JP2004338392A - インクジェット記録方法、並びに、インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録方法、並びに、インクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】色間滲みを防止することができるインクジェット記録方法。
【解決手段】第1の液体および第2の液体の少なくとも一方が色材を含み、少なくとも、記録媒体上に前記第1の液体を付与し、前記第1の液体が付与された記録媒体上の領域に接するように前記第2の液体を付与することにより画像を形成するインクジェット記録方法において、普通紙に対する前記第2の液体の接触角が85度未満であり、前記第1の液体を普通紙に付与した領域内に対する前記第2の液体の接触角が60度以上であることを特徴とするインクジェット記録方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、インクジェット記録方法、並びに、インクジェット記録装置に関するものである。
ノズル、スリットあるいは多孔質フィルム等のインク吐出口から液体あるいは溶融固体等のインクを吐出する、いわゆるインクジェット方式は、小型で、安価である等の特徴から、多くのプリンターに用いられている。これらインクジェット方式の中でも、圧電素子の変形を利用してインクを吐出させるピエゾインクジェット方式、あるいは、熱エネルギーによるインクの沸騰現象を利用した熱インクジェット方式等が高解像度、高速印字性などの観点から多く利用されている。また、インクジェットプリンターは、普通紙、インクジェット専用紙等のいわゆる紙に印字されるだけでなく、OHPシート等のフィルムあるいは布等に対しても印字することが出来る。
現在、インクジェットプリンターでは高速化及び高画質化が重要な課題の一つとして挙げられている。高速化及び高画質化の両立を目的として、カチオン性基を有する化合物を含む液体を記録媒体上に付着させた後、その液体が記録媒体に浸透し、記録媒体の液体を付着させた領域が乾燥した直後に、アニオン染料を含むインクを付着させて画像を形成するが提案されている(特許文献1参照)。但し、この方法では、インクの乾燥時間を短くした場合に、画像濃度が不十分となる場合があり、また、少ないドロップ量で印字した場合に、長期信頼性が不十分となる場合があった。
また、インクドットの微小化、真円性、記録媒体への浸透性改善を目的に、撥水性を有する被記録媒体と記録インクとの静的接触角が10〜30度であるインクジェット記録方法が提案されている(特許文献2参照)。但し、この方法では、被記録媒体が上記のような特徴を有するものに限定されるため、被記録媒体として普通紙を用いた場合には、上記効果を得ることが出来ない。
更に、発色性、及び、連続印字性の改善を目的に、シリコーン系界面活性剤と、水又は水と水溶性有機溶剤とからなり、水が3kΩ・cm以上の比抵抗値を有するインクジェット用インクが提案されている(特許文献3参照)。但し、この方法では、異なる色を隣接させて印字した場合に、色間で滲みが発生する場合が存在した。
以上に説明したように、従来の技術では、光学濃度、滲み、色間滲み、乾燥時間、長期信頼性を同時に満足することはできなかった。
特許第2667401号公報 特開平9−142008号公報 特開2002−138227号公報
本発明は、上記問題点を解決することを課題とする。すなわち、本発明は、色間滲みを防止することができるインクジェット記録方法、並びに、インクジェット記録装置を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するために、特に色間滲みについて以下に説明するようにさらに検討した。
インクジェット方式を利用した記録方法において、異なる色が隣接した画像を形成する場合、印字に際して記録媒体上に相互に隣接するように付与された異なる色のインク同士が混色する現象(所謂、色間滲み)が発生する場合があることが知られている。この色間滲み発生のメカニズムについては明確になっていないが、以下のように推測している。
まず、1色のインクのみを被記録媒体上に付与した場合のインクの挙動について説明する。インクを記録媒体上に付与した場合、インクは、記録媒体の深さ方向、及び、記録媒体平面方向(紙面方向)の2方向に拡散すると考えられる。
紙の深さ方向へのインク等の液体の拡散は下式(1)で表されるLucas−Washburn式で記述されると言われている。
Figure 2004338392
但し、式(1)において、hは液体が紙へ浸透する深さ、γは液体の表面張力、rは紙の毛細管の平均半径、tは浸透時間、θは液体と紙の繊維との接触角、ηは液体の粘度である。
このLucas−Washburnの式によれば、記録媒体上にインクを付与してから一定時間経過した後のインクの浸透深さhは、γrcosθ/ηの値で表すことができる。
ここで、γ、ηは、インク物性、即ち、主としてインクの組成により決定される値であり、rは記録媒体の特性値である。更に、θは、インクと記録媒体とが成す接触角であり、セルロース等の繊維及びサイズ剤などの記録媒体の構成材料と、インクとの組合せによって決定される。従って、例えば、γ、cosθが大きく、ηが小さいインクでは、このインクの記録媒体深さ方向への浸透性は大きくなることが予想される。
一方、記録媒体表面方向へのインクの広がりは、記録媒体深さ方向へのインクの浸透力、及び、インクと紙との接触角(θ)とのバランスで決まるものと考えられる。即ち、インクの記録媒体深さ方向への浸透力が小さく、かつ、インクと記録媒体との接触角が小さい場合に、紙表面方向へのインクの広がりが大きくなると予想される。一般的に、普通紙の表面は疎水性となっているため、普通紙上においてインクには紙表面方向への広がりが抑制される方向の作用が働くことになる。
このように、1色のインクのみの記録媒体への浸透挙動は、このインクの特性だけでなく、記録媒体の特性、記録媒体とインクとの相互作用などの組合せにより決定されると考えられる。
次に、記録媒体上に2色以上のインクが付与される場合の記録媒体中へのインク拡散挙動について説明する。記録媒体上に既にインクが存在している部分に別のインクを付与した場合、後から付与したインクと記録媒体との相互作用は小さくなり、液体(インク)中への他の液体(他のインク)の拡散が支配因子となる。
そのため、上述した普通紙とインクとの相互作用によるインクの紙表面方向へのインクの広がりを抑制する作用が働かなくなる。
従って、記録媒体上に既にインクが存在している部分に別のインクを付与した場合、2つのインクの接触の有無や接触の程度により、普通紙とインクとの相互作用よりもインク中への他のインクの拡散が支配的になる領域と、そうでない領域が記録媒体上で不規則に発生する。このため、混色が生じる場所と混色が少ない場所とが混在することになる。この結果、異なる色のインクを接した画像を記録媒体上に形成すると、色間で滲みが発生すると考えられる。
従来のインクジェットインクにおいては、異なる色のインク同士の拡散に関する設計が為されているものは少なかった。この色間滲み改善を目的として提案された方法は、幾つか存在しているが、その効果は十分なものではなかった。
例えば、色間滲みを防止するため、異なるインクを記録媒体に付与する際に、印字時間差を設けてインク同士が接触しないように印字する方法が提案されている(例えば、特開平9-193529号公報)。但し、この方法では、高速で印字する場合では色間滲みの効果を得ることが出来ない。
また、他の方法として、異なるインク同士が接触する際にインク中の色材が凝集するインク設計を行い、インク間の混色を防止する方法が提案されている(例えば、米国特許第518105号明細書、特開平6-106735号公報、特開平7-145336号公報)。しかし、この方法では、インク中に凝集剤を添加する必要があり、ヘッドとの組合せによってはインクの長期信頼性が十分に得られない場合が存在した。
以上を踏まえて、本発明者が鋭意検討を行った結果、異なるインク間での色間滲みを防止するためには、記録媒体上にインク等の液体が付与された領域に、さらに他のインク等の液体が付与された時の接触角が重要であることを見出し、以下の本発明を想到するに到った。すなわち、本発明は、
<1>
第1の液体および第2の液体の少なくとも一方が色材を含み、少なくとも、記録媒体上に前記第1の液体を付与し、前記第1の液体が付与された記録媒体上の領域に接するように前記第2の液体を付与することにより画像を形成するインクジェット記録方法において、
普通紙に対する前記第2の液体の接触角が85度未満であり、前記第1の液体を普通紙に付与した領域内に対する前記第2の液体の接触角が60度以上であることを特徴とするインクジェット記録方法である。
<2>
前記第1の液体が、シリコーン系化合物およびフッ素系化合物から選択される少なくとも1種の添加剤を含むことを特徴とする<1>に記載のインクジェット記録方法である。
<3>
前記シリコーン系化合物が、シリコーン系界面活性剤であり、前記フッ素系化合物が、フッ素系界面活性剤であることを特徴とする<2>に記載のインクジェット記録方法である。
<4>
前記シリコーン系化合物または前記フッ素系化合物の重量平均分子量が、3,000以上であることを特徴とする<2>に記載のインクジェット記録方法
<5>
前記シリコーン系化合物または前記フッ素系化合物の酸価が、30mgKOH/g以上250mgKOH/g以下であることを特徴とする<2>に記載のインクジェット記録方法
<6>
前記第1の液体が、少なくとも水溶性溶媒と界面活性剤と水とを含み、前記第2の液体が、少なくとも色材と水溶性溶媒と水とを含むことを特徴とする<1>記載のインクジェット記録方法である。
