JP2004338533A - 位置検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で安価に絶対位置検出ができる位置検出装置を提供する。
【解決手段】位置検出装置20は、傾斜部21と、感圧部22と、回転部23と、支持部材25とから構成されている。傾斜部21はベースフレーム8に取り付けられ、感圧部22はシートベース4に取り付けられ感圧部22には支持部材25を介して回転部23が接続固定されている。傾斜部21はA方向に沿って所定角度で傾斜する傾斜面21aを有し、回転部23の外周面23aは傾斜面21aと常に接触しながら回転する。着座部3の移動位置により支持部材25を介して回転部23から感圧部22に加えられる圧力が変化するため、その出力値を絶対位置として検出することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】位置検出装置20は、傾斜部21と、感圧部22と、回転部23と、支持部材25とから構成されている。傾斜部21はベースフレーム8に取り付けられ、感圧部22はシートベース4に取り付けられ感圧部22には支持部材25を介して回転部23が接続固定されている。傾斜部21はA方向に沿って所定角度で傾斜する傾斜面21aを有し、回転部23の外周面23aは傾斜面21aと常に接触しながら回転する。着座部3の移動位置により支持部材25を介して回転部23から感圧部22に加えられる圧力が変化するため、その出力値を絶対位置として検出することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば自動車の乗り物のシートなどに適用されてシートなどのポジション等を検出する位置検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、自動車等の乗り物のシートには、いわゆる電動リクライニング機構やシートヒータなどの各種電装部品等の補機が多数搭載されるようになりつつある。その中でも、例えばシートを電動モータにより前後にスライド移動させるいわゆるパワーシートは、パワーシートが搭載される自動車等の製品の量産に伴って普及の拡大が進展している。
【0003】
通常、パワーシートは、自動車等のフロア材としてのフロアパネルに固定された固定側のシートレール(ロアレール)と、シートの骨格を構成するシートフレームに連結された移動側のシートレール(アッパレール)とを組み合わせた状態でフロアパネル上に設置され、シートフレームに配設された電動モータなどの駆動源によりアッパレールをロアレールに対してスライド移動させて、所望のシート位置にシートを調節することができる構造を備えて構成されている。このようなパワーシートでは、一般的に例えばアッパレールやシートフレームを駆動する駆動源は、駆動制御装置等に接続されており、いわゆるマニュアル制御やオート制御等による駆動制御を行うことができるように構成されている。
【0004】
また、このようなパワーシートには、通常、アッパレールなどの移動部材のロアレールなどの固定部材に対する位置を検出して駆動制御装置にその位置を知らせるための位置検出装置が備えられており、代表的な位置検出装置としては、移動部材の動きを直接的に検出するものや、駆動源に備えられたポテンショメータなどを用いるものなどが知られている。
【0005】
しかし、例えば駆動源である電動モータにピックアップコイル、ホール素子及びホールICなどを組み合わせて電動モータの磁石の磁極変化を検出して電動モータの回転数を検出し、その検出した数値からシートの位置を検出する位置検出装置では、電動モータの駆動パルス信号をカウントして電動モータの駆動量を移動部材の移動量として検出するに過ぎない。このため、例えば移動部材が移動始点や移動終点の間でスライド移動を繰り返すと次第にその誤差が蓄積されてしまう場合があり、移動始点や移動終点等の基点に対するシートの絶対位置の検出が構造上困難となる場合があった。また、例えばポテンショメータを用いた位置検出装置では、移動部材の絶対位置の検出自体は容易にできるが装置の構成が複雑化する傾向にあるという問題があった。
【0006】
