JP2004340504A - 空調用室外ユニットおよびこれを備えた空気調和機 - Google Patents
空調用室外ユニットおよびこれを備えた空気調和機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004340504A JP2004340504A JP2003138779A JP2003138779A JP2004340504A JP 2004340504 A JP2004340504 A JP 2004340504A JP 2003138779 A JP2003138779 A JP 2003138779A JP 2003138779 A JP2003138779 A JP 2003138779A JP 2004340504 A JP2004340504 A JP 2004340504A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- air conditioning
- air
- outdoor unit
- housing
- heat exchanger
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Other Air-Conditioning Systems (AREA)
Abstract
【課題】複数台の空調用室外ユニットを隣接させて設置しようとする場合に、設置面積を最小限にすることができるとともに熱交換性能を向上させることができる空調用室外ユニットおよびこれを備えた空気調和機を提供することを目的とする。
【解決手段】上吹きの室外ファン11と、室外の空気を取り入れるための吸込口が四側面それぞれに形成された平面視矩形の筐体14と、前記筐体14内でかつ前記四側面に沿うように配置された二個のL字形熱交換器12,13と、を具備する空調用室外ユニット10において、前記二個のL字形熱交換器12,13は、前記側面に対向する少なくとも一辺が前記筐体14の側面に対して鋭角となる角度θを有するように構成されていることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】上吹きの室外ファン11と、室外の空気を取り入れるための吸込口が四側面それぞれに形成された平面視矩形の筐体14と、前記筐体14内でかつ前記四側面に沿うように配置された二個のL字形熱交換器12,13と、を具備する空調用室外ユニット10において、前記二個のL字形熱交換器12,13は、前記側面に対向する少なくとも一辺が前記筐体14の側面に対して鋭角となる角度θを有するように構成されていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空調用室外ユニットおよびこれを備えた空気調和機に関し、特に空調用室外ユニット内に配置された室外熱交換器の配置形態に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、空調用室外ユニット内に配置されたL字型熱交換器は、その各辺が筐体の対向する側面内側と平行になるよう構成されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−179892号公報(図2,図12)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した特許文献1の発明では、複数台(たとえば2台)の空調用室外ユニットを隣接させて(並べて)設置しようとする場合、隣接面に対向して設けられた熱交換器にも外気が流入可能となるよう、空調用室外ユニットと空調用室外ユニットとの間に空間を設けるようにしなければならず、設置面積が増加してしまうといった問題点があった。
また、設置面積に制約があって、空調用室外ユニットと空調用室外ユニットとの間の空間が十分に確保できないような場合、隣接面に対向して設けられた熱交換器に外気が十分に流入せず、熱交換性能が低下し、空気調和機全体として性能が低下してしまうといった問題点があった。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、複数台の空調用室外ユニットを隣接させて設置しようとする場合に、設置面積を最小限にすることができるとともに熱交換性能を向上させることができる空調用室外ユニットおよびこれを備えた空気調和機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
すなわち、請求項1記載の空調用室外ユニットによれば、上吹きの室外ファンと、該室外ファンを収容するとともに、室外の空気を取り入れるための吸込口が四側面それぞれに形成された平面視矩形の筐体と、前記筐体内でかつ前記四側面に沿うように配置された二個のL字形熱交換器と、を具備する空調用室外ユニットにおいて、前記二個のL字形熱交換器は、前記側面に対向する少なくとも一辺が前記筐体の対向する側面に対して鋭角となる角度θを有するように構成されていることを特徴とする。
【0007】
このような空調用室外ユニットによれば、筐体内に配置された二個のL字形熱交換器の、対向する少なくとも一組の辺が、筐体の対向する側面に対して、たとえば図1のように傾けられている。すなわち、各L字形熱交換器の二辺がなす角度αが直角よりも大きい鈍角となるように構成されている。
また、たとえば図2に示すように、2台の空調用室外ユニットを並べて(隣接させて)配置しても、実線矢印で示すように室外の空気(外気)が隣接面側に位置するL字形熱交換器の短辺部にも円滑に供給されるようになっている。
【0008】
請求項2記載の空調用室外ユニットによれば、前記二個のL字形熱交換器は、前記側面に対向する二辺がそれぞれ、前記筐体の対向する側面に対して鋭角となる角度θを有するように構成されていることを特徴とする。
【0009】
このような空調用室外ユニットによれば、筐体内に配置された二個のL字形熱交換器の各辺が、それぞれ筐体の対向する側面に対して傾けられている。したがって、たとえば図4に示すように、空調用室外ユニットの背面を壁面に近づけて配置しても、実線矢印で示すように外気が背面側に位置するL字形熱交換器の長辺部にも円滑に供給されるようになっている。
【0010】
請求項3記載の空調用室外ユニットによれば、上吹きのファンと、室外の空気を取り入れるための吸込口が三側面それぞれに形成された平面視矩形の筐体と、前記筐体内でかつ前記三側面に沿うように配置された一個の略コ字形熱交換器と、を具備する空調用室外ユニットにおいて、前記略コ字形熱交換器は、各辺がそれぞれ、前記筐体の対向する側面に対して鋭角となる角度θを有するように構成されていることを特徴とする。
【0011】
このような空調用室外ユニットによれば、筐体内に配置された一個の略コ字形熱交換器の各辺が、それぞれ筐体の対向する側面に対して、たとえば図7のように傾けられている。すなわち、熱交換器の一辺とこの辺に隣接する他辺とがなす角度が直角よりも大きい鈍角となるように構成されている。
また、たとえば図2に示すように、2台の空調用室外ユニットを並べて(隣接させて)配置しても、室外の空気(外気)が隣接面側に位置する略コ字形熱交換器の両端部に位置する短辺部にも円滑に供給されるようになっている。
さらに、たとえば図4に示すように、空調用室外ユニットの背面を壁面に近づけて配置しても、外気が背面側に位置する略コ字形熱交換器の長辺部にも円滑に供給されるようになっている。
【0012】
請求項4記載の空調用室外ユニットによれば、前吹きのファンと、室外の空気を取り入れるための吸込口が隣接する二側面それぞれに形成された平面視矩形の筐体と、前記筐体内でかつ前記二側面に沿うように配置された一個のL字形熱交換器と、を具備する空調用室外ユニットにおいて、前記L字形熱交換器は、各辺がそれぞれ、前記筐体の対向する側面に対して鋭角となる角度θを有するように構成されていることを特徴とする。
【0013】
このような空調用室外ユニットによれば、筐体内に配置された一個のL字形熱交換器の各辺が、それぞれ筐体の対向する側面に対して、たとえば図8のように傾けられている。すなわち、各L字形熱交換器の二辺がなす角度α1が直角よりも大きい鈍角となるように構成されている。
また、たとえば図2に示すように、2台の空調用室外ユニットを並べて(隣接させて)配置しても、室外の空気(外気)が隣接面側に位置するL字形熱交換器の短辺部にも円滑に供給されるようになっている。
さらに、たとえば図4に示すように、空調用室外ユニットの背面を壁面に近づけて配置しても、外気が背面側に位置するL字形熱交換器の長辺にも円滑に供給されるようになっている。
【0014】
請求項5記載の空調用室外ユニットによれば、前記ファンおよび前記熱交換器を前記筐体の上方に、前記圧縮機を前記筐体の下方に配置するとともに、前記ファンおよび前記熱交換器と前記圧縮機との間に隔壁を設けたことを特徴とする。
【0015】
このような空調用室外ユニットによれば、空調用室外ユニットの筐体上部にファンおよび熱交換器が収容され、筐体下部に圧縮機が収容されるとともに、筐体上部と筐体下部とが隔壁(仕切り板)で仕切られるようになっている。
【0016】
請求項6記載の空気調和機によれば、請求項1から5のいずれか一項に記載の空調用室外ユニットと、室内の空気を取り入れるための吸込口、前記吸込口から取り入れられた空気を冷却または加熱するための室内熱交換器、前記室内熱交換器で熱交換された空気を室内に戻すための吹出口、および前記吸込口から空気を取り入れるとともに、前記吹出口から室内に熱交換された空気を吹き出させるための室内ファンを具備した空調用室内ユニットと、これら空調用室内ユニットおよび空調用室外ユニットを連結するとともに、冷媒をこれら空調用室内ユニットおよび空調用室外ユニットの間で循環させるための冷媒配管と、を備えてなることを特徴とする。
【0017】
このような空気調和機によれば、設置面積を最小限にすることができるとともに熱交換性能を向上させることができる空調用室外ユニットが採用されることとなる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による空調用室外ユニットおよびこれを備えた空気調和機について、図面を参照しながら説明する。
