JP2004338194A - 再生成形材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】繊維強化成形材製の構造体を再利用して充分な強度、剛性を有する再生成形材を製造する。
【解決手段】繊維強化成形材製の構造体を破砕した後、破砕物から所定範囲の厚み、幅および長さを有する細長いチップ状の破砕片11を選別し、選別された破砕片11の表面に結合剤を付着させる。次いで、結合剤を付着した破砕片11を、周壁に多数の小孔が形成されて回転する回転筒によって一方向に引き揃えて配向するとともに、配向する過程において発生した短小な破砕片および破砕粉を除去した後、配向された破砕片11の板状の集合体を厚み方向にプレス成形して再生成形材13を成形する。
【選択図】 図7
【解決手段】繊維強化成形材製の構造体を破砕した後、破砕物から所定範囲の厚み、幅および長さを有する細長いチップ状の破砕片11を選別し、選別された破砕片11の表面に結合剤を付着させる。次いで、結合剤を付着した破砕片11を、周壁に多数の小孔が形成されて回転する回転筒によって一方向に引き揃えて配向するとともに、配向する過程において発生した短小な破砕片および破砕粉を除去した後、配向された破砕片11の板状の集合体を厚み方向にプレス成形して再生成形材13を成形する。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、繊維強化成形材製の構造体をリサイクルして製造される再生成形材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近時、鉄道の軌道に用いられる枕木、傾斜地の崖崩れを防止するための受圧板あるいは水槽や水路に架設される覆蓋などには、木材に代えて耐腐食性や強度に優れた合成木材が多用されている。
【0003】
合成木材は、長手方向に配向されたガラス長繊維などで補強された硬質合成樹脂発泡体からなり、軽量で耐腐食性が高く長期の使用に耐えるものである。
【0004】
ところで、合成木材は、ガラス繊維などの強化繊維を多量に含むため、廃材となった合成木材をそのまま廃棄することが困難である。このため、ガラス繊維などの含有量の低減とリサイクル方法の開発が検討されている。
【0005】
例えば、特許文献1には、充填材を含有する熱硬化性樹脂よりなる芯材と、強化繊維材を含有する熱硬化性樹脂よりなる表面材とを積層した合成木材が提案されている。この合成木材によれば、従来の合成木材がガラス繊維を略15容量%含むのに対して、その含有量を10容量%未満に低減することができる。
【0006】
このため、廃棄する合成木材製構造体の破砕物を、上記合成木材における芯材の充填材として利用すれば、廃棄困難な合成木材のリサイクルを行うことが可能となる。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−138797号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、強化繊維を含む構造体の破砕物をそのまま利用して合成木材を再生しても、破砕前の構造体の有する強度や剛性を発現させることができなかった。これは、構造体の大部分が樹脂で占められるため、構造体の破砕時に樹脂相が粉末状に粉砕された破砕物が多量に生成され、これらの樹脂粉末が骨材として寄与せず、再生成形材の強度、剛性の向上が図られないためである。
【0009】
特に、繊維強化硬質合成樹脂発泡体製の構造体を破砕すると、樹脂相が発泡体であるために一層粉末化され易く、この結果、再生成形材の強度、剛性が著しく低下する要因となっていた。
【0010】
また、樹脂粉末を除去した破砕物のみを再利用する場合であっても、元の構造体のように長繊維を一方向に引き揃えて配向された成形材ほどの強度、剛性を確保することができなかった。
【0011】
このため、合成木材の廃材を再利用して充分な強度、剛性を有する新たな再生成形材を製造することができず、改善が望まれていた。
【0012】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、繊維強化成形材製の構造体を再利用して充分な強度、剛性を有する再生成形材を製造する製造方法を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、繊維強化成形材製の構造体を破砕する工程と、破砕物から所定範囲の厚み、幅および長さを有する細長いチップ状の破砕片を選別する工程と、選別された破砕片の表面に結合剤を付着させる工程と、結合剤を付着した破砕片を、周壁に多数の小孔が形成されて回転する回転筒によって一方向に引き揃えて配向するとともに、配向する過程において発生した短小な破砕片および破砕粉を除去する工程と、配向された破砕片の板状の集合体を厚み方向にプレス成形する工程と、を備えたことを特徴とするものである。
【0014】
