JP2004340020A - 内燃機関の燃料供給装置 - Google Patents

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Yukio Koseki
優紀夫 小関
Keiso Takeda
啓壮 武田
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Abstract

【課題】内燃機関の始動時に、燃料の気化がより促進される内燃機関の燃料供給装置を提供する。
【解決手段】燃料通路20に供給された燃料を内燃機関の停止後に保温する燃料保温容器60と、前記内燃機関の始動時又は始動前であって、前記保温された燃料を前記燃料通路内の燃料と置換する燃料置換部とを備えている。燃料保温容器内の温度の高い燃料が始動初期から噴射されることとなるため、始動時の気化をより促進することができる。前記燃料保温容器は、前記内燃機関の運転時に前記燃料通路に供給された前記燃料の温度よりも、前記内燃機関が停止された後に前記燃料通路内の前記燃料の温度が低下することが抑制されるように、前記内燃機関の運転時にシリンダ41内又は吸気通路44内に噴射されるべく前記燃料通路に供給された前記燃料を保温する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の燃料供給装置に関し、特に、始動時に燃料の気化がより促進される内燃機関の燃料供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料を加熱して排気ガス中の有害物質を低減する技術が、特開平5−340317号公報に述べられている。特に、冷間始動時においては、ピストンや燃料自体の温度が低く、燃料の気化が促進されないため、燃料を積極的に加熱する効果が非常に大きい。
【0003】
特開平10−238424号公報には、燃料噴射弁に誘導コイルを設け、高周波電流を印加して誘導加熱により燃料を加熱する技術が開示されている。加熱手段として、誘導加熱やヒータを用いる場合には、燃料の加熱に大量の電力を投入する必要があり、極低温時のようにバッテリ容量が低下している場合には、電力不足により十分な加熱を行うことができない。
【0004】
特開2001−132575号公報には、始動時に保温容器に貯留された温水を燃料噴射弁の周りに循環させ、始動時の気化を促進する技術が開示されている。温水によって、燃料噴射弁を暖める構成では、熱効率が悪く、温水の熱を燃料に伝えるためにある程度の時間が必要である。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−132575号公報
【特許文献2】
特開平9−14072号公報
【特許文献3】
特開2002−21626号公報
【特許文献4】
特開平5−340317号公報
【特許文献5】
特開平10−238424号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
内燃機関の始動時に、燃料の気化がより促進されることが望まれる。
特に、燃料の噴射初期から燃料の気化がより促進されることが望まれる。
極低温時などの悪条件下においても確実に燃料の気化がより促進されることが望まれる。
【0007】
本発明の目的は、内燃機関の始動時に、燃料の気化がより促進される内燃機関の燃料供給装置を提供することである。
本発明の他の目的は、特に、燃料の噴射初期から燃料の気化がより促進される内燃機関の燃料供給装置を提供することである。
本発明の更に他の目的は、極低温時などの悪条件下においても確実に燃料の気化がより促進される内燃機関の燃料供給装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の内燃機関の燃料供給装置は、燃料通路に供給された燃料を内燃機関の停止後に保温する燃料保温容器と、前記内燃機関の始動時又は始動前であって、前記保温された燃料を前記燃料通路内の燃料と置換する燃料置換部とを備えている。燃料保温容器内の温度の高い燃料が始動初期から噴射されることとなるため、始動時の気化をより促進することができる。
【0009】
前記燃料保温容器は、前記内燃機関の運転時に前記燃料通路に供給された前記燃料を保温する。前記燃料保温容器は、前記内燃機関の運転時に前記燃料通路に供給された前記燃料の温度よりも、前記内燃機関が停止された後に前記燃料通路内の前記燃料の温度が低下することが抑制されるように、前記内燃機関の運転時にシリンダ内又は前記シリンダに連通する吸気通路内に噴射されるべく前記燃料通路に供給された前記燃料を保温する。
前記燃料置換部は、更に燃料の噴射前に、前記保温された燃料を前記燃料通路内の燃料と置換する。
