
また、制御部502は、音響インテンシティ・プローブ507で検出した音響信号に基づいて、反射ミラー510の向きのずれ量(偏差量)を表す偏差量データを算出し、前記偏差量が零になるように反射ミラー510の是正量を演算し、前記偏差量が零になるようにモータ508、509を回転制御し、可動ケース511、反射ミラー510を回転駆動する。これにより、制御部502は、追尾対象でもある測定対象が反射ミラー510を介して光信号処理部503で検出されるように制御する。
【0052】
ビームスプリッタ514、反射ミラー510は光路A上に配設されており、光信号処理部503側から対象側へ出力するレーザ光及び対象側から光信号処理部503側へ戻るレーザ光は光路Aを経由するように構成されている。図示していないが、レーザ測定装置501を駆動するための内蔵バッテリ、或いは、外部交流電源によって動作する仕様においてはスリップリングや変圧ユニット等が設けられている。
尚、制御部502及び光信号処理部503は測定手段を構成し、ビームスプリッタ514及び導光手段を構成する反射ミラー510は光経路手段を構成している。モータ508、509は制御部502とともに反射ミラー510の向きを制御する制御手段を構成している。音響解析部504、増幅器505及び音響インテンシブ・プローブ507は特定の音源(音の方向、強さ及び周波数特性)を検知する音源検知手段を構成しており又、前記音源の位置を検知する位置検知手段を構成している。
【0053】
図6は、図5に示した第3の実施の形態の動作を説明するための説明図で、図5と同一部分には同一符号を付している。図6において、レーザ測定装置501には、レーザ測定装置501を移動できるように車輪が取り付けられている。601は追尾対象であるとともに測定対象である家屋への侵入者、602は部屋のドア、603はドアノブである。
以下、図5及び図6を用いて、本第3の実施の形態に関して、特に、追尾対象を追尾しつつ測定対象を測定する追尾モードについて詳細に説明する。
【0054】
今、レーザ測定装置501は探査モードにあり、音響インテンシブ・プローブ507によって家屋内を音響的に走査しているものとする。この場合、音響的な走査と同時に、反射ミラー510を駆動して、光信号処理部503によりドア602のノブ603の位置や形状等の認識を行うようにしてもよい。
この状態で、家屋への侵入者601が廊下で所定レベル以上の音(異常音)をたてると、音響インテンシティ・プローブ507は追尾対象である前記異常音を検出し、音の大きさ及び音源(この場合は侵入者601)の方向を算出するための音響信号を出力する。
【0055】
前記音響信号は、増幅器505で増幅された後、音響解析部504によって解析される。音響解析部504は、音響インテンシティ・プローブ507からの音響信号に基づいて、追尾対象である音の強さ及び音源(侵入者601)の方向を表す音響データ信号を制御部502に出力する。制御部502は、音響解析部504からの前記音響データ信号に基づいてモータ508、509を回転制御して、測定対象である侵入者601が反射ミラー510及びビームスプリッタ514を介して光信号処理部503で検出されるように制御する。
以後、レーザ測定装置1は追尾制御モードに移行する。音響インテンシティ・プローブ507で検出する音響信号が最大ベクトルとなる方向に反射ミラー510の向きを制御する。音強度解析は通常の音圧域より周波数域を狭くすることによって、ノイズや派生音などの影響をさけることができ、検出精度をより高精度にすることが可能になる。
【0056】
この場合、追尾対象は音の発生点、測定対象は侵入者601であるが、追尾対象と測定対象が同一位置に位置することになるため、侵入者601からの光を光信号処理部503で検出することにより、制御部502は光信号処理部503の検出データに基づいて、侵入者601の顔や姿勢等の侵入者の特徴の測定、侵入者の位置、移動速度等を算出することが可能になる。
制御部502の記憶手段(図示せず)に居住者の顔や姿勢等の特徴のデータを予め記憶しておき、光信号処理部503で検出した侵入者601の特徴と前記記憶手段に記憶した特徴データが一致するか否かを判別することにより、動いている人が居住者なのかあるいは本当の侵入者なのかを判別するようにしてもよい。
【0057】
このとき、制御部502は、レーザ光発生部515から出力されるレーザ光は航路Aを通って出力されるように配設されているため、制御部502が、検出した人601が侵入者であると判断した場合には、レーザ光発生部515から、所定の安全性基準を満足するような強度の威嚇用レーザ光を発生させることにより、該レーザ光を侵入者601に照射して威嚇する。前記レーザ光の色は赤色や青色など適宜選択使用する。これにより、家屋などにおけるセキュリティの確保にも効果的に使用可能である。
以上のように、本第3の実施の形態によれば、音による誘導制御が可能になる。測定対象が見えなくても移動物体の認知が可能になるため、追尾制御における初期の追尾が容易になる。また、暴走族の取り締まりなどにも効果的である。
【0058】
【発明の効果】
本発明に係るレーザ測定装置によれば、レーザ光を使用して測定を行うレーザ測定装置において、追尾対象を追尾して該追尾対象の位置を随時検知することにより、移動する測定対象の測定や指示された測定対象の測定を行うことが可能になる。また、威嚇を行うようにすれば、セキュリティの確保などにも効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るレーザ測定装置の全体構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るレーザ測定装置の回路ブロック及び光学系を示す構成図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係るレーザ測定装置の全体構成図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るレーザ測定装置の動作を説明するための図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係るレーザ測定装置の全体構成図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係るレーザ測定装置の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
100・・・コーナーキューブ
101、301、501・・・レーザ測定装置
102・・・制御手段、測定手段を構成する制御部
103・・・位置検知手段を構成する光信号処理部
104、105、304、503・・・測定手段を構成する光信号処理部
106、107・・・光経路手段を構成する光フィルタ
108、306、・・・通信インタフェース
109、307・・・アンテナ
110、111、308、309、508、509・・・制御手段を構成するモータ
