JP2004340175A - 樹脂製タンク - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液体を貯留するタンク本体11の少なくとも一面に開口部12が形成され、開口部12を覆うカバー14がタンク本体11にねじ締結により固定されるとともに、開口部12を囲繞する枠状の弾性ガスケット15がカバー14とタンク本体11との間に介在される樹脂製タンク10であって、弾性ガスケット15とタンク本体11との間に剛性を有する板状部材が介在されるとともに、板状部材とタンク本体11との間に弾性接着剤19が封入されている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、液体を貯留する樹脂製タンクに関し、特に、タンク本体に開口部を備え、開口部を覆うカバーとタンク本体との間に弾性ガスケットが介在される樹脂製タンクに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から油等の液体を貯留させるタンクとして合成樹脂等を材料とする樹脂製タンクが広く知られているが、中でも液体を流通させるパイプを取り付けた樹脂製タンクが存在する。
例えば、図4に示される樹脂製タンク30は、合成樹脂を材料として形成されたタンク本体31に開口部32が設けられ、複数本のパイプ33a、33b、33c、33dを備えた板状のカバー34が、この開口部32の上面を覆うようにタンク本体31に固定されている。
【0003】
これらのパイプ33a〜33dは溶接等によりカバー34に固定されており、パイプ33a〜33d及びカバー34は金属製である。
そして、この樹脂製タンク30では、タンク本体31とカバー34の間の密閉度を高めるために、タンク本体31とカバー34との間に弾性を有するガスケット35(以後、「弾性ガスケット」と称する)を介装しているほか、ボルト36の締め付けによりタンク本体31に対するカバー34の固定が図られている。
従って、カバー34及び弾性ガスケット35にはボルト用孔34a、35aが設けられており、他方、タンク本体31の開口部32の周縁付近にはボルト36に対応するナット37が埋設されている。
【0004】
また、先に説明した樹脂製タンク30のタンク本体31内に埋設されたナット37に替えて、多数のねじ孔が穿孔された金属製の枠状ブラケットをタンク本体の開口部付近に埋設した別の樹脂製タンクも知られている(例えば、特許文献1を参照)。
そして、この樹脂製タンクによれば、ボルトをカバーに挿通して枠状ブラケットにねじ締結することで、タンク本体とカバーとの間の密閉度を高め、開口部付近の油漏れ等を防ぐことができるとしている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−195202号公報(第3頁、図1〜図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の樹脂製タンク30は、依然としてタンク本体の開口部32付近において油漏れ等のおそれがある。
すなわち、図4に示された樹脂製タンク30は、タンク本体31内の液体が高温の油等の場合には、タンク本体31が熱を受けるほか、ボルト36の締め付けよる軸力により、タンク本体31内に埋設されているナット37がカバー34側へ引き付けられる。
このため、例えば、図5に示されるように、ボルト36の軸力とタンク本体31が受ける熱により弾性ガスケット35の力がタンク本体31に伝達され、タンク本体31が撓んで間隙Sが生じるなど、カバー34とタンク本体31との密閉度が低下する。
特に、産業車両の荷役装置における駆動用の作動油では、作動油の温度が80〜100度程度まで上昇し、カバー34とタンク本体31との密閉度が低下する可能性が高く、カバー34とタンク本体31の密閉度の低下により、開口部32付近から作動油が漏れ出すおそれがある。
【0007】
また、別の従来の樹脂製タンクでは、タンク本体の開口部付近における油漏れをある程度抑制することができるものの、例えば、均等にボルトの締め付けを行わないと、タンク本体に対する枠状ブラケットの位置が狂い出して、タンク本体が変形するおそれがあり、タンク本体の開口部付近の油漏れを確実に防止するものではない。
さらに、この樹脂製タンクでは、先の樹脂製タンク30と比較してナットは削減されるものの、ボルトが皆無になる訳ではなく、また、枠状ブラケットに対して多数のねじ孔を設けるといった加工等が必要であり、結局のところ、ナットの削減効果は枠状ブラケットの加工等により相殺され、製造コストの低減を十分に図ることができない。