【0010】
本発明の内燃機関の燃料供給装置において、前記燃料置換部は、燃料噴射弁に設けられた燃料流入口から前記保温された燃料を前記燃料噴射弁の内部に供給し、前記燃料噴射弁の軸線方向において前記燃料流入口の位置とは異なる位置に設けられた燃料流出口から前記燃料通路内の燃料を流出させる。これにより、燃料噴射弁内の殆どの燃料を置換することができる。
【0011】
本発明の内燃機関の燃料供給装置において、前記燃料噴射弁は、サイドフィード型であり、前記燃料流入口は、前記燃焼噴射弁の側部に前記燃料通路に連通するように設けられた燃料受給口であり、前記燃料流出口は、前記燃焼噴射弁の上部に設けられる。高温の燃料が燃料受給口から流入し、燃料流出口から流出する。よって、燃料流出口近傍の燃料よりも燃料受給口近傍の流入直後の燃料の方が高温である。燃料受給口の位置は、燃料噴射口から近く、燃料噴射口から燃料が噴射されるときには、燃料受給口の近傍のより温度の高い燃料が噴出されるので、始動時の燃料の気化促進に有利である。
【0012】
本発明の内燃機関の燃料供給装置において、前記燃料置換部には、前記燃料の流路を切り替える切り替え弁と、前記燃料通路または燃料噴射弁に接続されたリリーフ通路を含む。
【0013】
本発明の内燃機関の燃料供給装置において、前記燃料通路は、シリンダヘッドに内蔵され、前記燃料保温容器は、前記シリンダヘッドからの熱を受けて昇温された前記燃料通路内の燃料を保温する。
【0014】
本発明の内燃機関の燃料供給装置において、前記燃料保温容器は、燃料タンクと前記燃料通路とを結ぶ燃料供給路から分岐した位置、又は前記燃料供給路の途中に設けられている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の内燃機関の燃料供給装置の一実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0016】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の燃料供給装置を有する内燃機関(エンジン)のシリンダヘッド10の部分の断面図である。シリンダヘッド10内に形成された燃料通路(デリバリパイプ)20及びインジェクタ(燃料噴射弁)30内の残留燃料を燃料蓄熱タンク60内の高温燃料に置換するための構成以外のエンジンの構成は、通常一般のエンジンの構成と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0017】
図1は、シリンダの中心軸に対して直角な平面による断面図である。図1は、図2におけるI−I線断面図であり、図2は図1におけるII−II線断面図である。
【0018】
このエンジンは、直列四気筒エンジンで、かつ、いわゆる4バルブエンジンである。四つのシリンダ41が直列して配列されており、一つのシリンダ41ごとに二つの吸気バルブ42と二つの排気バルブ43とが配設されている。吸気バルブ42によって、シリンダ41と吸気ポート44との間が開閉される。また、排気バルブ43によってシリンダ41と排気ポート45との間が開閉される。シリンダ41は、シリンダブロック46の内部に形成されており、シリンダブロック46の上部にシリンダヘッド10が結合されている。
【0019】
シリンダ41の内部には、通常一般のエンジンと同様に、ピストン47が往復運動可能に収納されている。本実施形態のエンジンは、筒内直接噴射型エンジンであり、シリンダ41内に燃料噴射口31jを配設させたインジェクタ30がシリンダヘッド10内に配置されている。インジェクタ30は、各シリンダ41毎に一つずつ配設されている。ピストン47の上面には窪みが形成されており、インジェクタ30から噴射された燃料を四つの吸排気バルブ42,43の中心に配置された点火プラグ48の近傍に集めて点火燃焼させる成層燃焼が可能となっている。
【0020】
図1に示されるように、本実施形態のシリンダヘッド10内には、燃料通路の一部を形成するデリバリパイプ20が埋設されている。デリバリパイプ20は、所定の形状に加工された後に、シリンダヘッド10の鋳造時に鋳込まれている。デリバリパイプ20の一端部20iは、燃料タンク51からフィードポンプ52を介して燃料が供給される燃料配管53に接続されている。デリバリパイプ20内の燃料通路21には、燃料タンク51から燃料が供給される。
【0021】
本実施形態のエンジンは、筒内直接噴射型エンジンであり、燃料噴射時には、圧縮されたシリンダ41内の吸入空気に対して燃料を噴射する必要がある。このため、燃料配管53には、高圧ポンプ54が配されており、デリバリパイプ20内の燃料圧力(燃圧)を高圧にしている。高圧ポンプ54の駆動源としては、カムシャフトの回転駆動力が用いられる。