112、310、510・・・導光手段を構成する反射ミラー
113、311、511・・・可動ケース
114、312、512・・・電気ケーブル
115、201、515・・・レーザ光発生手段としてのレーザ光発生部
116、305、514・・・光検出手段を構成する偏光ビームスプリッタ
117・・・光検出手段を構成する光位置検出素子
118、313、513・・・主ケース
206・・・光検出手段を構成する光検出素子
303・・・位置検知手段を構成するカラーCCD
504・・・位置検知手段を構成する音響解析部
505・・・位置検知手段を構成する増幅器
507・・・位置検知手段を構成する音響インテンシブ・プローブ
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ光を使用して測定を行うレーザ測定装置に関し、特に、所定の追尾対象に追尾しながら測定対象の測定を行うレーザ測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、レーザ光を使用して、所定位置から測定対象までの距離測定、測定対象の形状測定、測定対象の移動速度の測定、複数点間距離の測定等の各種測定を行うレーザ測定装置が開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
レーザ光を使用することにより、測定対象から離れた場所で、測定対象までの距離、測定対象の形状、移動速度、複数点間距離等の測定を高精度に行うことが可能である。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−82045号公報
【特許文献2】
特開2002−181533号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、測定対象が移動する場合には、所定点から測定対象までの距離等が時々刻々と変化し又、測定対象の移動速度等も時々刻々と変化する場合があるため、測定対象を追尾しながら測定したいという要請がある。
また、測定対象から離れた位置で測定対象を指示し、該指示した測定対象を測定したいという要請もある。さらに、ある特定の色や音等の特定の事象が生じた場合に該事象が生じた場所に位置する測定対象を測定したいという要請もある。
【0005】
本発明は、かかる要請に鑑みて成されたもので、レーザ光を使用して測定を行うレーザ測定装置において、追尾対象を追尾して該追尾対象の位置を随時検知することにより、移動する測定対象の測定や指示された測定対象の測定を行えるようにすることを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、測定対象の特性を測定するための測定用レーザ光を発生する測定用レーザ光発生手段と、前記測定用レーザ光が進む向きを制御する導光手段と、前記測定対象から戻った測定用レーザ光を使用して前記測定対象の特性を測定する測定手段と、追尾対象の位置を検知する位置検知手段と、前記位置検知手段で検知した前記追尾対象の位置に基づいて、前記測定用レーザ光が前記追尾対象に照射されるように前記導光手段を制御する制御手段とを備えて成り、
前記測定手段は、前記測定用レーザ光が前記測定対象に照射されるよう制御された状態で前記測定対象から戻った前記測定用レーザ光を使用して前記測定対象の特性を測定することを特徴とするレーザ測定装置が提供される。測定手段は、測定用レーザ光が測定対象に照射されるよう制御された状態で前記測定対象から戻った前記測定用レーザ光を使用して前記測定対象の特性を測定する。
【0007】
ここで、前記位置検知手段は、前記導光手段を介して前記追尾対象に追尾用レーザ光を照射する追尾用レーザ発生手段と、前記導光手段を介して前記追尾対象から戻った前記追尾用レーザ光を検出する光位置検出素子とを備えて成り、前記制御手段は、前記追尾対象から戻る前記追尾用レーザ光が前記光位置検出素子の所定位置に戻るように前記導光手段を制御するように構成してもよい。
また、前記導光手段には光ファイバケーブルが含まれているように構成してもよい。
【0008】
また、前記位置検知手段は、前記導光手段を介して所定の色を検知する色識別素子を有し、前記制御手段は、前記色識別素子が前記所定の色によって構成された追尾対象を検出するように前記導光手段を制御するように構成してもよい。
また、前記位置検知手段は、音の大きさ及び方向を検知する音検知手段を有し、前記制御手段は、前記音検知手段が追尾対象である所定の音を検知するように前記導光手段を制御するように構成してもよい。
また、前記音検知手段が所定の音の大きさ及び方向を検知したとき、該音の方向に威嚇する威嚇手段を備えて成るように構成してもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係るレーザ測定装置について説明する。尚、各図において、同一部分には同一符号を付している。
図1は本発明の第1の実施の形態に係るレーザ測定装置の概略構成図、図2は本発明の第1の実施の形態に係るレーザ測定装置の回路ブロック及び光学系を示す図である。
【0010】
図1及び図2において、レーザ測定装置101は、複数の光信号処理部103、104、105、複数の光フィルタ106、107、データ通信用の通信インタフェース(I/F)108、アンテナ109、複数のモータ110、111、反射ミラー112(モータ111及び反射ミラー112はガルバノミラーを構成する)、制御部102を備えている。
所定位置に固定して使用される主ケース118には、可動ケース113がX方向に(即ち、紙面に直交する面内で)回転可能に保持されている。主ケース118と可動ケース113との間には、モータ110を含むエンコーダ機能付き回転駆動部1101が設けられており、可動ケース113は回転駆動部1101によって、X方向に回転駆動される。
【0011】
可動ケース113内には、制御部102、複数の光信号処理部103〜105、複数の光フィルタ106、107、通信I/F108、モータ111を含むエンコーダ機能付き回転駆動部1111、反射ミラー112が収容されている。
反射ミラー112は、モータ111を含む回転駆動部1111によってY方向に(即ち、紙面と平行な面内で)回転可能に保持されている。モータ111によってY方向に回転駆動される際の反射ミラー112の回転中心は光路A上にあり又、モータ111によってY方向に回転駆動される際の反射ミラー112の回転軸は光路Aと直交するように構成されている。
【0012】
光路Aを通って反射ミラー112で反射出力されたレーザ光は、トラッキング対象物(測定対象物)の方向に出力される。測定対象物の表面には、反射部材(例えばコーナーキューブ100)が取り付けられており、該対象物(具体的にはコーナーキューブ100)で反射したレーザ光はレーザ測定装置101側へ戻るように構成されている。