【0008】
本発明の目的は、タンク本体の変形に伴うタンク本体の開口部付近における液体の漏れを確実に防止するとともに、樹脂製タンクの部品数を最小限に止めて製造コストの増大を抑制することができるほか、簡単に組み立てることができる樹脂製タンクの提供にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、請求項1記載の発明は、液体を貯留するタンク本体の少なくとも一面に開口部が形成され、開口部を覆うカバーがタンク本体にねじ締結により固定されるとともに、開口部を囲繞する枠状の弾性ガスケットがカバーとタンク本体との間に介在される樹脂製タンクであって、ガスケットとタンク本体との間に剛性を有する板状部材が介在されるとともに、板状部材とタンク本体との間に弾性接着剤が封入されていることを特徴とする。
【0010】
請求項1記載の発明によれば、タンク本体の一部が、ねじ締結による軸力やタンク本体が受ける熱によりカバー側へ引き付けられようとしても、弾性ガスケットとタンク本体の間に介在された板状部材が剛性を有することから、軸力及び熱応力は板状部材に受け止められ、タンク本体の撓みが抑制される。
さらに、軸力や熱応力が板状部材により受け止められつつも、僅かにタンク本体が撓む場合、板状部材とタンク本体の間に弾性接着剤が封入されていることから、弾性接着剤が板状部材とタンク本体との間における液体の漏れを防止するとともに、僅かなタンク本体の撓みを吸収する。
その上、カバーと板状部材との間に介在される弾性ガスケットはカバー及び板状部材からほぼ均等な面圧を受け、カバー及び板状部材に対して密着する。
【0011】
従って、カバー、弾性ガスケット、板状部材、タンク本体は、互いに高い密閉度を実現し、タンク本体の開口部付近からの液体の漏れを生じることがない。
また、カバー及び弾性ガスケットを備えたタンク本体に、板状部材と弾性接着剤を付加するだけあるから、樹脂製タンクの部品数が抑制され、製造コストの増大を抑制することができるほか、樹脂製タンクを簡単に組み立てることができる。
【0012】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載における樹脂製タンクにおいて、板状部材の形状に対応する凹部がタンク本体の開口部の周囲に設けられたことを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、タンク本体の開口部の周囲には板状部材の形状に対応する凹部が設けられていることから、タンク本体の開口部付近の剛性が高められ、開口部付近の強度を向上させることができる。
また、樹脂製タンクの組立の際に、弾性接着剤を塗布する領域が明確となることから、タンク本体の開口部の周囲に設けられた凹部に弾性接着剤を塗布すればよく、弾性接着剤の塗布作業を容易に行うことができる。
また、タンク本体の開口部の周囲に設けられた凹部が板状部材の形状に対応することから、板状部材タンク本体に対する板状部材の位置合わせも容易となり、樹脂製タンクの組立を簡単に行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る樹脂製タンクを図1〜図3に基づいて説明する。
この実施形態の樹脂製タンクは、具体的には産業車両としてのフォークリフトに装備されるオイルタンクであり、荷役装置の油圧回路の一部を構成するものである。
図1に示されるように、この実施形態に係る樹脂製タンク10は、基本的にタンク本体11、カバー14、弾性ガスケット15、鉄製プレート16とから構成されている。
【0014】
まず、タンク本体11について説明すると、タンク本体11は内部に作動油を貯留することができる構造となっているが、タンク本体11の材料は弾性を有する合成樹脂でありタンク本体11の軽量化が図られている。
タンク本体11の上面には開口部12が形成されており、開口部12の周囲には、タンク本体11の上面の高さより僅かに低くなるようにタンク本体11と同じ肉厚で環状の凹部11aが形成されている。
この凹部11aはタンク本体11における開口部12付近の剛性を高めており、これによりタンク本体11における開口部12付近の強度の向上が図られている。
【0015】
また、タンク本体11における凹部11aは後述する鉄製プレート16の形状に対応する形態を呈しており、この凹部11aには開口部12を囲うように、複数個のナット17が埋め込まれている。
これらのナット17は後述するカバー14をねじ締結により固定するためのボルト18に対応するものである。