これらの問題を解決するために、例えば移動部材の移動方向に所定間隔で複数のリードスイッチからなる一連のリードスイッチを配置したセンサユニットを移動部材に取り付けると共にロアレールなどの固定部材に磁性体を取り付けて、磁性体の相対移動によるリードスイッチのON動作に基づく出力電圧を検出して移動部材の絶対位置を検出するようにした位置検出装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、例えば移動部材の移動方向に対して所定角度で傾斜した傾斜面を有するガイド部材を移動部材に取り付けると共にこのガイド部材の傾斜面に当接する駆動ノブを有するスイッチ部材をロアレールなどの固定部材に取り付けて、移動部材の移動に伴う傾斜面と駆動ノブとの当接位置の変化を検出して移動部材の絶対位置を検出するようにした位置検知構造も知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−164930号公報(第3−5頁、第1−5図)
【特許文献2】
特開2002−59768号公報(第3−4頁、第1−7図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の位置検出装置では、例えば複数のリードスイッチを所定間隔でプリント基板に配置したセンサユニットが開示されているが、このような構成であると部品点数が増えてセンサユニットのコストが上昇してしまうと共に、装置が大型化して移動部材の移動方向の空間を装置が占有してしまうという問題を抱えている。
【0009】
また、特許文献2の位置検知構造では、例えばガイド部材の傾斜面とスイッチ部材の駆動ノブとが機械的に接触すると共にスイッチ部材の金属製接触子と接点板とが機械的に接触するため、これらの接点部分の摩耗等により正確な絶対位置が検出できなくなる場合がある。そして、ガイド部材とスイッチ部材とを移動部材側と固定部材側とに分けて配置するため、これらを一体的に取り付ける際などにガイド部材の傾斜面とスイッチ部材の駆動ノブとの位置ずれなどが生じると、精度良く位置検出をすることが困難となるという問題を抱えている。
【0010】
この発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、簡単な構成で安価にシートなどの絶対位置を検出することができる位置検出装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る位置検出装置は、固定部材及びこの固定部材に対して所定方向に移動する移動部材のいずれか一方に取り付けられ、他方に対向する、前記所定方向に対して所定角度で傾斜する傾斜面を有する傾斜部材と、前記固定部材及び前記移動部材のいずれか他方に取り付けられる、前記傾斜部材と対向配置され前記所定方向と交差する方向の圧力を検出する感圧部と、前記傾斜部材の傾斜面と常に接触しながら前記移動部材の前記所定方向への移動に伴い前記傾斜面上を転動する回転体と、この回転体を軸支すると共に前記感圧部と接続固定された支持部材とを備えて構成され、前記移動部材の前記所定方向への移動に伴い前記感圧部で検出される前記回転体から前記支持部材を介して加えられる圧力変化に伴う出力値を前記固定部材に対する前記移動部材の位置情報として検出することを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、固定部材に対する移動部材の位置情報を、固定部材及び移動部材のいずれか一方に取り付けた傾斜部材と、いずれか他方に取り付けた感圧部と、これらの間に傾斜部材の傾斜面と常に接触しながら移動部材の所定方向への移動に伴い所定方向に傾斜面上を転動する、支持部材により感圧部に接続固定された回転体とで移動部材の移動に伴い感圧部に加えられた圧力の変化に基づく出力値として検出するため、検出した出力値を固定部材に対する移動部材の位置情報として利用することができる。これにより、従来のリードスイッチを用いたものに比べ、位置検出装置の部品点数を削減することができるため、簡単な構成で安価にシートなどの絶対位置を検出することが可能となる。
【0013】
なお、この位置検出装置の感圧部は、例えば複数の板状部材間に導電弾性体を介挿した構造からなる感圧センサや、複数の板状部材間に感圧メンブレンスイッチを介挿した構造からなる感圧センサであると良く、この場合、支持部材は、傾斜部材側に配置される板状部材と接続固定される。
【0014】
また、位置検出装置の感圧部及び傾斜部材が取り付けられる固定部材及び移動部材のいずれか一方はシートであり、他方はシートが移動可能に取り付けられるシート取付部材であると良い。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して、この発明の好ましい実施の形態を説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る位置検出装置を適用したシートを示す一部切欠側面図、図2は、この位置検出装置の一部拡大側面図である。