可動ケース113の回転軸は、光路Aと平行になるように構成されている。換言すれば、可動ケース113の回転軸は、モータ111によって回転される反射ミラー112の回転軸と直交するように構成されている。前記回転駆動機構1101、1111は、各々、可動ケース113の回転駆動機能及び可動ケース113の回転量を検出するエンコーダ機能、反射ミラー112の回転駆動機能及び反射ミラー112の回転量を検出するエンコーダ機能を有しており、可動ケース113、反射ミラー112を連続旋回させることが可能な構成となっている。
【0013】
制御部102はレーザ測定装置101全体の制御、モータ110、111等のレーザ測定装置101の構成要素の制御等を行う。また、制御部102は、光信号処理部103〜105で検出した光信号に基づいて対象物のトラッキング制御、対象物までの距離の算出処理、対象物の形状、位置、移動速度、移動方向、所定点から測定対象までの距離等の算出処理等を行う。
光信号処理部103は、第1の波長λ1(例えば、630nm)のレーザ光を光路Aに出力するレーザ光発生部(例えば、半導体レーザ装置LD)115、レーザ光発生部115から入射した光の中の縦波(P波)成分のレーザ光を光路Aに透過出力すると共に外部から光路Aを介して入射したレーザ光の中の横波(S波)成分を光位置検出素子(PSD)117側に反射出力する偏光ビームスプリッタ116、ビームスプリッタ116から出力される横波成分のレーザ光の位置を検出するPSD117を備えている。偏光ビームスプリッタ116は光路Aに一致するように配設されている。PSD117は、受光したレーザ光の位置を検出する機能を有しており、該受光したレーザ光の位置情報を出力信号として制御部102に出力する。尚、レーザ光発生部115から出力されるレーザ光は、追尾対象を追尾するための追尾用レーザ光として使用する。
【0014】
光信号処理部104は、図2に示すように、光信号処理部103が利用するレーザ光の波長λ1とは異なる第2の波長λ2(例えば、850nm)のレーザ光を出力するレーザ光発生部(例えば、半導体レーザ装置LD)201、高周波発信器203、レーザ光発生部201から出力されたレーザ光を高周波発信器203の出力信号によって変調し出力する変調器202、変調器202から出力されたレーザ光の中の縦波(P波)成分のレーザ光を光路Aに透過出力すると共に外部から光路Aを介して入射したレーザ光の中の横波(S波)成分を位相差比較器204側に反射出力する偏光ビームスプリッタ205、ビームスプリッタ205から出力される横波成分のレーザ光を検出する光検出素子(PD)206を内部に有し、光検出素子206で検出した信号と高周波発信器203から出力される信号との間の位相差に相当する信号を出力する位相差比較器204を備えている。
【0015】
光検出素子206は、所定レベル以上のレーザ光の有無を検出し、前記レーザ光のレベルに応じた信号を出力する。尚、光信号処理部104は、長い距離である第1の測定スケールの距離(例えば100mまでの距離)の測定を行うためのものであり、したがって、レーザ光発生部201から出力されるレーザ光λ2は前記第1の測定スケールの距離の測定等に使用するものであり又、サイズの大きい対象物や遠くにある対象物の測定に使用する。
光信号処理部105は、光信号処理部103、104が利用するレーザ光の波長λ1、λ2とは異なる第3の波長λ3(例えば、670nm)のレーザ光を出力する点及び高周波発信器の出力信号周波数が相違する点を除いて、光信号処理部104と同様に構成されている。尚、光信号処理部105は、前記第1の測定スケールとは異なる測定スケール、例えば、前記第1の測定スケールよりも短い第2の測定スケールの距離(例えば2mまでの距離)の測定を行うためのものであり、したがって、光信号処理部105のレーザ光発生部から出力されるレーザ光λ3は前記第2の測定スケールの距離の測定等に使用するものであり又、サイズの小さい対象物や近くにある対象物の測定に使用する。
【0016】
光フィルタ106は、第2の波長λ2のレーザ光を光信号処理部104側に反射すると共に、他の波長の光を透過するフィルタであり、例えばダイクロイックミラーによって構成された周波数依存型のハーフミラーである。光フィルタ106は、光路Aに対して45度傾いた状態で配設されており、光信号処理部104から出力された波長λ2のレーザ光は光フィルタ106で反射された後、波長λ1のレーザ光と同じように光路Aを進むことになる。
光フィルタ107は、第3の波長λ3のレーザ光を光信号処理部105側に反射すると共に、他の波長の光を透過するフィルタであり、光フィルタ106と同様にダイクロイックミラーによって構成された周波数依存型のハーフミラーである。光フィルタ107は、光路Aに対して45度傾いた状態で配設されており、光信号処理部105から出力された波長λ3のレーザ光は光フィルタ107で反射された後、波長λ1、λ2のレーザ光と同じように光路Aを進むことになる。
【0017】
制御部102には、電気ケーブル114を介して複数のモータ110、111が接続されている。モータ110は、制御部102によって回転制御されるモータであり、制御部102からの制御信号に応答して回転し、回転駆動機構1101により可動ケース113をX方向に回転駆動する。モータ111は、制御部102によって回転制御されるモータで、制御部102からの制御信号に応答して回転し、回転駆動機構1111により反射ミラー112を、X方向と直交する方向であるY方向に回転駆動する。尚、可動ケース113の所定位置からの回転量及び反射ミラーの所定位置からの回転量は、各々、回転駆動機構1101、1111に含まれるエンコーダ機構によって検出される。
【0018】
また、制御部102は、PSD117で検出したレーザ光(戻り光)の位置に基づいて、反射ミラー112から測定対象物側に出力されるレーザ光の方向ずれの量(偏差量)を表す偏差量データを算出し、前記偏差量が零になるように反射ミラー112の是正量を演算し、前記偏差量が零になるようにモータ110、111を制御し、可動ケース110、反射ミラー112を回転駆動する。
通信I/F108は、制御部102で算出したデータ(例えば、所定位置から対象物までの距離、対象物の形状、対象物の移動速度等のデータ)を、アンテナ109から他の電子機器(例えば、データ集計を行うコンピュータ)へ無線送信するためのインタフェースである。
【0019】
光フィルタ106、107、反射ミラー112は共通の光路A上に配設されており、各光信号処理部103〜105側から測定対象物側へ出力するレーザ光及び測定対象物側から各光信号処理部103〜105側へ戻るレーザ光は前記光路Aを経由するように構成されている。
図示していないが、レーザ測定装置101を駆動するための内蔵バッテリ、或いは、外部交流電源によって動作する仕様においてはスリップリングや変圧ユニット等が設けられている。
【0020】