なお、空調用室外ユニットおよび空気調和機の主たる構成については、従来周知であるので、ここではその詳細な説明は省略し、空調用室外ユニット内に配置された室外熱交換器(L字形熱交換器あるいは略コ字形熱交換器)の配置形態について詳述することにする。
【0019】
図1を用いて本発明による空調用室外ユニットの第1実施形態を説明する。空調用室外ユニット10は、冷媒を圧縮するための圧縮機(図示せず)と、上吹きのファン11と、冷媒と室外の空気との熱交換を行わせる二個のL字形熱交換器12,13と、これら圧縮機、ファン11、およびL字形熱交換器12,13を収容する筐体14と、を主たる要素として構成されたものである。
【0020】
筐体14の四側面にはそれぞれ、室外の空気を取り入れるための吸込口(図示せず)が形成されているとともに、筐体14の上面にはL字形熱交換器12,13との熱交換を終えた空気を排出するための吹出口(図示せず)が形成されている。すなわち、室外の空気(外気)は、吸込口→L字形熱交換器12,13→ファン11→吹出口を通って再び大気中に戻されるようになっている。
【0021】
L字形熱交換器12,13はそれぞれ、平面視へ字状に構成されているものであって、具体的にはL字形の屈曲部が90度以上に拡開するように形成された拡開L字形をなす。すなわち、短い方の一辺(短辺)12a,13aが、対向する筐体14の側面に対して鋭角となる角度θを有するとともに、長い方の一辺(長辺)12b,13bが、対向する筐体14の側面に対して平行となるように構成されている。
なお、角度θは5°〜15°であることが望ましい。
【0022】
これにより、このような空調用室外ユニット10を図2に示すように、複数台(たとえば2台)隣接させて設置した場合でも、隣接配置面側の側面に対して拡開L字形をなすL字形熱交換器12,13の一辺(12a,13a)が傾斜した状態で対向するように配置されていることから、空調用室外ユニット10自体を近接して設置しても一方の空調用室外ユニット10のL字形熱交換器12の一辺12aと他方の室外ユニット10のL字形熱交換器13の一辺13aとは傾斜分だけ間隔が確保された状態で平行に配置されることになり、結果として、筐体14の長辺側(図2において下側および上側)に設けられた吸込口から隣接配置面に対向するL字形熱交換器12,13の短辺12a,13a側に外気を円滑に導くことができる(図中の矢印参照)。
したがって、空調用室外ユニット10と空調用室外ユニット10との間に形成される空間を最小限(図2に示すように、たとえば対向する側面同士をほとんど当接させるよう)にすることができて、設置面積を最小限にすることができる。
【0023】
また、図1に示すように、各L字形熱交換器12,13の短辺12a,13aと長辺12b,13bとのなす角αは、直角よりも大きくなるように、すなわち鈍角となるように屈曲部を拡開させて構成されている。加えて、室外ユニット10の熱交換器配置部を形成する隣接設置側側面(空気流入面)に対して傾斜した状態で対向するように、かつ、空調用室外ユニット10の熱交換器配置空間の中心部分について点対称をなすようにL字形熱交換器12,13を配置するものである。
このように、各L字形熱交換器12,13の短辺12a,13aと長辺12b,13bとのなす角αを鈍角とすることにより、フィン間隔の減少を抑制することができるので、流路抵抗の増大を抑制することができ、熱交換効率を向上させることができるとともに、フィン間を通過する外気の風切り音などを低減させることができて、騒音を低下させることができる。
また、確実に熱交換器を外気が流過するように空気流路を形成できるので、空調用室外ユニット10の上下方向全般(底面から天面まで)に渡って熱交換器を延設配置する必要はなく、点対称配置した熱交換器の高さを低くすることが可能となる。このため、本実施形態の空調用室外ユニットでは上部に熱交換器配置部を設け、下部に圧縮機や電装品等を備えた機械室を設ける二階構造を採用でき、屋外に設置され悪環境にさらされる場合でも、機械室に雨水等の浸入し難い耐久性に富む空調用室外ユニットを提供できる。
【0024】
図3を用いて本発明による空調用室外ユニットの第2実施形態を説明する。空調用室外ユニット20は、第1実施形態同様、冷媒を圧縮するための圧縮機(図示せず)と、上吹きのファン11と、冷媒と室外の空気との熱交換を行わせる二個のL字形熱交換器22,23と、これら圧縮機、ファン11、およびL字形熱交換器22,23を収容する筐体14と、を主たる要素として構成されたものである。
【0025】
図3に示す第2実施形態と前述した第1実施形態とは、L字形熱交換器の平面視形状が異なる点以外は同じであるので、L字形熱交換器以外の構成要素についてはその説明を省略する。
本実施形態におけるL字形熱交換器22,23はそれぞれ、平面視へ字状に構成されているものであって、前述した実施形態よりもより大きく、L字形の屈曲部が90度以上に拡開するように形成された拡開L字形をなす。すなわち、短い方の一辺(短辺)22a,23aが、対向する筐体14の側面に対して鋭角となる角度θ1を有するとともに、長い方の一辺(長辺)22b,23bが、対向する筐体14の側面に対して鋭角となる角度θ2を有するように構成されている。
なお、角度θ1,θ2はそれぞれ5°〜15°であることが望ましい。
【0026】
短い方の一辺(短辺)22a,23aが、対向する筐体14の側面に対して鋭角となる角度θ1を有するように構成することにより、図2を用いて説明した、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0027】
また、L字形熱交換器22,23の短辺22a,23aとそれに対向する筐体14の側面との間に角度θ1を持たせるとともに、L字形熱交換器22,23の長辺22b,23bとそれに対向する筐体14の側面との間に角度θ2を持たせることにより、短辺22a,23aと長辺22b,23bとのなす角α1は、図1に示す角度αよりも大きくなるように形成されている。
言い換えれば、本実施形態では、前述した実施形態よりもより大きく、L字形の屈曲部が90度以上に拡開するように形成された拡開L字形のL字形熱交換器22,23を、その各辺22a,22b,23a,23bが室外ユニット10の熱交換器配置部を形成する側面(空気流入面)に対して傾斜した状態で対向するように配置するものであり、特に、空調用室外ユニット10の熱交換器配置空間の中心部分について点対称をなすようにL字形熱交換器22,23を配置するものである。
これにより、第1実施形態のものよりもフィン間隔の減少を抑制することができるので、屈曲部における流路抵抗の増大を抑制することができ、熱交換効率を向上させることができるとともに、フィン間を通過する外気の風切り音などを低減させることができて、騒音を低下させることができる。
【0028】
さらに、各L字形熱交換器22,23の長辺22b,23bが、対向する筐体14の側面に対して鋭角となる角度θ2を有するように構成されていることにより、空調用室外ユニット20の背面側(図4において上側)を、図4に示すように壁面Wにぴったりと沿わせて設置した場合でも、筐体14の短辺側(図4において右側)に設けられた吸込口からL字形熱交換器23の長辺23bおよび短辺23a側に外気を円滑に導くことができる(図中の矢印参照)。
同様に、本実施形態にかかる空調用室外ユニット10は、矩形の空調用室外ユニットの短辺側に他の空調用室外ユニットを隣接させた場合だけに限らず、長辺側に他の空調用室外ユニットを隣接させた場合であっても、空調用室外ユニット10の熱交換器配置部のすべての側面に対して傾斜状態で対向するようにL字形熱交換器22,23が配置されているので、熱交換器を外気が十分に流過する状態に維持できる。
したがって、空調用室外ユニット20と壁面Wとの間に形成される空間を最小限(図4に示すように、たとえば空調用室外ユニット20の背面を壁面Wにほとんど当接させるよう)にすることができて、設置面積を最小限にすることができる。
以下、上述した第1および第2実施形態の変形例として、複数の空調用室外ユニットを隣接配置させた場合や空調用室外ユニットを壁面に近接設置させた場合に、屋外という風向きが千変万化する環境下であっても空調用室外ユニットに設けられた熱交換器に確実に外気を導入するために有効となる、本発明にかかる熱交換器を傾斜状態で熱交換器配置部の側面に対向させた熱交換器配置構造を採用した他の実施形態を説明する。
【0029】
図5を用いて本発明による空調用室外ユニットの第3実施形態を説明する。空調用室外ユニット30は、第1実施形態および第2実施形態同様、冷媒を圧縮するための圧縮機(図示せず)と、上吹きのファン11と、冷媒と室外の空気との熱交換を行わせる二個のL字形熱交換器12,23と、これら圧縮機、ファン11、およびL字形熱交換器12,23を収容する筐体14と、を主たる要素として構成されたものである。
【0030】
図5に示す第3実施形態と前述した第1実施形態および第2実施形態とは、L字形熱交換器が異なる点以外は同じであるので、L字形熱交換器以外の構成要素についてはその説明を省略する。
本実施形態におけるL字形熱交換器は、第1実施形態におけるL字形熱交換器12と、第2実施形態におけるL字形熱交換器23とを組み合わせて構成されたものである。すなわち、筐体14の正面側(図5において下側)に図1および図2に示したL字形熱交換器12が配置されているとともに、壁面Wに沿う筐体14の背面側(図5において上側)に図3および図4に示したL字形熱交換器23が壁面W側の側面に対してその一辺23bが傾斜状態で対向するように配置されている。
【0031】
このように、筐体14の背面側にL字形熱交換器23を配置することにより、第2実施形態のところで説明したように、空調用室外ユニット30と壁面Wとの間に形成される空間を最小限にすることができて、設置面積を最小限にすることができる。
また、筐体14の正面側にL字形熱交換器12を配置することにより、図3および図4に示す第2実施形態のものよりも伝熱面積を増大させることができて、熱交換効率を向上させることができる反面、熱交換効率をそのままとした場合、L字形熱交換器12の小型化を図ることができ、ひいては空調用室外ユニット30の小型化を図ることができる。