タンク本体11の側面には、タンク本体11内の作動油をオイルポンプ(図示せず)へ送出する管状の送出口11bが形成されている。
また、この実施形態の送出口11bはタンク本体11と一体成形されており、送出口11bにはホースあるいはパイプが接続されるものとなっている。
【0016】
この実施形態のタンク本体11は、曲面を多用したものとなっているが、その理由はタンク本体11の強度向上及びスペースの有効利用のためである。
ちなみに、フォークリフトの作動油はその温度が80〜100度まで達することもあり、作動油の温度の昇降に伴いタンク本体11の温度も昇降するため、タンク本体11に熱応力が生じるが、曲面を多用したタンク本体11であることにより、この熱応力によるタンク本体11の過度の変形や亀裂等を防止するものとなっている。
【0017】
次に、カバー14について説明する。
この実施形態の形態のカバー14は、複数本のパイプ13a、13b、13c、13dを備えており、タンク本体11の開口部12の上面を覆うようにタンク本体11に対してねじ締結により固定されるものである。
この実施形態のカバー14及びパイプ13a〜13dはいずれも金属製であり、パイプ13a〜13dは溶接等によりカバー14に固定されている。
パイプ13aはオイルコントロールバルブ(図示せず)から作動油を回収するためのパイプであり、パイプ13bはタンク本体11への給油用のパイプである。
また、パイプ13cはリフトシリンダ等の油圧機器においてオーバーフローした作動油をタンク本体11へ回収するためのパイプであり、パイプ13dはタンク本体11内のエア抜きのためのブリーザ装着用のパイプである。
なお、カバー14の周縁付近には、タンク本体11のナット17の位置及び数に対応するように、ボルト用孔14aが穿孔されている。
【0018】
次に、弾性ガスケット15について説明する。
この実施形態の弾性ガスケット15は、後述する鉄製プレート16とカバー14との間に介在されるものであり、鉄製プレート16とカバー14との密着度を高めるために十分な弾性を有している。
そして、この弾性ガスケット15は枠状であり、弾性ガスケット15の外周はカバー部材14の外周の輪郭とほぼ一致しており、弾性ガスケット15の内周はタンク本体11の開口部12の周縁にほぼ対応するものとなっている。
従って、弾性ガスケット15はタンク本体11の開口部12を囲繞する枠状の形態を呈していると言える。
また、弾性ガスケット15には、タンク本体11のナット17の位置及び数に対応するように、ボルト用孔15aが設けられている。
【0019】
次に、鉄製プレート16について説明する。
この実施形態の鉄製プレート16は、タンク本体11と弾性ガスケット15との間に板状部材として介在されるものである。
また、この鉄製プレート16は、剛性を有する板状部材としての機能を有するものであり、主に、ボルト18の軸力及び作動油の熱に起因するタンク本体11の撓みを抑制し、弾性ガスケット15との密着度を高めるためのものである。
この実施形態における鉄製プレート16は、弾性ガスケット15にほぼ倣う形状となっていることから枠状であり、先に説明した弾性ガスケット15と同様に、鉄製プレート16の外周はカバー部材14の外周の輪郭と一致しており、鉄製プレート16の内周はタンク本体11の開口部12の周縁にほぼ対応するものとなっている。
そして、鉄製プレート16は、タンク本体11のナット17の位置及び数に対応するようにボルト用孔16aが穿孔されている。
【0020】
そして、この鉄製プレート16は弾性接着剤19によりタンク本体11の凹部11aに接着されるものであり、鉄製プレート16とタンク本体11の間に封入される弾性接着剤19により、鉄製プレート16とタンク本体11との密着が図られる。
弾性接着剤19は、接着対象物であるタンク本体11と鉄製プレート16を互いに接着するとともに、タンク本体11の僅かな撓みを弾性接着剤19が有する弾性により吸収する機能を有するものである。
従って、ここで言う弾性接着剤は、接着対象物の間に封入されることで接着対象物を互いに接着することが可能であるほか、接着後の状態において弾性を有する接着剤であればよく、接着対象物であるタンク本体11と板状部材の材質に応じて適宜の接着剤を選択すればよい。
【0021】
次に、この実施形態に係る樹脂製タンク10の組立の手順について説明する。
まず、タンク本体11の凹部11aの全域に弾性接着剤19を塗布するが、弾性接着剤19の塗布面は凹部11aであることから、塗布すべき領域が明確であり、凹部11aに弾性接着剤19を塗布する作業は比較的容易である。
そして、弾性接着剤19が乾燥又は固化する前に鉄製プレート16をタンク本体11の凹部11aに載置する。