<7>
前記第1の液体が、色材を含むことを特徴とする<6>に記載のインクジェット記録方法である。
<8>
前記第1の液体がカラーインクであり、前記第2の液体が黒インクであることを特徴とする<7>に記載のインクジェット記録方法である。
<9>
前記第1の液体に含まれる色材が、染料であることを特徴とする<8>に記載のインクジェット記録方法である。
<10>
前記第2の液体に含まれる色材が顔料であり、該顔料が、高分子分散剤と併用することにより前記第2の液体に分散可能な顔料、自己分散可能な顔料、樹脂により被覆された顔料からなる群の中から少なくとも選ばれることを特徴とする<6>記載のインクジェット記録方法である。
<11>
前記第1の液体と前記第2の液体とを混合した混合液中に含まれる粒子径0.5μm以上の粗粒子数が、100,000個/μL以下であることを特徴とする<1>に記載のインクジェット記録方法である。
<12>
前記第1の液体の表面張力が、15mN/m以上45mN/m以下であることを特徴とする<1>に記載のインクジェット記録方法である。
<13>
前記第2の液体の表面張力が、15mN/m以上60mN/m以下であることを特徴とする<1>に記載のインクジェット記録方法である。
<14>
前記第1の液体および前記第2の液体の粘度が、1.2mPa・s以上6.0mPa・s以下であることを特徴とする<1>に記載のインクジェット記録方法である。
<15>
熱インクジェット方式およびピエゾインクジェット方式から選択されるいずれか1つの方式を利用して、記録媒体上に前記第1の液体を付与し、前記第1の液体が付与された記録媒体上の領域に接するように前記第2の液体を付与することにより画像を形成することを特徴とする<1>に記載のインクジェット記録方法
<16>
前記第2の液体が液滴状態で記録媒体に付与され、前記第2の液体からなる液滴1滴当りの重量が、25ng以下であることを特徴とする<6>に記載のインクジェット記録方法である。
<17>
2種以上の液体を各々別々に記録媒体表面に吐出する2つ以上のノズルを有する記録ヘッドを少なくとも備え、
前記2種類以上の液体として少なくとも第1の液体および第2の液体を用い、
前記第1の液体および前記第2の液体の少なくとも一方が色材を含み、少なくとも、前記記録媒体上に前記記録ヘッドから前記第1の液体を吐出し、前記第1の液体が付与された記録媒体上の領域に接するように前記記録ヘッドから前記第2の液体を吐出することにより画像を形成するインクジェット記録装置において、
普通紙に対する前記第2の液体の接触角が85度未満であり、前記第1の液体を普通紙に付与した領域内に対する前記第2の液体の接触角が60度以上であることを特徴とするインクジェット記録装置である。
<18>
前記第1の液体が、少なくとも水溶性溶媒と界面活性剤と水とを含み、前記第2の液体が、少なくとも色材と水溶性溶媒と水とを含むことを特徴とする<17>に記載のインクジェット記録装置である。
<19>
前記第1の液体が、シリコーン系化合物およびフッ素系化合物から選択される少なくとも1種の添加剤を含むことを特徴とする<17>に記載のインクジェット記録装置である。
<20>
前記第1の液体と前記第2の液体とを混合した混合液中に含まれる粒子径0.5μm以上の粗粒子数が、100,000個/μL以下であることを特徴とする<17>に記載のインクジェット記録装置である。
以上説明したように本発明によれば、色間滲みを防止することができるインクジェット記録方法、並びに、インクジェット記録装置を提供することができる。
以下に本発明を、インクジェット記録方法と、インクジェット記録装置とに分けて順に説明する。
<インクジェット記録方法>
本発明のインクジェット記録方法は、第1の液体および第2の液体の少なくとも一方が色材を含み、少なくとも、記録媒体上に前記第1の液体を付与し、前記第1の液体が付与された記録媒体上の領域に接するように前記第2の液体を付与することにより画像を形成するインクジェット記録方法において、(1)普通紙に対する前記第2の液体の接触角が85度未満であり、(2)前記第1の液体を普通紙に付与した領域内に対する前記第2の液体の接触角が60度以上であることを特徴とする。
従って、本発明のインクジェット記録方法を用いて画像を印字する際に、色間滲みを防止することができる。
また、本発明のインクジェット記録方法は、第1の液体と第2の液体とが、上記(1)および(2)を満たし、いずれか一方が色材を含むものであれば、その物性や組成は特に限定されない。この為、第1の液体や第2の液体の組成や物性の設計の自由度が従来のインクジェット記録方法に用いられるインク等の液体よりも比較的高い。加えて、第1の液体と第2の液体とを組み合わせて画像を形成するために、片方の液体のみを用いた場合に色間滲み以外の特性が不充分であっても、両方の液体を組み合わせることによりこのような問題を解決することも可能である。このため、本発明のインクジェット記録方法は、色間滲みと共にその他の特性(光学濃度、滲み、乾燥時間、長期信頼性等)も高いレベルで同時に満足させることが比較的容易である。
本発明のインクジェット記録方法において、普通紙に対する第2の液体の接触角(以下、「接触角θ1」と略す場合がある)は、85度未満であれば特に限定されないが、80度未満であることが好ましく、75度未満であることがより好ましい。
接触角θ1が85度以上である場合には、第2の液体単独で印字した部分の乾燥時間が長くなる。更に、印字に際して第1の液体が付与された記録媒体上の領域に接するように第2の液体を付与した場合には、より一層乾燥時間が長くなる。
なお、接触角θ1は小さければ小さい程好ましいが、第2の液体を構成する材料上の制限から実用上は10度以上であることが好ましい。
尚、本発明において、普通紙とは、広義には一般に広く利用されている普通紙全般を指すが、上記(1)および(2)項に説明した接触角の測定に用いた普通紙とは、これら一般に広く利用されている普通紙を代表するものとして選択したFX−P紙(富士ゼロックス製)を意味する。
普通紙に対する第2の液体の接触角の測定は、FIBRO 1100 DAT MK II(FIBRO system社製)装置を用いて第2の液体をFX−P紙(富士ゼロックス製)に所定量滴下することに行った。具体的には、第2の液体4.0μlを普通紙上にセットし、これを普通紙上に滴下した後0.04秒経過した時点での接触角を測定した。尚、第2の液体を滴下した後0.04秒を経過した時点で接触角が測定出来なかった場合には、第2の液体を滴下してから測定可能となった時点で直ぐに測定した接触角を用いた。
また、本発明のインクジェット記録方法においては、第1の液体を普通紙に付与した領域内に対する第2の液体の接触角(以下、「接触角θ2」と略す場合がある)は、60度以上であれば特に限定されないが、70度以上であることが好ましく、80度以上であることがより好ましい。
接触角θ2が60度未満の場合には、第2の液体が紙面方向に広がり易い為に色間滲みが発生する。
なお、接触角θ2は大きければ大きい程好ましいが、第1の液体を構成する材料上の制限から実用上は110度以下であることが好ましい。
尚、本発明において、第1の液体を普通紙に付与した領域内に対する第2の液体の接触角の測定は、FIBRO 1100 DAT MK II(FIBRO system社製)装置を用いて、第1の液体をFX−P紙(富士ゼロックス製)上に5.0±0.5g/m2付与した領域内に、第1の液体を付与してから約1分後に第2の液体を所定量滴下することにより行った。具体的には、第1の液体を付与したFX−P紙上に第2の液体4.0μlをセットし、これを第1の液体が付与された領域内に滴下した後0.04秒が経過した時点での接触角を測定した。尚、第2の液体を滴下した後0.04秒を経過した時点で接触角が測定出来なかった場合には、第2の液体を滴下してから測定可能となった時点で直ぐに測定した接触角を用いた。
一方、一般的に液体の記録媒体上における接触角は、液体の表面張力、粘度などの要因によって決定される。従って、接触角θ1は、第2の液体の表面張力、粘度などによって決定される。これらの物性は、第2の液体の組成により支配されるため、例えば、第2の液体に添加する界面活性剤、溶媒などの種類、及び、添加量を調整する必要がある。
また、接触角θ2は、第1の液体成分の記録媒体表面での状態、第2の液体の表面張力、粘度などの要因によって決定される。従って、この値を調整するためには、第1の液体および第2の液体の組成:例えば界面活性剤、溶媒などの種類、及び、添加量を調整する必要がある。
このような観点からは、第1の液体が、少なくともシリコーン系化合物および/またはフッ素系化合物を含むことが好ましい。これらの化合物は記録媒体上の第1の液体が付与された領域の撥水性を高める効果があるため、当該領域に第2の液体が付与された際に、第2の液体の紙面方向への広がりを効果的に防止でき、色間滲みを防止する効果を高めることができる。一方、第1の液体がこれらの化合物を含まない場合には、十分な色間滲み防止効果を得ることができない場合がある。
また、シリコーン系化合物またはフッ素系化合物の重量平均分子量は3,000以上であることが好ましく、重量平均分子量が5,000以上であることがより好ましい。重量平均分子量が3,000未満の場合、撥水効果が十分に発揮されず、色間滲みが十分に防止できない場合がある。
また、シリコーン系化合物またはフッ素系化合物の酸価は、30mgKOH/g以上250mgKOH/g以下であることが好ましく、より好ましくは、酸価が50mgKOH/g以上200mgKOH/g以下である。
