JP2004340073A - 内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】副燃料噴射を適切な設定で行えると同時にシリンダ壁面の潤滑をも確保することができる内燃機関を提供する。
【解決手段】気筒1内に燃料を噴射する燃料噴射弁2と、ピストン3裏面または気筒1内の少なくとも一方に冷却用のオイル噴射を行うオイル噴射部4と、燃料噴射弁2に対して主燃料噴射とこの主燃料噴射に遅れて噴射するポスト燃料噴射を行わせるとともに、オイル噴射部4の作動及び停止を制御する噴射制御部5とを備える。噴射制御部5はポスト燃料噴射時期に同期してオイル噴射部4におけるオイル噴射を所定時間停止させる。オイル噴射の停止に伴い、それまでオイル噴射によって冷却されていたピストンやシリンダ壁面の温度が上昇することとなる。そしてこの状態で気筒1内にポスト燃料噴射がなされるために、燃料は上昇した気筒内温度雰囲気中で急速に蒸発し、シリンダ壁面への付着が抑制される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関に関し、更に詳細にはピストンまたは気筒内をオイル噴射により冷却する方式のものに関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関における燃料噴射方式には、機構的あるいは制御的な面から種々のものが知られているが、その一つとして気筒内に出力を得るために燃焼させる燃料を噴射した後に、休止時間をおいて膨張行程または排気行程中に、更に燃料を噴射する、いわゆるポスト噴射等の副燃料噴射を行うものがある。
【0003】
このような副燃料噴射を行う理由として、(1)機関が特定の運転状態にあるとき、膨張行程において副燃料噴射を行うことで排気ガスの圧力を高め、過給機の出力を増大させて機関出力を向上させる、(2)主たる燃料噴射の後、排気弁が閉止する直前に副燃料噴射し、燃焼させることで、排気ガスの温度を上昇させ排気通路に設けたフィルタに捕捉されたパティキュレートマターを燃焼させる、(3)排気系に設けたNOx還元触媒を副燃料噴射された燃料によって活性化することでNOxを還元する、いわゆる触媒の暖気促進、などが挙げられる。
【0004】
ところで、前記した主たる燃料噴射は、気筒内のピストンが上死点近傍にあるときになされ、副燃料噴射はピストンが下がりつつある状態でなされるのが一般的である。ピストンが上死点付近にあるときは燃焼室の容積は最も小さくなり、シリンダ壁面はピストンで隠れた状態にある。
【0005】
一方、副燃料噴射時には、ピストンが下がっているためシリンダ壁面が露出した状態にある。
【0006】
これをシリンダ壁面の潤滑という観点から見ると、主たる燃料噴射時には、燃料が噴射されてもシリンダ壁面のオイル皮膜を希釈することはないため何ら問題はないが、副燃料噴射では露出したシリンダ壁面のオイル皮膜を燃料で希釈してしまうこととなり、潤滑が悪化してボアフラッシングの原因となる虞がある。
【0007】
そこで、本願出願人は特許文献1に示すものを先に提案した。これは、燃料の副燃料噴射やパイロット噴射(主たる燃料噴射の前に行う)において、シリンダ内壁の燃料付着量に相関するパラメータに従って燃料噴射時期、燃料噴射量、燃料噴射圧力を制御することで燃料ができるだけシリンダ壁面に付着しないようにしたものである。
【0008】
また、本願出願人の出願に係る特許文献2に示すのものでは、気筒内の温度が目標温度になる時点を副燃料噴射時期として、圧縮上死点を基点にした前記副燃料噴射時期を内燃機関の運転状態に応じて求める副燃料噴射時期決定手段、を備えており、前記副燃料噴射時期決定手段によって筒内温度が所望の目標温度になったときに副燃料噴射を行うように構成したものである。
【0009】
そして前記目標温度を、副燃料噴射された燃料が燃焼せず、かつ噴霧が気筒のシリンダ壁面に到達しない筒内温度として設定した場合には、副燃料噴射された燃料の噴霧が気筒のシリンダ壁面に到達しなくなり、その結果、副燃料噴射に起因してエンジンオイルが希釈されることを防止できる。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−50897号公報