このとき、鉄製プレート16に対応する凹部11aであることから、鉄製プレート16とタンク本体11との位置合わせは容易に行われ、鉄製プレート16ボルト用孔16aとナット17の孔がほぼ一致する状態となる。
これにより、鉄製プレート16とタンク本体11との間に弾性接着剤19が封入された状態となる。
【0022】
次に、鉄製プレート16の上に弾性ガスケット15を重ね、さらに、カバー14を弾性ガスケット15の上に重ねる。
そして、ボルト18をカバー14側から、各ボルト用孔14a、15a、16aに挿通し、タンク本体11に埋設されているナット17と締結する。
ボルト18とナット17とのねじ締結により、カバー14、弾性ガスケット15、鉄製プレート16がタンク本体11に取り付けられることで樹脂製タンク10が完成することになる。
【0023】
このようにして組み立てられた樹脂製タンク10では、ボルト18とナット17によるねじ締結により、カバー部材14及び鉄製プレート16に対して弾性ガスケット15の面圧が作用し、カバー部材14と弾性ガスケット15、また、弾性ガスケット15と鉄製プレート16は密着度が高く保たれている。
また、鉄製プレート16とタンク本体11の間には弾性接着剤19が封入されていることから、鉄製プレート16とタンク本体11の間は密閉状態になっていると言える。
【0024】
また、この実施形態の樹脂製タンク10は、フォークリフトの荷役装置用のオイルタンクであることから、タンク本体11内に高温の作動油が貯留されるほか、オイルポンプへ作動油を送り出したり、オイルコントロールバルブからの作動油やリフトシリンダからの作動油が回収又は送り込まれたりする。
樹脂製タンク10が使用状態にある場合、タンク本体11には高温の作動油が貯留されるから、タンク本体11は作動油の熱を受けることになる。
また、タンク本体11が樹脂製であるほか、カバー14がボルト18を用いたねじ締結によりタンク本体11に固定されることから、ボルト18の軸力により、タンク本体11のナット17付近がカバー14側へ引き付けられ、タンク本体11の熱応力と相俟ってタンク本体11の一部が撓もうとする。
【0025】
しかしながら、ボルト18の軸力及びタンク本体11が受ける熱に起因するタンク本体11の撓みは、剛性を有する板状部材としての鉄製プレート16により受け止められ抑制される。
そして、僅かにタンク本体11が撓むとしても、鉄製プレート16とタンク本体11の間には弾性接着剤19が封入されているから、弾性接着剤19が有する弾性によりタンク本体11の僅かな撓みが吸収され、鉄製プレート16とタンク本体11との間に間隙が生じることはない。
【0026】
この実施形態の樹脂製タンク10は以下の効果を奏する。
(1)カバー14、弾性ガスケット15、板状部材としての鉄製プレート16、タンク本体11は、互いに高い密閉度を実現し、タンク本体11の開口部12付近からの作動油の漏れを生じることがない。
(2)カバー14及び弾性ガスケット15を備えたタンク本体11に、板状部材としての鉄製プレート16と弾性接着剤19を付加するだけあるから、樹脂製タンクの部品数の増加を抑制し、製造コストの増大を抑制することができるほか、樹脂製タンクを比較的簡単に組み立てることができる。
(3)カバー14及び弾性ガスケット15を備えたタンク本体11に、板状部材としての鉄製プレート16と弾性接着剤19を付加するだけあることから、既存の従来の樹脂製タンクを密閉性の高い樹脂製タンク10とすることができる。
(4)タンク本体11の開口部12の周囲に凹部11aが設けられていることで、タンク本体11における開口部11a周辺の剛性が高められ、この開口部11a付近の強度が向上する。
(5)タンク本体11の開口部12の周囲に設けられた凹部11aに弾性接着剤19を塗布すればよいから、弾性接着剤19を塗布する領域が明確であり、弾性接着剤19の塗布作業を容易に行うことができるほか、弾性接着剤19を無駄に消費することがない。
(6)タンク本体11の開口部12の周囲に設けられた凹部11aが板状部材としての鉄製プレート16の形状に対応することから、タンク本体11に対する鉄製プレート16の位置合わせも容易となる。
(7)タンク本体11の開口部11a付近からの作動油の漏れが防止されるから、樹脂製タンク10やその周辺が作動油により汚れることがなく、清潔な状態を保つことができる。
(8)鉄製プレート16と弾性接着剤19の存在によりタンク本体11の撓みを抑制あるいは吸収するから、少なくとも、ボルト18の締め付け力が均等になるように調整する必要はない。従って、ねじ締結のためのボルト18は一定以上の締め付け力により締め付けるだけでよく、樹脂製タンクの組立の際の煩雑さが軽減される。
