JP2004338341A - スクリーン印刷方法、スクリーン印刷装置 - Google Patents

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峰明 衛藤
Kazuo Umeda
和夫 梅田
Takeshi Tsunoda
剛 角田
Hitoshi Tanaka
仁志 田中
Masayuki Nagashima
正幸 長島
Naoto Kamegawa
直人 亀川
Takayuki Terauchi
崇之 寺内
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Abstract

【課題】スクリーンマスクにより被印刷物に印刷を行なうスクリーン印刷方法およびスクリーン印刷装置において、インクに相当するペースト状物体を嵩高く被印刷物に付着させること。
【解決手段】印刷台上に被印刷物を保持し、保持された被印刷物に離間してスクリーンマスクを被印刷物に向い合わせ、保持された被印刷物上での結露および結氷を防ぎつつ被印刷物の温度を下げ、スクリーンマスクにペーストを介してスキージを押し当ててスクリーンマスクを温度が下げられた被印刷物に線状に当接させ、スキージを、被印刷物とスクリーンマスクとの当接位置が移動するように当接の方向と交わる方向に移動してペーストを被印刷物に転写する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクリーンマスク(スクリーン版)により被印刷物に印刷を行なうスクリーン印刷方法およびスクリーン印刷装置に係り、特に、インクに相当するペースト状物体を嵩高く被印刷物に付着させるのに適するスクリーン印刷方法およびスクリーン印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
微細な構造物を物体面上に形成するためスクリーン印刷を応用する技術が種々の場面で用いられている。配線板または金属箔上に微細構造物としての導電バンプを形成するのもそのひとつである。このような方法で印刷・形成される導電バンプは、尖りを有するので半硬化状態の絶縁板(プリプレグ)を貫通しやすくその貫通により絶縁板間の層間接続体として使用することができる。
【0003】
導電バンプの形成は、絶縁板を貫通するためある程度の高さが必要である。また、配線板で必要とされる狭ピッチ化がさらに進むと、高さを維持したままで底面積に対して相対的に高さが高い形状、いわゆる高アスペクト比の形状に形成される必要がある。
【0004】
従来技術として、導電バンプの形成とは異なるスクリーン印刷ではあるが、ペースト状素材を従来に増して肉厚、層厚に被印刷物に印刷するものに、例えば特開2001−239738号公報記載のものがある。
【0005】
この文献に記載された技術では、ペースト状素材が被印刷物に転写された後のそのだれ崩れを問題にしている。だれ崩れると転写後の肉厚、層厚が減少してしまうからである。そこで、印刷に際し、被印刷物を冷却してペーストを転写するかまたはペースト転写後に被印刷物を冷却するかして、ペーストを硬化(一時的に硬化)させ、そのだれ崩れを回避する。冷却は、ペーストを冷却で一時硬化させるに十分な低温になるまで行なう。その例として同文献は、−20℃程度を挙げている。そして、その冷却された状態を維持したまま転写されたペーストを乾燥、キュア、または固化させて肉厚、層厚状態の恒久化を図る。
【0006】
したがって、この乾燥、キュア、固化の工程は、冷却された状態を維持してなされる必要がある。同文献では、その例として、UV(紫外線)照射で固化するペースト、低温揮発性溶剤含有のペースト、もしくは化学反応で固化するペーストの使用、または高周波、電磁波、遠赤外線等による加熱でペースト内部から加熱、乾燥させることを挙げている。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−239738号公報(0011段落から0013段落、図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
導電バンプの形成においては、印刷時のペースト状物体がある粘度を有するので、転写されたあとにだれ崩れが生じることはない。現状において形成高さを制限している大きな要因は、スクリーンマスクが被印刷物から隔離し始めてペースト状物体が被印刷物側に接触して引っ張られるときに、スクリーンマスクに穿設されたピットの内壁にも引っ張られて少なからずペースト状物体がピット内に残ってしまうからである。