【特許文献2】
特開2000−45828号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記したいずれの方法でもオイルのシリンダ壁面への付着を効果的に防止することは困難である。
【0012】
すなわち、副燃料噴射のタイミングや燃料の量などは、内燃機関の出力変動や排気エミッションの悪化防止などの要請から、理想的な狭い範囲に限定される。この範囲での副燃料噴射では、前記したシリンダの潤滑を確保するという目的のために理想的なタイミングや噴射量での実行が不可能となる可能性がある。すなわち、副燃料噴射の諸条件を、噴射実行の許容範囲とシリンダ潤滑の確保との妥協点に設定せざるを得ず、満足できる特性が得られなくなる虞れがあった。
【0013】
本発明はかかる従来の問題点を解決するためになされたもので、ポスト燃料噴射を許容可能な範囲で実行すると同時に、シリンダ壁面の潤滑をも確保することが可能な内燃機関を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の内燃機関前述した技術的課題を解決するために以下のように構成されている。
【0015】
すなわち、気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、
ピストンまたは気筒内の少なくとも一方に向けて冷却用のオイル噴射を行うオイルジェット装置と、を備え、
前記燃料噴射弁に対して主燃料噴射及び膨張行程、排気行程中に実行される副燃料噴射が可能な内燃機関において、
前記副燃料噴射を実行するときには、前記オイルジェット装置によるオイル噴射を禁止することを特徴とする。
【0016】
オイルジェット装置は、オイル噴射によって冷却用オイルをピストンまたは気筒内に噴射することで当該部分の冷却を図るものである。特に過給型内燃機関等において熱的負荷を低減するために採用される。
【0017】
副燃料噴射時には、このようなオイルジェット装置によるオイル噴射の禁止によって、筒内温度が上昇し、または筒内温度の低下が抑制されるので、副燃料噴射によって供給された燃料の蒸発が促進され、オイル希釈が防止される。 同時に、副燃料噴射による排気温度の上昇等の本来の目的も達成される。ここで副燃料噴射は、主噴射とは別に、機関の膨張行程、排気行程中に実行される燃料噴射の全てを含み、例えばポスト噴射がその代表的なものである。
【0018】
また、本発明は、気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、
ピストン裏面または気筒内の少なくとも一方に冷却用のオイル噴射を行うオイル噴射部と、
前記燃料噴射弁に対して主燃料噴射及びこの主燃料噴射に遅れて噴射するポスト燃料噴射を行わせるとともに、前記オイル噴射部の作動及び停止を制御する噴射制御部と、を備え、
前記噴射制御部は、ポスト燃料噴射時期に同期して前記オイル噴射部におけるオイル噴射を所定時間停止させるように構成することが可能である。
【0019】
前記噴射制御部は、プログラム可能なマイクロコンピュータを含み、ポスト燃料噴射時期に同期して前記オイル噴射部におけるオイル噴射を所定時間停止させるものである。なお、同期とは必ずしも燃料噴射時期とオイル噴射の停止とを時間的に全く同時に行うという意味ではなく、オイル噴射部における機械的動作遅れや、熱伝導の遅延などを加味したプラスマイナス両方に幅をもたせたものでよい。
【0020】
このように、ポスト燃料噴射時期に同期して前記オイル噴射部におけるオイル噴射を所定時間停止させることで、ポスト燃料噴射時期、すなわち、筒内においてシリンダ壁面の露出面積が拡大状態にある時期には、冷却用オイルの噴射が停止される。
【0021】
オイル噴射の停止に伴い、それまでオイル噴射によって冷却されていたピストンやシリンダ壁面の温度が上昇することとなる。この状態で気筒内にポスト燃料噴射がなされるために、燃料は上昇した気筒内温度雰囲気中で急速に蒸発し、シリンダ壁面への付着が抑制される。
【0022】
このようにしてシリンダ壁面への燃料付着が抑制されるので、シリンダ壁面に残留させておくべきオイルが希釈されることが減少し、ボアフラッシングが防止される。