図1に示すように、シート1は、例えば自動車等の乗り物に用いられる座席シートであり、主に背もたれ部2と着座部3とから構成されており、例えば背もたれ部2には図示しないヘッドレストが備えられ、着座部3はシートベース4と一体的に固定されている。また、この着座部3は、シートベース4を介して移動部材としての移動側のシートレールである一組のアッパレール5及び固定部材としての固定側のシートレールである一組のロアレール6からなるシートレール7の上に載置固定されている。このシートレール7のうち、ロアレール6は、ベースフレーム8にスペーサ11を介して取付固定されており、更にベースフレーム8は、フロアパネル9の上にブラケット10を介してボルト留めなどにより固定されている。
【0016】
このシート1では、アッパレール5がロアレール6に対して図中矢印A方向(以下、「A方向」と呼ぶ。)にスライド移動可能な構造を備えているため、アッパレール5のスライド移動に伴って着座部3がフロアパネル9に対して同じくA方向に移動可能な構造となっている。
【0017】
このように構成されたシート1のシートベース4とベースフレーム8との間には、位置検出装置20が配設されている。この位置検出装置20は、図2に示すように、ベースフレーム8に取り付けられ、シートベース4側の端部にA方向に沿って所定角度で傾斜する傾斜面21aを有する傾斜部材としての傾斜部21と、シートベース4に取り付けられ、傾斜部21と対向配置されると共にA方向と交差する図中矢印B方向(以下、「B方向」と呼ぶ。)に弾性を備える感圧部22と、この感圧部22と傾斜部21との間に、例えば感圧部22と非接触状態で配置され、傾斜部21の傾斜面21aとその外周面23aを常に接触しながらシートベース4のA方向への移動(着座部3の移動)に伴いA方向に傾斜面21a上を図中矢印C方向(以下、「C方向」と呼ぶ。)に転動する回転体としての回転部23と、この回転部23を軸24で軸支すると共に感圧部22と接続固定された支持部材25とを備えて構成されている。なお、例えば感圧部22は、図示しないシート駆動制御装置などに接続されており、感圧部22からの出力値はシート駆動制御装置などに入力されている。
【0018】
感圧部22は、この例では複数の板状部材22a,22b間に導電弾性体や感圧メンブレンスイッチなどのセンサ部22cを介挿した構造からなる感圧センサであり、支持部材25は傾斜部21側の板状部材22aと接続固定されている。
【0019】
このように構成された位置検出装置20では、シート1の着座部3をA方向に移動させると、シートベース4に取り付けられた感圧部22が、支持部材25及び回転部23と共にA方向に移動する。このとき、回転部23の外周面23aが傾斜部21の傾斜面21aと常に接触しながら回転部23がC方向に回転してA方向に移動するため、支持部材25を介して回転部23から感圧部22に加えられる圧力は着座部3の移動位置により変化する。感圧部22は、回転部23から加えられる圧力の変化により板状部材22a,22b間のセンサ部22cが変形してその出力値を変化させるため、検出された出力値を予めシート駆動制御装置に記憶された出力値パラメータなどと比較することにより、着座部3のフロアパネル9に対する絶対位置を検出することができる。このように、この位置検出装置20では、感圧部22が検出した出力値を固定部材に対する移動部材の位置情報として利用することができる。このため、この位置検出装置20では、従来のものに比べ、位置検出装置20の構成が簡単且つ安価となり、簡単な構成で安価にシートなどの絶対位置を検出することができるようになる。
【0020】
なお、この例では傾斜部21がベースフレーム8に、感圧部22がシートベース4に取り付けられた場合について説明したが、それぞれ傾斜部21がシートベース4に、感圧部22がベースフレーム8に取り付けられていても良い。また、傾斜部21及び感圧部22がB方向に対向配置されているだけではなく、A方向及びB方向に交差する方向に対向配置され、それに合わせて回転部23や支持部材25が配置されていても良い。