【0009】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、スクリーンマスクにより被印刷物に印刷を行なうスクリーン印刷方法およびスクリーン印刷装置において、インクに相当するペースト状物体を嵩高く被印刷物に付着させることが可能なスクリーン印刷方法およびスクリーン印刷装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明に係るスクリーン印刷方法は、印刷台上に被印刷物を保持する工程と、前記保持された被印刷物に離間してスクリーンマスクを前記被印刷物に向い合わせる工程と、前記保持された被印刷物上での結露および結氷を防ぎつつ前記被印刷物の温度を下げる工程と、前記スクリーンマスクにペーストを介してスキージを押し当てて前記スクリーンマスクを前記温度が下げられた被印刷物に線状に当接させる工程と、前記スキージを、前記被印刷物と前記スクリーンマスクとの当接位置が移動するように前記当接の方向と交わる方向に移動して前記ペーストを前記被印刷物に転写する工程とを具備することを特徴とする。
【0011】
すなわち、このスクリーン印刷方法は、通常のオフコンタクトのスクリーン印刷とは異なり、保持された被印刷物上での結露および結氷を防ぎつつ被印刷物の温度を下げる工程を有する。ここで結露および結氷を防ぎつつ温度を下げるのは、ペーストの被印刷物への接続が被印刷物上の水分によって妨害されないようにするためである。
【0012】
また、ペーストの転写に先だって被印刷物の温度を下げておくことを要する。これは、冷却された被印刷物に接触したペーストの一部がその接触部位から冷却されることにより、被印刷物とペーストとの密着力がより増すように仕向けるものである。この増加した密着力によりスクリーンマスクのピットの内壁からの引っ張りに対する対抗力を増させる。よって、従来に増して嵩高くペースト状物体を被印刷物に付着させることが可能になる。なお、ペーストの冷却部位において外部要素との密着力が増加するのは、ペーストがより凝集・固化するからと考えられる。
【0013】
また、本発明に係るスクリーン印刷装置は、印刷台と、前記印刷台上に保持され得る被印刷物に離間してスクリーンマスクを前記被印刷物に向い合わせて位置させるためのスクリーンマスク設置部と、前記印刷台に埋め込んで設けられ、前記印刷台上に保持され得る前記被印刷物を結露および結氷を防止しつつ冷却する冷却部と、前記スクリーンマスク設置部に設置されたスクリーンマスクを前記被印刷物に線状に当接させるためのスキージと、前記スキージを、前記被印刷物と前記スクリーンマスクとの当接位置が移動するように前記当接の方向と交わる方向に移動するスキージ移動機構とを具備することを特徴とする。
【0014】
すなわち、このスクリーン印刷装置は、通常のオフコンタクト用のものと異なり、印刷台上に保持され得る被印刷物を結露および結氷を防止しつつ冷却する冷却部を有する。ここで結露および結氷を防ぎつつ冷却するのは、ペーストの被印刷物への接続が被印刷物上の水分によって妨害されないようにするためである。
【0015】
被印刷物の冷却を行なうことにより、冷却された被印刷物に接触したペーストの一部がその接触部位から冷却される。この一部冷却により、被印刷物とペーストとの密着力がより増し、この増加した密着力によりスクリーンマスクのピットの内壁からの引っ張りに対する対抗力が増大する。よって、従来に増して嵩高くペースト状物体を被印刷物に付着させることが可能になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施態様として、前記温度が下げられた被印刷物の温度は、5℃ないし13℃である。実験の結果、5℃ないし13℃の範囲は、バンプの形成高さの改善効果が確かめられかつ結露および結氷による妨害が発生しない範囲である。
【0017】
また、実施態様として、前記保持された被印刷物上での結露および結氷を防ぎつつ前記被印刷物の温度を下げる前記工程は、前記保持された被印刷物から前記印刷台の方向に熱を移動してなされる。これによれば、固体間の熱の移動により容易に被印刷物の温度を下げることができる。
【0018】
また、実施態様として、前記熱の移動は、前記印刷台に埋め込まれて設けられた水冷冷却装置、ペルチェ素子、または気化冷媒冷却装置によって起こす。冷却装置として代表的なものである。
【0019】
また、実施態様として、前記保持された被印刷物上での結露および結氷を防ぎつつ前記被印刷物の温度を下げる前記工程は、センサにより温度を検出しつつ冷却力を制御してなされる。これによれば容易に好ましい温度範囲を保つことができる。
【0020】