【0032】
図6を用いて本発明による空調用室外ユニットの第4実施形態を説明する。本実施形態では、平面視矩形の空調用室外ユニット40の短辺が他の空調用室外ユニットに隣接する状態を想定している。空調用室外ユニット40は、第1実施形態ないし第3実施形態同様、冷媒を圧縮するための圧縮機(図示せず)と、上吹きのファン11と、冷媒と室外の空気との熱交換を行わせる二個のコ字形熱交換器42,43と、これら圧縮機、ファン11、およびコ字形熱交換器42,43を収容する筐体14と、を主たる要素として構成されたものである。
【0033】
図6に示す第4実施形態と前述した第1実施形態ないし第3実施形態とは、熱交換器の平面視形状が異なる点以外は同じであるので、熱交換器以外の構成要素についてはその説明を省略する。
コ字形熱交換器42,43はそれぞれ、平面視略コ字状に構成されている。すなわち、両端部に位置する二辺(短辺)42a,43aが、対向する筐体14の側面に対して鋭角となる角度θ3を有するとともに、長い方の一辺(長辺)42b,43bが、対向する筐体14の側面に対して平行となるように構成されている。
なお、角度θ3は5°〜15°であることが望ましい。
【0034】
これにより、前述した第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0035】
なお、本願発明の技術思想は、今まで述べてきた筐体14の四側面それぞれについて、室外の空気を取り入れるための吸込口が設けられている四側面空気流入タイプの空調用室外ユニットに対してだけ適用され得るものではなく、たとえば後述する図7や図8に示すような非四側面空気流入タイプの空調用室外ユニットに対しても適用可能である。
【0036】
続いて、非四側面空気流入タイプについて、本発明にかかる90度よりも拡開した屈曲部を有する熱交換器を用いた応用例を説明する。以下の応用例においても、平面視矩形の空調用室外ユニットの短辺が他の空調用室外ユニットに隣接する状態を想定している。
図7に示す空調用室外ユニット50は、冷媒を圧縮するための圧縮機(図示せず)と、上吹きのファン11と、二つの屈曲部を備え、冷媒と室外の空気との熱交換を行わせる一個の略コ字形熱交換器51と、これら圧縮機、ファン11、および略コ字形熱交換器51を収容する筐体52と、を主たる要素として構成されたものである。
【0037】
筐体52の三側面、すなわち両側面と背面(図7において左側、右側、および上側に位置する面)にはそれぞれ、室外の空気を取り入れるための吸込口(図示せず)が形成されているとともに、筐体52の上面には略コ字形熱交換器51との熱交換を終えた空気を排出するための吹出口(図示せず)が形成されている。すなわち、室外の空気(外気)は、吸込口→略コ字形熱交換器51→ファン11→吹出口を通って再び大気中に戻されるようになっている。
なお、筐体52の残りの一側面、すなわち正面(図7において下側に位置する面)には、室外の空気を取り入れるための吸込口(図示せず)は形成されていない。
【0038】
略コ字形熱交換器51は、平面視略コ字状に構成されている。すなわち、両端部に位置する二辺(短辺)51a,51bがそれぞれ、対向する筐体52の側面に対して鋭角となる角度θ4,θ5を有するとともに、最も長い一辺(長辺)51cが、対向する筐体52の側面に対して鋭角となる角度θ6を有するように構成されている。
なお、角度θ4,θ5,θ6はそれぞれ5°〜15°であることが望ましい。
【0039】
熱交換器51の平面視形状を図7に示すような略コ字状とすることにより得られる作用効果は、今まで述べてきた説明から明らかであるので、ここではその説明を省略する。
【0040】
図8に示す空調用室外ユニット60は、冷媒を圧縮するための圧縮機(図示せず)と、前吹きのファン61と、冷媒と室外の空気との熱交換を行わせる一個のL字形熱交換器23と、これら圧縮機、ファン61、およびL字形熱交換器23を収容する筐体62と、を主たる要素として構成されたものである。
【0041】
本空調用室外ユニット60では、筐体62の二側面、すなわち一側面と背面(図7において右側、および上側に位置する面)にはそれぞれ、室外の空気を取り入れるための吸込口(図示せず)が形成されているとともに、筐体62の正面(図7において下側に位置する面)にはL字形熱交換器23との熱交換を終えた空気を排出するための吹出口(図示せず)が形成されている。すなわち、室外の空気(外気)は、吸込口→L字形熱交換器23→ファン61→吹出口を通って再び大気中に戻されるようになっている。
なお、筐体62の残りの一側面、すなわち図7において左側に位置する面には、室外の空気を取り入れるための吸込口(図示せず)は形成されていない。
【0042】
L字形熱交換器23の長辺23bが、対向する筐体62の側面に対して鋭角となる角度θ2を有するように構成されていることにより、空調用室外ユニット60を複数隣接設置させた場合だけでなく、空調用室外ユニット60の背面側を、図4に示すような壁面Wにぴったりと沿わせて設置した場合でも、筐体62の短辺側(図8において右側)に設けられた吸込口からL字形熱交換器23の長辺23bおよび短辺23a側に外気を円滑に導くことができる。
したがって、空調用室外ユニット60と壁面Wとの間に形成される空間を最小限にすることができて、設置面積を最小限にすることができる。
【0043】
また、L字形熱交換器23の短辺23aとそれに対向する側面との間に角度θ1を持たせるとともに、L字形熱交換器23の長辺23bとそれに対向する側面との間に角度θ2を持たせることにより、短辺23aと長辺23bとのなす角α1は、図1に示す角度αよりも大きくなるように形成されている。
これにより、第1実施形態のものよりもフィン間隔の減少を抑制することができるので、流路抵抗の増大を抑制することができ、熱交換効率を向上させることができるとともに、フィン間を通過する外気の風切り音などを低減させることができて、騒音を低下させることができる。
【0044】
なお、上述したファン(上吹きファンあるいは前吹きファン)および熱交換器(L字形熱交換器あるいは略コ字形熱交換器)を筐体の上方に、図示しない圧縮機を筐体の下方に配置するとともに、ファンおよび熱交換器と圧縮機との間に隔壁を設けるように構成することができる。
すなわち、空調用室外ユニットの筐体上部にファンおよび熱交換器を収容し、筐体下部に圧縮機を収容するとともに、筐体上部と筐体下部とを隔壁(仕切り板)で仕切るようにする。
これにより、騒音の主たる原因である圧縮機を、筐体下部の側壁と隔壁とにより完全に覆ってしまう(密封してしまう)ことができるようになるので、騒音を大幅に低減させることができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明の空調用室外ユニットおよびこれを備えた空気調和機によれば、以下の効果を奏する。
請求項1記載の空調用室外ユニットによれば、各L字形熱交換器の二辺がなす角度が鈍角となるように構成されていることにより、フィン間隔の減少を抑制することができるので、流路抵抗の増大を抑制することができ、熱交換効率を向上させることができるとともに、フィン間を通過する外気の風切り音などを低減させることができて、騒音を低下させることができる。
また、たとえば図2に示すように、2台の空調用室外ユニットを並べて(隣接させて)配置しても、実線矢印で示すように室外の空気(外気)が隣接面側に位置するL字形熱交換器の短辺部にも円滑に供給されるようになっているので、空調用室外ユニットと空調用室外ユニットとの間に形成される空間を最小限にすることができて、設置面積を最小限にすることができる。
【0046】
請求項2記載の空調用室外ユニットによれば、筐体内に配置された二個のL字形熱交換器の各辺が、それぞれ筐体の対向する側面に対して傾けられている。したがって、たとえば図4に示すように、空調用室外ユニットの背面を壁面に近づけて配置しても、実線矢印で示すように外気が背面側に位置するL字形熱交換器の長辺にも円滑に供給されるようになっているので、空調用室外ユニットの背面と壁面との間に形成される空間を最小限にすることができて、設置面積を最小限にすることができる。
【0047】
請求項3記載の空調用室外ユニットによれば、コ字形熱交換器の一辺とこの一辺に隣接する他辺とがなす角度が鈍角となるように構成されていることにより、フィン間隔の減少を抑制することができるので、流路抵抗の増大を抑制することができ、熱交換効率を向上させることができるとともに、フィン間を通過する外気の風切り音などを低減させることができて、騒音を低下させることができる。
また、たとえば図2に示すように、2台の空調用室外ユニットを並べて(隣接させて)配置しても、室外の空気(外気)が隣接面に最も近い熱交換器に円滑に供給されるようになっているので、空調用室外ユニットと空調用室外ユニットとの間に形成される空間を最小限にすることができて、設置面積を最小限にすることができる。
さらに、筐体内に配置されたコ字形熱交換器の各辺が、それぞれ筐体の対向する側面に対して傾けられている。したがって、たとえば図4に示すように、空調用室外ユニットの背面を壁面に近づけて配置しても、実線矢印で示すように外気が背面側に位置するL字形熱交換器の長辺にも円滑に供給されるようになっているので、空調用室外ユニットの背面と壁面との間に形成される空間を最小限にすることができて、設置面積を最小限にすることができる。
【0048】
請求項4記載の空調用室外ユニットによれば、L字形熱交換器の二辺がなす角度が鈍角となるように構成されていることにより、フィン間隔の減少を抑制することができるので、流路抵抗の増大を抑制することができ、熱交換効率を向上させることができるとともに、フィン間を通過する外気の風切り音などを低減させることができて、騒音を低下させることができる。