【0021】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、固定部材に対する移動部材の位置情報を、固定部材及び移動部材のいずれか一方に取り付けた傾斜部材と、いずれか他方に取り付けた感圧部と、これらの間に傾斜部材の傾斜面と常に接触しながら移動部材の所定方向への移動に伴い所定方向に傾斜面上を転動する、支持部材により感圧部に接続固定された回転体とで移動部材の移動に伴い感圧部に加えられた圧力の変化に基づく出力値として検出するため、検出した出力値を固定部材に対する移動部材の位置情報として利用することができる。これにより、従来のリードスイッチを用いたものに比べ、位置検出装置の部品点数を削減することができるため、簡単な構成で安価にシートなどの絶対位置を検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る位置検出装置を適用したシートを示す一部切欠側面図である。
【図2】同位置検出装置の一部拡大側面図である。
【符号の説明】1…シート、2…背もたれ部、3…着座部、4…シートベース、5…アッパレール、6…ロアレール、7…シートレール、8…ベースフレーム、9…フロアパネル、10…ブラケット、11…スペーサ、20…位置検出装置、21…傾斜部、21a…傾斜面、22…感圧部、22a,22b…板状部材、22c…センサ部、24…軸、25…支持部材。
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば自動車の乗り物のシートなどに適用されてシートなどのポジション等を検出する位置検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、自動車等の乗り物のシートには、いわゆる電動リクライニング機構やシートヒータなどの各種電装部品等の補機が多数搭載されるようになりつつある。その中でも、例えばシートを電動モータにより前後にスライド移動させるいわゆるパワーシートは、パワーシートが搭載される自動車等の製品の量産に伴って普及の拡大が進展している。
【0003】
通常、パワーシートは、自動車等のフロア材としてのフロアパネルに固定された固定側のシートレール(ロアレール)と、シートの骨格を構成するシートフレームに連結された移動側のシートレール(アッパレール)とを組み合わせた状態でフロアパネル上に設置され、シートフレームに配設された電動モータなどの駆動源によりアッパレールをロアレールに対してスライド移動させて、所望のシート位置にシートを調節することができる構造を備えて構成されている。このようなパワーシートでは、一般的に例えばアッパレールやシートフレームを駆動する駆動源は、駆動制御装置等に接続されており、いわゆるマニュアル制御やオート制御等による駆動制御を行うことができるように構成されている。
【0004】
また、このようなパワーシートには、通常、アッパレールなどの移動部材のロアレールなどの固定部材に対する位置を検出して駆動制御装置にその位置を知らせるための位置検出装置が備えられており、代表的な位置検出装置としては、移動部材の動きを直接的に検出するものや、駆動源に備えられたポテンショメータなどを用いるものなどが知られている。
【0005】
しかし、例えば駆動源である電動モータにピックアップコイル、ホール素子及びホールICなどを組み合わせて電動モータの磁石の磁極変化を検出して電動モータの回転数を検出し、その検出した数値からシートの位置を検出する位置検出装置では、電動モータの駆動パルス信号をカウントして電動モータの駆動量を移動部材の移動量として検出するに過ぎない。このため、例えば移動部材が移動始点や移動終点の間でスライド移動を繰り返すと次第にその誤差が蓄積されてしまう場合があり、移動始点や移動終点等の基点に対するシートの絶対位置の検出が構造上困難となる場合があった。また、例えばポテンショメータを用いた位置検出装置では、移動部材の絶対位置の検出自体は容易にできるが装置の構成が複雑化する傾向にあるという問題があった。
【0006】
これらの問題を解決するために、例えば移動部材の移動方向に所定間隔で複数のリードスイッチからなる一連のリードスイッチを配置したセンサユニットを移動部材に取り付けると共にロアレールなどの固定部材に磁性体を取り付けて、磁性体の相対移動によるリードスイッチのON動作に基づく出力電圧を検出して移動部材の絶対位置を検出するようにした位置検出装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、例えば移動部材の移動方向に対して所定角度で傾斜した傾斜面を有するガイド部材を移動部材に取り付けると共にこのガイド部材の傾斜面に当接する駆動ノブを有するスイッチ部材をロアレールなどの固定部材に取り付けて、移動部材の移動に伴う傾斜面と駆動ノブとの当接位置の変化を検出して移動部材の絶対位置を検出するようにした位置検知構造も知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−164930号公報(第3−5頁、第1−5図)