酸価が30mgKOH/g未満である場合には、シリコーン系化合物やフッ素系化合物が第1の液体に十分に溶解しない場合があり、記録ヘッドから第1の液体を吐出させる際に吐出性が低下することがある。一方、酸価が250mgKOH/gを超える場合には、これらの化合物の水溶性が高く、上記(1)および(2)を満たす接触角が得られない場合があり、色間滲みが悪化する場合がある。
なお、シリコーン系化合物としては、後述するシリコーン系界面活性剤の他に、シリコーンオイル、シリコーン系樹脂、及び、これらを分散剤等で分散させたシリコーン系エマルジョン等が利用できる。
また、フッ素系化合物としては、後述するフッ素系界面活性剤の他に、水性フッ素樹脂、及び、これを分散剤で分散させたフッ素系樹脂エマルジョン等が利用できる。
なお、本発明のインクジェット記録方法による画像の形成は、少なくとも、記録媒体上に第1の液体を付与し、該第1の液体が付与された記録媒体上の領域に接するように第2の液体を付与することにより行われる。勿論、このようにして形成された画像を含むものであれば、記録媒体上には、このような方法以外で形成された画像が形成されていてもよい。
この際用いられる記録媒体としては、FX−P紙等の一般に市販されている普通紙は勿論、普通紙以外の記録媒体(例えば、インクジェット専用紙、光沢紙、インクジェット用フィルム)も利用可能である。なお、色間滲み防止効果の高さの観点からは、これらの記録媒体の中でも普通紙を用いることが好ましい。
なお、本発明において、「第1の液体が付与された記録媒体上の領域に接するように第2の液体を付与する」とは、記録媒体平面方向において、第1の液体が付与される領域と、第2の液体が付与される領域とが、お互いに重複および/または隣接することを意味する。
第1の液体や第2の液体は、各々2種類以上を用いてもよい。この場合、記録媒体上の少なくとも1種の第1の液体が付与された領域に接するように、少なくとも1種の第2の液体が付与されていればよい。また、第1の液体および第2の液体を付与した後に、必要であれば更に、記録媒体上に他の液体(当該他の液体は、第1の液体や第2の液体と同様の物性・組成からなるものであるか否かは特に限定されない)を付与してもよい。
また、第1の液体の付与と、第2の液体の付与とは、連続的に行うこともできるし、非連続的に行うこともできる。連続的に行う場合には、例えば、2種類以上の液体を別々のノズルから吐出することが可能な記録ヘッドを少なくとも備えたインクジェット記録装置を用いて両者を連続的に記録媒体上に付与することができる。あるいは、非連続的に行う場合には、例えば、記録媒体上に第1の液体を付与した後、分単位や日単位で十分に時間が経過した後に、第1の液体が付与された記録媒体上の領域に接するように第2の液体を付与してもよい。
また、本発明に用いられる第1の液体および第2の液体は、少なくともいずれか一方が色材を含むものであれば特に限定されず、また既述したように第1の液体がシリコーン系化合物および/またはフッ素系化合物を含んでいることが好ましいが、具体的にはそれぞれ以下のような組成物を含むものであることが好ましい。
すなわち、第1の液体は、少なくとも水溶性溶媒と界面活性剤と水とを含んでいることが好ましく、さらに色材を含んでいてもよい。ここで、第1の液体に含まれる界面活性剤は、フッ素系界面活性剤やシリコーン系界面活性剤であってもよい。また、第2の液体は、少なくとも色材と水溶性溶媒と水とを含んでいることが好ましい。
なお、第1の液体や第2の液体の色は特に限定されない。しかしながら、第1の液体が色材を含まない場合には、透明であり、色材を含む場合にはカラー(黒色を除く有彩色)であることが好ましい。一方、第2の液体が色材を含む場合には黒色であることが好ましい。また、第1の液体と第2の液体との組合せとしては、前者がカラーインクで後者が黒インクであることが実用上好ましい。
また、本発明において、第1の液体と第2の液体とを混合した混合液中に含まれる粒子径0.5μm以上の粗粒子数が、100,000個/μL以下であることが好ましく、より好ましくは75,000個/μLであり、更に好ましくは50,000個/μLである。第1の液体と第2の液体との混合液中に含まれる粒子径0.5μm以上の粗粒子数が100,000個/μLを超える場合には、長期信頼性が低下する場合がある。
なお、第1の液体と第2の液体との混合液中に含まれる粒子径0.5μm以上粗粒子数は、これら二つの液体を質量比で1:1の割合で混合し、撹拌しながら2μLを採取し、Accusizer TM770 Optical Particle Sizer (Particle Sizing Systems社製)を用いて測定することによりもとめた。この際、測定時のパラメータとして、分散粒子の密度には顔料の密度を用いた。この顔料の密度は、顔料分散液を加熱、乾燥させることによって得られた顔料紛体を比重計、または比重ビン等を用いて測定することにより求めることが出来る。
第1の液体の表面張力は、15mN/m以上45mN/m以下であることが好ましい。より好ましくは、19mN以上39mN/m以下であり、更に好ましくは、20mN/m以上30mN/m以下である。
表面張力が15mN/m未満となるとノズル面にインクが溢れ出し、正常に印字できない場合がある。一方、45mN/mを超えると浸透性が遅くなり、乾燥時間が遅くなる場合がある。
一方、第2の液体の表面張力は、15mN/m以上60mN/m以下であることが好ましい。より好ましくは、15mN以上45mN/m以下であり、更に好ましくは、15mN/m以上35mN/m以下である。
表面張力が15mN/m未満となるとノズル面にインクが溢れ出し、正常に印字できない場合がある。一方、60mN/mを超えると浸透性が遅くなり、乾燥時間が遅くなる場合がある。
更に、第1の液体の表面張力は第2の液体の表面張力よりも小さいことが好ましい。第1の液体の表面張力が第2の液体の表面張力よりも大きい場合には、色間滲みが悪化する場合がある。
また、第1の液体及び第2の液体の粘度は、1.2mPa・s以上6.0mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは1.5mPa・s以上4.5mPa・s未満、更に好ましくは1.8mPa・s以上4.0mPa・s未満である。
第1及び第2の液体の粘度が6.0mPa・sより大きい場合には、吐出性が低下する場合がある。一方、1.2mPa・sより小さい場合には、長期信頼性が悪化する場合がある。
本発明のインクジェット記録方法においては、第1の液体および/または第2の液体は液滴状態で記録媒体に付与することができ、この際、液滴1滴(1ドロップ)当りの重量が、25ng以下であることが好ましい。より好ましくは、0.5ng以上20ng以下であり、更に好ましくは、2ng以上8ng以下である。液滴状態で付与する方法としては後述する熱インクジェット方式やピエゾインクジェット方式等が利用できる。
1ドロップ当たりのインク質量が25ngを超える場合には、滲みが悪化する場合がある。これは、液滴状で記録媒体に付与される第1の液体及び第2の液体の記録媒体に対する接触角がドロップ量に依存して変化するためであり、ドロップ量が増えるにつれてドロップが紙表面方向に広がりやすい傾向があるためと考えられる。
但し、一つのノズルから複数の体積のドロップを噴射することが可能であるインクジェット装置においては、上記ドロップ量とは、印字可能な最小ドロップのドロップ量を用いることとする。
なお、第1の液体や第2の液体の記録媒体上への付与は必ずしも液滴状で行う必要はないが、少なくとも第2の液体が色材を含む場合には、少なくとも第2の液体が液滴状態で記録媒体に付与されることが好ましい。この際、第1の液体は液滴状態等、如何様な方法・形態で記録媒体に付与してもよく、例えば、予め記録媒体を第1の液体に浸す等により第1の液体を記録媒体に付与してもよい。
また、滲み及び色間滲みの改善効果という観点から第1の液体および/または第2の液体を付与する方法としては熱インクジェット記録方式、又は、ピエゾインクジェット記録方式を採用することが好ましい。
この原因は明らかとはなっていないが、熱インクジェット記録方式の場合、吐出時にインクが加熱され、低粘度となっているが、記録媒体上でインクの温度が低下するため、粘度が急激に大きくなる。このため、滲み及び色間滲みに改善効果があると考えられる。一方、ピエゾインクジェット方式の場合、高粘度の液体を吐出することが可能であり、高粘度の液体は記録媒体上での紙表面方向への広がりを抑制することが可能となるため、滲み、及び、色間滲みに改善効果があるものと推測している。
−第1の液体および第2の液体−
次に、本発明に用いられる第1の液体および第2の液体に含まれる各種の材料について以下に詳細に説明する
本発明において、色材として、顔料、染料のいずれも使用できる。本発明において使用される顔料としては、有機顔料、無機顔料のいずれも使用でき、黒色顔料では、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック顔料等が挙げられる。
黒色とシアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料のほか、赤、緑、青、茶、白等の特定色顔料や、金、銀色等の金属光沢顔料、無色または淡色の体質顔料、プラスチックピグメント等を使用しても良い。また、本発明のために、新規に合成した顔料でも構わない。