また、たとえば図2に示すように、2台の空調用室外ユニットを並べて(隣接させて)配置しても、室外の空気(外気)が隣接面側に位置するL字形熱交換器の短辺部にも円滑に供給されるようになっているので、空調用室外ユニットと空調用室外ユニットとの間に形成される空間を最小限にすることができて、設置面積を最小限にすることができる。
さらに、筐体内に配置された二個のL字形熱交換器の各辺が、それぞれ筐体の対向する側面に対して傾けられている。したがって、たとえば図4に示すように、空調用室外ユニットの背面を壁面に近づけて配置しても、外気が背面側に位置するL字形熱交換器の長辺にも円滑に供給されるようになっているので、空調用室外ユニットの背面と壁面との間に形成される空間を最小限にすることができて、設置面積を最小限にすることができる。
【0049】
請求項5記載の空調用室外ユニットによれば、空調用室外ユニットの筐体上部にファンおよび熱交換器が収容され、筐体下部に圧縮機が収容されるとともに、筐体上部と筐体下部とが隔壁(仕切り板)で仕切られるようになっており、騒音の主たる原因である圧縮機を、筐体下部の側壁と隔壁とにより完全に覆ってしまう(密封してしまう)ことができるようになるので、圧縮機から発生する音を遮断することができて、騒音を大幅に低減させることができる。
【0050】
請求項6記載の空気調和機によれば、設置面積を最小限にすることができるとともに熱交換性能を向上させることができる空調用室外ユニットが採用されることとなるので、設置場所の制約を受けることなく空調用室外ユニットを屋外に設置することができるとともに、消費電力量を低減させるととができて、ランニングコストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による空調用室外ユニットの第1実施形態を示す概略平面図である。
【図2】図1に示す空調用室外ユニットを2台隣接させて設置した状態を説明するための概略平面図である。
【図3】本発明による空調用室外ユニットの第2実施形態を示す概略平面図である。
【図4】図3に示す空調用室外ユニットを壁面に隣接させて配置した状態を説明するための概略平面図である。
【図5】本発明による空調用室外ユニットの第3実施形態を示す概略平面図である。
【図6】本発明による空調用室外ユニットの第4実施形態を示す概略平面図である。
【図7】本発明による空調用室外ユニットの第5実施形態を示す概略平面図である。
【図8】本発明による空調用室外ユニットの第6実施形態を示す概略平面図である。
【符号の説明】
10 空調用室外ユニット
11 室外ファン
12 L字形熱交換器
13 L字形熱交換器
14 筐体
20 空調用室外ユニット
22 L字形熱交換器
23 L字形熱交換器
30 空調用室外ユニット
40 空調用室外ユニット
42 略コ字形熱交換器
43 略コ字形熱交換器
50 空調用室外ユニット
51 略コ字形熱交換器
52 筐体
60 空調用室外ユニット
61 室外ファン
62 筐体
【発明の属する技術分野】
本発明は、空調用室外ユニットおよびこれを備えた空気調和機に関し、特に空調用室外ユニット内に配置された室外熱交換器の配置形態に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、空調用室外ユニット内に配置されたL字型熱交換器は、その各辺が筐体の対向する側面内側と平行になるよう構成されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−179892号公報(図2,図12)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した特許文献1の発明では、複数台(たとえば2台)の空調用室外ユニットを隣接させて(並べて)設置しようとする場合、隣接面に対向して設けられた熱交換器にも外気が流入可能となるよう、空調用室外ユニットと空調用室外ユニットとの間に空間を設けるようにしなければならず、設置面積が増加してしまうといった問題点があった。
また、設置面積に制約があって、空調用室外ユニットと空調用室外ユニットとの間の空間が十分に確保できないような場合、隣接面に対向して設けられた熱交換器に外気が十分に流入せず、熱交換性能が低下し、空気調和機全体として性能が低下してしまうといった問題点があった。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、複数台の空調用室外ユニットを隣接させて設置しようとする場合に、設置面積を最小限にすることができるとともに熱交換性能を向上させることができる空調用室外ユニットおよびこれを備えた空気調和機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
すなわち、請求項1記載の空調用室外ユニットによれば、上吹きの室外ファンと、該室外ファンを収容するとともに、室外の空気を取り入れるための吸込口が四側面それぞれに形成された平面視矩形の筐体と、前記筐体内でかつ前記四側面に沿うように配置された二個のL字形熱交換器と、を具備する空調用室外ユニットにおいて、前記二個のL字形熱交換器は、前記側面に対向する少なくとも一辺が前記筐体の対向する側面に対して鋭角となる角度θを有するように構成されていることを特徴とする。
【0007】
このような空調用室外ユニットによれば、筐体内に配置された二個のL字形熱交換器の、対向する少なくとも一組の辺が、筐体の対向する側面に対して、たとえば図1のように傾けられている。すなわち、各L字形熱交換器の二辺がなす角度αが直角よりも大きい鈍角となるように構成されている。
また、たとえば図2に示すように、2台の空調用室外ユニットを並べて(隣接させて)配置しても、実線矢印で示すように室外の空気(外気)が隣接面側に位置するL字形熱交換器の短辺部にも円滑に供給されるようになっている。
【0008】
請求項2記載の空調用室外ユニットによれば、前記二個のL字形熱交換器は、前記側面に対向する二辺がそれぞれ、前記筐体の対向する側面に対して鋭角となる角度θを有するように構成されていることを特徴とする。
【0009】
このような空調用室外ユニットによれば、筐体内に配置された二個のL字形熱交換器の各辺が、それぞれ筐体の対向する側面に対して傾けられている。したがって、たとえば図4に示すように、空調用室外ユニットの背面を壁面に近づけて配置しても、実線矢印で示すように外気が背面側に位置するL字形熱交換器の長辺部にも円滑に供給されるようになっている。
【0010】
請求項3記載の空調用室外ユニットによれば、上吹きのファンと、室外の空気を取り入れるための吸込口が三側面それぞれに形成された平面視矩形の筐体と、前記筐体内でかつ前記三側面に沿うように配置された一個の略コ字形熱交換器と、を具備する空調用室外ユニットにおいて、前記略コ字形熱交換器は、各辺がそれぞれ、前記筐体の対向する側面に対して鋭角となる角度θを有するように構成されていることを特徴とする。
【0011】
このような空調用室外ユニットによれば、筐体内に配置された一個の略コ字形熱交換器の各辺が、それぞれ筐体の対向する側面に対して、たとえば図7のように傾けられている。すなわち、熱交換器の一辺とこの辺に隣接する他辺とがなす角度が直角よりも大きい鈍角となるように構成されている。
また、たとえば図2に示すように、2台の空調用室外ユニットを並べて(隣接させて)配置しても、室外の空気(外気)が隣接面側に位置する略コ字形熱交換器の両端部に位置する短辺部にも円滑に供給されるようになっている。
さらに、たとえば図4に示すように、空調用室外ユニットの背面を壁面に近づけて配置しても、外気が背面側に位置する略コ字形熱交換器の長辺部にも円滑に供給されるようになっている。
【0012】
請求項4記載の空調用室外ユニットによれば、前吹きのファンと、室外の空気を取り入れるための吸込口が隣接する二側面それぞれに形成された平面視矩形の筐体と、前記筐体内でかつ前記二側面に沿うように配置された一個のL字形熱交換器と、を具備する空調用室外ユニットにおいて、前記L字形熱交換器は、各辺がそれぞれ、前記筐体の対向する側面に対して鋭角となる角度θを有するように構成されていることを特徴とする。
【0013】
このような空調用室外ユニットによれば、筐体内に配置された一個のL字形熱交換器の各辺が、それぞれ筐体の対向する側面に対して、たとえば図8のように傾けられている。すなわち、各L字形熱交換器の二辺がなす角度α1が直角よりも大きい鈍角となるように構成されている。
また、たとえば図2に示すように、2台の空調用室外ユニットを並べて(隣接させて)配置しても、室外の空気(外気)が隣接面側に位置するL字形熱交換器の短辺部にも円滑に供給されるようになっている。
さらに、たとえば図4に示すように、空調用室外ユニットの背面を壁面に近づけて配置しても、外気が背面側に位置するL字形熱交換器の長辺にも円滑に供給されるようになっている。
【0014】
請求項5記載の空調用室外ユニットによれば、前記ファンおよび前記熱交換器を前記筐体の上方に、前記圧縮機を前記筐体の下方に配置するとともに、前記ファンおよび前記熱交換器と前記圧縮機との間に隔壁を設けたことを特徴とする。
【0015】
このような空調用室外ユニットによれば、空調用室外ユニットの筐体上部にファンおよび熱交換器が収容され、筐体下部に圧縮機が収容されるとともに、筐体上部と筐体下部とが隔壁(仕切り板)で仕切られるようになっている。
【0016】
請求項6記載の空気調和機によれば、請求項1から5のいずれか一項に記載の空調用室外ユニットと、室内の空気を取り入れるための吸込口、前記吸込口から取り入れられた空気を冷却または加熱するための室内熱交換器、前記室内熱交換器で熱交換された空気を室内に戻すための吹出口、および前記吸込口から空気を取り入れるとともに、前記吹出口から室内に熱交換された空気を吹き出させるための室内ファンを具備した空調用室内ユニットと、これら空調用室内ユニットおよび空調用室外ユニットを連結するとともに、冷媒をこれら空調用室内ユニットおよび空調用室外ユニットの間で循環させるための冷媒配管と、を備えてなることを特徴とする。
【0017】