本発明によれば、繊維強化成形材製の構造体を破砕することにより、繊維の周りに樹脂が固着した細長いチップ状の破砕片や、樹脂だけが粉末状に粉砕された破砕物が生じる。これらの破砕物のうち、粉末状に破砕された樹脂の破砕物は用いずに、繊維を含んだ細長いチップ状の破砕片のみを再利用する。次いで、選別された破砕片の表面に結合剤を付着させた後、破砕片を回転筒に投入して回転させることにより、破砕片は、遠心力によってその長手方向(繊維方向)が同一方向に引き揃えられて配向される。この際、回転筒の周壁には多数の小孔が形成されているため、回転筒の回転によって発生した短小な破砕片および破砕粉が除去される。合わせて、先の選別工程において残留した破砕粉も除去される。この後、配向された破砕片を取り出して板状に集合させ、板状の集合体を厚み方向にプレス成形することにより、再生成形材を得ることができる。この場合、破砕片を、その長手方向が再生成形材の長手方向となるように、取り出す。
【0015】
これにより、破砕片に含まれる繊維が骨材として機能し、長手方向の曲げ剛性、曲げ強度を向上させた再生成形材を製造することができる。
【0016】
本発明において、繊維強化成形体製の構造体を破砕する装置には種々のものがある。例えば、回転刃を有するローラで構造体を破砕する一軸破砕機や、回転刃を有する平行に配置された一対のローラの間に構造体を通過させることにより双方の回転刃を構造体に噛み込ませて破砕する2軸破砕機などを採用することができる。
【0017】
本発明において、破砕する構造体の素材である繊維強化成形材は特に限定されないが、再生成形材を強度の要求される構造材として用いる場合は熱硬化性硬質樹脂が好ましい。
【0018】
具体的には、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレア樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂などが挙げられ、これらの樹脂が助剤などを用いて発泡したものでもよい。特に軽量かつ高強度な再生成形材を得るためには硬質ポリウレタン樹脂の発泡体が好ましい。
【0019】
また、破砕する繊維強化成形材に含まれる繊維は、補強繊維としての機能を有していればその形状は限定されず、例えば、モノフィラメント、フィブリル化繊維素(髭状の繊維が突き出たもの)、織り糸などが挙げられる。また、補強繊維は、例えば、ガラス繊維だけでもよく、ガラス繊維に炭素繊維や合成繊維などの補強繊維が複合されたものでもよい。
【0020】
破砕する構造体の具体例としては、一方向に引き揃えられたガラス長繊維により強化された硬質ウレタン樹脂発泡体を素材とする合成木材で製造された軌道枕木などの廃材が挙げられる。
【0021】
本発明において、破砕物から所定範囲の厚み、幅および長さを有する細長いチップ状の破砕片を選別する装置としては、例えば、ウェーブローラ方式の分級機を挙げることができる。ウェーブローラ方式の分級機は、破砕物の厚みや幅を基準にして連続的に分級する装置であり、区分された破砕物から所定範囲の厚み、幅および長さを有する細長いチップ状の破砕片を選別することができる。
【0022】
破砕片の大きさとしては、厚みおよび幅が0.5mm以上10mm未満であり、長さが10mm以上200mm未満であることが好ましい。
【0023】
破砕片の厚みおよび幅が0.5mm未満では、表面積が増え、少量の結合剤を破砕片の表面に均一に付着させることが難しく、軽量化が困難になる。また、破砕片の厚みおよび幅が10mm以上になると、破砕片同士の上下の交差部位に大きな空隙が生じて応力が集中し、強度が低下する。破砕片の厚みおよび幅は0.5mm以上10mm未満が好適である。
【0024】
また、破砕片の長さが10mm未満では、短すぎて引き揃えが困難なうえに繊維による補強効果が望めない。また、破砕片の長さが200mm以上になると破砕片の流動性の低下に伴って破砕片同士が交差し易くなり、交差部位に生じる空隙によって強度が低下する。破砕片の長さは10mm以上200mm未満が好適である。
【0025】
選別された破砕片に結合剤を付着させるには、例えば、コンベア上やドラムブレンダー内などに投入した破砕片に結合剤を噴霧して、破砕片の表面に結合剤を均一に付着させる方法を採ることができる。
【0026】
結合剤としては特に限定されないが、フェノール樹脂、イソシアネート、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂や、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂などの熱可塑性樹脂や、その他木材工業用などに用いられる接着剤が挙げられ、それらを単独または複数併用して用いることができる。また、結合剤の量は、破砕片の形状、表面性状、密度にもよるが、通常、破砕片の重量に対して1〜20重量%を付着させるのが好ましい。特に、再生成形材を軽量化するためには、できるだけ少量の結合剤を破砕片に均一に塗布することが好ましく、低粘度のイソシアネートが好適である。