具体例としてRaven7000, Raven5750, Raven5250, Raven5000 ULTRA II, Raven 3500, Raven2000, Raven1500, Raven1250, Raven1200, Raven1190 ULTRA II, Raven1170, Raven1255, Raven1080, Raven1060(以上コロンビアン・カーボン社製)、Regal400R, Regal330R, Regal660R, Mogul L, Black Pearls L, Monarch 700, Monarch 800, Monarch 880, Monarch 900, Monarch 1000, Monarch 1100, Monarch 1300, Monarch 1400(以上キャボット社製)、Color Black FW1, Color Black
FW2, Color Black FW2V, Color Black 18, Color Black FW200, Color Black S150, Color Black S160, Color Black S170, Printex35, Printex U, Printex V, Printex140U, Printex140V, Special Black 6 ,Special Black 5 ,Special Black 4A ,Special Black4(以上デグッサ社製)、No.25, No.33, No.40, No.47, No.52, No.900, No.2300, MCF−88, MA600, MA7, MA8, MA100(以上三菱化学社製)等を挙げることが出来るが、これらに限定されるものではない。
シアン色にはC.I.Pigment Blue−1, −2, −3, −15, −15:1, −15:2, −15:3, −15:4, −16,
−22, −60等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
マゼンタ色は、C.I.Pigment Red −5, −7, −12, −48, −48:1, −57, −112, −122, −123, −146 , −168, −184, −202等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
黄色は、C.I.Pigment Yellow −1, −2, −3, −12, −13, −14, −16, −17, −73, −74, −75, −83, −93, −95, −97, −98, −114, −128, −129, −138, −151, −154,−180等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、本発明において顔料として水に自己分散可能な顔料を用いることもできる。水に自己分散可能な顔料とは、顔料表面に水に対する可溶化基を数多く有し、後述するような高分子分散剤が存在しなくとも水中で安定に分散する顔料のことを指す。具体的には、通常のいわゆる顔料に対して酸・塩基処理、カップリング剤処理、ポリマーグラフト処理、プラズマ処理、酸化/還元処理等の表面改質処理等を施すことにより、水に自己分散可能な顔料が得られる。
また、水に自己分散可能な顔料としては、上記顔料に対して表面改質処理を施した顔料の他、キャボット社製のCab−o−jet−200、Cab−o−jet−300、IJX−253、IJX−266、IJX−273、IJX−444、IJX−55、オリエント化学社製のMicrojet Black CW−1、CW−2等の市販の自己分散顔料等も使用できる。
顔料として水に自己分散可能な顔料を使用する場合には、インク中に高分子物質を添加することもできる。
更に、色材として樹脂により被覆された顔料等を使用することも出来る。これは、マイクロカプセル顔料と呼ばれ、大日本インキ化学工業社製、東洋インキ社製などの市販のイクロカプセル顔料だけでなく、本発明のために試作されたマイクロカプセル顔料等を使用することも出来る。
一方、本発明において使用される染料としては、水溶性染料、分散染料のいずれでも構わない。水溶性染料の具体例としては、C.I. Direct Black −2, −4, −9, −11, −17, −19, −22, −32, −80, −151, −154, −168, −171, −194, −195、 C.I. Direct Blue −1, −2, −6, −8, −22, −34, −70, −71, −76, −78, −86, −112, −142, −165, −199, −200, −201, −202, −203, −207, −218, −236, −287, −307, C.I. Direct Red −1, −2, −4, −8, −9, −11, −13, −15, −20, −28, −31, −33, −37, −39, −51, −59, −62, −63, −73, −75, −80, −81, −83, −87, −90, −94, −95, −99, −101, −110, −189, −227、 C.I. Direct Yellow −1, −2, −4, −8, −11, −12, −26, −27, −28, −33, −34, −41, −44, −48, −58, −86, −87, −88, −132, −135, −142, −144, −173、 C.I. Food Black −1, −2、 C.I. Acid Black −1, −2, −7, −16, −24, −26, −28, −31, −48, −52, −63, −107, −112, −118, −119, −121, −156, −172, −194, −208、 C.I. Acid Blue −1, −7, −9, −15, −22, −23, −27, −29, −40, −43, −55, −59, −62, −78, −80, −81, −83, −90, −102, −104, −111, −185, −249, −254、 C.I. Acid Red −1, −4, −8, −13, −14, −15, −18, −21, −26, −35, −37, −52, −110, −144, −180, −249, −257,−289、 C.I.Acid Yellow −1, −3, −4, −7, −11, −12, −13, −14, −18, −19, −23, −25, −34, −38, −41, −42, −44, −53, −55, −61, −71, −76, −78, −79, −122などが挙げられる。
分散染料の具体例としては、C.I.Disperse Yellow ‐3、‐5、‐7、‐8、‐42、‐54、‐64、‐79、‐82、‐83、‐93、‐100、‐119、‐122、‐126、‐160、‐184:1、 ‐186、‐198、‐204、‐224、C.I.Disperse Orange ‐13、‐29、‐31:1、‐33、‐49、‐54、‐66、‐73、‐119、‐163、C.I.Disperse Red ‐1、‐4、‐11、‐17、‐19、‐54、‐60、‐72、‐73、‐86、‐92、‐93、‐126、‐127、‐135、‐145、‐154、‐164、‐167:1、‐177、‐181、‐207、‐239、‐240、‐258、‐278、‐283、‐311、‐343、‐348、‐356、‐362、C.I.Disperse Violet ‐33、C.I.Disperse Blue ‐14、‐26、‐56、‐60、‐73、‐87、‐128、‐143、‐154、‐165、‐165:1、‐176、‐183、‐185、‐201、‐214、‐224、‐257、‐287、‐354、‐365、‐368、C.I.Disperse Green ‐6:1、‐9などが挙げられる。
本発明に用いられる色材は、インク質量に対し0.5から20質量%、好ましくは1から10質量%の範囲で使用される。インク中の色材量が0.5質量%未満の場合には、十分な光学濃度が得られない場合があり、色材量が20質量%よりも多い場合には、インクの噴射特性が不安定となる場合がある。
本発明においては、第1の液体および/または第2の液体に色材として顔料を分散させるために高分子分散剤を使用することも出来る。一方、水に自己分散可能な顔料を用いた場合の添加剤として、高分子分散剤を添加することも出来る。高分子分散剤としては、ノニオン性化合物、アニオン性化合物、カチオン性化合物、両性化合物等が使用でき、例えば、α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの共重合体等が使用できる。
具体的には、α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーとして、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホン化ビニルナフタレン、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタクリロキシエチルホスフェート、ビスメタクリロキシエチルホスフェート、メタクリロキシエチルフェニルアシドホスフェート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸アルキルエステル、アクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸シクロアルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル等が挙げられる。