【特許文献2】
特開2002−59768号公報(第3−4頁、第1−7図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の位置検出装置では、例えば複数のリードスイッチを所定間隔でプリント基板に配置したセンサユニットが開示されているが、このような構成であると部品点数が増えてセンサユニットのコストが上昇してしまうと共に、装置が大型化して移動部材の移動方向の空間を装置が占有してしまうという問題を抱えている。
【0009】
また、特許文献2の位置検知構造では、例えばガイド部材の傾斜面とスイッチ部材の駆動ノブとが機械的に接触すると共にスイッチ部材の金属製接触子と接点板とが機械的に接触するため、これらの接点部分の摩耗等により正確な絶対位置が検出できなくなる場合がある。そして、ガイド部材とスイッチ部材とを移動部材側と固定部材側とに分けて配置するため、これらを一体的に取り付ける際などにガイド部材の傾斜面とスイッチ部材の駆動ノブとの位置ずれなどが生じると、精度良く位置検出をすることが困難となるという問題を抱えている。
【0010】
この発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、簡単な構成で安価にシートなどの絶対位置を検出することができる位置検出装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る位置検出装置は、固定部材及びこの固定部材に対して所定方向に移動する移動部材のいずれか一方に取り付けられ、他方に対向する、前記所定方向に対して所定角度で傾斜する傾斜面を有する傾斜部材と、前記固定部材及び前記移動部材のいずれか他方に取り付けられる、前記傾斜部材と対向配置され前記所定方向と交差する方向の圧力を検出する感圧部と、前記傾斜部材の傾斜面と常に接触しながら前記移動部材の前記所定方向への移動に伴い前記傾斜面上を転動する回転体と、この回転体を軸支すると共に前記感圧部と接続固定された支持部材とを備えて構成され、前記移動部材の前記所定方向への移動に伴い前記感圧部で検出される前記回転体から前記支持部材を介して加えられる圧力変化に伴う出力値を前記固定部材に対する前記移動部材の位置情報として検出することを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、固定部材に対する移動部材の位置情報を、固定部材及び移動部材のいずれか一方に取り付けた傾斜部材と、いずれか他方に取り付けた感圧部と、これらの間に傾斜部材の傾斜面と常に接触しながら移動部材の所定方向への移動に伴い所定方向に傾斜面上を転動する、支持部材により感圧部に接続固定された回転体とで移動部材の移動に伴い感圧部に加えられた圧力の変化に基づく出力値として検出するため、検出した出力値を固定部材に対する移動部材の位置情報として利用することができる。これにより、従来のリードスイッチを用いたものに比べ、位置検出装置の部品点数を削減することができるため、簡単な構成で安価にシートなどの絶対位置を検出することが可能となる。
【0013】
なお、この位置検出装置の感圧部は、例えば複数の板状部材間に導電弾性体を介挿した構造からなる感圧センサや、複数の板状部材間に感圧メンブレンスイッチを介挿した構造からなる感圧センサであると良く、この場合、支持部材は、傾斜部材側に配置される板状部材と接続固定される。
【0014】
また、位置検出装置の感圧部及び傾斜部材が取り付けられる固定部材及び移動部材のいずれか一方はシートであり、他方はシートが移動可能に取り付けられるシート取付部材であると良い。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して、この発明の好ましい実施の形態を説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る位置検出装置を適用したシートを示す一部切欠側面図、図2は、この位置検出装置の一部拡大側面図である。