【0027】
本発明において、選別された破砕片をその長手方向に引き揃えて配向させるには、回転筒、例えば、傾斜した回転筒や内部にリボンスクリューを固定した回転筒を用いることができる。このような回転筒に破砕片を投入して回転させることにより、破砕片を遠心力により長手方向に引き揃えて配向させるとともに、長手方向に移動させて取り出すことができる。また、開閉自在な窓を有する回転筒を用いることもでき、回転筒に破砕片を投入して水平軸回りに回転させることにより、破砕片を遠心力により長手方向に引き揃えて配向させる一方、回転筒を水平軸回りに回動させるとともに、窓を開放することにより、開口部を通して引き揃えられて配向された破砕片を取り出すことができる。
【0028】
本発明において、回転筒の周壁には、多数の小孔が形成されており、回転筒の回転によって破砕片が衝突し、その際に発生した短小な破砕片および破砕粉が小孔を通して排出される。また、選別工程において除去されずに残留した破砕粉も、合わせて除去される。このため、細長いチップ状の破砕片のみを再生成形材に利用することができる。
【0029】
小孔の大きさとしては、直径2mm以下が好ましく、また、単位面積(平方メートル)当たりの小孔の個数は、600〜60000が望ましい。
【0030】
小孔の大きさが直径2mmを越えると、必要な破砕片も排出されてしまうこととなる。また、単位面積当たりの小孔の個数が600未満であると、除去効率が低下し、一方、60000を超えると、円筒の強度が弱すぎることとなる。
【0031】
なお、小孔を通して排出されたより短小な破砕片および破砕粉は、別途回収して、再利用することが好ましい。
【0032】
回転筒の容積に対する破砕片の見かけ体積は、60%以下が好ましい。破砕片の見かけ体積が高すぎると、破砕片の方向を変更させることが困難となる。
【0033】
回転筒の回転数としては、30〜600rpmが望ましい。回転筒の回転数が30rpm未満あるいは600rpmを越えると、配向しにくくなる。
【0034】
回転筒の形状としては、円筒が好ましいが、楕円状や多角形状であっても構わない。
【0035】
本発明において、プレス成形は、例えば、配向された破砕片の板状の集合体を両面から加熱しつつ加圧して行われ、所定サイズの再生成形材を得ることができる。このときの加圧時間は反発力の緩和時間と結合剤(接着剤)の硬化時間に応じて定められる。ここで、反発力とは、再生成形材が所定密度まで圧縮されたときに、プレス板が再生成形材から受ける反発力である。
【0036】
加熱方法には、プレス板を加熱することによって再生成形材を加熱する方法や、スチームや電磁波を用いて再生成形材の内部を直接加熱する方法があり、内部を直接加熱する後者の方法によれば成形時間が短縮され作業効率が向上する。
【0037】
本発明において、得られた再生成形材の比重は、0.7以上1.5未満が望ましい。比重が0.7未満であると、物性が低すぎ、一方、比重が1.5を越えると、圧密する際に大きな圧力が必要になり、設備が過大となる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【0039】
本実施形態では、廃棄する構造体としてガラス長繊維強化硬質ウレタン樹脂発泡体を素材とする合成木材10(積水化学工業株式会社製エスロンネオランバーFFU74)を用いた。
【0040】
まず、廃棄する構造体10の破砕工程では、上記合成木材を2軸破砕機1を用いて破砕した(図1参照)。そして、破砕物をウェーブローラ方式の分級機に投入して分級し、図2に示すように、厚みおよび幅が0.5mm以上10mm未満、長さが10mm以上100mm未満の細長いチップ状の破砕片11を選別した。破砕片10のメジアン値は、長さが50mm、幅が5mmであった。また、選別した破砕片11の比重は0.7であった。なお、破砕片には、粒径1mm以下の破砕粉が重量比で20%含まれていた。
【0041】
次に、結合剤付着工程では、図3に示すように、ドラムブレンダ−2内に破砕片11とともに結合剤(MDI:Methylene Diphenyl Isocyanate.住化バイエルウレタン株式会社製「スミジュール44V10」)を破砕片11の総量に対して10重量%投入し、回転攪拌して破砕片11の表面に結合剤を均一に塗布した。
【0042】
配向工程では、図4に示すように、直径200mm、長さ300mmで、長手方向に下り勾配で傾斜するとともに、周壁に直径1mmの円形状小孔3aを単位平方メートル当たり10000個形成した円筒状の回転筒3にホッパー31を通して結合剤が塗布された破砕片11を回転筒3の容積に対して見かけ体積40%となるように投入した後、回転筒3を100rpmで回転させ、破砕片11の長手方向を成形ライン方向に引き揃えつつ配向し、ベルトコンベア4に排出した。ベルトコンベア4に排出された破砕片11は、成形金型5に投入され、配向された破砕片11によって板状の集合体12を生成した。
【0043】