上記α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの単独若しくは複数を共重合して得られる共重合体が高分子分散剤として使用される。具体的には、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、スチレン−スチレンスルホン酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−メタクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸シクロヘキシルエステル−メタクリル酸共重合体等が挙げられる。
本発明において使用される高分子分散剤は、その質量平均分子量が2000〜15000の範囲内であることが好ましい。高分子分散剤の分子量が2000未満の場合、顔料が安定に分散しない場合があり、一方、分子量が15000を超える場合には、インクの粘度が高くなり、吐出性が悪化する場合がある。より好ましい質量平均分子量は、3500〜10000の範囲内である。
インク中に添加する高分子分散剤は、0.1〜3質量%の範囲で使用される。添加量が3質量%を超える場合には、インク粘度が高くなり、インクの噴射特性が不安定となる場合がある。一方、添加量が0.1質量%未満の場合には、顔料の分散安定性が低下する場合がある。高分子分散剤添加量としては、0.15〜2.5質量%がより好ましく、更に好ましくは、0.2〜2質量%である。
本発明に用いられる水溶性有機溶媒としては、多価アルコール類、多価アルコール類誘導体、含窒素溶媒、アルコール類、含硫黄溶媒等が使用される。
具体例としては、多価アルコール類では、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1、5−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン等が挙げられる。
多価アルコール誘導体としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジグリセリンのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
含窒素溶媒としては、ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、トリエタノールアミン等が、アルコール類としてはエタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類が、
含硫黄溶媒としては、チオジエタノール、チオジグリセロール、スルホラン、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。その他、炭酸プロピレン、炭酸エチレン等を用いることも出来る。
本発明に使用される水溶性有機溶媒は、少なくとも1種類以上使用することが好ましい。水溶性有機溶媒の含有量としては、1〜60質量%、好ましくは、5〜40質量%で使用される。インク中の水溶性有機溶媒量が1質量%よりも少ない場合には、長期信頼性が悪化する場合があり、逆に、60質量%よりも多い場合には、液体の粘度が大きくなり、液体の噴射特性が不安定になる場合がある。
本発明において、第1の液体中に用いられる界面活性剤としては、分子内に親水部と疎水部とを合わせ持つ構造を有する化合物等が有効に使用することができ、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤の他、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤も使用することが出来る。更には、上記高分子分散剤を使用することも出来る。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド、パーフルオロアルキルアミン化合物、パーフルオロアルキルベタイン等のフッ素系界面活性剤が有効に使用される。
シリコーン系界面活性剤としては、ポリシロキサンオキシエチレン付加物等のシリコーン系界面活性剤が有効に使用される。
アニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩、高級アルコールエーテルの硫酸エステル塩およびスルホン酸塩、高級アルキルスルホコハク酸塩、高級アルキルリン酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加物のリン酸エステル塩等が使用でき、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ケリルベンゼンスルホン酸塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸塩、モノブチルフェニルフェノールモノスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、ジブチルフェニルフェノールジスルホン酸塩等も有効に使用される。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、アセチレングリコール、アセチレングリコールのオキシエチレン付加物、脂肪族アルカノールアミド、グリセリンエステル、ソルビタンエステル等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられ、例えば、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチルピリジウムクロライド等が挙げられる。
その他、スピクリスポール酸やラムノリピド、リゾレシチン等のバイオサーファクタント等も使用できる。
本発明に用いられる第1の液体に界面活性剤を添加する場合には、この界面活性剤は疎水性が高い、若しくは、分子量が大きいことが好ましい。また、接触角θ2が既述した範囲内となるように、HLB値、SP値、酸価等を基に界面活性剤の疎水性を調整することが好ましい。
第1の液体に界面活性剤が添加される場合には、第1の液体中に添加する界面活性剤量は、10質量%未満であることが好ましく、より好ましくは0.01〜5質量%、更に好ましくは0.01〜3質量%の範囲である。添加量が10質量%以上の場合には、光学濃度、及び、顔料インクの保存安定性が悪化する場合がある。
なお、既述したように、第1の液体はフッ素系化合物および/またはシリコーン化合物を含むことが好ましいが、一方、第2の液体中には、フッ素系化合物およびシリコーン化合物を含まないことが好ましい。第2の液体中にフッ素系化合物およびシリコーン化合物の少なくともいずれかが含まれる場合、色間滲みが悪化する傾向が認められる場合がある。
また、第1の液体は、第2の液体に含まれる成分を凝集させる作用を有する化合物(凝集剤)を含むことも可能である。
例えば、第2の液体が、アニオン性基を表面に有する色材を含有する場合、第1の液体は電解質および/またはカチオン性化合物等を含有することが好ましい。本発明において有効に用いられる電解質としては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオン及び、アルミニウムイオン、バリウムイオン、カルシウムイオン、銅イオン、鉄イオン、マグネシウムイオン、マンガンイオン、ニッケルイオン、スズイオン、チタンイオン、亜鉛イオン等の多価金属イオンと、塩酸、臭酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、チオシアン酸、および、酢酸、蓚酸、乳酸、フマル酸、フマル酸、クエン酸、サリチル酸、安息香酸等の有機カルボン酸及び、有機スルホン酸の塩等が挙げられる。
具体例としては、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、硫酸ナトリウム、硝酸カリウム、酢酸ナトリウム、蓚酸カリウム、クエン酸ナトリウム、安息香酸カリウム等のアルカリ金属類の塩、および、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸ナトリウムアルミニウム、硫酸カリウムアルミニウム、酢酸アルミニウム、塩化バリウム、臭化バリウム、ヨウ化バリウム、酸化バリウム、硝酸バリウム、チオアン酸バリウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、チオシアン酸カルシウム、安息香酸カルシウム、酢酸カルシウム、サリチル酸カルシウム、酒石酸カルシウム、乳酸カルシウム、フマル酸カルシウム、クエン酸カルシウム、塩化銅、臭化銅、硫酸銅、硝酸銅、酢酸銅、塩化鉄、臭化鉄、ヨウ化鉄、硫酸鉄、硝酸鉄、蓚酸鉄、乳酸鉄、フマル酸鉄、クエン酸鉄、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、塩化マンガン、硫酸マンガン、硝酸マンガン、リン酸二水素マンガン、酢酸マンガン、サリチル酸マンガン、安息香酸マンガン、乳酸マンガン、塩化ニッケル、臭化ニッケル、硫酸ニッケル、硝酸ニッケル、酢酸ニッケル、硫酸スズ、塩化チタン、塩化亜鉛、臭化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、チオシアン酸亜鉛、酢酸亜鉛等の多価金属類の塩等が挙げられる。