【0023】
なお、前記噴射制御部は、アクセル開度、機関回転数、車速、機関負荷の機関運転状態、または吸入空気温度、排気温度、触媒入り口温度、冷却水温度、外気圧を測定する各種センサからの信号のうち、少なくとも一の信号に基づいて、ポスト燃料噴射の有無を制御することができる。このように、ポスト燃料噴射を実行することは、常に必要とは限らず、運転状態等を含む諸条件に応じて選択されるものであり、そのためのパラメータを前記各種センサから得るようにするのが好適である。
【0024】
前記オイル噴射部におけるオイル噴射の制御を、電磁弁で行わせることが好ましい。そしてこの電磁弁への通電を断続することでオイル噴射を制御することができる。電磁弁は制御レスポンスが早く、配線や制御が容易なためオイル噴射を制御するのに適している。
【0025】
本発明は、直噴型のディーゼル機関やガソリン機関に適応するものであり、本発明によれば、オイル噴射を禁止して筒内温度の低下を抑制することで、副燃料噴射による燃料の蒸発を促進して、シリンダライナへの燃料付着を減少させることができる。その結果、付着した燃料によるオイル下がりが防止される。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の内燃機関を図1から図5に示される実施形態について更に詳細に説明する。
【0027】
内燃機関1は、4つの気筒2を有する水冷式の4サイクル・ディーゼル機関である。この内燃機関1は、各気筒2の燃焼室に直接燃料を噴射する燃料噴射弁3を備えている。各燃料噴射弁3は、燃料を所定圧まで蓄圧する蓄圧室(コモンレール)4と接続されている。
【0028】
前記コモンレール4は、燃料供給管5を介して燃料ポンプ6と連通している。この燃料ポンプ6は、内燃機関1の出力軸(クランクシャフト)の回転トルクを駆動源として作動するポンプであり、この燃料ポンプ6の入力軸に取り付けられた図示しないポンププーリが内燃機関1の出力軸(クランクシャフト)に取り付けられたクランクプーリと連結されている。
【0029】
このように構成された燃料噴射系では、クランクシャフトの回転トルクが燃料ポンプ6の入力軸へ伝達されると、燃料ポンプ6は、クランクシャフトからこの燃料ポンプ6の入力軸へ伝達された回転トルクに応じた圧力で燃料を吐出する。
【0030】
前記燃料ポンプ6から吐出された燃料は、燃料供給管5を介してコモンレール4へ供給され、コモンレール4にて所定圧まで蓄圧されて各気筒2の燃料噴射弁3へ分配される。そして、燃料噴射弁3に駆動電流が印加されると、これが開弁し、その結果、燃料噴射弁3から気筒2内へ燃料が噴射される。
【0031】
次に、内燃機関1には、吸気枝管8が接続されており、吸気枝管8の各枝管は、各気筒2の燃焼室と吸気ポートを介して連通している。
【0032】
前記吸気枝管8は吸気管9に接続されている。吸気管9には、この吸気管9内を流通する吸気の質量に対応した電気信号を出力するエアフローメータ11が取り付けられている。
【0033】
前記エアフローメータ11と前記吸気絞り弁13との間に位置する吸気管9には、排気のエネルギを駆動源として作動する遠心過給機(ターボチャージャ)15のコンプレッサハウジング15aが設けられている。
【0034】
前記吸気管9は、インタークーラー16を介して過給機15に接続されている。
【0035】
このように構成された吸気系では、吸気は、吸気管9を介してコンプレッサハウジング15aに流入する。
【0036】
コンプレッサハウジング15aに流入した吸気は、このコンプレッサハウジング15aに内装されたコンプレッサホイールの回転によって圧縮される。前記コンプレッサハウジング15a内で圧縮された吸気は、必要に応じて吸気絞り弁13によって流量を調節されて吸気枝管8に流入する。この吸気枝管8に流入した吸気は、各枝管を介して各気筒2の燃焼室へ分配され、各気筒2の燃料噴射弁3から噴射された燃料を着火源として燃焼される。
【0037】
一方、内燃機関1には、排気枝管18が接続され、排気枝管18の各枝管が排気ポートを介して各気筒2の燃焼室と連通している。
【0038】