このような空気調和機によれば、設置面積を最小限にすることができるとともに熱交換性能を向上させることができる空調用室外ユニットが採用されることとなる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による空調用室外ユニットおよびこれを備えた空気調和機について、図面を参照しながら説明する。
なお、空調用室外ユニットおよび空気調和機の主たる構成については、従来周知であるので、ここではその詳細な説明は省略し、空調用室外ユニット内に配置された室外熱交換器(L字形熱交換器あるいは略コ字形熱交換器)の配置形態について詳述することにする。
【0019】
図1を用いて本発明による空調用室外ユニットの第1実施形態を説明する。空調用室外ユニット10は、冷媒を圧縮するための圧縮機(図示せず)と、上吹きのファン11と、冷媒と室外の空気との熱交換を行わせる二個のL字形熱交換器12,13と、これら圧縮機、ファン11、およびL字形熱交換器12,13を収容する筐体14と、を主たる要素として構成されたものである。
【0020】
筐体14の四側面にはそれぞれ、室外の空気を取り入れるための吸込口(図示せず)が形成されているとともに、筐体14の上面にはL字形熱交換器12,13との熱交換を終えた空気を排出するための吹出口(図示せず)が形成されている。すなわち、室外の空気(外気)は、吸込口→L字形熱交換器12,13→ファン11→吹出口を通って再び大気中に戻されるようになっている。
【0021】
L字形熱交換器12,13はそれぞれ、平面視へ字状に構成されているものであって、具体的にはL字形の屈曲部が90度以上に拡開するように形成された拡開L字形をなす。すなわち、短い方の一辺(短辺)12a,13aが、対向する筐体14の側面に対して鋭角となる角度θを有するとともに、長い方の一辺(長辺)12b,13bが、対向する筐体14の側面に対して平行となるように構成されている。
なお、角度θは5°〜15°であることが望ましい。
【0022】
これにより、このような空調用室外ユニット10を図2に示すように、複数台(たとえば2台)隣接させて設置した場合でも、隣接配置面側の側面に対して拡開L字形をなすL字形熱交換器12,13の一辺(12a,13a)が傾斜した状態で対向するように配置されていることから、空調用室外ユニット10自体を近接して設置しても一方の空調用室外ユニット10のL字形熱交換器12の一辺12aと他方の室外ユニット10のL字形熱交換器13の一辺13aとは傾斜分だけ間隔が確保された状態で平行に配置されることになり、結果として、筐体14の長辺側(図2において下側および上側)に設けられた吸込口から隣接配置面に対向するL字形熱交換器12,13の短辺12a,13a側に外気を円滑に導くことができる(図中の矢印参照)。
したがって、空調用室外ユニット10と空調用室外ユニット10との間に形成される空間を最小限(図2に示すように、たとえば対向する側面同士をほとんど当接させるよう)にすることができて、設置面積を最小限にすることができる。
【0023】
また、図1に示すように、各L字形熱交換器12,13の短辺12a,13aと長辺12b,13bとのなす角αは、直角よりも大きくなるように、すなわち鈍角となるように屈曲部を拡開させて構成されている。加えて、室外ユニット10の熱交換器配置部を形成する隣接設置側側面(空気流入面)に対して傾斜した状態で対向するように、かつ、空調用室外ユニット10の熱交換器配置空間の中心部分について点対称をなすようにL字形熱交換器12,13を配置するものである。
このように、各L字形熱交換器12,13の短辺12a,13aと長辺12b,13bとのなす角αを鈍角とすることにより、フィン間隔の減少を抑制することができるので、流路抵抗の増大を抑制することができ、熱交換効率を向上させることができるとともに、フィン間を通過する外気の風切り音などを低減させることができて、騒音を低下させることができる。
また、確実に熱交換器を外気が流過するように空気流路を形成できるので、空調用室外ユニット10の上下方向全般(底面から天面まで)に渡って熱交換器を延設配置する必要はなく、点対称配置した熱交換器の高さを低くすることが可能となる。このため、本実施形態の空調用室外ユニットでは上部に熱交換器配置部を設け、下部に圧縮機や電装品等を備えた機械室を設ける二階構造を採用でき、屋外に設置され悪環境にさらされる場合でも、機械室に雨水等の浸入し難い耐久性に富む空調用室外ユニットを提供できる。
【0024】
図3を用いて本発明による空調用室外ユニットの第2実施形態を説明する。空調用室外ユニット20は、第1実施形態同様、冷媒を圧縮するための圧縮機(図示せず)と、上吹きのファン11と、冷媒と室外の空気との熱交換を行わせる二個のL字形熱交換器22,23と、これら圧縮機、ファン11、およびL字形熱交換器22,23を収容する筐体14と、を主たる要素として構成されたものである。
【0025】
図3に示す第2実施形態と前述した第1実施形態とは、L字形熱交換器の平面視形状が異なる点以外は同じであるので、L字形熱交換器以外の構成要素についてはその説明を省略する。
本実施形態におけるL字形熱交換器22,23はそれぞれ、平面視へ字状に構成されているものであって、前述した実施形態よりもより大きく、L字形の屈曲部が90度以上に拡開するように形成された拡開L字形をなす。すなわち、短い方の一辺(短辺)22a,23aが、対向する筐体14の側面に対して鋭角となる角度θ1を有するとともに、長い方の一辺(長辺)22b,23bが、対向する筐体14の側面に対して鋭角となる角度θ2を有するように構成されている。
なお、角度θ1,θ2はそれぞれ5°〜15°であることが望ましい。
【0026】
短い方の一辺(短辺)22a,23aが、対向する筐体14の側面に対して鋭角となる角度θ1を有するように構成することにより、図2を用いて説明した、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0027】
また、L字形熱交換器22,23の短辺22a,23aとそれに対向する筐体14の側面との間に角度θ1を持たせるとともに、L字形熱交換器22,23の長辺22b,23bとそれに対向する筐体14の側面との間に角度θ2を持たせることにより、短辺22a,23aと長辺22b,23bとのなす角α1は、図1に示す角度αよりも大きくなるように形成されている。
言い換えれば、本実施形態では、前述した実施形態よりもより大きく、L字形の屈曲部が90度以上に拡開するように形成された拡開L字形のL字形熱交換器22,23を、その各辺22a,22b,23a,23bが室外ユニット10の熱交換器配置部を形成する側面(空気流入面)に対して傾斜した状態で対向するように配置するものであり、特に、空調用室外ユニット10の熱交換器配置空間の中心部分について点対称をなすようにL字形熱交換器22,23を配置するものである。
これにより、第1実施形態のものよりもフィン間隔の減少を抑制することができるので、屈曲部における流路抵抗の増大を抑制することができ、熱交換効率を向上させることができるとともに、フィン間を通過する外気の風切り音などを低減させることができて、騒音を低下させることができる。
【0028】
さらに、各L字形熱交換器22,23の長辺22b,23bが、対向する筐体14の側面に対して鋭角となる角度θ2を有するように構成されていることにより、空調用室外ユニット20の背面側(図4において上側)を、図4に示すように壁面Wにぴったりと沿わせて設置した場合でも、筐体14の短辺側(図4において右側)に設けられた吸込口からL字形熱交換器23の長辺23bおよび短辺23a側に外気を円滑に導くことができる(図中の矢印参照)。
同様に、本実施形態にかかる空調用室外ユニット10は、矩形の空調用室外ユニットの短辺側に他の空調用室外ユニットを隣接させた場合だけに限らず、長辺側に他の空調用室外ユニットを隣接させた場合であっても、空調用室外ユニット10の熱交換器配置部のすべての側面に対して傾斜状態で対向するようにL字形熱交換器22,23が配置されているので、熱交換器を外気が十分に流過する状態に維持できる。
したがって、空調用室外ユニット20と壁面Wとの間に形成される空間を最小限(図4に示すように、たとえば空調用室外ユニット20の背面を壁面Wにほとんど当接させるよう)にすることができて、設置面積を最小限にすることができる。
以下、上述した第1および第2実施形態の変形例として、複数の空調用室外ユニットを隣接配置させた場合や空調用室外ユニットを壁面に近接設置させた場合に、屋外という風向きが千変万化する環境下であっても空調用室外ユニットに設けられた熱交換器に確実に外気を導入するために有効となる、本発明にかかる熱交換器を傾斜状態で熱交換器配置部の側面に対向させた熱交換器配置構造を採用した他の実施形態を説明する。
【0029】
図5を用いて本発明による空調用室外ユニットの第3実施形態を説明する。空調用室外ユニット30は、第1実施形態および第2実施形態同様、冷媒を圧縮するための圧縮機(図示せず)と、上吹きのファン11と、冷媒と室外の空気との熱交換を行わせる二個のL字形熱交換器12,23と、これら圧縮機、ファン11、およびL字形熱交換器12,23を収容する筐体14と、を主たる要素として構成されたものである。
【0030】
図5に示す第3実施形態と前述した第1実施形態および第2実施形態とは、L字形熱交換器が異なる点以外は同じであるので、L字形熱交換器以外の構成要素についてはその説明を省略する。
本実施形態におけるL字形熱交換器は、第1実施形態におけるL字形熱交換器12と、第2実施形態におけるL字形熱交換器23とを組み合わせて構成されたものである。すなわち、筐体14の正面側(図5において下側)に図1および図2に示したL字形熱交換器12が配置されているとともに、壁面Wに沿う筐体14の背面側(図5において上側)に図3および図4に示したL字形熱交換器23が壁面W側の側面に対してその一辺23bが傾斜状態で対向するように配置されている。
【0031】
このように、筐体14の背面側にL字形熱交換器23を配置することにより、第2実施形態のところで説明したように、空調用室外ユニット30と壁面Wとの間に形成される空間を最小限にすることができて、設置面積を最小限にすることができる。