一方、カチオン性化合物としては、1級、2級、3級および4級アミンおよびそれらの塩等が挙げられる。具体例としては、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリウム塩、ポリアミン等が挙げられ、例えば、イソプロピルアミン、イソブチルアミン、t−ブチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、ジプロピルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルプロピルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、ジエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチルピリジウムクロライド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体、ジアリルアミン重合体、モノアリルアミン重合体等が挙げられる。
好ましい電解質としては、硫酸アルミニウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、酢酸カルシウム、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、硫酸スズ、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛、硝酸アルミニウム、モノアリルアミン重合体、ジアリルアミン重合体、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体等が挙げられる。
一方、第2の液体が、カチオン性基を表面に有する色材を含有する場合には、第1の液体中にはアニオン性化合物等を含有することが好ましい。
本発明において有効に用いられるアニオン化合物としては、有機カルボン酸または有機スルホン酸、およびそれらの塩等が挙げられる。具体的には、有機カルボン酸としては、酢酸、蓚酸、乳酸、フマル酸、クエン酸、サリチル酸、安息香酸等が挙げられ、これらの基本構造を複数個有するオリゴマー、ポリマーでも構わない。また、有機スルホン酸としては、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸等の化合物が挙げられ、これら基本構造を複数個有するオリゴマー、ポリマーでも構わない。
第1の液体に添加される上記に列挙した凝集剤は単独で使用しても、あるいは2種類以上を混合して使用しても構わない。また、第1の液体に添加される凝集剤の含有量としては、0.1〜15質量%、好ましくは、0.5〜10質量%の範囲内である。
その他、吐出性改善等の特性制御を目的とし、ポリエチレンイミン、ポリアミン類、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、多糖類及びその誘導体、その他水溶性ポリマー、アクリル系ポリマーエマルション、ポリウレタン系エマルション等のポリマーエマルション、シクロデキストリン、大環状アミン類、デンドリマー、クラウンエーテル類、尿素及びその誘導体、アセトアミド等を用いることができる。
また、導電率、pHを調整するため、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属類の化合物、水酸化アンモニウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等の含窒素化合物、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属類の化合物、硫酸、塩酸、硝酸等の酸、硫酸アンモニウム等の強酸と弱アルカリの塩等を使用することが出来る。
その他必要に応じ、pH緩衝剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、及びキレート化剤等も添加することができる。
<インクジェット記録装置>
次に、本発明のインクジェット記録装置について説明する。本発明のインクジェト記録装置は、上記に説明した本発明のインクジェット記録方法を利用して画像を形成するものであれば特に限定されないが具体的には、以下のような装置であることが好ましい。
すなわち、本発明のインクジェト記録装置は、2種以上の液体を各々別々に記録媒体表面に吐出する2つ以上のノズルを有する記録ヘッドを少なくとも備え、前記2種類以上の液体として少なくとも第1の液体および第2の液体を用い、前記第1の液体および前記第2の液体の少なくとも一方が色材を含み、少なくとも、前記記録媒体上に前記記録ヘッドから前記第1の液体を吐出し、前記第1の液体が付与された記録媒体上の領域に接するように前記記録ヘッドから前記第2の液体を吐出することにより画像を形成するインクジェット記録装置において、(1)普通紙に対する前記第2の液体の接触角が85度未満であり、(2)前記第1の液体を普通紙に付与した領域内に対する前記第2の液体の接触角が60度以上であることが好ましい。
従って、本発明のインクジェット記録装置を用いれば、色間滲みを防止することができる。また、本発明のインクジェット記録装置は、既述したような理由により色間滲みと共にその他の特性(光学濃度、滲み、乾燥時間、長期信頼性等)も高いレベルで同時に満足させることも比較的容易である。
本発明のインクジェト記録装置は、上記した記録ヘッド以外にも勿論、必要に応じて公知の部材や機構を備えていてもよい。例えば、インクのドライングを制御するためのヒーター等を備えていてもよく、あるいは、中間体転写機構を搭載し、中間体に記録材料を印字した後、紙等の記録媒体に転写する中間体転写機構を備えていてもよい。
以下に本発明を実施例を挙げてより具体的に説明する。但し、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、各実施例、比較例で用いた液体A〜Pは以下に説明する顔料処理方法(表面処理顔料を用いる場合)および液体作製方法により作製した。
−顔料処理方法−
顔料に次亜塩素酸ナトリウムで表面酸化処理を施した後、脱塩処理を行なった。このようにして得られた表面処理顔料を顔料濃度が20質量%となるようにイオン交換水中に加え、pHを7.5に調整した後、超音波ホモジナイザーを用いて分散を行なった。この分散液を遠心分離装置で、遠心分離処理(8000rpm×30分)を施し、残渣部分(全量に対して20質量%)を除去した。
−液体作製方法−
所定の組成となるように色材溶液、水溶性有機溶媒、界面活性剤、イオン交換水等を適量加え、混合液を、混合、攪拌した。得られた液体を、1μmフィルターを通過させることにより、所望の液体を得た。
<液体A>
・Cabojet−300(自己分散顔料、キャボット社製):4.5質量%
・スチレン−アクリル酸−アクリル酸ナトリウム共重合体:0.3質量%
・ジエチレングリコール:10質量%
・グリセリン:10質量%
・尿素:4.5質量%
・界面活性剤(アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物)(サフィノール465、日信化学社製):0.7質量%
・イオン交換水:70質量%
このインクの粘度は2.1mPa・s、表面張力は32mN/mであった。
<液体B>
・IJX444(自己分散顔料、キャボット社製):4質量%
・スチレン−アクリル酸−アクリル酸ナトリウム共重合体:0.15質量%
・ジエチレングリコール:10質量%
・プロピレングリコール:5質量%
・スルフォラン:5質量%
・尿素:3質量%
・界面活性剤(アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物)(サフィノール465、日信化学社製):0.8質量%
・フッ素系界面活性剤(パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物)(ユニダインDS−401、ダイキン工業社製):0.3質量%
・イオン交換水:71.75質量%
この液体の粘度は2.3mPa・s、表面張力は18mN/mであった。
<液体C>
顔料処理方法に従って処理した顔料を所定の方法によりインク化した。
・C.I.Pigment Blue 15:3(表面処理):2.5質量%
・スチレン−アクリル酸−アクリル酸ナトリウム共重合体:0.15質量%
・ジエチレングリコール:15質量%
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル:5質量%
・尿素:5質量%
・界面活性剤(アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物)(サフィノール465、日信化学社製):0.3質量%
・フッ素系界面活性剤(パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物)(ユニダインDS−401、ダイキン工業社製):0.5質量%
・イオン交換水:71.55質量%
このインクの粘度は2.1mPa・s、表面張力は18mN/mであった。
<液体D>
顔料処理方法に従って処理した顔料を所定の方法によりインク化した。
・C.I.Pigment Red 122(表面処理):5質量%
・スチレン−アクリル酸−アクリル酸ナトリウム共重合体:0.15質量%
・ジエチレングリコール:15質量%
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル:5質量%
・尿素:3質量%
・界面活性剤(アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物)(サフィノール465、日信化学社製):0.5質量%
・フッ素系界面活性剤(パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物)(ユニダインDS−401、ダイキン工業社製):0.5質量%
・イオン交換水:70.85質量%
このインクの粘度は2.2mPa・s、表面張力は18mN/mであった。
<液体E>
・ジエチレングリコール:20質量%