この際、回転筒3の回転に伴って破砕片11が衝突し、破砕片11の衝突によって発生したより短小な破砕片や破砕粉、さらには、先の選別工程において除去されずに残留した粒径1mm以下の破砕粉を、回転筒3の小孔3aを通してベルトコンベア4Aに排出した。
【0044】
そして、図6に示すように、配向された破砕片11の板状の集合体12をプレス装置6に挿入して180℃で1時間加熱しつつ加圧し、厚み10mm、幅200mm、長さ300mmで,比重1.1の再生成形材13(図7参照)を得た。
【0045】
また、実施例の再生成形材13と比較するために、次に示す比較例1,2の再生成形材を試作した。
【0046】
比較例1:実施例において、回転筒の回転数を10rpmとした以外、実施例と同一の破砕片を用いて同一の手順で再生成形材を得た。
【0047】
比較例2:実施例において、回転筒の回転数を1000rpmとした以外、実施例と同一の破砕片を用いて同一の手順で再生成形材を得た。
【0048】
次いで、実施例、比較例1,2の再生成形材の中央部より、断面積が50mm×50mmの試験片を切り出し、曲げ弾性率および曲げ強度を測定した。測定結果を表1に示す。尚、測定は、JIS Z 2101の規定に準拠して行った。
【0049】
【表1】
【0050】
表1から明らかなように、回転筒の回転数が少ない比較例1や、回転数が大きすぎる比較例2は、破砕片の配向が充分でなく、本発明の実施例と比較して充分な強度を発現することができなかった。
【0051】
このように、本実施形態によれば、軌道枕木や、受圧板などの土木資材に供されている繊維強化成形材製の合成木材の廃材をリサイクルすることにより、充分な強度を有する再生成形材を製造することが可能となる。
【0052】
なお、回転筒3の変形例としては、図8に示すように、リボンスクリュー32を内設するとともに、周壁に多数の小孔3aを有する回転筒3であってもよい。
【0053】
また、配向された破砕片11を連続的に取り出すことができる図4および図8に示した回転筒3に代えて、バッチ式に破砕片を取り出す回転筒装置であってもよい。具体的には、回転筒装置は、図9(a)(b)に示すように、架台33に回動自在に軸支されたアーム34に対して回転筒3を水平軸回りに回転自在に軸支し、回転筒3の周壁に開閉自在に窓35を設けるとともに、架台33とアーム34間に伸縮シリンダ36を配設して構成され、周壁に多数の小孔3aが形成されている。
【0054】
このような回転筒装置においては、窓35を開放して結合剤が塗布された破砕片11を投入した後、回転筒3を回転させて破砕片をその長手方向が成形ライン方向(図9の紙面に直交する方向)に引き揃えて配向する。配向が終了すれば、伸縮シリンダ36を伸長作動させて回転筒3を水平軸回りに一定角度回動させた後、窓35を開放することにより、開口部を通して配向された破砕片11を取り出すことができる。また、小孔3aを通して排出された短小な破砕片などは、ガイドホッパー4Bを介して回収される。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、繊維強化成形材製の構造体をリサイクルして充分な強度を有する再生成形材を効率よく製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の再生成形材の製造方法の一実施形態を示す工程図であって、破砕工程を示す説明図である。
【図2】破砕工程で破砕された破砕物から選別された破砕片を示す斜視図である。
【図3】本発明の再生成形材の製造方法の一実施形態を示す工程図であって、結合剤の塗布工程を示す説明図である。
【図4】本発明の再生成形材の製造方法の一実施形態を示す工程図であって、破砕片の配向工程を示す説明図である。
【図5】本発明の再生成形材の製造方法の一実施形態を示す工程図であって、配向された破砕片を成形金型に投入して板状の集合体の形成工程を示す説明図である。
【図6】本発明の再生成形材の製造方法の一実施形態を示す工程図であって、配向された破砕片の板状の集合体のプレス工程を示す説明図である。
【図7】本発明の再生成形材の製造方法によって製造された再生成形材を示す概略斜視図である。
【図8】回転筒の変形例を示す概略図である。
【図9】回転筒の他の変形例を示す正面図、側面図および破砕片の取り出し時を示す側面図である。
【符号の説明】
1 破砕機
2 ドラムブレンダー
3 回転筒
3a 小孔
4 ベルトコンベア
5 成形金型
6 プレス装置
10 合成木材製構造体
11 破砕片
12 破砕片の集合体
13 再生成形材
【発明の属する技術分野】
本発明は、繊維強化成形材製の構造体をリサイクルして製造される再生成形材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近時、鉄道の軌道に用いられる枕木、傾斜地の崖崩れを防止するための受圧板あるいは水槽や水路に架設される覆蓋などには、木材に代えて耐腐食性や強度に優れた合成木材が多用されている。
【0003】