尚、光フィルタ106、107及び導光手段を構成する反射ミラー112は光経路手段を構成している。モータ110、111を含む回転駆動機構1101、1111は制御部102とともに反射ミラー112の向きを制御する制御手段を構成している。偏光ビームスプリッタ116、205、光位置検出素子117、光検出素子206は光検出手段を構成している。光信号処理部103は位置検知手段を構成し、光信号処理部104、105は制御部102とともに測定手段を構成している。光信号処理部104、105に含まれるレーザ光発生部は測定用レーザ光発生手段を構成し、光信号処理部103に含まれるレーザ光発生部115は追尾用レーザ発生手段を構成している。
【0021】
以下、図1及び図2を用いて、本第1の実施の形態に係るレーザ測定装置101の動作を詳細に説明する。
先ず、電源を投入することによってレーザ測定装置101を起動させると、レーザ測定装置101は、モータ110、111を含む回転駆動機構1101、1111(回転駆動機構1101、1111によって自由度が2の回転駆動機構が構成される。)による反射ミラー112の方向制御により、測定対象物を発見する探査モードで動作する。
前記探査モードでは、反射ミラー112によって反射出力されるレーザ光が測定対象物(具体的には、測定対象物に取り付けたコーナーキューブ100)に向くように、制御部102がモータ110、111を回転駆動する。
【0022】
即ち、前記探査モードでは、対象物側(具体的には、対象物に取り付けられたコーナーキューブ100)で反射された波長λ1の戻り光の横波がPSD117の所定位置(例えば、PSD117の中心位置)で検出されるようになるまで、制御部102はモータ110、111を回転制御する。これにより、回転駆動機構1101、1111は、反射ミラー112の向きを制御して、対象物側で反射された波長λ1の戻り光の横波がPSD117の所定位置で検出されるようになる。
ここで、制御部102は探査制御手段を構成している。反射ミラー112の向きを時間とともに変えて探査を行う際の反射ミラー112の制御駆動パターン(探査パターン)として、直交軌跡系、斜交軌跡系、円軌跡系(螺旋、同心円方式)等の複数の探査パターンが標準パターンとして、制御部102内のメモリ(記憶手段)に予め準備されている。制御部102は、操作部(図示せず)によって指定された探査パターンを選択して、探査を行う。
【0023】
レーザ測定装置101は、探査モードが終了すると、移動する測定対象物を追尾するために追尾制御モードに移行する。追尾制御モードは、測定対象物が移動した場合に、前記対象物の移動に追従して、レーザ測定装置101から出力されるレーザ光を測定対象物(具体的には、測定対象物に取り付けたコーナーキューブ100)に向かせるために、前記測定対象物からの波長λ1のレーザ光がPSD117の所定位置(例えば、座標原点)に戻るように、制御部102がモータ110、111を回転制御するモードである。
即ち、前記追尾制御モードでは、偏光ビームスプリッタ116によって反射された横波の戻り光が光位置検出素子117の所定位置(例えば、座標原点)に戻るように制御部102はモータ110、111を回転制御する。ここで、制御部102は追尾制御手段を構成している。これにより、各光信号処理部103〜105のレーザ光発生部115、201、204から出力されたレーザ光は測定対象物を捉えていることになる。
【0024】
追尾制御モードを更に詳述すると、対象物が移動すれば、戻り光の位置はPSD117の所定位置から位置がずれる。制御部102は、この位置ずれ量(偏差量)のX軸成分、Y軸成分を演算して、X軸成分及びY軸成分の是正量を算出する。前記是正量は可動ケース113の回転是正量及び反射ミラー112の回転是正量としてフィードバック制御される。即ち、制御部102は、X軸成分の是正量及びY軸成分の是正量に応じた量だけモータ110、111を回転制御し、これにより、レーザ光λ1は常に、測定対象物を追尾できることになる。
この追尾制御モードにおいて、対象物側からの波長λ2の戻り光は光信号処理部104に帰還して光検出素子206で検出され、位相差比較器204によって光検出素子206の検出出力信号と高周波発生器203の出力信号との位相差が検出され、該位相差を表す信号(位相差信号)は制御部102に出力される。制御部102は、前記位相差信号に基づいて所定位置(例えば反射ミラー112の中心位置)を基準とする対象物までの距離rを算出する。これにより、長い第1のスケールでの距離測定が行われる。
【0025】
制御部102が、光信号処理部104からの出力信号に基づいて、所定位置を基準とする対象物の位置を算出する位置算出手段として機能する場合には、制御部102は、回転駆動機構1101による反射ミラー112の所定位置からの回転量θ及び回転駆動機構1111による可動ケース113の所定位置からの回転量φを、各回転駆動機構1101、1111のエンコーダ部からの信号に基づいて判別し、光検出素子206からの信号に基づいて、前記所定位置を基準として、球極座標系の対象物の位置情報(r,θ,φ)を算出する。
制御部102で算出した位置情報等のデータは、制御部102から通信I/F108及びアンテナ109を介して他の電子機器(例えば、データ集計を行うコンピュータ)へ無線送信する。
【0026】
制御部102は、複数点の中心間距離計測等の算出を行うように構成することも可能である。また、制御部102は、制御部102の内部クロックを基準として時間を算出し、対象物の距離情報、位置情報に基づいて対象物の三次元空間における速度、加速度を算出するように構成することも可能である。
尚、短い第2のスケールでの距離測定を行う場合には、光信号処理部105が波長λ3のレーザ光を利用して前記同様の処理を行い、これによって、前記第1の測定スケールよりも短い第2の測定スケールの距離測定等が行われる。
【0027】
次に、測定対象物の形状や所定点間の距離等の静的な測定を行うモードである走査モードについて説明する。
前述した探査モードは、戻りレーザ光をPSD117の所定の検出領域に捉えるまで、所定の探査パターンに従って波長λ1のレーザ光で探査し、PSD117が戻りレーザ光を検出するように構成している。
一方、走査モードは、前記探査モードで対象物を捉えた状態において、静止物体や動きの遅い移動体の形状等を測定するモードである。即ち、走査モードでは、静止物体や動きの遅い移動体を含む領域について、制御部102からモータ110、111に対して、レーザ光によって適切なパターンで走査を行うための指示を出す。
【0028】
この場合、対象物側からの波長λ2の戻り光は光信号処理部105に帰還して、光検出素子206で検出され、位相差比較器204によって位相差が検出され、制御部102によって所定のデータ処理がリアルタイムでなされる。制御部102が、光信号処理部104からの出力信号に基づいて、対象物の形状を算出する形状算出手段として機能する場合には、対象物表面の曲面等の形状が算出される。
制御部102で算出した対象物の形状等のデータは、制御部102から通信I/F108及びアンテナ109を介して他の電子機器(例えば、データ集計を行うコンピュータ)へ無線送信する。
【0029】