・グリセリン:5質量%
・尿素:6質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体:0.2質量%
・ポリシロキサン−アクリル酸共重合体(質量平均分子量:5500/酸価:80mgKOH/g):0.6質量%
・イオン交換水:68.2質量%
この液体の粘度は1.9mPa・s、表面張力は26mN/mであった。
<液体F>
・C.I.アシッドブルー9:3質量%
・ポリシロキサン−アクリル酸−アクリル酸ナトリウム共重合体:0.4質量%・ジエチレングリコール:10質量%
・1,5−ペンタンジオール:5質量%
・ブチルカルビトール:5質量%
・界面活性剤(アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物)(サフィノール465、日信化学社製):0.5質量%
・シリコーンオイル(メチルハイドロジェンポリシロキサン)(KF99、信越シリコーン社製):0.1質量%
・N,N−Bis(2−hydroxyethyl)−2−aminoethanesulfonic Acid:1.2質量%
・水酸化ナトリウム:0.6質量%
・尿素:2質量%
・イソプロピルアルコール:3.5質量%
・イオン交換水:68.7質量%
このインクの粘度は2.3mPa・s、表面張力は24mN/mであった。
<液体G>
・C.I.アシッドブルー9:3.5質量%
・ジエチレングリコール:10質量%
・1,5−ペンタンジオール:5質量%
・ブチルカルビトール:5質量%
・界面活性剤(アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物)(サフィノール465、日信化学社製):0.5質量%
・N,N−Bis(2−hydroxyethyl)−2−aminoetha・nesulfonic Acid:1.2質量%
・水酸化ナトリウム:0.6質量%
・尿素:2質量%
・イソプロピルアルコール:3.5質量%
・イオン交換水:68.7質量%
このインクの粘度は2.3mPa・s、表面張力は33mN/mであった。
<液体H>
顔料処理方法に従って処理した顔料を所定の方法によりインク化した。
・C.I.Pigment Yellow 74(表面処理):4質量%
・ジエチレングリコール:20質量%
・界面活性剤(アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物)(サフィノール465、日信化学社製):2質量%
・尿素:2質量%
・イソプロピルアルコール:3.5質量%
・イオン交換水:68.5質量%
このインクの粘度は2.0mPa・s、表面張力は31mN/mであった。
<液体I>
・C.I.アシッドレッド52:3.5質量%
・ジエチレングリコール:10質量%
・1,5−ペンタンジオール:5質量%
・ブチルカルビトール:5質量%
・界面活性剤(アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物)(サフィノール465、日信化学社製):0.5質量%
・N,N−Bis(2−hydroxyethyl)−2−aminoetha・nesulfonic Acid:1.2質量%
・水酸化ナトリウム:0.6質量%
・尿素:2質量%
・イソプロピルアルコール:3.5質量%
・イオン交換水:68.7質量%
このインクの粘度は2.0mPa・s、表面張力は31mN/mであった。
<液体J>
・Cabojet200(自己分散顔料、キャボット社製):4.5質量%
・ジエチレングリコール:20質量%
・尿素:3質量%
・イオン交換水:72.5質量%
このインクの粘度は2.1mPa・s、表面張力は53mN/mであった。
<液体K>
・ジエチレングリコール:15質量%
・プロピレングリコール:10質量%
・尿素:4質量%
・イソプロピルアルコール:3質量%
・水:68質量%
この液体の粘度は1.8mPa・s、表面張力は55mN/mであった。
<液体L>
・Cabojet−300(自己分散顔料、キャボット社製):5質量%
・スチレン−アクリル酸−アクリル酸ナトリウム共重合体:1.0質量%
・ジエチレングリコール:10質量%
・2−ピロリドン:10質量%
・グリセリン:5質量%
・尿素:4.5質量%
・界面活性剤(アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物)(サフィノール465、日信化学社製):0.1質量%
・イオン交換水:64.4質量%
このインクの粘度は2.7mPa・s、表面張力は32mN/mであった。
<液体M>
・Cabojet300(自己分散顔料、 キャボット社製):4.5質量%
・スチレン−アクリル酸−アクリル酸ナトリウム共重合体:0.3質量%
・ジエチレングリコール:10質量%
・プロピレングリコール:10質量%
・尿素:3質量%
・イオン交換水:72.2質量%
このインクの粘度は2.4mPa・s、表面張力は34mN/mであった。
<液体N>
・Cabojet300(自己分散顔料、 キャボット社製):4.5質量%
・スチレン−アクリル酸−アクリル酸ナトリウム共重合体:0.1質量%
・ジエチレングリコール:15質量%
・プロピレングリコール:5質量%
・尿素:3質量%
・イオン交換水:72.4質量%
このインクの粘度は2.2mPa・s、表面張力は36mN/mであった。
<液体O>
・IJX444(自己分散顔料、 キャボット社製):4質量%
・スチレン−アクリル酸−アクリル酸ナトリウム共重合体:0.15質量%
・ジエチレングリコール:20質量%
・尿素:3質量%
・界面活性剤(アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物)(サーフィノール465、日信化学社製):0.8質量%
・フッ素系界面活性剤(パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物)(ユニダインDS−401、ダイキン工業社製):0.2質量%
・イオン交換水:71.85質量%
この液体の粘度は2.4mPa・s、表面張力は18mN/mであった。
<液体P>
・ジエチレングリコール:15質量%
・プロピレングリコール:10質量%
・尿素:4質量%
・イソプロピルアルコール:3質量%
・硝酸マグネシウム:0.05質量%
・界面活性剤(ポリオキシエチレン-2-エチルヘキシルエーテル):1質量%
・水:66.95質量%
この液体の粘度は1.7mPa・s、表面張力は30mN/mであった。
−評価−
印字は、800dpi、256ノズルの試作プリントヘッドを備えたインクジェット記録装置を用いて、光学濃度、色間滲み、滲み、乾燥時間、および、長期信頼性について評価した。また、記録媒体としてはFX−P紙(富士ゼロックス社製)を用いた。但し、光学濃度、色間滲みの評価は図1〜図3に示す印字パターンA、B,Cに従って印字した画像を評価することにより行った。
図1は、紙面上に印字された印字パターンAを示す模式図である。印字パターンAは、符号10および11で示される長方形の領域からなり、領域10が液体1および液体2が付与される長方形の領域を表し、領域11が液体2が付与される長方形の領域を表し、領域10と領域11とは各々の領域の1辺が隣接するように設けられる。印字パターンAの印字は、液体1を領域10に付与した後、液体2を領域10および領域11に付与することにより行われる。
図2は、紙面上に印字された印字パターンBを示す模式図である。印字パターンBは、符号20および21で示される長方形の領域からなり、符号20が液体1が付与される長方形の領域を表し、符号21が液体2が付与される長方形の領域を表し、領域20と領域21とは各々の領域の1辺が隣接するように設けられる。印字パターンBの印字は、液体1を領域20に付与した後、液体2を領域21に付与することにより行われる。
図3は、紙面上に印字された印字パターンCを示す模式図である。印字パターンCは、各々が長方形の符号30、31、32および33で示される領域からなり、領域30が液体1および液体2が付与される長方形の領域を表し、領域31が液体2が付与される長方形の領域を表し、領域32が液体3が付与される長方形の領域を表し、領域33が液体4が付与される長方形の領域を表す。領域30と領域31とは各々の領域の1辺が隣接するように設けられ、領域32および領域33は、領域30の領域31と隣接する辺と垂直な2つの対向する辺にそれぞれ隣接するように設けられる。印字パターンCの印字は、液体1を領域30に付与した後、液体2を領域30および31に付与し、次に、液体3を領域32に付与した後、液体4を領域33に付与することにより行われる。
なお、上記の印字パターンA〜Cに用いる液体1とは、本発明に用いられる第1の液体に相当するものであり、液体2とは本発明に用いられる第2の液体に相当するものである。また、印字パターンA〜Cの印字に際して用いる液体1〜4としては、上記の液体A〜Lから選択した。
以下特に記載が無い場合、印字は一般環境下(温度23±0.5℃、湿度55±5 %R.H)で行い、評価は印字後24時間一般環境下に放置したサンプルに対して行った。結果を以下の表1および表2に示す。
Figure 2004338392
Figure 2004338392
なお、表1および表2中に示す光学濃度、滲み、色間滲み、乾燥時間、長期信頼性の評価方法およびその評価規準は以下の通りである。
<光学濃度>
図1〜3に示す各々の印字パターンに従って画像を形成した際に、液体1および液体2を用いて印字された2つの領域をエックスライト404(エックスライト社製)を用いて光学濃度を測定した。なお、2つの領域それぞれの評価結果が異なる場合には、いずれかより悪い方の評価結果を表1および表2に示した。