【0022】
燃料配管53には、燃料蓄熱タンク60が接続されている。燃料蓄熱タンク60は、その内部の燃料を保温するに過ぎず、積極的に加熱するものではない。燃料蓄熱タンク60は、シリンダヘッド10の内部に埋設されたデリバリパイプ20内でシリンダヘッド10の熱を受けて昇温された燃料を保温する。
【0023】
燃料配管53上において、燃料蓄熱タンク60の下流側であって、かつ高圧ポンプ54の下流側には、流路制御バルブ(三方バルブ)61が設けられている。また、燃料配管53において、燃料蓄熱タンク60と流路制御バルブ61との間には、燃料蓄熱タンク60内の燃料を燃料配管53を介してデリバリパイプ20内に送り込むための電動ポンプ62が設けられている。電動ポンプ62は、エンジンの始動時(又は始動前)に際して駆動される必要があり、カムシャフトの回転駆動力を利用できないことから、電動式とされる。電動ポンプ62に代えて、エアー圧により燃料蓄熱タンク60内の燃料を送り出すものであってもよい。
【0024】
図1及び図3を参照して、デリバリパイプ20とインジェクタ30の取り付け構造について説明する。なお、図3において、符号21の境界を示す丸は、デリバリパイプ20の内周面を示している。図3においては、デリバリパイプ20は、紙面に直交する方向に延在している。
【0025】
インジェクタ30は、デリバリパイプ20と略直角に交差しており、インジェクタ30がデリバリパイプ20に形成された一対の孔に貫通されている。図3に示すように、インジェクタ30は、筐体30a内にスライド可能なニードル35と、このニードル35をスライドさせるための電磁コイル36とを有している。筐体30aには、電磁コイル36に電力供給するためのコネクタ(図示せず)を取り付けるコネクタ取付部37が設けられている。
【0026】
ニードル35は、通常はスプリング38によってインジェクタ30の先端の噴射口31jを閉じた状態に維持されている。燃料噴射時には、コイル36に通電して磁力を発生させ、この磁力によってニードル35を図中上方に移動させて、噴射口31jを開く。燃料噴射量の調節は、開弁時間によって行われる。
【0027】
筐体30aの外周部には、溝39a,39bが形成され、それらの溝39a,39bにはそれぞれ、Oリング(環状のシール部材)63a,63b及びバックアップリング64a,64bが配置されており、インジェクタ30とシリンダヘッド10との間の液密状態を維持して、燃料のシールを行っている。
【0028】
図1及び図3に示すように、デリバリパイプ20の内部に位置するインジェクタ30の側壁には、燃料通路21の燃料の供給を受ける燃料受給口32が開口されている。燃料受給口32から噴射口31jまでは、インジェクタ30の内部に燃料流路30bが形成されている。また、燃料受給口32には、燃料中の異物がインジェクタ30の内部に侵入しないように金属製のフィルタが取り付けられている。図3中、燃料が充満する部分は点描によって示してある。
【0029】
本実施形態のインジェクタ30は、いわゆるサイドフィード型のインジェクタである。サイドフィード型とは、インジェクタ30の軸線に対して直角な方向から燃料の供給を受けるものを指す。これに対して、インジェクタの軸線方向から燃料を受けるもの、即ち、インジェクタ30の尾部から燃料を受けるものはトップフィード型と称される。本実施形態のように、デリバリパイプ20をシリンダヘッド10の内部に埋設させて燃料温度を上昇させ、更に、インジェクタ30をサイドフィード型とすることで、昇温されたされたデリバリパイプ20内の燃料の温度を低下させることなく噴射させることができる。
【0030】
図3に示すように、本実施形態のインジェクタ30の内部には、燃料流路30bと連通するとともに、筐体30aの尾部(上部)34の開口部34aと連通する燃料置換路30cが形成されている。筐体30aの開口部34aには、リリーフ用連通管55が接続されている。図3においては、リリーフ用連通管55は、紙面に直交する方向に延在している。
【0031】
筐体30aの上部34の外周部には、溝37が形成されており、その溝37には、Oリング65とバックアップリング66が配置されており、リリーフ用連通管55とインジェクタ30との液密状態を維持している。なお、符号67は、バックアップリングである。
【0032】
以下では、見方を変えた説明を行うために、あえて上記の各構成要素の動作を考慮せずに上記構成のみに着目した上で、上記構成を説明する。
リリーフ用連通管55は、あたかも従来一般のトップフィード型のデリバリパイプに相当し、筐体30aの上部34の開口部34aは、あたかも従来一般のトップフィード型のインジェクタの燃料受給口に相当し、燃料置換路30c及び燃料流路30bは、あたかも従来一般のトップフィード型のインジェクタの燃料受給口から噴射口31jに至るまでの燃料流路に相当する。