尚、サイズの小さな対象物の測定を行うために第2のスケールでの測定を行う場合には、光信号処理部105が波長λ3のレーザ光を利用して前記同様の処理を行う。これによって、前記第1の測定スケールよりも短い第2の測定スケールでの形状測定等が光信号処理部105を用いて行われ、サイズの小さな対象物の形状等の測定が行われる。
また、前記第1の実施の形態では構成を簡単にするために、反射ミラー112、モータ111を含む回転駆動機構1111以外にも、制御部102、光信号処理部103〜105、通信I/F108等の構成要素を可動ケース113内に収容するように構成したが、反射ミラー112及びモータ111を含む回転駆動機構1111のみを可動ケース113内に収容すると共に、前記他の構成要素は主ケース118内に収容するように構成してもよい。
また、前記光路Aに光ファイバケーブルが含まれているように構成してもよい。この場合、反射ミラー112、回転駆動機構1101、1111を本体ケース118から切り離すと共に、反射ミラー112を前記光ファイバケーブルを介して光路Aに接続し、制御部102で前記同様に回転駆動機構1101、1111を制御することにより、反射ミラー112の向きを制御するようにしてもよい。
【0030】
図3は、本発明の第2の実施の形態に係るレーザ測定装置の構成図である。本第2の実施の形態は、追尾対象として特定の色を使用する例である。
図3において、レーザ測定装置301は、色識別素子を構成するカラー画像検出素子(カラーCCD:Charge Coupled Device)303、光信号処理部304、光フィルタ305、データ通信用の通信インタフェース(I/F)306、アンテナ307、複数のモータ308、309、反射ミラー310、制御部302を備えている。
主ケース313内には、制御部302、CCD303、光信号処理部304、光フィルタ305、通信I/F306及びモータ308が収容されていると共に、アンテナ307が外部に突出するように主ケース313に取り付けられている。
【0031】
主ケース313は所定位置に固定して使用される。可動ケース311内には、モータ309及び反射ミラー310が収容されている。モータ309及び反射ミラー310によってガルバノミラーが構成されている。尚、前記第1の実施の形態ではモータ110、111を有する回転駆動機構1101、1111を使用したが、本実施の形態では、ステッピングモータ308、309を使用している。これにより、制御部302は、ステッピングモータ308、309へ供給したパルス数によって後述するX方向やY方向への回転量を把握することができる。
【0032】
反射ミラー310は可動ケース311内の所定位置に、Y方向に(即ち、紙面と平行な面内で)回転可能なように保持されている。反射ミラー310はモータ309によってY方向に回転駆動される。モータ309によってY方向に回転駆動される際の反射ミラー310の回転中心は光路A上にあり又、モータ309によってY方向に回転駆動される際の反射ミラー310の回転軸は光路Aと直交するように構成されている。
可動ケース311は回転機構により、X方向に(即ち、紙面に直交する面内で)回転可能な状態で主ケース313に保持されており、モータ308によってX方向に回転駆動される。可動ケース311の回転軸は、光路Aと平行になるように構成されている。換言すれば、可動ケース311の回転軸は、モータ309によって回転される反射ミラー310の回転軸と直交するように構成されている。前記回転機構は回転駆動機能、可動ケース313の回転量を検出するエンコーダ機能とを有しており、可動ケース313を連続旋回させることが可能な構成となっている。
【0033】
制御部302はレーザ測定装置301全体の制御、モータ308、309等のレーザ測定装置301の構成要素の制御等を行う。また、制御部302は、光信号処理部304で検出した信号に基づいて測定対象物の形状、位置、移動速度、移動方向、所定点から測定対象までの距離等の算出処理を行う。
カラー画像検出素子303は色を検出可能なCCDによって構成されており、色を識別することが可能な色識別素子である。また、カラー画像検出素子303は、レーザ光のように収束した光を受光した場合には、前記受光した光の位置を検出することができる機能(PSDと同じ機能)を有している。また、カラー画像検出素子303は、画像認識機能を有しており、対象物から受光した光に基づいて、前記対象物の形状を認識することが可能な素子である。
【0034】
このため、カラー画像検出素子303は、反射ミラー310、光路A及びビームスプリッタ305を介して対象物から受光した特定色(特定波長帯)の収束光(例えばレーザ光)の位置を検出する機能を有しており、該受光した収束光の位置情報を出力信号として制御部302に出力する。したがって、カラー画像検出素子303から出力される位置情報の信号を用いて、後述するように、追尾対象を追尾制御することができる。
光信号処理部304は、前記第1の実施の形態における光信号処理部104と同様に構成されている。尚、光信号処理部304から出力されるレーザ光は、所定の基準位置と測定対象間の距離や、所定位置を基準とする測定対象の位置、測定対象の形状、複数点間の距離等を測定するために使用するものである。
【0035】
制御部302には、電気ケーブル312を介して複数のモータ308、309が接続されている。モータ308は、制御部302によって回転制御されるモータで、制御部302からの制御信号に応答して可動ケース311をX方向に回転駆動する。モータ309は、制御部302によって回転制御されるモータで、制御部302からの制御信号に応答して反射ミラー310を、X方向と直交する方向であるY方向に回転駆動する。
また、制御部302は、CCD303で検出した特定色の光の位置に基づいて、反射ミラー310の向きのずれ量(偏差量)を表す偏差量データを算出し、前記偏差量が零になるように反射ミラー310の是正量を演算し、前記偏差量が零になるようにモータ308、309を回転制御し、前記偏差量が零になるように可動ケース311、反射ミラー310を回転駆動する。
【0036】
これにより、制御部302は、CCD303が常に所定色の追従対象を検出するようにモータ308、309を回転制御する。尚、CCD303が前記所定色の追従対象を追従して検出している状態では、光信号処理部304から出力するレーザ光が、前記所定色の追従対象と同一位置にある測定対象に照射されると共に前記測定対象から戻るレーザ光が光信号処理部304に戻ることになる。
通信I/F306は、制御部302で算出したデータ(例えば、測定対象物の形状、所定位置から測定対象物までの距離、測定対象物の移動速度等のデータ)を、アンテナ307から他の電子機器(例えば、データ集計を行うコンピュータ)へ無線送信するためのインタフェースである。
【0037】
光フィルタ305、反射ミラー310は共通の光路A上に配設されており、光信号処理部304側から測定対象物側へ出力するレーザ光及び測定対象物側から光信号処理部304側へ戻るレーザ光は前記光路Aを経由するように構成されている。また、CCD303で受光する外部からの光も光路Aを経由するように構成されている。