前記排気枝管25は、前記遠心過給機15のタービンハウジング15bと接続されている。前記タービンハウジング15bは、排気管19と接続され、この排気管19は、下流にて大気へと通じている。
【0039】
図2は、内燃機関の気筒の構造の概略を示し、図3は、内燃機関におけるオイル循環経路を示している。
【0040】
気筒2の天頂に気筒2内へ燃料を噴射する燃料噴射弁3が設けられている。気筒2内にはピストン30が設けられており、このピストン30の下方にはピストン30の裏面に向けて冷却用のオイルを噴射するオイル噴射部31が設けられている。また、気筒2の天頂側には吸気弁32と排気弁33が夫々設けられている。
【0041】
燃料噴射弁3は燃料系34に接続された燃料制御部35によって、燃料噴射タイミング及び噴射量が制御されるようになっている。
【0042】
前記オイル噴射部31は、図3及び図4に示すオイル循環経路中に設けられている。オイル循環経路はまずオイルパン42に集められたオイルをオイルストレーナー43、オイルポンプ44、オイルクーラー45、及びオイルフィルタ46を介してメインオイルホール47に送るようになっている。メインオイルホール47からはヘッドオイルホール48を介してカムシャフト49などの動弁系機構50へ送油するようになっている。
【0043】
さらに、メインオイルホール47からはクランクジャーナル51や過給機(ターボ)15へも送油される。そして、メインオイルホール47には電磁弁52を介してオイル噴射部31が接続されている。この電磁弁52はオイル噴射部31のオリフィスを開閉するためのものであり、電子制御部(ECU)55により制御されるようになっている。
【0044】
ECU55は電子制御ユニットになっており、マイクロコンピュータを内蔵し、予めプログラムされたシーケンスに沿って前記電磁弁52、燃料噴射弁3、その他の機器を制御するものである。このECU55には車速センサ60、クランクポジション33、アクセル開度センサ36、及びその他の吸入空気温度、排気温度、触媒入り口温度、冷却水温度などの各種センサが接続されており、これらの条件に応じて燃料噴射弁3における主燃料噴射条件とポスト燃料噴射条件が決定されるようになっている。
【0045】
また、ECU55はポスト燃料噴射に同期して電磁弁52を制御し、オイル噴射部31から噴射される冷却用のオイルを一時的に停止させる制御を行う。
【0046】
これら一連の動作を、図4に示すフローチャートで説明すると、ECU55において少なくとも車速センサ60、クランクポジションセンサ33、アクセル開度センサ36からの各信号(それぞれ、図中においてSPD,NE,ACCPで示す)を入力するステップS101に移行する。続いてステップS102に移行し、前記した各種センサからの信号に基づいてポスト燃料噴射を行うか否かの判別が行われる。
【0047】
ポスト燃料噴射を行うケースは、排気ガスの圧力を高め、過給機の出力を増大させて機関出力を向上させる場合、主たる燃料噴射の後、排気弁が閉止する直前にポスト噴射し、燃焼させることで排気ガスの温度を上昇させパティキュレート・フィルタに捕捉されたパティキュレートを焼却する場合、排気系に設けたNOx触媒をポスト噴射された燃料によって活性化することでNOxを還元する場合、NOx触媒のSOx被毒回復処理を実施する場合等がある。
【0048】
そしてECU55の判断によりステップS102においてポスト燃料噴射が行われる場合は肯定枝(Y)からステップS103に移行する。ステップS103では電磁弁52がオフ、すなわちオイル噴射が停止される。一方、ECU55の判断によりステップS102においてポスト燃料噴射が行われない場合は否定枝(N)からステップS104に移行する。ステップS104では電磁弁52がONにされてオイル噴射が行われる。
【0049】
そして、ステップS103、ステップS104のいずれの場合もリターンへ移行し、常に監視が継続される。
【0050】
このように、ポスト燃料噴射が行われる場合に限り冷却用のオイル噴射が停止する。したがって、ポスト燃料噴射がない運転モードではオイル噴射によって冷却されていたピストンやシリンダ壁面の温度が上昇することとなる。
【0051】