【0033】
図1に示すように、デリバリパイプ20の終端部20jには、何の連通管も接続されておらず、その終端部20jにおいてその流路が閉塞される。各インジェクタ30の上部34には、リリーフ用連通管55が共通に接続されている。リリーフ用連通管55の一端部には、電磁リリーフ弁56を介してリリーフ用配管57の一端部が接続され、その他端部は燃料配管53における高圧ポンプ54よりも上流側に接続されている。
【0034】
次に、第1実施形態の動作について説明する。
【0035】
まず、エンジンの運転中について説明する。
【0036】
エンジンの運転中は、燃料配管53上における、電動ポンプ62側とデリバリパイプ20側と高圧ポンプ54側の三方が互いに接続されるように流路制御バルブ61が切り替えられる。電磁リリーフ弁56は、閉じた状態とされる。但し、リリーフ用連通管55内の燃圧を検出する燃圧センサ(図示せず)の計測値が所定値を超えた場合には、電磁リリーフ弁56が開とされリリーフ用連通管55内の燃料がリリーフ用配管57を介して上流側の燃料配管53に還流されることで、リリーフ用連通管55内の燃圧が降下する。
【0037】
エンジンの運転中は、上記のように流路制御バルブ61が切り替えられ、フィードポンプ52及び高圧ポンプ54が作動することで、燃料タンク51からデリバリパイプ20に供給され、デリバリパイプ20内でシリンダヘッド10からの熱を受けて昇温した燃料のうち、噴射口31jから噴出されなかった燃料が燃料蓄熱タンク60に入って保温される。
【0038】
次に、エンジンの停止時(停止中)について説明する。
【0039】
エンジンの停止時には、イグニッションがOFFにされたことに応答して、燃料配管53上におけるデリバリパイプ20側と高圧ポンプ54側とが接続され、電動ポンプ62側とは接続されないように、流路制御バルブ61が切り替えられる。これにより、エンジンの停止中は、燃料蓄熱タンク60内に入った昇温された燃料が燃料蓄熱タンク60内に貯められ、燃料蓄熱タンク60内での保温状態が維持される。
【0040】
また、エンジンの停止時には、イグニッションがOFFにされたことに応答して、電磁リリーフ弁56は、開いた状態とされる。この場合、電磁リリーフ弁56は閉じた状態でも問題はないが、エンジンの停止後に直ちに再始動されるときにリリーフ用連通管55に燃料の残圧が残っていると、高温燃料との置換が行い難いという理由から、電磁リリーフ弁56は開いた状態であることが好ましい。
【0041】
次に、エンジンの始動時について説明する。
【0042】
エンジンの始動時には、イグニッションがONにされたこと、若しくはドアスイッチ又は着座スイッチがONにされたことに応答して、燃料配管53上におけるデリバリパイプ20側と電動ポンプ62側とが接続され、高圧ポンプ54側とは接続されないように、流路制御バルブ61が切り替えられる。また、このときに、電動ポンプ62が始動されて、燃料蓄熱タンク60内の保温された燃料がデリバリパイプ20内に圧送される。
【0043】
上記のように、エンジンの停止時に、電磁リリーフ弁56は開とされ、エンジンの始動時にも電磁リリーフ弁56は開の状態のままである。よって、図1及び図3に示すように、電動ポンプ62によって燃料蓄熱タンク60から圧送された高温の燃料は、デリバリパイプ20内を通るのみならず、図3中の矢印に示すように、燃料受給口32から燃料流路30b、燃料置換路30cを通って、開口部34aからリリーフ用連通管55に流れ、リリーフ用連通管55から電磁リリーフ弁56を介して燃料配管53の上流側に還流される。これにより、エンジンの停止時にデリバリパイプ20内に残留した燃料のみならず、エンジンの停止時にインジェクタ30内に残留し、その後シリンダヘッド10が冷めるに従って温度が低下した燃料が、燃料蓄熱タンク60内で保温されていた高温の燃料に置換される。
【0044】
この場合、高温の燃料は、燃料受給口32から燃料流路30b、燃料置換路30cを通って、開口部34aからリリーフ用連通管55に流れるので、インジェクタ30内に残留した殆ど全ての燃料が確実に置換される。この構成により、確実に置換されるインジェクタ30内の燃料は1〜2ccであり、複数回分の噴射量に相当する大きな効果といえる。
【0045】
電動ポンプ62が始動された後、一定時間の経過後に、スタータが起動してエンジンの始動が開始されるとともに、電動ポンプ62がOFFとされ、上記運転中のモードに移行される。この一定時間としては、高温の燃料がインジェクタ30の開口部34aからリリーフ用連通管55に流出して、インジェクタ30内の殆ど全ての燃料の置換が完了するまでに要する時間が設定される。