図示していないが、レーザ測定装置301を駆動するための内蔵バッテリ、或いは、外部交流電源によって動作する仕様においてはスリップリングや変圧ユニット等が設けられている。
尚、制御部302及び光信号処理部304は測定手段を構成し、フィルタ305及び導光手段を構成する反射ミラー310は光経路手段を構成している。色識別素子であるカラーCCD303は位置検知手段を構成している。モータ308、310は制御部302とともに反射ミラー310を回転制御する制御手段を構成している。
【0038】
図4は、図3に示した第2の実施の形態の動作を説明するための説明図で、図3と同一部分には同一符号を付している。
図4において、レーザ測定装置301には、レーザ測定装置301を移動できるように車輪が取り付けられている例である。403は、測定対象である板部材である。402は、板部材403における測定位置(換言すれば、追尾対象)を示すための位置指示器(例えば、レーザポインタ)であり、所定色(例えば、赤色)の収束光(例えばレーザ光)を出力する。使用者401は、位置指示器402を使用して、板部材403の所望の位置に赤色レーザ光を照射する。これにより、板部材403には、赤色レーザ光によって赤色光の点404が示される。前記赤色光の点404が、本実施の形態における追尾対象であり又、該点404で示された位置が測定対象となる。
【0039】
以下、図3及び図4を用いて、本第2の実施の形態に関して、本第2の実施の形態の特徴である、追尾対象を追尾しつつ測定対象を測定する追尾モードにつき説明する。
先ず、使用者401は、位置指示器402を用いて、板部材403の一端部405の位置を示すために、板部材403の一端部405に赤色光点404を当てる。
レーザ測定装置301は、探査モードにおいて、制御部302がモータ308、309を駆動制御することによって反射ミラー310の向きを制御し、CCD303が追尾対象である赤色光点404を検出すると、追尾モードに移行する。
【0040】
追尾モードにおいて、使用者401が位置指示器402をF方向に移動操作することによって、赤色光点404を板部材403の一端部405から他端部406までF方向に移動させると、制御部302は、赤色光点404からの光がCCD303の所定位置(例えば、所定の座標原点)に戻るようにモータ308、309を回転制御する。これにより、CCD303は、赤色光点404の移動に追従して赤色光点404を検出することになる。
これと同時に、制御部302は、レーザ測定装置301のレーザ光処理部304からレーザ光を照射する。レーザ光処理部304から出力されるレーザ光は、板部材403における赤色光点404によって照射された位置に照射されるため、赤色光点404の移動に追尾して、前記レーザ光の照射位置が移動することになる。
【0041】
即ち、前記追尾モードでは、赤色光点404からの光がCCD303の前記所定位置に戻るように制御部302はモータ308、309を回転制御する。ここで、制御部302は追尾制御手段を構成している。これにより、光信号処理部304のレーザ光発生部から出力されたレーザ光は測定対象である板部材403における赤色光点404の位置を捉えていることになる。
追尾対象404が移動すれば、CCD303で受光する光の位置はCCD303の前記所定位置から位置ずれする。制御部302は、この位置ずれ量(偏差量)のX軸成分、Y軸成分を演算して、X軸成分及びY軸成分の是正量を算出する。前記是正量は可動ケース311の回転是正量及び反射ミラー310の回転是正量としてフィードバック制御される。即ち、制御部302は、X軸成分の是正量及びY軸成分の是正量に応じた量だけモータ308、309を回転制御し、これにより、レーザ光λは常に、追尾対象である赤色光点404を追尾できることになる。
【0042】
この追尾モードにおいて、光信号処理部304から出力された波長λのレーザ光は板部材403における赤色光点404の位置で反射され、板部材403からの前記戻り光は光信号処理部304に帰還して検出される。使用者401が赤色光点404を、板部材403の一端部405から他端部406まで移動させることにより、光信号処理部304から出力されたレーザ光を板部材403の一端部405から他端部406まで移動させることができる。
このときに、制御部302がモータ308、309を回転駆動した量や光信号処理部304で検出した信号に基づいて、制御部302は所定のデータ処理を行い、板部材403の長さが算出される。尚、板部材403の端部であること、即ち、現在検出している点が一端部405や他端部406であることは、例えば、板部材403の角部とそれ以外の部分では反射する光量が異なるため、光信号処理部304で検出する光量が変化することによって判別できる。
【0043】
以上のように、追尾対象として特定の色を使用することにより、レーザポインタなどを使用して遠隔的にレーザ測定装置301の測定位置を誘導することが可能になり、所望の測定対象の測定を行うことが可能になる。また、色彩情報につては感性評価を定量的に扱うことにより、高精度な追尾制御が可能になる。また、色の同一性や近似性の判定には、ファジー制御等により感性工学的に定量化して扱うことにより、判定精度を向上させることが可能になる。
【0044】
尚、本第2の実施の形態では、追尾対象である赤色光点404を追尾することによって測定対象である板部材403の長さを測定する例を説明したが、種々の変形が可能である。
例えば、制御部302が、光信号処理部304の出力信号に基づいて、所定位置(例えば、反射ミラー310の中心位置)を基準とする板部材403の特定位置を算出する位置算出手段として機能する場合には、赤色光点404で板部材403上の所望の点を指示することにより、制御部302はモータ309による反射ミラー310の回転位置及びモータ308による可動ケース311の回転位置を判別し、光信号処理部304の出力信号に基づいて、前記所定位置を基準として、対象の位置情報例えば、XYZ座標(Z,Y,Z)を算出するように構成すればよい。
また、一端部405と他端部406の中点を光点404で指示するなど、複数の特定点間の2分割点や3分割点など分割点のケガキも可能である。
【0045】
図5は、本発明の第3の実施の形態に係るレーザ測定装置の構成図である。本第3の実施の形態は、追尾対象として特定の音を使用する例である。
図5において、レーザ測定装置501は、光信号処理部503、音響解析部504、増幅器505、複数のモータ508、509、反射ミラー510、制御部502、取り付け部506によって可動ケース511に取り付けられた音響インテンシティ・プローブ507、光フィルタ514、音源等を照射するための照射用レーザ光を発生する照射用レーザ光発生部515を備えている。レーザ光発生部515から出力されるレーザ光は、音源等を照射して威嚇するための威嚇用レーザ光等として使用される。