合成木材は、長手方向に配向されたガラス長繊維などで補強された硬質合成樹脂発泡体からなり、軽量で耐腐食性が高く長期の使用に耐えるものである。
【0004】
ところで、合成木材は、ガラス繊維などの強化繊維を多量に含むため、廃材となった合成木材をそのまま廃棄することが困難である。このため、ガラス繊維などの含有量の低減とリサイクル方法の開発が検討されている。
【0005】
例えば、特許文献1には、充填材を含有する熱硬化性樹脂よりなる芯材と、強化繊維材を含有する熱硬化性樹脂よりなる表面材とを積層した合成木材が提案されている。この合成木材によれば、従来の合成木材がガラス繊維を略15容量%含むのに対して、その含有量を10容量%未満に低減することができる。
【0006】
このため、廃棄する合成木材製構造体の破砕物を、上記合成木材における芯材の充填材として利用すれば、廃棄困難な合成木材のリサイクルを行うことが可能となる。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−138797号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、強化繊維を含む構造体の破砕物をそのまま利用して合成木材を再生しても、破砕前の構造体の有する強度や剛性を発現させることができなかった。これは、構造体の大部分が樹脂で占められるため、構造体の破砕時に樹脂相が粉末状に粉砕された破砕物が多量に生成され、これらの樹脂粉末が骨材として寄与せず、再生成形材の強度、剛性の向上が図られないためである。
【0009】
特に、繊維強化硬質合成樹脂発泡体製の構造体を破砕すると、樹脂相が発泡体であるために一層粉末化され易く、この結果、再生成形材の強度、剛性が著しく低下する要因となっていた。
【0010】
また、樹脂粉末を除去した破砕物のみを再利用する場合であっても、元の構造体のように長繊維を一方向に引き揃えて配向された成形材ほどの強度、剛性を確保することができなかった。
【0011】
このため、合成木材の廃材を再利用して充分な強度、剛性を有する新たな再生成形材を製造することができず、改善が望まれていた。
【0012】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、繊維強化成形材製の構造体を再利用して充分な強度、剛性を有する再生成形材を製造する製造方法を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、繊維強化成形材製の構造体を破砕する工程と、破砕物から所定範囲の厚み、幅および長さを有する細長いチップ状の破砕片を選別する工程と、選別された破砕片の表面に結合剤を付着させる工程と、結合剤を付着した破砕片を、周壁に多数の小孔が形成されて回転する回転筒によって一方向に引き揃えて配向するとともに、配向する過程において発生した短小な破砕片および破砕粉を除去する工程と、配向された破砕片の板状の集合体を厚み方向にプレス成形する工程と、を備えたことを特徴とするものである。
【0014】
本発明によれば、繊維強化成形材製の構造体を破砕することにより、繊維の周りに樹脂が固着した細長いチップ状の破砕片や、樹脂だけが粉末状に粉砕された破砕物が生じる。これらの破砕物のうち、粉末状に破砕された樹脂の破砕物は用いずに、繊維を含んだ細長いチップ状の破砕片のみを再利用する。次いで、選別された破砕片の表面に結合剤を付着させた後、破砕片を回転筒に投入して回転させることにより、破砕片は、遠心力によってその長手方向(繊維方向)が同一方向に引き揃えられて配向される。この際、回転筒の周壁には多数の小孔が形成されているため、回転筒の回転によって発生した短小な破砕片および破砕粉が除去される。合わせて、先の選別工程において残留した破砕粉も除去される。この後、配向された破砕片を取り出して板状に集合させ、板状の集合体を厚み方向にプレス成形することにより、再生成形材を得ることができる。この場合、破砕片を、その長手方向が再生成形材の長手方向となるように、取り出す。
【0015】
これにより、破砕片に含まれる繊維が骨材として機能し、長手方向の曲げ剛性、曲げ強度を向上させた再生成形材を製造することができる。
【0016】
本発明において、繊維強化成形体製の構造体を破砕する装置には種々のものがある。例えば、回転刃を有するローラで構造体を破砕する一軸破砕機や、回転刃を有する平行に配置された一対のローラの間に構造体を通過させることにより双方の回転刃を構造体に噛み込ませて破砕する2軸破砕機などを採用することができる。
【0017】
本発明において、破砕する構造体の素材である繊維強化成形材は特に限定されないが、再生成形材を強度の要求される構造材として用いる場合は熱硬化性硬質樹脂が好ましい。
【0018】
具体的には、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレア樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂などが挙げられ、これらの樹脂が助剤などを用いて発泡したものでもよい。特に軽量かつ高強度な再生成形材を得るためには硬質ポリウレタン樹脂の発泡体が好ましい。