【0046】
上記のように、電動ポンプ62の始動後、運転中モードに移行するタイミングは、電動ポンプ62の始動後、一定時間の経過後とする他に、以下の構成を採用することができる。電磁リリーフ弁56の近傍に温度センサを設け、燃料蓄熱タンク60内の高温の燃料が電磁リリーフ弁56を通過したことを検出したときに、運転中モードに移行することができる。この方法によれば、複数のインジェクタ30のそれぞれの内部の殆どの燃料を確実に置換したことを確認した上で、運転中モードに移行することができる。また、電磁リリーフ弁56の近傍に流量センサを設け、燃料蓄熱タンク60内の高温の燃料が設定された量だけ電磁リリーフ弁56を通過したことを検出したときに、運転中モードに移行することができる。
【0047】
本実施形態では、高温の燃料は、燃料受給口32から流入し、開口部34aからリリーフ用連通管55に流出する。よって、開口部34a近傍の燃料よりも燃料受給口32近傍の流入直後の燃料の方が高温である。燃料受給口32の位置は、噴射口31jから近く、噴射口31jから燃料が噴射されるときには、燃料受給口32の近傍のより温度の高い燃料が噴出されるので、始動時の燃料の気化促進に有利である。
【0048】
本実施形態は、デリバリパイプ20がシリンダヘッド10に鋳込まれ、ボトムフィードインジェクタ30により燃料を燃焼室に供給する直噴エンジンにおいて、燃料の蓄熱タンク60及びデリバリパイプ20とは異なるインジェクタ間連通路を有し、始動時にインジェクタ30内の燃料を高温の燃料に置換する。即ち、始動時に、燃料用蓄熱タンク60に保存された高温の燃料をデリバリパイプ20からインジェクタ30に供給すると同時に、電磁リリーフ弁56を開いた状態とし(それ以前から開いたままの状態を含む)、リリーフ用連通管55よりインジェクタ30内に残留した燃料を排出し、インジェクタ30内の燃料を置換する。
【0049】
次に、図4を参照して、第2実施形態について説明する。
以下では、第1実施形態との相違点について説明する(以下の実施形態についても同様とする)。
【0050】
図4に示すように、燃料配管53上において、高圧ポンプ54とデリバリパイプ20の一端部20jとの間に、燃料蓄熱タンク60が設けられている。燃料配管53上において、燃料蓄熱タンク60と、高圧ポンプ54との間には、第1遮断弁71が接続されている。燃料配管53上において、燃料蓄熱タンク60と、デリバリパイプ20の一端部20jとの間には、電動ポンプ62が接続され、電動ポンプ62とデリバリパイプ20の一端部20jとの間には、第2遮断弁72が接続されている。
【0051】
デリバリパイプ20の他端部20jには、電磁リリーフ弁56が接続されるとともに、リリーフ用配管57の一端部が接続され、リリーフ用配管57の他端部は、燃料タンク51内に接続されている。なお、上記において、燃料配管53上における、第2遮断弁72と電動ポンプ62の配置は、逆でもよい。
【0052】
次に、第2実施形態の動作について説明する。
【0053】
(1)エンジンが停止している間は、第1遮断弁71及び第2遮断弁72が共に閉じられる。これにより、燃料蓄熱タンク60内の昇温された燃料が外部に流出しない。
(2)エンジンの始動時には、イグニッションがONにされたこと、若しくはドアスイッチ又は着座センサがON状態を検知したことに応答して、電磁リリーフ弁56が開とされ、第2遮断弁72が開とされ、電動ポンプ62がONとされる。これにより、燃料蓄熱タンク60内の高温の燃料がデリバリパイプ20内に圧送され、デリバリパイプ20内に残留していた低温の燃料と置換される。デリバリパイプ20内に残留していた低温の燃料は、電磁リリーフ弁56を介してリリーフ用配管57から燃料タンク51内に還流される。
【0054】
上記(2)において、電磁リリーフ弁56及び第2遮断弁72が開とされ、電動ポンプ62がONとされた後、設定された時間(デリバリパイプ20内の残留燃料の置換が完了するに要する時間)の後に、第1遮断弁71が開とされる。燃料タンク51内の燃料がフィードポンプ52及び高圧ポンプ54により、第1遮断弁71を介してデリバリパイプ20内に供給され、エンジンが始動される。
【0055】
(3)エンジンの運転中は、第1遮断弁71及び第2遮断弁72が開とされ、電動ポンプ62はOFFとされる。
(4)エンジンの停止時には、イグニッションがOFFにされたことに応答して、第2遮断弁72が閉とされる。一定時間後(高圧ポンプ54による圧送により燃圧が保持された後)は、第1遮断弁71が閉とされる。
【0056】
次に、図5を参照して、第3実施形態について説明する。
以下では、第2実施形態との相違点について説明する。
【0057】