また、実施態様としてのスクリーン印刷方法は、前記転写する工程の後に、前記転写されたペーストを常温より高い温度で乾燥する工程をさらに具備する。ペーストとして用いられる導電性ペースト(例えば銀ペースト)の中に含まれる溶剤を揮発させるためである。
【0021】
また、本発明に係るスクリーン印刷装置の実施態様として、前記冷却部は、水冷冷却装置、ペルチェ素子、または気化冷媒冷却装置である。また、前記印刷台に設けられた温度センサと、前記温度センサにより検出された温度に基づいて前記冷却部を制御する制御部とをさらに具備してもよい。
【0022】
以上を踏まえ、以下では本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るスクリーン印刷装置の構成を模式的に示す図である。図1(a)は側面図、図1(b)は特に印刷台部分のみを示す斜視図である。
【0023】
構成を説明するに、図1(a)に示すように、印刷台2上に被印刷物としての例えば配線板基材8が例えばバキューム吸着により保持可能にされる。この保持された配線板基材8に向い合いかつ離間するようにスクリーンマスク5がスクリーンマスク設置部3、4により張設される。配線板基材8とスクリーンマスク5との離間距離は例えば1mmないし3mm程度にする。
【0024】
スクリーンマスク5は、その材料としてアルミニウム、ニッケル、ステンレス鋼、銅、真ちゅうなどを用いることができる。厚さは、50μmから500μm程度のものを用いることができる。被印刷物としては、リジッドまたはフレキシブルな樹脂基板、金属箔(銅箔)、ガラス板、セラミック板などを用いることができる。
【0025】
スクリーンマスク5には、導電性ペースト6を被印刷物側に移動・転写し付着させるためのピット5a、5b、…が穿設されている。ピット5a等の直径は、例えば50μmから500μm程度にすることができる。スクリーンマスク5の上方にはスキージ1が設けられ、スキージ1は、スクリーンマスク5を線状に(紙面と垂直方法の線状に)押し下げ、スクリーンマスク5を配線板基材8に同様な線状に当接させることができる。スキージ1には、その材質としては、ウレタン樹脂のような樹脂、金属、金属に樹脂をコーティングしたものなどを利用することができる。また、スキージ1は、印刷に供用して経時的に摩耗するので装置として交換可能に構成してもよい。
【0026】
スキージ1は、配線板基材8の主面に対して傾いており、スクリーンマスク5を押し下げたまま紙面右から左方向に(すなわち傾いたスキージ1の上方をスキージ1の下方が追いかける方向に)スキージ移動機構としてのスキージ移動案内レール9に案内されて移動する。この移動に際し、スキージ1の前方、スクリーンマスク5上に導電性ペースト6を位置させておく。導電性ペースト6には、例えばペースト状樹脂の中に金属粒(銀、金、銅、半田など)を分散させ、加えて揮発性の溶剤を混合させたものを用いる。その粘度は、常温で例えば1000Pa・sないし3000Pa・sである。
【0027】
また、印刷台2には、その中に埋め込まれるように冷却部としての冷却パイプ10が設けられる。冷却パイプ10の中には冷却のための例えば水が通過させられる。水の通過は、供給側と排出側とで循環するように構成してもよい。その場合には、図示しない熱交換器により冷却された水が供給されるようにする。冷却パイプによって印刷台2が冷却されさらにその上に保持された被印刷物たる配線板基材8を所定温度に冷やすため、印刷台2の少なくとも上面側は熱伝導性のよい例えば金属などの素材を用いるのが好ましい。
【0028】
次に、作用を述べるに、上記のようなスキージ1の動きにより、導電性ペースト6は、スキージ1直下近くではその一部がピット5bに充填される。ピット5bに充填された導電性ペースト6は、スキージ1が移動しスクリーンマスク5が配線板基材8から隔離し始めると、一部は配線板基材8に引っ張られ、他の一部はピット5bに残留するように引っ張られる。このとき配線板基材8は、印刷台2を介して冷却パイプ10からの作用により所定温度(後述する)に冷却されており、配線板基材8側から導電性ペースト6を引っ張る力が増加している。
【0029】
そして、スキージ1がさらに移動すると、スクリーンマスク5と配線板基材8との距離がさらに離間し、一部がピット5b(5c、5d、5e)に残り、配線板基材8に引っ張られた部分が分断されて先が尖った形状で配線板基材8に付着する(導電バンプ7)。これにより、配線板基材8上への導電性ペースト6のピット5b等を介する移動、転写が終わる。
【0030】