図1に示すように、シート1は、例えば自動車等の乗り物に用いられる座席シートであり、主に背もたれ部2と着座部3とから構成されており、例えば背もたれ部2には図示しないヘッドレストが備えられ、着座部3はシートベース4と一体的に固定されている。また、この着座部3は、シートベース4を介して移動部材としての移動側のシートレールである一組のアッパレール5及び固定部材としての固定側のシートレールである一組のロアレール6からなるシートレール7の上に載置固定されている。このシートレール7のうち、ロアレール6は、ベースフレーム8にスペーサ11を介して取付固定されており、更にベースフレーム8は、フロアパネル9の上にブラケット10を介してボルト留めなどにより固定されている。
【0016】
このシート1では、アッパレール5がロアレール6に対して図中矢印A方向(以下、「A方向」と呼ぶ。)にスライド移動可能な構造を備えているため、アッパレール5のスライド移動に伴って着座部3がフロアパネル9に対して同じくA方向に移動可能な構造となっている。
【0017】
このように構成されたシート1のシートベース4とベースフレーム8との間には、位置検出装置20が配設されている。この位置検出装置20は、図2に示すように、ベースフレーム8に取り付けられ、シートベース4側の端部にA方向に沿って所定角度で傾斜する傾斜面21aを有する傾斜部材としての傾斜部21と、シートベース4に取り付けられ、傾斜部21と対向配置されると共にA方向と交差する図中矢印B方向(以下、「B方向」と呼ぶ。)に弾性を備える感圧部22と、この感圧部22と傾斜部21との間に、例えば感圧部22と非接触状態で配置され、傾斜部21の傾斜面21aとその外周面23aを常に接触しながらシートベース4のA方向への移動(着座部3の移動)に伴いA方向に傾斜面21a上を図中矢印C方向(以下、「C方向」と呼ぶ。)に転動する回転体としての回転部23と、この回転部23を軸24で軸支すると共に感圧部22と接続固定された支持部材25とを備えて構成されている。なお、例えば感圧部22は、図示しないシート駆動制御装置などに接続されており、感圧部22からの出力値はシート駆動制御装置などに入力されている。
【0018】
感圧部22は、この例では複数の板状部材22a,22b間に導電弾性体や感圧メンブレンスイッチなどのセンサ部22cを介挿した構造からなる感圧センサであり、支持部材25は傾斜部21側の板状部材22aと接続固定されている。
【0019】
このように構成された位置検出装置20では、シート1の着座部3をA方向に移動させると、シートベース4に取り付けられた感圧部22が、支持部材25及び回転部23と共にA方向に移動する。このとき、回転部23の外周面23aが傾斜部21の傾斜面21aと常に接触しながら回転部23がC方向に回転してA方向に移動するため、支持部材25を介して回転部23から感圧部22に加えられる圧力は着座部3の移動位置により変化する。感圧部22は、回転部23から加えられる圧力の変化により板状部材22a,22b間のセンサ部22cが変形してその出力値を変化させるため、検出された出力値を予めシート駆動制御装置に記憶された出力値パラメータなどと比較することにより、着座部3のフロアパネル9に対する絶対位置を検出することができる。このように、この位置検出装置20では、感圧部22が検出した出力値を固定部材に対する移動部材の位置情報として利用することができる。このため、この位置検出装置20では、従来のものに比べ、位置検出装置20の構成が簡単且つ安価となり、簡単な構成で安価にシートなどの絶対位置を検出することができるようになる。
【0020】
なお、この例では傾斜部21がベースフレーム8に、感圧部22がシートベース4に取り付けられた場合について説明したが、それぞれ傾斜部21がシートベース4に、感圧部22がベースフレーム8に取り付けられていても良い。また、傾斜部21及び感圧部22がB方向に対向配置されているだけではなく、A方向及びB方向に交差する方向に対向配置され、それに合わせて回転部23や支持部材25が配置されていても良い。
【0021】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、固定部材に対する移動部材の位置情報を、固定部材及び移動部材のいずれか一方に取り付けた傾斜部材と、いずれか他方に取り付けた感圧部と、これらの間に傾斜部材の傾斜面と常に接触しながら移動部材の所定方向への移動に伴い所定方向に傾斜面上を転動する、支持部材により感圧部に接続固定された回転体とで移動部材の移動に伴い感圧部に加えられた圧力の変化に基づく出力値として検出するため、検出した出力値を固定部材に対する移動部材の位置情報として利用することができる。これにより、従来のリードスイッチを用いたものに比べ、位置検出装置の部品点数を削減することができるため、簡単な構成で安価にシートなどの絶対位置を検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る位置検出装置を適用したシートを示す一部切欠側面図である。