第3実施形態では、第1実施形態では使用されたが第2実施形態では使用されなかった、各インジェクタ30の上部34に共通に接続されたリリーフ用連通管55を、使用したものである。デリバリパイプ20の一端部20iよりも上流側の燃料配管53に接続された構成要素は、第2実施形態と同様である。
【0058】
第3実施形態の動作は、第2実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
【0059】
次に、図6を参照して、第4実施形態について説明する。
なお、上記の実施形態との相違点について説明する。
【0060】
図6に示すように、デリバリパイプ20の一端部20iに接続された燃料配管53aには、高圧ポンプ54が接続されている。燃料配管53a上において、高圧ポンプ54と、デリバリパイプ20の一端部20iとの間には、電磁リリーフ弁56を介してリリーフ用配管57の一端部が接続され、リリーフ用配管57の他端部は、燃料タンク51内に接続されている。
【0061】
デリバリパイプ20の他端部20jに接続された燃料配管53bには、燃料蓄熱タンク60が接続されている。燃料配管53b上には、電動ポンプ62が接続され、電動ポンプ62と燃料蓄熱タンク60との間には遮断弁73が接続されている。なお、燃料配管53b上において、遮断弁73と電動ポンプ62の配置は、逆でもよい。
【0062】
次に、第4実施形態の動作について説明する。
【0063】
(1)エンジンが停止している間は、遮断弁73は閉とされる。これにより、燃料蓄熱タンク60内の昇温された燃料が外部に流出しない。
(2)エンジンの始動時には、イグニッションがONにされたこと、若しくはドアスイッチ又は着座センサがON状態を検知したことに応答して、電磁リリーフ弁56が開とされ、遮断弁73が開とされ、電動ポンプ62がONとされる。これにより、燃料蓄熱タンク60内の高温の燃料がデリバリパイプ20内に圧送され、デリバリパイプ20内に残留していた低温の燃料と置換される。デリバリパイプ20内に残留していた低温の燃料は、電磁リリーフ弁56を介してリリーフ用配管57から燃料タンク51内に還流される。
【0064】
上記(2)において、電磁リリーフ弁56及び遮断弁73が開とされ、電動ポンプ62がONとされた後、設定された時間(デリバリパイプ20内の残留燃料の置換が完了するに要する時間)の後に、燃料タンク51内の燃料がフィードポンプ52及び高圧ポンプ54により、デリバリパイプ20内に供給され、エンジンが始動される。
【0065】
(3)エンジンの運転中は、遮断弁73が開とされ、電動ポンプ62はOFFとされる。
(4)エンジンの停止時には、イグニッションがOFFにされたことに応答して、遮断弁73が閉とされる。
【0066】
次に、図7を参照して、第5実施形態について説明する。
以下では、第2実施形態との相違点について説明する。
【0067】
第5実施形態では、第1実施形態では使用されたが第4実施形態では使用されなかった、各インジェクタ30の上部34に共通に接続されたリリーフ用連通管55を、使用したものである。デリバリパイプ20の一端部20iよりも上流側の燃料配管53に接続された構成要素は、第4実施形態と同様である。
【0068】
第5実施形態の動作は、第4実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
【0069】
本発明の燃料供給装置は、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、上述した実施形態は、筒内直接噴射型のガソリンエンジンを説明するものであったが、ディーゼルエンジンや筒内直接噴射型ではない他の形態(ポート噴射型を含む)のガソリンエンジンに対しても適用することができる。なお、ディーゼルエンジンでは、デリバリパイプがコモンレールと称されることも多い。
【0070】
また、本発明において、デリバリパイプは、シリンダヘッドに埋設されたものに限定されず、シリンダヘッドの外部に設けられたものでもよい。燃料蓄熱タンクでは、エンジン停止時までに供給されていた燃料の温度がエンジン停止後に低下することを抑制するように、エンジン停止時までに供給されていた燃料を保温した状態で収容する。エンジンの始動時には、デリバリパイプ(更にはインジェクタ内)に残留した燃料を、燃料蓄熱タンク内で保温されていた燃料で置換し、その置換後に、シリンダ内への燃料噴射を行う。
【0071】
デリバリパイプがシリンダヘッドに内蔵された場合、デリバリパイプ内の燃料の温度上昇幅が大きくなり、もって、燃料蓄熱タンク内の燃料の温度を上げておくことができる。ちなみに、デリバリパイプがシリンダヘッドに内蔵されていない場合には50〜60℃、内蔵された場合には80℃近くまで燃料の温度が上昇する。