図2は、スキージ1が移動しスクリーンマスク5が配線板基材8から隔離し始めたときの状態を模式的に説明する図である。同図において、すでに説明した構成要素と同一のものには同一符号を付してある。図2に示すように、この状態における導電性ペースト6にはたらく力は、主としてピット内壁と導電性ペースト6との密着力Fwpと、被印刷物たる配線板基材8と導電性ペースト6との密着力Fspとである。なお、これら以外に導電性ペースト6にはたらいているかまたは生じている力には、重力、スクリーンマスク5が上方向に移動することによる慣性力、導電性ペースト6自体の凝集力、表面張力、粘性力、弾性力などがある。
【0031】
図2からわかるように、配線板基材8に転写、付着される導電性ペースト6の量を増すためには、配線板基材8と導電性ペースト6との密着力Fspの方をできるだけ増加するように何らかの対処を要する。なお、同様な考えでいくと、ピット内壁と導電性ペースト6との密着力Fwpの方を減少させることもあり得、そのために例えばピット内壁面積を減少させることが効果的ではある。しかしながら、ピット内壁面積を減少させるためスクリーンマスク5の厚さを減少させたのでは、そもそもピット5a等に充填できる導電性ペースト6の量が減少して矛盾する結果としかならない。
【0032】
図3は、本実施形態においてスクリーンマスク5が配線板基材8から隔離し始めたときの作用、効果を模式的に説明する図である。図3において、すでに説明した構成要素と同一のものには同一の符号を付してある。
【0033】
上記説明のように、配線板基材8は冷却されており、これにより導電性ペースト6のうち配線板基材8に接触する部位では配線板基材8の方向に熱の移動が生じる。この熱の移動により導電性ペースト6のその部位付近では温度が下がり、これにより物理的性質に変化が生じる。具体的には、導電性ペースト6の凝集・固化31が生じる。このような物理的変化により、導電性ペースト6と配線板基材8との密着力が増加する(Fsp+)。このような密着力増加は実験的に確認されたものである。
【0034】
これに対して、導電性ペースト6のうちスクリーンマスク5の内壁付近では熱の移動が顕著ではなくほとんど温度に変化はない。よって、この部位での導電性ペースト6との密着力Fwpにほとんど増加はない。この結果、Fsp、Fwpのバランス変化から導電性ペースト6として配線板基材8に付着する量が増加する。
【0035】
すなわち、本実施形態における効果は、配線板基材8の温度がスクリーンマスク5の温度より低くかつ当初は導電性ペースト6の温度がスクリーンマスク5と同様な温度であることを条件とする。そしてさらに導電性ペースト6が配線板基材8に接触して分断、付着するまでに、導電性ペースト6の下方は温度が下がるが、上方は温度にさほど変化が生じないという条件で生じている。これらのためいわゆるオフコンタクトの印刷(通常はスクリーンマスク側と被印刷物側とが離間しており、印刷時にはスキージでスクリーンマスクを被印刷物側に押し下げることにより瞬間的にスクリーンマスクと被印刷物とが接触する印刷方法)が適している。
【0036】
図4は、配線板基材と導電性ペーストとの密着力Fspをさらに増すため、配線板基材の表面を荒らした場合の実施形態を模式的に説明する図である。図4は、説明する部位として図3に対応しており、すでに説明した構成要素には同一番号を付してある。
【0037】
この場合には配線板基材8Aの印刷側表面に、描状部8Aaが形成されている。描状部8Aaは、例えば銅箔などの表面では周知の方法によって形成できる。このような描状部8Aaを有する配線板基材8Aを用いると、図示するように、凝集・固化した導電性ペースト6への投描効果が現れ、配線板基材8Aと導電性ペースト6との密着力はさらに増加する(Fsp++)。この結果、導電性ペースト6として配線板基材8に付着する量はさらに増加する。
【0038】
図5は、図4に示す投描効果を取り入れた場合の形成バンプ7の平均高さを実際に測定したデータを示すグラフである。横軸は、配線板基材8Aの温度であり、それ以外の条件は、スクリーンマスク5の材質をアルミニウム、厚さを200μm、ピットの直径を220μm、室温を20℃、導電性ペースト6として銀ペースト(20℃で粘度2500Pa・s)とした。配線板基材8Aは上面に銅箔が形成されたリジッドな樹脂板とした。配線板基材8Aの温度は、配線板基材8A下の印刷台2上に設けられた熱電対を温度センサとして測定し、温度を変えるため冷却水の温度を変化させた。なお、室温の制御は、安定かつ一定の効果を得るため好ましい態様である。実際の生産現場でも採用し得る。
【0039】