この場合は、筒内温度も上昇するから、ポスト燃料噴射は高温度雰囲気中の気筒1内になされることになる。このため、燃料は急速に蒸発し、シリンダ壁面へ到達する前に蒸発しシリンダ壁面への付着が防止される。
【0052】
このようにシリンダ壁面への燃料付着が防止されるためシリンダ壁面に残留させておくべきオイルが希釈されることがなくなりボアフラッシングが防止される。
【0053】
なお、一時的とはいえピストン周囲の温度が上昇することは耐久性の面で問題が生ずるのではないかという懸念が生ずるが、図6に示すグラフからその虞れはないことがわかる。このグラフは縦軸に機関トルク(負荷量)、横軸に機関回転数が示されており、図中、上の線グラフは全負荷特性、下の斜線領域はポスト噴射領域をそれぞれ示す。
【0054】
ポスト燃料噴射は触媒入り口温度が低いパーシャル領域で行われるため、常に最大負荷よりも低い条件下にあり、一時的にピストン冷却が停止しても耐久性や信頼性になんら影響がない。
【0055】
また、機構的には電磁弁52をオイル噴射部31とオイル循環経路との間に設けるだけでよいため、低コストで実施することが可能である。
【0056】
このように本実施の形態では、ポスト燃料噴射を適切な条件で行いながら、燃料がシリンダ壁面に付着してオイルを希釈してしまうことを防止できるものである。したがって両者の条件が両立し、性能が良好で耐久性も高い内燃機関とすることができる。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、副燃料噴射を適切な設定で行えると同時に、副噴射された燃料を蒸発させることでシリンダ壁面の潤滑をも確保することができる。
【0058】
また、オイル噴射部における噴射制御を電磁弁で行うように構成すれば、制御を高速で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内燃機関の概略を示すブロック図である。
【図2】本発明の内燃機関の気筒の構造の概略を示す図である。
【図3】内燃機関のオイル経路を示すブロック図である。
【図4】内燃機関のオイル経路を示す斜視図である。
【図5】内燃機関のポスト噴射と冷却用のオイル噴射の動作を示すフローチャート図である。
【図6】内燃機関の全負荷特性とポスト燃料噴射領域との関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1 気筒
2 燃料噴射弁
3 ピストン
4 オイル噴射部
5 制御部
6 電磁弁

Claims (3)

  1. 気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、
    ピストンまたは気筒内の少なくとも一方に向けて冷却用のオイル噴射を行うオイルジェット装置と、を備え、
    前記燃料噴射弁に対して主燃料噴射及び膨張行程、排気行程中に実行される副燃料噴射が可能な内燃機関において、
    前記副燃料噴射を実行するときには、前記オイルジェット装置によるオイル噴射を禁止することを特徴とする内燃機関。
  2. 気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、
    ピストンまたは気筒内の少なくとも一方に向けて冷却用のオイル噴射を行うオイルジェット装置と、
    前記燃料噴射弁に対して主燃料噴射及び膨張行程、排気行程中に実行される副燃料噴射を行わせるとともに、前記オイル噴射部の作動及び停止を制御する噴射制御部と、を備え、
    前記噴射制御部は、副燃料噴射時期に同期して前記オイル噴射部におけるオイル噴射を所定時間停止させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記オイル噴射部は電磁弁を含み、この電磁弁への通電を断続することでオイル噴射を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012002216A (ja) * 2010-06-21 2012-01-05 Mazda Motor Corp エンジンの給油装置
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