【0027】
なお、この実施形態に係る樹脂製タンク10では、タンク本体11に複数個のナット17を埋め込むようにしたが、変更例として図3に示される樹脂製タンク20のように、ボルト24の頭部24aをタンク本体21に埋設し、ボルト24において露出される軸部24bにナット27を締結するようにしてもよい。
また、図3に示される樹脂製タンク20では、開口部22の周囲にリブ21aが設けられており、このリブ21aは先に説明した樹脂製タンク10における凹部11aと同様の機能を発揮するものとなっている。
この変更例では、説明の便宜上、先に説明した樹脂製タンク10で用いた符号を一部共通して用い、共通する構成についてはその説明を省略し、先の説明を援用する。
【0028】
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 上記の実施形態では、板状部材として鉄製プレートを採用しているが、板状部材は剛性を有する材料であればよく、例えば、鉄製プレート以外のアルミプレート等の金属製プレートや硬質樹脂製プレート等、剛性を有する板状部材を構成する適宜の材料を採用することが可能である。
○ 上記の実施形態では、タンク本体の開口部の周囲に凹部やリブを設け、開口部付近の強度を高めるようにしたが、凹部やリブに替えて、開口部の周囲に板状部材を固定することができる凸部を設けてもよい。
○ 上記の実施形態では、タンク本体の開口部の周囲に凹部やリブを設け、弾性接着剤の容易化や、タンク本体に対する鉄製プレートの位置合わせの容易化を図るようにしたが、開口部の周囲に凹部を設けず、平坦なタンク本体の上面に弾性接着剤を塗布し、鉄製プレートを帖着するようにしてもよく、この場合、弾性接着剤を塗布する領域を示す表示手段をタンク本体の開口部に周囲に設けることが好ましい。
○ 上記の実施形態では、鉄製プレートとタンク本体との間において弾性接着剤を全面に封入しているが、少なくとも、鉄製プレートとタンク本体との間において弾性接着剤が開口部を囲繞するように弾性接着剤を封入すればよい。
○ 上記の実施形態ではタンク本体の上面に開口部を設けたが、例えば、開口部をタンク本体の側面に設けるようにしてもよく、開口部を設ける位置や数は制限されない。
○ 上記の実施形態では、弾性ガスケットの形状にほぼ倣う形状を有する鉄製プレートとしたが、板状部材としては、少なくとも、タンク本体の開口部の周縁に対応する内周を備えた枠状のものであればよく、必ずしも弾性ガスケットの外周の輪郭に倣う外周を備える必要はない。
○ 上記の実施形態では、産業車両としてのフォークリフトのオイルタンクに適用した例を説明したが、油圧回路を備えた高所作業車あるいは建設機械に適用できることは言うまでもない。
【0029】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、タンク本体の変形に伴うタンク本体の開口部付近における液体の漏れを確実に防止するとともに、樹脂製タンクの部品数を最小限に止めて製造コストの増大を抑制することができるほか、樹脂製タンクを簡単に組み立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係る樹脂製タンクの斜視図である。
【図2】この発明の実施形態に係る樹脂製タンクの要部を示す断面図である。
【図3】この実施形態に係る樹脂製タンクの変形例の要部を示す断面図である。
【図4】従来の樹脂製タンクの斜視図である。
【図5】従来の樹脂製タンクの要部を示す断面図である。
【符号の説明】
10、20、30 樹脂製タンク
11、21、31 タンク本体
11a、21a、31a 凹部
12、22、32 開口部
14、34 カバー
15、35 弾性ガスケット
16 鉄製プレート
21a リブ
Claims (2)
- 液体を貯留するタンク本体の少なくとも一面に開口部が形成され、開口部を覆うカバーがタンク本体にねじ締結により固定されるとともに、開口部を囲繞する枠状の弾性ガスケットがカバーとタンク本体との間に介在される樹脂製タンクであって、
弾性ガスケットとタンク本体との間に剛性を有する板状部材が介在されるとともに、板状部材とタンク本体との間に弾性接着剤が封入されていることを特徴とする樹脂製タンク。 - 板状部材の形状に対応する凹部がタンク本体の開口部の周囲に設けられたことを特徴とする請求項1記載の樹脂製タンク。
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