図5に示すように、配線板基材8Aの温度が13℃以下では十分な効果が現れ始め5℃までその効果自体は現れている。最大では、20℃のとき(すなわち冷却をしていない場合)の200%程度の高さに導電バンプ7を形成できる。なお、5℃未満でも試みたが、この場合には配線板基材8Aの上面に結露が生じて、形成される導電バンプとして機能が阻害された。すなわち、結露(結氷でも同様)が生じると導電ペースト6と配線板基材8Aとの接触状態として水を介することになり電気的接続として障害になる。
【0040】
以上説明のように、上記各実施形態のスクリーン印刷装置では、導電性ペースト6と配線板基材8、8Aとの密着力を増すことにより、導電バンプ7を高く形成することができる。なお、上記説明からわかるように、この効果を得るためには被印刷物側を所定の温度まで冷却しておくことが本旨であり、そのためには印刷台2側から配線板基材8、8Aを冷却することに限定はされない。例えば、配線板基材8、8Aの上面側から放射冷却を行なうようにしてもよいが、印刷台2側から冷却すると熱伝導により容易に簡単な構成になりやすい。
【0041】
また、冷却部としては、上記説明の水冷冷却装置に代えて周知の他の冷却装置を採用してもよい。例えばペルチェ素子、気化冷媒冷却装置などである。ペルチェ素子では機械的構成としてより簡単な構成が期待できる。気化冷媒冷却装置ではメンテナンス性の改善が見込める。
【0042】
導電バンプ7を形成した後は、配線板基材8、8Aをこのスクリーン印刷装置から取り出し、高アスペクトに形成された導電バンプ7を有する配線板基材8、8Aについて例えば百数十℃で乾燥を行なうと導電バンプ7を硬化させることができる。硬化された導電バンプ7を有する配線板基材8、8Aを、半硬化状態の絶縁板(プリプレグ)と積層プレスして導電バンプ7によりプリプレグを貫通させて層間接続体にする。このような層間接続体は高アスペクト化により接続信頼性が向上しており、配線板として要求される微細パターン化に応えるものとして用いることができる。また、用いるプリプレグとして材料の選択肢を広げることもできるので、コストや生産性を改善できる。
【0043】
なお、導電バンプ7をさらに高アスペクトに形成するためは、導電バンプ7を乾燥・硬化させ、同一パターンのスクリーンマスクを用いて導電性ペースト6を複数回印刷する方法を採り得る。このような場合でも、従来の場合よりその印刷回数を減少して生産性高く、かつ印刷の位置合わせ工程が減少する分、高精度に導電性バンプを形成できる。
【0044】
次に、上記説明の実施形態とは異なる実施形態について図6を参照して説明する。図6は、本発明の別の実施形態に係るスクリーン印刷装置の構成を模式的に示す図である。同図においてすでに説明した構成要素と同一のものには同一符号を付してある。また、この実施形態のスクリーン印刷装置では、図1(a)に相当する図示を、ほぼ同様のため省略する。
【0045】
この実施形態では、印刷台2に埋め込むように温度センサ63を設け、これにより印刷台2に保持される被印刷物の温度を測定する。測定された温度は制御部62に伝達される。制御部62では、伝達された温度に基づいてポンプ61を制御しポンプ61により流される水量を調整する。すなわち、温度をフィードバックすることにより被印刷物の温度を一定に保つ構成としたものである。
【0046】
このような構成によれば、被印刷物の温度はより一定に冷却され、その結果、被印刷物上の導電バンプ7をより高く形成する条件が高精度に維持できる。これにより、より高い導電バンプ7がばらつき少なく形成できる。なお、温度センサ63は、印刷台2に図示するようにひとつ設けるに限らず複数設けてもよい。複数の温度を測定しこれを制御部62に伝達し平均を求めるなどの演算を行なって同様な制御を行なうことができる。以上のようなフィードバック構成は、冷却装置として水冷冷却装置を用いる場合のみならず、例えばペルチェ素子や気化冷媒冷却装置を用いる場合にも適用できる。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、ペーストの転写に先だって被印刷物の温度を下げておくことで、冷却された被印刷物に接触したペーストの一部がその接触部位から冷却される。これにより、被印刷物とペーストとの密着力がより増すように仕向け、この増加した密着力によりスクリーンマスクのピットの内壁からの引っ張りに対する対抗力を増加させる。よって、従来に増して嵩高くペースト状物体を被印刷物に付着させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るスクリーン印刷装置の構成を模式的に示す図。