また、筐体14の正面側にL字形熱交換器12を配置することにより、図3および図4に示す第2実施形態のものよりも伝熱面積を増大させることができて、熱交換効率を向上させることができる反面、熱交換効率をそのままとした場合、L字形熱交換器12の小型化を図ることができ、ひいては空調用室外ユニット30の小型化を図ることができる。
【0032】
図6を用いて本発明による空調用室外ユニットの第4実施形態を説明する。本実施形態では、平面視矩形の空調用室外ユニット40の短辺が他の空調用室外ユニットに隣接する状態を想定している。空調用室外ユニット40は、第1実施形態ないし第3実施形態同様、冷媒を圧縮するための圧縮機(図示せず)と、上吹きのファン11と、冷媒と室外の空気との熱交換を行わせる二個のコ字形熱交換器42,43と、これら圧縮機、ファン11、およびコ字形熱交換器42,43を収容する筐体14と、を主たる要素として構成されたものである。
【0033】
図6に示す第4実施形態と前述した第1実施形態ないし第3実施形態とは、熱交換器の平面視形状が異なる点以外は同じであるので、熱交換器以外の構成要素についてはその説明を省略する。
コ字形熱交換器42,43はそれぞれ、平面視略コ字状に構成されている。すなわち、両端部に位置する二辺(短辺)42a,43aが、対向する筐体14の側面に対して鋭角となる角度θ3を有するとともに、長い方の一辺(長辺)42b,43bが、対向する筐体14の側面に対して平行となるように構成されている。
なお、角度θ3は5°〜15°であることが望ましい。
【0034】
これにより、前述した第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0035】
なお、本願発明の技術思想は、今まで述べてきた筐体14の四側面それぞれについて、室外の空気を取り入れるための吸込口が設けられている四側面空気流入タイプの空調用室外ユニットに対してだけ適用され得るものではなく、たとえば後述する図7や図8に示すような非四側面空気流入タイプの空調用室外ユニットに対しても適用可能である。
【0036】
続いて、非四側面空気流入タイプについて、本発明にかかる90度よりも拡開した屈曲部を有する熱交換器を用いた応用例を説明する。以下の応用例においても、平面視矩形の空調用室外ユニットの短辺が他の空調用室外ユニットに隣接する状態を想定している。
図7に示す空調用室外ユニット50は、冷媒を圧縮するための圧縮機(図示せず)と、上吹きのファン11と、二つの屈曲部を備え、冷媒と室外の空気との熱交換を行わせる一個の略コ字形熱交換器51と、これら圧縮機、ファン11、および略コ字形熱交換器51を収容する筐体52と、を主たる要素として構成されたものである。
【0037】
筐体52の三側面、すなわち両側面と背面(図7において左側、右側、および上側に位置する面)にはそれぞれ、室外の空気を取り入れるための吸込口(図示せず)が形成されているとともに、筐体52の上面には略コ字形熱交換器51との熱交換を終えた空気を排出するための吹出口(図示せず)が形成されている。すなわち、室外の空気(外気)は、吸込口→略コ字形熱交換器51→ファン11→吹出口を通って再び大気中に戻されるようになっている。
なお、筐体52の残りの一側面、すなわち正面(図7において下側に位置する面)には、室外の空気を取り入れるための吸込口(図示せず)は形成されていない。
【0038】
略コ字形熱交換器51は、平面視略コ字状に構成されている。すなわち、両端部に位置する二辺(短辺)51a,51bがそれぞれ、対向する筐体52の側面に対して鋭角となる角度θ4,θ5を有するとともに、最も長い一辺(長辺)51cが、対向する筐体52の側面に対して鋭角となる角度θ6を有するように構成されている。
なお、角度θ4,θ5,θ6はそれぞれ5°〜15°であることが望ましい。
【0039】
熱交換器51の平面視形状を図7に示すような略コ字状とすることにより得られる作用効果は、今まで述べてきた説明から明らかであるので、ここではその説明を省略する。
【0040】
図8に示す空調用室外ユニット60は、冷媒を圧縮するための圧縮機(図示せず)と、前吹きのファン61と、冷媒と室外の空気との熱交換を行わせる一個のL字形熱交換器23と、これら圧縮機、ファン61、およびL字形熱交換器23を収容する筐体62と、を主たる要素として構成されたものである。
【0041】
本空調用室外ユニット60では、筐体62の二側面、すなわち一側面と背面(図7において右側、および上側に位置する面)にはそれぞれ、室外の空気を取り入れるための吸込口(図示せず)が形成されているとともに、筐体62の正面(図7において下側に位置する面)にはL字形熱交換器23との熱交換を終えた空気を排出するための吹出口(図示せず)が形成されている。すなわち、室外の空気(外気)は、吸込口→L字形熱交換器23→ファン61→吹出口を通って再び大気中に戻されるようになっている。
なお、筐体62の残りの一側面、すなわち図7において左側に位置する面には、室外の空気を取り入れるための吸込口(図示せず)は形成されていない。
【0042】
L字形熱交換器23の長辺23bが、対向する筐体62の側面に対して鋭角となる角度θ2を有するように構成されていることにより、空調用室外ユニット60を複数隣接設置させた場合だけでなく、空調用室外ユニット60の背面側を、図4に示すような壁面Wにぴったりと沿わせて設置した場合でも、筐体62の短辺側(図8において右側)に設けられた吸込口からL字形熱交換器23の長辺23bおよび短辺23a側に外気を円滑に導くことができる。
したがって、空調用室外ユニット60と壁面Wとの間に形成される空間を最小限にすることができて、設置面積を最小限にすることができる。
【0043】
また、L字形熱交換器23の短辺23aとそれに対向する側面との間に角度θ1を持たせるとともに、L字形熱交換器23の長辺23bとそれに対向する側面との間に角度θ2を持たせることにより、短辺23aと長辺23bとのなす角α1は、図1に示す角度αよりも大きくなるように形成されている。
これにより、第1実施形態のものよりもフィン間隔の減少を抑制することができるので、流路抵抗の増大を抑制することができ、熱交換効率を向上させることができるとともに、フィン間を通過する外気の風切り音などを低減させることができて、騒音を低下させることができる。
【0044】
なお、上述したファン(上吹きファンあるいは前吹きファン)および熱交換器(L字形熱交換器あるいは略コ字形熱交換器)を筐体の上方に、図示しない圧縮機を筐体の下方に配置するとともに、ファンおよび熱交換器と圧縮機との間に隔壁を設けるように構成することができる。
すなわち、空調用室外ユニットの筐体上部にファンおよび熱交換器を収容し、筐体下部に圧縮機を収容するとともに、筐体上部と筐体下部とを隔壁(仕切り板)で仕切るようにする。
これにより、騒音の主たる原因である圧縮機を、筐体下部の側壁と隔壁とにより完全に覆ってしまう(密封してしまう)ことができるようになるので、騒音を大幅に低減させることができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明の空調用室外ユニットおよびこれを備えた空気調和機によれば、以下の効果を奏する。
請求項1記載の空調用室外ユニットによれば、各L字形熱交換器の二辺がなす角度が鈍角となるように構成されていることにより、フィン間隔の減少を抑制することができるので、流路抵抗の増大を抑制することができ、熱交換効率を向上させることができるとともに、フィン間を通過する外気の風切り音などを低減させることができて、騒音を低下させることができる。
また、たとえば図2に示すように、2台の空調用室外ユニットを並べて(隣接させて)配置しても、実線矢印で示すように室外の空気(外気)が隣接面側に位置するL字形熱交換器の短辺部にも円滑に供給されるようになっているので、空調用室外ユニットと空調用室外ユニットとの間に形成される空間を最小限にすることができて、設置面積を最小限にすることができる。
【0046】
請求項2記載の空調用室外ユニットによれば、筐体内に配置された二個のL字形熱交換器の各辺が、それぞれ筐体の対向する側面に対して傾けられている。したがって、たとえば図4に示すように、空調用室外ユニットの背面を壁面に近づけて配置しても、実線矢印で示すように外気が背面側に位置するL字形熱交換器の長辺にも円滑に供給されるようになっているので、空調用室外ユニットの背面と壁面との間に形成される空間を最小限にすることができて、設置面積を最小限にすることができる。
【0047】
請求項3記載の空調用室外ユニットによれば、コ字形熱交換器の一辺とこの一辺に隣接する他辺とがなす角度が鈍角となるように構成されていることにより、フィン間隔の減少を抑制することができるので、流路抵抗の増大を抑制することができ、熱交換効率を向上させることができるとともに、フィン間を通過する外気の風切り音などを低減させることができて、騒音を低下させることができる。
また、たとえば図2に示すように、2台の空調用室外ユニットを並べて(隣接させて)配置しても、室外の空気(外気)が隣接面に最も近い熱交換器に円滑に供給されるようになっているので、空調用室外ユニットと空調用室外ユニットとの間に形成される空間を最小限にすることができて、設置面積を最小限にすることができる。
さらに、筐体内に配置されたコ字形熱交換器の各辺が、それぞれ筐体の対向する側面に対して傾けられている。したがって、たとえば図4に示すように、空調用室外ユニットの背面を壁面に近づけて配置しても、実線矢印で示すように外気が背面側に位置するL字形熱交換器の長辺にも円滑に供給されるようになっているので、空調用室外ユニットの背面と壁面との間に形成される空間を最小限にすることができて、設置面積を最小限にすることができる。
【0048】
請求項4記載の空調用室外ユニットによれば、L字形熱交換器の二辺がなす角度が鈍角となるように構成されていることにより、フィン間隔の減少を抑制することができるので、流路抵抗の増大を抑制することができ、熱交換効率を向上させることができるとともに、フィン間を通過する外気の風切り音などを低減させることができて、騒音を低下させることができる。