【図2】同位置検出装置の一部拡大側面図である。
【符号の説明】1…シート、2…背もたれ部、3…着座部、4…シートベース、5…アッパレール、6…ロアレール、7…シートレール、8…ベースフレーム、9…フロアパネル、10…ブラケット、11…スペーサ、20…位置検出装置、21…傾斜部、21a…傾斜面、22…感圧部、22a,22b…板状部材、22c…センサ部、24…軸、25…支持部材。
Claims (4)
- 固定部材及びこの固定部材に対して所定方向に移動する移動部材のいずれか一方に取り付けられ、他方に対向する、前記所定方向に対して所定角度で傾斜する傾斜面を有する傾斜部材と、
前記固定部材及び前記移動部材のいずれか他方に取り付けられる、前記傾斜部材と対向配置され前記所定方向と交差する方向の圧力を検出する感圧部と、
前記傾斜部材の傾斜面と常に接触しながら前記移動部材の前記所定方向への移動に伴い前記傾斜面上を転動する回転体と、
この回転体を軸支すると共に前記感圧部と接続固定された支持部材とを備えて構成され、
前記移動部材の前記所定方向への移動に伴い前記感圧部で検出される前記回転体から前記支持部材を介して加えられる圧力変化に伴う出力値を前記固定部材に対する前記移動部材の位置情報として検出する
ことを特徴とする位置検出装置。 - 前記感圧部は、複数の板状部材間に導電弾性体を介挿した構造からなる感圧センサであり、前記支持部材は、前記傾斜部材側に配置される板状部材と接続固定されている
ことを特徴とする請求項1記載の位置検出装置。 - 前記感圧部は、複数の板状部材間に感圧メンブレンスイッチを介挿した構造からなる感圧センサであり、前記支持部材は、前記傾斜部材側に配置される板状部材と接続固定されている
ことを特徴とする請求項1記載の位置検出装置。 - 前記固定部材及び前記移動部材のいずれか一方はシートであり、他方は前記シートが移動可能に取り付けられるシート取付部材である
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の位置検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003137086A JP2004338533A (ja) | 2003-05-15 | 2003-05-15 | 位置検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003137086A JP2004338533A (ja) | 2003-05-15 | 2003-05-15 | 位置検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004338533A true JP2004338533A (ja) | 2004-12-02 |
Family
ID=33526835
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003137086A Pending JP2004338533A (ja) | 2003-05-15 | 2003-05-15 | 位置検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004338533A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101292411B1 (ko) | 2011-09-28 | 2013-08-01 | 르노삼성자동차 주식회사 | 차량 시트 변위 측정 장치 |
-
2003
- 2003-05-15 JP JP2003137086A patent/JP2004338533A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101292411B1 (ko) | 2011-09-28 | 2013-08-01 | 르노삼성자동차 주식회사 | 차량 시트 변위 측정 장치 |
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