【0019】
また、破砕する繊維強化成形材に含まれる繊維は、補強繊維としての機能を有していればその形状は限定されず、例えば、モノフィラメント、フィブリル化繊維素(髭状の繊維が突き出たもの)、織り糸などが挙げられる。また、補強繊維は、例えば、ガラス繊維だけでもよく、ガラス繊維に炭素繊維や合成繊維などの補強繊維が複合されたものでもよい。
【0020】
破砕する構造体の具体例としては、一方向に引き揃えられたガラス長繊維により強化された硬質ウレタン樹脂発泡体を素材とする合成木材で製造された軌道枕木などの廃材が挙げられる。
【0021】
本発明において、破砕物から所定範囲の厚み、幅および長さを有する細長いチップ状の破砕片を選別する装置としては、例えば、ウェーブローラ方式の分級機を挙げることができる。ウェーブローラ方式の分級機は、破砕物の厚みや幅を基準にして連続的に分級する装置であり、区分された破砕物から所定範囲の厚み、幅および長さを有する細長いチップ状の破砕片を選別することができる。
【0022】
破砕片の大きさとしては、厚みおよび幅が0.5mm以上10mm未満であり、長さが10mm以上200mm未満であることが好ましい。
【0023】
破砕片の厚みおよび幅が0.5mm未満では、表面積が増え、少量の結合剤を破砕片の表面に均一に付着させることが難しく、軽量化が困難になる。また、破砕片の厚みおよび幅が10mm以上になると、破砕片同士の上下の交差部位に大きな空隙が生じて応力が集中し、強度が低下する。破砕片の厚みおよび幅は0.5mm以上10mm未満が好適である。
【0024】
また、破砕片の長さが10mm未満では、短すぎて引き揃えが困難なうえに繊維による補強効果が望めない。また、破砕片の長さが200mm以上になると破砕片の流動性の低下に伴って破砕片同士が交差し易くなり、交差部位に生じる空隙によって強度が低下する。破砕片の長さは10mm以上200mm未満が好適である。
【0025】
選別された破砕片に結合剤を付着させるには、例えば、コンベア上やドラムブレンダー内などに投入した破砕片に結合剤を噴霧して、破砕片の表面に結合剤を均一に付着させる方法を採ることができる。
【0026】
結合剤としては特に限定されないが、フェノール樹脂、イソシアネート、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂や、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂などの熱可塑性樹脂や、その他木材工業用などに用いられる接着剤が挙げられ、それらを単独または複数併用して用いることができる。また、結合剤の量は、破砕片の形状、表面性状、密度にもよるが、通常、破砕片の重量に対して1〜20重量%を付着させるのが好ましい。特に、再生成形材を軽量化するためには、できるだけ少量の結合剤を破砕片に均一に塗布することが好ましく、低粘度のイソシアネートが好適である。
【0027】
本発明において、選別された破砕片をその長手方向に引き揃えて配向させるには、回転筒、例えば、傾斜した回転筒や内部にリボンスクリューを固定した回転筒を用いることができる。このような回転筒に破砕片を投入して回転させることにより、破砕片を遠心力により長手方向に引き揃えて配向させるとともに、長手方向に移動させて取り出すことができる。また、開閉自在な窓を有する回転筒を用いることもでき、回転筒に破砕片を投入して水平軸回りに回転させることにより、破砕片を遠心力により長手方向に引き揃えて配向させる一方、回転筒を水平軸回りに回動させるとともに、窓を開放することにより、開口部を通して引き揃えられて配向された破砕片を取り出すことができる。
【0028】
本発明において、回転筒の周壁には、多数の小孔が形成されており、回転筒の回転によって破砕片が衝突し、その際に発生した短小な破砕片および破砕粉が小孔を通して排出される。また、選別工程において除去されずに残留した破砕粉も、合わせて除去される。このため、細長いチップ状の破砕片のみを再生成形材に利用することができる。
【0029】
小孔の大きさとしては、直径2mm以下が好ましく、また、単位面積(平方メートル)当たりの小孔の個数は、600〜60000が望ましい。
【0030】
小孔の大きさが直径2mmを越えると、必要な破砕片も排出されてしまうこととなる。また、単位面積当たりの小孔の個数が600未満であると、除去効率が低下し、一方、60000を超えると、円筒の強度が弱すぎることとなる。
【0031】
なお、小孔を通して排出されたより短小な破砕片および破砕粉は、別途回収して、再利用することが好ましい。
【0032】
回転筒の容積に対する破砕片の見かけ体積は、60%以下が好ましい。破砕片の見かけ体積が高すぎると、破砕片の方向を変更させることが困難となる。
【0033】