音響インテンシティ・プローブ507は、相互の位置関係が所定距離に設定された複数(例えば、2〜4個)のプローブ(音強度検出器)を有しており、前記各プローブで検出した音の強さを、音響信号として複数のスカラー量の信号を出力する音響検出機器であり、音検知手段を構成している。
【0046】
主ケース513内には、制御部502、光信号処理部503、ステッピングモータ508、光フィルタ514、レーザ光発生部515が収容されている。光信号処理部503は、図1の光信号処理部104、105と同様の構成であり、その内部に、測定用レーザ光発生手段を構成する測定用レーザ光発生部を有している。前記測定用レーザ光発生部から出力される測定用レーザ光を威嚇用レーザ光として使用することも可能である。
主ケース513は所定位置に固定して使用される。可動ケース511内には、ステッピングモータ509及び反射ミラー510が収容されている。モータ509及び反射ミラー510によってガルバノミラーが構成されている。また、取り付け部506及び音響インテンシティ・プローブ507も通常は可動ケース511に配設されるが、他の離れた場所に配設することも可能である。
【0047】
反射ミラー510は可動ケース511内の所定位置に、Y方向に(即ち、紙面と平行な面内で)回転可能なように保持されている。反射ミラー510はモータ509によってY方向に回転駆動される。モータ509によってY方向に回転駆動される際の反射ミラー510の回転中心は光路A上にあり又、モータ509によってY方向に回転駆動される際の反射ミラー510の回転軸は光路Aと直交するように構成されている。
可動ケース511は回転機構により、X方向に(即ち、紙面に直交する面内で)回転可能な状態で主ケース513に保持されており、モータ508によってX方向に回転駆動される。可動ケース511の回転軸は、光路Aと平行になるように構成されている。換言すれば、可動ケース511の回転軸は、モータ509によって回転される反射ミラー510の回転軸と直交するように構成されている。前記回転機構は回転駆動機能、可動ケース513の回転量を検出するエンコーダ機能とを有しており、可動ケース513を連続旋回させることが可能な構成となっている。
【0048】
制御部502はレーザ測定装置501全体の制御、モータ508、509等のレーザ測定装置501の構成要素の制御等を行う。また、制御部502は、光信号処理部503で検出した信号に基づいて測定対象物の形状、位置、移動速度、移動方向、所定点から測定対象までの距離等の算出処理を行う。
音響インテンシティ・プローブ507で検出した音響信号は、増幅器505で増幅された後、音響解析部504によって解析される。音響解析部504は、音響インテンシティ・プローブ507からの音響信号(複数のスカラー量で表される各プローブからの音の強さの信号)を解析して、追尾対象である音の強さ及び音源の方向(ベクトル量)を表す音響データ信号を制御部502に出力する。
【0049】
制御部502は、音響解析部504からの音響データ信号に基づいてモータ508、509を回転制御することにより、光信号処理部から出力した測定用レーザ光が偏光ビームスプリッタ514を介して、前記追尾対象と同一位置に位置する測定対象に照射されるように、反射ミラー510の向きを制御する。前記追尾対象と同一位置に位置する測定対象から戻ったレーザ光が光信号処理部503で検出される状態において、該測定対象に対して威嚇を行う場合には、レーザ光発生部515から威嚇用レーザ光が前記測定対象に照射される。
【0050】
尚、測定対象を測定するのみであれば、必ずしもレーザ光発生部515は不要であるが、後述するように、一定の異様な物音を検出した場合には泥棒の侵入等のような異常事態が発生したと判断して、レーザ光発生部515を使用してレーザ光による威嚇を行うように構成することができる。
制御部502には、電気ケーブル512を介して複数のモータ508、509が接続されている。モータ508は、制御部502によって回転制御されるモータで、制御部502からの制御信号に応答して可動ケース511をX方向に回転駆動する。モータ509は、制御部502によって回転制御されるモータで、制御部502からの制御信号に応答して反射ミラー510を、X方向と直交する方向であるY方向に回転駆動する。
【0051】
また、制御部502は、音響インテンシティ・プローブ507で検出した音響信号に基づいて、反射ミラー510の向きのずれ量(偏差量)を表す偏差量データを算出し、前記偏差量が零になるように反射ミラー510の是正量を演算し、前記偏差量が零になるようにモータ508、509を回転制御し、可動ケース511、反射ミラー510を回転駆動する。これにより、制御部502は、追尾対象でもある測定対象が反射ミラー510を介して光信号処理部503で検出されるように制御する。
【0052】
ビームスプリッタ514、反射ミラー510は光路A上に配設されており、光信号処理部503側から対象側へ出力するレーザ光及び対象側から光信号処理部503側へ戻るレーザ光は光路Aを経由するように構成されている。図示していないが、レーザ測定装置501を駆動するための内蔵バッテリ、或いは、外部交流電源によって動作する仕様においてはスリップリングや変圧ユニット等が設けられている。
尚、制御部502及び光信号処理部503は測定手段を構成し、ビームスプリッタ514及び導光手段を構成する反射ミラー510は光経路手段を構成している。モータ508、509は制御部502とともに反射ミラー510の向きを制御する制御手段を構成している。音響解析部504、増幅器505及び音響インテンシブ・プローブ507は特定の音源(音の方向、強さ及び周波数特性)を検知する音源検知手段を構成しており又、前記音源の位置を検知する位置検知手段を構成している。
【0053】
図6は、図5に示した第3の実施の形態の動作を説明するための説明図で、図5と同一部分には同一符号を付している。図6において、レーザ測定装置501には、レーザ測定装置501を移動できるように車輪が取り付けられている。601は追尾対象であるとともに測定対象である家屋への侵入者、602は部屋のドア、603はドアノブである。
以下、図5及び図6を用いて、本第3の実施の形態に関して、特に、追尾対象を追尾しつつ測定対象を測定する追尾モードについて詳細に説明する。
【0054】
今、レーザ測定装置501は探査モードにあり、音響インテンシブ・プローブ507によって家屋内を音響的に走査しているものとする。この場合、音響的な走査と同時に、反射ミラー510を駆動して、光信号処理部503によりドア602のノブ603の位置や形状等の認識を行うようにしてもよい。
この状態で、家屋への侵入者601が廊下で所定レベル以上の音(異常音)をたてると、音響インテンシティ・プローブ507は追尾対象である前記異常音を検出し、音の大きさ及び音源(この場合は侵入者601)の方向を算出するための音響信号を出力する。
【0055】