【0072】
【発明の効果】
本発明の内燃機関の燃料供給装置によれば、内燃機関の始動時に、燃料の気化がより促進される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の内燃機関の燃料供給装置の全体構成を示す図である。
【図2】図2は、本発明の内燃機関の燃料供給装置の第1実施形態のシリンダの断面図である。
【図3】図3は、本発明の内燃機関の燃料供給装置の第1実施形態における燃料通路と燃料噴射弁との接続部分を示す断面図である。
【図4】図4は、本発明の内燃機関の燃料供給装置の第2実施形態の全体構成を示す図である。
【図5】図5は、本発明の内燃機関の燃料供給装置の第3実施形態の全体構成を示す図である。
【図6】図6は、本発明の内燃機関の燃料供給装置の第4実施形態の全体構成を示す図である。
【図7】図7は、本発明の内燃機関の燃料供給装置の第5実施形態の全体構成を示す図である。
【符号の説明】
10 シリンダヘッド
20 デリバリパイプ
21 燃料通路
30 インジェクタ
30b 燃料流路
32 燃料受給口
34 上部
34a 開口部
41 シリンダ
55 リリーフ用連通管
56 電磁リリーフ弁
60 燃料蓄熱タンク
61 流路制御バルブ
62 電動ポンプ

Claims (6)

  1. 燃料通路に供給された燃料を内燃機関の停止後に保温する燃料保温容器と、
    前記内燃機関の始動時又は始動前に、前記保温された燃料を前記燃料通路内の燃料と置換する燃料置換部と
    を備えた内燃機関の燃料供給装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記燃料置換部は、燃料噴射弁に設けられた燃料流入口から前記保温された燃料を前記燃料噴射弁の内部に供給し、前記燃料噴射弁の軸線方向において前記燃料流入口の位置とは異なる位置に設けられた燃料流出口から前記燃料通路内の燃料を流出させる
    内燃機関の燃料供給装置。
  3. 請求項2記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記燃料噴射弁は、サイドフィード型であり、
    前記燃料流入口は、前記燃焼噴射弁の側部に前記燃料通路と連通するように設けられた燃料受給口であり、
    前記燃料流出口は、前記燃焼噴射弁の上部に設けられる
    内燃機関の燃料供給装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記燃料置換部には、前記燃料の流路を切り替える切り替え弁と、前記燃料通路または燃料噴射弁に接続されたリリーフ通路を含む
    内燃機関の燃料供給装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記燃料通路は、シリンダヘッドに内蔵され、
    前記燃料保温容器は、前記シリンダヘッドからの熱を受けて昇温された前記燃料通路内の燃料を保温する
    内燃機関の燃料供給装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記燃料保温容器は、燃料タンクと前記燃料通路とを結ぶ燃料供給路から分岐した位置、又は前記燃料供給路の途中に設けられている
    内燃機関の燃料供給装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015218707A (ja) * 2014-05-21 2015-12-07 株式会社日本自動車部品総合研究所 内燃機関の燃料供給装置及びその制御方法
RU198600U1 (ru) * 2019-12-31 2020-07-20 федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Ульяновский государственный университет" Система непостредственного впрыска жидкого метана
RU199418U1 (ru) * 2019-12-31 2020-08-31 федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Ульяновский государственный университет" Форсунка с термоизолированным каналом и электромагнитным управлением для непосредственного впрыска жидкого метана

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