−評価基準(黒インク)−
○…光学濃度が1.4以上
△…光学濃度が1.3以上1.4未満
×…光学濃度が1.3未満
−評価基準(カラーインク)−
○…光学濃度が1.1以上
△…光学濃度が1.0以上1.1未満
×…光学濃度が1.0未満
<色間滲み>
色間滲みの評価は、図1〜3に示す印字パターンA〜Cを印字した際に、印字パターンを構成する各々の領域の境界部分の滲み度合いを予め定めておいた限度見本に照合し、官能評価を行なった。
−評価基準(印字パターンAおよびB)−
○…滲みが少ないもの
△…滲みは発生しているが、許容レベルのもの
×…滲みが激しく、許容範囲外のもの
−評価基準(印字パターンC)−
○…領域30/領域31、領域30/領域32、領域30/領域33の全ての境界部分において滲みが少ないもの。
△…少なくとも領域30/領域31の境界部分において、滲みが発生しているが、許容レベルのもの。
×…少なくとも領域30/領域31の境界部分において、激しい滲みが発生しており、許容範囲外のもの。
<滲み>
液体1、液体2をそれぞれ用いて細線パターンを印字し、印字部の滲み度合いを限度見本に照合し、官能評価を行なった。
−評価基準−
○…液体1の細線パターンおよび液体2の細線パターン共に滲みが少ないもの
△…液体1の細線パターンおよび液体2の細線パターンの少なくともいずれかに滲みが発生しているが、許容レベルのもの
×…液体1の細線パターンおよび液体2の細線パターンの少なくともいずれかに激しい滲みが発生し、許容範囲外のもの
<乾燥時間>
FX−P紙上にそれぞれ液体1、液体2の100%カバレッジパターンを印字してから所定の時間経過後に印字パターン上に別のFX−P紙を1.9×104N/m2の荷重で押し当てる。この時、押し当てたFX−P紙側にインクが転写されなくなる時間を乾燥時間とした。
−評価基準−
○…液体1の100%カバレッジパターンおよび液体2の100%カバレッジパターン共に、乾燥時間が3秒未満。
△…液体1の100%カバレッジパターンおよび液体2の100%カバレッジパターンの少なくとも一方において、乾燥時間が3秒以上10秒未満。
×…液体1の100%カバレッジパターンおよび液体2の100%カバレッジパターンの少なくとも一方において、乾燥時間が10秒以上。
<長期信頼性>
長期信頼性については液体1および液体2それぞれの液体噴射速度の経時変化を基準に判断した。即ち、初期状態において、液体噴射速度を測定する。その後、1×108pulse印字させた後、再び液体噴射速度を測定した。この際の初期状態の液体噴射速度に対する1×108pulse印字後の液体噴射速度の比率を算出し、以下の評価基準に従って長期信頼性の評価を行った。
−評価基準−
○…液体1および液体2共に、1×108pulse時点噴射速度が初期噴射速度の90%以上。
△…液体1および液体2の少なくとも一方において、1×108pulse時点噴射速度が初期噴射速度の75%以上90%未満。
×…液体1および液体2の少なくとも一方において、1×108pulse時点噴射速度が初期噴射速度の75%未満。
紙面上に印字された印字パターンAを示す模式図である。 紙面上に印字された印字パターンBを示す模式図である。 紙面上に印字された印字パターンCを示す模式図である。
符号の説明
10 液体1および液体2が付与される長方形の領域
11 液体2が付与される長方形の領域
20 液体1が付与される長方形の領域
21 液体2が付与される長方形の領域
30 液体1および液体2が付与される長方形の領域
31 液体2が付与される長方形の領域
32 液体3が付与される長方形の領域
33 液体4が付与される長方形の領域

Claims (20)

  1. 第1の液体および第2の液体の少なくとも一方が色材を含み、少なくとも、記録媒体上に前記第1の液体を付与し、前記第1の液体が付与された記録媒体上の領域に接するように前記第2の液体を付与することにより画像を形成するインクジェット記録方法において、
    普通紙に対する前記第2の液体の接触角が85度未満であり、前記第1の液体を普通紙に付与した領域内に対する前記第2の液体の接触角が60度以上であることを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 前記第1の液体が、シリコーン系化合物およびフッ素系化合物から選択される少なくとも1種の添加剤を含むことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. 前記シリコーン系化合物が、シリコーン系界面活性剤であり、前記フッ素系化合物が、フッ素系界面活性剤であることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録方法。
  4. 前記シリコーン系化合物または前記フッ素系化合物の重量平均分子量が、3,000以上であることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録方法
  5. 前記シリコーン系化合物または前記フッ素系化合物の酸価が、30mgKOH/g以上250mgKOH/g以下であることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録方法
  6. 前記第1の液体が、少なくとも水溶性溶媒と界面活性剤と水とを含み、前記第2の液体が、少なくとも色材と水溶性溶媒と水とを含むことを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録方法。
  7. 前記第1の液体が、色材を含むことを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録方法。
  8. 前記第1の液体がカラーインクであり、前記第2の液体が黒インクであることを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録方法。
  9. 前記第1の液体に含まれる色材が、染料であることを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録方法。
  10. 前記第2の液体に含まれる色材が顔料であり、該顔料が、高分子分散剤と併用することにより前記第2の液体に分散可能な顔料、自己分散可能な顔料、樹脂により被覆された顔料からなる群の中から少なくとも選ばれることを特徴とする請求項6記載のインクジェット記録方法。
  11. 前記第1の液体と前記第2の液体とを混合した混合液中に含まれる粒子径0.5μm以上の粗粒子数が、100,000個/μL以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  12. 前記第1の液体の表面張力が、15mN/m以上45mN/m以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  13. 前記第2の液体の表面張力が、15mN/m以上60mN/m以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  14. 前記第1の液体および前記第2の液体の粘度が、1.2mPa・s以上6.0mPa・s以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  15. 熱インクジェット方式およびピエゾインクジェット方式から選択されるいずれか1つの方式を利用して、記録媒体上に第1の液体を付与し、前記第1の液体が付与された記録媒体上の領域に接するように前記第2の液体を付与することにより画像を形成することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法
  16. 前記第2の液体が液滴状態で記録媒体に付与され、前記第2の液体からなる液滴1滴当りの重量が、25ng以下であることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録方法。
  17. 2種以上の液体を各々別々に記録媒体表面に吐出する2つ以上のノズルを有する記録ヘッドを少なくとも備え、
    前記2種類以上の液体として少なくとも第1の液体および第2の液体を用い、
    前記第1の液体および前記第2の液体の少なくとも一方が色材を含み、少なくとも、前記記録媒体上に前記記録ヘッドから前記第1の液体を吐出し、前記第1の液体が付与された記録媒体上の領域に接するように前記記録ヘッドから前記第2の液体を吐出することにより画像を形成するインクジェット記録装置において、
    普通紙に対する前記第2の液体の接触角が85度未満であり、前記第1の液体を普通紙に付与した領域内に対する前記第2の液体の接触角が60度以上であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  18. 前記第1の液体が、少なくとも水溶性溶媒と界面活性剤と水とを含み、前記第2の液体が、少なくとも色材と水溶性溶媒と水とを含むことを特徴とする請求項17に記載のインクジェット記録装置。
  19. 前記第1の液体が、シリコーン系化合物およびフッ素系化合物から選択される少なくとも1種の添加剤を含むことを特徴とする請求項17に記載のインクジェット記録装置。
  20. 前記第1の液体と前記第2の液体とを混合した混合液中に含まれる粒子径0.5μm以上の粗粒子数が、100,000個/μL以下であることを特徴とする請求項17に記載のインクジェット記録装置。
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