また、たとえば図2に示すように、2台の空調用室外ユニットを並べて(隣接させて)配置しても、室外の空気(外気)が隣接面側に位置するL字形熱交換器の短辺部にも円滑に供給されるようになっているので、空調用室外ユニットと空調用室外ユニットとの間に形成される空間を最小限にすることができて、設置面積を最小限にすることができる。
さらに、筐体内に配置された二個のL字形熱交換器の各辺が、それぞれ筐体の対向する側面に対して傾けられている。したがって、たとえば図4に示すように、空調用室外ユニットの背面を壁面に近づけて配置しても、外気が背面側に位置するL字形熱交換器の長辺にも円滑に供給されるようになっているので、空調用室外ユニットの背面と壁面との間に形成される空間を最小限にすることができて、設置面積を最小限にすることができる。
【0049】
請求項5記載の空調用室外ユニットによれば、空調用室外ユニットの筐体上部にファンおよび熱交換器が収容され、筐体下部に圧縮機が収容されるとともに、筐体上部と筐体下部とが隔壁(仕切り板)で仕切られるようになっており、騒音の主たる原因である圧縮機を、筐体下部の側壁と隔壁とにより完全に覆ってしまう(密封してしまう)ことができるようになるので、圧縮機から発生する音を遮断することができて、騒音を大幅に低減させることができる。
【0050】
請求項6記載の空気調和機によれば、設置面積を最小限にすることができるとともに熱交換性能を向上させることができる空調用室外ユニットが採用されることとなるので、設置場所の制約を受けることなく空調用室外ユニットを屋外に設置することができるとともに、消費電力量を低減させるととができて、ランニングコストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による空調用室外ユニットの第1実施形態を示す概略平面図である。
【図2】図1に示す空調用室外ユニットを2台隣接させて設置した状態を説明するための概略平面図である。
【図3】本発明による空調用室外ユニットの第2実施形態を示す概略平面図である。
【図4】図3に示す空調用室外ユニットを壁面に隣接させて配置した状態を説明するための概略平面図である。
【図5】本発明による空調用室外ユニットの第3実施形態を示す概略平面図である。
【図6】本発明による空調用室外ユニットの第4実施形態を示す概略平面図である。
【図7】本発明による空調用室外ユニットの第5実施形態を示す概略平面図である。
【図8】本発明による空調用室外ユニットの第6実施形態を示す概略平面図である。
【符号の説明】
10 空調用室外ユニット
11 室外ファン
12 L字形熱交換器
13 L字形熱交換器
14 筐体
20 空調用室外ユニット
22 L字形熱交換器
23 L字形熱交換器
30 空調用室外ユニット
40 空調用室外ユニット
42 略コ字形熱交換器
43 略コ字形熱交換器
50 空調用室外ユニット
51 略コ字形熱交換器
52 筐体
60 空調用室外ユニット
61 室外ファン
62 筐体
Claims (6)
- 上吹きの室外ファンと、該室外ファンを収容するとともに、室外の空気を取り入れるための吸込口が四側面それぞれに形成された平面視矩形の筐体と、前記筐体内でかつ前記四側面に沿うように配置された二個のL字形熱交換器と、を具備する空調用室外ユニットにおいて、
前記二個のL字形熱交換器は、前記側面に対向する少なくとも一辺が前記筐体の対向する側面に対して鋭角となる角度θを有するように構成されていることを特徴とする空調用室外ユニット。 - 前記二個のL字形熱交換器は、前記側面に対向する二辺がそれぞれ、前記筐体の対向する側面に対して鋭角となる角度θを有するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の空調用室外ユニット。
- 上吹きのファンと、室外の空気を取り入れるための吸込口が三側面それぞれに形成された平面視矩形の筐体と、前記筐体内でかつ前記三側面に沿うように配置された一個の略コ字形熱交換器と、を具備する空調用室外ユニットにおいて、
前記略コ字形熱交換器は、各辺がそれぞれ、前記筐体の対向する側面に対して鋭角となる角度θを有するように構成されていることを特徴とする空調用室外ユニット。 - 前吹きのファンと、室外の空気を取り入れるための吸込口が隣接する二側面それぞれに形成された平面視矩形の筐体と、前記筐体内でかつ前記二側面に沿うように配置された一個のL字形熱交換器と、を具備する空調用室外ユニットにおいて、
前記L字形熱交換器は、各辺がそれぞれ、前記筐体の対向する側面に対して鋭角となる角度θを有するように構成されていることを特徴とする空調用室外ユニット。 - 前記ファンおよび前記熱交換器を前記筐体の上方に、前記圧縮機を前記筐体の下方に配置するとともに、前記ファンおよび前記熱交換器と前記圧縮機との間に隔壁を設けたことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の空調用室外ユニット。
- 請求項1から5のいずれか一項に記載の空調用室外ユニットと、
室内の空気を取り入れるための吸込口、前記吸込口から取り入れられた空気を冷却または加熱するための室内熱交換器、前記室内熱交換器で熱交換された空気を室内に戻すための吹出口、および前記吸込口から空気を取り入れるとともに、前記吹出口から室内に熱交換された空気を吹き出させるための室内ファンを具備した空調用室内ユニットと、
これら空調用室内ユニットおよび空調用室外ユニットを連結するとともに、冷媒をこれら空調用室内ユニットおよび空調用室外ユニットの間で循環させるための冷媒配管と、を備えてなることを特徴とする空気調和機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003138779A JP2004340504A (ja) | 2003-05-16 | 2003-05-16 | 空調用室外ユニットおよびこれを備えた空気調和機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003138779A JP2004340504A (ja) | 2003-05-16 | 2003-05-16 | 空調用室外ユニットおよびこれを備えた空気調和機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004340504A true JP2004340504A (ja) | 2004-12-02 |
Family
ID=33528053
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003138779A Withdrawn JP2004340504A (ja) | 2003-05-16 | 2003-05-16 | 空調用室外ユニットおよびこれを備えた空気調和機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004340504A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010095470A1 (ja) * | 2009-02-23 | 2010-08-26 | ダイキン工業株式会社 | 熱交換器、室外機及び冷凍装置 |
WO2011013672A1 (ja) * | 2009-07-28 | 2011-02-03 | 東芝キヤリア株式会社 | 熱源ユニット |
JP2011163670A (ja) * | 2010-02-10 | 2011-08-25 | Hitachi Appliances Inc | 熱源機 |
JP2012037160A (ja) * | 2010-08-09 | 2012-02-23 | Fuji Furukawa Engineering & Construction Co Ltd | エアコンの室外機 |
CN103759553A (zh) * | 2014-02-17 | 2014-04-30 | 丹佛斯微通道换热器(嘉兴)有限公司 | 换热装置和热源单元 |
CN103925742A (zh) * | 2014-04-18 | 2014-07-16 | 丹佛斯微通道换热器(嘉兴)有限公司 | 换热器及其制造方法、换热模块、换热装置和热源单元 |
CN105004027A (zh) * | 2010-02-15 | 2015-10-28 | 东芝开利株式会社 | 致冷单元 |
WO2016091026A1 (zh) * | 2014-12-11 | 2016-06-16 | 丹佛斯微通道换热器(嘉兴)有限公司 | 换热器、换热模块、换热装置以及热源单元 |
WO2016091021A1 (zh) * | 2014-12-11 | 2016-06-16 | 丹佛斯微通道换热器(嘉兴)有限公司 | 换热器、换热模块、换热装置以及热源单元 |
WO2017199339A1 (ja) * | 2016-05-17 | 2017-11-23 | 三菱電機株式会社 | 空気調和装置の室外機 |
WO2019012619A1 (ja) * | 2017-07-12 | 2019-01-17 | 三菱電機株式会社 | 熱源ユニット |
-
2003
- 2003-05-16 JP JP2003138779A patent/JP2004340504A/ja not_active Withdrawn
Cited By (35)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102317701A (zh) * | 2009-02-23 | 2012-01-11 | 大金工业株式会社 | 热交换器、室外机及制冷装置 |
JP2010216798A (ja) * | 2009-02-23 | 2010-09-30 | Daikin Ind Ltd | 室外機及び冷凍装置 |
WO2010095470A1 (ja) * | 2009-02-23 | 2010-08-26 | ダイキン工業株式会社 | 熱交換器、室外機及び冷凍装置 |
CN105650947A (zh) * | 2009-07-28 | 2016-06-08 | 东芝开利株式会社 | 热源单元 |