【図2】図1に示すスクリーン印刷装置において、スキージ1が移動しスクリーンマスク5が配線板基材8から隔離し始めたときの状態を模式的に説明する図。
【図3】図1に示すスクリーン印刷装置において、スクリーンマスク5が配線板基材8から隔離し始めたときの作用、効果を模式的に説明する図。
【図4】配線板基材と導電性ペーストとの密着力Fspをさらに増すため、配線板基材の表面を荒らした場合の実施形態を模式的に説明する図。
【図5】図4に示す投描効果を取り入れた場合の形成バンプ7の平均高さを実際に測定したデータを示すグラフ。
【図6】本発明の別の実施形態に係るスクリーン印刷装置の構成を模式的に示す図。
【符号の説明】
1…スキージ 2…印刷台 3、4…スクリーンマスク設置部 5…スクリーンマスク 5a、5b、5c、5d、5e…ピット 6…導電性ペースト 7…導電バンプ 8、8A…配線板基材 8Aa…描状部 9…スキージ移動案内レール 10…冷却パイプ 31…凝集・固化 61…ポンプ 62…制御部 63…温度センサ

Claims (9)

  1. 印刷台上に被印刷物を保持する工程と、
    前記保持された被印刷物に離間してスクリーンマスクを前記被印刷物に向い合わせる工程と、
    前記保持された被印刷物上での結露および結氷を防ぎつつ前記被印刷物の温度を下げる工程と、
    前記スクリーンマスクにペーストを介してスキージを押し当てて前記スクリーンマスクを前記温度が下げられた被印刷物に線状に当接させる工程と、
    前記スキージを、前記被印刷物と前記スクリーンマスクとの当接位置が移動するように前記当接の方向と交わる方向に移動して前記ペーストを前記被印刷物に転写する工程と
    を具備することを特徴とするスクリーン印刷方法。
  2. 前記温度が下げられた被印刷物の温度は、5℃ないし13℃であることを特徴とする請求項1記載のスクリーン印刷方法。
  3. 前記保持された被印刷物上での結露および結氷を防ぎつつ前記被印刷物の温度を下げる前記工程は、前記保持された被印刷物から前記印刷台の方向に熱を移動してなされることを特徴とする請求項1記載のスクリーン印刷方法。
  4. 前記熱の移動は、前記印刷台に埋め込まれて設けられた水冷冷却装置、ペルチェ素子、または気化冷媒冷却装置によって起こすことを特徴とする請求項3記載のスクリーン印刷方法。
  5. 前記保持された被印刷物上での結露および結氷を防ぎつつ前記被印刷物の温度を下げる前記工程は、センサにより温度を検出しつつ冷却力を制御してなされることを特徴とする請求項1記載のスクリーン印刷方法。
  6. 前記転写する工程の後に、前記転写されたペーストを常温より高い温度で乾燥する工程をさらに具備することを特徴とする請求項1記載のスクリーン印刷方法。
  7. 印刷台と、
    前記印刷台上に保持され得る被印刷物に離間してスクリーンマスクを前記被印刷物に向い合わせて位置させるためのスクリーンマスク設置部と、
    前記印刷台に埋め込んで設けられ、前記印刷台上に保持され得る前記被印刷物を結露および結氷を防止しつつ冷却する冷却部と、
    前記スクリーンマスク設置部に設置されたスクリーンマスクを前記被印刷物に線状に当接させるためのスキージと、
    前記スキージを、前記被印刷物と前記スクリーンマスクとの当接位置が移動するように前記当接の方向と交わる方向に移動するスキージ移動機構と
    を具備することを特徴とするスクリーン印刷装置。
  8. 前記冷却部は、水冷冷却装置、ペルチェ素子、または気化冷媒冷却装置であることを特徴とする請求項7記載のスクリーン印刷装置。
  9. 前記印刷台に設けられた温度センサと、
    前記温度センサにより検出された温度に基づいて前記冷却部を制御する制御部と
    をさらに具備することを特徴とする請求項7記載のスクリーン印刷装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009248392A (ja) * 2008-04-03 2009-10-29 Fuji Mach Mfg Co Ltd スクリーン印刷方法及び基板温度調節機能付きスクリーン印刷装置
JP2010076149A (ja) * 2008-09-24 2010-04-08 Dainippon Printing Co Ltd 印刷装置
JP2010269449A (ja) * 2009-05-19 2010-12-02 Seiko Epson Corp 印刷装置及び膜の製造方法

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