回転筒の回転数としては、30〜600rpmが望ましい。回転筒の回転数が30rpm未満あるいは600rpmを越えると、配向しにくくなる。
【0034】
回転筒の形状としては、円筒が好ましいが、楕円状や多角形状であっても構わない。
【0035】
本発明において、プレス成形は、例えば、配向された破砕片の板状の集合体を両面から加熱しつつ加圧して行われ、所定サイズの再生成形材を得ることができる。このときの加圧時間は反発力の緩和時間と結合剤(接着剤)の硬化時間に応じて定められる。ここで、反発力とは、再生成形材が所定密度まで圧縮されたときに、プレス板が再生成形材から受ける反発力である。
【0036】
加熱方法には、プレス板を加熱することによって再生成形材を加熱する方法や、スチームや電磁波を用いて再生成形材の内部を直接加熱する方法があり、内部を直接加熱する後者の方法によれば成形時間が短縮され作業効率が向上する。
【0037】
本発明において、得られた再生成形材の比重は、0.7以上1.5未満が望ましい。比重が0.7未満であると、物性が低すぎ、一方、比重が1.5を越えると、圧密する際に大きな圧力が必要になり、設備が過大となる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【0039】
本実施形態では、廃棄する構造体としてガラス長繊維強化硬質ウレタン樹脂発泡体を素材とする合成木材10(積水化学工業株式会社製エスロンネオランバーFFU74)を用いた。
【0040】
まず、廃棄する構造体10の破砕工程では、上記合成木材を2軸破砕機1を用いて破砕した(図1参照)。そして、破砕物をウェーブローラ方式の分級機に投入して分級し、図2に示すように、厚みおよび幅が0.5mm以上10mm未満、長さが10mm以上100mm未満の細長いチップ状の破砕片11を選別した。破砕片10のメジアン値は、長さが50mm、幅が5mmであった。また、選別した破砕片11の比重は0.7であった。なお、破砕片には、粒径1mm以下の破砕粉が重量比で20%含まれていた。
【0041】
次に、結合剤付着工程では、図3に示すように、ドラムブレンダ−2内に破砕片11とともに結合剤(MDI:Methylene Diphenyl Isocyanate.住化バイエルウレタン株式会社製「スミジュール44V10」)を破砕片11の総量に対して10重量%投入し、回転攪拌して破砕片11の表面に結合剤を均一に塗布した。
【0042】
配向工程では、図4に示すように、直径200mm、長さ300mmで、長手方向に下り勾配で傾斜するとともに、周壁に直径1mmの円形状小孔3aを単位平方メートル当たり10000個形成した円筒状の回転筒3にホッパー31を通して結合剤が塗布された破砕片11を回転筒3の容積に対して見かけ体積40%となるように投入した後、回転筒3を100rpmで回転させ、破砕片11の長手方向を成形ライン方向に引き揃えつつ配向し、ベルトコンベア4に排出した。ベルトコンベア4に排出された破砕片11は、成形金型5に投入され、配向された破砕片11によって板状の集合体12を生成した。
【0043】
この際、回転筒3の回転に伴って破砕片11が衝突し、破砕片11の衝突によって発生したより短小な破砕片や破砕粉、さらには、先の選別工程において除去されずに残留した粒径1mm以下の破砕粉を、回転筒3の小孔3aを通してベルトコンベア4Aに排出した。
【0044】
そして、図6に示すように、配向された破砕片11の板状の集合体12をプレス装置6に挿入して180℃で1時間加熱しつつ加圧し、厚み10mm、幅200mm、長さ300mmで,比重1.1の再生成形材13(図7参照)を得た。
【0045】
また、実施例の再生成形材13と比較するために、次に示す比較例1,2の再生成形材を試作した。
【0046】
比較例1:実施例において、回転筒の回転数を10rpmとした以外、実施例と同一の破砕片を用いて同一の手順で再生成形材を得た。
【0047】
比較例2:実施例において、回転筒の回転数を1000rpmとした以外、実施例と同一の破砕片を用いて同一の手順で再生成形材を得た。
【0048】
次いで、実施例、比較例1,2の再生成形材の中央部より、断面積が50mm×50mmの試験片を切り出し、曲げ弾性率および曲げ強度を測定した。測定結果を表1に示す。尚、測定は、JIS Z 2101の規定に準拠して行った。
【0049】
【表1】
【0050】
表1から明らかなように、回転筒の回転数が少ない比較例1や、回転数が大きすぎる比較例2は、破砕片の配向が充分でなく、本発明の実施例と比較して充分な強度を発現することができなかった。
【0051】
このように、本実施形態によれば、軌道枕木や、受圧板などの土木資材に供されている繊維強化成形材製の合成木材の廃材をリサイクルすることにより、充分な強度を有する再生成形材を製造することが可能となる。
【0052】
なお、回転筒3の変形例としては、図8に示すように、リボンスクリュー32を内設するとともに、周壁に多数の小孔3aを有する回転筒3であってもよい。
【0053】