前記音響信号は、増幅器505で増幅された後、音響解析部504によって解析される。音響解析部504は、音響インテンシティ・プローブ507からの音響信号に基づいて、追尾対象である音の強さ及び音源(侵入者601)の方向を表す音響データ信号を制御部502に出力する。制御部502は、音響解析部504からの前記音響データ信号に基づいてモータ508、509を回転制御して、測定対象である侵入者601が反射ミラー510及びビームスプリッタ514を介して光信号処理部503で検出されるように制御する。
以後、レーザ測定装置1は追尾制御モードに移行する。音響インテンシティ・プローブ507で検出する音響信号が最大ベクトルとなる方向に反射ミラー510の向きを制御する。音強度解析は通常の音圧域より周波数域を狭くすることによって、ノイズや派生音などの影響をさけることができ、検出精度をより高精度にすることが可能になる。
【0056】
この場合、追尾対象は音の発生点、測定対象は侵入者601であるが、追尾対象と測定対象が同一位置に位置することになるため、侵入者601からの光を光信号処理部503で検出することにより、制御部502は光信号処理部503の検出データに基づいて、侵入者601の顔や姿勢等の侵入者の特徴の測定、侵入者の位置、移動速度等を算出することが可能になる。
制御部502の記憶手段(図示せず)に居住者の顔や姿勢等の特徴のデータを予め記憶しておき、光信号処理部503で検出した侵入者601の特徴と前記記憶手段に記憶した特徴データが一致するか否かを判別することにより、動いている人が居住者なのかあるいは本当の侵入者なのかを判別するようにしてもよい。
【0057】
このとき、制御部502は、レーザ光発生部515から出力されるレーザ光は航路Aを通って出力されるように配設されているため、制御部502が、検出した人601が侵入者であると判断した場合には、レーザ光発生部515から、所定の安全性基準を満足するような強度の威嚇用レーザ光を発生させることにより、該レーザ光を侵入者601に照射して威嚇する。前記レーザ光の色は赤色や青色など適宜選択使用する。これにより、家屋などにおけるセキュリティの確保にも効果的に使用可能である。
以上のように、本第3の実施の形態によれば、音による誘導制御が可能になる。測定対象が見えなくても移動物体の認知が可能になるため、追尾制御における初期の追尾が容易になる。また、暴走族の取り締まりなどにも効果的である。
【0058】
【発明の効果】
本発明に係るレーザ測定装置によれば、レーザ光を使用して測定を行うレーザ測定装置において、追尾対象を追尾して該追尾対象の位置を随時検知することにより、移動する測定対象の測定や指示された測定対象の測定を行うことが可能になる。また、威嚇を行うようにすれば、セキュリティの確保などにも効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るレーザ測定装置の全体構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るレーザ測定装置の回路ブロック及び光学系を示す構成図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係るレーザ測定装置の全体構成図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るレーザ測定装置の動作を説明するための図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係るレーザ測定装置の全体構成図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係るレーザ測定装置の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
100・・・コーナーキューブ
101、301、501・・・レーザ測定装置
102・・・制御手段、測定手段を構成する制御部
103・・・位置検知手段を構成する光信号処理部
104、105、304、503・・・測定手段を構成する光信号処理部
106、107・・・光経路手段を構成する光フィルタ
108、306、・・・通信インタフェース
109、307・・・アンテナ
110、111、308、309、508、509・・・制御手段を構成するモータ
112、310、510・・・導光手段を構成する反射ミラー
113、311、511・・・可動ケース
114、312、512・・・電気ケーブル
115、201、515・・・レーザ光発生手段としてのレーザ光発生部
116、305、514・・・光検出手段を構成する偏光ビームスプリッタ
117・・・光検出手段を構成する光位置検出素子
118、313、513・・・主ケース
206・・・光検出手段を構成する光検出素子
303・・・位置検知手段を構成するカラーCCD
504・・・位置検知手段を構成する音響解析部
505・・・位置検知手段を構成する増幅器
507・・・位置検知手段を構成する音響インテンシブ・プローブ
Claims (6)
- 測定対象の特性を測定するための測定用レーザ光を発生する測定用レーザ光発生手段と、前記測定用レーザ光が進む向きを制御する導光手段と、前記測定対象から戻った測定用レーザ光を使用して前記測定対象の特性を測定する測定手段と、追尾対象の位置を検知する位置検知手段と、前記位置検知手段で検知した前記追尾対象の位置に基づいて、前記測定用レーザ光が前記追尾対象に照射されるように前記導光手段を制御する制御手段とを備えて成り、
前記測定手段は、前記測定用レーザ光が前記測定対象に照射されるよう制御された状態で前記測定対象から戻った前記測定用レーザ光を使用して前記測定対象の特性を測定することを特徴とするレーザ測定装置。 - 前記位置検知手段は、前記導光手段を介して前記追尾対象に追尾用レーザ光を照射する追尾用レーザ発生手段と、前記導光手段を介して前記追尾対象から戻った前記追尾用レーザ光を検出する光位置検出素子とを備えて成り、
前記制御手段は、前記追尾対象から戻る前記追尾用レーザ光が前記光位置検出素子の所定位置に戻るように前記導光手段を制御することを特徴とする請求項1記載のレーザ測定装置。 - 前記導光手段には光ファイバケーブルが含まれていることを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ測定装置。
- 前記位置検知手段は、前記導光手段を介して所定の色を検知する色識別素子を有し、前記制御手段は、前記色識別素子が前記所定の色によって構成された追尾対象を検出するように前記導光手段を制御することを特徴とする請求項1記載のレーザ測定装置。
- 前記位置検知手段は、音の大きさ及び方向を検知する音検知手段を有し、前記制御手段は、前記音検知手段が追尾対象である所定の音を検知するように前記導光手段を制御することを特徴とする請求項1記載のレーザ測定装置。
- 前記音検知手段が所定の音の大きさ及び方向を検知したとき、該音の方向に威嚇する威嚇手段を備えて成ることを特徴とする請求項5記載のレーザ測定装置。
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