US10072883B2 (en) | 2009-07-28 | 2018-09-11 | Toshiba Carrier Corporation | Heat source unit |
JP2022093736A (ja) * | 2009-07-28 | 2022-06-23 | 東芝キヤリア株式会社 | 熱源ユニット |
CN102472536A (zh) * | 2009-07-28 | 2012-05-23 | 东芝开利株式会社 | 热源单元 |
WO2011013672A1 (ja) * | 2009-07-28 | 2011-02-03 | 東芝キヤリア株式会社 | 熱源ユニット |
CN103822394A (zh) * | 2009-07-28 | 2014-05-28 | 东芝开利株式会社 | 热源单元 |
JP2015187538A (ja) * | 2009-07-28 | 2015-10-29 | 東芝キヤリア株式会社 | 熱源ユニット |
JP5555701B2 (ja) * | 2009-07-28 | 2014-07-23 | 東芝キヤリア株式会社 | 熱源ユニット |
US9127867B2 (en) | 2009-07-28 | 2015-09-08 | Toshiba Carrier Corporation | Heat source unit |
JP2011163670A (ja) * | 2010-02-10 | 2011-08-25 | Hitachi Appliances Inc | 熱源機 |
CN105004027A (zh) * | 2010-02-15 | 2015-10-28 | 东芝开利株式会社 | 致冷单元 |
JP2012037160A (ja) * | 2010-08-09 | 2012-02-23 | Fuji Furukawa Engineering & Construction Co Ltd | エアコンの室外機 |
WO2015120803A1 (zh) * | 2014-02-17 | 2015-08-20 | 丹佛斯微通道换热器(嘉兴)有限公司 | 换热装置和热源单元 |
RU2640458C1 (ru) * | 2014-02-17 | 2018-01-09 | Данфосс Майкро Ченл Хит Иксчейнджер (Цзясин) Ко., Лтд. | Теплообменное устройство и блок источника тепла |
US10378825B2 (en) | 2014-02-17 | 2019-08-13 | Danfoss Micro Channel Heat Exchanger (Jiaxing) Co., Ltd. | Heat exchanger apparatus and heat source unit |
CN103759553A (zh) * | 2014-02-17 | 2014-04-30 | 丹佛斯微通道换热器(嘉兴)有限公司 | 换热装置和热源单元 |
US10030912B2 (en) | 2014-04-18 | 2018-07-24 | Danfoss Micro Channel Heat Exchanger (Jiaxing) Co., Ltd. | Heat exchanger and manufacturing method therefor, heat exchange module, heat exchange device, and heat source unit |
WO2015158280A1 (zh) * | 2014-04-18 | 2015-10-22 | 丹佛斯微通道换热器(嘉兴)有限公司 | 换热器及其制造方法、换热模块、换热装置和热源单元 |
US10429134B2 (en) | 2014-04-18 | 2019-10-01 | Danfoss Micro Channel Heat Exchanger (Jiaxing) Co., Ltd. | Heat exchanger and manufacturing method therefor, heat exchange module, heat exchange device, and heat source unit |
CN103925742A (zh) * | 2014-04-18 | 2014-07-16 | 丹佛斯微通道换热器(嘉兴)有限公司 | 换热器及其制造方法、换热模块、换热装置和热源单元 |
RU2642932C1 (ru) * | 2014-04-18 | 2018-01-29 | Данфосс Майкро Ченл Хит Иксчейнджер (Цзясин) Ко., Лтд. | Теплообменник и способ его изготовления, теплообменный модуль, теплообменное устройство и блок источника тепла |
EP3139113A4 (en) * | 2014-04-18 | 2018-03-14 | Danfoss Micro Channel Heat Exchanger (Tianjin) Co.,Ltd. | Heat exchanger and manufacturing method therefor, heat exchange module, heat exchange device, and heat source unit |
JP2017514089A (ja) * | 2014-04-18 | 2017-06-01 | ダンフォス・マイクロ・チャンネル・ヒート・エクスチェンジャー・(ジャシン)・カンパニー・リミテッド | 熱交換器およびその製造方法、熱交換モジュール、熱交換デバイスならびに熱源ユニット |
CN105737634A (zh) * | 2014-12-11 | 2016-07-06 | 丹佛斯微通道换热器(嘉兴)有限公司 | 换热器、换热模块、换热装置以及热源单元 |
US10495326B2 (en) | 2014-12-11 | 2019-12-03 | Danfoss Micro Channel Heat Exchanger (Jiaxing) Co., Ltd. | Heat exchanger, heat exchange module, heat exchange device, and heat source unit |
WO2016091021A1 (zh) * | 2014-12-11 | 2016-06-16 | 丹佛斯微通道换热器(嘉兴)有限公司 | 换热器、换热模块、换热装置以及热源单元 |
WO2016091026A1 (zh) * | 2014-12-11 | 2016-06-16 | 丹佛斯微通道换热器(嘉兴)有限公司 | 换热器、换热模块、换热装置以及热源单元 |
WO2017199339A1 (ja) * | 2016-05-17 | 2017-11-23 | 三菱電機株式会社 | 空気調和装置の室外機 |
GB2577431A (en) * | 2017-07-12 | 2020-03-25 | Mitsubishi Electric Corp | Heat source unit |
WO2019012619A1 (ja) * | 2017-07-12 | 2019-01-17 | 三菱電機株式会社 | 熱源ユニット |
JPWO2019012619A1 (ja) * | 2017-07-12 | 2020-02-06 | 三菱電機株式会社 | 熱源ユニット |
GB2577431B (en) * | 2017-07-12 | 2021-05-12 | Mitsubishi Electric Corp | Heat source unit |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100838881B1 (ko) | 공기조화기 | |
JP5551481B2 (ja) | 電算機室専用空調室内機 | |
JPWO2006068210A1 (ja) | 空気調和装置の室外機 | |
JP2004340504A (ja) | 空調用室外ユニットおよびこれを備えた空気調和機 | |
KR101156295B1 (ko) | 전면 흡토출 방식의 공기조화기용 실외기 및 이를 이용한실외기 설치 시스템 | |
US20090113915A1 (en) | Air conditioner | |
JP2003207152A (ja) | 空気調和機 | |
JP2008128496A (ja) | 空気調和機の室外機 | |
JP2002156135A (ja) | ルームエアコン | |
JP2003279076A (ja) | 空気調和機の室外機 | |
JP3750176B2 (ja) | 空気調和装置の室外機 | |
JP3596422B2 (ja) | 空気調和機の室内ユニット | |
WO2002081974A1 (fr) | Appareil de climatisation | |
JP4261109B2 (ja) | 空気調和機用室外機 | |
EP1052457B1 (en) | Indoor unit for air conditioner | |
JP2000065376A (ja) | 天井カセット形空気調和機 | |
JP3998030B2 (ja) | 天井設置型空気調和装置 | |
JP2005214615A (ja) | 空調機の配管構造 | |
JP2001263752A (ja) | 熱交換換気装置 | |
JP2010266126A (ja) | 熱交換ユニット | |
JP7227516B2 (ja) | 換気装置 | |
JP5997115B2 (ja) | 空気調和機 | |
WO2023187931A1 (ja) | 熱交換装置および冷却装置 | |
CN221505139U (zh) | 分体式厨房空调器 | |
KR20130067936A (ko) | 공기조화기 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060801 |