また、配向された破砕片11を連続的に取り出すことができる図4および図8に示した回転筒3に代えて、バッチ式に破砕片を取り出す回転筒装置であってもよい。具体的には、回転筒装置は、図9(a)(b)に示すように、架台33に回動自在に軸支されたアーム34に対して回転筒3を水平軸回りに回転自在に軸支し、回転筒3の周壁に開閉自在に窓35を設けるとともに、架台33とアーム34間に伸縮シリンダ36を配設して構成され、周壁に多数の小孔3aが形成されている。
【0054】
このような回転筒装置においては、窓35を開放して結合剤が塗布された破砕片11を投入した後、回転筒3を回転させて破砕片をその長手方向が成形ライン方向(図9の紙面に直交する方向)に引き揃えて配向する。配向が終了すれば、伸縮シリンダ36を伸長作動させて回転筒3を水平軸回りに一定角度回動させた後、窓35を開放することにより、開口部を通して配向された破砕片11を取り出すことができる。また、小孔3aを通して排出された短小な破砕片などは、ガイドホッパー4Bを介して回収される。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、繊維強化成形材製の構造体をリサイクルして充分な強度を有する再生成形材を効率よく製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の再生成形材の製造方法の一実施形態を示す工程図であって、破砕工程を示す説明図である。
【図2】破砕工程で破砕された破砕物から選別された破砕片を示す斜視図である。
【図3】本発明の再生成形材の製造方法の一実施形態を示す工程図であって、結合剤の塗布工程を示す説明図である。
【図4】本発明の再生成形材の製造方法の一実施形態を示す工程図であって、破砕片の配向工程を示す説明図である。
【図5】本発明の再生成形材の製造方法の一実施形態を示す工程図であって、配向された破砕片を成形金型に投入して板状の集合体の形成工程を示す説明図である。
【図6】本発明の再生成形材の製造方法の一実施形態を示す工程図であって、配向された破砕片の板状の集合体のプレス工程を示す説明図である。
【図7】本発明の再生成形材の製造方法によって製造された再生成形材を示す概略斜視図である。
【図8】回転筒の変形例を示す概略図である。
【図9】回転筒の他の変形例を示す正面図、側面図および破砕片の取り出し時を示す側面図である。
【符号の説明】
1 破砕機
2 ドラムブレンダー
3 回転筒
3a 小孔
4 ベルトコンベア
5 成形金型
6 プレス装置
10 合成木材製構造体
11 破砕片
12 破砕片の集合体
13 再生成形材
Claims (1)
- 繊維強化成形材製の構造体を破砕する工程と、破砕物から所定範囲の厚み、幅および長さを有する細長いチップ状の破砕片を選別する工程と、選別された破砕片の表面に結合剤を付着させる工程と、結合剤を付着した破砕片を、周壁に多数の小孔が形成されて回転する回転筒によって一方向に引き揃えて配向するとともに、配向する過程において発生した短小な破砕片および破砕粉を除去する工程と、配向された破砕片の板状の集合体を厚み方向にプレス成形する工程と、を備えたことを特徴とする再生成形材の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2003136664A JP2004338194A (ja) | 2003-05-15 | 2003-05-15 | 再生成形材の製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011240310A (ja) * | 2010-05-21 | 2011-12-01 | Plant System:Kk | 回転篩式選別機 |
EP3050689A3 (de) * | 2014-12-08 | 2016-12-07 | Currenta GmbH & Co. OHG | Verfahren zum recycling von nicht rieselfähigen carbonfasern, trommelsiebmaschine und linearschwingsieb-maschine |
JP2021183326A (ja) * | 2020-05-21 | 2021-12-02 | 北村物産株式会社 | 線状異物除去装置および線状異物が除去された異物除去対象の製造方法 |
-
2003
- 2003-05-15 JP JP2003136664A patent/JP2004338194A/ja active Pending
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JP7333964B2 (ja) | 2020-05-21 | 2023-08-28 | 北村物産株式会社 | 線状異物除去装置および線状異物が除去された乾燥状態の海産物または農産物の製造方法 |
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